JP2018096187A - 杭の接続構造 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、現場での接続作業を最小限に抑え、作業員の負荷を軽減して工事の効率化を図った杭の接続構造を提供することを目的とする。
地中に打ち込んだ先杭の上端に新たに打ち込む後杭の下端を接続するための構造であって、
上記先杭の上端に固定した接続スリーブには、その上縁から下方に向かって先杭の長手方向に平行な部分と、この平行な部分の下端に連続させた先杭の周方向に平行な部分とを備えたL字状の切り欠きが設けられ、
上記接続スリーブのL字状の切り欠きを包囲するように接続スリーブの外周面に巻き付けられた補強バンドと、
上記後杭の下端を上記接続スリーブの上端から嵌め込んで下降させたときに、上記L字状の切り欠きの上記先杭の長手方向に平行な部分を通過し、上記後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させたときに、上記切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に移動するような突起が後杭の下端外周面に固定されており、かつ、この突起は、上記切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に嵌まり込む形状をしており、
上記接続スリーブに嵌め込まれた後杭の下端と上記補強バンドの間に形成された上記L字状の切り欠きの先杭の長手方向に平行な部分を埋めるための楔とを備えたことを特徴とする杭の接続構造。
地中に打ち込んだ先杭の上端に新たに打ち込む後杭の下端を接続するための構造であって、
上記後杭の下端に固定した接続スリーブには、その下縁から上方に向かって後杭の長手方向に平行な部分と、この平行な部分の上端に連続させた後杭の周方向に平行な部分とを備えたL字状の切り欠きが設けられ、
上記接続スリーブのL字状の切り欠きを包囲するように接続スリーブの外周面に巻き付けられた補強バンドと、
上記先杭の上端を上記接続スリーブの下端に嵌め込んで、上記後杭を下降させたときに、上記L字状の切り欠きの上記後杭の長手方向に平行な部分を通過し、上記後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させたときに、上記切り欠きの後杭の周方向に平行な部分に移動するような突起が先杭の上端外周面に固定されており、かつ、この突起は、上記切り欠きの後杭の周方向に平行な部分に嵌まり込む形状をしており、
上記接続スリーブに嵌め込まれた先杭の上端と上記補強バンドの間に形成された上記L字状の切り欠きの後杭の長手方向に平行な部分を埋めるための楔とを備えたことを特徴とする杭の接続構造。
上記接続スリーブに上記後杭と同一の外形の管を使用して固定したことを特徴とする構成2に記載の杭の接続構造。
上記後杭の内側に上記接続スリーブの上端を差し込み、上記接続スリーブの内側に上記先杭の上端を固定したことを特徴とする構成2に記載の杭の接続構造。
後杭を吊り下げる装置により、
後杭の下端を先杭に固定した接続スリーブの上端に嵌め込んで後杭を下降させ、
後杭に固定した突起を、L字状の切り欠きの、杭の長手方向に平行な部分に通過させ、
そのまま後杭を下降させて、突起を、L字状の切り欠きの下縁に突き当てて後杭の下降を停止し、
杭による掘削のために後杭を回転させる装置により、後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させて、突起をL字状の切り欠きの杭の周方向に平行な部分に嵌め込み、
その後、L字状の切り欠きの杭の長手方向に平行な部分に生じた空隙に、楔を打ち込むことを特徴とする構成1に記載の杭の接続方法。
後杭を吊り下げる装置により、
後杭の下端に固定した接続スリーブに先杭の上端を嵌め込んで後杭を下降させ、
先杭に固定した突起を、L字状の切り欠きの、杭の長手方向に平行な部分に通過させ、
そのまま後杭を下降させて、突起を、L字状の切り欠きの上縁に突き当てて後杭の下降を停止し、
杭による掘削のために後杭を回転させる装置により、後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させて、突起をL字状の切り欠きの杭の周方向に平行な部分に嵌め込み、
その後、L字状の切り欠きの杭の長手方向に平行な部分に生じた空隙に、楔を打ち込むことを特徴とする構成2に記載の杭の接続方法。
後杭を掘削機で吊り下げて下降させる動作と、後杭を掘削方向に回転させる動作により、突起をL字状の切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に移動させることができる。その後楔で先杭の長手方向に平行な部分を埋めると、高い強度で先杭と後杭とを接続することができる。
<構成2の効果>
接続スリーブを後杭の下端に固定しても同様の接続構造を採用できる。
<構成3の効果>
先杭よりも外径の太い後杭を接続することが可能になる。
<構成4の効果>
接続スリーブを介して、先杭よりも外径のより太い後杭を接続することが可能になる。
図1(a)の図面で、先杭18は、すでに地中に打ち込んだ杭の上端を示す。後杭20は、新たに打ち込む杭の下端を示す。先杭18と後杭20を接続するために接続スリーブ22を使用する。接続スリーブ22には、この例では、二箇所にL字状の切り欠き24が設けられている。即ち、上記先杭18の上端に固定した接続スリーブ22には、その上縁から下方に向かって先杭18の長手方向に平行な部分28と、この平行な部分の下端に連続させた先杭18の周方向に平行な部分32とを備えたL字状の切り欠き24が設けられている。
これらの図において、接続スリーブ22の外側には補強バンド34をはめ込んだ状態で接続作業が開始されるが、図面を見やすくするために、補強バンド34の部分は破線で示した。
この図のように、先杭18と後杭20とが、両者の端部が付き合わされた状態で接続され、その外側を接続スリーブ22が包囲している。さらに突起36や楔40がはめ込まれたL字状の切り欠き24の周囲を補強バンド34で補強している。この構造を採用することによって簡単かつ迅速な接続作業で鋼管の強度な接続が実現する。
(a)の例では、後杭20のほうに接続スリーブ22をあらかじめ固定している。接続スリーブ22の下側の縁にL字状の切り欠き24を設けた。一方先杭18にはあらかじめ突起36を溶接等によって固定した。
先杭18に対して後杭20を接続する場合に、より太い後杭20を接続する場合がある。杭の下端ほど細い杭構造が採用される場合である。このような場合に、図4(b)に示した構造を採用できる。さらに、本発明の接続構造では、例えば図5(b)に示すような断面構造を採用することができる。即ち、後杭20の内側に接続スリーブ22の上端を差し込んで接続固定し、接続スリーブ22の内側に先杭18の上端を差し込んで固定する。図の例では後杭20の内側に外径調整用の任意の厚みの介在スリーブ66を挟んで、接続スリーブ22を固定している。これらは工場で溶接やねじ止めにより一体化しておく。その他の部分は図4(a)と同様の構造である。こうして、先杭18よりも太い外形の後杭20を接続することが可能になる。
本発明を実施するには、例えば、この図のような杭打ち装置60を使用する。回転機(オーガ)62は後杭20を矢印48のように正転あるいは逆転させることができる装置である。地中に打ち込まれた杭の下端には掘削用の先端翼が設けられており、回転機62が杭を回転させて杭をさらに深く地中に打ち込む。杭打ち装置60は、油圧や電動機構により後杭20を昇降させ回転駆動することができる。
この図に示すように、L字状の切り欠き24の、杭の長手方向に平行な部分28に突起36を挿入する場合には、その幅Wが突起36の同じ方向の幅よりもやや広い方が良い。これで、突起36をL字状の切り欠き24の長手方向に平行な部分28に容易に挿入できる。
20 後杭
22 接続スリーブ
24 L字状の切り欠き
28 長手方向に平行な部分
32 周方向に平行な部分
34 補強バンド
36 突起
38 溶接部
40 楔
42 ビス
43 ビス孔
44 ビス孔
46 矢印
48 矢印
50 矢印
52 矢印
54 溶接部
60 杭打ち機
62 回転機
64 ビード
66 介在スリーブ
Claims (6)
- 地中に打ち込んだ先杭の上端に新たに打ち込む後杭の下端を接続するための構造であって、
上記先杭の上端に固定した接続スリーブには、その上縁から下方に向かって先杭の長手方向に平行な部分と、この平行な部分の下端に連続させた先杭の周方向に平行な部分とを備えたL字状の切り欠きが設けられ、
上記接続スリーブのL字状の切り欠きを包囲するように接続スリーブの外周面に巻き付けられた補強バンドと、
上記後杭の下端を上記接続スリーブの上端から嵌め込んで下降させたときに、上記L字状の切り欠きの上記先杭の長手方向に平行な部分を通過し、上記後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させたときに、上記切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に移動するような突起が後杭の下端外周面に固定されており、かつ、この突起は、上記切り欠きの先杭の周方向に平行な部分に嵌まり込む形状をしており、
上記接続スリーブに嵌め込まれた後杭の下端と上記補強バンドの間に形成された上記L字状の切り欠きの先杭の長手方向に平行な部分を埋めるための楔とを備えたことを特徴とする杭の接続構造。 - 地中に打ち込んだ先杭の上端に新たに打ち込む後杭の下端を接続するための構造であって、
上記後杭の下端に固定した接続スリーブには、その下縁から上方に向かって後杭の長手方向に平行な部分と、この平行な部分の上端に連続させた後杭の周方向に平行な部分とを備えたL字状の切り欠きが設けられ、
上記接続スリーブのL字状の切り欠きを包囲するように接続スリーブの外周面に巻き付けられた補強バンドと、
上記先杭の上端を上記接続スリーブの下端に嵌め込んで、上記後杭を下降させたときに、上記L字状の切り欠きの上記後杭の長手方向に平行な部分を通過し、上記後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させたときに、上記切り欠きの後杭の周方向に平行な部分に移動するような突起が先杭の上端外周面に固定されており、かつ、この突起は、上記切り欠きの後杭の周方向に平行な部分に嵌まり込む形状をしており、
上記接続スリーブに嵌め込まれた先杭の上端と上記補強バンドの間に形成された上記L字状の切り欠きの後杭の長手方向に平行な部分を埋めるための楔とを備えたことを特徴とする杭の接続構造。 - 上記接続スリーブに上記後杭と同一の外形の管を使用して固定したことを特徴とする請求項2に記載の杭の接続構造。
- 上記後杭の内側に上記接続スリーブの上端を差し込み、上記接続スリーブの内側に上記先杭の上端を固定したことを特徴とする請求項2に記載の杭の接続構造。
- 後杭を吊り下げる装置により、
後杭の下端を先杭に固定した接続スリーブの上端に嵌め込んで後杭を下降させ、
後杭に固定した突起を、L字状の切り欠きの、杭の長手方向に平行な部分に通過させ、
そのまま後杭を下降させて、突起を、L字状の切り欠きの下縁に突き当てて後杭の下降を停止し、
杭による掘削のために後杭を回転させる装置により、後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させて、突起をL字状の切り欠きの杭の周方向に平行な部分に嵌め込み、
その後、L字状の切り欠きの杭の長手方向に平行な部分に生じた空隙に、楔を打ち込むことを特徴とする請求項1に記載の杭の接続方法。 - 後杭を吊り下げる装置により、
後杭の下端に固定した接続スリーブに先杭の上端を嵌め込んで後杭を下降させ、
先杭に固定した突起を、L字状の切り欠きの、杭の長手方向に平行な部分に通過させ、
そのまま後杭を下降させて、突起を、L字状の切り欠きの上縁に突き当てて後杭の下降を停止し、
杭による掘削のために後杭を回転させる装置により、後杭を杭による掘削動作時の回転方向もしくは反対方向に回転させて、突起をL字状の切り欠きの杭の周方向に平行な部分に嵌め込み、
その後、L字状の切り欠きの杭の長手方向に平行な部分に生じた空隙に、楔を打ち込むことを特徴とする請求項2に記載の杭の接続方法。
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