JP2018093840A - 付着感が低減された固体状組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】コラーゲンを含有するにもかかわらず、コラーゲンに起因する口腔及び咽頭への付着性が低減された固体状組成物、固体状組成物調製用ベース、及び固体状組成物の付着性低減方法の提供。【解決手段】(a)コラーゲン1質量部に対し、(b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物を0.1〜10質量部含有する固体状組成物及び固体状組成物調製用ベース。並びに、コラーゲン1質量部に対して、トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物を0.1〜10質量部含有させる、固体状組成物の付着性低減方法。【選択図】なし

Description

本発明は、喫食の際の口腔及び咽頭への付着感が低減された固体状組成物に関する。
高齢者の増加に伴い、食物を噛み砕き飲み込むという一連の動作に障害をもつ、いわゆる咀嚼・嚥下困難者が増加している。加えて、脳血管障害、腫瘍等の疾病が咀嚼・嚥下障害を引き起こす場合も多く、その増加を一層加速させている。これら咀嚼・嚥下困難者は窒息や誤嚥性肺炎を起こしやすいため、栄養摂取の方法を、経口から経管あるいは経静脈へと変えなければならないことがある。経管あるいは経静脈栄養法の技術的進歩は目覚しく、咀嚼・嚥下困難者の栄養管理のうえで、それらが果たす役割は大きい。反面、経口的に食物を摂取できないという精神的苦痛を伴うため、QOL(Quality of Life)の改善という観点からみると、できるだけ「口から摂取できる食事」を工夫することが重要である。このような状況のもと、経口摂取が可能で食べる楽しみが得られ、かつ、摂食機能を向上させることが出来る嚥下困難者用の固体状食品の開発が盛んに行われている。
咀嚼・嚥下困難者用の固体状食品に望まれる性質として、例えば、1)口腔及び咽頭への付着性が低いこと、2)食塊形成性(食品の口中でのまとまりやすさ)に優れること等が挙げられる。従来、当該性質を有する固体状食品や、水や既存食品に添加することで前記食品を調製することができるゲル化剤等の開発が種々検討されている。例えば、タラガム及び/又はローカストビーンガムと、キサンタンガムとを併用してなることを特徴とする易嚥下補助組成物(特許文献1)、液状食品を嚥下するのにこれを凝固させるためのキットであって、ローメトキシルペクチン、アルギン酸ナトリウム及びカラギナンから選択される1種又は2種以上の増粘材を含む溶液と、カルシウム溶液とを対にしてなる嚥下補助食品(特許文献2)、ゲル化剤及び増粘剤を含むゲル状組成物であって、予め別個に加熱された、前記ゲル化剤の溶液及び前記増粘剤の溶液を、混合し冷却してなることを特徴とするゲル状組成物(特許文献3)等が知られている。
特開2000−191553号公報 特開2000−325041号公報 特開平5−38262号公報
例えば、咀嚼・嚥下困難者用の固体状食品は、高栄養とするためにタンパク質の含量を高くする場合がある。この場合、タンパク質としてコラーゲンを含有すると、嚥下に適さないベタベタとした付着性の高い物性が特に生じやすいという問題を有する。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、タンパク質としてコラーゲンを含有する場合であっても、口腔及び咽頭への付着性が低い性質を有する固体状組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、固体状組成物に、(a)コラーゲン並びに(b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物を含有させ、かつ(a)成分1質量部に対する(b)成分の含量を0.1〜10質量部とすることで、コラーゲンに起因する口腔及び咽頭への付着性が低減された固体状組成物を調製できることを見出した。
また、(a)コラーゲン並びに(b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物を含有し、かつ(a)成分1質量部に対する(b)成分の含量が0.1〜10質量部である固体状組成物調製用ベースを使用することで、コラーゲンに起因する口腔及び咽頭への付着性が低減された固体状組成物を調製できることを見出した。
また、コラーゲンを含有する固体状組成物において、コラーゲン1質量部に対して、トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物を0.1〜10質量部含有させることで、コラーゲンに起因する固体状組成物の付着性を低減できることを見出した。
本発明は、以下の態様を有する固体状組成物、固体状組成物調製用ベース、及び固体状組成物の付着性低減方法に関する;
項1.次の(a)成分及び(b)成分を含む固体状組成物であって、(a)成分1質量部に対して、(b)成分を0.1〜10質量部含有する固体状組成物;
(a)コラーゲン、
(b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物。
項2.次の(a)成分及び(b)成分を含む固体状組成物調製用ベースであって、(a)成分1質量部に対して、(b)成分を0.1〜10質量部含有する固体状組成物調製用ベース;
(a)コラーゲン、
(b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物。
項3.項2に記載の固体状組成物調製用ベースを含有する固体状組成物。
項4.コラーゲンを含有する固体状組成物の付着性低減方法であって、
コラーゲン1質量部に対して、トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物を0.1〜10質量部含有させることを特徴とする固体状組成物の付着性低減方法。
本発明によれば、コラーゲンを含有するにもかかわらず、口腔及び咽頭への付着性が低い固体状組成物を調製することができ、かかる固体状組成物は特に咀嚼・嚥下困難者用食品に適した性質を有する。
1.固体状組成物
本発明において、固体状組成物とは、品温20℃及び標準大気圧の条件で測定した「かたさ」が100〜500000N/mの範囲、好ましくは200〜400000N/mの範囲、より好ましくは300〜300000N/mの範囲にある組成物のことをいう。ここで「かたさ」は、ユニバーサルデザインフード自主規格 第3版(日本介護食品協議会)の記載に準じて測定することができる。具体的には、下記の測定方法により求めることができる。
[かたさの測定方法]
被験試料を直径40mm、高さ20mmの容器に充填し、テクスチャーアナライザー(テクスチャーアナライザーTA−XT−2i[Stable Micro Systems社製])を使用して、直径20mm、高さ8mmの樹脂製のプランジャーを用いて、圧縮速度10mm/s、クリアランス5mmで2回圧縮測定する。1回目の圧縮時の最大応力を「かたさ」(N/m)とする。
固体状組成物の具体的な形態としては、例えば、ゲル状、ムース状、ババロア状等が挙げられ、好ましくはゲル状又はムース状である。ゲル状である場合、「かたさ」は300〜500000N/mであることが好ましく、500〜400000N/mであることがより好ましい。ムース状である場合、「かたさ」は100〜30000N/mであることが好ましく、200〜20000N/mであることがより好ましい。
特に「かたさ」が200〜500000N/m、好ましくは300〜200000N/mの範囲にあると、咀嚼機能が低下した者であっても咀嚼及び嚥下しやすい固体状組成物となる。
本発明に係る固体状組成物は、次の(a)成分及び(b)成分を含み、かつ(a)成分1質量部に対して、(b)成分を0.1〜10質量部含有することを特徴とする;
(a)コラーゲン、
(b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物。
本発明に係る固体状組成物に使用される(a)成分としてのコラーゲンは、例えば、動物の皮膚、骨、軟骨、腱、血管壁、鱗等に存在し、分子量約10万のポリペプチド鎖が3本集まった螺旋構造をとる、分子量約30万の高分子タンパク質である。コラーゲンは、例えば、牛骨、牛皮、豚骨を石灰漬けし、水洗し、pH6〜8に調整した後、50〜100℃で熱水抽出したり、又は豚皮を酸漬けし、水洗した後、pH4〜5に調整し、50〜100℃で熱水抽出したりすることにより製造される。また、上記抽出物を精製するとゼラチンが得られる。
また、本発明に係る固体状組成物に使用される(a)成分としては、コラーゲンを加水分解することで得られるコラーゲンペプチドを使用しても良い。コラーゲンペプチドは、コラーゲンの代わりにゼラチンを加水分解して製造したものであってもよい。加水分解の方法や処理条件は、通常の加水分解コラーゲンの製造技術が適用できる。加水分解法として、例えば、パパインなどのタンパク質分解酵素を用いる方法、酸やアルカリで化学的に処理する方法、加熱する方法などが適用できる。
本発明に係る固体状組成物における(a)成分の含量は、好ましくは0.5〜30質量%であり、より好ましくは1〜25質量%である。0.5質量%より少ないと、固体状組成物の栄養学的価値が低くなる場合があり、30質量%より多いと、固体状組成物の固形分含量が多くなり食感が悪化する場合がある。
本発明に係る固体状組成物に使用される(b)成分としてのトレハロースは、分子量が342.3を示す二糖類であり、2分子のD−グルコースが1,1−グリコシド結合した構造を有するものである。トレハロースは、その結合様式から、α,α結合を有するα,α−トレハロース、α,β結合を有するα,β−トレハロース、及びβ,β結合を有するβ,β−トレハロースの3種が存在する。
本発明に係る固体状組成物に使用される(b)成分としてのデンプン分解物は、デンプンを水とともに加熱した糊液を、酸又は酵素で加水分解することにより得られる各種中間体である。デンプン分解物の分解の程度はDE(Dextrose Equivalent)値で表すことができる。本発明に係る固体状組成物には、DEが通常15以上のもの、好ましくは16以上のもの、より好ましくは18以上のものを使用することができる。DEが当該範囲のデンプン分解物を使用することで、より付着性の低い固体状組成物を調製することができる。また、本発明に係る固体状組成物には、DEが通常100以下のもの、好ましくは50以下のもの、より好ましくは40以下のものを使用することができる。DEが当該範囲のデンプン分解物を使用することで、デンプン分解物が有する甘味質が本発明に係る固体状組成物の味質に与える影響を低減することができる。
本発明に係る固体状組成物は、(a)成分1質量部に対して、(b)成分を通常0.1〜10質量部含有し、好ましくは0.2〜8質量部、より好ましくは0.4〜8質量部含有する。(a)成分1質量部に対する(b)成分の含量が0.1質量部より少ないと、コラーゲンに起因する固体状組成物の口腔及び咽頭への付着性を十分に低減できない場合があり、10質量部より多いと、固体状組成物の固形分含量が多くなり食感が悪化する場合がある。
本発明に係る固体状組成物は、少なくとも上記(a)及び(b)の2成分を含有するものであれば特に制限されないが、固体状に調製する観点からは、1種以上の増粘多糖類をさらに含有することが好ましい。増粘多糖類としては、例えば、キサンタンガム、カラギナン(例えば、カッパ型、イオタ型、ラムダ型等)、アルギン酸類(例えば、アルギン酸、アルギン酸塩等)、ジェランガム(例えば、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム等)、ペクチン(例えば、LMペクチン、HMペクチン等)、ガラクトマンナン(例えば、グァーガム、ローカストビーンガム、タラガム等)、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、サバクヨモギシードガム、グルコマンナン、ラムザンガム、ウェランガム、カードラン、プルラン、カラヤガム、トラガントガム、ガティガム、アラビアガム、カシアガム、マクロホモプシスガム、寒天、ゼラチン、デンプン、化工・加工デンプン、微結晶セルロース、微小繊維状セルロース、発酵セルロース、セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)等)、大豆多糖類、キチン、キトサン等を挙げることができる。好ましくはキサンタンガム、カラギナン、ジェランガム、ペクチン、ガラクトマンナン、グルコマンナン、寒天、ゼラチン、デンプン及び化工・加工デンプンからなる群より選ばれる1種以上である。
本発明に係る固体状組成物における増粘多糖類の含量は、好ましくは0.02〜15質量%であり、より好ましくは0.05〜10質量%である。0.02質量%より少ない場合、又は15質量%より多い場合、本発明で望まれる固体状組成物の物性(かたさ)を達成できない場合がある。
本発明に係る固体状組成物は、栄養学的な価値を高める目的からは、固体状組成物100g中のエネルギーが50〜500kcalであることが好ましく、60〜400kcalであることがより好ましい。
本発明に係る固体状組成物は、当該目的を達成するために、上記(a)及び(b)の2成分に加え、例えば、タンパク質(コラーゲンを除く)、糖質(トレハロースを除く)、脂質等を含有してもよい。
前記タンパク質としては、コラーゲン以外のタンパク質であれば特に制限されず、例えば、乳タンパク質(例えば、牛乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、乳清タンパク質、カゼイン等)、大豆タンパク質(例えば、豆乳等)、小麦タンパク質、米タンパク質、卵タンパク質、畜肉・水産物由来タンパク質、ゼラチン、これらタンパク質の分解物(ペプチド)等が挙げられる。好ましくは乳タンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質、卵タンパク質、及びこれらタンパク質の分解物からなる群より選ばれる1種以上であり、より好ましくは乳タンパク質、大豆タンパク質、及びこれらタンパク質の分解物からなる群より選ばれる1種以上である。
前記糖質としては、トレハロース以外の糖質であれば特に制限されず、例えば、単糖類(例えば、グルコース、フラクトース等)、二糖類(例えば、マルトース、ショ糖等)、糖アルコール類(例えば、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール等)等が挙げられる。
前記脂質としては、例えば、植物油(例えば、大豆油、綿実油、サフラワー油、コーン油、米油、ヤシ油、シソ油、ゴマ油、アマニ油等)、動物油(例えば、牛脂、豚脂、魚油等)等が挙げられる。
また、本発明に係る固体状組成物には、本発明の効果を妨げない範囲において、その他の可食性成分、例えば、L−アスパラギン酸ナトリウム等のアミノ酸又はその塩、5’−イノシン酸二ナトリウム等の核酸又はその塩、クエン酸一カリウム等の有機酸又はその塩、塩化カリウム等の無機塩類に代表される調味料;カラシ抽出物、ワサビ抽出物、コウジ酸等の日持向上剤;シラコたん白抽出物、ポリリジン、ソルビン酸等の保存料;α、β−アミラーゼ、α、β−グルコシダ−ゼ、パパイン等の酵素;クエン酸、フマル酸、コハク酸等のpH調整剤;ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、レシチン等の乳化剤;香料;β−カロチン、アナトー色素等の着色料;膨張剤;スクラロース、ソーマチン、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アドバンテーム等の甘味料;ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK等のビタミン類;鉄、カルシウム等のミネラル類等を含有してもよい。
本発明に係る固体状組成物は、コラーゲンを含有するにもかかわらず、付着性が低いという性質を有する。さらには、本発明に係る固体状組成物は、食塊形成能が高く、口腔内でまとまりやすい性質を有する。
本発明に係る固体状組成物の具体的な態様としては、例えば、水分補給食品、栄養補助食品、嚥下困難者用食品等の固体状食品を挙げることができるが、前記性質を有する観点からは、特に咀嚼・嚥下困難者用食品に適している。
本発明に係る固体状組成物の調製方法は、最終的に固体状組成物に上記の成分が含有される方法であれば制限されず、例えば、従来の固体状組成物の製造工程において、上記の成分を添加することが挙げられる。
2.固体状組成物調製用ベース
本発明において、固体状組成物調製用ベースとは、これを含有することで上記1.に記載の固体状組成物を調製することができる補助組成物のことをいい、具体的には、液体状組成物と混合することで上記1.に記載の固体状組成物を調製することができる補助組成物のことをいう。
液体状組成物としては、例えば、水、牛乳、乳飲料、乳酸菌飲料、ドリンクヨーグルト、果汁入り清涼飲料、オレンジジュース等の果汁飲料、菜汁飲料、茶飲料、コーヒー飲料、ココア飲料、スポーツ飲料、機能性飲料、イオン飲料、ビタミン補給飲料、栄養補給バランス飲料等の飲料類;ソフトクリームミックス等の冷菓ミックス類;日本酒、ビール、発泡酒、ビールテイスト風アルコール飲料、焼酎、ウィスキー、ブランデー、ワイン、スピリッツ類(ラム、ウォッカ、ジン、テキーラ等)、リキュール類、飲用アルコール類を配合した各種カクテル類、赤ワイン等の果実酒等の酒類;コンソメスープ、ポタージュスープ、クリームスープ、中華スープ、ラーメンスープ等のスープ類;味噌汁、清汁、シチュウ、カレー、ホワイトソース、クリームソース、パスタソース、カスタードクリーム、葛湯、あんかけ用あん、タレ(焼肉用、焼き鳥用等)等の液状の最終食品類;醤油、ドレッシング、ソース等の液状調味料類;蛋白質・リン・カリウム調整食品、塩分調整食品、油脂調整食品、整腸作用食品、カルシウム・鉄・ビタミン強化食品、低アレルギー食品、濃厚流動食、経腸栄養剤、ミキサー食等の特殊食品・治療食類等が挙げられる。
本発明の固体状組成物調製用ベースは、次の(a)成分及び(b)成分を含み、かつ(a)成分1質量部に対して、(b)成分を0.1〜10質量部含有することを特徴とする;
(a)コラーゲン、
(b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物。
本発明の固体状組成物調製用ベースに使用される(a)及び(b)成分は、上記1.の記載を援用できる。
本発明に係る固体状組成物調製用ベースにおける(a)成分の含量は、適宜設定することができ、好ましくは5〜80質量%であり、より好ましくは8〜75質量%である。
本発明の固体状組成物調製用ベースにおける、(a)成分1質量部に対する(b)成分の含量は、上記1.の記載を援用できる。
本発明に係る固体状組成物調製用ベースは、これにより調製される固体状組成物の栄養学的な価値を高める目的からは、固体状組成物調製用ベース100g中のエネルギーが50〜700kcalであることが好ましく、100〜600kcalであることがより好ましい。
本発明に係る固体状組成物調製用ベースは、本発明の効果を妨げない範囲において、上記(a)及び(b)成分以外に他の可食性成分を含有することができ、例えば、上記1.の記載を援用できる。
本発明に係る固体状組成物調製用ベースの形態は特に制限されず、例えば、固体状(例えば、粉末状、顆粒状、キューブ状、錠剤状等)、液体状(例えば、溶液状、懸濁液状等)、半固形状(例えば、ペースト状等)等が挙げられ、好ましくは固体状であり、より好ましくは粉末状又は顆粒状である。
本発明に係る固体状組成物調製用ベースの製造方法は、上記(a)及び(b)成分を含むものであれば特に制限されず、例えば(1)ミキサー又はブレンダーを用いて粉体混合する方法、(2)水中に溶解又は分散させ、液体状とする方法、(3)個別に液体状物を調製し、使用時に混合する方法、(4)水中に溶解させたものをスプレードライ等により粉末化する方法、(5)粉体混合し、プレス機で圧縮することにより打錠し、キューブ状又は錠剤状にする方法、(6)水中に溶解させたものを造粒機により顆粒化する方法等によって調製することができる。
本発明に係る固体状組成物調製用ベースと液体状組成物との混合方法は特に制限されず、例えば、液体状組成物に本発明に係る固体状組成物調製用ベースを添加し、撹拌する方法が挙げられる。撹拌する方法としては、例えば、スプーン、フォーク、泡立て器、ミキサー、ホモジナイザー等による公知の撹拌手段を挙げることができる。混合の際の温度条件やpH条件は、上記1.の固体状組成物を調製することができる条件であれば特に制限されず、適宜設定することができる。
本発明に係る固体状組成物調製用ベースにより調製される固体状組成物は、コラーゲンを含有するにもかかわらず、付着性が低いという性質を有する。さらには、本発明の固体状組成物調製用ベースにより調製される固体状組成物は、食塊形成能が高く、口腔内でまとまりやすい性質を有する。
本発明に係る固体状組成物調製用ベースにより調製される固体状組成物の具体的な態様としては、上記1.の記載を援用できる。
3.固体状組成物の付着性低減方法
本発明に係る固体状組成物の付着性低減方法は、コラーゲンを含有する固体状組成物において、コラーゲン1質量部に対して、トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物を0.1〜10質量部含有させることを特徴とする。
本発明に係る固体状組成物の付着性低減方法において、使用される(a)及び(b)成分の種類、含量及び質量割合は、上記1.の記載を援用できる。
本発明に係る固体状組成物の付着性低減方法において、固体状組成物のエネルギーは上記1.の記載を援用できる。また、上記(a)及び(b)成分以外に固体状組成物に含有させる任意の可食性成分としては、上記1.の記載を援用できる。
本発明に係る固体状組成物の付着性低減方法において、固体状組成物に上記の成分を含有させる方法としては、最終的に固体状組成物に上記の成分が含有される方法であれば制限されず、例えば、従来の固体状組成物の製造工程において、上記の成分を添加することが挙げられる。
本発明に係る固体状組成物の付着性低減方法によれば、コラーゲンを含有する固体状組成物の付着性を低減させることができるだけでなく、さらには、当該固体状組成物に、食塊形成能の高い、口腔内でまとまりやすい性質を付与することができる。
本発明に係る固体状組成物の付着性低減方法における、固体状組成物の具体的な態様としては、上記1.の記載を援用できる。
以下、本発明の内容を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。また、特に記載のない限り「部」とは「質量部」、「%」とは「質量%」を意味するものとする。
実験例1 固体状組成物の調製(1)
表1及び2に示す処方に従い、固体状組成物(ゼリー)を調製した。具体的には、80℃に加熱した水に、トレハロース又はデンプン分解物、コラーゲンペプチド、並びに寒天の粉体混合物(固体状組成物調製用ベース)及び果糖ぶどう糖液糖を添加し、10分間撹拌した。その後、クエン酸を添加してpH4.3に調整し、香料を添加し、水で全量補正した後、カップ充填し、85℃で30分間の殺菌処理を行った。殺菌後、8℃の水槽中で約2時間冷却して固体状組成物を調製した。
[かたさの評価]
調製された固体状組成物を20℃に調温し、上記に記載の測定方法により、かたさ(N/m)を測定した。
[付着性の評価]
調製された固体状組成物を20℃に調温し、以下の条件でTPA(テクスチャープロファイル分析)測定を行い、治具への付着性(J/m)を測定した。詳細には、試料を直径40mm容器に高さ15mmに充填し、テクスチャーアナライザーを用いて、直径20mmのプランジャーを用い、圧縮速度10mm/sec、クリアランス5mmで2回圧縮測定を行った。
結果を表3に示す。
トレハロースを含有する実施例1−1〜1−7、及びデンプン分解物(DE=8)を含有する比較例1−1〜1−4では、ゲル化し、固体状組成物が調製できた。一方、デンプン分解物(DE=8)を含有する比較例1−5〜1−7では、ゲル化せず、固体状組成物が調製できず、かたさ及び付着性を測定することができなかった。
また、トレハロースを含有する実施例1−1〜1−3は、それぞれ等量のデンプン分解物(DE=8)を含有する比較例1−1〜1−3に対し、かたさはほぼ同程度でありながらも、付着性が低減されており、また、喫食した際の官能評価による口腔及び咽頭への付着感も小さかった。
さらに、トレハロースを15%含有する実施例1−4は、十分なかたさを有し、かつ付着性が低いのに対し、等量のデンプン分解物(DE=8)を含有する比較例1−4は、かたさが低く、付着性が高かった。
実験例2 固体状組成物の調製(2)
表4及び5に示す処方に従い、固体状組成物(ゼリー)を調製した。具体的には、80℃に加熱した水に、デンプン分解物、コラーゲンペプチド及び寒天の粉体混合物(固体状組成物調製用ベース)及び果糖ぶどう糖液糖を添加し、10分間撹拌した。その後、クエン酸を添加してpH4.3に調整し、香料を添加し、水で全量補正した後、カップ充填し、85℃で30分間の殺菌処理を行った。殺菌後、8℃の水槽中で約2時間冷却して固体状組成物を調製した。
得られた固体状組成物を20℃に調温し、実験例1と同様の方法により、かたさ及び付着性の評価を行った。結果を表6に示す。
デンプン分解物(DE=40)を含有する実施例2−1〜2−3、並びにデンプン分解物(DE=11)を含有する比較例2では、ゲル化し、固体状組成物が調製できた。
また、デンプン分解物(DE=40)を含有する実施例2−1〜2−3は、喫食した際の官能評価による口腔及び咽頭への付着感が小さかった。さらに、デンプン分解物(DE=40)を含有する実施例2−2は、等量のデンプン分解物(DE=11)を含有する比較例2に対し、かたさは同等でありながらも、付着性が低減されていた。
実験例3 固体状組成物の調製(3)
表7及び8に示す処方に従い、100g中のエネルギーが193kcalの固体状組成物(ゼリー)を調製した。具体的には、80℃に加熱した水に、トレハロース又はデンプン分解物、コラーゲンペプチド、ジェランガム、並びにクエン酸三ナトリウムの粉体混合物(固体状組成物調製用ベース:100g中のエネルギーが398kcal)及び果糖ぶどう糖液糖を添加し、10分間撹拌した。その後、クエン酸を添加してpH4.3に調整し、香料及び予め熱湯に溶解した乳酸カルシウムを添加し、水で全量補正した後、カップ充填し、85℃で30分間の殺菌処理を行った。殺菌後、8℃の水槽中で約2時間冷却して固体状組成物を調製した。
得られた固体状組成物を20℃に調温し、実験例1と同様の方法により、かたさ及び付着性の評価を行った。結果を表9に示す。
トレハロース又はDE15以上のデンプン分解物を含有する実施例3−1〜3−5では、ゲル化し、固体状組成物が調製できた。また、付着性が低く、喫食した際の官能評価による口腔及び咽頭への付着感も小さかった。
一方、デンプン分解物(DE=8)を含有する比較例3では、ゲル化せず、固体状組成物が調製できず、かたさ及び付着性を測定することができなかった。

Claims (4)

  1. 次の(a)成分及び(b)成分を含む固体状組成物であって、(a)成分1質量部に対して、(b)成分を0.1〜10質量部含有する固体状組成物;
    (a)コラーゲン、
    (b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物。
  2. 次の(a)成分及び(b)成分を含む固体状組成物調製用ベースであって、(a)成分1質量部に対して、(b)成分を0.1〜10質量部含有する固体状組成物調製用ベース;
    (a)コラーゲン、
    (b)トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物。
  3. 請求項2に記載の固体状組成物調製用ベースを含有する固体状組成物。
  4. コラーゲンを含有する固体状組成物の付着性低減方法であって、
    コラーゲン1質量部に対して、トレハロース及び/又はDE15以上のデンプン分解物を0.1〜10質量部含有させることを特徴とする固体状組成物の付着性低減方法。
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