JP2018091267A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料噴射装置により副燃焼室内への燃料噴射を複数回に分割して実行する場合において、燃料噴射装置におけるデポジットの発生を抑制でき、燃料噴射の制御精度を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関3の制御装置1は、ECU2を備える。ECU2は、副噴射弁温Tinjが所定値α以上のときに、副燃焼室3dへの燃料噴射を1燃焼サイクル中に2回に分割して実行するとともに、1回の燃料噴射を副燃焼室3d内の混合気の燃焼後に実行するように、副燃料噴射弁7を制御する(ステップ9〜11)。
【選択図】図4
【解決手段】内燃機関3の制御装置1は、ECU2を備える。ECU2は、副噴射弁温Tinjが所定値α以上のときに、副燃焼室3dへの燃料噴射を1燃焼サイクル中に2回に分割して実行するとともに、1回の燃料噴射を副燃焼室3d内の混合気の燃焼後に実行するように、副燃料噴射弁7を制御する(ステップ9〜11)。
【選択図】図4
Description
本発明は、互いに連通する主燃焼室及び副燃焼室が気筒ごとに設けられ、燃料噴射装置による副燃焼室への燃料噴射によって混合気が副燃焼室内に生成される内燃機関の制御装置に関する。
従来、内燃機関の制御装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。同文献の図1に示す内燃機関の場合、互いに連通する主燃焼室及び副燃焼室が気筒ごとに設けられており、主燃焼室には吸気ポートから主燃料としてのガソリンが供給される。また、噴射弁が副燃焼室に臨むように設けられており、この噴射弁によって、着火反応促進要素の燃料(ガソリンなど)が副燃焼室に噴射され、これが点火プラグによって着火されることにより、燃焼生成物が連結孔を介して主燃焼室内に流入する。それにより、主燃焼室内の主燃料が自己着火する。
また、この制御装置の場合、同文献の図9(A),(B)に示す例では、着火反応促進要素の燃料を、吸気行程から圧縮行程の間で1回、噴射するように、噴射弁が制御される。さらに、同文献の図9(C)に示す例では、着火反応促進要素の燃料を、吸気行程から圧縮行程の間で複数回に分割して噴射するように、噴射弁が制御される。
上記特許文献1の制御装置によれば、噴射弁が副燃焼室内に臨むように設けられているので、着火反応促進要素の燃料が副燃焼室内で燃焼する際、噴射弁の受熱量が増大し、それに起因して、噴射動作が繰り返されるのに伴い、噴射弁におけるデポジットの発生量が増大してしまう。その場合には、噴射量が減少し、燃料噴射の制御精度が低下してしまうことによって、空燃比のずれや燃焼変動が生じ、商品性が低下してしまう。特に、同文献の図9(C)に示す例のように、着火反応促進要素の燃料を複数回に分割して噴射する場合には、1回分の燃料噴射量が少なくなり、1回分の燃料噴射による噴射弁の放熱量が低下することで、上記の問題がより顕著になってしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、燃料噴射装置により副燃焼室内への燃料噴射を複数回に分割して実行する場合において、燃料噴射装置におけるデポジットの発生を抑制でき、燃料噴射の制御精度を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、互いに連通する主燃焼室3c及び副燃焼室3dと、副燃焼室3dへの燃料噴射によって混合気を副燃焼室3d内に生成する燃料噴射装置(副燃料噴射弁7)とが気筒3aごとに設けられた内燃機関3の制御装置1であって、副燃焼室3dへの燃料噴射を1燃焼サイクル中に複数回に分割して実行するとともに、複数回の燃料噴射のうちの1回以上を副燃焼室3d内の混合気の燃焼後に実行するように、燃料噴射装置(副燃料噴射弁7)を制御する燃料噴射制御手段(ECU2、ステップ10,11)を備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、副燃焼室内への燃料噴射を1燃焼サイクル中に複数回に分割して実行するとともに、複数回の燃料噴射のうちの1回以上を副燃焼室内の混合気の燃焼後に実行するように、燃料噴射装置が制御されるので、この副燃焼室内の混合気の燃焼後における1回以上の燃料噴射によって、燃料噴射装置の温度を低下させることができ、燃料噴射装置におけるデポジットの発生を抑制することができる。それにより、燃料噴射の制御精度を向上させることができ、商品性を向上させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の制御装置1において、燃料噴射装置(副燃料噴射弁7)の温度である装置温度(副噴射弁温Tinj)を取得する装置温度取得手段(副噴射弁温センサ21)をさらに備え、燃料噴射制御手段は、装置温度(副噴射弁温Tinj)が所定値α以上のときに、副燃焼室3d内の混合気の燃焼後における1回以上の燃料噴射を実行するように、燃料噴射装置(副燃料噴射弁7)を制御する(ステップ9〜11)ことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、装置温度が所定値以上のときに、副燃焼室内の混合気の燃焼後における1回以上の燃料噴射を実行するように、燃料噴射装置が制御されるので、この所定値を適切に設定することによって、燃料噴射装置におけるデポジットの発生を確実に抑制することができる。それにより、燃料噴射の制御精度をさらに向上させることができ、商品性をさらに向上させることができる(なお、本明細書における「装置温度の取得」の「取得」は、センサなどにより装置温度を直接検出することに限らず、装置温度を他のパラメータに基づいて算出/推定することを含む)。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。図1に示すように、本実施形態の制御装置1は、内燃機関(以下「エンジン」という)3の運転状態を制御するものであり、ECU2を備えている。このECU2によって、後述するエンジン制御処理などが実行される。
このエンジン3は、ガソリンを燃料とするものであり、図示しない車両に動力源として搭載されている。エンジン3は、複数組の気筒3a及びピストン3b(1組のみ図示)を有する多気筒タイプのものであり、吸気弁及び排気弁(いずれも図示せず)が気筒3aごとに設けられている。エンジン3の運転中、吸気弁及び排気弁によって、気筒3a内への吸気動作と気筒3aからの排気動作がそれぞれ実行される。
エンジン3の吸気通路4には、上流側から順に、スロットル弁機構5及び主燃料噴射弁6が設けられている。スロットル弁機構5は、スロットル弁5a及びこれを開閉駆動するTHアクチュエータ5bなどを備えている。スロットル弁5aは、吸気通路4の途中に回動自在に設けられており、当該回動に伴う開度の変化によりスロットル弁5aを通過する空気の流量を変化させる。
また、THアクチュエータ5bは、ECU2に接続されたモータにギヤ機構(いずれも図示せず)を組み合わせたものであり、ECU2によって制御されることにより、スロットル弁5aの開度を変化させる。それにより、吸気行程中、気筒3a内に吸入される空気量が変更される。
一方、主燃料噴射弁6は、吸気通路4の吸気マニホールドに気筒3aごとに設けられており、ECU2に電気的に接続されているとともに、ECU2によって制御されることにより、燃料を吸気マニホールド内に噴射する。この主燃料噴射弁6から噴射された燃料は、吸気行程中の吸気弁の開弁に伴って、主燃焼室3c内に吸入され、混合気を生成する。
さらに、エンジン3の各気筒3aのピストン3bとシリンダヘッドとの間には、主燃焼室3c及び副燃焼室3dが形成されている。図1及び図2に示すように、副燃焼室3dは、主燃焼室3cの上側に設けられており、その上側には、副燃料噴射弁7及び点火プラグ8が配置されている。
副燃料噴射弁7(燃料噴射装置)は、その先端部の噴射口が副燃焼室3d内に臨むように設けられており、ECU2に電気的に接続されているとともに、ECU2によって制御されることにより、燃料を副燃焼室3d内に噴射する。それにより、混合気が副燃焼室3d内に生成される。
また、点火プラグ8は、その先端部の電極が副燃焼室3d内に臨むように設けられており、燃焼行程中、ECU2によって制御されることにより放電し、副燃焼室3d内の混合気を点火する。
さらに、副燃焼室3dの底壁部3eには、複数の連通孔3fが形成されており、これらの連通孔3fを介して、副燃焼室3dと主燃焼室3cは互いに連通している。それにより、上記のように、燃焼行程中、点火プラグ8によって副燃焼室3d内の混合気が点火された際、点火された混合気は、火種として連通孔3fを介して主燃焼室3c内に流入し、主燃焼室3c内の混合気を燃焼させる。
このエンジン3の場合、通常時は、気筒3a内の混合気全体の空燃比が理論空燃比よりもリーン側の値になるように制御され、リーンバーン運転されるとともに、高回転・高負荷域での運転中は、気筒3a内の混合気全体の空燃比が理論空燃比になるように制御され、ストイキ運転される。この場合、気筒3a内の混合気全体の空燃比とは、気筒3a内における総吸入空気量と、主燃料噴射弁6による燃料噴射量及び副燃料噴射弁7による燃料噴射量の総和との比を意味する。
一方、排気通路9には、触媒装置10が設けられている。この触媒装置10は、NOx浄化触媒と三元触媒を組み合わせたものであり、NOx浄化触媒は、排ガス中のNOxを酸化雰囲気下で捕捉するとともに、捕捉したNOxを還元雰囲気下で還元する。また、三元触媒は、ストイキ雰囲気下において、排ガス中のHC及びCOなどを酸化しかつNOxを還元することによって、排ガスを浄化する。
また、ECU2には、クランク角センサ20、副噴射弁温センサ21及びアクセル開度センサ22が電気的に接続されている。
このクランク角センサ20は、マグネットロータ及びMREピックアップで構成されており、図示しないクランクシャフトの回転に伴い、いずれもパルス信号であるCRK信号及びTDC信号をECU2に出力する。
このCRK信号は、所定クランク角(例えば30゜)ごとに1パルスが出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒3aのピストン3bが吸気行程のTDC位置よりも若干、手前の所定のクランク角位置にあることを表す信号であり、所定クランク角ごとに1パルスが出力される。
また、副噴射弁温センサ21は、副燃料噴射弁7の温度(以下「副噴射弁温」という)Tinjを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。なお、本実施形態では、副噴射弁温センサ21が装置温度取得手段に相当し、副噴射弁温Tinjが装置温度に相当する。
さらに、アクセル開度センサ22は、車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
一方、ECU2(燃料噴射制御手段)は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、前述した各種のセンサ20〜22の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別し、その運転状態に応じて、以下に述べるように、エンジン制御処理などを実行する。
次に、図3を参照しながら、エンジン制御処理について説明する。このエンジン制御処理は、2つの燃料噴射弁6,7の燃料噴射量及び噴射時期と、点火プラグ8の点火時期を算出するものであり、ECU2によって、TDC信号の発生タイミングに同期して実行される。なお、以下の説明では、副燃焼室3d内の混合気の燃焼後に副燃料噴射弁7から副燃焼室3d内に燃料を噴射する動作を「燃焼後噴射」という。
同図に示すように、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)で、要求トルクTRQを算出する。この要求トルクTRQは、エンジン回転数NE及びアクセル開度APに応じて、図示しないマップを検索することにより算出される。
次いで、ステップ2に進み、エンジン回転数NE及び要求トルクTRQに応じて、図示しないマップを検索することにより、主噴射量QINJ1を算出する。この主噴射量QINJ1は、主燃料噴射弁6による燃料噴射量に相当する。
次に、ステップ3で、主噴射量QINJ1及びエンジン回転数NEに応じて、主噴射時期φINJ1を算出する。この主噴射時期φINJ1は、主燃料噴射弁6による主噴射量QINJ1の噴射終了タイミングであり、吸気行程中のタイミングに設定される。以上のように、主噴射量QINJ1及び主噴射時期φINJ1が算出されると、図示しない制御処理において、これらの値に基づき、主燃料噴射弁6による燃料噴射が実行され(図4(a)参照)、それにより、混合気が主燃焼室3c内に生成される。
ステップ3に続くステップ4で、エンジン回転数NE及び要求トルクTRQに応じて、図示しないマップを検索することにより、副噴射量QINJ2を算出する。この副噴射量QINJ2は、副燃料噴射弁7による燃料噴射量に相当する。
次いで、ステップ5に進み、副噴射量QINJ2及びエンジン回転数NEに応じて、副噴射時期φINJ2を算出する。この副噴射時期φINJ2は、副燃料噴射弁7による副噴射量QINJ2の噴射終了タイミングであり、圧縮行程中のタイミングに設定される。以上のように、副噴射量QINJ2及び副噴射時期φINJ2が算出されると、図示しない制御処理において、これらの値に基づき、副燃料噴射弁7による燃料噴射が実行され(図4(b)参照)、それにより、混合気が副燃焼室3d内に生成される。
次に、ステップ6で、以下に述べるように、点火時期IGを算出する。まず、エンジン回転数NE及び要求トルクTRQに応じて、図示しないマップを検索することにより、点火時期のマップ値IGmapを算出する。次いで、エンジン水温などの各種のパラメータに応じて、総補正項IGcorを算出し、これをマップ値IGmapに加算することにより、点火時期IGを算出する。このように点火時期IGが算出されると、図示しない制御処理において、点火プラグ8により、この点火時期IGで副燃焼室3d内の混合気への点火が実行される(図4(c)参照)。
ステップ6に続くステップ7で、副噴射弁温のしきい値Trefを算出する。このしきい値Trefは、エンジン回転数NE及び要求トルクTRQなどの各種の運転状態パラメータに応じて算出される。
次いで、ステップ8に進み、下式(1)により、温度偏差DTを算出する。
DT=Tinj−Tref …… (1)
DT=Tinj−Tref …… (1)
次に、ステップ9で、温度偏差DTが所定値α以上であるか否かを判別する。この所定値αは正値に設定されている。この判別結果がYESのときには、副噴射弁温Tinjを低下させる必要があると判定して、ステップ10に進み、燃焼後噴射量Qafterを算出する。この燃焼後噴射量Qafterは、副噴射弁温Tinjを低下させるために、燃焼後噴射時に副燃料噴射弁7から噴射される燃料量であり、具体的には、温度偏差DT、エンジン回転数NE及び要求トルクTRQなどに応じて算出される。
次いで、ステップ11に進み、燃焼後噴射量Qafter、エンジン回転数NE及び総補正項IGcorなどに応じて、燃焼後噴射時期φafterを算出する。この燃焼後噴射時期φafterは、副燃料噴射弁7による燃焼後噴射量Qafterの噴射終了タイミングであり、副燃焼室3d内の混合気の燃焼後における、膨張行程から吸気行程の開始前までの間の最適なタイミングに設定される。以上のように、燃焼後噴射量Qafter及び燃焼後噴射時期φafterが算出されると、図示しない制御処理において、これらの値に基づき、副燃料噴射弁7により、燃焼後噴射が実行される(図4(b)参照)。この燃焼後噴射による副燃料噴射弁7の温度上昇の抑制効果については後述する。
以上のように、ステップ11で、燃焼後噴射時期φafterを算出した後、本処理を終了する。
一方、前述したステップ9の判別結果がNOで、DT<αが成立しているときには、副噴射弁温Tinjを低下させる必要がないと判定して、ステップ12に進み、燃焼後噴射量Qafterを値0に設定した後、本処理を終了する。それにより、燃焼後噴射が中止される。
次に、図4を参照しながら、以上のエンジン制御処理における燃焼後噴射を実行したときの副噴射弁温Tinjの温度上昇の抑制効果について説明する。同図4(e)に示す副燃焼室3d内のガス温度において、実線で示すデータは、DT≧αが成立し、前述した燃焼後噴射を実行したときのものであり、破線で示すデータは、比較のために、DT≧αが成立しているにもかかわらず、燃焼後噴射を中止したときのものである。
同図4(e)に破線で示すように、燃焼後噴射を中止した場合には、燃焼行程中、ガス温度がほとんど低下しない状態となり、副燃料噴射弁7における燃焼ガスからの受熱量が増大することになる。これに対して、同図4(e)に実線で示すように、燃焼後噴射を実行した場合には、燃焼行程の開始直後のタイミングでの、副燃料噴射弁7による燃料噴射に伴って、副燃焼室3d内のガス温度が急低下することになる。それにより、燃焼後噴射を実行した場合、中止した場合と比べて、副燃料噴射弁7における燃焼ガスからの受熱量を効果的に低減することができ、副燃料噴射弁7の温度上昇を効果的に抑制できることになる。また、燃焼後噴射を実行することにより、燃料が副燃料噴射弁7内を通過することで、その分、副燃料噴射弁7の温度上昇を抑制できることになる。
また、燃焼後噴射制御処理を実行する場合、副燃焼室3d内の混合気の燃焼終了タイミングから燃焼後噴射の実行タイミングまでのクランク角CAafterと、副噴射弁温Tinjとの関係は、図5に示すものとなる。すなわち、クランク角CAafterが小さいほど、燃焼ガス温度をより迅速に低下させることができることで、副噴射弁温Tinjを抑制できることになる。同じ理由により、燃焼後噴射量Qafterが多いほど、燃焼ガス温度をより早く低下させることができることで、副噴射弁温Tinjを抑制できることになる。
以上のように、本実施形態の制御装置1によれば、副燃料噴射弁7による燃料噴射が圧縮行程中に1回実行される。さらに、温度偏差DTが所定値α以上のとき、すなわち副噴射弁温Tinjがしきい値Trefよりも所定値α以上高いときには、燃焼後噴射が1回実行される。この燃焼後噴射は、副燃焼室3d内の混合気の燃焼後に実行されるので、副燃焼室3d内のガス温度を効果的に低下させることができ、副燃料噴射弁7における燃焼ガスからの受熱量を効果的に低減することができる。これに加えて、燃焼後噴射を実行した際、燃料が副燃料噴射弁7内を通過するので、その際の熱交換によって、副燃料噴射弁7の温度を低下させることができる。以上により、副燃料噴射弁7の温度を効果的に低下させることができ、副燃料噴射弁7におけるデポジットの発生を抑制することができる。それにより、燃料噴射の制御精度を向上させることができ、商品性を向上させることができる。
なお、実施形態は、燃料噴射装置として、副燃料噴射弁7を用いた例であるが、本発明の燃料噴射装置はこれに限らず、副燃焼室3d内に燃料を噴射できるものであればよい。
また、実施形態は、副燃料噴射弁7による燃焼後噴射を1回のみ実行した例であるが、燃焼後噴射を2回以上に分割して実行してもよい。さらに、実施形態は、副燃料噴射弁7による、燃焼後噴射以外の通常の燃料噴射を1回のみ実行した例であるが、通常の燃料噴射を2回以上に分割して実行してもよい。
一方、実施形態は、装置温度取得手段として、副噴射弁温センサ21を用いた例であるが、本発明の装置温度取得手段はこれに限らず、燃料噴射装置の温度を取得できるものであればよい。例えば、ECU2において、エンジン回転数NE、要求トルクTRQ及び吸気温度などの各種のパラメータに応じて、装置温度を推定/算出するように構成してもよい。
また、実施形態は、本発明の制御装置を車両用の内燃機関に適用した例であるが、本発明の制御装置は、これに限らず、船舶用の内燃機関や、他の産業機器用の内燃機関にも適用可能である。
1 制御装置
2 ECU(燃料噴射制御手段)
3 内燃機関
3a 気筒
3c 主燃焼室
3d 副燃焼室
7 副燃料噴射弁(燃料噴射装置)
21 副噴射弁温センサ(装置温度取得手段)
Tinj 副噴射弁温(装置温度)
α 所定値
2 ECU(燃料噴射制御手段)
3 内燃機関
3a 気筒
3c 主燃焼室
3d 副燃焼室
7 副燃料噴射弁(燃料噴射装置)
21 副噴射弁温センサ(装置温度取得手段)
Tinj 副噴射弁温(装置温度)
α 所定値
Claims (2)
- 互いに連通する主燃焼室及び副燃焼室と、当該副燃焼室への燃料噴射によって混合気を当該副燃焼室内に生成する燃料噴射装置とが気筒ごとに設けられた内燃機関の制御装置であって、
前記副燃焼室への燃料噴射を1燃焼サイクル中に複数回に分割して実行するとともに、当該複数回の燃料噴射のうちの1回以上を前記副燃焼室内の混合気の燃焼後に実行するように、前記燃料噴射装置を制御する燃料噴射制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記燃料噴射装置の温度である装置温度を取得する装置温度取得手段をさらに備え、
前記燃料噴射制御手段は、当該装置温度が所定値以上のときに、前記副燃焼室内の混合気の燃焼後における前記1回以上の燃料噴射を実行するように、前記燃料噴射装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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