JP2018088647A - 眼球追跡装置及び撮像システム - Google Patents

眼球追跡装置及び撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】自車のドライバの眼に焦点を合わせて撮像する撮像システムにおいて、自車のドライバの眼に精度よく焦点を合わせやすくすることを可能にする。【解決手段】広角画像取得部101で取得した広角画像中のドライバの眼の位置に基づいて、望遠カメラ30でドライバの眼を拡大して撮像するようにパンチルト機構33及びフォーカス機構32を動作させる調整部113と、広角画像取得部101で取得した広角画像と望遠画像取得部102で取得した望遠画像との視差を逐次特定する視差特定部105と、パンチルト機構33の機構誤差がないとした場合の視差と視差特定部105で特定した実際の視差とのずれをもとに、パンチルト機構33の機構誤差に応じたパンチルト機構33の補正量を逐次決定するパンチルト補正部111とを備え、調整部113は、パンチルト補正部111で逐次決定する補正量に従ってパンチルト機構33を動作させる。【選択図】図3

Description

本発明は、自車のドライバの眼に焦点を合わせて撮像を行わせる眼球追跡装置及びこの眼球追跡装置を含む撮像システムに関するものである。
特許文献1には、セキュリティシステムの個人認証等で使用する虹彩の画像を撮像する虹彩撮像装置が開示されている。特許文献1の虹彩撮像装置は、立位の被写体を撮像するための1台の広角カメラと、赤外光を照射してその被写体までの距離を計測する距離計と、その被写体の虹彩を撮像するための望遠カメラとを備えている。特許文献1の虹彩撮像装置は、広角カメラの画像中の被写体の眼の位置と距離計で計測した被写体距離とから、望遠カメラに対する被写体の眼の位置を求める。そして、求めた眼の位置が撮像画像の中央となるように望遠カメラのパン位置及びチルト位置を微調整する。また、距離計で計測した被写体距離にフォーカスレンズの焦点が合うように駆動制御する。
特開2002−125142号公報
しかしながら、特許文献1の虹彩撮像装置は、立位の被写体を想定しているように、車載での利用について想定したものではない。よって、車載利用時の振動といった負荷等によって生じる、望遠カメラのパン,チルト,フォーカス動作等を行う機構自体のずれといった機構誤差について考慮していない。従って、車載利用時には、この機構誤差によって、自車のドライバの眼に精度よく焦点を合わせにくいという問題点が生じる。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、自車のドライバの眼に焦点を合わせて撮像する撮像システムにおいて、自車のドライバの眼に精度よく焦点を合わせやすくすることを可能にする眼球追跡装置及び撮像システムを提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明の眼球追跡装置は、車両で用いられ、車両の運転席にドライバが着座した場合の顔部分を含む範囲を撮像するよう撮像方向を固定した広角カメラ(20)の撮像画像である広角画像を逐次取得する広角画像取得部(101)と、広角カメラに対する設置間隔が固定されているとともに広角カメラよりも画角が狭く、且つ、パンチルト機構(33)及びフォーカス機構(32)を有する望遠カメラ(30)の撮像画像である望遠画像を逐次取得する望遠画像取得部(102)と、広角画像取得部で取得した広角画像中のドライバの眼の位置に基づいて、望遠カメラでドライバの眼を拡大して撮像するようにパンチルト機構及びフォーカス機構を動作させる調整部(113)と、広角画像取得部で取得した広角画像と望遠画像取得部で取得した望遠画像との視差を逐次特定する視差特定部(105)と、パンチルト機構の機構誤差がないとした場合の視差と視差特定部で特定した実際の視差とのずれをもとに、パンチルト機構の機構誤差に応じたパンチルト機構の補正量を逐次決定するパンチルト補正部(111)とを備え、調整部は、望遠カメラでドライバの眼を拡大して撮像するようにパンチルト機構及びフォーカス機構を動作させる際に、パンチルト補正部で逐次決定する補正量に従ってパンチルト機構を動作させる。
これによれば、パンチルト機構の機構誤差がないとした場合の広角カメラの広角画像と望遠カメラの望遠画像との視差と、実際のこの視差とのずれをもとに、パンチルト機構の補正量をパンチルト補正部が逐次決定する。広角カメラと望遠カメラとの設置間隔が固定されていることから、上述の視差のずれは、パンチルト機構の機構誤差に応じた値となる。よって、このずれをもとにすることで、パンチルト機構の機構誤差に応じたパンチルト機構の補正量を逐次決定することが可能になる。また、調整部は、望遠カメラでドライバの眼を拡大して撮像するようにパンチルト機構及びフォーカス機構を動作させる際に、パンチルト補正部で逐次決定する補正量に従ってパンチルト機構を動作させる。従って、車載利用時の振動といった負荷等によって、望遠カメラのパンチルト機構の機構誤差が生じた場合にも、この機構誤差による撮像方向のずれを抑えて、望遠カメラでドライバの眼を拡大して撮像しやすくすることが可能になる。その結果、自車のドライバの眼に焦点を合わせて撮像する撮像システムにおいて、自車のドライバの眼に精度よく焦点を合わせやすくすることが可能になる。
また、上記目的を達成するために、本発明の撮像システムは、車両で用いられ、車両の運転席にドライバが着座した場合の顔部分を含む範囲を撮像するよう撮像方向を固定した広角カメラ(20)と、広角カメラに対する位置が固定されているとともに広角カメラよりも画角が狭く、且つ、パンチルト機構(33)及びフォーカス機構(32)を有する望遠カメラ(30)と、前述の眼球追跡装置(10)とを含む。
これによれば、前述の眼球追跡装置を含むので、自車のドライバの眼に焦点を合わせて撮像する撮像システムにおいて、自車のドライバの眼に精度よく焦点を合わせやすくすることが可能になる。
撮像システム1の概略的な構成の一例を示す図である。 望遠カメラ30の概略的な構成の一例を示す図である。 制御ユニット10の概略的な構成の一例を示す図である。 広角画像と望遠画像とのパターンマッチングの一例について説明するための図である。 撮像の目的とする領域に対して望遠カメラ30で実際に撮像できる領域がずれる例について説明するための図である。 制御ユニット10での眼球追跡関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<撮像システム1の概略構成>
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。図1に示す撮像システム1は、自動車といった車両で用いられるものであり、制御ユニット10、広角カメラ20、望遠カメラ30、広角用照明40、及び望遠用照明50を含んでいる。
撮像システム1は、所謂DSM(Driver Status Monitor)であって、自車の車室内のうち、運転席に着座したドライバの顔部分を含む範囲を広角カメラ20及び望遠カメラ30で撮像できる位置に設けられる。一例としては、ステアリングコラムカバー,インスツルメントパネルの上面等に設置され、運転席に着座したドライバの前方側から撮像を行う構成とすればよい。
広角カメラ20は、撮像システム1の設置位置から、運転席に着座したドライバの顔部分を含む範囲を撮像するよう撮像方向が固定されるカメラである。広角カメラ20は、運転席にドライバが着座している場合、このドライバの顔部分を含む範囲を撮像する。一例として、広角カメラ20のフレームレートは30Hz等とすればよい。広角カメラ20は、撮像した撮像画像(以下、広角画像)を制御ユニット10に出力する。
望遠カメラ30は、広角カメラ20よりも画角が狭いカメラであって、運転席に着座したドライバの眼を拡大して撮像するためのカメラである。一例として、望遠カメラ30のフレームレートは200Hz等とすればよい。望遠カメラ30は、撮像した撮像画像(以下、望遠画像)を制御ユニット10に出力する。望遠カメラ30は、撮像方向が固定された広角カメラ20とは異なり、撮像方向を調整可能となっている。また、望遠カメラ30は、撮像システム1において、広角カメラ20に対して自車の左右方向に、固定された間隔で並んで配置される。
望遠カメラ30は、図2に示すように、望遠カメラ本体31、フォーカス機構32、及びパンチルト機構33を備えている。望遠カメラ本体31は、撮像素子が内蔵された望遠カメラ30の機器本体である。本実施形態では、望遠カメラ本体31は、その光軸が広角カメラ20と望遠カメラ30との配列方向、つまり、自車の左右方向に並行するよう設けられている。
フォーカス機構32は、望遠カメラ30の焦点を変更するための機構である。フォーカス機構32は、公知のフォーカス機構と同様に、レンズユニットを構成するレンズと望遠カメラ本体31の撮像素子との間の距離を、モータを用いて変化させることで、望遠カメラ30の焦点を変更する構成とすればよい。本実施形態では、このモータとしてステッピングモータを用いる場合を例に挙げて説明を行う。
パンチルト機構33は、望遠カメラ30の撮像方向をパン方向及びチルト方向に変化させるための機構である。パンチルト機構33は、反射した光を望遠カメラ本体31に入射するためのミラーと、このミラーを駆動するパン用モータ及びチルト用モータとを備えている。ミラーは、撮像システム1が水平面に設けられたとした場合の、水平方向と垂直方向とに回動可能となっている。パン用モータは、ミラーをこの水平方向に回動させるためのモータである。また、チルト用モータは、ミラーをこの垂直方向に回動させるためのモータである。本実施形態では、パン用モータ及びチルト用モータとして、ステッピングモータを用いる場合を例に挙げて説明を行う。なお、撮像システム1において、広角カメラ20と望遠カメラ30とは、組み付け時には垂直方向の視差がなくなるように組み付けられているものとする。
望遠カメラ本体31は、撮像した撮像画像の情報だけでなく、フォーカス機構での合焦に関連した情報(以下、合焦関連情報)も制御ユニット10に出力する。例えば合焦関連情報としては、合焦の有無,合焦からのズレ量等がある。一例として、望遠カメラ30は、オートフォーカス(AF)機能を有しており、望遠カメラ本体31の撮像素子で、合焦の有無,合焦からのズレ量を検出するものとすればよい。AF機能が、公知の位相差検出法を用いるものである場合には、セパレータレンズで生成した2つの像の間隔をラインセンサで計測することで、合焦からのズレ量を検出すればよい。また、AF機能が、公知のコントラスト検出法を用いるものである場合には、フォーカス機構のレンズを駆動させつつ得られる撮像画像のコントラストの変化をもとに、合焦からのズレ量を検出すればよい。
広角用照明40は、広角カメラ20の撮像範囲に近赤外光を照射するよう設けられている。一例として、広角用照明40は、図1に示すように、広角カメラ20と望遠カメラ30との配列方向に複数設ける構成とすればよい。望遠用照明50は、望遠カメラ30の撮像範囲の移動に応じてその撮像範囲に近赤外光を集光して照射するよう設けられている。一例として、望遠用照明50は、集光レンズによって集光する構成とすればよい。また、望遠用照明50は、望遠用照明50の照射方向をパン方向,チルト方向に傾けるための機構によって、望遠カメラ30の撮像範囲の移動に応じてその撮像範囲に近赤外光を集光して照射する構成とすればよい。広角用照明40及び望遠用照明50としては、LEDを用いる構成とすればよい。この広角用照明40及び望遠用照明50が請求項の照明装置に相当する。なお、望遠用照明50を備えずに、広角用照明40と望遠用照明50とのうちの広角用照明40のみで近赤外光を照射する構成としてもよい。
制御ユニット10は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、I/O、これらを接続するバスを備え、不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することで各種の処理を行う。この制御ユニット10が請求項の眼球追跡装置に相当する。例えば、制御ユニット10は、望遠カメラ30の撮像方向を逐次調整することで、ドライバの眼を追跡して逐次撮像する。また、制御ユニット10は、望遠カメラ30で撮像したドライバの眼の撮像画像をもとにドライバの視線検出を行う。他にも、制御ユニット10は、広角用照明40及び望遠用照明50の発光強度を調整する。制御ユニット10の詳細については後述する。
<制御ユニット10の概略構成>
続いて、図3を用いて、制御ユニット10の概略構成についての説明を行う。図3に示すように、制御ユニット10は、広角画像取得部101、望遠画像取得部102、画像処理部103、メモリ104、視差特定部105、視線検出部106、合焦関連情報取得部107、変動量特定部108、距離推定部109、照明制御部110、パンチルト補正部111、移動関連値特定部112、調整部113、及びフォーカス補正部114を備えている。
広角画像取得部101は、広角カメラ20から逐次出力される広角画像を逐次取得する。望遠画像取得部102は、望遠カメラ30の望遠カメラ本体31から逐次出力される望遠画像を逐次取得する。
画像処理部103は、広角画像取得部101で取得した広角画像から、公知の画像認識処理によって特徴点を検出する。画像処理部103は、広角画像から検出した特徴点をもとに、公知の画像認識処理によって眼を検出できる場合には、広角画像中の眼の位置を検出する。また、画像処理部103は、望遠画像取得部102で取得した望遠画像から、公知の画像認識処理によって特徴点を検出する。画像処理部103は、望遠画像から検出した特徴点をもとに、公知の画像認識処理によって眼を検出できる場合には、望遠画像中の眼の位置を検出する。画像処理部103は、検出した広角画像中の特徴点の位置,広角画像中の眼の位置,望遠画像中の特徴点の位置,望遠画像中の眼の位置をメモリ104に逐次記憶する。メモリ104は、一例として揮発性メモリとすればよい。なお、特徴点として眼を検出できている場合には、特徴点の位置として眼の位置をメモリ104に記憶する構成とすればよい。特徴点,眼の位置は、ピクセル座標等の画像上の座標で表す構成とすればよい。
また、画像処理部103は、望遠画像から眼を検出できる場合には、望遠画像中の眼から、公知の画像認識処理によって瞳孔及び角膜反射の位置を検出する。また、画像処理部103は、望遠画像中の瞳孔の大きさを検出する構成としてもよい。画像処理部103は、望遠画像中の瞳孔の大きさを検出する場合には、逐次検出する望遠画像中の瞳孔の大きさをメモリ104に逐次記憶する構成とすればよい。眼の大きさは、ピクセル数等の画像上での大きさで表す構成とすればよい。
さらに、画像処理部103は、広角画像取得部101で取得した広角画像と望遠画像取得部102で取得した望遠画像とのパターンマッチングを行う。パターンマッチングは、略同一のタイミングで撮像された広角画像と望遠画像とで行う構成とすればよい。一例として、広角画像取得部101で取得した直近の広角画像と望遠画像取得部102で取得した直近の望遠画像とのパターンマッチングを行う構成とすればよい。パターンマッチングは、広角画像及び望遠画像のいずれからも検出できた共通の特徴点について、望遠画像を縮小することでサイズを合わせた上で行う構成とすればよい(図4参照)。
視差特定部105は、画像処理部103で逐次行う広角画像と望遠画像とのパターンマッチングの結果から、広角画像と望遠画像との視差を逐次特定する。一例として、視差特定部105は、パターンマッチングした広角画像と望遠画像とについて、広角画像の中心に対する望遠画像の中心の位置ずれを視差として逐次特定する。例えばこの位置ずれは、広角画像の中心を原点とする座標で表す構成とすればよい。視差特定部105は、逐次特定する視差をメモリ104に逐次記憶していくものとする。なお、本実施形態では、お互いフレームレートが異なる広角カメラ20と望遠カメラ30との略同一タイミングで撮像した画像間での視差を、視差特定部105が特定することになる。
視線検出部106は、画像処理部103で望遠画像からドライバの瞳孔及び角膜反射を検出できた場合に、公知の角膜反射法を用いて、この検出した瞳孔と角膜反射との位置関係から車室内の基準位置に対するドライバの視線方向を逐次検出する。基準位置は、例えば撮像システム1の設置位置等とすればよい。視線検出部106で逐次検出する視線方向の変化からは、例えばサッケードといった眼球運動を検出する。そして、このサッケードをもとに、ドライバの漫然状態の判定等を行う。サッケードの検出及び/又は漫然状態の判定は、制御ユニット10で行う構成としてもよいし、制御ユニット10以外の装置で行う構成としてもよい。
合焦関連情報取得部107は、望遠カメラ30の望遠カメラ本体31から逐次出力される前述の合焦関連情報を逐次取得する。変動量特定部108は、メモリ104に逐次記憶される広角画像の特徴量点の位置及び望遠画像の特徴点の位置の変化から、広角画像の変動量及び望遠画像の変動量を逐次特定する。一例として、変動量特定部108は、広角画像の特徴点の位置及び望遠画像の特徴点の位置がメモリ104に記憶されるごとに、前回記憶した位置と新たに記憶した位置との変化量を算出し、この変化量を変動量として特定する構成とすればよい。なお、特徴点の位置として眼の位置がメモリ104に記憶されている場合には、眼の位置の変化量を変動量として特定すればよい。
距離推定部109は、望遠カメラ30からドライバの眼までの距離(以下、対象距離)を逐次推定し、メモリ104に逐次記憶する。一例として、パンチルト機構33のミラーからドライバの眼までの距離を推定する構成とすればよい。距離推定部109は、視差特定部105で特定された広角画像と望遠画像との視差をもとに、ステレオカメラの画像の視差から対象までの距離を推定するのと同様にして、三角測量の原理で対象距離を推定する。広角カメラ20と望遠カメラ30との設置間隔等、視差以外の対象距離の推定に必要な値は不揮発性メモリに予め記憶されているものとする。
また、距離推定部109は、変動量特定部108で特定される広角画像の変動量及び望遠画像の変動量のいずれもが閾値範囲内であった場合には、対象距離の推定を新たに行わず、前回推定した対象距離を継続して推定結果とすることが好ましい。これによれば、対象距離を推定する処理の負荷を軽減することが可能になる。ここで言うところの閾値範囲は、任意に設定可能な範囲であって、例えば距離推定部109で推定される対象距離の差が誤差程度におさまる範囲とすればよい。なお、閾値範囲は、広角画像と望遠画像とで異なっていてもよい。
さらに、距離推定部109は、前回距離推定部109で推定した対象距離に従って後述の調整部113がフォーカス機構32を動作させる調整により、望遠カメラ30が合焦した場合に、以下のような処理を行う構成としてもよい。例えば、距離推定部109は、望遠カメラ30が合焦した対象距離と、変動量特定部108で特定する広角画像の変動量及び望遠画像の変動量とをもとに、次回の対象距離を推定する構成とすればよい。この場合には、広角画像の変動量及び望遠画像の変動量と対象距離の変動量との相関関係をもとに、次回の対象距離を推定すればよい。この相関関係は、例えば予め不揮発性メモリに記憶しておく構成とすればよい。
照明制御部110は、広角用照明40及び望遠用照明50を制御する。例えば、照明制御部110は、広角カメラ20の撮像タイミングに合わせて広角用照明40からの近赤外光の照射を行わせる一方、望遠カメラ30の撮像タイミングに合わせて望遠用照明50からの近赤外光の照射を行わせる構成とすればよい。なお、照明制御部110は、撮像システム1が起動している間、広角用照明40及び望遠用照明50からの近赤外光の照射を常時行わせる構成としてもよい。また、照明制御部110は、距離推定部109で推定した対象距離が短くなるのに応じて、広角用照明40及び望遠用照明50の発光強度を低減させることが好ましい。これにより、近赤外光の眼に対する影響をより小さくすることが可能になる。
パンチルト補正部111は、パンチルト機構33の機構誤差がないとした場合の広角画像と望遠画像との視差(以下、基準視差)と視差特定部105で特定した実際の視差とのずれをもとに、パンチルト機構33の補正量を逐次決定する。例えばパンチルト機構33の機構誤差とは、自車の振動によるパン用モータ,チルト用モータの脱調で生じるもの等がある。また、基準視差については不揮発性メモリに予め記憶されているものとする。基準視差と実際の視差とのずれは、パンチルト機構33のパン用モータ及びチルト用モータのそれぞれの機構誤差に応じたずれとなる。よって、基準視差と実際の視差とのずれを解消するパンチルト機構33の補正量を決定することで、パンチルト機構33の機構誤差に応じた補正量を決定する。一例として、基準視差と実際の視差とのずれと、このずれを解消するパン用モータ及びチルト用モータの補正量との対応関係を予め不揮発性メモリに記憶しておく構成とすればよい。そして、パンチルト補正部111は、基準視差と実際の視差とのずれをもとに、この対応関係を用いてパンチルト機構33の補正量を決定すればよい。
また、パンチルト機構33のうち、回転中心のずれが大きくなりやすいパン用モータについては、メモリ104に記憶された複数回分の視差を用いて、補正量を決定する構成とすることが好ましい。一例として、メモリ104に記憶された複数回分の視差から最小二乗法で算出した尤もらしい視差と基準視差とのずれをもとに、補正量を決定すればよい。これによれば、メモリ104に記憶された1回分の視差だけでは誤差が大きい場合でも、より誤差の小さい視差を用いて、精度のより高い補正量を決定することが可能になる。メモリ104に複数回分の視差が記憶されていない場合は、複数回分の視差が記憶されるまで補正量を決定しない構成としてもよいし、1回分の視差を用いて補正量を決定する構成としてもよい。なお、チルト用モータについても、同様に、メモリ104に記憶された複数回分の視差を用いて、補正量を決定する構成としてもよい。
移動関連値特定部112は、メモリ104に逐次記憶される広角画像中の眼の位置から、ドライバの眼の位置の移動速度及び移動範囲(以下、移動関連値)を逐次特定し、特定した移動関連値をメモリ104に逐次記憶する。例えば移動速度は、フレームあたりの眼の位置の変化量で表す構成とすればよい。また、移動範囲は、広角画像中の座標で表す構成とすればよい。
調整部113は、メモリ104に記憶されている広角画像中の眼の位置に基づいて、望遠カメラ30でドライバの眼を拡大して撮像するようにパンチルト機構33及びフォーカス機構32を動作させて、望遠カメラ30の撮像方向及び焦点の調整を行う。デフォルトとして、調整部113は、広角画像中のドライバの左眼の位置と、対象距離として仮に既定した既定距離とから、望遠カメラ30に対するドライバの左眼の位置を算出し、この左眼の中心に光軸が向くようにパンチルト機構33及びフォーカス機構32を動作させる。既定距離は、運転席にドライバが着座した場合のドライバと望遠カメラ30との大まかな距離を考慮して予め設定された値を用いる構成とすればよく、例えば500mm等とすればよい。
上述したデフォルトの調整では、図5に示すように、既定距離(図5のA参照)と実際の対象距離との誤差が存在する場合、この誤差分だけ、撮像の目的とする領域(図5のB参照)に対して望遠カメラ30で実際に撮像できる領域(図5のC参照)がずれることなる。なお、図5のDの破線で囲まれる範囲が広角カメラ20の撮像範囲を示しており、図5のEの破線で囲まれる範囲が望遠カメラ30の撮像範囲を示している。また、上述したデフォルトの調整では、パンチルト機構33及びフォーカス機構32の機構誤差が存在する場合にも、この誤差分だけ、撮像の目的とする領域に対して望遠カメラ30で実際に撮像できる領域がずれることなる。
このようなずれを解消するため、調整部113は以下のような処理を行う。調整部113は、距離推定部109で対象距離を推定していた場合には、既定距離の代わりに距離推定部109で推定した直近の対象距離に焦点が合うようにフォーカス機構32を動作させる。なお、調整部113は、この直近の対象距離を、メモリ104から読み出して用いる構成とすればよい。また、調整部113は、パンチルト補正部111でパンチルト機構33の補正量を決定していた場合には、パンチルト補正部111で決定した直近の補正量に従ってパンチルト機構33を動作させる。さらに、調整部113は、後述するフォーカス補正部114でフォーカス機構32の補正量を決定していた場合には、フォーカス補正部114で決定した直近の補正量に従ってフォーカス機構32を動作させる。
なお、調整部113での調整による合焦の有無,合焦からのズレ量等を、前述の合焦関連情報として扱う構成とすればよい。調整部113での調整によって合焦しなかった場合には、例えばAF機能によって合焦させる構成とすればよい。
調整部113は、画像処理部103で望遠画像から眼を検出できる場合、画像処理部103で望遠画像から検出した瞳孔の位置の中心と望遠画像の中心とのずれ量を算出する。そして、算出したずれ量を解消するようにパンチルト機構33を動作させることで、瞳孔の位置の中心が望遠画像の中心となるように調整する。これによれば、パンチルト機構33の機構誤差が新たに生じて撮像方向にずれが生じる場合にも、望遠画像から瞳孔が外れにくくなり、このずれを許容しやすくなる。なお、パンチルト補正部111で補正量が決定されている場合には、算出したずれ量を解消するように、この補正量に従ってパンチルト機構33を動作させればよい。
また、調整部113は、移動関連値特定部112で特定する移動関連値が所定範囲内である場合に、パンチルト機構33及びフォーカス機構32を動作させる一方、この移動関連値が所定範囲内でない場合には、パンチルト機構33及びフォーカス機構32を動作させない。ここで言うところの所定範囲とは、任意に設定可能な値であって、ドライバの眼の過度の追跡を抑制するように設定される。一例としては、眼の位置の移動速度として人間の移動速度と推定される範囲を所定範囲とすればよい。他にも、眼の移動範囲としてドライバが正面を向いていると推定される範囲を所定範囲としてもよい。
さらに、調整部113は、広角画像取得部101で取得する広角画像中のドライバの顔向きに応じて、望遠カメラ30で拡大して撮像する対象とするドライバの眼を切り替える構成とすることが好ましい。この構成を採用する場合には、眼の移動範囲としてドライバが正面を向いていると推定される範囲を前述の所定範囲としないものとする。
なお、ドライバの顔向きは、画像処理部103で公知の画像認識処理によって検出した顔向きを用いる構成としてもよいし、移動関連値特定部112で特定したドライバの眼の位置の移動範囲から特定した顔向きを用いる構成としてもよい。一例として、調整部113は、ドライバの顔向きが正面及び右向きの場合には、撮像対象をドライバの左眼とし、顔向きが左向きの場合には、撮像対象をドライバの右眼とすればよい。顔向きは、正面から所定値以上左に傾いた状態を左向き、正面から所定値以上右に傾いた状態を右向きとすればよい。ここで言うところの所定値は任意に設定可能な値であって、例えば正面から大きく左右に傾いた状態を左向き,右向きとするように設定してもよい。
フォーカス補正部114は、パンチルト補正部111で決定した補正量に従ってパンチルト機構33を動作させるとともに、距離推定部109で推定した対象距離に従ってフォーカス機構32を動作させる調整部113での調整によって望遠カメラ30が合焦しなかった場合に、フォーカス機構32の補正量を決定する。具体的には、上述した調整部113での調整によって合焦しなかった望遠カメラ30を合焦させるのに必要と推定されるフォーカス機構32の補正量を決定する。
一例としては、前述の合焦関連情報のうちの合焦からのズレ量に応じて、フォーカス機構32の補正量を決定すればよい。他の例としては、合焦していた場合の基準となる瞳孔の大きさに対する、メモリ104に記憶されている望遠画像中の直近の瞳孔の大きさの比率に応じて、フォーカス機構32の補正量を決定する構成としてもよい。なお、他の方法によって、上述した調整部113での調整によって合焦しなかった望遠カメラ30を合焦させるのに必要と推定されるフォーカス機構32の補正量を決定する構成としてもよい。
<制御ユニット10での眼球追跡関連処理>
続いて、図6のフローチャートを用いて、制御ユニット10での、ドライバの眼を追跡しながらドライバの眼を拡大して撮像する処理に関連する処理(以下、眼球追跡関連処理)の流れの一例について説明を行う。図6のフローチャートは、例えば撮像システム1の電源がオンになったときに開始し、撮像システム1の電源がオフになったときに終了する構成とすればよい。図6のフローチャートでは、広角カメラ20及び望遠カメラ30はそれぞれのフレームレートで逐次撮像を行うものとする。
まず、ステップS1では、画像処理部103が、広角画像取得部101で取得した広角画像中の眼の位置を検出する。ステップS2では、調整部113が、望遠カメラ30でドライバの眼を撮像するための撮像距離を設定する。デフォルトでは、前述した既定距離を設定し、距離推定部109で対象距離を推定していた場合には、推定した直近の対象距離を設定する。
ステップS3では、調整部113が、広角画像中のドライバの対象とする側の眼の位置と、設定した撮像距離とから、望遠カメラ30に対するドライバの眼の位置を算出する。そして、この眼の中心に光軸が向くようにパンチルト機構33及びフォーカス機構32を動作させる調整を行う。
ステップS4では、画像処理部103が、S3での調整後に広角画像取得部101で取得した広角画像と望遠画像取得部102で取得した望遠画像とのパターンマッチングを行う。そして、視差特定部105が、このパターンマッチングの結果から、広角画像と望遠画像との視差を特定する。ステップS5では、距離推定部109が対象距離を推定する。
ステップS6では、視線検出部106がドライバの視線方向の検出を試みる。ステップS7では、視線検出部106でドライバの視線方向の検出が成功した場合(S7でYES)には、ステップS11に移る。一方、ドライバの視線方向の検出が失敗した場合(S7でNO)には、ステップS8に移る。ドライバの視線方向の検出が失敗する場合の一例としては、画像処理部103で望遠画像からドライバの瞳孔及び角膜反射を検出できなかった場合が挙げられる。
ステップS8では、パンチルト補正部111が、基準視差とS4で特定した実際の視差とのずれをもとに、パンチルト機構33の補正量を決定する。ステップS9では、フォーカス機構32の補正量の決定が必要な場合(S9でYES)には、ステップS10に移る。一方、フォーカス機構32の補正量の決定が必要でない場合(S9でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。フォーカス機構32の補正量の決定が必要な場合とは、パンチルト補正部111で決定した補正量に従ってパンチルト機構33を動作させるとともに、距離推定部109で推定した対象距離に従ってフォーカス機構32を動作させる調整部113での調整によって望遠カメラ30が合焦しなかった場合である。
ステップS10では、フォーカス補正部114がフォーカス機構32の補正量を決定し、S1に戻って処理を繰り返す。S7でドライバの視線方向の検出が成功した場合に行う処理であるステップS11では、調整部113が、瞳孔の位置の中心が望遠画像の中心となるように調整し、S4に戻って処理を繰り返す。
なお、図6のフローチャートでは、前述したように、移動関連値特定部112で特定する移動関連値が所定範囲内でない場合には、パンチルト機構33及びフォーカス機構32を動作させず、調整を中断することが好ましい。これによれば、ドライバの眼の過度の追跡を抑制し、ドライバの眼の追跡を失敗した場合にも、再度の追跡までの復帰時間を短縮することが可能になる。
図6のフローチャートでは、パンチルト機構33及びフォーカス機構32のいずれも機構誤差が生じている場合には、処理を繰り返してお互いの機構誤差を逐次補正していくことで、パンチルト機構33及びフォーカス機構32の両方の機構誤差を精度良く補正することになる。また、パンチルト機構33のパン用モータ、パンチルト機構33のチルト用モータ、及びフォーカス機構32のモータのうち、例えば脱調が発生しにくい等の機構誤差が少ないものを基準として、機構誤差を逐次補正していく構成としてもよい。例えば、機構誤差が大きくなると予め推定されるものについての補正から順次行っていく構成としてもよい。
<実施形態1のまとめ>
広角カメラ20と望遠カメラ30との設置間隔が固定されていることから、基準視差と視差特定部105で特定した実際の視差とのずれは、パンチルト機構33の機構誤差に応じた値となる。実施形態1の構成によれば、このずれをもとに、パンチルト機構33の補正量をパンチルト補正部111が逐次決定するので、パンチルト機構33の機構誤差に応じたパンチルト機構の補正量を逐次決定することが可能になる。調整部113は、望遠カメラ30でドライバの眼を拡大して撮像するようにパンチルト機構及びフォーカス機構を動作させる際に、この補正量に従ってパンチルト機構33を動作させる。よって、車載利用時の振動といった負荷等によって、望遠カメラ30のパンチルト機構33の機構誤差が生じた場合にも、この機構誤差による撮像方向のずれを抑えて、望遠カメラ30でドライバの眼に撮像方向を合わせやすくなる。その結果、自車のドライバの眼に焦点を合わせて撮像する撮像システムにおいて、自車のドライバの眼に精度よく焦点を合わせやすくなる。
実施形態1の構成によれば、調整部113での調整によって合焦しなかった望遠カメラ30を合焦させるのに必要と推定されるフォーカス機構32の補正量を決定し、この補正量に従ってフォーカス機構32を動作させる。よって、車載利用時の振動といった負荷等によって、望遠カメラ30のフォーカス機構32の機構誤差が生じた場合にも、この機構誤差による焦点のずれを抑えて、望遠カメラ30でドライバの眼に焦点を合わせやすくなる。以上から、望遠カメラ30のフォーカス機構32とパンチルト機構33との機構誤差が同時に発生した場合であっても、これらの機構誤差による撮像方向及び焦点のずれを抑えて、自車のドライバの眼に精度よく焦点を合わせやすくすることが可能になる。
他にも、実施形態1の構成によれば、対象距離を逐次推定するので、頻繁に位置が変わるドライバに対して継続的に対象距離を推定することができる。さらに、実施形態1の構成によれば、この対象距離に従って調整部113がフォーカス機構32を動作させる。また、調整部113が、望遠カメラ30でドライバの眼を拡大して撮像するようにパンチルト機構33を動作させて、望遠カメラ30の撮像方向の調整を逐次行う。よって、頻繁に位置が変わるドライバの眼を追跡して望遠カメラ30で撮像することが可能になる。
また、実施形態1の構成によれば、広角カメラ20の広角画像と望遠カメラ30の望遠画像との視差をもとに、対象距離を推定するので、対象距離を推定するために広角カメラ20及び望遠カメラ30以外に測距装置を新たに備える必要がない。よって、撮像システム1の構成をより簡素化することが可能になる。
(実施形態2)
前述の実施形態では、距離推定部109が、広角カメラ20の広角画像と望遠カメラ30の望遠画像との視差をもとに対象距離を推定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、距離推定部109は、望遠カメラ30が例えばAF機能等によって合焦した場合の望遠カメラ30の撮像素子とフォーカス機構32のレンズとの距離から対象距離を推定する構成としてもよい。なお、距離推定部109は、望遠カメラ30が合焦していなくても、前述の合焦関連情報のうちの合焦からのズレ量をもとに対象距離を推定する構成としてもよい。
他にも、例えば赤外線測距センサ等の測距装置を広角カメラ20及び望遠カメラ30以外に撮像システム1に備えることで、距離推定部109がこの測距装置を用いて対象距離を推定する構成としてもよい。
(実施形態3)
前述の実施形態では、パンチルト補正部111が、パン用モータの補正量とチルト用モータの補正量とをそれぞれ独立に決定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、予めチルト用モータの補正量とパン用モータの補正量との相関関係を制御ユニット10に記憶しておくことで、この相関関係をもとに、チルト用モータの補正量から、パン用モータの補正量を決定する構成としてもよい。これによれば、パン用モータの補正量をより容易に決定することが可能になる。
(実施形態4)
前述の実施形態では、撮像システム1が自動車で用いられる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。撮像システム1は種々の車両で用いることが可能であり、例えば、鉄道車両,原動機付自転車等の自動車以外の車両で用いられる構成としてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態及び変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 撮像システム、10 制御ユニット(眼球追跡装置)、20 広角カメラ、30 望遠カメラ、31 望遠カメラ本体、32 フォーカス機構、33 パンチルト機構、40
広角用照明(照明装置)、50 望遠用照明(照明装置)、101 広角画像取得部、102 望遠画像取得部、103 画像処理部、104 メモリ、105 視差特定部、106 視線検出部、107 合焦関連情報取得部、108 変動量特定部、109 距離推定部、110 照明制御部、111 パンチルト補正部、112 移動関連値特定部、113 調整部、114 フォーカス補正部

Claims (11)

  1. 車両で用いられ、
    前記車両の運転席にドライバが着座した場合の顔部分を含む範囲を撮像するよう撮像方向を固定した広角カメラ(20)の撮像画像である広角画像を逐次取得する広角画像取得部(101)と、
    前記広角カメラに対する設置間隔が固定されているとともに前記広角カメラよりも画角が狭く、且つ、パンチルト機構(33)及びフォーカス機構(32)を有する望遠カメラ(30)の撮像画像である望遠画像を逐次取得する望遠画像取得部(102)と、
    前記広角画像取得部で取得した前記広角画像中の前記ドライバの眼の位置に基づいて、前記望遠カメラで前記ドライバの眼を拡大して撮像するように前記パンチルト機構及び前記フォーカス機構を動作させる調整部(113)と、
    前記広角画像取得部で取得した前記広角画像と前記望遠画像取得部で取得した前記望遠画像との視差を逐次特定する視差特定部(105)と、
    前記パンチルト機構の機構誤差がないとした場合の前記視差と前記視差特定部で特定した実際の前記視差とのずれをもとに、前記パンチルト機構の機構誤差に応じた前記パンチルト機構の補正量を逐次決定するパンチルト補正部(111)とを備え、
    前記調整部は、前記望遠カメラで前記ドライバの眼を拡大して撮像するように前記パンチルト機構及び前記フォーカス機構を動作させる際に、前記パンチルト補正部で逐次決定する補正量に従って前記パンチルト機構を動作させる眼球追跡装置。
  2. 請求項1において、
    前記望遠カメラから前記ドライバの眼までの対象距離を逐次推定する距離推定部(109)を備え、
    前記調整部は、前記望遠カメラで前記ドライバの眼を拡大して撮像するように前記パンチルト機構及び前記フォーカス機構を動作させる際に、前記距離推定部で逐次推定した前記対象距離に従って前記フォーカス機構を動作させる眼球追跡装置。
  3. 請求項2において、
    前記距離推定部は、前記視差特定部で特定した前記視差をもとに、前記望遠カメラから前記ドライバの眼までの対象距離を逐次推定する眼球追跡装置。
  4. 請求項2又は3において、
    前記広角画像取得部で逐次取得する前記広角画像の変動量と前記望遠画像取得部で逐次取得する前記望遠画像の変動量とを逐次特定する変動量特定部(108)を備え、
    前記距離推定部は、前記変動量特定部で特定した前記広角画像の変動量及び前記望遠画像の変動量のいずれも閾値範囲内であった場合には、前記対象距離の推定を新たに行わず、前回推定した前記対象距離を継続して推定結果とする眼球追跡装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項において、
    前記広角画像取得部で逐次取得する前記広角画像の変動量と前記望遠画像取得部で逐次取得する前記望遠画像の変動量とを逐次特定する変動量特定部(108)を備えるものであって、
    前記距離推定部は、前回推定した前記対象距離に従って前記フォーカス機構を動作させて前記望遠カメラが合焦した場合、前記望遠カメラが合焦したその対象距離と、前記変動量特定部で特定する前記広角画像の変動量及び前記望遠画像の変動量とをもとに、次回の前記対象距離を推定する眼球追跡装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項において、
    前記パンチルト補正部で決定した補正量に従って前記パンチルト機構を動作させるとともに、前記距離推定部で推定した対象距離に従って前記フォーカス機構を動作させたにもかかわらず、前記望遠カメラが合焦しなかった場合に、前記望遠カメラを合焦させると推定される前記フォーカス機構の補正量を決定するフォーカス補正部(114)を備え、
    前記調整部は、前記望遠カメラで前記ドライバの眼を拡大して撮像するように前記パンチルト機構及び前記フォーカス機構を動作させる際に、前記フォーカス補正部で決定した補正量に従って前記フォーカス機構を動作させる眼球追跡装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項において、
    前記ドライバに向けて光を照射する照明装置(40,50)を制御する照明制御部(110)を備え、
    前記照明制御部は、前記距離推定部で推定した前記対象距離が短くなるのに応じて、前記照明装置の発光強度を低減させる眼球追跡装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、
    前記パンチルト補正部は、少なくとも前記パンチルト機構のパン方向についての機構誤差に応じた補正量を、前記視差特定部で特定した実際の前記視差として、前記視差特定部で逐次特定した複数回分の前記視差を用いて決定する眼球追跡装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において、
    前記広角画像取得部で逐次取得する前記広角画像から前記ドライバの眼の位置の移動速度及び移動範囲の少なくともいずれかである移動関連値を特定する移動関連値特定部(112)を備え、
    前記調整部は、前記移動関連値特定部で特定する前記移動関連値が所定範囲内である場合に限り、前記望遠カメラで前記ドライバの眼を拡大して撮像するように前記パンチルト機構及び前記フォーカス機構を動作させる眼球追跡装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、
    前記調整部は、前記広角画像取得部で取得する前記広角画像中の前記ドライバの顔向きに応じて、前記望遠カメラで拡大して撮像する対象とする前記ドライバの眼を切り替える眼球追跡装置。
  11. 車両で用いられ、
    前記車両の運転席にドライバが着座した場合の顔部分を含む範囲を撮像するよう撮像方向を固定した広角カメラ(20)と、
    前記広角カメラに対する位置が固定されているとともに前記広角カメラよりも画角が狭く、且つ、パンチルト機構(33)及びフォーカス機構(32)を有する望遠カメラ(30)と、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の眼球追跡装置(10)とを含む撮像システム。
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