JP2018086873A - ヘッドレスト及び乗物用シート - Google Patents

ヘッドレスト及び乗物用シート

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JP2018086873A JP2016229925A JP2016229925A JP2018086873A JP 2018086873 A JP2018086873 A JP 2018086873A JP 2016229925 A JP2016229925 A JP 2016229925A JP 2016229925 A JP2016229925 A JP 2016229925A JP 2018086873 A JP2018086873 A JP 2018086873A
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大輔 加藤
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純一朗 野末
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Abstract

【課題】ヘッドレストに後方からの荷重入力があってもヘッドレストステーに差込み方向の軸圧縮力が掛かりにくくすること。【解決手段】シートバック2の上部に装着されるヘッドレスト3を備えたシート1であって、ヘッドレスト3の内部から下方に延出するストレート部11とヘッドレスト3の内部でストレート部11から前方に曲がって延びる曲がり部12とを備えたヘッドレストステー(ステー)10と、シートバック2の上部に設けられてステー10のストレート部11が上側から差し込まれて位置固定されるヘッドレストサポート30と、ステー10の曲がり部12に結合されてヘッドレスト3に対する後方からの入力荷重Pをステー10に先行して受けられる形に張り出す張出部材20と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、ヘッドレスト及び乗物用シートに関する。詳しくは、シートバックの上部に装着されるヘッドレスト及び同ヘッドレストを備えた乗物用シートに関する。
従来、乗物用シートにおいて、ヘッドレストがシートバックの上部に対して左右一対のヘッドレストステーの差し込みによって装着された構成が知られている(特許文献1)。上述した左右一対のヘッドレストステーは、それぞれ、シートバックの上部に埋設された対応する筒状の各ヘッドレストサポート内に差し込まれることで、これらに爪の引掛構造によりロックされて位置固定された状態に保持されるようになっている。
特開2014−233351号公報
上記従来技術では、車両の前突発生によりヘッドレストに後側から後部座席の乗員の頭部等の重量物が当てられることで、各ヘッドレストステーに差込み方向の軸圧縮負荷が掛けられて、各ヘッドレストステーの位置固定状態が破損により崩れてしまう恐れがある。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、ヘッドレストに後方からの荷重入力があってもヘッドレストステーに差込み方向の軸圧縮力が掛かりにくくすることにある。
上記課題を解決するために、本発明のヘッドレスト及び乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックの上部に装着されるヘッドレストを備えた乗物用シートであって、ヘッドレストの内部から下方に延出する延出部とヘッドレストの内部で延出部から前方に曲がって延びる曲がり部とを備えたヘッドレストステーと、シートバックの上部に設けられてヘッドレストステーの延出部が上側から差し込まれて位置固定されるステー固定部と、ヘッドレストステーの曲がり部に結合されてヘッドレストに対する後方からの入力荷重をヘッドレストステーに先行して受けられる形に張り出す張出部材と、を有する。張出部材は、その後方から受ける入力荷重を曲がり部に伝達して延出部を前方に押し傾ける曲げ力として作用させる。
この第1の発明によれば、張出部材の設定により、ヘッドレストに後方からの荷重入力があってもヘッドレストステーの延出部に差込み方向の軸圧縮力が掛かりにくくすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。ヘッドレストステーが、延出部の上端から曲がり部が前方に曲がって延びる形状とされている。張出部材が、曲がり部における延出部と接続される接続部を越えて前方に延びる箇所に結合されている。
この第2の発明によれば、張出部材に入力された後方からの荷重を、曲がり部に対して、延出部をより前方に押し傾ける曲げ力として作用させやすくすることができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。曲がり部が、延出部の上端から前下がりに湾曲して延びる湾曲部位と、湾曲部位の延びた先から前下がりに直線状に延びる直線部位と、を有する。張出部材が、曲がり部の直線部位に沿って延びる形に当てられて結合される直線状に延びる結合部位と、結合部位の後端から後ろ上がりに曲がって湾曲部位の上方領域へと張り出す跳ね上がり部位と、を有する構成とされている。
この第3の発明によれば、張出部材をヘッドレストステーの曲がり部に対してより適切に結合しつつ、後方からの入力荷重を受けやすい領域に張り出させた状態とすることができる。
第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。ヘッドレストステーが、延出部と曲がり部とを左右一対で有する構成とされている。張出部材が、左右一対の曲がり部間に一体的に架橋された両端支持状態で設けられた構成とされている。
この第4の発明によれば、張出部材に入力された後方からの荷重をヘッドレストステーの各曲がり部へと左右でバランス良く安定した形で伝達することができる。
第5の発明は、シートバックの上部に装着されるヘッドレストであって、ヘッドレストの内部から下方に延出する延出部とヘッドレストの内部で延出部から前方に曲がって延びる曲がり部とを備えたヘッドレストステーと、ヘッドレストステーの曲がり部に結合されてヘッドレストに対する後方からの入力荷重をヘッドレストステーに先行して受けられる形に張り出す張出部材と、を有する。張出部材がその後方から受ける入力荷重を曲がり部に伝達して延出部を前方に押し傾ける曲げ力として作用させる。
この第5の発明によれば、張出部材の設定により、ヘッドレストに後方からの荷重入力があってもヘッドレストステーの延出部に差込み方向の軸圧縮力が掛かりにくくすることができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 図1の側面図である。 ヘッドレストに後方から車両の衝突発生に伴う衝撃荷重が入力された状態を表した側面図である。 上記荷重入力によりヘッドレストステーが前方に押し傾けられた状態を表した側面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《シート1の概略構成について》
始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)及びヘッドレスト3の構成について、図1〜図4を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。本実施例のシート1は、3列シートを備えた自動車の2列目シートとして構成されている。上記シート1は、図1〜図2に示すように、着座乗員の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となる図示しないシートクッションと、頭凭れ部となるヘッドレスト3と、を備えた構成となっている。
上述したシートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ図示しないリクライナを介してシートクッションの左右両サイドの後端部に連結されて支持されている。ヘッドレスト3は、シートバック2の上面部に上側から差し込まれて位置固定された状態に装着されて設けられている。具体的には、ヘッドレスト3は、その下面部から垂下する形で延び出すヘッドレストステー10の左右一対の各ストレート部11が、それぞれ、シートバック2の上面部に埋設された左右一対の筒状の各ヘッドレストサポート30の差込孔31内に上側から差し込まれることにより、これらヘッドレストサポート30に装着されてシートバック2の上面部に位置固定された状態とされている。ここで、各ストレート部11が本発明の「延出部」に相当する。
より詳しくは、上述したヘッドレスト3は、上述したヘッドレストステー10の各ストレート部11が各ヘッドレストサポート30の対応する差込孔31内に差し込まれることにより、左側のストレート部11の外周部に形成された係止溝11A内に同側のヘッドレストサポート30内に設けられた係止爪32が弾性的に嵌り込んで係止されるようになっている。上記係止により、上述したヘッドレストステー10の各側のストレート部11の各側のヘッドレストサポート30内へのそれ以上の差込方向の移動が規制された状態となる。その結果、ヘッドレスト3がシートバック2の上面部に位置固定された状態として保持される。
上述した左側のヘッドレストサポート30の係止爪32によるヘッドレストステー10の位置固定状態は、同側のヘッドレストサポート30に設けられたツマミ33が使用者によって横から押し込まれることにより解除されるようになっている。上記解除により、ヘッドレストステー10の各ストレート部11を各ヘッドレストサポート30に対して更に深く差し込んだり引き抜く方向に動かしたりすることができるようになっている。ここで、上述した左側のヘッドレストサポート30に係止爪32を持つ各ヘッドレストサポート30の構成が、本発明の「ステー固定部」に相当する。
《ヘッドレストステー10の具体的な構成について》
上述したヘッドレストステー10は、正面視が略U字状となる形に折り曲げられた1本の円鋼管材により形成されている。詳しくは、ヘッドレストステー10は、高さ方向に真っ直ぐな形となって延びる左右一対のストレート部11と、各ストレート部11の上端(接続部12Ab:図2参照)から前下がり状の形に折り曲げられた左右一対の曲がり部12と、各曲がり部12の延びた先の端部同士を左右方向に真っ直ぐな形で繋ぐ架橋部13と、を有した左右対称な形に折り曲げられて形成されている。より詳しくは、上述した左右一対の各曲がり部12は、それぞれ、各ストレート部11の上端から前側に一端上がって下がるように円弧状に湾曲する形に折り曲げられた湾曲部位12Aと、同湾曲部位12Aの延びた先から前下がり方向に直線状に延びる直線部位12Bと、を有する形に形成されている。
上述したヘッドレストステー10は、その左右のストレート部11の長さ方向の中間部から上側の、各曲がり部12と架橋部13とを含む上部領域が、ヘッドレスト3内に一体的に埋め込まれた状態とされた構成とされている。上記構成により、ヘッドレストステー10は、その左右のストレート部11の長さ方向の中間部から下側の領域が、ヘッドレスト3の下面部から左右一対となって下方に真っ直ぐ延びる形となって設けられた構成とされている。上述したヘッドレスト3は、図1に示すように、上述したヘッドレストステー10の上部領域を図示しない発泡ウレタン製のパッド材によって外周側から広く覆った状態として、外部から受ける荷重を弾性的に受け止めることができるように構成されている。
しかし、上述したヘッドレスト3は、車両の前部衝突の発生時等、後側から重量物が衝突するような大荷重の入力を受けた際には、例えば図2〜図3に示すヘッドフォームHFの動きのように、上述した不図示のパッド材の弾性だけではその荷重を十分に受け止めきれずに、ヘッドレストステー10に対して略直接的となる大きな入力荷重Pが掛けられることがある(図3参照)。その際、上記ヘッドレストステー10に掛けられた入力荷重Pが、左側のストレート部11に対してその差込方向となる軸方向に大きな荷重成分となって入力されることがあると、同左側のストレート部11が同側のヘッドレストサポート30内の係止爪32による係止状態から外されて下側に押し込まれてしまう事態が発生するおそれがある。
そこで、このような事態の発生を防止するために、上述したヘッドレストステー10には、上述したヘッドレスト3に対して後方からの入力荷重Pが掛けられる際に、その入力荷重Pをヘッドレストステー10に先行して受けられる形に張り出す張出部材20が取り付けられている。上記張出部材20は、上述したヘッドレストステー10の各曲がり部12に結合されており、図3に示すようにその後方から受けた入力荷重Pを各曲がり部12に伝達して、各ストレート部11を主として前方に押し傾ける曲げ力として作用させる構成とされている。
したがって、上記張出部材20の設定により、ヘッドレストステー10は、図4に示すように、上記のような後方からの入力荷重Pを受けた際には、各ストレート部11を支える各ヘッドレストサポート30に前回り方向の曲げ応力を集中的に作用させて、これらヘッドレストサポート30を支えるシートバック2のアッパフレーム2Fを捩り変形させる形で全体が前傾する形となって押し動かされるようになっている。そして、上記ヘッドレストステー10は、上記前傾移動の進行により、その張出部材20を介して後方から受ける入力荷重Pが益々前方に押し傾けられる曲げ力として変換されやすい状態となり、各側のストレート部11が各側のヘッドレストサポート30によって適切に落ち込み防止されたままの状態に維持されるようになっている。
上述した各ヘッドレストサポート30は、図1に示すように、上述したシートバック2のアッパフレーム2Fの前面部に固着された左右一対の角筒状の各ホルダ2H内にそれぞれ上側から差し込まれて一体的に装着された状態として設けられている。上述した各ヘッドレストサポート30には、それらの中心部に、上述したヘッドレストステー10の各ストレート部11をそれぞれ上側から差し込むことでこれらの差し込まれた部分全体を外周側から全域に亘って拘束した状態として囲い込むことのできる丸孔形状の差込孔31が高さ方向に貫通した形となって形成されている。
《張出部材20の具体的な構成について》
次に、上述した張出部材20のより具体的な構成について詳しく説明する。すなわち、張出部材20は、平面視が略U字状となる形に折り曲げられた1本の円鋼管材により形成されている。詳しくは、上述した張出部材20は、上述したヘッドレストステー10を構成する円鋼管材と略同じ直径(外径)を持つ円鋼管材により形成されている。上述した張出部材20は、そのU字の両脚片21を構成する前下方向に斜めに延びる左右一対の脚片21と、各脚片21の後ろ上がり状に延びた先の端部同士を左右方向に真っ直ぐな形で繋ぐ架橋片22と、を有した左右対称な形に折り曲げられて形成されている。
より詳しくは、上述した左右一対の各脚片21は、それぞれ、それらの延びる長さ方向の途中箇所が側面視で後ろ上がり状となる形に屈曲した状態に折り曲げられることで、上述したヘッドレストステー10の各曲がり部12に結合される結合部位21Aと、各結合部位21Aに対して後ろ上がり状に屈曲するように跳ね上がる跳ね上がり部位21Bと、を有した形に形成されている。そして、上記各脚片21は、それぞれ、それらの前下方向に延びる先端側の各結合部位21Aが、上述したヘッドレストステー10の各曲がり部12の直線部位12Bの間にこれらと互いに幅方向に隣り合って平行向きに延びる形に合わせられて、これらの合わせられた領域同士が互いの長さ方向に広く一体的に溶着されて固定された状態とされている。
上記結合により、張出部材20は、図2に示すように、その左右の各脚片21の跳ね上がり部位21Bが、各結合部位21Aとの付け根から後ろ上がり状に屈曲して跳ね上がる形に設けられた状態とされている。それにより、張出部材20は、上述した各跳ね上がり部位21Bがヘッドレストステー10の各曲がり部12よりも上側に張り出した状態として、それらの延びた先の端部同士を繋ぐ架橋片22がヘッドレストステー10の各曲がり部12の間の上側領域に張り出した状態として設けられるようになっている。
詳しくは、上述した張出部材20は、シートバック2の背凭れ角度がニュートラル位置にある状態において、図3に示すように、車両の前部衝突の発生により上述したヘッドレスト3に向かって後側からヘッドフォームHF(人体の頭部を単純化したφ165mmの球体)が移動してきた時に、上述したヘッドレストステー10の曲がり部12やストレート部11に先行してヘッドフォームHFと当たるように設けられた状態とされている。より詳しくは、上述した張出部材20は、上記後側から向かってきたヘッドフォームHFと架橋片22との接触点の接線TLが、水平線に対して上斜め45度となる形でヘッドフォームHFと当たってその荷重を受けるようになっている。
このような構成とされていることにより、張出部材20は、そのヘッドフォームHFから受けた入力荷重Pが、上述したヘッドレストステー10のストレート部11の差込方向の他、前方向にも掛けられる状態とされるようになっている。そして、上記張出部材20は、その架橋片22において受けた入力荷重Pを、その左右の結合部位21Aが結合されているヘッドレストステー10の各曲がり部12の直線部位12Bに強く伝達して、ヘッドレストステー10に対してその支持点となるアッパフレーム2Fまわりの曲げの負荷を作用させるようになっている。詳しくは、上記張出部材20は、上記の入力荷重Pを、ヘッドレストステー10の各ストレート部11よりも前側に偏心した位置にある各曲がり部12の直線部位12B(各曲がり部12の円弧状に湾曲する形に折り曲げられた湾曲部位12Aのアールの始まりと終わりとの間の中点である曲げ点12Aaよりも前側に偏心した位置にある部位)へと伝達するようになっている。
これにより、上述したヘッドレストステー10は、上記の入力荷重Pによって、その左右のストレート部11が差込方向に押し込まれる軸方向の圧縮力よりも上記アッパフレーム2Fのまわりに前回りに押し曲げられる回転方向の力を大きく受けて、図4に示すように、左右のストレート部11がアッパフレーム2Fのまわりに前方に押し傾けられるように変形あるいは変位するようになっている。
そして、上記ヘッドレストステー10は、上記のように前方に押し傾けられるように変形或いは変位することにより、そこから受ける入力荷重Pの作用が、益々前方に押し傾けられる曲げ力として負荷されやすい状態となる。このようなことから、ヘッドレストステー10は、上記のようにヘッドフォームHFから入力荷重Pを受けても、各ストレート部11に対して差込方向の強い軸圧縮力が負荷されることがなく、これらストレート部11を位置固定した状態に支えている左側のヘッドレストサポート30の係止爪32との係合状態から外されにくくなる。したがって、上記入力荷重Pによってヘッドレストステー10の位置固定状態が破損により崩れてしまうおそれが少ないため、上記の入力荷重Pをヘッドレストステー10の支持系統の塑性変形に伴ってエネルギ吸収しながら適切に受け止めることができる。
なお、上述した張出部材20は、上述したヘッドレストステー10の外径の略半分以上の外径を持つ構成となっていることにより、上述したヘッドフォームHFから受ける入力荷重Pを大きな塑性変形を伴うことなくヘッドレストステー10に安定して伝達することができる。上記張出部材20は、そのヘッドフォームHPからの入力荷重Pを受ける架橋片22が幅方向に延びる円鋼管材によって構成されていることにより、シートバック2の背凭れ角度がニュートラル位置から前後方向にある程度ずれた状態で入力荷重Pを受けても、その円弧状の外周面により上記と略同じ形態でヘッドフォームHPと当たることができるようになっている。
《まとめ》
以上をまとめると、本実施例のシート1は次のような構成となっている。すなわち、シートバック(シートバック2)の上部に装着されるヘッドレスト(ヘッドレスト3)を備えた乗物用シート(シート1)であって、ヘッドレスト(ヘッドレスト3)の内部から下方に延出する延出部(ストレート部11)とヘッドレスト(ヘッドレスト3)の内部で延出部(ストレート部11)から前方に曲がって延びる曲がり部(曲がり部12)とを備えたヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)と、シートバック(シートバック2)の上部に設けられてヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)の延出部(ストレート部11)が上側から差し込まれて位置固定されるステー固定部(ヘッドレストサポート30)と、ヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)の曲がり部(曲がり部12)に結合されてヘッドレスト(ヘッドレスト3)に対する後方からの入力荷重(入力荷重P)をヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)に先行して受けられる形に張り出す張出部材(張出部材20)と、を有する。張出部材(張出部材20)は、その後方から受ける入力荷重(入力荷重P)を曲がり部(曲がり部12)に伝達して延出部(ストレート部11)を前方に押し傾ける曲げ力として作用させる。
このような構成とされていることにより、張出部材(張出部材20)の設定により、ヘッドレスト(ヘッドレスト3)に後方からの荷重入力があってもヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)の延出部(ストレート部11)に差込み方向の軸圧縮力が掛かりにくくすることができる。
また、ヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)が、延出部(ストレート部11)の上端から曲がり部(曲がり部12)が前方に曲がって延びる形状とされている。張出部材(張出部材20)が、曲がり部(曲がり部12)における延出部(ストレート部11)と接続される接続部(接続部12Ab)を越えて前方に延びる箇所(直線部位12B)に結合されている。このような構成とされていることにより、張出部材(張出部材20)に入力された後方からの荷重(入力荷重P)を、曲がり部(曲がり部12)に対して、延出部(ストレート部11)をより前方に押し傾ける曲げ力として作用させやすくすることができる。
また、曲がり部(曲がり部12)が、延出部(ストレート部11)の上端から前下がりに湾曲して延びる湾曲部位(湾曲部位12A)と、湾曲部位(湾曲部位12A)の延びた先から前下がりに直線状に延びる直線部位(直線部位12B)と、を有する。張出部材(張出部材20)が、曲がり部(曲がり部12)の直線部位(直線部位12B)に沿って延びる形に当てられて結合される直線状に延びる結合部位(結合部位21A)と、結合部位(結合部位21A)の後端から後ろ上がりに曲がって湾曲部位(湾曲部位12A)の上方領域へと張り出す跳ね上がり部位(跳ね上がり部位21B)と、を有する構成とされている。このような構成とされていることにより、張出部材(張出部材20)をヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)の曲がり部(曲がり部12)に対してより適切に結合しつつ、後方からの入力荷重(入力荷重P)を受けやすい領域に張り出させた状態とすることができる。
また、ヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)が、延出部(ストレート部11)と曲がり部(曲がり部12)とを左右一対で有する構成とされている。張出部材(張出部材20)が、左右一対の曲がり部(曲がり部12)間に一体的に架橋された両端支持状態で設けられた構成とされている。このような構成とされていることにより、張出部材(張出部材20)に入力された後方からの荷重(入力荷重P)をヘッドレストステー(ヘッドレストステー10)の各曲がり部(曲がり部12)へと左右でバランス良く安定した形で伝達することができる。
《その他の実施例について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「シート」は、自動車の2列目以外のシートの他、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートや、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、ヘッドレストは、ヘッドレストステーがその内部で前下がり状に折れ曲がった形となって形成される、いわゆるL型(鞍型)タイプの構成の他、ヘッドレストステーがその内部で前方に「>」字状に折れ曲がった形となって形成されるタイプや、その他の形で形成されるものであってもよい。
また、ヘッドレストステーは、必ずしも左右一対の棒形状から成るものでなくてもよく、板形状その他の形状から成る部材によって構成されたものであってもよい。また、ヘッドレストステーを支えるステー固定部は、ヘッドレストステーを高さ方向や前後方向に位置調節可能に支えたり前後方向に倒して格納できる状態で支える構成から成るものであってもよい。
また、ヘッドレストステーの延出部は、必ずしもヘッドレストの内部から真っ直ぐに延出する形に限定されず、途中箇所が曲がったりするなどのストレート以外の形状から成るものであってもよい。また、ヘッドレストステーの曲がり部は、延出部の上端から前方に湾曲する形に形成されるものの他、前方に屈曲する形に形成されるもの、延出部にそのような形をとるように組み付けられるものであってもよい。また、上記曲がり部は、延出部の延びる長さ方向の途中箇所から枝分かれ状に前方に張り出す形に形成されるものであってもよい。
また、張出部材は、上記ヘッドレストステーの曲がり部に結合されてヘッドレストに対する後方からの入力荷重をヘッドレストステーに先行して受けられる形に張り出すものであればよく、その具体的な形状や張出位置は特定の形状や位置に限定されるものではない。具体的には、張出部材は、ヘッドレストステーと同じような管材から成るものに限らず、板材その他の形状材から成るものであってもよい。また、張出部材は、上記のようにヘッドレストステーに先行して後方からの入力荷重を受けられる態様であれば、必ずしもヘッドレストステーの上方側に形状を張り出させなくてもよく、後方側や下方側に形状を張り出させるものであってもよい。
上記張出部材によって後方から受ける入力荷重をヘッドレストステーの曲がり部に伝達して延出部を前方に押し傾ける曲げ力の作用は、主として曲がり部に対する結合箇所の偏心量の増大により強めるようにしてもよいが、曲がり部に対する取り付け向きを入力荷重が曲げ方向に作用しやすい向きにすることによって強めるようにしてもよい。また、張出部材は、ヘッドレストステーの曲がり部に対して、両端支持状態でなく片持ち支持状態で結合されたものであってもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
2F アッパフレーム
2H ホルダ
3 ヘッドレスト
10 ヘッドレストステー
11 ストレート部(延出部)
11A 係止溝
12 曲がり部
12A 湾曲部位
12Aa 曲げ点
12Ab 接続部
12B 直線部位
13 架橋部
20 張出部材
21 脚片
21A 結合部位
21B 跳ね上がり部位
22 架橋片
30 ヘッドレストサポート(ステー固定部)
31 差込孔
32 係止爪
33 ツマミ
HF ヘッドフォーム
TL 接線
P 入力荷重

Claims (5)

  1. シートバックの上部に装着されるヘッドレストを備えた乗物用シートであって、
    前記ヘッドレストの内部から下方に延出する延出部と前記ヘッドレストの内部で前記延出部から前方に曲がって延びる曲がり部とを備えたヘッドレストステーと、
    前記シートバックの上部に設けられて前記ヘッドレストステーの前記延出部が上側から差し込まれて位置固定されるステー固定部と、
    前記ヘッドレストステーの前記曲がり部に結合されて前記ヘッドレストに対する後方からの入力荷重を前記ヘッドレストステーに先行して受けられる形に張り出す張出部材と、を有し、
    該張出部材がその後方から受ける入力荷重を前記曲がり部に伝達して前記延出部を前方に押し傾ける曲げ力として作用させる乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記ヘッドレストステーが、前記延出部の上端から前記曲がり部が前方に曲がって延びる形状とされ、
    前記張出部材が、前記曲がり部における前記延出部と接続される接続部を越えて前方に延びる箇所に結合されている乗物用シート。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記曲がり部が、前記延出部の上端から前下がりに湾曲して延びる湾曲部位と、該湾曲部位の延びた先から前下がりに直線状に延びる直線部位と、を有し、
    前記張出部材が、前記曲がり部の前記直線部位に沿って延びる形に当てられて結合される直線状に延びる結合部位と、該結合部位の後端から後ろ上がりに曲がって前記湾曲部位の上方領域へと張り出す跳ね上がり部位と、を有する構成とされている乗物用シート。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記ヘッドレストステーが、前記延出部と前記曲がり部とを左右一対で有する構成とされ、
    前記張出部材が、前記左右一対の曲がり部間に一体的に架橋された両端支持状態で設けられた構成とされている乗物用シート。
  5. シートバックの上部に装着されるヘッドレストであって、
    当該ヘッドレストの内部から下方に延出する延出部と当該ヘッドレストの内部で前記延出部から前方に曲がって延びる曲がり部とを備えたヘッドレストステーと、
    該ヘッドレストステーの前記曲がり部に結合されて当該ヘッドレストに対する後方からの入力荷重を前記ヘッドレストステーに先行して受けられる形に張り出す張出部材と、を有し、
    該張出部材がその後方から受ける入力荷重を前記曲がり部に伝達して前記延出部を前方に押し傾ける曲げ力として作用させるヘッドレスト。
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