JP2018081942A - 太陽電池用封止材及びこれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】N型セルを用いた太陽電池モジュールであってもPID現象の発生を抑制することができ且つブリードが生じない太陽電池用封止材を提供すること。
【解決手段】封止用樹脂、及び、カチオンとアニオンのうち少なくとも一方が有機イオンである有機塩を含み、前記有機塩の含有量が、前記封止用樹脂100質量部に対して0.0001〜1.5質量部である太陽電池用封止材。
【選択図】図1

Description

本発明は太陽電池用封止材及びこれを用いた太陽電池モジュールに関する。
近年、資源の有効利用や環境汚染の防止等の面から、太陽光を電気エネルギーに直接変換する太陽電池モジュールが広く使用され、更に、耐久性や発電効率等の点から開発が進められている。
太陽電池モジュールの構造としては、例えば、図1に示すように、ガラス基板等からなる表面側透明保護部材11、表面側封止材13A、シリコン結晶系セル等の太陽電池素子14、裏面側封止材13B、及び裏面側保護部材(バックカバー)12をこの順で積層し、接着一体化した構造が知られている。
太陽電池モジュールでは、高い電気出力を得るために、複数の太陽電池素子14を接続タブ15で接続して用いられるのが一般的である。したがって、太陽電池素子14の絶縁性を確保するために、絶縁性のある封止材13A、13Bを用いて太陽電池素子を封止している。
これらの太陽電池モジュールに用いられる封止材としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)やエチレン−α−オレフィン共重合体等のオレフィン(共)重合体やポリビニルブチラールからなるフィルムが従来から用いられている。
近年、1MW以上の出力を有するメガソーラーと呼ばれる大規模太陽光発電設備が増加しており、送電系の効率化等の理由から高いシステム電圧が要求され、システム電圧が600V以上、特に1000V以上のメガソーラーも建設されている。
最近、このような高いシステム電圧の太陽光発電設備において、従来の太陽電池モジュールには見られなかったPID(Potential Induced Degradation)現象と呼ばれる太陽電池モジュールの性能劣化が発生することが問題となっている。PID現象とは、太陽電池モジュールの内部回路で電荷の分極が生じ、セル内部での電子の移動が妨げられることで出力の著しい低下が起こる現象である。これは、システム電圧が高電圧化した太陽光発電設備においては、接地されたフレームと太陽電池モジュール内部回路との間に大きな電位差が発生するようになり、これに湿度、温度等の外部要因が作用し、モジュールの内部回路とフレーム間に漏れ電流が生じることが原因と考えられているが詳細には明らかではない。
PID現象を抑制するための方法としては、太陽電池用封止材の絶縁性を向上させる方法や、ナトリウムイオンを補足する化合物を添加する方法が知られている(特許文献1)。
特開2015−032804公報
ところで、太陽電池モジュールに使用される太陽電池素子には、一般に、P型セル(p型半導体を基板とし、その上に薄いn型半導体層が形成されたセル)とN型セル(n型半導体を基板とし、その上に薄いp型半導体層が形成されたセル)が知られているが、特許文献1の方法では、P型セルを用いた太陽電池モジュールには効果はあるものの、N型セルを用いた太陽電池モジュールでは十分な効果を得ることが難しいことが判った。
また、太陽電池用封止材は製造した後、太陽電池モジュールの製造時まで一定期間保管する必要があるが、保管時等においてブリード現象が生じないことが太陽電池用封止材には求められる。
本発明の目的は、N型セルを用いた太陽電池モジュールであってもPID現象の発生を抑制することができ且つブリードが生じない太陽電池用封止材及びこれを用いた太陽電池モジュールを提供することにある。
上記目的は、封止用樹脂、及び、カチオンとアニオンのうち少なくとも一方が有機イオンである有機塩を含み、前記有機塩の含有量が、前記封止用樹脂100質量部に対して0.0001〜1.5質量部である太陽電池用封止材により達成される。
により達成される。
N型セルを用いた太陽電池モジュールでPID現象が発生する理由は詳細には明らかではないが、電圧が印加されている時にN型セルのp型半導体層側表面に電荷が帯電することに起因するものと考えられる。本発明によれば、上記有機塩の添加により、N型セル表面に帯電した電荷を流すことによりPID現象を抑制することができるものと考えられる。また、上記範囲の含有量であればブリードが生じることもない。
本発明の好ましい態様は以下のとおりである。
(1)前記有機塩がイオン液体である。
(2)前記カチオンは、第4級アンモニウムカチオン、含窒素複素環式化合物のオニウムカチオン又は第4級ホスホニウムカチオンである。
(3)前記アニオンは、N(CFSO2−、N(CHSO2−、(CN)、CHCOO、CFCOO、(CF、(CFSO、CFSO 、(CSO、(CFSO、(FSO、CSO 、CSO 、CSO 、F、Cl、Br、I、BF 、PF 、BF 、PF 、NO 、AlCl 、AlCl 、AlCl 及びClO からなる群から選択される。
(4)前記封止用樹脂がオレフィン(共)重合体である。
(5)さらに架橋剤を含む。
(6)前記オレフィン(共)重合体が、エチレン−極性モノマー共重合体、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、ポリブテン及びメタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)からなる群から選択される少なくとも1種以上の重合体である。
また、上記目的は、表面側保護部材、太陽電池素子及び裏面側保護部材を有し、前記太陽電池素子が上記太陽電池用封止材により封止されている太陽電池モジュールよっても達成される。
本発明の太陽電池用封止材を用いて作製された太陽電池モジュールはPID現象が発生しにくく、大規模太陽光発電設備に用いた場合であっても長期に亘り十分な発電能力を維持することが可能である。
一般的な太陽電池モジュールの概略断面図である。
上述したように、本発明の太陽電池用封止材は、封止用樹脂、及び、カチオンとアニオンのうち少なくとも一方が有機イオンである有機塩を含む。以下、本発明を詳細に説明する。
[カチオンとアニオンのうち少なくとも一方が有機イオンである有機塩]
本発明において、カチオンとアニオンのうち少なくとも一方が有機イオンである有機塩は、カチオンが有機イオンでアニオンが無機イオンである有機塩、カチオンが無機イオンでアニオンが有機イオンである有機塩、及びカチオン及びアニオンともに有機イオンである有機塩のうち何れかのことをいう。有機塩の例としては、イオン液体やイオン性界面活性剤が挙げられる。本発明において、有機イオンとは有機物から形成される分子イオンのことをいう。
イオン液体は、カチオンとアニオン(少なくとも一方が有機イオンである)から構成され、100℃以下において液体である有機塩、好ましくは0℃以上においても液体である有機塩のことをいう。
イオン液体のカチオンとしては、窒素原子上に正電荷をもつ有機カチオン、リン原子上に正電荷をもつ有機カチオン、アルカリ金属イオン等が挙げられる。窒素原子上に正電荷をもつ有機カチオンの例は、第4級アンモニウムカチオン、含窒素複素環式化合物のオニウムカチオン等が挙げられる。リン原子上に正電荷をもつ有機カチオンとしては、第4級ホスホニウムカチオン等が挙げられる。
第4級アンモニウムカチオンの例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等の炭素数1〜16のアルキル基により置換された脂肪族アンモニウムカチオンが挙げられる。具体的にはトリ−n−ブチルメチルアンモニウムが好ましい。
含窒素複素環式化合物のオニウムカチオンの例としては、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピリミジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン等(水素原子を炭素原子数1〜16のアルキル基での置換した置換体を含む)が挙げられる。
第4級ホスホニウムカチオンの例として、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等の炭素原子数1〜16のアルキル基により置換された第4級ホスホニウムカチオン等が挙げられる。
イオン液体のアニオンとしては、N(CFSO2−、N(CHSO2−、(CN)、CHCOO、CFCOO、(CF、(CFSO、CFSO 、(CSO、(CFSO、(FSO、CSO 、CSO 、CSO 、F、Cl、Br、I、BF 、PF 、BF 、PF 、NO 、AlCl 、AlCl 、AlCl およびClO などが挙げられる。
上記イオン液体のカチオンとアニオンはどのような組み合わせでもよい。
また、本発明において、イオン性界面活性剤は、従来から知られている陰イオン界面活性剤及び陽イオン界面活性剤を使用することができる。
陽イオン界面活性剤としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウリルジメチルペンジルアンモニウムクロライド、ステアリルヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート等が挙げられる
陰イオン界面活性剤としては、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルケニルエーテルカルボン酸塩、アルカンスルホン酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキル又はα−スルホン脂肪酸塩、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。これら塩のカチオンとしては、ナトリウムイオンやカリウムイオン等のアルカリ金属イオンが挙げられる。
本発明において、カチオンとアニオンのうち何れか一方が有機イオンである有機塩の含有量は、封止用樹脂100質量部に対して、0.0001〜1.5質量部、好ましくは0.0005〜0.5質量部、特に好ましくは0.0005〜0.2質量部である。含有量が少なすぎるとPID現象を抑制することができる効果が十分に得られない場合があり、含有量が多すぎるとブリードが生じる場合がある。なお、本発明において、「有機塩を含む」とは、有機塩のカチオンとアニオンが電離している状態も含むものとする。本発明によれば、上記有機塩の添加により、特に太陽電池セル(特にN型セル)表面に帯電した電荷が流されることによりPID現象を抑制することができるものと考えられる。
[封止用樹脂]
本発明において、封止用樹脂は太陽電池素子を封止できるものであればどのようなものでもよい。好ましい封止用樹脂としてオレフィン(共)重合体が挙げられる。オレフィン(共)重合体とは、エチレン・α−オレフィン共重合体(例えば、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)等)、ポリエチレン(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等)、ポリプロピレン、ポリブテン等のオレフィンの重合体又は共重合体、及びエチレン−極性モノマー共重合体等のオレフィンと極性モノマーとの共重合体を意味し、太陽電池用封止材に要求される接着性、透明性等を有するものとする。オレフィン(共)重合体として、これらの1種を用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。本発明において、オレフィン(共)重合体としては、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、ポリブテン及びエチレン−極性モノマー共重合体からなる群から選択される少なくとも1種以上の重合体であることが好ましい。特に、加工性に優れ、架橋剤による架橋構造を形成することができ、接着性が高い太陽電池用封止材を形成することができることから、オレフィン(共)重合体が、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)及び/又はエチレン−極性モノマー共重合体であることが好ましい。
(メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE))m−LLDPEは、エチレン由来の構成単位を主成分とし、更に炭素数3〜12のα−オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1-へキセン、1−オクテン、4−メチルペンテン−1、4−メチル−へキセン−1、4,4−ジメチル−ペンテン−1等由来の1種又は複数種の構成単位を有するエチレン・α−オレフィン共重合体(ターポリマー等も含む)である。エチレン・α−オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−ペンテン−1共重合体、エチレン・ブテン・ヘキセンターポリマー、エチレン・プロピレン・オクテンターポリマー、エチレン・ブテン・オクテンターポリマー等が挙げられる。エチレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンの含有量は、5〜40質量%が好ましく、10〜35質量%がより好ましく、15〜30質量%が更に好ましい。α−オレフィンの含有量が少ないと太陽電池用封止材の柔軟性や耐衝撃性が十分でない場合があり、多過ぎると耐熱性が低い場合がある。
m−LLPDEを重合するメタロセン触媒としては、公知のメタロセン触媒を用いれば良く、特に制限はない。メタロセン触媒は、一般に、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の遷移金属をπ電子系のシクロペンタジエニル基又は置換シクロペンタジエニル基等を含有する不飽和環状化合物で挟んだ構造の化合物であるメタロセン化合物と、アルキルアルミノキサン、アルキルアルミニウム、アルミニウムハライド、アルキルアルミニウムルハライド等のアルミニウム化合物等の助触媒とを組合せたものである。メタロセン触媒は、活性点が均一であるという特徴があり(シングルサイト触媒)、通常、分子量分布が狭く、各分子のコモノマー含有量がほぼ等しい重合体が得られる。
本発明において、m−LLDPEの密度(JIS K 7112に準ずる。以下同じ)は、特に制限はないが、0.860〜0.930g/cmが好ましい。また、m−LLDPEのメルトフローレート(MFR)(JIS−K7210に準ずる)は、特に制限はないが、1.0g/10分以上が好ましく、1.0〜50.0g/10分がより好ましく、3.0〜30.0g/10分が更に好ましい。なお、MFRは、190℃、荷重21.18Nの条件で測定されたものである。
本発明において、m−LLDPEは市販のものを使用することもできる。例えば、日本ポリエチレン社製のハーモレックスシリーズ、カーネルシリーズ、プライムポリマー社製のエボリューシリーズ、住友化学社製のエクセレンGMHシリーズ、エクセレンFXシリーズ等が挙げられる。
(エチレン−極性モノマー共重合体)
エチレン−極性モノマー共重合体の極性モノマーは、不飽和カルボン酸、その塩、そのエステル、そのアミド、ビニルエステル、一酸化炭素等を例示することができる。より具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸、これら不飽和カルボン酸のリチウム、ナトリウム、カリウムなどの1価金属の塩やマグネシウム、カルシウム、亜鉛などの多価金属の塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、一酸化炭素、二酸化硫黄などの一種又は二種以上などを例示することができる。
エチレン−極性モノマー共重合体として、より具体的には、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体のようなエチレン−不飽和カルボン酸共重合体、前記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の一部又は全部が上記金属で中和されたアイオノマー、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体のようなエチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸イソブチル−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸n−ブチル−メタクリル酸共重合体のようなエチレン−不飽和カルボン酸エステル−不飽和カルボン酸共重合体及びそのカルボキシル基の一部又は全部が上記金属で中和されたアイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体のようなエチレン−ビニルエステル共重合体等を代表例として例示することができる。
エチレン−極性モノマー共重合体としては、JIS K7210で規定されるメルトフローレートが、35g/10分以下、特に3〜6g/10分のものを使用するのが好ましい。このようなメルトフローレートを有するエチレン−極性モノマー共重合体を用いることで、加工性に優れた太陽電池用封止材とすることができる。なお、本発明において、メルトフローレート(MFR)の値は、JIS K7210に従い、190℃、荷重21.18Nの条件に基づいて測定されたものである。
エチレン−極性モノマー共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体が好ましく、特にEVA及びEMMAが好ましい。
封止用樹脂としてEVAを使用する場合、EVAにおける酢酸ビニルの含有率は、20〜35質量%、さらに22〜32質量%、特に24〜30質量%とするのが好ましい。酢酸ビニルの含有量が20質量%未満であると封止材の加工性が十分でない恐れがあり、35質量%を超えると、カルボン酸、アルコール、アミン等が発生し、電流のリークが生じやすくなる恐れがある。
なお、本発明において、封止用樹脂として、上述のオレフィン(共)重合体だけでなく、ポリビニルアセタール系樹脂(例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール(PVB樹脂)、変性PVB)等の樹脂を用いてもよく、上述のオレフィン(共)重合体と組合せて使用してもよい。
[架橋剤]
本発明の太陽電池用封止材には、架橋剤を含有させ、エチレン−極性モノマー共重合体の架橋構造を形成することが好ましい。架橋剤は、有機過酸化物又は光重合開始剤を用いることが好ましい。なかでも、接着力、耐湿性、耐貫通性の温度依存性が改善された封止材が得られることから、有機過酸化物を用いるのが好ましい。
有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも使用することができる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
前記有機過酸化物としては、樹脂の加工温度・貯蔵安定性の観点から例えば、ベンゾイルパーオキサイド系硬化剤、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシピバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ジ−n−オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、スクシニックアシドパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、4−メチルベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、m−トルオイル+ベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサネート、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサネート、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサネート、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシマレイックアシド、tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサン、tert−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(メチルベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、tert−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、等が挙げられる。
ベンゾイルパーオキサイド系硬化剤としては、70℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好ましく、調製条件、成膜温度、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して適宜選択できる。使用可能なベンゾイルパーオキサイド系硬化剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。ベンゾイルパーオキサイド系硬化剤は1種でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。
有機過酸化物として、特に、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、又はtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネートが好ましい。これにより、良好に架橋され、優れた透明性を有する太陽電池用封止材が得られる。
太陽電池用封止材に使用する有機過酸化物の含有量は、封止用樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.2〜3質量部であることが好ましい。有機過酸化物の含有量は、少ないと架橋硬化時において架橋速度が低下する場合があり、多くなると共重合体との相溶性が悪くなる恐れがある。
また、光重合開始剤としては、公知のどのような光重合開始剤でも使用することができるが、配合後の貯蔵安定性の良いものが望ましい。このような光重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタ−ルなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、その他特殊なものとしては、メチルフェニルグリオキシレ−トなどが使用できる。特に好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾフェノン等が挙げられる。これら光重合開始剤は、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸のごとき安息香酸系又は、第3級アミン系などの公知慣用の光重合促進剤の1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、光重合開始剤のみの1種単独または2種以上の混合で使用することができる。
前記光重合開始剤の含有量は、封止用樹脂100質量部に対して0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜3質量部である。
[架橋助剤]
本発明の太陽電池用封止材は、さらに架橋助剤を含んでいることが好ましい。架橋助剤は、封止用樹脂のゲル分率を向上させ、太陽電池用封止材の接着性、耐候性を向上させることができる。
架橋助剤の含有量は、封止用樹脂100質量部に対して、通常0.1〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部、特に好ましくは0.5〜2.5質量部で使用される。これにより、更に架橋後の硬度が向上した封止材が得られる。
前記架橋助剤(官能基としてラジカル重合性基を有する化合物)としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の3官能の架橋助剤の他、(メタ)アクリルエステル(例、NKエステル等)の単官能又は2官能の架橋助剤等を挙げることができる。なかでも、トリアリルシアヌレートおよびトリアリルイソシアヌレートが好ましく、特にトリアリルイソシアヌレートが好ましい。
[接着性向上剤]
本発明の太陽電池用封止材においては、更に、接着向上剤を含んでいても良い。接着向上剤としては、シランカップリング剤を用いることができる。これにより、更に優れた接着力を有する太陽電池用封止材とすることができる。前記シランカップリング剤としては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。なかでも、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましく挙げられる。
本発明の太陽電池用封止材におけるシランカップリング剤の含有量は、封止用樹脂100質量部に対して5質量部以下、好ましくは0.1〜2質量部であることが好ましい。
[その他]
本発明の太陽電池用封止材は、膜の種々の物性(機械的強度、透明性等の光学的特性、耐熱性、耐光性、架橋速度等)の改良あるいは調整、特に機械的強度の改良のため、必要に応じて、可塑剤、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及び/又はエポキシ基含有化合物などの各種添加剤をさらに含んでいてもよい。
[太陽電池用封止材]
本発明の太陽電池用封止材を形成するには、公知の方法に準じて行えばよい。例えば、上述した各成分を含む組成物を、通常の押出成形、又はカレンダ成形(カレンダリング)等により成形してシート状物を得る方法により製造することができる。本発明の太陽電池用封止材の厚さは特に制限されないが、0.05〜2mm、好ましくは0.3〜0.8mmである。
[太陽電池モジュール]
本発明の太陽電池モジュールの構造は、本発明の太陽電池用封止材を用いて太陽電池素子を封止することにより製造された構造を含んでいれば特に制限されない。例えば、表面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に、本発明の太陽電池用封止材を介在させて架橋一体化させることにより太陽電池素子(単結晶又は多結晶シリコンセル等)を封止した構造などが挙げられる。
本発明の太陽電池モジュールは、本発明の太陽電池用封止材が用いられているので、PID現象が発生しにくく、大規模太陽光発電設備に用いた場合であっても長期に亘り十分な発電能力を維持することが可能である。例えば、600V以上の高いシステム電圧の太陽光発電設を構成する太陽電池モジュールとして有用である。
なお、本発明において、太陽電池用セルの光が照射される側(表面側)を「表面側」と称し、太陽電池用セルの受光面とは反対面側を「裏面側」と称する。
太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子を十分に封止するには、例えば、図1に示すように表面側透明保護部材11、表面側封止材13A、太陽電池素子14、裏面側封止材13B及び裏面側保護部材12を積層し、加熱加圧など常法に従って、封止材を架橋硬化させればよい。
加熱加圧するには、例えば、各部材を積層した積層体を、真空ラミネータで温度135〜180℃、さらに140〜180℃、脱気時間0.1〜5分、プレス圧力0.1〜1.5kg/cm2、プレス時間5〜15分で加熱圧着すればよい。
この加熱加圧時に、表面側封止材13Aおよび裏面側封止材13Bに含まれる封止用樹脂を架橋させることにより、表面側封止材13Aおよび裏面側封止材13Bを介して、表面側透明保護部材11、裏面側透明部材12、および太陽電池素子14を一体化させて、太陽電池素子14を封止することができる。太陽電池素子14は接続タブ15で互いに電気的に接続される。
なお、本発明の太陽電池用封止材は、図1に示したような単結晶又は多結晶のシリコン結晶系の太陽電池用セルを用いた太陽電池モジュールだけでなく、薄膜シリコン系、薄膜アモルファスシリコン系太陽電池、セレン化銅インジウム(CIS)系太陽電池等の薄膜太陽電池モジュールの封止材にも使用することもできる。この場合は、例えば、ガラス基板、ポリイミド基板、フッ素樹脂系透明基板等の表面側透明保護部材の表面上に化学気相蒸着法等により形成された薄膜太陽電池素子層上に、本発明の太陽電池用封止材、裏面側保護部材を積層し、接着一体化させた構造、裏面側保護部材の表面上に形成された太陽電池素子上に、本発明の太陽電池用封止材、表面側透明保護部材を積層し、接着一体化させた構造、又は表面側透明保護部材、表面側封止材、薄膜太陽電池素子、裏面側封止材、及び裏面側保護部材をこの順で積層し、接着一体化させた構造等が挙げられる。なお、本発明において、太陽電池用セルや薄膜太陽電池素子を総称して太陽電池素子という。
表面側透明保護部材は、通常珪酸塩ガラスなどのガラス基板であるのがよい。ガラス基板の厚さは、0.1〜10mmが一般的であり、0.3〜5mmが好ましい。ガラス基板は、一般に、化学的に、或いは熱的に強化させたものであってもよい。
裏面側保護部材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリアミドなどのプラスチックフィルムが好ましく用いられる。また、耐熱性、耐湿熱性を考慮してフッ化ポリエチレンフィルム、特にフッ化ポリエチレンフィルム/Al/フッ化ポリエチレンフィルムをこの順で積層させたフィルムでも良い。また、ガラス板でもよい。
本発明において太陽電池素子は光電変換を行うものであり、従来公知の半導体基板が用いられる。半導体基板としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、あるいは非晶質シリコンによって構成されたシリコンセル等の光半導体素子などが用いられる。本発明の太陽電池用封止材は、特に、n型半導体を基板とし、その上に薄いp型半導体層が設けられたN型セルを用いた太陽電池モジュールに用いた場合にPID現象の発生を顕著に抑制することができるので特に有効である。また、N型セル以外にも表面に絶縁層を有するセルにも有効である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
1.太陽電池用封止材の作製
下記表に示す配合で各材料をロールミルに供給し、70℃において混練して太陽電池用封止材組成物を調製した。この太陽電池用封止材組成物を、70℃においてカレンダ成形し、放冷後、シート状の太陽電池用封止材(厚さ0.46mm)を作製した。
2.評価
(1)PID試験(出力保持率)
上記で得られた太陽電池用封止材を表面側封止材、及び裏面側封止材として用い、表面側透明保護部材(ガラス板)、裏面側保護部材(PETフィルム)間に太陽電池用セルを挟持した状態で加熱加圧し、太陽電池素子としてN型結晶シリコンセル(p型半導体層側が表面側透明保護部材側となるように配置)を1個接続した太陽電池ミニモジュールを作製した。PID現象を発生させるモデル試験として、温度60℃、相対湿度85%の環境下にて、短絡させたモジュールの出力端子を−極に接続し、+極はガラス板表面に密着させたアルミ板に接続し、1000Vの電圧を96時間印加した。
上記試験前後で、各太陽電池ミニモジュールの最大出力(Pmax)を測定し、出力保持率((試験後Pmax/試験前Pmax)×100(%))を算出した。
(2)ブリード性
上記製造した太陽電池用封止材を温度40℃湿度90%RHの環境下で1ヶ月間保管した後、白板ガラスでEVAを挟んで、ラミネートすることにより光学特性を評価し、ブリードの有無を評価した。○はブリードが光学特性に影響しなかったものであり、△はブリードが光学特性にわずかしか認められなかったものであり、×はブリードが多く認められたものである。
結果を下記表に示す。なお、各材料の詳細は以下のとおりである。
封止用樹脂1:EVA(酢酸ビニル含有率:26%、MFR4g/10分)
封止用樹脂2:m−LLDPE(MFR3.5g/10分、密度0.88g/cm
架橋剤:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート
イオン液体:トリ−n−ブチルメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホンイミド、(n−C(CH)N(CFSO(3M社製FC−4400)
Figure 2018081942
Figure 2018081942
11 表面側透明保護部材
12 裏面側保護部材
13A 表面側封止材
13B 裏面側封止材
14 太陽電池素子
15 接続タブ

Claims (8)

  1. 封止用樹脂、及び、カチオンとアニオンのうち少なくとも一方が有機イオンである有機塩を含み、
    前記有機塩の含有量が、前記封止用樹脂100質量部に対して0.0001〜1.5質量部である太陽電池用封止材。
  2. 前記有機塩がイオン液体である、請求項1に記載の太陽電池用封止材。
  3. 前記カチオンは、第4級アンモニウムカチオン、含窒素複素環式化合物のオニウムカチオン又は第4級ホスホニウムカチオンである、請求項1又は2に記載の太陽電池用封止材。
  4. 前記アニオンは、N(CFSO2−、N(CHSO2−、(CN)、CHCOO、CFCOO、(CF、(CFSO、CFSO 、(CSO、(CFSO、(FSO、CSO 、CSO 、CSO 、F、Cl、Br、I、BF 、PF 、BF 、PF 、NO 、AlCl 、AlCl 、AlCl 及びClO からなる群から選択される、請求項1〜3の何れか1項に記載の太陽電池用封止材。
  5. 前記封止用樹脂がオレフィン(共)重合体である、請求項1〜4の何れか1項に記載の太陽電池用封止材。
  6. さらに架橋剤を含む、請求項1〜5の何れか1項に記載の太陽電池用封止材。
  7. 前記オレフィン(共)重合体が、エチレン−極性モノマー共重合体、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、ポリブテン及びメタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)からなる群から選択される少なくとも1種以上の重合体である、請求項5に記載の太陽電池用封止材。
  8. 表面側保護部材、太陽電池素子及び裏面側保護部材を有し、前記太陽電池素子が請求項1〜7の何れか1項に記載の太陽電池用封止材により封止されている太陽電池モジュール。
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