JP2018080830A - 気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置 - Google Patents

気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置 Download PDF

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竜介 山田
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英輝 柳川
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Satoshi Yamamura
聡史 山村
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洋介 大谷
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Abstract

【課題】電磁クラッチを駆動している動力源に対して、負荷が急激に掛るのを抑制する。【解決手段】制御装置200は電力供給部230と受付部210と通電制御部220とを備え、通電制御部220は受付部210から信号が入力されると(1)アーマチュア94をロータ92に接触させる第1の電流値I1の電流が電磁コイル93に流れるように、(2)アーマチュア94がロータ92に接触した後から、アーマチュアとロータとが一体に回転する連結状態に達するまでの間の少なくとも一部期間においては、(1)において電磁コイル93に掛けた電圧を維持した場合に電磁コイル93に流れる電流値よりも低く、かつクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値I2の電流が電磁コイル93に流れるように、(3)連結状態となった後は、(2)の一部期間における第2の電流値I2を超える第3の電流値I3の電流が電磁コイル93に流れるように、電力供給部230を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置に関する。
車両等に搭載されている空気調和システム(以下、空調システムという。)の気体圧縮機は、車両等の動力源(エンジン等)から動力を受けて動作する。この場合、動力源からの動力の供給を断接するために、電磁クラッチが用いられる。電磁クラッチは、ロータと電磁コイルとアーマチュアとを備えている。ロータは、動力源の動力を受けて常に回転し、アーマチュアは、気体圧縮機の回転軸に連結している。
アーマチュアは、回転しているロータに対して一定のギャップを介して離れているため回転しないが、通電によって電磁コイルが磁力を発生すると、その磁力によりアーマチュアがロータに吸引されて連結する。これにより、アーマチュアはロータと一体的に回転し、アーマチュアに連結された回転軸が回転するようになっている。なお、アーマチュアにはばね部材等の弾性力が作用していて、電磁コイルへの通電が無くなるとアーマチュアを吸引する磁力が無くなり、アーマチュアはこの弾性力によってロータから離れた状態に戻される。
このように、電磁クラッチは、電磁コイルへの電圧の印加の有無により、動力源との断接が行われるが、アーマチュアがロータに接して連結したとき、動力源には、気体圧縮機の負荷が急激に掛る。ここで、動力源が例えばエンジンの場合、エンジンは車両等を駆動する駆動源であるため、気体圧縮機からの急激な負荷が作用すると、車両の駆動のための駆動力が急激に低下し、車両等の乗り心地に悪影響が生じ得る。そこで、エンジン側では、気体圧縮機の起動時(電磁クラッチとの連結時)に、エンジンの回転数を高めて、駆動力の低下を防ぐことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−107951号公報
上述した先行技術文献で提案されている技術は動力源側での対策であるが、動力源側にそのような対策が施されていない場合には、気体圧縮機の電磁クラッチの側で対応することが望まれる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、気体圧縮機における電磁クラッチを駆動している動力源に対して、負荷が急激に掛るのを抑制することができる、気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、電磁コイル、ロータ、及び前記電磁コイルへの通電により前記ロータに接し、前記電磁コイルへの通電を停止することにより前記ロータから離れるアーマチュアを有する、気体圧縮機における電磁クラッチに対して、前記電磁コイルに電力を供給する電力供給部と、前記電磁コイルに前記電力を供給する指示の信号を受け付ける受付部と、前記電磁コイルに供給する電力を制御する通電制御部と、を備え、前記通電制御部は、前記受付部から前記信号が入力されると、(1)前記アーマチュアを前記ロータに接触させるのに必要な第1の電流値の電流が前記電磁コイルに流れるような電圧を掛けるように前記電力供給部を制御し、(2)前記アーマチュアが前記ロータに接触した後から、前記アーマチュアと前記ロータとが一体に回転する連結状態に達するまでの間の少なくとも一部期間においては、前記(1)において前記電磁コイルに掛けた電圧を維持した場合に前記電磁コイルに流れる電流値よりも低く、かつクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値の電流が前記電磁コイルに流れるように、前記(1)とは電圧の掛け方を変化させるように前記電力供給部を制御し、(3)前記連結状態となった後は、前記一部期間における前記第2の電流値を超える第3の電流値の電流が前記電磁コイルに流れるように前記電力供給部を制御する、気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置である。
本発明に係る気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置によれば、気体圧縮機における電磁クラッチを駆動している動力源に対して、負荷が急激に掛るのを抑制することができる。
本発明に係る気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置の一実施形態を示すブロック図である。 図1に示した制御装置によって制御される対象の気体圧縮機の一実施例であるベーンロータリ形式のコンプレッサを示す断面図である。 図1に示した制御装置によって制御された、電磁コイルに流れた電流の時間経過を示すとともに、対応する時間経過におけるクラッチ摩擦トルクとコンプレッサトルクとを示す線図である。 比較例である従来の、電磁コイルに流れた電流の時間経過を示すとともに、対応する時間経過におけるクラッチ摩擦トルクとコンプレッサトルクとを示す線図である。 図4に示す変化の電流を流すために通電制御部が電磁コイルに掛けた電圧の変化の一例を示す図である。 通電制御部が電磁コイルに掛ける電圧の変化の他の一例(その1)を示す図である。 通電制御部が電磁コイルに掛ける電圧の変化の他の一例(その2)を示す図である。 通電制御部が電磁コイルに掛ける電圧の変化の他の一例(その3)を示す図である。
以下、本発明に係る気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明に係る気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置の一実施形態である制御装置200を示すブロック図である。また、図2は図1に示した制御装置200によって制御される対象の気体圧縮機の一実施例であるベーンロータリ形式のコンプレッサ100を示す断面図である。
<コンプレッサ>
図2に示したコンプレッサ100は、車両に搭載され、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう空気調和システム(以下、単に空調システムという。)の一部として構成され、この空調システムの他の構成要素である凝縮器、膨張弁、蒸発器等とともに、冷却媒体の循環経路上に設けられている。
コンプレッサ100は、空調システムの蒸発器から取り入れた気体状の冷却媒体としての冷媒ガスG(気体)を圧縮し、この圧縮された冷媒ガスを空調システムの凝縮器に供給する。凝縮器は、圧縮された冷媒ガスを周囲の空気等との間で熱交換することにより冷媒ガスから放熱させて液化させ、高圧で液状の冷媒として膨張弁に送出する。高圧で液状の冷媒は、膨張弁で低圧化され、蒸発器に送出される。低圧の液状の冷媒は、蒸発器において周囲の空気から吸熱して気化し、この冷媒の気化に伴う熱交換により蒸発器の周囲の空気を冷却する。気化した低圧の冷媒ガスGは、コンプレッサ100に戻って圧縮され、以下、上記行程を繰り返す。
コンプレッサ100は、図2に示すように、低圧の冷媒ガスGを内部に吸入し、高圧に圧縮して吐出する圧縮機構部60と、圧縮機構部60を内部に収容するハウジング10と、圧縮機構部60を駆動するための外部の動力源からの動力の供給を断接する電磁クラッチ90と、を備えている。
ハウジング10は、一方の端部が閉じたケース11とケース11の開放された端部を覆うフロントヘッド12とを備えている。フロントヘッド12がケース11の端部を覆った状態で、ハウジング10の内部に、圧縮機構部60を収容する空間が形成される。圧縮機構部60は、冷凍機油Rで潤滑された回転軸51を有していて、この回転軸51が回転することにより低圧の冷媒ガスGを内部に吸入し、高圧に圧縮して外部に吐出する。
ここで、回転軸51は、一方の端部51aが、ハウジング10の外部に露出している。具体的には、図2に示した状態で、回転軸の左側の端部51aが、フロントヘッド12の外部に露出している。
<電磁クラッチ>
電磁クラッチ90は、プーリ91とロータ92と電磁コイル93とアーマチュア94とを備えた構成である。プーリ91は、図2に示すように、周方向に沿った断面がV字状の溝が複数形成された外周面91aにベルトが巻き掛けられる。このベルトは、コンプレッサ100が搭載された車両のエンジン(動力源の一例)から動力の供給を受ける。
ロータ92はラジアルベアリングを介してフロントヘッド12に固定されていて、回転の軸心C回りに回転可能となっている。ロータ92には、円筒状のコイル収容空間が形成されていて、このコイル収容空間に円筒状の電磁コイル93が収容されている。ロータ92はプーリ91と一体化されている。したがって、プーリ91にエンジン等からの動力の供給を受けると、プーリ91とロータ92とは一体的に軸心C回りに回転する。
電磁コイル93はヨークを介してフロントヘッド12に固定されていて、軸心C回りに回転することはなく、通電によって磁力を発生し、通電の停止によって磁力を消失する。アーマチュア94は、内リング94bと外リング94aと板バネ94cとを備えている。内リング94bは、フロントヘッド12から露出した回転軸51の端部51aに、ねじ70によって締結されている。
外リング94aは、内リング94bよりも半径方向の外方に張り出して配置されており摩擦係数の高い材料で形成されている。板バネ94cは、内リング94bと外リング94aとを連結していて、板バネ94cの、軸心Cの延びた方向に沿っての弾性変形で、内リング94bに対して外リング94aが変位できるようになっている。
外リング94aは、ロータ92の、軸心Cに直交する側壁面とわずかな隙間を介して配置されているが、電磁コイル93への通電によって磁力を発すると、その磁力により、板バネ94cの弾性力に逆らって電磁コイル93に吸引される。この吸引により、隙間が無くなるまで外リング94aが変位する(吸引完了の状態)と、外リング94aがロータ92の側壁面に接触する。外リング94aとロータ92の側壁面とが接触後、摩擦力(動摩擦トルク)の増大によって、アーマチュア94は、回転するロータ92に連れ回り始める。
外リング94aとロータ92の側壁面との動摩擦トルクが増加するにしたがって、外リング94aとロータ92との速度差(トルク差)は小さくなり、やがて速度差がゼロになって両者は同期した回転となる(連結完了の状態)。これにより、アーマチュア94に回転軸51が連結されていたコンプレッサ100の圧縮機構部60は駆動される。
一方、電磁コイル93への通電を停止すると、電磁コイル93が発していた磁力は消失し、この結果、ロータ92の側壁面に接触していた外リング94aは、板バネ94cの弾性力によって、ロータ92の側壁面から離れて元の位置に戻される。これにより、アーマチュア94は停止し、コンプレッサ100の圧縮機構部60も停止する。
<制御装置>
次に、電磁コイル93に通電する電力を制御する制御装置200について説明する。制御装置200は、コンプレッサ100とは別体の構成であるが、コンプレッサ100の一部として構成されてもよい。制御装置200は、図1に示すように、電磁コイル93に電力を供給する電力供給部230と、電磁コイル93に電力を供給する指示の信号Sを受け付ける受付部210と、電磁コイル93に供給する電力を制御する通電制御部220と、を備えている。
ここで、電力供給部230は、制御装置200がコンプレッサ100とともに搭載されている車両の電源(車載バッテリ等)から供給された電力を中継している。受付部210は、車両に設けられた、空気調和装置を運転するスイッチ等に入力された運転開始の指示の信号を、電磁コイル93に電力を供給する指示の信号Sとして受け付ける。
図3は、制御装置200によって制御された、電磁コイル93に流れた電流Iの時間経過を示すとともに、対応する時間経過におけるクラッチ摩擦トルク(ロータ92のトルク)とコンプレッサトルク(アーマチュア94のトルク)とを示す線図、図4は、比較例である従来の、電磁コイルに流れた電流の時間経過を示すとともに、対応する時間経過におけるクラッチ摩擦トルクとコンプレッサトルクとを示す線図、図5は図4に示す変化の電流を流すために通電制御部220が電磁コイル93に掛けた電圧の変化の一例を示す図である。
通電制御部220は、以下のように、電磁コイル93に供給する電力を制御する。(1)アーマチュア94をロータ92に接触させるのに必要な第1の電流値I1の電流が電磁コイル93に流れるような電圧を掛けるように電力供給部230を制御し、(2)アーマチュア94がロータ92に接触した後から、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態に達するまでの間の少なくとも一部期間においては、上記(1)において電磁コイル93に掛けた電圧を維持した場合に電磁コイル93に流れる電流値よりも低く、かつクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値、すなわち、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態に達するのに必要な第2の電流値I2の電流が電磁コイル93に流れるように、上記(1)とは電圧の掛け方を変化させるように電力供給部230を制御し、(3)アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態となった後は、(2)の一部期間における第2の電流値I2を超える第3の電流値I3の電流が電磁コイル93に流れるように電力供給部230を制御する。
具体的には、通電制御部220は、(1)アーマチュア94をロータ92に接触させるのに必要な第1の電流値I1の電流が電磁コイル93に流れるように、電磁コイル93に一定の電圧値V1の電圧Vを連続的に印加するように電力供給部230を制御する。このように、電磁コイル93に一定の電圧値V1の電圧Vを連続してかけると、図3の上の線図((1)の範囲((電磁クラッチ)起動〜(アーマチュア)吸引完了))に示すように、電磁コイル93に流れる電流の電流値I1が時間の経過とともに増大してゆき、その後、印加している電圧Vが一定の電圧値V1であっても、電磁コイル93のインダクタンス変化により、流れる電流の電流値I1は減少してゆく。アーマチュア94の吸引完了の状態は、アーマチュア94がロータ92に接触し始めた状態であり、接触が始まった状態である。なお、(1)の範囲での制御は従来(図4の比較例参照)と同様である。
ここで、比較例のように一定の電圧値V1を掛け続けた状態を維持し、電圧の掛け方を変化させない場合は、アーマチュア94の吸引が完了したときに電磁コイル93に流れる電流の電流値は最小となり、吸引の完了後は、図4に示すように、電磁コイル93に流れる電流値は増加し始める。
一方、本実施形態においては、アーマチュア94の吸引が完了した状態の後、通電制御部220は、(2)アーマチュア94がロータ92に接触した後から、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態に達するまでの間の少なくとも一部期間(本例では、全期間)において、(1)において電磁コイル93に掛けた一定の電圧(電圧値V1)を維持した場合に電磁コイル93に流れる電流値(図4の吸引完了後の範囲における電流値)よりも低く(起動時からの経過時間が同じタイミングで対応する電流値での比較。以下、同じ。)、かつクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値I2、すなわち、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態に達するのに必要な第2の電流値I2の電流が電磁コイル93に流れるように、電磁コイル93に掛ける電圧の掛け方を上記(1)とは変化させるように、電力供給部230を制御する。
具体的には、例えば図5に示すように、上記(1)で掛けた一定の第1の電圧値V1より低い一定の第2の電圧値V2の電圧Vを印加するように電力供給部230を制御する。このように、電磁コイル93に一定の電圧Vをかけると、図3の上の線図((2)の範囲((アーマチュア)吸引完了)から(アーマチュアとロータの)連結完了までの範囲)の全期間)に示すように、電磁コイル93に流れる電流が低い状態から時間の経過とともに徐々に増大してゆくことで、アーマチュア94の回転数とロータ92の回転数との差が少なくなってゆき、やがて、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転(同期)する。
なお、(2)の範囲での制御は従来(図4の比較例参照)とは相違する。図4に示した比較例は、(2)の範囲においても、(1)の範囲で印加した一定の電圧値V1の電圧Vを掛けたままの状態がアーマチュアの連結後まで継続して維持されていて、(2)の範囲で電圧Vの掛け方を変化させることはない。
また、(2)の範囲での電圧Vの掛け方は、図5に示したように、電圧値V1よりも低い電圧値V2の一定の電圧Vを掛ける形態に限定されるものではない。すなわち、結果的に、(2)の範囲で電磁コイル93に流れる電流の電流値I2が、(1)の範囲で電磁コイル93に掛けた電圧を(2)の範囲でも継続して掛け続けた場合(比較例)に電磁コイル93に流れる電流の電流値(図4の吸飲完了後の範囲における電流値)よりも低くなるように電力の供給を制御するものであればよい。
したがって、例えば、(1)の範囲で電磁コイル93に連続的に印加した一定の電圧値V1の電圧Vを、(2)の範囲ではPWM制御でパルス状に印加し、印加のデューティ比を100[%]よりも小さい値とすることにより、結果的に(2)の範囲で電磁コイル93に流れる電流の電流値I2を、(1)の範囲で電磁コイル93に掛けた電圧を(2)の範囲でも継続して掛け続けた場合に電磁コイル93に流れる電流の電流値よりも低くしてもよい。
なお、本実施形態においては、(2)の範囲(少なくとも一部期間)で電磁コイル93に流れる電流である第2の電流値I2は、(1)の範囲で電磁コイル93に掛けた電圧を(2)の範囲でも継続して掛け続けた場合に電磁コイル93に流れる電流の最小値(図4に示す、吸引完了時における電流値)よりも小さいが、本発明においては、(2)の範囲(少なくとも一部期間)で電磁コイル93に流れる電流である第2の電流値I2は、必ずしもこの最小値を下回るものでなくてもよく、少なくとも、(1)の範囲で電磁コイル93に掛けた電圧を(2)の範囲でも継続して掛け続けた場合に電磁コイル93に流れる電流の電流値(図4の吸飲完了後の範囲における電流値)よりも低ければよい。ただし、吸引完了した状態のアーマチュア94がロータ92から離れることがない程度の磁力を発生する電流値以上であることが必要である。
また、アーマチュア94の吸引完了したタイミングは、電磁コイル93に流れる電流をセンサ等で監視することにより検出することができる。すなわち、アーマチュア94の吸引完了したタイミングでは、上述したように電磁コイル93を流れる電流値が最小となる。したがって、この電流値が最小となるタイミングを電流センサ等何らかのセンサで検出することにより、アーマチュア94の吸引完了したタイミングを厳密に検出することができる。なお、電磁コイル93を流れる電流値を監視することなく、一定の時間経過により、アーマチュア94の吸引完了したタイミングとみなしてもよい。
つまり、特定の型式のコンプレッサは、アーマチュアとロータとの隙間の寸法や、印加される電圧の第1の電圧値は常に一定であるため、予め実験等により、電磁コイルを流れる電流値が最小となるタイミングを予め実験等で求めておくことができる。したがって、電磁コイルを流れる電流値が最小となるタイミングを、電磁クラッチの起動からの経過時間に対応づけることができる。そのように求められた、電磁クラッチの起動からの経過時間を通電制御部220が記憶しておき、電磁クラッチが起動してから、記憶された経過時間が経過した時点を、通電制御部220が備えたタイマによる時間の計測で判定することにより、センサを用いることなく、その記憶された経過時間が経過した時点を、アーマチュア94の吸引完了したタイミングとして設定することができる。
そのようにして得られたタイミングを以て、電磁コイル93に印加する電圧の掛け方を切り替えるタイミング((1)の範囲と(2)の範囲との切り替えのタイミング)とすればよい。
アーマチュア94がロータ92と連結完了した状態の後、通電制御部220は、(3)アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態となった後は、(2)における第2の電流値I2を超えた第3の電流値I3の電流が電磁コイル93に流れるように、電磁コイル93に、第1の電圧値V1と同じ一定の電圧Vを連続して掛けるように電力供給部230を制御する。このように、電磁コイル93に一定の電圧値V1の電圧Vをかけると、図3の上の線図((3)の範囲((アーマチュアとロータの)連結完了以降))に示すように、電磁コイル93に流れる電流が急激に増大し、(2)の範囲で流れた電流値I2よりも高い電流値I3が電磁コイル93に流れる。なお、電磁コイル93に(3)の範囲で流れた電流値I3は、(1)の範囲で流れた電流値I1以上である。
なお、アーマチュア94とロータ92とが連結完了したタイミングについても、アーマチュア94がロータ92に吸引完了したタイミングと同様に、予め実験等により、経過時間に対応づけておいてもよい。
<作用>
以上のように構成されたコンプレッサ100によると、車両に設けられた空気調和装置を運転するスイッチ等に入力された運転開始の指示の信号を、受付部210が、電磁コイル93に電力を供給する指示の信号Sとして受け付ける。そして、この受付部210は、信号Sを受け付けると、通電制御部220に対して、電力供給部230に電力供給の制御を行って電磁クラッチ90を起動させる(電磁コイル93に電力を供給する)信号を出力する。
通電制御部220は、受付部210から出力された信号にを受けて、電力供給部230に対して、上述した(1),(2),(3)の制御を行う。電力供給部230は通電制御部220の制御に従って、電磁コイル93に対し一定の電圧Vの印加を行う。これにより、図3の上の線図の(1)の範囲で、電磁クラッチ90が起動し、アーマチュア94がロータ92に接触し始める。次いで、図3の上の線図の(2)の範囲で、アーマチュア94とロータ92との動摩擦トルクの増大が進むが、電磁コイル93に流れる電流の電流値I2は、電磁クラッチ90の起動時、すなわち(1)の範囲で電磁コイル93に掛けた電圧を(2)の範囲でも継続して掛け続けた場合に電磁コイル93に流れる電流の電流値よりも低い。
したがって、電磁クラッチ90の起動時に印加されたときの第1の電圧値V1をそのまま連続的に印加し続けた場合(図4に示した比較例)に比べて、アーマチュア94とロータ92との動摩擦トルクの増大が抑制される。つまり、アーマチュア94がロータ92に接触し始めて(吸引完了)から、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する(連結完了)までに要する時間が、電磁クラッチ90の起動時に印加されたときの第1の電圧値V1を連続的に印加し続けた比較例(図4参照)に比べて長くなる。例えばその長くなる程度としては、3〜5倍程度である。
この結果、図3の下の線図に示すように、吸引完了から連結完了までの範囲((2)の範囲)における、実線で示したクラッチ摩擦トルク(ロータ92のトルク)と一点鎖線で示したコンプレッサトルク(アーマチュア94のトルク)との差を、図4に示した比較例に比べて小さく保つことができる。つまり、本実施形態の制御装置200は、コンプレッサ100の電磁クラッチ90を駆動している車両のエンジンに掛る、コンプレッサ100の起動時の負荷を緩和することができ、コンプレッサ100の起動時の負荷が急激にエンジンに掛るのを抑制することができる。
なお、図3の上の線図の(3)の範囲では、(2)の範囲での電流値I2よりも高く、(1)の範囲での電流値I1以上の電流値I3が流れた電磁コイル93は、アーマチュア94に作用する磁力を強くするため、エンジンにより回転しているロータ92の回転変動等でトルク変動が生じても、アーマチュア94とロータ92との間で滑りが発生するのを抑制又は防止することができる。本実施形態では、(3)の範囲で電磁コイル93に流れる電流値I3が(1)の範囲で電磁コイル93に流れる電流値I1よりも高いが、本発明に係る制御装置は、これに限定されるものではなく、(3)の範囲で電磁コイル93に流れる電流値I3が(1)の範囲で電磁コイル93に流れる電流値I1よりも低くてもよいし同じであってもよい。
図6は通電制御部220が電磁コイル93に掛ける電圧の変化の他の一例(その1)を示す図、図7は通電制御部220が電磁コイル93に掛ける電圧の変化の他の一例(その2)を示す図、図8は通電制御部220が電磁コイル93に掛ける電圧の変化の他の一例(その3)を示す図である。
上述した実施形態においては、通電制御部220は電磁コイル93に対して、例えば図5に示すように、アーマチュア94の吸引が完了した状態の後から連結状態に達するまでの間((2)の範囲)の「全期間」に亘って、吸引完了前の間((1)の範囲)の電圧(電圧値V1)よりも低い電圧(V2(<V1))を掛けることで、(2)の範囲の全期間に亘って電磁コイル93に流れる第2の電流値I2を図3に示すものとした。
しかし、本発明は、例えば図6に示すように、アーマチュア94の吸引が完了した状態の後から連結状態に達するまでの間((2)の範囲)の「全期間」ではなく「一部期間」において、吸引完了前の間((1)の範囲)の電圧(電圧値V1)よりも低い電圧(V2(<V1))を掛けることで、(2)の範囲の一部期間において、(1)において電磁コイル93に掛けた一定の電圧(電圧値V1)を維持した場合に電磁コイル93に流れる電流値(図4の吸引完了後の範囲における電流値)よりも低く、かつクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値I2、すなわち、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態に達するのに必要な第2の電流値I2の電流が電磁コイル93に流れるようにしてもよい。
この場合、その一部期間以外の期間については、(1)において電磁コイル93に掛けた一定の電圧(電圧値V1)を維持した場合に電磁コイル93に流れる電流値よりも低くなくてもよいが、少なくともクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値I2であることを要する。
また、本発明は、例えば図7に示すように、アーマチュア94の吸引が完了した状態の後から連結状態に達するまでの間((2)の範囲)の全期間(少なくとも一部期間であってもよい)において、吸引完了前の間((1)の範囲)の電圧(電圧値V1)よりも低い電圧(V2(<V1))から電圧値V1(又は電圧値V1を超えてもよい)まで連続的に高くなる電圧を掛けることで、(2)の範囲の少なくとも一部期間において、(1)において電磁コイル93に掛けた一定の電圧(電圧値V1)を維持した場合に電磁コイル93に流れる電流値(図4の吸引完了後の範囲における電流値)よりも低く、かつクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値I2、すなわち、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態に達するのに必要な第2の電流値I2の電流が電磁コイル93に流れるようにしてもよい。
また、本発明は、例えば図8に示すように、アーマチュア94の吸引が完了した状態の後から連結状態に達するまでの間((2)の範囲)の全期間(少なくとも一部期間であってもよい)において、吸引完了前の間((1)の範囲)の電圧(電圧値V1)よりも低い電圧(V2(<V1))から電圧値V1(又は電圧値V1を超えてもよい)まで段階的に高くなる電圧を掛けることで、(2)の範囲の少なくとも一部期間において、(1)において電磁コイル93に掛けた一定の電圧(電圧値V1)を維持した場合に電磁コイル93に流れる電流値(図4の吸引完了後の範囲における電流値)よりも低く、かつクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値I2、すなわち、アーマチュア94とロータ92とが一体に回転する連結状態に達するのに必要な第2の電流値I2の電流が電磁コイル93に流れるようにしてもよい。
本実施形態のコンプレッサ100は、ベーンロータリ形式の気体圧縮機であるが、本発明に係る制御装置が制御の対象とする気体圧縮機は、電磁クラッチを備えた気体圧縮機であればよく、ベーンロータリ形式以外の形式の気体圧縮機を制御の対象とするものであってもよい。したがって、ベーンロータリ形式以外の斜板式の気体圧縮機、スクロール形式の気体圧縮機等を制御の対象とする制御装置も本発明に係る制御装置が適用される。
51 回転軸
90 電磁クラッチ
92 ロータ
93 電磁コイル
94 アーマチュア
94a 外リング
94b 内リング
94c 板バネ
100 コンプレッサ
200 制御装置
210 受付部
220 通電制御部
230 電力供給部
C 軸心
I1 第1の電流値
I2 第2の電流値
I3 第3の電流値
S 信号
V1 第1の電圧値
V2 第2の電圧値

Claims (4)

  1. 電磁コイル、ロータ、及び前記電磁コイルへの通電により前記ロータに接し、前記電磁コイルへの通電を停止することにより前記ロータから離れるアーマチュアを有する、気体圧縮機における電磁クラッチに対して、
    前記電磁コイルに電力を供給する電力供給部と、
    前記電磁コイルに前記電力を供給する指示の信号を受け付ける受付部と、
    前記電磁コイルに供給する電力を制御する通電制御部と、を備え、
    前記通電制御部は、前記受付部から前記信号が入力されると、(1)前記アーマチュアを前記ロータに接触させるのに必要な第1の電流値の電流が前記電磁コイルに流れるような電圧を掛けるように前記電力供給部を制御し、(2)前記アーマチュアが前記ロータに接触した後から、前記アーマチュアと前記ロータとが一体に回転する連結状態に達するまでの間の少なくとも一部期間においては、前記(1)において前記電磁コイルに掛けた電圧を維持した場合に前記電磁コイルに流れる電流値よりも低く、かつクラッチ摩擦トルクがコンプレッサトルクを上回るような第2の電流値の電流が前記電磁コイルに流れるように、前記(1)とは電圧の掛け方を変化させるように前記電力供給部を制御し、(3)前記連結状態となった後は、前記一部期間における前記第2の電流値を超える第3の電流値の電流が前記電磁コイルに流れるように前記電力供給部を制御する、気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置。
  2. 前記第3の電流値が前記第1の電流値以上である請求項1に記載の、気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置。
  3. 前記電磁コイルに対する、前記第1の電流値の電流を流すための電力の供給から、前記第2の電流値の電流を流すための電力の供給に切り替えるタイミングは、前記第1の電流値の電流を前記電磁コイルに流した状態で、前記電磁コイルのインダクタンス変動により電流値が最も低くなった後のタイミングである請求項1又は2に記載の、気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置。
  4. 前記電磁コイルに対する、前記第1の電流値の電流を流すための電力の供給から、前記第2の電流値の電流を流すための電力の供給に切り替えるタイミングは、前記第1の電流値の電流を前記電磁コイルに流し始めてから、前記電磁コイルのインダクタンス変動により電流値が最も低くなったときまでの時間として予め設定された時間が経過したタイミングである請求項1又は2に記載の、気体圧縮機の電磁クラッチに対する制御装置。
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