JP2018080457A - 機械式駐車場 - Google Patents
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機械式駐車場の格納領域には、格納を許容する車両の屋根や突起物などの最上部までの高さ(以下、車高という)に上限(以下、制限高さという)が設定される。一例として、普通車用の格納領域(以下、格納領域Nという)と、普通車より天井が高いハイルーフ車(以下、HR車という。)用の格納領域(以下、格納領域Hという)と、を備える機械式駐車場がある。この駐車場では、格納領域Hには高車高の車両を優先的に格納し、格納領域Nには低車高の車両を格納する場合が多い。この場合、格納領域Nの制限高さは第1高さに設定し、格納領域Hの制限高さは第1高さより高い第2高さに設定してもよい。第1高さに適合する車両は格納領域Nに格納し、第2高さに適合する車両は格納領域Hに格納し、第2高さに不適合の車両は格納を回避してもよい。
実施の形態はこのような思索に基づき案出されたもので、以下にその具体的な構成を説明する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
図1は、本実施の形態に係る機械式駐車場100の正面図である。図2は機械式駐車場100の構成を示すブロック図である。図2は実施の形態を説明する上で重要ではない要素の一部を省略して表示している。実施の形態に係る機械式駐車場100は、乗降室12に進入した自動車などの車両20を格納棚14へ移送し格納する。以下、XYZ直交座標系をもとに説明する。X軸方向は水平な左右方向に対応し、Y軸方向は水平な前後方向に対応し、Z軸方向は鉛直な上下方向に対応する。Y軸方向Z軸方向はそれぞれX軸方向に直交する。
次に制御装置30について説明する。図2に示す制御装置30の各ブロックは、ハードウエア的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
次に操作盤28について説明する。図3は操作盤28の正面図である。操作盤28は、駐車場の利用者または駐車場の係員(以下、操作者という。)に対するユーザインタフェースとしての機能を有する。操作盤28には、タッチパネル52とその他の操作部43とが設けられる。操作盤28はタッチパネル52およびその他の操作部43を介して一定の操作の入力を受け付けて制御装置30に送る。タッチパネル52は操作入力部41と表示部44を含む。タッチパネル52は、表示部44に一定の表示をなすように制御装置30によって制御される。タッチパネル52は、手指の接触に基づく操作であるタッチ操作を操作入力部41にて検知するように構成される。その他の操作部43は、例えば非常停止ボタン45やカード操作部48が設けられてもよい。カード操作部48は駐車券の発券や読み取りを行うようにしてもよい。タッチパネル52の具体的な画面表示については後述する。
乗降室12には出入口12bが設けられる。図4は乗降室12の出入口12bの周辺を示す側面図である。図5は乗降室12の出入口12bの周辺を示す背面図である。以下、この明細書で乗降室12内というときは乗降室12の出入口12bより内側を意味する。また同様に、乗降室12外、あるいは乗降室12の外側というときは乗降室12の出入口12bより外側を意味する。出入口12bには開閉可能な乗降室扉16が設けられてもよい。無管理な状態での車両の誤進入を防止するため、車両20が入場する前には、乗降室12は乗降室扉16によって閉じられてもよい。出入口12bの乗降室扉16が開くことで乗降室12は開かれ、車両20は出入口12bを通過して乗降室12に進入する。出入口12bには車両検知装置60が設けられる。
次に車両検知装置60について説明する。車両検知装置60は接地面12gからの所定の高さ位置にて車両を検知する装置である。一例として車両検知装置60は移動する車両を検知するように乗降室12に至る経路に設けられてもよい。実施の形態の車両検知装置60は出入口12bに設けられ、所定の高さ位置にて出入口12bを通過する車両を検知する。車両検知装置60は、検知装置P1と、検知装置P2と、検知装置P3と、を含む。検知装置P1は、車両20の車高を検知するために、接地面12gから第1高さL1の位置に設置される車両センサである。検知装置P1は車高が第1高さL1以上であるか否かを検知できるように設定される。検知装置P2は、車両20の車高を検知するために、接地面12gから第2高さL2の位置に設置される車両センサである。検知装置P2は車高が第2高さL2以上であるか否かを検知できるように設定される。検知装置P3は、検知装置P1、P2では検知できない低い位置にて障害物の有無を検知するために、接地面12gから第3高さL3(例えば、500mm)の位置に設置される。
光電センサ61b、62bはLレベルのまま変化しない検知信号61c、62cを出力する。
光電センサ61bは、車両のうち第1高さL1以上の部分が通過する期間はHレベルとなり、他の期間はLレベルであるパルス形状の検知信号61cを出力する。このとき、光電センサ62bはLレベルのまま変化しない検知信号62cを出力する。
光電センサ61bは、車両のうち第1高さL1以上の部分が通過する期間はHレベルとなり、他の期間はLレベルであるパルス形状の検知信号61cを出力する。光電センサ62bは、車両のうち第2高さL2以上の部分が通過する期間はHレベルとなり、他の期間はLレベルであるパルス形状の検知信号62cを出力する。
次に、実施の形態の機械式駐車場100の動作の一例について説明する。図8は機械式駐車場100の動作の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートは、機械式駐車場100に車両を入庫する際の処理S200を示している。図8では実施の形態を説明する上で重要ではない処理の一部を省略して表示している。実施の形態の処理S200は、車両20を乗降室12に入場させる入場処理と、乗降室12に入場した車両20を入庫する入庫処理と、が含まれる。入場処理は、乗降室12を開き、車両20を乗降室12内に入場させてパレット57上の所定領域に停止させる処理を含む。入庫処理は、車両20を載せたパレット57を所定の格納領域の格納棚14に移送して格納する処理を含む。
入場処理はステップS202から始まる。まず、車両20が乗降室12の出入口12bの前に停車した状態で、制御装置30は、操作盤28を制御して、タッチパネル52の表示部44に入場を促すメッセージを表示させる(ステップS202)。図9は、ステップS202にて操作盤28に表示される画面1の一例を示す画面図である。画面1の表示部44には入場前の所定の確認と注意を促すメッセージが表示される。画面1の操作入力部41には「操作中止」と表示された操作ボタン1bが表示される。例えば、操作ボタン1bを押し込むことで入場操作がキャンセルされるようにしてもよい。駐車場の利用者は、表示部44のメッセージ表示にしたがい、所定の操作を行い、車両20を乗降室12に入場させる。
検知装置P2が車両20を検知していた期間が2秒以上でない(=2秒未満)場合(ステップS210のN)、制御装置30は、操作盤28を制御して、表示部44にアンテナ等を収納して車両を入れ直すように誘導するメッセージを表示させる(ステップS222)。図14は、ステップS222にて操作盤28に表示される画面6の一例を示す画面図である。画面6はアンテナ等を収納して車両20を入れ直すように誘導するためのメッセージ表示を含む。利用者は、画面6の表示にしたがい、車両20を乗降室12から退出させ、アンテナ等を収納した状態で再び入場を行う。車両20が退出したら、制御装置30は、処理をステップS202の先頭に戻し、車高を再び確認する処理を実行させる。アンテナ等を収納して入場をやり直しても、画面6が表示される場合は、その車両は格納不適合である車両Vに該当し乗降室12から退出させる。画面6には入場をやり直しても同じ画面6が表示される場合は車両の退出を促すメッセージが表示される。
特に、ステップS212では、第1高さL1の位置を通る光61eが遮光された場合に検知装置P1が車両20を検知したと判定する。検知装置P2が車両20を検知した場合(ステップS212のY)、制御装置30は、その検知していた期間が設定時間以上か否かを判定する(ステップS214)。この設定時間は、判別したいアンテナ等の寸法を車両の移動速度で除することで導出可能で、例えば2秒としてもよい。
入庫処理であるステップS218は、ステップS224とステップS226とステップS227とを含む。まず、制御装置30は、操作盤28を制御して、表示部44に車両の進行をガイドするメッセージを表示させる(ステップS224)。図11は、ステップS224にて操作盤28に表示される画面3の一例を示す画面図である。画面3は車両が所定位置に停車したことを示すためのメッセージ表示を含む。画面3が表示されたら、利用者は降車して乗降室12から出場する。画面3を表示した制御装置30は、所定のタイミングで表示部44に車両の入庫開始の操作を促すメッセージを表示させる(ステップS226)。図12は、ステップS226にて操作盤28に表示される画面4の一例を示す画面図である。画面4は所定の確認後に入庫操作を促すためのメッセージ表示を含む。画面4では、操作入力部41に操作ボタン4bが表示される。この操作ボタン4bには例えば「入庫」と表示される。特に、画面4は「入庫」と表示される操作ボタン4bを押し下げるように促すためのメッセージ表示を含む。この操作ボタン4bを押し下げることで、制御装置30は、乗降扉制御部36を制御して乗降室扉16を閉じると共に、移送機構55を制御して、車両20を格納領域Nに移送して入庫する処理をさせる(ステップS227)。入庫処理した制御装置30は処理S200を終了する。
次に故障診断処理について説明する。図16は、機械式駐車場100の故障診断処理の動作の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートは機械式駐車場100の故障診断処理S250を示している。安全上の観点から、検知装置P1、P2、P3のいずれかが故障している状態では、車両を入庫する処理を中止することが望ましい。そこで、実施の形態の機械式駐車場100では、車両を入庫する処理S200にこれらの検知装置の故障診断と入庫を中止するための故障診断処理S250を含む。
実施の形態の説明では、機械式駐車場がパレットを用いたパレット式の駐車場である例について説明したがこれに限られない。機械式駐車場は例えばスラットコンベア式などパレットを用いない駐車場であってもよく、櫛歯のすれ違いによって車両をエレベータや格納棚に受け渡す方式であってもよい。
実施の形態の説明では、車両を入出庫する乗降室が共用される例について説明したがこれに限定されない。例えば入庫用の乗降室と出庫用の乗降室とが別々に設けられてもよい。また、乗降室の入口と出口が出入口として共用される例について説明したがこれに限定されない。入口と出口とが別々に設けられてもよい。
実施の形態の説明では、操作入力部41がタッチパネル52の向かって右下に一つ表示される例について説明したがこれに限定されない。操作入力部41はタッチパネル52内の任意の位置に表示されてもよい。操作入力部41は複数表示されてもよい。
実施の形態の説明では、車両センサとして光電センサを用いる例について説明したがこれに限定されない。例えば、レーザ光を用いるセンサであってもよい。また、車両の画像を検知して、検知した画像に基づき、アンテナ等の大きさを取得するようにしてもよい。
実施の形態の説明では、マスト90が4本設けられる例について説明したがこれに限定されない。例えば、マストを2本設けるようにしてもよい。この場合、2本のマストによってリフトフレーム88を片持ちすることができる。
実施の形態の説明では、乗降室12が昇降路96の上端に設けられる例について説明したがこれに限定されない。例えば、乗降室は昇降路の側部に設けられてもよい。この場合、乗降室内のパレットを昇降路側へ水平移動させた上で、昇降路内でパレットを昇降させるようにしてもよい。
Claims (5)
- 乗降室に進入した車両を格納棚へ移送する機械式駐車場であって、
前記格納棚は制限高さが第1高さに設定される第1格納領域を含み、
前記乗降室に進入しようとする前記車両の前記第1高さ以上の部分である上部分の水平方向の寸法を取得して、前記寸法が設定値より小さいとき、前記車両の高さを検知可能な状態に前記車両を誘導するためのメッセージを出力する管理装置を備えることを特徴とする機械式駐車場。 - 前記乗降室に至る経路を移動する前記車両を検知するセンサを有し、
前記管理装置は、前記センサが前記上部分を検知していた期間に応じて前記寸法を取得することを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車場。 - 前記管理装置は、前記寸法が設定値より小さいとき、前記上部分の収納を促すためのメッセージを出力することを特徴とする請求項1または2に記載の機械式駐車場。
- 前記格納棚は制限高さが前記第1高さより高く設定される第2格納領域を含み、
前記管理装置は、前記車両を誘導するためのメッセージを表示した状態にて前記車両を前記第2格納領域に移送する操作の入力を受付けることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の機械式駐車場。 - 乗降室に進入した車両を格納棚へ移送する機械式駐車場であって、
乗降室に至る経路を移動する車両を設定された高さにて検知するセンサと、
前記センサが前記車両を検知していた期間がゼロを超えて設定期間より短いとき、予め定められたメッセージを出力する管理装置と、
を備えることを特徴とする機械式駐車場。
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