JP2018068049A - 超電導ケーブルの端子構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により複数ある超電導導体層の接続抵抗の均一化を図る。
【解決手段】同心で重ねて形成された複数の超電導導体層40を備える超電導ケーブル90の一端部において、複数の超電導導体層40は内側の超電導導体層40が外側の超電導導体層40よりも一端部側に延出されており、外側の超電導導体層40よりも延出された状態の内側の超電導導体層40の内側に設けられたスペーサー60により、全ての超電導導体層40の一端部の外径が一様に揃えられている。
これにより、簡易な構造で、外部の導体に対して各超電導導体層40の接続抵抗の均一化を図ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、超電導ケーブルの端子構造に関する。
超電導ケーブル200は、一般に、フォーマ201を中心として複数の超電導導体層202が順次積層されて形成されている。そして、それぞれの超電導導体層202は、同心で螺旋状に巻かれた複数の超電導線材から構成されている。
このような超電導ケーブル200の端部には、当該超電導ケーブル200から電力を取り出すために或いは他の超電導ケーブルと接続するために、所定の端子構造210が形成される。
この超電導ケーブル200の端子構造210は、図4に示すように、各超電導導体層202が順番に段剥ぎされ、筒状導体203に挿入されると共に当該筒状導体203と段剥ぎされた超電導導体層202との間に半田層204が介挿され、超電導導体層202と筒状導体203の電気的接続が図られていた。
ところが、上述のような超電導ケーブルの端子構造210では、各超電導導体層202に流れる電流が不均一となり、例えば、内側に位置する超電導導体層202への通電電流量が低下することがあるため、ケーブルの臨界電流値が低くなってしまう課題があった。その課題克服のために、それぞれの超電導導体層202と筒状導体203の間の電気抵抗を等しくする必要があった。
L1〜L4を各超電導導体層202の剥ぎ出し長さ、r1〜r4を各超電導導体層202の外径、t1〜t4を各超電導導体層202の周囲の半田層204の厚さ、ρを半田層204の電気抵抗率とした場合に、各超電導導体層202の電気抵抗値R1〜R4は次式で求めることができる。
Rn=ρ・tn/(Ln×2πrn)
但し、n=1〜4
従って、上式から求まる各超電導導体層202の電気抵抗値R1〜R4が全て等しくなるように各超電導導体層202の剥ぎ出し長さL1〜L4を調整すれば良い。
しかしながら、実際には、超電導ケーブルの端子構造210の形成作業において、線材の持つ剛性による線材の広がり(線材位置ずれ)や、半田層形成空間の同心円からの偏り(ケーブル軸ずれ)が生じるため、各超電導導体層202の周囲の半田層204の厚さt1〜t4を設定値通りにすることが非常に困難であった。
このため、従来は次のような超電導ケーブルの端子構造が提案されていた。
特許文献1では、超電導ケーブルの複数の超電導導体層が段剥ぎされ、各超電導導体層ごとに筒状電極が設けられ、当該筒状電極のテーパ部の先端外周面に段剥ぎされた超電導導体層の超電導線材の先端部が半田付けされた端子構造が記載されている。
また、特許文献2では、超電導ケーブルの複数の超電導導体層が段剥ぎされ、当該段剥ぎされたそれぞれの超電導導体層の外径に対応するように内径が段階的に変化した筒状導体に挿入された端子構造が記載されている。
また、特許文献3では、超電導ケーブルの複数の超電導導体層が段剥ぎされ、各超電導導体層ごとにその外径に対応する内径の筒状電極が設けられ、全筒状電極の端子部分がネジで接続板に固定される端子構造が記載されている。
特許第5829634号公報 特許第5537761号公報 特許第3796850号公報
しかしながら、上記特許文献1の端子構造は、超電導導体層ごとに抵抗値の均一化を図ることが可能だが、一端部にテーパ部を有する筒状電極が各超電導導体層のサイズに応じて個別に必要であり、また、個々の筒状電極のテーパ部の先端外周面に超電導導体層の先端部を半田付けする構成のため、その構造が複雑であり、製造コストが高く、施工作業も繁雑であった。
また、特許文献2の接続方法は、超電導導体層ごとに抵抗値の均一化を図ることが可能だが、筒状導体の内部に段部が形成される構造のため、段剥ぎされた超電導ケーブルの先端部を挿入することが難しく、施工作業が困難であった。
また、特許文献3の接続方法は、超電導導体層ごとに抵抗値の均一化を図ることが可能だが、各超電導導体層ごとにその外径に対応する内径の筒状電極が必要であり、構造が複雑化していた。また、各筒状電極を一つの接続板にネジで固定する際に各超電導導体層に捻れが生じて当該超電導導体層に剥離や破損を生じるおそれがあった。
本発明は、構造がシンプル且つ形成が容易であり、各超電導導体層の接続抵抗の均一化を図ることが可能な超電導ケーブルの接続部を提供することをその目的とする。
請求項1記載の発明は、超電導ケーブルの端子構造において、
同心で重ねて形成された複数の超電導導体層を備える超電導ケーブルの一端部において、前記複数の超電導導体層は内側の超電導導体層が外側の超電導導体層よりも前記一端部側に延出されており、
前記外側の超電導導体層よりも延出された状態の前記内側の超電導導体層の内側に設けられたスペーサーにより、全ての前記超電導導体層の一端部の外径が一様に揃えられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の超電導ケーブルの端子構造において、
前記スペーサーは平均体積熱伝導率が1[W/(m・K)]以下であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の超電導ケーブルの端子構造において、
前記複数の超電導導体層の一端部を囲繞する導体スリーブと、
当該導体スリーブと前記複数の超電導導体層の一端部との間に介在する介在層とを備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の超電導ケーブルの端子構造において、
前記介在層は、半田又はそれ以外の低融点金属からなることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載の超電導ケーブルの端子構造において、
前記導体スリーブは、二部材からなる半割構造であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項3から5のいずれか一項に記載の超電導ケーブルの端子構造において、
前記超電導導体層は、前記超電導ケーブルの外周に沿って並んだ複数の超電導線材により形成されており、
前記複数の超電導線材の前記導体スリーブに対する接続抵抗値が均一であることを特徴とする。
本発明により、構造がシンプル且つ形成が容易であり、各超電導導体層の接続抵抗の均一化を図ることが可能となる。
発明の実施形態である超電導ケーブルの端子構造の斜視図である。 発明の実施形態である超電導ケーブルの端子構造の断面図である。 超電導線材の断面図である。 従来の超電導ケーブルの端子構造の断面図である。
[発明の実施形態の概要]
以下に、本発明を実施するための好ましい実施の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、各図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付し、重複した説明を適宜省略する。さらに、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
図1は本発明の実施形態に係る超電導ケーブルの端子構造10の斜視図、図2は断面図である。なお、超電導ケーブルの端子構造10は、後述する銅スリーブ70を除いて超電導ケーブル90の中心線回りに同一構造なので、図2では、当該中心線より下側の図示を省略している。
[超電導ケーブル]
超電導ケーブル90は、その中心から外側に向かって、フォーマ20、内部電気絶縁層30、四層の超電導導体層40、外部電気絶縁層50が順番で形成されている。
また、実際には、超電導ケーブル90は、外部電気絶縁層50の外周側に、超電導シールド層、外部安定化層などが設けられているが、これらの部材は、端子構造10を形成するケーブル端部では取り除かれるので、図2ではこれらの図示を省略している。
フォーマ20は、例えば銅等の導電性材料を撚り合わせて構成される。なお、フォーマ20は内部が中実で図示されているが、内部を中空としても良い。
四層の超電導導体層40は同心で重ねて形成されており、それぞれの超電導導体層40の間にはポリエチレン等の絶縁材料からなる図示しないシート材が介挿されている。
また、各超電導導体層40は、複数本の超電導線材100が螺旋状に巻回されることにより形成されている。
なお、各超電導導体層40を構成する超電導線材100は、その幅に比べて厚さが十分に薄く、各超電導導体層40を構成する超電導線材100の本数は同一となっている。
各超電導導体層40を構成する超電導線材100は、例えば、図3に示すように、基材1の片方の主面(厚み方向における一方の面)上に中間層2、超電導層3、保護層4が順に積層された積層体と、その積層体の周囲を被覆する銅安定化層5を備えているテープ状の超電導線である。
超電導層3を構成する超電導体としては、液体窒素温度以上で超電導を示すRE系超電導体(RE:希土類元素)、例えば化学式YBa2Cu37-y(yは酸素不定比量)で表されるイットリウム系超電導体(以下、Y系超電導体)が代表的である。
なお、前述したように、超電導線材100の厚さ(図3における上下方向の寸法)は幅(図3における左右方向の寸法)に比べて非常に薄くなっているが、図2では構造の明確化のために実際よりも厚さを厚くして図示している。
内部電気絶縁層30及び外部電気絶縁層50は、いずれも、絶縁性紙類、例えば絶縁紙、絶縁紙とポリプロピレンフィルムを接合した半合成紙、高分子不織布テープなどで構成され、フォーマ20又は超電導導体層40の最外層の上に巻回することにより積層状態で形成される。
[端子構造]
端子構造10が形成される超電導ケーブル90の一端部において、四層の超電導導体層40は、内側の超電導導体層40が外側の超電導導体層40よりも一端部側(図2における左側)に延出されている。つまり、各超電導導体層40の中でより内側のものは、その先端部がより超電導ケーブル90の一端部側まで延出され、より外側のものは、その先端部が超電導ケーブル90の一端部からより後退した位置(図2における右側)となる。また、最外層となる超電導導体層40は、外部電気絶縁層50よりも一端部側に延出されている。
つまり、各超電導導体層40は、いわゆる段剥ぎの状態とされており、その状態からさらに、最外層となる超電導導体層40を除いて、各超電導導体層40の内側にスペーサー60が形成されている。
各スペーサー60は、各超電導導体層40がそのすぐ外側の超電導導体層40よりも延出されている先端部の範囲の内側に形成されている。そして、各スペーサー60により、各超電導導体層40におけるそのすぐ外側の超電導導体層40よりも延出されているその先端部の外周の外径が、最外層となる超電導導体層40の外周の外径と等しくされている。
従って、四つの超電導導体層40の延出された先端部は、いずれも、外径が一様となるように揃えられている。
ここで、最も外側となる超電導導体層40以外の各超電導導体層40が、いずれも、そのすぐ外側となる超電導導体層40よりも長さLだけ超電導ケーブル90の一端部側に延出されているとする。
そして、最も内側の超電導導体層40の先端部と内部電気絶縁層30との間には、ケーブル長手方向における長さLの範囲で、超電導導体層40の三層分の厚さ(厳密には、各超電導導体層40の間に介挿されているシート材の厚さも含む)でスペーサー60が形成されている。
なお、以下の説明では、「長さ」という場合には特にことわりがない限り、超電導ケーブルの長手方向における長さを示すものとする
また、内側から二番目の超電導導体層40の先端部と最も内側の超電導導体層40との間には、ケーブル長手方向における長さLの範囲で、超電導導体層40の二層分の厚さ(シート材の厚さも含む)でスペーサー60が形成されている。
さらに、内側から三番目の超電導導体層40の先端部と内側から二番目の超電導導体層40との間には、ケーブル長手方方向における長さLの範囲で、超電導導体層40一層分の厚さ(シート材の厚さも含む)でスペーサー60が形成されている。
これらにより、内側から一〜三番目の超電導導体層40の先端部の外径は、いずれも、最も外側の超電導導体層40の外径と等しくなり、四つの超電導導体層40の延出された先端部は外径が一様となっている。
なお、前述したように各超電導導体層40は複数の超電導線材100から構成されており、各超電導線材100は、超電導層3が保護層4及び銅安定化層5に被覆されているが、銅スリーブ70の内側となる範囲内では、各超電導導体層40の各超電導線材100はいずれも保護層4及び銅安定化層5が除去され、超電導層3が露出した状態となっている。
なお、各スペーサー60は、平均体積熱伝導率が1[W/(m・K)]以下の絶縁材料から形成されている。具体的には、ポリイミドからなる樹脂テープ(例えば、カプトンC(登録商標))の巻き付けによりスペーサー60が形成されている。
なお、スペーサー60は、この樹脂テープのように、上記熱伝導率の条件を満たす熱抵抗体であって、超電導ケーブル90の使用環境温度(極低温)に耐久し、絶縁性を有する他の材料から形成しても良い。
前述したように、最外層の超電導導体層40を除く各超電導導体層40は、いずれも、そのすぐ外側の超電導導体層40よりも長さLだけ超電導ケーブル90の一端部側に延出されている。また、最外層の超電導導体層40がすぐ外側の外部電気絶縁層50よりも長さLだけ超電導ケーブル90の一端部側に延出されている。
そして、全ての超電導導体層40における長さLだけ延出された先端部は、全て外径が一様となっている。
この外径が等しい四つの超電導導体層40の延出された先端部は、これらの一様な外径よりも僅かに内径が大きな導体スリーブとしての銅スリーブ70に挿入され、周囲が囲繞された状態となっている。
この銅スリーブ70は、四つの超電導導体層40の長さLの延出された先端部を囲繞するので、その長さが4Lとなっている。
また、銅スリーブ70は、図1に示すように、円筒状の外周面にから半径方向外側に延出された平板状の端子接続部71が一体的に形成されている。この端子接続部71は、矩形平板状であって、ケーブル長手方向に沿って銅スリーブ70のほぼ全長に渡って形成され、端子の接続を容易にするために貫通孔が三つ並んで形成されている。
また、外径が等しい四つの超電導導体層40の延出された先端部の外周面と銅スリーブ70の内周面との間には半田からなる介在層80が介在している。なお、介在層80は、伝導性に優れる低融点金属であれば半田以外で形成しても良い。
上記外径が等しい四つの超電導導体層40の延出された先端部は、いずれも均一な長さLとしており、その範囲で介在層80を介して銅スリーブ70に接続されている。
そして、各超電導導体層40は、それぞれが同じ本数の超電導線材100によって形成されているので、銅スリーブ70の内周面に対する各超電導導体層40の個々の超電導線材100の超電導層の対向面積はいずれも[線材幅×長さL]となり、各超電導線材100の銅スリーブ70に対する接続抵抗値の均一化が図られている。
また、各超電導導体層40の超電導線材100の本数が等しいので、各超電導導体層40の銅スリーブ70に対する接続抵抗値も均一化が図られている。
[端子構造の形成方法]
上記構成の超電導ケーブルの端子構造10の形成方法について説明する。
まず、超電導ケーブル90の一端部において、各超電導導体層40を長さLで全て段剥ぎする(段剥ぎ工程)。
次いで、最外層を除く各超電導導体層40の内面側にスペーサー60を形成し、各超電導導体層40の段剥ぎにより延出された先端部の外径の均一化を図る(均一化工程)。このとき、スペーサー60は、カプトンC(登録商標)のテープ巻により形成する。
次いで、各超電導導体層40を構成する各超電導線材100の先端部の超電導層3を露出させ、各超電導導体層40の延出された先端部の外周に溶融半田を塗布し、銅スリーブ70に挿入する(スリーブ装着工程)。この際、銅スリーブ70に対して超電導ケーブル90が同心状態を維持するように、治具等で保持した状態で銅スリーブ70に対する超電導ケーブル90の各超電導導体層40の延出された先端部を挿入する作業を行うことが望ましい。
そして、溶融半田を冷却し、介在層80が形成されて電導ケーブルの端子構造10は完成となる。
[実施形態の技術的効果]
上記超電導ケーブルの端子構造10は、複数の超電導導体層40の延出された先端部の外径が複数のスペーサー60により、一様に揃えられているので、超電導導体層40の各層ごとに内径の異なる複数のスリーブを用意したり、複数のスリーブを束ねる接続板に接続したり、スリーブ内に段部を形成して、内径を段階的に変化させたりする必要がなく、均一な内径の銅スリーブ70を装着することで全ての超電導導体層40との導通を図ることが可能である。
このため、端子構造10の構造はシンプルになり、その施工作業も非常に容易に行うことが可能となる。また、銅スリーブ70内は一様な内径であって段差はなく、各超電導導体層40に捻れが生じる作業もないので、施工時における各超電導導体層40の破損等の発生を効果的に低減することも可能である。
超電導ケーブルの端子構造10は、銅スリーブ70を接続端子に接続し、超電導ケーブル90を流れる電流を取り出す超電導ケーブルの終端接続部として利用することが可能である。
また、超電導ケーブルの端子構造10は、銅スリーブ70を他の超電導ケーブルに設けられた端子構造10の銅スリーブ70と電気的に接続し、超電導ケーブルの中間接続部として利用することも可能である。
また、上記端子構造10では、複数の超電導導体層40の延出された先端部の外径がスペーサー60により一様に揃えられているので、各超電導導体層40の延出された先端部の表面積を均一に揃えるだけで、各超電導導体層40ごとに銅スリーブ70に対する接続抵抗の均一化を図ることが可能となる。また、各超電導導体層40ごとに銅スリーブ70に対する距離が異なる場合のように、端子構造10の形成時における位置調節が困難になる場合と異なり、その形成作業を非常に容易に行うことが可能となる。
また、スペーサー60の形成材料を平均体積熱伝導率が1[W/(m・K)]以下のものとしているので、端子構造10の形成時における介在層80の半田の熱が周囲に伝達することを抑制し、各超電導導体層40の超電導線材100の熱破壊や超電導性能の低下の発生を低減することが可能となる。
また、銅スリーブ70と複数の超電導導体層40の一端部との間に介在層80を設けたので、銅スリーブ70と複数の超電導導体層40の導電性を確保しつつも銅スリーブ70に対する複数の超電導導体層40の挿入を容易に行うことができ、端子構造10の形成のさらなる容易化を図ることが可能となる。
また、介在層80は、半田等の低融点金属からなるので、形成時に各超電導導体層40の加熱を最低限に抑え、熱破壊や超電導性能の低下の発生をより低減することが可能となる。
また、各超電導導体層40は、複数の超電導線材100から形成しているので、端子構造を形成する際の加工、例えば、超電導線材100の裏側にスペーサー60を介挿する作業等を容易に行うことが可能である。
また、上記各超電導導体層40では、いずれも同じ本数の超電導線材100により形成されているが、これらが異なる本数の場合であっても、各超電導導体層40の本数を把握すれば、各超電導導体層40の銅スリーブ70に対する対向面積を容易に把握することができ、各超電導導体層40の接続抵抗値の管理或いは設計を容易に行うことが可能である。
[その他]
上記導体スリーブは、銅スリーブ70に限らず、他の良導体から形成しても良いことは言うまでもない。
また、銅スリーブ70を含む導体スリーブは、その中心線を通る半割面で二分した二部材から形成しても良い。その場合、超電導ケーブル90の各超電導導体層40に対して、挿入ではなく、両側から挟むように導体スリーブの取り付けを行うことができ、露出した超電導層の破損を防ぎ、信頼性の高い端子構造を形成することが可能となる。
また、導体スリーブの内周面に一乃至複数の溝を形成すれば、先に導体スリーブに超電導ケーブル90の各超電導導体層40を挿入し固定した状態で、溝から半田を流し込むことが可能となり、隙間寸法の精度を高めると共に形成作業をより容易に行うことが可能となる。
また、導体スリーブの内周面に形成された溝は、半田等からなる介在層80に生じた気泡を外部に排出するための排出溝として利用することも可能である。
また、超電導ケーブル90は中心にフォーマ20を備える構造としているが、フォーマ20に替えて、ケーブル冷却用の液体冷媒を流す管路を設けてもよい。
また、超電導ケーブル90の超電導導体層40は四層の場合を例示したが超電導導体層40の数は増減させてもよい。
また、超電導ケーブルの端子構造10は、各超電導導体層40を構成する複数の超電導線材100の内の少なくとも一本について、前述した延出長さLよりも長く延ばし、銅スリーブ70の外部に各超電導導体層40ごとに少なくとも一本の超電導線材100を引出し、これを超電導導体層40と銅スリーブ70との接続抵抗の検査用の配線として利用しても良い。
かかる構成により検査する場合には、超電導ケーブル90を冷却により超電導状態とし、超電導ケーブル90の全体には通電を行わない状態で、各超電導導体層40から引き出された検査用の配線としての超電導線材の先端部から銅スリーブ70まで、電流値が既知である検査用の電流を流し、その際の電圧を測定することにより、各超電導導体層40ごとに銅スリーブ70に対する接続抵抗値を求めることができる。これにより、施工後の超電導ケーブルの端子構造10の良否検査を行うことができる。
1 基材
2 中間層
3 超電導層
4 保護層
5 銅安定化層
10 端子構造
20 フォーマ
30 内部電気絶縁層
40 超電導導体層
50 外部電気絶縁層
60 スペーサー
70 銅スリーブ(導体スリーブ)
80 介在層
90 超電導ケーブル
100 超電導線材

Claims (6)

  1. 同心で重ねて形成された複数の超電導導体層を備える超電導ケーブルの一端部において、前記複数の超電導導体層は内側の超電導導体層が外側の超電導導体層よりも前記一端部側に延出されており、
    前記外側の超電導導体層よりも延出された状態の前記内側の超電導導体層の内側に設けられたスペーサーにより、全ての前記超電導導体層の一端部の外径が一様に揃えられていることを特徴とする超電導ケーブルの端子構造。
  2. 前記スペーサーは平均体積熱伝導率が1[W/(m・K)]以下であることを特徴とする請求項1記載の超電導ケーブルの端子構造。
  3. 前記複数の超電導導体層の一端部を囲繞する導体スリーブと、
    当該導体スリーブと前記複数の超電導導体層の一端部との間に介在する介在層とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の超電導ケーブルの端子構造。
  4. 前記介在層は、半田又はそれ以外の低融点金属からなることを特徴とする請求項3記載の超電導ケーブルの端子構造。
  5. 前記導体スリーブは、二部材からなる半割構造であることを特徴とする請求項3又は4記載の超電導ケーブルの端子構造。
  6. 前記超電導導体層は、前記超電導ケーブルの外周に沿って並んだ複数の超電導線材により形成されており、
    前記複数の超電導線材の前記導体スリーブに対する接続抵抗値が均一であることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の超電導ケーブルの端子構造。
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