JP2018062504A - 油性化粧料用組成物 - Google Patents

油性化粧料用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2018062504A
JP2018062504A JP2017182072A JP2017182072A JP2018062504A JP 2018062504 A JP2018062504 A JP 2018062504A JP 2017182072 A JP2017182072 A JP 2017182072A JP 2017182072 A JP2017182072 A JP 2017182072A JP 2018062504 A JP2018062504 A JP 2018062504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
component
mass
composition
note
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017182072A
Other languages
English (en)
Inventor
アマタ チャイキェンカイ
Chaikriangkrai Amata
アマタ チャイキェンカイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kose Corp
Original Assignee
Kose Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kose Corp filed Critical Kose Corp
Publication of JP2018062504A publication Critical patent/JP2018062504A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】使用時の再分散性に優れ、かつべたつきのない、粉体を含む化粧料用組成物を提供する。【解決手段】次の成分(A)〜(D);(A)粉体 1〜25質量%、(B)エタノール 40質量%以上、(C)ヒドロキシ酸、又はその塩、(D)油剤を含有する、油性化粧料用組成物とする。油性化粧料用組成物は、好ましくは、成分(D)の含有量が20質量%以上である。このような油性化粧料用組成物は、噴射剤とを含むエアゾール型化粧料とするのに適しており、また日焼け止め用のものとするのに特に適している。【選択図】なし

Description

本発明は、粉体を含む、油性化粧料用組成物に関する。詳細には、本発明は、粉体の再分散性に優れ、べたつきのない使用感に優れた油性化粧料用組成物に関する。
化粧料用組成物において、様々な目的で粉体が配合されることがある。粉体は、固形の有機紫外線散乱剤のようにそれ自体が有効成分であることもあり、また粉体表面の細孔に他の有効成分を担持させて効果を徐々に発揮させる担体として、あるいは皮膚などに対する有効成分の付着性を向上させる補助剤として配合される。また粉体は、化粧料をさらさらにして使用感を向上させるために配合されることもある。
特許文献1は、(A)メチルシロキサン網状重合体および/または架橋型メチルポリシロキサンから選ばれるシリコーン粉体、(B)シリコーン油、(C)高級アルコール、(D)カチオン性界面活性剤、(E)噴射剤を含有することを特徴とするエアゾール型整髪料を開示する。これにより、なめらかな感触と艶を与え、また、毛髪から粉体の脱落が少なく、洗髪除去性が良好で、粉体の再分散性に優れるエアゾール型整髪料を提供するとしている。また、特許文献2は、界面活性剤およびパウダーを含有する水性原液ならびに液化ガスを含有し、水性原液と液化ガスとが乳化する乳化型エアゾール組成物であって、前記パウダーが水性原液と液化ガスとが分離している状態では、水性原液と液化ガスとの間に存在する乳化型エアゾール組成物を開示する。ここでは、水性原液と液化ガスとが分離している状態ではパウダーを水性原液と液化ガスとの間に存在させることにより、水性原液と液化ガスとの乳化が容易となり製造しやすく、長期間静置してもケーキングが起こりにくく再乳化しやすいと述べている。また特許文献3は、界面活性剤およびパウダーを含有する水性原液ならびに液化ガスを含有し、水性原液と液化ガスとが乳化した乳化型エアゾール組成物であって、前記パウダーが、比表面積が100〜800m2/gである高比表面積パウダーと比表面積が0.1〜50m2/gである低比表面積パウダーとからなる混合パウダーである乳化型エアゾール組成物を開示する。これにより、水性原液と液化ガスとの乳化が容易となり製造しやすいこと、乳化安定性に優れているため、使用するときに容器を軽く振るだけで元の乳化状態に戻り(再乳化)、設計通りの吐出物の効果を提供することができること、そして水溶性高分子のような増粘剤の含有量を少なくする、または含有しない、とすることができるため、皮膚に塗布したあとのべたつきをなくし、使用感に優れた乳化型エアゾール組成物とすることができると述べている。
特開2005−082518号公報 特開2015−101545号公報 特開2013−112798号公報
粉体を含有する化粧料用組成物は、使用時に振とうし、粉体を再分散させて使用するものが多い。従来、再分散性を向上させるためには、界面活性剤を用いる検討(特許文献1、2)や、比表面積の異なる数種類の粉体を用いる検討(特許文献3)等が行われてきた。しかしながら、界面活性剤は粉体の分散性を向上させ、凝集を抑制する一方で、含有量が少ない場合でも使用感に影響を与え、べたつきのない組成物を得ることは困難であった。また、比表面積の異なる数種類の粉体の使用も粉体の再分散性を向上させる一方で、よりさっぱりとしたべたつきのない使用感を得ようと、エタノールを高い割合で含有した場合には十分な効果が得られなかった。粉体の再分散性を向上させつつ、べたつきのない良好な使用感を有する化粧料用組成物の開発が望まれていた。
本発明者は、粉体を含有する化粧料用組成物において、エタノールを高い割合で含有させ、また粉っぽさを抑えるために油剤を配合した上で、使用時の再分散性に優れ、かつべたつきのない良好な使用感を達成することを課題に鋭意検討した。その結果、ヒドロキシ酸を少量用いることにより、界面活性剤を用いなくても、粉体の凝集を抑え、使用時の再分散性を向上できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、以下を提供する。
[1]次の成分(A)〜(D);
(A)粉体 1〜25質量%
(B)エタノール 40 質量%以上
(C)ヒドロキシ酸、又はその塩
(D)油剤
を含有する、油性化粧料用組成物。
[2]成分(D)の含有量が20質量%以上である、1に記載の油性化粧料用組成物。
[3]成分(A)と成分(C)の含有質量比(A)/(C)が1〜600である、1又は2に記載の油性化粧料用組成物。
[4]成分(A)と成分(D)の含有質量比(A)/(D)が0.1〜1.25である、1〜3のいずれか1項に記載の油性化粧料用組成物。
[5]成分(C)が、炭素数2以上8以下のヒドロキシ酸、又はその塩である、1〜4のいずれか1項に記載の油性化粧料用組成物。
[6]成分(D)が、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、及びt−ブチルメトキシジベンゾイルメタンからなる群より選択される一種又は二種以上の紫外線吸収剤を含有する、1〜5のいずれか1項に記載の油性化粧料用組成物。
[7]1〜6のいずれか1項に記載の油性化粧料用組成物と噴射剤とを含む、エアゾール型化粧料。
[8]日焼け止め用である、7に記載の化粧料。
本発明により、使用時の再分散性に優れ、かつべたつきのない、粉体を含む油性化粧料用組成物が提供される。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明の化粧料用組成物は、次の成分(A)〜(D);
(A)粉体 1〜25質量%
(B)エタノール 40質量%以上
(C)ヒドロキシ酸、又はその塩
(D)油剤
を含有する、油性化粧料用組成物である。
[成分(A)]
本発明には、成分(A)として粉体が用いられる。成分(A)の粉体は、それ自体が有効成分として機能する場合もあり、また、他の有効成分を表面の細孔に担持させて効果を徐々に発揮させるために、あるいは皮膚等に対する有効成分の付着性を向上させるために用いられる。粉体はまた、化粧料をさらさらにして使用感を向上させるものでもある。
成分(A)としては、化粧料成分として許容される粉体であれば特に限定されず用いることができる。成分(A)の例として、無機系の粉体や有機系の粉体が挙げられる。無機系の粉体としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄(黄色、赤、黒)、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、無水ケイ酸、タルク、マイカ、アルミナ、セリサイト、カオリン、雲母、ベントナイト、モンモリオナイト、無水ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、群青、ベンガラ、酸化クロムカーボンブラック、ゼオライトなどが挙げられる。有機系の粉体としては、ナイロンパウダー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体、コーンスターチなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、成分(A)としては、紫外線防御効果を付与するために金属酸化物粉体を使用することができ、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等が挙げられる。これらの粉体は、公知の表面処理方法、例えば、シリコーン処理、金属石鹸処理、リン脂質処理、シリカ処理、トリアルコキシアルキルシラン処理、有機チタネート処理、アルミナ処理、水酸化アルミニウム処理等の方法で表面処理していてもよい。
成分(A)として用いられる粉体のうち、化粧料をさらさらにして使用感を向上させる点で好ましい例は、メチルシロキサン網状重合体、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体、及び架橋型メチルポリシロキサン、及び無水ケイ酸である。これらの粉体はまた、後述する成分(C)のヒドロキシ酸の作用により、凝集が十分に抑制され、再分散性がより優れたものとなることが分かっている。メチルシロキサン網状重合体とは、シロキサン結合を骨格とした網状重合体であり、市販品としては、例えばTOSPEARL3000A(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)、ガンツパールSI045(アイカ工業社製)、トレフィルE505C(東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられる。架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体とは、架橋型シリコーン粒子表面に網状型シリコーンを共重合させ得られた複合粉体であり、市販品としては、例えばKSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−105、KSP−300(いずれも信越化学工業社製)等が挙げられる。架橋型メチルポリシロキサンとは、メチルハイドロジェンポリシロキサンとメチルビニルポリシロキサンを付加重合して得たシロキサン結合を骨格として架橋した構造を有するメチルポリシロキサンであり、市販品としては、例えばガンツパールSIG−070(アイカ工業社製)、トレフィルE−506S(東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられる。
成分(A)として用いられる粉体の平均粒子径は特に限定されないが、平均粒子径1〜50μmのものが、べたつきのなさの観点から好ましく、さらに3〜35μmのものがそれらの効果が特に顕著であるため、より好ましい。成分(A)の平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA−910、堀場製作所社製)を用いて、体積平均粒子径(D50)として測定することができる。
成分(A)の含有量は、配合する目的に応じて適宜とすることができる。例えば化粧料の使用感を向上させるためには、1質量%以上とすることができる。成分(A)の含有量が1質量%未満であると、べたつきが増し、使用感が悪い。一方、成分(A)の含有量が25質量%を超えると、再分散性が悪くなる。成分(A)の含有量は、1〜25質量%とすることができ、好ましくは1〜20質量%であり、より好ましくは5〜20質量%である。
[成分(B)]
本発明に用いられる成分(B)のエタノールは、主として使用感を向上させるために用いられる。成分(B)としては、化粧料成分として許容されるグレードのものであれば、特に限定されない。
成分(B)の含有量は、40質量%以上である。成分(B)の含有量が40質量%未満であると、べたつきが増し、使用感が悪い。成分(B)の含有量は、45質量%以上であることが好ましい。成分(B)の含有量の上限値は特に限定されないが、他の成分の含有量を十分に確保するためには、75質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましい。
[成分(C)]
本発明には、成分(C)としてヒドロキシ酸、又はその塩が用いられる。本発明者の検討によると、ヒドロキシ酸、又はその塩の少量の使用により、粉体の凝集が抑えられ、使用時の再分散性が向上することが分かっている。
成分(C)のヒドロキシ酸、又はその塩としては、化粧料成分として許容されるものであれば特に限定されない。α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、γ−ヒドロキシ酸、それ以外のヒドロキシ酸、及びそれらの塩のいずれも好適に用いることができる。また、L体であってもD体であってもよい。
成分(C)は、比較的低分子であることが好ましく、水溶性、及び/又は炭素数2以上8以下であることが好ましい。このようなものであれば、本発明の油性化粧料用組成物中に含有し得る微量の水に対して、溶解することが可能であり、さらに1〜25質量%含まれる粉体の凝集を十分に抑制することができ、使用時の再分散性に優れることが分かっている。水溶性とは、水に溶解できる性質をいい、水への溶解度(20℃)が、少なくとも1g/Lであることをいう。
成分(C)の例として、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸、タルトロン酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシ酪酸、シトラマル酸、ロイシン酸、パントイン酸、キナ酸等のα−ヒドロキシ酸、3−ヒドロキシ酪酸、メバロン酸、シキミ酸等のβ−ヒドロキシ酸、4−ヒドロキシ酪酸等のγ−ヒドロキシ酸等の脂肪族ヒドロキシ酸、サリチル酸等の芳香族ヒドロキシ酸、及びそれらの塩が挙げられる。好ましい例は、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、乳酸、リンゴ酸、3−ヒドロキシ酪酸、β−ヒドロキシ酸、4−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、及びそれらの塩であり、より好ましい例は、乳酸、及びその塩である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
成分(C)として用いることのできるヒドロキシ酸の塩は、化粧料成分として許容される塩であれば、特に限定されず、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等の溶解性の比較的高いものを、好適に用いることができる。
成分(C)の含有量は、適宜とすることができるが、好ましくは0.05〜5質量%とすることができ、より好ましくは0.1〜4質量%であり、さらにより好ましくは0.5〜2質量%である。この範囲であれば、粉体の凝集を十分に抑制することができ、使用時の再分散性に優れるからである。またヒドロキシ酸、又はその塩の使用により、油性化粧料用組成物の液性に大きな影響を与えることもないからである。
成分(C)の含有量はまた、成分(A)の粉体の量に応じて定めることができる。本発明においては、含有質量比(A)/(C)は、1〜600とすることができ、1〜300とすることが好ましく、2〜200とすることがより好ましく、5〜100とすることがさらに好ましい。この範囲であれば十分に機能し、長期間静置されても粉体の凝集が生じにくく、粉体の再分散性に優れるからである。
[成分(D)]
本発明には、成分(D)として油剤が用いられる。成分(D)は粉体を配合した化粧料用組成物の使用感に寄与し、粉っぽさを抑えることができる。成分(D)である油剤により、粉体の皮膚への付着性がよくなり、塗膜に耐水性を与えることができる。
成分(D)としては、化粧料成分として許容される油剤であれば、特に限定されず、用いることができる。動物油、植物油、合成油等の起源の固形油、半固形油、液状油、揮発性油の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、イソノナン酸トリデシル、イソノナン酸イソトリデシル、安息香酸アルキル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチルヘキシル、2−エチルヘキサン酸セチル、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン油、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸又はその塩、及びt−ブチルメトキシジベンゾイルメタンなどの紫外線吸収剤等が挙げられ、これらの油剤は必要に応じて一種又は二種以上を用いることができる。
これらのうち、紫外線遮蔽能を付与するという観点からは、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、及びt−ブチルメトキシジベンゾイルメタンからなる群より選択される一種又は二種以上を含有することが好ましい。
成分(D)の含有量は、20質量%以上とすることができ、この範囲であると、粉体の皮膚への付着性が良好であり、粉っぽさを抑えることができ、また塗膜の耐水性も良好となる。成分(D)の含有量は、好ましくは20〜50質量%であり、より好ましくは25〜40質量%である。この範囲であれば、付着性、耐水性に優れるからである。またべたつくこともなく、使用感を損なうこともないからである。
また、紫外線遮蔽能を付与するという観点から配合される成分(D)の含有量は、紫外線遮蔽能を付与することができる量であれば特に限定されないが、組成物全体に対し、1〜20質量%とすることが好ましく、2〜15質量%とすることがより好ましい。この範囲であれば、十分な紫外線遮断能を発揮でき、かつ使用感を損なうこともないからである。
成分(D)の含有量はまた、成分(A)の粉体の量に応じて定めることができる。本発
明においては、含有質量比(A)/(D)は、0.1〜1.25とすることができ、0.15〜1とすることが好ましく、0.25〜1とすることがより好ましい。この範囲であれば粉体の粉っぽさを抑える機能を十分に発揮し、また粉体の凝集・再分散性に悪影響をあたえることもないからである。
[他の成分]
本発明の油性化粧料用組成物には、水を含有することができるが、その含有量は油性の性質を損なうことのない量であり、油剤の量よりは少ない。水の含有量が多い場合、塗布時の伸び広がりの使用感が重くなり、べたつきを感じることがあるため、本発明の油性化粧料用組成物における水の含有量は5質量%未満が好ましく、3質量%未満がより好ましい。水の含有量がこの範囲であると、粉体のケーキングの生じにくさや、粉体の再分散性、べたつきのない使用感がより好ましくなる。また成分(B)に対する成分(C)の含有量を少なくすることも可能である。
本発明の油性化粧料用組成物に含有可能な水としては、脱イオン水、蒸留水、精製水、温泉水や、ローズ水、ラベンダー水等の植物由来の水蒸気蒸留水等のいわゆる水が挙げられる。
本発明の油性化粧料用組成物には、界面活性剤を含有することができるが、含有しないことが好ましく、また含有する場合は、少ないことが好ましい。界面活性剤の量が多い場合、使用感がべたつく。界面活性剤の含有量は1質量%未満が好ましく、0.5質量%未満がより好ましく、0.1質量%未満がより好ましい。界面活性剤の含有量がこの範囲であると、べたつきがなくなり、使用感がより好ましくなる。また化粧持続性を向上させることも可能である。本発明に用いられる界面活性剤としては、通常化粧料に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、例えば非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。より具体的な例として、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル等が挙げられる。
また本発明の油性化粧料用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、通常の化粧料に含有される成分として、多価アルコール、水溶性高分子、被膜形成剤、保湿剤、酸化防止剤、褪色防止剤、美容成分、防腐剤、安定化剤、pH調整剤、色素、香料等を各種の効果の付与のために適宜、含有することができる。
本発明に用いられる多価アルコールとしては、化粧料一般に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、ヒアルロン酸又はその塩、加水分解ヒアルロン酸、グリコシルトレハロース、キサンタンガム等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。
[形態]
本発明の化粧料用組成物は、成分(D)の油剤を比較的多く含有しており、油性である。油性とは、油剤と油溶性化合物(エタノールを含む。)からなる相を連続相としていることをいう。
なお、本発明の油性化粧料用組成物は、美容液、日焼け止め料、整髪料、制汗剤、化粧油、クレンジングローション、フレグランス、芳香剤、消臭剤等として用いることができる。
本発明の油性化粧料用組成物をノンエアゾール型スプレー容器に充填してミスト状に噴霧して使用することが可能である。本発明の油性化粧料用組成物は、液状のものを直接手にとって使用してもよいが、使用性の観点から、ミスト状に噴霧して使用することがより好ましい。
また、本発明の油性化粧料用組成物と噴射剤とをエアゾール型スプレー容器に充填して、エアゾール化粧料として使用することが可能である。本発明に用いられる噴射剤としては、特に限定されないが、炭素数2〜5の炭化水素及びジメチルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。炭素数2〜5の炭化水素としては、例えば、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等が挙げられる。本発明の油性化粧料用組成物と噴射剤との質量比率は特に限定されないが、使用感の点から、質量比(本発明の油性化粧料用組成物):(噴射剤)は1:9〜5:5であることが好ましい。
[製造方法]
本発明の油性化粧料用組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく常法により調製されるが、例えば、ミキサーを用いて、粉体を混合溶解された油系成分に分散させた後、エタノール、及び水系成分(ヒドロキシ酸を溶解した水を含む。)を添加し、最終的に均一に混合する等の方法が挙げられる。
本発明のエアゾール化粧料の充填方法としては、特に限定されないが、常法により調製した前記油性化粧料用組成物を耐圧容器に充填し、容器にエアゾールバルブを固着した後、該バルブを通じて噴射剤を注入する。更に、前記エアゾールバルブに目的に応じた噴射部材を取り付けることによりエアゾール化粧料となる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
<実施例1〜12及び比較例1〜6の調製>
表1に示す組成及び下記製法にて油性化粧料用組成物(エアゾールスプレー型日焼け止め化粧料の原液)を調製した。得られた油性化粧料用組成物を下記の方法により評価し、結果を併せて表1に示した。
Figure 2018062504
A:成分5〜10、15を混合溶解する。
B:成分1〜3、成分11〜13を混合溶解する。
C:成分4、14、A、Bを混合溶解し、油性化粧料用組成物を得た。
(評価方法1:再分散性)
実施例1〜12及び比較例1〜6の油性化粧料用組成物を、ポリプロピレン製の遠沈管(外径17mm、長さ120mm、容量15mL、FALCON社製)に10g入れ、ポリエチレン製のキャップ(外径20mm、ドームシール型、FALCON社製)を閉め、ボルテックス・ミキサー(モデル:VORTEX−GENIE2、回転速度10、サイエンティフィックインダストリーズ社製)を用いて、室温にて5分間均一に分散させた。その後、室温にて2週間静置後に沈降粉体の高さを測定し、この値を長期沈降粉体の高さとした。そして、再度サンプルをボルテックス・ミキサーを用いて回転速度5にて30秒間分散させた後、遠沈管を逆さにし、1分間静置した。遠沈管の先端部に固まってケーキングしている粉体の高さを測定し、この値を再分散後の沈降粉体の高さとした。再分散性は以下の計算式にて計算し、再分散性を判定した。
再分散性(%)=[1−(再分散後の沈降粉体の高さ/長期沈降粉体の高さ)]×100
なお、上記で求めた値が25質量%未満であれば、噴射剤とともに容器に充填し、エアゾール型の化粧料とした場合に、再分散性に優れ、実際の使用において十分であることを確認している。
[判定基準]
(再分散性):(判定)
0.1質量%未満 : ◎
0.1質量%以上 25質量%未満 : ○
25質量%以上 50質量%未満 : △
50質量%以上 : ×
(評価方法2:べたつきのなさ)
噴射剤として液化石油ガス(LPG、20℃での圧力0.15mPa)を用い、原液:噴射剤の質量比率が3:7になるように容器に充填し、エアゾール型日焼け止め化粧料を得た。化粧品評価専門パネル20名による使用テストを行い、「べたつきのなさ」について各自が下記の評価基準に従って6段階評価した。サンプルごとに全パネルの評点の平均点を算出し、下記判定基準に従って判定した。
[評価基準]
(評点):(結果)
6点 : 非常に良好
5点 : 良好
4点 : やや良好
3点 : 普通
2点 : やや不良
1点 : 不良
[判定基準]
(判定):(評点の平均点)
◎ :4.75点以上
○ :3.5点以上 4.75点未満
△ :2.25点以上3.5点未満
× :2.25点未満
表1の結果から明らかなように、実施例1〜12の油性化粧料用組成物は、いずれも長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであった。また低温安定性に優れていた。さらに化粧料として使用した際には、べたつきが少なく、使用感にも優れたものであった。
<実施例13:ノンエアゾールスプレー型日焼け止め組成物>
(成分) (質量%)
1.メチルシロキサン網状重合体(注1) 5
2.架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体(注7) 2
3.ジカプリン酸プロピレングリコール(注4) 30
4.ビスエチルヘキシルオキシフェノール
メトキシフェニルトリアジン (注8) 3
5.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(注5) 10
6.PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(注9) 0.05
7.エタノール 40
8.精製水 1
9.乳酸ナトリウム 0.5
10.加水分解ヒアルロン酸 0.001
11.1,3−ブチレングリコール 残量
12.香料 適量
(注7)KSP−101(平均粒子径:12μm)(信越化学工業社製)
(注8)TINOSORB S(BASF社製)
(注9)KF−6028P(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(3)〜(6)を70℃に混合溶解する。
B:Aを室温に冷却した後、成分(1)、(2)を加え、均一に分散する。
C:成分(8)〜(10)を均一に混合する。
D:BにC、成分(7)、(11)、(12)を加え、均一に撹拌する。
E:Dを噴霧用のノンエアゾール型スプレー容器に充填し、ノンエアゾールスプレー型日焼け止め組成物を得た。
実施例13のノンエアゾールスプレー型日焼け止め組成物は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例14:エアゾールスプレー型日焼け止め化粧料>
(成分) (質量%)
1.メチルシロキサン網状重合体(注1) 5
2.ジカプリン酸プロピレングリコール(注4) 36
3.ビスエチルヘキシルオキシフェノール
メトキシフェニルトリアジン (注8) 1
4.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル
安息香酸ヘキシル (注10) 1
5.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(注5) 8.5
6.エタノール 40
7.精製水 1
8.乳酸 0.1
9.1,3−ブチレングリコール 残量
10.ヒアルロン酸Na 0.01
11.香料 適量
(注10)UVINUL A PLUS GRANULAR(BASF社製)
(製造方法)
A:成分(2)〜(5)を70℃に混合溶解する。
B:Aを室温に冷却した後、成分(1)を加え、均一に分散する。
C:成分(7)、(8)、(10)を均一に混合する。
D:BにC、成分(6)、(9)、(11)を加え、均一に撹拌する。
E:噴射剤として液化石油ガス(LPG、20℃での圧力0.15mPa)を用い、D:噴射剤の質量比率が3:7になるようにエアゾール型スプレー容器に充填し、エアゾールスプレー型日焼け止め化粧料を得た。
実施例14のエアゾールスプレー型日焼け止め化粧料は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例15:エアゾールスプレー型日焼け止め化粧料>
(成分) (質量%)
1.メチルシロキサン網状重合体(注1) 5
2.ジカプリン酸プロピレングリコール(注4) 30
3.デカメチルシクロペンタシロキサン(注11) 10
4.t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン (注12) 2
5.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(注5) 8.5
6.エタノール 40
7.精製水 1
8.クエン酸ナトリウム 0.2
9.コラーゲン 0.001
10.1,3−ブチレングリコール 残量
11.香料 適量
(注11)SH245 FLUID(東レ・ダウコーニング社製)
(注12)PARSOL 1789(L.C.UNITED社製)
(製造方法)
A:成分(2)〜(5)を70℃に混合溶解する。
B:Aを室温に冷却した後、成分(1)を加え、均一に分散する。
C:成分(7)〜(9)を均一に混合する。
D:BにC、成分(6)、(10)、(11)を加え、均一に撹拌する。
E:噴射剤として液化石油ガス(LPG、20℃での圧力0.15mPa)を用い、D:噴射剤の質量比率が3:7になるようにエアゾール型スプレー容器に充填し、エアゾールスプレー型日焼け止め化粧料を得た。
実施例15のエアゾールスプレー型日焼け止め化粧料は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例16:エアゾールスプレー型ボディ用化粧料>
(成分) (質量%)
1.架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体(注3) 7
2.2−エチルヘキサン酸セチル 28
3.オリーブ油 2
4.スクワラン 2
5.ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
デシルテトラデシルエーテル(注13) 0.05
6.エタノール 50
7.グリセリン 5
8.グリコシルトレハロース(注14) 0.5
9.キサンタンガム 0.1
10.サリチル酸 0.1
11.1,3−ブチレングリコール 残量
12.赤色227号 適量
13.香料 適量
(注13)NIKKOL PEN−4620(日本サーファクタント工業社製)
(注14)TORNARE(林原社製)
(製造方法)
A:成分(2)〜(4)を50℃に混合溶解する。
B:Aを室温に冷却した後、成分(1)を加え、均一に分散する。
C:成分(6)、(10)を均一に混合した後、成分(7)〜(9)、(11)、(12)を加え、均一に混合する。
D:BにC、成分(5)、(13)を加え、均一に撹拌する。
E:噴射剤として液化石油ガス(LPG、20℃での圧力0.15mPa)を用い、D:噴射剤の質量比率が2:8になるようにエアゾール型スプレー容器に充填し、エアゾールスプレー型ボディ用化粧料を得た。
実施例16のエアゾールスプレー型ボディ用化粧料は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例17:エアゾールスプレー型頭髪用フレグランス化粧料>
(成分) (質量%)
1.架橋型メチルポリシロキサン (注15) 9
2.ミリスチン酸イソプロピル (注16) 25
3.ジメチルポリシロキサン(注17) 15
4.イソステアロイル加水分解コラーゲンAPMD (注18) 0.1
5.エタノール 50
6.香料 残量
7.精製水 1
8.乳酸 0.3
(注15)ガンツパールSIG−070(平均粒子径:7μm)(アイカ工業社製)
(注16)NIKKOL IPM−EX(日本サーファクタント工業社製)
(注17)SH200C FLUID 6CS(東レ・ダウコーニング社製)
(注18)プロモイス EU118D(成和化成社製)
(製造方法)
A:成分(2)、(3)を均一に混合する。
B:Aに成分(1)を加え、均一に分散する。
C:成分(7)、(8)を均一に混合する。
D:BにC、成分(4)〜(6)を加え、均一に撹拌する。
E:噴射剤としてジメチルエーテル(DME、25℃での圧力0.60mPa)を用い、D:噴射剤の質量比率が2:8になるようにエアゾール型スプレー容器に充填し、エアゾールスプレー型頭髪用フレグランス化粧料を得た。
実施例17のエアゾールスプレー型頭髪用フレグランス化粧料は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例18: エアゾールスプレー型デオドラント化粧料>
(成分) (質量%)
1.メチルシロキサン網状重合体 (注1) 5
2.乾燥硫酸アルミニウムカリウム (注19) 2
3.硫酸アルミニウムカリウム (注20) 1
4.2−エチルヘキサン酸セチル 22
5.スクワラン 0.1
6.ジカプリン酸プロピレングリコール (注4) 14
7.ジカプリン酸ネオペンチルグリコール (注21) 5
8.エタノール 50
9.香料 残量
10.精製水 1
11.リンゴ酸 0.5
(注19)タイエース K150(大明化学工業社製)
(注20)カリ明バン粒状(大明化学工業社製)
(注21)エステモール N−01(日清オイリオ社製)
(製造方法)
A:成分(4)〜(7)を均一に混合する。
B:Aに成分(1)〜(3)を加え、均一に分散する。
C:成分(10)、(11)を均一に混合する。
D:BにC、成分(8)、(9)を加え、均一に撹拌する。
E:噴射剤として液化石油ガス(LPG、20℃での圧力0.15mPa)を用い、D:噴射剤の質量比率が2:8になるようにエアゾール型スプレー容器に充填し、エアゾールスプレー型デオドラント化粧料を得た。
実施例18のエアゾールスプレー型デオドラント化粧料は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例19:粉体含有油性化粧料用組成物>
(成分) (質量%)
1.メチルシロキサン網状重合体 (注1) 7
2.ジカプリン酸ネオペンチルグリコール (注21) 2
3.スクワラン 35
4.1,3−ブチレングリコール 残量
5.黄色4号 適量
6.キサンタンガム 0.1
7.エタノール 50
8.精製水 2
9.乳酸ナトリウム 0.5
10.ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム(注22) 0.1
11.ヒアルロン酸Na 0.01
12.加水分解コラーゲン 0.01
13.香料 適量
(注22)ASL−24S(三協化成社製)
(製造方法)
A:成分(2)〜(3)を均一に混合する。
B:Aに成分(1)を加え、均一に分散する。
C:成分(8)、(9)、(11)、(12)を均一に混合する。
D:BにC,成分(4)〜(7)、(10)、(13)を加え、均一に撹拌し、粉体含有油性化粧料用組成物を得た。
実施例19の粉体含有油性化粧料用組成物は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例20: エアゾールスプレー型デオドラント化粧料>
(成分) (質量%)
1.メチルシロキサン網状重合体 (注1) 5
2.乾燥硫酸アルミニウムカリウム (注19) 5
3.硫酸アルミニウムカリウム (注20) 0.1
4.2−エチルヘキサン酸セチル 22
5.スクワラン 0.1
6.ジカプリン酸プロピレングリコール (注4) 14
7.デカメチルシクロペンタシロキサン(注11) 10
8.1,2−ヘキサンジオール 0.05
9.カプリリルグリコール 0.05
10.アスタキサンチン 0.01
11.エタノール 50
12.香料 残量
13.精製水 1
14.クエン酸 0.1
(製造方法)
A:成分(4)〜(10)を均一に混合する。
B:Aに成分(1)〜(3)を加え、均一に分散する。
C:成分(13)、(14)を均一に混合する。
D:BにC、成分(11)、(12)を加え、均一に撹拌する。
E:噴射剤として液化石油ガス(LPG、20℃での圧力0.15mPa)を用い、D:噴射剤の質量比率が2:8になるようにエアゾール型スプレー容器に充填し、エアゾールスプレー型デオドラント化粧料を得た。
実施例20のエアゾールスプレー型デオドラント化粧料は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例21:エアゾールスプレー型日焼け止め化粧料>
(成分) (質量%)
1.メチルシロキサン網状重合体(注1) 3
2.ジカプリン酸プロピレングリコール(注4) 20
3.デカメチルシクロペンタシロキサン(注11) 5
4.t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン (注12) 2
5.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(注5) 4.5
6.エタノール 45
7.精製水 2.5
8.クエン酸ナトリウム 0.2
9.コラーゲン 0.001
10.トリプロピレングリコール 2
11.ジプロピレングリコール 2
12.1,3−ブチレングリコール 残量
13.香料 適量
(製造方法)
A:成分(2)〜(5)を70℃に混合溶解する。
B:Aを室温に冷却した後、成分(1)を加え、均一に分散する。
C:成分(7)〜(9)を均一に混合する。
D:BにC、成分(6)、(10)〜(13)を加え、均一に撹拌する。
E:噴射剤として液化石油ガス(LPG、20℃での圧力0.15mPa)を用い、D:噴射剤の質量比率が3:7になるようにエアゾール型スプレー容器に充填し、エアゾールスプレー型日焼け止め化粧料を得た。
実施例21のエアゾールスプレー型日焼け止め化粧料は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。

Claims (8)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)粉体 1〜25質量%
    (B)エタノール 40質量%以上
    (C)ヒドロキシ酸、又はその塩
    (D)油剤
    を含有する、油性化粧料用組成物。
  2. 成分(D)の含有量が20質量%以上である、請求項1に記載の油性化粧料用組成物。
  3. 成分(A)と成分(C)の含有質量比(A)/(C)が1〜600である、請求項1又は2に記載の油性化粧料用組成物。
  4. 成分(A)と成分(D)の含有質量比(A)/(D)が0.1〜1.25である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の油性化粧料用組成物。
  5. 成分(C)が、炭素数2以上8以下のヒドロキシ酸、又はその塩である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の油性化粧料用組成物。
  6. 成分(D)が、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、及びt−ブチルメトキシジベンゾイルメタンからなる群より選択される一種又は二種以上の紫外線吸収剤を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の油性化粧料用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の油性化粧料用組成物と噴射剤とを含む、エアゾール型化粧料。
  8. 日焼け止め用である、請求項7に記載の化粧料。
JP2017182072A 2016-10-13 2017-09-22 油性化粧料用組成物 Pending JP2018062504A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016201440 2016-10-13
JP2016201440 2016-10-13

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018062504A true JP2018062504A (ja) 2018-04-19

Family

ID=61967385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017182072A Pending JP2018062504A (ja) 2016-10-13 2017-09-22 油性化粧料用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018062504A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020032242A1 (ja) * 2018-08-10 2020-02-13 株式会社 資生堂 油性化粧料
CN112533586A (zh) * 2018-08-10 2021-03-19 株式会社资生堂 乳化化妆品
WO2023127941A1 (ja) * 2021-12-28 2023-07-06 株式会社 資生堂 ポンプフォーマー用日焼け止め化粧料
WO2023195458A1 (ja) * 2022-04-04 2023-10-12 花王株式会社 被膜形成用組成物

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62135404A (ja) * 1985-12-10 1987-06-18 Lion Corp 低温安定性三層型液状化粧料
JPH01294615A (ja) * 1988-05-20 1989-11-28 Shiseido Co Ltd 2層型化粧料
JP2001354512A (ja) * 2000-06-13 2001-12-25 Kanebo Ltd 化粧料
JP2005082518A (ja) * 2003-09-08 2005-03-31 Kanebo Cosmetics Inc エアゾール型整髪料
JP2005145925A (ja) * 2003-11-19 2005-06-09 Shiseido Co Ltd 皮膚外用剤および皮膚刺激緩和剤
JP2015027967A (ja) * 2013-07-30 2015-02-12 株式会社ダイゾー エアゾール式日焼け防止剤
WO2016067904A1 (ja) * 2014-10-31 2016-05-06 松本油脂製薬株式会社 樹脂粒子分散液及びその利用
US20160158122A1 (en) * 2012-11-30 2016-06-09 Reckitt & Colman (Overseas) Limited Microbicidal Personal Care Compositions Comprising Metal Ions

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62135404A (ja) * 1985-12-10 1987-06-18 Lion Corp 低温安定性三層型液状化粧料
JPH01294615A (ja) * 1988-05-20 1989-11-28 Shiseido Co Ltd 2層型化粧料
JP2001354512A (ja) * 2000-06-13 2001-12-25 Kanebo Ltd 化粧料
JP2005082518A (ja) * 2003-09-08 2005-03-31 Kanebo Cosmetics Inc エアゾール型整髪料
JP2005145925A (ja) * 2003-11-19 2005-06-09 Shiseido Co Ltd 皮膚外用剤および皮膚刺激緩和剤
US20160158122A1 (en) * 2012-11-30 2016-06-09 Reckitt & Colman (Overseas) Limited Microbicidal Personal Care Compositions Comprising Metal Ions
JP2015027967A (ja) * 2013-07-30 2015-02-12 株式会社ダイゾー エアゾール式日焼け防止剤
WO2016067904A1 (ja) * 2014-10-31 2016-05-06 松本油脂製薬株式会社 樹脂粒子分散液及びその利用

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020032242A1 (ja) * 2018-08-10 2020-02-13 株式会社 資生堂 油性化粧料
CN112533585A (zh) * 2018-08-10 2021-03-19 株式会社资生堂 油性化妆品
CN112533586A (zh) * 2018-08-10 2021-03-19 株式会社资生堂 乳化化妆品
JPWO2020032242A1 (ja) * 2018-08-10 2021-08-10 株式会社 資生堂 油性化粧料
JP7351837B2 (ja) 2018-08-10 2023-09-27 株式会社 資生堂 油性化粧料
US11771630B2 (en) 2018-08-10 2023-10-03 Shiseido Company, Ltd. Oil-based cosmetic
WO2023127941A1 (ja) * 2021-12-28 2023-07-06 株式会社 資生堂 ポンプフォーマー用日焼け止め化粧料
WO2023195458A1 (ja) * 2022-04-04 2023-10-12 花王株式会社 被膜形成用組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6727820B2 (ja) 化粧料用組成物
JP5758585B2 (ja) 水中油型乳化化粧料
JP2018062504A (ja) 油性化粧料用組成物
KR20200139162A (ko) 화장료
JP6669473B2 (ja) 水中油型乳化化粧料
JP6359295B2 (ja) 油中水型乳化化粧料及びその製造方法
JP6039369B2 (ja) 水中油型乳化化粧料
JP2016135751A (ja) 水中油型乳化化粧料
JP2024060099A (ja) エアゾール化粧料
TWI597067B (zh) Spray-type sunscreen cosmetic
JP7373264B2 (ja) 日焼け止め化粧料
JP6799490B2 (ja) エアゾール型化粧料
TWI790342B (zh) 泡狀噴霧化妝料
JP6644416B2 (ja) 体臭抑制用組成物
JP7456866B2 (ja) エアゾール化粧料
JP4909651B2 (ja) 噴霧用エアゾール組成物
JP2019108286A (ja) 油中水型乳化組成物
JP2019064945A (ja) 水中油型皮膚化粧料
JP4331395B2 (ja) スティック状組成物
JP7496206B2 (ja) 水中油型乳化組成物
RU2803092C1 (ru) Твердая композиция в форме водомасляной эмульсии
JP2022147638A (ja) エアゾール化粧料
JP6632210B2 (ja) マスキング組成物
Giovanniello Antiperspirants and deodorants
JP6470999B2 (ja) 化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210420

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210618

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210817