JP2018057348A - 試料容器搬送装置、および細胞培養システム - Google Patents

試料容器搬送装置、および細胞培養システム Download PDF

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Abstract

【課題】インキュベータや細胞培養システムに備えられ、所定の場所に配置された複数の扉部材を自ら開閉して、フィンガ上に支持する試料容器を搬送することが可能な搬送装置の提供。【解決手段】搬送装置1を、少なくとも、基台2に回転可能に固定され、水平面内を旋回可能な旋回ステージ4と、旋回ステージ4を旋回移動させる旋回駆動機構5と、旋回ステージ4に進退可能に固定されるフィンガ6と、フィンガ6を進退移動させるフィンガ駆動機構7と、扉部材と係合する係合部材8を扉部材に対して進退移動させる係合部材駆動機構9とを備えるロボット部1aと、ロボット部1aを鉛直方向に昇降移動させる昇降駆動機構3とで構成する、搬送装置1。【選択図】図3

Description

本発明は、微生物や細胞の培養を行う際に使用されるインキュベータや分注装置、検査装置といった各種装置間で試料容器を搬送する搬送装置、及び、これら装置を組み合わせて構成される細胞培養装置に関するものである。
微生物や細胞などの培養や試験に用いられる装置として培養装置や分注装置、顕微鏡等の検査装置が利用されている。培養装置はインキュベータとも呼ばれ、培養や試験の対象となる多数の試料を収納する培養庫内に温度や湿度、二酸化炭素濃度等の環境条件を維持する手段を備えた装置である。微生物や細胞などの培養や試験は長時間継続して行われるものであり、その過程においては、定期的に各試料の状態を把握したり、必要に応じて培地の交換等の処置を施したりする必要がある。そこで、定期的に試料を培養庫から取り出して、検査・分析を行うために、記憶手段や演算手段、搬送機構を備えて、培養庫に対して自動で試料容器を搬入及び搬出が出来るインキュベータが多数考案されている。また、こういった自動で試料容器の搬入及び搬出が可能なインキュベータの近傍に、既存の搬送装置や検査装置、分注装置を配置して、所定のプログラムに沿って試料の培養や検査を行う自動培養システムも、現在まで多数考案されている。
特許第5711965号公報
特許文献1には、培養庫(恒温室81)を形成する壁82の外側に配置された搬送装置83を備える培養装置(恒温装置80)が開示されている。図1、図2を参照。この恒温装置80は、恒温室81の外部に配置された搬送装置83が、試料容器Aを収容する恒温室81の壁82に設けられた開口部84を遮蔽する複数の遮蔽板85と係合して、昇降機構86により遮蔽板86を上方に移動させて試料容器Aを搬入、搬出するための小開口部87を現出させている。そして、この小開口部87を介して搬送装置83が備えるアーム機構89によって恒温室81内に配置されるラック90に対して試料容器Aを遣り取りする構成となっている。この構成により、恒温室81の外部領域に配置された搬送装置83は、搬送装置83の可動部や電気部品が恒温室81内部の高温度や高湿度の影響を受けることがなくなり、恒温装置80は長期間安定して稼働することが可能になった。さらに、搬送装置83が培養庫の内部に配置されていないので、ドア96を開けて恒温室81を開放することなくメンテナンス作業を行うことができるので、メンテナンス作業のために培養を中断する必要が無くなった。
しかしながら、特許文献1が開示する恒温装置80が備える搬送装置83は、恒温室81内部に収容された試料容器Aを恒温装置80の外部に備えられる受渡しステージ91まで搬送することは出来るが、検査装置や分注装置等の他の装置まで試料容器Aを搬送することは出来ない。そこで、恒温装置80の近傍に、検査装置や分注装置まで試料容器Aを搬送する公知の容器運搬装置を設置する必要があり、結果として、コストの増大や装置全体の占有面積の拡大を招いてしまうのである。
さらに、特許文献1に記載の恒温装置80は、恒温室81から取り出した試料容器Aを公知の容器運搬装置に受け渡すために、試料容器Aを装置外部に備えられる受渡しステージ91に載置する必要がある。また、搬送装置83が配置される空間88は、外部雰囲気の恒温室81内への侵入を防止するために、周囲をカバー92で覆われた密閉空間となっていて、搬送装置83が受渡しステージ91に試料容器Aを搬送するためには、受渡しステージ91近傍にカバー92に設けられた受渡し開口部93を遮蔽するシャッター94を開ける必要がある。図2を参照。ところが、遮蔽板85と係合する係合機構95は、恒温装置のカバー92に設けられたシャッター94を開ける機構を有していない。そのため、特許文献1の恒温装置80では、遮蔽板85を開閉するための係合機構95や昇降機構86とは別に、シャッター94を開閉する機構を設ける必要がある。
本発明は上記問題点を解決するために為なされたものであり、所定の場所に配置された遮蔽板やシャッターといった扉部材を開閉することが可能で、且つ、安価な搬送装置を提供するものである。さらに、この搬送装置を備えるインキュベータ、及び細胞培養システムを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明の搬送装置は、試料容器を搬送するための開口部を閉鎖可能であり、ガイド部材によって上下方向に案内される扉部材と係合して上下移動させる搬送装置であって、鉛直方向に延在する案内部材を備える昇降駆動機構と、前記昇降駆動機構の昇降部材に固定される基台と、基台に回転自在に取り付けられる旋回ステージと、前記旋回ステージを旋回駆動する旋回駆動機構と、前記旋回ステージに水平方向で進退移動自在に配置されるフィンガと、前記フィンガを進退駆動するフィンガ駆動機構と、前記旋回ステージに水平方向で進退移動自在に配置され、前記扉部材と係合する係合部材と、前記係合部材を進退駆動する係合部材駆動機構と、を備え、前記係合部材は、所定の間隔をあけて前記フィンガよりも上方に配置されていることを特徴としている。
上記構成により本発明の搬送装置は、旋回ステージの可動範囲内に配置される扉部材であれば、その扉部材と係合して昇降移動を行い、フィンガ上に支持する試料容器を、開口部を介して搬送することが可能になる。ここで、係合部材が備える係合ピンは、扉部材に形成されている係合孔に挿入可能な直径を有する円柱状の部材とすることが可能である。係合ピンを円柱形状とすることで、部品の調達が容易になる。係合孔の係合ピンに接触する部分が摩耗することを防止出来る。なお、各駆動機構の駆動力伝達機構は、ボールねじ機構やベルト機構、ラック&ピニオン機構といった公知の機構が適用可能である。
また、本発明の搬送装置が備えるフィンガの進退移動方向と係合部材の進退移動方向とは、水平面内において平行となるように配置されていることを特徴としている。上記構成とすることで、扉部材と係合部材とが係合する角度と、フィンガが試料容器を持ち上げたり置いたりする際の角度とを一致させることが出来る。これにより、旋回ステージの動作を省略することが出来る。
本発明の搬送装置は、昇降機構を水平方向に移動させる走行駆動機構を備えることを特徴としている。上記構成により、搬送装置が備える係合部材やフィンガの可動範囲が大幅に拡大される。なお、走行駆動機構の駆動力伝達機構は、ボールねじ機構やベルト機構、ラック&ピニオン機構といった公知の機構が適用可能である。
また、本発明のインキュベータは、搬送装置と、扉部材を備える少なくとも一つの培養庫を備えることを特徴としている。上記構成により、搬送装置が備える係合部材が、培養庫が備える扉部材と係合して扉部材を上昇させて、同じく本発明の搬送装置が備えるフィンガが、培養庫内部に配置された試料容器を所定の場所まで移動させることが可能になる。また、本発明のインキュベータが、搬送装置を配置する第一の空間を外部環境から遮断する第一のカバーを備えることで、インキュベータが備える培養庫の内部に、雑菌や塵埃を含む空気が侵入することを防止することが出来る。
また、本発明のインキュベータは、第一の空間を形成する第一のカバーには、搬送装置が試料容器を第一の空間の外部へと搬出するための受渡し開口部が形成され、この開口部は、係合部材が係合可能な扉部材によって閉鎖され、扉部材が搬送装置によって上昇移動させられることにより、開口部は開放されることを特徴としている。上記構成とすることで、搬送装置は、第一のカバーに配置される扉部材を昇降移動させることができ、さらに搬送装置は、扉部材の上昇移動により出現する受渡し開口部を介して、第一の空間の外側に配置される受渡しステージとの間で試料容器を受渡しすることが出来る。なお、扉部材を上昇させたとき、開放された受渡し開口部から雑菌や塵埃を含む空気が第一の空間に侵入してくるが、培養庫の扉部材は閉じられているので、培養庫の内部まで雑菌や塵埃が侵入してくることは無い。
また、本発明の細胞培養システムは、搬送装置と、扉部材を備える少なくとも一つの培養庫と、扉部材を備える少なくとも一つの検査装置とを備えることを特徴としている。上記構成により、例えば、培養中の細胞を所定のタイミングで検査装置によって検査することが出来る。また、本発明の培養システムが、搬送装置を配置する第二の空間を外部環境から遮断する第二のカバーを備えることで、培養システムが備える培養庫や検査装置の内部に、雑菌や塵埃を含む空気が侵入することを防止することが出来る。
また、本発明の細胞培養システムは、第二の空間を形成する第二のカバーには、搬送装置が試料容器を第二の空間の外部へと搬出する開口部が形成され、開口部は、係合部材が係合可能な扉部材によって閉鎖され、扉部材が搬送装置によって上昇移動させられることにより、開口部は開放されることを特徴としている。上記構成とすることで、搬送装置は第二のカバーに配置される扉部材を昇降移動させることができ、さらに搬送装置は、扉部材の上昇移動により出現する受渡し開口部を介して、第二の空間の外側に配置される受渡しステージとの間で試料容器を受渡しすることが出来る。なお、扉部材を上昇させたとき、開放された受渡し開口部から雑菌や塵埃を含む空気が第二の空間に侵入してくるが、培養庫と検査装置が備える扉部材は閉じられているので、培養庫や検査装置の内部まで雑菌や塵埃が侵入してくることは無い。
本発明の搬送装置を用いることにより、所定の場所に配置された遮蔽板やシャッターといった扉部材を開閉することが可能になり、これら扉部材を開閉する専用の開閉機構を備える必要が無くなる。これにより、コストを低減させることが出来る。本発明のインキュベータや培養システムを用いことにより、外部からの雑菌や塵埃を含んだ空気が培養庫内や検査装置の内部まで侵入することを防止出来る。これにより、試料が雑菌や塵埃に汚染されることが無くなり、成功率の高い培養が可能になる。
図1は、従来の搬送装置を備える培養装置を示す斜視図である。 図2は、従来の搬送装置を備える培養装置を示す断面図である。 図3は、本発明の一実施形態である搬送装置1を示す図である。 図4は、本発明の一実施形態である搬送装置1を示す図である。 図5は、本発明の搬送装置が備えるロボット部1aを示す図である。 図6は、本発明の搬送装置が備えるロボット部1aを示す図である。 図7は、本発明の搬送装置が備えるフィンガ駆動機構7の動作を示す図である。 図8は、本発明の搬送装置が備える係合部材駆動機構9の動作を示す図である。 図9は、本発明の搬送装置が備える旋回テーブル4の可動範囲を示す図である。 図10は、本発明の搬送装置が備える反射光式センサ51の態様を示す図である。 図11は、本発明の一実施形態である搬送装置1を備えるインキュベータ52を示す断面図である。 図12は、本発明の一実施形態である搬送装置1を備えるインキュベータ52を上面から見た断面図である。 図13は、本発明の搬送装置が行う試料容器搬送動作を示す図である。 図14は、本発明の一実施形態である搬送装置1と培養庫を2つ備えるインキュベータ72を示す図である。 図15は、本発明の第二の実施形態である搬送装置1´を示す斜視図である。 図16は、本発明の第二の実施形態である搬送装置1´を備える細胞培養システム62、62´の概要を示す図である。 図17は、本発明の搬送装置が備えるフィンガ駆動機構の他の実施形態を示す図である。 図18は、本発明の搬送装置が備えるロボット部1aの他の実施形態を示す図である。 図19は、本発明の搬送装置が備える制御装置100の入出力系統を示すブロック図である。
以下に、本発明の詳細を図示する実施形態に基づいて説明する。図3は本発明の一実施形態である搬送装置1を示す正面図であり、図4は上面から見た図である。また、図5は搬送装置1を構成するロボット部1aを示す側面図である。本実施形態の搬送装置1は、基台2に回転可能に固定され、水平面内を旋回可能な旋回ステージ4と、旋回ステージ4を旋回移動させる旋回駆動機構5と、旋回ステージ4に進退可能に固定されるフィンガ6と、フィンガ6を進退移動させるフィンガ駆動機構7と、扉部材10と係合する係合部材8を扉部材10に対して進退移動させる係合部材駆動機構9とを備えるロボット部1aと、ロボット部1aを鉛直方向に昇降移動させる昇降駆動機構3とで構成されている。
本実施形態の昇降駆動機構3は、鉛直方向に立設される昇降ベースプレート11に駆動伝達部材であるボールねじ機構12と案内部材であるリニアスライドガイド13が、鉛直方向沿って取付けられている。基台2はボールねじ機構12のナット部12aとリニアスライドガイド13の摺動子13aにブラケット14を介して固定されている。また、ボールねじ機構12のねじ軸の先端部には昇降駆動モータ15がカップリングを介して固定されていて、昇降駆動モータ15が回転動作することで、基台2はリニアスライドガイド13に案内される鉛直面内を昇降移動する。なお、昇降駆動モータ15には、ロータの回転角度制御が容易なステッピングモータやサーボモータを使用することが望ましい。さらに、ロータの回転位置を検出するエンコーダや、ナット部12aの位置を検出するセンサ等の検出器を設けることにより、昇降駆動モータ15の作動を監視することが可能になる。また、本実施形態の搬送装置1では、ボールねじ機構12とリニアスライドガイド13とが昇降ベースプレート11を挟んで対向する面に配置されているが、他の実施形態として、昇降ベースプレート11の同一の面に配置することとしてもよい。
基台2はアルミニウムやステンレススティールといった金属で形成された箱状の部材で構成されていて、基台2の上面には旋回ステージ4の底面に固定されているシャフト16が、鉛直方向に延在する中心軸Cを回転中心として水平面内で回転可能に、軸受けを介して取り付けられている。また、基台2には旋回ステージ4を旋回移動させる駆動源である旋回駆動モータ18が固定されている。図5、図6を参照。シャフト16は基台2の内部空間を貫通するように配置されていて、さらに、基台2の内部空間内で、旋回プーリ17がシャフト16と同心軸状に固定されている。また、旋回プーリ17は、旋回駆動モータ18のロータシャフトに固定されたプーリ19と歯付きベルト20を介して所定の回転比で連結されている。旋回駆動機構5は、旋回駆動モータ18と、旋回駆動モータ18のロータシャフトに固定されたプーリ19と、旋回プーリ17と、歯付きベルト20と、シャフト16とで構成されていて、この構成により、旋回駆動モータ18が回転動作することで、旋回ステージ4は中心軸Cを回転中心として回転動作する。なお、旋回駆動モータ18には、ロータの回転角度制御が容易なステッピングモータやサーボモータを使用することで、旋回ステージ4を所定の回転角度移動させることが出来る。さらに、ロータシャフトの回転位置を検出するエンコーダや、旋回ステージ4の位置を検出するセンサ等の検出器を設けることにより、昇降駆動モータ18の作動を監視することが可能になる。
なお、旋回ステージ4は、底面にシャフト16が固定された底板21の上面に複数のスペーサ22が固定され、このスペーサ22の上面に円盤状の旋回テーブル23が固定される二階建て構造となっている。旋回テーブル23には、後述するフィンガ6を支持する支持ブロック24の進退移動軌跡に対応する直線状の細長い貫通穴25が設けられている。また、旋回テーブル23の底面には、この貫通穴25に関して平行となるようにリニアスライドガイド26が固定されている。さらに、リニアスライドガイド26の摺動子26aには、断面形状が略Uの字状のカム部材27が開口部27aを下に向けた状態で固定されている。また、カム部材27が摺動子26aに固定された近傍には、フィンガ6を支持するための支持ブロック24がカム部材27に固定されている。支持ブロック24は、カム部材27に固定された状態で、上部が旋回テーブル23の上面よりも上方に突出可能な寸法を有している。上記構成により、旋回テーブル23の下方に配置されるカム部材27がリニアスライドガイド26に案内される方向に進退移動することで、旋回テーブル23の上方に配置されるフィンガ6はカム部材27と共に一体的に進退移動することが可能となる。
また、旋回ステージ4の底面には、カム部材27を進退移動させるフィンガ駆動モータ28が備えられている。フィンガ駆動モータ28は、内部に減速ギアを備えるギアードモータであり、ロータシャフト29がモータ本体から下向きに突出するように旋回ステージ4の下面に固定されている。ロータシャフト29の先端部には、棒状のアーム部材30の一端が固定されていて、このアーム部材30の他端には、カムフォロア31が取り付けられている。カムフォロア31は中心軸となるシャフト31aに外輪31bが回転自在に取り付けられた部材であり、この外輪31bがカム部材27のU字状の壁部材に囲まれた空間に配置されるようにアーム部材30の先端に取り付けられている。
上記構成により、フィンガ駆動モータ28のロータシャフト29が上面視して時計回りに回転することでアーム部材30も時計回りに回転移動する。これにより、カムフォロア31の外輪31bがロータシャフト29を回転中心として時計回りに円弧状の軌跡を描く移動をしながら、カム部材27の進行方向側の壁を押し進めることで、フィンガ6は、リニアスライドガイド26に案内されて前方へと直線移動させられる。また、フィンガ駆動モータ28が反対の回転方向に作動して、アーム部材30が反時計回りに回転移動することで、フィンガ6は、リニアスライドガイド26に案内されて後方へと直線移動させられる。これにより、支持ブロック24を介してカム部材30に固定されたフィンガ6もカム部材30と共に直線移動させられる。図7を参照。なお、フィンガ駆動モータ28には、ロータの回転角度制御が容易なステッピングモータやサーボモータを使用することが望ましい。さらに、ロータシャフト29の回転位置を検出するエンコーダや、フィンガ6の位置を検出するセンサ等の検出器を設けることにより、フィンガ駆動モータ28の作動を監視することが可能になる。
また、旋回ステージ4の上面には、フィンガ6上に支持されている試料容器Aに添付されたバーコードを読み取るためのバーコードリーダー32が備えられている。このバーコードリーダー32により、フィンガ6によって培養庫内から取り出した試料容器Aに付与された個別の識別標識を読み取ることが可能となり、この読み取った個別のデータは上位側のコンピュータに送信され、培養の工程管理を行うために用いられる。さらに、旋回ステージ4の上面には、フィンガ6上の試料容器Aの有無を検知する在荷センサを備えてもよい。在荷センサは、透過光式センサや反射光式センサ、静電容量式センサといった種々の検出方式のセンサが適用可能である。
さらに、旋回ステージ4には、係合部材8と、この係合部材8を扉部材10に対して進退駆動する係合部材駆動機構9とが備えられている。係合部材8は、インキュベータや分注装置等が備えるスライド式の扉部材10と係合するための部材である。本実施形態の係合部材8は、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された係合ピン8aと、この係合ピン8aが固定されたスライドブロック8bとで構成される。この係合部材8の形状や配置間隔は係合する扉部材10に設けられる係合部の形状に対応している。本実施形態の係合ピン8aは、扉部材10に所定の間隔を空けて二か所に設けられる係合孔10aに対応するために、この各係合孔10aに対して挿入可能な直径を有する円柱状の形状を有している。係合部材8の材質は、複数の扉部材10の荷重を支持することが可能な強度が必要であり、本実施形態の係合部材8は、ステンレススティールで形成されている。なお、係合ピン8aは係合孔10aに対応する形状であれば、例えば四角柱や立方体であってもよい。また、係合孔10aは必ずしも二か所に設ける必要は無く、一か所でもよいし、三か所以上設けても良い。この場合、係合ピン8aも係合孔10aに対応する形状と数を備えることが望ましい。さらに、扉部材10に突出部を設け、その突出部に挿入可能な孔を係合部材8に形成するように構成してもよい。
係合部材8の扉部材10への係合は、係合部材8が前進移動を行い扉部材10に形成される係合孔10aの内部空間に進入した後、昇降駆動機構3がロボット部1aを上昇移動させることにより行われる。係合部材8と係合することにより、扉部材10は、ガイド部材53が案内する面内をロボット部1aと一体的に上昇移動することとなる。また、係合部材8を進退駆動する係合部材駆動機構9は、旋回テーブル23の上面にスペーサ33を介して固定されている。旋回テーブル23上に固定されたスペーサ33の上面には、係合部材駆動機構9のベース板34が固定されている。ベース板34は上面視して略L字型の部材であり、旋回テーブル23の旋回領域の内側に収まるように配置されている。また、スペーサ33は、フィンガ6と係合部材8との干渉を避けるために設けられたものである。フィンガ6は、フィンガ6よりも下方に配置された旋回テーブル23と上方に配置されたベース板34と左右に配置されたスペーサ33とで囲まれた空間を通過して進退移動を行う。なお、フィンガ6と係合部材8との上下方向の離間距離は、係合部材8と係合する扉部材10の寸法や試料容器Aの寸法により適宜調整される。
係合部材駆動機構9のベース板34の上面には、比較的小さな2本のリニアスライドガイド35が、旋回テーブル23に配置されたリニアスライドガイド26と平行となるように固定されている。これにより、フィンガ6と係合部材8とは、水平面内において平行に進退移動可能である。この2本のリニアスライドガイド35の各摺動子は係合部材8のスライドブロック8bと結合されている。さらに、スライドブロック8bの一端には、略U字型の形状をしたプッシュプレート36が固定されていて、このプッシュプレート36の内側には、係合部材駆動モータ37が配置されている。この係合部材駆動モータ37は、本体内部のロータが所定の方向に回転動作することで、ロータと同軸状に配置されたモータシャフト37aがロータの回転に連動して前進もしくは後退移動するものであり、本実施形態が備える係合部材駆動モータ37は、モータシャフト37aがリニアスライドガイド35と平行になるようにベース板34に固定されている。これにより、係合部材駆動モータ37は、モータシャフト37aを前進および後退移動させることで、プッシュプレート36と、プッシュプレート36に固定されたスライドブロック8bを、リニアスライドガイド35が案内する方向に前進及び後退移動させることができる。
さらに、ベース板34には、プッシュプレート36の位置を検出する透過光式センサ38a、38bが配置されていて、この透過光式センサ38a、38bの光軸をプッシュプレート36に取り付けられたドグ39が遮るか、もしくは遮光した状態を解除することで、制御装置100がプッシュプレート36の位置を検知することが出来る。なお、本実施形態の搬送装置1では、プッシュプレート36を進退移動させる駆動源として、ロータの回転角度制御が可能な直動ステップモータ36を使用しているが、これ以外にも、例えば電磁石の磁気によりシャフトを進退移動させるリニアアクチュエータを用いても良い、さらに、圧縮空気によりシャフトを進退移動させるエアシリンダを用いても良い。
係合部材8を所定の扉部材10と係合させるには、まず昇降駆動機構3を動作させて目的の扉部材10の係合孔10aが配置される高さまで係合部材8を昇降移動させる。次に、旋回駆動機構5を動作させて旋回テーブル23上に配置される係合部材8を目的の扉部材10に正対する位置まで旋回移動させる。図8(a)を参照。旋回テーブル23と係合部材8の移動が終了したら、係合部材駆動機構9を動作させて係合ピン8aが係合孔10aの内部に進出するまで係合部材8を前進移動させる。図8(b)を参照。なお、本発明の搬送装置1が備える係合部材8と係合部材駆動機構9は旋回ステージ4の旋回テーブル23の上面に固定されているので、係合部材8と係合部材駆動機構9とは、旋回駆動機構5による旋回テーブル23の回転動作とともに一体的に旋回移動することが出来る。これにより、係合部材8は旋回テーブル4の可動範囲内に配置された扉部材10と係合することが出来る。図9を参照。さらに、本発明の搬送装置1には昇降駆動機構3が備えられていて、この昇降駆動機構3と旋回駆動機構5とが動作することにより、係合部材8と係合部材駆動機構9は、中心軸Cを回転中心とする円筒状の可動領域内に配置された扉部材10と係合することが出来る。なお、本実施形態の搬送装置1が備える旋回ステージ4は、昇降駆動機構3が配置される領域を除く約270°の範囲で配置される扉部材10に正対することが可能である。この扉部材10の配置可能領域は、昇降駆動機構3が配置される領域の大きさに影響されるので、昇降駆動機構3を可能な限り小型化することで、扉部材10の配置可能領域は大きくなる。
また、ベース板34を支持するスペーサ33には、反射光式センサ51が備えられている。本実施形態の搬送装置1が備える反射光式センサ51は、不図示のセンサアンプから出力された検出光51cが投光部51aを介して照射され、試料容器Aに反射した検出光51cが受光部51bを介してセンサアンプによって認識されることで、試料容器Aの有無を識別するセンサである。本実施形態の搬送装置1では、扉部材10に対向する位置であって、フィンガ6が進退動作する空間の両側に配置される一対のスペーサ33に、投光部51aと受光部51bがそれぞれ配置されている。図10を参照。この反射光式センサ51を備えることで、存在しない試料容器Aに対してフィンガ6を伸長させるといった無駄な動作を省略することが出来る。さらに、フィンガ6が保持した試料容器Aを目的の場所に載置する場合に、目的の場所に他の試料容器Aが載置されていた場合、この反射光式センサ51によって試料容器Aの有無を検出することで、培養庫40に収納された試料容器Aが、フィンガ6やフィンガ6に支持される別の試料容器Aと衝突するというトラブルを防止することが出来る。
本発明の搬送装置1が備える昇降駆動機構3、旋回駆動機構5、フィンガ駆動機構7、係合部材駆動機構9を構成する各モータの作動は、制御装置100から送信される指令により行われる。図19は本発明の搬送装置1、1´が備える制御系統を図示するブロック図である。制御装置100は、少なくとも、公知のコンピュータと動作プログラムや予め教示された各種データを保存する記憶部と上位側のホストコンピュータとの間で通信を行う通信部とで構成されていて、各センサからの入力信号や上位側のコンピュータからの指令を受信して、予め記憶した動作プログラムに沿って各駆動機構を動作させる。なお、制御装置100の記憶部に記憶される各種データとは、各駆動機構が備える各モータが動作する際のスピードデータや、各駆動機構が行う動作に対する到達点のポジションデータ等が含まれる。
次に、本実施形態の搬送装置1が培養装置などに備えられた扉部材10をスライド移動させて、内部に保存されている試料容器Aを外部へと搬出する際の動作について説明する。図11は本実施形態の搬送装置1がインキュベータ52の壁52aに配置された態様を側面から見た断面図であり、図12は上面から見た断面図である。本実施形態のインキュベータ52は、培養や検査の対象となる試料を収容する試料容器Aを保管する培養庫40に温度や湿度といった環境条件を維持する公知の手段を備えたものである。また、本実施形態のインキュベータ52は、培養庫40内に収納された試料容器Aを水平面内で回転移動させる機構を備えたインキュベータ52であり、培養庫40の内部には、複数の棚段の夫々に試料容器Aを載置可能なラック41と、このラック41を放射状に6個載置して回転移動させるラックステージ42とが配置されている。
ラックステージ42の底面には、ラックステージ駆動機構43が配置されている。ラックステージ駆動機構43は、駆動源であるラックステージ駆動モータ43aと、ラックステージ駆動モータ43aの駆動力をラックステージ42に伝達するシャフト42aとから構成されていて、このシャフト42aの先端は、ラックステージ42を水平面内で回転移動させるラックステージ駆動モータ43aの駆動軸が不図示のカップリングを介して固定されている。なお、ラックステージ駆動モータ43aはロータの回転角度の正確な制御が可能なステッピングモータが用いられている。さらに、ラックステージ駆動モータ43aのシャフト42aの回転位置を検出するエンコーダや、ラックステージ42の位置を検出するセンサ等の検出器を設けることにより、ラックステージ駆動モータ43aの作動を監視することが可能になる。また、ラックステージ駆動モータ43aは不図示のインキュベータ制御装置から送信される指令によって回転動作を制御される。インキュベータ制御装置には公知のコンピュータと記憶部が備えられていて、記憶部には動作プログラムや、予め教示されたラックステージ駆動モータ43aのスピードデータや各ラック41が扉部材10に正対する回転位置データ等が記憶されている。これにより、インキュベータ制御装置は、上位側のコンピュータからの指令を受信して、所定のラック41を扉部材10に正対する位置へと旋回移動させることが出来る。
さらに、本実施形態のインキュベータ52には、試料容器Aの搬入と搬出を行うために形成された大開口部44を遮蔽するための複数の扉部材10が、ガイド部材53に案内される面内を鉛直方向に積み重ねられた状態で配置されている。本実施形態の搬送装置1は、昇降駆動機構3が扉部材10の積み上げられた方向と平行になるように、且つ、係合ピン8aが夫々の扉部材10に形成された係合孔10aと係合可能な位置となるように、インキュベータ52の壁面にブラケット45を介して固定されている。インキュベータ52の底面の四隅には、姿勢調整用のアジャスタ70が配置されていて、このアジャスタ70の繰り出し量を調整することでインキュベータ52の傾きを調整することが出来る。また、ブラケット45にはX軸方向およびY軸方向についての調整機能が備えられており、このブラケット45を調整することで、積み重ねられて配置される扉部材10に対する搬送装置1の位置を調整することが出来る。上記調整を行うことによって、搬送装置1は任意の扉部材10の係合孔10aに、係合ピン8aを挿入することが出来る。
インキュベータ52に固定された搬送装置1の側面と後方、及び上下はカバー47によって覆われていて、搬送装置1が配置される空間は外部環境から隔離されている。また、このカバー47の扉部材10と対向する面には受渡し開口部48が設けられ、カバー47の受渡し開口部48付近の外側には、受渡しステージ49が備えられている。この受渡し開口部48は、試料容器Aを保持するフィンガ6が通過可能な寸法を有していて、この受渡し開口部48を介して、搬送装置1はフィンガ6と受渡しステージ49との間で試料容器Aを遣り取りすることが可能になる。
さらに、本実施形態のインキュベータ52には、この受渡し開口部48を閉鎖可能な扉部材50が備えられている。この扉部材50には、扉部材10と同様に係合ピン8aが挿入可能な係合孔10aが設けられていて、この係合孔10aを介して搬送装置1と係合した扉部材50は、搬送装置1の昇降移動に連動して、ガイド部材53が案内する垂直な面内を昇降移動する。なお、扉部材10と扉部材50とは全く同じものであって良いし、必要に応じて異なる構成としてもよい。特に、培養庫40に配置される扉部材10は、培養庫40内部の比較的高温に管理された環境を、培養庫40外部の環境から保護するために扉部材10の内部に断熱材を配置するか、もしくは熱伝導率の低い素材を使用することが望ましい。
培養庫40内のラック41に載置された所定の試料容器Aを庫外に配置された受渡しステージ49まで搬送するには、まず、ホストコンピュータからの指令を受信したインキュベータ制御装置が、ラックステージ駆動モータ43aを作動させて、ホストコンピュータが指定した試料容器Aが載置されたラック41が扉部材10に正対する位置まで、ラックステージ42を旋回移動させる。同時に、ホストコンピュータからの指令を受信した制御装置100は、予め教示された位置であって、ホストコンピュータが指定した試料容器Aが載置された棚段に対応する扉部材10´の係合孔10aに、係合ピン8aが挿入可能な所定の高さ位置まで昇降駆動モータ15を作動させてロボット部1aを昇降移動させる。さらに、制御装置100は旋回駆動モータ18を作動させて、係合ピン8aが係合孔10a´に挿入可能であり、且つ、フィンガ6が試料容器Aを受け取り可能な教示位置まで、旋回ステージ4を旋回移動させる。なお、この昇降移動と旋回移動を行う前に、制御装置100は透過光式センサ38a、38bの入力信号を受信して、係合部材8が扉部材10に干渉しない後退位置にあることと、不図示のフィンガ6の位置を検出するセンサの入力信号を受信して、フィンガ6が他の部材と干渉しない後退位置にあることを確認する。
上記移動が終了すると、制御装置100は係合部材駆動モータ37を作動させて係合ピン8aを係合孔10a´に挿入させる。図13(a)を参照。係合ピン8aの挿入が完了すると、制御装置100は昇降駆動モータ15を作動させて、ロボット部1aを上昇移動させる。この上昇移動によって、係合ピン8aと係合する扉部材10´と、この扉部材10´の上に積み上げられた全ての扉部材10とが上方へ移動することとなり、小開口部46が出現する。なお、小開口部46は試料容器Aを支持した状態のフィンガ6が通過するための開口部であり、試料容器Aを支持した状態のフィンガ6が通過可能な高さを有する。図13(b)を参照。また、ここでロボット部1aが行う上昇移動は、試料容器Aを搬送するための小開口部46を出現させるための移動であり、係合ピン8aが係合孔10aに挿入する高さから、フィンガ6が目的の試料容器Aを下方から掬い上げるために、試料容器Aの下方に進出することが出来る高さ位置まで移動することである。また、この上昇移動により出現した小開口部46を介して、反射光式センサ51は試料容器Aの有無を検出する。図9を参照。なお、搬出する試料容器Aが検出されなかった場合には、制御装置100は上位側のコンピュータに試料容器Aが存在しないというトラブル信号を送信して、扉部材10´を下降移動させて小開口部46閉じる。
反射光式センサ51によって試料容器Aの存在が検出されると、制御装置100は、フィンガ駆動モータ28を作動させてフィンガ6を目的の試料容器Aの予め教示された前進位置まで移動させた後、昇降駆動モータ15を作動させてロボット部1aを微小上昇移動させる。この上昇移動によってラック41に支持されていた試料容器Aは、フィンガ6によって下方から掬い上げられる。このフィンガ6の試料容器Aを掬い上げる微小上昇移動によって、係合ピン8aと係合する扉部材10´と、扉部材10´よりも上方に配置される扉部材10も一体的に上昇移動する。図13(c)を参照。その後、制御装置100はフィンガ駆動モータ28を逆回転方向に作動させて、フィンガ6を元の待機位置まで後退移動させる。この後退動作により、試料容器Aは培養庫40からカバー47で覆われた空間へと搬出される。次に制御装置100は、昇降駆動モータ15を作動させてロボット部1aを下降移動させて、係合ピン8aと係合している扉部材10´とその上方の全ての扉部材10とを、元の位置まで下降移動させることで小開口部46を閉鎖する。この動作により、培養庫40は外部環境から隔離される。その後制御装置100は、係合部材駆動モータ37を作動させて係合部材8を元の後退位置まで移動させて、扉部材10´との係合を解除する。ここで制御装置100は各センサの入力信号を受信して、フィンガ6と係合部材8とが元の待機位置まで後退していることを確認する。
次に、制御装置100は、旋回駆動モータ18を作動させて、扉部材10に正対する位置から扉部材50に正対する位置まで、旋回ステージ4を旋回移動させて、上記した扉部材10を開ける手順と同じ手順で扉部材50を開口部48から上方に移動させる。この時の扉部材50を上昇させる移動量は、扉部材10を上昇させる際の移動量よりも大きくすることで、フィンガ6が保持する試料容器Aを受渡しステージ49に真上から置くことが出来る。試料容器Aの載置が終了すると、制御装置100はフィンガ6を元の待機位置まで後退移動させた後、昇降駆動モータ15を逆回転方向へ作動させて受渡し開口部48を閉鎖する位置まで、扉部材50を下降させて、係合部材駆動モータ37を後退動作させて係合ピン8aを待機位置まで後退させることで、扉部材50との係合を解除する。以上で、培養庫40内に配置された試料容器Aを受渡しステージ49へと搬送する動作は終了する。なお、受渡しステージ49上に載置された試料容器Aを培養庫40内の所定のラック41へと搬送するには、上述した手順を逆にたどっていくことで実施できる。
上記説明したように、本発明の搬送装置1では、フィンガ6と、フィンガ駆動機構7と、係合部材8と、係合部材駆動機構9とが旋回動作可能な旋回ステージ4に備えられているので、旋回ステージ4が旋回可能な範囲に配置される全ての扉部材10を開閉して、試料容器Aを搬送することが可能になる。この構成により、扉部材10、50を開閉するための機構を設ける必要が無くなり、コストの削減に寄与する。さらに、開閉機構が占有する領域を削減することが出来るので、インキュベータ52をコンパクトにすることが可能になる。
さらに、搬送装置1が配置される周囲をカバー47によって覆うことで、無菌状態の培養庫40内への雑菌や塵埃の侵入を防止することが出来る。特に、培養庫40を閉鎖する扉部材10を開ける時には外部環境を遮断する扉部材50を閉鎖状態に維持しておき、扉部材50を開ける時には扉部材10を閉鎖状態に維持しておけば、この空間55がクリーンルームの前室やパスボックスの様な緩衝領域となって、外部からの一般大気が直接的に培養庫40の内部に侵入してくることは無くなるので、一般大気に含まれる雑菌や塵埃の侵入も無くなる。また、他の実施形態として、この空間55の天井部分にFFU(Fun Filter Unit)を配置して、この空間55の内部に無菌状態に維持された清浄な濾過空気をダウンフローとして供給し、空間55の床から外部に排出されるように構成しておけば、外部から侵入してきた大気に含まれる雑菌や塵埃は、このダウンフローによって空間55の外部へと排出されるので、空間55の内部と培養庫40の内部を常に清浄に維持することが出来る。
本発明の搬送装置1が備える旋回ステージ4は、昇降駆動機構3が配置される領域を除く約270°の回転移動が可能であるので、左右対称な培養庫40a、40bが並べて配置されるインキュベータ72であっても、一台の搬送装置1のみで、各培養庫40a、40bに対応できる。図14は、それぞれ内部環境を個別に制御される培養庫40a、40bを備えるインキュベータ72を上面から示す断面図である。本実施形態の場合、各培養庫40a、40bが備える扉部材10を、搬送装置1の旋回ステージ4の回転中心軸Cを中心として等距離に、且つ、放射状に配置することで、係合部材8は培養庫40a、40bのそれぞれの扉部材10に係合することが可能になる。さらに、搬送装置1の周囲をカバー54で覆い、このカバー54の旋回ステージ4が到達可能な領域に受渡し開口部48と受渡しステージ49とを設け、この受渡し開口部48を閉鎖可能な扉部材50を設けることで、外部に配置された装置との間で試料容器Aの受渡しを行うことが出来る。扉部材50を旋回ステージ4の回転移動可能な範囲に配置することで、前の実施形態と同様に、搬送装置1が扉部材50を上方に移動させて試料容器Aを受渡しステージ49に対して遣り取りすることが出来る。
上記ように、本実施形態の搬送装置1の到達可能な範囲に複数の培養庫40a、40bを備えるインキュベータ72であれば、各培養庫40a、40bにそれぞれ個別の搬送装置を設けるよりもコストと占有スペースを大幅に削減することが出来る。さらに、内部環境を個別に制御されることにより、一方の培養庫40aでは通常の条件での培養を行い、他方の培養庫40bでは低酸素濃度の環境条件での培養を行うといったことが可能になり、培養庫40を一つしか持たないインキュベータ52を二つ用意する場合に比べて、コストを大幅に削減出来る。
さらに、インキュベータ72に配置される培養庫40a、40bのうち、例えば片方の培養庫40bの代わりに細胞検査装置を配置することで細胞培養システムとして使用することが出来る。培養中の所定のタイミングで、試料容器Aを外部環境に曝すことなく細胞の生育状況を確認することが出来る。また、予定していた培養が完了した際には、受渡し開口部48を介して受渡しステージ49へと試料容器Aを搬出することが出来る。
次に、本発明の第二の実施形態である搬送装置1´について説明する。図15は本発明の第二の実施形態である搬送装置1´を示す斜視図である。本実施形態の搬送装置1´は、第一の実施形態である搬送装置1と、搬送装置1を水平面内で直線移動させる走行駆動機構56とで構成される。走行駆動機構56は、水平に配置されるベースプレート60と、搬送装置1を載置する走行テーブル57と、ベースプレート59に固定され、走行テーブル57を水平面内で所定の方向に案内するリニアスライドガイド58と、走行テーブル57をリニアスライドガイド58が案内する水平面内を移動させるボールねじ機構59と、駆動軸がボールねじ機構59のねじ軸先端部にカップリングを介して固定される走行駆動モータ61とを備えている。なお、第一の実施形態と同様に、走行駆動モータ61の作動は制御装置100によって制御される。また、走行駆動モータ61には、ロータの回転角度制御が容易なステッピングモータやサーボモータを使用することが望ましい。さらに、走行駆動モータ61の位置を検出するエンコーダや、走行駆動機構56の位置を検出するセンサ等の検出器を設けることにより、走行駆動モータ61の作動を監視することが可能になる。上記構成により、搬送装置1´は、走行機構56が案内する水平面内、および昇降駆動機構3が案内する垂直面内で、ロボット部1aを移動させることが出来る。なお、本実施形態の搬送装置1´は、走行駆動モータ61の駆動力をボールねじ機構59によって走行テーブル57へと伝達しているが、ボールねじ機構59に替えて、他の公知の駆動伝達手段でも同様の効果を得ることが出来る。例えば、リニアスライドガイド58に対して平行に配置されるラックギアと、ラックギアに歯合するピニオンギアを備える走行駆動モータ61を走行テーブル57に配置することで走行テーブル57を移動させる機構としてもよい。さら、ベルトによる駆動力伝達方式としてもよい。
本実施形態の搬送装置1´は、直線状に配置されるインキュベータ52の各扉部材10を開閉して、培養庫40内部に収納される試料容器Aを所定の位置に搬送することが可能になる。例えば、図16のように上記構成の搬送装置1´と三台以上のインキュベータ52、もしくは、他の細胞培養に関連する機器とで、培養システム62を構成することが出来る。培養システム62は、三台以上のインキュベータ52を搬送装置1´の走行駆動機構56の走行方向に対して平行になるように並べて、それぞれのインキュベータ52が備える扉部材10を走行駆動機構56の走行方向に対して平行、且つ走行駆動機構56に正対するように配置する。さらに、搬送装置1´が配置される空間をカバー68で覆い、このカバー68と各インキュベータ52の壁面とで外部環境から隔離された空間69を形成することで、この空間69が緩衝領域となって、外部からの雑菌や塵埃の侵入を防止することが出来る。図16(a)を参照。
なお、前述の実施形態と同様に、本実施形態の搬送装置1´はカバー68の所定の場所に受渡し開口部48が形成され、カバー68の受渡し開口部48付近に受渡しステージ49が備えられ、さらに、受渡し開口部48を閉鎖可能な扉部材50が備えられる。そして、外部からの試料容器Aの供給や、予定していた培養工程が終了した試料容器Aの取出しが、この受渡し開口部48を介して行われることで、空間69は清浄な状態を維持される。また、この空間69の天井部分にFFU(Fun Filter Unit)を配置して、この空間69の内部に無菌状態に維持された清浄な濾過空気をダウンフローとして供給し、空間69の床から外部に排出されるように構成しておけば、外部から侵入してきた大気に含まれる雑菌や塵埃、搬送装置1´の各駆動機構の作動によって発生する塵埃は、このダウンフローによって空間69の外部へと排出されるので、空間69の内部と培養庫40の内部を常に清浄に維持することが出来る。上記構成とすることで、各インキュベータ10にそれぞれ搬送装置を設けるよりもコストと占有スペースを大幅に削減することが出来る。さらに、従来の培養システムのようにインキュベータ間で試料容器Aを搬送する専用の搬送装置を設ける必要が無くなり、コストを大幅に削減することが出来る。また、
搬送装置1´を使用してインキュベータ52内の試料容器Aを外部に搬送するためには、まず、走行駆動モータ61を作動させて所定の試料容器Aが収納されるインキュベータ52の扉部材10に正対する位置までロボット部1aを水平方向に移動させる。同時に、昇降駆動機構3を作動させて、所定の試料容器Aが載置されるラック41に対応する扉部材10と係合可能な高さ位置までロボット部1aを昇降移動させ、前述の試料容器Aの取出し手順に従って試料容器Aをラック41から持ち上げ、所定のインキュベータ52、もしくは、受渡しステージ49へと搬送することにより行われる。
走行駆動機構56を備えることによって、搬送装置1´は三台以上のインキュベータ52に対して試料容器Aを搬送することが出来ることに加え、さらに大きな利点を有する。例えば、三台以上のインキュベータ52を配置するにあたり、各インキュベータ10の組立誤差や部品の製造誤差によって、扉部材10が鉛直方向からずれて積み重ねられている場合がある。この場合、各インキュベータ52の傾きを調整することで対応する必要があるが、インキュベータ52の本体の傾きを変えようとすると、隣り合ったインキュベータ52と干渉して十分な調整が出来ないことがある。また、位置調整には多大な時間が必要なうえ、調整出来たとしても、隣り合うインキュベータとの間に隙間が出来てしまい、この隙間を介して外部から雑菌が侵入するといった不具合が発生する場合がある。しかしながら、本実施形態の搬送装置1´であれば、各扉部材10の位置に対する走行駆動機構56の教示位置を調整することが出来るので、走行駆動機構56の延在方向にずれた扉部材10を開閉することが可能になる。また、搬送装置1´が水平方向に移動出来ることにより、例えばインキュベータ52のメンテナンスを行う際に、搬送装置1´をそのインキュベータ52から遠ざけておけば、扉部材10が配置される側から容易にメンテナンスを行うことが出来る。
なお、上記実施形態では搬送装置1´の周囲に複数のインキュベータ52を配置する構成としていたが、本発明の搬送装置1´はこの構成に限定されることはない。インキュベータ52以外に、例えば、新しい試料容器Aを供給するプレート供給装置、試料の状態を確認する顕微鏡やアナライザーといった検査装置、分注装置、培地交換装置といった液体取扱装置を配置することも十分に可能である。この場合、検査装置、分注装置、培地交換装置に試料容器Aを搬送するための開口部を設け、その開口部を閉鎖する扉部材10を配置することで、搬送装置1´がこの扉部材10を開閉して、試料容器Aを各装置内部に対して搬入、搬出することが出来る。図16(b)を参照。上記構成とすることで、プレート供給装置から供給される試料容器Aを分注装置に搬送して、目的の細胞の播種と培地供給を行い、インキュベータ52の培養庫40へと搬送し、所定のタイミングで培地交換や顕微鏡による検査が行うという一連の培養工程を細胞培養システム62´内の、外部環境から隔離された環境内で行うことが出来る。本実施形態の搬送装置1´はこういった細胞培養に関する一連の作業を自動で行う細胞培養システム62に組み込むことも出来る。
以上に本発明の搬送装置1、1´の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、公知の技術を使って種々変更することが出来る。例えば、フィンガ駆動機構7ではアーム部材30とカム部材27を使用してフィンガ駆動モータ28の駆動力をフィンガ6に伝達していたが、上記駆動力伝達機構に替えて、ベルト63とプーリ64、65による伝達機構とすることも可能である。
図17は、フィンガ駆動機構7の他の実施形態であるフィンガ駆動機構7´を示す図である。なお、フィンガ駆動機構7´が備える部材でフィンガ駆動機構7が備えるものと同一の部材には、同じ番号を付与している。フィンガ駆動機構7´が備える駆動力伝達機構は、旋回テーブル23の下面に配置されるフィンガ駆動モータ28の駆動力を、駆動プーリ64と、ベルト63によってフィンガ6へと伝達するものである。本実施形態のフィンガ駆動機構7´が備えるフィンガ駆動モータ28は、旋回テーブル23の下面に、ロータシャフトを上にして配置されていて、このロータシャフトには駆動プーリ64が同心軸状に固定されている。また、旋回テーブル23の下方には駆動プーリ64と歯合するベルト63が配置されていて、このベルト63は、駆動プーリ64と、旋回テーブル23の下面に軸受けを介して回転可能に取り付けられる二つの従動プーリ65との三個のプーリに架け渡されている。
二個の従動プーリ65は旋回テーブル23に形成される貫通穴25の両端部近傍であって、架け渡されたベルト63がリニアスライドガイド26に対して平行となる位置に回転可能に取付けられている。また、フィンガ6を支持する支持ブロック24は、このスライドガイド26が備える摺動子26aに連結プレート66を介して固定されている。さらに、連結プレート66は連結部材67を介してベルト63と連結されていて、上記構成により、フィンガ駆動モータ28´が所定の回転方向に作動することで、フィンガ6はリニアスライドガイド26が案内する方向に直線移動することが可能になる。
上記構成とすることで、アーム部材30やカム部材27、カムフォロア31といった比較的高価な部材を使用する必要が無くなり、製造コストを削減することが出来る。さらに、アーム部材30の回転動作をカム部材27の直線動作に変換する機構では、カム部材27の位置によって、アーム部材30の回転動作に対するカム部材27の移動距離が一定では無いという欠点がある。すなわち、アーム部材30が一定の回転移動を行った場合でも、アーム部材30がカム部材27の直線移動軌跡に対して直角に近い位置と、移動軌跡に対して鋭角となる位置とではカム部材27の移動距離に差が生じるのである。これにより、フィンガ駆動モータ28が一定のスピードで回転した場合、カム部材27およびフィンガ6は、徐々にスピードを変化させながら直線移動することになる。これに対し、本実施形態のフィンガ駆動機構7´では、フィンガ6の進行方向に対して平行に移動するベルト63が駆動力を伝達する形態であるので、フィンガ駆動モータ28が一定のスピードで回転動作した場合、フィンガ6も一定のスピードで直線移動することが出来る。
また、他の実施形態として、係合部材8の側面に配置されていた係合部材駆動機構9を、係合部材8の後方に配置してもよい。図18を参照。こうすることで、係合部材駆動モータ37が発生させる推進力を、係合部材8は固定ブロック8bの中心付近で受けることが出来るので、固定ブロック8bはリニアスライドガイド35上をスムーズに移動することが出来る。さらに、旋回テーブル23の上面に、旋回テーブル23と同じ直径を有する保護フード71を配置してもよい。図18を参照。保護フード71は円筒状の部材71aに同じ直径の円盤状の蓋71bを上から被せたものであり、扉部材10と正対する位置には、試料容器Aを支持するフィンガ6が通過可能な開口が形成されたものである。この保護フード71を旋回テーブル23上に配置することで、フィンガ6に支持される試料容器Aを保護することが出来る。さらに、扉部材10を上方に移動させた際に、搬送装置1が配置される空間55の空気が小開口部46を介して培養庫40の内部に侵入することを防止することが出来るので、培養庫40内部の所定の雰囲気に維持された環境を乱すことも無くなる。
以上、本発明の搬送装置について、実施形態に沿って説明してきたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、当業者がこの発明の要旨を逸脱しない範囲での変更をなしたとしても本発明に含まれる。

Claims (10)

  1. 試料容器を搬送するための開口部を閉鎖可能であり、ガイド部材によって上下方向に案内される扉部材と係合して上下移動させる搬送装置であって、
    鉛直方向に延在する案内部材を備える昇降駆動機構と、
    前記昇降駆動機構の昇降部材に固定される基台と、
    基台に回転自在に取り付けられる旋回ステージと、
    前記旋回ステージを旋回駆動する旋回駆動機構と、
    前記旋回ステージに水平方向で進退移動自在に配置されるフィンガと、
    前記フィンガを進退駆動するフィンガ駆動機構と、
    前記旋回ステージに水平方向で進退移動自在に配置され、前記扉部材と係合する係合部材と、
    前記係合部材を進退駆動する係合部材駆動機構と、を備え、
    前記係合部材は、所定の間隔をあけて前記フィンガよりも上方に配置されている
    ことを特徴とする搬送装置。
  2. 前記係合部材が備える係合ピンは、前記扉部材に形成されている係合孔に挿入可能な直径を有する円柱状の部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記フィンガの進退移動方向と前記係合部材の進退移動方向とは、水平面内において平行となるように配置されている
    ことを特徴とする請求項1もしくは請求項2のいずれか1項に記載の搬送装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    さらに、前記昇降機構を水平方向に移動させる走行駆動機構を備える
    ことを特徴とする搬送装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の搬送装置と、
    前記扉部材を備える少なくとも一つの培養庫と、
    を備えるインキュベータ。
  6. 請求項5に記載のインキュベータであって、
    前記インキュベータは、前記搬送装置を配置する第一の空間を外部環境から遮断する第一のカバーを備えることを特徴とするインキュベータ。
  7. 前記第一の空間を形成する前記第一のカバーには、
    前記搬送装置が試料容器を前記第一の空間の外部へと搬出するための受渡し開口部が形成され、
    前記開口部は、前記係合部材が係合可能な前記扉部材によって閉鎖され、
    前記扉部材が前記搬送装置によって上昇移動させられることにより、
    前記開口部は開放されることを特徴とする請求項7に記載のインキュベータ。
  8. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の搬送装置と、
    前記扉部材を備える少なくとも一つの培養庫と、
    前記扉部材を備える少なくとも一つの検査装置と、
    を備えることを特徴とする細胞培養システム。
  9. 請求項7に記載の細胞培養システムであって、
    前記細胞培養システムは、前記搬送装置を配置する第二の空間を外部環境から遮断する第二のカバーを備えることを特徴とする細胞培養システム。
  10. 前記第二の空間を形成する前記第二のカバーには、
    前記搬送装置が試料容器を前記第二の空間の外部へと搬出する開口部が形成され、
    前記開口部は、前記係合部材が係合可能な前記扉部材によって閉鎖され、
    前記扉部材が前記搬送装置によって上昇移動させられることにより、
    前記開口部は開放されることを特徴とする請求項8に記載の細胞培養システム。
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