JP2018056380A - スイッチング素子 - Google Patents

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美和子 安田
Miwako Yasuda
美和子 安田
信也 西村
Shinya Nishimura
信也 西村
尚樹 関根
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尚樹 関根
一平 高橋
Ippei Takahashi
一平 高橋
康裕 海老原
Yasuhiro Ebihara
康裕 海老原
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Abstract

【課題】 底部領域の周辺での電界集中を緩和する技術を提供する。
【解決手段】 スイッチング素子は、半導体基板と、半導体基板の上面に設けられたトレンチと、トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、トレンチ内に配置され、ゲート絶縁膜によって半導体基板から絶縁されているゲート電極を備えている。半導体基板が、ゲート絶縁膜に接しているn型のソース領域と、ソース領域の下側でゲート絶縁膜に接しているp型のボディ領域と、ボディ領域の下側でゲート絶縁膜に接しており、ボディ領域によってソース領域から分離されているn型のドリフト領域と、トレンチの底面においてゲート絶縁膜に接しているp型の底部領域と、トレンチの側面においてゲート絶縁膜に接しており、ボディ領域と底部領域を接続しているp型の接続領域を備えている。接続領域の厚みは、底部領域側端部からボディ領域側端部に向かうにつれて薄くなる。
【選択図】 図2

Description

本明細書は、スイッチング素子を開示する。
特許文献1には、上面にトレンチが設けられている半導体基板を有するスイッチング素子が開示されている。トレンチ内に、トレンチ内面を覆うゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜によって半導体基板から絶縁されているゲート電極が配置されている。半導体基板は、n型のソース領域とp型のボディ領域とn型のドリフト領域を有している。ソース領域は、ゲート絶縁膜に接している。ボディ領域は、ソース領域の下側でゲート絶縁膜に接している。ドリフト領域は、ボディ領域の下側でゲート絶縁膜に接している。また、半導体基板は、トレンチの底面に沿って伸びるp型の底部領域と、トレンチの側面に沿って伸びるp型の接続領域を有している。接続領域は、ボディ領域と底部領域を接続している。上述したドリフト領域は、接続領域が存在しない範囲でゲート絶縁膜に接している。
このスイッチング素子がオフするときには、ボディ領域及び底部領域からドリフト領域内に空乏層が伸びる。底部領域から伸びる空乏層によって、ゲート絶縁膜への電界の集中が抑制される。また、スイッチング素子がオフする過程で、接続領域が空乏化されることにより、底部領域がボディ領域から電気的に分離される。その結果、底部領域の電位がフローティングとなる。これにより、底部領域と半導体基板の裏面との間に高い電位差が生じることが抑制される。
このスイッチング素子がオンするときには、ボディ領域にチャネルが形成され、ドリフト領域内に広がっていた空乏層が収縮してスイッチング素子がオン状態となる。その過程で、接続領域内の空乏層も収縮し、接続領域を介して底部領域がボディ領域に電気的に接続される。すると、接続領域を介してボディ領域から底部領域にホールが供給される。その結果、底部領域からドリフト領域に広がっていた空乏層が底部領域に向かって収縮する。このため、スイッチング素子がオンするときに短時間でドリフト領域の抵抗が低下する。したがって、このスイッチング素子では、損失が生じ難い。
特開2007−242852号公報
特許文献1のスイッチング素子では、オフしたときに、底部領域の周辺で電界集中が発生する。本明細書は、接続領域と底部領域を有するスイッチング素子において、底部領域の周辺での電界集中を緩和する技術を開示する。
本発明者らが行ったシミュレーションにおいて、特許文献1のスイッチング素子の構造では、図7に示すように電界が分布する結果が得られた。なお、図7は、ゲート電極126、ゲート絶縁膜124、ソース領域130、ボディ領域132、底部領域136、接続領域138、及びドリフト領域134を含む範囲の断面を示している。図7は、スイッチング素子がオフしているときの状態を示している。図7において、破線は等電位線を示している。図7において等電位線が分布している半導体領域は、空乏化している。図7においてドットでハッチングされている領域は、空乏化していない半導体領域(以下、非空乏化領域という)を示している。図7に示されるように、接続領域138が空乏化されるときには、半導体基板内に生じる電位差により、接続領域138の下側の部分(底部領域136側の部分)では、接続領域138の上側の部分(ボディ領域132側の部分)と比較して空乏化されやすい。このため、特許文献1のスイッチング素子では、図7に示すように、接続領域138内に、空乏化した領域138aと、空乏化していない領域138bが存在する。接続領域138内の非空乏化領域138bによって、接続領域138の上側の部分(ゲート電極126の下端近傍の部分)での電界集中が抑制される。他方、特許文献1のスイッチング素子の構造では、底部領域136(図7の領域210)で電界集中が起こる。
本明細書が開示するスイッチング素子は、半導体基板と、前記半導体基板の上面に設けられたトレンチと、前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、前記トレンチ内に配置されており、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極、を備えている。前記半導体基板が、前記ゲート絶縁膜に接しているn型のソース領域と、前記ソース領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接しているp型のボディ領域と、前記ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接しており、前記ボディ領域によって前記ソース領域から分離されているn型のドリフト領域と、前記トレンチの底面において前記ゲート絶縁膜に接しているp型の底部領域と、前記トレンチの側面において前記ゲート絶縁膜に接しており、前記ボディ領域と前記底部領域を接続しているp型の接続領域、を備えている。前記接続領域の厚みは、前記底部領域側端部から前記ボディ領域側端部に向かうにつれて薄くなる。
なお、接続領域の厚みとは、トレンチの側面に対して垂直な方向における接続領域の寸法を意味する。
上記のスイッチング素子では、接続領域の厚みは、底部領域側端部からボディ領域側端部に向かうにつれて薄くなっている。このように、接続領域のボディ領域側の厚みが薄いと、接続領域のボディ領域側の部分が空乏化され易くなる。このため、接続領域38の全域が空乏化される。図6は、本明細書が開示するスイッチング素子の構造において行ったシミュレーション結果を示している。なお、図6は、説明のために本明細書が開示するスイッチング素子の構造の一例を示したものであり、本明細書が開示するスイッチング素子の構造は図6の構造に限られるものではない。なお、図6は、ゲート電極26、ゲート絶縁膜24、ソース領域30、ボディ領域32、底部領域36、接続領域38、及びドリフト領域34を含む範囲の断面を示している。図6に例示されるように、ゲート電極26の下端近傍の領域100において電界集中が生じる。その結果、電界集中が、ゲート電極26の下端近傍の領域100と、底部領域36(図6の領域110)とに分散して生じる。このように、本明細書が開示するスイッチング素子によれば、電界集中を分散して生じさせることができる。これにより、一箇所に電界が集中する場合と比較して、各電界集中箇所における電界を抑制することができる。
MOSFET10の上面図。 図1のII−II線におけるMOSFET10の断面図。 図1のIII−III線におけるMOSFET10の断面図。 図1のIV−IV線におけるMOSFET10の断面図。 MOSFET10の耐圧を示すグラフ。 MOSFET10がオフしているときのトレンチ近傍の状態(電界の分布)を示す断面図。 従来のMOSFETがオフしているときのトレンチ近傍の状態(電界の分布)を示す断面図。
図1〜4は、実施形態のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)10を示している。MOSFET10は、半導体基板12と、電極、絶縁層等を備えている。なお、図1では、図の見易さのため、半導体基板の上面12a上の電極、絶縁層の図示を省略している。以下では、半導体基板12の上面12aと平行な一方向をx方向といい、上面12aに平行でx方向に直交する方向をy方向といい、半導体基板12の厚み方向をz方向という。半導体基板12は、SiC(炭化シリコン)によって構成されている。
図2〜4に示すように、半導体基板12の上面12aには、複数のトレンチ22が設けられている。図1に示すように、各トレンチ22は、y方向に直線状に長く伸びている。複数のトレンチ22は、x方向に間隔を開けて配列されている。図2〜4に示すように、各トレンチ22の内面は、ゲート絶縁膜24によって覆われている。ゲート絶縁膜24は、底部絶縁膜24aと側面絶縁膜24bを有している。底部絶縁膜24aは、トレンチ22の底部に設けられている。底部絶縁膜24aは、トレンチ22の底面と、その底面近傍の側面を覆っている。側面絶縁膜24bは、底部絶縁膜24aよりも上側のトレンチ22の側面を覆っている。底部絶縁膜24aの厚み(すなわち、底部絶縁膜24aの上面と下面の間の幅(別言すると、ゲート電極26の下端とトレンチ22の底面の間の間隔))は、側面絶縁膜24bの厚み(すなわち、トレンチ22の側面とゲート電極26の側面の間の間隔)よりも厚い。各トレンチ22内には、ゲート電極26が配置されている。各ゲート電極26は、ゲート絶縁膜24によって半導体基板12から絶縁されている。各ゲート電極26の上面は、層間絶縁膜28によって覆われている。
半導体基板12の上面12aには、上部電極70が配置されている。上部電極70は、層間絶縁膜28が設けられていない部分で半導体基板12の上面12aに接している。上部電極70は、層間絶縁膜28によってゲート電極26から絶縁されている。半導体基板12の下面12bには、下部電極72が配置されている。下部電極72は、半導体基板12の下面12bに接している。
図2〜4に示すように、半導体基板12の内部には、複数のソース領域30、ボディ領域32、ドリフト領域34、ドレイン領域35、複数の底部領域36及び複数の接続領域38が設けられている。
各ソース領域30は、n型領域である。各ソース領域30は、半導体基板12の上面12aに露出する位置に配置されており、上部電極70にオーミック接触している。また、各ソース領域30は、トレンチ22の短手方向の側面(短手方向の端部に位置する側面であり、y方向に沿って伸びる側面)において、側面絶縁膜24bに接している。各ソース領域30は、トレンチ22の上端部において側面絶縁膜24bに接している。
ボディ領域32は、p型領域である。ボディ領域32は、各ソース領域30に接している。ボディ領域32は、2つのソース領域30に挟まれた範囲から各ソース領域30の下側まで伸びている。ボディ領域32は、高濃度領域32aと低濃度領域32bを有している。高濃度領域32aは、低濃度領域32bよりも高いp型不純物濃度を有している。高濃度領域32aは、2つのソース領域30に挟まれた範囲に配置されている。高濃度領域32aは、上部電極70にオーミック接触している。低濃度領域32bは、トレンチ22の短手方向の側面において、側面絶縁膜24bに接している。すなわち、低濃度領域32bは、ソース領域30の下側で側面絶縁膜24bに接している。また、図1、4に示すように、低濃度領域32bは、トレンチ22の長手方向の側面(長手方向の端部に位置する側面であり、x方向に沿って伸びる側面)に隣接する範囲にも配置されている。低濃度領域32bは、トレンチ22の長手方向の側面において、側面絶縁膜24bに接している。ボディ領域32の下端(すなわち、低濃度領域32bの下端)は、ゲート電極26の下端(すなわち、底部絶縁膜24aの上面)よりも上側に配置されている。
ドリフト領域34は、n型領域である。ドリフト領域34は、ボディ領域32の下側に配置されており、ボディ領域32によってソース領域30から分離されている。図3に示すように、ドリフト領域34は、トレンチ22の短手方向の側面において、側面絶縁膜24b及び底部絶縁膜24aに接している。すなわち、ドリフト領域34は、ボディ領域32の下側で側面絶縁膜24b及び底部絶縁膜24aに接している。
ドレイン領域35は、n型領域である。ドレイン領域35は、ドリフト領域34よりも高いn型不純物濃度を有している。ドレイン領域35は、ドリフト領域34の下側に配置されている。ドレイン領域35は、半導体基板12の下面12bに露出している。ドレイン領域35は、下部電極72にオーミック接触している。
各底部領域36は、p型領域である。各底部領域36は、対応するトレンチ22の底面に露出する範囲に配置されている。各底部領域36は、対応するトレンチ22の底面において、底部絶縁膜24aに接している。図4に示すように、各底部領域36は、対応するトレンチ22の底面に沿ってy方向に長く伸びている。各底部領域36は、対応するトレンチ22の底面全域で底部絶縁膜24aに接している。図2、3に示すように、各底部領域36の周囲は、ドリフト領域34に囲まれている。後述する接続領域38が形成されている箇所を除いて、各底部領域36は、ドリフト領域34によってボディ領域32から分離されている。
接続領域38は、p型領域である。図1に示すように、接続領域38は、トレンチ22の短手方向の側面に沿って設けられている。図2に示すように、接続領域38は、ボディ領域32からトレンチ22の短手方向の側面に沿って下側に伸びている。トレンチ22の短手方向の側面に対して、複数の接続領域38が配置されている。接続領域38の下端は、底部領域36に接続されている。すなわち、接続領域38によって、ボディ領域32と底部領域36が接続されている。接続領域38の厚み(トレンチ22の側面に対して垂直な方向における接続領域38の寸法)は、底部領域36側からボディ領域32側に向かうにつれて薄くなっている。接続領域38のp型不純物濃度は、ボディ領域32及び底部領域36のp型不純物濃度よりも低い。
次に、MOSFET10の動作について説明する。MOSFET10の使用時には、MOSFET10と負荷(例えば、モータ)と電源が直列に接続される。MOSFET10と負荷の直列回路に対して、電源電圧(本実施形態では、約800V)が印加される。MOSFET10のドレイン側(下部電極72)がソース側(上部電極70)よりも高電位となる向きで、電源電圧が印加される。ゲート電極26にゲートオン電位(ゲート閾値よりも高い電位)を印加すると、側面絶縁膜24bに接する範囲のボディ領域32(低濃度領域32b)にチャネル(反転層)が形成され、MOSFET10がオンする。ゲート電極26にゲートオフ電位(ゲート閾値以下の電位)を印加すると、チャネルが消滅し、MOSFET10がオフする。以下に、MOSFET10のターンオフ時とターンオン時の動作について、詳細に説明する。
MOSFET10をターンオフさせる場合には、ゲート電極26の電位をゲートオン電位からゲートオフ電位に引き下げる。すると、チャネルが消失し、下部電極72の電位が上昇する。下部電極72の電位は、上部電極70に対して電源電圧分(すなわち、約800V)だけ高い電位まで上昇する。下部電極72の電位が上昇する過程において、底部領域36と下部電極72の間の容量結合によって、底部領域36の電位が少し上昇する。すると、底部領域36から接続領域38とボディ領域32を介して上部電極70へホールが流れる。このようにホールが流れている間は、底部領域36の電位の上昇が抑制され、底部領域36の電位が上部電極70の電位よりもわずかに高い電位に維持される。
また、下部電極72の電位の上昇に伴って、ドレイン領域35及びドリフト領域34の電位も上昇する。ドリフト領域34の電位が上昇すると、ボディ領域32とドリフト領域34の間に電位差が生じる。このため、ボディ領域32とドリフト領域34の界面のpn接合に逆電圧が印加される。したがって、ボディ領域32からドリフト領域34に空乏層が広がる。また、ドリフト領域34の電位が上昇すると、底部領域36とドリフト領域34の間に電位差が生じる。このため、底部領域36とドリフト領域34の界面のpn接合に逆電圧が印加される。したがって、底部領域36からドリフト領域34に空乏層が広がる。
また、ドリフト領域34の電位が上昇すると、接続領域38とドリフト領域34の界面のpn接合にも逆電圧が印加される。接続領域38のp型不純物濃度が低いので、pn接合から接続領域38内に空乏層が広がる。ここで、ドリフト領域34内では、下側ほど電位が高くなるように電位が分布している。このため、接続領域38とドリフト領域34の境界のpn接合のうち、上側の部分には下側の部分よりも印加される電圧が低い。このため、接続領域38の上側の部分には接続領域38の下側の部分よりも空乏層が広がり難い。これに対し、上述したように、接続領域38の厚みは、底部領域36側(下側)からボディ領域32側(上側)に向かうにつれて薄くなっている。このため、図6に示すように、空乏層が広がり難い接続領域38の上側の部分も完全に空乏化される。その結果、接続領域38のほぼ全域が空乏化される。接続領域38が空乏化されることによって、底部領域36が上部電極70から電気的に分離される。
底部領域36がボディ領域32から電気的に分離されると、底部領域36から上部電極70に向かうホールの流れが停止し、底部領域36の電位がフローティングとなる。このため、底部領域36の電位が、下部電極72の電位の上昇に伴って上昇する。このように、底部領域36の電位が上昇することで、底部領域36と下部電極72の間の電位差が過大となることが防止される。上述したように、MOSFET10では、接続領域38内のほぼ全域が空乏化されるので、図6に示すように、ゲート電極26の下端近傍において電界集中が生じる。すなわち、ゲート電極26の下端近傍と、底部領域36とに電界を分散させることができる。別言すると、ゲート電極26の下端近傍と、底部領域36の二箇所で電界のピークを形成することができる。このため、一箇所に電界が集中する場合と比較して、各電界集中箇所における電界を抑制することができる。したがって、MOSFET10は高い耐圧を有する。図5は、本実施形態のMOSFET10と従来構造(図7の構造)のMOSFETについて耐圧シミュレーションを行った結果を示している。本実施形態のMOSFET10(図5のグラフにおいて実線で示す)は図7に示す従来のMOSFET(図5のグラフにおいて破線で示す)より耐圧が向上していることがわかった。下部電極72の電位が上部電極70に対して電源電圧分高い電位まで上昇することで、MOSFET10のターンオフが完了する。
MOSFET10をターンオンさせる場合には、ゲート電極26の電位をゲートオフ電位からゲートオン電位に引き上げる。すると、トレンチ22の短手方向の側面においてゲート絶縁膜24に接している範囲のボディ領域32に電子が引き寄せられる。これによって、この範囲のボディ領域32がp型からn型に反転し、チャネルが形成される。チャネルによって、ソース領域30とドリフト領域34が接続される。これによって、ドリフト領域34、ドレイン領域35及び下部電極72の電位が低下する。ドリフト領域34の電位が低下すると、ボディ領域32とドリフト領域34の界面のpn接合に印加されていた逆電圧が低下する。このため、ボディ領域32からドリフト領域34に広がっていた空乏層が、ボディ領域32に向かって収縮し、消滅する。これにより、上部電極70から、ソース領域30、チャネル、ドリフト領域34、ドレイン領域35を経由して下部電極72へ電子が流れるようになる。すなわち、MOSFET10がオンする。
また、ドリフト領域34の電位が低下する過程において、接続領域38に広がっている空乏層が、ドリフト領域34に向かって収縮し、消滅する。その結果、底部領域36が、接続領域38を介してボディ領域32に電気的に接続される。すると、上部電極70からボディ領域32と接続領域38を介して底部領域36にホールが流れる。底部領域36にホールが供給されると、底部領域36からドリフト領域34に広がっていた空乏層が底部領域36に向かって収縮し、消滅する。このため、ドリフト領域34の抵抗が低下し、上部電極70から下部電極72に向かって電子が流れ易くなる。このため、ドリフト領域34で損失が生じ難い。
以上に説明したように、本実施形態のMOSFET10では、ターンオフ時に、接続領域38のほぼ全域が空乏化される。すなわち、MOSFET10がオフした状態において接続領域38内に非空乏化領域が残存しない。したがって、図6に示すように、ゲート電極26の下端近傍においても電界集中箇所を形成することができる。ゲート電極26の下端近傍と、底部領域36の近傍とに電界を分散させることができる。このため、MOSFET10は耐圧が高い。
なお、本実施形態では、接続領域38は、ボディ領域32からトレンチ22の短手方向の側面に沿って下側に伸びていたが、ボディ領域からトレンチの長手方向の側面に沿って下側に伸び、底部領域に接続されていてもよい。この場合でも、接続領域の厚みを、底部領域側からボディ領域側に向かうにつれて薄くすることで、底部領域の周辺での電界集中を緩和することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:MOSFET
12:半導体基板
22:トレンチ
24:ゲート絶縁膜
26:ゲート電極
28:層間絶縁膜
30:ソース領域
32:ボディ領域
34:ドリフト領域
35:ドレイン領域
36:底部領域
38:接続領域
70:上部電極
72:下部電極

Claims (1)

  1. スイッチング素子であって、
    半導体基板と、
    前記半導体基板の上面に設けられたトレンチと、
    前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、
    前記トレンチ内に配置されており、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極、
    を備えており、
    前記半導体基板が、
    前記ゲート絶縁膜に接しているn型のソース領域と、
    前記ソース領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接しているp型のボディ領域と、
    前記ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接しており、前記ボディ領域によって前記ソース領域から分離されているn型のドリフト領域と、
    前記トレンチの底面において前記ゲート絶縁膜に接しているp型の底部領域と、
    前記トレンチの側面において前記ゲート絶縁膜に接しており、前記ボディ領域と前記底部領域を接続しているp型の接続領域、
    を備えており、
    前記接続領域の厚みは、前記底部領域側端部から前記ボディ領域側端部に向かうにつれて薄くなる、
    スイッチング素子。
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