JP2018053919A - トランスミッション用バッフルプレート - Google Patents
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Abstract
【課題】 第1室と第2室とが振動防止部の部分で連通することを抑えながら、振動(ガタツキ)を抑えたトランスミッション用バッフルプレートを提供すること。
【解決手段】 本発明のトランスミッション用バッフルプレート5は、第1ケース部材11と、第1ケース部材に組み付けられる第2ケース部材12と、を有するケース10に区画された収容空間6を第1室6aと第2室6bとに分割する、第2ケース部材12に固定された板状のトランスミッション用バッフルプレート5であって、トランスミッション用バッフルプレート5は、第1ケース部材11の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材11に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部520を有する振動吸収部52を有することを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明のトランスミッション用バッフルプレート5は、第1ケース部材11と、第1ケース部材に組み付けられる第2ケース部材12と、を有するケース10に区画された収容空間6を第1室6aと第2室6bとに分割する、第2ケース部材12に固定された板状のトランスミッション用バッフルプレート5であって、トランスミッション用バッフルプレート5は、第1ケース部材11の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材11に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部520を有する振動吸収部52を有することを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、トランスミッションケース内の収容空間を分割するバッフルプレートに関する。
車両では、トランスミッションがエンジン(動力源)からの動力(回転力)を車輪に伝達する。一般に、車両用のトランスミッションは、変速部と、カウンタ部と、ディファレンシャル部と、を備えている。車両用のトランスミッションの各部は、ギアやシャフトを有し、ギア同士の噛合により、動力が伝達する。車両用のトランスミッションは、例えば、特許文献1に記載されている。
トランスミッションのディファレンシャル部は、例えば車両がカーブを曲がるときに生じる左右車輪の速度差(回転数の差)を吸収する機能を有する。FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型のトランスミッションでは、このディファレンシャル部をトランスミッションケース内に一体に収容しているものが従来から知られている。このようなトランスミッションでは、ディファレンシャル部は、変速部及びカウンタ部の下方に配置される。すなわち、ディファレンシャル部は、トランスミッションケース内における車両下方側の空間に配置されている。
ディファレンシャル部には、変速部を経由したエンジンからの動力がカウンタ部から直接伝達される。具体的には、ディファレンシャル部は、カウンタ部に設けられた出力ギアと噛合するリングギアを有し、出力ギアとリングギアとの噛合によってカウンタ部からの動力がディファレンシャル部に伝達される。
上述のようにディファレンシャル部はトランスミッションケース内において車両下方側の空間に配置されているため、リングギアの外周縁の一部は、トランスミッションケース内の底部に位置している。このようなディファレンシャル部では、リングギアがトランスミッションケース内の底部に貯留している潤滑油を掻き上げて、各噛合部等に潤滑油を供給している。
ここで、リングギアの潤滑油による撹拌抵抗を低減させるために、リングギアが浸漬する潤滑油のオイルレベル(油面高さ)を低くすることが行われている。トランスミッションケース内には、トランスミッションケース内の収容空間を、ディファレンシャル部が配置される空間(第1室)と、潤滑油が貯留される空間(第2室)とに分割するバッフルプレートが設けられている。これにより、余分な潤滑油を第2室に貯留することができ、リングギアが浸漬する潤滑油のオイルレベルを低くすることが可能となる。
トランスミッションは、ディファレンシャル部以外の変速部やカウンタ部も、同様に、ギア同士の噛合によって、ギアに一体のシャフトに動力が伝達される。
トランスミッションは、ディファレンシャル部以外の変速部やカウンタ部も、同様に、ギア同士の噛合によって、ギアに一体のシャフトに動力が伝達される。
バッフルプレートは、トランスミッションケースに固定されている。バッフルプレートは、上記のようにトランスミッションケース内の収容空間を分割するものであることから、比較的大型の部材となっている。そして、バッフルプレートの一部であって、トランスミッションケースに固定される部分から離れた部分では、トランスミッションの各部の稼働に起因する振動(ガタツキ)が生じていた。
このような振動(ガタツキ)を防止するために、バッフルプレートには、振動防止部材が設けられている。振動防止部材は、例えば、特許文献2に介在部材として記載されている。
特許文献2には、貫通孔を形成した支持板部と、支持板部の貫通孔を摺動可能に貫通する軸部と、軸部の一端部に一体的に設けられ支持板部に近づくに従って拡径される傘状の弾性頭部と、軸部のうち支持板部よりも軸部の他端側に、貫通孔の径よりも拡径された状態で形成され、弾性頭部と協働して支持板部を挟持する膨らみ部と、を一体的に備えている介在部材(振動防止部材)が記載されている。
しかしながら、従来の介在部材(振動防止部材)は、支持板に貫通孔が形成され、介在部材の軸部が貫通孔を貫通した状態で往復動可能に挿入される構造となっている。そして、軸部が往復動することで振動を吸収する。このような構成では、軸部の外周面と貫通孔の内壁面との間にすき間が必要となっていた。特に、従来の介在部材(ガタツキ防止部材)は、軸部が貫通孔内を往復動するために、軸部の外周面と貫通孔の内壁面との間に大きなすき間が必要となっていた。すき間が無かったり、微少であったりすると、軸部の往復動が阻害され、介在部材がその機能を発揮できなくなる。
そして、従来の介在部材(振動防止部材)では、この大きなすき間により、第1室と第2室とが連通するという問題があった。両室が連通すると、第2室に貯留する潤滑油が第1室に漏れ出すという問題があった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、第1室と第2室とが振動防止部の部分で連通することを抑えながら、振動(ガタツキ)を抑えたトランスミッション用バッフルプレートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは、トランスミッション用バッフルプレートについて検討を重ねた結果、本発明を完成させた。
本発明のトランスミッション用バッフルプレート(以下、本発明のバッフルプレートと称する)は、第1ケース部材と、第1ケース部材に組み付けられる第2ケース部材と、を有するケースに区画された収容空間を第1室と第2室とに分割する、第2ケース部材に固定された板状のトランスミッション用バッフルプレートであって、
トランスミッション用バッフルプレートは、第1ケース部材の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部を有する振動吸収部を有することを特徴とする。
トランスミッション用バッフルプレートは、第1ケース部材の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部を有する振動吸収部を有することを特徴とする。
本発明のバッフルプレートは、第1ケース部材の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部を有する振動吸収部を有する。この構成によると、弾性変形可能な弾性頭部を有しており、この弾性頭部が弾性変形することで、振動(ガタツキ)を吸収できる。そして、第1ケース部材に向かって開口した椀形状の弾性頭部自身が圧縮変形することのみにより振動を吸収できるため、従来の介在部材(ガタツキ防止部材)のように、バッフルプレートの貫通孔との間に大きなすき間を必要としない。この結果、本発明のバッフルプレートは、バッフルプレートにより区画される第1室と第2室とが連通することが抑えられ、振動(ガタツキ)を抑えることができる。
以下、図1〜図5を参照しながら本発明のバッフルプレートの好適な実施形態について説明する。
ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説明は省略される。なお、発明の実施形態は本発明が実施される特に有用な形態として記載されるものであり、本発明がこれに限定されるものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説明は省略される。なお、発明の実施形態は本発明が実施される特に有用な形態として記載されるものであり、本発明がこれに限定されるものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
[第1実施形態]
本実施形態は、図1にその構成を示したトランスミッション1に組み付けられたバッフルプレート5である。
本実施形態は、図1にその構成を示したトランスミッション1に組み付けられたバッフルプレート5である。
(トランスミッション)
トランスミッション1は、変速部2と、カウンタ部3と、ディファレンシャル部4とを備え、エンジン(図示略)からの動力を車輪(図示略)に伝達する装置である。トランスミッション1は、トランスミッションケース10(以下、ケース10と称する)内の収容空間6に、変速部2、カウンタ部3及びディファレンシャル部4を収容する。
トランスミッション1は、変速部2と、カウンタ部3と、ディファレンシャル部4とを備え、エンジン(図示略)からの動力を車輪(図示略)に伝達する装置である。トランスミッション1は、トランスミッションケース10(以下、ケース10と称する)内の収容空間6に、変速部2、カウンタ部3及びディファレンシャル部4を収容する。
ケース10は、第1ケース部材11及び第2ケース部材12とから構成される。第1ケース部材11には、変速部2と、カウンタ部3と、ディファレンシャル部4とが配置されており、第2ケース部材12には、トランスミッション用バッフルプレート5(以下、バッフルプレート5と称する)が固定されている。
図1に示すように、ケース10は、第1ケース部材11及び第2ケース部材12を割り面11a、12aで合わせて結合し、複数の固定具13によって締結されて構成されている。
ケース10は、収容空間6を区画し、変速部2、カウンタ部3、ディファレンシャル部4を収容空間6内に収容する。図2に示すように、変速部2、カウンタ部3、ディファレンシャル部4は、この順にケース10内の上方から下方に向かって配置されている。
変速部2は、駆動源であるエンジンの出力軸と同軸上にある入力軸21を有し、入力軸21にはトルクコンバータ(図示略)等を介してエンジンからの動力が伝達される。入力軸21には、遊星歯車機構(図示略)やカウンタドライブギア22等が配設されている。カウンタドライブギア22は、カウンタ部3のカウンタドリブンギア32と噛合しており、変速部2における動力はこのカウンタドライブギア22を介してカウンタ部3に伝達される。
カウンタ部3は、変速部2の入力軸21と平行な軸上に位置するカウンタシャフト31を有し、カウンタシャフト31にはカウンタドリブンギア32や出力ギア33等が配設されている。出力ギア33は、ディファレンシャル部4のリングギア42と噛合しており、カウンタ部3における動力はこの出力ギア33を介してディファレンシャル部4に伝達される。
ディファレンシャル部4は、ドライブシャフト41と、リングギア42と、ディファレンシャルケース43と、ディファレンシャル本体部44とを有する。
ディファレンシャル部4は、ドライブシャフト41と、リングギア42と、ディファレンシャルケース43と、ディファレンシャル本体部44とを有する。
ディファレンシャルケース43は、ディファレンシャル本体部44を収容し、左右一対のサイドベアリング45、46を介してケース10に回転自在に支持されている。ディファレンシャルケース43の外周には、リングギア42が複数のボルト47により固定されている。
ディファレンシャルケース43は、車両の左右方向に延びる1対の筒状のボス部43a、43bを有している。左側のボス部43aの内周には、ドライブシャフト41の左軸41aの軸端部が回転自在に支持されている。また、右側のボス部43bの内周には、右軸41bの軸端部が回転自在に支持されている。また、ディファレンシャルケース43には、ピニオンシャフト48が支持されている。
ディファレンシャルケース43内に収容されたディファレンシャル本体部44は、ピニオンシャフト48に回転自在に支持されている上下一対のピニオンギア(図示略)と、ドライブシャフト41の左軸41a及び右軸41bに対してそれぞれ一体回転するように設けられた左右一対のサイドギア(図示略)とを有する。これらの一対のピニオンギヤに噛合する一対のサイドギヤが左軸41a及び右軸41bにそれぞれスプライン結合されている。なお、以上説明した変速部2と、カウンタ部3と、ディファレンシャル部4は、従来からの公知な構造を用いることができる。
(バッフルプレート)
バッフルプレート5は、略半円形状の樹脂製のプレート本体部51と、プレート本体部51の径方向の端縁部510に取り付けられた振動吸収部52と、周方向に延びる端縁部510に沿って取り付けられた弾性変形可能なシールリップ部材53と、を有する。
バッフルプレート5は、略半円形状の樹脂製のプレート本体部51と、プレート本体部51の径方向の端縁部510に取り付けられた振動吸収部52と、周方向に延びる端縁部510に沿って取り付けられた弾性変形可能なシールリップ部材53と、を有する。
バッフルプレート5は、ケース10の内部で第2ケース部材12に固定されている。バッフルプレート5は、ディファレンシャルケース43及びリングギア42の第2ケース部材12側に面する側面を覆うように配されている。バッフルプレート5は、ケース10内の収容空間6を第1室6aと第2室6bとに分割する。第1室6aは、バッフルプレート5と第1ケース部材11とにより区画される。第1室6aに、変速部2と、カウンタ部3と、ディファレンシャル部4が収容される。第2室6bは、バッフルプレート5と第2ケース部材12とにより区画される。第2室6bには、潤滑油が貯留される。
振動吸収部52は、板状のプレート本体部51のうち、第1ケース部材11に対向した面に設けられている。振動吸収部52は、図4にその断面を示したように、第1ケース部材11に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部520と、弾性頭部520をプレート本体部51に固定する固定部521と、を備える。振動吸収部52は、その材質が限定されるものではなく、弾性変形可能なものであればよい。例えば、アクリルゴム、樹脂エラストマを挙げることができる。
弾性頭部520は、第1ケース部材11に向かって開口した椀形状に形成される。ここで、弾性頭部520の椀形状の形状とは、ボウル形状、皿形状、ラッパ形状などとも称される形状であり、バッフルプレート5に組み付けられた状態で、第1ケース部材11に対向した開口部を有し、バッフルプレート5に向かって開口径が縮径した形状(先端から基端にかけて縮径した形状)である。弾性頭部520は、先端部から基端部にかけて、その径の変化が緩やかな曲線形状をなす形状であることが好ましい。弾性頭部520は、バッフルプレート5が振動(ガタツキ)を生じたときに、先端部(開口端部)が第1ケース部材11に当接する。そして、バッフルプレート5が第1ケース部材11により近接するように振動すると、弾性頭部520が圧縮するように弾性変形する。この変形により、バッフルプレート5の振動(ガタツキ)を吸収する。
弾性頭部520は、第1ケース部材11に向かって開口する開口部の形状が限定されるものではなく、全体として環状をなしていればよい。好ましくは、円形〜楕円形状であり、真円形状であることがより好ましい。
さらに、弾性頭部520は、椀形状の弾性頭部を貫通する通孔522を備える。通孔522を有することで、弾性頭部520が圧縮して第1ケース部材11に押しつけられたときに、椀形状の内部の空気(第1室6a内の雰囲気。場合によっては潤滑油を含む。)が外部に排出される。なお、通孔522は、孔の内周形状、孔の径、孔の数について限定されるものではない。弾性頭部520が弾性変形したときに椀形状の内部の空気を排出可能であればよい。
固定部521は、図4に示したように、振動吸収部52(弾性頭部520)をバッフルプレート5のプレート本体部51に固定する。固定部521は、弾性頭部520の基端部から軸方向に突出する貫通軸部523と、貫通軸部523から突出した一対のフランジ部524,525とを有する。
貫通軸部523は、弾性頭部520の基端部の外面から、弾性頭部520から離反する方向に突出する。貫通軸部523は、その外径が後述の挿入孔511と一致するか、又はわずかに小さい径を有する。貫通軸部523は、径方向外方に向かって張り出る円盤状の一対のフランジ部524,525が設けられている。
一対のフランジ部524,525は、弾性頭部520に近い側にフランジ部524が、弾性頭部520に遠い側にフランジ部525が、それぞれ設けられている。フランジ部524及びフランジ部525は、その外径が後述の挿入孔511より大きな径を有する。フランジ部525は、弾性頭部520から離れる方向に向かって先細となるテーパ状に形成されている。
一対のフランジ部524,525は、その間隔が、バッフルプレート5のプレート本体部51の厚さと一致するか、又はわずかに短い。固定部521がプレート本体部51に組み付けられた時に、一対のフランジ部524,525が、プレート本体部51を挟持する。
これにより、振動吸収部52は、プレート本体部51に固定される。
このとき、振動吸収部52の固定部521はプレート本体部51に密着しており、固定部521と挿入口511との間にすき間が無い。
これにより、振動吸収部52は、プレート本体部51に固定される。
このとき、振動吸収部52の固定部521はプレート本体部51に密着しており、固定部521と挿入口511との間にすき間が無い。
本形態において、振動吸収部52は、その数が限定されるものではなく1カ所以上設けることが好ましい。本形態の半円形のプレート本体部51では、端縁部510に等間隔で振動吸収部52を設けることがより好ましい。本形態の半円形のプレート本体部51では、図3に示したように、振動吸収部52は、3カ所で設けられている。
また、本形態では、振動吸収部52を、半円形のプレート本体部51の端縁部510に設けているが、この場所に限定されるものではない。たとえば、第1ケース部材11により近接する位置に設けることができ、半円状の径方向の中央部等の部分に形成してもよい。
シールリップ部材53は、図5に示したように、プレート本体部51のうち、第2ケース部材12に対向した面に設けられている。シールリップ部材53は、プレート本体部51の端縁部510に取り付けられた弾性変形可能な部材である。シールリップ部材53は、第2ケース部材12とバッフルプレート5との間に第2室6b(潤滑油が貯留する空間)を区画する。シールリップ部材53は、その材質が限定されるものではなく、弾性変形可能なものであればよい。例えば、アクリルゴム、樹脂エラストマを挙げることができる。
プレート本体部51は、リングギア42の径方向に延びる半円環状のプレート壁部54と、プレート壁部54の内周側の上縁部からディファレンシャルケース43の外縁に沿って右上方向に延びる略半円筒状の半割筒状部55と、第2ケース部材12に固定する複数の固定部56と、を有する。プレート本体部51において、端縁部510は、半割筒状部55と反対側のプレート壁部54の外周側の下縁部からケース10の下方に向かって延びる。
(本形態の効果)
本形態のバッフルプレート5は、第1ケース部材11の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材11に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部520を有する振動吸収部52を有する。この構成によると、弾性変形可能な弾性頭部520を有しており、この弾性頭部520が弾性変形することで、振動(ガタツキ)を吸収できる。
本形態のバッフルプレート5は、第1ケース部材11の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材11に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部520を有する振動吸収部52を有する。この構成によると、弾性変形可能な弾性頭部520を有しており、この弾性頭部520が弾性変形することで、振動(ガタツキ)を吸収できる。
より具体的には、振動吸収部52(の弾性頭部520)は、バッフルプレート5が振動(ガタツキ)を生じたときに、図6に示したように、先端が第1ケース部材11に当接する。そして、バッフルプレート5が振動して、弾性頭部520が第1ケース部材11により近接すると、図7に示したように、弾性頭部520が圧縮するように弾性変形する。この変形により、バッフルプレート5の振動(ガタツキ)を吸収する。
このとき、振動吸収部52の固定部521はほとんど弾性変形することなく、バッフルプレート5に密着固定されたままである。
このとき、振動吸収部52の固定部521はほとんど弾性変形することなく、バッフルプレート5に密着固定されたままである。
そして、振動吸収部52は、バッフルプレート5に固定部521で固定する構成を有しており、従来の介在部材(ガタツキ防止部材)のように、バッフルプレート5の挿入孔511との間に大きなすき間を必要としない。この結果、本形態のバッフルプレート5は、バッフルプレート5により区画される第1室6aと第2室6bとが振動吸収部52の部分で連通することなく、振動(ガタツキ)を抑えることができる。
本形態のバッフルプレート5は、弾性頭部520は、椀形状の弾性頭部520を貫通する通孔522を備える。
本形態のバッフルプレート5は、弾性頭部520は、椀形状の弾性頭部520を貫通する通孔522を備える。
この構成によると、図7に示したように、弾性頭部520が圧縮するように弾性変形するときに、椀形状の弾性頭部520の内部の空気が通孔522を通って外部に排出する。この結果、弾性頭部520が圧縮するように弾性変形することが阻害されない。すなわち、本形態のバッフルプレート5の振動(ガタツキ)をより効果的に抑えることができる。
本形態のバッフルプレート5は、振動吸収部52が、アクリルゴム、エラストマ樹脂の少なくとも一方よりなる。この構成によると、振動吸収部52(弾性頭部520)が、弾性変形可能に形成できる。
本形態のバッフルプレート5は、振動吸収部52がバッフルプレート5の端縁部510に1カ所以上設けられている。この構成によると、振動吸収部52(弾性頭部520)が、バッフルプレート5の振動(ガタツキ)を抑えることができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、振動吸収部52のバッフルプレート5への組み付け構造が異なること以外は、第1実施形態と同様な構成のバッフルプレート5である。本実施形態の振動吸収部52のバッフルプレート5への組み付け構造を図8に示す。
本実施形態は、振動吸収部52のバッフルプレート5への組み付け構造が異なること以外は、第1実施形態と同様な構成のバッフルプレート5である。本実施形態の振動吸収部52のバッフルプレート5への組み付け構造を図8に示す。
図8に示したように、本形態の振動吸収部52は、固定部521が弾性頭部520の基端部の外面から軸方向に突出する貫通軸部523を有する。そして、バッフルプレート5のプレート本体部51の端縁部510に凹部511が形成されている。そして、貫通軸部523が凹部511に挿入された状態で固定される。
本形態においても第1実施形態と同様な効果を発揮できる。すなわち、本形態のバッフルプレート5は、バッフルプレート5により区画される第1室と第2室とが振動吸収部52の部分で連通することなく、振動(ガタツキ)を抑えることができる。
本発明のトランスミッション用バッフルプレート5は、以下のように表現できる。なお、カッコ内の符号は、第1実施形態〜第2実施形態で表すものである。
[1] 第1ケース部材(11)と、第1ケース部材に組み付けられる第2ケース部材(12)と、を有するケース(10)に区画された収容空間(6)を第1室(6a)と第2室(6b)とに分割する、第2ケース部材(12)に固定された板状のトランスミッション用バッフルプレート(5)であって、
トランスミッション用バッフルプレート(5)は、第1ケース部材(11)の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材(11)に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部(520)を有する振動吸収部(52)を有する。
トランスミッション用バッフルプレート(5)は、第1ケース部材(11)の内壁面部に当接可能に、かつ第1ケース部材(11)に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部(520)を有する振動吸収部(52)を有する。
[2] 振動吸収部(52)は、弾性頭部(520)と、弾性頭部をトランスミッション用バッフルプレート(5)に固定する固定部(521)と、を備える[1]記載のトランスミッション用バッフルプレート(5)。
[3] 弾性頭部(520)は、椀形状の弾性頭部(520)を貫通する通孔(522)を備える[1]〜[2]のいずれか1つに記載のトランスミッション用バッフルプレート(5)。
[4] 振動吸収部(52)は、アクリルゴム、エラストマ樹脂の少なくとも一方よりなる[1]〜[3]のいずれか1つに記載のトランスミッション用バッフルプレート(5)。
[5] 振動吸収部(52)は、バッフルプレート(5)の端縁部(510)に1カ所以上設けられている[1]〜[4]のいずれか1つに記載のトランスミッション用バッフルプレート(5)。
1:トランスミッション
10:ケース 11:第1ケース部材 12:第2ケース部材
2:変速部 3:カウンタ部 4:ディファレンシャル部
5:バッフルプレート 51:プレート本体部51 52:振動吸収部
520:弾性頭部 521:固定部 522:通孔
523:貫通軸部 524,525:フランジ部
53:シールリップ部
6:収容空間
10:ケース 11:第1ケース部材 12:第2ケース部材
2:変速部 3:カウンタ部 4:ディファレンシャル部
5:バッフルプレート 51:プレート本体部51 52:振動吸収部
520:弾性頭部 521:固定部 522:通孔
523:貫通軸部 524,525:フランジ部
53:シールリップ部
6:収容空間
Claims (5)
- 第1ケース部材と、該第1ケース部材に組み付けられる第2ケース部材と、を有するケースに区画された収容空間を第1室と第2室とに分割する、該第2ケース部材に固定された板状のトランスミッション用バッフルプレートであって、
該トランスミッション用バッフルプレートは、該第1ケース部材の内壁面部に当接可能に、かつ該第1ケース部材に向かって開口した椀形状に形成された弾性変形可能な弾性頭部を有する振動吸収部を有することを特徴とするトランスミッション用バッフルプレート。 - 前記振動吸収部は、前記弾性頭部と、該弾性頭部を前記トランスミッション用バッフルプレートに固定する固定部と、を備える請求項1に記載のトランスミッション用バッフルプレート。
- 前記弾性頭部は、前記椀形状の前記弾性頭部を貫通する通孔を備える請求項1〜2のいずれか1項に記載のトランスミッション用バッフルプレート。
- 前記振動吸収部は、アクリルゴム、エラストマ樹脂の少なくとも一方よりなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のトランスミッション用バッフルプレート。
- 前記振動吸収部は、前記バッフルプレートの端縁部に1カ所以上設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載のトランスミッション用バッフルプレート。
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- 2016-09-26 JP JP2016186674A patent/JP2018053919A/ja active Pending
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