JP2018043583A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】要求駆動力に対して駆動力が所定以上に低下することなく変速可能なハイブリッド車両を提供すること。
【解決手段】ハイブリッド車両は、内燃機関と、電動機と、内燃機関及び電動機の少なくとも一方からの動力を変速して駆動輪に伝達する変速機と、制御部とを備える。変速機は、第1断接手段を介して内燃機関に接続され、第1切替手段により複数のギアを選択可能な第1変速部と、第2断接手段を介して内燃機関に接続され、第2切替手段により複数のギアを選択可能な第2変速部とを有し、第1変速部には、内燃機関及び電動機の少なくとも一方の動力が入力され、第2変速部には、内燃機関の動力が入力される。制御部は、第3速EV走行中に第1速EV走行に切り替えると、当該切り替え期間に実駆動力が要求駆動力に対して所定以上に低下することが予測されれば、第3速EV走行から第2速ENG走行へ移行するよう制御する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ハイブリッド車両に関する。
特許文献1には、内燃機関と、モータと、ツインクラッチ式変速機を備えた車両用駆動装置が適用されたハイブリッド車両が開示されている。このハイブリッド車両では、第1クラッチを介して奇数段変速部が内燃機関に接続され、第2クラッチを介して偶数段変速部が内燃機関に接続されるとともに偶数段変速部がモータに直結され、偶数段変速部を介してモータの動力でEV走行を行うことができるように構成されている。
特許第4285571号公報
特許文献1に記載のハイブリッド車両では、偶数段変速部を介したモータの動力のみによるEV走行中に、変速ギア段を偶数段変速部における現在の変速ギア段(例えば、第4速ギア段)よりも低い変速ギア段(例えば、第2速ギア段)に切り替えてEV走行を行う際、当該切り替え時におけるハイブリッド車両のアクセルペダルが踏み込まれた状態であると、変速ギア段の切り替え期間に駆動力抜けが発生する可能性がある。
図12は、特許文献1に記載のハイブリッド車両が登坂路を第4速EV走行中に第2速EV走行に移行する際のアクセルペダル開度(AP開度)、車速(VP)、モータが出力するトルク(MOTトルク)、偶数段変速部における変速ギア段の位置、走行路の勾配、及び要求駆動力に対する実駆動力の各経時変化を示す図である。図12に示すように、第4速EV走行中に走行路の登り勾配が増大し、AP開度は正の所定値を維持しているものの車速VPが低下してきたために、現在選択されている第4速ギア段より低い第2速ギア段に切り替えて第2速EV走行へ移行する場合には、変速ギア段を切り替えるためにモータの出力を一度停止し、偶数段変速部をニュートラルとした状態でモータの回転数合わせを行った後、第2速ギア段を選択した状態でモータの出力を上げていく。このため、第4速ギア段が選択された状態でモータの出力を停止してから第2速ギア段が選択された状態でモータの出力が再開されるまでの期間(ギア段切り替え期間)には、ハイブリッド車両において実際に得られる駆動力(実駆動力)は、AP開度及び車速VPに基づく要求駆動力に対して大きく低下する。こういった駆動力抜けが発生すると加減速の大きな変化が生じ、ハイブリッド車両の商品性が低下するため好ましくない。
本発明の目的は、要求駆動力に対して駆動力が所定以上に低下することなく変速可能なハイブリッド車両を提供することである。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
内燃機関(例えば、後述の実施形態での内燃機関106)と、
電動機(例えば、後述の実施形態での電動機107)と、
前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方からの動力を変速して駆動輪に伝達する変速機(例えば、後述の実施形態での変速機110)と、
前記内燃機関、前記電動機及び前記変速機を制御する制御部(例えば、後述の実施形態でのECU105)と、を備えるハイブリッド車両であって、
前記変速機は、
第1断接手段(例えば、後述の実施形態での第1クラッチ41)を介して前記内燃機関に接続され、第1切替手段(例えば、後述の実施形態でのロック機構61、第1奇数段変速用シフター51A、第2奇数段変速用シフター51B)により複数のギア(例えば、後述の実施形態の遊星歯車機構30、第3速用駆動ギア23a、第5速用駆動ギア25a、第7速用駆動ギア97a)を選択可能な第1変速部(例えば、後述の実施形態での奇数段変速部)と、
第2断接手段(例えば、後述の実施形態での第2クラッチ42)を介して前記内燃機関に接続され、第2切替手段(例えば、後述の実施形態での第1偶数段変速用シフター52A、第2偶数段変速用シフター52B)により複数のギア(例えば、後述の実施形態での第2速用駆動ギア22a、第4速用駆動ギア24a、第6速用駆動ギア96a)を選択可能な第2変速部(例えば、後述の実施形態での偶数段変速部)と、を有し、
前記第1変速部には、前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方の動力が入力され、
前記第2変速部には、前記内燃機関の動力が入力され、
前記制御部は、
前記ハイブリッド車両が前記第1変速部を介した前記電動機からの動力のみによる第1走行中に、現在の変速ギア段よりも低い変速ギア段での前記第1変速部を介した前記電動機からの動力のみによる第2走行に切り替えると、当該切り替え期間に前記ハイブリッド車両の駆動力が要求駆動力に対して所定以上に低下することが予測されれば、前記第1走行から前記現在の変速ギア段より1段低い変速ギア段による前記第2変速部を介した前記内燃機関からの動力による第3走行へ移行するよう制御する、ハイブリッド車両である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記制御部は、
前記ハイブリッド車両の走行速度及び前記ハイブリッド車両のアクセルペダルに対する操作量を示すアクセルペダル開度に基づき、前記内燃機関の駆動、前記電動機の出力及び前記変速機の状態を制御し、
前記ハイブリッド車両が前記第1走行中、前記アクセルペダル開度が正の所定値以上の状態で前記走行速度がしきい値以下に低下すると、前記第1走行から前記第3走行へ移行するよう制御する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記制御部は、前記第1走行から前記第3走行へ移行するにあたって、前記第2断接手段を締結して前記現在の変速ギア段より1段低い前記第2変速部の変速ギア段を介して前記電動機の動力で前記内燃機関を始動する。
請求項1の発明によれば、第1変速部を介した電動機からの動力のみによる第1走行(例えば、第3速EV走行)中に、現在の変速ギア段よりも低い変速ギア段での第1変速部を介した電動機からの動力のみによる第2走行(例えば、第1速EV走行)に切り替えると、当該切り替え期間にハイブリッド車両の駆動力が要求駆動力に対して所定以上に低下することが予測されれば、現在の変速ギア段より1段低い変速ギア段による第2変速部を介した内燃機関からの動力による第3走行(例えば、第2速ENG走行)へ移行するよう制御する。第1走行から第3走行への移行に伴う変速ギア段の断接は第1変速部と第2変速部の双方で行われ、第2変速部を介した内燃機関からの動力が駆動輪に完全に伝達されるまでは、第1変速部を介した電動機からの動力が駆動輪に伝達されるため、第1走行から第3走行への移行に伴う変速時に、ハイブリッド車両の駆動力は要求駆動力に対して所定以上に低下しない。このように、ハイブリッド車両は、要求駆動力に対して駆動力が所定以上に低下することなく変速できる。
第1走行中に走行速度が低下して第1走行(例えば、第3速EV走行)から第2走行(例えば、第1速EV走行)へ移行しても、アクセルペダル開度が所定値未満であれば要求駆動力は小さいため、第1変速部での変速ギア段の変更に伴い駆動力が要求駆動力に対して所定以上に低下することはない。一方、第1走行中に走行速度が低下した際のアクセルペダル開度が所定値以上であれば、第2走行への移行に伴い上記低下が生じると予想される。このため、請求項2の発明では、第1走行中にアクセルペダル開度が正の所定値以上であるときに、走行速度がしきい値以下に低下すると、第1走行から第3走行(例えば、第2速ENG走行)へ移行するため、第1走行から第2走行への移行時に上記低下が予想される場合のみ、第3走行への移行を行う。したがって、内燃機関の無用な駆動を避けることができる。
第1走行から第3走行へ移行するにあたっては内燃機関を始動する必要があるが、内燃機関の始動方法には複数ある。1つは、第1断接手段を締結して電動機の動力で始動する方法であり、もう1つは、第2断接手段を締結して第2変速部の変速ギア段を介して電動機の動力で始動する方法である。第3走行時には第2変速部の所定のギアが選択されている必要があるため、第3走行を行うのであれば、遅かれ早かれ当該所定のギアは選択される。このため、請求項3の発明では、第1走行(例えば、第3速EV走行)から第3走行(例えば、第2速ENG走行)へ移行するにあたっては、第2断接手段を締結して、第1変速部における現在の変速ギア段より1段低い第2変速部の変速ギア段を介して前記電動機の動力で前記内燃機関を始動する。その結果、第1走行から第3走行への移行に伴う断接手段の操作を第2断接手段のみとすることができる。
一実施形態のハイブリッド車両の内部構成を示すブロック図である。 変速機の内部構成、並びに、内燃機関及び電動機等と当該変速機との関係を示す図である。 EV走行モードの一例である第3速EV走行時のトルクの伝達経路を示す図である。 第3速EV走行中に第1クラッチを締結して内燃機関を始動する際のトルクの伝達状況を示す図である。 第3速EV走行中に第2クラッチを締結して第2速用ギアを介して内燃機関を始動する際のトルクの伝達状況を示す図である。 車両の走行状態(AP開度及び車速VP)に応じて選択される走行モードを示す図である。 EV走行モードの一例である第1速EV走行時のトルクの伝達経路を示す図である。 図6に従って走行モードを選択する際にECUが行う制御のフローチャートである。 車両が登坂路を第3速EV走行中に第2速ENG走行に移行する際のAP開度、車速VP、電動機が出力するトルク(MOTトルク)、変速機の第2クラッチを断接するための油圧(偶数CLトルク)、内燃機関が出力するトルク(ENGトルク)、奇数段変速部における変速ギア段の位置、走行路の勾配、及び要求駆動力に対する実駆動力の各経時変化を示す図である。 内燃機関の始動完了後、第2速ENG走行前のトルクかけ替え時のトルクの伝達経路を示す図である。 ENG走行モードの一例である第2速ENG走行時のトルクの伝達経路を示す図である。 特許文献1に記載のハイブリッド車両が登坂路を第4速EV走行中に第2速EV走行に移行する際のアクセルペダル開度(AP開度)、車速(VP)、モータが出力するトルク(MOTトルク)、偶数段変速部における変速ギア段の位置、走行路の勾配、及び要求駆動力に対する実駆動力の各経時変化を示す図である。
以下、本発明に係るハイブリッド車両(HEV:Hybrid Electric Vehicle)の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態のハイブリッド車両の内部構成を示すブロック図である。図1に示すハイブリッド車両(以下、単に「車両」という。)は、内燃機関(ENG)106と、電動機(MOT)107と、変速機(T/M)110と、蓄電器(BAT)101と、VCU(Voltage Control Unit)102と、インバータ(INV)103と、車速センサ104と、ECU(Electronic Control Unit)105とを備え、走行状態等に応じて内燃機関106及び/又は電動機107の動力によって走行する。なお、図1中の太い実線は機械連結を示し、二重点線は電力配線を示し、細い実線の矢印は制御信号又は検出信号を示す。また、図2は、変速機110の内部構成、並びに、内燃機関106及び電動機107等と変速機110との関係を示す図である。
内燃機関106は、車両が走行するための動力を出力する。内燃機関106が出力した動力は、変速機110、減速機8及び駆動軸9を介して、駆動輪DWに伝達される。内燃機関106のクランク軸6aには、変速機110の第1クラッチ41と第2クラッチ42が設けられている。
電動機107は、車両が走行するための動力及び/又は内燃機関106を始動するための動力を出力する。電動機107が出力した車両が走行するための動力は、変速機110、減速機8及び駆動軸9を介して、駆動輪DWに伝達される。また、電動機107は、車両の制動時には発電機としての動作(回生動作)が可能である。
電動モータ7は、3相ブラシレスDCモータであり、ステータ71と、このステータ71に対向するように配置されたロータ72とを有し、後述する遊星歯車機構30のリングギア35の外周側に配置されている。ロータ72は、遊星歯車機構30のサンギア32に連結されて、遊星歯車機構30のサンギア32と一体に回転するように構成されている。
遊星歯車機構30は、サンギア32と、このサンギア32と同軸上に配置され、かつ、このサンギア32の周囲を取り囲むように配置されたリングギア35と、サンギア32とリングギア35に噛合されたプラネタリギア34と、このプラネタリギア34を自転可能、かつ、公転可能に支持するキャリア36とを有し、サンギア32とリングギア35とキャリア36が、相互に差動回転自在に構成されている。
リングギア35には、同期機構を有しリングギア35の回転を停止(ロック)可能に構成されたロック機構61が設けられている。なお、ロック機構61としてブレーキ機構等を用いてもよい。
変速機110は、内燃機関106及び電動機107の少なくとも一方からの動力を所定の変速比で変速して駆動輪DWに伝達する。変速機110の変速比はECU105からの指示に応じて変更される。変速機110の内部構成については後述する。
蓄電器101は、直列又は並列に接続された複数の蓄電セルを有し、例えば100〜200Vの高電圧を供給する。蓄電セルは、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池である。VCU102は、蓄電器101の出力電圧を直流のまま昇圧する。また、VCU102は、電動機107の回生動作時に電動機107が発電して直流に変換された電力を降圧する。VCU102によって降圧された電力は蓄電器101に充電される。インバータ103は、直流電圧を交流電圧に変換して3相電流を電動機107に供給する。また、インバータ103は、電動機107の回生動作時に電動機107が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
車速センサ104は、車両の走行速度(車速VP)を検出する。車速センサ104によって検出された車速VPを示す信号は、ECU105に送られる。
ECU105は、VCU102及びインバータ103の制御による電動機107の出力制御、変速機110の制御、並びに、内燃機関106の駆動制御を行う。また、ECU105には、車両の運転者によるアクセルペダル操作に応じたアクセルペダル開度(AP開度)を示す信号、及び車速センサ104からの車速VPを示す信号等が入力される。ECU105は、AP開度及び車速VPに基づき、車両に要求される駆動力(以下「要求駆動力」という。)を導出する。ECU105は、車速VP及び要求駆動力等に基づいて、後述する車両の走行モードを選択し、変速機110、並びに、内燃機関106及び電動機107が出力する各動力を制御する。なお、ECU105による変速機110の制御には、変速機110を構成する後述の第1、第2奇数段変速用シフター51A,51Bの制御、第1、第2偶数段変速用シフター52A,52Bの制御、後進用シフター53の制御、ロック機構61の制御、第1クラッチ41の断接制御及び第2クラッチ42の断接制御が含まれる。
次に、変速機110の内部構成の詳細について説明する。
変速機110は、前述した第1クラッチ41と第2クラッチ42と、遊星歯車機構30と、後述する複数の変速ギア段を備えた、いわゆるツインクラッチ式変速機である。
より具体的に、変速機110は、内燃機関106のクランク軸6aと同軸(回転軸線A1)上に配置された第1主軸11、第2主軸12、連結軸13と、回転軸線A1と平行な回転軸線B1を中心として回転自在なカウンタ軸14と、回転軸線A1と平行な回転軸線C1を中心として回転自在な第1中間軸15と、回転軸線A1と平行な回転軸線D1を中心として回転自在な第2中間軸16と、回転軸線A1と平行に配置された回転軸線E1を中心として回転自在なリバース軸17と、を備えている。
第1主軸11には、内燃機関106側に第1クラッチ41が設けられ、内燃機関106側とは反対側に遊星歯車機構30のサンギア32と電動モータ7のロータ72が第1主軸11と一体で回転するように設けられている。従って、第1主軸11は、第1クラッチ41によって選択的に内燃機関106のクランク軸6aと連結されるとともに電動モータ7と直結され、内燃機関106及び/又は電動モータ7の動力が入力されるように構成されている。
第2主軸12は、第1主軸11より短く中空に構成されており、第1主軸11の内燃機関106側の周囲を覆うように相対回転自在に配置されている。また、第2主軸12には、内燃機関106側に第2クラッチ42が設けられ、内燃機関106側とは反対側にアイドル駆動ギア27aが第2主軸12と一体で回転するように設けられている。従って、第2主軸12は、第2クラッチ42によって選択的に内燃機関106のクランク軸6aと連結され、内燃機関106の動力がアイドル駆動ギア27aへ入力されるように構成されている。
連結軸13は、第1主軸11より短く中空に構成されており、第1主軸11の内燃機関106側とは反対側の周囲を覆うように第1主軸11と相対回転自在に配置されている。また、連結軸13には、内燃機関106側に第3速用駆動ギア23aが連結軸13と一体で回転するように設けられ、内燃機関106側とは反対側に遊星歯車機構30のキャリア36が連結軸13と一体で回転するように設けられている。従って、プラネタリギア34の公転により連結軸13に設けられたキャリア36と第3速用駆動ギア23aが一体に回転するように構成されている。
さらに、第1主軸11には、連結軸13に設けられた第3速用駆動ギア23aと第2主軸12に設けられたアイドル駆動ギア27aとの間に、第3速用駆動ギア23aとともに奇数段変速部を構成する第7速用駆動ギア97aと第5速用駆動ギア25aとが、第3速用駆動ギア23a側からこの順に第1主軸11と相対回転自在に設けられている。また、第5速用駆動ギア25aとアイドル駆動ギア27aとの間には、第1主軸11と一体に回転する後進用従動ギア28bが設けられている。
第3速用駆動ギア23aと第7速用駆動ギア97aとの間には、第1主軸11と第3速用駆動ギア23a又は第7速用駆動ギア97aとを連結又は開放する第1奇数段変速用シフター51Aが設けられ、第7速用駆動ギア97aと第5速用駆動ギア25aとの間には、第1主軸11と第5速用駆動ギア25aとを連結又は開放する第2奇数段変速用シフター51Bが設けられている。
そして、第1奇数段変速用シフター51Aが第3速用接続位置でインギアするときには、第1主軸11と第3速用駆動ギア23aが連結して一体に回転し、第7速用接続位置でインギアするときには、第1主軸11と第7速用駆動ギア97aが連結して一体に回転し、第1奇数段変速用シフター51Aがニュートラル位置にあるときには、第1主軸11は第3速用駆動ギア23aと第7速用駆動ギア97aに対し相対回転する。なお、第1主軸11と第3速用駆動ギア23aが一体に回転するとき、第1主軸11に設けられたサンギア32と第3速用駆動ギア23aに連結軸13で連結されたキャリア36が一体に回転するとともに、リングギア35も一体に回転し、遊星歯車機構30が一体となる。
第2奇数段変速用シフター51Bがインギアするときには、第1主軸11と第5速用駆動ギア25aが連結して一体に回転し、ニュートラル位置にあるときには、第1主軸11は第5速用駆動ギア25aに対し相対回転する。
第1中間軸15には、第2主軸12に設けられたアイドル駆動ギア27aと噛合する第1アイドル従動ギア27bが第1中間軸15と一体で回転するように設けられている。
第2中間軸16には、第1中間軸15に設けられた第1アイドル従動ギア27bと噛合する第2アイドル従動ギア27cが第2中間軸16と一体で回転するように設けられている。第2アイドル従動ギア27cは、前述したアイドル駆動ギア27aと第1アイドル従動ギア27bとともに第1アイドルギア列27Aを構成し、内燃機関106の動力が第2主軸12から第1アイドルギア列27Aを介して第2中間軸16に伝達される。
また、第2中間軸16には、第1主軸11に設けられた第3速用駆動ギア23aと第7速用駆動ギア97aと第5速用駆動ギア25aと対応する位置に、それぞれ偶数段変速部を構成する第2速用駆動ギア22aと第6速用駆動ギア96aと第4速用駆動ギア24aとが第2中間軸16と相対回転自在に設けられている。
第2速用駆動ギア22aと第6速用駆動ギア96aとの間には、第2中間軸16と第2速用駆動ギア22a又は第6速用駆動ギア96aとを連結又は開放する第1偶数段変速用シフター52Aが設けられ、第6速用駆動ギア96aと第4速用駆動ギア24aとの間には、第2中間軸16と第4速用駆動ギア24aとを連結又は開放する第2偶数段変速用シフター52Bが設けられている。
そして、第1偶数段変速用シフター52Aが第2速用接続位置でインギアするときには、第2中間軸16と第2速用駆動ギア22aが連結して一体に回転し、第6速用接続位置でインギアするときには、第2中間軸16と第6速用駆動ギア96aが連結して一体に回転し、第1偶数段変速用シフター52Aがニュートラル位置にあるときには、第2中間軸16は第2速用駆動ギア22aと第6速用駆動ギア96aに対し相対回転する。
第2偶数段変速用シフター52Bがインギアするときには、第2中間軸16と第4速用駆動ギア24aが連結して一体に回転し、ニュートラル位置にあるときには、第2中間軸16は第4速用駆動ギア24aに対し相対回転する。
カウンタ軸14には、内燃機関106側とは反対側から順に第1共用従動ギア23bと、第2共用従動ギア96bと、第3共用従動ギア24bと、パーキングギア21と、ファイナルギア26aとが一体回転可能に設けられている。
ここで、第1共用従動ギア23bは、連結軸13に設けられた第3速用駆動ギア23aと噛合して第3速用駆動ギア23aと共に第3速用ギア23を構成し、第2中間軸16に設けられた第2速用駆動ギア22aと噛合して第2速用駆動ギア22aと共に第2速用ギア22を構成する。
第2共用従動ギア96bは、第1主軸11に設けられた第7速用駆動ギア97aと噛合して第7速用駆動ギア97aと共に第7速用ギア97を構成し、第2中間軸16に設けられた第6速用駆動ギア96aと噛合して第6速用駆動ギア96aと共に第6速用ギア96を構成する。
第3共用従動ギア24bは、第1主軸11に設けられた第5速用駆動ギア25aと噛合して第5速用駆動ギア25aと共に第5速用ギア25を構成し、第2中間軸16に設けられた第4速用駆動ギア24aと噛合して第4速用駆動ギア24aと共に第4速用ギア24を構成する。
ファイナルギア26aは減速機8と噛合して、減速機8は、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに連結されている。従って、カウンタ軸14に伝達された動力はファイナルギア26aから減速機8、駆動軸9,9、駆動輪DW,DWへと出力される。
リバース軸17には、第1中間軸15に設けられた第1アイドル従動ギア27bと噛合する第3アイドル従動ギア27dがリバース軸17と一体回転可能に設けられている。第3アイドル従動ギア27dは、前述したアイドル駆動ギア27aと第1アイドル従動ギア27bとともに第2アイドルギア列27Bを構成し、内燃機関106の動力が第2主軸12から第2アイドルギア列27Bを介してリバース軸17に伝達される。また、リバース軸17には、第1主軸11に設けられた後進用従動ギア28bと噛合する後進用駆動ギア28aがリバース軸17と相対回転自在に設けられている。後進用駆動ギア28aは、後進用従動ギア28bとともに後進用ギア列28を構成している。さらに後進用駆動ギア28aの内燃機関106側とは反対側にリバース軸17と後進用駆動ギア28aとを連結又は開放する後進用シフター53が設けられている。
そして、後進用シフター53が後進用接続位置でインギアするときには、リバース軸17と後進用駆動ギア28aとが一体に回転し、後進用シフター53がニュートラル位置にあるときには、リバース軸17と後進用駆動ギア28aとが相対回転する。
なお、第1、第2奇数段変速用シフター51A、51B、第1、第2偶数段変速用シフター52A、52B、後進用シフター53は、接続する軸とギアの回転数を一致させる同期機構を有するクラッチ機構を用いている。
このように構成された変速機110には、2つの変速軸の一方の変速軸である第1主軸11上に第3速用駆動ギア23aと第7速用駆動ギア97aと第5速用駆動ギア25aからなる奇数段変速部が構成され、2つの変速軸の他方の変速軸である第2中間軸16上に第2速用駆動ギア22aと第6速用駆動ギア96aと第4速用駆動ギア24aからなる偶数段変速部が構成される。
以上の構成により、本実施形態の変速機110は、以下の第1〜第5の伝達経路を有している。
(1)第1伝達経路は、内燃機関106の動力が、第1主軸11、遊星歯車機構30、連結軸13、第3速用ギア23(第3速用駆動ギア23a、第1共用従動ギア23b)、カウンタ軸14、ファイナルギア26a、減速機8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに伝達される伝達経路である。ここで、遊星歯車機構30の減速比は、第1伝達経路を介して駆動輪DW,DWに伝達されるエンジントルクが第1速相当となるように設定されている。即ち、遊星歯車機構30の減速比と第3速用ギア23の減速比をかけ合わせた減速比が第1速相当となるように設定されている。この第1伝達経路を介して、第1クラッチ41を締結し、ロック機構61をロックするとともに第1、第2奇数段変速用シフター51A、51Bをニュートラルにすることで、第1速走行がなされる。
(2)第2伝達経路は、内燃機関106の動力が、第2主軸12、第1アイドルギア列27A(アイドル駆動ギア27a、第1アイドル従動ギア27b、第2アイドル従動ギア27c)、第2中間軸16、第2速用ギア22(第2速用駆動ギア22a、第1共用従動ギア23b)又は第4速用ギア24(第4速用駆動ギア24a、第3共用従動ギア24b)又は第6速用ギア96(第6速用駆動ギア96a、第2共用従動ギア96b)、カウンタ軸14、ファイナルギア26a、減速機8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに伝達される伝達経路である。この第2伝達経路を介して、第2クラッチ42を締結し、第1偶数段変速用シフター52Aを第2速用接続位置でインギアすることで第2速走行がなされ、第2偶数段変速用シフター52Bをインギアすることで第4速走行がなされ、第1偶数段変速用シフター52Aを第6速用接続位置でインギアすることで第6速走行がなされる。
(3)第3伝達経路は、内燃機関106の動力が、第1主軸11、第3速用ギア23(第3速用駆動ギア23a、第1共用従動ギア23b)又は第5速用ギア25(第5速用駆動ギア25a、第3共用従動ギア24b)又は第7速用ギア97(第7速用駆動ギア97a、第2共用従動ギア96b)、カウンタ軸14、ファイナルギア26a、減速機8、駆動軸9,9を介して、遊星歯車機構30を介さずに、駆動輪DW,DWに伝達される伝達経路である。この第3伝達経路を介して、第1クラッチ41を締結し、第1奇数段変速用シフター51Aを第3速用接続位置でインギアすることで第3速走行がなされ、第2奇数段変速用シフター51Bをインギアすることで第5速走行がなされ、第1奇数段変速用シフター51Aを第7速用接続位置でインギアすることで第7速走行がなされる。
(4)第4伝達経路は、電動モータ7の動力が、遊星歯車機構30又は第3速用ギア23(第3速用駆動ギア23a、第1共用従動ギア23b)又は第5速用ギア25(第5速用駆動ギア25a、第3共用従動ギア24b)又は第7速用ギア97(第7速用駆動ギア97a、第2共用従動ギア96b)、カウンタ軸14、ファイナルギア26a、減速機8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに伝達される伝達経路である。この第4伝達経路を介して、第1及び第2クラッチ41、42を切断した状態で、ロック機構61をロックするとともに第1、第2奇数段変速用シフター51A、51Bをニュートラルにすることで第1速EV走行がなされ、ロック機構61のロックを解除し第1奇数段変速用シフター51Aを第3速用接続位置でインギアすることで第3速EV走行がなされ、ロック機構61のロックを解除し第2奇数段変速用シフター51Bをインギアすることで第5速EV走行がなされ、ロック機構61のロックを解除し第1奇数段変速用シフター51Aを第7速用接続位置でインギアすることで第7速EV走行がなされる。
(5)第5伝達経路は、内燃機関106の動力が、第2主軸12、第2アイドルギア列27B(アイドル駆動ギア27a、第1アイドル従動ギア27b、第3アイドル従動ギア27d)、リバース軸17、後進用ギア列28(後進用駆動ギア28a、後進用従動ギア28b)、遊星歯車機構30、連結軸13、第3速用ギア23(第3速用駆動ギア23a、第1共用従動ギア23b)、カウンタ軸14、ファイナルギア26a、減速機8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに連結される伝達経路である。この第5伝達経路を介して、第2クラッチ42を締結し後進用シフター53を後進用接続位置でインギアし且つロック機構61をロックすることで後進走行がなされる。
本実施形態の車両は、内燃機関106及び電動機107を含む駆動源の使用形態がそれぞれ異なる「EV走行モード」、「アシスト走行モード」及び「ENG走行モード」のいずれかで走行する。
EV走行モードで加速走行する車両は、電動機107からの動力によって走行し、このとき内燃機関106は駆動されない。また、EV走行モードで減速走行する車両では、電動機107が回生動作して得られた電力が蓄電器101に充電される。なお、EV走行モードは、上述した第1速EV走行、第3速EV走行、第5速EV走行及び第7速EV走行のいずれかによって実現される。
アシスト走行モードで加速走行する車両は、内燃機関106からの動力と電動機107からの動力とを併せた動力によって走行する。また、アシスト走行モードで減速走行する車両では、電動機107が回生動作して得られた電力が蓄電器101に充電され、内燃機関106は制動力を提供する。なお、アシスト走行モードは、上述した第1速走行〜第7速走行のいずれかによって実現される。
ENG走行モードで加速走行する車両は、内燃機関106からの動力によって走行し、このとき電動機107は車両が走行するための動力を出力するためには駆動されない。また、ENG走行モードで減速走行する車両では、内燃機関106は制動力を提供する。なお、ENG走行モードは、上述した第1速走行〜第7速走行のいずれかによって実現される。
図3は、EV走行モードの一例である第3速EV走行時に電動機107が出力した動力の変速機110における伝達経路を示す図である。上述したように、第3速EV走行では、第1及び第2クラッチ41、42を切断した状態で、ロック機構61のロックを解除し、第1奇数段変速用シフター51Aを第3速用接続位置でインギアすることで、電動モータ7の動力が第4伝達経路を介して駆動輪DW,DWに伝達される。
上述のEV走行モード(第3速EV走行)からアシスト走行モード又はENG走行モードへ切り替える場合には、内燃機関106を始動する必要がある。このとき、ECU105は、図4に示す第1クラッチ41を締結する方法と、図5に示す第1、第2偶数段変速用シフター52A,52Bのいずれかをインギアさせて第2クラッチ42を締結する方法が考えられる。なお、図5は、第1偶数段変速用シフター52Aが第2速用接続位置でインギアしている状態を示している。
図4に示す内燃機関106の始動方法では、電動モータ7のモータトルクが第3速用ギア23を介して駆動トルクとして駆動輪DW,DWに伝達されるとともに、第1クラッチ41を締結することで第1主軸11の回転が第1クラッチ41を介して内燃機関106のクランク軸6aに伝達される。このとき、第1奇数段変速用シフター51Aが第3速用接続位置でインギアしているので、第3速EV走行時の第1主軸11の回転数で内燃機関106が始動される。
図5に示す内燃機関106の始動方法では、電動モータ7のモータトルクが第3速用ギア23を介して駆動トルクとして駆動輪DW,DWに伝達されるとともに、第2クラッチ42を締結することで第2速用ギア22から第2中間軸16→第1アイドルギア列27A→第2主軸12に伝達され、第2主軸12の回転が第2クラッチ42を介して内燃機関106のクランク軸6aに伝達される。このとき、第1偶数段変速用シフター52Aが第2速用接続位置でインギアしているため、第2クラッチ42を締結すると、カウンタ軸14の回転が第2速用ギア22を介して内燃機関106に伝達されるため、図4に示す方法に比べて高い回転数で内燃機関106が始動される。
次に、車両が第3速EV走行中に変速を行う際にECU105が行う制御について説明する。
本実施形態では、車両が第3速EV走行中に、第1奇数段変速用シフター51Aを第3速用駆動ギア23aから開放し、ロック機構61をロックすることで実現される第1速EV走行に切り替えると、当該切り替え期間に車両の実駆動力が要求駆動力に対して所定以上に低下することが予測されれば、ECU105は、図5に示した方法によって内燃機関106を始動して、現在の変速ギア段より1段低い変速ギア段による第2速ENG走行へ移行するよう制御する。
図6は、車両の走行状態(AP開度及び車速VP)に応じて選択される走行モードを示す図である。図6に示すように、ECU105は、車両が第3速EV走行中に、AP開度が正の値thl〜thhの範囲(thl<thh)内の値であり車速VPがしきい値th1以下に低下すれば、第3速EV走行から第2速ENG走行へ移行するよう制御する。但し、車両が第3速EV走行中に車速VPがしきい値th1以下に低下しても、そのときのAP開度が値thl未満であれば、そのまま第3速EV走行が継続され、AP開度が値thl未満のまま車速VPがしきい値th2(<th1)以下に低下すると、ECU105は、第3速EV走行から図7に示す第1速EV走行へ移行するよう制御する。なお、AP開度が値thh以上であれば、ECU105は、車速VPの値によらず、ENG走行に移行する。
図8は、図6に従って走行モードを選択する際にECU105が行う制御のフローチャートである。図8に示すように、ECU105は、車両が第3速EV走行中であるか否かを判断し(ステップS101)、第3速EV走行中であればステップS103に進む。ステップS103では、ECU105は、AP開度が値thh未満(AP開度<thh)であるか否かを判断し、AP開度≧thhであればステップS105に進み、AP開度<thhであればステップS107に進む。ステップS105では、ECU105は、第3速EV走行から車速VPに応じた変速ギア段のENG走行へ移行するよう制御する。
ステップS107では、ECU105は、AP開度が値thl以上(thl≦AP開度)であるか否かを判断し、thl≦AP開度あればステップS109に進み、thl>AP開度であればステップS113に進む。ステップS109では、車速VPがしきい値th1以下(VP≦th1)であるか否かを判断し、VP≦th1であればステップS111に進み、VP>th1であればステップS101に戻る。ステップS111では、ECU105は、第3速EV走行から第2速ENG走行へ移行するよう制御する。
ステップS113では、車速VPがしきい値th2以下(VP≦th2)であるか否かを判断し、VP≦th2であればステップS115に進み、VP>th2であればステップS101に戻る。ステップS115では、ECU105は、第3速EV走行から第1速EV走行へ移行するよう制御する。
したがって、車両が第3速EV走行中に走行路の登り勾配が増大し、AP開度はthl〜thhの範囲内の値を維持しているものの車速VPがしきい値th1以下に低下したために変速を行う際、ECU105は、第3速EV走行から第2速ENG走行へ移行するよう制御する。図9は、車両が登坂路を第3速EV走行中に第2速ENG走行に移行する際のAP開度、車速VP、電動機107が出力するトルク(MOTトルク)、変速機110の第2クラッチ42を断接するための油圧(偶数CLトルク)、内燃機関106が出力するトルク(ENGトルク)、奇数段変速部における変速ギア段の位置、走行路の勾配、及び要求駆動力に対する実駆動力の各経時変化を示す図である。図9に示すように、第3速EV走行中に走行路の登り勾配が増大し、AP開度はthl〜thhの範囲内の値を維持しているものの車速VPがしきい値th1に低下すると、ECU105は、変速機110の第2クラッチ42に対する偶数CLトルクを所定トルクまで上げて第2クラッチ42を締結すると同時に、変速機110の第1偶数段変速用シフター52Aが第2速用接続位置でインギアした状態で、内燃機関106を始動するためのトルクを出力するよう電動機107(VCU102及びインバータ103)を制御する。その結果、MOTトルクの一部が第2クラッチ42を介して内燃機関106のクランク軸6aに伝達され、内燃機関106が始動する。なお、このように、MOTトルクによって内燃機関106を始動している間の実駆動力は、図5に示すように電動機107から供給されるため、当該実駆動力は要求駆動力に対して大きく低下しない。
内燃機関106が始動した後、ECU105は、偶数CLトルクを0に低下させて第2クラッチ42を開放すると同時に、MOTトルクを要求駆動力に応じたレベルまで下げる。次に、ECU105は、偶数CLトルクを徐々に上げて駆動輪DW,DWに伝達されるENGトルクの割合を上げていくと同時に、MOTトルクを徐々に下げていく。このときのトルクの伝達状況を図10に示す。最終的に、偶数CLトルクを第2クラッチ42が締結するまでのレベルに上げてMOTトルクを0まで下げた状態になると、第2速ENG走行への移行が完了する。第2速ENG走行時のトルクの伝達状況を図11に示す。なお、内燃機関106の始動完了後、第2速ENG走行前のトルクかけ替え期間の実駆動力は、図10に示したように内燃機関106と電動機107の双方から供給されるため、当該実駆動力は要求駆動力に対して大きく低下しない。
以上説明したように、本実施形態では、車両が第3速EV走行中に、第1速EV走行に切り替えるとその切り替え期間に実駆動力が要求駆動力に対して所定以上に低下することが予測されれば、第3速EV走行中のAP開度がthl〜thhの範囲内で車速VPがしきい値th1以下に低下すると、第3速EV走行から第2速ENG走行へ移行する。第3速EV走行から第2速ENG走行への移行に伴う変速機110の制御は奇数段変速部及び偶数段変速部の双方で行われ、偶数段変速部を介した内燃機関106からの動力が駆動輪DW,DWに完全に伝達されるまでは、奇数段変速部を介した電動機107からの動力が駆動輪DW,DWに伝達されるため、第3速EV走行から第2速ENG走行への移行に伴う変速時に、実駆動力は要求駆動力に対して所定以上に低下しない。このように、本実施形態の車両は、要求駆動力に対して駆動力が所定以上に低下することなく変速できる。
また、第3速EV走行から第1速EV走行へ移行しても、AP開度が値thl未満であれば要求駆動力は小さいため、奇数段変速部での変速ギア段の変更に伴い実駆動力が要求駆動力に対して所定以上に低下することはない。本実施形態では、第3速EV走行中のAP開度が値thl以上(かつ値thh未満)であるときに、車速VPがしきい値th1以下に低下すると、第3速EV走行から第2速ENG走行へ移行するため、第3速EV走行から第1速EV走行への移行時に伴い上記低下が生じると予想される場合のみ、第2速ENG走行への移行を行う。したがって、内燃機関106の無用な駆動を避けることができる。
また、第3速EV走行から第2速ENG走行へ移行するにあたっては内燃機関106を始動する必要があるが、内燃機関106の始動方法には図4に示した方法と図5に示した方法がある。図4に示した方法は、第1クラッチ41を締結して電動機107の動力で始動する方法であり、図5に示した方法は、第1偶数段変速用シフター52Aを第2速用接続位置にインギアした状態で、第2クラッチ42を締結して電動機107の動力で始動する方法である。第2速ENG走行時には第1偶数段変速用シフター52Aを第2速用接続位置にインギアする必要があるため、第2速ENG走行を行うのであれば、遅かれ早かれ当該インギアは行われる。本実施形態では、第3速EV走行から第2速ENG走行へ移行するにあたっては、図5に示した方法で内燃機関106を始動するため、第3速EV走行から第2速ENG走行への移行に伴う操作を第2クラッチ42のみとすることができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、第3速EV走行から、電動機107によるモータアシスト付き第2速ENG走行へ移行しても良い。また、上記実施形態は、第3速EV走行から第2速ENG走行への移行を例に説明したが、第5速EV走行から第4速ENG走行への移行にも、第7速EV走行から第6速ENG走行への移行にも適用できる。但し、第5速EV走行から第4速ENG走行への移行時には、第2偶数段変速用シフター52Bを第4速用接続位置にインギアし、第7速EV走行から第6速ENG走行への移行時には、第1偶数段変速用シフター52Aを第6速用接続位置にインギアする。
また、本実施形態では、電動機107が奇数段変速部に接続された場合の構成例を示したが、偶数段変速部に接続された構成であってもよい。
41 第1クラッチ
42 第2クラッチ
61 ロック機構
51A 第1奇数段変速用シフター
51B 第2奇数段変速用シフター
52A 第1偶数段変速用シフター
52B 第2偶数段変速用シフター
22a 第2速用駆動ギア
23a 第3速用駆動ギア
24a 第4速用駆動ギア
25a 第5速用駆動ギア
96a 第6速用駆動ギア
97a 第7速用駆動ギア
101 蓄電器
102 VCU
103 インバータ
104 車速センサ
105 ECU
106 内燃機関
107 電動機
110 変速機

Claims (3)

  1. 内燃機関と、
    電動機と、
    前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方からの動力を変速して駆動輪に伝達する変速機と、
    前記内燃機関、前記電動機及び前記変速機を制御する制御部と、を備えるハイブリッド車両であって、
    前記変速機は、
    第1断接手段を介して前記内燃機関に接続され、第1切替手段により複数のギアを選択可能な第1変速部と、
    第2断接手段を介して前記内燃機関に接続され、第2切替手段により複数のギアを選択可能な第2変速部と、を有し、
    前記第1変速部には、前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方の動力が入力され、
    前記第2変速部には、前記内燃機関の動力が入力され、
    前記制御部は、
    前記ハイブリッド車両が前記第1変速部を介した前記電動機からの動力のみによる第1走行中に、現在の変速ギア段よりも低い変速ギア段での前記第1変速部を介した前記電動機からの動力のみによる第2走行に切り替えると、当該切り替え期間に前記ハイブリッド車両の駆動力が要求駆動力に対して所定以上に低下することが予測されれば、前記第1走行から前記現在の変速ギア段より1段低い変速ギア段による前記第2変速部を介した前記内燃機関からの動力による第3走行へ移行するよう制御する、ハイブリッド車両。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両であって、
    前記制御部は、
    前記ハイブリッド車両の走行速度及び前記ハイブリッド車両のアクセルペダルに対する操作量を示すアクセルペダル開度に基づき、前記内燃機関の駆動、前記電動機の出力及び前記変速機の状態を制御し、
    前記ハイブリッド車両が前記第1走行中、前記アクセルペダル開度が正の所定値以上の状態で前記走行速度がしきい値以下に低下すると、前記第1走行から前記第3走行へ移行するよう制御する、ハイブリッド車両。
  3. 請求項1又は2に記載のハイブリッド車両であって、
    前記制御部は、前記第1走行から前記第3走行へ移行するにあたって、前記第2断接手段を締結して前記現在の変速ギア段より1段低い前記第2変速部の変速ギア段を介して前記電動機の動力で前記内燃機関を始動する、ハイブリッド車両。
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