JP2018040655A - 質量分析用データ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】サンプル間の差異を容易に見つけられるようにする。【解決手段】本発明の一態様の質量分析用データ処理装置は、クロマトグラフによって保持時間に応じて分離された試料成分を質量分析計に導入し、所定の時間間隔で繰り返し質量分析して得られる、複数の試料についての複数の質量分析データを記憶する記憶部と、複数の質量分析データ中の同一保持時間における各質量スペクトル間のばらつきを表す変動情報を求める変動情報作成部と、変動情報を含む画像情報を作成する画像データ作成部と、画像情報を表示する表示部と、を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、クロマトグラフで分離した試料成分を順次に質量分析して得られる質量スペクトルのデータを保持時間に応じて集積した質量分析データに基づいて、試料成分の同定を行う質量分析用データ処理装置に関する。
クロマトグラフ質量分析は、クロマトグラフィー法を用いて時間的に分離した成分を順次にイオン化し、さらに質量分析器によってイオンを質量電荷比[m/z]に応じて分離して検出器で検出する分析方法であり、既知の成分の定量分析、および未知の成分の定性分析が可能である。このような分析を行う質量分析装置は、経過時間(保持時間)にともなって検出される各成分の質量スペクトルをデータ処理するためのデータ処理装置を備えている。
このデータ処理装置は、例えば定性分析であれば、未知の成分のイオンの総量にあたる信号強度を保持時間にともなってプロットした全イオン電流クロマトグラム(Total Ion Current Chromatogram:以下「TICC」と記す)を作成し、このTICC上のサーチによって得たピーク位置の保持時間における質量スペクトルを抽出し、これをライブラリと比較することによってこのクロマトグラムのピーク位置の試料成分を同定する。
一方、定量分析であれば、既知の成分のイオンの信号強度を保持時間にともなってプロットしたマスクロマトグラムを作成し、このマスクロマトグラムから求めたピーク面積を検量線と比較することによって既知の成分を定量する。
ところで、複数の試料(以下「サンプル」と表記する)の分析結果を比較する際、コンターマップ(縦軸:質量電荷比[m/z]、横軸:保持時間[RT]、強度:色又は階調)を作成して比較する手法が、従来から用いられている。
図1に、一般的なコンターマップの例を示す。図1には、サンプルAとサンプルBの2つのコンターマップ201とコンターマップ202が示されている。コンターマップ201,202におけるスペクトルの複数のピーク201P,202Pには、ピーク値(強度)に応じた色がそれぞれ割り当てられている。図1では、ピーク201P,202Pに相当する部分の色が薄く(濃度が低く)表示されている。一般に、2つのサンプル間の差異を調べる場合には、オペレータが画面に並べて表示された2つのコンターマップを見比べる必要がある。
図2は、サンプル間の差異を調べる方法の一例として、比較する2つのサンプルのコンターマップ201,202を重ね合わせて差異を見る方法を示す。また、図3は、他の例として、比較対象のコンターマップ201,202の解像度が低い場合に、コンターマップ201,202の一部領域201a,202aを拡大した拡大コンターマップ203,204を見比べて差異を検出する方法を示す。
多数の分析結果を解析し、スペクトルを効率良く確認するための手法が、特許文献1に開示されている。この特許文献1には、複数のスペクトルを、化学物質の定性情報を第一の軸、化学物質の定量情報を第二の軸、化学物質を含む試料を識別するための情報又は分析条件を第三の軸として、第三の軸上に順番に並べて、2次元又は3次元表示することが記載されている。これにより、分析結果を利用したロット管理においてロット間の成分(複数の測定データ)の違いを人目で確認することができ、容易にロット間の差異を確認することができると記載されている。
コンターマップの分解能が低い場合は、コンピュータ上の1ピクセルに対し、ある保持時間のスペクトルのある質量電荷比[m/z]における強度を1対1の関係で割り当てることができない。そのような制約のため、ある時間範囲又は質量範囲の中で代表する強度を1つしか抽出することができない。例えば、図4に示すような2つのマスクロマトグラムA,Bがある場合に、両者の波形に違いはあったとしても、各保持時間範囲又は質量電荷比範囲で強度の最大値をコンターマップへマッピングした場合、両者は全く同じものになってしまう。両者の違いを見つけるためには、部分的に拡大して分解能を上げる手法が考えられるが、手間がかかるという問題がある。
特許文献1に記載された技術では、化学物質を含む試料を識別するための情報又は分析条件を第三の軸上に順番に並べることで、ロット間の成分の違いを一目で確認でき、容易にロット間の差異を確認することができるとされている。しかし、特許文献1に記載の方法では、オペレータが順番に並べられた複数のロットの測定データを見比べて測定データの違いを見つける必要がある。
上記の状況から、サンプル間の差異を容易に見つけられる手法が要望されていた。
本発明の一態様の質量分析用データ処理装置は、クロマトグラフによって保持時間に応じて分離された試料成分を質量分析計に導入し、所定の時間間隔で繰り返し質量分析して得られる質量スペクトルのデータを保持時間に応じて集積した質量分析データに基づいて、試料成分の同定を行うための質量分析データ処理装置である。
この質量分析データ処理装置は、複数の試料について得られた複数の質量分析データを記憶する記憶部と、複数の質量分析データ中の同一保持時間における各質量スペクトル間のばらつきを表す変動情報を求める変動情報作成部と、変動情報を含む画像情報を作成する画像データ作成部と、画像情報を表示する表示部と、を備える。
この質量分析データ処理装置は、複数の試料について得られた複数の質量分析データを記憶する記憶部と、複数の質量分析データ中の同一保持時間における各質量スペクトル間のばらつきを表す変動情報を求める変動情報作成部と、変動情報を含む画像情報を作成する画像データ作成部と、画像情報を表示する表示部と、を備える。
本発明の少なくとも一態様によれば、複数の試料のばらつきを表す変動情報が表示されるため、試料間の差異を容易に見つけることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、各図において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<第1の実施形態>
[質量分析装置の構成]
図5は、第1の実施形態に係る質量分析装置の概略を示す構成図である。図5に示す第1の実施形態の質量分析装置1は、クロマトグラフによって保持時間に応じて分離された試料成分を所定の時間間隔で繰り返し質量分析して得られる質量スペクトルのデータを保持時間に応じて集積した質量分析データに基づいて、試料成分の同定を行うものである。質量分析装置1は、クロマト分離部101および質量分析部102と共に、質量分析用データ処理装置1aを備えている。以下、これらの構成要素の詳細を説明する。
[質量分析装置の構成]
図5は、第1の実施形態に係る質量分析装置の概略を示す構成図である。図5に示す第1の実施形態の質量分析装置1は、クロマトグラフによって保持時間に応じて分離された試料成分を所定の時間間隔で繰り返し質量分析して得られる質量スペクトルのデータを保持時間に応じて集積した質量分析データに基づいて、試料成分の同定を行うものである。質量分析装置1は、クロマト分離部101および質量分析部102と共に、質量分析用データ処理装置1aを備えている。以下、これらの構成要素の詳細を説明する。
(クロマト分離部101)
クロマト分離部101は、分析対象となる混合物試料(サンプル)を成分毎に分離する部分である。このクロマト分離部101は、分析対象となるサンプルを導入するためのサンプル導入部101aと、導入されたサンプルを成分毎に分離するためのカラム101bとを備えている。カラム101bは、導入されたサンプルを通過させる固定相が充填されたものであり、固定相を通過する速度に応じて時間的に分離された成分は、各成分に固有の保持時間(RT:Retention Time)で質量分析部102に供給される。
クロマト分離部101は、分析対象となる混合物試料(サンプル)を成分毎に分離する部分である。このクロマト分離部101は、分析対象となるサンプルを導入するためのサンプル導入部101aと、導入されたサンプルを成分毎に分離するためのカラム101bとを備えている。カラム101bは、導入されたサンプルを通過させる固定相が充填されたものであり、固定相を通過する速度に応じて時間的に分離された成分は、各成分に固有の保持時間(RT:Retention Time)で質量分析部102に供給される。
このようなクロマト分離部101は、例えばガスクロマトグラフが用いられるが、これに限定されることはなく液体クロマトグラフや他のクロマトグラフであってもよい。
(質量分析部102)
質量分析部102は、クロマト分離部101で分離され時間差を持って供給される各成分を順次にイオン化し、イオン化した各成分のイオンをさらに質量電荷比[m/z]毎に分離して検出する部分である。このような質量分析部102は、イオン化部102aと質量分離部102bと検出器102cとを備えている。
質量分析部102は、クロマト分離部101で分離され時間差を持って供給される各成分を順次にイオン化し、イオン化した各成分のイオンをさらに質量電荷比[m/z]毎に分離して検出する部分である。このような質量分析部102は、イオン化部102aと質量分離部102bと検出器102cとを備えている。
イオン化部102aは、クロマト分離部101から供給された成分を、保持時間[RT]毎に順次にイオン化する。このイオン化部102aでは、それぞれの成分の分子イオンと、分子イオンが開裂した複数のフラグメントイオンとが生成される。
質量分離部102bは、イオン化部102aから供給された各イオンを質量電荷比[m/z]毎に分離し、特定の質量電荷比[m/z]のイオンのみを通過させ検出器102cに到達させる。この質量分離部102bにおいては、検出器102cに到達させるイオンの質量電荷比[m/z]をスキャンさせることにより、各イオンを質量電荷比[m/z]毎に順次に検出器102cに到達させ、これが一定時間毎に繰り返し行われる。このような質量分離部102bは、イオン化部102aとの組み合わせによって適宜の方式のものが用いられる。
検出器102cは、質量分離部102bにおいて質量電荷比[m/z]に応じて分離されたイオンの信号強度[I]を検出し、得られた信号強度(I)を上記スキャンに対応させて取り出すことにより、質量スペクトル信号が各スキャン毎に得られる。
(質量分析用データ処理装置1a)
質量分析用データ処理装置1aは、検出器102cで検出された質量スペクトル信号を保持時間[RT]と関連づけて質量分析データとして記憶し、この質量分析データに基づいて、分析対象となるサンプルの定性分析を実施する。
質量分析用データ処理装置1aは、検出器102cで検出された質量スペクトル信号を保持時間[RT]と関連づけて質量分析データとして記憶し、この質量分析データに基づいて、分析対象となるサンプルの定性分析を実施する。
このような質量分析用データ処理装置1aは、入出力制御部10、記憶部11、TICC作成部13、クロマトグラム作成部15、スペクトル抽出部17、コンターマップ作成部18、変動情報作成部20、サーチ部21、画像データ作成部23、操作部25、および表示部27を備えている。各部分の構成は、次のようである。
入出力制御部10は、予め設定されたプログラムおよび、オペレータによる操作部25からの操作にしたがって、他の各部における動作のタイミングを制御し、これによって質量分析用データ処理を実行する部分である。
このような入出力制御部10は、質量分析用データ処理装置1aを構成する他の各部と、質量分析部102の検出器102cとに接続されている。
記憶部11には、検出器102cで検出された質量スペクトル信号が、保持時間[RT]に関連づけて記憶される。
図6は、質量分析用データ処理装置1aにおいて記憶されるデータの構成を説明するための図である。図6に示すように、入出力制御部10には、検出器102cで検出された質量スペクトル信号が、保持時間[RT]にしたがって順に入力され、保持時間[RT]に関連づけて記憶される。
また記憶部11には、以降に説明するクロマトグラム作成部15で作成されたマスクロマトグラム(Extracted Ion Chromatogram:以下「EIC」とも記す)が記憶される。マスクロマトグラムとは、図6に破線で示すように、保持時間[RT]に対するイオンの信号強度[I]のグラフである。
さらに記憶部11には、既知の物質の質量スペクトルを化合物名および構造式と紐づけしたデータが、ライブラリとして格納されている。図7は、質量スペクトルの一例を示す図である。
TICC作成部13は、記憶部11に記憶されているデータに基づいて、検出器102cで検出された信号強度[I]を保持時間[RT]毎に積算した全イオン電流クロマトグラム(TICC)を作成する(図6参照)。
クロマトグラム作成部15は、例えば操作部25からの入力によって指定された質量電荷比[m/z]に関し、記憶部11に記憶されたデータに基づいて、保持時間[RT]に対する信号強度[I]の変化を表すマスクロマトグラム(EIC)を作成する(図6参照)。なお、図6においては、説明のために4箇所の質量電荷比[m/z]に対応する4つのマスクロマトグラムを破線で示した。また、クロマトグラム作成部15は、設定された所定の保持時間範囲に関し、基準ピーク(マススペクトル中で最大の強度を持つピーク)を抽出した基準ピーククロマトグラム(Base Peak Chromatogram:以下「BPCと」記す)を作成する。
スペクトル抽出部17は、操作部25からの入力によって指定された抽出時間位置[tp]の質量スペクトルを抽出する。
コンターマップ作成部18は、記憶部11に記憶された複数のサンプルの質量分析データに基づいて、各サンプルについて、サンプルに対応するサンプルコンターマップ(後述する図8参照)を作成する。サンプルコンターマップは、縦軸(第1の軸)を質量電荷比[m/z]、横軸(第2の軸)を保持時間[RT]としたマップ領域に、質量スペクトルを表す縦線を保持時間の順に並べて描画したマップであり、各スペクトルにおける信号強度が色で表される。
変動情報作成部20は、複数のサンプルのサンプルコンターマップ間のばらつきを表す変動情報を作成する。変動情報作成部20は、変動情報として、質量電荷比を示す軸を少なくとも有するグラフ(図8の変動係数コンターマップ37等)を作成する。例えば、図8に示す変動係数コンターマップ37は、縦軸が質量電荷比、横軸が保持時間を表すとともに、同一保持時間の各サンプルのマススペクトルについて、同じ質量電荷比における各マススペクトルの信号強度のばらつきを表す変動係数の値を算出し、その変動係数に対して色を割り当てられたものである。なお、以下の説明において、サンプルコンターマップと変動係数コンターマップを総称する場合には、「コンターマップ」と記す。
サーチ部21は、スペクトル抽出部17で抽出された質量スペクトルのライブラリサーチを実施し、質量スペクトルが示す成分とライブラリに記憶された物質との同定を行う。即ちサーチ部21は、予め多数の概知物質に関する質量スペクトルが登録されたライブラリを参照し、上記抽出された質量スペクトルが示す成分に該当する物質を検索し、サーチ結果として該当物質の候補を類似度と共に出力する。
画像データ作成部23は、TICC作成部13、クロマトグラム作成部15、スペクトル抽出部17、コンターマップ作成部18、変動情報作成部20およびサーチ部21で作成された各データを表示部27に表示するための画像データ(図8の分析結果表示画面30)を作成する。また画像データ作成部23は、質量分析用データ処理装置1aで実施する処理内容を、オペレータが選択し、又は設定するための画像を表示部27に表示するための画像データを作成する。画像データの詳細は、以降の複数サンプル間の差異検出方法において説明する。
操作部25は、質量分析用データ処理装置1aにおいて実行するデータ処理に関する各種設定を入力する部分である。データ処理に関する各種設定とは、クロマトグラム作成部15においてマスクロマトグラムを作成する保持時間範囲[Tw]の設定などである。この操作部25は、例えばキーボード、マウス、あるいは表示部27と一体形成されたタッチパネル式の操作部であってもよい。
表示部27は、画像データ作成部23で作成された画像を表示する部分であり、タッチパネル式の操作部を備えたものであってもよい。
[分析結果表示画面]
図8に、表示部27に画像データ作成部23により作成された分析結果表示画面30の例を示す。分析結果表示画面30は、抽出クロマトグラム表示領域30A、コンターマップ表示領域30B、および変動情報表示領域30Cから構成される。
図8に、表示部27に画像データ作成部23により作成された分析結果表示画面30の例を示す。分析結果表示画面30は、抽出クロマトグラム表示領域30A、コンターマップ表示領域30B、および変動情報表示領域30Cから構成される。
(抽出クロマトグラム表示領域30A)
抽出クロマトグラム表示領域30Aには、記憶部11に記憶されたデータに基づいて、設定ウィンドウ31、及び抽出クロマトグラム表示32が表示される。
抽出クロマトグラム表示領域30Aには、記憶部11に記憶されたデータに基づいて、設定ウィンドウ31、及び抽出クロマトグラム表示32が表示される。
−設定ウィンドウ31−
設定ウィンドウ31は、ウィンドウ幅(保持時間範囲)の入力欄、抽出クロマトグラムの選択欄、及び抽出クロマトグラム(EICの場合)の質量幅の入力欄を有する。
設定ウィンドウ31は、ウィンドウ幅(保持時間範囲)の入力欄、抽出クロマトグラムの選択欄、及び抽出クロマトグラム(EICの場合)の質量幅の入力欄を有する。
ウィンドウ幅(保持時間範囲)の入力欄は、抽出クロマトグラム表示32の横軸(保持時間[RT])の範囲を設定するためのものである。抽出クロマトグラムの選択欄は、抽出クロマトグラム表示32に表示されるクロマトグラム(抽出クロマトグラム)の指定を行うためのものである。質量幅(統一原子質量単位:u)の入力欄は、EICの場合に抽出するクロマトグラムの質量幅を指定するためのものである。オペレータは、操作部25を操作して、各入力欄又は設定欄への入力を行う。
図8の例では、抽出クロマトグラムにEIC(マスクロマトグラム)が選択されており、質量幅+0.1u〜−0.1u、およびウィンドウ幅0.15分の条件で抽出されたサンプルA〜Cのマスクロマトグラム32a〜32cが表示されている。なお、設定ウィンドウ31における各設定項目に対し、始めに所定の初期設定値が設定されていてもよい。
−抽出クロマトグラム表示32−
指定されたウィンドウ幅に基づき、コンターマップ上で指定されている区間(保持時間幅)のTICC、BPC又はEICを表示する。EICの場合には、コンターマップ上で指定された位置(質量電荷比指定部332,372)のEICを抽出して表示する。抽出クロマトグラム表示32では、測定したすべてのサンプルのクロマトグラムを重ねて表示する。
指定されたウィンドウ幅に基づき、コンターマップ上で指定されている区間(保持時間幅)のTICC、BPC又はEICを表示する。EICの場合には、コンターマップ上で指定された位置(質量電荷比指定部332,372)のEICを抽出して表示する。抽出クロマトグラム表示32では、測定したすべてのサンプルのクロマトグラムを重ねて表示する。
(コンターマップ表示領域30B)
コンターマップ表示領域30Bには、コンターマップ作成部18により作成されたコンターマップ、スペクトル抽出部17で抽出された質量スペクトル、およびサーチ部のライブラリサーチ結果が、サンプルごとに表示される。図8には、3つのサンプルA〜Cについての各分析結果が表示されている。サンプルAについて、サンプルコンターマップ33a、質量スペクトル34a、ライブラリサーチ結果35aが表示されている。同様に、サンプルBについて、サンプルコンターマップ33b、質量スペクトル34b、ライブラリサーチ結果35bが表示されており、サンプルCについて、サンプルコンターマップ33c、質量スペクトル34c、ライブラリサーチ結果35cが表示されている。以下、サンプルA〜Cを代表してサンプルAに関して各分析結果を図9〜図11を参照して説明する。
コンターマップ表示領域30Bには、コンターマップ作成部18により作成されたコンターマップ、スペクトル抽出部17で抽出された質量スペクトル、およびサーチ部のライブラリサーチ結果が、サンプルごとに表示される。図8には、3つのサンプルA〜Cについての各分析結果が表示されている。サンプルAについて、サンプルコンターマップ33a、質量スペクトル34a、ライブラリサーチ結果35aが表示されている。同様に、サンプルBについて、サンプルコンターマップ33b、質量スペクトル34b、ライブラリサーチ結果35bが表示されており、サンプルCについて、サンプルコンターマップ33c、質量スペクトル34c、ライブラリサーチ結果35cが表示されている。以下、サンプルA〜Cを代表してサンプルAに関して各分析結果を図9〜図11を参照して説明する。
−サンプルコンターマップ(EIC)−
図9は、サンプルコンターマップ33a(EICの場合)の例を示す図である。サンプルコンターマップ33aは、既述したように縦軸(第1の軸)が質量電荷比[m/z]、横軸(第2の軸)が保持時間[RT]を表すとともに、保持時間[RT]ごとのスペクトルの強度を色で表した3次元情報を持つマップである。サンプルコンターマップ33aは、抽出時間位置指定部331と、質量電荷比指定部332とを有する。図9のサンプルコンターマップ33aには、ピーク値(強度)に応じた色がそれぞれ割り当てられた複数のピーク33Pが表示される。
図9は、サンプルコンターマップ33a(EICの場合)の例を示す図である。サンプルコンターマップ33aは、既述したように縦軸(第1の軸)が質量電荷比[m/z]、横軸(第2の軸)が保持時間[RT]を表すとともに、保持時間[RT]ごとのスペクトルの強度を色で表した3次元情報を持つマップである。サンプルコンターマップ33aは、抽出時間位置指定部331と、質量電荷比指定部332とを有する。図9のサンプルコンターマップ33aには、ピーク値(強度)に応じた色がそれぞれ割り当てられた複数のピーク33Pが表示される。
抽出時間位置指定部331は、保持時間[RT]における時間位置を示すものであり、保持時間[RT]を示す横軸に直交する線状のGUIである。質量電荷比指定部332上の両矢印はウィンドウ幅331aである。ウィンドウ幅331aは、設定ウィンドウ31のウィンドウ幅と連動しており、設定されたウィンドウ幅の値に応じてウィンドウ幅331aの両矢印の長さが可変する。抽出時間位置指定部331は、重ね合わされたカーソル333と連動して動く。抽出時間位置指定部331の位置が移動することで、抽出クロマトグラム表示が変わる。
なお、設定ウィンドウ31を利用してウィンドウ幅を指定する構成を説明したが、ウィンドウ幅331aを操作してウィンドウ幅を調節してもよい。例えば、カーソル333をウィンドウ幅331aの両矢印の先端に重ねてドラッグしながら両矢印の長さを調整し、両矢印が所望の長さに達したらドラッグを解除することにより、ウィンドウ幅331aの長さを変更できる構成としてもよい。
質量電荷比指定部332は、質量電荷比[m/z]における抽出位置を示すものであり、質量電荷比[m/z]を示す縦軸に直交する線状のGUIである。質量電荷比指定部332は、重ね合わされたカーソル333と連動して動く。質量電荷比指定部332の位置が移動することで、抽出クロマトグラム表示と質量スペクトル表示が変わる。
すなわち、抽出時間位置指定部331と質量電荷比指定部332の交点の位置が、カーソル333と連動して動き、カーソル333の移動に伴って該交点の座標が変わることで、抽出クロマトグラム表示と質量スペクトル表示が変わる。カーソル333は、操作部25を操作して移動させることができる。
−サンプルコンターマップ(TICC、BPC)−
図10は、サンプルコンターマップ33a´(TICC、BPCの場合)の例を示す図である。TICC、BPCが選択された場合には、質量電荷比指定部332およびウィンドウ幅331aは表示されない。ただし、抽出クロマトグラムのウィンドウ幅を表す何らかの表示が必要であるため、図10の例のように、ウィンドウ幅を指定するGUIとして例えば矩形のウィンドウ幅枠331bが表示される。ウィンドウ幅枠331bの横軸方向(保持時間方向)の長さが、ウィンドウ幅を表す。図10には、予め設定した閾値を超えるピーク値(強度)が現れる複数の帯状の保持時間帯33Tが示されている。各保持時間帯33Tに対しピーク値に応じた色又は階調を割り当てて、各保持時間帯33Tを表示してもよい。
図10は、サンプルコンターマップ33a´(TICC、BPCの場合)の例を示す図である。TICC、BPCが選択された場合には、質量電荷比指定部332およびウィンドウ幅331aは表示されない。ただし、抽出クロマトグラムのウィンドウ幅を表す何らかの表示が必要であるため、図10の例のように、ウィンドウ幅を指定するGUIとして例えば矩形のウィンドウ幅枠331bが表示される。ウィンドウ幅枠331bの横軸方向(保持時間方向)の長さが、ウィンドウ幅を表す。図10には、予め設定した閾値を超えるピーク値(強度)が現れる複数の帯状の保持時間帯33Tが示されている。各保持時間帯33Tに対しピーク値に応じた色又は階調を割り当てて、各保持時間帯33Tを表示してもよい。
サンプルコンターマップ33a,33a´の主な機能は以下のとおりである。
・サンプルコンターマップを、抽出時間位置指定部331と質量電荷比指定部332の交点を中心に拡大および縮小することができる。サンプルコンターマップ33aの上方に複数のコンターマップ(変動係数コンターマップ37を含む)の表示倍率(%)を指定する入力欄(図8参照)が用意されている。この入力欄に所望の表示倍率を入力することで、複数のコンターマップの表示倍率が変わる。
・サンプルコンターマップ33a,33a´の拡大率及び縮小率を等倍にリセットすることができる。表示倍率を指定する入力欄に100(%)と入力してもよいし、不図示のリセットボタンを表示しておいてもよい。
・サンプルコンターマップを、抽出時間位置指定部331と質量電荷比指定部332の交点を中心に拡大および縮小することができる。サンプルコンターマップ33aの上方に複数のコンターマップ(変動係数コンターマップ37を含む)の表示倍率(%)を指定する入力欄(図8参照)が用意されている。この入力欄に所望の表示倍率を入力することで、複数のコンターマップの表示倍率が変わる。
・サンプルコンターマップ33a,33a´の拡大率及び縮小率を等倍にリセットすることができる。表示倍率を指定する入力欄に100(%)と入力してもよいし、不図示のリセットボタンを表示しておいてもよい。
さらに、サンプルコンターマップ33a,33a´は次のような機能も有する。
・サンプルコンターマップ33a,33a´をスクロールすることができる。例えば抽出時間位置指定部331,371又は質量電荷比指定部332,372が操作されることにより、スクロールする。図11の抽出時間位置指定部371及び質量電荷比指定部372も同様である。
・カーソル位置に基づき指定される任意のスペクトルによってライブラリサーチを実行することができる。ライブラリサーチを実行した場合は、実行した箇所(時間位置)にマーカM(例えば三角形)が表示される。また、操作部25の操作によりマーカMを削除することができる(ライブラリサーチ結果の消去)。図9,図10に示すように、分かりやすいようにサンプルコンターマップの上下にマーカMを配置してもよいし、さらに上下のマーカMを結ぶ線(例えば薄い色の線)を表示してもよい。後述する図11の変動係数コンターマップにも同様にマーカM及び線分を表示している。
・カーソル位置をロックしたり、ロックを解除したりすることができる。
・どのサンプルコンターマップ上でカーソル333が移動しても、抽出時間位置指定部331と質量電荷比指定部332は連動して動く。変動係数コンターマップ37上でも同じである。
これらの各機能は、操作部25、画像データ作成部23及び入出力制御部10の協働により実現される。
・サンプルコンターマップ33a,33a´をスクロールすることができる。例えば抽出時間位置指定部331,371又は質量電荷比指定部332,372が操作されることにより、スクロールする。図11の抽出時間位置指定部371及び質量電荷比指定部372も同様である。
・カーソル位置に基づき指定される任意のスペクトルによってライブラリサーチを実行することができる。ライブラリサーチを実行した場合は、実行した箇所(時間位置)にマーカM(例えば三角形)が表示される。また、操作部25の操作によりマーカMを削除することができる(ライブラリサーチ結果の消去)。図9,図10に示すように、分かりやすいようにサンプルコンターマップの上下にマーカMを配置してもよいし、さらに上下のマーカMを結ぶ線(例えば薄い色の線)を表示してもよい。後述する図11の変動係数コンターマップにも同様にマーカM及び線分を表示している。
・カーソル位置をロックしたり、ロックを解除したりすることができる。
・どのサンプルコンターマップ上でカーソル333が移動しても、抽出時間位置指定部331と質量電荷比指定部332は連動して動く。変動係数コンターマップ37上でも同じである。
これらの各機能は、操作部25、画像データ作成部23及び入出力制御部10の協働により実現される。
コンターマップ表示領域30Bには、複数のサンプルコンターマップが表示されるが、サンプル数が多い場合には、一画面内に収まりきらない。スクロールバー36にカーソル333(図9参照)を合わせて上下にスライドさせることにより、2ページ目以降に配置されたサンプルコンターマップが順次表示される。
−質量スペクトル表示−
サンプルコンターマップ又は変動係数コンターマップ上で指定されている保持時間[RT]の抽出時間位置の質量スペクトル(図8では質量スペクトル34a〜34c)を表示する。また、先頭のサンプル(サンプルA)の質量スペクトルとの類似度を計算して表示する。この類似度の計算は、スペクトル抽出部17又は入出力制御部10により行われる。
サンプルコンターマップ又は変動係数コンターマップ上で指定されている保持時間[RT]の抽出時間位置の質量スペクトル(図8では質量スペクトル34a〜34c)を表示する。また、先頭のサンプル(サンプルA)の質量スペクトルとの類似度を計算して表示する。この類似度の計算は、スペクトル抽出部17又は入出力制御部10により行われる。
また質量スペクトル表示は、質量スペクトル表示上でカーソルを操作することで、コンターマップと同様に拡大、縮小、スクロールする。質量スペクトル表示に対して操作を行う場合は、コンターマップのカーソルをロックする。
−ライブラリサーチ結果−
サンプルコンターマップ又は変動係数コンターマップ上の位置を指定してライブラリサーチを行った場合、ヒットした化合物情報を表示する。オペレータは、例えばコンターマップ上の任意の位置にカーソル333を合わせてクリック操作することにより、ライブラリサーチを指示する。コンターマップのマーカMにカーソル333を合わせると、再びサーチ結果が表示される。化合物情報の内容としては、例えば参照スペクトル、構造式、保持時間[RT]、化合物名、化学式、類似度などが挙げられる。
サンプルコンターマップ又は変動係数コンターマップ上の位置を指定してライブラリサーチを行った場合、ヒットした化合物情報を表示する。オペレータは、例えばコンターマップ上の任意の位置にカーソル333を合わせてクリック操作することにより、ライブラリサーチを指示する。コンターマップのマーカMにカーソル333を合わせると、再びサーチ結果が表示される。化合物情報の内容としては、例えば参照スペクトル、構造式、保持時間[RT]、化合物名、化学式、類似度などが挙げられる。
(変動情報表示領域30C)
変動情報表示領域30Cには、変動係数コンターマップ37と変動係数カラーマップ38が表示される。
変動情報表示領域30Cには、変動係数コンターマップ37と変動係数カラーマップ38が表示される。
−変動係数コンターマップ37−
図11は、変動係数コンターマップ(EICの場合)の例を示す図である。
変動係数コンターマップ37は、縦軸が質量電荷比[m/z]、横軸が保持時間[RT]のマップ領域を持つとともに、保持時間ごとの信号強度から同じ質量電荷比の変動係数の値を算出し、その変動係数に対して色を割り当てその色でドット(ピクセル)をマップ領域に描くことにより描画されている。
図11は、変動係数コンターマップ(EICの場合)の例を示す図である。
変動係数コンターマップ37は、縦軸が質量電荷比[m/z]、横軸が保持時間[RT]のマップ領域を持つとともに、保持時間ごとの信号強度から同じ質量電荷比の変動係数の値を算出し、その変動係数に対して色を割り当てその色でドット(ピクセル)をマップ領域に描くことにより描画されている。
ここで、変動情報作成部20による変動係数コンターマップの作成方法を説明する。
(1)比較対象の各サンプルについて単位保持時間毎に順次繰り返し質量分析して得られたデータから、各サンプルの保持時間データを重複なく抽出する。
(2)各サンプルの保持時間データから単位保持時間ごとにスペクトルを抽出する。このとき、サンプル間において他のサンプルのスペクトルの保持時間と完全に一致する保持時間が存在しない場合には、その保持時間に最も近いスペクトルを抽出する。なお、保持時間幅に閾値を設け、保持時間の差が閾値を超えている場合には、その保持時間でのスペクトルの抽出を行わないものとする。
(3)保持時間ごとに抽出された各サンプルのスペクトルの強度を共通の値(例えば最大強度)で正規化する。そして、スペクトル間で同じ質量電荷比[m/z]を持つ点について強度の変動係数を求め、求めた値に対応した色を割り当てて、マップ領域の該当位置にその色でドット(ピクセル)を描くことにより描画される(マッピング)。変動係数は、標準偏差/平均値で求められる。
(1)比較対象の各サンプルについて単位保持時間毎に順次繰り返し質量分析して得られたデータから、各サンプルの保持時間データを重複なく抽出する。
(2)各サンプルの保持時間データから単位保持時間ごとにスペクトルを抽出する。このとき、サンプル間において他のサンプルのスペクトルの保持時間と完全に一致する保持時間が存在しない場合には、その保持時間に最も近いスペクトルを抽出する。なお、保持時間幅に閾値を設け、保持時間の差が閾値を超えている場合には、その保持時間でのスペクトルの抽出を行わないものとする。
(3)保持時間ごとに抽出された各サンプルのスペクトルの強度を共通の値(例えば最大強度)で正規化する。そして、スペクトル間で同じ質量電荷比[m/z]を持つ点について強度の変動係数を求め、求めた値に対応した色を割り当てて、マップ領域の該当位置にその色でドット(ピクセル)を描くことにより描画される(マッピング)。変動係数は、標準偏差/平均値で求められる。
このように作成された変動係数コンターマップ37は、複数のサンプルの各サンプルコンターマップ上の同一位置の点毎の強度のばらつきを表す。図11の例には、後述する図12のカラー表示範囲指定部384で指定された色の範囲に該当するピーク37Pが表示されている。なお、変動係数コンターマップ37において、抽出時間位置指定部371及び質量電荷比指定部372は、サンプルコンターマップ33a〜33cの場合と同様の機能(操作性)を有しており、説明を割愛する。
−最小値設定欄382、最大値設定欄383−
図12は、変動係数カラーマップの例を示す図である。
変動係数カラーマップ38(変動情報カラーマップの一例)は、変動係数コンターマップ37の変動係数に応じて割り当てられる色の範囲を示す変動係数カラーバー381を備える。変動係数カラーバー381の左端と右端には、変動係数カラーマップ38でマッピングするための変動係数の最小値設定欄382と最大値設定欄383が配置される。この変動係数の最小値設定欄382および最大値設定欄383に設定値を入力することで、最大値と最小値が設定される。最小値以下の変動係数はカラーマップの左端の色にマッピングされ、最大値以上の変動係数は右端の色でマッピングされ、その間は線形補間されてマッピングされる。
図12は、変動係数カラーマップの例を示す図である。
変動係数カラーマップ38(変動情報カラーマップの一例)は、変動係数コンターマップ37の変動係数に応じて割り当てられる色の範囲を示す変動係数カラーバー381を備える。変動係数カラーバー381の左端と右端には、変動係数カラーマップ38でマッピングするための変動係数の最小値設定欄382と最大値設定欄383が配置される。この変動係数の最小値設定欄382および最大値設定欄383に設定値を入力することで、最大値と最小値が設定される。最小値以下の変動係数はカラーマップの左端の色にマッピングされ、最大値以上の変動係数は右端の色でマッピングされ、その間は線形補間されてマッピングされる。
なお、この最小値設定欄382と最大値設定欄383の設定値は、予め設定されていてもよいし、変動係数コンターマップ37を作成する都度、設定してもよい。また、操作部25を用いて、オペレータが任意に設定できるようにしてもよい。なお、図12の例では、最小値設定欄382に0(%)が設定され、最大値設定欄383には得られた最大変動係数に対応する100(%)が表示されているがこの限りではない。例えば、最小値を0(%)、最大値を10(%)のようにしてもよい。着目する変動係数の範囲を狭めるほど、色の分解能が上がる。
−変動係数カラーマップ−
変動係数カラーバー381上には、軸方向にスライド操作可能な枠状のカラー表示範囲指定部384が表示される。カラー表示範囲指定部384は、変動係数カラーバー381の色の範囲のうち変動係数コンターマップ37上に表示される色の範囲を指定するものである。変動係数コンターマップ37には、カラー表示範囲指定部384によって指定された範囲の色がマッピングされる。これにより、変動係数コンターマップ37の分解能が低く、色が重なってしまう場合であっても、カラー表示範囲指定部384の枠の幅を変更したり、スライドさせたりして、変動係数コンターマップ37にマッピングさせる色の範囲を変更することができる。図12には、一例としてカラー表示範囲指定部384の枠の左端の変動計数値として67、及び左端の変動計数値として88が表示されている。
変動係数カラーバー381上には、軸方向にスライド操作可能な枠状のカラー表示範囲指定部384が表示される。カラー表示範囲指定部384は、変動係数カラーバー381の色の範囲のうち変動係数コンターマップ37上に表示される色の範囲を指定するものである。変動係数コンターマップ37には、カラー表示範囲指定部384によって指定された範囲の色がマッピングされる。これにより、変動係数コンターマップ37の分解能が低く、色が重なってしまう場合であっても、カラー表示範囲指定部384の枠の幅を変更したり、スライドさせたりして、変動係数コンターマップ37にマッピングさせる色の範囲を変更することができる。図12には、一例としてカラー表示範囲指定部384の枠の左端の変動計数値として67、及び左端の変動計数値として88が表示されている。
拡大表示領域指定枠373は、変動係数コンターマップ37の拡大表示する領域を指定するためのものである。拡大表示領域指定枠373により指定された拡大表示領域が、変動係数コンターマップ37の全体に表示される。この変動係数コンターマップ37の拡大表示に連動して、サンプルコンターマップ33a〜33cの対応する領域が拡大表示される。変動係数コンターマップ37及びサンプルコンターマップ33a〜33cは、表示倍率がされると、変更後の倍率が表示される。拡大表示領域指定枠373の位置および大きさは、カーソル333を用いてドラッグ操作等を行うことにより調節できる。なお、拡大表示領域を指定する拡大表示領域指定枠373の形状は、円形でもよい。
図13は、上述した構成を有する第1の実施形態に係る質量分析用データ処理装置1aにより実行される処理の流れを示すフローチャートである。この図13に示す処理は、質量分析用データ処理装置1aの入出力制御部10を含む各部に予め設定されたプログラムに従って、定性分析を実施する手順を示している。なお、質量分析用データ処理装置1aの各部が、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することで本処理を実現するようにしてもよい。以下に、図13のフローチャートに沿って、図5、図8および必要図を参照しつつ、第1の実施形態動作の流れを説明する。
まず、記憶部11には、定性分析の対象となるサンプルを質量分析することによって得られた各質量電荷比[m/z]のイオンの信号強度[I]を表す質量スペクトルが、保持時間[RT]と関連づけて取り出された質量分析データが複数のサンプルA,B,Cについて記憶されていることとする。そして、入出力制御部10は、例えば操作部25から入力されたデータ処理開始の指示をトリガーとして、以下に説明する一連の処理を開始する。
先ず、スペクトル抽出部17は、記憶部11に記憶された各サンプルの質量分析データに基づいて、保持時間[RT]毎にスペクトル抽出を実施し、各サンプルそれぞれに全スペクトルを抽出する(S1)。
次に、サンプルコンターマップおよび抽出クロマトグラムに関する設定を行う(S2)。入出力制御部10は、オペレータによる操作部25の入力操作に従い、設定ウィンドウ31においてウィンドウ幅、抽出するクロマトグラムの種類、質量幅(EICのみ)を設定する。設定内容は、記憶部11に保持される。
次に、入出力制御部10は、オペレータによる操作部25の入力操作に従い、変動係数の最小値及び最大値、変動係数カラーマップ上で変動係数コンターマップにマッピングされるカラー範囲を設定する。設定内容は、記憶部11に保持される。
次に、画像データ作成部23は、上記設定内容に基づいて、分析結果表示画面30(図8)を作成して表示部27に表示する(S4)。このとき、クロマトグラム作成部15は、設定されたウィンドウ幅に基づいて、選択された抽出クロマトグラムを作成する。また、コンターマップ作成部18は、比較対象の複数のサンプルについてそれぞれ抽出された全スペクトルと、上記設定内容に基づいてサンプルコンターマップ33a〜33cを作成する。また、スペクトル抽出部17は、抽出時間位置指定部331,371の位置に基づき、各サンプルの質量スペクトル34a〜34cを抽出する。さらに、変動情報作成部20は、変動係数コンターマップ37を作成する。画像データ作成部23は、これらのクロマトグラム、コンターマップ、および質量スペクトルを含む画像データを作成する。
次に、入出力制御部10は、サンプルコンターマップ33a〜33c又は変動係数コンターマップ37上で、操作部25を用いてカーソルの移動操作が行われたかどうかを判定する(S5)。カーソルの移動操作がなかった場合には(S5のNO)、入出力制御部10は処理を終了する。
そして、カーソルの移動操作があった場合には(S5のYES)、クロマトグラム作成部15およびスペクトル抽出部17は、カーソルで指示された位置に基づき、抽出クロマトグラムおよび質量スペクトルを更新する(S6)。そして、更新後の抽出クロマトグラムおよび質量スペクトルが、分析結果表示画面30に表示される。
次に、入出力制御部10は、サンプルコンターマップ33a〜33c又は変動係数コンターマップ37上で、操作部25を用いてコンターマップの拡大操作が行われたかどうかを判定する(S7)。拡大操作は、例えば分析結果表示画面30(図8)のコンターマップの表示倍率の値を大きくする、コンターマップ上で拡大表示領域指定枠373を操作するなどである。拡大操作が行われなかった場合には(S7のNO)、入出力制御部10は処理を終了する。
コンターマップの拡大操作が行われた場合には(S7のYES)、コンターマップ作成部18は、指定された位置(抽出時間位置指定部331と質量電荷比指定部332の交点)を基点に、サンプルコンターマップ33a〜33c又は変動係数コンターマップ37を拡大表示する(S8)。また拡大操作に伴い、抽出クロマトグラムおよび質量スペクトルも更新される。
次に、入出力制御部10は、操作部25を用いてライブラリサーチの実行指示が行われたかどうかを判定する(S9)。ライブラリサーチの実行指示が行われなかった場合には(S9のNO)、入出力制御部10は処理を終了する。
ライブラリサーチの実行指示が行われた場合には(S9のYES)、サーチ部21は、複数のサンプルの質量スペクトルに対してライブラリサーチを実行し、ライブラリサーチが実行されたスペクトルの抽出位置にマーカMを表示する(マーキングする)(S10)。そして、ライブラリサーチ結果は、サンプルごとに分析結果表示画面30に表示される。ステップS10の処理が終了後、本フローチャートの処理を終了する。
上述した第1の実施形態によれば、変動情報としてスペクトルの強度のばらつきを示す変動係数コンターマップを表示することにより、複数のサンプルコンターマップの全体を肉眼で詳細に見較べることなく、また、比較対象のサンプルコンターマップの分解能が十分でなくても、サンプル間の差異のある位置(保持時間、質量電荷比)を予測(抽出)することができる。
また、第1の実施形態によれば、変動係数コンターマップの変動係数カラーマップのマッピング範囲(カラー表示範囲指定部384)をオペレータが任意に指定できる構成であるため、変動係数コンターマップに表示される変動係数の範囲を適宜調節することが可能である。それゆえ、比較対象のサンプルコンターマップの分解能の不足を補うことができる。
また、第1の実施形態によれば、変動係数コンターマップの変動係数の閾値(最小値、最大値)をオペレータが任意に指定できる構成であるため、変動係数コンターマップにおいてカラーマップのマッピング範囲(表示可能な変動係数)を適宜調節することが可能である。それにより、例えばサンプル間のスペクトルの強度の変動の大きい箇所あるいは変動の小さい箇所に絞って重点的に調べることが可能であるため、サンプルコンターマップ33a〜33cの分解能の不足を補うことができる。
また、第1の実施形態によれば、サンプルコンターマップの分解能の不足を、上記の変動係数コンターマップのマッピング範囲及び/又は変動係数の閾値を指定することにより補うことができるため、サンプルコンターマップのサイズを小さくすることが可能である。それゆえ、一つの画面に、より多くのサンプルのコンターマップを表示することができる。
また、第1の実施形態によれば、複数のサンプルのコンターマップ上の抽出クロマトグラム及び質量スペクトルの抽出位置(保持時間、質量電荷比)が連動して動くので、サンプル間のクロマトグラムや質量スペクトルの違いを一度に確認することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態は、変動情報として、変動係数コンターマップ37に代えて、2次元の変動情報グラフを用いた例である。以下、第2の実施形態について図14を参照して説明する。
第2の実施形態は、変動情報として、変動係数コンターマップ37に代えて、2次元の変動情報グラフを用いた例である。以下、第2の実施形態について図14を参照して説明する。
図14は、第2の実施形態に係る変動情報グラフの例を示す図である。変動情報グラフ41の縦軸はスペクトル類似度、横軸は保持時間[RT]を表す。変動情報作成部20は、保持時間ごとに、基準となるサンプル(例えばサンプルA)の質量スペクトルと他のサンプルの質量スペクトルとの類似度(図8)の平均値を計算し、保持時間ごとのスペクトル類似度として得る。スペクトル類似度が高いほど、サンプル間のスペクトルの強度等のばらつきが少ないと言える。線状の抽出時間位置指定部42は、抽出時間位置指定部331と同様に、任意に保持時間の時間位置を指定できる。
このような変動情報グラフ41を採用することにより、サンプル間に差異が生じている保持時間の位置を容易に確認することができる。さらに、変動情報グラフ41は、変動係数コンターマップ37と比較して、変動情報作成部20の処理負荷を軽減できる。なお、変動情報グラフ41のばらつき部41aは、類似度がばらつくとともに類似度が低下している。この理由として、複数の化合物のスペクトルが重なったり、サンプルに含まれる化合物がサンプル間で異なったりする可能性が考えられる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態は、変動情報として、変動係数コンターマップ37に代えて、1次元の変動情報グラフを用いた例である。以下、第3の実施形態について図15を参照して説明する。
第3の実施形態は、変動情報として、変動係数コンターマップ37に代えて、1次元の変動情報グラフを用いた例である。以下、第3の実施形態について図15を参照して説明する。
図15は、本発明の第3の実施形態に係る変動情報グラフの例を示す図である。変動情報グラフ45の横方向は保持時間[RT]を表す。変動情報作成部20は、図14と同様に、保持時間ごとに、サンプル間の質量スペクトルの類似度(図8)の平均値を計算し、スペクトル類似度として得る。図15の例では、類似度が低下した保持時間帯46,47,48を色で表示している。
このような変動情報グラフ41を採用することにより、サンプル間に差異が生じている保持時間の位置を容易に確認することができる。また、変動情報グラフ41は、変動係数コンターマップ37と比較して、変動情報作成部20に対する処理負荷を軽減できる。
<第4の実施形態>
上述した第1の実施形態は、変動情報として変動係数コンターマップ37を用いたが、変動係数ではなく標準偏差(もしくは分散)でもよい。例えば、比較対象の複数のサンプルが同一化合物であることがわかっているのであれば、ほぼ同じ測定結果(スペクトルの最大強度の差が少ない)が得られると推測されるので、標準偏差もしくは分散を用いることができる。
上述した第1の実施形態は、変動情報として変動係数コンターマップ37を用いたが、変動係数ではなく標準偏差(もしくは分散)でもよい。例えば、比較対象の複数のサンプルが同一化合物であることがわかっているのであれば、ほぼ同じ測定結果(スペクトルの最大強度の差が少ない)が得られると推測されるので、標準偏差もしくは分散を用いることができる。
また、上述した第1の実施形態では、変動係数コンターマップ37(変動情報)の表示に色を用いたが、階調を用いたり、立体表示したりしてもよい。
また、複数のサンプルの中に極少数の成分の近いサンプルが含まれる場合には、変動情報として、サンプル間のスペクトル強度の差分を利用してもよい。
また、比較対象のサンプルや、複数のサンプルに含まれると推測される異なるサンプルの数に応じて、上記第1〜第4の実施形態に係る変動係数や差異検出方法を使い分けてもよい。
なお、上述した実施形態にかかる質量分析用データ処理装置1aの動作は、ハードウェアによって行われてもよく、ソフトウェアによって行われてもよい。ソフトウェアによって行われる場合には、例えば質量分析用データ処理装置1aに設けられるCPUその他の制御装置が、質量分析用データ処理装置1aの内部に設けられたROM等の記録媒体(例えば記憶部11)に保存されたコンピュータプログラムを読み出して順次実行することによって行われるようにしてもよい。
また、上述した実施形態にかかる質量分析用データ処理装置1aの各構成要素は、それぞれのハードウェアがネットワークを介して互いに情報を送受信できるならば、いずれのハードウェアに実装されてもよい。また、ある処理部により実施される処理が、1つのハードウェアにより実現されてもよいし、複数のハードウェアによる分散処理により実現されてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明は、特許請求の範囲に記載された要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の変形例、応用例を取り得ることは勿論である。
1…質量分析装置、 1a…質量分析用データ処理装置、 10…入出力制御部、 11…記憶部、 13…TICC作成部、 15…クロマトグラム作成部、 17…スペクトル抽出部、 18…コンターマップ作成部、 20…変動情報作成部、 21…サーチ部、 23…画像データ作成部、 25…操作部、 27…表示部、 30…分析結果表示画面、 30A…抽出クロマトグラム表示領域、 30B…コンターマップ表示領域、 30C…差異情報表示領域、 31…設定ウィンドウ、 32a〜32c…マスクロマトグラム、 33a〜33c…サンプルコンターマップ、 34a〜34c…質量スペクトル、 35a〜35c…ライブラリサーチ結果、 37…変動係数コンターマップ(変動情報コンターマップ)、 38…変動係数カラーマップ(変動情報カラーマップ)、 41…変動情報表示グラフ、 42…抽出時間位置指定部、 45…変動情報表示バー、 331…抽出時間位置指定部、 331a…ウィンドウ幅、 331b…ウィンドウ幅枠、 332…質量電荷比指定部、 371…抽出時間位置指定部、 371a…ウィンドウ幅、 372…質量電荷比指定部、 373…拡大表示領域指定枠、 381…カラーバー、 382…最小値設定欄、 383…最大値設定欄、 384…カラー表示範囲指定部
Claims (10)
- クロマトグラフによって保持時間に応じて分離された試料成分を質量分析計に導入し、所定の時間間隔で繰り返し質量分析して得られる質量スペクトルのデータを保持時間に応じて集積した質量分析データに基づいて、前記試料成分の同定を行うための質量分析データ処理装置であって、
複数の試料について得られた複数の前記質量分析データを記憶する記憶部と、
前記複数の質量分析データ中の同一保持時間における各質量スペクトル間のばらつきを表す変動情報を求める変動情報作成部と、
前記変動情報を含む画像データを作成する画像データ作成部と、
前記画像データを表示する表示部と、を備える
質量分析用データ処理装置。 - 前記複数の質量分析データに基づき、第1の軸が質量電荷比、第2の軸が保持時間を表すとともに、前記保持時間ごとに抽出されたスペクトルの強度が色又は階調で表されるコンターマップを作成するコンターマップ作成部、を更に備え、
前記変動情報作成部は、前記変動情報として、保持時間を示す軸を少なくとも有するグラフを作成する
請求項1に記載の質量分析用データ処理装置。 - 前記変動情報作成部は、前記変動情報として、第1の軸が質量電荷比、第2の軸が保持時間を表すとともに、前記保持時間ごとに抽出されたスペクトルの強度から同じ質量電荷比の変動係数の値を算出し、前記変動係数に対して色又は階調を割り当てた変動係数コンターマップを作成する
請求項2に記載の質量分析用データ処理装置。 - 前記変動情報作成部は、前記変動係数コンターマップの前記変動係数に応じて割り当てられる色の範囲を示す変動係数カラーマップを作成し、
前記変動係数カラーマップは、該変動係数カラーマップの色の範囲のうち表示される色の範囲を指定するためのカラー表示範囲指定部を有し、前記カラー表示範囲指定部により指定された色の範囲に該当する変動係数に割り当てられた色が前記変動係数コンターマップに表示される
請求項3に記載の質量分析用データ処理装置。 - 前記複数の質量分析データから、前記保持時間の指定された時間位置の質量スペクトルをそれぞれ抽出するスペクトル抽出部と、
入力操作を受け付ける操作部と、を更に備え、
前記複数の試料ごとのコンターマップは、前記第2の軸の保持時間における時間位置を示す時間位置指定部を少なくとも有し、
前記変動係数コンターマップは、前記第2の軸の保持時間における時間位置を示す時間位置指定部を少なくとも有し、
前記操作部に対する入力操作に応じて、前記複数の試料ごとのコンターマップの前記時間位置指定部と、前記変動係数コンターマップの前記時間位置指定部とが連動して移動可能であり、前記スペクトル抽出部は、前記時間位置指定部の時間位置に応じて質量スペクトルを抽出し、前記画像データ作成部は、前記複数の試料についてのコンターマップ、前記変動係数コンターマップ、及び前記質量スペクトルを含む画像データを作成する
請求項3又は4に記載の質量分析用データ処理装置。 - 前記スペクトル抽出部で抽出された質量スペクトルに基づいて、予め多数の物質に関する情報が登録されたライブラリを参照して前記質量スペクトルが示す成分に該当する物質を検索するライブラリサーチを行うサーチ部を更に備え、
前記画像データ作成部は、前記複数の試料についてのコンターマップ、前記変動係数コンターマップ、前記質量スペクトル、及び前記サーチ部のサーチ結果を含む画像データを作成する
請求項5に記載の質量分析用データ処理装置。 - 前記複数の質量分析データに基づき、前記複数の試料ごとにクロマトグラムを作成するクロマトグラム作成部と、
前記画像データ作成部は、前記画像データに、指定された保持時間幅の前記クロマトグラムを更に含める
請求項5又は6に記載の質量分析用データ処理装置。 - 前記クロマトグラム作成部は、前記時間位置指定部の時間位置を中心とする前記保持時間幅の前記クロマトグラムを作成し、
前記画像データ作成部は、前記画像データに、前記時間位置指定部の位置を中心とする前記保持時間幅の前記クロマトグラムを含める
請求項7に記載の質量分析用データ処理装置。 - さらに、前記複数の試料ごとのコンターマップは、前記第1の軸の質量電荷比における抽出位置を示す質量電荷比指定部を有し、
前記変動係数コンターマップは、前記第1の軸の質量電荷比における抽出位置を示す質量電荷比指定線を有し、
前記操作部に対する入力操作に応じて、前記複数の試料ごとのコンターマップの前記質量電荷比指定部と、前記変動係数コンターマップの前記質量電荷比指定部とが連動して移動可能であり、前記クロマトグラム作成部は、前記複数の試料について、前記質量電荷比指定部の抽出位置により指定された質量電荷比のクロマトグラムを抽出し、前記画像データ作成部は、前記画像データに、各試料ごとの指定された質量電荷比のクロマトグラムを含める
請求項7又は8に記載の質量分析用データ処理装置。 - 前記変動情報作成部は、前記変動情報として、前記保持時間ごとに、基準となる試料の質量スペクトルと他の複数の質量スペクトルとの類似度の平均値を計算する
請求項2に記載の質量分析用データ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016174281A JP2018040655A (ja) | 2016-09-07 | 2016-09-07 | 質量分析用データ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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