JP2018039191A - インク消費量見積もり方法およびインク消費量見積もり装置 - Google Patents

インク消費量見積もり方法およびインク消費量見積もり装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、充分な見積もり精度を確保しつつインク消費量見積もり処理の高速化を実現することを目的とする。【解決手段】印刷用データの取得(S110)後、高解像度画像を用いてインク消費量を見積もる領域をユーザーに指定させる(S120,S130)ことにより、印刷領域に対して2つの領域(高解像度見積もりエリアおよび低解像度見積もりエリア)を設定する。その後、高解像度見積もりエリアに設定された領域については高解像度画像を用いてインク消費量(第1インク量)を見積もり(S140a,S150a)、低解像度見積もりエリアに設定された領域については低解像度画像を用いてインク消費量(第2インク量)を見積もる(S140b,S150b)。最後に、印刷によって消費される総インク量を第1インク量と第2インク量とから算出する(S160)。【選択図】図7

Description

本発明は、インクジェット印刷装置で印刷が行われる際のインクの消費量を見積もる方法に関する。
従来より、熱や圧力によってインクを基材(印刷用紙など)に吐出することにより印刷を行うインクジェット印刷装置が知られている。インクジェット印刷装置で印刷が実行されている途中でインクが不足すると、所望の印刷物が得られないので、インクや基材などに多大な無駄が生じる。そこで、印刷を実行したときのインクの消費量を事前に見積もる処理(以下、「インク消費量見積もり処理」という。)を実行する機能を備えたインクジェット印刷装置も開発されている。このようなインクジェット印刷装置によれば、ユーザーはインクが不足すると予測される場合に予めインクを補充することが可能となるので、インクや基材などの無駄の発生が抑制される。また、印刷に要するコストを事前に見積もるために上記機能が用いられることもある。
上述のようなインク消費量見積もり処理に関する発明は、例えば、特開2000−71582号公報や特開2007−265419号公報に開示されている。特開2000−71582号公報および特開2007−265419号公報に開示されたプリントシステムでは、RIP処理後の印刷対象データ(画像データ)に基づいて生成されたプレビューデータを用いて、インク消費量の予測が行われる。その際、プレビューデータに基づく画像(低解像度画像)の各画素が有する階調を平均化することによって、インク消費量の予測に要する時間の短縮が図られている。
特開2000−71582号公報 特開2007−265419号公報
特開2000−71582号公報や特開2007−265419号公報に開示された手法によれば、インク消費量見積もり処理の高速化は実現される。しかしながら、低解像度画像の階調を平均化することによってインク消費量が見積もられているため、見積もりの精度は充分ではない。このように、インク消費量見積もり処理が低解像度画像を用いて行われた場合には、充分な精度の見積もり値は得られない。
そこで、充分な精度の見積もり値を得るために、インク消費量見積もり処理を高解像度画像を用いて行うことが考えられる。しかしながら、インク消費量見積もり処理が高解像度画像を用いて行われた場合には、処理時間が増大する。
また、近年、例えば所定のフォーマット上にページ毎に異なる内容を印字するようなバリアブル印刷が盛んに行われている。このようなバリアブル印刷では、ページ毎にインク消費量が大きく異なることが多く、また、大量のページの印刷が行われることも多い。このため、インク消費量見積もり処理に関し、多大な処理時間を要することなく充分な精度の見積もり値を得ることが要求されている。
そこで本発明は、充分な見積もり精度を確保しつつインク消費量見積もり処理の高速化を実現することを目的とする。
第1の発明は、インクジェット印刷装置で印刷が行われる際のインクの消費量を見積もる方法であって、
印刷用データを取得する印刷用データ取得工程と、
前記印刷用データに基づく印刷領域に対して少なくとも2つの領域である第1領域および第2領域を設定する領域設定工程と、
前記印刷用データに基づく高解像度画像であって前記第1領域に対応する高解像度画像の印刷に要するインクの量である第1インク量をインクの色毎に算出する第1の見積もり工程と、
前記印刷用データに基づく低解像度画像であって前記第2領域に対応する低解像度画像の印刷に要するインクの量である第2インク量をインクの色毎に算出する第2の見積もり工程と、
前記印刷用データの印刷によって消費される総インク量をインクの色毎に前記第1インク量と前記第2インク量とから算出する総インク量算出工程と
を含むことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記領域設定工程では、オペレータによる操作を介することなく、前記第1領域および前記第2領域の設定が行われることを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、
前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
前記領域設定工程では、前記背景データとして有効なデータの存在する領域が前記第1領域に設定され、前記可変データとして有効なデータの存在する領域が前記第2領域に設定されることを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明において、
前記第1の見積もり工程では、1ページ分の背景データについての前記高解像度画像の印刷に要するインクの量が前記第1インク量として算出され、
前記第2の見積もり工程では、各ページの可変データについての前記低解像度画像の印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が前記第2インク量として算出され、
前記総インク量算出工程では、前記総インク量が下記の式で算出されることを特徴とする。
Mall=M1×NP+M2
ここで、Mallは前記総インク量を表し、M1は前記第1インク量を表し、M2は前記第2インク量を表し、NPは前記印刷用データのページ数を表す。
第5の発明は、第2の発明において、
前記印刷用データ取得工程では、前記印刷用データとして、複数種類のオブジェクトを含む印刷元データにラスタライズ処理が施されることによって生成されたデータが取得され、
前記領域設定工程では、各画素のデータを構成するオブジェクトの種類に基づいて前記第1領域および前記第2領域の設定が行われることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、
前記印刷用データを生成するために前記印刷元データにラスタライズ処理が施される際に各画素とオブジェクトの種類との対応関係を表すマスクデータを生成するマスクデータ生成工程を更に含み、
前記領域設定工程では、前記マスクデータに基づいて、前記第1領域および前記第2領域の設定が行われることを特徴とする。
第7の発明は、第5または第6の発明において、
前記領域設定工程では、オブジェクトの種類が文字であるデータが存在する領域は前記第1領域に設定され、オブジェクトの種類が画像であるデータが存在する領域は前記第2領域に設定されることを特徴とする。
第8の発明は、第1の発明において、
前記領域設定工程では、前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一方をオペレータに指定させるための領域指定画面が表示され、前記領域指定画面でのオペレータによる指定に基づいて前記第1領域および前記第2領域の設定が行われることを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明において、
前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
前記領域設定工程では、前記背景データおよび前記可変データのそれぞれについて前記領域指定画面が表示され、前記背景データおよび前記可変データのそれぞれについて前記第1領域および前記第2領域の設定が行われ、
前記第1の見積もり工程では、前記背景データおよび前記可変データのそれぞれについて、前記第1インク量の算出が行われ、
前記第2の見積もり工程では、前記背景データおよび前記可変データのそれぞれについて、前記第2インク量の算出が行われることを特徴とする。
第10の発明は、第9の発明において、
前記第1の見積もり工程では、
1ページ分の背景データについての前記高解像度画像の印刷に要するインクの量が前記背景データについての前記第1インク量として算出され、
各ページの可変データについての前記高解像度画像の印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が前記可変データについての前記第1インク量として算出され、
前記第2の見積もり工程では、
1ページ分の背景データについての前記低解像度画像の印刷に要するインクの量が前記背景データについての前記第2インク量として算出され、
各ページの可変データについての前記低解像度画像の印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が前記可変データについての前記第2インク量として算出され、
前記総インク量算出工程では、前記総インク量が下記の式で算出されることを特徴とする。
Mall=(BM1+BM2)×NP+(VM1+VM2)
ここで、Mallは前記総インク量を表し、BM1は前記背景データについての前記第1インク量を表し、BM2は前記背景データについての前記第2インク量を表し、VM1は前記可変データについての前記第1インク量を表し、VM2は前記可変データについての前記第2インク量を表し、NPは前記印刷用データのページ数を表す。
第11の発明は、第1の発明において、
前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
前記背景データとして有効なデータの存在する領域と前記可変データとして有効なデータの存在する領域との間で重複領域が存在するとき、前記重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値が、前記重複領域での前記背景データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値と前記重複領域での前記可変データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値との合計値と等しくされることを特徴とする。
第12の発明は、第1の発明において、
前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
前記背景データとして有効なデータの存在する領域と前記可変データとして有効なデータの存在する領域との間で重複領域が存在するとき、前記重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値が、前記重複領域での前記可変データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値と等しくされることを特徴とする。
第13の発明は、第1の発明において、
前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
前記背景データとして有効なデータの存在する領域と前記可変データとして有効なデータの存在する領域との間で重複領域が存在するとき、前記重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値が、前記重複領域での前記背景データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値および前記重複領域での前記可変データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値のうちの大きい方の値と等しくされることを特徴とする。
第14の発明は、インクジェット印刷装置で印刷が行われる際のインクの消費量を見積もるインク消費量見積もり装置であって、
印刷用データを取得する印刷用データ取得手段と、
前記印刷用データに基づく印刷領域に対して少なくとも2つの領域である第1領域および第2領域を設定する領域設定手段と、
前記印刷用データに基づく高解像度画像であって前記第1領域に対応する高解像度画像の印刷に要するインクの量である第1インク量をインクの色毎に算出する第1の見積もり手段と、
前記印刷用データに基づく低解像度画像であって前記第2領域に対応する低解像度画像の印刷に要するインクの量である第2インク量をインクの色毎に算出する第2の見積もり手段と、
前記印刷用データの印刷によって消費される総インク量をインクの色毎に前記第1インク量と前記第2インク量とから算出する総インク量算出手段と
を備えることを特徴とする。
第15の発明は、第14の発明において、
前記印刷用データ取得手段が前記印刷用データとして全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなるデータを取得したとき、前記領域設定手段は、前記背景データとして有効なデータの存在する領域を前記第1領域に設定し、前記可変データとして有効なデータの存在する領域を前記第2領域に設定することを特徴とする。
第16の発明は、第14の発明において、
前記印刷用データ取得手段は、前記印刷用データとして、複数種類のオブジェクトを含む印刷元データにラスタライズ処理が施されることによって生成されたデータを取得し、
前記領域設定手段は、各画素のデータを構成するオブジェクトの種類に基づいて前記第1領域および前記第2領域の設定を行うことを特徴とする。
第17の発明は、第14の発明において、
前記領域設定手段は、前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一方をオペレータに指定させるための領域指定画面を表示し、前記領域指定画面でのオペレータによる指定に基づいて前記第1領域および前記第2領域の設定を行うことを特徴とする。
上記第1の発明によれば、印刷領域に対して少なくとも2つの領域(第1領域および第2領域)の設定が行われ、第1領域については印刷用データに基づく高解像度画像を用いてインク消費量が見積もられ、第2領域については印刷用データに基づく低解像度画像を用いてインク消費量が見積もられる。このように高解像度画像を用いた見積もりと低解像度画像を用いた見積もりとを組み合わせてインク消費量の見積もり値が算出されるので、上記2つの領域を画像の特性を考慮しつつ適宜に設定することにより、充分な見積もり精度を確保しつつインク消費量見積もり処理を高速に実行することが可能となる。
上記第2の発明によれば、ユーザー(オペレータ)に操作負担を課することなく、上記第1の発明と同様の効果が得られる。
上記第3の発明によれば、ユーザー(オペレータ)に操作負担を課することなく、比較的簡易に上記2つの領域の設定を行うことが可能となる。
上記第4の発明によれば、全てのページに共通するデータである背景データに基づく印刷に要するインクの量については、高解像度画像を用いて1度だけ演算処理を行うことによって見積もられ、1ページ毎に異なるデータである可変データ(バリアブルデータ)に基づく印刷に要するインクの量については、低解像度画像を用いてページ毎に演算処理を行うことによって見積もられる。これにより、バリアブル印刷によって大量のページの印刷が行われる場合にも、多大な処理時間を要することなくインク消費量の見積もり値を充分な精度で事前に求めることが可能となる。
上記第5の発明によれば、より細かく上記2つの領域の設定が行われるので、処理時間の増大を抑制しつつインク消費量の見積もり精度を高めることが可能となる。
上記第6の発明によれば、上記第5の発明と同様の効果が得られる。
上記第7の発明によれば、上記第5の発明と同様の効果が得られる。
上記第8の発明によれば、高解像度画像を用いた見積もりを行う第1領域および低解像度画像を用いた見積もりを行う第2領域をユーザーが自由に設定することが可能となる。
上記第9の発明によれば、背景データおよび可変データのそれぞれについて、ユーザーは2つの領域(高解像度画像を用いた見積もりが行われる第1領域および低解像度画像を用いた見積もりが行われる第2領域)を設定することができる。このため、ユーザーは、処理速度と見積もり精度とのバランスをより好適なものとすることができる。
上記第10の発明によれば、背景データについては1ページ分のデータに基づいて見積もりが行われるので、処理時間の増大が抑制される。
上記第11の発明によれば、背景データと可変データとが重なる部分(重複領域)が存在するとき、処理速度を優先して、当該重複領域でのインク消費量の見積もり値が算出される。
上記第12の発明によれば、背景データと可変データとが重なる部分(重複領域)が存在するとき、当該重複領域でのインク消費量の見積もり値が精度良く算出される。
上記第13の発明によれば、上記第12の発明と同様、背景データと可変データとが重なる部分(重複領域)が存在するとき、当該重複領域でのインク消費量の見積もり値が精度良く算出される。
上記第14の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を奏するインク消費量見積もり装置が実現される。
上記第15の発明によれば、上記第3の発明と同様の効果を奏するインク消費量見積もり装置が実現される。
上記第16の発明によれば、上記第5の発明と同様の効果を奏するインク消費量見積もり装置が実現される。
上記第17の発明によれば、上記第8の発明と同様の効果を奏するインク消費量見積もり装置が実現される。
本発明の第1の実施形態に係る印刷システムの全体構成図である。 上記第1の実施形態におけるインクジェット印刷装置の一構成例を示す模式図である。 上記第1の実施形態における印刷制御装置のハードウェア構成図である。 上記第1の実施形態において、印刷制御装置で実現される機能の構成を示す機能ブロック図である。 上記第1の実施形態において、印刷用データの例を示す模式図である。 上記第1の実施形態において、1ページ分のデータの構成について説明するための図である。 上記第1の実施形態におけるインク消費量見積もり処理の手順を示すフローチャートである。 上記第1の実施形態において、背景データについての高解像度見積もりエリアの指定について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、背景データについての高解像度見積もりエリアの指定について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、バリアブルデータについての高解像度見積もりエリアの指定について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、バリアブルデータについての高解像度見積もりエリアの指定について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、背景画像とバリアブル画像とが重なる部分(重複領域)が存在するときの処理について説明するための図である。 本発明の第2の実施形態の概要について説明するための図である。 上記第2の実施形態におけるインク消費量見積もり処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態におけるインク消費量見積もり処理の手順を示すフローチャートである。 上記第3の実施形態において、マスクデータについて説明するための図である。 上記第3の実施形態において、マスクデータについて説明するための図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。なお、以下においては、「インク消費量の見積もり」のことを単に「見積もり」ということもある。
<1.第1の実施形態>
<1.1 印刷システムの全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る印刷システムの全体構成図である。この印刷システムは、印刷物を構成する文字や、ロゴ,絵柄,イラスト等の複数種類の部品を用いた編集処理を行うためのクライアントコンピュータ100と、入稿データ(印刷元データ)に対してRIP処理(ラスタライズ処理)などのデータ処理を施すことによって印刷用データを生成する印刷用データ生成装置200と、カラー印刷を実行するインクジェット印刷装置300とによって構成されている。インクジェット印刷装置300は、印刷機本体320とその制御装置である印刷制御装置310とによって構成されている。クライアントコンピュータ100と印刷用データ生成装置200とインクジェット印刷装置300とは、通信回線400によって互いに通信可能に接続されている。
この印刷システムによる印刷は、概略的には次のようにして行われる。まず、クライアントコンピュータ100において、各種部品の編集やレイアウトなどが行われることにより、例えば印刷対象をページ記述言語で記述したページデータが生成される。クライアントコンピュータ100で生成されたページデータは、印刷用データ生成装置200に入稿データとして与えられる。印刷用データ生成装置200では、入稿データに対してRIP処理などのデータ処理が施される。これにより、ビットマップ形式の印刷用データが生成される。印刷用データ生成装置200で生成された印刷用データはインクジェット印刷装置300に送られる。そして、インクジェット印刷装置300は、その印刷用データに基づいて印刷を実行する。
<1.2 インクジェット印刷装置の構成>
図2は、本実施形態におけるインクジェット印刷装置300の一構成例を示す模式図である。上述したように、このインクジェット印刷装置300は、印刷機本体320とその制御装置である印刷制御装置310とによって構成されている。
印刷機本体320は、印刷用紙等の基材32を供給する巻き出し部31と、基材32を印刷機構内部へと搬送するための第1の駆動ローラ33と、印刷機構内部で基材32を搬送するための複数個の支持ローラ34と、基材32にインクを吐出して印刷を行う印字部35と、印刷後の基材32を乾燥させる乾燥部36と、基材32への印刷の状態を検査する検査部37と、基材32を印刷機構内部から出力するための第2の駆動ローラ38と、印刷後の基材32を巻き取る巻き取り部39とを備えている。
印字部35には、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),およびK(ブラック)のインクをそれぞれ吐出するC用インクジェットヘッド35c,M用インクジェットヘッド35m,Y用インクジェットヘッド35y,およびK用インクジェットヘッド35kが含まれている。各インクジェットヘッド35c,35m,35y,および35kは、ピエゾ素子(圧電素子)の駆動によってインクを吐出する多数のノズルを有している。各ノズルからは、目標とするインクの液滴量に応じた波形の電圧がピエゾ素子に与えられることによってインクが吐出される。なお、印刷機構内部には、各インクジェットヘッド35c,35m,35y,および35kに供給するためのインクを溜めておくインクタンク(不図示)も設けられている。
印刷制御装置310は、以上のような構成の印刷機本体320の動作を制御する。印刷制御装置310に印刷出力の指示コマンドが与えられると、印刷制御装置310は、基材32が巻き出し部31から巻き取り部39へと搬送されるよう、印刷機本体320の動作を制御する。そして、基材32の搬送過程において、まず印字部35内の各インクジェットヘッド35c,35m,35y,および35kからのインクの吐出による印字が行われ、次に乾燥部36によって基材32の乾燥が行われ、最後に検査部37によって印刷状態の検査が行われる。
また、本実施形態においては、このインクジェット印刷装置300で印刷が行われた場合のインクの消費量を見積もる旨の指示コマンドがオペレータ(ユーザー)によって印刷制御装置310に与えられると、印刷制御装置310は後述のようにしてインクの消費量を見積もる。すなわち、本実施形態においては、この印刷制御装置310によってインク消費量見積もり装置が実現されている。
なお、本実施形態におけるインクジェット印刷装置300は、いわゆるフルカラーのバリアブル印刷が可能なインクジェット印刷装置である。このインクジェット印刷装置300では水性インクを用いた印刷が行われるが、水性インク以外のインク(例えばUVインク)を用いた印刷を行うインクジェット印刷装置におけるインク消費量の見積もりにも本発明を適用することができる。
図3は、本実施形態における印刷制御装置310のハードウェア構成図である。この印刷制御装置310は、CPU311と、ROM312と、RAM313と、補助記憶装置314と、キーボード等の入力操作部315と、表示部316と、ネットワークインタフェース部317とを有している。印刷用データ生成装置200から通信回線400経由で送られてくる印刷用データは、ネットワークインタフェース部317を介して印刷制御装置310の内部へと入力される。インク消費量見積もり処理を実行するプログラム(以下、「インク消費量見積もりプログラム」という。)は補助記憶装置314に格納されている。インク消費量見積もり処理の実行が指示されると、インク消費量見積もりプログラムが補助記憶装置314からRAM313へと読み出され、そのRAM313に読み出されたインク消費量見積もりプログラムをCPU311が実行することにより、インク消費量の見積もりが行われる。
図4は、インク消費量見積もりプログラムが実行されることによって印刷制御装置310で実現される機能の構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、印刷制御装置310には、機能的には、印刷用データ取得手段510と領域設定手段520と高解像度見積もり手段530と低解像度見積もり手段540と総インク量算出手段550とが設けられる。
印刷用データ取得手段510は、印刷用データ生成装置200から送られる印刷用データ(すなわち、ページデータ等の入稿データのラスタライズ処理後のデータ)DAを取得する。本実施形態においては、印刷用データDAは、背景データとバリアブルデータ(可変データ)とによって構成されている。背景データは、全てのページに共通するデータである。バリアブルデータは、1ページ毎に内容が異なるデータである。
領域設定手段520は、印刷用データDAに基づく印刷領域に対して2つの領域を設定する。詳しくは、領域設定手段520は、背景データおよびバリアブルデータのそれぞれについて、高解像度画像を用いて見積もりを行う領域(以下、「高解像度見積もりエリア」という。)R1と低解像度画像を用いて見積もりを行う領域(以下、「低解像度見積もりエリア」という。)R2とを設定する。なお、高解像度見積もりエリアR1によって第1領域が実現され、低解像度見積もりエリアR2によって第2領域が実現されている。
高解像度見積もり手段530は、領域設定手段520によって高解像度見積もりエリアR1に設定された領域におけるインク消費量の見積もりを行う。本実施形態においては、高解像度見積もり手段530は、背景データについて高解像度見積もりエリアR1に設定された領域におけるインク消費量を背景データに基づく高解像度画像を用いて見積もり、さらに、バリアブルデータについて高解像度見積もりエリアR1に設定された領域におけるインク消費量をバリアブルデータに基づく高解像度画像を用いて見積もる。なお、高解像度見積もり手段530によって見積もられたインク消費量を便宜上「第1インク量」という。第1インク量には符号M1を付す。
低解像度見積もり手段540は、領域設定手段520によって低解像度見積もりエリアR2に設定された領域におけるインク消費量の見積もりを行う。本実施形態においては、低解像度見積もり手段540は、背景データについて低解像度見積もりエリアR2に設定された領域におけるインク消費量を背景データに基づく低解像度画像を用いて見積もり、さらに、バリアブルデータについて低解像度見積もりエリアR2に設定された領域におけるインク消費量をバリアブルデータに基づく低解像度画像を用いて見積もる。なお、低解像度見積もり手段540によって見積もられたインク消費量を便宜上「第2インク量」という。第2インク量には符号M2を付す。
総インク量算出手段550は、印刷用データ生成装置200から送られた印刷用データDAの印刷が行われたときに消費される総インク量Mallを第1インク量M1と第2インク量M2とから算出する。
ところで、本実施形態に係るインクジェット印刷装置300では、4つの色(C,M,Y,K)のインクが用いられる。そこで、第1インク量M1,第2インク量M2,および総インク量Mallの見積もりは、インクの色毎に行われる。すなわち、インク消費量の見積もり値は、インクの色毎に得られる。
なお、本実施形態においては、高解像度見積もり手段530によって第1の見積もり手段が実現され、低解像度見積もり手段540によって第2の見積もり手段が実現されている。
<1.3 インク消費量見積もり処理>
<1.3.1 概要>
以下、本実施形態におけるインク消費量見積もり処理について説明する。印刷用データDAは上述したように背景データとバリアブルデータとによって構成されているところ、背景データおよびバリアブルデータのそれぞれに対して高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2の設定が行われる。本実施形態においては、これらの領域の設定は、後述するようにユーザー(オペレータ)が画面上で領域を指定することによって行われる。そして、背景データおよびバリアブルデータのそれぞれについて、高解像度見積もりエリアR1に設定された領域についての見積もりには高解像度画像が用いられ、低解像度見積もりエリアR2に設定された領域についての見積もりには低解像度画像が用いられる。このように、高解像度画像を用いた見積もりと低解像度画像を用いた見積もりとを組み合わせることによって、印刷用データDAの印刷が行われた場合に消費される総インク量Mallが見積もられる。
なお、以下においては、印刷用データDAとして模式的には図5に示すようなデータが印刷用データ生成装置200から印刷制御装置310に送られる場合を例に挙げて説明する。図5に示す印刷用データDAは複数ページで構成されており、各ページには背景データ(背景画像)とバリアブルデータ(バリアブル画像)とが含まれている。より詳しくは、各ページのデータには、模式的には図6に示すように、郵便番号の枠を表す背景データ(背景画像)と、宛先を表す文字および風景等の画像からなるバリアブルデータ(バリアブル画像)とが含まれている。
<1.3.2 処理手順>
図7は、本実施形態におけるインク消費量見積もり処理の手順を示すフローチャートである。なお、このインク消費量見積もり処理は、印刷制御装置310で実行される。但し、インク消費量見積もり処理が印刷制御装置310以外の装置で行われる場合にも本発明を適用することができる。
インク消費量見積もり処理の開始後、まず、印刷用データDAの取得が行われる(ステップS110)。具体的には、印刷制御装置310が印刷用データ生成装置200から印刷用データDAを受け取る。
次に、ユーザー(オペレータ)によって、背景データについての高解像度見積もりエリアR1の指定が行われる(ステップS120)。具体的には、印刷制御装置310の表示部316に、例えば図8に示すように、印刷用データDAを構成する複数ページのうちの代表ページの背景画像のみを所定の矩形領域(図8に示す例では、4×4の矩形領域)に区分して表した画面(領域指定画面)が表示される。このような領域指定画面が表示された状態で、ユーザーは、高解像度見積もりエリアR1に設定する矩形領域を例えば図9に示すように指定する。なお、図9に関し、符号61の網掛け領域がユーザーによって指定された矩形領域である。このようにしてユーザーによって指定された矩形領域の集合領域が高解像度見積もりエリアR1に設定される。また、背景データに関し、印刷領域全体のうちユーザーによって指定されなかった矩形領域の集合領域が低解像度見積もりエリアR2に設定される。以上のようにして、背景データについて、高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2の設定が行われる。
次に、ユーザーによって、バリアブルデータについての高解像度見積もりエリアR1の指定が行われる(ステップS130)。具体的には、印刷制御装置310の表示部316に、例えば図10に示すように、印刷用データDAを構成する複数ページのうちの代表ページのバリアブル画像のみを所定の矩形領域(図10に示す例では、4×4の矩形領域)に区分して表した画面(領域指定画面)が表示される。このような領域指定画面が表示された状態で、ユーザーは、高解像度見積もりエリアR1に設定する矩形領域を例えば図11に示すように指定する。なお、図11に関し、符号62の網掛け領域がユーザーによって指定された矩形領域である。このようにしてユーザーによって指定された矩形領域の集合領域が高解像度見積もりエリアR1に設定される。また、バリアブルデータに関し、印刷領域全体のうちユーザーによって指定されなかった矩形領域の集合領域が低解像度見積もりエリアR2に設定される。以上のようにして、バリアブルデータについて、高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2の設定が行われる。
次に、背景画像の印刷によって消費されるインクの量が見積もられる(ステップS140)。このステップS140では、印刷用データDAを構成する複数ページのうちの代表ページのみについてのインク消費量の見積もりが行われる。その際、ステップS120の処理により高解像度見積もりエリアR1に設定されている領域については、背景データに基づく高解像度画像を用いて見積もりが行われ、ステップS120の処理により低解像度見積もりエリアR2に設定されている領域については、背景データに基づく低解像度画像を用いて見積もりが行われる。すなわち、ステップS140は、詳細には、高解像度見積もりエリアR1についての見積もりを行うステップS140aと低解像度見積もりエリアR2についての見積もりを行うステップS140bとによって構成されている。ステップS140aでは背景データについての第1インク量M1が見積もられ、ステップS140bでは背景データについての第2インク量M2が見積もられる。以上のようにして、ステップS140では、背景画像の印刷に要するインクの量が見積もられる。
次に、バリアブル画像の印刷によって消費されるインクの量が見積もられる(ステップS150)。このステップS150では、上記ステップS140とは異なり、印刷用データDAを構成する複数ページのそれぞれについてのインク消費量の合計の見積もりが行われる。その際、ステップS130の処理により高解像度見積もりエリアR1に設定されている領域については、バリアブルデータに基づく高解像度画像を用いて見積もりが行われ、ステップS130の処理により低解像度見積もりエリアR2に設定されている領域については、バリアブルデータに基づく低解像度画像を用いて見積もりが行われる。すなわち、ステップS150は、詳細には、高解像度見積もりエリアR1についての見積もりを行うステップS150aと低解像度見積もりエリアR2についての見積もりを行うステップS150bとによって構成されている。ステップS150aではバリアブルデータについての第1インク量M1が見積もられ、ステップS150bではバリアブルデータについての第2インク量M2が見積もられる。以上のようにして、ステップS150では、バリアブル画像の印刷に要するインクの量が見積もられる。
ところで、ステップS140bおよびステップS150bでは、低解像度画像を用いた見積もりが行われる。これを実現するため、印刷制御装置310では、印刷用データDAの取得後、適宜のタイミングで、当該印刷用データDAに対してダウンサンプリング(画素数を少なくすること)を行うことによって低解像度画像が生成される。ステップS140aおよびステップS150aでは、高解像度画像を用いた見積もりが行われる。これに関しては、ステップS110で取得した印刷用データDAをそのまま高解像度画像として用いても良いし、低解像度画像の生成の際よりも高いサンプリング周波数で当該印刷用データDAに対してダウンサンプリングを行うことによって得られる画像を高解像度画像として用いても良い。
最後に、ステップS140での見積もり結果とステップS150での見積もり結果とに基づいて、印刷用データDAの印刷によって消費される総インク量Mallの算出が行われる(ステップS160)。詳しくは、総インク量Mallは下記の式で算出される。
Mall=(BM1+BM2)×NP+(VM1+VM2)
ここで、BM1は背景データについての第1インク量(ステップS140aで得られる見積もり値)を表し、BM2は背景データについての第2インク量(ステップS140bで得られる見積もり値)を表し、VM1はバリアブルデータについての第1インク量(ステップS150aで得られる見積もり値)を表し、VM2はバリアブルデータについての第2インク量(ステップS150bで得られる見積もり値)を表し、NPは印刷用データDAのページ数を表す。
以上のようにして、印刷用データDAの印刷によって消費される総インク量Mallの算出が行われることにより、インク消費量見積もり処理は終了する。なお、インク量(第1インク量M1,第2インク量M2,総インク量Mall)を見積もる際、有効なデータが存在していない部分については演算処理をスキップすることによって、このインク消費量見積もり処理の高速化を図ることができる。これについては、後述する第2の実施形態および第3の実施形態でも同様である。
ところで、上述したように、インク消費量の見積もりはインクの色毎に行われる。従って、例えば上記ステップS140aでは、4つの色(C,M,Y,K)のそれぞれについて、高解像度見積もりエリアR1における背景画像の印刷によって消費されるインクの量が見積もられる。
なお、本実施形態においては、上記ステップS110によって印刷用データ取得工程が実現され、上記ステップS120,S130によって領域設定工程が実現され、上記ステップS140a,S150aによって第1の見積もり工程が実現され、上記ステップS140b,S150bによって第2の見積もり工程が実現され、上記ステップS160によって総インク量算出工程が実現されている。
<1.3.3 背景画像とバリアブル画像とが重なる部分の処理>
ところで、印刷用データDAによっては、背景画像とバリアブル画像とが重なる部分(重複領域)が存在する場合(換言すれば、背景データとして有効なデータの存在する領域とバリアブルデータとして有効なデータの存在する領域との間で重なる部分が存在する場合)もある。そのような場合にインク消費量を見積もる際にどのような処理が行われるのかを図12を参照しつつ説明する。なお、ここでは3つの例を挙げて説明するが、具体的な処理については、それら3つの例には限定されない。また、以下の3つの例の処理など複数の処理を用意しておき、実際に実行する処理をユーザーが選択できるようにしても良い。
<1.3.3.1 第1の例>
第1の例について説明する。この例の処理では、見積もり値の精度よりも演算速度が優先される。具体的には、重複領域におけるインク消費量の見積もり値は、背景画像の印刷によって消費されると予測されるインクの量とバリアブル画像の印刷によって消費されると予測されるインクの量とをインクの色毎に単純に加算することによって求められる。
以上のように、第1の例においては、背景画像とバリアブル画像とが重なる部分(重複領域)が存在するとき、重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値は、当該重複領域での背景データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値と当該重複領域でのバリアブルデータに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値との合計値と等しくされる。
<1.3.3.2 第2の例>
第2の例について説明する。この例の処理では、演算速度よりも見積もり値の精度が優先される。具体的には、まず、実際の印刷時に実行される合成処理(背景データとバリアブルデータとを合成して、背景データとバリアブルデータとの区別のないデータを生成する処理)と同様の処理が実行される。その際、背景データの色とバリアブルデータの色とが混ざり合わないようにするため、重複領域の背景データを無色に相当するデータに変換する処理(「ノックアウト」,「抜き合わせ」などと呼ばれる処理)が行われる。そして、そのような処理で得られたデータを用いて見積もりが行われる。これにより、結果的には、バリアブル画像の印刷によって消費されると予測されるインクの量の見積もり値が、重複領域におけるインク消費量の見積もり値となる。
以上のように、第2の例においては、背景画像とバリアブル画像とが重なる部分(重複領域)が存在するとき、重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値は、当該重複領域でのバリアブルデータに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値と等しくされる。
<1.3.3.3 第3の例>
第3の例について説明する。この例の処理では、上記第2の例の処理と同様、演算速度よりも見積もり値の精度が優先される。この例においても、まず、実際の印刷時に実行される合成処理と同様の処理が実行される。その際、上記第2の例とは異なり、各画素について色毎に背景データの値とバリアブルデータの値のうちの大きい方の値(最大値)を合成後のデータの値とする処理(「Max合成」などと呼ばれる処理)が行われる。そして、そのような処理で得られたデータを用いて見積もりが行われる。これにより、結果的には、画素毎に、背景画像の印刷によって消費されると予測されるインクの量の見積もり値およびバリアブル画像の印刷によって消費されると予測されるインクの量の見積もり値のうちの大きい方の値が、重複領域におけるインク消費量の見積もり値となる。
以上のように、第2の例においては、背景画像とバリアブル画像とが重なる部分(重複領域)が存在するとき、重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値は、当該重複領域での背景データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値および当該重複領域でのバリアブルデータに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値のうちの大きい方の値と等しくされる。
<1.3.3.4 具体例>
例えば、或る画素に関し、背景画像の印刷によって消費されると予測されるインクの量が“(C,M,Y,K)=(20,30,45,12)”であって、かつ、バリアブル画像の印刷によって消費されると予測されるインクの量が“(C,M,Y,K)=(10,60,23,15)”であると仮定する。この場合、図12に示すように、第1の例では当該画素についての見積もり値は(C,M,Y,K)=(30,90,68,27)”となり、第2の例では当該画素についての見積もり値は(C,M,Y,K)=(10,60,23,15)”となり、第3の例では当該画素についての見積もり値は(C,M,Y,K)=(20,60,45,15)”となる。
<1.4 効果>
本実施形態によれば、背景データおよびバリアブルデータのそれぞれについて、ユーザーは印刷領域に対して2つの領域(高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2)を設定することができる。そして、高解像度見積もりエリアR1に設定された領域におけるインク消費量については印刷用データDAに基づく高解像度画像を用いて見積もりが行われ、低解像度見積もりエリアR2に設定された領域におけるインク消費量については印刷用データDAに基づく低解像度画像を用いて見積もりが行われる。このように、画像の特性を考慮しつつ、高解像度画像を用いた見積もりと低解像度画像を用いた見積もりとを組み合わせてインク消費量の見積もり値を算出することが可能となる。これにより、仮に低解像度画像を用いて見積もりを行った場合に大きな誤差が生じるような領域では高解像度画像を用いた見積もりを行うことによって充分な見積もり精度を確保しつつ、それ以外の領域では低解像度画像を用いた見積もりを行うことによって高速に見積もりを行うことができる。以上のように、本実施形態によれば、充分な見積もり精度を確保しつつインク消費量見積もり処理の高速化が実現される。従って、バリアブル印刷が行われる場合にも、多大な処理時間を要することなくインク消費量の見積もり値を充分な精度で求めることが可能となる。
<2.第2の実施形態>
<2.1 概要>
第1の実施形態においては、2つの領域(高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2)の設定はユーザーの操作(画面上で矩形領域を指定する操作)に基づいて行われていた。しかしながら、そのような操作はユーザーにとって負担が大きいことが多々ある。そこで、本実施形態においては、ユーザーの操作を介することなく、上記2つの領域の設定が行われる。より具体的には、背景データの存在する領域は高解像度見積もりエリアR1に設定され、バリアブルデータの存在する領域は低解像度見積もりエリアR2に設定される。
なお、本実施形態における印刷システムの全体構成やインクジェット印刷装置300の構成については、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する(図1〜図4を参照)。但し、印刷制御装置310で実現される機能構成(図4参照)に関し、本実施形態においては、領域設定手段520は、背景データとして有効なデータの存在する領域を高解像度見積もりエリアR1に設定するとともに、バリアブルデータとして有効なデータの存在する領域を低解像度見積もりエリアR2に設定する。これに伴い、高解像度見積もり手段530は、背景データについてのみ高解像度見積もりエリアR1に設定された領域におけるインク消費量の見積もりを行い、低解像度見積もり手段540は、バリアブルデータについてのみ低解像度見積もりエリアR2に設定された領域におけるインク消費量の見積もりを行う。
ここでも図5に示したようなデータが印刷用データDAとして印刷用データ生成装置200から印刷制御装置310に送られるものとするが、図13で符号63で示す領域には背景データのみが存在し、図13で符号64で示す領域にはバリアブルデータのみが存在するものと仮定する。
<2.2 インク消費量見積もり処理の手順>
図14は、本実施形態におけるインク消費量見積もり処理の手順を示すフローチャートである。インク消費量見積もり処理の開始後、まず、印刷用データDAの取得が行われる(ステップS210)。
次に、ステップS210で取得された印刷用データDAに基づき、背景データとして有効なデータの存在する領域が高解像度見積もりエリアR1に設定される(ステップS220)。図13に示す例では、背景データは符号63で示す領域のみに存在するので、符号63で示す領域が高解像度見積もりエリアR1に設定される。
次に、ステップS210で取得された印刷用データDAに基づき、バリアブルデータとして有効なデータの存在する領域が低解像度見積もりエリアR2に設定される(ステップS230)。図13に示す例では、バリアブルデータは符号64で示す領域のみに存在するので、符号64で示す領域が低解像度見積もりエリアR2に設定される。
以上のようにして、ユーザーの操作を介することなく、2つの領域(高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2)の設定が行われる。
次に、背景画像の印刷によって消費されるインクの量が見積もられる(ステップS240)。このステップS240では、印刷用データDAを構成する複数ページのうちの代表ページのみについてのインク消費量の見積もりが行われる。その際、ステップS220の処理により高解像度見積もりエリアR1に設定されている領域のみについて、背景データに基づく高解像度画像を用いた見積もりが行われる。以上のようにして、ステップS240では、1ページ分の背景データに基づく高解像度画像の印刷に要するインクの量が第1インク量M1として算出される。
次に、バリアブル画像の印刷によって消費されるインクの量が見積もられる(ステップS250)。このステップS250では、上記ステップS240とは異なり、印刷用データDAを構成する複数ページのそれぞれについてのインク消費量の合計の見積もりが行われる。その際、ステップS230の処理により低解像度見積もりエリアR2に設定されている領域のみについて、バリアブルデータに基づく低解像度画像を用いた見積もりが行われる。以上のようにして、ステップS250では、各ページのバリアブルデータに基づく低解像度画像の印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が第2インク量M2として算出される。
最後に、ステップS240での見積もり結果とステップS250での見積もり結果とに基づいて、印刷用データDAの印刷によって消費される総インク量Mallの算出が行われる(ステップS260)。詳しくは、総インク量Mallは下記の式で算出される。
Mall=M1×NP+M2
ここで、M1は第1インク量(ステップS240で得られる見積もり値)を表し、M2は第2インク量(ステップS250で得られる見積もり値)を表し、NPは印刷用データDAのページ数を表す。
以上のようにして、印刷用データDAの印刷によって消費される総インク量Mallの算出が行われることにより、インク消費量見積もり処理は終了する。
なお、ここでは背景画像とバリアブル画像とが重なる部分(重複領域)が存在しないことを前提に説明したが(図13を参照)、重複領域が存在する場合には第1の実施形態と同様の処理(上述した第1〜第3の例の処理)を行うようにすれば良い。
<2.3 効果>
本実施形態によれば、ユーザーの操作を介することなく、背景データの存在する領域が高解像度見積もりエリアR1に設定されるとともにバリアブルデータの存在する領域が低解像度見積もりエリアR2に設定される。そして、高解像度見積もりエリアR1に設定された領域におけるインク消費量については1ページ分の背景データに基づく高解像度画像を用いて見積もりが行われ、低解像度見積もりエリアR2に設定された領域におけるインク消費量については各ページのバリアブルデータに基づく低解像度画像を用いて見積もりが行われる。このようにして、全てのページに共通するデータである背景データに基づく印刷によるインク消費量については、高解像度で1度だけ演算処理を行うことによって見積もられ、1ページ毎に異なるデータであるバリアブルデータに基づく印刷によるインク消費量については、低解像度でページ毎に演算処理を行うことによって見積もられる。これにより、バリアブル印刷によって大量のページ(例えば数万ページ)の印刷が行われる場合にも、多大な処理時間を要することなくインク消費量の見積もり値を充分な精度で事前に求めることが可能となる。また、ユーザーに操作負担を課することもない。
<3.第3の実施形態>
<3.1 概要>
上述したように、ユーザーに領域設定のための操作をさせることは当該ユーザーにとって負担が大きいことが多々ある。そこで、第2の実施形態では、印刷用データDAの内容に関わらず、背景データの存在する領域は高解像度見積もりエリアR1に設定され、バリアブルデータの存在する領域は低解像度見積もりエリアR2に設定されていた。しかしながら、低解像度画像を用いて見積もりが行われても僅かな誤差しか生じないようなデータ(例えば、チント・イラストのデータや画像データなど)で背景データが構成されていることもあり、また、低解像度画像を用いて見積もりが行われると大きな誤差が生じるようなデータ(文字データや細線データなど)でバリアブルデータが構成されていることもある。そこで、本実施形態においては、各領域が背景データの存在する領域であるかバリアブルデータの存在する領域であるかということには関わらず、各画素のデータを構成するオブジェクトの種類に基づいて2つの領域(高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2)の設定が行われる。
なお、本実施形態における印刷システムの全体構成やインクジェット印刷装置300の構成については、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する(図1〜図4を参照)。但し、印刷制御装置310で実現される機能構成(図4参照)に関し、本実施形態においては、領域設定手段520は、オブジェクトの種類に応じて領域が設定されるよう、各画素とオブジェクトの種類との対応関係を表すマスクデータに基づいて、高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2の設定が行われる。また、印刷用データ取得手段510は、印刷用データDAに加えて後述するマスクデータを印刷用データ生成装置200から受け取る。
<3.2 インク消費量見積もり処理の手順>
図15は、本実施形態におけるインク消費量見積もり処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態においては、まず、オブジェクトの種類を識別できるようにするためのマスクデータが生成される(ステップS310)。マスクデータは、例えば、印刷用データ生成装置200で入稿データに対してRIP処理が行われる際に印刷用データDAとともに生成される。マスクデータはページ毎に用意されるデータであって、本実施形態では1画素分のデータは図16に示すような4ビットのデータである。それら4ビットの各々は次のように使用される。該当の画素の部分にオブジェクトが全く存在していなければ、1ビット目の値が「1」となる。該当の画素の部分に文字データあるいは細線データが存在していれば、2ビット目の値が「1」となる。該当の画素の部分にチント・イラストのデータが存在していれば、3ビット目の値が「1」となる。該当の画素の部分に画像データが存在していれば、4ビット目の値が「1」となる。なお、複数種類のオブジェクトが重なっている画素のマスクデータについては、重なっているオブジェクトの種類に応じて複数のビットの値が「1」となる。例えば、文字データと画像データとが重なっている画素のマスクデータについては、図17に示すように、2ビット目の値と4ビット目の値とが「1」となる。以上のようなマスクデータを用いて、後述するステップS330で領域設定が行われる。
マスクデータの生成後、印刷制御装置310が印刷用データ生成装置200から印刷用データDAを受け取る(ステップS320)。なお、本実施形態においては、このステップS320において、印刷制御装置310は印刷用データ生成装置200からマスクデータも受け取る。
次に、ステップS320で取得された印刷用データDAに基づき、当該印刷用データDAを構成する全てのページについて、マスクデータを参照しつつオブジェクトの種類毎に領域(高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2)の設定が行われる(ステップS330)。本実施形態においては、文字データが存在する領域および細線データが存在する領域は高解像度見積もりエリアR1に設定され、チント・イラストのデータが存在する領域および画像データが存在する領域は低解像度見積もりエリアR2に設定される。但し、このような設定は一例であって、本発明はこれに限定されない。以上のように、第2の実施形態と同様、ユーザーの操作を介することなく、2つの領域(高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2)の設定が行われる。
次に、高解像度画像を用いた見積もりが行われる(ステップS340)。詳しくは、ステップS330の処理によって高解像度見積もりエリアR1に設定された領域(すなわち、文字データおよび細線データが存在する領域)について、印刷用データDAに基づく高解像度画像を用いてインク消費量の見積もりが行われる。このように、ステップS340では、各ページの文字データが存在する領域および細線データが存在する領域での印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が第1インク量M1として算出される。
次に、低解像度画像を用いた見積もりが行われる(ステップS350)。詳しくは、ステップS330の処理によって低解像度見積もりエリアR2に設定された領域(すなわち、チント・イラストのデータおよび画像データが存在する領域)について、印刷用データDAに基づく低解像度画像を用いてインク消費量の見積もりが行われる。このように、ステップS350では、各ページのチント・イラストのデータが存在する領域および画像データが存在する領域での印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が第2インク量M2として算出される。
最後に、ステップS340での見積もり結果とステップS350での見積もり結果とに基づいて、印刷用データDAの印刷によって消費される総インク量Mallの算出が行われる(ステップS360)。詳しくは、総インク量Mallは下記の式で算出される。
Mall=M1+M2
ここで、M1は第1インク量(ステップS340で得られる見積もり値)を表し、M2は第2インク量(ステップS350で得られる見積もり値)を表す。
以上のようにして、印刷用データDAの印刷によって消費される総インク量Mallの算出が行われることにより、インク消費量見積もり処理は終了する。
なお、本実施形態においては、上記ステップS310によってマスクデータ生成工程が実現され、上記ステップS320によって印刷用データ取得工程が実現され、上記ステップS330によって領域設定工程が実現され、上記ステップS340によって第1の見積もり工程が実現され、上記ステップS350によって第2の見積もり工程が実現され、上記ステップS360によって総インク量算出工程が実現されている。
<3.3 効果>
本実施形態によれば、ユーザーの操作を介することなく、各画素のデータを構成するオブジェクトの種類に基づいて高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2の設定が行われる。その際、低解像度での見積もりが行われても見積もり精度への影響度合が低いようなオブジェクトが存在する領域は低解像度見積もりエリアR2に設定され、仮に低解像度での見積もりが行われると見積もり精度に大きな影響を及ぼすようなオブジェクトが存在する領域は高解像度見積もりエリアR1に設定される。そして、高解像度見積もりエリアR1に設定された領域におけるインク消費量については印刷用データDAに基づく高解像度画像を用いて見積もりが行われ、低解像度見積もりエリアR2に設定された領域におけるインク消費量については印刷用データDAに基づく低解像度画像を用いて見積もりが行われる。このようにして、画像の特性を考慮しつつ、高解像度画像を用いた見積もりと低解像度画像を用いた見積もりとを組み合わせてインク消費量の見積もり値が算出される。以上より、本実施形態によれば、ユーザーに操作負担を課することなく、充分な見積もり精度を確保しつつインク消費量見積もり処理の高速化が実現される。
<4.その他>
上記各実施形態においては、バリアブル印刷を行うインクジェット印刷装置におけるインク消費量の見積もりを例に挙げて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、バリアブル印刷を行わないインクジェット印刷装置におけるインク消費量の見積もりにも本発明を適用することができる。
上記各実施形態においては印刷領域に対して2つの領域(高解像度見積もりエリアR1および低解像度見積もりエリアR2)の設定が行われているが、本発明はこれに限定されず、印刷領域に対して3つ以上の領域の設定が行われても良い。例えば、印刷領域に対して3つの領域(高解像度見積もりエリア,中解像度見積もりエリア,低解像度見積もりエリア)の設定を行い、それぞれ異なる解像度の画像を用いて見積もりが行われるようにしても良い。このようにして、より好適に、処理速度と見積もり精度とのバランスを取ることが可能となる。
32…基材
35…印字部
35c,35m,35y,35k…C用インクジェットヘッド,M用インクジェットヘッド,Y用インクジェットヘッド,K用インクジェットヘッド
100…クライアントコンピュータ
200…印刷用データ生成装置
300…インクジェット印刷装置
310…印刷制御装置
320…印刷機本体
510…印刷用データ取得手段
520…領域設定手段
530…高解像度見積もり手段
540…低解像度見積もり手段
550…総インク量算出手段

Claims (17)

  1. インクジェット印刷装置で印刷が行われる際のインクの消費量を見積もる方法であって、
    印刷用データを取得する印刷用データ取得工程と、
    前記印刷用データに基づく印刷領域に対して少なくとも2つの領域である第1領域および第2領域を設定する領域設定工程と、
    前記印刷用データに基づく高解像度画像であって前記第1領域に対応する高解像度画像の印刷に要するインクの量である第1インク量をインクの色毎に算出する第1の見積もり工程と、
    前記印刷用データに基づく低解像度画像であって前記第2領域に対応する低解像度画像の印刷に要するインクの量である第2インク量をインクの色毎に算出する第2の見積もり工程と、
    前記印刷用データの印刷によって消費される総インク量をインクの色毎に前記第1インク量と前記第2インク量とから算出する総インク量算出工程と
    を含むことを特徴とする、インク消費量見積もり方法。
  2. 前記領域設定工程では、オペレータによる操作を介することなく、前記第1領域および前記第2領域の設定が行われることを特徴とする、請求項1に記載のインク消費量見積もり方法。
  3. 前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
    前記領域設定工程では、前記背景データとして有効なデータの存在する領域が前記第1領域に設定され、前記可変データとして有効なデータの存在する領域が前記第2領域に設定されることを特徴とする、請求項2に記載のインク消費量見積もり方法。
  4. 前記第1の見積もり工程では、1ページ分の背景データについての前記高解像度画像の印刷に要するインクの量が前記第1インク量として算出され、
    前記第2の見積もり工程では、各ページの可変データについての前記低解像度画像の印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が前記第2インク量として算出され、
    前記総インク量算出工程では、前記総インク量が下記の式で算出されることを特徴とする、請求項3に記載のインク消費量見積もり方法:
    Mall=M1×NP+M2
    ここで、Mallは前記総インク量を表し、M1は前記第1インク量を表し、M2は前記第2インク量を表し、NPは前記印刷用データのページ数を表す。
  5. 前記印刷用データ取得工程では、前記印刷用データとして、複数種類のオブジェクトを含む印刷元データにラスタライズ処理が施されることによって生成されたデータが取得され、
    前記領域設定工程では、各画素のデータを構成するオブジェクトの種類に基づいて前記第1領域および前記第2領域の設定が行われることを特徴とする、請求項2に記載のインク消費量見積もり方法。
  6. 前記印刷用データを生成するために前記印刷元データにラスタライズ処理が施される際に各画素とオブジェクトの種類との対応関係を表すマスクデータを生成するマスクデータ生成工程を更に含み、
    前記領域設定工程では、前記マスクデータに基づいて、前記第1領域および前記第2領域の設定が行われることを特徴とする、請求項5に記載のインク消費量見積もり方法。
  7. 前記領域設定工程では、オブジェクトの種類が文字であるデータが存在する領域は前記第1領域に設定され、オブジェクトの種類が画像であるデータが存在する領域は前記第2領域に設定されることを特徴とする、請求項5または6に記載のインク消費量見積もり方法。
  8. 前記領域設定工程では、前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一方をオペレータに指定させるための領域指定画面が表示され、前記領域指定画面でのオペレータによる指定に基づいて前記第1領域および前記第2領域の設定が行われることを特徴とする、請求項1に記載のインク消費量見積もり方法。
  9. 前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
    前記領域設定工程では、前記背景データおよび前記可変データのそれぞれについて前記領域指定画面が表示され、前記背景データおよび前記可変データのそれぞれについて前記第1領域および前記第2領域の設定が行われ、
    前記第1の見積もり工程では、前記背景データおよび前記可変データのそれぞれについて、前記第1インク量の算出が行われ、
    前記第2の見積もり工程では、前記背景データおよび前記可変データのそれぞれについて、前記第2インク量の算出が行われることを特徴とする、請求項8に記載のインク消費量見積もり方法。
  10. 前記第1の見積もり工程では、
    1ページ分の背景データについての前記高解像度画像の印刷に要するインクの量が前記背景データについての前記第1インク量として算出され、
    各ページの可変データについての前記高解像度画像の印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が前記可変データについての前記第1インク量として算出され、
    前記第2の見積もり工程では、
    1ページ分の背景データについての前記低解像度画像の印刷に要するインクの量が前記背景データについての前記第2インク量として算出され、
    各ページの可変データについての前記低解像度画像の印刷に要するインクの量の全ページ分の総和が前記可変データについての前記第2インク量として算出され、
    前記総インク量算出工程では、前記総インク量が下記の式で算出されることを特徴とする、請求項9に記載のインク消費量見積もり方法:
    Mall=(BM1+BM2)×NP+(VM1+VM2)
    ここで、Mallは前記総インク量を表し、BM1は前記背景データについての前記第1インク量を表し、BM2は前記背景データについての前記第2インク量を表し、VM1は前記可変データについての前記第1インク量を表し、VM2は前記可変データについての前記第2インク量を表し、NPは前記印刷用データのページ数を表す。
  11. 前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
    前記背景データとして有効なデータの存在する領域と前記可変データとして有効なデータの存在する領域との間で重複領域が存在するとき、前記重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値が、前記重複領域での前記背景データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値と前記重複領域での前記可変データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値との合計値と等しくされることを特徴とする、請求項1に記載のインク消費量見積もり方法。
  12. 前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
    前記背景データとして有効なデータの存在する領域と前記可変データとして有効なデータの存在する領域との間で重複領域が存在するとき、前記重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値が、前記重複領域での前記可変データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値と等しくされることを特徴とする、請求項1に記載のインク消費量見積もり方法。
  13. 前記印刷用データは、全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなり、
    前記背景データとして有効なデータの存在する領域と前記可変データとして有効なデータの存在する領域との間で重複領域が存在するとき、前記重複領域の印刷に要するインクの量の見積もり値が、前記重複領域での前記背景データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値および前記重複領域での前記可変データに基づく印刷に要するインクの量の見積もり値のうちの大きい方の値と等しくされることを特徴とする、請求項1に記載のインク消費量見積もり方法。
  14. インクジェット印刷装置で印刷が行われる際のインクの消費量を見積もるインク消費量見積もり装置であって、
    印刷用データを取得する印刷用データ取得手段と、
    前記印刷用データに基づく印刷領域に対して少なくとも2つの領域である第1領域および第2領域を設定する領域設定手段と、
    前記印刷用データに基づく高解像度画像であって前記第1領域に対応する高解像度画像の印刷に要するインクの量である第1インク量をインクの色毎に算出する第1の見積もり手段と、
    前記印刷用データに基づく低解像度画像であって前記第2領域に対応する低解像度画像の印刷に要するインクの量である第2インク量をインクの色毎に算出する第2の見積もり手段と、
    前記印刷用データの印刷によって消費される総インク量をインクの色毎に前記第1インク量と前記第2インク量とから算出する総インク量算出手段と
    を備えることを特徴とする、インク消費量見積もり装置。
  15. 前記印刷用データ取得手段が前記印刷用データとして全てのページに共通するデータである背景データと1ページ毎に異なるデータである可変データとからなるデータを取得したとき、前記領域設定手段は、前記背景データとして有効なデータの存在する領域を前記第1領域に設定し、前記可変データとして有効なデータの存在する領域を前記第2領域に設定することを特徴とする、請求項14に記載のインク消費量見積もり装置。
  16. 前記印刷用データ取得手段は、前記印刷用データとして、複数種類のオブジェクトを含む印刷元データにラスタライズ処理が施されることによって生成されたデータを取得し、
    前記領域設定手段は、各画素のデータを構成するオブジェクトの種類に基づいて前記第1領域および前記第2領域の設定を行うことを特徴とする、請求項14に記載のインク消費量見積もり装置。
  17. 前記領域設定手段は、前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一方をオペレータに指定させるための領域指定画面を表示し、前記領域指定画面でのオペレータによる指定に基づいて前記第1領域および前記第2領域の設定を行うことを特徴とする、請求項14に記載のインク消費量見積もり装置。
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