JP2018035620A - 建設機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行モータの速度に関するモードの切り換えと、アクチュエータ間における作動油の供給の優先度に関するモードの切り換えとを、簡素な構成で安価に実現できる建設機械を提供する。【解決手段】油圧ショベル10は、油圧源13からの作動油によって駆動される第1アクチュエータ11及び第2アクチュエータ12と、作動油の供給量に関して第1アクチュエータ11と第2アクチュエータ12との間で優先度をコントロールする優先モード制御部19と、走行モータの速度をコントロールする走行モード制御部52と、優先モード制御部19及び走行モード制御部52に供給されるパイロット圧油をコントロールする第1モード切換弁33aとを備える。第1パイロット圧油供給回路21及び第2パイロット圧油供給回路22は、モード切換弁に接続される共有の共通パイロット圧油回路23を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、油圧によって駆動される複数のアクチュエータ及び走行モータを備える建設機械に関する。
油圧ショベル等の建設機械は、一般に、共通の油圧源から供給される作動油を利用して複数の機器を駆動する方式を採用する。すなわちディーゼルエンジン等の動力源から得られる動力が、油圧ポンプにおいて作動油を媒体とした油圧力に変換され、その油圧力を利用して走行駆動、旋回駆動、及びブーム、アーム及びバケット等の各種アクチュエータが駆動される。
例えば特許文献1は、低速モード又は高速モードで走行可能な油圧ショベルを開示する。この油圧ショベルにおいて、低速モード及び高速モードの切り換えは、運転者によって操作可能な切換スイッチを介して行われる。この切換スイッチからの指示信号及び圧力スイッチからの検出信号に基づいて電磁弁が駆動制御されて、容量制御弁に対するパイロット圧の導入及び遮断が切り換えられることで、走行用油圧モータの容量可変部を大容量側又は小容量側に傾転駆動することができる。
特開2011−001970号公報
建設機械が具備するアクチュエータは、複数の作動モードに従って駆動されることが可能であり、必要に応じてその作動モードが切り換えられる。そのような作動モードの切り換えが可能なアクチュエータは、走行用油圧モータに限定されず、各種機器においてその作動特性に応じた様々なタイプの作動モードの切り換えが可能である。
例えば旋回用油圧モータ、ブーム及びアーム等のアクチュエータを備える油圧ショベルでは、作動状況に応じて、これらのアクチュエータに対する作動油の供給量に優先度を設定することができる。すなわち、特定のアクチュエータに対して優先的に作動油を供給することで、その特定のアクチュエータの作動パワーを確保することができ、所望の作動を的確に実行することが可能である。
「油圧モータの速度に関するモードの切り換え」や「アクチュエータに供給される作動油の優先度に関するモードの切り換え」は、モードの切り換えを制御する弁に付与されるパイロット圧をコントロールすることで実行できる。そのようなパイロット圧の付与のコントロールは、ソレノイド等の電磁弁を介して行われることが多い。例えば特許文献1に開示の建設機械では、容量制御弁に対するパイロット圧の導入の有無が電磁弁によって切り換えられることにより、走行用油圧モータの駆動モードが高速モード又は低速モードに切り換えられる。
また1つの建設機械において、複数タイプのモードの切り換えを行うことが可能である。例えば、走行用の油圧モータを高速モード又は低速モードで作動させることを可能にしつつ、旋回用油圧モータをアームよりも優先的に作動させることを可能にしたり、ブームをアームよりも優先的に作動させることを可能にしたりすることもできる。複数タイプのモードの切り換えを行うことが可能な場合には、タイプ毎にモード切り換え用の電磁弁及び制御弁が設けられる。例えば「走行用油圧モータの速度モードを切り換えるための電磁弁及び制御弁」、「旋回用油圧モータとアームとの間における作動油供給量の優先度を切り換えるための電磁弁及び制御弁」及び「ブームとアームとの間における作動油供給量の優先度を切り換えるための電磁弁及び制御弁」を別個に設けることによって、モード切り換えを柔軟且つ確実に行うことが可能である。
しかしながらタイプ毎にモード切り換え用の電磁弁が設けられる場合には、モード切り換えのタイプが増えるに従って、モード切り換え用の電磁弁の数が比例的に増える。モード切り換え用の電磁弁の数が増えると、建設機械の構成が複雑化して製造コストも増大する。そのため、低コストでの製造が求められている建設機械にそのような複数タイプのモード切り換え機能を搭載することは、実際的には難しい場合がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、走行モータの速度に関するモードの切り換えと、アクチュエータ間における作動油の供給量の優先度に関するモードの切り換えとを、簡素な構成で安価に実現できる建設機械を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、油圧源から供給される作動油によって駆動される第1アクチュエータ及び第2アクチュエータであって、油圧源から第1アクチュエータに至る作動油の経路及び油圧源から第2アクチュエータに至る作動油の経路は共通の油圧回路を含む第1アクチュエータ及び第2アクチュエータと、共通の油圧回路からの作動油の供給量に関して第1アクチュエータと第2アクチュエータとの間で優先度をコントロールする優先モード制御部であって、パイロット圧油源からのパイロット圧油に応じて優先度をコントロールする優先モード制御部と、油圧源から供給される作動油によって駆動される走行モータと、パイロット圧油源からのパイロット圧油に応じて、走行モータの速度をコントロールする走行モード制御部と、パイロット圧油源に接続され、第1パイロット圧油供給回路を介して優先モード制御部に接続され、第2パイロット圧油供給回路を介して走行モード制御部に接続されるモード切換弁であって、優先モード制御部に供給されるパイロット圧油及び走行モード制御部に供給されるパイロット圧油をコントロールするモード切換弁と、を備え、第1パイロット圧油供給回路及び第2パイロット圧油供給回路は、モード切換弁に接続される共有の共通パイロット圧油回路を含む建設機械に関する。
モード切換弁は、パイロット圧油源から共通パイロット圧油回路へのパイロット圧油の供給のオンオフを切り換え、共通パイロット圧油回路にパイロット圧油を供給する場合には第1パイロット圧油供給回路及び第2パイロット圧油供給回路を介して優先モード制御部及び走行モード制御部の両者にパイロット圧油が供給され、共通パイロット圧油回路にパイロット圧油を供給しない場合には優先モード制御部及び走行モード制御部の両者にパイロット圧油が供給されなくてもよい。
優先モード制御部は、第1パイロット圧油供給回路を介してパイロット圧油が供給される場合には、パイロット圧油が供給されない場合よりも、共通の油圧回路から第1アクチュエータに供給される作動油の供給量の優先度を高くし、走行モード制御部は、第2パイロット圧油供給回路を介してパイロット圧油が供給される場合には、パイロット圧油が供給されない場合よりも、走行モータの速度を速くしてもよい。
油圧源から第1アクチュエータに至る作動油の経路は、共通の油圧回路と第1アクチュエータとの間に設けられる第1個別回路を含み、油圧源から第2アクチュエータに至る作動油の経路は、共通の油圧回路と第2アクチュエータとの間に設けられる第2個別回路を含み、優先モード制御部は、第2個別回路の一部の開口面積をコントロールし、パイロット圧油が供給される場合にはパイロット圧油が供給されない場合よりも第2個別回路の一部の開口面積を小さくし、第2個別回路における作動油の流路の一部を絞る。
第1個別回路には第1方向切換弁が設けられ、第2個別回路には第2方向切換弁が設けられ、第1方向切換弁は、第1アクチュエータに向かって作動油を通過させるモードと、第1アクチュエータに向かって作動油を通過させないモードとを有し、第2方向切換弁は、第2アクチュエータに向かって作動油を通過させるモードと、第2アクチュエータに向かって作動油を通過させないモードとを有してもよい。
油圧源から走行モータに至る作動油の経路には第3方向切換弁が設けられ、第3方向切換弁は、走行モータに向かって作動油を通過させるモードと、走行モータに向かって作動油を通過させないモードとを有してもよい。
モード切換弁は、パイロット圧油源からのパイロット圧油が流れるパイロット圧油供給管、及び共通パイロット圧油回路からのパイロット圧油が排出されるドレーン管のうちのいずれか一方と、共通パイロット圧油回路とを接続する電磁弁であってもよい。
建設機械は、下部フレームと、下部フレームに対して旋回可能に設けられる上部フレームと、上部フレームを旋回させる旋回モータと、を備え、第1アクチュエータは、旋回モータを駆動するアクチュエータであってもよい。
建設機械は、上部フレームに取り付けられるブーム及びアームを備え、第2アクチュエータは、アームを駆動するアクチュエータであってもよい。
建設機械は、下部フレームと、下部フレームに対して旋回可能に設けられる上部フレームと、上部フレームを旋回させる旋回モータと、上部フレームに取り付けられるブーム及びアームと、を備え、第1アクチュエータは、ブームを駆動するアクチュエータであってもよい。
第2アクチュエータは、アームを駆動するアクチュエータであってもよい。
本発明によれば、優先モード制御部及び走行モード制御部に供給されるパイロット圧油が共通のモード切換弁によってコントロールされる。そのため、アクチュエータ間における作動油の供給量の優先度に関するモードの切り換えと、走行モータの速度に関するモードの切り換えとを、簡素な構成の建設機械によって安価に実現できる。
図1は、油圧ショベルの典型的な構成例の概略を示す外観図である。 図2は、図3に示す第1実施形態に係る油圧ショベルと比較される従来技術に基づく油圧ショベルの機能構成の一部を例示する回路図である。 図3は、第1実施形態に係る油圧ショベルの機能構成の一部を例示する回路図である。 図4は、走行モータ、走行モード制御部及び油圧源の構成例を示すブロック図である。 図5は、第2実施形態に係る油圧ショベルの機能構成の一部を例示する回路図である。
図1は、油圧ショベル10の典型的な構成例の概略を示す外観図である。以下では、油圧ショベル10を例にして本発明に係る建設機械を説明する。ただし、本発明を適用可能な対象は図1に示す油圧ショベル10に限定されず、走行モータ及び複数のアクチュエータを備える建設機械に対して本発明を適用することが可能である。
油圧ショベル10は、一般に、クローラを具備する下部フレーム44と、下部フレーム44に対して旋回可能に設けられる上部フレーム45と、上部フレーム45に取り付けられるブーム47と、ブーム47に取り付けられるアーム48と、アーム48に取り付けられるバケット49とを備える。アクチュエータとしての油圧シリンダ67、68、69は、ブーム用、アーム用、バケット用の油圧シリンダであり、それぞれブーム47、アーム48及びバケット49を駆動する。旋回モータ46によって上部フレーム45が旋回させられるように、上部フレーム45には旋回モータ46からの回転駆動力が伝達される。また走行モータ51によりクローラが駆動されて油圧ショベル10が走行するように、下部フレーム44のクローラには走行モータ51からの回転駆動力が伝達される。
本件発明者は、複数のアクチュエータ(旋回モータ46、ブーム用油圧シリンダ67、アーム用油圧シリンダ68及びバケット用油圧シリンダ69等)及び走行モータ51を備える建設機械(油圧ショベル10)の作動に関する特性に注目し、従来の建設機械と比べて簡素且つ安価な構成を持つが従来の建設機械と実質的にほぼ同等の機能を果たすことができる建設機械を新たに見出した。
すなわち建設機械(特に油圧ショベル10等の掘削機)の走行時には、建設機械のアクチュエータ(例えば、旋回モータ46、ブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68等)の作動自体やアクチュエータの作動モードの切り換えを行うことは原則的に必要とされない。一方、建設機械(特に油圧ショベル10等の掘削機)のアクチュエータの作動時には、建設機械の走行自体や走行モードの切り換えを行うことは原則的に必要とされない。このように建設機械の走行自体や走行モードの切り換えを行う必要がある期間(すなわち建設機械の走行期間及び走行準備期間)と、建設機械のアクチュエータの作動自体やアクチュエータの作動モードの切り換えを行う必要がある期間(すなわち建設機械の作業期間)とは基本的には相互に重ならず、走行モードの切り換えとアクチュエータの作動モードの切り換えとを個別的に同じタイミングで行うことは必要とされていない。
本件発明者は、建設機械のこの動作特性を考慮し、走行モードを切り換えるためのモード切換弁(電磁弁)と、アクチュエータの作動モードを切り換えるためのモード切換弁とを共通化した建設機械を新たに見出した。この新たな建設機械によれば、構成を簡素化して製造コストを低減できる一方で、走行モードの切り換え及びアクチュエータの作動モードの切り換えに関しては実質的な悪影響がない。
例えば、建設機械を走行させる際には走行モード(例えば高速モード及び低速モード)の切り換えが求められるが、旋回モータ、ブーム用油圧シリンダ及びアーム用油圧シリンダ等のアクチュエータは走行時には使用されない。そのため建設機械が走行している間は、これらのアクチュエータに対する作動油の供給に関する作動モード(優先度)はどのようなモードであっても構わない。一方、建設機械の停止時において旋回モータ、ブーム用油圧シリンダ及びアーム用油圧シリンダ等のアクチュエータを作動させて所望の作業を行う際には、これらのアクチュエータに対する作動油の供給に関する作動モード(優先度)の切り換えは求められるが、走行モータは使用されない。そのため建設機械のアクチュエータが作動している間は、走行モードの切り換えは基本的に必要とされない。したがって従来の建設機械において走行モードを切り換えるためのモード切換弁は、建設機械を走行させる際に機能するものであって、建設機械が走行していない間は実質的に機能しない。
特に上述のような建設機械では、「走行モードを切り換えるための弁等の装置(後述の図2及び図3の第1モード切換弁33a及び第2モード切換弁33b参照)」とは別個に「建設機械の走行及び非走行を切り換えるための弁等の装置(後述の図4の第3方向切換弁53参照)」が設けられるのが一般的である。また「アクチュエータの作動モードを切り換えるための弁等の装置(後述の第1モード切換弁33a参照)」とは別個に「アクチュエータの作動及び非作動を切り換えるための弁等の装置(後述の図2及び図3の第1方向切換弁14及び第2方向切換弁15参照)」が設けられるのが一般的である。そのため、例えば建設機械の走行時に「アクチュエータの作動及び非作動を切り換えるための弁等の装置」によってアクチュエータが停止状態に置かれている限りは、アクチュエータの作動モードがどのようなモードであっても、建設機械の動作に対して実質的な影響はない。同様に、アクチュエータの作動時に「建設機械の走行及び非走行を切り換えるための弁等の装置」によって建設機械の走行が停止状態に置かれている限りは、走行モードがどのようなモードであっても、建設機械の動作に対して実質的な影響はない。
このような建設機械の動作特性に基づいて、以下の実施形態では、アクチュエータの作動モードを切り換える優先モード制御部にパイロット圧油が供給される場合には、走行モードを切り換える走行モード制御部にもパイロット圧油が供給される。すなわち走行モード制御部にパイロット圧油が供給される場合には、優先モード制御部にもパイロット圧油が供給される。一方、優先モード制御部へのパイロット圧油の供給が停止される場合には、走行モード制御部へのパイロット圧油の供給も停止される。すなわち走行モード制御部へのパイロット圧油の供給が停止される場合には、優先モード制御部へのパイロット圧油の供給も停止される。
この構成によれば、建設機械の走行時に走行モードを切り換えるために走行モード制御部に対するパイロット圧油の供給の有無を切り換えると、優先モード制御部に対するパイロット圧油の供給の有無も同様に切り換えられる。ただし上述のように、建設機械の走行時に優先モード制御部によってアクチュエータの作動モードの切り換えが行われても、建設機械の動作に対して実質的な悪影響はない。同様に、建設機械の停止時にアクチュエータの作動モードを切り換えるために優先モード制御部に対するパイロット圧油の供給の有無を切り換えると、走行モード制御部に対するパイロット圧油の供給の有無も同様に切り換えられる。ただし上述のように、建設機械の停止時に走行モード制御部によって走行モードの切り換えが行われても、建設機械の動作に対して実質的な悪影響はない。
以下、上述の建設機械の動作特性を応用した具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図2は、図3に示す第1実施形態に係る油圧ショベル10と比較される従来技術に基づく油圧ショベル10の機能構成の一部を例示する回路図である。図3は、第1実施形態に係る油圧ショベル10の機能構成の一部を例示する回路図である。
図2及び図3に示す油圧ショベル10では、第1アクチュエータ11と第2アクチュエータ12との間における作動油の供給量の優先度が優先モード制御部19によってコントロールされる。具体的には「第1アクチュエータ11及び第2アクチュエータ12の両者にほぼ均等に作動油が供給されるモード(図2及び図3に示す優先モード制御部19の左側ブロック参照)」及び「第2アクチュエータ12よりも第1アクチュエータ11の方に作動油が優先的に供給されるモード(図2及び図3に示す優先モード制御部19の右側ブロック参照)」のうちのいずれかが、優先モード制御部19によって選択される。なお図2及び図3に示す油圧ショベル10において、第1アクチュエータ11は旋回モータ46であり、第2アクチュエータ12はアーム用油圧シリンダ68である。そのため、旋回モータ46及びアーム用油圧シリンダ68の両者に油圧源13からほぼ均等に作動油が供給されるモード及びアーム用油圧シリンダ68よりも旋回モータ46の方に油圧源13からの作動油が優先的に供給されるモードのうちのいずれかが、優先モード制御部19によって選択される。
また図2及び図3に示す油圧ショベル10では、作動油によって駆動される後述の走行モータの走行速度が走行モード制御部52によってコントロールされている。具体的には、走行モード制御部52によって走行モードが「走行モータが高トルクで低速回転する低速モード」及び「走行モータが低トルクで高速回転する高速モード」のうちのいずれかに決められる。
これらの優先モード制御部19及び走行モード制御部52の制御は、図2及び図3のいずれの油圧ショベル10においても、パイロット圧油の供給の有無に基づいて行われる。
ただし図2に示す従来技術に基づく油圧ショベル10では、優先モード制御部19に対するパイロット圧油の供給の有無が第1モード切換弁33aによってコントロールされ、走行モード制御部52に対するパイロット圧油の供給の有無が第2モード切換弁33bによってコントロールされる。すなわち図2に示す油圧ショベル10では、別個に設けられる電磁弁(第1モード切換弁33a及び第2モード切換弁33b)によって、優先モード制御部19及び走行モード制御部52に対するパイロット圧油の供給の有無がコントロールされている。
一方、図3に示す本実施形態に係る油圧ショベル10では、第1モード切換弁33aのみによって、優先モード制御部19及び走行モード制御部52の両者に対するパイロット圧油の供給の有無がコントロールされており、第2モード切換弁33bは設けられていない。
他の構成は、図2に示す従来技術に基づく油圧ショベル10と図3に示す本実施形態の油圧ショベル10との間で基本的に共通する。
すなわち油圧ショベル10は、油圧源13、旋回モータ46(第1アクチュエータ11)、アーム用油圧シリンダ68(第2アクチュエータ12)、優先モード制御部19、走行モータ(後述の図4の符号「51」参照)、走行モード制御部52、及びモード切換弁33(第1モード切換弁33a、第2モード切換弁33b、第3モード切換弁33c)を備える。
旋回モータ46及びアーム用油圧シリンダ68は、油圧源13から供給される作動油によって駆動される。
油圧源13から旋回モータ46に至る作動油の経路及び油圧源13からアーム用油圧シリンダ68に至る作動油の経路は、共通の油圧回路16を含む。油圧源13から旋回モータ46に至る作動油の経路は、共通の油圧回路16と旋回モータ46との間に設けられる第1個別回路17を更に含む。一方、油圧源13からアーム用油圧シリンダ68に至る作動油の経路は、共通の油圧回路16とアーム用油圧シリンダ68との間に設けられる第2個別回路18を更に含む。図2及び図3に示す例では、共通の油圧回路16から第1個別回路17及び第2個別回路18が分岐し、油圧源13から共通の油圧回路16に供給される作動油は、第1個別回路17及び第2個別回路18に分岐して流入する。
第1個別回路17には6ポート弁の第1方向切換弁14が設けられ、第2個別回路18には6ポート弁の第2方向切換弁15が設けられている。第1方向切換弁14は、旋回モータ46に向かって作動油を通過させるモード(図示の第1方向切換弁14の左ブロック(逆方向駆動)及び右ブロック(順方向駆動)参照)と、旋回モータ46に向かって作動油を通過させないモード(図示の第1方向切換弁14の真ん中のブロック(中立状態)参照)とを有する。第2方向切換弁15は、アーム用油圧シリンダ68に向かって作動油を通過させるモード(図示の第2方向切換弁15の左ブロック(逆方向駆動)及び右ブロック(順方向駆動)参照)と、アーム用油圧シリンダ68に向かって作動油を通過させないモード(図示の第2方向切換弁15の真ん中のブロック(中立状態)参照)とを有する。このような第1方向切換弁14及び第2方向切換弁15の具体的な構成は特に限定されないが、典型的にはスプール弁によって構成可能である。
優先モード制御部19は、油圧源13及び共通の油圧回路16からの作動油の供給量に関して、旋回モータ46とアーム用油圧シリンダ68との間で優先度をコントロールする。具体的には、優先モード制御部19は、第2個別回路18の一部の開口面積を変えることができ、パイロット圧油が供給される場合にはパイロット圧油が供給されない場合よりも第2個別回路18の一部の開口面積を小さくし、第2個別回路18における作動油の流路の一部を絞る。これにより共通の油圧回路16からの作動油は、第2個別回路18よりも第1個別回路17に流入しやすくなり、第2個別回路18よりも第1個別回路17の方に優先的に作動油が供給される。
このような優先モード制御部19による作動油供給量の優先度のコントロールは、パイロット圧油源30から優先モード制御部19へのパイロット圧油の供給の有無に応じて行われる。すなわち優先モード制御部19は、第1パイロット圧油供給回路21を介してパイロット圧油が供給される場合には、パイロット圧油が供給されない場合よりも、共通の油圧回路16から第1個別回路17及び旋回モータ46に供給される作動油の供給量の優先度を高くする。例えば上部フレーム45を旋回させながらバケット49を掘削対象に押しつけてその掘削対象を削ろうとする場合に、旋回モータ46に対する作動油の供給量の優先度を高くすることで、旋回モータ46のパワーを確保して、バケット49によって掘削対象を効率良く削ることができる。
一方、走行モード制御部52は、パイロット圧油源30からのパイロット圧油に応じて、走行モータの速度をコントロールする。図2に示す従来技術に基づく油圧ショベル10では、走行モード制御部52に対するパイロット圧油の供給の有無が第2モード切換弁33bによってコントロールされる。一方、図3に示す本実施形態の油圧ショベル10では、第1モード切換弁33aによって走行モード制御部52に対するパイロット圧油の供給の有無がコントロールされる。なお、走行モード制御部52にパイロット圧油が供給される場合には走行モータが高速モードで作動し、走行モード制御部52にパイロット圧油が供給されない場合には走行モータが低速モードで作動する。
モード切換弁33(第1モード切換弁33a、第2モード切換弁33b及び第3モード切換弁33c)は、ソレノイドにより構成される電磁弁であり、パイロット圧油供給管31を介してパイロット圧油源30に接続され、ドレーン管32を介して圧油ドレーン部34が接続される。
図2に示す従来技術に基づく油圧ショベル10では、第1パイロット圧油供給回路21が第1モード切換弁33aを介してパイロット圧油供給管31又はドレーン管32に連通され、第2パイロット圧油供給回路22が第2モード切換弁33bを介してパイロット圧油供給管31又はドレーン管32に連通される。一方、図3に示す本実施形態の油圧ショベル10では、第1モード切換弁33aには共通パイロット圧油回路23が接続され、共通パイロット圧油回路23は第1モード切換弁33aを介してパイロット圧油供給管31又はドレーン管32に連通される。共通パイロット圧油回路23からは第1分岐回路36及び第2分岐回路37が分岐し、共通パイロット圧油回路23は、第1分岐回路36を介して優先モード制御部19に接続され、第2分岐回路37を介して走行モード制御部52に接続される。すなわち「優先モード制御部19に接続される第1パイロット圧油供給回路21」及び「走行モード制御部52に接続される第2パイロット圧油供給回路22」の各々の一部が共通パイロット圧油回路23によって構成され、この共通パイロット圧油回路23が第1モード切換弁33aに接続される。
なお図2及び図3に示す油圧ショベル10のいずれにおいても、第3モード切換弁33cを介して第3パイロット圧油供給回路28がパイロット圧油供給管31又はドレーン管32に連通され、第3モード切換弁33cは第3パイロット圧油供給回路28を介して油圧ロック制御部71に接続されている。油圧ロック制御部71は、各種アクチュエータの停止状態を保持する。油圧ロック制御部71にパイロット圧油が供給される場合、その各種アクチュエータの停止状態の保持が解除され、油圧ロック制御部71にパイロット圧油が供給されない場合、その保持を維持する。
これらのモード切換弁33(第1モード切換弁33a、第2モード切換弁33b及び第3モード切換弁33c)を介してパイロット圧油供給管31と連通された第1パイロット圧油供給回路21、第2パイロット圧油供給回路22、共通パイロット圧油回路23及び/又は第3パイロット圧油供給回路28には、パイロット圧油源30からのパイロット圧油が供給される。一方、モード切換弁33(第1モード切換弁33a、第2モード切換弁33b及び第3モード切換弁33c)を介してドレーン管32と連通された第1パイロット圧油供給回路21、第2パイロット圧油供給回路22、共通パイロット圧油回路23及び/又は第3パイロット圧油供給回路28の流路内のパイロット圧油は、ドレーン管32を介して圧油ドレーン部34に排出される。
したがって図3に示す本実施形態の第1モード切換弁33aが油圧ショベル10の運転者等によってオンの状態(図3の第1モード切換弁33aの上側ブロック参照)にされると、パイロット圧油供給管31と共通パイロット圧油回路23とがつながれ、パイロット圧油源30及びパイロット圧油供給管31からのパイロット圧油が優先モード制御部19及び走行モード制御部52に送られる。一方、図3に示す本実施形態の第1モード切換弁33aがオフの状態(図3の第1モード切換弁33aの下側ブロック参照)にされると、ドレーン管32と共通パイロット圧油回路23とがつながれ、パイロット圧油供給管31と共通パイロット圧油回路23とのつながりが断たれ、優先モード制御部19及び走行モード制御部52におけるパイロット圧は解放される。
一方、走行モード制御部52へのパイロット圧油の供給に関し、図2に示す従来技術に基づく油圧ショベル10では、第2モード切換弁33bを介して第2パイロット圧油供給回路22がパイロット圧油供給管31につながれることで、走行モード制御部52がパイロット圧油源30に連通される。それに対して図3に示す本実施形態の油圧ショベル10では、第1モード切換弁33aを介して共通パイロット圧油回路23がパイロット圧油供給管31につながれることで、走行モード制御部52がパイロット圧油源30に連通される。
このように優先モード制御部19及び走行モード制御部52を制御するためのモード切換弁として、図2に示す従来技術に基づく油圧ショベル10では別個に設けられる第1モード切換弁33a及び第2モード切換弁33bが必要とされるのに対し、図3に示す本実施形態の油圧ショベル10では単一の第1モード切換弁33aのみで足りる。すなわち本実施形態の油圧ショベル10では、第1パイロット圧油供給回路21及び第2パイロット圧油供給回路22が共有の共通パイロット圧油回路23を含み、第1モード切換弁33aが、優先モード制御部19に供給されるパイロット圧油及び走行モード制御部52に供給されるパイロット圧油の両方をコントロールする。このように第1モード切換弁33aは、パイロット圧油源30から共通パイロット圧油回路23へのパイロット圧油の供給のオンオフを切り換える。第1モード切換弁33aを介して共通パイロット圧油回路23にパイロット圧油を供給する場合には、第1パイロット圧油供給回路21及び第2パイロット圧油供給回路22を介し、優先モード制御部19及び走行モード制御部52の両者にパイロット圧油が供給される。一方、第1モード切換弁33aを介して共通パイロット圧油回路23にパイロット圧油を供給しない場合には、優先モード制御部19及び走行モード制御部52の両者にパイロット圧油が供給されない。
なお、図2及び図3に示す油圧ショベル10では、その他に、第1個別回路17(特に第1方向切換弁14よりも上流側)に第1逆止弁24が設けられ、第2個別回路18(特に第2方向切換弁15よりも上流側)に第2逆止弁25が設けられ、第1個別回路17及び第2個別回路18を流れる作動油の逆流が防がれている。また作動油ドレーン部26が設けられ、旋回モータ46及びアーム用油圧シリンダ68から排出される作動油が作動油ドレーン部26に回収される。
次に、油圧源13から供給される作動油によって駆動される走行モータの一例について説明する。
図4は、走行モータ51、走行モード制御部52及び油圧源13の構成例を示すブロック図である。
上述のようにパイロット圧油源30からのパイロット圧油は、第1モード切換弁33aを介して走行モード制御部52に供給される。本例の走行モード制御部52は、パイロット圧油の供給の有無に応じてモータレギュレータ54を制御し、モータレギュレータ54は、走行モータ51の容量を調整する。
例えば走行モード制御部52にパイロット圧油が供給されない場合には、走行モータ51の容量を調整する斜板等の部材がモータレギュレータ54により調節されて走行モータ51が大容量化されるように、走行モード制御部52はモータレギュレータ54を制御する。一方、走行モード制御部52にパイロット圧油が供給される場合には、斜板等の部材がモータレギュレータ54により調節されて走行モータ51が小容量化されるように、走行モード制御部52はモータレギュレータ54を制御する。走行モータ51が大容量化されると、走行モータ51は低速モードに移行され、高トルクで低速回転することが可能になる。一方、走行モータ51が小容量化されると、走行モータ51は高速モードに移行され、低トルクで高速回転することが可能になる。
なお油圧源13から走行モータ51に至る作動油の経路には第3方向切換弁53が設けられている。第3方向切換弁53は、油圧源13から走行モータ51に向かって作動油を通過させるモードと、油圧源13から走行モータ51に向かって作動油を通過させないモードとを有する。したがって、第3方向切換弁53が「油圧源13から走行モータ51に向かって作動油を通過させないモード」にある間は、走行モード制御部52によってコントロールされる走行モードが高速モードであっても低速モードであっても、走行モータ51は作動せず、油圧ショベル10は走行しない。油圧ショベル10を走行させるには、第3方向切換弁53を「油圧源13から走行モータ51に向かって作動油を通過させるモード」に移行する必要がある。
以上説明したように本実施形態の油圧ショベル10によれば、共通のモード切換弁(すなわち図3に示す第1モード切換弁33a)によって、アクチュエータ間における作動油の供給に関する優先度を適切にコントロールしつつ、走行モードを適切にコントロールでき、構成の簡素化及び低コスト化を効果的に行うことができる。すなわち従来技術に基づく図2に示す油圧ショベル10では、優先モード制御部19用の第1モード切換弁33aに加えて走行モード制御部52用の第2モード切換弁33bを設ける必要があるため、構成が複雑化して製造コストの上昇を招いていたが、本実施形態の油圧ショベル10ではそのような不都合がない。
また従来技術に基づく図2に示す油圧ショベル10では、走行時には優先モード制御部19用の第1モード切換弁33aが実質的に機能しておらず、また停止時には走行モード制御部52用の第2モード切換弁33bが実質的に機能していなかった。一方、本実施形態の油圧ショベル10では、走行時及び停止時の両者において第1モード切換弁33aが実質的に機能しており、機能的な無駄をなくすことができる。すなわち本実施形態の油圧ショベル10によれば、従来技術に基づく油圧ショベル10では走行時にしか使用されていなかった走行速度切換ソレノイドを用いて、非走行時におけるアクチュエータ(ブーム用油圧シリンダ67、アーム用油圧シリンダ68或いはバケット用油圧シリンダ69等)の優先度を変更することができる。このように走行モードの切り換え及びアクチュエータの優先度の切り換えの両方に対して1つのモード切換弁33(第1モード切換弁33a)を兼用することで、モード切換弁33の数を増やすことなく、作業効率を向上できる。
なお上述の本実施形態の構成は、モード切換弁33(切換ソレノイド)の追加によるコスト増大の割合が大きい小型の油圧ショベル10に対して特に有効であるが、大型の油圧ショベル10においてもコストを過度に増大させることなく実質的な機能向上及び作業効率の向上を図ることができる。
<第2実施形態>
本実施形態において、上述の第1実施形態に係る油圧ショベル10と同一又は類似の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5は、第2実施形態に係る油圧ショベル10の機能構成の一部を例示する回路図である。なお図5における矢印は、主として、各回路における作動油の流れの方向を示す。
本実施形態において、第1アクチュエータ11はブーム用油圧シリンダ67であり、第2アクチュエータ12はアーム用油圧シリンダ68であり、ブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68は共通の油圧源13から供給される作動油によって駆動される。
油圧源13からブーム用油圧シリンダ67に至る作動油の経路は共通の油圧回路16及び第1個別回路17を含み、油圧源13からアーム用油圧シリンダ68に至る作動油の経路は共通の油圧回路16及び第2個別回路18を含む。したがって、油圧源13からブーム用油圧シリンダ67に至る作動油の経路及び油圧源13からアーム用油圧シリンダ68に至る作動油の経路は共通の油圧回路16を含む。
優先モード制御部19は、第2個別回路18の一部の開口面積をコントロールし、第1モード切換弁33aからパイロット圧油が供給される場合(図5の優先モード制御部19の上側ブロック参照)には、パイロット圧油が供給されない場合(図5の優先モード制御部19の下側ブロック参照)よりも、第2個別回路18の一部の開口面積を小さくし、第2個別回路18における作動油の流路の一部を絞る。
優先モード制御部19により第2個別回路18の流路が絞られると、優先モード制御部19により第2個別回路18の流路が絞られない場合に比べ、共通の油圧回路16からの作動油は第2個別回路18よりも第1個別回路17に優先的に流入する。これにより、アーム用油圧シリンダ68よりもブーム用油圧シリンダ67に対して作動油が優先的に供給される。
一方、第1パイロット圧油供給回路21は共通パイロット圧油回路23及び第1分岐回路36を含み、第2パイロット圧油供給回路22は共通パイロット圧油回路23及び第2分岐回路37を含み、第1パイロット圧油供給回路21及び第2パイロット圧油供給回路22は共有の共通パイロット圧油回路23を含む。
他の構成は、基本的に上述の第1実施形態に係る油圧ショベル10と同様である。
例えば、第1個別回路17には第1方向切換弁14が設けられ、第2個別回路18(特に優先モード制御部19とアーム用油圧シリンダ68との間)には第2方向切換弁15が設けられている。ただし本実施形態の第1方向切換弁14は図示のように9ポート弁として構成され、第2方向切換弁15は8ポート弁として構成される。第1方向切換弁14及び第2方向切換弁15の各々に関し、図の真ん中のブロックは中立位置を示し、油圧源13からブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68に作動油が供給されない状態を示す。したがって、第1方向切換弁14及び第2方向切換弁15の各々が中立位置にある限りは、ブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68は作動油が供給されず駆動されない。一方、図の右側のブロックは順方向の駆動状態を示し、図の左側のブロックは逆方向の駆動状態を示し、それぞれ油圧源13からブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68に作動油が供給され、ブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68が駆動される状態を示す。
また第1個別回路17(特に第1方向切換弁14よりも上流側)には第1逆止弁24が設けられ、第2個別回路18(特に第2方向切換弁15よりも上流側)には第2逆止弁25が設けられている。
なお本実施形態の油圧ショベル10では、第1実施形態に係る油圧ショベル10とは異なり、デュアルバイパス方式の2ポンプシステムの油圧源13が用いられている。本実施形態の油圧源13を構成する2つのポンプから吐出された作動油は、アンロード通路57から分岐した供給通路56を通って、第1方向切換弁14及び第2方向切換弁15の各々の手前で合流した後に、ブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68の各々に供給される。なお図5に示す優先モード制御部19は、一方のポンプから供給される作動油が流れる第2個別回路18に設けられている。また油圧源13を構成する2つのポンプから吐出された作動油は、アンロード通路57にも流される。そして、ブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68から排出される作動油や、アンロード通路57を経た作動油は、タンク通路58を介して作動油ドレーン部26に排出される。
以上説明したように本実施形態の油圧ショベル10においても、第1モード切換弁33aが優先モード制御部19及び走行モード制御部52へのパイロット圧油の供給の有無をコントロールし、「ブーム用油圧シリンダ67とアーム用油圧シリンダ68との間における作動油の供給量の優先度に関するモード」及び「走行モード」が切り換えられる。
例えば、第1モード切換弁33aを介して共通パイロット圧油回路23がパイロット圧油供給管31に接続されると、優先モード制御部19及び走行モード制御部52にパイロット圧油が送られてパイロット圧が付与される。これにより、第2個別回路18の流路が優先モード制御部19により絞られてアーム用油圧シリンダ68よりもブーム用油圧シリンダ67の方に作動油が優先的に供給され、また走行モード制御部52によって走行モータ51が高速モードに切り換えられる。例えば油圧ショベル10によって積み込み作業を行う際には、このようにアーム用油圧シリンダ68よりもブーム用油圧シリンダ67の方を優先する方が好ましい場合がある。
一方、第1モード切換弁33aを介して共通パイロット圧油回路23がドレーン管32に接続されると、優先モード制御部19及び走行モード制御部52におけるパイロット圧油が第1パイロット圧油供給回路21及び第2パイロット圧油供給回路22を介してドレーン管32に排出される。これにより、第2個別回路18の流路が優先モード制御部19により絞られない状態に復帰してブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68に均等に作動油が供給され、また走行モード制御部52によって走行モータ51が低速モードに切り換えられる。例えば油圧ショベル10によって水平方向に関する均し作業を行う際には、このようにブーム用油圧シリンダ67をアーム用油圧シリンダ68よりも優先させることなく、ブーム用油圧シリンダ67及びアーム用油圧シリンダ68に均等に作動油を供給することが好ましい場合がある。
本発明は、上述の実施形態及び変形例に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形が加えられた各種態様も含みうるものであり、本発明によって奏される効果も上述の事項に限定されない。したがって、本発明の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲及び明細書に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
10 油圧ショベル
11 第1アクチュエータ
12 第2アクチュエータ
13 油圧源
14 第1方向切換弁
15 第2方向切換弁
16 共通の油圧回路
17 第1個別回路
18 第2個別回路
19 優先モード制御部
21 第1パイロット圧油供給回路
22 第2パイロット圧油供給回路
23 共通パイロット圧油回路
24 第1逆止弁
25 第2逆止弁
26 作動油ドレーン部
28 第3パイロット圧油供給回路
30 パイロット圧油源
31 パイロット圧油供給管
32 ドレーン管
33 モード切換弁
33a 第1モード切換弁
33b 第2モード切換弁
33c 第3モード切換弁
34 圧油ドレーン部
36 第1分岐回路
37 第2分岐回路
44 下部フレーム
45 上部フレーム
46 旋回モータ
47 ブーム
48 アーム
49 バケット
51 走行モータ
52 走行モード制御部
53 第3方向切換弁
54 モータレギュレータ
56 供給通路
57 アンロード通路
58 タンク通路
67 ブーム用油圧シリンダ
68 アーム用油圧シリンダ
69 バケット用油圧シリンダ
71 油圧ロック制御部

Claims (11)

  1. 油圧源から供給される作動油によって駆動される第1アクチュエータ及び第2アクチュエータであって、前記油圧源から第1アクチュエータに至る前記作動油の経路及び前記油圧源から第2アクチュエータに至る前記作動油の経路は共通の油圧回路を含む第1アクチュエータ及び第2アクチュエータと、
    前記共通の油圧回路からの前記作動油の供給量に関して前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータとの間で優先度をコントロールする優先モード制御部であって、パイロット圧油源からのパイロット圧油に応じて前記優先度をコントロールする優先モード制御部と、
    前記油圧源から供給される前記作動油によって駆動される走行モータと、
    前記パイロット圧油源からの前記パイロット圧油に応じて、前記走行モータの速度をコントロールする走行モード制御部と、
    前記パイロット圧油源に接続され、第1パイロット圧油供給回路を介して前記優先モード制御部に接続され、第2パイロット圧油供給回路を介して前記走行モード制御部に接続されるモード切換弁であって、前記優先モード制御部に供給される前記パイロット圧油及び前記走行モード制御部に供給される前記パイロット圧油をコントロールするモード切換弁と、を備え、
    前記第1パイロット圧油供給回路及び前記第2パイロット圧油供給回路は、前記モード切換弁に接続される共有の共通パイロット圧油回路を含む建設機械。
  2. 前記モード切換弁は、前記パイロット圧油源から前記共通パイロット圧油回路への前記パイロット圧油の供給のオンオフを切り換え、前記共通パイロット圧油回路に前記パイロット圧油を供給する場合には前記第1パイロット圧油供給回路及び前記第2パイロット圧油供給回路を介して前記優先モード制御部及び前記走行モード制御部の両者に前記パイロット圧油が供給され、前記共通パイロット圧油回路に前記パイロット圧油を供給しない場合には前記優先モード制御部及び前記走行モード制御部の両者に前記パイロット圧油が供給されない請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記優先モード制御部は、前記第1パイロット圧油供給回路を介して前記パイロット圧油が供給される場合には、前記パイロット圧油が供給されない場合よりも、前記共通の油圧回路から前記第1アクチュエータに供給される前記作動油の供給量の優先度を高くし、
    前記走行モード制御部は、前記第2パイロット圧油供給回路を介して前記パイロット圧油が供給される場合には、前記パイロット圧油が供給されない場合よりも、前記走行モータの速度を速くする請求項1又は2に記載の建設機械。
  4. 前記油圧源から前記第1アクチュエータに至る前記作動油の経路は、前記共通の油圧回路と前記第1アクチュエータとの間に設けられる第1個別回路を含み、
    前記油圧源から前記第2アクチュエータに至る前記作動油の経路は、前記共通の油圧回路と前記第2アクチュエータとの間に設けられる第2個別回路を含み、
    前記優先モード制御部は、前記第2個別回路の一部の開口面積をコントロールし、前記パイロット圧油が供給される場合には前記パイロット圧油が供給されない場合よりも前記第2個別回路の一部の開口面積を小さくし、前記第2個別回路における前記作動油の流路の一部を絞る請求項1〜3のいずれか一項に記載の建設機械。
  5. 前記第1個別回路には第1方向切換弁が設けられ、
    前記第2個別回路には第2方向切換弁が設けられ、
    前記第1方向切換弁は、前記第1アクチュエータに向かって前記作動油を通過させるモードと、前記第1アクチュエータに向かって前記作動油を通過させないモードとを有し、
    前記第2方向切換弁は、前記第2アクチュエータに向かって前記作動油を通過させるモードと、前記第2アクチュエータに向かって前記作動油を通過させないモードとを有する請求項4に記載の建設機械。
  6. 前記油圧源から前記走行モータに至る前記作動油の経路には第3方向切換弁が設けられ、
    前記第3方向切換弁は、前記走行モータに向かって前記作動油を通過させるモードと、前記走行モータに向かって前記作動油を通過させないモードとを有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の建設機械。
  7. 前記モード切換弁は、前記パイロット圧油源からの前記パイロット圧油が流れるパイロット圧油供給管、及び前記共通パイロット圧油回路からの前記パイロット圧油が排出されるドレーン管のうちのいずれか一方と、前記共通パイロット圧油回路とを接続する電磁弁である請求項1〜6のいずれか一項に記載の建設機械。
  8. 下部フレームと、
    前記下部フレームに対して旋回可能に設けられる上部フレームと、
    前記上部フレームを旋回させる旋回モータと、を備え、
    前記第1アクチュエータは、前記旋回モータを駆動するアクチュエータである請求項1〜7のいずれか一項に記載の建設機械。
  9. 前記上部フレームに取り付けられるブーム及びアームを備え、
    前記第2アクチュエータは、前記アームを駆動するアクチュエータである請求項8に記載の建設機械。
  10. 下部フレームと、
    前記下部フレームに設けられる上部フレームと、
    前記上部フレームに取り付けられるブーム及びアームと、を備え、
    前記第1アクチュエータは、前記ブームを駆動するアクチュエータである請求項1〜7のいずれか一項に記載の建設機械。
  11. 前記第2アクチュエータは、前記アームを駆動するアクチュエータである請求項10に記載の建設機械。
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