JP2018027631A - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】障害が発生した場合に、一律に復旧手順を示す情報を表示する場合と比較して、作業者が汚されることを抑制する。【解決手段】障害検知部16は、画像形成装置10で発生した障害を検知する。制御部30は、障害が発生した箇所に関連する箇所であって障害からの復旧作業中に作業者が接触すると予測される接触箇所の障害発生時における汚れ具合に応じて、障害から復旧するための復旧手順を示す情報の表示を制御する。【選択図】図1
Description
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
機器に障害が発生した場合、その障害から復旧するための復旧手順を示す情報が表示される場合がある。
特許文献1には、機器で障害が発生した場合、その障害から復旧するための手順を示す情報をメモリから読み出し、その手順が示す操作者の位置と検知された操作者の位置とが一致しない場合に警告を出力する装置が開示されている。
ところで、機器に障害が発生した場合に、機器を使用するユーザ自身が復旧作業を行うことがある。このような場合に、機器の利用状況や設置環境等に応じて機器の汚れ具合が異なるにもかかわらず、一律に復旧手順を示す情報を表示してユーザに復旧作業を促すと、復旧作業を行うユーザ自身やユーザの衣服等が意図せずに汚れてしまうことがある。
本発明の目的は、障害が発生した場合に、一律に復旧手順を示す情報を表示する場合と比較して、作業者が汚されることを抑制することにある。
請求項1に係る発明は、自装置の障害を検知する検知手段と、前記障害が発生した箇所に関連する箇所であって前記障害からの復旧作業中に作業者が接触すると予測される接触箇所の障害発生時における汚れ具合に応じて、前記障害から復旧するための復旧手順を示す情報の表示を制御する制御手段と、を有する情報処理装置である。
請求項2に係る発明は、前記汚れ具合が予め設定された許容値以下の場合、前記制御手段は、前記復旧手順を示す情報を表示手段に表示させる、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に係る発明は、前記接触箇所の汚れ発生に寄与する前記自装置の利用状況に基づいて、障害発生時における前記汚れ具合を推測する推測手段を更に有する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に係る発明は、前記推測手段は、前記自装置の利用状況に対する前記汚れ具合の変化の傾向に基づいて、障害発生時における利用状況に対する障害発生時における前記汚れ具合を推測する、ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項5に係る発明は、前記推測手段は、前記変化の傾向に基づいて、前記接触箇所に対する前回のクリーニング実施時から障害発生時までの前記自装置の利用状況に対する前記汚れ具合を推測する、ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項6に係る発明は、前記汚れ具合を評価するために用いられる前記自装置の利用状況を示し、前記汚れ具合を推測し得る互いに異なる複数のパラメータが定義されており、前記推測手段は、前記パラメータ毎に、前記パラメータに基づいて障害発生時における個別の汚れ具合を推測し、前記複数のパラメータに対応する前記複数の個別の汚れ具合を統合し、前記制御手段は、前記統合された汚れ具合に応じて、前記復旧手順を示す情報の表示を制御する、ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
請求項7に係る発明は、前記障害が発生した箇所の障害の種類に基づいて障害発生時における前記汚れ具合を推測する推測手段を更に有する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項8に係る発明は、前記制御手段は、前記自装置の設置場所に更に応じて、前記復旧手順を示す情報の表示を制御する、ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
請求項9に係る発明は、前記制御手段は、前記障害から復旧するための複数の復旧手順を示す情報のうち、前記汚れ具合がより小さい前記接触箇所に対応する復旧手順を示す情報を優先的に前記表示手段に表示させる、ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
請求項10に係る発明は、コンピュータを、装置の障害を検知する検知手段、前記障害が発生した箇所に関連する箇所であって前記障害からの復旧作業中に作業者が接触すると予測される接触箇所の障害発生時における汚れ具合に応じて、前記障害から復旧するための復旧手順を示す情報の表示を制御する制御手段、として機能させるプログラムである。
請求項1,2,10に係る発明によると、障害が発生した場合に、一律に復旧手順を示す情報を表示する場合と比較して、作業者が汚されることを抑制することが可能となる。
請求項3−6に係る発明によると、利用状況に応じて作業者が汚されることを抑制することが可能となる。
請求項7に係る発明によると、障害の種類に応じて作業者が汚されることを抑制することが可能となる。
請求項8に係る発明によると、装置の設置場所に適合した復旧手順を示す情報が表示される。
請求項9に係る発明によると、作業者がより汚れにくい復旧手順を示す情報が表示される。
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理装置としての画像形成装置について説明する。図1には、本実施形態に係る画像形成装置の一例が示されている。
画像形成装置10は画像形成機能を備えた装置である。また、画像形成装置10は、当該画像形成装置10(自装置)で発生した障害を検知し、その障害から復旧するための復旧手順(復旧方法)を示す情報の表示を制御する機能を備えている。以下、画像形成装置10の構成について詳しく説明する。
通信部12は通信インターフェースであり、他の装置にデータを送信する機能、及び、他の装置からデータを受信する機能を備えている。通信部12は、例えば、Wi−Fi(登録商標)通信等の無線通信機能、NFC(Near Field Communication)やブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)等の近距離無線通信機能、有線通信機能、等の通信機能を備えている。もちろん、通信部12は、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信経路を介してデータを送受信する機能を備えていてもよい。
画像形成部14は画像形成機能を備えている。画像形成部14は、例えば、スキャン機能、プリント機能、コピー機能及びファクシミリ機能の中の少なくとも1つの機能を実行する。スキャン機能が実行されることにより、原稿が読み取られてスキャンデータ(画像データ)が生成される。プリント機能が実行されることにより、画像が用紙等の記録媒体上に印刷される。コピー機能が実行されることにより、原稿が読み取られて記録媒体上に印刷される。ファクシミリ機能が実行されることにより、画像データがファクシミリ送信又はファクシミリ受信される。当該画像データは原稿を読み取ることにより生成された画像データであってもよいし、他の装置から送信された画像データであってもよい。また、複数の機能を組み合わせた複合機能が実行されてもよい。例えば、スキャン機能と送信機能(転送機能)とを組み合わせたスキャン転送機能が実行されてもよい。このスキャン転送機能が実行されることにより、原稿が読み取られてスキャンデータ(画像データ)が生成され、そのスキャンデータが送信先に送信される。もちろん、この組み合わせ機能は一例に過ぎず、別の組み合わせ機能が実行されてもよい。
障害検知部16は、画像形成装置10で発生した障害を検知し、その障害が発生した箇所(以下、「障害発生箇所」と称する)を特定する。障害内容は、例えば、紙詰まり、原稿詰まり、印字欠け、等である。障害発生箇所は、例えば、画像形成装置10に設けられた両面装置、定着装置、手差しトレイ取込部分、等である。障害及び障害発生箇所の検知技術として、例えば公知の検知技術が用いられる。例えば、センサー等によって紙詰まり等の障害が検知される。
UI部18はユーザインターフェース部であり、表示部と操作部を含む。表示部は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部は、例えばタッチパネルやキーボード等の入力装置である。もちろん、UI部18は、表示部と操作部の両方の機能を兼ね備えたユーザインターフェース(例えば、タッチパネルとしてのディスプレイや、電子的にキーボード等を表示するディスプレイ等)であってもよい。
記憶部20はハードディスクやメモリ等の記憶装置であり、例えば、画像形成処理の実行指示を示す実行指示情報(例えばジョブ情報等)、プリントの対象となる画像データ、スキャン機能を実行することにより生成されたスキャンデータ、各種の制御データ、各種のプログラム、各種のデータ等を記憶する。もちろん、それらは別々の記憶装置に記憶されてもよいし、同一の記憶装置に記憶されてもよい。また、記憶部20には、利用状況情報22、汚れ情報24、復旧手順情報26及び影響パラメータ情報28が記憶されている。
利用状況情報22は、画像形成装置10の利用状況を示す情報である。利用状況情報22は、例えば、画像形成装置10の全体の利用状況や各部の利用状況を示す情報を含む。画像形成装置10の全体の利用状況として、例えば、画像形成装置10が設置されてから経過した時間(経過時間)、画像形成装置10に電力が供給されている総時間(通電時間)、等が管理されており、利用状況情報22はそれらの情報を含む。また、画像形成装置10の各部の利用状況として、例えば、トナーの使用量、記録媒体としての用紙の出力枚数、等が管理されており、利用状況情報22はそれらの情報を含む。もちろん、利用状況情報22は、これら以外の利用状況を示す情報を含んでいてもよい。
汚れ情報24は、画像形成装置10の各部の汚れ具合を示す情報である。例えば、画像形成装置10の点検時に、その点検作業を行ったカスタマーエンジニア等の作業者が、画像形成装置10の各部の汚れ具合(クリーニング実施前の汚れ具合)を判定し、UI部18を使用してその汚れ具合を示す情報を入力する。その入力された汚れ具合を示す情報が、汚れ情報24として記憶部20に記憶される。また、汚れ情報24は、画像形成装置10の各部に対するクリーニングの実施の有無を示す情報を含む。
復旧手順情報26は、障害内容及び障害発生箇所毎に、障害から復旧するための復旧手順を示す情報である。また、復旧手順情報26において、障害内容及び障害発生箇所毎に、復旧手順を示す情報と、障害から復旧するために作業者が画像形成装置10においてアクセスするべき場所(以下、「アクセス箇所」と称する)を示す情報と、その復旧作業において作業者自身や作業者の衣服が接触すると予測される場所(以下、「接触箇所」と称する)を示す情報と、が対応付けられている。もちろん、復旧手順情報26は、他の情報を含んでいてもよい。
影響パラメータ情報28は、画像形成装置10の各部(各パーツ)における汚れ具合を推測するために用いられる利用状況(例えば、経過時間、通電時間、トナー使用量、用紙出力枚数等)を定義する影響パラメータ(汚れ具合を推測し得る利用状況を定義するパラメータ)を示す情報である。影響パラメータは、画像形成装置10の個々のパーツ毎に予め決定されている。
制御部30は、画像形成装置10の各部を制御する。また、制御部30は、利用状況管理部32、汚れ管理部34及び復旧手順選択部36を含む。
利用状況管理部32は、画像形成装置10の利用状況を管理し、その利用状況を示す情報を利用状況情報22として記憶部20に記憶させる。利用状況管理部32は、画像形成装置10の全体の利用状況として、例えば、画像形成装置10が設置された時点から経過した時間(経過時間)、画像形成装置10に電力が供給されている総時間(通電時間)、等を計測し、経過時間や通電時間等を管理する。また、利用状況管理部32は、画像形成装置10の各部の利用状況として、例えば、トナーの使用量、記録媒体としての用紙の出力枚数、等を計測し、トナー使用量や用紙出力枚数等を管理する。もちろん、これら以外の利用状況が管理されてもよい。
汚れ管理部34は、画像形成装置10の汚れ具合を管理する。汚れ管理部34は、例えば推測手段の一例に相当し、障害発生箇所に関連する箇所の障害発生時における汚れ具合を推測する。障害発生箇所に関連する箇所は、障害発生箇所にて発生した障害から復旧するための作業に関連する箇所であり、具体的には、その復旧作業中に復旧を行う作業者が接触すると予測される接触箇所である。障害発生箇所の障害を復旧するために作業者が複数の接触箇所に接触すると予測される場合、汚れ管理部34は、当該複数の接触箇所のそれぞれについて汚れ具合を推測する。
汚れ管理部34は、例えば、接触箇所の汚れ発生に寄与する画像形成装置10の利用状況(例えば、トナー使用量、用紙出力枚数、経過時間、通電時間等)に基づいて、接触箇所の障害発生時における汚れ具合を推測する。汚れ具合は、例えば数値として演算される。具体的には、汚れ管理部34は、利用状況に対する接触箇所の汚れ具合の変化の傾向に基づいて、障害発生時における利用状況に対する接触箇所の汚れ具合を推測する。より具体的には、汚れ管理部34は、汚れ具合の変化の傾向に基づいて、接触箇所に対する前回のクリーニング実施時から障害発生時までの画像形成装置10の利用状況に対する接触箇所の汚れ具合を推測する。汚れ具合の変化の傾向は、例えば、カスタマーエンジニア等の作業者によって入力された汚れ具合に関する情報に基づいて演算される。
別の例として、接触箇所毎に、画像形成装置10の利用状況に応じた汚れ具合が予め対応付けられており、汚れ管理部34は、その対応付けに従って、利用状況に応じた汚れ具合を推測してもよい。
別の例として、各接触箇所にセンサー等の検知装置を設けておき、各検知装置によって各接触箇所の汚れ具合を検知してもよい。この場合、汚れ管理部34は、検知装置によって検知された汚れ具合を管理する。
別の例として、汚れ管理部34は、障害の種類に基づいて障害発生時における接触箇所の汚れ具合を推測してもよい。例えば、定着装置による定着の前に紙詰まりが発生した場合、詰まった用紙には定着前のトナーが付着していることがある。この場合、紙詰まりを解消するために詰まった用紙を取り除こうとすると、用紙に付着した定着前のトナーが、接触箇所や作業者自身や衣服等を汚すことがある。このように、障害の種類に応じて汚れ具合が変わる場合があるので、障害の種類に基づいて汚れ具合を推測してもよい。
復旧手順選択部36は、障害発生時に、復旧手順情報26が示す復旧手順群の中から、汚れ管理部34によって推測された接触箇所の汚れ具合に基づいて、障害内容と障害発生箇所とに対応する復旧手順を選択する。制御部30は、復旧手順選択部36によって選択された復旧手順を示す情報をUI部18に表示させる。例えば、復旧手順選択部36は、障害内容及び障害発生箇所に対応する復旧手順であって、推測された汚れ具合(値)が許容値以下となる接触箇所に対応付けられている復旧手順を選択する。許容値は、予め設定された値であり、カスタマーエンジニア等の作業者やユーザによって任意の値に変更されてもよい。また、障害内容及び障害発生箇所に対応する複数の復旧手順が存在する場合、復旧手順選択部36は、より汚れ具合が低い(汚れ具合の推測値が小さい)接触箇所に対応付けられている復旧手順を選択し、制御部30は、その復旧手順を示す情報をUI部18に表示させてもよい。別の例として、制御部30は、複数の復旧手順を示す情報をUI部18に表示させ、より汚れ具合が低い接触箇所に対応付けられている復旧手順を示す情報を優先的にUI部18に表示させてもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置10について詳しく説明する。
図2を参照して、汚れ情報24について詳しく説明する。図2には、汚れ情報24の一例としての汚れ管理テーブルが示されている。汚れ管理テーブルのデータは、記憶部20に記憶されている。汚れ管理テーブルにおいては、画像形成装置10のパーツ(画像形成装置10を構成する部品)を示す情報と、そのパーツの汚れ具合(クリーニング実施前の汚れ具合)を示す情報と、そのパーツに対するクリーニングの実施の有無を示す情報と、が対応付けられている。各パーツの汚れ具合は、例えば0〜5等の数値によって評価されている。数値「0」は汚れがないことを示しており、数値が大きくなるほど汚れ具合(汚れの程度)が大きくなる。汚れ具合は、例えば画像形成装置10の点検時に、その点検作業を行ったカスタマーエンジニア等の作業者によって判定され、UI部18を使用して入力された情報である。その点検時にクリーニングが実施された場合、クリーニングの実施を示す情報も入力される。具体例を挙げて説明すると、左側面上部カバーの汚れ具合は「2」であり、クリーニングは実施されていない。ドラムカートリッジカバーの汚れ具合(クリーニング実施前の汚れ具合)は「4」であり、クリーニングが実施されている。パーツの点検を行う度に、そのパーツの汚れ具合が作業者によって判定され、その汚れ具合を示す情報が汚れ管理テーブルに登録される。例えば、異なるタイミング(例えば異なる日時)で同一のパーツに対して点検が行われて汚れ具合が判定された場合、各タイミングにおける汚れ具合を示す情報やクリーニング実施の有無を示す情報が、汚れ情報テーブルに登録される。なお、点検が行われた日時を示す情報が、汚れ情報テーブルに登録されてもよい。
図3を参照して、復旧手順情報26について詳しく説明する。図3には、復旧手順情報26の一例としての復旧手順管理テーブルが示されている。復旧手順管理テーブルのデータは、記憶部20に記憶されている。復旧手順管理テーブルにおいては、障害内容を示す情報と、障害発生箇所を示す情報と、アクセス箇所を示す情報と、接触箇所を示す情報と、その他の接触箇所を示す情報と、復旧手順を示す情報と、が対応付けられている。障害発生箇所を示す情報に、1又は複数の復旧手順を示す情報、1又は複数のアクセス箇所を示す情報、及び、1又は複数の接触箇所を示す情報が対応付けられている。
具体例を挙げて説明する。障害内容「紙詰まり」には、障害発生箇所として「左側面最上部カバー」と「左側面上部カバー」が対応付けられている。障害発生箇所「左側面上部カバー」には、アクセス箇所として「正面から操作」と「左側面から操作」が対応付けられている。つまり、障害としての「紙詰まり」が「左側面上部カバー」にて発生した場合、その障害から復旧するために作業者が画像形成装置10においてアクセスすべき場所は、画像形成装置10の「正面」又は「左側面」である。その復旧作業において作業者自身や作業者の衣服が接触すると予測される場所(接触箇所)は、「手差しトレイ」、「左側面上部カバー」及び「定着部」である。つまり、「左側面上部カバー」にて発生した「紙詰まり」から復旧するための作業中に、作業者自身や作業者の衣服が、「手差しトレイ」、「左側面上部カバー」及び「定着部」に接触すると予測される。また、画像形成装置10の左側面から操作した場合、「前面パネル」に作業者が接触することは想定されていないが、正面から操作した場合、「前面パネル」に作業者が接触することが想定される。それ故、正面から操作した場合、「前面パネル」も接触箇所に含まれる。
図4を参照して、影響パラメータ情報28について詳しく説明する。図4には、影響パラメータ情報28の一例としての影響パラメータテーブルが示されている。影響パラメータテーブルのデータは、記憶部20に記憶されている。影響パラメータテーブルにおいては、画像形成装置10のパーツを示す情報と、そのパーツにおける汚れ具合を推測するために用いられる利用状況を定義する影響パラメータを示す情報と、影響パラメータの重み係数と、が対応付けられている。重み係数は、複数の影響パラメータによって定義される複数の利用状況によって汚れ具合を推測する場合に、各利用状況から推測される各汚れ具合に乗算される係数である。
具体例を挙げて説明する。パーツ「ドラムカートリッジカバー」の汚れ具合を推測するために、利用状況としての影響パラメータ「トナー使用量」が用いられる。例えば、トナー使用量の変化に対するパーツ「ドラムカートリッジカバー」の汚れ具合の傾向に基づいて、障害発生時におけるパーツ「ドラムカートリッジカバー」の汚れ具合が推測される。トナー使用量の重み係数は100%であるため、トナー使用量に基づいて推測された汚れ具合が、パーツ「ドラムカートリッジカバー」の汚れ具合に相当する。
別の例では、パーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合を推測するために、利用状況としての影響パラメータ「経過時間」と「通電時間」の両方が用いられる。例えば、経過時間に対するパーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合の傾向に基づいて、障害発生時における経過時間に対応するパーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合が推測され、通電時間に対するパーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合の傾向に基づいて、障害発生時における通電時間に対応するパーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合が推測される。経過時間の重み係数は50%であり、通電時間の重み係数は50%であるため、経過時間に対応する汚れ具合に重み係数「0.5」が乗算され、通電時間に対応する汚れ具合に重み係数「0.5」が乗算され、それらの合計値が、パーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合として演算される。
以下、本実施形態に係る画像形成装置10の動作について説明する。
まず、図5から図9を参照して、通常運用時における画像形成装置10の動作について説明する。図5には、その動作を示すフローチャートが示されている。
カスタマーエンジニア等の作業者は、画像形成装置10の点検時に、画像形成装置10の点検対象の各部(各パーツ)の汚れ具合(クリーニング前の汚れ具合)を判定し、UI部18を使用して各パーツの汚れ具合を示す情報を入力する(S01)。また、作業者は、点検対象の各パーツに対するクリーニングの実施の有無を示す情報も入力する。入力された情報は、汚れ情報24として汚れ管理テーブルに登録されて記憶部20に記憶される。例えば図2に示されている汚れ管理テーブル中の情報が入力されて記憶されたものとする。一例として、パーツ「ドラムカートリッジカバー」の汚れ具合(クリーニング前の汚れ具合)は、0〜5の中の「4」であり、今回の検査においてクリーニングが実施されている。
なお、作業者は、作業者が所持する端末装置(例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレットPC(パーソナルコンピュータ)等)を使用して、汚れ具合を示す情報とクリーニングの実施の有無を示す情報を入力してもよい。この場合、端末装置にて入力された情報は、近距離無線通信によって、又は、インターネットやLAN等の通信経路を介して、端末装置から画像形成装置10に送信される。
汚れ情報24が入力されると、汚れ具合が判定されたパーツの数の分、つまり、汚れ情報24が入力されたパーツ(入力パーツ)の数の分、個々のパーツ毎に、以下のステップS02からステップS08の処理が実行される。以下では、一例として、パーツ「ドラムカートリッジカバー」を例に挙げて説明する。
まず、汚れ管理部34は、影響パラメータテーブル(影響パラメータ情報28)を参照して、パーツに対応付けられている影響パラメータを特定し、その影響パラメータが定義する利用状況の現在の値(影響パラメータの現在値、今回の検査時における値)を利用状況情報22から取得する(S02)。図4を参照して説明すると、パーツ「ドラムカートリッジカバー」には、利用状況としての影響パラメータ「トナー使用量」が対応付けられている。そのため、汚れ管理部34は、「トナー使用量」の現在値(例えば「35%」)を利用状況情報22から取得する。
次に、汚れ管理部34は、パーツに対応付けられている影響パラメータの前回値(当該パーツに対する前回のクリーニング実施時における利用状況の値)を利用状況情報22から取得する(S03)。ここでいう前回のクリーニングとは、今回の検査時(つまり現時点)から遡って最も新しい時点(今回の検査時に最も近い時点)で実施されたクリーニングを意味する。なお、前回のクリーニング実施時における利用状況を示す情報は、当該前回のクリーニング実施時に、利用状況管理部32によって利用状況情報22に含まれて記憶部20に記憶される。前回値は、後述するように、クリーニングが実施される度に、そのクリーニング時における影響パラメータの現在値に置き換えられる。クリーニングが実施されない場合、前回値は、今回の検査時における影響パラメータの現在値に置き換えられず、前回のクリーニング時における影響パラメータの値に維持される。
図6には、パーツ「ドラムカートリッジカバー」に対応する影響パラメータ「トナー使用量」の前回値(例えば「0%」)が示されている。この前回値は、今回の検査時から遡って最も新しい時点で実施されたクリーニング実施時(つまりそのクリーニングが実施された検査時)におけるトナー使用量である。
次に、汚れ管理部34は、影響パラメータの現在値(例えば「35%」)と前回値(例えば「0%」)との差分(「35%」)を演算する(S04)。つまり、汚れ管理部34は、その影響パラメータが定義する利用状況の差を演算する。
汚れ管理部34は、その差分を示す情報と、作業者によって入力された汚れ具合(クリーニング前の汚れ具合)を示す情報と、を対応付けて、汚れ係数計算用データとして記憶部20に記憶させる(S05)。その汚れ係数計測用データは、前回のクリーニング時から現在までの利用状況の変化(差分)に対する汚れ具合の変化の傾向を示すデータである。
図7には、パーツ「ドラムカートリッジカバー」についての汚れ係数計算用データの一例が示されている。図7中の汚れ具合は、作業者によって入力された値である。トナー使用量の差分は、現在値と前回値との差分である。符号38は、今回の検査時における汚れ具合「4」とトナー使用量の差分「35%」とを示している。符号40は、前回の検査時における汚れ具合「1」とトナー使用量の差分「5%」とを示している。符合42は、前々回の検査時における汚れ具合「0」とトナー使用量の差分「0%」とを示している。符号40で示す前回の検査時においては、パーツ「ドラムカートリッジカバー」のクリーニングは実施されておらず、符号42で示す前々回の検査時において、パーツ「ドラムカートリッジカバー」のクリーニングが実施されたものとする。符号40で示す前回の検査時には、パーツ「ドラムカートリッジカバー」のクリーニングが実施されていないため、前回の検査時には前回値は更新されておらず、前回値は「0%」に維持されている。つまり、前々回の検査時におけるトナー使用量「0%」が、影響パラメータとしてのトナー使用量の前回値として用いられる。符号38で示す今回の検査時におけるトナー使用量の差分「35%」は、トナー使用量の現在値「35%」(今回の検査時におけるトナー使用量)とその前回値「0%」との差分である。符号40で示す前回の検査時におけるトナー使用量の差分「5%」は、前回の検査時におけるトナー使用量「5%」とその前回値「0%」との差分である。汚れ係数計算用データを参照すると、トナー使用量の差分が「5%」の場合、つまり、5%分のトナーを使用した場合、汚れ具合は「0」から「1」に変化すると推測され、トナー使用量の差分が「35%」の場合、つまり、35%分のトナーを使用した場合、汚れ具合は「0」から「4」に変化すると推測される。このように、汚れ係数計算用データは、利用状況の変化(差分)に対する汚れ具合の変化の傾向を示している。
汚れ管理部34は、汚れ係数計算用データに基づいて汚れ係数を演算する(S06)。汚れ係数は、パーツの汚れ具合を推測するための係数であり、例えば、汚れ具合を推測するための関数(例えば回帰直線)を定義する係数である。その関数は、利用状況の変化(影響パラメータの差分)に対する汚れ具合を定義する関数、つまり、利用状況の変化(影響パラメータの差分)を変数として汚れ具合を定義する関数である。汚れ係数データは、記憶部20に記憶される。なお、汚れ係数の演算処理は、障害が発生した時点で行われてもよい。
図8には、汚れ係数の一例が示されている。この汚れ係数は、影響パラメータとしてのトナー使用量の差分を変数として汚れ具合を定義する回帰直線を定義する係数である。例えば、その回帰直線の傾きは「0.109」であり、切片は「0.209」である。もちろん、回帰直線以外の関数を定義する係数が汚れ係数として演算されてもよいし、関数以外の形式として、汚れ具合を推測するためのテーブルや表等が、汚れ係数計算用データに基づいて作成されてもよい。
パーツに対して作業者によってクリーニングが実施された場合(S07,Yes)、汚れ管理部34は、影響パラメータの前回値を現在値に置き換える(S08)。これにより、次回の検査時において、今回の検査時における影響パラメータの値が前回値として用いられる。図9には、更新された影響パラメータの前回値の一例が示されている。今回の検査時におけるトナー使用量の現在値は「35%」であるため、トナー使用量の前回値は、「0%」から「35%」に置き換えられている。次回の検査時においては、パーツ「ドラムカートリッジカバー」についての影響パラメータ(トナー使用量)の前回値として「35%」が使用される。当該パーツに対する処理は終了し、他のパーツに対してステップS02からステップS08の処理が実行される。
パーツに対して作業者によってクリーニングが実施されていない場合(S07,No)、そのパーツに対する処理は終了し、他のパーツに対してステップS02からステップS08の処理が実行される。
以下、図10を参照して、障害発生時における画像形成装置10の動作について説明する。図10には、その動作を示すフローチャートが示されている。
画像形成装置10で障害が発生すると、障害検知部16は、その障害内容と障害発生箇所を検知する(S10)。一例として、障害内容として「印字欠け」が検出されたものとする。障害発生箇所は「LEDプリントヘッド部」であるとする。
復旧手順選択部36は、復旧手順情報26が示す復旧手順群の中から、その障害内容と障害発生箇所とに対応する1又は複数の復旧手順を選択する(S11)。また、復旧手順選択部36は、復旧手順情報26を参照して、障害内容と障害発生箇所とに対応付けられている1又は複数の接触箇所を特定する。
例えば、復旧手順選択部36は、図3に示されている復旧手順管理テーブルを参照し、障害内容「印字欠け」と障害発生箇所「LEDプリントヘッド部」とに対応付けられている1又は複数の復旧手順を選択する。また、復旧手順選択部36は、障害内容「印字欠け」と障害発生箇所「LEDプリントヘッド部」とに対応付けられている接触箇所を特定する。図3に示す例では、パーツ「フロントカバー」、「ドラムカートリッジカバー」及び「LEDプリントヘッド部内掃除棒」が、接触箇所として特定される。
選択された復旧手順の数の分、及び、特定された接触箇所(パーツ)の数の分、個々の復旧手順毎及び個々の接触箇所毎に、以下のステップS12からステップS15の処理が実行される。以下では、一例として、接触箇所「ドラムカートリッジカバー」を例に挙げて説明する。
まず、汚れ管理部34は、影響パラメータテーブル(影響パラメータ情報28)を参照して、接触箇所(パーツ)に対応付けられている影響パラメータを特定し、その影響パラメータが定義する利用状況の現在の値(影響パラメータの現在値、障害発生時における値)を利用状況情報22から取得する(S12)。図4を参照して説明すると、接触箇所「ドラムカートリッジカバー」には、利用状況としての影響パラメータ「トナー使用量」が対応付けられている。そのため、汚れ管理部34は、「トナー使用量」の現在値(例えば「55%」)を利用状況情報22から取得する。
次に、汚れ管理部34は、接触箇所(パーツ)に対応付けられている影響パラメータの前回値を利用状況情報22から取得する(S13)。図9を参照して説明したように、接触箇所「ドラムカートリッジカバー」に対応する影響パラメータ「トナー使用量」の前回値は、「0%」から「35%」に置き換えられているため、汚れ管理部34は、更新後の前回値「35%」を取得する。更新後の前回値「35%」は、前回のクリーニング時におけるトナー使用量、つまり、障害が発生した現時点から遡って最も新しい時点(現時点に最も近い時点)で実施されたクリーニング時におけるトナー使用量である。
次に、汚れ管理部34は、汚れ係数データを記憶部20から取得する(S14)。なお、通常運用時に汚れ係数データが演算されていない場合、障害発生時に、汚れ管理部34は、汚れ係数計算用データに基づいて汚れ係数を演算する。一例として、図8に示されている汚れ係数データ(回帰直線を定義する傾き「0.109」と切片「0.209」)が取得される。
汚れ管理部34は、汚れ係数データを用いて、接触箇所の汚れ具合の推測値を演算する(S15)。具体的には、汚れ管理部34は、影響パラメータの現在値と前回値との差分を演算し、汚れ係数データが定義する関数(例えば回帰直線)において、その差分に対応する汚れ具合の推測値を演算する。
影響パラメータとしてのトナー使用量の現在値は「55%」であり、前回値は「35%」であるため、トナー使用量の現在値と前回値との差分は「20%」である。汚れ管理部34は、汚れ係数データ(傾き「0.109」と切片「0.209」)によって定義される関数(例えば回帰直線)にその差分値を代入することにより、汚れ具合の推測値を演算する。具体的には、以下に示す計算式によって汚れ具合の推測値「2.4」が演算される。
汚れ具合の推定値=
傾き(0.109)×差分値(20)+切片(0.209)=2.4
汚れ具合の推定値=
傾き(0.109)×差分値(20)+切片(0.209)=2.4
汚れ具合の推定値「2.4」は、接触箇所「ドラムカートリッジカバー」についての汚れ具合を示している。汚れ管理部34は、他の接触箇所、つまり接触箇所「フロントカバー」と「LEDプリントヘッド部内清掃棒」についても、接触箇所「ドラムカートリッジカバー」と同様に、汚れ具合の推定値を演算する。
選択された復旧手順の数の分、及び、特定された接触箇所(パーツ)の数の分、個々の復旧手順毎及び個々の接触箇所毎に、ステップS12からステップS15の処理の実行が完了すると、復旧手順選択部36は、汚れ具合の推定値が最小となる接触箇所に対応付けられている復旧手順を選択する(S16)。
復旧手順に複数の接触箇所が対応付けられている場合、汚れ管理部34は、例えば、当該複数の接触箇所についての汚れ具合の推定値の合計を、当該復旧手順についての汚れ具合の推定値として演算する。上述した具体例で説明すると、接触箇所「ドラムカートリッジカバー」についての汚れ具合の推定値と、接触箇所「フロントカバー」についての汚れ具合の推定値と、接触箇所「LEDプリントヘッド部内清掃棒」についての汚れ具合の推定値と、の合計が、障害発生箇所「LEDプリントヘッド部」で発生した障害内容「印字欠け」から復旧するための復旧手順についての汚れ具合の推定値として用いられる。別の例として、汚れ管理部34は、各接触箇所についての汚れ具合の推定値に、予め設定された重み係数を乗算し、その重み係数が乗算された各推定値の合計を、復旧手順についての汚れ具合の推定値として用いてもよい。
汚れ具合の推定値が許容値を超える場合(S17,Yes)、制御部30は、例えば、コールセンター(カスタマーセンター)への連絡をユーザに促すための情報をUI部18に表示させる(S18)。推定値が許容値を超えるということは、ユーザ自身が復旧作業を行った場合、ユーザが許容する汚れを超えてユーザ自身や衣服を汚してしまうと予測される。それ故、ユーザ自身が復旧作業を行わないように、まずは、コールセンターへ連絡するよう、その旨の情報を表示する。この場合も、ユーザが復旧手順の提示を要求した場合(S19,Yes)、例えば、ユーザがUI部18を使用して復旧手順の提示を指示した場合、制御部30は、ステップS16にて選択された復旧手順を示す情報をUI部18に表示させる。例えば、制御部30は、復旧手順の提示を指示するためのボタン画像をUI部18に表示させ、ユーザがそのボタン画像を押した場合又は指定した場合、復旧手順を示す情報がUI部18に表示される。制御部30は、復旧作業を行った場合に、ユーザ自身や衣服が汚れる可能性がある旨を示す情報を注意情報としてUI部18に表示させてもよい。また、制御部30は、汚れ具合の推定値が許容値を超える接触箇所(例えば「ドラムカートリッジカバー」)を示す情報をUI部18に表示させてもよいし、複数の接触箇所の中で汚れ具合の推定値が相対的に高い接触箇所を示す情報をUI部18に表示させてもよいし、汚れ具合の推定値が高い接触箇所の順に優先的に接触箇所を示す情報をUI部18に表示させてもよい。ユーザが復旧手順の提示を要求しない場合(S19,No)、処理は終了する。なお、汚れ具合の推定値が許容値を超える場合、ユーザによる復旧手順の提示の要求が禁止されてもよい。例えば、復旧手順の提示を指示するためボタン画像がUI部18に表示されなくてもよいし、そのボタン画像がUI部18に表示された場合であっても、そのボタン画像への操作が無効となってもよい(ボタン画像への操作が受け付けられなくてもよい)。
汚れ具合の推定値が許容値以下となる場合(S17,No)、コールセンターへの連絡を促すための情報は表示されない。ユーザが復旧手順の提示を要求した場合(S19,Yes)、制御部30は、ステップS16にて選択された復旧手順を示す情報をUI部18に表示させる。ユーザが復旧手順の提示を要求しない場合(S19,No)、処理は終了する。別の例として、汚れ具合の推定値が許容値以下となる場合、制御部30は、ユーザの提示要求を受けずに、復旧手順を示す情報をUI部18に自動的に表示させてもよい。もちろん、復旧手順を示す情報を表示するとともに、コールセンターへの連絡を促すための情報を表示してもよい。
汚れ具合の推定値が許容値以下となる複数の復旧手順が存在する場合、制御部30は、当該複数の復旧手順を示す情報をUI部18に表示させ、より汚れ具合が低い接触箇所に対応付けられている復旧手順を示す情報を優先的に(例えば上位に)UI部18に表示させてもよい。
例えば、汚れ具合の許容値が「2.0」の場合、汚れ具合の推定値「2.4」(又は、推定値の合計や重み付け処理された合計)が許容値を超えているため、制御部30は、コールセンターへの連絡をユーザに促すための情報をUI部18に表示させる。
なお、復旧手順を示す情報やコールセンターへの連絡を促すための情報は、ユーザが所持する端末装置(例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレットPC等)に表示されてもよい。この場合、ユーザが所持する端末装置と画像形成装置10が、近距離無線通信によって、又は、インターネットやLAN等の通信経路を介して、互いに通信を行う。端末装置は、復旧手順を示す情報やコールセンターへの連絡を促すための情報を画像形成装置10から受信し、受信した情報を当該端末装置のUI部に表示させる。
以上のように、本実施形態によると、障害から復旧するための復旧作業中にユーザが接触すると予測される接触箇所の汚れ具合が推測され、その汚れ具合に応じて、復旧手順を示す情報の表示が制御される。汚れ具合の推定値が許容値以下となる場合、複数の復旧手順の中で汚れ具合がより小さい復旧手順を示す情報が表示されるので、一律に復旧手順を示す情報を表示する場合と比較して、ユーザが汚されることが防止又は抑制される。また、汚れ具合の推定値が許容値を超える場合、復旧手順を示す情報が表示されなかったり、復旧手順を示す情報が注意情報とともに表示されたりするので、常に復旧手順を示す情報を表示する場合と比較して、ユーザが汚されることが防止又は抑制される。
なお、復旧手順選択部36は、画像形成装置10の設置場所に基づいて、障害発生箇所に作業者がアクセス可能なアクセス箇所に対応付けられている復旧手順を選択してもよい。例えば、画像形成装置10の設置場所とその設置場所の周辺環境との位置関係を示す設置場所情報が、記憶部20に予め記憶されている。例えば、画像形成装置10が壁の周辺に設置されている場合、画像形成装置10と壁との距離を示す情報、画像形成装置10においてその壁に対向する部分(パーツ)を示す情報、等が設置場所情報に含まれる。復旧手順選択部36は、その設置場所情報を参照することで、作業者がアクセス可能なアクセス箇所に対応付けられている復旧手順を選択する。図3を参照して説明すると、左側面上部カバーにて紙詰まりが発生した場合におけるアクセス箇所は、画像形成装置10の「正面」と「左側面」である。例えば、画像形成装置10の左側面が壁に接近する状態で画像形成装置10が設置されている場合、「左側面」から障害発生箇所へのアクセスは、「正面」からのアクセスよりも困難であると想定される。この場合、復旧手順選択部36は、障害発生箇所へのアクセスがより容易と想定される「正面からの操作」を含む復旧手順を選択する。これにより、画像形成装置10の設置場所を考慮せずに復旧手順を示す情報を表示する場合と比較して、障害発生箇所へのアクセスがより容易となる復旧手順を示す情報が表示される。
カスタマーエンジニア等の作業者によって汚れ具合が入力されていないパーツ(未入力パーツ)が存在する場合、汚れ管理部34は、汚れ具合が入力されたパーツ(入力パーツ)であって未入力パーツに関連する入力パーツの汚れ具合に基づいて、未入力パーツの汚れ具合を推測してもよい。未入力パーツに関連する入力パーツは、例えば、当該未入力パーツの汚れ具合に寄与する影響パラメータが同一となるパーツである。例えば、パーツ「フロントカバー」の汚れ具合が入力されなかった場合、汚れ管理部34は、未入力パーツ「フロントカバー」に関連する入力パーツ「ドラムカートリッジカバー」と入力パーツ「手差しトレイ」の汚れ具合から未入力パーツ「フロントカバー」の汚れ具合を推測する。
パーツに対して複数の影響パラメータが対応付けられている場合、汚れ管理部34は、影響パラメータ毎に、汚れ係数計算用データと汚れ係数を演算する。図4に示す例では、パーツ「機器背面カバー上部」に、影響パラメータ「経過時間」と「通電時間」が対応付けられている。両影響パラメータの重み係数は共に「50%(=0.5)」である。図11には、影響パラメータ「経過時間」についての汚れ係数計算用データの一例が示されている。図12には、影響パラメータ「通電時間」についての汚れ係数計算用データの一例が示されている。汚れ具合は、作業者によって入力された値である。経過時間の差分は、経過時間の現在値と前回値との差分である。通電時間の差分は、通電時間の現在値と前回値との差分である。
汚れ管理部34は、影響パラメータ毎に、汚れ係数計算用データに基づいて汚れ係数を演算する。各影響パラメータの汚れ係数としての傾きと切片は、以下の通りである。
経過時間:傾き=0.001507、切片=−0.03326
通電時間:傾き=0.003269、切片=0.09116
経過時間:傾き=0.001507、切片=−0.03326
通電時間:傾き=0.003269、切片=0.09116
汚れ管理部34は、影響パラメータ毎に汚れ具合の推測値を演算し、各推測値を統合することにより、障害発生時における接触箇所としてのパーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合の推測値を演算する。具体的には、汚れ管理部34は、各推測値に重み係数を乗算し、重み係数が乗算された複数の推測値の合計を演算する。その合計が、障害発生時におけるパーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合の推測値である。
例えば、経過時間の現在値と前回値との差分が「1000時間」であるとする。この場合、上記の傾きと切片を用いることにより、以下に示すように、影響パラメータ「経過時間」についての汚れ具合の推測値が演算される。
「経過時間」についての汚れ具合の推測値=
0.001507×1000−0.03326=1.47
「経過時間」についての汚れ具合の推測値=
0.001507×1000−0.03326=1.47
また、通電時間の現在値と前回値との差分が「300時間」であるとする。この場合、上記の傾きと切片を用いることにより、以下に示すように、影響パラメータ「通電時間」についての汚れ具合の推測値が演算される。
「通電時間」についての汚れ具合の推測値=
0.003269×300+0.09116=1.07
「通電時間」についての汚れ具合の推測値=
0.003269×300+0.09116=1.07
以下に示すように、経過時間についての汚れ具合の推測値「1.47」に重み係数「0.5(50%)」を乗算し、通電時間についての汚れ具合の推測値「1.07」に重み係数「0.5(50%)」を乗算し、重み係数が乗算された両推測値の合計を演算する。
1.47×0.5+1.07×0.5=1.27
1.47×0.5+1.07×0.5=1.27
上記の合計「1.27」が、パーツ「機器背面カバー上部」の汚れ具合の推測値に相当する。復旧手順選択部36は、上述した実施形態と同様に、この推測値「1.27」に基づいて復旧手順を選択する。
上記の画像形成装置10は、一例としてハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、画像形成装置10は、図示しないCPU等の1又は複数のプロセッサを備えている。当該1又は複数のプロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、画像形成装置10の各部の機能が実現される。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。別の例として、画像形成装置10の各部は、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。別の例として、画像形成装置10の各部は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって実現されてもよい。
10 画像形成装置、16 障害検知部、20 記憶部、22 利用状況情報、24 汚れ情報、26 復旧手順情報、28 影響パラメータ情報、30 制御部、32 利用状況管理部、34 汚れ管理部、36 復旧手順選択部。
Claims (10)
- 自装置の障害を検知する検知手段と、
前記障害が発生した箇所に関連する箇所であって前記障害からの復旧作業中に作業者が接触すると予測される接触箇所の障害発生時における汚れ具合に応じて、前記障害から復旧するための復旧手順を示す情報の表示を制御する制御手段と、
を有する情報処理装置。 - 前記汚れ具合が予め設定された許容値以下の場合、前記制御手段は、前記復旧手順を示す情報を表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記接触箇所の汚れ発生に寄与する前記自装置の利用状況に基づいて、障害発生時における前記汚れ具合を推測する推測手段を更に有する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記推測手段は、前記自装置の利用状況に対する前記汚れ具合の変化の傾向に基づいて、障害発生時における利用状況に対する障害発生時における前記汚れ具合を推測する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記推測手段は、前記変化の傾向に基づいて、前記接触箇所に対する前回のクリーニング実施時から障害発生時までの前記自装置の利用状況に対する前記汚れ具合を推測する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記汚れ具合を評価するために用いられる前記自装置の利用状況を示し、前記汚れ具合を推測し得る互いに異なる複数のパラメータが定義されており、
前記推測手段は、前記パラメータ毎に、前記パラメータに基づいて障害発生時における個別の汚れ具合を推測し、前記複数のパラメータに対応する前記複数の個別の汚れ具合を統合し、
前記制御手段は、前記統合された汚れ具合に応じて、前記復旧手順を示す情報の表示を制御する、
ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記障害が発生した箇所の障害の種類に基づいて障害発生時における前記汚れ具合を推測する推測手段を更に有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記制御手段は、前記自装置の設置場所に更に応じて、前記復旧手順を示す情報の表示を制御する、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記制御手段は、前記障害から復旧するための複数の復旧手順を示す情報のうち、前記汚れ具合がより小さい前記接触箇所に対応する復旧手順を示す情報を優先的に前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - コンピュータを、
装置の障害を検知する検知手段、
前記障害が発生した箇所に関連する箇所であって前記障害からの復旧作業中に作業者が接触すると予測される接触箇所の障害発生時における汚れ具合に応じて、前記障害から復旧するための復旧手順を示す情報の表示を制御する制御手段、
として機能させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016159982A JP2018027631A (ja) | 2016-08-17 | 2016-08-17 | 情報処理装置及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016159982A JP2018027631A (ja) | 2016-08-17 | 2016-08-17 | 情報処理装置及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018027631A true JP2018027631A (ja) | 2018-02-22 |
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Family Applications (1)
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JP2016159982A Pending JP2018027631A (ja) | 2016-08-17 | 2016-08-17 | 情報処理装置及びプログラム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018027631A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019163665A1 (ja) | 2018-02-20 | 2019-08-29 | 上村工業株式会社 | 無電解パラジウムめっき液、およびパラジウム皮膜 |
-
2016
- 2016-08-17 JP JP2016159982A patent/JP2018027631A/ja active Pending
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WO2019163665A1 (ja) | 2018-02-20 | 2019-08-29 | 上村工業株式会社 | 無電解パラジウムめっき液、およびパラジウム皮膜 |
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