JP2018025290A - 配管用装着部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合材を用いて配管部材に固着する際に、十分な固着力を得ることができる装着部材を提供する。【解決手段】配管部材に対して装着される装着部材(1)は、周方向に分割されているとともに分離姿勢と円筒状をなす連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体(20)を備える。連結姿勢の一対の分割体(20)の周方向端部(20e)どうしが対向する2箇所の対向配置部分(F)のうちの少なくとも一方に、一対の分割体(20)どうしの径方向の離脱移動を阻止する抜け止め機構(R)が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、配管部材に対して装着される配管用装着部材に関する。
例えばビル等の建築物に設置される空調機器では、例えば屋外に設置された室外機から屋内に設置された室内機に亘って、配管部材が配設される場合がある。この場合、例えば暖房運転時に、配管部材が熱膨張によって軸方向に伸長し、この伸長量分の負荷が配管部材の端部側の屈曲箇所(いわゆるエルボ部)にかかる虞がある。特に配管部材が上下方向に配設される場合には、当該配管部材の自重による負荷も加わるため、上記屈曲箇所に大きな負荷がかかる虞がある。このような懸念に対して、配管部材の軸方向の一部を固定して、その固定箇所における軸方向の移動を防ぐ手段が採用されている。熱膨張に伴う配管部材の伸長量を、この固定箇所を中心として軸方向の両側に分散させることで、最下端側の屈曲箇所への負荷を軽減するのである。
かかる手段の一例として、特開2011−196404号公報(特許文献1)に記載された配管固定構造が知られている。この配管固定構造は、配管部材〔縦配管P〕に対して装着される装着部材〔係合筒体4〕を把持部材〔管係合支持部材A2〕で外側から把持して、この把持部材を壁面等に設置されたフレーム〔フレーム1〕に固定部材〔取付け基材A1〕を介して固定する構造となっている。なお、この配管固定構造によって配管部材を固定するための前提として、装着部材は、例えば蝋材等の接合材により配管部材に固着されている。
ここで、特許文献1の装着部材は、周方向に分割された一対の分割体〔分割半筒体4A〕と、それら一対の分割体を開閉自在に連結する帯板状の連結部材〔連結片4B〕とを備えている(特許文献1の図3を参照)。このように構成される装着部材は、連結部材のヒンジ部〔ヒンジ部4b〕を支点として周方向に拡開した状態で配管部材に外側から装着可能であるとともに、閉止した状態で配管部材に安定的に仮止めできる。その後、接合材を加熱して溶融させながら流し込んで、仮止め状態の装着部材を配管部材に固着する。その際、経時しても配管部材と装着部材との間に水分等が侵入しないように、一対の分割体の周方向端部どうしが対向する対向配置部分をも、接合材で確実に埋めることが望ましい。
しかし、特許文献1の装着部材では、一方の対向配置部分が連結部材で径方向外側から覆われている。このため、当該部位に溶融した接合材を流し込む作業自体が容易ではなく、また、その後に当該部位が接合材で確実に埋まっているか否かを確認する作業も容易ではなかった。このため、接合材を用いて配管部材に装着部材を固着させる際に、その固着力が十分に得られない可能性があった。
特開2011−196404号公報
接合材を用いて配管部材に固着する際に、十分な固着力を得ることができる装着部材の実現が望まれている。
本発明に係る配管用装着部材は、
配管部材に対して装着される装着部材であって、
周方向に分割されているとともに、互いに分離した分離姿勢と筒状をなすように連結された連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体を備え、
前記連結姿勢の一対の前記分割体の周方向端部どうしが対向する2箇所の対向配置部分のうちの少なくとも一方に、一対の前記分割体どうしの径方向の離脱移動を阻止する抜け止め機構が設けられている。
この構成によれば、装着部材が、分離姿勢と連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体だけで構成され、一対の分割体を開閉自在に連結する連結部材を具備しない。このため、連結姿勢の一対の分割体の周方向端部どうしの対向配置部分は、連結部材で径方向外側から覆われない。よって、連結部材による物理的障害がない状態で、当該部位に溶融した接合材を流し込む作業を容易に行うことができる。また、その後、当該部位が接合材で確実に埋まっているか否かを容易に確認することができる。よって、一対の分割体の周方向端部どうしの対向配置部分を接合材で容易かつ確実に埋めることができ、十分な固着力を得ることができる。
ところで、本構成のように装着部材が連結部材を具備しない場合、特段の措置を講じなければ、接合作業を行うにあたって、配管部材に対して装着部材を安定的に仮止め状態に維持できない虞がある。例えば接合材を溶融させるために高温に加熱した場合に、装着部材が配管部材から離脱する虞がある。装着部材が配管部材から離脱すると、接合作業自体を行うことができなくなる。この点、上記の構成によれば2箇所の対向配置部分のうちの少なくとも一方に抜け止め機構が設けられているので、一対の分割体どうしが径方向に離脱移動して分離姿勢となることが抑制される。よって、連結部材を具備せずに一対の分割体だけで装着部材を構成しながらも、配管部材に対して装着部材(連結姿勢の一対の分割体)を安定的に仮止めすることができる。
以上より、本構成によれば、連結部材を具備しないことによる弊害を克服しつつ、連結部材のない状態で接合作業及びその確認作業の容易化を図ることができ、十分な固着力を得ることができる。
本発明に係るもう1つの配管用装着部材は、
配管部材に対して装着される装着部材であって、
周方向に分割されているとともに、互いに分離した分離姿勢と筒状をなすように連結された連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体を備え、
前記分割体の周方向端部に、当該分割体を構成する他の部位よりも径方向内側に突出して前記配管部材にそれぞれ係止する両端係止部が、前記配管部材の半周分の周方向長さ以上離間した状態で一対設けられている。
この構成によれば、装着部材が、分離姿勢と連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体だけで構成され、一対の分割体を開閉自在に連結する連結部材を具備しない。このため、連結姿勢の一対の分割体の周方向端部どうしの対向配置部分は、連結部材で径方向外側から覆われない。よって、連結部材による物理的障害がない状態で、当該部位に溶融した接合材を流し込む作業を容易に行うことができる。また、その後、当該部位が接合材で確実に埋まっているか否かを容易に確認することができる。よって、一対の分割体の周方向端部どうしの対向配置部分を接合材で容易かつ確実に埋めることができ、十分な固着力を得ることができる。
ところで、本構成のように装着部材が連結部材を具備しない場合、特段の措置を講じなければ、接合作業を行うにあたって、配管部材に対して装着部材を安定的に仮止め状態に維持できない虞がある。例えば接合材を溶融させるために高温に加熱した場合に、装着部材が配管部材から離脱する虞がある。装着部材が配管部材から離脱すると、接合作業自体を行うことができなくなる。この点、上記の構成によれば分割体の周方向端部に配管部材の半周分の周方向長さ以上離間した状態で両端係止部が一対設けられているので、一対の分割体をそれぞれ配管部材に安定的に係止させて、一対の分割体が配管部材から離脱して分離姿勢となることが抑制される。よって、連結部材を具備せずに一対の分割体だけで装着部材を構成しながらも、配管部材に対して装着部材(連結姿勢の一対の分割体)を安定的に仮止めすることができる。
以上より、本構成によれば、連結部材を具備しないことによる弊害を克服しつつ、連結部材のない状態で接合作業及びその確認作業の容易化を図ることができ、十分な固着力を得ることができる。
本発明に係るもう1つの配管用装着部材は、
配管部材に対して装着される装着部材であって、
前記配管部材の周方向の一部の領域において当該配管部材の外面を覆う部分筒状体を備え、
前記部分筒状体の周方向端部に、当該部分筒状体を構成する他の部位よりも径方向内側に突出して前記配管部材にそれぞれ係止する両端係止部が、前記配管部材の半周分の周方向長さ以上離間した状態で一対設けられている。
この構成によれば、装着部材が、配管部材の周方向の一部の領域において当該配管部材の外面を覆う部分筒状体だけで構成される。このため、部分筒状体の周方向端部は、他の部材と周方向に対向配置されることもなければ、他の部材で径方向外側から覆われることもない。よって、他の部材による物理的障害がない状態で、部分筒状体の周方向端部に溶融した接合材を流し込む作業を容易に行うことができる。また、その後、部分筒状体の周方向端部が接合材で確実に埋まっているか否かを容易に確認することができる。よって、装着部材を構成する部分筒状体の周方向端部を接合材で容易かつ確実に埋めることができ、十分な固着力を得ることができる。
ところで、本構成のように装着部材が部分筒状体だけで構成される場合、特段の措置を講じなければ、接合作業を行うにあたって、配管部材に対して装着部材を安定的に仮止め状態に維持できない虞がある。例えば接合材を溶融させるために高温に加熱した場合に、装着部材が配管部材から離脱する虞がある。装着部材が配管部材から離脱すると、接合作業自体を行うことができなくなる。この点、上記の構成によれば部分筒状体の周方向端部に配管部材の半周分の周方向長さ以上離間した状態で両端係止部が一対設けられているので、部分筒状体を配管部材に安定的に係止させて、当該部分筒状体が配管部材から離脱することが抑制される。よって、単一の部分筒状体だけで装着部材を構成しながらも、配管部材に対してその装着部材を安定的に仮止めすることができる。
以上より、本構成によれば、装着部材を部分筒状体だけで構成することによる弊害を克服しつつ、接合作業及びその確認作業の容易化を図ることができ、十分な固着力を得ることができる。
以下、本発明の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
一態様として、
前記抜け止め機構が一方の前記対向配置部分だけに設けられているとともに、
残余の前記対向配置部分に、前記分割体の他の部位よりも径方向内側に突出して前記配管部材に係止する係止部が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、2箇所の対向配置部分の両方に抜け止め機構を設ける構成に比べて、分離姿勢から連結姿勢への姿勢変更を容易に行うことができ、配管部材に対して装着部材を容易に仮止めすることができる。また、抜け止め機構が設けられない残余の対向配置部分には係止部が設けられ、この係止部が配管部材に係止するので、抜け止め機構が一方の対向配置部分だけに設けられる場合であっても、加熱時にも装着部材の仮止め状態を安定的に維持できる。
一態様として、
前記連結姿勢で一対の前記分割体の前記周方向端部どうしの間に隙間が形成されるように、一対の前記分割体のサイズが設定されていることが好ましい。
この構成によれば、一対の分割体が連結姿勢とされて配管部材に外装されたときに、周方向端部どうしが、密着するように突き合わされるのではなく一定の隙間を隔てて対向配置される。確実に埋めるべき部位に敢えて隙間が形成されるようなサイズ設定とすることで、当該部位が接合材で十分に埋められていないことの目視による判断を容易化することができる。よって、接合材の充填不良の見落としを抑止することができる。
一態様として、
一対の前記分割体は、半筒状部と、前記半筒状部から径方向外側に突出する鍔部と、をそれぞれ有し、
前記連結姿勢の一対の前記分割体の周方向端部どうしが対向する2箇所の対向配置部分のうちの少なくとも一方において、前記鍔部に、その先端部側から根元部分にまで至る切欠部が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、鍔部を軸方向の両側から挟むようにして把持することで、装着部材の軸方向の位置において、当該装着部材に固着された配管部材の軸方向の移動を防ぐことができる。ここで、かかる軸方向の位置決めのための鍔部が全周に亘って設けられる場合には、当該鍔部が対向配置部分の径方向外側に配置されることになる。このような場合でも、上記の構成のように対向配置部分の鍔部に切欠部を形成しておくことで、鍔部の根元部分における視認性を向上させることができる。よって、鍔部による物理的障害が少ない状態で、接合作業及びその確認作業の容易化を図ることができる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
実施形態に係る配管用固定構造の斜視図 配管用固定構造の分解斜視図 装着部材の分解斜視図 連結姿勢の装着部材の正面図 連結姿勢の装着部材の背面図 連結姿勢の装着部材の平面図 装着部材の作製手順を示す斜視図 別態様の装着部材の正面図 別態様の装着部材の正面図 別態様の装着部材の正面図 別態様の装着部材の正面図 別態様の装着部材の平面図 別態様の装着部材の斜視図 別態様の装着部材の斜視図 別態様の装着部材の斜視図 従来仕様の装着部材の斜視図
装着部材の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る装着部材1は、配管部材Pに対して装着される装着部材1(配管用装着部材)である。この装着部材1は、以下の点によって特徴付けられる。すなわち、装着部材1は、周方向に分割されているとともに、互いに分離した分離姿勢と筒状をなすように連結された連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体20を備えている。そして、第1の主要観点によれば、連結姿勢の一対の分割体20の周方向端部20eどうしが対向する2箇所の対向配置部分Fのうちの少なくとも一方に、一対の分割体20どうしの径方向の離脱移動を阻止する抜け止め機構Rが設けられている。また、第2の主要観点によれば、分割体20の周方向端部20eに、当該分割体20を構成する他の部位よりも径方向内側に突出して配管部材Pにそれぞれ係止する両端係止部(22,29)が、配管部材Pの半周分の周方向長さ以上離間した状態で一対設けられている。これにより、接合材を用いて装着部材1を配管部材Pに固着する際に、十分な固着力を得ることができる。以下、本実施形態の装着部材1について、詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、装着部材1が装着される対象物である配管部材Pを基準として、「軸方向」、「周方向」、及び「径方向」を定義する。即ち、「軸方向」は配管部材Pの軸芯方向(長手方向)を表し、「周方向」は配管部材Pの周囲を周回する方向を表し、「径方向」は配管部材Pの軸芯から放射状に延びる方向を表す。装着部材1の各部の説明におけるこれらの各方向についての言及は、特に明記しない限り、配管部材Pに外嵌装着された状態での方向を意図しているものとする。
本実施形態の装着部材1は、例えばビル(建築物の一例)の屋上に設置された空調機器の室外機から屋内に設置された複数の室内機に亘って配設される配管部材Pに用いられる。図1及び図2に、本実施形態の装着部材1を用いた、縦方向(上下方向)に配設された配管部材Pにおける所定箇所をフレーム90に対して固定する配管用固定構造の一例を示す。この配管用固定構造は、配管部材Pがその固定箇所においてフレーム90に対して軸方向に相対移動するのを抑止するために用いられる。基本的には、配管部材Pに対して装着した装着部材1を把持部材70で外側から把持して、フレーム90に固定された固定部材80に、把持部材70を固定する構造となっている。なお、フレーム90は、直接的又は間接的に、建築物の外壁Wに固定されている。
装着部材1は、筒状に形成されている。本実施形態の装着部材1は、図3に示すように、全体として円筒状の部材で形成されている。装着部材1は、一対の分割体20を備えている。分割体20は、円筒状の装着部材1を周方向に二分割して構成されており、それぞれ半円筒状に形成されている。一対の分割体20は、互いに分離した分離姿勢と、円筒状をなすように連結された連結姿勢とに、姿勢変更自在となっている。各分割体20は周方向の両端部に周方向端部20eを有しており、それぞれの周方向端部20eどうしが周方向に対向配置されると連結姿勢となる。一対の分割体20は、半円筒状部21と、半円筒状部21から径方向外側に突出する鍔部31とをそれぞれ有する。装着部材1の具体的構成に関しては、後述する。
図1及び図2に示すように、把持部材70は、一対のクランプ部材71を備えている。クランプ部材71は、装着部材1の外周面に沿う半円弧状の把持部72と、把持部72の一方の端部から径方向に延びる連結板部75とを有する。各クランプ部材71における把持部72の上下方向(軸方向)の中央位置には、周方向に沿う細長いスリット状の係合孔73が形成されている。この係合孔73は、装着部材1の鍔部31と係合可能な軸方向幅に形成されている。また、各把持部72の先端には、互いに係合可能な係合爪74が形成されている。各クランプ部材71における連結板部75には、ボルトを挿通する挿通孔76がそれぞれ形成されている。
固定部材80は、フレーム90に面接触状態で当て付け可能な矩形板状の取付基部81と、取付基部81に対して垂直姿勢で上方に延設される矩形板状の連結部83とを備えた、L字状の板部材で構成されている。固定部材80における取付基部81と連結部83とには、それぞれボルトを挿通する挿通孔82,84が形成されている。
本実施形態の配管用固定構造では、例えば以下のようにして、配管部材Pにおける所定箇所をフレーム90に対して固定する。すなわち、まず、分離姿勢の一対の分割体20を配管部材Pを間に挟んで相対近接移動させ、連結姿勢に姿勢変更させることによって配管部材Pに対して外嵌装着する。その後、例えば蝋材等の接合材(図示せず)を用いて、バーナー等の加熱手段で接合材を溶融させて接合(例えば蝋付け)することで、配管部材Pに装着部材1を固着させる。その際、一対の分割体20の軸方向両側の端部と配管部材Pとに亘って接合材を固着させるとともに、一対の分割体20の周方向端部20eどうしが対向する対向配置部分F(図3を参照)を十分に埋める必要がある。配管部材Pに対して強固に固着させるとともに、経時しても対向配置部分Fから配管部材Pと装着部材1との間に水分等が侵入しないようにするためである。
次に、配管部材Pに固着された装着部材1の鍔部31と、一対のクランプ部材71の係合孔73とが係合する状態で、径方向外側から把持部材70により装着部材1を把持する。その後、装着部材1を把持した状態にある把持部材70の連結板部75に固定部材80の連結部83を当て付け、連結板部75の挿通孔76と連結部83の挿通孔84とに挿通されるボルトにより、把持部材70を固定部材80に対して締め付け固定する。最後に、固定部材80の取付基部81をフレーム90に当て付け、取付基部81の挿通孔82とフレーム90に設けた挿通孔91とに挿通されるボルトにより、固定部材80をフレーム90に対して締め付け固定する。
この配管用固定構造では、配管部材Pに対して固着された装着部材1の鍔部31と各クランプ部材71の係合孔73とが係合した状態にあるため、配管部材Pにおける装着部材1の装着箇所において、配管部材Pの軸方向の移動を抑止することができる。
ここで、従来仕様の装着部材1’は、図16に示すように、一対の分割体20と、それら一対の分割体20どうしを互いに連結する連結部材40とを備え、拡開姿勢と閉止姿勢とに姿勢変更自在に構成されていた。連結部材40を備えることで、装着部材1’を一体的に扱うことができて作業性に優れるとともに、閉止姿勢で配管部材Pに安定的に仮止めできるという利点があった。しかしその一方で、一対の分割体20の一方の端部どうしが対向する部分が連結部材40で径方向外側から覆われているため、当該部位に溶融した接合材を流し込む作業が容易ではなかった。また、その後に当該部位が接合材で確実に埋まっているか否かを確認する作業も容易ではなかった。このため、当該部位に溶融した接合材が十分に流し込めず、或いは、流し込めても当該部位が接合材で十分に埋まらなかった場合には、接合材による固着力が十分に得られない可能性があった。
そこで本実施形態の装着部材1は、従来仕様の装着部材1’が有していた連結部材40(図16を参照)を具備せず、図3に示すように、分離姿勢と連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体20だけで構成されている。このため、連結姿勢の一対の分割体20の周方向端部20eどうしの対向配置部分Fは、当該装着部材1の他の構成部品によって径方向外側から覆われることがない。よって、他の構成部品による物理的障害がない状態で、溶融した接合材を対向配置部分Fに流し込む作業を容易に行うことができる。また、その後、対向配置部分Fが接合材で確実に埋まっているか否かを容易に確認することができる。
但し、装着部材1が連結部材40を具備しない場合、特段の措置を講じなければ、接合作業を行うにあたって、配管部材Pに対して装着部材1を安定的に仮止め状態に維持できない虞がある。例えば接合材を溶融させるために高温に加熱した場合に、装着部材1が配管部材Pから離脱する虞がある。装着部材1が配管部材Pから離脱すると、接合作業自体を行うことができなくなる。この点を考慮し、本実施形態の装着部材1には、2箇所の対向配置部分Fのうちの少なくとも一方に、一対の分割体20どうしの径方向の離脱移動を阻止する抜け止め機構Rが設けられている。この抜け止め機構Rは、従来仕様の装着部材1’における連結部材40の機能を一部代替するものである。
装着部材1を構成する一対の分割体20について詳述すると、これら一対の分割体20は、図3に示すように、半円筒状部21と、半円筒状部21から径方向外側に突出する鍔部31とをそれぞれ有する。半円筒状部21は、円筒状部材を周方向におおよそ二等分してなる半円筒状に形成されている。本実施形態では、半円筒状部21が「半筒状部」に相当する。半円筒状部21における周方向両側の周方向端部20eは、本実施形態では互いに異なる形状に形成されている。
図3及び図4に示すように、本実施形態では、半円筒状部21は、周方向一方側の第一端部20fに、周方向に突出形成された嵌合爪部22を有する。嵌合爪部22は、矩形状に形成されている。嵌合爪部22は、半円筒状部21における軸方向中央部位に設けられた中央板部24の端面よりも周方向に突出するように形成されている。本実施形態の半円筒状部21は、2つの嵌合爪部22を有している。一方の嵌合爪部22は、軸方向の端部に設けられている。他方の嵌合爪部22は、鍔部31に対して軸方向における一方の嵌合爪部22とは反対側の領域において、鍔部31側に寄せて配置されている。
また、半円筒状部21は、第一端部20fに、中央板部24の端面よりも周方向に窪み形成された嵌合凹部23を有する。本実施形態の半円筒状部21は、2つの嵌合凹部23を有している。一方の嵌合凹部23は、軸方向の端部を避けて鍔部31側に寄せて配置されている。他方の嵌合凹部23は、鍔部31に対して軸方向における一方の嵌合凹部23とは反対側の領域において、軸方向の端部に設けられている。半円筒状部21の第一端部20fにおいて、嵌合爪部22、嵌合凹部23、中央板部24、嵌合爪部22、及び嵌合凹部23が、記載の順に軸方向に並んで設けられている。なお、中央板部24の端面は、円筒状の装着部材1を実質的に2等分する(後述する隙間Gの分を除く)位置に位置している。
嵌合爪部22は、先端が基端部(半円筒状部21の本体部との境界部)よりも径方向内側に位置するように形成されている(図6を参照)。このため、嵌合爪部22は、配管部材Pに対して外側から分割体20を装着した場合に、その先端が配管部材Pに食い込むように作用する。これにより、配管部材Pに外装される一対の分割体20を、配管部材Pに対して係止することが可能となっている。
ここで、装着部材1を構成する一方の分割体20を第一分割体20Aとし、他方の分割体20を第二分割体20Bとする。連結姿勢の一対の分割体20A,20Bにおいて、第一分割体20Aの嵌合爪部22は第二分割体20Bの嵌合凹部23に収まるように配置され、第二分割体20Bの嵌合爪部22は第一分割体20Aの嵌合凹部23に収まるように配置される。こうして、第一端部20fにおいて、第一分割体20Aと第二分割体20Bとが互いに相補的に嵌合可能に形成されている。第一分割体20Aの嵌合爪部22と第二分割体20Bの嵌合爪部22とは、鍔部31を挟んで軸方向の両側において、軸方向に隣り合う状態で周方向に互いに反対向きに突出している。第一分割体20Aの嵌合爪部22と第二分割体20Bの嵌合爪部22とは、第一端部20fを正面から見た場合に、同じ周方向の位置を占める部分を有する(以下、「周方向に重複する」と言う。)ように配置されている。
本実施形態では、軸方向に隣り合う第一分割体20Aの嵌合爪部22と第二分割体20Bの嵌合爪部22との間に、抜け止め機構Rが設けられている。第一分割体20Aの嵌合爪部22と第二分割体20Bの嵌合爪部22とが周方向に重複している部位に、抜け止め機構Rが設けられている。本実施形態では、各分割体20A,20Bにおける軸方向の端部側の嵌合爪部22(以下、「外側爪部22A」と言う。)には、その基端部に、軸方向中央側(鍔部31側)の端面から軸方向外側に向かって窪み形成された切欠凹部25を有する。この切欠凹部25は、各分割体20A,20Bにおける鍔部31側の嵌合凹部23(以下、「内側凹部23B」と言う。)の底部から軸方向外側に向かうように、内側凹部23Bから連続して設けられている。
一方、各分割体20A,20Bにおける軸方向中央側(鍔部31側)の嵌合爪部22(以下、「内側爪部22B」と言う。)には、その先端部に、軸方向外側の端面から軸方向外側に向かって突出形成された係止突起26を有する。この係止突起26は、連結姿勢の一対の分割体20A,20Bにおいて、切欠凹部25に収まるように配置される。連結姿勢の一対の分割体20A,20Bにおいて、鍔部31に対して軸方向の両側で、外側爪部22Aの切欠凹部25に内側爪部22Bの係止突起26が係止する。本実施形態では、所定の平面内(円筒面内)で互いに係合する切欠凹部25と係止突起26とにより、抜け止め機構Rが構成されている。抜け止め機構Rは、少なくとも、一対の分割体20の連結姿勢で互いに対向する第一端部20fどうしの間に規定される第一対向配置部分F1に設けられている。
このような抜け止め機構Rを装着部材1が備えているので、一対の分割体20どうしが径方向に離脱移動して分離姿勢となることが抑制される。よって、従来仕様の装着部材1’で用いられていたような連結部材40(図16を参照)を具備せずに一対の分割体20だけで装着部材1を構成しながらも、配管部材Pに対して装着部材1(連結姿勢の一対の分割体20)を安定的に仮止めすることができる。
また本実施形態では、図3及び図5に示すように、半円筒状部21は、周方向他方側の第二端部20gには嵌合爪部22や嵌合凹部23を有していない。半円筒状部21の第二端部20gは、正面から見て軸方向に沿うストレート状に形成されている。半円筒状部21の第二端部20gには、軸方向の両端部付近に、周方向に切欠状に延びるスリット部28がそれぞれ形成されている。このスリット部28によって縁切りされる状態で、第二端部20gの軸方向の両端部に係止部29としての係止爪部29Aが設けられている。
係止爪部29Aは、先端が基端部(半円筒状部21の本体部との境界部)よりも径方向内側に位置するように形成されている(図6を参照)。このため、係止爪部29Aは、配管部材Pに対して外側から分割体20を装着した場合に、その先端が配管部材Pに食い込むように作用する。このように、一対の分割体20の連結姿勢で互いに対向する第二端部20gどうしの間に規定される第二対向配置部分F2に、分割体20の他の部位よりも径方向内側に突出して配管部材Pに係止する係止部29(本例では係止爪部29A)が設けられている。
なお、本実施形態では、第一対向配置部分F1とは異なり、第二対向配置部分F2には抜け止め機構Rは設けられていない。すなわち、抜け止め機構Rは、一方の対向配置部分Fである第一対向配置部分F1だけに設けられ、残余の対向配置部分Fである第二対向配置部分F2には設けられていない。第二対向配置部分F2には、周方向に対向する2つ一組の係止部29が、軸方向両端部に分かれて二組設けられている。
上述したように、各分割体20の周方向端部20eに、当該分割体20を構成する他の部位よりも径方向内側に突出して配管部材Pに係止する嵌合爪部22及び係止部29が、対をなす状態で設けられている。これらの嵌合爪部22と係止部29とは、配管部材Pの半周分の周方向長さ(図6において「L/2」と表示)以上、周方向に離間した状態で設けられている。本実施形態では、各嵌合爪部22が半円筒状部21の第一端部20fから周方向に突出形成されることで、嵌合爪部22と係止部29との周方向の離間長さ(図6において「C」と表示)が配管部材Pの半周分の周方向長さ以上となっている(C>L/2)。本実施形態では、各分割体20においてそれぞれ対をなす嵌合爪部22と係止部29との組が、「両端係止部」に相当する。
本実施形態では、これら「両端係止部」としての嵌合爪部22と係止部29(本例では係止爪部29A)との協働により、配管部材Pに外装される一対の分割体20を、配管部材Pに対して安定的に係止することが可能となっている。さらに、これらと抜け止め機構Rとの協働により、一対の分割体20だけで装着部材1を構成しながらも、配管部材Pに対して装着部材1(連結姿勢の一対の分割体20)を安定的に仮止めすることができる。よって、配管部材Pに対して装着部材1が安定的に仮止めされた状態で、配管部材Pと装着部材1との接合作業を容易かつ確実に行うことができる。特に、加熱手段を用いて接合材を溶融させる際に分割体20が熱せられて高温になる場合であっても、装着部材1の仮止め状態を安定的に維持することができ、配管部材Pと装着部材1との接合作業を確実に行うことができる。よって、十分な固着力を得ることができる。
また、本実施形態では、図3〜図6に示すように、少なくとも一方の対向配置部分Fにおいて、鍔部31に、その先端部(径方向外側端部)側から根元部分(半円筒状部21との連結部)にまで至る切欠部32が形成されている。切欠部32は、先端部に間口を有し、かつ、対向配置部分Fの根元部分が径方向に露出するように形成されている。図6に示すように、本実施形態では、切欠部32は平面視でV字カット状に形成されている。本実施形態の切欠部32は、その周方向幅が先端部側から根元部分に向かうに従って次第に狭くなるように形成されている。
なお、本実施形態の装着部材1は、分離姿勢と連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体20で構成されるので、連結部材40(図16を参照)を用いて開閉自在に連結される場合とは異なり、開閉時の干渉が生じないので切欠部32がなくても特段の問題はない。このため、本来的には、鍔部31に切欠部32をわざわざ形成する必要はないと言える。これに対して本実施形態では、第一対向配置部分F1及び第二対向配置部分F2の両方において、鍔部31に意図的に切欠部32を形成している。これは、以下の理由による。すなわち、鍔部31に切欠部32を設けてその根元部分を露出させることで、当該鍔部31の根元部分における視認性を向上させることができる。よって、鍔部31による物理的障害が少ない状態で、溶融した接合材を対向配置部分Fに流し込む作業を容易に行うことができる。また、その後、対向配置部分Fが接合材で確実に埋まっているか否かを容易に確認することができる。
特に本実施形態では、図7に示すように、1枚の金属板10を用いて、一条の山型凸部11を形成し、それを円筒状に組み立て、環状となっている山型凸部11を軸方向に押し潰すという工程を経て、鍔部31を有する装着部材1が作製される。このため、鍔部31の根元部分には、全周に亘る微小隙間gが残りやすい(図4及び図5を参照)。この点、上述したように鍔部31に切欠部32を形成することで、鍔部31の根元部分の微小隙間gを視認しやすくすることができる。よって、接合作業及びその確認作業の容易化を図ることができる。
さらに本実施形態では、連結姿勢で一対の分割体20の周方向端部20eどうしの間に隙間Gが形成されるように、一対の分割体20のサイズが設定されている。このため、一対の分割体20が連結姿勢とされて配管部材Pに外装されたとき、図4及び図5に示すように、周方向端部20eどうしが、密着するように突き合わされるのではなく隙間Gを隔てて対向配置される。なお、本実施形態において、隙間Gは、連続的に形成されるものであっても良いし、断続的に形成されるものであっても良い。本実施形態では、一対の分割体20の第一端部20fどうしの周方向の間に、軸方向に沿って直線状に延びる複数の周方向隙間Gcが形成される。第一対向配置部分F1の周方向隙間Gcは、各嵌合爪部22の先端部とそれぞれに対応する嵌合凹部23の底部との間と、中央板部24どうしの間との、計5箇所に分かれて形成される。また、一対の分割体20の第二端部20gどうしの周方向の間に、軸方向に沿って連続して直線状に延びる周方向隙間Gcが形成される。
このように、確実に埋めるべき部位に敢えて隙間Gが形成されるようなサイズ設定としたのは以下の理由による。すなわち、当初から周方向端部20eどうしを密着するように突き合わせる場合には、接合作業の前後における外見上の変化が小さく、対向配置部分Fが接合材で十分に埋められたか否かの判断が容易ではない場合がある。これに対して、敢えて隙間Gが形成されるようなサイズ設定とすることで、接合作業の前後における外見上の変化を強制的に大きくして、対向配置部分Fが接合材で十分に埋められたか否かの目視による判断を容易化することができる。
周方向端部20eどうしの間の隙間Gは、例えば装着部材1を構成する金属板10の板厚の0.3倍以上1.5倍以下の大きさに設定されることが好ましい。また、隙間Gは、例えば用いられる接合材が線状のものである場合に、例えば接合材の線径の0.2倍以上1倍以下の大きさに設定されることが好ましい。例えば金属板10の板厚が1mm〜1.5mm程度であり、接合材の線径が2.4mm〜3.2mm程度である場合には、隙間Gは、0.5mm〜1mm程度の大きさとなるように設定されることが好ましい。このようなサイズ設定であれば、接合材の使用量の増加を必要最小限に抑えつつ、目視による判断の容易化を図ることができる。よって、接合材の充填不良の見落としを抑止することができる。
このように、目視による判断を容易に行うことができるため、より確実に、対向配置部分Fを接合材で十分に埋めることができる。これにより、長期間に亘って、配管部材Pと装着部材1との間に水分等が浸入するのを抑制することができ、装着部材1の内側で水分が凍結するなどの事態が生じるのを有効に抑止することができる。従って、装着部材1の劣化や破損を抑制することができる。また、配管部材Pに対する装着部材1の固着力を長期間に亘って良好に維持させることができる。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、外側爪部22Aに形成された切欠凹部25と内側爪部22Bに形成された係止突起26とで抜け止め機構Rが構成されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図8に示すように、内側爪部22Bに形成された切欠凹部25と外側爪部22Aに形成された係止突起26とで抜け止め機構Rが構成されても良い。或いは、図9に示すように、中央板部24に形成された切欠凹部25と内側爪部22Bに形成された係止突起26とで抜け止め機構Rが構成されても良い。図示は省略するが、もちろん、内側爪部22Bに形成された切欠凹部25と中央板部24に形成された係止突起26とで抜け止め機構Rが構成される等しても良い。
(2)上記の実施形態では、抜け止め機構Rが第一対向配置部分F1だけに設けられた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば第一対向配置部分F1及び第二対向配置部分F2の両方に抜け止め機構Rが設けられても良い。この場合、抜け止め機構Rが第一対向配置部分F1だけに設けられる構成に比べて、分離姿勢から連結姿勢への姿勢変更に多少手間取る可能性はあるものの、一旦連結姿勢としてしまえば、その後に分離姿勢となることがより確実に回避されるという利点がある。
(3)上記の実施形態では、一対の分割体20の周方向端部20eどうしの間に複数の周方向隙間Gcだけが形成される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図10に示すように、周方向隙間Gcに加え、一対の分割体20の第一端部20fどうしの軸方向の間に、周方向に沿って直線状に延びる軸方向隙間Gaが形成されても良い。或いは、一対の分割体20の周方向端部20eどうしが密着するように突き合わされて、隙間Gが生じないように構成されても良い。
(4)第一対向配置部分F1における一対の分割体20の嵌合構造は、任意の構造を採用することができる。例えば図11に示すように、一方の分割体20が軸方向の両端部に2つの嵌合爪部22を有し、他方の分割体20が鍔部31の位置を含む軸方向の中央部に1つの嵌合爪部22を有し、それらが互いに嵌合する構造であっても良い。もちろん、一対の分割体20のそれぞれの嵌合爪部22の個数は任意に設定されて良い。また、それぞれの嵌合爪部22は、互いに相補的であれば、矩形状に限定されることなく、三角形状、台形状、及び半円状等、各種の形状に形成されて良い。
(5)上記の実施形態では、鍔部31に設けられる切欠部32が平面視でV字カット状に形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図12に示すように、切欠部32が平面視で矩形カット状に形成されても良い。
切欠部32は、少なくとも先端部(径方向外側端部)に間口を有し、かつ、対向配置部分Fの根元部分が径方向に露出するように形成されれば良い。
(6)上記の実施形態では、各分割体20の第二対向配置部分F2に係止爪部29A(係止部29の一例)が設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図12に示すように、分割体20の他の部位よりも径方向内側に突出して配管部材Pに係止する係止突部29Bが、係止部29として各分割体20の第二対向配置部分F2に設けられても良い。また、図示は省略するが、そのような突部が嵌合爪部22に設けられても良い。
(7)上記の実施形態では、各分割体20の嵌合爪部22及び係止部29の両方が、当該分割体20を構成する他の部位よりも径方向内側に突出して配管部材Pに係止する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、少なくとも装着部材1が抜け止め機構Rを具備する構成であれば、各分割体20の係止部29だけが配管部材Pに係止され、嵌合爪部22は単に配管部材Pの外面に沿って配置されるように構成されても良い。
(8)上記の実施形態では、装着部材1が抜け止め機構Rを具備する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、少なくとも各分割体20が周方向端部20eに嵌合爪部22と係止部29とを各別に具備する構成であれば、例えば図13に示すように、装着部材1には抜け止め機構Rが設けられなくても良い。かかる構成であっても、一対の分割体20をそれぞれ配管部材Pに安定的に係止させて、配管部材Pに対して装着部材1(連結姿勢の一対の分割体20)を安定的に仮止めすることができる。よって、連結部材40(図16を参照)のない状態で、接合作業及びその確認作業の容易化を図ることができる。
(9)上記の実施形態では、装着部材1が分離姿勢と連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体20を備えている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図14及び図15に示すように、装着部材1が、配管部材Pの周方向の一部の領域において当該配管部材Pの外面を覆う単一の分割体20(これを、「部分筒状体20C」と言う。)だけで構成されても良い。但し、周方向端部20eに、当該部分筒状体20Cを構成する他の部位よりも径方向内側に突出して配管部材Pにそれぞれ係止する両端係止部(22,29)が、配管部材Pの半周分の周方向長さ以上離間した状態で一対設けられていることを条件とする。このような構成であっても、配管部材Pに対して装着部材1(単一部材からなる部分筒状体20C)を安定的に仮止めすることができる。よって、接合作業及びその確認作業の容易化を図ることができ、十分な固着力を得ることができる。なお、このように装着部材1が部分筒状体20Cだけで構成される場合には、当該部分筒状体20Cの配管部材Pへの仮止めのさらなる安定化を図るために、仮止め用の補助部材を併用しても良い。
(10)上記の実施形態では、装着部材1を構成する分割体20が半円筒状部21と周方向に延びる1つの鍔部31とを有する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図15に示すように、各分割体20が軸方向に分散して配置された複数の鍔部31を有しても良い。また、各分割体20が、軸方向に延びる複数のリブを周方向に分散して配置された状態で有しても良い。
(11)上記の実施形態では、装着部材1が全体として円筒状に形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、装着部材1は少なくとも筒状に形成されれば良いのであって、例えば長円筒状や楕円筒状に形成されても良い。また、装着部材1は、例えば三角筒状、四角筒状、五角筒状、六角筒状、・・・、十二角筒状、・・・、二十角筒状、・・・等の多角筒状に形成されても良い。
(12)上記の実施形態では、縦方向(上下方向)に配設された配管部材Pにおける所定箇所をフレーム90に対して固定する配管用固定構造を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば横方向(水平方向)や斜め方向に配設された配管部材Pに対する配管用固定構造にも、上記の実施形態で説明した装着部材1を適用することができる。
(13)上述した各実施形態(上記の実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1 装着部材
20 分割体
20C 部分筒状体
20e 周方向端部
21 半円筒状部(半筒状部)
22 嵌合爪部(両端係止部)
25 切欠凹部
26 係止突起
29 係止部(両端係止部)
29A 係止爪部
29B 係止突部
31 鍔部
32 切欠部
F 対向配置部分
F1 第一対向配置部分
F2 第二対向配置部分
R 抜け止め機構
G 隙間
Gc 周方向隙間
Ga 軸方向隙間
P 配管部材

Claims (6)

  1. 配管部材に対して装着される装着部材であって、
    周方向に分割されているとともに、互いに分離した分離姿勢と筒状をなすように連結された連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体を備え、
    前記連結姿勢の一対の前記分割体の周方向端部どうしが対向する2箇所の対向配置部分のうちの少なくとも一方に、一対の前記分割体どうしの径方向の離脱移動を阻止する抜け止め機構が設けられている配管用装着部材。
  2. 前記抜け止め機構が一方の前記対向配置部分だけに設けられているとともに、
    残余の前記対向配置部分に、前記分割体の他の部位よりも径方向内側に突出して前記配管部材に係止する係止部が設けられている請求項1に記載の配管用装着部材。
  3. 配管部材に対して装着される装着部材であって、
    周方向に分割されているとともに、互いに分離した分離姿勢と筒状をなすように連結された連結姿勢とに姿勢変更自在な一対の分割体を備え、
    前記分割体の周方向端部に、当該分割体を構成する他の部位よりも径方向内側に突出して前記配管部材にそれぞれ係止する両端係止部が、前記配管部材の半周分の周方向長さ以上離間した状態で一対設けられている配管用装着部材。
  4. 前記連結姿勢で一対の前記分割体の前記周方向端部どうしの間に隙間が形成されるように、一対の前記分割体のサイズが設定されている請求項1から3のいずれか一項に記載の配管用装着部材。
  5. 一対の前記分割体は、半筒状部と、前記半筒状部から径方向外側に突出する鍔部と、をそれぞれ有し、
    前記連結姿勢の一対の前記分割体の周方向端部どうしが対向する2箇所の対向配置部分のうちの少なくとも一方において、前記鍔部に、その先端部側から根元部分にまで至る切欠部が形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の配管用装着部材。
  6. 配管部材に対して装着される装着部材であって、
    前記配管部材の周方向の一部の領域において当該配管部材の外面を覆う部分筒状体を備え、
    前記部分筒状体の周方向端部に、当該部分筒状体を構成する他の部位よりも径方向内側に突出して前記配管部材にそれぞれ係止する両端係止部が、前記配管部材の半周分の周方向長さ以上離間した状態で一対設けられている配管用装着部材。
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