JP2018021148A - ポリ乳酸系フィルム、該フィルムを用いた熱収縮性フィルム、該熱収縮性フィルムを用いた成形品または熱収縮性ラベル、及び、該成形品を用いたまたは該ラベルを装着した容器 - Google Patents
ポリ乳酸系フィルム、該フィルムを用いた熱収縮性フィルム、該熱収縮性フィルムを用いた成形品または熱収縮性ラベル、及び、該成形品を用いたまたは該ラベルを装着した容器 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】ポリ乳酸系樹脂(A)と、アセチル基含量が10〜25質量%、かつ、ブチリル基含量が25〜45質量%であるセルロースエステル(B)との混合樹脂組成物を主成分とする層を少なくとも1層以上有し、前記混合樹脂組成物における(A)と(B)の混合比が(A)/(B)=92/8〜55/45質量%であり、JIS K7136に準拠した内部ヘーズ値が15%以下であることを特徴とするポリ乳酸系フィルム。
【選択図】なし
Description
このように、従来技術では、ポリ乳酸系樹脂の剛性を向上し、高い透明性を有するフィルムおよび熱収縮性フィルムを得ることについては、これまで検討なされたことはなかった。
すなわち本発明の課題は、ポリ乳酸系樹脂(A)と、アセチル基含量が10〜25質量%、かつ、ブチリル基含量が25〜45質量%であるセルロースエステル(B)との混合樹脂組成物を主成分とする層を少なくとも1層以上有し、前記混合樹脂組成物における(A)と(B)の混合比が(A)/(B)=92/8〜55/45質量%であり、JIS K7136に準拠した内部ヘーズ値が15%以下であることを特徴とするポリ乳酸系フィルムにより解決される。
本発明のフィルムは、樹脂組成物としてポリ乳酸系樹脂(A)、及び、セルロースエステル(B)を含有する。
本発明で使用されるポリ乳酸系樹脂(A)は、D−乳酸もしくはL−乳酸の単独重合体、またはこれらの共重合体であり、具体的には構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、さらにはL−乳酸とD−乳酸の共重合体であるポリ(DL−乳酸)があり、また、D−乳酸とL−乳酸との共重合比の異なる複数の上記共重合体の混合樹脂も含まれる。
D/L比が99より高い、または1未満の場合には、高い結晶性を示し、融点も高く、耐熱性および機械的物性に優れる傾向がある。しかしながら、熱収縮性フィルムとして使用する場合は、通常、印刷および溶剤を用いた製袋工程が伴うため、印刷適性および溶剤シール性を向上させるために構成材料自体の結晶性を適度に下げることが必要となる。また、結晶性が過度に高い場合、延伸時に配向結晶化が進行し、加熱時のフィルム収縮特性が低下する傾向がある。さらに、延伸条件を調整することによって結晶化を抑えたフィルムとしても、熱収縮時に加熱により結晶化が収縮より先に進行してしまい、その結果、収縮ムラや収縮不足を生じてしまう傾向がある。
前記範囲にD/L比を調整することにより、このような問題を生じにくく、収縮特性の優れた熱収縮性フィルムを得ることが可能となる。本発明のフィルムでは、D/L比が異なるポリ乳酸系樹脂をブレンドすることも可能である。D/L比が異なるポリ乳酸系樹脂をブレンドすることによりポリ乳酸系樹脂のD/L比を比較的容易に調整できるため好ましい。この場合、複数の乳酸系重合体のD/L比を平均した値が上記範囲内に入るようにすればよい。使用用途に合わせて、D/L比の異なるポリ乳酸系樹脂を2種以上ブレンドし、結晶性を調整することにより、耐熱性と熱収縮特性のバランスをとることができる。
また、前記ジカルボン酸の具体例としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等が挙げられ、前記ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール,1,4−シクロへキサンジメタノール等が挙げられる。
一般にセルロースエステルとしては、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートフタレート等が知られているが、本発明においては、セルロースアセテートブチレートを用いることで、ポリ乳酸系樹脂との相溶性、フィルムの透明性や剛性の向上、熱収縮性フィルムの収縮特性のバランスなどにおいて、良好な結果が得られることがわかった。
ポリ乳酸系樹脂(A)とセルロースエステル(B)との混合比は、(A)/(B)=92/8〜55/45質量%とすることが重要である。
セルロースエステル(B)の混合比の下限は、好ましくは10質量%以上であり、上限は、好ましくは40質量%以下である。また、ポリ乳酸系樹脂(A)の混合比の下限は、好ましくは60質量%以上であり、上限は、好ましくは90質量%以下である。
セルロースエステル(B)の混合比の下限が上記範囲であれば、フィルムとしたときの剛性は充分なものとなる。また、セルロースエステル(B)の混合比の上限が上記範囲であれば、透明性を満足することができる。
本発明の混合樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、前記ポリ乳酸系樹脂(A)と、前記セルロースエステル(B)以外の他の樹脂を含有してもよい。
他の樹脂の具体例としては、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩素化ポリエチレン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂以外のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリイミド系樹脂、硬質ポリウレタン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミドビスマレイミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、アラミド系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂を主成分とした共重合体や、コアシェル型多層構造重合体、及びこれらの変性体などが挙げられる。
これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂は、ポリ乳酸系樹脂との相溶性に優れるため、ポリ乳酸系樹脂とブレンドすることによって収縮特性に影響を及ぼすガラス転移温度の調整や、ポリ乳酸系樹脂中に微分散されることによる更なる耐破断性の付与などに有効である。
本発明のフィルムは、JIS K7136に準拠して測定した内部ヘーズ値が15%以下であることが重要である。内部ヘーズ値は10%以下であることがより好ましく、8%以下であることがさらに好ましい。内部ヘーズ値が15%以下であれば、フィルムの透明性は充分であり、ラベル等として装着した際の、被覆体や裏面印刷の視認性を十分得ることができる。
なお、内部ヘーズ値は、本発明の混合樹脂組成物における、ポリ乳酸系樹脂(A)、セルロースエステル(B)の種類、組成、配合量として上述のものを採用すること等により調整することができる。
本発明の熱収縮性フィルムは、本発明のフィルムを少なくとも一方向に延伸してなるものである。
本発明の熱収縮性フィルムは、80℃温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が20%以上80%以下であることが好ましく、下限については30%以上であることがより好ましく、上限については70%以下であることがより好ましい。
上記熱収縮率を上記範囲とするには、後述の本発明の熱収縮性フィルムの製造方法における延伸工程における、延伸速度、延伸温度、延伸倍率、さらには、熱処理や弛緩処理における、温度、時間、弛緩率等の延伸条件により調整することができる。
本発明の熱収縮性フィルムは、JIS K7127に準拠して、雰囲気温度23℃、引張速度5mm/分の条件下で測定される、縦方向および横方向の引張弾性率がいずれも4000MPa以上であることが好ましい。引張弾性率は、より好ましくは4200MPa以上、さらに好ましくは4500MPa以上である。引張弾性率が4000MPa以上あればフィルム全体のコシを高くすることができ、熱収縮性ラベルの印刷・製袋などの工程時にフィルムが蛇行するなどの不具合を生じにくくなり、好ましい。またフィルムの厚みを薄くした場合においても、ペットボトルなどの容器に製袋したフィルムをラベリングマシン等で被せる際に、斜めに被ったり、フィルムの腰折れなどで歩留まりが低下したりしやすいなどの問題点が発生し難く、好ましい。上限については特に限定されないが、引張弾性率が高いほどラベル厚みを薄肉化可能となる傾向にある。
本発明の熱収縮性フィルムは、貯蔵弾性率差(ΔE’)が2.0Pa以下であることが好ましい。貯蔵弾性率差はより好ましくは1.8以下であり、さらに好ましくは1.5以下である。本発明における貯蔵弾性率差とは、幅4mm×長さ60mmの試験片を粘弾性スペクトロメーターDVA−200(アイティー計測(株)製)を用いて、振動周波数10Hz、歪み0.1%、昇温速度3℃/分、チャック間2.5cmの条件の下、測定温度が−100℃から150℃の範囲で、横方向について動的粘弾性を測定した際の90℃での貯蔵弾性率E’90と60℃での貯蔵弾性率E’60の差ΔE’=logE’90―logE’60で表したものである。貯蔵弾性率差が2.0Pa以下であると、ガラス転移温度(Tg)以上から収縮温度までのフィルムの剛性変化が緩やかとなり、フィルムの収縮ムラを抑制することができ、シワなどの発生を低減できるため、好ましい。下限については特に限定されないが、十分な熱収縮率をフィルムが保持していれば、値は小さい方が収縮仕上がり性は良好な傾向にある。
本発明のフィルムは、本発明の混合樹脂組成物を主成分とする層を少なくとも1層有していればよく、単層構成であっても、積層構成であってもよい。
積層構成は、本発明の組成物を主成分とする層(1)を複数積層してもよく、その他の樹脂を主成分とする層(2)との積層構成でもよい。具体例としては、(1)/(1)、(1)/(1)/(1)、(1)/(2)、(1)/(2)/(1)、(2)/(1)/(2)、(1)/(2)/(1)/(2)/(1)、等が挙げられるが、上記以外にも、求められるフィルムの品質に合わせて、どのような組み合わせであっても採用することができる。
なお、積層構成において、本発明の混合樹脂組成物を主成分とする層を表裏層として用いた場合は、各種層構成の中で最も透明性と剛性向上効果が期待できるため好ましい。また、中間層に用いた場合も、同様の効果が期待できるため好ましい。
本発明のフィルムの製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法によって製造することができる。具体的には、例えば、インフレーション法、チューブラー法、Tダイ法などによりフィルムを得ることができる。また本発明のフィルムは、一軸または二軸延伸することもできる。延伸方法も特に限定されるものではなく、ロール法、テンター法、チューブラー法など、従来公知の方法を採用することができる。さらに本発明のフィルムには、各種機能付与を目的として、表面処理を行ってもよい。表面処理としては具体的には、コロナ処理、プラズマ処理、酸処理、あるいはコーティング処理などが挙げられ、必要に応じて適宜選択し行うことができる。
本発明のフィルムを熱収縮性フィルムとする場合の製造方法も、特に限定されるものではなく、公知の方法によって製造することができる。具体的には、押出機を用いて樹脂を溶融し、Tダイから押出し、冷却ロールで冷却固化し、縦方向(フィルムの流れ方向)へのロール延伸や、横方向(フィルムの流れ方向に対して垂直方向)へのテンター延伸等により、少なくとも一方向に延伸される。また、同時二軸延伸機により縦方向、横方向に同時に延伸されてもよい。さらに、チューブラー法により内圧によってチューブ状のフィルムを放射状に延伸されてもよく、チューブラー法により延伸されたチューブ状物を切り開いて平面状にする方法も挙げられる。フィルムの形態としては平面状、チューブ状のいずれであってもよいが、生産性(原反フィルムの幅方向に製品として数丁取りが可能)や印刷が容易という観点から平面状が好ましい。
本発明の熱収縮性フィルムは、その用途が特に制限されるものではないが、これを基材として、必要に応じて印刷層、蒸着層、その他機能層を積層して形成することにより、ボトル(ブローボトル)、トレー、弁当箱、総菜容器、乳製品容器等の様々な成形品として用いることができる。
実施例に示す測定及び評価は、次のように行った。実施例では、フィルムの引き取り(流れ)方向を「縦」方向(または「MD」)、その直角方向を「横」方向(または「TD」)と記載する。
得られたフィルムを縦10mm、横200mmの大きさに切り取り、80℃の温水バスに10秒間それぞれ浸漬し、収縮量を測定した。熱収縮率は、収縮前の原寸に対する収縮量の比率を%値で表示した。
得られたフィルムについて、JIS K7127に準拠して、1号形試験片(全長200mm、幅10mm乃至25mmの短冊、標線間距離100mm、掴み具間距離150mm)の温度23℃における主収縮方向と直交する方向(MD)について引張弾性率を測定した。
○:引張破弾性率が4000MPa以上である場合
×:引張破断伸度が4000MPa未満である場合
得られたフィルムについて、JIS K7136に準拠して、内部ヘーズ値を測定し、下記基準にて判断した。
○:内部ヘーズ値が15%以下の場合
×:内部ヘーズ値が15%を超える場合
得られたフィルムについて、幅4mm×長さ60mmの試験片を粘弾性スペクトロメーターDVA−200(アイティー計測(株)製)を用い、振動周波数10Hz、歪み0.1%、昇温速度3℃/分、チャック間2.5cmの条件の下、測定温度が−100℃から150℃の範囲で、横方向について動的粘弾性を測定した際の90℃での貯蔵弾性率E’90と60℃での貯蔵弾性率E’60の差ΔE’=logE’90―logE’60を算出し、下記基準にて判断した。
○:ΔE’が2.0%以下の場合
×:ΔE’が2.0%を超える場合
(ポリ乳酸系樹脂(A))
・Nature WorksLLC社製、商品名:NatureWorks4060D、D体/L体量=12/88、「A−1」と略する。
・Nature WorksLLC社製、商品名:NatureWorks4043D、D体/L体量=4/96、「A−2」と略する。
・Eastman Chemical社製、商品名:CAB381−0.1、アセチル基含量13.5%、ブチリル基含量38%、水酸基含量1.3%、数平均分子量20,000、「B−1」と略する。
・Eastman Chemical社製、商品名:CAB321−0.1、アセチル基含量17.5%、ブチリル基含量17.5%、水酸基含量1.3%、数平均分子量12,000、「B−2」と略する。
・Eastman Chemical社製、商品名:CAB171−15、アセチル基含量29.5%、ブチリル基含量17%、水酸基含量1.1%、数平均分子量65,000、「B−3」と略する。
・Eastman Chemical社製、商品名:CAB551−0.2、アセチル基含量2.0%、ブチリル基含量52%、水酸基含量1.8%、数平均分子量30,000、「B−4」と略する。
ポリ乳酸系樹脂(A−1)を45質量%、ポリ乳酸系樹脂(A−2)を45質量%、セルロースエステル(B−1)を10質量%の割合で配合し、2軸押出機(スクリュー径25mmφ)に投入し、設定温度200℃で溶融混練後、Tダイにてシート状に賦形した後、50℃に設定したキャストロールにて冷却固化を行い、厚み200μmの未延伸シートを得た。次いで、この未延伸シートを、予熱温度82℃、延伸温度82℃、熱処理温度82℃に設定したフィルムテンター(京都機械社製)を用いて、未延伸シートの幅方向に5倍延伸し、厚み40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂とセルロースエステルの配合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
セルロースエステルを(B−2)に変更した以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂とセルロースエステル(B−2)の配合割合を変更した以外は、実施例3と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂とセルロースエステル(B−2)の配合割合を変更した以外は、実施例3と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂(A−1)を50質量%、ポリ乳酸系樹脂(A−2)を50質量%の割合で配合し、実施例1と同様の手法により、厚み40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
ポリ乳酸系樹脂とセルロースエステルの配合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
ポリ乳酸系樹脂とセルロースエステルの配合割合を変更した以外は、比較例1と同様の手法により、フィルム採取を試みた。シート化は可能であったが、シートを5倍に延伸する過程で破断してしまい、フィルム採取は困難であった。
ポリ乳酸系樹脂(A−1)を45質量%、ポリ乳酸系樹脂(A−2)を45質量%、セルロースエステル(B−3)を10質量%の割合で配合し、実施例1と同様の手法により、シート化を試みた。ポリ乳酸樹脂とセルロースエステル(B−3)の溶融温度に差が有り、シート化は困難であった。
ポリ乳酸系樹脂(A−1)を45質量%、ポリ乳酸系樹脂(A−2)を45質量%、セルロースエステル(B−4)を10質量%の割合で配合し、実施例1と同様の手法により、厚み40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
一方、表2に示す結果のとおり、セルロースエステルを配合しない(比較例1)、あるいは、本発明の範囲外である場合(比較例2〜5)は、成膜が困難であったり、剛性が未向上であったり、収縮特性に劣るフィルムとなった。
Claims (7)
- ポリ乳酸系樹脂(A)と、アセチル基含量が10〜25質量%、かつ、ブチリル基含量が25〜45質量%であるセルロースエステル(B)との混合樹脂組成物を主成分とする層を少なくとも1層以上有し、前記混合樹脂組成物における(A)と(B)の混合比が(A)/(B)=92/8〜55/45質量%であり、JIS K7136に準拠した内部ヘーズ値が15%以下であることを特徴とするポリ乳酸系フィルム。
- 請求項1に記載のフィルムを少なくとも一方向に延伸してなり、80℃温水中に10秒間浸漬した時の主収縮方向の熱収縮率が20〜80%であることを特徴とする熱収縮性フィルム。
- JIS K7127に準拠して測定される、縦方向および横方向の引張弾性率がいずれも4000MPa以上であることを特徴とする請求項2に記載の熱収縮性フィルム。
- 貯蔵弾性率差が2.0Pa以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の熱収縮性フィルム。
- 請求項2から4のいずれかに記載の熱収縮性フィルムを基材として用いた成形品。
- 請求項2から4のいずれかに記載の熱収縮性フィルムを基材として用いた熱収縮性ラベル。
- 請求項5に記載の成形品または請求項6に記載の熱収縮性ラベルを装着した容器。
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