JP2018018250A - カーシェアリングサービスの運用システム - Google Patents

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Abstract

【課題】カーシェアリングサービスの運用コストが抑制されるよう、利用予約に対する車両の割り当てを最適化しながらも、利用予約を行った利用者に対して予約結果を迅速に示すことのできる運用システムを提供する。【解決手段】新たな前記利用予約である新規予約が予約入力部110に入力された際には、予約処理部130が簡易処理を実行することにより、新規予約に対する電気自動車30の割り当てを行った後、結果送信部120が予約結果を利用者に送信する。その後、新規予約に示される利用開始時刻までの時間が所定の閾時間以上である場合には、予約処理部130が最適化処理を実行することにより、新規予約に対する電気自動車30の割り当てを更新する。【選択図】図1

Description

本発明は、カーシェアリングサービスの運用システムに関する。
カーシェアリングサービスとは、利用者の求めに応じて車両の一時的な貸し出しを行うサービスである。カーシェアリングサービスの提供対象となるサービスエリアには、車両の借り受け及び返却の窓口となるステーションが複数設けられている。それぞれのステーションには、例えば複数台の車両がストックされている。カーシェアリングサービスの一態様においては、カーシェアリングサービスの利用者は、例えばインターネットを介した操作を行うことによって車両の予約を行う。その後、予約の際に指定したステーションにおいて車両の借り受けを行う。
下記特許文献1には、カーシェアリングサービスの運用管理システムについて記載されている。当該システムでは、貸し出し対象となる車両として電気自動車が用いられる。当該システムによれば、どの利用者にどの電気自動車を割り当てるのかを示す運用計画が、各電気自動車における充電率等を考慮して作成される。当該システムは、作成された運用計画に基づいて、カーシェアリングサービスを効率的に運用することが可能となっている。
特開2014−41475号公報
利用者が予約の操作を行った際には、当該操作に対する応答として、予約結果を迅速に利用者に提示することが好ましい。ここでいう「予約結果」とは、入力された予約に対応可能であるか否かを示す情報の他、サービスの提供に供される車両(予約のために確保された車両)を特定する情報も含まれる。特に後者の情報は、今回入力された予約と、既に入力されている他の全ての予約と、に基づいて運用計画を更新した上で、当該運用予約に対応した情報として利用者に提示されることが好ましい。
しかしながら、例えばサービスの規模が大きくなり、サービスに供される車両の数が多くなると、それに伴って運用計画の更新に要する処理時間も長くなる。また、運用計画の更新にあたり参酌される情報(例えば、車両の充電に要するコストや再配車のための人件費等)が多くなると、運用計画の更新に要する処理時間は更に長くなる。その結果、利用者が予約の操作を行ってから、当該予約の結果が利用者に提示されるまでに、時間がかかり過ぎてしまうことが懸念される。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、カーシェアリングサービスの運用コストが抑制されるよう、利用予約に対する車両の割り当てを最適化しながらも、利用予約を行った利用者に対して予約結果を迅速に示すことのできる運用システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る運用システムは、特定のサービスエリア内に設けられた複数のステーション(20)から、利用者の求めに応じて車両(30)の一時的な貸し出しを行うカーシェアリングサービス、の運用システム(100)であって、利用者から、車両の利用予約が入力される予約入力部(110)と、入力された利用予約のそれぞれに対して車両の割り当てを行う予約処理部(130)と、入力された利用予約についての予約結果を、利用者に送信する結果送信部(120)と、カーシェアリングサービスの運用コストを算出するコスト算出部(140)と、を備える。予約処理部は、コスト算出部で算出される運用コストが、与えられた条件の下で最も小さくなるように車両の割り当てを行う最適化処理と、コスト算出部における運用コストの算出を省略又は簡略化することにより、最適化処理に要する時間よりも短時間のうちに車両の割り当てを行う簡易処理と、を実行し得るものである。新たな利用予約である新規予約が予約入力部に入力された際においては、予約処理部が簡易処理を実行することにより、新規予約に対する車両の割り当てを行った後、結果送信部が予約結果を利用者に送信し、その後、新規予約に示される利用開始時刻までの時間が所定の閾時間以上である場合には、予約処理部が最適化処理を実行することにより、新規予約に対する車両の割り当てを更新するように構成されている。
このような運用システムでは、新たな利用予約が利用者から入力されると、先ず簡易処理が実行されることにより車両の割り当てが行われ、簡易処理の結果を示す予約結果が利用者に送信される。簡易処理とは、最適化処理に比べて短時間で完了するような簡易的な処理であって、例えば、空いている車両を、早い者順で利用予約に割り当てて行くような処理である。このため、利用者を殆ど待たせることなく、予約結果を迅速に送信することができる。尚、送信される予約結果は、利用予約に対応し得るか否か(利用予約が受け付けられたか否か)を示す情報のみであってもよく、利用予約に割り当てられた車両を特定する情報を含むものであってもよい。
その後、利用開始時刻までの時間が所定の閾時間以上である場合には、予約処理部は最適化処理を行い、新規予約に対する車両の割り当てを更新する。これにより、与えられた条件の下で運用コストが最小となるように車両の割り当てが変更される。
上記閾時間として、最適化処理に要する時間よりも長い時間を設定しておけば、サービスの利用が開始されるまでの間に最適化処理を完了させることができる。尚、最適化処理によって車両の割り当てが変更された場合には、変更後の割り当てを予め利用者に送信したり、利用者がステーションを訪れた際に、変更後の割り当てを利用者に伝達したりすればよい。
以上のように、上記運用システムでは、車両の割り当てを短時間のうちに完了させる簡易処理と、運用コストが最小となるように車両の割り当てを見直す最適化処理と、からなる2段階の処理が行われる。これにより、利用予約を行った利用者への応答(予約結果の送信)を迅速に行うこととしながらも、運用コストの抑えられた効率的なサービスの運用を行うことが可能となる。
本発明によれば、カーシェアリングサービスの運用コストが抑制されるよう、利用予約に対する車両の割り当てを最適化しながらも、利用予約を行った利用者に対して予約結果を迅速に示すことのできる運用システムが提供される。
本発明の実施形態に係る運用システムと、これによって運用されるカーシェアリングサービスの提供に必要な構成と、を模式的に示す図である。 図1の運用システムにおける内部構成を示すブロック図である。 カーシェアリングサービスが提供される時間帯について説明するための図である。 電気自動車の蓄電量に関し設定される条件について説明するための図である。 運用システムが行う予約処理の概要について説明するための図である。 運用システムが行う予約処理の概要について説明するための図である。 運用システムが行う予約処理の概要について説明するための図である。 運用システムが行う予約処理の概要について説明するための図である。 図1の運用システムによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図1の運用システムによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る運用システム100、及び運用システム100の機能によって提供されるカーシェアリングサービスの概要について説明する。本実施形態におけるカーシェアリングサービス(以下では、単に「サービス」と表記することがある)は、利用者の希望に応じて電気自動車30を一時的に貸し出すサービスである。サービスの提供に必要な構成物としては、ステーション20と、電気自動車30と、運用システム100とが挙げられる。図1では、これら構成物の全体がカーシェアリングシステム10として模式的に示されている。
ステーション20は、サービスの利用者が訪れる窓口となる設備である。ステーション20は、サービスの提供が行われる特定の領域、すなわちサービスエリア内に複数建設されている。利用者は、いずれかのステーション20を訪れて電気自動車30を借り受ける。また、電気自動車30を使用した後は、再びステーション20を訪れて電気自動車30を返却する。借り受け時のステーション20と、返却時のステーション20とは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
本実施形態では、利用者はサービスの提供を受けるのに先立ち、予め電気自動車30の予約を行うものとする。また、当該予約の際には、借り受け時のステーション20、返却時のステーション20、利用開始時刻、及び利用終了時刻を利用者が指定するものとする。
ステーション20には建物220が設置されており、その周囲に電気自動車30を駐車しておくための駐車スペースが設けられている。建物220は、訪れた利用者からの質問等を必要に応じて受けるサービス窓口としての機能や、サービスを提供するために必要な事務が行われる事務所としての機能等を有するものである。図1では3つのステーション20が描かれているが、サービスエリア内に設けられたステーション20の数は例えば4つ以上であってもよく、2つのみであってもよい。
建物220の天井部分には太陽光パネル230が設けられている。太陽光パネル230は、周知の通り太陽光のエネルギーを電力に変換するものである。ステーション20では、太陽光パネル230で発生させた電力(以下、「太陽光発電電力」とも称する)を電気自動車30に供給し、これにより電気自動車30の充電を行うことが可能となっている。
ステーション20には、電力系統11からの電力(以下、「系統電力」とも称する)が供給されている。ステーション20では、系統電力を電気自動車30に供給し、これにより電気自動車30の充電を行うことも可能となっている。
建物220の周囲に設けられた駐車スペースには、白線等で区切られた駐車領域(不図示)が複数設けられている。また、それぞれの駐車領域には充電設備210が1つずつ設けられている。電気自動車30が駐車領域に駐車されているとき、すなわち、当該電気自動車30がサービスに利用されていないときには、充電設備210と電気自動車30との間がケーブルで接続される。当該ケーブルを介して電気自動車30に電力が供給され、電気自動車30の充電が行われる。充電設備210から電気自動車30に供給される電力は、既に述べた通り太陽光発電電力又は系統電力のいずれかである。
尚、図1においては、それぞれのステーション20に充電設備210(及び駐車領域)が2台分ずつ設けられているように描かれているのであるが、充電設備210等の数はこれに限定されない。例えば、充電設備210等が1台分しか設けられていないステーション20が存在してもよく、3台分以上の充電設備210等が設けられたステーション20が存在してもよい。また、充電設備210等の数はステーション20毎に異なっていてもよい。
電気自動車30は、内部に蓄電池(不図示)を備えており、当該蓄電池に蓄えられた電力によって走行するように構成された車両である。電気自動車30は、上記蓄電池に加えて電力変換器(不図示)も備えている。電力変換器は、充電設備210から供給された電力を電力変換して蓄電池へと充電する。このとき、電力変換器は、充電設備210から電気自動車30に供給される電力の大きさを、所定範囲内で適宜調整する。
更に、本実施形態では、同じステーション20に停車している複数の電気自動車30が、互いの蓄電池に蓄えられている電力を融通しあうことも可能となっている。例えば、隣り合う2つの充電設備210のそれぞれに電気自動車30が接続されている状態で、一方の電気自動車30の蓄電池から放電された電力を、充電設備210を介して他方の電気自動車30の蓄電池に供給し充電を行うようなことが可能となっている。
本実施形態では、利用者による電気自動車30の借り受け及び返却が、必ずどこかのステーション20において行われるものとする。つまり、ステーション20以外の場所で電気自動車30が乗り捨てられることは無いものとする。このため、カーシェアリングサービスが行われている時間帯においては、電気自動車30は、いずれかのステーション20に停車している状態か、利用者に貸し出されておりステーション20以外の場所を走行している状態か、のいずれかのみをとり得ることになる。
運用システム100は、カーシェアリングサービスの運用を行うために、カーシェアリングシステム10の全体を統括制御する制御装置である。運用システム100は、CPU、ROM等を備えたコンピュータシステムとして構成されている。運用システムは、特定のステーション20に設置されていてもよく、ステーション20とは異なる場所に設置されていてもよい。また、例えば複数のステーション20に分散配置された複数のコンピュータシステムが連携することで、これらの全体が運用システム100として機能するような態様であってもよい。
運用システム100は、利用者からの利用予約を受け付ける機能や、その利用予約に電気自動車30を割り当てる機能等を有している。図2を参照しながら、運用システム100の構成について説明する。運用システム100は、機能的な制御ブロックとして、予約入力部110と、結果送信部120と、予約処理部130と、コスト算出部140と、を有している。
尚、図2において符号40が付されているのは、利用者の自宅に設置されたパソコンである。以下、「パソコン40」と表記する。パソコン40は、サービスを利用しようとする利用者が、予約の手続きを行う際のインターフェイスとなる装置である。このような装置としては、パソコン40に替えて、例えばスマートフォン等の携帯通信端末が用いられてもよい。
予約入力部110は、次に説明する結果送信部120と共に、利用者のパソコン40とインターネットを介して通信を行う部分となっている。予約入力部110は、利用者がパソコン40に入力した利用予約を、インターネットを介してパソコン40から受信する部分である。つまり、利用者から電気自動車30の利用予約が入力される部分である。既に述べたように、受信される利用予約は、借り受け時のステーション20、返却時のステーション20、利用開始時刻、及び利用終了時刻を含む情報となっている。
結果送信部120は、入力された利用予約についての予約結果を、インターネットを介して利用者に(つまりパソコン40に)送信する部分である。予約結果とは、予約入力部110に入力された利用予約に対応可能であるか否か、すなわち、その利用予約に応じて電気自動車30を貸し出すことができるかどうかを示す情報である。また、利用予約に対応可能である場合には、予約結果には、当該利用予約に割り当てられた電気自動車30を特定する情報も含まれる。電気自動車30を特定する情報とは、例えば電気自動車30に予め付された個別のIDである。
結果送信部120から送信された予約結果はパソコン40の画面に表示され、利用者に示される。つまり、利用者が利用予約のための操作を行うと、これに対する応答として結果送信部120から予約結果が送信され、利用者に示される。
利用開始時刻になると、利用者は、借り受け時のステーション20として自らが指定したステーション20を訪れて、予約結果に示された特定の電気自動車30を借り受ける。その際、上記情報が登録されたICカードが、電気自動車30のキーロックを解除するためのカードキーとして用いられるような態様であってもよい。
利用予約の操作が行われたとき、既に他の多くの利用者から利用予約が入っており、電気自動車30を貸し出すことが不可能な場合には、その旨を示す予約結果が結果送信部120から送信される。
予約処理部130は、入力された利用予約のそれぞれに対して電気自動車30の割り当てを行う部分である。予約処理部130が行う処理の具体的な内容については後に説明する。
コスト算出部140は、カーシェアリングサービスを運用するために要する運用コストを算出する部分である。この運用コストには、例えば、系統電力を用いて電気自動車30への充電を行う際の電気料金が含まれる。また、電気自動車30の分布が一部のステーション20に偏ってしまった場合において、スタッフの運転によって電気自動車30を他のステーション20に移動(再配車)させるための人件費が含まれる。後に説明するように、予約処理部130が電気自動車30の割り当てを行うにあたっては、上記運用コストが考慮される。
図3を参照しながら、カーシェアリングサービスが行われる時間帯、及び運用システム100が行う処理の概要について説明する。
図3に示されるタイムチャートの横軸は、その全体で1日(24時間)を示すものとなっている。時刻TSは、カーシェアリングサービスが開始される時刻であって、本実施形態では8時に設定されている。また、時刻TEは、カーシェアリングサービスが終了する時刻であって、本実施形態では20時に設定されている。つまり、時刻TSから時刻TEまでの12時間が、カーシェアリングサービスのサービス提供期間となっている。また、時刻TEから翌日の時刻TSまでの期間はサービス休止期間となっている。サービス提供期間及びサービス休止期間のいずれにおいても、利用者が利用予約を行うことは可能となっている。
例えば図3の矢印AR0で示される時点のように、サービス休止期間において利用予約の操作が行われた場合について説明する。この場合、予約入力部110に利用予約が入力されると、予約処理部130は、当該利用予約に対応可能であるか否かを判定し、対応可能である場合には、当該利用予約に対する電気自動車30の割り当てを行う。
尚、電気自動車30の割り当てを行う処理は、実際には簡易処理と最適化処理の2段階で行われるのであるが、以下では先ず最適化処理について説明する。最適化処理とは、コスト算出部で算出される運用コストが、与えられた条件の下で最も小さくなるように電気自動車30の割り当てを行う処理である。
最適化処理を行うにあたり、予約処理部130は充電計画を作成する。充電計画とは、ステーション20において電気自動車30の充電が行われる予定の時間帯を、全ての電気自動車30のそれぞれについて示すデータである。尚、このような充電計画が作成されるにあたっては、これまでに入力された全ての利用予約に、それぞれどの電気自動車30を割り当てるのかを示す情報(以下、「車両割当計画」とも称する)も合わせて作成される。更に、サービスが提供されている期間の各時刻において、全ての電気自動車30がそれぞれどの位置に存在するのかを示す情報(以下、「車両位置計画」とも称する)も合わせて作成される。充電計画、車両割当計画、及び車両位置計画はいずれも、時刻TSから時刻TEまでの期間TM0におけるサービスの運用計画を示すものとして作成される。
充電計画等からなるサービスの運用計画は、利用者からの利用予約が予約入力部110に入力され、それに応じて最適化処理が実行される毎に作成される。つまり、時刻TSから時刻TEまでの期間におけるサービスの運用計画が、利用予約が入力される毎に更新されて行く。これにより、これまでに入力されていたものを含めた全ての利用予約に対する電気自動車30の割り当てが、都度更新されて最適化されて行く。
時刻TS以降はサービス提供期間となり、サービスの提供が開始される。利用者が電気自動車30を使用することに伴って、ステーション20間において電気自動車30が移動し始める。その結果、それぞれのステーション20に停車している(ストックされている)電気自動車30の台数は、時刻TS以前の初期状態における台数から変化して行く。
例えば図3の矢印AR1で示される時点のように、サービス提供期間において新たな利用予約の操作が行われた場合について説明する。この場合においても上記と同様の処理が行われる。すなわち、予約入力部110に利用予約が入力され、それに応じて最適化処理が実行されると、予約処理部130は、充電計画、車両割当計画、及び車両位置計画を作成する。ただし、これらの運用計画は、予約入力部110に利用予約が入力された現在時刻tから時刻TEまでの期間TM1におけるサービスの運用計画を示すものとして作成される。
充電計画、車両割当計画、及び車両位置計画の具体的な内容について説明する。充電計画は以下のような形式のデータとして作成される。
{pi,j(τ|t)}
上記の「t」は、予約入力部110に利用予約が入力された現在時刻tのことである。「τ」は、現在時刻tから時刻TEまでの期間における各時刻を、現在時刻tから所定のステップ期間(Δt)が経過する毎の離散的な時刻として表現したものである。尚、現在時刻tからΔtが経過した時刻τは「t+Δt」なのであるが、以下ではこれを簡略化して「t+1」と表記する(図3を参照)。同様に、現在時刻tからΔt×2が経過した時刻τは「t+2Δt」なのであるが、以下ではこれを簡略化して「t+2」と表記する。それ以降の時刻τについても同様に表記する。時刻τは、t+1からTEまでの値をとることになる。
上記の「i」は、ステーション20を特定するための整数値が入る変数である。以下では、ステーション20の総数をSとし、それぞれのステーション20には1からSまでの個別のIDが付されているものとする。従って、上記のiは1からSまでのいずれかの整数値をとることになる。
上記の「j」は、電気自動車30を特定するための整数値が入る変数である。以下では、電気自動車30の総数をVとし、それぞれの電気自動車30には1からVまでの個別のIDが付されているものとする。従って、上記のjは1からVまでのいずれかの整数値をとることになる。
pi,j(τ|t)は、現在時刻t以降の特定の時刻τにおいて、IDがiのステーション20で、IDがjの電気自動車30に充電される電力の大きさを示している。充電計画{pi,j(τ|t)}は、上記のような電力の大きさを、全てのτ、i、jの組み合わせについて示すデータとして作成される。このような充電計画{pi,j(τ|t)}は、ステーション20において電気自動車30の充電が行われる予定の時間帯を、電気自動車30のそれぞれについて示すデータとなっている。
車両割当計画は以下のような形式のデータとして作成される。
{aj,k(t)}
上記の「k」は、新たに入力された利用予約を含めて、これまでに入力された全ての利用予約を特定するための整数値が入る変数である。以下では、利用予約の総数をRとし、それぞれの利用予約には1からRまでの個別のIDが付されているものとする。従って、上記のkは1からRまでのいずれかの整数値をとることになる。尚、Rは、利用予約が入力されていく毎に増加して行くものであるから、正確には「R(t)」と表記すべきものである。
IDがkの利用予約に、IDがjの電気自動車30が割り当てられた場合には、aj,k(t)の値は1とされる。それ以外の場合には、aj,k(t)の値は0とされる。このように、aj,k(t)は、0又は1の値をとることにより電気自動車30の割り当てを表現するものである。車両割当計画{aj,k(t)}は、現在時刻tにおける上記のような電気自動車30の割り当てを、全てのj、kの組み合わせについて示すデータとして作成される。
車両位置計画は以下のような形式のデータとして作成される。
{xi,j(τ|t)}
IDがjの電気自動車30が、時刻τにおいてIDがiのステーション20に停車しているときには、xi,j(τ|t)の値は1とされる。それ以外のときには、xi,j(τ|t)の値は0とされる。車両位置計画{xi,j(τ|t)}は、時刻τにおけるxi,j(τ|t)の値を、全てのτ、j、kの組み合わせについて示すデータとして作成される。これにより、各時刻τにおける電気自動車30の位置が表現される。
尚、車両位置計画{xi,j(τ|t)}は、電気自動車30がいずれのステーション20にも停車していない場合、すなわち走行中である場合も含めて表現するものでなければならない。そこで、電気自動車30が走行中であるときのことを、(実際には存在しない)IDがS+1のステーション20に当該電気自動車30が停車しているものとして表現することとする。つまり、車両位置計画{xi,j(τ|t)}におけるiは、1からS+1までのいずれかの整数値をとることとする。
以上の充電計画{pi,j(τ|t)}、車両割当計画{aj,k(t)}、及び車両位置計画{xi,j(τ|t)}は、以下の式(1)で示される運用コストEが、所定の条件(後述)の下で最も小さくなるようなデータとしてそれぞれ算出される。つまり、所定の条件の下で運用コストEを最小化する演算の結果として、それぞれの運用計画が作成される。
Figure 2018018250
式(1)の各項について説明する。第1項におけるfd(i1,i2,τ)は、(利用者ではなく)スタッフによる再配車を行うのに要する再配車コストを表す関数である。fd(i1,i2,τ)は、IDがi1のステーション20から、IDがi2のステーション20への再配車が、時刻τに行われた場合における再配車コストを表している。尚、fd(i1,i2,τ)は、上記のような場合における再配車コスト(金額)のみを特定するものであって、上記のような再配車が実際に行われるかどうかまで特定するものではない。再配車が実際に行われるかどうかは、di1,i2(τ)によって特定される。
d(i1,i2,τ)がτの関数となっているのは、例えば、道路の混雑状況等が時間帯よって変化し、これに応じて再配車に要するコストが変化することを考慮したものである。また、スタッフの時給が時間帯ごとに変化することを考慮してもよい。
第1項におけるdi1,i2(τ)は、以下の式(2)で表される関数である。
Figure 2018018250
上記の式(2)右辺のうちxi1,j(τ)が1となるのは、時刻τにおいて、IDがjの電気自動車30が、IDがi1のステーション20に停車している場合である。また、xi2,j(τ+1)が1となるのは、時刻τ+1(時刻τからΔtが経過した時刻)において、上記と同じ電気自動車30が、IDがi2のステーション20に停車している場合である。
このため、式(2)で表されるdi1,i2(τ)の値が1となるのは、時刻τからΔtが経過する際に、IDがjの電気自動車30が、IDがi1のステーション20からIDがi2のステーション20へと再配車により移動する場合、ということになる。
以上のことから、式(1)の第1項は、利用予約に対応するために、互いに異なるステーション20の間で電気自動車30を予めスタッフが移動させておく作業、に要する再配車コストを表すものとなっている。
式(1)の第2項及び第3項について説明する前に、gi(τ)、wi(τ)、及びli(τ)についてそれぞれ説明しておく。gi(τ)は、時刻τにおいて、IDがiのステーション20で発生し得る太陽光発電電力の値(単位:W)である。以下、「発電可能電力gi(τ)」とも表記する。
発電可能電力gi(τ)は、例えば気象予報会社から取得される日照量の予測データや、それぞれのステーション20が設置されている場所等に基づいて、予め作成されたデータである。発電可能電力gi(τ)は、ID(つまりi)が1からSまでの全てのステーション20について、且つ時刻TSから時刻TEまでの期間における全ての時刻τについて、運用システム100によって予め作成される。
尚、時刻τにおいてステーション20で実際に発生する太陽光発電電力の値は、必ずしも発電可能電力gi(τ)に一致するとは限らない。例えば、ステーション20の太陽光パネル230に十分な日光が入射していたとしても、当該ステーション20に駐車している電気自動車30が一台も存在しない場合には、発生した太陽光発電電力を受け入れることができない。太陽光パネル230は、このようなときには自動的に発電を抑制するように構成されている。従って、発電可能電力gi(τ)は、ステーション20で時刻τに発生し得る太陽光発電電力の最大値を示すもの、ということができる。
i(τ)は、上記の発電可能電力gi(τ)から、IDがiのステーション20で実際に発生する太陽光発電電力の値(単位:W)を差し引いたもの、として定義される電力値である。このようなwi(τ)は、ステーション20に駐車している電気自動車30が存在しない等の理由により、発電される機会が失われてしまった電力の値を示すもの、ということができる。従って、wi(τ)のことを以下では「機会損失電力wi(τ)」とも表記する。
i(τ)は、時刻τにおいて、IDがiのステーション20に供給される系統電力の値(単位:W)である。以下では、系統電力li(τ)とも表記する。この系統電力li(τ)と、上記の発電可能電力gi(τ)及び機会損失電力wi(τ)とは、以下の式(3)で示される関係にある。
Figure 2018018250
例えば、発電可能電力gi(τ)が比較的小さい時間帯には、充電計画{pi,j(τ|t)}の通りに充電が行われるように、系統電力li(τ)の値が調整される。その結果、当該時間帯における機会損失電力wi(τ)の値は0となる。
また、発電可能電力gi(τ)が比較的大きく、且つ充電の必要性が比較的小さな時間帯には、系統電力li(τ)は0となり、機会損失電力wi(τ)は0よりも大きな値となる。式(1)の運用コストEを最小化する演算においては、充電計画{pi,j(τ|t)}に沿った充電が、可能な限り太陽光発電電力によって行われるように、各時刻τにおける系統電力li(τ)の値が適宜調整されることとなる。
式(1)の第2項におけるfw(τ)は、1ワット時あたりにおける太陽光発電電力の価値を、金額に換算して表したものである。fw(τ)は、例えば、時刻τにおける売電価格を示す関数として記述されたものであってもよい。
式(1)の第2項は、機会損失電力wi(τ)を全てのステーション20について合計したものに上記のfw(τ)を掛けて、これを現在時刻t以降の期間について積分したもの、に該当する。すなわち、サービス提供期間のうち残りの期間において、発電機会が失われる太陽光発電電力の価格に該当する。
式(1)の第3項におけるfl(τ)は、1ワット時あたりにおける系統電力の価値を金額に換算して表したものである。このようなfl(τ)は買電価格に該当する。
式(1)の第3項は、系統電力li(τ)を全てのステーション20について合計したものに上記のfl(τ)を掛けて、これを現在時刻t以降の期間について積分したもの、に該当する。すなわち、サービス提供期間のうち残りの期間において、系統電力を各電気自動車30に供給して充電を行うのに要する系統充電コスト、を表すものとなっている。
最適化処理においては、以上のような第1項、第2項、及び第3項の和である運用コストEを最小化するような、充電計画{pi,j(τ|t)}、車両割当計画{aj,k(t)}、及び車両位置計画{xi,j(τ|t)}がそれぞれ作成される。これらは、コスト算出部140による運用コストEの算出を都度行いながら、予約処理部130が行う演算によって作成される。
尚、運用コストEを最小化する演算を行うにあたっては、種々の初期条件、及び種々の制約条件が設定される。最小化の演算はこれら複数の条件の下で行われる。初期条件としては、例えば、各電気自動車30の現在位置が設定される。この現在位置に関する初期条件は、τ=0のときにおける車両位置計画{xi,j(0|t)}の各値に該当するものである。
また、各電気自動車30に搭載されたそれぞれの蓄電池の、現在時刻(τ=0)におけるSOC(蓄電量)も、初期条件として設定される。このような初期のSOCを示す情報は、例えば、電気自動車30と充電設備210との間で行われる通信により予め取得される。
制約条件としては、例えば、各電気自動車30に搭載されたそれぞれの蓄電池の、時刻TEにおけるSOCの値が設定される。つまり、サービス提供期間が終了する時点における最終的な各SOCの目標値(目標蓄電量)が設定される。このようなサービス終了時刻のSOCは、可能な限り大きい方が望ましいようにも思われるのであるが、例えば一律に100%とした場合には、翌日の機会損失電力wi(τ)が大きくなってしまう可能性がある。このため、必ずしも大きい程望ましいというものではない。このサービス終了時刻のSOCは、例えば一律50%に設定される。
上記のような制約条件が設定されることにより、予約処理部130による充電計画{pi,j(τ|t)}等の作成は、カーシェアリングサービスの終了時点におけるそれぞれの電気自動車30の蓄電量が、上記の目標蓄電量に一致するように行われる。
他の制約条件としては、電気自動車30が走行中において、ステップ期間(Δt)が経過する間における消費電力量、すなわち蓄電量の減少量が、各電気自動車30について個別に設定される。
更に他の制約条件として、サービス運用中におけるSOCについての上限値及び下限値が、それぞれの電気自動車30について個別に設定される。これにより、サービス運用中における各電気自動車30のSOCが、常に下限値から上限値までの範囲に収まるという条件の下で、予約処理部130による充電計画{pi,j(τ|t)}等の作成が行われることとなる。
図4には、制約条件として設定されるSOCの上限値の推移(線L1)、及び下限値の推移(線L2)の一例が示されている。図4の例では、SOCの上限値は一律100%となるように設定されており、その値が途中で変化することは無い。
一方、SOCの下限値は、時刻T10から時刻T20までの期間において一時的に上昇するように設定される。例えば、電気自動車30の貸し出し頻度が高くなるような時間帯が予め判明しているのであれば、当該時間帯におけるSOCの下限値をこのように一時的に大きくすることが望ましい。これにより、電気自動車30の蓄電量が走行中に減少し過ぎて、走行不可能となってしまうような事態を防止することができる。尚、図4に示される条件はあくまでも一例であって、これとは異なる条件が設定されてもよい。例えば、SOCの上限値が時間と共に変化するような条件が設定されてもよい。
また、電気自動車30に充電が行われる際における充電電力の上限値及び下限値が、更なる制約条件として追加されてもよい。更に、電気自動車30間における電力の融通まで考慮する場合には、電気自動車30から放電される電力の上限値及び下限値が、更なる制約条件として追加されてもよい。
尚、運用コストEを最小化するための演算を行うに当たっては、例えば、一つの利用予約に割り当てられる電気自動車30の台数を「1」に限定する等、現実の世界を記述するためには当然に必要となる制約条件が、上記に加えて用いられることは言うまでもない。
以上のように、最適化処理においては、コスト算出部140で算出される運用コストEが、与えられた種々の条件(初期条件や制約条件)の下で最も小さくなるように車両割当計画{aj,k(t)}が作成され、その結果として、利用予約に対する電気自動車30の割り当てが行われる。
最適化処理は、上記のように、サービスに供される全ての電気自動車30の位置や蓄電量等を考慮しながら行われるものである。このため、サービスの規模が大きくなると、最適化処理に要する時間が長くなり、例えば15分程度を要してしまうことがある。しかしながら、最適化処理の結果が出るまでの間、利用予約を行った利用者を長時間に亘り待たせるのは現実的ではない。
そこで、予約処理部130は、上記のような最適化処理とは別に簡易処理を実行し得るように構成されている。簡易処理とは、コスト算出部140における運用コストEの算出を省略又は簡略化することにより、最適化処理に要する時間よりも短時間のうちに電気自動車30の割り当てを行う処理である。このような簡易処理としては、例えば、空いている電気自動車30を、運用コストEを考慮することなく早い者順で利用予約に割り当てて行くような処理が考えられる。この場合、式(1)に示される運用コストEの算出が省略されるため、演算負荷が軽くなり、極めて短時間のうちに電気自動車30の割り当てを完了させることができる。
また、簡易処理の他の例としては、式(1)のうち第1項のみを省略し、再配車コストを考慮することなく運用コストEを算出することが挙げられる。この場合、運用コストEの算出が簡略化されるため、最適化処理に要する時間よりも短い時間で電気自動車30の割り当てを完了させることができる。
図5のタイムチャートを参照しながら、利用者による利用予約が行われた際に行われる処理の概要を説明する。図5及び以下の説明では、利用予約を行った利用者のことを「利用者1」とも表記する。時刻T110において予約入力部110に利用予約が入力されると、その時点から簡易処理が開始される。図5では、簡易処理が実行されている期間が矢印AR10で示されている。上記のように、簡易処理は短時間で完了する処理であるから、時刻T110よりも僅かに後の時刻T120において簡易処理が完了する。
本実施形態における簡易処理は、空いている電気自動車30を、運用コストEを考慮することなく早い者順で利用予約に割り当てて行く処理となっている。このため、空いている電気自動車30が存在する場合には、当該電気自動車30が利用予約に割り当てられる。このため、既に入っている他の利用予約に対する電気自動車30の割り当ては、簡易処理においては変更されない。
簡易処理が完了した時刻T120に、利用者1に対する予約結果の送信が行われる。既に述べたように、予約結果には、利用予約に割り当てられた電気自動車30を特定する情報が含まれる。
簡易処理が完了すると、続いて最適化処理が開始される。図5では、最適化処理が実行されている期間が矢印AR20で示されている。尚、利用予約を行った利用者1は、予約結果を一旦受け取っているので、時刻T120以降はパソコン40の前から離れることとなる。
図5の例では、利用予約に示される利用開始時刻が時刻T140として示されている。簡易処理が完了した時刻T120から、利用開始時刻である時刻T140までの時間は比較的長く、最適化処理が行われる時間(矢印AR20の長さ)よりも長くなっている。このため、利用開始時刻(T140)よりも前の時刻T130に最適化処理が完了する。
最適化処理が完了し、利用予約に対する電気自動車30の割り当てが変更された場合には、時刻T130において利用者1にその旨が送信される。例えば、結果送信部120から利用者1の携帯通信端末に、更新された電気自動車30の割り当てを示す情報が送信される。当該情報は、最適化処理により更新された予約結果、ということもできる。
簡易処理が完了した時刻から利用開始時刻までの時間が比較的短く、当該時間内に最適化処理を完了させることができない場合も考えられる。このような場合の例が図6に示されている。図6でも、簡易処理が実行されている期間(時刻T110からT120までの期間)が矢印AR10で示されている。
図6の例では、利用開始時刻が時刻T130よりも前の時刻T125となっている。つまり、簡易処理が完了した時刻T120から、利用開始時刻である時刻T130までの時間が、最適化処理に要する時間(矢印AR20の長さ)よりも短くなっている。このような場合には、予約処理部130は最適化処理を行わず、先の簡易処理で決定された電気自動車30の割り当てを、利用者1が行った利用予約に対する最終的な割り当てとして確定させる。
尚、簡易処理に続いて最適化処理を行うか否かの判定は、簡易処理が完了した時刻から利用開始時刻までの時間と、所定の閾時間とを比較することにより行われる。利用開始時刻までの時間が閾時間以上である場合には、最適化処理が実行される。このような閾時間としては、例えば、最適化処理に要すると見込まれる時間、またはそれよりも長い時間が予め設定される。
他の例について、図7を参照しながら説明する。図7の例でも、利用者1が時刻T110において利用予約を行っており、これに対する簡易処理が時刻T110から時刻T120までの期間において行われている(矢印AR10)。また、当該利用予約に示される利用開始時刻は、図5の例と同様に時刻T140となっている。このため、時刻T120以降では最適化処理が実行されている(矢印AR20)。
図7の例では、時刻T120よりも後であり、且つ時刻T130よりも前の時刻T121において、利用者1とは別の利用者2が利用予約を行っている。このような場合には、利用者1が行った利用予約に対し行われていた最適化処理は中断される。時刻T121以降は、利用者2が行った利用予約に対する簡易処理が行われる(矢印AR40)。これにより、利用者2が行った利用予約に、電気自動車30が割り当てられる。時刻T122において簡易処理が完了すると、利用者2には、当該割り当てを示す情報を含む予約結果が送信される。
図7の例では、利用者2が行った利用予約に示される利用開始時刻が、時刻T123となっている。簡易処理が完了した時刻T122から時刻T123までの時間は、閾時間よりも短い。このため、利用者2が行った利用予約に対する最適化処理は行われず、当該利用予約に対する電気自動車30の割り当ては時刻T122において確定する。
利用者2が行った利用予約に対する簡易処理が完了すると、先程中断された処理、すなわち、利用者1が行った利用予約に対する最適化処理が再び実行される(矢印AR30)。図7の例では、最適化処理が再び開始された時刻T122から、利用開始時刻である時刻T140までの時間は比較的長く、最適化処理が行われる時間(矢印AR30の長さ)よりも長くなっている。このため、利用開始時刻(T140)よりも前の時刻T133に最適化処理が完了する。最適化処理が完了し、利用者1が行った利用予約に対する電気自動車30の割り当てが変更された場合には、利用者1にその旨が送信される。
更に他の例について、図8を参照しながら説明する。図8の例でも、利用者1が時刻T110において利用予約を行っており、これに対する簡易処理が時刻T110から時刻T120までの期間において行われている(矢印AR10)。また、当該利用予約に示される利用開始時刻は、図5の例と同様に時刻T140となっている。このため、時刻T120以降では最適化処理が実行されている(矢印AR20)。
図8の例では、時刻T120よりも後であり、且つ時刻T130よりも前の時刻T125において、利用者1とは別の利用者2が利用予約を行っている。時刻T125は、図7の例における時刻T121よりも後の時刻である。
図7の例と同様に、利用者1が行った利用予約に対し行われていた最適化処理は時刻T125において中断される。時刻T125以降は、利用者2が行った利用予約に対する簡易処理が行われる(矢印AR41)。これにより、利用者2が行った利用予約に、電気自動車30が割り当てられる。時刻T126において簡易処理が完了すると、利用者2には、当該割り当てを示す情報を含む予約結果が送信される。
図8の例では、利用者2が行った利用予約に示される利用開始時刻が、時刻T127となっている。簡易処理が完了した時刻T126から時刻T127までの時間は、閾時間よりも短い。このため、利用者2が行った利用予約に対する最適化処理は図8の例でも行われず、当該利用予約に対する電気自動車30の割り当ては時刻T126において確定する。
図8では、中断されていた(利用者1のための)最適化処理が、時刻T126において仮に開始されたとした場合に、当該最適化処理が完了する時刻が時刻T145として示されている。また、当該最適化処理に要する期間が矢印AR31で示されている。図8の例では、簡易処理が完了した時刻T126が比較的遅い時刻となっているので、時刻T145は、利用開始時刻である時刻T140よりも後の時刻となっている。つまり、簡易処理が完了した時刻T126から、利用開始時刻である時刻T140までの時間が、最適化処理に要する時間(矢印AR31の長さ)よりも短くなっている。このような場合には、予約処理部130は最適化処理を行わず、先の簡易処理(矢印AR1で行われる処理)で決定された電気自動車30の割り当てを、利用者1が行った利用予約に対する最終的な割り当てとして確定させる。尚、時刻T126において最適化処理を行うか否かの判定は、図6を参照しながら説明した方法と同じ方法により行われる。
以上のように、本実施形態に係る運用システム100では、新たな利用予約が予約入力部110に入力された際において、予約処理部130が簡易処理を実行することにより、当該利用予約に対する電気自動車30の割り当てを行う。その後、結果送信部120が予約結果を利用者に送信する。
このとき、利用予約に示される利用開始時刻までの時間が所定の閾時間以上である場合には、予約処理部130が最適化処理を実行する。これにより、利用予約に対する電気自動車30の割り当てが更新される。
このように、運用システム100では、電気自動車30の割り当てを短時間のうちに完了させる簡易処理と、運用コストEが最小となるように電気自動車30の割り当てを見直す最適化処理と、からなる2段階の処理が行われる。これにより、利用予約を行った利用者への応答(予約結果の送信)を迅速に行うこととしながらも、運用コストEの低い効率的なサービスの運用を行うことが可能となっている。
運用システム100によって実行される処理の具体的な内容について、図9を参照しながら説明する。図9に示される一連の処理は、予約入力部110に対する利用予約の入力が行われる毎に、運用システム100によって実行されるものである。尚、予約入力部110に対する利用予約の入力が、異なる利用者によって同時期に行われた場合には、それぞれの入力について、図9に示される一連の処理が同時並行的に実行されることとなる。
説明の便宜上、図9に示される一連の処理を開始するためのトリガとなった新たな利用予約のことを、それまでに入力されていた他の利用予約と区別して、以下では「新規予約」とも称する。
最初のステップS01では、予約処理部130によって簡易処理が行われる。簡易処理が完了すると、ステップS02に移行する。ステップS02では、利用者に対する予約結果の送信が、結果送信部120によって行われる。既に述べたように、当該予約結果には、今回の新規予約に割り当てられた電気自動車30を特定する情報が含まれる。
尚、電気自動車30の空きがなく、新規予約に対応することができない場合には、ステップS02ではその旨を示す予約結果が送信される。この場合、運用システム100はステップS03以降の処理を行うことなく、図9に示される一連の処理を終了する。
ステップS02に続くステップS03では、最適化処理を実行するための時間余裕があるか否かが判定される。現時点(つまり簡易処理が完了した時点)から新規予約に示される利用開始時刻までの時間が、閾時間以上である場合には、時間余裕があると判定される。この場合、ステップS04に移行する。
ステップS04に移行したということは、図5で示される例のように、利用開始時刻までに最適化処理を完了させることができる、ということである。従って、ここでは最適化処理が開始される。
ステップS04以降に実行される最適化処理では、図10に示される一連の処理が行われる。図10の説明に先立ち、「固定予約」と「未固定予約」とについて説明する。運用システム100では、入力された全ての利用予約を、それぞれ固定予約と未固定予約とに分けて記憶している。固定予約とは、利用開始時刻が迫っていることにより、電気自動車30の割り当ての変更が禁止されている利用予約のことである。未固定予約とは、利用開始時刻まで余裕があり、電気自動車30の割り当てを変更することが可能な利用予約のことである。
図10の最初のステップS11では、これまでに入力されていた利用予約の中から、未固定予約が1つ抽出される。ステップS11では、未固定予約について、最適化処理を実行するための時間余裕があるか否かが判定される。ここでは、現時点から、抽出された未固定予約に示される利用開始時刻までの時間が、閾時間以上である場合に、時間余裕があると判定される。この場合、ステップS13を経ることなくステップS14に移行する。それ以外の場合はステップS13に移行する。
ステップS13に移行した場合には、当該未固定予約に対する電気自動車30の割り当てを、以降は変更されることの無いように固定する。つまり、当該未固定予約を固定予約に変更する。その後、ステップS14に移行する。
ステップS14では、ステップS12以降の処理が全ての未固定予約に対して行われたかどうかが判定される。ステップS12以降の処理を経ていない未固定予約が存在する場合には、ステップS11に戻り、次の未固定予約が抽出される。ステップS12以降の処理が全ての未固定予約に対して行われた場合には、ステップS15に移行する。このように、ステップS11からステップS14までの処理を全ての未固定予約に対して行うことにより、利用開始時刻の迫った未固定予約の全てが固定予約に変更される。
ステップS15では、充電計画{pi,j(τ|t)}、車両割当計画{aj,k(t)}、及び車両位置計画{xi,j(τ|t)}からなる運用計画が、運用コストEが最小となるように作成される。その作成方法は既に説明したとおりであるが、ここでは、車両割当計画{aj,k(t)}のうち固定予約に対応する部分が変更されない、という条件の下で運用計画の作成が行われる。
このように、本実施形態の最適化処理では、新規予約に加えて、それまでに入力された一つ又は複数の利用予約のうち未固定予約となっているもの、の全てに対する電気自動車30の割り当てが、予約処理部130によって更新される。
図9に戻って説明を続ける。ステップS04において最適化処理が開始されると、ステップS05に移行する。ステップS05では、最適化処理が完了したか否かが判定される。最適化処理が完了していれば、ステップS06に移行する。
ステップS06では、最適化処理によって更新された予約結果が、結果送信部120から利用者の携帯通信端末に送信される。新規予約に対する電気自動車30の割り当てが変更された場合には、新規予約を行った利用者に予約結果が送信される。また、新規予約以外の利用予約についても、当該利用予約に対する電気自動車30の割り当てが変更された場合には、当該利用予約を行った利用者に予約結果が送信される。電気自動車30の割り当てが変更されなかった利用予約については、利用者への予約結果の送信は行われない。
尚、電気自動車30の割り当ての変更の通知は、上記とは異なる態様で行われてもよい。例えば、対象の利用者がステーション20を訪れた際に、変更後の割り当てが掲示板などによって利用者に通知されるような態様としてもよい。
ステップS05において、未だ最適化処理が完了していない場合には、ステップS07に移行する。ステップS07では、今回の新規予約が行われた後に、更に別の利用予約が入力されたか否かが判定される。別の利用予約が入力されていない場合には、ステップS05の処理が再度実行される。別の利用予約が入力された場合には、ステップS08に移行する。ステップS08では、ステップS04で開始された最適化処理が中断され、図9に示される一連の処理を終了する。ここで行われる最適化処理の中断は、図7の時刻T121で行われる中断や、図8の時刻T125で行われる中断に対応するものである。
このように、予約処理部130が最適化処理を実行しているときに、予約入力部110に別の利用予約が新たに入力された場合には、予約処理部130は、それまでに実行していた最適化処理を中断する。
尚、上記における「別の利用予約」に対しては、図9に示される一連の処理が同時並行的に行われることとなる。当該処理は、図7の矢印AR40に示される処理や、図8の矢印AR41に示される処理に対応するものである。
ステップS03において、最適化処理を実行するための時間余裕が無いと判定された場合には、ステップS09に移行する。ステップS09に移行したということは、現時点から、新規予約に示される利用開始時刻までの時間が閾時間よりも短く、最適化処理を行うことができないということである。そこで、ステップS09では、新規予約に対する電気自動車30の割り当てを、ステップS01の簡易処理で割り当てられたものに固定する。つまり、新規予約が固定予約として設定される。
このように、簡易処理を実行した後において、予約処理部130は、新規予約に示される利用開始時刻までの時間が閾時間よりも短い場合には、簡易処理において行われた、新規予約に対する電気自動車30の割り当てを固定し、以降においては当該割り当てを変更しない。
ステップS09に続くステップS10では、ステップS08において中断された最適化処理が存在するか否かが判定される。つまり、今回の新規予約が入力されたことにより、最適化処理が中断された他の利用予約が存在するか否かが判定される。中断された最適化処理が存在しない場合には、図9に示される一連の処理を終了する。
中断された最適化処理が存在する場合には、ステップS04以降の処理が再度実行される。これにより、それまでに入力された一つ又は複数の利用予約(つまり、新規予約以外の利用予約)のうち、電気自動車30の割り当てが未だ固定されていないもの(つまり未固定予約)、のそれぞれに対する電気自動車30の割り当てが更新されることとなる。ステップS10からステップS04に移行した際に開始される最適化処理は、図7において矢印AR30で示される処理に該当する。
ただし、中断されていた最適化処理が、時間の経過に伴って、未固定予約から固定予約に変更されている場合もある(図10のステップS13)。この場合には、中断されていた最適化処理が再度実行されることは無い。図8の例で説明したように、当該最適化処理に先立って行われていた簡易処理の結果が、当該利用予約に対する電気自動車30の割り当てとして確定されることとなる。
以上の説明においては、サービスに供される車両が電気自動車30である場合の例について説明したが、対象の車両は、蓄電池と内燃機関とを備えた所謂ハイブリッド車両であってもよい。
また、サービスに供される車両は、内燃機関のみを備えた車両であってもよい。この場合、例えば式(1)の第2項及び第3項を無くすことにより、運用コストEが再配車コストのみを示すものとすればよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:カーシェアリングシステム
20:ステーション
30:電気自動車
100:運用システム
110:予約入力部
120:結果送信部
130:予約処理部
140:コスト算出部
210:充電設備

Claims (9)

  1. 特定のサービスエリア内に設けられた複数のステーション(20)から、利用者の求めに応じて車両(30)の一時的な貸し出しを行うカーシェアリングサービス、の運用システム(100)であって、
    利用者から、前記車両の利用予約が入力される予約入力部(110)と、
    入力された前記利用予約のそれぞれに対して前記車両の割り当てを行う予約処理部(130)と、
    入力された前記利用予約についての予約結果を、利用者に送信する結果送信部(120)と、
    カーシェアリングサービスの運用コストを算出するコスト算出部(140)と、を備え、
    前記予約処理部は、
    前記コスト算出部で算出される前記運用コストが、与えられた条件の下で最も小さくなるように前記車両の割り当てを行う最適化処理と、
    前記コスト算出部における前記運用コストの算出を省略又は簡略化することにより、前記最適化処理に要する時間よりも短時間のうちに前記車両の割り当てを行う簡易処理と、を実行し得るものであり、
    新たな前記利用予約である新規予約が前記予約入力部に入力された際においては、
    前記予約処理部が前記簡易処理を実行することにより、前記新規予約に対する前記車両の割り当てを行った後、前記結果送信部が前記予約結果を利用者に送信し、
    その後、前記新規予約に示される利用開始時刻までの時間が所定の閾時間以上である場合には、前記予約処理部が前記最適化処理を実行することにより、前記新規予約に対する前記車両の割り当てを更新するように構成されている運用システム。
  2. 前記簡易処理を実行した後において、前記予約処理部は、
    前記新規予約に示される利用開始時刻までの時間が前記閾時間よりも短い場合には、
    前記簡易処理において行われた、前記新規予約に対する前記車両の割り当てを固定し、以降においては当該割り当てを変更しない、請求項1に記載の運用システム。
  3. 前記最適化処理において、前記予約処理部は、
    それまでに入力された一つ又は複数の前記利用予約のうち前記車両の割り当てが未だ固定されていないものと、前記新規予約と、のそれぞれに対する前記車両の割り当てを更新する、請求項2に記載の運用システム。
  4. 前記予約処理部が前記最適化処理を実行しているときに、前記予約入力部に新たな前記利用予約が入力された場合には、
    前記予約処理部は、それまでに実行していた前記最適化処理を中断する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の運用システム。
  5. 前記予約処理部は、
    前記新規予約に示される利用開始時刻までの時間が前記閾時間よりも短い場合には、
    前記簡易処理において行われた、前記新規予約に対する前記車両の割り当てを固定した後に、
    前記最適化処理を実行することにより、それまでに入力された一つ又は複数の前記利用予約のうち前記車両の割り当てが未だ固定されていないもの、のそれぞれに対する前記車両の割り当てを更新する、請求項2に記載の運用システム。
  6. 前記予約処理部が前記最適化処理を実行した後には、
    前記結果送信部が、更新された前記車両の割り当てを示す情報を利用者に送信する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の運用システム。
  7. 前記ステーションは、太陽光発電電力及び系統電力のいずれかを前記車両に供給して充電を行うことのできる充電設備を備えたものであり、
    前記コスト算出部は、それぞれの前記ステーションから前記車両に供給可能な前記太陽光発電電力の予測に基づいて、カーシェアリングサービスの運用コストを算出する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の運用システム。
  8. 前記運用コストは、
    前記利用予約に対応するために、互いに異なる前記ステーションの間で前記車両を予め移動させておく作業、に要する再配車コストをも含むものとして算出される、請求項7に記載の運用システム。
  9. 前記運用コストは、
    系統電力を前記車両に供給して充電を行うのに要する系統充電コストをも含むものとして算出される、請求項7に記載の運用システム。
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