JP2018016069A - 搬送装置及び印刷装置 - Google Patents

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幸輝 浅田
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Abstract

【課題】シート材の捲り上がりやバタツキを抑制して、送風装置における安定したシート搬送を実現することを課題とする。【解決手段】シート材Pの一方面をシート材担持部材320の湾曲したシート材担持面で担持して、該シート材を搬送する搬送手段320と、該シート材の他方面側から送風する送風手段311とを備えた搬送装置において、前記シート材担持部材のシート材担持面は、シート材の周囲に送風された風が通過するように配置された複数の線状部材322によって構成されていることを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、搬送装置及び印刷装置に関するものである。
従来、シート材の一方面をシート材担持部材の湾曲したシート材担持面で担持して、該シート材を搬送する搬送手段と、該シート材の他方面側から送風する送風手段とを備えた搬送装置が知られている。
例えば、特許文献1には、インクジェット方式の画像形成部でインク画像が形成された用紙の裏面をインク乾燥ドラムの周面で担持し、その用紙の表面側から熱風ノズルより熱風を送って用紙上のインクを乾燥させるインク乾燥装置が開示されている。このインク乾燥装置のインク乾燥ドラムは、インク乾燥ドラムの放熱面積を増大させる目的で、複数の円盤を互いに隙間をもつように回転軸上に固定し、用紙を担持する用紙担持面を各円盤の周面によって構成している。
前記特許文献1に開示のインク乾燥装置のように、シート材担持部材の湾曲したシート材担持面に担持されるシート材を送風するとともにシート材を搬送する構成は、湾曲したシート材の復元力によってシート材の端部がシート材担持部材のシート材担持面から離れやすい。そのため、送風手段による風によってシート材の端部が捲り上がったりバタついたりして、シート材の搬送不良が発生しやすいという課題があった。特に、前記特許文献1に開示のインク乾燥装置では、熱風ノズル(送風手段)から用紙(シート材)の周囲に吹き付けられる熱風が、インク乾燥ドラム(シート材担持部材)の用紙担持面(シート材担持面)を構成する各円盤の周面に当たって、シート材担持面に沿って流れる気流が発生する。そのため、この気流がシート材の裏面側に進入して、シート材の端部が捲り上がったりバタついたりしやすい構成となっている。
上述した課題を解決するために、本発明は、シート材の一方面をシート材担持部材の湾曲したシート材担持面で担持して、該シート材を搬送する搬送手段と、該シート材の他方面側から送風する送風手段とを備えた搬送装置において、前記シート材担持部材のシート材担持面は、シート材の周囲に送風された風が通過するように配置された複数の線状部材によって構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、シート材の捲り上がりやバタツキを抑制して、搬送装置における安定したシート搬送を実現できるという優れた効果が奏される。
実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 同インクジェット記録装置の乾燥部を示す模式図である。 同インクジェット記録装置の乾燥部の他の構成を示す模式図である。 同乾燥部の乾燥ドラムの平面図である。 同乾燥部の乾燥ドラムが送風ファンから送風される様子を示す説明図である。 他の例に係る乾燥ドラムの平面図である。 同乾燥ドラムが送風ファンから送風される様子を示す説明図である。 変形例1に係る乾燥部を示す模式図である。 変形例2におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 同インクジェット記録装置で用いられる塗布装置の主要部を示す説明図である。 同インクジェット記録装置において、塗布装置の用紙搬送方向下流側に露光光源を配置した例を示す模式図である。 同インクジェット記録装置において、前処理部と画像形成部との間に乾燥部を配置しない例を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
[全体説明]
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、主に、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されている。インクジェット記録装置1においては、給紙部100から給紙されるシート材としての記録材である用紙Pに対し、画像形成部200で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、用紙上に付着したインクを乾燥部300において乾燥させた後、用紙を排紙部400から排紙する。
[給紙部]
給紙部100は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ110と、給紙トレイ110から用紙を1枚ずつ分離して送り出す給送装置120と、用紙を画像形成部200へ送り込むレジストローラ対130とから構成されている。給送装置120には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置120により給紙トレイ110から送り出された用紙は、その先端がレジストローラ対130に到達した後、レジストローラ対130が所定のタイミングで駆動することにより、画像形成部200へ給紙される。なお、本実施形態において、給紙部100は、画像形成部200へ用紙Pを送り出すものであれば、その構成に制限はない。
[画像形成部]
画像形成部200は、主に、給紙された用紙Pを受け取って用紙担持ドラム210へ渡す渡し胴201と、渡し胴201によって搬送された用紙Pを外周面に担持して搬送する用紙担持ドラム210と、用紙担持ドラム210に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部220と、用紙担持ドラム210によって搬送された用紙Pを乾燥部300へ受け渡す渡し胴202とから構成されている。
給紙部100から画像形成部200へ搬送されてきた用紙Pは、渡し胴201の表面に設けられた用紙グリッパによって先端が把持され、渡し胴201の表面移動に伴って搬送される。渡し胴201により搬送された用紙は、用紙担持ドラム210との対向位置で用紙担持ドラム210へ受け渡される。
用紙担持ドラム210の表面にも用紙グリッパが設けられており、用紙の先端が用紙グリッパによって把持される。また、用紙担持ドラム210の表面には、複数の吸引孔が分散して形成されており、各吸引孔には吸引装置211によって用紙担持ドラム210の内側へ向かう吸い込み気流が発生する。渡し胴201から用紙担持ドラム210へ受け渡された用紙Pは、用紙グリッパによって先端が把持されるとともに、吸い込み気流によって用紙担持ドラム210の表面に吸着して、用紙担持ドラム210の表面移動に伴って搬送される。
本実施形態のインク吐出部220は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインクを吐出して画像を形成するものであり、インクごとに個別の液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kを備えている。液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kは、液体を吐出するものであれば、その構成に制限はなく、あらゆる構成のものを採用することができる。必要に応じて、白色、金色、銀色などの特殊なインクを吐出する液体吐出ヘッドを設けたり、表面コート液などの画像を構成しない液体を吐出する液体吐出ヘッドを設けたりしてもよい。
インク吐出部220の液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kは、画像情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。用紙担持ドラム210に担持された用紙Pがインク吐出部220との対向領域を通過する際に、液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220Kから各色インクが吐出され、当該画像情報に応じた画像が形成される。なお、本実施形態において、画像形成部200は、用紙P上に液体を付着させて画像を形成するであれば、その構成に制限はない。
[乾燥部]
乾燥部300は、主に、画像形成部200で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構301と、画像形成部200から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構302とから構成されている。画像形成部200から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構302に受け取られた後、乾燥機構301を通過するように搬送され、排紙部400へ受け渡される。乾燥機構301を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着するとともに、用紙Pのカールが抑制される。
[排紙部]
排紙部400は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ410から構成されている。乾燥部300から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ410上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部400は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
[その他の機能部]
本実施形態のインクジェット記録装置1は、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されているが、他の機能部を適宜追加してもよい。例えば、給紙部100と画像形成部200との間に画像形成の前処理を行う前処理部を追加したり、乾燥部300と排紙部400との間に画像形成の後処理を行う後処理部を追加したりすることができる。
前処理部としては、例えば、インクと反応して滲みを抑制するための処理液を用紙Pに塗布する処理液塗布処理を行うものなどが挙げられるが、前処理の内容については特に制限はない。また、後処理部としては、例えば、画像形成部200で画像が形成された用紙を反転させて再び画像形成部200へ送って用紙の両面に画像を形成するための用紙反転搬送処理や、画像が形成された複数枚の用紙を綴じる処理などが挙げられるが、後処理の内容についても特に制限はない。
なお、本実施形態では、印刷装置を、インクジェット記録装置の例で説明しているが、「印刷装置」は、シート材の被乾燥面に向けて液体を吐出する液体吐出ヘッドを備え、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではなく、例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するものも含まれる。シート材は、材質を限定されるものではなく、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど、液体が一時的でも付着可能なものであればよく、例えば、フィルム製品、衣料用等の布製品、壁紙や床材等の建材、皮革製品などに使用されるものであってもよい。また、「印刷装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液等の用途で用いることができる。
また、「印刷装置」は、液体吐出ヘッドとシート材とが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体吐出ヘッド」とは、吐出孔(ノズル)から液体を吐出・噴射する機能部品である。液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどの吐出エネルギー発生手段を使用することができるが、使用する吐出エネルギー発生手段が限定されるものではない。
[乾燥部の詳細]
次に、本実施形態における乾燥部300の詳細について説明する。
図2は、本実施形態における乾燥部300を示す模式図である。
本実施形態の乾燥部300における乾燥機構301は、主に、搬送機構302によって搬送される用紙Pに向けて送風する送風手段としての送風ファン311と、輻射ヒータ312とから構成されている。送風ファン311及び輻射ヒータ312は、乾燥チャンバー313内に配置されていてもよい。乾燥チャンバー313は、その壁部材の少なくとも一部が断熱材で形成され、乾燥チャンバー313の内部温度が下がりにくいように構成されるものである。乾燥機構301では、搬送されてくる用紙Pの画像面(インク等の液体が付与された面)に対し、輻射ヒータ312による輻射熱と、送風ファン311による送風とによって、用紙Pの画像面上のインクを乾燥させる。
図2の例では、送風ファン311と輻射ヒータ312だけでなく、搬送機構302も乾燥チャンバー313内に配置されているが、図3に示すように、送風ファン311と輻射ヒータ312を乾燥チャンバー313内に配置し、搬送機構302を乾燥チャンバー313の外部に配置してもよい。図2の例では、送風ファン311からの風が乾燥ドラム320を通り抜けたとしても、他のユニット(例えばインク吐出部220)に風の影響を与えてしまうことを抑制できる。一方、図3の例では、乾燥機構301によって加熱される乾燥チャンバー313の内部空間が狭く、乾燥チャンバー313の内部温度を上げやすい。
本実施形態の乾燥機構301は、複数(本実施形態では5つ)の送風ファン311が用紙搬送方向に並んで配置された構成となっているが、送風ファン311の数や配置は任意である。また、本実施形態の乾燥機構301は、複数(本実施形態では4つ)の輻射ヒータ312が用紙搬送方向に並んで配置された構成となっているが、輻射ヒータ312の数や配置も任意である。
本実施形態の搬送機構302は、主に、画像形成部200の渡し胴202から搬送されてきた用紙Pを受け取って外周面に担持して搬送するシート材担持部材としての乾燥ドラム320と、乾燥ドラム320によって搬送された用紙Pを排紙部400へ受け渡す渡し胴330とから構成されている。
画像形成部200の渡し胴202により搬送された用紙Pは、乾燥ドラム320との対向位置で乾燥ドラム320へ受け渡される。乾燥ドラム320の表面には、画像形成部200の用紙担持ドラム210と同様に、用紙グリッパ323が設けられており、用紙の先端が用紙グリッパによって把持される。渡し胴202から乾燥ドラム320へ受け渡された用紙Pは、用紙グリッパによって先端が把持されて乾燥ドラム320の外周面(シート材担持面)上に担持され、乾燥ドラム320の表面移動に伴って、乾燥ドラム320の周方向へと搬送される。
乾燥機構301の送風ファン311及び輻射ヒータ312は、図2に示すように、乾燥ドラム320の外周面に対向するように、乾燥ドラム320の周方向に並べて配置されている。乾燥ドラム320の外周面上に担持された用紙Pは、乾燥ドラム320の表面移動に伴って、輻射ヒータ312で加熱された空気が送風ファン311によって送風される送風領域を通過する。その後、乾燥ドラム320の外周面上に担持された用紙Pは、渡し胴330との対向位置で渡し胴330へ受け渡され、渡し胴330から排紙部400へと受け渡される。
[用紙先端部のバタつき抑制]
一般に、本実施形態の乾燥ドラム320のように、用紙を担持する外周面(シート材担持面)が湾曲した構成であると、その外周面に担持される用紙がその湾曲に沿って反る(湾曲する)ことになる。このように反った状態の用紙は、自らのコシの強さで反らない状態へと戻ろうとする復元力が作用するため、この復元力によって用紙の端部(特に用紙先端や用紙後端)が乾燥ドラム320の外周面から浮きやすい(離れやすい)。そのため、このように反った状態で乾燥ドラム320に担持される用紙に対して、その用紙表面側から送風ファン311による送風を行う場合、その風が用紙端部から用紙裏面と乾燥ドラム320の外周面との間に進入しやすく、これにより用紙端部が捲れ上がったりバタついたりして、用紙Pの搬送不良が発生しやすい。
従来の乾燥ドラムは、孔や溝が存在しない外周面上に用紙を担持して搬送するもの、あるいは、吸引孔が存在する外周面上に吸引孔からの吸引力によって用紙を吸着して搬送するものが一般的である。このような従来の乾燥ドラムの場合、例えば、乾燥ドラム上に担持された用紙の先端よりも用紙搬送方向下流側の用紙を担持していないドラム外周面部分に当たった送風ファンからの風がドラム外周面に沿って用紙搬送方向下流側へ流れる気流を生じさせる。この場合、その気流によって用紙の先端が捲れ上がったりバタついたりする。また、例えば、乾燥ドラム上に担持された用紙の後端よりも用紙搬送方向上流側の用紙を担持していないドラム外周面部分に当たった送風ファンからの風がドラム外周面に沿って用紙搬送方向上流側へ流れる気流が生じる場合もある。この場合、その気流によって用紙の後端が捲れ上がったりバタついたりする。また、例えば、乾燥ドラム上に担持された用紙の側端から乾燥ドラム軸方向外側の用紙を担持していないドラム外周面部分に当たった送風ファンからの風がドラム外周面に沿って乾燥ドラム軸方向内側へ流れる気流が生じる場合もある。この場合、その気流によって用紙の側端が捲れ上がったりバタついたりする。
なお、上述した特許文献1に開示のインク乾燥装置では、熱風ノズル(送風手段)から用紙(シート材)の周囲に吹き付けられる熱風の一部は、インク乾燥ドラム(シート材担持部材)を構成する複数の円盤間との隙間を通り、ドラム外周面に沿って流れる気流を生じさせない。しかしながら、熱風ノズルから用紙周囲に吹き付けられる熱風の残部、すなわち、各円盤の周面に当たる熱風については、従来の乾燥ドラムと同様、ドラム外周面に沿って流れる気流を発生させ、用紙端部の捲れ上がりやバタつきを生じさせる。
図4は、本実施形態における乾燥部の乾燥ドラムを示す平面図である。
本実施形態においては、乾燥ドラム320の外周面上に担持した用紙Pの周囲に送風された風が当該外周面を通過できるように、乾燥ドラム320の外周面を互いに離間した複数の線状部材としての支持ワイヤ322によって構成している。具体的には、乾燥ドラム320は、図4に示すように、ドラム軸321上に乾燥ドラム320のドラム軸方向各端面を構成する2つの円盤状のフランジ部321aを備えている。これらのフランジ部321aの間には、フランジ部321aの円周に沿うように、ドラム軸方向に延びる複数の支持ワイヤ322が互いに所定間隔をあけて張架されている。本実施形態の乾燥ドラム320における用紙を担持する外周面は、これらの支持ワイヤ322によって構成されている。
乾燥ドラム320上の用紙グリッパ323は、2つのフランジ部321aの間に支持されているグリッパ支持部323a上に取り付けられている。また、乾燥ドラム320の内部空間、すなわち、支持ワイヤ322及び2つのフランジ部321aによって囲まれた空間内は、ドラム軸321を除いて中空となっている。
図5は、本実施形態における乾燥ドラム320が送風ファン311から送風される様子を示す説明図である。
本実施形態において、乾燥ドラム320に担持搬送される用紙Pは、用紙グリッパ323によって先端を把持された状態で、その用紙裏面側を支持ワイヤ322によって支持された状態になる。これにより、用紙Pは、従来の乾燥ドラムと同様に、乾燥ドラム320の外周面に用紙を担持して搬送することができる。
本実施形態においては、送風ファン311からの風が支持ワイヤ322間の隙間を通り抜けることができる。したがって、乾燥ドラム320上に担持された用紙Pの周囲に吹き付けられた風は、支持ワイヤ322間の隙間を通り抜けて乾燥ドラム320の内部へと進み、乾燥ドラム320の外周面に沿って流れる気流を生じさせない。したがって、乾燥ドラム320の外周面に沿って流れる気流によって生じていた用紙端部の捲れ上がりやバタつきを抑制でき、用紙の搬送不良が抑制されて、安定した用紙搬送が実現される。
支持ワイヤ322の間隔(ドラム周方向の離間距離)は、適宜設定されるが、送風ファン311からの風が通過できる間隔で、かつ、用紙Pの表面すなわち画像面(被送風面)に送風ファン311からの風が当たっても用紙Pが大きく撓んだり用紙Pの位置がズレたりすることがないように用紙Pをバックアップできる間隔に、設定することが望まれる。
また、本実施形態における支持ワイヤ322の太さも、適宜設定されるが、支持ワイヤ322に当たった風が乾燥ドラム320の外周面に沿って流れる気流を実質的に生じさせないような太さで、かつ、用紙Pを十分に支持できる強度が維持できる太さに、設定することが望まれる。
本実施形態における支持ワイヤ322は、直径1mm程度の金属ワイヤであるが、これに限られない。支持ワイヤ322の材料には、金属やゴムなどを使用することが可能であり、その材料に特に制限はない。ただし、本実施形態では、支持ワイヤ322に対して輻射ヒータ312によって加熱された高温の風が吹き付けられることを考慮して、耐熱性のある材料(耐熱性のゴムや金属など)であるのが好ましい。
本実施形態のように、乾燥ドラム320の用紙担持面を複数の支持ワイヤ322によって構成することにより、用紙裏面に接触する用紙担持面の温度上昇を抑制できる効果も奏される。すなわち、本実施形態のように用紙担持面が複数の支持ワイヤ322によって構成されたものであれば、従来の乾燥ドラムと比較して、熱容量が小さく、かつ、総表面積が大きいため、高温の熱風が乾燥ドラムに当たる場合でも、用紙裏面に接触する用紙担持面の温度上昇が軽減される。
なお、線状部材による用紙担持面の構成は、乾燥ドラム320上に担持された用紙Pの周囲に吹き付けられた風が通り抜けることのできる構成であれば、本実施形態のような支持ワイヤ322の構成に限定されるものではない。したがって、例えば、図6に示すように、支持ワイヤ322を網目状に配置したメッシュ状の構成を採用してもよい。このようなメッシュ状の構成でも、図7に示すように、乾燥ドラム320上に担持された用紙Pの周囲に吹き付けられた風は、支持ワイヤ322間の隙間を通り抜けて乾燥ドラム320の内部へと進み、乾燥ドラム320の外周面に沿って流れる気流を生じさせない。したがって、乾燥ドラム320の外周面に沿って流れる気流によって生じていた用紙端部の捲れ上がりやバタつきを抑制でき、用紙の搬送不良が抑制されて、安定した用紙搬送が実現される。
本実施形態の乾燥部300は、送風ファン311等の送風手段により用紙Pに向けて送風を行うものであれば、必ずしも輻射ヒータ312を設ける必要はないが、より短時間でインクを乾燥させるうえで、送風と輻射熱とによって用紙P上のインクを乾燥させることが好ましい。輻射ヒータ312は、例えば、IRヒータ、ハロゲンヒータなどの赤外線ヒータを用いることができる。また、輻射ヒータ312の輻射熱によって、送風ファン311からの風を加熱してもよい。なお、送風ファン311にヒータを内蔵して温風(熱風)を送るものであってもよい。
送風ファン311による風速や風量、送風ファン311と乾燥ドラム320の外周面との距離などの各種パラメータは、制御部によって設定変更可能に構成されている。各種パラメータの設定値は、例えば、用紙Pの種類、用紙Pへのインク付着量、乾燥ドラム320による用紙搬送速度等に応じて変更される。制御部は、例えば、本インクジェット記録装置に設けられる操作パネルによりオペレータが入力した入力情報に基づいて各種パラメータの設定値を変更してもよいし、あらかじめ記憶装置内に記憶されているデータやプログラム等を使用して各種パラメータの設定値を変更してもよい。また、各種パラメータは、オペレータによる手作業での調整も可能である。
輻射ヒータ312についても、出力波長などのパラメータが、用紙Pの種類、用紙Pへのインク付着量、乾燥ドラム320による用紙搬送速度等に応じて設定変更可能に構成されている。パラメータの設定変更については、送風ファン311のものと同様、例えば、本インクジェット記録装置に設けられる操作パネルによりオペレータが入力した入力情報に基づいて各種パラメータの設定値を変更してもよいし、あらかじめ記憶装置内に記憶されているデータやプログラム等を使用して各種パラメータの設定値を変更してもよい。また、オペレータによる手作業での調整も可能である。
本実施形態において、送風ファン311の配置間隔(乾燥ドラム320の周方向離間距離)は、適宜設定される。このとき、本実施形態では、送風ファン311の送風による風圧により用紙Pを乾燥ドラム320の外周面(支持ワイヤ322)へ押し付け、乾燥ドラム320上に用紙Pを担持させている。このように、用紙Pを乾燥ドラム320上に担持させるための力を主に送風ファン311による風圧で実現する場合には、用紙Pの後端側が自らのコシの強さで浮いてしまわないように、送風ファン311の配置間隔を設定することが望まれる。具体的には、一枚の用紙に対し、少なくとも先端、中央、後端の3点を同時に送風ファン311による風圧で押さえることができるように、送風ファン311の配置間隔を設定するのが好ましい。
なお、用紙Pを乾燥ドラム320上に担持させるための力を主に送風ファン311による風圧で実現する構成においては、用紙の浮きを押えるための送風ファン311の風速は、用紙種ごとに適宜設定されるが、比較的剛性の高い用紙では20m/s以上であるのが好ましい。
また、送風ファン311の配置位置(乾燥ドラム320の周方向位置)も、適宜設定される。このとき、乾燥ドラム320の下半分の箇所では、用紙の自重により用紙が乾燥ドラム320から離れる向きへの外力を受けるため、この箇所に用紙後端が搬送されるときに用紙が乾燥ドラム320から離れてしまいやすい。したがって、乾燥ドラム320の下半分の箇所を通過する用紙の表面に送風ファン311からの風が当たるように、送風ファン311を配置することが好ましい。つまり、回転体である乾燥ドラム320の回転軸であるドラム軸321より下方の用紙担持面に向けて、送風ファン311からの風が当たるように、送風ファン311を配置することが好ましい。
ここで、コロなどの押さえ部材により用紙を乾燥ドラム320上に押さえ付けて担持させる構成を採用してもよい。しかしながら、この構成においては、用紙上の画像部分を押さえ部材で押さえると画像を乱すため、用紙上の画像が形成されない部分、通常は、用紙の側端領域を押さえ部材で押さえることになる。用紙の側端領域は数mm程度の幅しかないので、乾燥部300での乾燥処理によって用紙Pが縮むと、用紙の側端領域から押さえ部材が外れてしまい、安定した用紙搬送を実現することが難しい。また、用紙Pの幅方向サイズ(ドラム軸方向長さ)が変わると、これに応じて押さえ部材の押さえ位置を調整するという作業も必要になる。また、乾燥部300の高温に曝されることを考慮すると、押さえ部材には十分な耐熱性が要求され、部品コストが高騰しやすい。
本実施形態のように、用紙Pを乾燥ドラム320上に担持させるための力を主に送風ファン311による風圧で実現する構成であれば、コロなどの押さえ部材によって用紙Pを乾燥ドラム320へ押さえる必要がない。したがって、乾燥部300での乾燥処理によって用紙Pが縮んでも、風圧で押さえ続けることができ、安定した用紙搬送を実現できる。また、用紙Pの幅方向サイズ(ドラム軸方向長さ)が変わっても、特に送風ファン311の位置調整などは必要ない。更に、押さえ部材で押さえるための非画像領域を用紙P上に確保する必要がなくなるため、用紙Pの全面を画像領域とし、用紙全面に画像を形成することも可能となる。
〔変形例1〕
次に、本実施形態における乾燥部300の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
上述した実施形態においては、乾燥ドラム320の内部空間、すなわち、支持ワイヤ322及び2つのフランジ部321aによって囲まれた空間内がドラム軸321を除いて中空となっている。そのため、送風ファン311からの風は、支持ワイヤ322間の隙間を通って乾燥ドラム320の内部へ入り込み、そのまま、反対側のドラム外周面を構成する支持ワイヤ322の間の隙間を通って乾燥ドラム320の外部へと抜けていく。このとき、乾燥ドラム320の外部へ抜けた風により悪影響が出たり不具合が起きたりするおそれがある。
例えば、送風ファン311からの風が反対側のドラム外周面を構成する支持ワイヤ322の間の隙間を抜ける箇所に用紙が担持されている場合、その風圧で用紙が乾燥ドラム320から離間して浮き上がらせ、用紙の安定搬送を阻害するおそれがある。また、上述した実施形態のように、乾燥ドラム320のおよそ半周にわたって送風ファン311が対向配置するような構成であると、各送風ファン311からの風が異なる方向から互いにぶつかり合って乱気流を発生させ、例えば乾燥ドラム320から用紙を浮き上がらせるような予期せぬ気流を発生させるおそれもある。
図8は、本変形例1における乾燥部300を示す模式図である。
本変形例1においては、図8に示すように、乾燥ドラム320の内部に、整流手段としての整流板324a,324b,324cが設けられている。また、整流板324a,324b,324cによって整流された風を受け取って、装置外部などの所定の排出先へ案内する排気ダクト325も設けられている。これらの整流板324a,324b,324c及び排気ダクト325は、乾燥ドラム320の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ風を所定の排出先に向けて案内する流路を形成する流路形成部材として機能する。
本変形例1において、第一整流板324aは、用紙搬送方向最上流側に配置される第一送風ファン311からの送風によって、乾燥ドラム320の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ風を、乾燥ドラム320の用紙が担持されていない部分(非担持部分)、具体的には、乾燥部300の渡し胴330が対向する位置から画像形成部200の渡し胴202が対向する位置までの乾燥ドラム320の外周面部分へ案内する流路を形成する。この乾燥ドラム320の外周面部分には、排気ダクト325の入口が対向している。したがって、第一送風ファン311からの風は、乾燥ドラム320の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ後、第一整流板324aにより整流されて、排気ダクト325の入口が対向している乾燥ドラム320の外周面部分の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の外部へ抜けていき、排気ダクト325へと流れ込む。
また、第三整流板324cは、用紙搬送方向最下流側に配置される第五送風ファン311からの送風によって、乾燥ドラム320の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ風を、第一整流板324aと同様、排気ダクト325の入口が対向している乾燥ドラム320の外周面部分へ案内する流路を形成する。したがって、第五送風ファン311からの風は、乾燥ドラム320の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ後、第三整流板324cにより整流されて、排気ダクト325の入口が対向している乾燥ドラム320の外周面部分の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の外部へ抜けていき、排気ダクト325へと流れ込む。
また、第二整流板324bは、第一整流板324a及び第三整流板324cと協働して、残りの第二〜第四送風ファン311からの送風によって、乾燥ドラム320の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ風を、同様に、排気ダクト325の入口が対向している乾燥ドラム320の外周面部分へ案内する流路を形成する。したがって、残りの第二〜第四送風ファン311からの風も、乾燥ドラム320の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ後、これらの整流板324a,324b,324cにより整流されて、排気ダクト325の入口が対向している乾燥ドラム320の外周面部分の支持ワイヤ322間の隙間から乾燥ドラム320の外部へ抜けていき、排気ダクト325へと流れ込む。
本変形例1によれば、支持ワイヤ322間の隙間を通過して乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ風を所定の搬送先へ案内することができるため、乾燥ドラム320の内部空間へ入り込んだ風による悪影響を軽減することができる。
〔変形例2〕
次に、本実施形態における乾燥部300の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
上述した実施形態では、インクが吐出されて画像が形成された後の用紙を乾燥する乾燥部300の例であったが、本変形例は、上述した前処理部において所定の処理液を用紙Pに塗布等により付与する処理を行い、画像形成部200でインクが吐出されて画像が形成される前に、処理液が付与された用紙を乾燥させる乾燥部に適用したものである。
図9は、本変形例におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。
本変形例は、上述した実施形態に係るインクジェット記録装置1に対し、給紙部100と画像形成部200との間に、前処理部500及び乾燥部300’を追加した点を除いて、基本構成については上述した実施形態と同様である。また、追加される乾燥部300’の基本構成についても上述した実施形態と同様である。したがって、以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図10は、本変形例で用いられる前処理手段としての塗布装置510の主要部を示す説明図である。
本変形例の前処理部500は、給紙部100から給紙された用紙Pに処理液を塗布する塗布装置510を備えている。処理液としては、例えば、用紙の表面に塗布することで用紙の表面を改質する改質材が挙げられる。具体的には、予め用紙にムラなく塗布しておくことで、インクの水分を速やかに用紙に浸透させるとともに色成分を増粘させ、更には乾燥も早めることによって滲み(フェザリング、ブリーディング等)や裏抜けを防止し、生産性(単位時間当たりの画像出力枚数)を上げることを可能にする定着剤(セット剤)が挙げられる。
処理液は、組成的には、例えば界面活性剤(アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれか、若しくはこれらを2種類以上混合させたもの)に対して、水分の浸透を促進するセルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース等)とタルク微粉体のような基剤を加えた溶液等を用いることができる。 更に微粒子を含有することもできる。
本変形例の塗布装置510は、用紙を搬送する搬送ローラ511と、搬送ローラ511に対向して用紙に処理液501を塗布する塗布ローラ512と、塗布ローラ512に処理液501を供給して液膜(処理液501の膜)を薄くするスクイーズローラ513とを有している。 なお、各ローラの回転方向は図中矢印方向である。これらのローラは、搬送ローラ511に塗布ローラ512が接し、塗布ローラ512にスクイーズローラ513が接して配置されている。
本変形例では、塗布装置510によって用紙に処理液501を塗布するとき、スクイーズローラ513が図中矢印方向に回転することで、液トレイ514内の処理液501がスクイーズローラ513の表面ですくい上げられ、液膜層501aの状態でその回転によって移送され、スクイーズローラ513と塗布ローラ512との谷部分(接触部:ニップ部)上に溜まる(処理液501b)。ここで、スクイーズローラ513と塗布ローラ512は一定の加圧力で接しており、谷部分に溜められた処理液501bは両ローラ513,512の間を通過する際に圧力でしごかれ、処理液501の液膜層501cが形成されて塗布ローラ512の回転によって搬送ローラ511側に移送される。塗布ローラ512で移送される液膜層501cは用紙に塗布される。
このようにして処理液501の液膜層501cが塗布された用紙は、上述した実施形態の乾燥部300と同様の構成をもつ乾燥部300’に搬送され、乾燥処理がなされる。この乾燥部300’によって乾燥処理を受けた後の用紙は、画像形成部200へ給紙され、画像形成部200においてインクの吐出を受けて画像が形成される。
また、本変形例において、図11に示すように、塗布装置510の用紙搬送方向下流側に、紫外線などの活性エネルギー線を照射する露光手段としての露光光源520を配置してもよい。これにより、用紙Pに処理液501を塗布した後、活性エネルギー線を照射して処理液501を一部硬化(半硬化)させ、その後に乾燥部300’にて処理液501を乾燥させることができる。本例は、後述の光重合開始剤を含有し、さらに水分含有量が高い処理液501を用いる場合に、特に有効である。
この場合、処理液501に光重合開始剤を含んでいることが好ましい。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤が好ましく、芳香族ケトン類、ホスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物などが挙げられる。
活性エネルギー線としては、紫外線の他、例えば可視光線、α線、γ線、X線、電子線などがある。活性エネルギー線の露光光源520としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、発光ダイオード、レーザーダイオードなどが挙げられる。
また、本変形例では、前処理部500と画像形成部200との間に乾燥部300’を配置し、前処理部500の塗布装置510によって処理液501が塗布された用紙Pを、画像形成部200でインクが吐出されて画像が形成される前に乾燥させているが、これに限らない。例えば、図12に示すように、前処理部500と画像形成部200との間には乾燥部を配置せず、画像形成部200の用紙搬送方向下流側の乾燥部300にて、前処理部の塗布装置510によって塗布された処理液501と画像形成部200で付与されたインクとを一括して乾燥するようにしても良い。なお、光重合開始剤を含む処理液501を用いる場合には、図11で示した露光光源520を画像形成部200と乾燥部300との間に配置しても良い。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
用紙P等のシート材の裏面等の一方面を乾燥ドラム320等のシート材担持部材の湾曲した用紙担持面(ドラム外周面)等のシート材担持面で担持して、該シート材を搬送する搬送機構302等の搬送手段と、該シート材の他方面側から送風する送風ファン311等の送風手段とを備えた乾燥部300等の搬送装置において、前記シート材担持部材のシート材担持面は、シート材の周囲に送風された風が通過するように配置された複数の支持ワイヤ322等の線状部材によって構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、シート材担持部材のシート材担持面に担持されたシート材の周囲に吹き付けられる風が、そのシート材担持面を構成する複数の線状部材間の隙間を通過することができる。これにより、シート材周囲に吹き付けられる風がシート材担持面に当たってシート材担持面に沿って流れる気流が生じず、そのような気流がシート材の裏面側に進入してシート材を捲り上げたりバタツキを生じさせたりする事態の発生を抑制できる。よって、搬送装置における安定したシート搬送が実現される。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記シート材担持部材は、乾燥ドラム320等の無端移動部材であって、該無端移動部材の外周面を前記シート材担持面とするものであることを特徴とする。
これによれば、無端移動部材の外周面上にシート材を担持して搬送する構成におけるシート材の安定搬送を実現できる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記複数の線状部材間の隙間を通過した風を機外などの所定の排出先に向けて案内する流路を形成する整流板324a,324b,324c及び排気ダクト325等の流路形成部材を有することを特徴とする。
これによれば、シート材の周囲から複数の線状部材間の隙間を通過した風による悪影響を軽減することができる。
(態様D)
前記態様Bにおいて、前記複数の線状部材間の隙間を通過して前記無端移動部材の内周面側に進入した風を、該シート材が担持されない該無端移動部材の非担持部分へ案内する流路を形成する整流板324a,324b,324c等の流路形成部材を有することを特徴とする。
これによれば、シート材の周囲から複数の線状部材間の隙間を通過した風が、シート材の担持されている無端移動部材のシート材担持部分のシート材裏面側から当たって、シート材の安定搬送を妨げる事態を回避することができる。
(態様E)
前記態様A又は前記態様Dにおいて、前記無端移動部材は、回転してシート材を搬送する回転体であり、前記送風手段は、前記回転体の回転軸よりも下方の前記シート材担持面に向けて送風することを特徴とする。
これによれば、シート材の安定搬送を実現できる。
(態様F)
前記態様A〜Eのいずれかの態様において、シート材に輻射熱を照射する輻射ヒータ312を有することを特徴とする。
これによれば、送風手段による高温の風をシート材へ送ることができる。しかも、本態様では、上述したように、シート材担持部材のシート材担持面を互いに離間した複数の線状部材によって構成しているため、シート材担持部材の熱容量が小さく、また総表面積が大きい。そのため、高温の風が当たってもシート材担持部材のシート材担持面の温度上昇が抑制されるというメリットがある。
(態様G)
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、前記複数の線状部材がメッシュ状に構成されていることを特徴とする。
これによれば、搬送装置における安定したシート搬送が実現される。
(態様H)
用紙P等のシート材にインク等の液体を吐出させる液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220K等の液体吐出手段と、前記液体吐出手段により液体が付着したシート材に送風を行うとともに該シート材を搬送する乾燥部300等の搬送装置とを備えたインクジェット記録装置等の印刷装置において、前記搬送装置として、前記態様A〜Gのいずれかの態様に係る搬送装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、搬送装置における安定したシート搬送を実現された印刷装置を提供できる。
(態様I)
用紙P等のシート材にインク等の液体を吐出させる液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220K等の液体吐出手段と、前記液体吐出手段のシート材搬送方向上流側で、前記液体が吐出される前のシート材に処理液501を付与する塗布装置510等の前処理手段と、前記前処理手段により処理液が付与されたシート材に送風を行うとともに該シート材を搬送する乾燥部300’等の搬送装置とを備えたインクジェット記録装置等の印刷装置において、前記搬送装置として、前記態様A〜Gのいずれかの態様に係る搬送装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、搬送装置における安定したシート搬送を実現された印刷装置を提供できる。
1 インクジェット記録装置
100 給紙部
200 画像形成部
210 用紙担持ドラム
220 インク吐出部
300 乾燥部
301 乾燥機構
302 搬送機構
311 送風ファン
312 輻射ヒータ
320 乾燥ドラム
321 ドラム軸
321a フランジ部
322 支持ワイヤ
323 用紙グリッパ
323a グリッパ支持部
324a,324b,324c 整流板
325 排気ダクト
330 渡し胴
400 排紙部
特開2009−226811号公報

Claims (9)

  1. シート材の一方面をシート材担持部材の湾曲したシート材担持面で担持して、該シート材を搬送する搬送手段と、該シート材の他方面側から送風する送風手段とを備えた搬送装置において、
    前記シート材担持部材のシート材担持面は、シート材の周囲に送風された風が通過するように配置された複数の線状部材によって構成されていることを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置において、
    前記シート材担持部材は、無端移動部材であって、該無端移動部材の外周面を前記シート材担持面とするものであることを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項1又は2に記載の搬送装置において、
    前記複数の線状部材間の隙間を通過した風を所定の排出先に向けて案内する流路を形成する流路形成部材を有することを特徴とする搬送装置。
  4. 請求項2に記載の搬送装置において、
    前記複数の線状部材間の隙間を通過して前記無端移動部材の内周面側に進入した風を、該シート材が担持されない該無端移動部材の非担持部分へ案内する流路を形成する流路形成部材を有することを特徴とする搬送装置。
  5. 請求項2又は請求項4に記載の搬送装置において、
    前記無端移動部材は、回転してシート材を搬送する回転体であり、
    前記送風手段は、前記回転体の回転軸よりも下方の前記シート材担持面に向けて送風することを特徴とする搬送装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の搬送装置において、
    シート材に輻射熱を照射する輻射ヒータを有することを特徴とする搬送装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の搬送装置において、
    前記複数の線状部材がメッシュ状に構成されていることを特徴とする搬送装置。
  8. シート材に液体を吐出させる液体吐出手段と、
    前記液体吐出手段により液体が付着したシート材に送風を行うとともに該シート材を搬送する搬送装置とを備えた印刷装置において、
    前記搬送装置として、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の搬送装置を用いたことを特徴とする印刷装置。
  9. シート材に液体を吐出させる液体吐出手段と、
    前記液体吐出手段のシート材搬送方向上流側で、前記液体が吐出される前のシート材に処理液を付与する前処理手段と、
    前記前処理手段により処理液が付与されたシート材に送風を行うとともに該シート材を搬送する搬送装置とを備えた印刷装置において、
    前記搬送装置として、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の搬送装置を用いたことを特徴とする印刷装置。
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