JP2018010788A - 多光軸光電センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】透光板をケース体に弾性部材を介して良好に密閉状態で固定でき、筐体の長手方向において物体を検出できない領域を減らすようにした多光軸光電センサを提供する。
【解決手段】投光器10及び受光器20が、ケース体3と、ケース体3の前面開口39を塞ぐ透光板4と、ケース体3の両端面開口38を塞ぐ一対のキャップ5とを備える。ケース体3は透光板4の両側縁を支持する一対の第1支持部35を備え、各キャップ5は透光板4の両端部分を支持する第2支持部53を備え、透光板4は両第1支持部35及び両第2支持部53に弾性部材8を介して支持され、キャップ5及び透光板4には、互いに係合して第2支持部53に支持された透光板4の両端部分の長手方向内側への変位を規制する第1係合部が設けられている。
【選択図】図20
【解決手段】投光器10及び受光器20が、ケース体3と、ケース体3の前面開口39を塞ぐ透光板4と、ケース体3の両端面開口38を塞ぐ一対のキャップ5とを備える。ケース体3は透光板4の両側縁を支持する一対の第1支持部35を備え、各キャップ5は透光板4の両端部分を支持する第2支持部53を備え、透光板4は両第1支持部35及び両第2支持部53に弾性部材8を介して支持され、キャップ5及び透光板4には、互いに係合して第2支持部53に支持された透光板4の両端部分の長手方向内側への変位を規制する第1係合部が設けられている。
【選択図】図20
Description
本発明は、互いに対向して配置される投光器及び受光器の間に複数の光軸が設定され、光軸毎の遮光状態を検知することにより物体の有無を検出する多光軸光電センサに関する。
多光軸光電センサの投光器及び受光器は、直方体状の筐体の内部に、光学素子などを備えた複数の光学ユニットや制御基板が収容された構成のものである。筐体は、前面及び両端面に開口を有するケース体と、ケース体の両端面の開口をそれぞれ塞ぐ一対のキャップと、ケース体の前面の開口を塞ぐ透光板とで主に構成されている。
多光軸光電センサは、粉塵や液体が飛散する場所に設置された場合に、筐体内部に粉塵や液体が浸入すると故障を招くおそれがある。そのため、粉塵や液体が筐体内部に侵入することを防止するために、キャップはケース体との間にゴムパッキンを介在させた状態で固定され、ゴムパッキンによりキャップはケース体の端面の開口を密閉している。また、透光板についても、ケース体の前面の開口を密閉するようにケース体及び一対のキャップに固定されている。例えば特許文献1では、透光板は、ケース体の支持部及び各キャップの支持部にリング状の弾性部材を介して支持されている。そして、透光板を弾性部材に押し付けるようにして各支持部に固定することにより、弾性部材を圧縮させ、圧縮された弾性部材により透光板と各支持部との間の隙間を埋める。これにより、ケース体の前面の開口を良好に密閉している。
ここで、多光軸光電センサにおいては、物体の検出機能をできる限り向上させるために、物体を検出できない領域、いわゆるデッドスペースを減らすことが望まれており、そのためには、筐体の長手方向において、光軸が設定されていない領域を極力なくす必要がある。ところが、多光軸光電センサは、例えば高温状況下で使用されると、透光板の材質によっては透光板が熱収縮するおそれがあり、透光板が熱収縮してその全長が短くなると、各キャップの支持部では透光板により弾性部材が良好に圧縮されず、その結果、ケース体の前面の開口を良好に密閉することができなくなるおそれがある。そのため、特許文献1などの従来の多光軸光電センサでは、透光板の全長をリング状の弾性部材の全長よりも余分に長くすることで、透光板が熱収縮してその全長が短くなっても良好に弾性部材を圧縮できるように構成している。しかし、透光板の全長をリング状の弾性部材の全長よりも余分に長くすると、その分、筐体の前面にデッドスペースが生じてしまう。このように特許文献1の多光軸光電センサでは、透光板で圧縮された弾性部材によりケース体の前面の開口を良好に密閉することができるが、筐体のデッドスペースについての考慮がなされていないため、この点でさらに改良の余地がある。
本発明は、上述した課題に着目してなされたものであり、透光板によりケース体の前面の開口を弾性部材を介して良好に密閉状態で塞ぐことができ、加えて、筐体の長手方向において物体を検出できない領域(デッドスペース)を減少させることを、課題とする。
本発明は、投光器及び受光器がそれぞれ、長手方向の両端面及び光を通過させる前面に開口を有するケース体と、前記ケース体の前面の開口を塞ぎかつ全長が前記ケース体よりも長い透光板と、前記ケース体の両端面の開口をそれぞれ塞ぐ一対のキャップと、を少なくとも備える多光軸光電センサに関するものである。
本発明に係る多光軸光電センサは、前記ケース体は、前記透光板の両側縁をそれぞれ支持する一対の第1支持部を備え、前記キャップは、一対の前記第1支持部と連続しかつ前記透光板の前記ケース体の端面より突き出た両端部分を支持する第2支持部を備え、前記透光板は、弾性部材を介して一対の前記第1支持部及び一対の前記第2支持部に支持されており、前記キャップ及び前記透光板には、互いに係合して前記第2支持部に支持された前記透光板の両端部分の長手方向内側への変位を規制する係合部が設けられていることを特徴としている。
上記構成の多光軸光電センサによれば、透光板はケース体の各第1支持部及び各キャップの第2支持部に弾性部材を介して支持されるが、各キャップとの間の係合部による係合によって、第2支持部に支持された透光板の両端部分の長手方向内側への変位が規制されている。そのため、多光軸光電センサが高温状況下に置かれても、透光板の熱収縮が抑制されるので、透光板の全長が維持される。よって、透光板の両端部分で弾性部材を確実に圧縮することができるので、ケース体の前面の開口を良好に密閉することができる。このように、上記構成の多光軸光電センサによれば、従来技術のように、透光板の全長をリング状の弾性部材の全長よりも余分に長くする必要がなく、投光器及び受光器の長手方向において、物体を検出できない領域(デッドスペース)を減少させることができる。したがって、多光軸光電センサにおける物体の検出機能を向上することができる。
本発明に係る多光軸光電センサの好ましい実施態様は、前記係合部として、前記キャップの側壁部に内側に突き出る1つ又は複数の係合突起が設けられ、前記透光板の側縁に前記係合突起が嵌り込む1つ又は複数の切欠部が設けられていることを特徴としている。この実施態様の多光軸光電センサによれば、簡易な構造で係合部を構成できるので、大幅な設計変更を必要としない。
また、本発明に係る多光軸光電センサのさらに好ましい実施態様は、前記係合突起及び前記切欠部は、それぞれ前記キャップの両側壁部及び前記透光板の両側縁に設けられていることを特徴としている。この実施態様の多光軸光電センサによれば、透光板及び各キャップの係合部による係合が透光板の両側縁で発生しているので、透光板の両端部分の長手方向内側への変位を効果的に規制することができる。
また、本発明に係る多光軸光電センサのさらに好ましい実施態様は、前記キャップには、前記第2支持部に前記弾性部材の一部が収容される収容溝が設けられるとともに、前記キャップの端壁部から延びて前記透光板の端縁の一部が突き当たるガイド壁部が設けられ、前記ガイド壁部が前記収容溝に隣接していることを特徴としている。この実施態様の多光軸光電センサによれば、透光板の端縁が投光器及び受光器の長手方向の端となるキャップの端壁部まで延びているので、投光器及び受光器の長手方向において、物体を検出できない領域(デッドスペース)を極力なくすことができる。
また、本発明に係る多光軸光電センサのさらに好ましい実施態様は、前記キャップの前面は、前記第2支持部を残して開口していることを特徴としている。この実施態様の多光軸光電センサによれば、投光器及び受光器の長手方向の広範囲につまりは長手方向の端に近い位置まで光軸を設定することができる。
本発明によれば、透光板によりケース体の前面の開口を弾性部材を介して良好に密閉状態で塞ぐことができるとともに、投光器及び受光器において物体を検出できない領域(デッドスペース)を減らすことができる。
以下、本発明に係る多光軸光電センサの実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、多光軸光電センサ1の外観を示している。多光軸光電センサ1は、投光器10及び受光器20を互いに所定の間隔をあけて対向配置した構成のものである。なお、本発明では、投光器10及び受光器20それぞれについて、互いに対向する側を前方(前面)とし、反対側を後方(背面)としている。
投光器10及び受光器20はそれぞれ、略直方体状の筐体2の内部に、光学素子(投光器10では発光素子11、受光器20では受光素子21)やレンズなどで構成された光学ユニット(図示せず)の他、制御基板(図示せず)などを収容した構成のものである。光学ユニットは、筐体2内に長手方向に沿って複数並べて収容されている。投光器10及び受光器20の各筐体2の互いに対向する前面が光を透過させるための窓部である。複数の発光素子11及び複数の受光素子21を、それぞれ投光面や受光面を窓部に対向させた状態で、互いに一対一の関係で位置合わせすることで、複数の光軸で構成された2次元の物体検出エリアRが設定される。投光器10及び受光器20の各筐体2の一端からは、それぞれ接続用のコード12,22が引き出されている。
図2は、投光器10及び受光器20を構成する筐体2の分解斜視図であり、図3及び図4は、それぞれ筐体2の平面図及び側面図である。また、図5〜図7は、それぞれ筐体2の長手方向の各位置における内部構成を示している。なお、図2及び図5〜図7では、筐体2の前面側を上に向けて示している。
筐体2は、長手方向の両端面及び光を通過させる前面にそれぞれ開口38,39を有するケース体3と、ケース体3の前面の開口39を塞ぐ透光板4と、ケース体3の両端面の開口38をそれぞれ塞ぐ一対のキャップ5と、一対のキャップカバー6とを少なくとも備えている。各キャップ5は、その前面がケース体3の前面よりも低くなるように形成されており、キャップカバー6は、対応するキャップ5の前面側にケース体3の長手方向にスライド可能に取り付けられる。さらに、筐体2は、キャップ5に取り付けられたキャップカバー6のキャップ5に対するスライドを規制する規制部材15をさらに備える。
各キャップ5は、ケース体3の両端に、ネジ、ボルト、ビスなどの4本のネジ部材13a〜13dを用いて押圧状態で固定されている。各ネジ部材13a〜13dは、各キャップ5からケース体3に向けてねじ込まれている。各キャップ5の端面とケース体3の両端面との間には、ゴムパッキンなどのシール部材7が介在されている。各キャップ5は、ケース体3の端面に当接するシール部材7を介してケース体3との間に隙間が生じないように固定され、ケース体3の端面の開口38を密閉している。
透光板4は、詳細は後述するが、ケース体3及び各キャップ5に、リング状の弾性部材8、押圧部材9及び各キャップカバー6を用いて固定されるとともに、ケース体3の前面の開口39を密閉している。以下、投光器10及び受光器20の筐体2を構成する各部材について詳細に説明する。
まず、ケース体3は、図2及び図8に示すように、例えば金属製であり、長尺状かつ断面視略U字状に形成されている。ケース体3は、後壁部30と、後壁部30の両側縁に一体に設けられた一対の側壁部31,31とで主に形作られており、内部の空洞32に、複数の光学ユニットや制御基板などが収容される。
両側壁部31及び後壁部30には、キャップ5をケース体3に固定するためのネジ部材13a〜13dがねじ込まれるネジ孔33a〜33dが設けられている。
両側壁部31の先端には、側壁部31に対して直角に曲がる帯状の枠部34が全長にわたって設けられている。ケース体3の前面は、両側縁の一対の枠部34を残して開口している。また、両側壁部31の内面には、内側に突き出た一対の第1支持部35が全長にわたって設けられており、両第1支持部35により透光板4はその両側縁の一部分が支持されている。各第1支持部35には、全長にわたって収容溝36が設けられている。この収容溝36には弾性部材8が収容され、透光板4は弾性部材8を介して両第1支持部35に支持される。また、両側壁部31の内面の枠部34と第1支持部35との間には、凹所37が全長にわたって設けられており、この凹所37に後述する押圧部材9の一部分90が差し込まれる。
押圧部材9は、可撓性を有する帯状の合成樹脂成形体であり、図2及び図5に示すように、各枠部34と透光板4との間の隙間に1本ずつ挿入される。押圧部材9の一部分90は、ケース体3の枠部34と透光板4との間の隙間から側壁部31の凹所37に差し込まれ、押圧部材9の他部分91は、一部分90よりも***していて、各枠部34の先端に突き当たる。加えて、押圧部材9の他部分91は、透光板4の露出部分を減らすことで、光学面を保護している。
押圧部材9がケース体3の各枠部34と透光板4との間に挿入されることによって、透光板4のケース体3に支持される部分は、弾性部材8の反発力(復元力)に抗して弾性部材8に押し付けられた状態となる。透光板4は、押圧部材9により押し付けられることでケース体3の両第1支持部35に固定され、その際に圧縮した弾性部材8により、ケース体3の前面の開口39の両側縁とケース体3内の空洞32との連通が遮断される。これにより、ケース体3の前面の開口39が密閉され、その結果、筐体2内が封止される。なお、押圧部材9は、ケース体3の全長よりも全長がやや短く形成され、ケース体3の両端と押圧部材9の両端とは一致していない。
次に、透光板4は、図2及び図9に示すように、外形が長方形状の例えばアクリル板などの透明又は半透明の合成樹脂板からなる。透光板4は、その横幅がケース体3の前面の開口39の横幅よりも長く、また、その全長がケース体3の全長よりも長くなるように形成されている。透光板4は、長手方向の両端部分がケース体3の両端面より突き出た状態でケース体3に固定され、透光板4の両端部分は一対のキャップ5に固定される。
透光板4の幅方向の両側縁には、ケース体3の両端面から突き出る位置(透光板4の両端縁の近傍位置)に、それぞれ側縁が内側に切り欠かれた切欠部40が合計4つ設けられている。この切欠部40は、詳細は後述するが、図20に示すように、透光板4がケース体3及び各キャップ5に固定された際に、各キャップ5に設けられた係合突起56と係合して、各キャップ5に固定された透光板4の両端部分の長手方向内側への変位を規制する係合部(第1係合部)を構成する。
次に、キャップ5は、図2及び図10〜図13に示すように、ケース体3の略U字状の端面に適合する断面視略U字状に形成された合成樹脂成形体からなる。なお、キャップ5は、ケース体3の一端に固定されるキャップ5Aと、ケース体3の他端に固定されるキャップ5Bとでは形状が異なっており、キャップ5Aはキャップ5Bに比べて、前面側の前半部分が後半部分よりも筐体2の長手方向に突き出た形状をなしている。キャップ5Aにはプラグ(図示せず)が固定され、このプラグから引き出されたコード12,22(図1に示す)の先端にコネクタ13,23(図1に示す)が取り付けられる。キャップ5Bには、プラグに対応するソケット(図示せず)が固定される。以下では、主にキャップ5Aについて説明するが、主要な構成はキャップ5Bも同じであり、共通する構成については同一の符号を付している。
キャップ5には、キャップ5をケース体3に固定するためのネジ部材13a〜13dが貫通する貫通孔50a〜50dが設けられている。貫通孔50a〜50dは、キャップ5の端壁部51側から端面側まで延びている。
キャップ5には、その前面に外形が略コ字状の第2支持部53が設けられている。キャップ5の前面は、第2支持部53を残して開口している。
第2支持部53は、ケース体3の一対の第1支持部35と連続して、透光板4の長手方向の端縁及び当該端縁と連続する両側縁の一部分を支持する。第2支持部53には、全周にわたって外形が略U字状の収容溝54が設けられている。この収容溝54は第1支持部35の収容溝36と連続しており、一対の収容溝36と一対の収容溝54とでループ状の経路を形成して、リング状の弾性部材8を収容している。
透光板4の両端部分は、弾性部材8を介して各キャップ5の第2支持部53に支持される。そして、各キャップ5にそれぞれキャップカバー6を取り付けた際には(図6及び図7を参照)、透光板4の両端部分が、弾性部材8の反発力(復元力)に抗して弾性部材8に押し付けられた状態となる。透光板4の両端部分は、キャップカバー6により押し付けられることで各キャップ5の第2支持部53に固定され、その際に圧縮した弾性部材8により、ケース体3の前面の開口39の長手方向の両端縁とケース体3内の空洞32との連通が遮断される。これにより、ケース体3の前面の開口39が密閉され、その結果、筐体2内が封止される。
第2支持部53の両側縁には、ガイド壁部55がそれぞれ設けられている。ガイド壁部55は、キャップ5の側壁部52が第2支持部53よりも前方に突き出ることで形成されており、第2支持部53に支持される透光板4の幅方向における位置決めとして機能する。本実施形態では、ガイド壁部55は、キャップ5の端壁部51からも前方に突き出ていて、端壁部51の一部分まで連なる断面視L字状をなし、第2支持部53に支持される透光板4の長手方向の端縁が突き当たる位置決めとしても機能している。キャップ5の端壁部51から延びるガイド壁部55は、収容溝54に隣接している。
各ガイド壁部55の内面には、内側に突き出た係合突起56が設けられている。この係合突起56は、図20に示すように、第2支持部53に支持された透光板4の各側縁に設けられた切欠部40に係合し、切欠部40とともに第1係合部を構成する。
多光軸光電センサ1は、設置される環境により様々な状況下に置かれるが、例えば高温状況下で使用されると、透光板4が熱収縮するおそれがある。透光板4が熱収縮してその全長が短くなると、透光板4の両端部分が長手方向の内側に変位し、これにより、各キャップ5の第2支持部53では、透光板4の両端部分で弾性部材8を十分に覆うことができずに弾性部材8が露出する。透光板4の熱収縮に伴い透光板4の両端部分が長手方向の内側に変位して弾性部材8が露出すると、各キャップカバー6により透光板4の両端部分を押し付けても、弾性部材8が圧縮されず、その結果、ケース体3の前面の開口39を良好に密閉することができなくなる。これに対して、透光板4の各側縁の切欠部40に各キャップ5に設けた係合突起56を係合させると、透光板4が高温状況下に置かれても、透光板4の両端部分が各係合突起56により捕捉されて長手方向の内側への変位が規制されるので、透光板4の熱収縮が抑制される。加えて、透光板4が弾性部材8に押し付けられているので、両者の間に発生する摩擦力により透光板4の両端部分の長手方向の内側への変位が規制されることも相俟って、透光板4の全長が維持される。このように、本実施形態では、多光軸光電センサ1が高温状況下で使用されても、第1係合部により透光板4が熱収縮することが防止され、透光板4の両端部分で弾性部材8を十分に覆って弾性部材8を圧縮することができる。よって、ケース体3の前面の開口39が良好に密閉される。
各ガイド壁部55の外面には、外側に突き出た第1突起57が設けられている。本実施形態では、キャップ5Aには3つの第1突起57が所定の間隔をあけて設けられ、キャップ5Bには1つの第1突起57が設けられている。第1突起57の数は特に限定されるものではなく、1つ又は複数であればよいが複数であることが好ましい。この第1突起57は、詳細は後述するが、キャップカバー6に設けられた第2突起66とともに、互いに係合してキャップカバー6により透光板4を押圧した状態を維持してキャップカバー6をキャップ5に固定するための係合部(第2係合部)を構成している。
キャップ5の端壁部51の外面には、両ガイド壁部55の間に隣接して他の領域よりもへこんだ矩形状の凹領域51Aが設けられているとともに、凹領域51A内に嵌合突起58が設けられている。本実施形態では、1つの嵌合突起58だけが設けられているが、嵌合突起58の数は2つ以上の複数であってもよい。この嵌合突起58も、詳細は後述するが、キャップカバー6に設けられた嵌合孔68とともに、互いに係合してキャップカバー6により透光板4を押圧した状態を維持してキャップカバー6をキャップ5に固定するための係合部(第2係合部)を構成している。
キャップ5のケース体3の端面と対向する略U字状の端面には、シール部材7を嵌め込むことが可能な嵌込溝59が設けられている。嵌込溝59は、外形が略U字状に形成されており、一対の先端がキャップ5の前面の第2支持部53の収容溝54と連通している。嵌込溝59は、本実施形態では、貫通孔50a,50bを避けるようにして両先端側の一部分59Aが内側にL字状に折れ曲がった形状をなしている。さらに、嵌込溝59の両先端側の一部分59Aの先端部59Bは幅広に形成されている。
次に、キャップカバー6は、図2及び図14〜図18に示すように、例えば金属製であり、断面視コ字状に形成されている。キャップカバー6は、前面部60と、前面部60の両側縁に一体に設けられた一対の側面部61,61と、前面部60の端縁の幅方向中央に一体に設けられた端面部62とで主に形作られている。図20に示すように、キャップカバー6を、キャップ5との間に透光板4及び弾性部材8を間に挟んだ状態で、矢印Xの方向にスライド移動させてキャップ5の前面に取り付けることで、図21に示すように、透光板4の両端部分をキャップ5に固定可能である。このとき、キャップカバー6の前面の開口63は透光板4により塞がれる。
なお、キャップカバー6は、ケース体3の一端のキャップ5Aに取り付けられるキャップカバー6Aと、ケース体3の他端のキャップ5Bに取り付けられるキャップカバー6Bとでは形状が異なっており、キャップカバー6Aはキャップカバー6Bに比べて、前面部60の全長が長く形成されている。以下では、主にキャップカバー6Aについて説明するが、主要な構成はキャップカバー6Bも同じであり、共通する構成については同一の符号を付している。
キャップカバー6は、一対の側面部61がキャップ5の両ガイド壁部55の外側で両ガイド壁部55に沿って移動することでケース体3の長手方向にスライドする。前面部60のキャップ5と対向する側の面(背面)には、透光板4の両端部分と対向する幅方向中央部分が幅方向両側縁部分65よりも***することで、押圧部64を構成している。キャップカバー6をキャップ5に弾性部材8及び透光板4を間に挟んで取り付けた際には(図6を参照)、前面部60の背面の両側縁部分65は各ガイド壁部55の天面に接する。一方で、押圧部64は透光板4の両端部分と当接してこれを第2支持部53に向けて押圧する。この押圧力によって、透光板4は第2支持部53に固定され、さらに、透光板4により弾性部材8が圧縮される。
各側面部61の内面には、内側に突き出た第2突起66が設けられている。第2突起66は、キャップカバー6Aには所定の間隔をあけて3つ設けられ、キャップカバー6Bには1つ設けられている。第2突起66の数は、それぞれ対応するキャップ5の第1突起57の数に対応している。なお、各側面部61には、第2突起66と対応する位置に長孔が形成されている。
この第2突起66は、キャップ5に設けられた第1突起57とともに、キャップカバー6により透光板4を押圧した状態で互いに係合してキャップカバー6をキャップ5に固定するための係合部(第2係合部)を構成している。キャップカバー6をキャップ5に弾性部材8及び透光板4を間に挟んで取り付けた際には(図7を参照)、第2突起66は、キャップ5のガイド壁部55の第1突起57に後方から係合する。キャップカバー6は透光板4を介して弾性部材8を第2支持部53側(後方)に押圧しているので、キャップカバー6には弾性部材8から反発力(復元力)がキャップ5から離れる方向(前方)に作用する。しかし、この第2係合部によると、キャップカバー6の第2突起66とキャップ5の第1突起57とが互いに係合して押圧部64により透光板4を押圧した状態を維持していることで、キャップカバー6はキャップ5に固定される。よって、透光板4により弾性部材8を良好に押圧して圧縮した状態とすることができる。
各側面部61には、キャップ5と対向する側の背面に、凹溝67が形成されている。この凹溝67には、詳細は後述するが、規制部材15の一部が嵌り込む。
端面部62には、長孔状の嵌合孔68が形成されている。この嵌合孔68も、キャップ5の端壁部51に設けられた嵌合突起58とともに、キャップカバー6により透光板4を押圧した状態で互いに係合してキャップカバー6をキャップ5に固定するための係合部(第2係合部)を構成している。キャップカバー6をキャップ5に弾性部材8及び透光板4を間に挟んで取り付けた際に、図20に示すように、キャップカバー6の端面部62がキャップ5の端壁部51の凹領域51Aに収容されて嵌合孔68に嵌合突起58が嵌り込む。この第2係合部によると、キャップカバー6の嵌合孔68にキャップ5の嵌合突起58が係合して押圧部64により透光板4を押圧した状態を維持していることで、キャップカバー6はキャップ5に固定される。よって、上述した第1突起57及び第2突起66からなる第2係合部とともに、透光板4により弾性部材8をさらに良好に押圧して圧縮した状態とすることができる。
前面部60のケース体3の端面と対向する端面には、一対の爪部69が外側に突き出るように設けられている。爪部69は、一部分69Aよりも他部分69Bが***した形状に形成されている。キャップカバー6をキャップ5に弾性部材8及び透光板4を間に挟んで取り付けた際に、爪部69は、一部分69Aがケース体3の枠部34と透光板4との間の隙間に差し込まれるとともに他部分69Bが枠部34の先端に沿いながら、押圧部材9と端面同士で突き当たる。
爪部69は、押圧部64と一体をなすように形成されており、キャップカバー6をキャップ5に弾性部材8及び透光板4を間に挟んで取り付けた際には、透光板4の両端部分と当接してこれを第2支持部53に向けて押圧し、透光板4を介して弾性部材8を圧縮する。また、爪部69の一部分69Aがケース体3の枠部34に後方から係合することで、キャップカバー6はケース体3にも固定され、よって、上述した第2係合部とともに、透光板4により弾性部材8をさらに良好に押圧して圧縮した状態とすることができる。
次に、規制部材15は、図2に示すように、キャップ5をケース体3に固定するためのネジ部材13a,13bを挿通可能な挿通孔16を有する金属板よりなる。規制部材15は、キャップカバー6と繋がった状態で、キャップ5をケース体3に固定するためのネジ部材13a,13bを用いてキャップ5に押し付けられることで、キャップカバー6のキャップ5に対するスライドを規制する。
図21に示すように、キャップカバー6をキャップ5にスライド移動により取り付けた状態において、キャップカバー6とキャップ5とは第2係合部(第1突起57及び第2突起66、並びに、嵌合突起58及び嵌合孔68)が弾性部材8の反発力(復元力)により強く係合しているため、キャップ5に対してキャップカバー6が取り外される矢印Yの方向にスライドしにくくなっている。ただし、何らかの影響を受けてキャップカバー6に矢印Yの方向に強い力が作用すると、キャップカバー6がキャップ5に対してスライドし、上述した第2係合部による係合が解除されるおそれがある。係合部による係合が解除されると、キャップカバー6は弾性部材8から反発力(復元力)をキャップ5から離れる方向(前方)に受けることで、キャップ5との固定が緩み、その結果、透光板4を介して弾性部材8を押圧して圧縮させた状態を維持できずに、ケース体3の前面の開口39を良好に密閉できなくなる。そのため、本実施形態では、規制部材15により、キャップカバー6がキャップ5に取り付けられた後、キャップカバー6のキャップ5に対するスライドを規制している。
本実施形態の規制部材15は、図19に示すように、外形が略円形状に形成された本体部17と、本体部17の外周から突き出る係止部18とを備えている。本体部17はネジ部材13a,13bを軸にして回転可能であり、図21の状態から図22に示すように、本体部17の回転によって係止部18をキャップカバー6の凹溝67に嵌め込むことで、規制部材15はキャップカバー6と繋がり合った状態となる。この状態で、ネジ部材13a,13bがケース体3にねじ込まれて規制部材15がキャップ5に押し付けられると、本体部17が回転不能となるので、係止部18がキャップカバー6の凹溝67に嵌り込んで規制部材15がキャップカバー6と繋がり合った状態が維持される。よって、キャップカバー6がキャップ5に対してスライドすることが規制される。
次に、ケース体3と各キャップ5との間に介在するシール部材7は、図2に示す通り、図12に示されるキャップ5の嵌込溝59内に嵌め込まれるように、嵌込溝59とほぼ同形状の略U字状に形成されている。ただし、シール部材7は、本実施形態では、内側にL字状に折れ曲がった一対の先端側の一部分70のうち、先端部71がさらに内側に寄った形状をなす、具体的には、内側にL字状に折れ曲がった形状をなしている。そのため、シール部材7が嵌込溝59に嵌め込まれると、図6に示すように、嵌込溝59内には、両先端部59Bの収容溝54と隣接する位置に空間が形成されていて、シール部材7の両先端は、収容溝54に収容された弾性部材8と当接していない。本実施形態では、当該空間は液状シーリング剤14の貯留空間として機能し、当該空間に液状シーリング剤14が塗布されて硬化することで、硬化した液状シーリング剤14がシール部材7の両先端と弾性部材8との間に介在されている。そして、硬化した液状シーリング剤14によりシール部材7の両先端と弾性部材8とが接続されている。
液状シーリング剤14は、一般に常温では流動性を有する液体(粘度を有するものも含む)である一方で、塗布すると一定時間の経過後に硬化して、弾性あるいは粘着性を有する固体に変化するものである。液状シーリング剤14としては、いわゆる液状ガスケットと呼ばれる硬化するとゴム状弾性体となるものの他、硬化性粘着剤や硬化性接着剤などを例示することができる。その中でも、液状ガスケットは、適度な粘度を有し、硬化に至るまでに必要な形状保持性を有しているため、作業性が良好である。液状ガスケットとしては、変性エステル樹脂を主成分としたもの、フェノール系樹脂を主成分としたもの、アクリル系樹脂を主成分としたもの、シリコーン系樹脂を主成分としたものなどを用いることができる。
上述したように、本実施形態の多光軸光電センサ1では、シール部材7によってケース体3及び各キャップ5の間に隙間が生じることなくケース体3と各キャップ5とが固定され、弾性部材8によって透光板4及びケース体3の間に隙間が生じることなく透光板4とケース体3とが固定されていることで、ケース体3の前面の開口39及び端面の開口38が密閉され、その結果、筐体2内が封止されている。一方で、ケース体3、透光板4及びキャップ5の3部材を組み付けると、3部材の継ぎ目に微小な隙間が生じるおそれがあり、隙間が生じると、筐体2内を安定して封止することができないおそれがある。これに対して、本実施形態の多光軸光電センサ1では、ケース体3及び各キャップ5の間のシール部材7と、透光板4及びケース体3の間の弾性部材8とが硬化した液状シーリング剤14によって接続されて一体化している。そのため、透光板4、ケース体3及びキャップ5の3つの部材を、これらの継ぎ目においても隙間が生じることなく互いに組み付けることができる。よって、ケース体3の前面の開口39及び両端面の開口38がより良好に密閉され、筐体2内をより効果的に封止することができる。
最後に、透光板4とケース体3及び各キャップ5との間に介在する弾性部材8は、図2に示すように、リング状をなし、各第1支持部35の収容溝36及び各第2支持部53の収容溝54に収容される。弾性部材8は、本実施形態では、紐状のゴムで構成されている。紐状のゴムは、全体としてループ状をなす各収容溝36,54の周長に対応する長さに形成されており、ループ状の収容溝36,54に収容された後、ゴムの両端を、例えば粘着性を有する液状シーリング剤で連結することで、リング状をなしている。なお、紐状のゴムの両端は、必ずしも液状シーリング剤を用いて連結する必要はない。例えば、紐状のゴムをループ状の収容溝36,54の周長よりも少し長めに形成し、その両端を重ね合わせて圧縮した状態にして収容溝36,54内に収容することで、重ね合わせられたゴムの両端同士の反発によって両端を密着させるようにしてもよい。
以上、本実施形態の多光軸光電センサ1の構成を説明したが、本実施形態の多光軸光電センサ1では、透光板4はケース体3の各第1支持部35及び各キャップ5の第2支持部53に弾性部材8を介して支持されるが、各キャップ5との間の第1係合部(切欠部40及び係合突起56)による係合によって、第2支持部53に支持された透光板4の両端部分の長手方向内側への変位が規制されている。そのため、多光軸光電センサ1が高温状況下に置かれても、透光板4の熱収縮が抑制されるので、透光板4の全長が維持される。よって、透光板4の両端部分で弾性部材8を確実に圧縮することができるので、ケース体3の前面の開口39を良好に密閉することができる。このように、本実施形態の多光軸光電センサ1によれば、従来技術のように、透光板4の全長をリング状の弾性部材8の全長よりも余分に長くする必要がなく、投光器10及び受光器20の筐体2の長手方向において、物体を検出できない領域(デッドスペース)を減少させることができる。したがって、多光軸光電センサ1における物体の検出機能を向上することができる
また、本実施形態の多光軸光電センサ1では、第1係合部として、係合突起56がキャップ5の側壁部52に設けられ、切欠部40が透光板4の側縁に設けられており、簡易な構造で第1係合部が構成されているので、大幅な設計変更を必要としない。
また、本実施形態の多光軸光電センサ1では、係合突起56及び切欠部40は、それぞれキャップ5の両側壁部52及び透光板4の両側縁に設けられており、第1係合部による係合が透光板4の両側縁で発生しているので、透光板4の両端部分の長手方向内側への変位を効果的に規制することができる。
また、本実施形態の多光軸光電センサ1では、キャップ5の端壁部51から延びて透光板4の端縁の一部と突き当たるガイド壁部55が収容溝54に隣接しており、透光板4の端縁が投光器10及び受光器20の筐体2の長手方向の端となるキャップ5の端壁部51まで延びているので、筐体2の長手方向において、物体を検出できない領域(デッドスペース)を極力なくすことができる。
また、本実施形態の多光軸光電センサ1では、透光板4のケース体3の端面より突き出た部分は、キャップカバー6をキャップ5にスライドにより取り付けることで、キャップカバー6の押圧部64によって、キャップ5の第2支持部53との間に配備された弾性部材8に押し付けられた状態で第2支持部53に固定される。よって、圧縮された弾性部材8によりケース体3の前面の開口39を良好に密閉することができる。このとき、キャップカバー6及びキャップ5の第2係合部(第1突起57及び第2突起66、並びに、嵌合突起58及び嵌合孔68)による係合によって、キャップカバー6は押圧部64で透光板4を押圧した状態でキャップ5に固定される。よって、キャップカバー6をキャップ5にネジなどで固定する必要がなく、その分(ネジのスペース分)、筐体2の長手方向において、物体を検出できない領域(デッドスペース)を減少させることができる。
また、何らかの影響を受けて、キャップカバー6に対してキャップ5に取り付けるためにスライドさせた方向とは反対方向に強い力が作用しても、規制部材15により、キャップカバー6はキャップ5に対して上記反対方向へのスライドが規制されている。よって、キャップカバー6及びキャップ5の第2係合部(第1突起57及び第2突起66、並びに、嵌合突起58及び嵌合孔68)による係合が解除されることがなくキャップ5に固定される。よって、透光板4を介して弾性部材8を押圧して圧縮させた状態を維持することができる。
また、本実施形態の多光軸光電センサ1では、キャップ5の前面は、第2支持部53を残して開口しているので、筐体2の長手方向の広範囲につまりは長手方向の両端に近い位置まで光軸を設定することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、透光板4及びキャップ5に設けられる第1係合部として、透光板4及びキャップ5に、それぞれ切欠部40及び係合突起56が設けられているが、第1係合部としては、互いに係合してキャップ5の第2支持部53に支持された透光板4の両端部分の長手方向内側への変位を規制するものであれば、特に限定されるものではなく、種々の構成のものを透光板4及びキャップ5に設けることができる。例えば、透光板4の側縁に係合突起を設けるとともに、キャップ5の側壁部52の内面に前記係合突起が嵌り込む凹部、あるいは、前記係合突起が引っ掛かる段部、凸部を設けて互いに係合させるようにして、キャップ5の第2支持部53に支持された透光板4の両端部分の長手方向内側への変位を規制するように構成してもよい。また、透光板4の両端部分の板面にピンなどの棒状突起を設けるとともに、キャップ5の第2支持部53に前記棒状突起が挿通される挿通孔を設ける、あるいは、キャップ5の第2支持部53にピンなどの棒状突起を設けるとともに、透光板4の両端部分に前記棒状突起が挿通される挿通孔を設けて互いに係合させるようにして、キャップ5の第2支持部53に支持された透光板4の両端部分の長手方向内側への変位を規制するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、キャップ5及びキャップカバー6に設けられる第2係合部として、キャップ5及びキャップカバー6に、それぞれ、第1突起57及び第2突起66、並びに、嵌合突起58及び嵌合孔68が設けられているが、いずれか一方の組だけ設けられていてもよい。また、第2係合部としては、キャップカバー6が押圧部64により前記透光板を押圧した状態で互いに係合してキャップカバー6をキャップ5に固定できるものであれば、特に限定されるものではなく、種々の構成のものをキャップ5及びキャップカバー6に設けることができる。例えば、キャップ5の側壁部52に段部や括れ部などの引っ掛け部分を設けるとともに、キャップカバー6の側面部61に前記引っ掛け部分に引っ掛かる先端が鉤状に折れ曲がった係止部を設け、キャップカバー6をキャップ5に取り付けた際に前記係止部を前記引っ掛け部分に係合させることで、キャップカバー6をキャップ5に固定するように構成してもよい。また、キャップ5の側壁部52の外面に長手方向に延びる凹部を設けるとともに、キャップカバー6の側面部61の内面に長手方向に延びかつ前記凹部に嵌る凸部を設け、キャップカバー6をキャップ5に取り付けた際に前記凸部を前記凹部に係合させることで、キャップカバー6をキャップ5に固定するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、規制部材15がキャップカバー6とは別部材で構成されているが、図23に示すように、キャップカバー6と一体をなすように構成されていてもよい。図23では、挿通孔16を有する規制部材15がキャップカバー6の側面部61に一体に形成されている。規制部材15は、キャップカバー6をキャップ5に取り付けた際に挿通孔16がキャップ5の貫通孔50a,50bと一致するように、キャップカバー6に位置決めされる。そして、図24に示すように、キャップカバー6をキャップ5にスライドにより取り付けた後、ネジ部材15a,15bを規制部材15の挿通孔16及びキャップ5の貫通孔50a,50bを通してケース体のネジ孔33a,33bにねじ込むことで、規制部材15がキャップ5に押し付けられる。これにより、規制部材15に繋がり合っているキャップカバー6のキャップ5に対するスライドが規制される。なお、規制部材15は、キャップカバー6の端面部62に一体に形成されていてもよい。また、規制部材15は、必ずしも設けられている必要はない。
また、上記実施形態では、1本の紐状の弾性部材8の両端を繋げることでリング状としているが、2本の紐状の弾性部材8の両端同士を繋げることでリング状としてもよいし、そもそもリング状の弾性部材8を用いてもよい。
また、上記実施形態では、弾性部材8は、ケース体3及びキャップ5の各支持部35,53に形成された収容溝36,54に収容されているが、各支持部35,53に収容溝36,54を設けずに平坦な各支持部35,53に弾性部材8を配置してもよい。
また、上記実施形態では、シール部材7は、両先端部71が内側にL字状に折れ曲がることで、弾性部材8と当接しておらず、嵌込溝59の両先端部59Bの収容溝54(第2支持部53)と隣接する位置に、液状シーリング剤14を塗布可能な空間が形成されている。しかし、シール部材7の両先端部71を内側にL字状に折り曲げることなく、真っ直ぐ延ばしかつ収容溝54(第2支持部53)に到達させないことで、弾性部材8と当接させないようにして、嵌込溝59の両先端部59Bの収容溝54(第2支持部53)と隣接する位置に、液状シーリング剤14を塗布可能な空間を形成してもよい。この場合には、嵌込溝59の両先端部59Bを幅広に形成する必要がない。
また、上記実施形態では、シール部材7の両先端は弾性部材8と当接しておらず、シール部材7の両先端と弾性部材8との間に介在する硬化した液状シーリング剤14によりシール部材7の両先端が弾性部材8と接続されている。しかし、シール部材7の両先端を弾性部材8と当接させるようにしてもよい。この実施形態においても、シール部材7の両先端と弾性部材8との間(間の周囲も「間」に含む)に硬化した液状シーリング剤14を介在させることで、シール部材7及び/又は弾性部材8の位置ずれや熱伸縮、両部材7,8の表面粗さのばらつきや圧縮ばらつきが生じても、硬化した液状シーリング剤14によりシール部材7の両先端と弾性部材8とを確実に接続することができる。なお、この実施形態においては、必ずしも、シール部材7の両先端と弾性部材8とを硬化した液状シーリング剤14で接続する必要はない。
また、上記実施形態では、シール部材7はゴムパッキンなどの予め成形された固形ガスケットからなるが、液状ガスケットをシールすべき箇所(各キャップ5の嵌込溝59)に充填して硬化させた固形ガスケット(硬化した液状ガスケット)をシール部材7に用いてもよい。この実施形態によれば、シール部材7を液状ガスケットの塗布及び硬化により形成することができるので、作業が容易であり、生産性が向上する。
1 多光軸光電センサ
3 ケース体
4 透光板
5 キャップ
8 弾性部材
10 投光器
20 受光器
35 第1支持部
38 前面の開口
39 端面の開口
40 切欠部
51 端壁部
52 側壁部
53 第2支持部
54 収容溝
55 ガイド壁部
56 係合突起
3 ケース体
4 透光板
5 キャップ
8 弾性部材
10 投光器
20 受光器
35 第1支持部
38 前面の開口
39 端面の開口
40 切欠部
51 端壁部
52 側壁部
53 第2支持部
54 収容溝
55 ガイド壁部
56 係合突起
Claims (5)
- 投光器及び受光器がそれぞれ、長手方向の両端面及び光を通過させる前面に開口を有するケース体と、前記ケース体の前面の開口を塞ぎかつ全長が前記ケース体よりも長い透光板と、前記ケース体の両端面の開口をそれぞれ塞ぐ一対のキャップと、を少なくとも備え、
前記ケース体は、前記透光板の両側縁をそれぞれ支持する一対の第1支持部を備え、
前記キャップは、一対の前記第1支持部と連続しかつ前記透光板の前記ケース体の端面より突き出た両端部分を支持する第2支持部を備え、
前記透光板は、弾性部材を介して一対の前記第1支持部及び一対の前記第2支持部に支持されており、
前記キャップ及び前記透光板には、互いに係合して前記第2支持部に支持された前記透光板の両端部分の長手方向内側への変位を規制する係合部が設けられている、多光軸光電センサ。 - 前記係合部として、前記キャップの側壁部に内側に突き出る1つ又は複数の係合突起が設けられ、前記透光板の側縁に前記係合突起が嵌り込む1つ又は複数の切欠部が設けられている、請求項1に記載の多光軸光電センサ。
- 前記係合突起及び前記切欠部は、それぞれ前記キャップの両側壁部及び前記透光板の両側縁に設けられている、請求項2に記載の多光軸光電センサ。
- 前記キャップには、前記第2支持部に前記弾性部材の一部が収容される収容溝が設けられるとともに、前記キャップの端壁部から延びて前記透光板の端縁の一部が突き当たるガイド壁部が設けられ、前記ガイド壁部が前記収容溝に隣接している、請求項1〜3のいずれかに記載の多光軸光電センサ。
- 前記キャップの前面は、前記第2支持部を残して開口している、請求項1〜4のいずれかに記載の多光軸光電センサ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016138839A JP2018010788A (ja) | 2016-07-13 | 2016-07-13 | 多光軸光電センサ |
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