JP2018008822A - 印刷機を制御して印刷機の搬送装置を停止させる方法 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、基材（１０００）を搬送するための、回転運動を行う搬送装置（１０）を備える印刷機（１００）を制御する方法を提供する。【解決手段】方法は、検出装置（１４）を用いて搬送装置（１０）の表面を継続的に検出するステップａ）と、表面に存在するエラー（１００１）について測定結果を評価するステップｂ）と、データメモリ（１５）にエラーを記憶するステップｃ）と、エラーに関する情報を出力するステップｄ）と、を有する印刷機を制御する方法に関する。このような方法により、好適には、機械オペレータ（２００）に、合目的にエラータイプ、エラー位置およびエラー頻度に関する情報を提供し、したがって、適切なエラー解消を実現することができる。これにより、印刷機（１００）の生産性を総じて高めることができる。【選択図】図２

Description

本発明は、請求項１に記載の印刷機を制御する方法に関する。

少量の生産部数で、または特有の印刷柄で、紙、厚紙およびボール紙から成るシートに印刷を行うために、デジタル印刷機を使用することが知られている。シートに印刷を行うためにインクジェットヘッドを使用する場合、各々のシートは、搬送システムにより、インクジェットヘッドの下方を、最小間隔を置いて通過させられる。搬送システムとして、たとえば吸着ベルトとして構成された回転運動を行う搬送ベルトおよび回転式の胴、いわゆるジェッティング胴、または回転運動を行うトレーが、たとえば米国特許第８５７９２８６号明細書（US 8,579,286 B2）に記載されているように、知られている。

胴を使用する機械構想では、たとえば米国特許出願公開第２００９／０２８４５６１号明細書（US 2009/0284561 A1）に記載されているように、ジェッティング胴の上方に、半径方向に間隔を置いて複数のインクジェット印刷ヘッドが配置されており、インクジェット印刷ヘッドは、印刷ヘッドに対してわずかな間隔を置いてその傍を通過させられるシートに印刷を行う。ジェッティング胴の表面上で、複数のシートを同時に吸着して搬送することができる。高い印刷品質を確保するとともに印刷ヘッドの損傷を回避するために、各々のシートを良好にジェッティング胴に載置することが重要である。

追加的に、シート走行を監視して、エラーを含むシートまたはエラーを含んだまま載置されているシートを検出することが知られている。たとえば角、縁部の起立または折れによるインクジェットヘッドの極めて敏感な印刷ノズルの破損を阻止するために、一般的に、印刷機が停止され、エラーを含んだシートが取り除かれる。

そのような印刷機が、米国特許出願公開第２０１３／０３０７８９３号明細書（US 2013/0307893 A1）に記載されている。インクジェットヘッドに前置されたセンサによりエラーを含むシートが検出されると、機械が停止されるだけではなく、全てのインクジェットヘッドが上昇させられ、ひいては後退位置へもたらされる。これに続いて、エラーを含むシートを問題なく機械オペレータにより除去することができる。

たとえばはっきりと視認可能な折れまたはドッグイヤーを有する、明確にエラーを含むシートが印刷胴上に載置されていないとき、従来技術における機械では、機械オペレータがエラーを解消することは困難である。というのも、多くの場合、エラーが見分けられないからである。

規定の境界値を上回るエラーが存在するときにしか印刷機が停止されないので、そもそも特定の影響値を上回るエラーにしか機械オペレータは気付けないことがさらに問題である。境界値を下回るエラーが繰り返し生じる場合には、機械オペレータは、これについては何も知らない。そのような繰り返しのエラーは、たとえばグリッパ上の毛屑、曲がったグリッパまたはシート上のプレコート残留物であってよい。ゆえに、後で生じる不都合な機械停止、衝突または破損を回避するための早期の介入は、不可能である。

本発明の課題は、エラー源を早期に発見し、エラーを簡単に解消することができる、印刷機を制御する方法を記述することである。繰り返しのエラーも評価できなくてはならない。

この課題は、請求項１の特徴部に記載の印刷機を制御する方法により解決される。

本発明に係る方法は、印刷が行われるべきまたは既に印刷が行われた基材を搬送するための、回転運動を行う搬送装置を備える印刷機の制御に用いられる。回転運動を行う搬送装置は、胴、特にいわゆるジェッティング胴であってよく、また搬送ベルトであってもよい。本発明に係る方法は、以下のステップを有する。

第１のステップで、１つまたは複数のセンサまたはカメラを有してよい検出装置を用いた搬送装置の表面の継続的な検出が行われる。その際、表面の検出は、搬送装置の載置面、載置面上に載置されている基材および搬送装置の場合により存在するグリッパの検出を意味している。

第２のステップで、搬送装置の表面に存在するエラーまたはエラー位置について測定結果が評価される。そのようなエラーは、たとえば故障したグリッパ、グリッパ上の毛屑、プレコート残留物、基材における折れまたは凹凸などであってよい。

その次のステップで、エラーが機械制御装置のデータメモリに記憶され、その際、エラータイプやエラー位置が格納される。エラーが何度も検出されると、たとえば搬送装置の１回転ごとに検出されると、データメモリに、エラー頻度も記録される。

最後のステップで、機械オペレータに、検出されたエラーに関する警告として、エラーに関する情報の出力が行われる。

このような方法により、好適には、機械オペレータに、エラータイプ、エラー位置およびエラー頻度に関する情報を合目的に提供し、したがって適切なエラー解消を実現することができる。これにより、印刷機の生産性を総じて高めることができる。

複数のエラー、つまりエラータイプ、エラー位置およびエラー頻度に関する情報を、モニタまたはディスプレイにおける表示、および／または警告ランプのスイッチオン、および／または音響学的な信号の出力により通知してよい。

測定結果を評価する間、追加的に繰り返しのエラーの評価を行うと、特に好適である。つまり、繰り返しのエラー、いわゆるシステムエラーは、機械制御装置の評価ルーチンでエラーとして識別される。というのも、評価に際して、データメモリに格納された全てのエラーが用いられるからである。この方法のこの構成は特に好適である。というのも、看過されると後の時点でたとえば機械の個々の構成部品、特にグリッパの破損に基づき機械生産性により大きな影響を及ぼすおそれがある比較的小さなエラーを早期に考慮することができるからである。

本発明に係る方法の好適な改良態様によれば、この方法は、追加的なステップを有する。繰り返しのエラーが検出されたとすると、機械オペレータへの情報の出力に対して追加的に、搬送装置の停止も行われるので、繰り返しのエラーを直ちに解消することができる。停止は、自動的に行ってよい、または規定の時点で、たとえばジョブまたは部分ジョブが処理されているときに制御しつつ行ってよい。択一的に、停止は、機械オペレータによる解放が行われた後に行ってもよい。

エラーのエラー位置が機械オペレータにとって視認可能であり、かつアクセス可能であり、そうして簡単で素早いエラーの解消が実現されるように、搬送装置の停止が特定の機械角度で行われると、特に好適である。換言すると、搬送装置の角度制御された停止が行われる。たとえば繰り返しのエラーが特定のグリッパブリッジのグリッパに確認されたとすると、搬送装置は、故障したグリッパが機械オペレータにとって良好にかつ人間工学的にアクセス可能である位置に位置するように停止される。これにより、機械オペレータは、グリッパを簡単に交換するまたは修理することができる。好適な態様によれば、角度制御して停止させるために選択される機械角度は、印刷機のアクセス開口の範囲内にある。アクセス開口は、フラップ、窓またはロールブラインドとして構成されてよい。

印刷機を制御する方法の実施可能な改良態様では、追加的なステップで、たとえばレーザもしくはレーザポインタを介するスポット照明を用いて、または機械幅にわたって配置されたＬＥＤを用いてエラーのエラー位置のマーキングが行われる。したがって、機械オペレータに、極めて正確にエラー位置の箇所を通知することができる。したがって、エラーに関する情報の出力と相俟って、エラーの特に適切で素早い解消が可能である。

既述された本発明および既述された本発明の好適な改良態様は、技術的に有意義である場合には、互いに組み合わせても、本発明の好適な改良態様を成すものとする。

さらなる利点について、また本発明の好適な態様の構造的および機能的な観点については、従属請求項および添付の図面に関する実施の形態の説明が参照される。

本発明を、添付の図面に基づいてさらに詳しく説明する。相互に対応する構成要素および構成部品には、複数の図面において同一の符号が設けられている。図面を見やすくするために、縮尺通りの図示はしていない。

センサシステムを備えるデジタル印刷機の概略図である。 図１のデジタル印刷機の詳細図である。 図２に対して択一的な態様の概略図である。

図１は、デジタル印刷機として構成された枚葉印刷機１００を示している。各々のシート１０００は、フィーダ１から到来して、搬送方向Ｔで、印刷部２を通りデリバリ３へ搬送される。この場合、各々のシート１０００の搬送は、主に胴、つまり搬送胴５と印刷胴１０とを用いて行われる。印刷胴１０の上方に、印刷胴１０に対して間隔ａを置いてインクジェットヘッド４が配置されており、インクジェットヘッド４は、わずかな間隔を置いて印刷胴１０の上を通過するシート１０００に印刷を行う。したがって、印刷胴１０は、ジェッティング胴とも称される。図示の実施の形態では、印刷胴１０は、３つのシート保持領域１１を有し、各シート保持領域１１は、溝１２により互いに分けられている。シート１０００は、グリッパ１３により、シート保持領域１１上で保持される。

印刷機１００を駆動制御するために、ユーザインタフェースとメモリとを有する機械制御装置１５が設けられている。搬送方向Ｔに見て、インクジェットヘッド４の上流側には、センサシステム１４が配置されており、センサシステム１４は、シート１０００、ジェッティング胴１０の表面およびジェッティング胴１０のグリッパ１３の継続的な監視に用いられる。そのために、センサシステム１４は、シート走行経路に配置されている。特にシート走行を、つまり被印刷物厚さｄを、シート１０００がどれだけシート保持領域１１から突出して位置するのかを監視することができる。したがって、折り目、ドッグイヤー、または折れた、波打った、不完全にもしくは不良に保持されたシート１０００を認識することができる。ジェッティング胴１０の表面の汚れまたは故障したもしくは曲がったグリッパ１３も認識することができる。センサシステム１４は、データ伝送技術的に機械制御装置１５に接続されている。機械制御装置１５は、センサ制御装置をも有する。センサシステム１４は、たとえシート１０００のシート後縁にエラーがある場合でも、たとえば機械１００の停止、インクジェットヘッド４の上昇またはエラーを含むシート１０００（図示されていない）の排出により、依然として、シート１０００とインクジェットヘッド４との衝突を回避ができるようにするために、インクジェットヘッド４の上流側で十分に離れて配置しなければならない。ジェッティング胴１０の下流側に排出ドラム２５が位置し、排出ドラム２５により、エラーシート、たとえば不完全に印刷が行われたシート１０００を排出することができる。

図２は、図１の印刷機１００の一部を示している。印刷機１００のハウジングは、アクセス開口１９を有し、アクセス開口１９は、たとえば開閉用のフラップとして構成されている。機械オペレータ２００の視野２１０は、アクセス開口１９を通って印刷胴１０にまで達する一方、その際、機械オペレータ２００は、人間工学的に有利な位置を占める。

センサまたはカメラを有してよい検出装置１４により、印刷胴１０の表面の継続的な監視が行われる。測定結果の評価は、機械制御装置１５で行われる。エラーが確認されると、エラーは、機械制御装置１５に接続されたデータメモリに記憶される。したがってその際、機械制御装置１５は、エラータイプ、エラー位置およびエラー頻度が評価されることにより、繰り返しのエラー、いわゆるシステムエラーが存在するかについて、データメモリに記憶されているエラーをチェックする。エラー１００１や繰り返しのエラーが確認されると直ちに、機械制御装置１５のモニタまたはディスプレイを介して機械オペレータ２００への出力が行われる。追加的に、印刷胴１０の、角度制御に基づく停止を行ってもよい。機械制御装置１５にはエラー位置が記録されているので、印刷胴１０の駆動モータ１８を駆動制御して、印刷胴１０を機械角度φで停止させることができ、これによりエラー１００１が正確に機械オペレータ２００の視界２１０の中に位置し、ひいてはアクセス開口を介する機械オペレータ２００の介入範囲内に位置する。そのために、駆動モータ１８は、データ伝送技術的に機械制御装置１５に接続されている。機械オペレータ２００は、制御装置１５のディスプレイ上で通知されるエラーに関する情報をもとに、エラー１００１の素早く簡単な解消を実現することができる。

図３に示されているように、印刷機１００は、追加的に、スピーカまたは警笛１７と警告ランプ１６とを有してよく、これにより、機械オペレータ２００にエラー１００１および介入が必要であることを気付かせることができる。これらの機器は、データ伝送技術的に機械制御装置１５に接続されている。

機械オペレータ２００にエラー１００１のエラー位置を正確に示すために、印刷機１００に照明装置２０が設けられてよく、照明装置２０は、機械制御装置１５により、正確にエラー位置が照明されるように駆動制御される。

１ フィーダ
２ 印刷部
３ デリバリ
４ インクジェットヘッド
５ 搬送胴
１０ 印刷胴（ジェッティング胴）（搬送装置）
１１ シート保持領域またはシート載置面
１２ 溝
１３ グリッパ
１４ センサ／カメラ
１５ モニタとデータメモリとを備える機械制御装置
１６ 警告ランプ
１７ スピーカ／警笛
１８ 駆動モータ
１９ アクセス開口
２０ 照明装置
１００ 枚葉印刷機
１０００ シート
１００１ 欠陥／エラー
２００ 機械オペレータ
２１０ 機械オペレータの視野
ａ 間隔
Ｔ 搬送方向
φ 機械角度

Claims (7)

1. 印刷が行われるべきまたは既に印刷が行われた基材（１０００）を搬送するための、回転運動を行う搬送装置（１０）を備える印刷機（１００）を制御する方法であって、
   検出装置（１４）を用いて前記搬送装置（１０）の表面を継続的に検出するステップａ）と、
   前記搬送装置の表面に存在するエラー（１００１）について測定結果を評価するステップｂ）と、
   データメモリ（１５）にエラーを記憶し、その際、追加的に繰り返しのエラーの評価を行うステップｃ）と、
   エラーに関する情報を出力するステップｄ）と、
   を有する、
   印刷機を制御する方法。
2. ステップｄ）で、モニタ（１５）における表示、および／または、警告ランプ（１６）のスイッチオン、および／または、音響学的な信号（１７）の出力を行う、
   請求項１記載の印刷機を制御する方法。
3. 繰り返しのエラーである場合に前記搬送装置を停止させる、追加的なステップｅ）を有する、
   請求項１記載の印刷機を制御する方法。
4. エラー（１００１）のエラー位置が機械オペレータ（２００）にとって視認可能でありかつアクセス可能であるように、所定の機械角度（φ）で前記搬送装置を停止させる、さらに別の方法ステップｅ’）を有する、
   請求項３記載の印刷機を制御する方法。
5. 前記機械角度（φ）が、前記印刷機（１００）のアクセス開口（１９）の範囲内にある、
   請求項４記載の印刷機を制御する方法。
6. スポット照明（２０）によりエラー（１００１）のエラー位置を標示する、追加的なステップｆ）を有する、
   請求項４または５記載の印刷機を制御する方法。
7. ステップａ）における前記搬送装置（１０）の表面の検出は、前記搬送装置（１０）の載置面および前記載置面上に載置されている基材（１０００）の検出を含む、
   請求項１から６までのいずれか１項記載の印刷機を制御する方法。

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