JP2018007099A - リングディレイライン、及びa/d変換回路 - Google Patents

リングディレイライン、及びa/d変換回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2018007099A
JP2018007099A JP2016133326A JP2016133326A JP2018007099A JP 2018007099 A JP2018007099 A JP 2018007099A JP 2016133326 A JP2016133326 A JP 2016133326A JP 2016133326 A JP2016133326 A JP 2016133326A JP 2018007099 A JP2018007099 A JP 2018007099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative logic
input
delay line
output
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016133326A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6778524B2 (ja
Inventor
武彦 足立
Takehiko Adachi
武彦 足立
雅人 有冨
Masato Aritomi
雅人 有冨
増田 純夫
Sumio Masuda
純夫 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama National University NUC
Original Assignee
Yokohama National University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama National University NUC filed Critical Yokohama National University NUC
Priority to JP2016133326A priority Critical patent/JP6778524B2/ja
Publication of JP2018007099A publication Critical patent/JP2018007099A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6778524B2 publication Critical patent/JP6778524B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Pulse Circuits (AREA)
  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

【課題】リングディレイラインを低消費電力化し、A/D変換器の消費電力を低減する。発振している全ての時間においてパルス変化の発生を1ヶ所とすることで消費電力を低減し、遅延ユニットDUを用いない構成とし、遅延ユニットDUからのラッチの読み取り数の低減を解消する。【解決手段】リングディレイラインは、(a)2以上のパルス信号の負論理演算を出力する負論理素子を環状連結することによって遅延回路を構成する、(b)環状連結される負論理素子の個数を(3n+1)個(n≧1の整数)とする、及び(c)各負論理素子は、環状連結において前段の負論理素子の出力、及び前々段の負論理素子の出力を入力する構成とする。リングディレイラインを構成する負論理素子としてNAND、又はNORの論理素子を用いることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、入力信号の電圧レベルに応じた遅延時間でパルス信号を遅延させる複数の遅延素子で構成されたリングディレイライン(RDL)、及びリングディレイラインを用いて構成されるTDC型のA/D変換器(TAD)に関する。
時間軸計測(Time to Digital Converter:TDC)型A/D変換器(TAD)は、入力電圧を時間に変換し、時間を数値化することによってA/D変換を行うものであり、入力信号の電圧値に応じた周波数のパルス信号を出力し、このパルス信号をカウンタで計数することによってA/D変換を行う。
従来、直列接続した二段のCMOSインバータから構成される遅延ユニットDUを用い、この遅延ユニットDUの遅延時間を入力電圧によって変化させることによって入力電圧を時間に変換している。
図18(a)は遅延ユニットDUの構成例を示し、図18(b)は遅延ユニットDUの遅延時間と入力電圧Vinとの関係を示している。遅延ユニットDUにパルス信号の立ち上がりエッジが入力されると、遅延時間経過した後にパルス信号の立ち上がりエッジが出力される。2段のインバータによって信号を2回反転させることによって、遅延ユニットDUの出力Outは入力Inと同じとなり、出力Outの遅延時間は入力電圧Vinに依存する。
時間を数値化するには、サンプリングクロック周期が、遅延ユニットの遅延時間の何倍に相当するかを求めることによって行う。そのため、遅延ユニットDUを環状に連結したリングディレイライン(RDL)が用いられている。
図19(a)はRDLの基本構成を示し、図19(b)は遅延ユニットDUを用いた基本構成を示している。図19(b)で、丸印のない三角の記号は遅延ユニットDUを示す(以下、同様)。図19(a)に示す基本構成では、2個のNANDとNANDの間に設けた複数個のインバータとを環状(リング状に)連結し、奇数段のインバータの出力を一つのNANDに入力する構成である。また、図19(b)の遅延ユニットDUを用いた基本構成では、連続する奇数個のインバータを、連続する遅延ユニットDUと奇数個のインバータとで構成している(特許文献1,2)。
リングディレイラインの何れかの遅延ユニットDUにパルス立ち上がりエッジが入力されると、パルスの立ち上がりエッジは次々に伝搬していきリングディレイラインを一周する。ここで、パルスの立ち上がりエッジのみを周回させると、リングディレイラインを一周して既に立ち上がっている遅延ユニットDUに到達するため、そのパルスの立ち上がりエッジはその先には伝搬しなくなる。そこで、パルスの立ち上がりエッジから適切な個数だけ離れた遅延ユニットDUでパルスの立ち下がりエッジを発生させることによって、両方のエッジを周回させている。
クロック周期が遅延ユニットDUの遅延時間の何倍にあたるかは、クロックの立ち上がりから次のクロックの立ち上がりまでの間に、パルスの立ち上がりエッジが何個の遅延ユニットDUを伝搬したかを測定することによって求めることができる。
TADは、リングディレイライン(RDL)に、カウンタ、ラッチ、エンコーダ、及び減算器などを設けることによって構成することができる。
リングディレイラインに開始信号PAを入力すると、リングディレイラインにおいてパルスのエッジが周回を始める。クロックが立ち上がると、ラッチとエンコーダでパルスエッジの到達位置を検出し、カウンタでパルスエッジの周回数をカウントする。エンコーダとカウンタのラッチの値から、開始信号が入力されてからパルスエッジが伝搬したインバータの個数が分かる。減算器によって1クロック前の値との差分を求めることで、1クロックの間にパルスエッジが伝搬したインバータの個数を求める。
パルスエッジの周回速度は入力電圧に依存するため、入力電圧によって出力が変化し、A/D変換器として機能する。
特許第3455982号 特許第4645734号
TADを構成する回路の内で消費電力が大きい部分は、リングディレイラインとカウンタである。リングディレイラインとカウンタを除く構成部分は、クロックの立ち上がりエッジをトリガとして動作するのに対して、リングディレイラインとカウンタはクロックと関係なく常時に動作するため、リングディレイラインとカウンタ内では信号の変化の回数が多くなり、リングディレイラインとカウンタの消費電力は大きくなる。
例えば、基本型のTADでは、リングディレイラインで消費される電力は全消費電力の約60%である。したがって、TADの消費電力を低減するために、リングディレイラインの低消費電力化が求められている。図20は基本型RDLを用いたTADの消費電力例を示している。
基本型のTADでは以下の問題点を有している。
・パルスエッジが周回する発振状態においてほぼ全ての時間において、パルスの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジが周回するため同時に2ヶ所でエッジ変化が起き、消費電力の増加の要因となっている。
図21は、遅延ユニットDUを用いた32個の出力を有する基本型RDLを示し、図22はそのタイミングチャートを示している。図22のタイミングチャートによれば、発振が定常状態に入る時間軸10以降を見るとパルスの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジが同時に2ヶ所で変化が起きることがわかる。ここで、縦方向に各出力番号を示し、横方向に時間を示し、PAは開始信号を示している。例えば、時間軸10ではNo.10が0から1に変わり、同時にNo.24が1から0に変わり、時間軸11ではNo.11が0から1に変わり、同時にNo.25が1から0に変わる。
・遅延ユニットDUは連続する2個のインバータで構成され、遅延ユニットDUを単位として動作しているが、一方のインバータの出力はラッチでの読み取りに寄与しておらず、ラッチで検出する信号数当たりの消費電力の増加の要因となっている。
したがって、従来のリングディレイライン及びTADでは、発振しているほぼ全ての時間において2ヶ所でパルス変化が生じることによる消費電力の増加、及び2個のインバータで構成される遅延ユニットDUによる消費電力の増加という課題を有している。
本願発明のリングディレイライン及びA/D変換器は、上記の課題を解決して、リングディレイラインを低消費電力化し、A/D変換器の消費電力を低減することを目的とする。
より詳細には、発振している全ての時間においてパルス変化の発生を1ヶ所とすることで消費電力を低減することを目的とし、また、遅延ユニットDUを用いない構成とし、遅延ユニットDUからのラッチの読み取り数の低減を解消することを目的とする。
本願発明のリングディレイラインは、
(a)2以上のパルス信号の負論理演算を出力する負論理素子を環状連結することによって遅延回路を構成する。
(b)環状連結される負論理素子の個数を(3n+1)個(n≧1の整数)とする。
(c)各負論理素子は、環状連結において前段の負論理素子の出力、及び前々段の負論理素子の出力を入力する。
を構成とする。
本願発明のリングディレイラインによれば、発振している全ての時間において、一カ所でパルス変化が発生する。パルス変化が発生する箇所が低減することによって消費電力を低減させることができる。
また、本願発明のリングディレイラインは、リングディレイラインを構成する負論理素子としてNAND、又はNORの論理素子を用いることができる。各負論理素子は1つの素子を単位として遅延素子を構成し、(a)負論理素子を環状連結することにより遅延回路を構成する。本願発明のリングディレイラインにおいて、環状連結される各負論理素子は、1個の素子を単位として遅延素子を構成するため、従来の2つのインバータを連結した遅延ユニットDUのように2個の素子を単位として遅延素子を構成する場合と比較して遅延素子の個数に対して、ラッチで読み取る信号数を増加させることができる。
負論理素子は、入力状態に応じて、周回するパルス信号を反転して出力する。負論理素子は、環状連結する3個の負論理素子において、(c)前段の負論理素子の出力、及び前々段の負論理素子の出力を入力する。負論理素子は、前段の負論理素子の出力と前前段の負論理素子の出力に基づいて、その負論理素子の出力を決定する。負論理素子の出力は2つの入力状態によって定まる。負論理素子は、2つの入力が共に“0”である場合は“1”を出力し、2つの入力が共に“1”である場合は“0”を出力し、2つの入力の何れかが“1”で他が“0”である場合は全て“1”又は“0”を出力するため、3個の負論理素子を単位としてパルス信号が周回する。
したがって、負論理素子は2入力素子とし、
・その負論理素子の前段の負論理素子の出力を入力する第1の入力端子
・その負論理素子の前前段の負論理素子の出力を入力する第2の入力端子
を備える。
本願発明のリングディレイラインは、(b)環状連結される負論理素子の個数を(3n+1)個(n≧1の整数)とする。この構成は、3個の負論理素子を単位とするパルス信号の周回において、リングディレイラインを周回して元に戻った際、周回した後のパルス信号と元のパルス信号が同信号となって周回が停止することを避けるためである。
環状連結において連続する負論理素子の間に偶数個のインバータを備える構成とすることができる。インバータは、入力を反転して出力する論理素子であり、偶数個のインバータの出力は入力と同じ信号となるため遅延素子として用いることができる。インバータの個数を増減することによって、リングディレイラインを周回する時間を調整することができる。
本願発明のリングディレイラインは、低消費電力化を実現する形態として、負論理素子であるNAND、NORの論理素子とインバータとの組み合わせによって複数の形態とすることができる。
1.NANDのみによる形態
2.NORのみによる形態
3.NANDとインバータとの組み合わせによる形態
4.NORとインバータとの組み合わせによる形態
リングディレイラインにおいて、環状連結する負論理素子の何れか、又は環状連結する負論理素子の間に設けたインバータの何れかでパルス信号が反転するとパルス信号の周回が開始する。
(反転開始)
負論理素子のパルス信号の反転は、その負論理素子に開始信号を入力する第1の形態、又は環状連結する負論理素子の間に接続したインバータの何れかを負論理素子に置き換え、置き換えた負論理素子に開始信号を入力する第2の形態によって行うことができる。
パルス信号の反転開始の第1の形態は、環状連結される負論理素子の内の一つの負論理素子を3入力素子とし、
・その負論理素子の前段の負論理素子の出力を入力する第1の入力端子
・その負論理素子の前前段の負論理素子の出力を入力する第2の入力端子
・その負論理素子の反転動作を開始する開始信号を入力する第3の入力端子
を備える。この場合、3つの入力が共に“0”である場合は“1”を出力し、3つの入力が共に“1”である場合は“0”を出力し、3つの入力の何れかが“1”で他が“0”である場合は全て“1”又は“0”を出力する。(以下、4つ以上の入力の場合も、同様である。)
反転開始のための開始信号を入力しない負論理素子は第1の入力端子と第2の入力端子を備えるのに対して、反転開始を行う負論理素子は、第1の入力端子及び第2の入力端子に加えて、開始信号を入力する第3の入力端子を備え、第3の入力端子に開始信号を入力することによって、負論理素子の反転動作を開始する。
パルス信号の反転開始の第2の形態は、環状連結される負論理素子の間に設けた偶数個のインバータの内の一つのインバータを2入力素子の負論理素子に置き換え、
・その負論理素子の前段のインバータの出力を入力する第4の入力端子
・その負論理素子の後段にある、環状連結される負論理素子の反転動作を開始する開始信号を入力する第5の入力端子
を備える。
反転開始を行わないインバータは前段のインバータの出力を入力する第4の入力端子のみを備えるのに対して、反転開始を行うインバータに置き換えた負論理素子は、第4の入力端子に加えて、開始信号を入力する第5の入力端子を備え、第5の入力端子に開始信号を入力することによって、その後に連接される負論理素子の反転動作を開始する。
本願発明のA/D変換回路は、時間軸計測(Time to Digital Converter:TDC)型A/D変換器(TAD)であり、本願発明のリングディレイラインと、所定時間の間にリングディレイライン内でパルス信号が通過した負論理素子の段数に対応する数値データを生成する符号化回路とを備える。
リングディレイラインの負論理素子及びインバータは、各負論理素子及びインバータに入力する入力信号の電圧レベルに応じた遅延時間でパルス信号を遅延させ、符号化回路は、生成する数値データを前記入力信号の電圧レベルを表すA/D変換データとして出力する。
以上説明したように、本願発明のリングディレイライン及びA/D変換器は、
・リングディレイラインを低消費電力化し、A/D変換器の消費電力を低減する
・リングディレイラインにおいて、発振している全ての時間においてパルス変化の発生を1ヶ所とすることで消費電力を低減する
・遅延ユニットDUを用いない構成とし、遅延ユニットDUからのラッチの読み取り数の低減を解消する
ことができる。
本願発明のリングディレイラインの概略構成を説明するための図である。 本願発明のNANDのみによる回路構成を説明するための図である。 NAND個数が(3n+1)の本願発明のNANDのみによる動作のタイミングチャートである。 (3n)個のNANDのみによる動作のタイミングチャートである。 (3n+2)個のNANDのみによる動作のタイミングチャートである。 本願発明のNORのみによる回路構成を説明するための図である。 NORの個数が(3n+1)の本願発明のNORのみによる動作のタイミングチャートである。 (3n)個のNORのみによる動作のタイミングチャートである。 (3n+2)個のNANDのみによる動作のタイミングチャートである。 本願発明のNANDとインバータによる回路構成を説明するための図である。 本願発明のNANDとインバータによる動作のタイミングチャートである。 本願発明のNANDとインバータによる動作のタイミングチャートである。 本願発明のNORとインバータによる回路構成を説明するための図である。 本願発明のNORとインバータによる動作のタイミングチャートである。 本願発明のNORとインバータによる動作のタイミングチャートである。 TDC型A/D変換器の回路構成を説明するための図である。 消費電力の比較図である。 遅延ユニットDUの構成例、及び遅延ユニットDUの遅延時間と入力電圧Vinとの関係を示す図である。 基本型RDLの基本構成、遅延ユニットDUを用いた基本構成を示す図である。 基本型RDLを用いたTADの消費電力例を示す図である。 遅延ユニット32段で構成された基本型RDLを示す図である。 遅延ユニット32段で構成された基本型RDLによる動作のタイミングチャートである。
以下、本願発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。以下、図1を用いて本願発明のリングディレイラインの概略構成を説明し、図2−5を用いて負論理素子としてNANDのみを用いたリングディレイラインの概略構成を説明し、図6−9を用いて負論理素子としてNORのみを用いたリングディレイラインの概略構成を説明し、図10−12を用いて負論理素子としてNANDとインバータとによって構成したリングディレイラインの概略構成を説明し、図13−15を用いて負論理素子としてNORとインバータとによって構成したリングディレイラインの概略構成を説明する。また、図16を用いてTDC型のA/D変換回路の概略構成を説明する。また、図17を用いて本願発明の消費電力の低減効果を説明する。
(リングディレイラインの概要)
図1(a)は本願発明のリングディレイラインの概要を説明するための図である。本願発明のリングディレイラインは、2以上のパルス信号の負論理演算を出力する負論理素子を環状連結して遅延回路を構成するリングディレイラインであって、以下の構成を備える。
(a) 環状連結される負論理素子の個数は(3n+1)個(n≧1の整数)である。
(b) 各負論理素子に入力するパルス信号は、前記環状連結において前段の負論理素子の出力、及び前々段の負論理素子の出力である。
図1(a)において、リングディレイライン(RDL)1は、(3n+1)個(nは1以上の整数)の負論理素子を備える。これらの負論理素子は、3段の負論理素子G(i)(符号1a),G(i−1)(符号1b),及びG(i−2)(符号1c)を一構成単位(符号11、12,13)として連結すると共に、1段の負論理素子G(j)(符号1d)を連結することによって、全個数が(3n+1)個の負論理素子が環状に連結される。
図1(a)では、一構成単位を成す3段の負論理素子G(i),G(i−1),及びG(i−2)の連結構成をG−1(符号11)で表し、G−1(11)に連結する3段の負論理素子からなる構成をG−2(符号12)で表し、環状に連結した最後の3段の負論理素子からなる構成をG−3n(符号13)で表し、1段の負論理素子をG(j)(符号1d)で表している。なお、図1(a)において信号の流れは右から左である。
G−1(符号11)の連結構成は、3段の負論理素子G(i),G(i−1),及びG(i−2)(符号1a〜1c)を連結すると共に、負論理素子G(i)(符号1a)の一方の入力端には前段の負論理素子G(i−1)(符号1b)の出力P(i−1)を入力し、他方の入力端には前前段の負論理素子G(i−2)(符号1c)の出力P(i−2)を入力し、負論理演算の出力P(i)を出力する。
図1(b)は、出力P(*)の遷移状態の例を示している。(負論理素子としてNAND素子を用いた場合で示す。)連結構成G−1(符号11)の出力P(i−2),P(i−1),P(i)の出力状態は、次の連結構成G−2(符号12)の出力P(i+1),P(i+2),P(i+3)の出力状態と同じ出力状態となる。環状連結される連結構成G−3(図示していない)からG−3n(符号13)までの出力状態についても同じ出力状態となる。
連結構成G−3n(符号13)に続けて、連結構成G−1(符号11)を連結して環状連結を構成すると、連結構成G−3n(符号13)の出力状態は連結構成G−1(符号11)の状態と一致するためパルス信号の周回は停止する。本願発明のリングディレイラインは、連結構成G−3nと連結構成G−1との間に負論理素子G(j)を設けることによってG−3nの出力状態とG−1の状態との一致を避け、これによってパルス信号は周回を可能とする。
●(負論理素子の個数(3n+1))
以下、環状連結した負論理素子のリングディレイラインをパルス信号が周回するには、リングディレイラインを構成する負論理素子の個数が(3n+1)個であることを説明する。ここでは、負論理素子としてNANDを用いて説明する。
負論理素子(NAND)の個数mが(3n+1)個(n≧1の整数)であることは、NANDを連結して構成されるリングディレイラインの動作において、個数mを3で割った余りによる場合分けにおいて、余りが1となる、m≡1(mod 3)であることに相当する。各場合分けの発振状態は以下のようになる。
・m≡0(mod 3)の場合:リングディレイラインのパルス信号は周回せず発振しない。
・m≡1(mod 3)の場合:リングディレイラインのパルス信号は1ヶ所ずつ変化して周回して発振する。
・m≡2(mod 3)の場合:リングディレイラインのパルス信号は2ヶ所ずつ変化して周回して発振する。
なお、m≡0(mod 3)はNANDの個数m(≧4)が3n個(n≧1の整数)に対応し、m≡2(mod 3)はNANDの個数m(≧4)が(3n+2)個(n≧1の整数)に対応する。
負論理素子の個数が(3n+1)個であることは、以下の2つの条件(A),(B)を満たすことで成り立つ。
(A) リングディレイラインにおいて1ヶ所ずつ変化するように発振させるためにはm≡1(mod 3)でなければならない。
(B) リングディレイラインを周回する信号の状態変化において、m≡1(mod 3)であれば必ず1ヶ所ずつ変化するようにして発振する。
((A)の条件)
はじめに、(A)の条件について説明する。(開始信号PAの入力やNANDの番号付けに関しては図2(b)を参照されたい。)
各NANDの番号を1,2,…,mとし、番号iのNANDの初期状態をP(i)で表して、開始信号PAを入力したNANDの番号を1,2とすると、
P(1)=P(2)=1
となり、番号3,4,…, mのNANDの初期状態は以下の漸化式で表される。
この漸化式から各NANDの初期状態P(i)は以下で表される。
開始信号をPA=1とした後の最初の変化について見ると、NAND1の出力は以下の式で表される。この式はm≡2(mod 3)のときにNAND1の出力が最初に変化することを示している。
また、NAND2の出力は以下の式で表される。この式は、m≡1,2(mod 3)のときはNAND2の出力が最初に変化することを示している。
したがって、
m≡0(mod 3)の場合:NANDの出力は変化しない。
m≡1(mod 3)の場合:NAND2の出力が最初に変化する。
m≡2(mod 3)の場合:NAND1,2の出力が最初に変化する。
となり、1ヶ所ずつ変化するように発振させるためにはm≡1(mod 3)でなければならないことを示している。
上記から、条件(A)の、リングディレイラインにおいて1ヶ所ずつ変化するように発振させるためにはm≡1(mod 3)でなければならないことが示される。
((B)の条件)
次に、(B)の状態変化の条件について説明する。ここでは、m≡1(mod 3)であれば必ず1ヶ所ずつ変化するようにして発振することを、漸化式を用いて説明する。
(B)の条件の説明では各NANDの番号を1,2,…,mから整数環Zのmを法とする剰余環Z/mZの元0,1,…,m−1に変更する。この変更は、数式においてNANDの番号による場合分けを避けるためである。時刻tにおける番号iのNANDの出力をP(i,t)で表したとき、初期(t=0)の状態と開始信号PA=1とした後(t≧1)の状態は、それぞれ以下の漸化式で表される。
上記した漸化式で表されるNAND出力P(i,t)において、時刻tの出力と時刻t+2の出力との間には以下の定理1.で示される関係がある。
定理1.任意のi,tでP(i,t)=P(i+3,t+2)
この定理1.は、時刻t+2のときの各NANDの出力は、時刻tのときの各NANDの出力に対してNANDが3つ分だけずれた位置にあるNANDの出力と等しいことを意味している。
t≦2のときにm≡1(mod 3)であれば必ず1ヶ所ずつ変化して発振することを示すことができれば、定理1.から導かれる後述の定理3.を用いて、数学的帰納法によって任意のtでm≡1(mod 3)であれば必ず1ヶ所ずつ変化して発振することを示すことができる。
そこで、次に、t≦2のときにm≡1(mod 3)であれば必ず1ヶ所ずつ変化して発振することを、t=0,t=1,及びt=2におけるP(i,t)を具体的に求めて説明する。
・t=0のとき:
P(0,0)=P(1,0)=1,P(2,0)=0,P(3,0)=1であり、i=4,5,…,m-1のときのP(i,0)は次の定理2.から求めることができる。
定理2.i=4,5,…,m-1のときP(i,0)=P(i-3,0)が成り立つ。
定理2.は初期状態(t=0)において、番号が4以上のNANDの出力P(i,0)は、3つ前のNANDの出力P(i-3,0)と等しいことを意味している。
・t=0のとき:
この定理2.から、t=0の場合のP(i,0)は以下である。
・t=1のとき:
i=2,3,…,m-1のときは、P(i,0)の漸化式とt=1としたときのP(i,t)の漸化式とからP(i,1)=P(i,0)であるため、時刻t=0から時刻t=1になるときに出力が変化する可能性があるNANDはi=0,1である。P(0,1),P(1,1)は以下の式で表される。
この式は、t=1のときは、
m≡0(mod 3)の場合:NANDの出力は変化しない。
m≡1(mod 3)の場合:番号i=1のNANDの出力が変化する。
m≡2(mod 3)の場合:番号i=0,1のNANDの出力が変化する。
であることを示している。
・t=2のとき:
t=2のときにおいて、i=4,5,…,m-1の場合nは定理1及び定理2からP(i,2)=P(i,1)であり、i=3の場合には定理1からP(3,2)=P(0,0)=P(3,0)=P(3,1)であり、i=0の場合にはm≧4よりP(i-2,0)=P(i-2,1),P(i-1,0)=P(i-1,1)でありP(i,2)=P(i,1)であるため、時刻t=1から時刻t=2になるときに出力が変化する可能性があるNANDはi=1,2である。P(1,2),P(2,2)は以下の式で表される。
この式は、t=2のときは、
m≡0(mod 3)の場合:NANDの出力は変化しない。
m≡1(mod 3)の場合:番号i=2のNANDの出力が変化する。
m≡2(mod 3)の場合:番号i=1,2のNANDの出力が変化する。
であることを示している。
上記から、t≦2のときにm≡1(mod 3)であれば必ず1ヶ所ずつ変化するようにして発振することが示される。
次に、任意のtでm≡1(mod 3)であれば必ず1ヶ所ずつ変化して発振することを説明する。
定理1.からP(i,t)=P(i,t+1)⇔P(i+3,t+2)=P(i+3,t+3)が成り立つことから、以下の定理3.が得られる。
定理3.時刻tから時刻t+1になるときに出力が変化するNANDの個数({i|P(i,t)≠P(i,t+1) }の元の個数)と、時刻t+2から時刻t+3になるときに出力が変化するNANDの個数({i|P(i,t+2)≠P(i,t+3) }の元の個数)が等しい。
定理3.から、時刻t=0から時刻t=1になるときに出力が変化するNANDの個数と、時刻t=1から時刻t=2になるときに出力が変化するNANDの個数から、その後で出力が変化するNANDの個数を求めることができる。
上記から、m≡0,1,2(mod 3)の各場合について出力が変化するNANDの個数は以下の表1で表すことができる。
表1と定理3.とから、以下の関係となることが示される。
m≡0(mod 3)の場合:NANDの出力は変化しない。
m≡1(mod 3)の場合:常に1ヶ所ずつ変化するように発振する。
m≡2(mod 3)の場合:常に2ヶ所ずつ変化するように発振する。
上記から、(B)の条件である、リングディレイラインを周回する信号の状態変化において、m≡1(mod 3)であれば必ず1ヶ所ずつ変化するようにして発振することが示される。
(負論理素子を2のべき乗とするときの負論理素子の個数)
A/D変換器は、通常、変換してデジタル値を2のべき乗で表す。本願発明のリングディレイラインを用いてA/D変換器を構成する際には、変換したデジタル値が2のべき乗で表されることが後処理において望ましい。この要求からリングディレイラインを構成する負論理素子の個数は、2のべき乗の内、3で割って1余るものの個数は4のべき乗個であることが求められる。
負論理素子の個数が4のべき乗個であることは、例えば、以下の合同式を用いて説明することができる。
負論理素子の個数が2のべき乗の内、3で割って1余るものの個数は4のべき乗個であることの条件は以下の合同式で表される。
2≡1(mod 3)
この合同式において、べき乗数の指数を偶数と奇数とで分けると、
(2n)≡1(mod 3)
(2n+1)≡2(mod 3)
となる。
このことから、2のべき乗を3で割った余りが1となるのは、べき乗の指数が偶数のみである。べき乗の指数が偶数のみであることは2(2n)で表され、これを変形して2(2n)=(22)n=4nとなることから、2のべき乗の内で3で割って1余るものの個数は4のべき乗個であることが示される。
なお、上記で示した各定理は、本願発明のリングディレイラインの構成について、本願発明の発明者が見出した定理である。
(構成例)
以下、リングディレイラインを構成する負論理素子として、NANDのみによる回路構成、NORのみによる回路構成、NANDとインバータによる回路構成、NORとインバータによる回路構成について説明する。
各回路構成の説明において、NAND又はNORの反転動作を開始する開始信号(PA)について、開始信号(PA)の入力がない回路構成と開始信号(PA)の入力がある回路構成を示している。
リングディレイラインの初期状態において、開始信号(PA)を用いた場合、開始信号(PA)がNANDを用いた回路では“0”、NORを用いた回路では“1”の状態にある場合には信号反転が起きないためパルス信号は周回せず発振状態とならない。この停止状態において、開始信号(PA)を反転させることによって、リングディレイラインにおいてパルス信号が周回して発振状態に切り替わる。
パルス信号の周回は、リングディレイライン上の負論理素子の信号状態を切り替えることで開始させることができるため、リングディレイライン上の負論理素子への開始信号(PA)を加えることによって負論理素子の信号状態を反転させることに限らず、例えば、リングディレイラインを構成する負論理素子への高周波成分の印加等によって負論理素子の信号状態に変化を誘導させる等、その他の手段によって行うことができる。例えば、印加する入力電圧の内、動作開始時点において何れかの負論理素子に印加する入力電圧を異ならせる、何れかの負論理素子と入力信号源との間にインピーダンスを接続する等の構成によって行い、負論理素子に対して信号状態の反転動作を誘起させる高周波成分を印加することが考えられる。
以下、各回路構成例において、開始信号(PA)の入力がない回路構成と開始信号(PA)の入力がある回路構成を示す。
(NANDのみによる回路構成)
NANDのみによる回路構成について、図2の回路構成を説明するための図、図3〜5のタイミングチャートを用いて説明する。図2(a)は、NANDの反転動作を開始する開始信号(PA)の入力がない回路構成を示し、図2(b)はNANDの反転動作を開始する開始信号(PA)の入力がある回路構成を示している。
NANDのみによるリングディレイラインは、NANDを環状に連結して構成され、各NANDは、環状連結において、各NANDの入力を1つ前のNANDの出力と、2つ前のNANDの出力とする回路構成である。
図2(a)のリングディレイラインの回路構成は、(3n+1)個のNANDを環状に連結して構成される。図2(b)のリングディレイラインの回路構成は16個のNANDを環状に連結し、開始信号PAを入力する構成例を示している。ここでは、各NANDを番号1〜16を用いてNAND1〜NAND16で示す。各NANDの入力端には1つ前のNANDの出力と、2つ前のNANDの出力が入力される。例えば、NAND8の入力端には、NAND7の出力P7とNAND6の出力P6が入力される。
また、NAND1とNAND2を3入力素子とし、それぞれ前段のNANDの出力P16と出力P1、及び前々段のNANDの出力P15と出力P16が入力されると共に、開始信号PAが入力される。開始信号PAは、発振させる前は“0”としておき、発振させるときは“0”から“1”に変化させる。なお、(a)のように開始信号PAがない場合は、回路への電源ONの時の擾乱により発振が開始し、電源OFFまで発振が続行する。ただし、開始信号PAがない場合には確実に同様の発振とならない場合もありうるので、確実な発振動作をさせるためには開始信号PAを用いる方がよい。
図3〜図5は、それぞれNANDの個数が16個(=(3n+1))、15個(=(3n))、及び17個(=(3n+2))であるときのタイミングチャートを示している。なお、各図において、縦方向に各NANDを示し、横方向に時間を示し、PAは開始信号を示している。
図3は、NANDの個数が16個(=(3n+1))のときには常に1ヶ所ずつ変化するように発振していることを示し、図4は、NANDの個数が15個(=(3n))のときには発振しないことを示し、図5は、NANDの個数が17個(=(3n+2))のときには常に2ヶ所ずつ変化するように発振していることを示している。例えば、時間軸1の時にはNo.1とNo.2が1から“0”に変化し、時間軸2の時にはNo.2とNo.3が“0”から“1”に変化している。
(NORのみによる回路構成)
NORのみによる回路構成について、図6の回路構成を説明するための図、図7〜9のタイミングチャートを用いて説明する。図6(a)は、NORの反転動作を開始する開始信号(PA)の入力がない回路構成を示し、図6(b)はNORの反転動作を開始する開始信号(PA)の入力がある回路構成を示している。
NORのみによるリングディレイラインはNORを環状に連結し、各NORは、環状連結において、各NORの入力を1つ前のORの出力と、2つ前のNORの出力とする回路構成である。
図6(a)のリングディレイラインの回路構成は、(3n+1)個のNORを環状に連結して構成される。図6(b)の回路構成は16個のNORを環状に連結した構成例を示している。ここでは、各NORを、番号1〜16を用いてNOR1〜NOR16で示す。各NORの入力端には1つ前のNORの出力と、2つ前のNORの出力が入力される。例えば、NOR8の入力端には、NOR7の出力P7とNOR6の出力P6が入力される。
また、NOR1とNOR2を3入力素子とし、それぞれ前段のNORの出力P16と出力P1、及び前々段のNORの出力P15と出力P16が入力されると共に、開始信号PAが入力される。開始信号PAは、発振させる前は“1”としておき、発振させるときは“1”から“0”に変化させる。
図7〜図9は、それぞれNORの個数が16個(=(3n+1))、15個(=(3n))、及び17個(=(3n+2))であるときのタイミングチャートを示している。なお、各図において、縦方向に各NORを示し、横方向に時間を示し、PAは開始信号を示している。
図7は、NORの個数が16個(=(3n+1))のときには常に1ヶ所ずつ変化するように発振していることを示し、図8は、NORの個数が15個(=(3n))のときには発振しないことを示し、図9は、NORの個数が17個(=(3n+2))のときには常に2ヶ所ずつ変化するように発振していることを示している。
(NANDとインバータによる回路構成)
NANDとインバータによる回路構成について、図10の回路構成を説明するための図、図11、12のタイミングチャートを用いて説明する。図10(a)は、NANDの反転動作を開始する開始信号(PA)の入力がない回路構成を示し、図10(b),(c)はNANDの反転動作を開始する開始信号(PA)の入力がある回路構成を示している。
NANDとインバータによるリングディレイラインは、NANDを環状に連結すると共に、リングディレイライン上において隣り合うNANDの間に偶数個のインバータを接続する構成である。各NANDは、環状連結において、1つ前のNANDの出力と、2つ前のNANDの出力を入力する。隣り合うNANDの間には偶数個のインバータが接続されている。各NANDには、それぞれ偶数個のインバータを経た後、1つ前のNANDの出力及び2つ前のNANDの出力が入力される。インバータは偶数個であるため、各NANDに入力される信号は、1つ前のNANDの出力及び2つ前のNANDの出力は反転することなく同じ信号となる。NAND間に接続されたインバータは、NANDと同様に信号Pを出力する。インバータを接続することによって出力の信号数を調整することができる。
図10(a)は開始信号(PA)の入力がない回路構成を示し、3n+1個のNANDを連結すると共に、各NANDの間に偶数個のインバータを接続する。図10(b)の回路構成は3n+1個のNANDを環状に連結し、各NANDの間の一つに開始信号PAを入力するNANDと奇数個のインバータとを接続し、他のNANDの間には偶数個のインバータを接続する。図10(c)の回路構成は3n+1個のNANDを環状に連結し、各NANDの間に偶数個のインバータを接続する。
(2入力のNAND構成)
図10(b)の回路構成は、開始信号を入力する構成として、1個のインバータに代えて1個の2入力のNANDを設ける構成である。開始信号用NANDが備える2つの入力端において、一方の入力端には前段のNANDの出力が入力され、他方の入力端には開始信号PAが入力される。
NAND1,NAND8、NAND17,及びNAND24を環状に連結するとともに各NAND間にインバータを備える。NAND1とNAND8との間に偶数個のインバータ2〜インバータ7を接続し、NAND8とNAND17との間に偶数個のインバータ9〜インバータ16を接続し、NAND24とNAND1との間に偶数個のインバータ25〜インバータ32を接続する。NAND17とNAND24との間には、NAND18と奇数個のインバータ19〜インバータ23を接続する。この構成のリングディレイラインでは、NANDとインバータとを合わせて32段の負論理素子で構成される。
NAND1とNAND8との間のインバータは偶数個であるため、NAND1の出力である信号P1と、NAND8に入力される信号P7とは反転しておらず同符号の信号である。同様に、NAND8とNAND17との間のインバータは偶数個であるため、NAND8の出力である信号P8と、NAND17に入力される信号P16とは反転しておらず同符号の信号であり、NAND24とNAND1との間のインバータは偶数個であるため、NAND24の出力である信号P24と、NAND1に入力される信号P32とは反転しておらず同符号の信号である。
また、NAND17とNAND24との間には、開始信号PAを入力するNAND18と奇数個のインバータ(19〜23)が設けられるが、NAND18も負論理素子であって符号が反転するため、符号反転については偶数個のインバータと同様に作用し、NAND17の出力である信号P17と、NAND24に入力される信号P23とは反転することなく同符号の信号となる。
(3入力のNAND構成)
図10(c)の回路構成は、開始信号を入力する構成として、3入力のNANDを設ける構成である。
NAND1,NAND8、NAND17,及びNAND24を環状に連結するとともに、NAND17及びNAND24は2入力素子とするが、NAND1及びNAND8は開始信号PAを入力するために3入力素子とする。
NAND1とNAND8との間に偶数個のインバータ2〜インバータ7を接続し、NAND8とNAND17との間に偶数個のインバータ9〜インバータ16を接続し、NAND17とNAND24との間に、偶数個のインバータ18〜インバータ23を接続し、NAND24とNAND1との間に偶数個のインバータ25〜インバータ32を接続する。この構成のリングディレイラインは、NANDとインバータを合わせて32段の負論理素子で構成される。
NAND1とNAND8との間のインバータは偶数個であるため、NAND1の出力である信号P1と、NAND8に入力される信号P7とは反転しておらず同符号の信号である。同様に、NAND8とNAND17との間のインバータは偶数個であるため、NAND8の出力である信号P8と、NAND17に入力される信号P16とは反転しておらず同符号の信号であり、NAND17とNAND24との間のインバータは偶数個であるため、NAND17の出力である信号P17と、NAND24に入力される信号P23とは反転しておらず同符号の信号であり、NAND24とNAND1との間のインバータは偶数個であるため、NAND24の出力である信号P24と、NAND1に入力される信号P32とは反転しておらず同符号の信号である。
NAND1は3入力素子とし、前段のNAND24に対応するインバータ32の出力P32、及び前々段のNAND17に対応するインバータ23の出力P23が入力されると共に、開始信号PAが入力される。同様に、NAND8は3入力素子とし、前段のNAND1に対応するインバータ7の出力P7、及び前々段のNAND24に対応するインバータ32の出力P32が入力されると共に、開始信号PAが入力される。
開始信号PAは、発振させる前は“0”としておき、発振させるときに“0”から“1”に変化させる。
図11は、図10(b)に示した、開始信号PAを入力する機構として、インバータを2入力のNANDに置き換えた構成を備えるリングディレイラインのタイミングチャートを示している。この構成は、開始信号入力用のNAND18を除く4個のNAND(NAND1,8,17,24)を備える構成に相当する。
図12は、図10(c)に示した、開始信号PAを入力する機構として、2個の3入力のNANDを備える構成のリングディレイラインのタイミングチャートを示している。この構成は、開始信号入力用のNAND1,8を含めて4個のNAND(NAND1,8,17,24)を備える構成に相当する。
(NORとインバータによる構成)
NORとインバータによる回路構成について、図13の回路構成を説明するための図、及び図14、15のタイミングチャートを用いて説明する。図13(a)は、NORの反転動作を開始する開始信号(PA)の入力がない回路構成を示し、図13(b),(c)はNORの反転動作を開始する開始信号(PA)の入力がある回路構成を示している。
NORとインバータによるリングディレイラインは、NORを環状に連結すると共に、リングディレイライン上において隣り合うNORの間に偶数個のインバータを接続する構成である。各NORは、環状連結において、1つ前のNORの出力と、2つ前のNORの出力を入力する。隣り合うNORの間には偶数個のインバータが接続される。各NORには、それぞれ偶数個のインバータを経た後、1つ前のNORの出力及び2つ前のNORの出力が入力される。インバータは偶数個であるため、各NORに入力される信号は、1つ前のNORの出力及び2つ前のNORの出力は反転することなく同じ信号となる。NOR間に接続されたインバータは、NORと同様に信号Pを出力する。インバータを接続することによって出力の信号数を調整することができる。
図13(a)は開始信号(PA)の入力がない回路構成を示し、3n+1個のNORを連結すると共に、各NORの間に偶数個のインバータを接続する。図13(b)の回路構成は3n+1個のNORを環状に連結し、各NORの間の一つに開始信号PAを入力するNORと奇数個のインバータとを接続し、他のNORの間には偶数個のインバータを接続する。図13(c)の回路構成は3n+1個のNORを環状に連結し、各NORの間に偶数個のインバータを接続する。
(2入力のNOR構成)
図13(b)の回路構成は、開始信号を入力する構成として、1個のインバータに代えて1個のNORを設ける構成である。開始信号用のNORが備える2つの入力端において、一方の入力端には前段のNORの出力が入力され、他方の入力端には開始信号PAが入力される。
NOR1,NOR8、NOR17,及びNOR24を環状に連結するとともに各NOR間にインバータを備える。NOR1とNOR8との間に偶数個のインバータ2〜インバータ7を接続し、NOR8とNOR17との間に偶数個のインバータ9〜インバータ16を接続し、NOR24とNOR1との間に偶数個のインバータ25〜インバータ32を接続する。NOR17とNOR24との間には、NOR18と奇数個のインバータ19〜インバータ23を接続する。この構成のリングディレイラインは、NORとインバータとを合わせて32段の負論理素子で構成される。
NOR1とNOR8との間のインバータは偶数個であるため、NOR1の出力である信号P1と、NOR8に入力される信号P7とは反転しておらず同符号の信号である。同様に、NOR8とNOR17との間のインバータは偶数個であるため、NOR8の出力である信号P8と、NOR17に入力される信号P16とは反転しておらず同符号の信号であり、NOR24とNOR1との間のインバータは偶数個であるため、NOR24の出力である信号P24と、NOR1に入力される信号P32とは反転しておらず同符号の信号である。
また、NOR17とNOR24との間には、開始信号PAを入力するNOR18と奇数個のインバータ(19〜23)が設けられるが、NOR18も負論理素子であって符号が反転するため、符号反転については偶数個のインバータと同様に作用し、NOR17の出力である信号P17と、NOR24に入力される信号P23とは反転することなく同符号の信号となる。
(3入力のNOR構成)
図13(c)の回路構成は、開始信号を入力する構成として、3入力のNORを設ける構成である。
NOR1,NOR8、NOR17,及びNOR24を環状に連結するとともに、NOR17及びNOR24は2入力素子とするが、NOR1及びNOR8は開始信号PAを入力するために3入力素子とする。
NOR1とNOR8との間に偶数個のインバータ2〜インバータ7を接続し、NOR8とNOR17との間に偶数個のインバータ9〜インバータ16を接続し、NOR17とNOR24との間に、偶数個のインバータ18〜インバータ23を接続し、NOR24とNOR1との間に偶数個のインバータ25〜インバータ32を接続する。この構成のリングディレイラインは、NORとインバータとを合わせて32段の負論理素子で構成される。
NOR1とNOR8との間のインバータは偶数個であるため、NOR1の出力である信号P1と、NOR8に入力される信号P7とは反転しておらず同符号の信号である。同様に、NOR8とNOR17との間のインバータは偶数個であるため、NOR8の出力である信号P8と、NOR17に入力される信号P16とは反転しておらず同符号の信号であり、NOR17とNOR24との間のインバータは偶数個であるため、NOR17の出力である信号P17と、NOR24に入力される信号P23とは反転しておらず同符号の信号であり、NOR24とNOR1との間のインバータは偶数個であるため、NOR24の出力である信号P24と、NOR1に入力される信号P32とは反転しておらず同符号の信号である。
NOR1は3入力素子とし、前段のNOR24に対応するインバータ32の出力P32、及び前々段のNOR17に対応するインバータ23の出力P23が入力されると共に、開始信号PAが入力される。同様に、NOR8は3入力素子とし、前段のNOR1に対応するインバータ7の出力P7、及び前々段のNOR24に対応するインバータ32の出力P32が入力されると共に、開始信号PAが入力される。
開始信号PAは、発振させる前は“1”としておき、発振させるときに“1”から“0”に変化させる。
図14は、図13(b)に示した、開始信号PAを入力する機構としてインバータを2入力のNORに置き換えた構成を備えるリングディレイラインのタイミングチャートを示している。この構成は、開始信号入力用のNOR18を除く4個のNOR(NOR1,8,17,24)を備える構成に相当する。
図15は、図13(c)に示した、開始信号PAを入力する機構として、2個の3入力のNORを備える構成のリングディレイラインのタイミングチャートを示している。この構成は、開始信号入力用のNOR1,8を含めて4個のNOR(NOR1,8,17,24)を備える構成に相当する。
(TDC型A/D変換回路)
図16はTDC型A/D変換器の回路構成を説明するための図である。図16に示す回路構成は公知の概略構成である。TDC型A/D変換器100は、リングディレイライン(RDL)101,ラッチ102,エンコーダ103,カウンタ104等により構成される。
開始信号PAが入力されるとリングディレイライン101においてパルス信号が周回を始める。パルス信号が周回動作を行っている間にクロックが立ち上がると、ラッチ102とエンコーダ103はリングディレイライン101内でのパルス信号の到達位置を検出する。また、カウンタ104は、パルス信号がリングディレイライン101を周回した回数を計数する。エンコーダ103とカウンタ104の値は、開始信号PAが入力してからパルス信号がリングディレイライン101内を伝搬した負論理素子の個数に相当している。
エンコーダ103 から出力されるaビットのデジタルデータは、入力信号(入力電圧Vin) の信号レベルを表す下位ビットデータとされ、カウンタ104によるカウント値のbビットのデジタルデータは、入力信号の信号レベルを表す上位ビットデータとされて、合計したnビット(n=a+b) のデジタルデータがA/D変換の値として出力される。
(実施例)
以下、各リングディレイラインを用いたTDC型A/D変換回路のシミュレーションについて説明する。
以下のシミュレーションでは、従来の基本型RDLと本願発明のRDLの構成を比較している。本願発明のRDLとして、NAND5個のRDL,NANDのみのRDL,及びNORのみのRDLを用いている。なお、NAND5個のRDLは、(3n+1)個のNANDと開始信号用のNANDとインバータとの構成例である。
以下の表2はシミュレーションに用いた各RDLの論理素子数を示し、表3はシミュレーション条件を示している。A/D変換のビット数は何れも13ビットとしている。
図17は消費電力の比較を示している。図17(a)は各RDLの消費電力のシミュレーションによる比較結果であり、図17(b)は各TADの消費電力のシミュレーションによる比較結果である。
図17(a)、(b)の比較結果によれば、各RDL単体での消費電力及びTAD全体での消費電力のいずれにおいても、NORのみのRDL、NANDのみのRDL、NAND5個のRDLの構成は、基本型RDLより消費電力が少なく、本願発明の構成例の中ではNORのみのRDLが最も消費電力が少ないことを示している。
図17(c)は各TADの入出力特性を示し、表4は入出力特性の直線からの誤差(非直線性誤差)と電圧分解能を示している。
本願発明のRDLを用いたTADは、従来の基本型TADよりも非直線性誤差が低減されている。また、電圧分解能については、NAND5個のRDLを用いたTADは、従来の基本型RDLを用いたTADよりも約60%向上している。
(低消費電力化の効果)
本願発明のリングディレイラインの
1.NANDのみによる形態
2.NORのみによる形態
3.NANDとインバータとの組み合わせによる形態
4.NORとインバータとの組み合わせによる形態
の各形態は、以下の点において低消費電力化することができる。
(1)同時に変化する信号数:
従来の基本型RDLは、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジが周回するため、発振しているほぼ全ての時間で2ヶ所が変化する。これに対して、本願発明の1.〜4.のリングディレイラインの各形態は、発振している全ての時間で1ヶ所のみが変化し、リングディレイライン内を周回するエッジにおいて、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジは同時に周回しない構成である。変化する部分が低減するため消費電力は低減する。
(2)配線長の短縮:
NANDとインバータとの組み合わせによる3.の形態、及びNORとインバータとの組み合わせによる4.の形態のリングディレイラインは、離れたNANDやNORへの配線のために配線長が長くなる。配線長が長いと遅延時間が大きくなり、A/D変換器の分解能の劣化や変換値のばらつきが増大する。
これに対して、NANDのみによる1.の形態、及びNORのみによる2.の形態のリングディレイラインは、配線は2個分の論理素子間ですむため、配線長を短距離に抑えることができる。
(3)ラッチの消費電力の低減:
A/D変換回路において、リングディレイラインからラッチに入力される電圧は“0”(Low)又はA/D変換回路の入力電圧Vin(High)である。ラッチに入力される電圧がVinである場合には、ラッチに貫通電流が流れる可能性がある。貫通電流が流れると消費電力が大きくなる。ラッチに入力される電圧が“0”の場合には、ラッチに貫通電流は流れない。このことから、リングディレイラインの各出力の内の“0”の割合によって消費電力を比較することができる。
基本型RDLの“0”の割合は1/2,NAND5個(=遅延回路用4個+開始信号用1個)とインバータの組み合わせによるRDLの“0”の割合は1/2、NANDのみのRDL“0”の割合は1/3、NORのみのRDLの“0”の割合は2/3となる。ラッチの消費電力について検討した場合には、NORのみのRDLの形態は他の形態よりも消費電力を抑えることができる。
(リングディレイラインの低消費電力化の効果例)
・NAND5個(=遅延回路用4個+開始信号用1個)とインバータの組み合わせによるRDLは基本型RDLの48%に消費電力を低減できる。
・NANDのみによるRDLは基本型RDLの40%に消費電力を低減できる。
・NORのみによるRDLは基本型RDLの35%に消費電力を低減できる。
(TADのA/D変換器全体の低消費電力化の効果例)
・NAND5個(=遅延回路用4個+開始信号用1個)とインバータの組み合わせによるRDLは基本型RDLの65%に消費電力を低減できる。
・NANDのみによるRDLは基本型RDLの56%に消費電力を低減できる。
・NORのみによるRDLは基本型RDLの50%に消費電力を低減できる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨に基づいて種々変形することが可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明のリングディレイライン及びA/D変換回路は、各種のセンサシステムや通信機器に適用することができる。
1 リングディレイライン(RDL)
1a〜1d 負論理素子
11,12,13 連結構成
PA 開始信号
Vin 入力電圧
100 TDC型A/D変換器
101 リングディレイライン
102 ラッチ
103 エンコーダ
104 カウンタ

Claims (6)

  1. 2以上のパルス信号の負論理演算を出力する負論理素子を環状連結して遅延回路を構成するリングディレイラインであって、
    環状連結される前記負論理素子の個数は(3n+1)個(n≧1の整数)であり、
    前記各負論理素子に入力するパルス信号は、前記環状連結において前段の負論理素子の出力、及び前々段の負論理素子の出力であることを特徴とする、リングディレイライン。
  2. 前記負論理素子はNAND又はNORであること特徴とする、請求項1に記載のリングディレイライン。
  3. 前記環状連結において連続する負論理素子の間に偶数個のインバータを備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のリングディレイライン。
  4. 環状連結される前記負論理素子の内の一つの負論理素子は、
    当該負論理素子の前段の負論理素子の出力を入力する第1の入力端子と、
    当該負論理素子の前前段の負論理素子の出力を入力する第2の入力端子と
    当該負論理素子の反転動作を開始する開始信号を入力する第3の入力端と、
    を備える3入力素子であること特徴とする、請求項1から3の何れか一つに記載のリングディレイライン。
  5. 前記偶数個のインバータの内の一つのインバータを負論理素子に置き換えた構成であり、
    当該負論理素子は、
    当該負論理素子の前段のインバータの出力を入力する第4の入力端と
    当該負論理素子の後段にある、環状連結される負論理素子の反転動作を開始する開始信号を入力する第5の入力端と、
    を備える2入力素子であること特徴とする、請求項3に記載のリングディレイライン。
  6. 前記請求項1から5の何れかに記載のリングディレイラインと、
    所定時間の間に前記リングディレイライン内でパルス信号が通過した負論理素子の段数に対応する数値データを生成する符号化回路と、
    を備え、
    前記リングディレイラインの負論理素子及びインバータは、各負論理素子及びインバータに入力する入力信号の電圧レベルに応じた遅延時間でパルス信号を遅延させ、
    前記符号化回路は、生成する数値データを前記入力信号の電圧レベルを表すA/D変換データとして出力することを特徴とするA/D変換回路。
JP2016133326A 2016-07-05 2016-07-05 リングディレイライン、及びa/d変換回路 Active JP6778524B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133326A JP6778524B2 (ja) 2016-07-05 2016-07-05 リングディレイライン、及びa/d変換回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133326A JP6778524B2 (ja) 2016-07-05 2016-07-05 リングディレイライン、及びa/d変換回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018007099A true JP2018007099A (ja) 2018-01-11
JP6778524B2 JP6778524B2 (ja) 2020-11-04

Family

ID=60950010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016133326A Active JP6778524B2 (ja) 2016-07-05 2016-07-05 リングディレイライン、及びa/d変換回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6778524B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06216721A (ja) * 1993-01-14 1994-08-05 Nippondenso Co Ltd リングオシレータ及びパルス位相差符号化回路
JPH1051276A (ja) * 1996-08-02 1998-02-20 Oki Electric Ind Co Ltd リング発振回路
JP2002118467A (ja) * 2000-10-11 2002-04-19 Denso Corp A/d変換回路
JP2004088496A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Sony Corp 発振器
JP2006217455A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Kawasaki Microelectronics Kk リングオシレータ回路
US7102449B1 (en) * 2003-01-21 2006-09-05 Barcelona Design, Inc. Delay stage for oscillator circuit and corresponding applications
JP2013017123A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Olympus Corp リングオシュレータ回路、a/d変換回路、および固体撮像装置
US20150077279A1 (en) * 2013-09-17 2015-03-19 Qualcomm Incorporated Time-to-digital converter

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06216721A (ja) * 1993-01-14 1994-08-05 Nippondenso Co Ltd リングオシレータ及びパルス位相差符号化回路
JPH1051276A (ja) * 1996-08-02 1998-02-20 Oki Electric Ind Co Ltd リング発振回路
JP2002118467A (ja) * 2000-10-11 2002-04-19 Denso Corp A/d変換回路
JP2004088496A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Sony Corp 発振器
US7102449B1 (en) * 2003-01-21 2006-09-05 Barcelona Design, Inc. Delay stage for oscillator circuit and corresponding applications
JP2006217455A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Kawasaki Microelectronics Kk リングオシレータ回路
JP2013017123A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Olympus Corp リングオシュレータ回路、a/d変換回路、および固体撮像装置
US20150077279A1 (en) * 2013-09-17 2015-03-19 Qualcomm Incorporated Time-to-digital converter

Also Published As

Publication number Publication date
JP6778524B2 (ja) 2020-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3708168B2 (ja) 遅延装置
EP2816731A1 (en) Integral a/d converter and cmos image sensor
US10491201B2 (en) Delay circuit, count value generation circuit, and physical quantity sensor
JPH07183800A (ja) パルス位相差符号化装置,発振装置及びその複合装置
JP2005304017A (ja) パルス幅変調システムおよびパルス幅変調方法
JP4808197B2 (ja) 光学式エンコーダおよびそれを備えた電子機器
JP6481533B2 (ja) デジタル制御発振回路
JP6772998B2 (ja) A/d変換回路
WO2018190401A1 (ja) 数値化装置
US9590637B1 (en) High-speed programmable frequency divider with 50% output duty cycle
JP2018007099A (ja) リングディレイライン、及びa/d変換回路
JP2009272858A (ja) A/d変換回路
JP2016038212A (ja) 時間計測回路
JP2010011389A (ja) 分周器
JP6252303B2 (ja) A/d変換装置
JP2020178152A (ja) 時間デジタル変換器、及びa/d変換回路
GB2403082A (en) Arrangement and method for a digital delay line
JP2008520154A (ja) 奇数整数による周波数分割
JP2017079364A (ja) Pwm信号生成回路
JP2005233975A (ja) 遅延測定装置
WO2018181149A1 (ja) 周波数拡散回路
US10516413B2 (en) Digital-to-time converter and information processing apparatus
JP2020031300A (ja) デコーダ回路およびデコーダ回路の設計方法
KR101251764B1 (ko) 그레이 코드 카운터
JP2002111482A (ja) グレイコードカウンタ

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180119

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190705

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190705

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20190705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6778524

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250