JP2017530860A - ノンインパクト噴射吐出モジュール及び方法 - Google Patents

Abstract

噴射吐出モジュール１０は、流体ボア２２を有するモジュール本体１２を備える。モジュール本体１２には、ノズル部材５６が結合される。ノズル部材５６は、モジュール本体１２の流体ボア２２及び吐出通路７４に連通する流体リザーバー７０を有する。ガイド部材５８は、主ガイドボアと、流体ボア２２に流体連通する内部流体空間６８とを有する。プランジャー１８は、モジュール本体１２内で往復運動するように取り付けられる。プランジャー１８は、主ガイドボアを通って内部流体空間６８内に延び、流体リザーバー７０から離間する完全後退位置と、流体リザーバー７０内にあるがノズル部材５６には接触しない完全伸張位置との間で可動な遠位端部１８ａを有する。【選択図】図１

Description

本発明は、包括的には吐出装置に関し、より詳細には流体材料の液滴を噴射する装置に関する。

ホットメルト等の流体材料を噴射する液体ディスペンサーが、当該技術分野において既知である。これらのディスペンサーは、一般に、バルブ部材をバルブシートに高速に衝突させて、少量の流体材料をディスペンサーから放出する別個の高圧パルスを生成することにより、少量の流体材料を基材に吐出するように動作する。しかしながら繰り返し使用すると、バルブ部材とバルブシートとの衝突により、ディスペンサーの吐出特性を変化させるような、これらの構成部材のうちのいずれか若しくは双方の摩耗又は損傷が起こり得る。また、バルブ部材とバルブシートとが衝突するので、通常はこれらのバルブ構成部材のうちの一方又は双方に比較的高価な材料を使用することが必要とされる。

したがって、流体材料を噴射するディスペンサーに関する改善が必要とされている。

概して、例示的な一実施形態において、流体材料の液滴を噴射する噴射吐出モジュールが提供される。本モジュールは、流体ボアを有するモジュール本体を備える。モジュール本体には、ノズル部材が結合される。ノズル部材は、モジュール本体の流体ボア及び吐出通路に連通する流体リザーバーを有する。ガイド部材は、主ガイドボアと、流体ボアに流体連通する内部流体空間とを有する。プランジャーは、モジュール本体内で往復運動するように取り付けられる。プランジャーは、主ガイドボアを通って内部流体空間内に延び、プランジャーの遠位端部が流体リザーバーから離間する完全後退位置と、遠位端部が流体リザーバー内に位置するがノズル部材には接触しない完全伸張位置との間で可動である。プランジャーが完全後退位置から完全伸張位置に移動することで、流体リザーバーから吐出通路を通して流体材料の液滴が噴射される。

一つの実施形態において、ノズル部材とガイド部材とは別個の構成部材である。代替的な一実施形態において、ノズル部材とガイド部材とは、一つの一体型構成部材として形成されている。プランジャーは、円筒形の遠位部分を更に有することができ、ガイド部材の主ボア及び流体リザーバーは、上記円筒形の遠位部分を受ける、位置合わせされた円筒形ボアを更に有する。

また、噴射吐出モジュールから流体材料の液滴を噴射する方法が提供される。本方法は、概して、流体ボアから、ガイド部材によって少なくとも部分的に画定される通路を通して流体リザーバーに流体材料を方向付けることによって、流体リザーバーに流体材料を充填することを含むことができる。プランジャーを完全後退位置から完全伸張位置に移動させ、それによりプランジャーの遠位端部を流体リザーバー内に延出させる。プランジャーの遠位端部がノズル部材に接触する前に、プランジャーを停止する。プランジャーが完全後退位置から完全伸張位置に移動することで、流体リザーバー内の流体材料の液滴を吐出通路を通して吐出通路から噴射する。

本発明の種々の更なる特徴及び利点は、添付図面と併せて例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読めば、当業者にはより明らかとなるであろう。

本発明の第１の実施形態を示す、吐出モジュールの部分断面図である。 ストロークの一端における後退位置にあるプランジャーを示す、図１に示されているモジュールの吐出チップ部分の拡大図である。 図２Ａと同様であるが、流体材料のジェットを吐出するそのストロークの他端における最前方位置にあるプランジャーを示す図である。 図１に示されている吐出モジュールの分解斜視図である。 図１の吐出モジュールにおいて使用されるプランジャーガイド部材の斜視図である。 図３と同様であるが、ノズル及びガイド部材の代替的な一実施形態を示す分解図である。 図４に示されている代替的なノズル及びガイド部材を示す斜視図である。 図２Ａと同様であるが、図４及び図４Ａの代替的なノズル及びガイド部材の使用を示す、吐出チップ部分の拡大図である。 図２Ｂと同様であるが、図４及び図４Ａの代替的なノズル及びガイド部材の使用を示す、吐出チップ部分の拡大図である。

図１は、本発明の例示的な一実施形態に従って構成されている、ホットメルト接着剤等の粘性流体材料を吐出するための吐出モジュール１０を示している。モジュール１０は、概して作動部１４と吐出部１６とを有するモジュール本体１２を備える。作動部１４は、所望の吐出特性及び用途の要求に応じて空気アクチュエーター、電気アクチュエーター、圧電アクチュエーター又は機械的アクチュエーターを含む複数の様々なタイプの代替的なアクチュエーターを含み得ることが当業者には認識されるので、詳細には図示していない。作動部１４は、プランジャー１８をストロークによって往復運動させるように動作する。プランジャー１８は、アクチュエーター２０に結合されており、流体ボア２２内で往復運動する。作動部１４及び吐出部１６、より詳細にはモジュール本体１２の流体ボア２２をシールするための第１の運動用シールアセンブリ２４及び第２の運動用シールアセンブリ２６がプランジャー１８に沿って設けられている。運動用シールアセンブリ２４、２６は、シール支持構造体３０内に取り付けられるばね式のリップシールであり、シール支持構造体３０は、モジュール本体１２内に取り付けられて、それぞれのＯリングシール３２、３４によって同様にシールされる。流体ボア２２は、入口ポート４０を通して、ホットメルト接着剤又は他の粘性流体材料等の流体材料を受け入れる。入口ポート４０は、入口ポート４０をマニホールド（図示せず）等の別の流体用構成部材に流体結合するために、別のＯリングシール４２によってシールしてもよい。吐出モジュール１０は、モジュール本体１２に取り付けられるノズルアセンブリ５０を更に備える。ノズルアセンブリ５０は、Ｏリング５４又は他のシールによってモジュール本体に対してシールされるノズル本体５２と、ノズル部材５６及びプランジャーガイド部材５８とを含む。ノズル部材５６及びプランジャーガイド部材５８は、ノズル本体５２の中央ボア６０内にそれぞれ圧入嵌めされる。プランジャー１８の遠位部分１８ａと流体リザーバー７０とは、近接しているが接触することなく取り付けられている。

ここで、図２Ａ、図２Ｂ、図３及び図３Ａと併せて図１を参照すると、プランジャーガイド部材５８は、平坦な側部５８ａ、５８ｂ、５８ｃを有する略三角形の部材である。これらの平坦な側部５８ａ、５８ｂ、５８ｃは、流体ボア２２とプランジャーガイド部材５８の内部空間６８との間に流体通路６２、６４を提供する（３つのうちの２つのみが示されている）。プランジャーガイド部材５８のこの内部空間６８は、ノズル部材５６内の円筒形の流体リザーバー７０に連通する。ノズル部材５６は、比較的小さい円筒形ボア７２を更に有し、この場合、円筒形ボア７２は遠位の吐出通路７４に連通する。

プランジャー１８は、そのストロークの一端における完全後退位置（図２Ａに示す）と、そのストロークの反対端における完全伸張位置又は最前方位置（図２Ｂに示す）との間で移動する。プランジャー１８が図２Ａに示す完全後退位置にある場合、流体ボア２２からの流体材料は、ガイド部材５８の平坦な側部５８ａ、５８ｂ、５８ｃによって形成される通路６２、６４を通って、ガイド部材５８の内部流体空間６８に入り、ノズル部材５６の流体リザーバー７０及びボア７２内に進む。プランジャー１８が図２Ａの後退位置から図２Ｂの完全伸張位置又は最前方位置に移動することで、少量の流体材料が吐出通路７４を通して噴射される。図２Ｂにおいて、全ストロークが矢印７６で示されている。本発明によれば、プランジャー１８の遠位部分１８ａは、移動して完全伸張位置において停止する間又は停止後も、ノズル部材５６又はバルブシート等のいかなる他の部材とも接触しない。プランジャー１８が後退位置にある場合、流体材料を内部空間６８、流体リザーバー７０及びボア７２に連続的に送り込むために、流体材料は、流体ボア２２内で１５ｐｓｉ〜２０ｐｓｉ等の僅かな圧力下に維持される。本実施形態では、ガイド部材５８及びノズル部材５６は、ノズル本体５２にそれぞれ圧入嵌めされる２つの別個の構成部材を含む。ガイド部材５８の中央主ボア８０は、内部で往復運動するプランジャー１８を受ける。このボア８０とノズル部材５６の流体リザーバー７０とは、プランジャー１８の外面と、ガイド部材の中央ボア８０の内面及び円筒形の流体リザーバー７０の内面との間の非常に僅かなクリアランスを維持しながら、プランジャー１８が後退位置から伸張位置に移動することができるように、正確に位置合わせ及び寸法決めされる。

図４、図４Ａ、図５Ａ及び図５Ｂは、代替的な一実施形態の吐出モジュール１０’を示している。これらの図では、第１の実施形態及び第２の実施形態の同様の要素は同様の符号で示されており、したがって更なる説明を必要としない。プライム（’）マークを有する第２の実施形態の同様の符号は、第１の実施形態に対応する要素であるが、記載されるか又は図から明らかである異なる機能及び／又は構成を有する要素を示す。この実施形態では、第１の実施形態との唯一の違いは、第１の実施形態のノズル部材５６及びガイド部材５８が、一つの金属片又は人工プラスチック等の任意の他の材料から機械加工された一つの一体型のガイド及びノズル部材１００として組み合わされていることである。一体型のガイド及びノズル部材１００は、ノズル部材５６’とガイド部材５８’とを含む。ガイド及びノズル部材１００の利点は、ガイド部材５８’の主ボア８０’とノズル部材５６’の円筒形の流体リザーバー７０’との正確度及びアライメントが最大限になっていることである。これに関して、製造中、主ボア８０’及び流体リザーバー７０’は、一つの機械加工作業又は穿孔作業で形成することができる。ガイド部材５８’の遠位端部における内部流体空間６８’を形成する切欠き部等の、一体型の構成部材の残りの切欠き部は、更なる機械加工作業によって形成することができる。この実施形態では、ノズル部材５６’は、吐出通路７４’を有するノズルインサート１０２を備える。インサート１０２は、例えば、カーバイド又は工業用宝石材料で形成してもよい。第２の実施形態の動作は、上述の第１の実施形態と同じである。これに関して、第２の実施形態の動作は図５Ａ及び図５Ｂに示されており、完全後退位置と図５Ｂに示す完全伸張位置又は最前方位置との間でのプランジャー１８の移動と、矢印７６で示す全プランジャーストロークによる移動による。

ここで、図５Ａ及び図５Ｂと併せて図２Ａ及び図２Ｂを参照すると、リザーバー６８（又は６８’）は、ボア７２と吐出通路７４とを（又は７０’と７４’とを）組み合わせた容積と比較して大きい容積を有することに留意されたい。また、プランジャー１８の遠位端部１８ａとボア７０（又は７０’）とは、接近して装着される。図２Ａ及び図５Ａに示すようにプランジャー１８が後退している場合、リザーバー６８（又は６８’）、ボア７０、７２及び通路７４（又は７０’及び７４’）をまとめた容積には、粘性流体材料が充填される。プランジャー１８がそのストローク７６によって図２Ｂ及び図５Ｂに示す完全伸張位置に移動することで、通路６２、６４（又は６４’）を通って流体材料の上方への逆流が起こり得る。その一方で、プランジャー遠位端部１８ａがボア７０（又は７０’）に入ってボア７０（又は７０’）を通して縁部７０ａ（又は７０ａ’）を超えて移動すると、ボア７０（又は７０’）内に捕捉された非圧縮性流体に抗してプランジャー遠位端部１８ａが移動する際にプランジャー遠位端部１８ａにかかる力によって、圧力の増大がもたらされる。この力の結果、プランジャー遠位端部１８ａとボア７０（又は７０’）の壁との間の小さい間隙を通って、少量の流体材料が上方に流れる。高速で通路７４を通って流れる吐出された量の流体は、プランジャー遠位端部１８ａに減衰反力を与える。

ボア７０の上縁部７０ａ（又はボア７０’の縁部７０ａ’）の上方及び下方の部分を含むプランジャーストローク７６は、例えば通路７４（又は７４’）からの流体の吐出量をより少なく又はより多くするように調整してもよい。縁部７０ａ（又は７０ａ’）は、急激な圧力増大をもたらすために可能な限り鋭いものとするべきである。最後に、プランジャー１８の逆方向への移動及び遠位端部１８ａのボア７０（又は７０’）からの後退により、吐出動作間での通路７４（又は７４’）からの滴下又は液垂れを低減又は排除するのに役立つスナッフバック効果又はサックバック効果がもたらされる。

本発明をその特定の実施形態の記載によって説明し、実施形態をかなり詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲のスコープをそのような詳細に制限又はいかようにも限定することは意図していない。本明細書で論じた種々の特徴は、単独で用いてもよいし、任意の組合せで用いてもよい。更なる利点及び変更形態は当業者には容易に明らかとなるであろう。したがって本発明は、そのより広い態様において、特定の細部、代表的な装置及び方法、並びに図示及び記載の説明的な例に限定されない。したがって、包括的な発明概念の範囲又は趣旨から逸脱することなく、そのような細部から逸脱することができる。

Claims (5)

1. 流体材料の液滴を噴射する噴射吐出モジュールであって、
   流体ボアを有するモジュール本体と、
   前記モジュール本体に結合されるノズル部材であって、前記モジュール本体の前記流体ボア及び吐出通路に連通する流体リザーバーを有するノズル部材と、
   主ガイドボアと、前記流体ボアに流体連通する内部流体空間とを有するガイド部材と、
   前記モジュール本体内で往復運動するように取り付けられるプランジャーと、を備え、該プランジャーは、前記主ガイドボアを通って前記内部流体空間内に延び、該プランジャーの遠位端部が前記流体リザーバーから離間する完全後退位置と、前記遠位端部が前記流体リザーバー内に位置するが前記ノズル部材には接触しない完全伸張位置との間で可動であり、該プランジャーが前記完全後退位置から前記完全伸張位置に移動することにより、前記流体リザーバーから前記吐出通路を通して前記流体材料の液滴が噴射される、噴射吐出モジュール。
2. 前記ノズル部材と前記ガイド部材とは別個の構成部材である、請求項１に記載の噴射吐出モジュール。
3. 前記ノズル部材と前記ガイド部材とは、一つの一体型構成部材として形成されている、請求項１に記載の噴射吐出モジュール。
4. 前記プランジャーは円筒形の遠位部分を有し、前記ガイド部材の前記主ボア及び前記流体リザーバーは、前記円筒形の遠位部分を受ける整合された円筒形ボアを更に有する、請求項１に記載の噴射式ディスペンサー。
5. 内部に流体材料を収容する流体ボアを有するモジュール本体部材と、前記流体ボア内のプランジャーと、内部での往復運動のために前記プランジャーを受ける主ボアを有するガイド部材と、前記流体ボア及び吐出通路に連通する流体リザーバーを有するノズル部材とを備える噴射吐出モジュールから流体材料の液滴を噴射する方法であって、
   前記流体ボアから、前記ガイド部材によって少なくとも部分的に画定される通路を通して前記流体リザーバーに前記流体材料を方向付けることによって、前記流体リザーバーに前記流体材料を充填することと、
   前記プランジャーを完全後退位置から完全伸張位置に移動させ、それにより前記プランジャーの遠位端部を前記流体リザーバー内に延出させることと、
   前記プランジャーの前記遠位端部が前記ノズル部材に接触する前に、前記プランジャーを停止することと、
   前記プランジャーが前記完全後退位置から前記完全伸張位置に移動することで、前記流体リザーバー内の前記流体材料の液滴を前記吐出通路を通して該吐出通路から噴射することと、
   を含む、方法。

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