JP2011042116A - 流体供給装置、流体噴射装置、及び流体供給方法 - Google Patents

流体供給装置、流体噴射装置、及び流体供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流体消費を伴うメンテナンス時における流体の消費を抑制することができる流体供給装置、流体噴射装置、及び流体供給方法を提供する。
【解決手段】インク流路15と、ポンプ室の容積を増減させるように変位可能な第1変位部37が第1変位部37を介してポンプ室と隣接する第1空気室34aの圧力変化に応じて変位することによりポンプ駆動するポンプ43と、圧力室32aの容積を増減させるように変位可能な第2変位部38が第2変位部を介して圧力室と隣接する第2空気室35aの圧力変化に応じて変位することによりインク流路を開放又は閉塞する流路開閉装置44と、第1空気室及び第2空気室の各々に連通して第1空気室及び第2空気室のうち一方の空気室の容積を増加させるように一方の空気室に作用させる正圧を発生させた場合には他方の変圧室の容積を減少させるように他方の空気室に作用させる負圧を発生させる圧力発生装置45を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、流体供給装置、流体噴射装置、及び流体供給方法に関する。
従来、ターゲットに対して流体を噴射する流体噴射装置として、インクジェット式プリンターが広く知られている。このプリンターは、記録ヘッド(流体噴射ヘッド)に供給されるインク(流体)を記録ヘッドに形成されたノズルから噴射することによりターゲットとしての記録媒体に印刷を施すようになっている。そして、こうしたプリンターにおいて、例えば特許文献1に記載されるように、インクカートリッジ(流体供給源)と記録ヘッドとの間を接続するインク流路(流体供給流路)の途中にインクカートリッジ側から記録ヘッド側にインクを加圧供給するためにポンプ駆動するポンプを備えたプリンターが提案されている。
すなわち、この特許文献1のプリンターでは、インク流路の一部をポンプ室として構成し、該ポンプ室の容積を増加させる吸引駆動と容積を減少させる吐出駆動とを繰り返し行うことにより、断続的に記録ヘッドへインクを供給している。
また、このようなプリンターでは、記録ヘッドのノズルからインク溶媒が蒸発することによるインク粘度の上昇等によってノズルに目詰まりを生じたり、混入した気泡によってドット抜けが生じたりして、印刷不良を引き起こす虞があった。
そこで、近時のプリンターでは、特許文献2に記載されるように、ノズルの目詰まり等を解消させる方法として、いわゆるチョーククリーニングというクリーニング方法を実行可能となっている。具体的には、記録ヘッド側からノズルを介してインク流路内に負圧を作用させると、インク流路の途中に設けられたフィルムが変位してインク流路を閉塞する。すると、記録ヘッド内には負圧が蓄積されるため、その後、インクカートリッジ側からインクを供給してフィルムをインク流路が開放される方向へ変位させた場合には、インクが下流側へ勢いよく流動することにより、記録ヘッド内の増粘したインクや気泡がノズルから強制的に排出されるようになっている。
特開2006−272661号公報 特開2006−82349号公報
ところで、記録ヘッド側からの吸引によりインク流路内を負圧にし、フィルムを変形させてインク流路を閉塞するチョーククリーニング方式の場合には、インク流路内を負圧にする際に、インク流路内を直ぐには負圧にすることができなかった。そのため、インク流路内が所定の負圧になり流路が閉塞されるまでインクが吸引され続けることになり、インクを無駄に消費してしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、流体消費を伴うメンテナンス時における流体の無駄な消費を抑制することができる流体供給装置、流体噴射装置、及び流体供給方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の流体供給装置は、流体供給源側となる上流側から下流側に向けて流体を供給する流体供給流路と、該流体供給流路の一部をポンプ室として該ポンプ室の容積を増減させるように変位可能な第1変位部が該第1変位部を介して前記ポンプ室と区画された容積可変の第1変圧室の圧力変化に応じて変位することによりポンプ駆動するポンプと、前記流体供給流路における前記ポンプ室よりも下流側の一部を圧力室として該圧力室の容積を増減させるように変位可能な第2変位部が該第2変位部を介して前記圧力室と区画された容積可変の第2変圧室の圧力変化に応じて変位することにより前記流体供給流路を開放又は閉塞する流路開閉装置と、前記第1変圧室及び前記第2変圧室の各々に連通して前記第1変圧室及び前記第2変圧室のうち一方の変圧室の容積を増加させるように当該一方の変圧室に作用させる正圧を発生させた場合には他方の変圧室の容積を減少させるように当該他方の変圧室に作用させる負圧を発生させる圧力発生装置とを備える。
この構成によれば、圧力発生装置から第1変圧室に付与される負圧に応じて第1変位部がポンプ駆動するときに圧力発生装置から第2変圧室に付与される正圧に応じて第2変位部が流体供給流路を閉塞する。したがって、圧力室へ負圧を付与させずに液体供給流路を閉塞することができるので、メンテナンス時において流体供給流路内を負圧にする際に、流体の無駄な消費を抑制することができる。
本発明の流体供給装置において、前記ポンプは、前記圧力発生装置からの負圧の作用による前記第1変圧室の減圧に基づき前記第1変位部が前記第1変圧室の容積が減少する方向に変位して前記ポンプ室に前記流体を引き入れる吸引駆動をするとともに、前記圧力発生装置からの正圧の作用による前記第1変圧室の加圧に基づき前記第1変位部が前記第1変圧室の容積が増加する方向に変位して前記ポンプ室から前記流体を吐出する吐出駆動をする一方、前記流路開閉装置は、前記圧力発生装置からの正圧の作用による前記第2変圧室の加圧に基づき前記第2変位部が前記第2変圧室の容積が増加する方向に変位して前記流体供給流路を閉塞するとともに、前記圧力発生装置からの負圧の作用による前記第2変圧室の減圧に基づき前記第2変位部が前記第2変圧室の容積が減少する方向に変位して前記流体供給流路を開放する。
この構成によれば、ポンプを吸引駆動させて流体をポンプ室内に吸引する場合には、流路開閉装置が流体供給流路を閉塞する。一方、ポンプを吐出駆動させて流体をポンプ室内から吐出する場合には、流路開閉装置が流体供給流路を開放する。したがって、ポンプの吸引駆動及び吐出駆動の切り替えに連動して流路開閉装置による流体供給流路の開閉を行うことができる。
本発明の流体供給装置において、前記圧力発生装置は、前記第1変圧室に連通する第1連通室と前記第2変圧室に連通する第2連通室とを区画しつつ変位可能な第3変位部が、前記第1連通室及び前記第2連通室のうち一方の容積を増加させた場合には他方の容積を減少させるように変位することにより前記第1変圧室及び前記第2変圧室のうち一方の変圧室を加圧すると共に他方の変圧室を減圧する。
この構成によれば、第1変圧室と第2変圧室とに連通する圧力発生装置の第1連通室及び第2連通室のうちの何れか一方の容積を変更することにより、流体供給装置のポンプの吸引駆動と吐出駆動との切り替え及び流路開閉装置による流体供給流路の開閉を行うことができる。
本発明の流体供給装置において、前記ポンプは前記第1変位部を前記ポンプ室の容積が減少する方向又は増加する方向に付勢する付勢部材を備えている。
この構成によれば、ポンプをポンプ駆動させて流体を供給する場合には、ポンプを吸引駆動させる場合又は吐出駆動させる場合のいずれか一方の場合にのみ付勢部材の付勢力に抗して第1変位部を変位させればよく、逆の場合は付勢部材の付勢力で第1変位部が元の状態に変位するので、ポンプの駆動負荷を低減することができる。
上記目的を達成するために、本発明の流体噴射装置は、流体を噴射する流体噴射ヘッドと、流体供給源側から前記流体噴射ヘッド側に向けて前記流体を供給する上記流体供給装置とを備える。
この構成によれば、流体噴射装置において上記流体供給装置の場合と同様の作用効果を得ることができる。
上記目的を達成するために、本発明の流体供給方法は、前記流体供給流路の一部を構成するポンプ室の容積を増減させるように変位可能な第1変位部を介して前記ポンプ室と区画された第1変圧室と、前記流体供給流路の一部を構成する圧力室の容積を増減させるように変位可能な第2変位部を介して前記圧力室と区画された第2変圧室とに連通して、前記第1変圧室及び前記第2変圧室の各々の容積を増減させるように加圧又は減圧する圧力発生装置が、前記第1変圧室を減圧して該第1変圧室の容積が減少する方向に前記第1変位部を変位させて前記ポンプ室に前記流体を引き入れるとともに、前記第2変圧室を加圧して該第2変圧室の容積が増加する方向に前記第2変位部を変位させて前記流体供給流路を閉塞させる閉塞段階と、前記圧力発生装置が、前記第1変圧室を加圧して該第1変圧室の容積を増加する方向に前記第1変位部を変位させて前記ポンプ室から前記流体を吐出させるとともに、前記第2変圧室を減圧して該第2変圧室の容積が減少する方向に前記第2変位部を変位させて前記流体供給流路を開放する開放段階と、を備える。
この構成によれば、上記流体供給装置と同様の作用効果を得ることができる。
実施形態におけるインクジェット式記録装置の模式図。 (a)はポンプが吸引駆動するとともにインク流路が閉塞された状態の第1実施形態におけるインク供給装置の模式図、(b)は圧力室のインク流路が開放された状態を示す第1実施形態におけるインク供給装置の模式図。 (a)はポンプが吸引駆動するとともにインク流路が閉塞された状態の第2実施形態におけるインク供給装置の模式図、(b)は圧力室のインク流路が開放された状態を示す第2実施形態におけるインク供給装置の模式図。
(第1実施形態)
以下、本発明を流体噴射装置の一種であるインクジェット式記録装置(以下、「プリンター」という)に具体化した第1実施形態を図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態のプリンター11は、ターゲット(図示略)に対して流体としてのインクを噴射する流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド12と、流体供給源としてのインクカートリッジ13に収容されたインクを記録ヘッド12側に供給する流体供給装置としてのインク供給装置14とを備えている。インク供給装置14には、インクカートリッジ13に上流端が接続されると共に記録ヘッド12に下流端が接続された状態で、インクカートリッジ13側となる上流側から記録ヘッド12側となる下流側に向けてインクを供給する流体供給流路としてのインク流路15が設けられている。
なお、プリンター11には、印刷処理に使用するインクの色数(種類)に対応して複数のインク供給装置14が設けられている。但し、各インク供給装置14は共通の構成からなるため、図1には何れか一色のインクを供給する一つのインク供給装置14を記録ヘッド12及び一つのインクカートリッジ13と共に図示している。そして、以下においては、この図1に示す一つのインク供給装置14がインク流路15を介してインクカートリッジ13から記録ヘッド12に向けてインクを供給する場合を例にして説明を行う。
図1に示すように、記録ヘッド12のノズル形成面12aには、インクを噴射可能な複数のノズル開口16が設けられている。また、記録ヘッド12には、バルブユニット17が内蔵されている。バルブユニット17はインクを安定して供給するための流動圧調整機構を備えたもので、消費量に応じた量のインクを供給することで、インクの流動圧を調整するようになっている。
プリンター11には、記録ヘッド12のクリーニング等を行うメンテナンスユニット18が設けられている。メンテナンスユニット18は、記録ヘッド12のノズル形成面12aにノズル開口16を囲うように当接可能なキャップ19と、キャップ19内に負圧を発生させるために駆動される吸引ポンプ20と、吸引ポンプ20の駆動に伴って記録ヘッド12内から吸引されたインクを収容するための廃液タンク21とを備えている。そして、印刷処理の終了時などには、図1に示す状態からキャップ19を移動させて記録ヘッド12に当接させた状態で吸引ポンプ20を駆動し、キャップ19の内部空間に負圧を発生させる。これにより、記録ヘッド12内から増粘したインクや気泡混じりのインクを廃液タンク21に向けて吸引排出するクリーニングを実施するようになっている。
インクカートリッジ13は、内部がインクを収容するインク室22aとされた略箱体形状のケース22を備えている。ケース22の下壁からはインク室22a内に連通する筒部23が突設されていると共に、筒部23の先端にはインクを導出可能なインク供給口24が形成されている。
そして、インクカートリッジ13をインク供給装置14に接続する際には、このインク供給口24に対して、インク供給装置14からインク流路15の上流端を構成するべく突設されたインク供給針25が挿入されるようになっている。また、ケース22の上壁には、インクが収容されたインク室22a内を大気に連通させる大気連通孔26が設けられ、インク室22a内に収容されたインクの液面に対して大気圧を作用させるようになっている。
次に、インク供給装置14の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、インク供給装置14は、基台となる樹脂製の第1流路形成部材27と、この第1流路形成部材27に対して積層状態に組み付けられる同じく樹脂製の第2流路形成部材28と、組み付け時に両流路形成部材27,28の間に挟み込まれるゴム板等からなる可撓性部材29とを備えている。
第1流路形成部材27の一面(図1における上面)には、平面視円形状をなす凹部30,31,32が形成されている。また、第2流路形成部材28の一面(図1における下面)には、第1流路形成部材27に形成された凹部30,31,32と互いに対向する平面視円形状の凹部33,34,35がそれぞれ形成されている。
可撓性部材29は、第1流路形成部材27の凹部30〜32と第2流路形成部材28の凹部33〜35との間をそれぞれ仕切るように第1流路形成部材27と第2流路形成部材28との間に挟み込まれている。そして、可撓性部材29において凹部30と凹部33との間に介在する部分は、両凹部30,33の間で弾性変形することにより変位可能な弁体36として機能するようになっている。
なお、弁体36の中心部分には貫通孔36aが形成されている。そのため、凹部30と凹部33とは貫通孔36aを介して連通されていると共に、凹部30,33によって囲み形成される空間域が弁室30aとなっている。
可撓性部材29において凹部31と凹部34との間に介在する部分は、両凹部31,34の容積を増減させるように変位可能な第1変位部37として機能するようになっている。また、第1変位部37と凹部31とで囲み形成される空間域はインク流路15の一部を構成するポンプ室31a(図2参照)となっている一方、第1変位部37と凹部34とで囲み形成される空間域は第1変圧室としての第1空気室34aとなっている。
可撓性部材29において凹部32と凹部35との間に介在する部分は、両凹部32,35の容積を増減させるように変位可能な第2変位部38として機能するようになっている。また、第2変位部38と凹部32とで囲み形成される空間域はインク流路15の一部を構成する圧力室32aとなっている一方、第2変位部38と凹部35とで囲み形成される空間域は第2変圧室としての第2空気室35aとなっている。
そして、積層状態とされる第1流路形成部材27、第2流路形成部材28及び可撓性部材29には、上流側となるインク供給針25から下流側となる記録ヘッド12側へ繋がるインク流路15a〜15dが図1における右側から左側に向かって形成されている。
具体的には、第1流路形成部材27には、第2流路形成部材28を貫通するように突設されたインク供給針25と、インク供給針25の先端側と凹部30の間を連通するインク流路15aが形成されている。また、凹部33と凹部31の間はインク流路15bによって連通されていると共に、凹部31と凹部32の間はインク流路15cによって連通されている。さらに、上流側が凹部32に接続されたインク流路15dの下流端には、インク供給チューブ15eの一端(上流端)が接続されている。そして、インク供給チューブ15eの他端(下流端)は記録ヘッド12に接続されている。
すなわち、インク供給装置14においては、上流側から下流側に向かって順次配置されるインク供給針25、インク流路15a、弁室30a、インク流路15b、ポンプ室31a、インク流路15c、圧力室32a、インク流路15d、インク供給チューブ15eによって、インク流路15が構成されている。
また、弁室30aの凹部33内には弁体36を常には凹部30側に向けて付勢するコイルスプリング40が収容されていると共に、弁体36には、凹部30の内底面に当接することで閉弁状態となる突起部36bが設けられている。そして、弁体36はコイルスプリング40によって常には閉弁方向に付勢された状態とされている。本実施形態において、弁室30a、弁体36及びコイルスプリング40は、上流側から下流側へのインクの通過のみを許容する一方向弁41を構成している。
第1空気室34a内には、第1変位部37を常にはポンプ室31aの容積を減少させる方向に付勢する付勢部材としてのコイルスプリング42が収容されている。本実施形態において、ポンプ室31a、第1空気室34a、第1変位部37及びコイルスプリング42は脈動型のポンプ43を構成している。ポンプ43は、ポンプ室31aの容積を増減させるように変位可能な第1変位部37が、第1変位部37を介してポンプ室31aと隣接する第1空気室34aの圧力変化に応じて変位することによりポンプ駆動するようになっている。そして、インク流路15においては、ポンプ室31aの上流側となる位置に一方向弁41が設けられることにより、ポンプ駆動に伴って下流側から上流側へ向けてインクが逆流することが抑制されるようになっている。
また、本実施形態においては、圧力室32a、第2空気室35a及び第2変位部38が、インク流路15の開閉を行う流路開閉装置44を構成している。この流路開閉装置44は、圧力室32aの容積を増減させるように変位可能な第2変位部38が、第2変位部38を介して圧力室32aと隣接する第2空気室35aの圧力変化に応じて変位することにより、インク流路15を開閉するようになっている。
ポンプ43は、圧力発生装置としてのチューブポンプ45によって第1空気室34a内が減圧されることによって、第1変位部37がポンプ室31aの容積が増加する方向に変位してポンプ室31a内にインクを引き入れる吸引駆動をするようになっている。このポンプ43の吸引駆動と共に、流路開閉装置44は、チューブポンプ45によって第2空気室35a内が加圧されることによって、第2変位部38が圧力室32aの容積が減少する方向に変位してインク流路15を閉塞するようになっている。
チューブポンプ45の流路チューブ46は、その一端部46aが第1空気室34aに接続されると共に、その他端部46bが第2空気室35aに接続されている。また、流路チューブ46において、その一端部46aの近傍からは第1分岐管47aが分岐形成されると共に、その他端部46bの近傍からは第2分岐管47bが分岐形成されている。そして、これらの第1分岐管47a及び第2分岐管47bは図示しない大気開放弁を備えた大気開放装置48に連通している。
チューブポンプ45は、流路チューブ46の外側方向への移動を規制する内周面を有した円筒状のポンプフレーム49と、該ポンプフレーム49内で図示しないポンプモーターによって正逆両方向に回転されるポンプホイル50と、該ポンプホイル50の外周部に軸支されたローラー51、52とを備える。ポンプフレーム49とポンプホイル50との間の空間には、流路チューブ46がポンプフレーム49の内周面に沿って円を描くように配置されて巻回され、一部重なり部を含んだ状態で配置されている。
そして、ポンプモーターの正転駆動によりポンプホイル50が正回転された場合には、ローラー51、52により流路チューブ46内の空気が他端部46bから押し出されるように流動して、ポンプ43の第1空気室34aが減圧されると共に、流路開閉装置44の第2空気室35aが加圧されるようになっている。また、その場合、第1空気室34a内が減圧されることにより第1変位部37がポンプ室31aの容積が増加する方向に変位すると共に、第2空気室35a内が加圧されることにより第2変位部38が圧力室32aの容積が減少する方向に変位するようになっている。
大気開放装置48は、図示しない大気開放弁を有しており、チューブポンプ45におけるポンプモーターの正転駆動が停止した後、大気開放弁がそれぞれ開作動して流路チューブ46内が大気に開放され、第1空気室34a内の負圧状態及び第2空気室35a内の加圧状態が解消されるようになっている。
このように第1空気室34a内の負圧状態が解消されると、第1変位部37はコイルスプリング42の付勢力によってポンプ室31aの容積が減少する方向に変位する。すなわち、ポンプ43は、第1空気室34a内が減圧されることによって上流側からインクをポンプ室31a内に吸引する吸引駆動をする一方、第1空気室34aが大気開放されることを契機として、コイルスプリング42の付勢力によってポンプ室31aからインクを下流側に吐出する吐出駆動をするようになっている。また、流路開閉装置44は、第2空気室35a内が加圧されることによってインク流路15を閉塞する一方、第2空気室35aが大気開放されることを契機として、インク流路15を閉塞している第2変位部38の変位状態が元に戻ることによりインク流路15を開放するようになっている。
そして、ポンプ室31aが吸引駆動する際には、ポンプ室31a内に生じる負圧により上流側に設けられた一方向弁41がコイルスプリング40の付勢力に抗して開弁される。また、ポンプ室31aが吐出駆動する際には、ポンプ室31a内に生じる正圧により上流側に設けられた一方向弁41が閉弁される。
したがって、インクカートリッジ13がインク供給針25に接続されてポンプ43が吸引駆動と吐出駆動を交互に繰り返すことにより、インクカートリッジ13からインクが消費される記録ヘッド12に向けて断続的にインクが供給されるようになっている。
次に、以上のように構成されたプリンター11における作用について、特にインク供給装置14の作用に着目して説明する。
ここで、図1に示す状態は、インクカートリッジ13の交換直後であって、一方向弁41の弁体36及びポンプ43の第1変位部37は、それぞれコイルスプリング40,42の付勢力で各凹部30,31の内底面に押し付けられた状態にあるものとする。また、流路開閉装置44の第2変位部38は変位していない状態にあると共に、大気開放装置48は大気開放弁が閉弁状態にあるものとする。
始めに、このような図1に示す状態から、ポンプ43が吸引駆動する場合について、図2(a)に基づいて説明する。
まず、ポンプ43をポンプ駆動させるために、チューブポンプ45のポンプモーターが正転駆動される。すると、チューブポンプ45が負圧を発生し、このチューブポンプ45に流路チューブ46の一端部46aを通じて接続された第1空気室34a内が負圧状態になる。
そのため、図2(a)に示すように、第1変位部37がコイルスプリング42の付勢力に抗して第1空気室34a側に変位して、第1空気室34aの容積を減少させる。すると、この第1空気室34aの容積減少に伴い、第1変位部37を介して第1空気室34aと隣接するポンプ室31aは逆に容積が増加し、インクがポンプ室31a内に吸引される。このとき、チューブポンプ45に流路チューブ46の他端部46bを通じて接続された第2空気室35a内は加圧状態になる。そのため、第2変位部38が圧力室32a側に変位して、第2空気室35a内の容積を増加させる。すると、この第2空気室35aの容積増加に伴う第2変位部38の変位により、インク流路15が閉塞される。
次に、ポンプ43が吐出駆動する場合について、図2(b)に基づいて説明する。
ポンプ43が吐出駆動する際には、大気開放装置48が作動して大気開放弁が開放され、第1空気室34a内の負圧状態が解消される。
そのため、図2(b)に示すように、ポンプ43の第1変位部37がコイルスプリング42の付勢力によりポンプ室31a側、すなわち、凹部31の内底面側へ変位して、第1空気室34aの容積を増加させる。すると、第1空気室34aの容積増加に伴い、第1変位部37を介して第1空気室34aと隣接するポンプ室31aは逆に容積が減少し、インクがポンプ室31a外へ吐出される。このとき、第2空気室35a内の加圧状態も解消される。そのため、第2変位部38の変位が解消されてインク流路15が開放される。さらに第2変位部38はポンプ43の吐出圧により、第2空気室35a側に変位した状態となる。
次に、以上のように構成されたプリンター11において、ノズル開口16の目詰まり等を解消させる目的で行われるいわゆるチョーククリーニングについて説明する。
ここで、チョーククリーニングとは、インク流路15の途中に設けられたチョーク弁を閉じた状態(チョーク状態)で記録ヘッド12内を吸引ポンプ20により吸引し、チョーク弁の下流側に高い負圧を蓄積した状態でチョーク弁を開くクリーニングをいう。こうしたチョーククリーニングによれば、蓄積された高い負圧によってインクを一気に流動させることにより、通常のクリーニングでは排出されにくい増粘したインクや気泡を効率的に排出することができる。
本実施形態においては、ポンプ室31aよりも下流側となる位置に設けられた圧力室32a、第2空気室35a及び第2変位部38によって構成される流路開閉装置44がチョーク弁として機能するようになっている。
通常、チョーククリーニングは一定時間印刷処理が実行された後に行われるので、まず、チョーククリーニングが実施される前の段階として、ポンプ43の駆動停止時の状態について説明する。
ポンプ43が駆動停止される際には、吸引駆動した後に大気開放弁を開弁状態とする。これにより、ポンプ室31a内にはコイルスプリング42の付勢力による正圧がかかった状態となるので、図2(b)に示すように一方向弁41は閉弁状態となると共に、第2変位部38は第2空気室35a側に変位した状態となる。
この状態から、閉塞段階として、図2(a)に示すように、チューブポンプ45のポンプモーターが正転駆動される。すると、チューブポンプ45が負圧を発生し、このチューブポンプ45に流路チューブ46の一端部46aを通じて接続された第1空気室34a内が負圧状態になると共に流路チューブ46の他端部46bを通じて接続された第2空気室35a内は加圧状態になる。そのため、インクがポンプ室31aに吸引されると共に、第2変位部38が圧力室32a側に変位して、インク流路15dの上流端開口が迅速に閉塞される。すなわち、記録ヘッド12のノズル形成面12aにキャップ19を当接させた状態で吸引ポンプ20が駆動される前段階において、インク流路15が閉塞される。
次に、キャップ19を移動させて記録ヘッド12のノズル形成面12aに当接させた状態で吸引ポンプ20を駆動すると、インク流路15の下流側から負圧が付与されて、インク流路15d及び圧力室32a内が減圧される。吸引ポンプ20が一定時間以上駆動され、十分な負圧が第2変位部38の下流側に蓄積されると、次に開放段階としてインク流路15dの上流端開口を開放すべく、大気開放装置48が作動して大気開放弁が開放される。
すると、図2(b)に示すように第1空気室34a内の負圧状態と第2空気室35a内の加圧状態が解消される。そのため、第2変位部38の変位が解消されると共に、ポンプ43からのインクの吐出圧によりインク流路15dの上流側開口が開放される。
そして、蓄積された負圧によってインクカートリッジ13内からキャップ19内へ一気にインクが流動し、インク流路15内や記録ヘッド12内のクリーニングが行われる。
以上説明した実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)チューブポンプ45から第1空気室34aに付与される負圧に応じて第1変位部37がポンプ駆動するときにチューブポンプ45から第2空気室35aに付与される正圧に応じて第2変位部38がインク流路15を閉塞する。したがって、圧力室32aへ負圧を付与させずにインク流路15を閉塞することができるので、チョーククリーニング時においてインク流路15内を負圧にする際に、インクの無駄な消費を抑制することができる。また、第1空気室34aの圧力変化に連動して第2空気室35aの圧力を変化させることができる。
(2)ポンプ43を吸引駆動させてインクをポンプ室31a内に吸引する場合には、流路開閉装置44が第2変位部38の変位よりインク流路15を閉塞する。一方、ポンプ43を吐出駆動させてインクをポンプ室31a内から吐出する場合には、流路開閉装置44が第2変位部38の変位の解消よりインク流路15を開放する。したがって、ポンプ43の吸引駆動と吐出駆動の切り替えに連動して流路開閉装置44によるインク流路15の開閉を行うことができる。
(3)ポンプ43は、吸引駆動時にはチューブポンプ45の駆動に伴ってポンプ43の第1変位部37がコイルスプリング42の付勢力に抗して第1空気室34a側に変位することで第1空気室34aの容積が減少する一方、その減少分だけポンプ室31aの容積が増加してポンプ室31a内の圧力が減圧状態となる。そして吐出駆動時には、第1空気室34aの負圧状態を大気開放により解消し、第1変位部37がコイルスプリング42の付勢力に従ってポンプ室31a側に変位することで第1空気室34aの容積が増加する一方、その増加分だけポンプ室31aの容積量が減少してポンプ室31a内の圧力が加圧状態となる。そのため、ポンプ43をポンプ駆動させてインクを供給する場合には、ポンプ43を吸引駆動する場合にのみコイルスプリング42の付勢力に抗して第1変位部37を撓み変形させればよく、逆の場合はコイルスプリング42の付勢力で第1変位部37が元の状態に変位するので、ポンプ43の駆動負荷を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図3に基づいて説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態との対比において、インク供給装置14が圧力発生装置としてチューブポンプ45の代わりにピストンポンプ53を備える点及び第1空気室34a内には付勢部材としてのコイルスプリング42が備えられていない点で異なり、その他の点では第1実施形態とほぼ同一の構成となっている。そのため、以下では上記第1実施形態と相違する点について主に説明することにし、同一の構成については同一の符号を付し、その重複した説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態のインク供給装置14は、圧力発生装置としてのピストンポンプ53を備えている。ピストンポンプ53は有底筒状のシリンダ54を有しており、シリンダ54内には第3変位部としてのピストン55が進退移動自在に内装されている。そして、ピストン55とシリンダ54の内面との間にはピストン55の進退移動に伴い容量が変化する第1連通室56a及び第2連通室56bがピストン55によって区画形成されている。また、シリンダ54におけるピストン55の第1連通室56a側の側面と対向する壁部にはシール機能付きの貫通孔54aが形成され、この貫通孔54aにはピストン55の進退方向と平行な方向に延びる軸部材57が摺動自在に挿通されている。そして、軸部材57は、その一端が第1連通室56a内においてピストン55に連結されると共に、その他端がシリンダ54の外部において当該軸部材57を進退方向に駆動するピストン駆動装置58に対して動力伝達可能に連結されている。
さらに、シリンダ54における第1連通室56aの周壁部分には第1接続口59が形成されると共に、第2連通室56bの周壁部分には第2接続口60が形成されている。そして、第1接続口59に接続された第1流路チューブ61を介して第1連通室56aはポンプ43の第1空気室34aに連通し、第2接続口60に接続された第2流路チューブ62を介して第2連通室56bは流路開閉装置44の第2空気室35aに連通している。
ピストンポンプ53は、シリンダ54内でのピストン55の進退移動に伴い、第1連通室56a内の容積が増加する場合には、第1空気室34a内の空気が第1連通室56aに流入することにより、第1空気室34aが減圧されるようになっている。また、そのときには、第2連通室56bの容積が減少して第2連通室56b内の空気が第2空気室35aに流入することにより、第2空気室35aが加圧されるようになっている。その一方、ピストンポンプ53は、シリンダ54内でのピストン55の進退移動に伴い、第1連通室56a内の容積が減少する場合には、第1連通室56a内の空気が第1空気室34aに流入することにより、第1空気室34aが加圧されるようになっている。また、そのときには、第2連通室56bの容積が増加して第2空気室35a内の空気が第2連通室56bに流入することにより、第2空気室35aが減圧されるようになっている。また、本実施形態においては、第1空気室34a内にはコイルスプリングは備えられていない。
そして、ポンプ43は、ピストンポンプ53によって第1空気室34a内が減圧されることによって、第1変位部37がポンプ室31aの容積が増加する方向に変位してポンプ室31a内にインクを引き入れる吸引駆動をするようになっている。その一方、ポンプ43は、ピストンポンプ53によって第1空気室34a内が加圧されることによって、第1変位部37がポンプ室31aの容積を減少する方向に変位してポンプ室31a内からインクを下流側に吐出する吐出駆動をするようになっている。また、流路開閉装置44は、第2空気室35a内が加圧されることによってインク流路15を閉塞する一方、第2空気室35aが減圧されることによって、第2変位部38が圧力室32aの容積が増加する方向に変位してインク流路15を開放するようになっている。
次に、以上のように構成された本実施形態のプリンター11における作用について、特にインク供給装置14の作用に着目して説明する。
始めに、ポンプ43が吸引駆動する場合について、図3(a)に基づいて説明する。
まず、ポンプ43を吸引駆動させるためには、ピストンポンプ53の駆動に伴い、ピストン55が第1連通室56aの容積が増加する方向に移動し、この第1連通室56aに第1流路チューブ61を介して接続された第1空気室34a内が負圧状態になる。
そのため、図3(a)に示すように、第1変位部37が第1空気室34a側に変位して、第1空気室34aの容積を減少させる。すると、この第1空気室34aの容積減少に伴い、第1変位部37を介して第1空気室34aと隣接するポンプ室31aは逆に容積が増加し、インクがポンプ室31a内に吸引される。このとき、ピストンポンプ53の第2連通室56bに第2流路チューブ62を介して接続された第2空気室35a内は加圧状態になる。そのため、第2変位部38が圧力室32a側に変位して、第2空気室35a内の容積を増加させる。すると、この第2空気室35aの容積増加に伴う第2変位部38の変位により、インク流路15が閉塞される。
次に、ポンプ43が吐出駆動する場合について、図3(b)に基づいて説明する。
ポンプ43が吐出駆動する際には、ピストンポンプ53の駆動に伴い、ピストン55が第1連通室56aの容積が減少する方向に移動し、この第1連通室56aに第1流路チューブ61を介して接続された第1空気室34a内が加圧状態になる。
そのため、図3(b)に示すように、第1変位部37がポンプ室31a側、すなわち、凹部31の内底面側へ変位して、第1空気室34aの容積を増加させる。すると、この第1空気室34aの容積増加に伴い、第1変位部37を介して第1空気室34aと隣接するポンプ室31aは逆に容積が減少し、インクがポンプ室31a外へ吐出される。このとき、ピストンポンプ53の第2連通室56bに第2流路チューブ62を介して接続された第2空気室35a内は減圧状態になる。そのため、第2変位部38が第2空気室35a側に変位して、第2空気室35a内の容積を減少させる。すると、この第2空気室35aの容積減少に伴う第2変位部38の変位により、インク流路15が開放される。
次に、以上のように構成されたプリンター11において、ノズル開口16の目詰まり等を解消させる目的で行われるいわゆるチョーククリーニングについて説明する。
本実施形態においても、ポンプ室31aよりも下流側となる位置に設けられた圧力室32a、第2空気室35a及び第2変位部38によって構成される流路開閉装置44がチョーク弁として機能するようになっている。
まず、閉塞段階として、図3(a)に示すように、ピストン55の進退移動に伴い、ピストンポンプ53の第1連通室56aの容積が増加し、この第1連通室56aに第1流路チューブ61を通じて接続された第1空気室34a内が負圧状態になると共に、第2連通室56bに第2流路チューブ62を通じて接続された第2空気室35a内は加圧状態になる。そのため、インクがポンプ室31aに吸引されると共に、第2変位部38が圧力室32a側に変位してインク流路15dの上流端開口が閉塞される。
次に、キャップ19を移動させて記録ヘッド12のノズル形成面12aに当接させた状態で吸引ポンプ20を駆動すると、インク流路15の下流側から負圧が付与されて、インク流路15d及び圧力室32a内が減圧される。吸引ポンプ20が一定時間以上駆動され、十分な負圧が第2変位部38の下流側に蓄積されると、次に開放段階としてインク流路15dの上流端開口を開放すべく、ピストン55の進退移動に伴い、ピストンポンプ53の第1連通室56aの容積が減少する。すると、図2(b)に示すように第1空気室34a内が加圧状態になると共に、第2空気室35a内は減圧状態になる。そのため、第2変位部38が第2空気室35a側に変位すると共に、ポンプ43からのインクの吐出圧によりインク流路15dの上流側開口が開放される。
そして、蓄積された負圧によってインクカートリッジ13内からキャップ19内へ一気にインクが流動し、インク流路15内や記録ヘッド12内のクリーニングが行われる。
以上説明した第2実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(4)第1空気室34aと第2空気室35aとに連通するピストンポンプ53の第1連通室56a及び第2連通室56bのうちの何れか一方の容積を変更することにより、インク供給装置14のポンプ43のポンプ駆動及び流路開閉装置44によるインク流路15の開閉を行うことができる。
なお、上記各実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・第1実施形態において、ポンプ43の吐出駆動時にチューブポンプ45を逆転駆動させて第1空気室34aを加圧すると共に第2空気室35aを減圧させてインク流路15を開放してもよい。この場合には、第1空気室34a内にコイルスプリングを備えなくてもよくなるため、部品点数を削減することができる。
・付勢部材としてのコイルスプリング40,42は圧縮ばねではなく引っ張りばねを適用してもよい。
・第1空気室34aと第2空気室35aとに個別に圧力発生装置を接続し、駆動させるようにしてもよい。
・第1変位部37及び第2変位部38に圧力変動を伝えるための媒体は空気に限らず、例えばオイルなどの液体を第1変圧室(第1空気室34a)及び第2変圧室(第2空気室35a)に流動させるようにしてもよい。
・上記実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化したが、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置を採用してもよく、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうち何れか一種の噴射装置に本発明を適用することができる。
11…流体噴射装置としてのプリンター、12…流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、13…流体供給源としてのインクカートリッジ、14…流体供給装置としてのインク供給装置、15…流体供給流路としてのインク流路、31a…ポンプ室、32a…圧力室、34a…第1変圧室としての第1空気室、35a…第2変圧室としての第2空気室、37…第1変位部、38…第2変位部、42…付勢部材としてのコイルスプリング、43…ポンプ、44…流路開閉装置、45…圧力発生装置としてのチューブポンプ、53…圧力発生装置としてのピストンポンプ、55…第3変位部としてのピストン、56a…第1連通室、56b…第2連通室。

Claims (6)

  1. 流体供給源側となる上流側から下流側に向けて流体を供給する流体供給流路と、
    該流体供給流路の一部をポンプ室として該ポンプ室の容積を増減させるように変位可能な第1変位部が該第1変位部を介して前記ポンプ室と区画された容積可変の第1変圧室の圧力変化に応じて変位することによりポンプ駆動するポンプと、
    前記流体供給流路における前記ポンプ室よりも下流側の一部を圧力室として該圧力室の容積を増減させるように変位可能な第2変位部が該第2変位部を介して前記圧力室と区画された容積可変の第2変圧室の圧力変化に応じて変位することにより前記流体供給流路を開放又は閉塞する流路開閉装置と、
    前記第1変圧室及び前記第2変圧室の各々に連通して前記第1変圧室及び前記第2変圧室のうち一方の変圧室の容積を増加させるように当該一方の変圧室に作用させる正圧を発生させた場合には他方の変圧室の容積を減少させるように当該他方の変圧室に作用させる負圧を発生させる圧力発生装置と、
    を備えたことを特徴とする流体供給装置。
  2. 請求項1に記載の流体供給装置において、
    前記ポンプは、前記圧力発生装置からの負圧の作用による前記第1変圧室の減圧に基づき前記第1変位部が前記第1変圧室の容積が減少する方向に変位して前記ポンプ室に前記流体を引き入れる吸引駆動をするとともに、前記圧力発生装置からの正圧の作用による前記第1変圧室の加圧に基づき前記第1変位部が前記第1変圧室の容積が増加する方向に変位して前記ポンプ室から前記流体を吐出する吐出駆動をする一方、
    前記流路開閉装置は、前記圧力発生装置からの正圧の作用による前記第2変圧室の加圧に基づき前記第2変位部が前記第2変圧室の容積が増加する方向に変位して前記流体供給流路を閉塞するとともに、前記圧力発生装置からの負圧の作用による前記第2変圧室の減圧に基づき前記第2変位部が前記第2変圧室の容積が減少する方向に変位して前記流体供給流路を開放する
    ことを特徴とする流体供給装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の流体供給装置において、
    前記圧力発生装置は、前記第1変圧室に連通する第1連通室と前記第2変圧室に連通する第2連通室とを区画しつつ変位可能な第3変位部が、前記第1連通室及び前記第2連通室のうち一方の容積を増加させた場合には他方の容積を減少させるように変位することにより前記第1変圧室及び前記第2変圧室のうち一方の変圧室を加圧すると共に他方の変圧室を減圧する
    ことを特徴とする流体供給装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の流体供給装置において、
    前記ポンプは前記第1変位部を前記ポンプ室の容積が減少する方向又は増加する方向に付勢する付勢部材を備えていることを特徴とする流体供給装置。
  5. 流体を噴射する流体噴射ヘッドと、流体供給源側から前記流体噴射ヘッド側に向けて前記流体を供給する請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載の流体供給装置と、を備えたことを特徴とする流体噴射装置。
  6. 流体供給源となる上流側から下流側に向けて流体供給流路を介して流体を供給する流体供給方法であって、
    前記流体供給流路の一部を構成するポンプ室の容積を増減させるように変位可能な第1変位部を介して前記ポンプ室と区画された第1変圧室と、前記流体供給流路の一部を構成する圧力室の容積を増減させるように変位可能な第2変位部を介して前記圧力室と区画された第2変圧室とに連通して、前記第1変圧室及び前記第2変圧室の各々の容積を増減させるように加圧又は減圧する圧力発生装置が前記第1変圧室を減圧して該第1変圧室の容積が減少する方向に前記第1変位部を変位させて前記ポンプ室に前記流体を引き入れるとともに、前記第2変圧室を加圧して該第2変圧室の容積が増加する方向に前記第2変位部を変位させて前記流体供給流路を閉塞させる閉塞段階と、
    前記圧力発生装置が前記第1変圧室を加圧して該第1変圧室の容積を増加する方向に前記第1変位部を変位させて前記ポンプ室から前記流体を吐出させるとともに、前記第2変圧室を減圧して該第2変圧室の容積が減少する方向に前記第2変位部を変位させて前記流体供給流路を開放する開放段階と、を備える
    ことを特徴とする流体供給方法。
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