JP2017518382A - mTOR/PI3K阻害剤としてのピリド[1,2−a]ピリミジノン類似体 - Google Patents

mTOR/PI3K阻害剤としてのピリド[1,2−a]ピリミジノン類似体 Download PDF

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Abstract

本発明は、mTOR/PI3K阻害剤としてのピリド[1,2-a]ピリミジノン類似体に関し、具体的には、式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を公開する。【化1】

Description

発明の詳細な説明
技術分野
本発明は、mTOR/PI3K阻害剤としてのピリド[1,2-a]ピリミジノン類似体に関し、具体的には、式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。
背景技術
PI3K経路は、人体の癌細胞で最も突然変異が発生するところで、細胞の増殖、活性化、シグナルの拡大につながる。PI3KおよびmTORはPI3Kシグナル経路で最も重要な二つのキナーゼである。
PI3キナーゼ(ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ、PI3K)は、脂質キナーゼファミリーに属し、ホスファチジルイノシトールのイノシトール環の3’-OH末端をリン酸化することができる。ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(phosphatidylinositol-3-kinase、PI3K)は、調節サブユニットp85またはp101と触媒サブユニットp110で構成される脂質キナーゼで、ホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸(phosphatidylinositol 4,5-bisphosphate、PIP2)のリン酸化を触媒してホスファチジルイノシトール3,4,5-三リン酸(phosphatidylinositol 3,4,5-trisphosphate、PIP3)にすることによって下流のAktなどを活性化することで、細胞の増殖、生存および代謝などに重要な作用を果たす。 そのため、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼを阻害すると、PI3K経路に影響を与えることで、癌細胞の増殖と活性化を抑制することができる。
癌抑制遺伝子PTEN(phosphatase and tension homolog deleted on chromosome ten)は、PIP3を脱リン酸化してPIP2にすることで、PI3K/Akt
シグナル経路
の負調節を実現し、
細胞
の増殖を抑制し、アポトーシスを促進する。PI3K遺伝子の突然変異および増幅が癌においてよく発生する、そしてPTENの癌における欠失などはPI3Kは腫瘍の発生と密接に関連することを示唆する。
mTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)は、細胞質基質に存在するセリン/スレオニンタンパク質キナーゼで、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ関連キナーゼファミリーに属し、多くの経路のシグナル伝達の制御において重要な作用を果たす。mTORは既にPI3K/Aktの下流の標的と確認された。現在、細胞内に2種類の異なるmTOR複合体のmTORC1とmTORC2が存在することが見出された。両者はそれぞれ異なる機能を果たし、mTORC1の主な機能は細胞の生長と増殖を刺激することで、mTORC2はAKT、PKCおよびほかのキナーゼを活性化することによって細胞の生存および細胞骨格を調節する。研究では、mTORシグナル経路は癌の発生と関連し、癌細胞において同時に2つのmTOR複合体の活性を抑制すると、より幅広く有効な抗癌作用がすることがわかった。
PI3K-mTOR二重阻害剤は、同時に情報伝達における多くの段階を遮断し、より有効にキナーゼの情報伝達を阻止することができるため、薬剤耐性の発生を克服または緩和する。
ノバルティス社の特許出願W02008163636およびGSK社の特許出願W02008144463では、PI3KおよびmTORのいずれにも抑制作用を有する一連の化合物が報告され、これらの化合物は優れた腫瘍治療活性を有する。しかし、まだPI3KおよびmTORのいずれにも抑制作用を有する市販品の薬物がないため、癌の治療には、PI3K、mTORのいずれにも抑制作用を有する多標的薬物の研究・開発が必要である。
発明の概要
本発明の目的は、式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を提供することにある。
(ただし、
構造単位
に変えてもよい。
Eは、任意に1、2または3個のR3で置換されたC1-6アルキル基、3〜10員の環状炭化水素基またはヘテロ環状炭化水素基から選ばれる。
LとQのうち、一つは-C(R3)(R3)-、-C(=O)N(Ra)-、-N(Ra)-、-C(=NRa)-、-S(=O)2N(Ra)-、-S(=O)N(Ra)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(Ra)C(=O)N(Ra)-から、もう一つは単結合または-C(R3)(R3)-から選ばれる。
A、Tはそれぞれ独立にNまたはC(R3)から選ばれる。
X、Y、Zのうちの0または1個はNから、ほかはC(R3)から選ばれる。
Bは-C(R3)(R3)-、-C(=O)N(Ra)-、-N(Ra)-、-C(=NRa)-、-S(=O)2N(Ra)-、-S(=O)N(Ra)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(Ra)C(=O)N(Ra
)-から選ばれる。
ヘテロ原子またはヘテロ原子団はそれぞれ独立に-C(=O)N(Ra)-、-N(Ra)-、-C(=NRa)-、-S(=O)2N(Ra)-、-S(=O)N(Ra)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(Ra)C(=O)N(Ra)-から選ばれる。
m1はそれぞれ独立に0、1、2または3から選ばれる。
R1-3はそれぞれH、F、Cl、Br、I、CN、ORa、N(Rb)(Rc)、任意にRdで置換されたC1-3アルキル基、
から選ばれる。
D1は単結合、-C(Re)(Re)-、-C(=O)N(Ra)-、-N(Ra)-、-C(=NRa)-、-S(=O)2N(Ra)-、-S(=O) N(Ra)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(Ra)C(=O)N(Ra)-から選ばれる。
D2は-C(Ra)(Ra)-から選ばれる。
nは1、2、3、4、5または6から選ばれる。
Ra、Rb、Rcはそれぞれ独立にH、任意にRdで置換されたC1-6アルキル基またはC3-6シクロアルキル基から選ばれる。
ReはH、任意にRdで置換されたC1-6アルキル基またはアルコキシ基、任意にRdで置換されたC3-6シクロアルキル基またはシクロアルコキシ基から選ばれる。
RdはF、Cl、Br、I、CN、OH、CHO、COOH、CH3、CF3、CH3O、CH3CH2Oから選ばれ、Rdの数は0、1、2または3から選ばれる。
任意に、任意の2つのR1の間、同じD2におけるRaとRaの間、2つのD2の間、またはRaと一つのD2の間はともに同一の炭素原子または酸素原子に連結して一つまたは二つの3、4、5または6員の炭素環またはヘキサ環を形成し、ここで、酸素原子の数は1または2である。)
本発明の一つの形態において、上記EはR3で置換されたC1-6アルキル基またはC3-6シクロアルキル基から選ばれ、R3の数は0、1、2または3から選ばれるか、あるいはEは
から選ばれる。
(ただし、
G1〜5のうちの0、1、2または3個はNから、ほかはC(R3)から選ばれる。
G6は-C(R3)( R3)-、-C(=O)N(R3)-、-N(R3)-、-C(=NR3)-、-S(=O)2N(R3)-、-S(=O) N(R3)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(R3)C(=O)N(R3)-から選ばれる。
G7〜9のうちの0、1または2個はNから、ほかはC(R3)から選ばれる。
G10〜16のうちの0、1、2、3または4個はNから、ほかはC(R3)から選ばれる。
G17はNまたはC(R3)から選ばれる。
G18〜22のうちの0、1、2または3個は-C(=O)N(R3)-、-N(R3)-、-C(=NR3)-、-S(=O)2N(R3)-、-S(=O) N(R3)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(R3)C(=O)N(R3)-から、ほかは-C(R3)( R3)-から選ばれる。
ほかの変数は上記定義の通りである。)
本発明の一つの形態において、上記Eは、任意に1、2または3個のR3で置換されたメチル基、エチル基、プロピル基、
から選ばれる。
本発明の一つの形態において、Eは、任意に1、2または3個のハロゲン、OH、OC1-3アルキル基、CN、NH2、NH(C1-3アルキル基)、N(C1-3アルキル基)2、C1-3アルキル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、C(=O)NH2、C1-3アルキル基C(=O)、C1-3アルキル基C(=O)NH、C1-3アルキル基S(=O)、C1-3アルキル基S(=O)NH、C1-3アルキル基S(=O)2またはC1-3アルキル基S(=O)2NHで置換された
C1-3アルキル基から選ばれる。
本発明の一つの形態において、Eは、

から選ばれる。
本発明の一つの形態において、上記LとQのうち、一つは-S(=O)2NH-、-S(=O)2-、-NH-、-NHC(=O)NH-から、もう一つは単結合、-CH2-から選ばれる。
本発明の一つの形態において、上記X、Y、Zのうちの0または1個はNから、ほかはCH、C(CH3)、C(CF3)、CCl、CFから選ばれる。
本発明の一つの形態において、上記A、Tはそれぞれ独立にN、CH、C(CH3)、C(CF3)、CCl、CFから選ばれるか、あるいはBはNH、N(CH3)またはN(CF3)から選ばれる。
本発明の一つの形態において、上記任意の2つのR1の間、同じD2におけるRaとRaの間、2つのD2の間、またはRaと一つのD2の間で形成される環はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、オキセタニル基、1,3-ジオキソラン基から選ばれる。
本発明の一つの形態において、上記R1-3はH、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、シクロプロピル基、
から選ばれる。
本発明の一つの形態において、上記化合物またはその薬学的に許容される塩は、化合物1〜化合物284から選ばれる。
関連の定義:
別途に説明しない限り、ここで用いられる以下の用語および連語は以下の意味を有する。一つの特定の用語または連語は、特別に定義されたいない場合、不確定または不明瞭ではなく、普通の定義として理解されるべきである。ここで商品名が出た場合、相応の商品またはその活性成分を指す。
C1-10はC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9およびC10から、C3-10はC3、C4、C5、C6、C7、C8、C9およびC10から選ばれる。
C1-10アルキル基またはヘテロアルキル基、C3-10環状基またはヘテロ環状炭化水素基、C3-10環状炭化水素基またはヘテロ環状炭化水素基で置換されたC1-10アルキル基またはヘテロアルキル基は、以下のものを含むが、これらに限定されない。
C1-10アルキル基、C1-10アルキルアミノ基、N,N-ジ(C1-10アルキル基)アミノ基、C1-10アルコキシ基、C1-10アルカノイル基、C1-10アルコキシカルボニル基、C1-10アルキルスルホニル基、C1-10アルキルスルフィニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキルアミノ基、C3-10ヘテロシクロアルキルアミノ基、C3-10シクロアルコキシ基、C3-10シクロアルキルアシル基、C3-10シクロアルキルオキシカルボニル基、C3-10シクロアルキルスルホニル基、C3-10シクロアルキルスルフィニル基、
メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、-CH2C(CH3)(CH3)(OH)、シクロプロピル基、シクロブチル基、プロピルメチレン基、シクロプロピオニル基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメチル基、アミノメチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシ基、ホルミル基、メトキシカルボニル基、メタンスルホニル基、メチルスルフィニル基、エトキシ基、アセチル基、エタンスルホニル基、エトキシカルボニル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、
フェニル基、チアゾリル基、ビフェニル基、ナフチル基、シクロペンチル基、フリル基、3-ピロリニル基、ピロリジル基、1,3-ジオキソラン基、ピラゾリル基、2-ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、1,2,3-アゾリル基、1,2,3-トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基、1,3,4-チアジアゾリル基、4H-ピラニル基、ピリジル基、ピペリジル基、1,4-ジオキサン基、モルホリル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピペラジル基、1,3,5-トリチアニル基、1,3,5-トリアジル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基またはキノキサリニル基、および
メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、シクロプロピル基、
ここで用いられる「薬学的に許容される塩」は、それらの化合物、材料、組成物および/または剤形に対するもので、これらは信頼できる医学的判断の範囲内にあり、ヒトおよび動物の組織との接触に適し、毒性、刺激性、アレルギー反応またはほかの問題または合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に合う。
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩で、本発明で発見された特定の置換基を有する化合物と比較的に無毒の酸または塩基とで製造される。本発明の化合物に比較的に酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液または適切な不活性溶媒において十分な量の塩基でこれらの化合物の中性の様態と接触することで塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アンモニアまたはマグネシウムの塩あるいは類似の塩を含む。本発明の化合物に比較的に塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液または適切な不活性溶媒において十分な量の酸でこれらの化合物の中性の様態と接触することで酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の実例は、無機酸塩および有機酸塩、さらにアミノ酸(たとえばアルギニンなど)の塩、およびグルクロン酸のような有機酸の塩を含み、前記無機酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜リン酸などを含み、前記有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、ベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸やメタンスルホン酸などの類似の酸を含む(Bergeら, "Pharmaceutical Salts", Journal of Pharmaceutical Science 66: 1-19 (1977)を参照)。 本発明の一部の特定の化合物は、塩基性および酸性の官能基を含有するため、任意の塩基付加塩または酸付加塩に転換することができる。
好ましくは、通常の方法で塩を塩基または酸と接触させ、さらに母体化合物を分離することによって、化合物の中性の様態に戻す。化合物の母体の様態とその各種類の塩の様態との違いは、一部の物理的性質、例えば極性溶媒における溶解度が違うことにある。
ここで用いられる「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の誘導体に属し、酸と塩を形成することまたは塩基と塩を形成することによって前記母体化合物を修飾する。薬学的に許容される塩の実例は、アミンのような塩基性基の無機酸または有機酸の塩、カルボン酸のような酸基のアルカリ金属塩または有機塩などを含むが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩は、通常の無毒性の塩または母体化合物の4級アンモニウム塩、例えば無毒の無機酸または有機酸で形成する塩を含む。通常の無毒性の塩は、無機酸および有機酸から誘導される塩を含むが、これらに限定されず、前記の無機酸または有機酸は、2-アセトキシ安息香酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、炭酸水素イオン、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルセプチン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシ基、ナフトール、ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、ラクトース、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、フォリン酸、コハク酸、アミノスルホン酸、p-アミノベンゼンスルホン酸、硫酸、タンニン、酒石酸およびp-トルエンスルホン酸から選ばれる。
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基または塩基性基を含む母体化合物から通常の方法で合成することができる。通常の場合、このような塩の製造方法は、水または有機溶媒あるいは両者の混合物において、遊離酸または塩基の様態のこれらの化合物を化学量論量の適切な塩基または酸と反応させて製造する。一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルなどの非水媒体が好ましい。
塩の様態以外、本発明によって提供される化合物は、プロドラッグの様態も存在する。ここで記載される化合物のプロドラッグは、生理条件で化学的変化が生じて本発明の化合物に転化しやすい。また、プロドラッグ薬物は、体内環境で化学または生物化学の方法で本発明の化合物に転換される。
本発明の一部の化合物は、非溶媒和物の様態または溶媒和物の様態で存在してもよく、水和物の様態を含む。一般的に、溶媒和物の様態は非溶媒和物の様態に相当し、いずれも本発明の範囲に含まれる。本発明の一部の化合物は、多結晶または無定形の様態で存在してもよい。
本発明の一部の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を有してもよい。ラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体および単独の異性体はいずれも本発明の範囲に含まれる。
ここのラセミ体、アンビスケールミック(ambiscalemic)化合物およびスケールミック(scalemic)化合物または鏡像異性的に純粋な化合物の図式的表示は、Maehr, J. Chem. Ed. 1985, 62: 114-120から引用している。 別途に説明しない限り、楔形の結合および破線の結合でキラル中心の絶対配置を示す。ここに記載された化合物がオレフィン系の二重結合またはほかの幾何学的不斉中心を含有する場合、別途に定義しない限り、これらは、E、Z幾何異性体を含む。同様に、すべての互変異性形態も本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物は、特定の幾何または立体異性体の形態が存在してもよい。本発明は、すべてのこのような化合物を想定し、シスおよびトランス異性体、(-)-および(+)-鏡像異性体、(R)-および(S)-鏡像異性体、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、およびそのラセミ混合物ならびにほかの混合物、たとえばエナンチオマーまたはジアステレオマーを多く含有する混合物を含み、すべてのこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。アルキル基などの置換基にほかの不斉炭素原子が存在してもよい。すべてのこれらの異性
体およびこれらの混合物はいずれも本発明の範囲内に含まれる。
光学活性な(R)-および(S)-異性体ならびにDおよびL異性体は、不斉合成またはキラル試薬またはほかの通常の技術を用いて調製することができる。本発明のある化合物の一つの鏡像異性体を得るには、不斉合成またはキラル補助剤を有する誘導作用によって調製することができるが、ここで、得られたジアステレオマー混合物を分離し、かつ補助基を分解させて単離された所要の鏡像異性体を提供する。 あるいは、分子に塩基性官能基(たとえばアミノ基)または酸性官能基(たとえばカルボキシ基)が含まれる場合、適切な光学活性な酸または塩基とジアステレオマーの塩を形成させ、さらに本分野で公知の分別結晶化法またはクロマトグラフィー法によってジアステレオマーの分割を行った後、回収して単離された鏡像異性体を得る。また、エナンチオマーとジアステレオマーの分離は、通常、クロマトグラフィー法によって行われ、前記クロマトグラフィー法はキラル固定相を使用し、かつ任意に化学誘導法(たとえばアミンからカルバミン酸塩を生成させる)と併用する。
本発明の化合物は、当該化合物を構成する一つまたは複数の原子には、非天然の比率の原子同位元素が含まれてもよい。たとえば、三重水素(3H)、ヨウ素-125(125 I)またはC-14(14C)のような放射性同位元素で化合物を標識することができる。本発明の化合物のすべての同位元素の構成の変換は、放射性の有無を問わず、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
用語「薬学的に許容される担体」とは本発明の有効量の活性物質を送達することができ、活性物質の生物活性を干渉せず、かつ宿主または患者に毒・副作用がない任意の製剤または担体媒体を指し、代表的な担体は水、油、野菜やミネラル、クリームベース、洗剤ベース、軟膏ベースなどを含む。これらのベースは懸濁剤、増粘剤、皮膚透過促進剤などを含む。これらの製剤は化粧品分野または局部薬物分野の技術者に周知である。担体に関するほかの情報は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 21st Ed., Lippincott, Williams & Wilkins (2005)を参照し、当該文献の内容は引用の形式でここに取り込まれる。
用語「賦形剤」とは、通常、有効な薬物組成物の調製に必要な担体、希釈剤および/または媒体を指す。
薬物または薬理学的活性剤について、用語「有効量」または「治療有効量」とは毒性がなく期待の効果が得られる薬物または薬剤の充分な使用量を指す。本発明における経口投与剤形について、組成物における一つの活性物質の「有効量」とは、当該組成物におけるもう一つの活性物質と併用する時、期待の効果に必要な使用量を指す。有効量の確定は人によるが、被投与者の年齢および基本状況、そして具体的な活性物質で決まり、特定のケースにおける適切な有効量は当業者が通常の試験によって決めてもよい。
用語「活性成分」、「治療剤」、「活性物質」または「活性剤」とは、化学的実体で、有効に目的の障害、疾患または病症を治療することができる。
用語「置換された」とは、特定の原子における任意の一つまたは複数の水素原子が置換基で置換されたことで、特定の原子の原子価状態が正常でかつ置換後の化合物が安定していれば、重水素および水素の変形体を含む。置換基がケトン基(すなわち=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味する。ケトン置換は、芳香族基に生じない。用語「任意に置換された」とは、置換されてもよく、置換されていなくてもよく、特別に定義しない限り、置換基の種類と数は化学的に安定して実現できれば任意である。
変数(例えばR)のいずれかが化合物の組成または構造に1回以上現れる場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、一つの基が0〜2個のRで置換
された場合、前記基は任意に2個以下のRで置換され、かついずれの場合においてもRが独立の選択肢を有する。また、置換基および/またはその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
そのうちの一つが単結合の場合、それで連結する2つの基が直接連結し、たとえばA-L-ZにおけるLが単結合を表す場合、この構造は実際にA-Zになる。
一つの置換基の結合は交差に一つの環における2つの原子に連結する場合、このような置換基はこの環における任意の原子と結合してもよい。挙げられた置換基に対してどの原子を通して化学構造一般式に連結するか明示しない場合、具体的に挙げられていないが含まれる化合物も含め、このような置換基はその任意の原子を通して結合してもよい。置換基および/またはその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。たとえば、構造単位
は、シクロヘキシル基またはシクロヘキサジエンにおける任意の位置に置換されることを表す。
アルキル基およびヘテロアルキル基の原子団(通常アルキレン基、アルケニル基、ヘテロアルキレン基、ヘテロアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、シクロアルケニル基およびヘテロシクロアルケニル基と呼ばれる基を含む)の置換基は、一般的に、「アルキル基置換基」と呼ばれ、-R’、-OR’、 =O、=NR’、=N-OR’、-NR’R”、-SR’、ハロゲン、-SiR’R”R”’、OC(O)R’、-C(O)R’、 -CO2R’、 -CONR’R”、-OC(O)NR’R”、 -NR”C(O)R’、NR’ C(O)NR”R”’、-NR”C(O)2R’、-NR””’-C(NR’R”R’”)=NR””、NR”” C(NR’R”)=NR’”、-S(O)R’、-S(O)2R’、-S(O)2NR’R”、NR”SO2R’、-CN、-NO2、 -N3、-CH(Ph)2およびフルオロ(C1-C4)アルキル基のうちの一つまたは複数から得られるが、これらに限定されず、置換基の数は0〜(2m’+1)で、ここで、m’はこのような原子団における炭素原子の合計数である。R'、R”、R”'、R’’’’およびR’’’’’はそれぞれ独立に水素、置換または無置換のヘテロアルキル基、置換または無置換のアリール基(たとえば1〜3個のハロゲンで置換されたアリール基)、置換または無置換のアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基またはアルアルキル基が好ましい。本発明の化合物が一つ以上の基Rを含む場合、たとえば、各基Rは独立に選ばれ、一つ以上の基R'、R”、R”'、R’’’’およびR’’’’’が存在する場合のそれぞれのこれらの基と同様である。R'およびR”が同一の窒素原子と結合する場合、これらは当該窒素原子と結合して5-、6-または7-員環を形成してもよい。たとえば、-NR'R“とは1-ピロリジル基および4-モルホリル基を含むが、これらに限定されない。上記置換基についての検討に基づき、当業者は、用語「アルキル基」とは、炭素原子が非水素基に結合して構成した基、たとえばハロアルキル基(たとえば-CF3、-CH2CF3)およびアシル基(たとえば-C(O)CH3、-C(O)CF3、-C(O)CH2OCH3など)を含むことが理解できる。
アルキル基原子団の前記置換基と同じように、アリール基およびヘテロアリール基の置換基は、一般的に、「アリール基置換基」と総称され、たとえば-R’、-OR’、-NR’R”、-SR’、-ハロゲン、-SiR’R”R”’、OC(O)R’、-C(O)R’、 -CO2R’、-CONR’R”、-OC(O)NR’R”、 -NR”C(O)R’、NR’ C(O)NR”R”’、-NR”C(O)2R’、-NR””’-C(NR’R”R’”)=NR””、NR”” C(NR’R”)=NR’”、-S(O)R’、-S(O)2R’、-S(O)2NR’R”、NR”SO2R’、-CN、-NO2、-N3、-CH(Ph)2、フルオロ(C1-C4)アルコキシ基およびフルオロ(C1-C4)アルキル基などから選ばれ、置換基の数は0から芳香環の開放原子価の合計の間で、ここで、R’、R”、R”’、R”” およびR””’は独立に好ましくは水素、置換または無
置換のアルキル基、置換または無置換のヘテロアルキル基、置換または無置換のアリール基および置換または無置換のヘテロアリール基から選ばれる。本発明の化合物が一つ以上の基Rを含む場合、たとえば、各基Rは独立に選ばれ、一つ以上の基R’、R”、R”’、R”” およびR””’が存在する場合のそれぞれのこれらの基と同様である。
アリール基またはヘテロアリール基の環の隣接原子における2つの置換基は、任意に、一般式-T-C(O)-(CRR’)q-U-の置換基で置換されてもよいが、ここで、TおよびUは、独立に-NR-、-O-、CRR'-または単結合から選ばれ、qは、0〜3の整数である。変更できる選択として、アリール基またはヘテロアリール基の環の隣接原子における2つの置換基は、任意に、一般式-A (CH2)r B-の置換基で置換されてもよいが、ここで、AおよびBは、独立に-CRR’-、-O-、-NR-、-S-、-S(O)-、S(O)2-、-S(O)2NR’-または単結合から選ばれ、rは、1〜4の整数である。場合によって、これで形成した新規な環における単結合は二重結合に置き換えてもよい。変更できる選択として、アリール基またはヘテロアリール基の環の隣接原子における2つの置換基は、任意に、一般式-A (CH2)r B-の置換基で置換されてもよいが、ここで、sおよびdはそれぞれ独立に0〜3の整数で、Xは-O-、-NR’、-S-、-S(O)-、-S(O)2-または-S(O)2NR’-である。置換基R、R’、R”およびR”’はそれぞれ独立に好ましくは水素および置換または無置換の(C1-C6)アルキル基から選ばれる。
別途に定義しない限り、用語「ハロ」または「ハロゲン」そのものまたはもう一つの置換基の一部として、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の原子を表す。また、用語「ハロアルキル基」とは、モノハロアルキル基とポリハロアルキル基を含む。例えば、用語「ハロ(C1-C4)アルキル基」とは、トリフルオロメチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、4-クロロブチル基および3-ブロモプロピル基などを含むが、これらに限定されない。
ハロアルキル基の実例は、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ペンタフルオロエチル基およびペンタクロロエチル基を含むが、これらに限定されない。「アルコキシ基」は酸素架橋によって連結した特定の数の炭素原子を有する上記アルキル基を表す。C1-6アルコキシ基は、C1、C2、C3、C4、C5およびC6のアルコキシ基を含む。アルコキシ基の例は、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、n-ペントキシ基およびS-ペントキシ基を含むが、これらに限定されない。「シクロアルキル基」は飽和シクロ基、たとえばシクロプロピル基、シクロブチル基またはシクロペンチル基を含む。3-7シクロアルキル基は、C3、C4、C5、C6およびC7のシクロアルキル基を含む。「アルケニル基」は直鎖又は分岐鎖の立体配置の炭化水素鎖を含み、当該鎖における任意の安定した位置に一つまたは複数の炭素-炭素二重結合が存在し、たとえばビニル基やプロペニル基が挙げられる。
用語「ハロ」または「ハロゲン」とはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指す。
別途に定義しない限り、用語「ヘテロ」とは、ヘテロ原子またはヘテロ原子団(すなわちヘテロ原子を含有する原子団)を指し、炭素(C)および水素(H)以外の原子およびこれらのヘテロ原子を含有する原子団を含み、たとえば酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、-O-、-S-、=O、=S、-C(=O)O-、-C(=O)-、-C(=S)-、-S(=O) 、-S(=O)2-、および任意に置換された-C(=O)N(H)-、-N(H)-、-C(=NH)-、-S(=O)2N(H)-または-S(=O)N(H)-を含む。
別途に定義しない限り、「環」は置換または無置換のシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロアルケニル基、シクロアルキニル基、ヘテロアルキニル基、アリール基あるいはヘテロアリール基を表す。いわゆる環は、単環、連結環、スピロ環、縮合環または橋架け環を含む。環における原子の数は、通常、環の員数と定義され、たとえば「5〜7員環」とは環状に並ぶ5〜7個の原子を表す。別途に定義しない限り、当該環は任意に1〜3個のヘテロ原子を含む。そのため、「5〜7員環」はたとえばフェニルピリジンおよびピペリジル基を含む。一方、用語「5〜7員のヘテロシクロアルキル基環」はピリジル基およびピペリジル基を含むが、フェニル基を含まない。用語「環」はさらに少なくとも一つの環を含む環系を含み、その中の各「環」はいずれも独立に上記定義に準じる。
別途に定義しない限り、用語「複素環」または「ヘテロシクロ基」とは安定したヘテロ原子またはヘテロ原子団を含有する単環または二環または三環で、飽和、部分不飽和または不飽和(芳香族)のものでもよく、炭素原子と1、2、3または4個の独立にN、OおよびSから選ばれる環ヘテロ原子を含み、ここで、上記任意の複素環がベンゼン環と縮合して二環を形成してもよい。窒素および硫黄のヘテロ原子は、任意に酸化されてもよい(すなわちNOおよびS(O)p)。窒素原子は、置換されたものでも無置換のものでもよい(すなわちNまたはNRで、ここで、RはHまたはここで定義されたほかの置換基である)。当該複素環は、任意のヘテロ原子または炭素原子の側基に結合して安定した構造を形成してもよい。形成した化合物が安定したものであれば、ここに記載された複素環は炭素または窒素の位置における置換が生じてもよい。複素環における窒素原子は任意に第四級アンモニウム化されてもよい。一つの好適な形態は、複素環におけるSおよびO原子の合計が1を超える場合、これらのヘテロ原子はお互いに隣接しない。もう一つの好適な形態は、複素環におけるSおよびO原子の合計が1以下である。ここで用いられるように、用語「芳香族複素環基」または「ヘテロアリール基」とは、安定した5、6、7員の単環または二環あるいは7、8、9または10員の二環複素環基の芳香環で、炭素原子と1、2、3または4個の独立にN、OおよびSから選ばれる環ヘテロ原子を含む。窒素原子は、置換されたものでも無置換のものでもよい(すなわちNまたはNRで、ここで、RはHまたはここで定義されたほかの置換基である)。窒素および硫黄のヘテロ原子は、任意に酸化されてもよい(すなわちNOおよびS(O)p)。注意すべきのは、芳香族複素環におけるSおよびO原子の合計が1以下であることである。橋架け環も複素環の定義に含まれる。一つまたは複数の原子(すなわちC、O、NまたはS)が2つの隣接しない炭素原子または窒素原子と連結すると橋架け環になる。好適な橋架け環は、一つの炭素原子、二つの炭素原子、一つの窒素原子、二つの窒素原子および一つの炭素-窒素基を含むが、これらに限定されない。注意すべきのは、一つの架け橋はいつも単環を三環に変換させることである。橋架け環において、環における置換基も架け橋に現れてもよい。
複素環化合物の実例は、アゼチジニル基、アゾシニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾメルカプトフリル基、ベンゾメルカプトフェニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾオキサゾリニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾテトラゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、カルバゾリル基、4aH-カルバゾリル基、カルボリニル基、ベンゾジヒドロピラニル基、クロメン、シンノリニルデカヒドロキノリニル基、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフリル基、フリル基、フラザニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、イミダゾリル基、1H-インダゾリル基、インダゾリル、ジヒドロインドリル基、インドリジニル基、インドリル基、3H-インドリル基、isatino基、イソベンゾフリル基、イソインドリル基、イソジヒドロインドリル基、イソキノリニル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、メチルジオキシフェニル基、モルホリル基、ナフチリジニル基、オクタヒドロイソキノリニル基、オキサジアゾリル基、1,2,3-オキサジアゾリル基、1,2,4-オキサジアゾリル基、1,2,5-オキサジアゾリル基、1,3,4-オキサジアゾリル基、オキサゾリジニル基、オキサゾリル基、ヒドロキシインドリル基、ピリミジニル基、フェナントリジニル基、フェナントロリニル、フェナジン、フェノチアジン、ベンゾヒポキサンチニル基、フェノキサジニル基、フタラジニル基、ピペラジル基、ピペリジル基、ピペリドニル基、4-ピペリドニル基、ピペロニル基、プテリジニル基、プリニル基、ピラニル基、ピラジニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピラゾリル基、ピリダジル基、ピロロオキサゾール、ピロロイミダゾール、ピロロチアゾール、ピリジル基、ピ
ロリジル基、ピロリニル基、2H-ピロリル基、ピロリル基、キナゾリニル基、キノリニル基、4H-キノリジジニル基、キノキサリニル基、キヌクリジン環基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロイソキノリニル基、テトラヒドロキノリニル基、テトラゾリル基,6H-1,2,5-チアジアジニル基、1,2,3-チアジアゾリル基、1,2,4-チアジアゾリル基、1,2,5-チアジアゾリル基、1,3,4-チアジアゾリル基、チアントレニル基、チアゾリル基、イソチアゾリルチエニル基、チエノオキサゾリル基、チエノチアゾリル基、チエノイミダゾリル基、チエニル基、トリアジル基、1,2,3-トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基、1,2,5-トリアゾリル基、1,3,4-トリアゾリル基およびキサンテニル基を含むが、これらに限定されない。さらに、縮合環およびスピロ環の化合物を含む。
特別に定義しない限り、用語「炭化水素基」またはその下位概念(たとえばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、フェニル基など)そのものまたは他の置換基の一部として、直鎖、分枝鎖または環状の炭化水素原子団あるいはその組合せを表し、完全飽和、単不飽和または多不飽和のものでもよく、単置換、二置換または多置換のものでもよく、2価または多価の原子団を含んでもよく、所定の数の炭素原子を有する(たとえばC1-C10は1-10個の炭素原子を示す)。 「炭化水素基」は、脂肪族炭化水素基および芳香族炭化水素基を含み、前記脂肪族炭化水素基は鎖状および環状を含み、具体的にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を含むが、これらに限定されず、前記芳香族炭化水素基は6〜12員の芳香族炭化水素基、たとえばベンゼン、ナフタレンなどを含むが、これらに限定されない。一部の実施例において、用語「アルキル基」は直鎖、分枝鎖の原子団あるいはその組合せを表し、完全飽和、単不飽和または多不飽和のものでもよく、2価または多価の原子団を含んでもよい。飽和炭化水素原子団の実例は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、(シクロヘキシル)メチル基、シクロプロピルメチル基、およびn-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基などの原子団の同族体および異性体などを含むが、これらに限定されない。不飽和アルキル基は一つまたは複数の二重結合または三重結合を有し、実例は、ビニル基、2-プロペニル基、ブテニル基、クロチル基、2-イソペンテニル基、2-(ブタジエニル)基、2,4-ペンタジエニル基、3-(1,4-ペンタジエニル)、エチニル基、1-及び3-プロピニル基、3-ブチニル基、及びより高級の同族体と異性体を含むが、これらに限定されない。
特別に定義しない限り、用語「ヘテロ炭化水素基」またはその下位概念(たとえばヘテロアルキル基、ヘテロアルケニル基、ヘテロアルキニル基、ヘテロアリール基など)そのものまたはもう一つの用語と合わせて、安定した直鎖、分枝鎖または環状の炭化水素原子団あるいはその組合せを表し、所定の数の炭素原子および一つ以上のヘテロ原子からなる。一部の実施例において、用語「アルキル基」そのものまたはもう一つの用語と合わせて、安定した直鎖、分枝鎖の炭化水素原子団あるいはその組合せを表し、所定の数の炭素原子および一つ以上のヘテロ原子からなる。一つの典型的な実施例において、ヘテロ原子はB、O、NおよびSから選ばれ、その中では、窒素および硫黄原子は任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は任意に第四級アンモニウム化された。ヘテロ原子B、O、NおよびSは、ヘテロ炭化水素基の任意の内部位置(当該基が分子のほかの部分に付着した位置を含む)にあってもよい。実例は、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-CH2、-S(O)-CH3、-CH2-CH2-S(O)2-CH3、-CH=CH-O-CH3、 -CH2-CH=N-OCH3和-CH=CH-N(CH3)-CH3を含むが、これらに限定されない多くとも二個のヘテロ原子が連続してもよく、例えば、-CH2-NH-OCH3が挙げられる。
用語「アルコキシ基」、「アルキルアミノ基」および「アルキルチオ基」(またはチオアルコキシ基)は通常の表現で、それぞれ一つの酸素原子、アミノ基またはイオン原子を通して分子の他の部分と連結するアルキル基を指す。
特別に定義しない限り、用語の「環状炭化水素基」、「ヘテロ環状炭化水素基」またはその下位概念(たとえばアリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、シクロアルキニル基、ヘテロシクロアルキニル基など)そのものまたはほかの用語と合わせて、環化した「炭化水素基」、「ヘテロ炭化水素基」を表す。また、ヘテロ炭化水素基またはヘテロ環状炭化水素基(たとえばヘテロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基)について、ヘテロ原子は当該基が分子のほかの部分に付着した位置を占めてもよい。シクロアルキル基の実例は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1-シクロヘキセニル基、3-シクロヘキセニル基、シクロヘプチル基などを含むが、これらに限定されない。ヘテロシクロ基の非制限的な実例は、1-(1,2,5,6-テトラヒドロピリジル)基、1-ピペリジル基、2-ピペリジル基、3-ピペリジル基、4-モルホリル基、3-モルホリル基、テトラヒドロフラン-2-イル基、テトラヒドロフリルインロール-3-イル、テトラヒドロチエン-2-イル基、テトラヒドロチエン-3-イル基、1-ピペラジル基および2-ピペラジル基を含む。
別途に定義しない限り、用語「アリール基」とは、多不飽和の芳香族炭化水素置換基を表し、単置換、二置換または多置換のものでもよく、単環または複数環(好ましくは1〜3個の環)のものでもよく、一つに縮合してもよく、共役結合してもよい。用語「ヘテロアリール基」とは1〜4個のヘテロ原子を含むアリール基(または環)である。一つの例示的な実例において、ヘテロ原子はB、N、OおよびSから選ばれ、その中では、窒素および硫黄原子は任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は任意に第四級アンモニウム化された。ヘテロアリール基はヘテロ原子を通して分子のほかの部分と連結してもよい。アリール基またはヘテロアリール基の非制限的な実施例は、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、4-ビフェニル基、1-ピロリル基、2-ピロリル基、3-ピロリル基、3-ピラゾリル基、2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、ピラジニル基、2-オキサゾリル基、4-オキサゾリル基、2-フェニル-4- オキサゾリル基、5-オキサゾリル基、3 -イソオキサゾリル基、4-イソオキサゾリル基、5-イソオキサゾリル基、2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-フリル基、3-フリル基、2-チエニル基、3-チエニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、2-ピリミジニル基、4-ピリミジニル基、5-ベンゾチアゾリル基、プリニル基、2-ベンゾイミダゾリル基、5-インドリル基、1-イソキノリル基、5-イソキノリル基、2-キノキサリニル基、5-キノキサリニル基、3-キノリル基和6-キノリル基を含む。上記アリール基およびヘテロアリール基の環系の置換基はいずれも後記の許容される置換基から選ばれる。
説明の便宜上、アリール基はほかの用語と合わせて使用する場合(たとえばアリーロキシ基、アリールチオ基、アルアルキル基)上記のように定義されたアリール基およびヘテロアリール基環を含む。そのため、用語「アルアルキル基」とはアリール基がアルキル基に付着した原子団(たとえばベンジル基、フェネチル基、ピリジルメチル基など)を含み、その炭素原子(たとえばメチレン基)がたとえば酸素に置換されたアルキル基、たとえばフェノキシメチル基、2-ピリジルオキシメチル3-(1-ナフトキシ)プロピル基などを含む。
用語「脱離基」とは別の官能基または原子で置換反応(たとえば求核置換反応)で置換されてもよい官能基または原子を指す。たとえば、代表的な脱離基は、トリフルオロメタンスルホン酸エステル、塩素、臭素、ヨウ素、たとえばメタンスルホン酸エステル、トルエンスルホン酸エステル、p-ブロモベンゼンスルホン酸エステル、p-トルエンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル基、たとえばアセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基などのアシルオキシ基を含む。
用語「保護基」は「アミノ保護基」、「ヒドロキシ保護基」または「メルカプト保護基」を含むが、これらに限定されない。用語「アミノ保護基」とはアミノ基の窒素の位置に
おける副反応の防止に適する保護基を指す。代表的なアミノ保護基は、ホルミル基、アルカノイル基(たとえばアセチル基、トリクロロアセチル基またはトリフルオロアセチル基)ようなようアシル基、t-ブトキシカルボニル(Boc)基のようなアルコキシカルボニル基、ベントキシカルボニル(Cbz)基および9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基のようなアリールメトキシカルボニル基、ベンジル(Bn)基、トリフェニルメチル(Tr)基、1,1-ビス(4'-メトキシフェニル)メチル基のようなアリールメチル基、トリメチルシリル(TMS)基およびt-ブチルジメチルシリル(TBS)基のようなシリル基などを含むが、これらに限定されない。用語「ヒドロキシ保護基」とはヒドロキシ基の副反応の防止に適する保護基を指す。代表的なヒドロキシ保護基は、メチル基、エチル基およびt-ブチル基のようなアルキル基、アルカノイル基(たとえばアセチル基)ようなようアシル基、ベンジル(Bn)基、p-メトキシベンジル(PMB)基、9-フルオレニルメチル(Fm)基およびジフェニルメチル(DPM)基のようなアリールメチル基、トリメチルシリル(TMS)基およびt-ブチルジメチルシリル(TBS)基のようなシリル基などを含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物は当業者に熟知の様々な合成方法によって製造するができ、以下挙げられた具体的な実施形態、ほかの化学合成方法と合わせた実施形態および当業者に熟知の同等の代替方法を含み、好適な実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明に使用されたすべての溶媒は市販品で、さらに精製せずにそのままで使用してもよい。反応は、通常、不活性の窒素ガスにおいて、無水溶媒で行われる。プロトン核磁気共鳴データはBruker Avance III 400 (400 MHz)分光計に記録され、化学シフトはテトラメチルシランの低磁場における(ppm)で表示された。質量分析はアジレント1200シリーズ6110(&1956A)によって測定された。 LC/ MSまたはShimadzu MSは一つのDAD:SPD-M20A(LC)およびShimadzu Micromass 2020検出器を含む。質量分析装置は、一つの正または負のモードで操作されるエレクトロスプレーイオン源(ESI)を備える。
本発明は下記略号を使用する。aqは水を、HATUはO-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートを、EDCはN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド塩酸塩を、m-CPBAは3-クロロ過安息香酸を、eqは当量、等量を、CDIはカルボニルジイミダゾールを、DCMはジクロロメタンを、PEは石油エーテルを、DIADはアゾジカルボン酸ジイソプロピルを、DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを、DMSOはジメチルスルホキシドを、EtOAcは酢酸エチルを、EtOHはエタノールを、MeOHはメタノールを、CBzはアミン保護基のベントキシカルボニル基を、BOCはアミン保護基のt-ブチルカルボニル基を、HOAcは酢酸を、NaCNBH3はシアノ水素化ホウ素ナトリウムを、r.t.は室温を、O/Nは一晩行うことを、THFはテトラヒドロフランを、Boc2Oはジカルボン酸ジ-t-ブチルを、TFAはトリフルオロ酢酸を、DIPEAはジイソプロピルエチルアミンを、SOCl2は塩化チオニルを、CS2は二硫化炭素を、TsOHはp-トルエンスルホン酸を、NFSIはN-フルオロ-N-(ベンゼンスルホニル)ベンゼンスルホニルアミドを、NCSは1-クロロピロリジン-2,5-ジオンを、n-Bu4NFはテトラブチルアンモニウムフルオリドを、iPrOHは2-プロパノールを、mpは融点を表す。
化合物は人工的にまたはChemDraw(R)ソフトによって名付けられ、市販化合物はメーカーのカタログの名称が使用された。
図1は、被験薬物のヒト卵巣癌SK-OV-3細胞皮下異種移植腫瘍モデルの体内薬力学実験の結果で、ここで、1)各群のマウスの数は6匹で、2)投与容積はマウスの体重によって10 μl/gである。体重の低下が15%を超えると、投与方案は相応の調整をする。3)被験化合物およびビヒクル群に使用された溶媒は、1%MC、PO、QD×19日である。 図2-1は、研究の被験薬物のヒト前立腺癌PC-3M細胞皮下異種移植腫瘍モデルに対する体内薬力学実験一の実験結果で、ここで、1)各群のマウスの数は7匹で、2)投与容積はマウスの体重によって10 μl/gである。体重の低下が15%を超えると、投与方案は相応の調整をする。 図2-2は、研究の被験薬物のヒト前立腺癌PC-3M細胞皮下異種移植腫瘍モデルに対する体内薬力学実験二の実験結果で、ここで、1)各群のマウスの数は6匹で、2)投与容積はマウスの体重によって10 μl/gである。体重の低下が15%を超えると、投与方案は相応の調整をする。3)被験化合物およびビヒクル群に使用された溶媒は、1%DMSO+99% (1%MC)、PO、QD×2Wである。 図2-3aは、研究の被験薬物のヒト前立腺癌PC-3M細胞皮下異種移植腫瘍モデルに対する体内薬力学実験三の実験結果で、ここで、1)各群のマウスの数は6匹で、2)投与容積はマウスの体重によって10 μl/gである。体重の低下が15%を超えると、投与方案は相応の調整をする。3)PF0512384の溶媒は30% プロピレングリコール+5% Tween 80+65% D5W、IV、QW×2Wで、4)ほかの被験化合物およびビヒクル群に使用された溶媒は、5%DMSO+60%PEG400+35%水、PO、QD×2Wである。 図2-3bは、研究の被験薬物のヒト前立腺癌PC-3M細胞皮下異種移植腫瘍モデルに対する体内薬力学実験三の実験結果で、ここで、1)各群のマウスの数は6匹で、2)投与容積はマウスの体重によって10 μl/gである。体重の低下が15%を超えると、投与方案は相応の調整をする。3)PF0512384の溶媒は30% プロピレングリコール+5% Tween 80+65% D5W、IV、QW×2Wで、4)ほかの被験化合物およびビヒクル群に使用された溶媒は、5%DMSO+60%PEG400+35%水、PO、QD×2Wである。
具体的な実施形態
より詳しく本発明を説明するために、以下の実例を挙げるが、本発明の範囲はこれれに限定されない。
スキーム1:
反応条件:a) オルト蟻酸トリエチル、2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン、加熱;EtOH、加熱;b)ジフェニルエーテル、還流;c) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウ
ム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例1
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ (E)-5-(((5-ブロモピリジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン
オルト蟻酸トリエチル(25.8 g,0.174 mol)および2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(25.1 g,0.174 mol)を三口丸底フラスコに置き、60度で撹拌して2時間反応させた。上記混合物に2-アミノ-5-ブロモピリジン(30 g,0.174 mol)のエタノール(150 mL)溶液を滴下した。反応液を60度で撹拌して2時間反応させた。混合物を25度に冷却し、ろ過し、ケーキをエタノール(200 mL×3)で洗浄した後、白色の固体状の表題化合物を得た(40 g,70%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 1.77 (s, 6 H) , 6.93-7.04 (m, 1 H), 8.44-8.53 (m, 1 H), 7.85-7.91 (m, 1 H) , 9.31-9.42 (m, 1 H), 11.28-11.40 (m, 1 H).
・ 7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
(E)-5-(((5-ブロモピリジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(18 g,0.056 mmol)、ジフェニルエーテル(180 mL)を250 mL丸底フラスコに置き、220度で撹拌して1時間反応させた。TLCで反応が完成したと示されたら、反応液を室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィー法によって精製して表題化合物を得た(10 g,80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 6.46 (d, 1 H) , 7.53 (d, 1 H), 7.75 (dd, 1 H) ,
8.27 (d, 1 H), 9.19 (d, 1 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.28mmol)をジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28mmol)、炭酸カリウム(0.56 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。混合物をマイクロ波反応条件に置いて100度で2時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液をろ過・濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 3.87 (s, 3 H), 6.53 (d, 1 H), 7.12 (t, 1 H), 7.24 (t, 1 H), 7.83 (d, 1 H), 7.87-7.97 (m, 1 H), 8.10 (s, 1H), 8.26 (d, 1 H) , 8.31-8.40 (m, 2 H), 9.21 (s, 1 H).
さらに、化合物1の製造方法を参照して以下の37個の化合物を合成した。
スキーム2:
反応条件:a) オルト蟻酸トリエチル、2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン、加熱;EtOH、加熱;b)ジフェニルエーテル、還流;c) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例39
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-オキソ-4H-ピペラジノ[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ (E)-5-(((5-ブロモピリミジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン
オルト蟻酸トリエチル(9.9 g,0.0689 mol)および2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(10.8 g,0.073 mol)を三口丸底フラスコに置き、60度で撹拌して2時間反応させた。上記混合物に5-ブロモ-2-アミノピペラジン(12 g,0.0689 mol)のエタノール(50 mL)溶液を滴下した。反応液を60度で撹拌して2時間反応させた。混合物を25度に冷却し、ろ過し、ケーキをエタノール(200 mL×3)で洗浄した後、白色の固体状の表題化合物を得た(12.5
g,55.3%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) ppm δ11.601 (s, 1 H), 9.039 (s, 1 H), 8.825 (s, 1 H), 8.712 (s, 1 H), 1.690 (s, 6 H).
・ 7-ブロモ-4H-ピペラジノ[1,2-a]ピリミジン-4-オン
(E)-5-(((5-ブロモピリミジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(12 g,0.0368 mol)、ジフェニルエーテル(50 mL)を500 mL丸底フラスコに置き、220度で撹拌して1時間反応させた。反応液を室温に冷却し、粗製品をシリカゲルクロマトグラフィー法によって精製してオレンジ色の固体状の表題化合物を得た(2 g,24.4%)。
1H NMR(400 MHz, DMSO-D6) ppm δ 8.944-8.919 (d, 2 H), 8.485-8.399 (s, 1 H), 6.687-6.672 (d, 1 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-オキソ-4H-ピペラジノ[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-4H-ピペラジノ[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.22 mmol)をジオキサン(0.22 mL)および水(0.44 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.22 mmol)、炭酸カリウム(0.56 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。混合物をマイクロ波反応条件に置いて100度で2時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液をろ過し、オレンジ色の有機相を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) ppm δ 9.169 (s, 1 H), 8.999 (s, 1 H), 8.473 (s, 1 H),
8.439 - 8.423 (d, 1 H), 8.197 (s, 1 H), 7.941-7.922 (d, 1 H), 7.145-7.098 (m, 1
H), 6.684-6.669 (d, 1 H), 3.884 (s, 3 H).
さらに、化合物39の製造方法を参照して以下の12個の化合物を合成した。
スキーム3:
反応条件:a) オルト蟻酸トリエチル、2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン、加熱;エタノール、加熱;b)ジフェニルエーテル、還流;c) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例52
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(6-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ (E)-5-(((5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン
オルト蟻酸トリメチル(4.39 g,0.03 mmol)および2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(4.03 g,0.028 mmol)を機械的撹拌付きの三口丸底フラスコに置いた。 得られた懸濁液を60度で2時間撹拌した。 この混合液にエタノール(50 mL)に溶解させた5-ブロモピペラジン-2-アミン(5 g, 0.027 mmol)の溶液を滴下した。 その後、この反応液を60度で2時間撹拌した。この反応液を25度に冷却し、ろ過した。ケーキをエタノール(200 mL×3)で洗浄した後、白色の固体状の目的化合物を得た(6 g,65.6%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) ppm δ 11.344-11.378 (d, 1 H), 9.143-9.177 (d, 1 H),
8.066-8.087 (d, 1 H), 7.457-7.479 (d, 1 H), 2.578 (s, 3 H), 1.678 (s, 6 H).
・ 7-ブロモ-6-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
50 mL丸底フラスコに置いた((E)-5-(((5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(200 mg,0.59 mmol)およびジフェニルエーテル(4 mL)をマイクロ波装置において220度で0.5時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、そして粗製品をシリカゲルカラムによって精製した後オレンジ色の固体状の目的化合物を得た(60.7 mg, 43.2%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.075-8.090 (d, 1 H), 7.625-7.649 (d, 1 H), 7.246 (d, 1 H), 6.337-6.352 (d, 1 H), 3.026 (s, 3 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(6-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
窒素ガスの保護下で7-ブロモ-6-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.25 mmol)のジオキサン(0.2 mL)および水(0.4 mL)の溶液に、2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28 mmol)、炭酸カリウム(0.5 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。混合液をマイクロ波で加熱して100度で2時間撹拌した。 液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。この反応液をろ過し、有機相を濃縮した後、粗製品を得た。この粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製した後、目的化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.120-8.135 (d, 1 H), 7.878-7.914 (m, 1 H), 7.865-7.870 (d, 1 H), 7.742-7.748 (d, 1 H), 7.441-7.464 (d, 1 H), 7.368-7.391 (d, 1
H), 6.947-6.986 (m, 2 H), 6.362-6.377 (d, 1 H), 3.995 (s, 3H), 2.701 (s, 3 H).
さらに、化合物52の製造方法を参照して以下の8個の化合物を合成した。
スキーム4:
反応条件: a) select F試薬、アセトニトリル、加熱;b) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例61
2,4-ジフルオロ-N-(5-(3-フルオロ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 7-ブロモ-3-フルオロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(1 g, 4.46 mmol)、select F (1.6 g, 4.46 mmol)およびアセトニトリル(15 mL)を100 mL丸底フラスコに置いて80度で2日撹拌し
た。反応液を濃縮して水(15 mL)を入れ、混合液をさらに塩化メチレン(20 mL)で3回抽出した。有機相を濃縮させて粗製品を得た。粗製品をクロマトグラフによって精製して黄色の固体状の目的化合物を得た(200 mg, 18.5 %)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 9.195 (s, 1 H), 8.404 (s, 1 H), 7.763-7.739 (d, 1 H), 7.606-7.582 (d, 1 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(5-(3-フルオロ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
窒素ガスの保護下で7-ブロモ-3-フルオロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.28 mmol)のジオキサン(0.2 mL)および水(0.4 mL)の溶液に、2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28 mmol)、炭酸カリウム(0.6 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。混合液をマイクロ波で加熱して100度で2時間撹拌した。 液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。この反応液をろ過し、有機相を濃縮した後、粗製品を得た。この粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製した後、目的化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 10.438 (s, 1 H), 9.049 (s, 1 H), 8.636 - 8.628 (d, 1 H), 8.489 (s, 1 H), 8.282 - 8.259 (d, 1 H), 8.030 (s, 1 H), 7.872 - 7.848 (d, 1 H), 7.796 - 7.780 (d, 1 H), 7.611 - 7.562 (m, 1 H), 7.250 - 7.231 (m, 1 H), 3.691 (s, 3 H).
さらに、化合物61の製造方法を参照して以下の9個の化合物を合成した。
スキーム5:
反応条件:a) 水酸化アンモニウム、塩化アンモニウム、加熱;b)トリエトキシメタン、2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン、加熱;エタノール、加熱;c)ジフェニルエーテル、還流;d) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例71
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-オキソ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリダジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 6-クロロピリダジン-3-アミン
3,6-ジクロロピリダジン(20 g, 0.134 mol)および水酸化アンモニウム溶液(140 mL)、塩化アンモニウム(11.47 g, 0.214 mol) および水(80 mL)を100 mL丸底フラスコに入れた後、90度で20時間撹拌し、反応液を室温に冷却し、ろ過し、ケーキを水(100 mL)で洗浄して製品を得たが、形状は白色固体であった(14.3 g, 82.7%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 7.365-7.361 (d, 1 H), 6.853-6.830 (d, 1 H), 6.614 (s, 1 H).
・ (E)-5-(((6-クロロピリダジン-3-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン
トリエトキシメタン(16.3 g,0.110 mol)および2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(14.5 g,0.1 mmol)を3 L丸底フラスコに入れ、60度で2時間撹拌した後、6-クロロピリダジン-3-アミン(13 g, 100.3 mmol)のエタノール(100 mL)溶液を上記反応液に滴下した。 その後、反応液を続いて60度で2時間撹拌した。反応液を25度に冷却し、そしてろ過し、ケーキをエタノールで洗浄して(50 mL×3)製品を得たが、形状は白色固体であった (16 g, 56%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.521-11.484 (d, 1 H), 9.219-9.185 (d, 1 H),
8.100-7.984 (m, 2 H).
・ 7-クロロ-4H-ピリミド[1,2-b]ピリダジン-4-オン
(E)-5-(((6-クロロピリダジン-3-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(15 g,52.9 mmol)およびジフェニルエーテル(70 mL)を250 mL丸底フラスコに入れ、220度で1時間撹拌し、反応液を室温に冷却し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離して製品を得たが、形状はサフラン色固体であった(2.4 g, 25.3%)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) ppm δ 8.329-8.313 (d, 1 H), 8.003-8.979 (d, 1 H), 7.788-7.764 (d, 1 H), 6.713-6.696 (d, 1 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4-オキソ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリダジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
窒素ガス保護の反応条件下で、7-クロロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリダジン-4-オン(0.22 mmol)の1,4-ジオキサン(0.2 mL)および水(0.4 mL)の混合溶液に、順に2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.22 mmol)、炭酸カリウム(0.44 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(22 mg)を入れた。反応液をマイクロ波反応条件に置いて100度で2時間撹拌した。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した後、粗製品を得た。 粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって分離して製品を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.37-7.89 (m, 6 H), 7.30-7.02 (m, 2 H), 6.67- 6.54 (m, 1 H), 3.85 (m, 3 H).
さらに、化合物71の製造方法を参照して以下の9個の化合物を合成した。
スキーム6:
反応条件: a) 2-メチル-3-オキソコハク酸エチル、エタノール、加熱;b) ジフェニルエーテル、加熱;c) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、1,4-ジオキサン、水、加熱。
実施例81
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 7-ブロモ-3-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-2-カルボン酸
5-ブロモピリジン-2-アミン(6 g, 0.035 mol)、ジエチル-2-メチル-3-ジオキサボロラン(7 g, 0.035 mol)およびエタノール(165 mL)を250 mL丸底フラスコに入れ、反応液を100度で30時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、固体を冷えたエタノールで洗浄して製品を得たが、形状は白色固体であった (3 g, 30.6 %)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 8.936 (s, 1 H), 7.963-7.940 (d, 1 H), 7.577-7.553 (d, 1 H), 2.111 (s, 3 H).
・ 7-ブロモ-3-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-3-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-2-カルボン酸(1.5 g, 5.2 mmol)およびジフェニルエーテル(20 mL)の混合溶液を220度で1.5時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離して製品を得たが、形状はサフラン色固体であった (550 mg, 44 %)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.174 (s, 1 H), 8.233 (s, 1 H), 7.688-7.665 (d,
1 H), 7.505-7.482 2.279 (s, 1 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
窒素ガス保護の反応条件下で、7-ブロモ-3-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.22mmol)の1,4-ジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)の混合溶液に、順に2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.22 mmol)、炭酸カリウム(0.44 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(22 mg)を入れた。 反応液をマイクロ波反応条件に置いて90度で1時間撹拌した。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示され、反応液をろ過し、ろ液を回転乾燥して粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって分離して製品を得たが、形状は白色固体であった。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 8.935 (s, 1 H), 8.274 (s, 1 H), 8.150 (s, 1 H) 8.096-8.074 (d, 1 H), 7.797-7.761 (d, 2 H), 7.683-7.660 (d, 1 H), 7.392 (s, 1 H), 7.157-7.115 (d, 2 H), 3.676, 2.127 (s, 3 H).
さらに、化合物81の製造方法を参照して以下の5個の化合物を合成した。
スキーム7:
反応条件: a) 濃硫酸、硝酸;b) 鉄粉、塩化アンモニウム、加熱;c) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、1,4-ジオキサン、水、加熱。
実施例87
N-(5-(3-アミノ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)-2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルアミド
・ 7-ブロモ-3-ニトロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(10 g, 0.045 mol)および濃硫酸(50 mL)を三口フラスコに入れ、0度でゆっくり硝酸(8.65 g, 98%)を滴下した。混合液を0度で1時間撹拌した。 その後、反応液を水(200 mL)に注ぎ、水酸化ナトリウムを入れてpHを9に調整した。水相を酢酸エチルで抽出し(200 mL×3)、有機相を合併し、乾燥した後、濃縮して粗製品を得た。粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフによって分離して製品を得たが、形状は白色固体であった (1.3 g, 10.8%)。
1H NMR (400 MHz,CDCl3) ppm δ 9.489-9.485 (d, 1 H), 9.368 (s, 1 H), 8.178-8.150 (m, 1 H), 7.843-7.820 (d, 1 H).
・ 3-アミノ-7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-3-ニトロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(1 g, 0.0037 mol)のエタノール(10 mL)および水 (2 mL)の混合溶液に塩化アンモニウム(1.2 g, 0.019 mol)および鉄粉(1.0 g)を入れ、反応物を70度で4時間撹拌した。反応液をろ過し、ケーキを酢酸エチルで洗浄し(30 mL×3)、ろ液を濃縮して粗製品を得た。粗製品を酢酸エチル(50 mL)で溶解させ、そして水(20 mL)で洗浄し、有機相を濃縮して製品を得たが、形状は褐色固体であった(0.8 g, 89.9 %)。
1H NMR (400 MHz,CDCl3) ppm δ 9.013 (s, 1 H), 7.974 (s, 1 H), 7.395 (s, 2 H), 4.235 (s, 2 H).
・ N-(5-(3-アミノ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)-2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルアミド
窒素ガス保護の反応条件下で、3-アミノ-7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.22mmol)の1,4-ジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)の混合液に2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.22 mmol)、炭酸カリウム(0.44 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(22 mg)を入れた。反応液をマイクロ波反応条件に置いて90度で1時間撹拌した。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示され、反応液をろ過し、ろ液を濃縮して粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって分離して製品を得たが、形状は白色固体であった。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 8.763 (s, 1 H), 8.013-7.687 (m, 6 H), 7.549-7.526 (d, 1 H), 7.372-7.175 (m, 1 H), 5.284 (s, 2 H), 3.758 (s, 3 H).
さらに、化合物87の製造方法を参照して以下の7個の化合物を合成した。
スキーム8:
条件:a) 硝酸、濃硫酸;b) 塩化アンモニウム、鉄粉、加熱;c) 炭酸カリウム、ヨードメタン、加熱;d) マイクロ波、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例95
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 7-ブロモ-3-ニトロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(5 g, 22.2 mmol)を濃硫酸(11.2 mL)に溶解させて三口丸底フラスコに置き、5〜10度で硝酸(5.2 mL)を滴下し、混合物を20度で3時間撹拌した。その後、反応液をゆっくり氷水に注ぎ、1当量の水酸化ナトリウム溶液を入れてpHを8に調整した。ろかし、ケーキを水で洗浄し、吸引乾燥して黄色固体の表題
化合物を得た(4.0 g, 66.7%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.47 (d, , 1H), 9.35 (s, 1H), 8.14 (dd, , 1H), 7.81 (d, 1H).
・ 3-アミノ-7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-3-ニトロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(1.6 g, 5.93 mmol)をエタノール(20 mL)および水 (4 mL)に溶解させ、塩化アンモニウム(3.17 g, 59.25 mmol)および鉄粉(3.17 g)を入れ、混合物を70度で16時間撹拌した。反応液をろ過し、ケーキを塩化メチレンで洗浄し、得られたろ液の有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗製品の表題化合物を得た(3.56 g)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.99 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.38 (s, 2H), 4.13 (br. s., 2H).
・ 7-ブロモ-3-(メチルアミノ)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
3-アミノ-7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.8 g, 3.33 mmol)をアセトン(30 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(1.38 g, 10.0 mmol)およびヨードメタン(7.1 g, 49.99 mmol)を入れた。窒素保護下で80度で3時間撹拌した。反応液をろ過し、ケーキを塩化メチレンで洗浄し、ろ液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法によって精製して表題化合物を得た(250 mg,29.5%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.91 (d, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.36 - 7.32 (m, 1H), 7.28 (d, 1H), 4.72 (br. s., 1H), 2.97 (d, 3H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-3-(メチルアミノ)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(100 mg, 0.39 mmol)をジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で2,4-ジクロロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(168 mg, 0.39 mmol)、炭酸カリウム(109 mg, 0.78 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(16 mg, 0.02 mmol)を入れた。混合物をマイクロ波で100度で1時間反応させた。LCMSで反応が完成したと示された。反応液をろ過し、有機相を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して黄色の表題産物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 8.84 (br. s., 1H), 8.12 (br. s., 1H), 7.97 - 7.87 (m, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.55 (d, 1H), 7.39 (d, 1H), 7.04 - 6.89 (m, 2H), 4.70 (br. s., 1H), 3.97 (s, 3H), 2.99 (d, 3H).
さらに、化合物95の製造方法を参照して以下の5個の化合物を合成した。
スキーム9:
反応条件: a) t-ブチルジメチルクロロシラン、1H-イミダゾール;b) 1-t-ブトキシ- N,N,N',N'-テトラメチルジアミノメタン、加熱;c) 2-アミノ-5-ブロモピリジン、酢酸、加熱;d) 酢酸、マイクロ波;e) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例101
2,4-ジフルオロ-N-(5-(3-ヒドロキシ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 2-((t-ブチルジメチルシリル)オキシ)酢酸エチル
グリコール酸エチル(10 g, 96.1 mmol)および1H-イミダゾール(13 g, 0.19 mol)を塩化メチレン(100 mL)に溶解させて三口丸底フラスコに置き、0度でt-ブチルジメチルクロロシラン(15.8 g, 0.1 mol)を入れ、混合物を室温で8時間撹拌し、水で洗浄し(100 mL×3)、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮し、黄色の油状の表題化合物を得た(18 g, 85.8%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 4.14-4.09 (m, 4 H), 1.20-1.16 (t, 3 H), 0.83 (s, 9 H), 0.01 (s, 6 H).
・ (Z)-2-((t-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-(ジメチルアミノ)アクリル酸エチル
2-((t-ブチルジメチルシリル)オキシ)酢酸エチル(52 g, 0.24 mol)および1-t-ブトキシ- N,N,N',N'-テトラメチルジアミノメタン(50 g, 0.58 mol)を還流の状態で24時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフ法によって精製して黄色の油状の表題化合物を得た(45 g,47.1%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 6.68 (s, 1 H), 4.13-4.11 (q, 2 H), 2.96 (s, 6 H), 1.28-1.24 (t, 3 H), 0.95 (s, 9 H), 0.14 (s, 6 H).
・ (Z)-3-((5-ブロモピリジン-2-イル)アミノ)-2-((t-ブチルジメチルシリル)オキシ)アクリル酸エチル
(Z)-3-((5-ブロモピリジン-2-イル)アミノ)-2-((t-ブチルジメチルシリル)オキシ)アクリル酸エチル(15 g, 54.9 mmol)および2-アミノ-5-ブロモピリジン(9.4 g, 54.9 mmol)を酢酸(150 mL)に溶解させ、80度で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(100 mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム溶液(100 mL)および飽和食塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフによって精製して黄色の油状の表題化合物を得た(14 g,63.7%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.24 (s, 1 H), 7.75-7.72 (d, 1 H), 7.63-7.60 (d, 1 H), 6.75-6.72 (d, 1 H), 6.57-6.54 (d, 1 H), 4.25-4.20 (q, 2 H), 1.34-1.30 (t, 3H), 1.02 (s, 9 H), 0.22 (s, 6 H).
・ 7-ブロモ-3-ヒドロキシ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
(Z)-3-((5-ブロモピリジン-2-イル)アミノ)-2-((t-ブチルジメチルシリル)オキシ)アクリル酸エチル(200 mg*50, 29 mmol)を酢酸(5 mL*50)に溶解させ、マイクロ波で140度で3時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(100 mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム溶液(100 mL)および飽和食塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフによって精製して表題化合物を得た(3.2
g,46.4%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.98 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 8.00-7.98 (d, 1 H), 7.79-7.77 (d, 1 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(5-(3-ヒドロキシ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-3-ヒドロキシ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.22mmol)をジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で2,4-ジクロロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.22 mmol)、炭酸カリウム(0.44 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(22 mg)を入れた。混合物をマイクロ波で90度で1時間反応させ、液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液をろ過し、有機相を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して白色の表題産物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 8.93 (s, 1 H), 8.41 (s, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 7.96 (s, 2 H), 7.79-7.78 (m, 1 H), 7.68-7.66 (m, 1 H), 7.56 (m, 1 H), 7.24-7.20 (m, 1 H), 3.68 (s, 3 H).
さらに、化合物101の製造方法を参照して以下の1個の化合物を合成した。
スキーム10:
反応条件: a) 1-t-ブトキシ- N,N,N',N'-テトラメチルジアミノメタン、加熱;b) 2-アミノ-5-ブロモピリジン、酢酸、加熱;c) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例103
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-メトキシ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ (Z)-3-(ジメチルアミノ)-2-メトキシアクリル酸エチル
2-メトキシ酢酸エチル(2 g, 16.9 mmol)および1-t-ブトキシ- N,N,N',N'-テトラメチルジアミノメタン(3.5 g, 20.1 mmol)を丸底フラスコに置いて還流の状態で一晩撹拌した。混合物を濃縮し、残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフ法によって精製して黄色の油状の表題化合物を得た(2 g,67.8%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 6.78 (s, 1 H), 4.18-4.16 (t, 2 H), 3.55 (s, 3 H), 3.02 (s, 6 H), 1.29-1.26 (q, 3 H).
・ 7-ブロモ-3-メトキシ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
(Z)-3-(ジメチルアミノ)-2-メトキシアクリル酸エチル(2.5 g, 14.4 mmol)および2-アミノ-5-ブロモピリジン(2.5 g, 14.4 mmol)を酢酸(25 mL)に溶解させ、80度で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(30 mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム溶液(50 mL)および飽和食塩水(30 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフによって精製して表題化合物を得た(1.3 g,35.1%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.10 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.52 (d, 1 H), 7.46 (d, 1 H), 4.00 (s, 3 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-メトキシ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-3-メトキシ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.27mmol)をジオキサン(3.5 mL)および水(0.7 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で2,4-ジクロロ-N-(2-メトキシ-5-
(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.33 mmol)、炭酸カリウム(0.41 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。混合物をマイクロ波で100度で2時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液をろ過し、有機相を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.99 (s, 1 H), 8.12 (s, 1 H), 8.09 (s, 1 H), 7.97-7.93 (m, 2 H), 7.66 (s, 2 H), 7.08-7.04 (q, 1 H), 6.97-6.93 (q, 1 H), 4.02-3.98 (d, 6 H).
さらに、化合物103の製造方法を参照して以下の8個の化合物を合成した。
スキーム11:
反応条件:a) NBS, MeCN;2) オルト蟻酸トリエチル、2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン、加熱;EtOH、加熱;c)ジフェニルエーテル、還流;d) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例112
2,4-ジフルオロ-N-(5-(8-フルオロ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 5-ブロモ-4-フルオロピリジン-2-アミン
4-フルオロピリジン-2-アミンの2, 2, 2-トリフルオロ酢酸塩(18 g, 0.16 mol)のアセトニトリル(200 mL)溶液に分けてNBS (28.6 g, 0.16 mol)を入れ、反応液を25度の遮光環境で4時間撹拌した。減圧で溶媒を除去し、粗製品をフラッシュクロマトグラフィーシリカゲル法によって精製して白色の固体状の目的化合物を得た(15 g, 49%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.155-8.131 (d, 1 H), 6.301-6.276 (d, 1 H), 4.638 (s, 2 H)
・ (E)-5-(((5-ブロモ-4-フルオロピリジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン
撹拌付きの三口丸底フラスコにオルト蟻酸トリエチル(7.3g,0.05 mol)および2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(7.5 g,0.05 mol)を入れた。当該懸濁液を70度で1時間撹拌した。当該混合物に5-ブロモピリジン-2-アミン(8 g,0.042 mol)のエタノール(100 mL)溶液を滴下した。反応液を70度で0.5時間撹拌した。反応液を25度に冷却し、ろ過し、ケーキをエタノール(100 mL×3)で洗浄した後、白色の固体状の目的化合物を得た(11.6 g,80%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 11.477-11.442 (d, 1 H), 9.190-9.156 (d, 1 H),
8.728-8.705 (d, 1 H), 7.854-7.830 (d, 1 H), 1.694 (s, 6 H).
・ 7-ブロモ-8-フルオロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
(E)-5-(((5-ブロモ-4-フルオロピリジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(11.6 g,0.034 mol)、ジフェニルエーテル(50 mL)を撹拌付きの100 mL丸底フラスコに置き、220度で1時間反応させた。TLCで反応が完成したと示されたら、反応液を100度に冷却し、それを石油エーテル(100 mL)に注ぎ、そして塩酸と酢酸エチルの混合液(50 mL)を入れ、ろ過し、固体を得た。固体をメタノール(50 mL)に溶解させ、飽和NaHCO3溶液を入れてpH=7に調整し、減圧で濃縮した後、水(50 mL)を入れ、塩化メチレン(100 mL×2)で抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥し、減圧で濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製して目的化合物を得た(4 g, 50%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.335-9.317 (d, 1 H), 8.272-8.256 (d, 1 H), 7.371-7.350 (d, 1 H), 6.461-6.445 (d, 1 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(5-(8-フルオロ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-8-フルオロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.28mmol)をジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28mmol)、炭酸カリウム(0.56 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。混合物をマイクロ波反応条件に置いて100度で2時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液をろ過・濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 10.44 (s., 1 H), 9.03 - 8.96 (m, 1 H), 8.30 (br. s., 2 H), 7.93-7.85 (m, 1 H), 7.83 - 7.71 (m, 2 H), 7.65-7.55 (m, 1 H), 7.30-7.21 (m, 1 H), 6.46-6.40 (m, 1 H), 3.71 (s, 3 H).
さらに、化合物112の製造方法を参照して以下の7個の化合物を合成した。
スキーム12:
反応条件:a) オルト蟻酸トリエチル、2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン、加熱;EtOH、加熱;b)ジフェニルエーテル、還流;c) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例121
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(8-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ (E)-5-(((5-ブロモ-4-メチルピリジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジ
オキサン-4,6-ジオン
オルト蟻酸トリエチル(1.75 g,0.01 mol)および2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(1.61 g,0.014 mol)を撹拌付きの三口丸底フラスコに置き、60度で撹拌して2時間反応させた。上記混合物に5-ブロモピリジン-2-アミン(2 g,0.017 mol)のエタノール(20 mL)溶液を滴下した。反応液を60度で撹拌して2時間反応させた。反応液を25度に冷却し、ろ過し、ケーキをエタノール(20 mL×3)で洗浄した後、白色の固体状の表題化合物を得た(2.1 g,61.76%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.342-9.308 (d, 1 H), 8.420 (s, 1 H), 6.946 (s,
1 H).
・ 7-ブロモ-8-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
(E)-5-(((5-ブロモ-4-フルオロピリジン-2-イル)イミノ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(1.2 g,0.0035 mol)、ジフェニルエーテル(18 mL)を100 mL丸底フラスコに置き、220度で撹拌して1時間反応させた。TLCで反応が完成したと示されたら、反応液を100度に冷却し、石油エーテル(20 mL)に注ぎ、そして塩酸と酢酸エチルの混合液(20 mL)を入れ、混合物をろ過して固体を得た。固体をメタノール(20 mL)に溶解させ、そして飽和NaHCO3溶液を入れてpH=7に調整し、濃縮して水(20 mL)を入れ、塩化メチレン(20 mL×2)で抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥し、減圧で濃縮し、粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製して目的化合物を得た(700 mg, 83.3%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.236 (s, 1 H) , 8.277-8.262 (d, 1 H), 7.527 (s, 1 H) , 6.421-6.406(s, 1 H), 2.550 (s, 3 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(8-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-8-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.28mmol)をジオキサン(2 mL)および水(0.44 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28mmol)、炭酸カリウム(0.56 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。混合物をマイクロ波反応条件に置いて100度で2時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液をろ過し、ろ液を減圧で濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して目的化合物を得た。
さらに、化合物121の製造方法を参照して以下の10個の化合物を合成した。
スキーム13:
反応条件:a) 1-クロロピロリジン-2,5-ジオン、N,N-ジメチルホルムアミド;b) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、炭酸カリウム、触媒パラジウム(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなど)、ジオキサン、水、加熱。
実施例132
N-(5-(3-クロロ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-
3-イル)-2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルアミド
・ 7-ブロモ-3-クロロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(800 mg, 3.57 mmol)を溶解させたN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に1-クロロピロリジン-2,5-ジオン(500 mg, 3.75 mmol)を入れた。反応物を25度で14時間撹拌した。その後、反応液を水(10 mL)に注ぎ、そいして塩化メチレン(15 mL)で3回抽出し、得られた塩化メチレン有機相を濃縮して粗製品を得、当該粗製品をシリカゲルカラムによって分離して灰白色の固体を得た(600 mg, 65 %)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.228-9.224 (d, 1 H), 8.496 (s, 1 H), 7.831-7.801 (m, 1 H), 7.616-7.581 (m, 1 H).
・ N-(5-(3-クロロ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)-2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルアミド
窒素ガスの保護下で、7-ブロモ-8-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.28mmol)を溶解させたジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)溶液に、2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28 mmol)、炭酸カリウム(0.56 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。反応液を100度で2時間マイクロ波をかけて液体クロマトグラフィー質量分析でモニタリングし、反応終了後反応液をろ過し、得られたろ液を濃縮して粗製品を得た。この粗製品を調製液体クロマトグラフによって分離して目的化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 10.415 (s, 1 H), 9.087-9.084 (d, 2 H), 8.618 (s, 1 H), 8.487-8.481 (d, 1 H), 8.361-8.357 (d, 1 H), 8.338 (s, 1 H), 8.028-8.022 (s, 1 H), 7.883-7.860 (d, 1 H), 7.792-7.775 (d, 1 H), 7.597-7.575 (d, 1 H), 7.242-7.226 (d, 1 H), 3.687 (s, 3H ).
さらに、化合物132の製造方法を参照して以下の37個の化合物を合成した。
スキーム14:
反応条件:a) 硫酸、エタノール、加熱;b) 1-t-ブトキシ- N,N,N',N'-テトラエチルメチレンジアミン、加熱;c) 5-ブロモピリジン-2-アミン、酢酸、加熱;d) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例171
N-(5-(3-エトキシ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)-2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルアミド
・ 2-エトキシ酢酸エチル
2-エトキシ酢酸(20 g, 0.19 mol)を置いたエタノール(200 mL)溶液に硫酸(10 mL)を入れた。得られた反応液を100度で2時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮した後酢酸エチルで希釈し、得られた有機相を2回水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム乾燥した後、濃縮して黄色油状液体を得た(19.5 g, 78%)。
・ (Z)-3-(ジメチルアミノ)-2-メトキシアクリル酸エチル
1-t-ブトキシ-N,N,N',N'-テトラエチルメチレンジアミン(2.0 g, 0.011 mol)と2-エトキシ酢酸エチル(1.5 g, 0.011 mol)を混合した後80度に加熱し、この温度で12時間撹拌した後、濃縮して黄色固体を得た(420 mg, 20.4%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.80 (s, 1 H), 4.19-4.13 (q, 2 H), 4.05 (s, 1 H), 3.71-3.76 (s, 1 H), 3.03 (s, 6 H), 1.26-1.29 (t, 6 H).
・ 7-ブロモ-3-エトキシ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
(Z)-3-(ジメチルアミノ)-2-メトキシアクリル酸エチル(50 mg, 0.267 mmol)および5-ブロモピリジン-2-アミン(46 mg, 0.267mmol)を溶解させた酢酸溶液を90度に加熱して一晩撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮し、さらに当該濃縮液に水(2 mL)を入れて希釈し、そして飽和炭酸ナトリウム溶液でpHを7に調整し、塩化メチレンで抽出した。得られた有機相を濃縮して粗製品を得た。この粗製品をフラッシュクロマトグラフによって分離して黄色固体の目的化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.11-9.12 (d, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 7.54-7.56 (d, 1 H), 7.46-7.48 (d, 1 H), 4.2-4.25 (q, 2 H), 2.11 (s, 3 H).
・ N-(5-(3-エトキシ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)-2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルアミド
窒素ガスの保護下で、7-ブロモ-8-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.28mmol)を溶解させたジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)の混合液に、2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28 mmol)、炭酸カリウム(0.56 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。得られた反応液を100度で2時間マイクロ波を作用させた。反応を液体クロマトグラフィー質量分析でモニタリングし、反応終了後、反応物をろ過し、ろ液を濃縮して粗製品を得た。この粗製品を調製液体クロマトグラフによって分離して目的化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 10.4 (s, 1 H), 8.95 (s, 1 H), 8.44 (s, 1 H), 8.22 (s, 1 H), 8.04-8.07 (d, 1 H), 7.98(s, 1 H), 7.77-7.8 (t, 1 H), 7.98 (s, 1 H), 7.55-7.60 (t, 1 H), 7.21-7.25 (t, 1 H), 4.16-4.21 (q, 2 H), 3.69 (q, 3 H), 1.
35-1.39 (t, 3 H).
さらに、化合物171の製造方法を参照して以下の3個の化合物を合成した。
実施例175
スキーム15:
条件:a) 2-ブロモエチルメチルエーテル、炭酸カリウム、N,N-ジメチルホルムアミド、加熱;b) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-(2-メトキシエトキシ)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 7-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-3-ヒドロキシ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(500 mg, 2.08 mmol)、2-ブロモエチルメチルエーテル(350 mg, 2.45 mmol)および炭酸カリウム(830 mg, 6.24 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)に溶解させて三口丸底フラスコに置き、110度で撹拌して3時間反応させた。混合物を水(10 mL)で洗浄し、塩化メチレン(20 mL×6)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した後、黄色の固体状の表題化合物を得た(250 mg, 40.4%)。
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-(2-メトキシエトキシ)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(200 mg, 0.67
mmol)、2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(257 mg, 0.60 mmol)および炭酸カリウム(185 mg, 1.34 mmol)をジオキサン(2.5 mL)および水(0.5 mL)に溶解させて三口丸底フラスコに置き、室温で窒素ガスの保護下で[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(49 mg, 0.067 mmol)を入れた。混合物をマイクロ波条件に置いて100度で2時間撹拌した。混合物に水(5 mL)を入れ、塩化メチレン(5 mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮した後、粗製品を調製高速液相クロマトグラフィーによって精製して緑色固体の表題化合物を得た(25 mg, 24.8%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 8.944 (s, 1H), 8.413 (s, 1H), 8.231 (s, 1H), 8.069-8.046 (d, 1H), 7.962 (s, 1H), 7.791-7.755 (t, 1H), 7.723-7.700 (d, 2H), 7.562-7.539 (d, 1H), 7.235-7.197 (t, 1H), 4.248 (s, 2H), 3.680 (s, 5H).
さらに、化合物175の製造方法を参照して以下の41個の化合物を合成した。
スキーム16:
反応条件:a) 炭酸カリウム、N,N-ジメチルホルムアミド;b) 1-t-ブトキシ- N,N,N',N'-テトラエチルメチレンジアミン、加熱;c) 5-ブロモピリジン-2-アミン、酢酸、加熱;4) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、ジオキサン、水、加熱。
実施例216
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)酢酸エチル
丸底フラスコに置いた3-メチル-1-H-ピラゾール(30 g, 365.9 mmol)、ブロモ酢酸エチル(66.8 g, 402.4 mmol)および炭酸カリウム(101 g, 731.8 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(300 mL)溶液を一晩還流させた。反応液を冷却した後、100 mLの水を入れて希釈して塩化メチレン(100 mL×3)で抽出し、得られた塩化メチレン有機相を硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮して粗製品を得、当該粗製品をシリカゲルクロマトグラフによって分離して黄色油状液体を得た(11 g, 18.03%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 7.43-7.35 (q, 1 H), 6.10-6.07 (q, 1 H), 4.84-4.82 (d, 2 H), 4.25-4.20 (s, 2 H), 2.36-2.26 (q, 3 H), 1.29-1.26 (q,3 H).
・ (Z)-3-(ジメチルアミノ)-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)アクリル酸エチル
2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)酢酸エチル(4 g, 23.8 mmol)と1-t-ブトキシ-N,N,N',N'-テトラエチルメチレンジアミン(4.1 g, 23.8 mmol)を混合した後、100度で一晩撹拌した。反応液を濃縮して褐色の油状の粗製品を得た(5 g, 94.34%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 7.442 (s, 1 H), 6.080 (s, 2 H), 4.872-4.853 (d,
4 H), 3.778-3.729 (t, 6 H), 2.294-2.269 (d, 2 H).
・ 7-ブロモ-3-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
丸底フラスコに置いた(Z)-3-(ジメチルアミノ)-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)アクリル酸エチル(3.5 g, 150.2 mmol)および5-ブロモピリジン-2-アミン(2.6 g, 150.2 mmol)の酢酸溶液(30 mL)を100度で2時間マイクロ波を作用させた。反応液を濃縮した後、
50 mLの水を入れて希釈して塩化メチレン(50 mL)で抽出し、得られた塩化メチレン有機相を硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮して粗製品を得た。当該粗製品をシリカゲルクロマトグラフによって分離して黄色の固体を得た(1.3 g, 28.4%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.160 (s, 1 H), 8.622-8.616 (d, 1 H), 8.327-8.322 (d, 1 H), 7.772-7.743 (m, 1 H), 7.640-7.628 (m, 1 H), 6.297-6.291 (s, 1 H), 2.405 (s, 3 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
窒素ガスの保護下で、7-ブロモ-3-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.28mmol)を溶解させた水(0.4 mL)およびジオキサン(2 mL)の混合液に、2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28 mmol)、炭酸カリウム(0.56 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。得られた反応液を100度で2時間マイクロ波を作用させた。反応液を液体クロマトグラフィー質量分析でモニタリングし、反応が完成したら、反応液をろ過して濃縮して粗製品を得た。この粗製品を調製液体クロマトグラフによって分離して目的化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 9.159 (s, 1H), 8.945 (s, 1H), 8.582-8.577 (d,
1H), 8.334-8.277 (t, 2H), 7.939-7.889 (t, 2H), 7.837-7.820 (d, 1H), 7.519-7.473
(t, 1H), 7.236-7.195 (t, 1H), 6.376-6.371 (d, 1H), 3.736 (s, 3H), 2.314 (s, 1H).
さらに、化合物216の製造方法を参照して以下の4個の化合物を合成した。
スキーム17:
反応条件:a) アセト酢酸エチル、ポリリン酸;b) Rホウ酸(ホウ酸エステル)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例221
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(2-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 7-ブロモ-2-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
5-ブロモピリジン塩酸塩-2-アミン(2 g,11.63 mmol)およびアセト酢酸エチル(2.3 g,17.44 mmol)を含有する混合物をピリリン酸(10 mL)に溶解させ、150度で30分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで洗浄し、さらに水酸化ナトリウム溶液で混合系のpH値を9超に調整した。酢酸エチル溶液が分離され、同時に水相を酢酸エチル(20 mL×3)で抽出し、合併した有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転乾燥し、カラムにかけ、目的化合物を得たが、黄色固体であった(3.2 g,70%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.15 (s, 1 H), 7.76-7.78 (d, 1 H), 7.50-7.52 (d, 2 H), 6.36 (s, 1 H), 2.47 (s, 3 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(2-メチル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-2-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(0.28 mmol)をジオキサン(2 mL)および水(0.4 mL)に溶解させた後、窒素ガスに満ちた環境下で当該系に2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(0.28 mmol)、炭酸カリウム(0.56 mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(20 mg)を入れた。マイクロ波で100度で2時間撹拌した。液体クロマトグラフィー質量分析で当該反応が完成したとわかった。混合物をろ過した後、回転乾燥して粗製品を得た。その後、粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって分離して目的化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) ppm δ 9.13 (s, 1 H), 8.31 (s, 1 H), 8.21-8.23 (d, 1 H), 8.01 (s, 1 H), 7.91-7.93 (m, 1 H), 7.73-7.75 (d, 1 H), 7.22-7.27 (m, 1 H), 7.10-7.14 (m, 1 H), 6.43 (s, 1 H), 3.87 (s, 3 H), 2.50 (s, 3 H).
さらに、化合物221の製造方法を参照して以下の9個の化合物を合成した。
スキーム18:
条件:a) 5-ブロモ-2-クロロ-3-ニトロピリジン、Rアルコール、水酸化カリウム、炭酸カリウム、2-(2-メトキシエトキシ)-N,N-ジ[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]エチルアミン、トルエン;b) 4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド、酢酸カリウム、ジオキサン、加熱;c) Pd/C、メタノール;d) 7-ブロモ-3-クロロ-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱;e) 2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルクロリド、ピリジン。
実施例231
N-[5-(3-クロロ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-(2-メトキシエトキ
シ)ピリジン-3-イル]-2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルアミド
・ 5-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)-3-ニトロピリジン
水酸化カリウム(1.20 g, 21.47 mmol, 1.70 Eq)および炭酸カリウム(2.97 g, 21.47 mmol, 1.70 Eq)を入れたトルエン(30 mL)混合液に5-ブロモ-2-クロロ-3-ニトロピリジン(3.00 g, 12.63 mmol, 1.00 Eq)、2-メトキシエタノール(1.15 g, 15.16 mmol, 1.20 Eq)および2-(2-メトキシエトキシ)- N,N-ジ[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]エチルアミン(816.96 mg, 2.53 mmol, 0.20 Eq)を入れた。混合液を窒素ガスの保護下で15度で18時間撹拌した。反応終了後、反応液をろ過し、ろ液を濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフ(PE:EA=20:1-4:1)によって精製して黄色の固体状の目的化合物を得た(1.60 g, 5.77 mmol, 45.72%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.41 (d, J=2.4 Hz, 1H), 8.38 (d, J=2.2 Hz, 1H),
4.70 - 4.53 (m, 2H), 3.85 - 3.72 (m, 2H), 3.43 (s, 3H)
・ 2-(2-メトキシエトキシ)-3-ニトロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン
5-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)-3-ニトロ-ピリジン(1.60 g, 5.77 mmol, 1.00 Eq)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(1.76 g, 6.92 mmol, 1.20 Eq)および酢酸カリウム(1.70 g, 17.31
mmol, 3.00 Eq)を入れたジオキサン(20 mL)混合液に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(42.22 mg, 57.70 umol, 0.01 Eq)を入れた。この混合液を窒素ガスの保護下で90度で18時間撹拌した。検出で反応が完成したとわかったら、反応液をろ過し、ろ液を濃縮した後、褐色の油状の製品を得た(2.50 g, 5.55 mmol, 収率:96.24%, 純度:72%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 8.65 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.57 (d, J=1.5 Hz, 1H),
4.71 - 4.63 (m, 2H), 3.86 - 3.75 (m, 2H), 3.44 (s, 3H), 1.34 (s, 12H)
・ 2-(2-メトキシエトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)-3-ニトロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.50 g, 3.33 mmol, 1.00 Eq)を溶解させたメタノール(30 mL)溶液にPd/C (150.00 mg)を入れた。混合液を水素ガスの雰囲気において18度で2時間撹拌した。検出で反応が完成したとわかったら、反応液をろ過し、ろ液を濃縮した後、黄色の油状の製品を得た(1.40 g, 2.38 mmol, 収率:71.46%, 純度:50%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 7.94 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.23 (d, J=1.5 Hz, 1H),
4.57 - 4.53 (m, 2H), 3.78 - 3.75 (m, 2H), 3.42 (s, 3H), 1.32 (s, 12H)
・ 7-ブロモ-(5-アミノ-6-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-クロロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-3-クロロ-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(200.00 mg, 770.74 mmol, 1.00 Eq)、2-(2-メトキシエトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-アミン(453.43 mg, 770.74 mmol, 1.00 Eq)および酢酸カリウム(319.57 mg, 2.31 mmol, 3.00 Eq)を入れたジオキサン(5 mL)混合液に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(5.64 mg, 7.71 umol, 0.01 Eq)を入れた。この混合液を窒素ガスの保護下で90度で18時間撹拌した。検出で反応が完成したとわかったら、反応液を無水硫酸ナトリウムで乾燥してろ過し、ろ液を減圧で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ(DCM:MeOH=1%-5%)によって精製した後、黄色の固体状の目的化合物を得た(270.00 mg, 622.89 mmol, 収率:80.82%, 純度:80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.17 (d, J=1.7 Hz, 1H), 8.47 (s, 1H), 7.97 (dd, J=2.1, 9.2 Hz, 1H), 7.79 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J=9.3 Hz, 1H), 7.13 (d, J=2.2 Hz, 1H), 4.62 - 4.53 (m, 2H), 4.06 (br. s., 2H), 3.82 - 3.76 (m, 2H), 3.44 (s, 3H)
・ N-[5-(3-クロロ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル]-2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-[5-アミノ-6-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル]-3-クロロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(125.00 mg, 288.38 umol, 1.00 Eq)を入れたピリジン(3 mL)混合液に2,4-ジフルオロベンゼンスルホニルクロリド(91.96 mg, 432.57 umol, 1.50 Eq)を入れた。混合液を15度で4時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解させて水、塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残留物を調製薄層クロマトグラフィー法によって精製して黄色の固体状の目的化合物を得た(51.32 mg, 98.14 umol, 34.03%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.12 (d, J=1.7 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.11 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.98 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.96 - 7.85 (m, 2H), 7.78 (d, J=9.3 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.01 (t, J=8.2 Hz, 1H), 6.97 - 6.89 (m, 1H), 4.56 - 4.47 (m, 2H), 3.76 - 3.67 (m, 2H), 3.42 (s, 3H)
さらに、化合物232の製造方法を参照して以下の2個の化合物を合成した。
スキーム19:
条件:a) 水加ヒドラジン、エタノール、加熱;b) 1,1-カルボニルジイミダゾール、アセトニトリル、加熱;c) 炭酸セシウム、ヨードメタン、N,N-ジメチルホルムアミド;d) Rホウ酸エステル(ホウ酸)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、ジオキサン、水、加熱。
実施例234
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(2-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4-]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-6-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 5-ブロモ-2-ヒドラゾノ-2,3-ジヒドロピリジン
5-ブロモ-2-フルオロピリジン(2 g, 11.36 mmol)のエタノール(25 mL)溶液に水加ヒドラジン(8 g)を入れ、反応液を80度に加熱して撹拌して16 h反応させた。混合液を室温に冷却し、減圧で濃縮して半分の溶媒を除去し、ろ過し、ケーキを回収した。真空乾燥して粗製品の目的産物を得た。
・ 6-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3(2H)-オン
6-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3(2H)-オン(1 g, 5.32 mmol)および1,1-カルボニルジイミダゾール(948 mg, 8.85 mmol)のアセトニトリル(10 mL)溶液を85度に昇温させ、そして還流させて2 h撹拌した。反応液を室温に冷却し、続いて16 h撹拌した。静置し、ろ過し、ケーキを回収し、乾燥して粗製品の目的産物を得た。
・ 6-ブロモ-2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3(2H)-オン
6-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3(2H)-オン(150 mg, 0.7 mmol)の無水DMF(3 mL)溶液に順に炭酸セシウム(685 mg, 2.1mmol)およびヨードメタン (0.26 mL, 4.2 mmol)を入れた。反応液を20度で16時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、ろ過して固体を除去した。 ろ液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧で濃縮して黄色固体の目的産物を得た(140 mg、87.5%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 3.67 (s, 3 H) 6.97 - 7.03 (m, 1 H) 7.07 - 7.13 (m, 1 H) 7.92 (s, 1 H)
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(2-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4-]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-6-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
窒素ガスの保護下で、6-ブロモ-2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3(2H)-オン(112 mg, 0.49 mmol)、2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(200 mg, 0.47 mmol)および炭酸カリウム(124 mg, 1.17 mmol)の1,4-ジオキサン(3 mL)および水(1.2 mL)の混合溶液に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(10 mg)を入れ、反応液を80度に昇温させて16時間撹拌した。 反応液をろ過し、ろ液を水で希釈し、水相を酢酸エチル(15 mL×3)で抽出し、有機相を合併した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、残渣を調製用クロマトグラフィー板(DCM : MeOH=15:1)によって分離して白色の粉末状の目的化合物を得た(50 mg,23.81%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm 3.71 (s, 3 H) 3.96 (s, 3 H) 6.91 - 7.01 (m, 2 H) 7.17 - 7.23 (m, 2 H) 7.79 - 7.87 (m, 2 H) 7.88 - 7.93 (m, 1 H) 8.01 (d, J=2.20 Hz, 1 H)
さらに、化合物234の製造方法を参照して以下の1個の化合物を合成した。
スキーム20:
条件:a) マロニルクロリド、塩化メチレン、室温;b) オキシ塩化リン、還流;c)R1アミン、加熱;d) R2ホウ素、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、K2CO3、ジオキサン、水、加熱。
実施例236
N-(5-(2-アミノ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)-2,4-ジメチルチアゾール-5-スルホニルアミド
・ 7-ブロモ-2-ヒドロキシ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-アミノ-5-ブロモピリジン(10.0 g,57.8 mmol)を塩化メチレン(100 mL)に溶解させて250 mL丸底フラスコに置き、0度で(9.78 g,69.36 mmol)を滴下した。滴下終了後、反応液を15度に昇温させ、15度で撹拌して48時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分
析計で反応が完成したと示された。反応液をろ過し、ケーキを塩化メチレン(200 mL)で洗浄した後、黄色の固体状の表題化合物を得た(13 g,84%)。
・ 7-ブロモ-2-クロロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-2-ヒドロキシ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(7 g, 29 mmol)をオキシ塩化リン(50 mL)に溶解させて100 mL丸底フラスコに置き、120度で撹拌して18時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析計で反応が完成したと示された。反応液を室温に冷却し、ゆっくり常温水(1 L)に注いでクエンチングし、酢酸エチル(300 mL×6)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品をシリカゲルクロマトグラフィー法によって精製して黄色の固体状の表題化合物を得た(2.9 g,37%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 9.01 (d, 1 H), 8.23 (dd, 1 H), 7.67 (d, 1 H),
6.58 (s, 1 H).
・ 2-アミノ-7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-2-クロロ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(1 g, 3.85 mmol)を液体アンモニア-エタノール(30 mL-15 mL)に溶解させて100 mL密封缶に置き、80度で48時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析計で反応が完成したと示された。反応液を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品をシリカゲルクロマトグラフィー法によって精製して紫色の固体状の表題化合物を得た(90 mg,9.7%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 8.78 (d, 1 H), 7.85 (dd, 1 H), 7.17 (d, 1 H),
6.86 (br. s., 2 H), 5.26 (s, 1 H).
・ N-(5-(2-アミノ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)-2,4-ジメチルチアゾール-5-スルホニルアミド
2-アミノ-7-ブロモ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(72 mg, 210 umol)をジオキサン(5 mL)および水(1 mL)に溶解させ、N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,4-ジメチルチアゾール-5-スルホニルアミド(89 mg, 210 umol)、炭酸カリウム(87 mg, 630 umol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(10 mg)を入れた。反応液を100度で撹拌して18時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析計で反応が完成したと示された。反応液をろ過・濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して白色の固体状の表題産物を得た(30 mg,30%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.11 (d, 1 H), 8.16 (d, 1 H), 7.99 (d, 1 H), 7.81 (dd, 1 H), 7.42 (d, 1 H), 7.17 (br. s., 1 H), 5.59 (s, 1 H), 4.87 (br. s., 2 H), 3.97 (s, 3 H), 2.65 (s, 3 H), 2.57 (s, 3 H).
さらに、化合物236の製造方法を参照して以下の2個の化合物を合成した。
スキーム21:
a) 2-(メトキシメチレン)マロン酸ジメチル、エタノール、加熱;b) 臭化ホスホリル、加熱ジフェニルエーテル、加熱;c)DIBAL-H、テトラヒドロフラン、0度;d)ヨードメタン、水素化ナトリウム、テトラヒドロフラン、0-15度;e) Rホウ酸エステル(ホウ酸)、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、炭酸カリウム、1,4-ジオキサン、水、加熱。
実施例239
N-(2-メトキシ-5-(3-(メトキシメチル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)-2,4-ジメチルチアゾール-5-スルホニルアミド
・ 2-(((5-ブロモピリジン-2-イル)アミノ)メチレン)マロン酸ジエチル
5-ブロモピリジン-2-アミン(5 g, 28.9 mmol)および2-(メトキシメチレン)マロン酸ジメチル(5.84 g, 28.9 mmol)をエタノール(50 mL)に溶解させ、80度で4時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、ろ過し、ケーキを石油エーテルで洗浄し、吸引乾燥して白色固体の表題化合物を得た(8.0 g, 81%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 11.12 (d, 1 H), 9.08 (d, 1 H), 8.40 (d, 1 H), 7.76 (dd, 1 H), 6.78 (d, 1 H), 4.41-4.19 (m, 4 H), 1.37 (td, 6 H).
・ 7-ブロモ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-3-カルボン酸メチル
2-(((5-ブロモピリジン-2-イル)アミノ)メチレン)マロン酸ジエチル(3.0 g, 8.74 mmol)および臭化ホスホリル(9.27 g, 32.35 mmol)を丸底フラスコに置き、混合物を80度で4時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、ゆっくり氷水に注ぎ、飽和炭酸ナトリウム溶液でpHを8に調整し、塩化メチレンで抽出し、得られた有機相を飽和食塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して黄色固体の表題化合物を得た(2.0g, 76.9%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.36 (d, 1 H), 9.05-8.98 (m, 1 H), 7.96 (dd, 1 H), 7.65 (d, 1 H), 4.42 (q, 2 H), 1.47-1.37 (m, 3 H).
・ 7-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-ブロモ-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-3-カルボン酸メチル(800 mg,2.69 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解させ、0度でDIBAL-H(4 mL)を入れた。反応液を0度で3時間反応させた。飽和塩化アンモニウム溶液(20 mL)を反応液に入れてクエンチングし、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品をシリカゲルクロマトグラフィー法によって精製して表題化合物を得た(110 mg,16%)。
・ 7-ブロモ-3-(メトキシメチル)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
将7-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(110 mg,431 umol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解させ、0度で水素化ナトリウム(26 mg,647 umol,純度60%)を入れた。反応液を20度で撹拌して1時間反応させた後、ヨードメタン(183 mg,1.29 mmol)を入れ、反応液を20度で撹拌して6時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析計で反応が完成したと示された。反応液を氷水(30 mL)に注いでクエンチングし、酢酸エチル(20 mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製薄層クロマトグラフィー法によって精製して表題化合物を得た(23 mg,19.8%)。
・ N-(2-メトキシ-5-(3-(メトキシメチル)-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)-2,4-ジメチルチアゾール-5-スルホニルアミド
7-ブロモ-3-(メトキシメチル)-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(23 mg, 85 umol)をジオキサン(2.5 mL)および水(0.5 mL)に溶解させ、N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,4-ジメチルチアゾール-5-スルホニルアミド(36 mg, 85 umol)、炭酸カリウム(24 mg, 170 umol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムクロリド(10 mg)を入れた。混合物をマイ
クロ波条件に置いて100度で1時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析計で反応が完成したと示された。反応液を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して浅黄色の固体状の表題産物を得た(18 mg,43.2%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 9.20 (s, 1 H), 8.42 (s, 1 H), 8.18 (d, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.98-7.85 (m, 2 H), 7.20 (s, 1 H), 4.57 (s, 2 H), 3.99 (s, 3 H), 3.50 (s, 3 H), 2.64 (s, 3 H), 2.57 (s, 3 H), 1.23 (s, 2 H).
スキーム22:
条件:a) LDA、テトラヒドロフラン、-78℃;b) Rh試薬、トルエン、加熱;c) 5-ブロモピリジン-2-アミン、酢酸、110度;d) Rホウ酸エステル、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、K3PO4、テトラヒドロフラン、水、加熱。
実施例240
2-メトキシ-5-(11-オキソ-2,3,4,11-テトラヒドロピラノ[3,2-d]ピリド[1,2-a]ピリミジン-8-イル)ピリジン-3-イル)-2,4-ジメチルチアゾール-5-スルホニルアミド
・ 2-ジアゾ-6-ヒドロキシ-3-オキソヘキサン酸エチル
ジアゾ酢酸エチル(6.00 g, 52.59 mmol)およびテトラヒドロフラン(60 mL)を三口丸底フラスコに置き、-78度で、窒素ガスの保護下でゆっくりジイソプロピルアミノリチウム(5.63 g, 52.59 mmol)を滴下し、-78度で撹拌して0.5時間反応させた。-78度で、窒素ガスの保護下でゆっくりテトラヒドロフラン-2-オン(4.07 g, 47.33 mmol)を滴下し、-78度で撹拌して2時間反応させた。 TLCで反応が完成したと示され、混合物に飽和塩化アンモニウム(300 mL)を入れ、酢酸エチル(200 mL × 3)で抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水(200 mL × 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって表題化合物を得た(4.00 g,38%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 1.34 (t, 3 H), 1.90-1.97 (m, 2 H), 3.00 (t, 2 H), 3.70 (t, 2 H), 4.32 (q, 2 H).
・ 3-オキソ-テトラヒドロ-2H-フラン-2-カルボン酸エチル
2-ジアゾ-6-ヒドロキシ-3-オキソヘキサン酸エチル(316.00 mg, 1.58 mmol)、トルエン(40 mL)を250 mL丸底フラスコに置き、80度で、窒素ガスの保護下でゆっくり酢酸ロジウム二量体(6.29 g,14.22 mmol)を滴下し、80度で撹拌して1時間反応させた。TLCで反応が完成したと示されたら、反応液を室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィー法によって精製して表題化合物を得た(180 mg,収率:67%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 1.34 (t, 3 H), 1.94-1.98 (m, 2 H), 2.38 (t, 2 H), 3.95 (t, 2 H), 4.33 (q, 2 H), 10.36 (s, 1 H).
・ 8-ブロモ-3,4-ジヒドロピラノ[3,2-D]ピリド[1,2-a]ピリミジン-11(2H)-オン
3-オキソ-テトラヒドロ-2H-フラン-2-カルボン酸エチル(90 mg,0.53 mmol)、2-アミノ-5-ブロモピリジン(90.44 mg, 0.53 mmol)を酢酸(2mL)に溶解させた。混合物を110度で5時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液を濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製薄層クロマトグラフィー法によって精製して表題産物を得た(25 mg,収率:17%)。
・ 2-メトキシ-5-(11-オキソ-2,3,4,11-テトラヒドロピラノ[3,2-d]ピリド[1,2-a]ピリミジン-8-イル)ピリジン-3-イル)-2,4-ジメチルチアゾール-5-スルホニルアミド
8-ブロモ-3,4-ジヒドロピラノ[3,2-D]ピリド[1,2-a]ピリミジン-11(2H)-オン(15.00 mg, 0.054 mmol)のテトラヒドロフラン(4 mL)および水(1 mL)の溶液に[5-[(2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)スルホニル]-6-メトキシ-3-ピリジル]ホウ酸(18.31 mg, 0.054 mmol)、K3PO4(33.98 mg, 0.16 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(3.48 mg, 0.0054 mmol)を入れ、混合物を80度で5時間反応させた。液体クロマトグラフィー質量分析で反応が完成したと示された。反応液をろ過・濃縮した後、粗製品を得た。粗製品を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して表題産物を得た(12.00 mg,収率:27%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 2.14-2.20 (m, 2 H), 2.45 (s, 3 H), 2.61 (s, 3 H), 2.91 (t, 2 H), 3.85 (s, 3 H), 4.30 (t, 2 H), 7.58 (dd, 1 H), 7.91 (dd, 1 H), 8.06 (d, 1 H), 8.30 (d, 1 H), 8.96 (d, 1 H).
スキーム23:
条件:a) ブロモ酢酸メチル、水酸化カリウム、炭酸カリウム、塩化メチレン、40度;b
) 1-t-ブトキシ-N,N,N',N'-テトラメチル-メチレンジアミン、トルエン、加熱;c) 5-ブロモピリジン-2-アミン、酢酸、110度;d) Rホウ酸エステル、パラジウム試薬(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドなど)、K3PO4、テトラヒドロフラン、水、加熱。
実施例241
2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-モルホリル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
・ 2-モルホリノ酢酸メチル
モルホリン(2.00 g, 22.9 mmol)、ブロモ酢酸メチル(4.80 g, 31.4 mmol)、水酸化カリウム(1.33 g,23.6 mmol)、炭酸カリウム(3.30 g,23.9 mmol)および塩化メチレン(50 mL)を100 mL丸底フラスコに置き、室温で12時間撹拌した後、40度で6時間撹拌した。 TLCで反応が完成したと示されたら、反応液を室温に冷却し、飽和食塩水(10 mL × 3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー法によって(石油エーテル/酢酸エチル、1/3)精製して表題化合物を得た(2.80 g,77%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) ppm δ 2.56-2.59 (m, 4 H), 3.22 (s, 2 H), 3.73 (s, 3 H), 3.74-3.76 (m, 4 H).
・ 7-メチル (E)-3-(ジメチルアミノ)-2-モルホリノ-2-アクリル酸メチル
2-モルホリノ酢酸メチル(1.80 g, 11.3 mmol)、1-t-ブトキシ-N,N,N',N'-テトラメチル-メチレンジアミン(2.36 g, 13.6 mmol)およびトルエン(50 mL)を100 mL丸底フラスコに置き、120度で撹拌して10時間反応させた。TLCで反応が完成したと示されたら、反応液を濃縮して表題化合物を得(2.08 g,86%)、精製せず、そのまま次の反応に用いた。
・ 7-ブロモ-3-モルホリノ-2,3-ジヒドロピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
7-メチル (E)-3-(ジメチルアミノ)-2-モルホリノ-2-アクリル酸メチル(300 mg, 1.40 mmol)、5-ブロモ-2-アミノピリジン(484 mg, 2.80 mmol)および酢酸(5 mL)を10 mL丸底フラスコに置き、加熱して4時間還流させた。液体クロマトグラフィー質量分析計で反応が完成したと示された。反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー法によって(石油エーテル/酢酸エチル、5/1〜1/1)精製して表題化合物を得た(80 mg,18%)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) ppm δ 3.23-3.25 (m, 4 H), 3.88-3.90 (m, 4 H), 7.52 (d, 1 H), 7.77-7.80 (m, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 9.09 (s, 1 H).
・ 2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(3-モルホリル-4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-7-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド
7-ブロモ-3-モルホリノ-2,3-ジヒドロピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン(50 mg, 0.160 mmol)、2,4-ジフルオロ-N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ベンゼンスルホニルアミド(68 mg, 0.160 mmol)、リン酸カリウム(68 mg, 0.320 mmol)、テトラヒドロフラン(1 mL)および水(0.1 mL)を10 mL丸底フ
ラスコに置き、窒素ガスの保護下で[1,1’-ビス(ジ-t-ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(10 mg)を入れた。反応物を70度で2時間撹拌した。液体クロマトグラフィー質量分析計で反応が完成したと示された。反応液を濃縮し、残渣を調製高速液体クロマトグラフィー法によって精製して表題産物を得た(20 mg,24%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ppm δ 3.16-3.25 (m, 4 H), 3.69 (s, 3 H), 3.75-3.83 (m, 4 H), 7.17-7.27 (m, 1 H), 7.55-7.13 (m, 1 H), 7.70 (d, 1 H), 7.78-7.80 (m, 1 H), 7.98 (s, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 8.44 (s, 1 H), 8.98 (s, 1 H).
さらに、化合物175の製造方法を参照して以下の43個の化合物を合成した。
実験例の体外細胞活性テスト
実験手順および方法:
・ MCF-7細胞を2.5×104個/ウェルの密度で96ウェルプレートに接種した(使用された培養液は10%FBS含有完全培養液とした)。
・ 2日目にウェルにおける培養液を吸い取り、ある濃度(初期選別)または一連の濃度(IC50テスト)の化合物を血清を含まない培養液に溶解させ、96ウェルプレートに添加して細胞を2時間培養した。
・ インスリンを血清を含まない培養液に溶解させ、細胞に入れて30分間培養し、インスリンの最終濃度は10 μg/mLであった。
・ 反応を待っている間、以下のような方法で分解液を用意した。
・ 増強液(Enhancer Solution)は、事前に冷蔵庫から取り出して解凍することが必要である。
・ 増強液(Enhancer Solution)を5Xの分解緩衝液(Lysis Buffer)で10倍希釈し、濃縮分解液を調製した。
・ 濃縮分解液を再蒸留水5倍希釈し、分解液を調製した。
・ ウェルにおける培養液を全部吸い取り、そしてPBSで素早く1回洗浄した。
・ 各ウェルに新しく調製した分解液を150 μLずつ入れた後、室温で10分間振とうした。
・ すべての細胞が遊離になったと確認したら、分解液を細胞の破片とともに1.5 mL管内に移した。
・ 数回渦流をかけ、分解液と細胞を完全に混合した後、混合液を4℃、12000 gで10分間遠心した。
・ 所要のELISA-oneマイクロプレートバーの数を算出した。余ったマイクロプレートバーを枠から取り外し、保存袋に戻して密封した。マイクロプレートバーを使用する前、まず200 μLの再蒸留水で各ウェルを洗浄し、それに付いた防腐剤を除去した。
・ 各ウェルに抗体混合液を50 μLずつ入れた。(抗体混合液は、媒体抗体試薬と酵素標識抗体試薬を等比率で混合してなり、抗体混合液を調製する時渦流が生じないように注意する)
・ ELISA-Oneマイクロプレートの各ウェルに細胞分解産物を25 μLずつ入れた。粘着性密封膜でマイクロプレートを被覆し、室温でマイクロプレート振とう装置で1時間インキュベートした。
・ 各ウェルを150 μLの1×洗浄緩衝液で3回洗浄した。最後の洗浄が終わったら、ウェルにおける洗浄緩衝液を全部吸い取った。必要であれば、1×洗浄緩衝液をマイクロプレートに長くとも30分間残らせることで、基質混合液の準備時間を作った。
・ 基質混合液は使用直前に調製した。各ウェルに基質混合液を100 μLずつ入れた後、アルミホイルでマイクロプレートを密封し、室温でマイクロプレート振とう装置で10分間インキュベートした。
・ 各ウェルに中止液を10 μLずつ入れた後、マイクロプレート振とう装置ですこし(5〜10秒)均一に混合した。
・ 相応のELISA-Oneフィルターセットを組み立て、蛍光シグナル強度を読み取った。
実験結果は表1に示す。
注:A≦50 nM; 50 nM<B≦100 nM;100 nM<C≦250 nM;250nM<D;NTは未測定を表す。
結論:本発明化合物のmTOR/PI3Kに対する抑制作用が顕著である。
実験例の体外酵素活性テスト
1.PI3K(p110α)キナーゼテストの実験手順および方法:
1) 実験目的
被験サンプルのPI3K(p110α)キナーゼ活性の分子レベルにおける抑制を評価する。
2) 実験方法
PI3K HTRF Assay
・ 主な装置
多標識マイクロプレート検出装置PerkinElmer Envision 2104 Multilabel Reader。
・ 主な試薬
PI 3-Kinase HTRF Assay (384 wells)はUpstate (Millipore)社から購入され、PI3K(p110α)キナーゼは自制の酵素であった。
・ 実験手順
キナーゼPI 3-Kinase HTRF Assayで提供された説明書に従って各溶液を用意した。キナーゼ反応は白色384ウェルプレート(Proxiplate-384 plus)で行われ、それぞれ酵素を入れるコントロールウェルおよび酵素を入れないコントロールウェルに0.5μlのDMSO(濃度は被験化合物の最高濃度のDMSO含有量と一致する)を入れ、さらに各被験ウェル0.5μlの一連の各濃度の被験化合物を入れた。酵素を入れるコントロールウェルおよび測定される各ウェルにキナーゼ反応液(10μM基質PIP2、0.5 ng PI3K(p110α))を、酵素を入れないコントロールウェルにウォーキング反応液(10μM基質PIP2)だけを入れ、最後に5μM ATPウォ
ーキング反応液を入れて当該反応を活性化した。室温で30 min反応させた後、各ウェルに中止液を入れてキナーゼ反応を中止させた。充分に混合した後、各ウェルに検出液を入れ、充分に混合し、密封膜で封じた後、遮光のところに置いて一晩インキュベートした後検出した。検出装置で設定された条件は下記表に示す。
HTRF(均相ホモジニアス時間分解蛍光)数値は以下の公式で計算した。
HTRF比率 = 665 nmにおける放出強度/620nmにおける放出強度 ×10000
相対抑制率(%)=(被験ウェルのHTRF値-酵素を入れるコントロールウェルのHTRF値)/(酵素を入れないコントロールウェルのHTRF値-酵素を入れるコントロールウェルのHTRF値)
×100
相対抑制率を濃度に対してグラフにしてGraphPadソフトで計算した後、IC50値を得た。・ mTORキナーゼテストの実験手順および方法:
・ 実験目的
被験サンプルmTORキナーゼ活性の分子レベルにおける抑制を評価する。
・ 実験方法
mTOR Kinase Assay
・ 主な装置
多標識マイクロプレート検出装置PerkinElmer Envision 2104 Multilabel Reader。
・ 主な試薬
mTOR Kinase Assay(384 wells)はPerkinElmer社から購入され、mTORキナーゼは自制の酵素であった。
・ 実験手順
mTOR Kinase Assayで提供された説明書に従って各緩衝液を用意した。キナーゼ反応は白色384ウェルプレート(Proxiplate-384 plus)で行われ、それぞれ酵素を入れるコントロールウェルおよび酵素を入れないコントロールウェルに2.5μlのDMSO(濃度は被験化合物の最高濃度のDMSO含有量と一致する)を入れ、さらに各被験ウェル2.5μlの一連の各濃度の被験化合物を入れた。酵素を入れるコントロールウェルおよび測定される各ウェルにULight-4E-BP1 (Thr37/46)ペプチド/ATP混合液(ATPの最終濃度100μM)および5μl mTORキナーゼを入れ、充分に混合した後、密封膜で封じて2 hインキュベートした。その後、5μlの中止液を入れ、5minインキュベートした後、5μlの検出混合液(Eu-anti-phospho-4E-BP1 (Thr37/46)抗体の最終濃度2 nM)を入れ、1hインキュベートした後検出した。検出装置で設定された条件は下記表に示す。
HTRF(均相ホモジニアス時間分解蛍光)数値は以下の公式で計算した。
HTRF比率 = 665 nmにおける放出強度/615 nmにおける放出強度 ×10000
相対抑制率(%)={1-(被験ウェルのHTRF値-酵素を入れるコントロールウェルのHTRF値)/(酵素を入れるコントロールウェルのHTRF値-酵素を入れないコントロールウェルのHTRF値)} ×100%
相対抑制率を濃度に対してグラフにしてGraphPadソフトで計算した後、IC50値を得た。
実験結果は表4に示す。
注:A≦1 nM;1 nM <B≦10 nM;10 nM <C≦50 nM;50 nM <D≦100 nM。
体内薬物効果実験部分:
被験薬物の卵巣癌SK-OV-3動物モデル、および前立腺癌PC-3M動物モデルにおける体内薬物効果の有無を研究した。実験における動物飼育、飼料成分、実験観察、実験指標、実験中止およびデータ分析についての記述は以下の通りである。
動物飼育:動物到着後、実験環境で3〜7日飼育してから、実験を始めた。動物はSPF級動物部屋においてIVC(独立送風システム)かごで飼育した(各かごに5匹)。すべてのかご、敷砂および飲用水は使用前いずれも滅菌し、滅菌消毒の記録は付録に記載した。すべての実験スタッフは動物部屋で操作するとき防護服およびゴム手袋を着用した。各かごの動物の情報カードにかご内における動物の数、性別、品種、受け取りの日付、投与方案、実験番号、群および実験開始日付を記載した。かご、飼料および飲用水は毎週2回交換した。飼育環境および光照射状況は以下の通りである。
温度:20〜26℃
湿度:40〜70%
光照射周期:12時間光照射、12時間無光照射。
飼料成分:飼料は実験動物の食物の検定基準に合う。汚染物の最高含有量は制御可能な範囲内でメーカーによって点検される。飲用水は高圧滅菌の飲用水を使用した。
動物の群分け:投与前動物を量り、腫瘍体積を測定した。腫瘍体積によってランダムに群分けをした(ランダムに群分けを設計した)。
観察:本実験のプランの制定およびすべての変更は上海薬明康徳実験動物倫理委員会(IACUC)によって評価・許可されてから実行された。実験動物の使用およびケアは国際実験動物ケア評価認証協会(AAALAC)の規則に従って実行された。毎日動物の健康状况および死亡状況をモニタリングし、定期検査は腫瘍生長および薬物治療の動物の日常行為表現に対する影響、たとえば行為・活動、摂食飲水量、体重変化(体重を週に2回測定する)、外観所見またはほかの異常状況の観察であった。各群の動物の数に基づいて群内の動物の死亡数および副作用を記録し、関連記録を付録に記載する。
実験指標:実験指標は腫瘍生長が抑制、遅延または治癒されたかどうかという考察である。週に2回腫瘍直径をノギスで測定した。腫瘍体積の計算公式は、V = 0.5a × b2で、aおよびbはそれぞれ腫瘍の長径および短径を表す。化合物の腫瘍抑制治療効果(TGI)はT-C (日)およびT/C (%)で評価した。T-C (日)は腫瘍生長遅延を反映する指標で、Tは投与群で腫瘍が事前に設定した体積(たとえば1,000 mm3)に達するに必要な平均日数を表し、Cはコントロール群で腫瘍が同じ体積に達するに必要な平均日数を表す。T/C (%)の百分率値は腫瘍生長の抑制率を反映し、TおよびCはそれぞれ投与群およびコントロール群のある日の腫瘍重量(腫瘍体積)を表す。
腫瘍生長抑制率は、TGI (%) = [1-(Ti-T0)/ (Vi-V0)] × 100という公式で計算し、ここで、Tiはある日のある投与群の平均腫瘍体積で、T0はこの投与群の投与を始める時の平均腫瘍体積で、Viはある日(Tiと同じ日)の溶媒コントロール群の平均腫瘍体積で、V0は溶媒コントロール群の投与を始める時の平均腫瘍体積である。実験終了後腫瘍重量を検出し、そしてT/C百分率を計算し、TおよびCはそれぞれ投与群および溶媒コントロール群の腫瘍重量を表す。
実験中止:動物の健康状况が持続的に悪化するか、腫瘍体積が2,000 mm3を超えるか、重病になるか、痛むと、安楽死にした。以下の状況が生じれば、獣医に知らせて安楽死にした。
顕著に痩せ、体重が20%超と低下する。
自由に摂食・飲水することができない。
コントロール群の腫瘍体積の平均値が2,000 mm3に達すると、実験が中止する。
動物は以下の臨床所見が現れ、持続的に悪化する。
毛立ち
ネコ背
耳、鼻、目または足の色が白くなる
急速呼吸
痙攣
連続下痢
脱水
行動がのろい
発声
データ分析:三群または複数の群間における比較はone-way ANOVAを使用した。F値に有意差がある場合、ANOVA分析後さらに多重比較を行った。SPSS 17.0ですべてのデータ分析を行った。p<0.05は有意差があることを示す。
被験薬物のヒト卵巣癌SK-OV-3細胞皮下異種移植腫瘍モデルの体内薬力学実験
実験設計
細胞培養:ヒト卵巣癌SK-OV-3細胞(ATCC、マナサス、バージニア州、ロット番号:HTB-77)を体外で単層培養を行い、培養条件はMcCoy’s 5A培地に10%牛胎児血清、100 U/ml
ペニシリンおよび100 μg/mlストレプトマイシンを入れ、37℃、5%CO2インキュベーターで培養した。週に2回トリプシン-EDTAで通常処理を行って継代した。細胞の飽和度が80%〜90%になり、数が要求に達すると、細胞を回収し、計数し、接種した。
動物:BALB/cヌードマウス、メス、4週齢、体重12-14グラム。上海西普爾-必凱実験動物有限公司によって提供された。
腫瘍接種:0.2 ml(1×107)SK-OV-3細胞(マトリゲル添加、体積1:1)を各マウスの右背中に皮下接種し、腫瘍平均体積が約100-200 mm3に達したら群分けをして投与を始めた。
体内薬物効果の結果:図1に示す。
被験薬物のヒト前立腺癌PC-3M細胞皮下異種移植腫瘍モデルに対する体内薬力学の研究:
実験目的:被験薬物がヒト前立腺癌PC-3M細胞皮下異種移植腫瘍モデルに対して体内薬物効果を有することを研究する。
実験設計
細胞培養:ヒト前立腺癌PC-3M細胞で、培養条件はRPMI-1640培地に10%牛胎児血清、100 U/ml ペニシリンおよび100 μg/mlストレプトマイシンを入れ、37℃、5%CO2インキュベーターで培養した。週に2回トリプシン-EDTAで通常処理を行って継代した。細胞の飽和度が80%〜90%になり、数が要求に達すると、細胞を回収し、計数し、接種した。
動物:BALB/cヌードマウス、オス、4週齢、体重12-14グラム。上海西普爾-必凱実験動物有限公司によって提供された。
腫瘍接種:0.2 ml(1×107)PC-3M細胞を各マウスの右背中に皮下接種し、腫瘍平均体積が約150〜200 mm3に達したら群分けをして投与を始めた。実験の群分けおよび投与プランは下記表に示す。
体内薬物効果の結果:図2-1、図2-2、図2-3aおよび図2-3bに示す。

Claims (10)

  1. 式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
    (ただし、
    構造単位

    に変えてもよい。
    Eは、任意に1、2または3個のR3で置換されたC1-6アルキル基、3〜10員の環状炭化水素基またはヘテロ環状炭化水素基から選ばれる。
    LとQのうち、一つは-C(R3)(R3)-、-C(=O)N(Ra)-、-N(Ra)-、-C(=NRa)-、-S(=O)2N(Ra)-、-S(=O)N(Ra)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(Ra)C(=O)N(Ra)-から、もう一つは単結合または-C(R3)(R3)-から選ばれる。
    A、Tはそれぞれ独立にNまたはC(R3)から選ばれる。
    X、Y、Zのうちの0または1個はNから、ほかはC(R3)から選ばれる。
    Bは-C(R3)(R3)-、-C(=O)N(Ra)-、-N(Ra)-、-C(=NRa)-、-S(=O)2N(Ra)-、-S(=O)N(Ra)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(Ra)C(=O)N(Ra)-から選ばれる。
    ヘテロ原子またはヘテロ原子団はそれぞれ独立に-C(=O)N(Ra)-、-N(Ra)-、-C(=NRa)-、-S(=O)2N(Ra)-、-S(=O)N(Ra)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(Ra)C(=O)N(Ra)-から選ばれる。
    m1はそれぞれ独立に0、1、2または3から選ばれる。
    R1-3はそれぞれH、F、Cl、Br、I、CN、ORa、N(Rb)(Rc)、任意にRdで置換されたC1-3アルキル基、
    から選ばれる。
    D1は単結合、-C(Re)(Re)-、-C(=O)N(Ra)-、-N(Ra)-、-C(=NRa)-、-S(=O)2N(Ra)-、-S(=O) N(Ra)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(Ra)C(=O)N(Ra)-から選ばれる。
    D2は-C(Ra)(Ra)-から選ばれる。
    nは1、2、3、4、5または6から選ばれる。
    Ra、Rb、Rcはそれぞれ独立にH、任意にRdで置換されたC1-6アルキル基またはC3-6シクロアルキル基から選ばれる。
    ReはH、任意にRdで置換されたC1-6アルキル基またはアルコキシ基、任意にRdで置換されたC3-6シクロアルキル基またはシクロアルコキシ基から選ばれる。
    RdはF、Cl、Br、I、CN、OH、CHO、COOH、CH3、CF3、CH3O、CH3CH2Oから選ばれ、Rdの数は0、1、2または3から選ばれる。
    任意に、任意の2つのR1の間、同じD2におけるRaとRaの間、2つのD2の間、またはRaと一つのD2の間はともに同一の炭素原子または酸素原子に連結して一つまたは二つの3、4、5または6員の炭素環またはヘキサ環を形成し、ここで、酸素原子の数は1または2である。)
  2. EはR3で置換されたC1-6アルキル基またはC3-6シクロアルキル基から選ばれ、R3の数は0、1、2または3から選ばれるか、あるいはEは
    から選ばれる、請求項1に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
    (ただし、
    G1〜5のうちの0、1、2または3個はNから、ほかはC(R3)から選ばれる。
    G6は-C(R3)( R3)-、-C(=O)N(R3)-、-N(R3)-、-C(=NR3)-、-S(=O)2N(R3)-、-S(=O) N(R3)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(R3)C(=O)N(R3)-から選ばれる。
    G7〜9のうちの0、1または2個はNから、ほかはC(R3)から選ばれる。
    G10〜16のうちの0、1、2、3または4個はNから、ほかはC(R3)から選ばれる。
    G17はNまたはC(R3)から選ばれる。
    G18〜22のうちの0、1、2または3個は-C(=O)N(R3)-、-N(R3)-、-C(=NR3)-、-S(=O)2N(R3)-、-S(=O) N(R3)-、-O-、-S-、-C(=O)O-、-C(=O) -、-C(=S)-、-S(=O) -、-S(=O)2-または-N(R3)C(=O)N(R3)-から、ほかは-C(R3)( R3)-から選ばれる。
    ほかの変数の定義は請求項1の通りである。)
  3. Eは、任意に1、2または3個のR3で置換されたメチル基、エチル基、プロピル基、
    から選ばれる、請求項2に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  4. Eは、任意に1、2または3個のハロゲン、OH、OC1-3アルキル基、CN、NH2、NH(C1-3アルキル基)、N(C1-3アルキル基)2、C1-3アルキル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、C(=O)NH2、C1-3アルキル基C(=O)、C1-3アルキル基C(=O)NH、C1-3アルキル基S(=O)、C1-3アルキル基S(=O)NH、C1-3アルキル基S(=O)2またはC1-3アルキル基S(=O)2NHで置換された
    C1-3アルキル基から選ばれ、
    任意に、Eは

    から選ばれる、
    請求項3に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  5. LとQのうち、一つは-S(=O)2NH-、-S(=O)2-、-NH-、-NHC(=O)NH-から、もう一つは単結合、-CH2-から選ばれる、請求項1に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  6. X、Y、Zのうちの0または1個はNから、ほかはCH、C(CH3)、C(CF3)、CCl、CFから選ばれる、請求項1に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  7. A、Tはそれぞれ独立にN、CH、C(CH3)、C(CF3)、CCl、CFから選ばれるか、あるいはBはNH、N(CH3)またはN(CF3)から選ばれる、請求項1に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  8. 任意の2つのR1の間、同じD2におけるRaとRaの間、2つのD2の間、またはRaと一つのD2の間で形成される環はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、オキセタニル基、1,3-ジオキソラン基から選ばれる、請求項1に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  9. R1-3はH、F、Cl、Br、I、CN、OH、NH2、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、シクロプロピル基、
    から選ばれる、請求項1に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  10. 化合物1〜化合物284から選ばれる、請求項1に記載の式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
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