JP2017510593A - レボチロキシンおよびレボチロキシンの塩の調製方法 - Google Patents

レボチロキシンおよびレボチロキシンの塩の調製方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、レボチロキシンおよびレボチロキシンの塩の調製方法に関する。本発明に記載される方法は、ヨウ素化剤としてヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムの使用を含み収率および純度の向上を提供する。

Description

発明の詳細な説明
[発明の分野]
本発明は、レボチロキシンおよびレボチロキシンの塩の調製方法に関する。
[発明の背景]
レボチロキシンは、L−チロキシン、またはT4とも呼ばれ、甲状腺ホルモンであるチロキシンの合成型であり、通常、甲状腺の濾胞細胞から分泌される。甲状腺ホルモンは、体のすべての組織の細胞の代謝率を向上させる。胎児および新生児において、甲状腺ホルモンは、骨および脳を含む全ての組織の成長および発達にとって重要である。成人において、甲状腺ホルモンは、他の効果の中で、脳機能、食物の利用、および体温を維持するために役立つ。
レボチロキシンナトリウムは、合成結晶L−3,3’,5,5’−テトラヨードチロニンナトリウム塩[レボチロキシン(T4)ナトリウム]を含む。O−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード−フェニル)−3,5−ジヨード−1−チロシンナトリウム、すなわち、レボチロキシンナトリウムは次の化学構造を有する。
Figure 2017510593
レボチロキシンナトリウムは、癌性甲状腺結節からの甲状腺ホルモンの分泌を抑制して、甲状腺腫の増殖を防止し甲状腺機能低下症を治療するために承認されている。さらに、粘液水腫、クレチン症、肥満などの状態を治療するためにも使用される。
J Chem.Soc,(1949);3424−33には、次のステップ:(a)レボチロシンのニトロ化;(b)アミノ基の保護;c)カルボキシ基の保護;d)酸化的カップリング;(e)ニトロ基のアミノ基への水素化;(f)ジアゾ化に続くヨウ素化;(g)Meエーテルのジメチル化および加水分解;(h)そしてレボチロキシンを得るためにヨウ素の存在下でヨウ素化し、さらに、レボチロキシンナトリウムに変換、を含むレボチロキシンのモノナトリウム塩の合成方法を記載する。
IT1302201は、J Chem.Soc,(1949)3424−33に記載される同様の方法と比較して全収率の向上を伴うレボチロキシンのモノナトリウム塩の合成方法を開示する。IT1302201は、3,5ジヨード−L−チロニンをヨウ素およびヨウ化カリウムと反応させることを含むレボチロキシンを調製する方法を開示する。
Journal of the Chemical Society,840−3;1950は、水およびエチルアミン中で、3,5ジヨード L−チロニンをKIと反応させることを含むレボチロキシンを調製する方法を開示する。
US2,579,668は、水、ジオキサン、低級脂肪族アルコール、およびこれらの混合物から選択される溶媒中で、ピペリジン、モルホリン、およびアミンからなる群から選択される有機塩基の存在下で、3,5ジヨード−L−チロニンをヨウ素と反応させることを含むレボチロキシンの調製方法を開示する。
US2,886,592は、トリエチルアミンの存在下で、無水メタノール中で、3,5ジヨード−L−チロニンをN−ヨードアセトアミドと反応させることを含むレボチロキシンの調製方法を開示する。
Vestsi Natsyyanal’nai Akademii Navuk Belarusi,Seryya Khimichnykh Navuk,(1),85−92;2004は、アンモニアの存在下で、水およびメタノール中で、3,5ジヨードL−チロニンをヨウ素およびヨウ化カリウムと反応させることを含むレボチロキシンの調製方法を開示する。
WO 2009136249は、3,5−ジヨード−4−p−ヒドロキシフェノキシ−L−フェニルアラニン塩酸塩を、メチルアミン並びにヨウ素および/またはヨウ化カリウムのようなヨウ素源と反応させることを含むレボチロキシンの調製方法を開示する。
US20120296113は、脂肪族アミンの存在下で、3,5ジヨード−L−チロニンをNaIおよびIのようなヨウ素化剤と反応させることを含むレボチロキシンのモノナトリウム塩の合成方法を開示する。
これらの上述の方法は、
(a)ヨウ素、ヨウ化カリウム、KI、N−ヨードアセトアミドおよびヨウ化ナトリウムのような非常に高価のヨウ素化剤の使用、
(b)ヨウ素化のためのヨウ素、ヨウ化カリウム、KI、N−ヨードアセトアミドおよびヨウ化ナトリウムのようなヨウ素化剤の高量の使用は商業スケールでは推奨できない、
(c)上記反応収率は、非常に少なく、経済の観点から効率的な調製方法ではない。
などの欠点を有する。
レボチロキシおよび当該塩の調製方法の商業化の問題の観点から、高純度および高収率のレボチロキシおよび当該塩の調製のための、簡単で、費用効果が大きい、商業的に実現可能な、工業的スケールが可能な、環境に優しい方法が必要である。
ヨウ素化剤は、レボチロキシンのようなさまざまな官能基を有する有機分子の多段階合成で重要な役割を果たす。驚くべきことに、ヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを所望のヨウ素化ステップにおいて使用する場合、ヨウ素化反応の収率が良いことが明らかになっている。他の利点は、ヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムの両方は、いくつかの他のヨウ素化剤より安価であり、その結果、他の公知の方法と比較して重大にコストを削減する。
本発明の目的は、全体的に高収率および高純度でレボチロキシンおよび当該塩の工業的に有利な調製方法を提供することである。
[発明の要旨]
本発明は、
式(II)
Figure 2017510593
のレボチロキシンの調製方法に関し、
脂肪族アミンの存在下でヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを用いて、式(III)
Figure 2017510593
の化合物のヨウ素化を含む。
本発明は、式(I)
Figure 2017510593
のレボチロキシンナトリウムの調製方法にも関し、
次のステップ
(a)式(II)のレボチロキシンを得るために脂肪族アミンの存在下で、ヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを用いて式(III)の化合物のヨウ素化、
Figure 2017510593
(b)式(IV)
Figure 2017510593
のレボチロキシン二ナトリウムを得るために水酸化ナトリウムを用いて式(II)のレボチロキシンの処理、
(c)式(IV)のレボチロキシン二ナトリウムを式(I)のレボチロキシンナトリウムに変換、
を含む。
[発明の詳細な説明]
発明者は、上述されたUS2,579,668とは異なり、3,5−ジヨードチロニンを適切な溶媒中で、有機塩基の存在下で、ヨウ素と反応させることを含むレボチロキシンの調製方法を開示し、反応収率は、47〜90%の範囲であり、本発明の方法は、より高い収率を有することを明らかにしている。本発明においてヨウ素化のために記載された方法は、常に、92%を超えるレボチロキシン収率を有する。
本発明は、
式(II)
Figure 2017510593
のレボチロキシンの調製方法に関し、
脂肪族アミンの存在下でヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを用いて、式(III)
Figure 2017510593
の化合物のヨウ素化を含む。
ヨウ素化反応は、脂肪族アミンの存在下行われる。脂肪族アミンは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、tert−ブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、n−ヘキシルアミン、モルホリン、およびトリエチルアミン、またはそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい実施形態において、前記脂肪族アミンは、メチルアミン、tert−ブチルアミン、ジイソプロピルアミン、およびモルホリンから選択される。
ヨウ素化反応は、適切な溶媒中で行われる。適切な溶媒として、水、ジオキサン;メタノールもしくはエタノールなどの低級脂肪族アルコール;又はそれらの混合物を用いてもよい。好ましい実施形態において、ヨウ素化反応は、水、またはメタノール、またはそれらの混合物中で行われる。
ヨウ素化反応は、0℃〜40℃の温度で、好ましくは20℃〜30℃の温度で都合よく行われる。式(II)のレボチロキシンは、当技術分野で公知の方法によって単離された。
一実施形態において、本発明の方法は、式(I)のレボチロキシンナトリウムを得るために、式(II)のレボチロキシンを炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムなどのナトリウム源と反応させることをさらに含む。
Figure 2017510593
このステップは、溶媒中で任意に行われる。適切な溶媒は、水、アルコール、アミド、スルホキシド、エーテル、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ケトン、エステルおよびニトリル、またはこれらの混合物から成る群から選択される。適切な溶媒の例は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソ−ブタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸tert−ブチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジメチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、エチルエーテル、メチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtertブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,1−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ベンゼン、キシレン、またはそれらの混合物を含むが限定されない。このステップは40℃〜100℃の温度で、好ましくは80℃〜90℃の温度で行われる。
好ましい実施形態において、このステップは、n−プロパノール中で式(II)のレボチロキシンを炭酸ナトリウム水溶液と反応させ、当該技術分野において公知の方法で式(I)の化合物を単離することによって行われる。
本発明は、式(I)
Figure 2017510593
のレボチロキシンナトリウムの調製方法にも関し、
次のステップ
(a)式(II)のレボチロキシンを得るために脂肪族アミンの存在下で、ヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを用いて式(III)の化合物のヨウ素化、
Figure 2017510593
(b)式(IV)
Figure 2017510593
のレボチロキシン二ナトリウムを得るために水酸化ナトリウムを用いて式(II)のレボチロキシンの処理、
(c)式(IV)のレボチロキシン二ナトリウムを式(I)のレボチロキシンナトリウムに変換、
を含む。
ステップ(a)のヨウ素化反応は、脂肪族アミンの存在下で行われる。脂肪族アミンは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、tert−ブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、n−ヘキシルアミン、モルホリン、およびトリエチルアミン、またはそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい実施形態において、前記脂肪族アミンは、メチルアミン、tert−ブチルアミン、ジイソプロピルアミン、およびモルホリンから選択される。
ステップ(a)のヨウ素化反応は、適切な溶媒中で行われる。適切な溶媒として、水、ジオキサン;メタノールもしくはエタノールなどの低級脂肪族アルコール;またはそれらの混合物を用いてもよい。好ましい実施形態において、ヨウ素化反応は、水、またはメタノール、またはそれらの混合物中で行われる。ヨウ素化反応は、0℃〜40℃の温度で、好ましくは20℃〜30℃の温度で都合よく行われる。式(II)の化合物は、当技術分野で公知の方法によって単離された。
ステップ(b)の好ましい実施形態において、式(II)のレボチロキシンは、式(IV)のレボチロキシン二ナトリウム塩を得るために、水酸化ナトリウムと共に処理された。このステップは、溶媒中で任意に行われる。適切な溶媒は、水、アルコール、アミド、スルホキシド、エーテル、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ケトン、エステルおよびニトリル、またはこれらの混合物から成る群から選択される。適切な溶媒の例は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソ−ブタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸tert−ブチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジメチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、エチルエーテル、メチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtertブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,1−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ベンゼン、キシレン、またはそれらの混合物を含むが限定されない。このステップ(b)は40℃〜100℃の温度で、好ましくは80℃〜90℃の温度で行われる。
好ましい実施形態において、ステップ(b)は、n−プロパノールのようなアルコール性溶媒中で式(II)のレボチロキシンを水酸化ナトリウム水溶液と反応させ、当該技術分野において公知の方法で式(IV)の化合物を単離することによって行われる。
ステップ(C)において、式(I)のレボチロキシンナトリウム塩は、酸性溶液の添加、続いて炭酸水素ナトリウムまたは炭酸ナトリウムなどのナトリウム源の添加から成る式(IV)の対応するレボチロキシン二ナトリウム塩から得られてもよい。このステップは、溶媒中で任意に行われる。適切な溶媒は、水、アルコール、アミド、スルホキシド、エーテル、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ケトン、エステルおよびニトリル、またはこれらの混合物から成る群から選択される。適切な溶媒の例は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソ−ブタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸tert−ブチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジメチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、エチルエーテル、メチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtertブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,1−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ベンゼン、キシレン、またはそれらの混合物を含むが限定されない。
好ましい実施形態において、式(I)のレボチロキシンナトリウム塩は、適切なアルコール性溶媒中で55℃〜60℃の温度で、酢酸またはHClを式(IV)のレボチロキシン二ナトリウム塩の水溶液に添加すること、続いて55℃〜60℃の温度に保ちながら、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸ナトリウムのようなナトリウム源の水溶液を添加することによって得られる。反応混合物を、式(I)のレボチロキシンナトリウム塩を得るために、80℃〜90℃にさらに加熱して、続いて5℃〜10℃の温度に冷却した。
本発明の最も好ましい実施形態において、式(I)のレボチロキシンナトリウム塩は、水およびn−プロパノール中に式(IV)のレボチロキシン二ナトリウム塩の混合物を有する溶液に酢酸を添加し、続いて炭酸ナトリウム水溶液を添加し、当技術分野で公知の方法によって式(I)のレボチロキシンナトリウムを単離することによって得られる。
本発明の方法によって得られるレボチロキシンナトリウムの純度は、99%を超える、好ましくは99.8%を超える。本発明において記載される方法は、ヨウ素化剤としてヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムの使用を含む収率および純度の向上を提供する。
[実施例]
次の実施例は、本発明の理解に役立つために記載され、本発明上の制限として解釈されるべきではない。例えば、温度、反応期間、またはそれらの組み合わせなどの反応条件の変更は、本発明の一部として想定される。一般的な反応順序を使用して得られる化合物は、十分な純度があってもよい。これらの化合物を、例えば適切な比率の異なる溶媒を用いる結晶化など、当業者に公知の有機化合物の精製方法のいずれかを使用して精製することができる。出発原料は、市販されている、または、当業者に公知の方法に従って準備されることができる。
[実施例1]
レボチロキシンナトリウムの調製
ステップ1:レボチロキシンの調製
3,5−ジヨードチロニン(50gm、0.095モル)をメタノール性メチルのアミン(250mL)中に20℃〜30℃で添加し、続いてヨウ化ナトリウム(49.99gm、0.333モル)を添加し、反応混合物を撹拌し透明な溶液を得た。次亜塩素酸ナトリウムの水溶液[調製:水(193mL)中に次亜塩素酸ナトリウム(464mL、0.333モル)を有する]をゆっくり反応混合物中に添加し、混合物を、2時間〜4時間攪拌した。反応の完了後、混合物を5℃〜10℃に冷却し、50%塩酸(〜22mL)を用いてpH4.0〜5.0に酸性化した。反応混合物を25℃〜30℃で30分間撹拌した。得られた固体を、濾過し、メタノール(50mL)を用いてスプレー洗浄した。得られた固体を、減圧下50℃で乾燥し、表題の化合物(重量:72gm、収率97%)を得た。
ステップ2:レボチロキシンナトリウムの調製
レボチロキシン(50gm、0.064モル)をn−プロパノール(250mL)中に溶解し、混合物を80℃〜90℃で撹拌した。炭酸ナトリウム水溶液[調製:水(50mL)中に炭酸ナトリウム(13.64gm、0.128モル)を有する]を、80℃〜90℃で反応混合物に添加し透明な溶液を得た。反応混合物を、1時間攪拌した。反応の完了後、混合物を0℃〜5℃に冷却し、同じ温度で30分間さらに撹拌した。得られた固体を、濾過し、n−プロパノール(50mL)を用いてスプレー洗浄した。得られた固体を減圧下50℃で乾燥しレボチロキシンナトリウム(重量:35gm、収率68%)を得た。
[実施例2]
レボチロキシンナトリウムの調製
ステップ1:レボチロキシンの調製
水性メチルアミン(25ml)を、3,5−ジヨード−L−チロニン(10gm、0.019モル)および水(10ml)の混合物に20℃〜30℃で添加した。20℃〜30℃の温度を保ちながらヨウ化ナトリウム(8.57gm、0.57モル)および次亜塩素酸ナトリウム溶液(3.54gm、0.47モル)を添加し、反応混合物を、2時間〜4時間攪拌した。反応マスを、チオ硫酸ナトリウム水溶液(10%w/v、20ml)を用いてクエンチし、希塩酸を用いてpH4.0〜5.0に調節した。得られたスラリーを、濾過し、水(20ml)およびメタノール(20mL)を用いて洗浄した。得られた固体を、減圧下で乾燥し、表題の化合物(重量:13.6gm、収率92%)を得た。
ステップ2:レボチロキシン二ナトリウム塩の調製
水酸化ナトリウム水溶液(10ml水中に1.54gm、0.0386モル有する)をレボチロキシン(10gm、0.0128モル)およびn−プロパノール(80ml)の混合物に添加し、混合物を80℃〜90℃でさらに炭化した(0.5gm)。反応マスをろ過し、60℃〜65℃に冷却し、さらに撹拌し、続いて25℃〜30℃に冷却した。得られたスラリーを濾過し、n−プロパノール(20ml)を用いて洗浄し、続いて45℃〜50℃で真空乾燥し、レボチロキシン二ナトリウム塩(重量:9.5gm、収率:91%)を得た。
ステップ3:レボチロキシンナトリウムの調製
レボチロキシン二ナトリウム(10gm、0.0121モル)をn−プロパノール(35ml)および水(25ml)の混合物中に溶解した。反応混合物を55℃〜60℃に加熱し、ろ過した。55℃〜60℃に保ちながら酢酸溶液(25ml水中に2.19gm、0.0365モル有する)を加えた。これに炭酸ナトリウム水溶液(20ml水中に3.86gm、0.0365モルを有する)を加え、混合物を80℃〜90℃に加熱した。反応マスを、5℃〜10℃に冷却し、濾過し、水(20mL)を用いて洗浄した。得られた固体を減圧下30℃〜35℃で、水の含有率が6.0%〜10%になるまで乾燥し、レボチロキシンナトリウム(重量:7.8gm、収率81%、純度:99.8%)を得た。
[実施例3]
レボチロキシンの調製
tert−ブチルメチルアミン(6.9gm、0.095モル)を、メタノール(25ml)中に3,5−ジヨード−L−チロニン(5gm、0.0095モル)およびヨウ化ナトリウム(4.4gm、0.0285モル)の混合物を有するウ溶液に20℃〜30℃で添加した。20℃〜30℃の温度を保ちながら次亜塩素酸ナトリウム溶液(46.5ml、0.02375モル)を添加し、反応混合物を、2時間〜4時間攪拌した。反応マスを、亜硫酸ナトリウム水溶液(10ml水中に1gm有する)を用いてクエンチし、1:1HClを用いてpH4.0〜5.0に調節した。反応混合物を撹拌し、得られたスラリーを、濾過し、メタノール(20ml)を用いて洗浄した。得られた固体を、減圧下で乾燥し、表題の化合物(重量:7.4gm、収率100%)を得た。
[実施例4]
レボチロキシンの調製
モルホリン(2.2ml、0.0285モル)の冷却溶液、および次亜塩素酸ナトリウム溶液を、水(25ml)中に3,5−ジヨード−L−チロニン(5gm、0.0095モル)およびヨウ化ナトリウム(4.3gm、0.0285モル)の混合物を有する溶液に20℃〜30℃で添加した。反応混合物を、2時間〜4時間攪拌した。反応マスを、チオ硫酸ナトリウム水溶液(10ml水中に5gm有する)を用いてクエンチし、混合物を80℃〜90℃に加熱した。反応マスを30℃に冷却し、これに硫酸アンモニウム水溶液(10ml水中に5gm有する)を加えた。得られた混合物を、濾過し、水(10ml)を用いて洗浄した。得られた固体を、減圧下で乾燥し、30℃〜35℃で乾燥し、レボチロキシン(重量:6.9gm、収率93%)を得た。
[実施例5]
レボチロキシンの調製
D−イソプロピルアミン(10ml)を、メタノール(30ml)中に3,5ジヨード−L−チロニン(10gm、0.019モル)およびヨウ化ナトリウム(8.5gm、0.057モル)の混合物を有する溶液に20℃〜30℃で添加した。20℃〜30℃の温度に保ちながら次亜塩素酸ナトリウム溶液(66ml、0.0475モル)を混合物に添加し、反応混合物を、一晩攪拌した。反応マスを、亜硫酸ナトリウム水溶液(20ml水中に2gm有する)を用いてクエンチし、1:1HClを用いてpHを4.0〜5.0に調節した。反応混合物を撹拌し、得られたスラリーをろ過し、メタノール(20ml)を用いて洗浄した。得られた固体を、減圧下で乾燥し、表題の化合物(重量:14.3gm、収率97%)を得た。

Claims (10)

  1. 式(II)
    Figure 2017510593
    のレボチロキシンの調製方法であって、
    脂肪族アミンの存在下でヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを用いて、式(III)
    Figure 2017510593
    の化合物のヨウ素化を含む、方法。
  2. 前記脂肪族アミンは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、tert−ブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、n−ヘキシルアミン、モルホリン、およびトリエチルアミン、またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ヨウ素化反応は、水、ジオキサン;メタノールもしくはエタノールなどの低級脂肪族アルコール;またはそれらの混合物のような適切な溶媒中で行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 式(I)のレボチロキシンナトリウムを得るために、溶媒中で式(II)のレボチロキシンを、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムと反応させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
    Figure 2017510593
  5. 式(I)
    Figure 2017510593
    のレボチロキシンナトリウムの調製方法であって、
    次のステップ
    (a)式(II)のレボチロキシンを得るために脂肪族アミンの存在下で、ヨウ化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを用いて式(III)の化合物のヨウ素化、
    Figure 2017510593
    (b)式(IV)
    Figure 2017510593
    のレボチロキシン二ナトリウムを得るために水酸化ナトリウムを用いて式(II)のレボチロキシンの処理、
    (c)式(IV)のレボチロキシン二ナトリウムを式(I)のレボチロキシンナトリウムに変換、
    を含む、方法。
  6. 前記脂肪族アミンは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、tert−ブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、n−ヘキシルアミン、モルホリン、およびトリエチルアミンまたはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ヨウ素化反応は、水、ジオキサン;メタノールもしくはエタノールなどの低級脂肪族アルコール;またはそれらの混合物のような適切な溶媒中で行われる、請求項5に記載の方法。
  8. 式(I)のレボチロキシンナトリウムは、式(IV)のレボチロキシン二ナトリウムに、酸性溶液を添加し、続いて、重炭酸ナトリウムまたは炭酸ナトリウムの添加によって得られる、請求項5に記載の方法。
  9. 前記酸は、酢酸またはHClである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ステップ(b)およびステップ(c)は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、またはそれらの混合物のような適切な溶媒中で任意に行われる、請求項5に記載の方法。
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