JP2017227715A - 画像投影装置、画像投影装置の制御方法および画像投影装置の制御プログラム - Google Patents

画像投影装置、画像投影装置の制御方法および画像投影装置の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】高解像度化のための画素ずらし制御による画像投影装置の内部温度の上昇を抑制する。
【解決手段】光源30からの光を用いて画像を形成するDMD551と、DMD551を所定範囲内で周期的に変位させる駆動手段と、画像投影装置1の内部温度を検知する温度センサ28と、温度センサ28が検知した内部温度に基づいて、駆動手段の駆動量を制御する制御手段と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像投影装置、画像投影装置の制御方法および画像投影装置の制御プログラムに関する。
パーソナルコンピュータなどの情報処理装置、DVDプレーヤーなどの映像再生機器、デジタルカメラなどの撮像装置等から送信される画像データに基づいて、光源から照射される光を用いて光学変調素子(変調素子、画像表示素子ともいう)が画像を生成し、生成された画像を複数のレンズ等を含む光学系を通してスクリーン等の被投影面に投影する画像投影装置(プロジェクタ)が知られている。
画像投影装置において投影画像を高解像度化する場合には、光学変調素子の画素密度を上げることが考えられるが、光学変調素子の製造コストが増大することとなる。
これに対し、特許文献1には、光学素子を動かすことによって画素をずらすことで中間画像を作り出し、光学変調素子の画素数を増加させることなく、画素数よりも高い解像度の画像を表示する画像表示装置が開示されている。
ところで、画像投影装置は、装置の内部温度を検知して、検知した内部温度が所定の値を超えないように、冷却ファンなどの冷却手段の駆動量を制御している。例えば、使用環境の影響などにより、装置の内部温度が上昇した場合は、冷却ファンの回転数を上げることで、装置内部の冷却を行う制御がなされる。
特許文献2には、プロジェクタ内部の温度と、冷却機構の駆動時間に基づいて、プロジェクタ内部における所定時間内の温度勾配を算出し、この温度勾配に基づいて、冷却機構の駆動制御状態を変更させることで、使用環境に対応した冷却効率を確保するプロジェクタが開示されている。
しかしながら、画像投影装置において、画素をずらすために、その一部をシフトさせる制御(画素ずらし制御という)をする際には、そのシフト制御により熱が発生するため、画像投影装置の内部温度が上昇している場合は、さらに内部温度が上昇してしまう。このため、冷却手段の駆動量を大きくする必要がある。このため、例えば、冷却ファンの回転数を上げる必要があり、ファンの回転に起因する動作音が大きくなってしまう。上記特許文献2には、高解像度化のための画素ずらし制御や、画素ずらし制御の際の発熱に対する対応については、開示されていない。
そこで本発明は、高解像度化のための画素ずらし制御による画像投影装置の内部温度の上昇を抑制することができる画像投影装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る画像投影装置は、光源からの光を用いて画像を形成する変調素子と、該変調素子を所定範囲内で周期的に変位させる駆動手段と、画像投影装置の内部温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段が検知した前記内部温度に基づいて、前記駆動手段の駆動量を制御する制御手段と、を備えるものである。
本発明によれば、高解像度化のための画素ずらし制御による画像投影装置の内部温度の上昇を抑制することができる。
画像投影装置の一実施形態を示す外観斜視図である。 画像投影装置の側面図であって、被投影面への投影状態を示した図である。 (A)画像投影装置の外装カバーを外した状態を示す斜視図、(B)(A)の丸囲み部分の拡大構成図である。 照明光学系ユニット、投影光学系ユニット、画像表示ユニット、および光源ユニットの断面図である。 画像投影装置の機能構成を例示するブロック図である。 画像表示ユニットを例示する斜視図である。 画像表示ユニットを例示する側面図である。 固定ユニットを例示する斜視図である。 固定ユニットを例示する分解斜視図である。 固定ユニットによる可動プレートの支持構造について説明する図である。 固定ユニットによる可動プレートの支持構造について説明する部分拡大図である。 トップカバーを例示する底面図である。 可動ユニットを例示する斜視図である。 可動ユニットを例示する分解斜視図である。 可動プレートを例示する斜視図である。 可動プレートが外された可動ユニットを例示する斜視図である。 可動ユニットのDMD保持構造について説明する図である。 画素ずらしによる高解像度化(2way方式)を説明する図である。 温度センサで検知される内部温度と、画素ずらし制御での動作周波数の上限値との関係を示す表である。 内部温度に基づいて動作周波数を変更制御する第1の制御例のフローチャートである。 画素ずらしによる高解像度化(4way方式)を説明する図である。 温度センサで検知される内部温度と、画素ずらし制御での動作周波数の上限値と、画素ずらし制御の動作モードの制限と、の関係を示す表である。
以下、本発明に係る構成を図1から図22に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(画像投影装置)
図1は、画像投影装置1の一実施形態を示す外観斜視図である。また、図2は、画像投影装置1の側面図であって、被投影面であるスクリーンSへの投影状態を示した図である。
また、図3(A)は、画像投影装置1の外装カバー2を外した状態を示す斜視図である。また、図3(B)は図3(A)の丸囲み部分で示す光学エンジン3と光源ユニット4の拡大構成図である。
画像投影装置1には、投影画面の大画面化と共に、画像投影装置外に必要とされる投影空間をできるだけ小さくできることが要請されている。近年では、光学エンジン3の性能が向上し、投影距離が1〜2mで投影画像サイズが60inch〜80inchを達成できる画像投影装置1が主流となってきている。
従来の投影距離が長い画像投影装置1の場合には、画像投影装置1とスクリーンSの間には会議机などがあり、会議机の後ろ側に画像投影装置1を配置していたのが、近年では投影距離の短縮に伴い、会議机の前側に配置することが可能となり、画像投影装置1の背後の空間を自由に活用できるようになってきた。
画像投影装置1は、装置内部に光源としてのランプや多数の電子基板を備えており、起動後は時間の経過と共に、装置の内部温度が上昇する。これは画像投影装置1の筐体サイズの小型化が進む昨今では顕著であり、このため、画像投影装置1には、内部の構成部品が耐熱温度を超えないように、吸気口16および排気口17が設けられている。
また、図3に示すように、画像投影装置1は、光学エンジン3および光源ユニット4を備えている。また、図4は、照明装置である照明光学系ユニット40、投影光学系ユニット60、画像表示ユニット50、および光源ユニット4の上面から見た断面図である。光学エンジン3は、照明光学系ユニット40、画像表示ユニット50、および投影光学系ユニット60からなる。
図3に示すように、吸気口16、排気口17の内側には、それぞれ吸気ファン18、排気ファン19が設けられており、吸気ファン18から吸入した外気を排気ファン19から排出することで、装置内の強制気流による空冷がなされる。
画像投影装置1においては、光源ユニット4の光源からの光(白色光)が光学エンジン3の照明光学系ユニット40に照射される。照明光学系ユニット40内では、照射された白色光をRGBに分光した後、レンズ、ミラー等により画像表示ユニット50へ導き、変調信号に応じて画像形成する画像表示ユニット50とその画像を投影光学系ユニット60によりスクリーンSへ拡大投影する構成となっている。
光源ユニット4のランプ(光源30)としては、種々のランプを用いることができるが、例えば、高圧水銀ランプ、キセノンランプなどのアークランプを用いることができる。例えば、高圧水銀ランプを用いることが好ましい。
また、光源ユニット4の側面の一方向側には光源を冷却する光源用ファン20が設けられている。光源用ファン20は、光源ユニット4の各部が設定された定格温度範囲内の温度となるように、その回転数が制御される。また、光源ユニット4からの光の出射方向と投影光学系ユニット60からの画像光の出射方向は、図4に示すように、略90°の関係となっている。
また、光学エンジン3の照明光学系ユニット40は、光源から照射された光を分光するカラーホイール5(回転色フィルター)と、カラーホイール5から出射した光を導くライトトンネル6と、リレーレンズ7、平面ミラー8および凹面ミラー9と、を備えている。また、照明光学系ユニット40内には、画像表示ユニット50が設けられる。
照明光学系ユニット40では、先ず、光源からの出射光である白色光が、円盤状のカラーホイール5で単位時間毎にRGBの各色が繰り返す光に変換され出射される。カラーホイール5から出射された色分離された光は、ライトトンネル6に導かれる。ライトトンネル6は、入射された光がその内部(内壁)で複数回反射され合成されることで均一化する照明均一変換光学部材である。
次いで、ライトトンネル6から出射された光は、2枚のレンズを組み合わせてなるリレーレンズ7により、光の軸上色収差を補正しつつ集光される。また、リレーレンズ7から出射される光は、平面ミラー8および凹面ミラー9によって反射されて、画像表示ユニット50に集光される。画像表示ユニット50は、複数のマイクロミラーからなる略矩形のミラー面を有し、画像データに基づいて各マイクロミラーが時分割駆動されることにより、所定の画像を形成するように投影光を加工して反射する画像表示素子としてのDMD(Digital Micro-mirror Device)551を備えている。
画像表示ユニット50は、入力信号に応じてマイクロミラーのオンオフを切り替えることで投影ユニットへ光を出力する光を選別するとともに階調を表現する。すなわち、DMD551により、時分割で画像データに基づいて、複数のマイクロミラーが使用する光は投影レンズへ反射され、捨てる光はOFF光板へ反射される。画像表示ユニット50で使用する光は投影光学系ユニット60へ反射し、投影光学系ユニット60内の複数の投影レンズを通り拡大された画像光はスクリーンS上へ拡大投影される。
なお、照明光学系ユニット40内部のリレーレンズ7、平面ミラー8、凹面ミラー9、画像表示ユニット50、および投影光学系ユニット60の入射側は、各部品を覆うように図示しないハウジングにより保持されており、かつハウジングの合せ面はシール材にて密閉された防塵構造となっている。
図5は、本実施形態に係る画像投影装置1の一例を示す機能ブロック図である。
画像投影装置1は、システム制御部10、ランプ制御部11、カラーホイール制御部12、DMD制御部13、可動ユニット制御部14、ファン制御部15、リモコン受信部22、本体操作部23、入力端子24、映像信号制御部25、不揮発性メモリ26、電源ユニット27、温度センサ28、ファン29、光源30、照明光学系ユニット40、画像表示ユニット50、投影光学系ユニット60、等を備え、スクリーンSに画像を投影する画像投影装置である。また、遠隔操作手段としてのリモコン21を備えている。
システム制御部10は、画像投影装置1の全体の制御を行う。また、入力された映像信号(入力映像)に対して、コントラスト調整、明るさ調整、シャープネス調整、スケーリング処理、フレームレート[fps](リフレッシュレート[Hz])変換、画素ずらし制御の際のフレーム生成などの画像処理や、メニュー情報などの重畳画面(OSD:On Screen Display)の表示制御、その他各種制御をおこなう。
また、ランプ制御部11、カラーホイール制御部12、DMD制御部13、可動ユニット制御部14、ファン制御部15、リモコン受信部22、本体操作部23、映像信号制御部25、不揮発性メモリ26、温度センサ28と接続されており、これらの各機能部を制御する。
システム制御部10等の各制御部は、マイクロコントローラ(マイコン)で構成され、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)などの演算部および記憶部を有し、CPUがRAMと協働してROMに記憶されているプログラム(制御プログラム)を実行することで、各部の機能が実現される。
入力端子24は、映像信号を入力するインタフェースであって、D−Subコネクタ等のVGA(Video Graphics Array)入力端子やHDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)端子、S−VIDEO端子、RCA端子等のビデオ入力端子等である。入力端子24に接続されたケーブルを介してコンピュータやAV機器などの映像供給装置から映像信号を受信する。また、複数の入力端子24を備える場合もある。
映像信号制御部25は、入力端子24に入力された映像信号を処理するものであって、例えば、当該映像信号にシリアル−パラレル変換や電圧レベル変換などの種々の処理を施す。また、映像信号の解像度や周波数などを解析する信号判定機能を有する。
不揮発性メモリ26は、映像信号に対する画像処理やその他各種処理において、データを記憶する。不揮発性メモリ26としては、例えば、EPROMやEEPROM、フラッシュメモリ等の不揮発性半導体メモリを採用することができる。画像投影装置1は、電源オフ後も前回の設定内容(言語設定など)を保存しておくことができる。また、不揮発性メモリ26には、温度センサ28で検知される内部温度と、画素ずらし制御での駆動周波数上限値との関係を示すテーブル(図19)や、内部温度と、画素ずらし制御での駆動周波数上限値と、画素ずらし制御の動作モードの制限との関係を示すテーブル(図22)等、が記憶されている。
本体操作部23は、画像投影装置1を操作するインタフェースであって、ユーザからの種々の操作要求を受け付ける。本体操作部23は、操作要求を受け付けると、当該操作要求をシステム制御部10に通知する。本体操作部23は、画像投影装置1の外面に設けられる操作キー(操作ボタン)等によって構成される。
リモコン受信部22は、リモコン21からの操作信号を受信する。リモコン受信部22は、操作信号を受信すると、当該操作信号をシステム制御部10に通知する。
ユーザは、本体操作部23またはリモコン21を操作することにより、各種設定等を行うことができる。例えば、メニュー画面等の表示指示、画像投影装置1の設置状態の選択、投影画像のアスペクト比の変更要求、画像投影装置1の電源OFF要求、光源30の光量を変更するランプパワー変更要求、投影画像の画質(高輝度や標準、ナチュラル等)を変更する映像モード変更要求、投影画像を停止するフリーズ要求、画素ずらし制御の動作モード変換要求、画素ずらし制御のオンオフ設定、などを実行することができる。
ファン制御部15は、温度センサ28で検知される画像投影装置1の内部温度を取得し、画像投影装置1の内部温度や光源30の温度が所定の温度となるようにファン29を制御する。
電源ユニット27は、画像投影装置1内の各デバイスに接続されており、コンセントなどから入力されたAC(交流)電源をDC(直流)に変換して、画像投影装置1内の各デバイスに電源を供給する。
温度センサ28は、画像投影装置1内の所定位置に設けられて、装置の内部温度を検知する温度検知手段であり、温度センサ28での検知結果(すなわち、内部温度)は、システム制御部10に入力される。
ファン29は、吸気ファン18、排気ファン19、光源用ファン20等で構成される。吸気ファン18から吸入した外気を排気ファン19から排出することで、画像投影装置1に気流を発生させて空冷がなされる。また、光源30の近傍には光源冷却手段としての光源用ファン20が設けられており、内部温度に基づいて光源用ファン20の回転量が制御される。
光源30は、例えば、一対の電極間の放電により発光物質が発光する高圧水銀ランプであって、照明光学系ユニット40に光を照射する。また、光源30として、キセノンランプ、LED等を用いることもできる。また、ランプ制御部11は、光源30のオン/オフや点灯パワーなどを制御する。
光源30から放射された光は、照明光学系ユニット40における円盤状のカラーホイール5により単位時間毎に各色が繰り返す光に分光される。
カラーホイール制御部12は、カラーホイール5の回転駆動を制御する。
カラーホイール5から出射した光は、ライトトンネル6、リレーレンズ7、平面ミラー8および凹面ミラー9を介して、画像表示ユニット50における画像表示素子としてのDMD551に集光される。
画像表示ユニット50は、固定支持されている固定ユニット51(図6)、固定ユニット51に対して移動可能に設けられている可動ユニット55を有する。可動ユニット55は、DMD551を有し、可動ユニット制御部14によって固定ユニット51に対する位置が制御される。
可動ユニット55には、駆動手段としての電磁アクチュエータ(ボイスコイル、磁石)が設けられており、可動ユニット制御部14は、可動ユニット55の駆動手段に流すための電流量を制御してDMD551のシフト量を制御する。なお、可動ユニット制御部14によるDMD551のシフト制御は、本体操作部23またはリモコン21を操作することにより、オン/オフ可能となっている。DMD551のシフト制御がオフに設定される場合は、DMD551のシフトがされない通常の投影画面の表示となる。
DMD551は、複数のマイクロミラーからなる略矩形のミラー面を有し、映像データに基づいて各マイクロミラーが時分割駆動されることにより、所定の映像を形成するように投影光を加工して反射する画像表示素子である。また、DMD制御部13は、DMD551のマイクロミラーのオン/オフを制御する。
DMD551により、時分割で映像データに基づいて、複数のマイクロミラーが使用する光は投影光学系ユニット60へ反射され、捨てる光はOFF光板へ反射される。使用する光は投影光学系ユニット60へ反射し、投影光学系ユニット60を通り拡大された映像光はスクリーンS上へ拡大投影される。
投影光学系ユニット60は、例えば複数の投影レンズ、ミラー等を有し、画像表示ユニット50のDMD551によって生成される画像を拡大してスクリーンSに投影する。
(画像表示ユニット)
図6は、画像表示ユニット50を例示する斜視図である。また、図7は、画像表示ユニット50を例示する側面図である。
図6及び図7に示されるように、画像表示ユニット50は、固定支持されている固定ユニット51、固定ユニット51に対して移動可能に設けられている可動ユニット55を有する。
固定ユニット51は、第1固定板としてのトッププレート511、第2固定板としてのベースプレート512を有する。固定ユニット51は、トッププレート511とベースプレート512とが所定の間隙を介して平行に設けられている。
可動ユニット55は、DMD551、第1可動板としての可動プレート552、第2可動板としての結合プレート553、ヒートシンク554を有し、固定ユニット51に移動可能に支持されている。
可動プレート552は、固定ユニット51のトッププレート511とベースプレート512との間に設けられ、固定ユニット51によってトッププレート511及びベースプレート512と平行且つ表面に平行な方向に移動可能に支持されている。
結合プレート553は、固定ユニット51のベースプレート512を間に挟んで可動プレート552に固定されている。結合プレート553は、上面側にDMD551が固定して設けられ、下面側にヒートシンク554が固定されている。結合プレート553は、可動プレート552に固定されることで、可動プレート552、DMD551、及びヒートシンク554と共に固定ユニット51に移動可能に支持されている。
DMD551は、結合プレート553の可動プレート552側の面に設けられ、可動プレート552及び結合プレート553と共に移動可能に設けられている。DMD551は、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列された画像生成面を有する。DMD551の各マイクロミラーは、鏡面がねじれ軸周りに傾動可能に設けられており、DMD制御部13から送信される画像信号に基づいてON/OFF駆動される。
マイクロミラーは、例えば「ON」の場合には、光源30からの光を投影光学系ユニット60に反射するように傾斜角度が制御される。また、マイクロミラーは、例えば「OFF」の場合には、光源30からの光をOFF光板に向けて反射する方向に傾斜角度が制御される。
このように、DMD551は、DMD制御部13から送信される画像信号によって各マイクロミラーの傾斜角度が制御され、光源30から照射されて照明光学系ユニット40を通った光を変調して投影画像を生成する。
ヒートシンク554は、拡大放熱部の一例であり、少なくとも一部分がDMD551に当接するように設けられている。ヒートシンク554は、移動可能に支持される結合プレート553にDMD551と共に設けられることで、DMD551に当接して効率的に冷却することが可能になっている。このような構成により、本実施形態に係る画像投影装置1では、ヒートシンク554がDMD551の温度上昇を抑制し、DMD551の温度上昇による動作不良や故障等といった不具合の発生が低減されている。
[固定ユニット]
図8は、固定ユニット51を例示する斜視図である。また、図9は、固定ユニット51を例示する分解斜視図である。
図8及び図9に示されるように、固定ユニット51は、トッププレート511、ベースプレート512を有する。
トッププレート511及びベースプレート512は、平板状部材から形成され、それぞれ可動ユニット55のDMD551に対応する位置に中央孔513,514が設けられている。また、トッププレート511及びベースプレート512は、複数の支柱515によって、所定の間隙を介して平行に設けられている。
支柱515は、図9に示されるように、上端部がトッププレート511に形成されている支柱孔516に圧入され、雄ねじ溝が形成されている下端部がベースプレート512に形成されている支柱孔517に挿入される。支柱515は、トッププレート511とベースプレート512との間に一定の間隔を形成し、トッププレート511とベースプレート512とを平行に支持する。
また、トッププレート511及びベースプレート512には、支持球体521を回転可能に保持する支持孔522,526がそれぞれ複数形成されている。
トッププレート511の支持孔522には、内周面に雌ねじ溝を有する円筒状の保持部材523が挿入される。保持部材523は、支持球体521を回転可能に保持し、位置調整ねじ524が上から挿入される。ベースプレート512の支持孔526は、下端側が蓋部材527によって塞がれ、支持球体521を回転可能に保持する。
トッププレート511及びベースプレート512の支持孔522,526に回転可能に保持される支持球体521は、それぞれトッププレート511とベースプレート512との間に設けられる可動プレート552に当接し、可動プレート552を移動可能に支持する。
図10は、固定ユニット51による可動プレート552の支持構造を説明するための図である。また、図11は、図10に示されるA部分の概略構成を例示する部分拡大図である。
図10及び図11に示されるように、トッププレート511では、支持孔522に挿入される保持部材523によって支持球体521が回転可能に保持されている。また、ベースプレート512では、下端側が蓋部材527によって塞がれている支持孔526によって支持球体521が回転可能に保持されている。
各支持球体521は、支持孔522,526から少なくとも一部分が突出するように保持され、トッププレート511とベースプレート512との間に設けられる可動プレート552に当接して支持する。可動プレート552は、回転可能に設けられている複数の支持球体521により、トッププレート511及びベースプレート512と平行且つ表面に平行な方向に移動可能に両面から支持される。
また、トッププレート511側に設けられている支持球体521は、可動プレート552とは反対側で当接する位置調整ねじ524の位置に応じて、保持部材523の下端からの突出量が変化する。例えば、位置調整ねじ524がZ1方向に変位すると、支持球体521の突出量が減り、トッププレート511と可動プレート552との間隔が小さくなる。また、例えば、位置調整ねじ524がZ2方向に変位すると、支持球体521の突出量が増え、トッププレート511と可動プレート552との間隔が大きくなる。
このように、位置調整ねじ524を用いて支持球体521の突出量を変化させることで、トッププレート511と可動プレート552との間隔を適宜調整できる。
また、図8及び図9に示されるように、トッププレート511のベースプレート512側の面には、磁石531,532,533,534が設けられている。
図12は、トッププレート511を例示する底面図である。図12に示されるように、トッププレート511のベースプレート512側の面には、磁石531,532,533,534が設けられている。
磁石531,532,533,534は、トッププレート511の中央孔513を囲むように4箇所に設けられている。磁石531,532,533,534は、それぞれ長手方向が平行になるように配置された直方体状の2つの磁石で構成され、それぞれ可動プレート552に及ぶ磁界を形成する。
磁石531,532,533,534は、それぞれ可動プレート552の上面に各磁石531,532,533,534に対向して設けられているコイルとで、可動プレート552を移動させる移動手段を構成する。
なお、上記した固定ユニット51に設けられる支柱515、支持球体521の数や位置等は、可動プレート552を移動可能に支持できればよく、本実施形態に例示される構成に限られるものではない。
[可動ユニット]
図13は、可動ユニット55を例示する斜視図である。また、図14は、可動ユニット55を例示する分解斜視図である。
図13及び図14に示されるように、可動ユニット55は、DMD551、可動プレート552、結合プレート553、ヒートシンク554、保持部材555、DMD基板557を有し、固定ユニット51に対して移動可能に支持されている。
可動プレート552は、上記したように、固定ユニット51のトッププレート511とベースプレート512との間に設けられ、複数の支持球体521により表面に平行な方向に移動可能に支持される。
図15は、可動プレート552を例示する斜視図である。
図15に示されるように、可動プレート552は、平板状の部材から形成され、DMD基板557に設けられるDMD551に対応する位置に中央孔570を有し、中央孔570の周囲にコイル581,582,583,584が設けられている。
コイル581,582,583,584は、それぞれZ1Z2方向に平行な軸を中心として電線が巻き回されることで形成され、可動プレート552のトッププレート511側の面に形成されている凹部に設けられてカバーで覆われている。コイル581,582,583,584は、それぞれトッププレート511の磁石531,532,533,534とで、可動プレート552を移動させる移動手段を構成する。
トッププレート511の磁石531,532,533,534と、可動プレート552のコイル581,582,583,584とは、可動ユニット55が固定ユニット51に支持された状態で、それぞれ対向する位置に設けられている。コイル581,582,583,584に電流が流されると、磁石531,532,533,534によって形成される磁界により、可動プレート552を移動させる駆動力となるローレンツ力が発生する。
可動プレート552は、磁石531,532,533,534とコイル581,582,583,584との間で発生する駆動力としてのローレンツ力を受けて、固定ユニット51に対して、XY平面において直線的又は回転するように変位する。
各コイル581,582,583,584に流される電流の大きさ及び向きは、可動ユニット制御部14によって制御される。可動ユニット制御部14は、各コイル581,582,583,584に流す電流の大きさ及び向きによって、可動プレート552の移動(回転)方向、移動量や回転角度等を制御する。
本実施形態では、第1駆動手段として、コイル581及び磁石531と、コイル584及び磁石534とが、X1X2方向に対向して設けられている。コイル581及びコイル584に電流が流されると、図15に示されるようにX1方向又はX2のローレンツ力が発生する。可動プレート552は、コイル581及び磁石531と、コイル584及び磁石534とにおいて発生するローレンツ力により、X1方向又はX2方向に移動する。
また、本実施形態では、第2駆動手段として、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とが、X1X2方向に並んで設けられ、磁石532及び磁石533は、磁石531及び磁石534とは長手方向が直交するように配置されている。このような構成において、コイル582及びコイル583に電流が流されると、図15に示されるようにY1方向又はY2方向のローレンツ力が発生する。
可動プレート552は、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とにおいて発生するローレンツ力により、Y1方向又はY2方向に移動する。また、可動プレート552は、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とで反対方向に発生するローレンツ力により、XY平面において回転するように変位する。
例えば、コイル582及び磁石532においてY1方向のローレンツ力が発生し、コイル583及び磁石533においてY2方向のローレンツ力が発生するように電流が流されると、可動プレート552は、上面視で時計回り方向に回転するように変位する。また、コイル582及び磁石532においてY2方向のローレンツ力が発生し、コイル583及び磁石533においてY1方向のローレンツ力が発生するように電流が流されると、可動プレート552は、上面視で反時計回り方向に回転するように変位する。
また、可動プレート552には、固定ユニット51の支柱515に対応する位置に、可動範囲制限孔571が設けられている。可動範囲制限孔571は、固定ユニット51の支柱515が挿入され、例えば振動や何らかの異常等により可動プレート552が大きく移動した時に支柱515に接触することで、可動プレート552の可動範囲を制限する。
以上で説明したように、本実施形態では、可動ユニット制御部14が、コイル581,582,583,584に流す電流の大きさや向きを制御することで、可動範囲内で可動プレート552を任意の位置に移動させることができる。
なお、移動手段としての磁石531,532,533,534及びコイル581,582,583,584の数、位置等は、可動プレート552を任意の位置に移動させることが可能であれば、本実施形態とは異なる構成であってもよい。例えば、移動手段としての磁石は、トッププレート511の上面に設けられてもよく、ベースプレート512の何れかの面に設けられてもよい。また、例えば、磁石が可動プレート552に設けられ、コイルがトッププレート511又はベースプレート512に設けられてもよい。
また、可動範囲制限孔571の数、位置及び形状等は、本実施形態に例示される構成に限られない。例えば、可動範囲制限孔571は一つであってもよく、複数であってもよい。また、可動範囲制限孔571の形状は、例えば長方形や円形等、本実施形態とは異なる形状であってもよい。
固定ユニット51によって移動可能に支持される可動プレート552の下面側(ベースプレート512側)には、図13に示されるように、結合プレート553が固定されている。結合プレート553は、平板状部材から形成され、DMD551に対応する位置に中央孔を有し、周囲に設けられている折り曲げ部分が3本のねじ591によって可動プレート552の下面に固定されている。
図16は、可動プレート552が外された可動ユニット55を例示する斜視図である。
図16に示されるように、結合プレート553には、上面側にDMD551、下面側にヒートシンク554が設けられている。結合プレート553は、可動プレート552に固定されることで、DMD551、ヒートシンク554と共に、可動プレート552に伴って固定ユニット51に対して移動可能に設けられている。
DMD551は、DMD基板557に設けられており、DMD基板557が保持部材555と結合プレート553との間で挟み込まれることで、結合プレート553に固定されている。保持部材555、DMD基板557、結合プレート553、ヒートシンク554は、図14及び図16に示されるように、固定部材としての段付ねじ560及び押圧手段としてのばね561によって重ねて固定されている。
図17は、可動ユニット55のDMD保持構造について説明する図である。図17は、可動ユニット55の側面図であり、可動プレート552及び結合プレート553は図示が省略されている。
図17に示されるように、ヒートシンク554は、結合プレート553に固定された状態で、DMD基板557に設けられている貫通孔からDMD551の下面に当接する突出部554aを有する。なお、ヒートシンク554の突出部554aは、DMD基板557の下面であって、DMD551に対応する位置に当接するように設けられてもよい。
また、DMD551の冷却効果を高めるために、ヒートシンク554の突出部554aとDMD551との間に弾性変形可能な伝熱シートが設けられてもよい。伝熱シートによりヒートシンク554の突出部554aとDMD551との間の熱伝導性が向上し、ヒートシンク554によるDMD551の冷却効果が向上する。
上記したように、保持部材555、DMD基板557、ヒートシンク554は、段付きねじ560及びばね561によって重ねて固定されている。段付きねじ560が締められると、ばね561がZ1Z2方向に圧縮され、図17に示されるZ1方向の力F1がばね561から生じる。ばね561から生じる力F1により、ヒートシンク554はZ1方向に力F2でDMD551に押圧されることとなる。
本実施形態では、段付きねじ560及びばね561は4箇所に設けられており、ヒートシンク554にかかる力F2は、4つのばね561に生じる力F1を合成したものに等しい。また、ヒートシンク554からの力F2は、DMD551が設けられているDMD基板557を保持する保持部材555に作用する。この結果、保持部材555には、ヒートシンク554からの力F2に相当するZ2方向の反力F3が生じ、保持部材555と結合プレート553との間でDMD基板557を保持できるようになる。
段付きねじ560及びばね561には、保持部材555に生じる力F3からZ2方向の力F4が作用する。ばね561は、4箇所に設けられているため、それぞれに作用する力F4は、保持部材555に生じる力F3の4分の1に相当し、力F1と釣り合うこととなる。
また、保持部材555は、図17において矢印Bで示されるように撓むことが可能な部材で板ばね状に形成されている。保持部材555は、ヒートシンク554の突出部554aに押圧されて撓み、ヒートシンク554をZ2方向に押し返す力が生じることで、DMD551とヒートシンク554との接触をより強固に保つことができる。
可動ユニット55は、以上で説明したように、可動プレート552と、DMD551及びヒートシンク554を有する結合プレート553とが、固定ユニット51によって移動可能に支持されている。可動ユニット55の位置は、可動ユニット制御部14によって制御される。また、可動ユニット55には、DMD551に当接するヒートシンク554が設けられており、DMD551の温度上昇に起因する動作不良や故障といった不具合の発生が防止されている。
(画素ずらし(DMDシフト))
上述のように、画像投影装置1において投影画像を生成するDMD551は、可動ユニット55に設けられており、可動ユニット制御部14によって可動ユニット55と共に位置が制御される。
可動ユニット制御部14は、例えば、画像投影時にフレームレートに対応する所定の周期で、DMD551の複数のマイクロミラーの配列間隔未満の距離だけ離れた複数の位置の間を高速移動するように可動ユニット55の位置を制御する。このとき、DMD制御部13は、それぞれの位置に応じてシフトした投影画像を生成するようにDMD551に画像信号を送信する。また、可動ユニット55の位置は、例えば、光センサや磁気センサなどの位置検出手段により検出可能となっている。
可動ユニット制御部14は、X1X2方向及びY1Y2方向にDMD551のマイクロミラーの配列間隔未満の距離だけ離れた位置Aと位置Bとの間で、DMD551を所定の周期で往復移動させる。このとき、DMD制御部13が、それぞれの位置に応じてシフトした投影画像を生成するようにDMD551を制御することで、投影画像の解像度を、DMD551の解像度の約2倍にすることが可能になる。
このように、可動ユニット制御部14が可動ユニット55と共にDMD551を所定の周期で移動させ、DMD制御部13がDMD551に位置に応じた投影画像を生成させることで、DMD551の解像度以上の画像を投影することが可能になる。
図18は、画素ずらし(以下、DMDシフトともいう)にて半画素分シフトした画素の表示状態のイメージを示した説明図である。
図18(A)は、表示位置をシフトしない状態(シフト前の状態、第1位置)である各画素S1を示しており、各画素のサイズはXL×YLとなっている。また、図18(B)は、半画素分(XL/2,YL/2)シフトされた状態(第2位置)であるの各画素S2を示している。このように、斜め方向で2つの状態にシフトさせる方式を2way方式と呼ぶ。なお、ここでは、シフト量を半画素分としているが、シフト量は半画素分に限られるものではない。
そして、2つの画像を合成、すなわち、交互に各画素での映像を投影することにより、図18(C)に示すように、擬似的に高解像度することが可能となる。この画素ずらし制御において、システム制御部10では、入力された映像信号(1フレーム)に対して、第1位置のフレームと第2位置のフレームとの2つのフレームを生成するとともに、可動ユニット制御部14にて可動ユニット55のDMD551を斜め方向にシフトさせて、図18(C)に示すように、半画素ずらした状態で投影することにより、高解像度化を実現する。
この画素ずらし制御において、入力映像のリフレッシュレートと見た目を同じにするには、入力映像の2倍の速度でフレームを投影する必要がある。例えば、入力映像のリフレッシュレートが60Hz(フレームレートが60fps)の場合は、第1位置と第2位置の各フレームの投影(1往復分の投影)は、画素ずらし制御で可動ユニット55を駆動させる動作周波数(駆動周波数)を120Hzとして画像投影をする必要があり、高速な画像処理が必要となる。
(内部温度に応じた画素ずらし制御)
上述したように、DMD551が固定される結合プレート553の下面側には、ヒートシンク554が固定されており、ヒートシンク554は、DMD551の温度上昇を抑制し、DMD551の温度上昇による動作不良や故障等といった不具合の発生を低減させる。
しかしながら、DMD551をシフトさせて画素ずらし制御をする場合、DMD自体だけでなく、固定ユニット51に対して高速で可動ユニット55を変位させるため、その摩擦に起因する発熱等、画像表示ユニット50自体からの発熱がある。また、特に、入力映像のリフレッシュレートが高く、各フレームを高速で投影する場合は、画素ずらし制御の動作周波数が高くなるため、駆動手段(電磁アクチュエータ)に流す電流量が多くなり、コイル等からの発熱が多くなる。
このため、画素ずらし制御の際、画像表示ユニット50からの発熱により、画像投影装置1の内部温度が上昇する。特に、画像投影装置1の内部温度がすでに高い場合などは、画素ずらし制御の際の画像表示ユニット50からの発熱により、画像投影装置1の内部温度がさらに上昇してしまう。このため、ファン29の回転数を上げる必要があり、騒音が大きくなってしまう。
これに対し、画像表示ユニット50を直接冷却するための専用の冷却手段を設けることを考えられるが、この場合、部品点数の増加により高コスト化に繋がってしまうとともに、省スペース化を図ることが難しく、画像投影装置1の小型化の障壁となってしまう。
そこで、本実施形態に係る画像投影装置(画像投影装置1)は、光源(光源30)からの光を用いて画像を形成する変調素子(DMD551)と、該変調素子を所定範囲内で周期的に変位させる駆動手段(可動ユニット55を駆動させる電磁アクチュエータ)と、画像投影装置の内部温度を検知する温度検知手段(温度センサ28)と、温度検知手段が検知した内部温度に基づいて、駆動手段の駆動量を制御する制御手段(システム制御部10および可動ユニット制御部14)と、を備えるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
[第1の制御例]
先ず、図18に示したDMD551を斜め方向で2つの状態にシフトさせる動作モード(2way方式)の場合に、温度センサ28で検知した内部温度に基づいて、画素ずらし制御の動作周波数を変更制御する第1の制御例について説明する。
図19は、温度センサ28で検知される内部温度と、画素ずらし制御での動作周波数の上限値との関係を示す表である。上記のように、この表(テーブル)は、不揮発性メモリ26に記憶されている。また、図20は、内部温度に基づいて動作周波数を変更制御する第1の制御例のフローチャートである。
先ず、システム制御部10は、温度センサ28での検知結果である内部温度を取得する(S101)。なお、内部温度の取得間隔は、特に限られるものではないが、所定間隔で取得されるものであればよい。
次いで、システム制御部10は、画素ずらし制御による画像投影がされている状態であるかを判断し(S102)、画素ずらし制御中である場合(S102:Yes)は、不揮発性メモリ26に記憶されている内部温度と動作周波数の上限値との関係を示すテーブル(図19)を読み出して、これを参照する。
そして、検出された内部温度に該当する画素ずらし制御の動作周波数の上限値にて、画素ずらし制御を実行する(S103)。システム制御部10は、画素ずらし制御の動作周波数の上限値を可動ユニット制御部14に通知して、可動ユニット制御部14はこれに従って可動ユニット55を制御する。なお、可動ユニット制御部14にて、S101〜S103の処理を行うものであってもよい。一方、画素ずらし制御による画像投影がされていない状態である場合(S102:No)は、S103の処理は実行されない。
S103の処理の詳細について説明する。例えば、入力映像が4K、リフレッシュレート60Hz(フレームレート60fps)の映像信号である場合、2way方式での画素ずらし制御における動作周波数の上限値は、上述のように120Hzとなる。なお、上限値としているのは、映像信号のフレームレートが小さくなる場合には、これに対応させて、画素ずらし制御における動作周波数も小さくなるように制御するためである。
そして、温度センサ28で内部温度を検知した結果、(4)内部温度が45℃以下であった場合、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は120Hzであるため、そのまま動作周波数の上限値を120Hzとして動作させる。内部温度が高くない場合は、ファン29の駆動量も少ないため、画素ずらし制御も、上限の動作周波数にて動作させている。
これに対し、(3)内部温度が46℃〜50℃であった場合、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は60Hzであるため、これに対応させるために、システム制御部10は、入力映像のリフレッシュレートを60Hzから30Hz(フレームレート30fps)に変換して、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は60Hzで動作させる。なお、フレームレートの変換には、DMD制御部13でのDMD551のミラーオンオフ制御や、カラーホイール制御部12でのカラーホイール5の制御、なども併せて必要となるため、これら必要な制御も併せて実施される。
また、(2)内部温度が51℃〜55℃であった場合、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は48Hzであるため、システム制御部10は、入力映像のリフレッシュレートを30Hzから24Hz(フレームレート24fps)に変換して、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は48Hzで動作させる。
また、(1)内部温度が56℃以上であった場合、システム制御部10および可動ユニット制御部14等は、画素ずらし制御を停止させて、画素ずらし制御をしないDMD551のそのままの解像度で投影する。
このように、本実施形態では、高解像度化のための画素ずらし制御の際に、画像投影装置1の使用環境などにより内部温度が高くなっている場合、画素ずらし制御の動作周波数を低下させる(動作速度を落とす)、もしくは画素ずらし制御自体を停止させることで、画像表示ユニット50からの発熱量を低減させるものである。よって、画像投影装置1の内部温度の更なる上昇を抑え、ファン29による騒音を抑制することができる。
なお、図19に示した内部温度の温度区分数や、区分の境界とする温度等は、一例であってこれに限られるものではない。また、画像投影装置1での画像投影では、フレームレートを60fps,30fps等とすることが一般的であるが、フレームレート、および、これに基づく画素ずらし制御における動作周波数もこれに限られるものではない。
また、温度センサ28としては、画像投影装置1がその他の制御用に既に備える温度センサを用いることが好ましいが、本発明に係る制御用の温度センサを有するものであってもよい。この場合、例えば、画像表示ユニット50の近傍位置に温度センサを設け、この検出結果に基づいて、上記制御をすることが好ましい。また、画像投影装置1が複数の温度センサを備える場合は、複数の温度センサの検知結果を用いて判断してもよい。
[第2の制御例]
温度センサ28で検知した内部温度に基づいて、画素ずらし制御の動作周波数を変更制御する第2の制御例について説明する。第1の制御例と同一の点についての説明は省略する。
図21は、画素ずらし制御にて、DMD551を水平方向および垂直方向にシフトさせて、計4つの状態にする動作モード(4way方式という)の画素の表示状態のイメージを示した説明図である。なお、ここでは、画像投影装置1は、2way方式と4way方式の2つの動作モードを選択的に実施可能な場合を例に説明するが、いずれかの方式のみを実行可能であってもよい。
図21(A)は、表示位置をシフトしない状態(シフト前の状態、第1位置)である各画素S1を示している。また、図21(B)は、垂直方向(図の下方向)にシフトされた状態(第2位置)であるの各画素S2、図21(C)は、そこから水平方向(図の右方向)にシフトされた状態(第3位置)であるの各画素S3、図21(D)は、そこから垂直方向(図の上方向)にシフトされた状態(第4位置)であるの各画素S4、を示している。第4位置から、水平方向(図の左方向)にシフトして、第1位置に戻る。
そして、4つの画像を合成、すなわち、各画素での映像を高速で投影することにより、図21(E)に示すように、擬似的に高解像度することが可能となる。
このように画素を4つの位置を周回するようにシフトさせる4way方式において、システム制御部10では、入力された映像信号(1フレーム)に対して、第1位置〜第4位置の4つのフレームを生成するとともに、可動ユニット制御部14にて可動ユニット55を変位させて、DMD551を第1位置→第2位置→第3位置→第4位置の順番になるように、水平方向、垂直方向にシフトさせながら投影することにより、高解像度化を実現する。
この画素ずらし制御において、入力映像のリフレッシュレートと見た目を同じにするには、入力映像の4倍の速度でフレームを投影する必要がある。例えば、入力映像のフレームレートが60Hz(フレームレートが60fps)の場合は、第1位置〜第4位置の各フレームの投影は、可動ユニット55を駆動させる動作周波数を240Hzとして、画像投影をする必要があり、より高速な画像処理が必要となる。
図22は、温度センサ28で検知される内部温度と、画素ずらし制御での動作周波数の上限値と、画素ずらし制御の動作モードの制限と、の関係を示す表である。上記のように、この表(テーブル)は、不揮発性メモリ26に記憶されている。
処理のフローは、第1の実施形態と同様である(図20参照)。第2の制御例でのS103の処理の詳細を説明する。例えば、入力映像が4K、リフレッシュレート60Hz(フレームレート60fps)の映像信号である場合、4way方式での画素ずらし制御における動作周波数の上限値は、240Hzとなる。
そして、温度センサ28で内部温度を検知した結果、(5)内部温度が40℃以下であった場合、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は240Hzであり、動作モードの制限もないため、そのまま動作周波数の上限値を4way方式の240Hzとして動作させる。このように内部温度が高くない場合は、ファン29の駆動量も少ないため、画素ずらし制御については、4way方式で上限の動作周波数にて動作させる。
これに対し、(4)内部温度が41℃〜45℃であった場合、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は120Hzであり、動作モードの制限がないため、4way方式とする場合は、システム制御部10は、入力映像のリフレッシュレートを30Hz(フレームレート30fps)に変換し、さらに、画素ずらし制御での動作周波数の上限値を120Hzで動作させる。また、2way方式とする場合は、入力映像のリフレッシュレートを60Hz(フレームレート60fps)のままとし、画素ずらし制御での動作周波数の上限値を120Hzで動作させる。
また、(3)内部温度が46℃〜50℃であった場合は、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は60Hzであり、動作モードが2way方式のみであるため、システム制御部10は、入力映像のリフレッシュレートを30Hz(フレームレート30fps)に変換し、画素ずらし制御での動作周波数の上限値を60Hzで動作させる。
また、(2)内部温度が51℃〜55℃であった場合は、画素ずらし制御での動作周波数の上限値は48Hzであり、かつ、動作モードが2way方式のみであるため、システム制御部10は、入力映像のリフレッシュレートを30Hzから24Hz(フレームレート24fps)に変換し、画素ずらし制御での動作周波数の上限値を48Hzで動作させる。
さらに、(1)内部温度が56℃以上であった場合は、システム制御部10および可動ユニット制御部14は、画素ずらし制御を停止させて、画素ずらし制御をしないDMD551のそのままの解像度で投影する。
このように、本実施形態では、2way方式および4way方式の2つの動作モードで高解像度化する画素ずらし制御が可能な画像投影装置1において、画像投影装置1の使用環境などにより内部温度が高くなった場合、使用可能な動作モードを制限するとともに、画素ずらし制御の動作周波数を低下させる(動作速度を落とす)、もしくは画素ずらし制御自体を停止させることで、画像表示ユニット50からの発熱量を低減させるものである。よって、画像投影装置1の内部温度の更なる上昇を抑え、ファン29による騒音を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、画像投影装置1は、DLP(Digital Light Processing)方式のプロジェクタを例に説明したが、これに限られるものではなく、他の方式であっても、画像表示素子をシフト制御させる構成であれば、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、水平置きのプロジェクタを例に説明したが、光学の反射を利用した縦置きの超短焦点型プロジェクタにおいても、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、画像表示素子の駆動手段として、電磁アクチュエータ(電磁駆動手段)を用いた例を説明しているが、画像表示素子の駆動手段は、これにかぎられるものではない。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
1 画像投影装置
2 外装カバー
3 光学エンジン
4 光源ユニット
5 カラーホイール
6 ライトトンネル
7 リレーレンズ
8 平面ミラー
9 凹面ミラー
10 システム制御部
11 ランプ制御部
12 カラーホイール制御部
13 DMD制御部
14 可動ユニット制御部
15 ファン制御部
16 吸気口
17 排気口
18 吸気ファン
19 排気ファン
20 光源用ファン
21 リモコン
22 リモコン受信部
23 本体操作部
24 入力端子
25 映像信号制御部
26 不揮発性メモリ
27 電源ユニット
28 温度センサ
29 ファン
30 光源
40 照明光学系ユニット
50 画像表示ユニット
51 固定ユニット
55 可動ユニット
551 DMD
60 投影光学系ユニット
S スクリーン
特開2007−248721号公報 特許第4151521号公報

Claims (10)

  1. 光源からの光を用いて画像を形成する変調素子と、
    該変調素子を所定範囲内で周期的に変位させる駆動手段と、
    画像投影装置の内部温度を検知する温度検知手段と、
    前記温度検知手段が検知した前記内部温度に基づいて、前記駆動手段の駆動量を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする画像投影装置。
  2. 前記制御手段は、前記内部温度に基づいて、前記駆動手段の駆動周波数の上限値を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像投影装置。
  3. 前記制御手段は、前記内部温度に基づいて、前記駆動手段による前記変調素子の周期的な変位を停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像投影装置。
  4. 前記駆動手段は、前記変調素子を第1位置と第2位置との間で周期的に往復移動させることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の画像投影装置。
  5. 前記駆動手段は、前記変調素子を、基準となる第1位置と、該第1位置から所定方向に移動させた第2位置と、該第2位置から前記所定方向に直交する方向に移動させた第3位置と、該第3位置から前記所定方向の反対方向に移動させた第4位置と、の間で周期的に周回移動させることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の画像投影装置。
  6. 前記駆動手段が、前記変調素子を第1位置と第2位置との間で周期的に往復移動させる第1動作モードと、
    前記駆動手段が、前記変調素子を、基準となる第1位置と、該第1位置から所定方向に移動させた第2位置と、該第2位置から前記所定方向に直交する方向に移動させた第3位置と、該第3位置から前記所定方向の反対方向に移動させた第4位置と、の間で周期的に周回移動させる第2動作モードと、を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の画像投影装置。
  7. 前記制御手段は、前記内部温度に基づいて、
    (1)前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの双方での前記駆動手段の駆動を許可する
    (2)前記第1動作モードでのみ前記駆動手段の駆動を許可する
    (3)前記駆動手段による前記変調素子の周期的な変位を停止させる
    のいずれかを決定することを特徴とする請求項6に記載の画像投影装置。
  8. 前記駆動手段は、前記変調素子が設けられた可動ユニットを、所定範囲内で周期的に変位させる駆動手段であることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像投影装置。
  9. 光源からの光を用いて画像を形成する変調素子と、
    該変調素子を所定範囲内で周期的に変位させる駆動手段と、
    画像投影装置の内部温度を検知する温度検知手段と、を備える画像投影装置の制御方法において、
    前記温度検知手段が検知した前記内部温度に基づいて、前記駆動手段の駆動量を制御することを特徴とする画像投影装置の制御方法。
  10. 光源からの光を用いて画像を形成する変調素子と、
    該変調素子を所定範囲内で周期的に変位させる駆動手段と、
    画像投影装置の内部温度を検知する温度検知手段と、を備える画像投影装置の制御プログラムにおいて、
    コンピュータに、前記温度検知手段が検知した前記内部温度に基づいて、前記駆動手段の駆動量を制御させる処理を実行させることを特徴とする画像投影装置の制御プログラム。
JP2016122631A 2016-06-21 2016-06-21 画像投影装置、画像投影装置の制御方法および画像投影装置の制御プログラム Pending JP2017227715A (ja)

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