JP2017026749A - 画像投影装置、および画像投影装置の制御方法 - Google Patents

画像投影装置、および画像投影装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017026749A
JP2017026749A JP2015144104A JP2015144104A JP2017026749A JP 2017026749 A JP2017026749 A JP 2017026749A JP 2015144104 A JP2015144104 A JP 2015144104A JP 2015144104 A JP2015144104 A JP 2015144104A JP 2017026749 A JP2017026749 A JP 2017026749A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
unit
image projection
projection apparatus
control unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015144104A
Other languages
English (en)
Inventor
幸司 大野
Koji Ono
幸司 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2015144104A priority Critical patent/JP2017026749A/ja
Publication of JP2017026749A publication Critical patent/JP2017026749A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Projection Apparatus (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

【課題】傾き検出のためのセンサを用いることなく画像投影装置の傾きを検出する。【解決手段】光を出射する光源30と、光源30からの光を用いて画像を形成するDMD551を有する画像表示ユニット50と、光源30からの光を画像表示ユニット50に導く照明光学系ユニット40と、画像表示ユニット50によって形成された画像を拡大投影する投影光学系ユニット60と、を備えた画像投影装置1において、DMD551を第1方向において並進動作させる移動制御部12と、移動制御部12がDMD551を所定位置から第1方向の+方向および−方向の各方向に対し、所定の駆動量で変位させるときのシフト時間を測定し、各方向へのシフト時間に基づいて、第1方向での画像投影装置1の傾きを検出する傾き検出制御部14と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、画像投影装置、および画像投影装置の制御方法に関する。
パーソナルコンピュータなどの情報処理装置、DVDプレーヤーなどの映像再生機器、デジタルカメラなどの撮像装置等から送信される画像データに基づいて、光源から照射される光を用いて光学変調素子(変調素子、画像表示素子ともいう)が画像を生成し、生成された画像を複数のレンズ等を含む光学系を通してスクリーン等の被投影面に投影する画像投影装置(プロジェクタ)が知られている。
画像投影装置は、多人数に対するプレゼンテーション、会議、講演会、教育現場や、サイネージなどに広く用いられているとともに、液晶パネルの高解像化、ランプの高効率化に伴う明るさの改善、低価格化などが進んでいる。
また、DMD(Digital Micro-mirror Device)を利用したDLP(Digital Light Processing)方式の画像投影装置が普及し、オフィスや学校のみならず家庭においても広くこれら画像投影装置が利用されるようになってきている。また、スクリーンなどの被投影面までの投影距離を短くした、短焦点型の画像投影装置の開発も盛んである。
このような画像投影装置において投影画像を高解像度化する場合には、光学変調素子の画素密度を上げることが考えられるが、光学変調素子の製造コストが増大することとなる。
これに対し、特許文献1には、光学素子を動かすことによって画素をずらすことで中間画像を作り出し、光学変調素子の画素数を増加させることなく、画素数よりも高い解像度の画像を表示する画像表示装置が開示されている。
また、画像投影装置を設置面に対して傾けた状態で使用する際に、加速度センサなどのセンサを用いて、画像投影装置の傾きを検出して、歪んだ投影画像を補正する(台形補正)ことが知られている。例えば、特許文献2には、角度センサを用いてプロジェクタ装置の傾きを検出することが開示されている。
しかしながら、特許文献2などの従来の画像投影装置では、画像投影装置の傾きを検出するために傾きを検出するためのセンサを設ける必要があり、コストが増加してしまっていた。
そこで本発明は、傾き検出のためのセンサを用いることなく画像投影装置の傾きを検出することができる画像投影装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る画像投影装置は、光を出射する光源と、該光源からの光を用いて画像を形成する変調素子を有する画像表示部と、前記光源からの光を前記画像表示部に導く照明光学部と、前記画像表示部によって形成された画像を拡大投影する投影光学部と、を備えた画像投影装置において、前記変調素子を第1方向において並進動作させる移動制御部と、前記移動制御部が前記変調素子を所定位置から前記第1方向の+方向および−方向の各方向に対し、所定の駆動量で変位させるときのシフト時間を測定し、各方向へのシフト時間に基づいて、前記第1方向での当該画像投影装置の傾きを検出する傾き検出制御部と、を備えるものである。
本発明によれば、傾き検出のためのセンサを用いることなく画像投影装置の傾きを検出することができる。
画像投影装置の一実施形態を示す外観斜視図である。 画像投影装置の側面図であって、被投影面への投影状態を示した図である。 (A)画像投影装置の外装カバーを外した状態を示す斜視図、(B)(A)の丸囲み部分の拡大構成図である。 照明光学系ユニット、投影光学系ユニット、画像表示ユニット、および光源ユニットの断面図である。 画像投影装置の機能構成を例示するブロック図である。 画像表示ユニットを例示する斜視図である。 画像表示ユニットを例示する側面図である。 固定ユニットを例示する斜視図である。 固定ユニットを例示する分解斜視図である。 固定ユニットによる可動プレートの支持構造について説明する図である。 固定ユニットによる可動プレートの支持構造について説明する部分拡大図である。 トップカバーを例示する底面図である。 可動ユニットを例示する斜視図である。 可動ユニットを例示する分解斜視図である。 可動プレートを例示する斜視図である。 可動プレートが外された可動ユニットを例示する斜視図である。 可動ユニットのDMD保持構造について説明する図である。 DMDの左右方向の並進運動、上下方向の並進運動、および回転運動の説明図である。 画像投影装置の設置状態の説明図であって、(A)は水平の設置面に傾きがない状態で設置されている状態、(B)は、水平の設置面に対して所定の傾きを有して設置されている状態である。 傾き検出処理および画像補正処理の一例を示すフローチャート(1)である。 傾き検出処理および画像補正処理の一例を示すフローチャート(2)である。
以下、本発明に係る構成を図1から図21に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る画像投影装置は、光を出射する光源(光源30)と、該光源からの光を用いて画像を形成する変調素子(DMD551)を有する画像表示部(画像表示ユニット50)と、光源からの光を画像表示部に導く照明光学部(照明光学系ユニット40)と、画像表示部によって形成された画像を拡大投影する投影光学部(投影光学系ユニット60)と、を備えた画像投影装置(画像投影装置1)において、変調素子を第1方向(Y1Y2方向、上下方向)において並進動作させる移動制御部(移動制御部12)と、移動制御部が変調素子を所定位置(初期位置)から第1方向の+方向および−方向の各方向に対し、所定の駆動量で変位させるときのシフト時間を測定し、各方向へのシフト時間に基づいて、第1方向での当該画像投影装置の傾きを検出する傾き検出制御部(傾き検出制御部14)と、を備えるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
(画像投影装置)
図1は、画像投影装置1の一実施形態を示す外観斜視図である。また、図2は、画像投影装置1の側面図であって、被投影面であるスクリーンSへの投影状態を示した図である。
また、図3(A)は、画像投影装置1の外装カバー2を外した状態を示す斜視図である。また、図3(B)は図3(A)の丸囲み部分で示す光学エンジン3と光源ユニット4の拡大構成図である。
画像投影装置1には、投影画面の大画面化と共に、画像投影装置外に必要とされる投影空間をできるだけ小さくできることが要請されている。近年では、光学エンジン3の性能が向上し、投影距離が1〜2mで投影画像サイズが60inch〜80inchを達成できる画像投影装置1が主流となってきている。
従来の投影距離が長い画像投影装置1の場合には、画像投影装置1とスクリーンSの間には会議机などがあり、会議机の後ろ側に画像投影装置1を配置していたのが、近年では投影距離の短縮に伴い、会議机の前側に配置することが可能となり、画像投影装置1の背後の空間を自由に活用できるようになってきた。
画像投影装置1は、装置内部に光源としてのランプや多数の電子基板を備えており、起動後は時間の経過と共に、装置の内部温度が上昇する。これは画像投影装置1の筐体サイズの小型化が進む昨今では顕著であり、このため、画像投影装置1には、内部の構成部品が耐熱温度を超えないように、吸気口16および排気口17が設けられている。
また、図3に示すように、画像投影装置1は、光学エンジン3および光源ユニット4を備えている。また、図4は、照明装置である照明光学系ユニット40、投影光学系ユニット60、画像表示ユニット50、および光源ユニット4の上面から見た断面図である。光学エンジン3は、照明光学系ユニット40および、投影光学系ユニット60からなる。
図3に示すように、吸気口16、排気口17の内側には、それぞれ吸気ファン18、排気ファン19が設けられており、吸気ファン18から吸入した外気を排気ファン19から排出することで、装置内の強制気流による空冷がなされる。
画像投影装置1においては、光源ユニット4の光源からの光(白色光)が光学エンジン3の照明光学系ユニット40に照射される。照明光学系ユニット40内では、照射された白色光をRGBに分光した後、レンズ、ミラー等により画像表示ユニット50へ導き、変調信号に応じて画像形成する画像表示ユニット50とその画像を投影光学系ユニット60によりスクリーンSへ拡大投影する構成となっている。
光源ユニット4のランプ(光源30)としては、種々のランプを用いることができるが、例えば、高圧水銀ランプ、キセノンランプなどのアークランプを用いることができる。例えば、高圧水銀ランプを用いることが好ましい。
また、光源ユニット4の側面の一方向側には光源を冷却するファン20が設けられている。ファン20は、光源ユニット4の各部が設定された定格温度範囲内の温度となるように、その回転数が制御される。また、光源ユニット4からの光の出射方向と投影光学系ユニット60からの画像光の出射方向は、図4に示すように、略90°の関係となっている。
また、光学エンジン3の照明光学系ユニット40は、光源から照射された光を分光するカラーホイール5(回転色フィルター)と、カラーホイール5から出射した光を導くライトトンネル6と、リレーレンズ7、平面ミラー8および凹面ミラー9と、を備えている。また、照明光学系ユニット40内には、画像表示ユニット50が設けられる。
照明光学系ユニット40では、先ず、光源からの出射光である白色光が、円盤状のカラーホイール5で単位時間毎にRGBの各色が繰り返す光に変換され出射される。カラーホイール5から出射された色分離された光は、ライトトンネル6に導かれる。ライトトンネル6は、入射された光がその内部(内壁)で複数回反射され合成されることで均一化する照明均一変換光学部材である。
次いで、ライトトンネル6から出射された光は、2枚のレンズを組み合わせてなるリレーレンズ7により、光の軸上色収差を補正しつつ集光される。また、リレーレンズ7から出射される光は、平面ミラー8および凹面ミラー9によって反射されて、画像表示ユニット50に集光される。画像表示ユニット50は、複数のマイクロミラーからなる略矩形のミラー面を有し、画像データに基づいて各マイクロミラーが時分割駆動されることにより、所定の画像を形成するように投影光を加工して反射する画像表示素子としてのDMD551を備えている。
画像表示ユニット50は、入力信号に応じてマイクロミラーのオンオフを切り替えることで投影ユニットへ光を出力する光を選別するとともに階調を表現する。すなわち、DMD551により、時分割で画像データに基づいて、複数のマイクロミラーが使用する光は投影レンズへ反射され、捨てる光はOFF光板へ反射される。画像表示ユニット50で使用する光は投影光学系ユニット60へ反射し、投影光学系ユニット60内の複数の投影レンズを通り拡大された画像光はスクリーンS上へ拡大投影される。
なお、照明光学系ユニット40内部のリレーレンズ7、平面ミラー8、凹面ミラー9、画像表示ユニット50、および投影光学系ユニット60の入射側は、各部品を覆うように図示しないハウジングにより保持されており、かつハウジングの合せ面はシール材にて密閉された防塵構造となっている。
図5は、本実施形態に係る画像投影装置1の一例を示す機能ブロック図である。画像投影装置1は、光学エンジン3、光源ユニット4、システムコントロール部10、ファン20、電源21、メインスイッチSW22、操作部23、外部I/F24、映像信号処理部25、不揮発性メモリ26、を有する。
電源21は、商用電源に接続され、画像投影装置1の内部回路用に電圧及び周波数を変換して、システムコントロール部10、ファン20、光学エンジン3等に給電する。
メインスイッチSW22は、ユーザによる画像投影装置1のON/OFF操作に用いられる。電源21が電源コード等を介して商用電源に接続された状態で、メインスイッチSW22がONに操作されると、電源21が画像投影装置1の各部への給電を開始し、メインスイッチSW22がOFFに操作されると、電源21が画像投影装置1の各部への給電を停止する。
操作部23は、ユーザによる各種操作を受け付けるボタン等であり、例えば画像投影装置1の上面に設けられている操作パネル、リモコンのキー入力部である。操作部23は、例えば投影画像の大きさ、色調、ピント調整等のユーザによる操作を受け付ける。操作部23が受け付けたユーザ操作は、システムコントロール部10に送られる。
外部I/F24は、例えば、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置、DVDプレーヤーなどの映像再生機器、デジタルカメラなどの撮像装置等に接続される接続端子を有し、接続された機器から画像信号や映像信号が入力される。
映像信号処理部25は、外部I/F24から入力される外部機器からの映像信号を受け取り、システムコントロール部10が受け取ることができる映像信号に変換する。
システムコントロール部10は、画像制御部11、移動制御部12、光源制御部13、傾き検出制御部14、および画像補正部15を有し、画像投影装置1の全般的な制御を行うと共に、各種の設定及び比較を行うための制御を行う。
システムコントロール部10は、マイクロコントローラ(マイコン)で構成され、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)などの演算部および記憶部を備えている。CPUがRAMと協働してROMに記憶されているプログラムを実行することで、各部の機能が実現される。
不揮発性メモリ26は、システムコントロール部10で設定した設定内容を記憶するメモリ(NVRAMなど)であって、画像投影装置1は、電源オフ後も前回の設定内容(言語設定など)を保存しておくことができる。
本実施形態では、ROMまたは不揮発性メモリ26に、後述するシフト時間と傾き角度との対応関係を規定した対応情報である時間/傾きテーブルが記憶されている。また、傾き角度に応じた各種の補正パラメータが記憶されている。
画像制御部11には、映像信号処理部25から出力される映像デジタル信号が入力され、映像信号のタイミングから縦と横の画素数を判定し、画像投影装置1の出力画素数のアスペクト比に対して入力映像が最適表示になるようにスケーリングを行なう。
また、映像信号処理部25から入力される映像信号に基づいて光学エンジン3の画像表示ユニット50に設けられているデジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device(以下、単に「DMD」という))551を制御し、スクリーンSに投影する画像を生成する。
移動制御部12は、画像表示ユニット50において移動可能に設けられている可動ユニット55を移動させ、可動ユニット55に設けられているDMD551の位置を制御する。移動制御部12は、スケーリングされた映像信号及びその同期信号を用いて、DMD551の位置を制御する。
可動ユニット55には、駆動手段としての電磁アクチュエータ(ボイスコイル、磁石)が設けられており、移動制御部12は、可動ユニット55の駆動手段に流すための電流量を制御してDMD551のシフト量を制御する。
光源制御部13は、光源30への供給電力を制御して、光源30の出力を制御する。
傾き検出制御部14は、タイマを備えており、移動制御部12を制御して、DMD551を各方向に最大の移動量で移動させた時の所要時間(シフト時間)を測定する。また、記憶部に記憶されているシフト時間と画像投影装置1の傾き角度との対応情報を参照して、これに基づいて、画像投影装置1の傾き角度を算出する。
画像補正部15は、傾き検出制御部14の算出結果に応じた補正パラメータを用いて、台形補正や投影画像の回転補正を行う。
ファン20は、システムコントロール部10に制御されて回転し、光源30を冷却する。
光学エンジン3は、照明光学系ユニット40、画像表示ユニット50、投影光学系ユニット60を有している。光学エンジン3および光源ユニット4は、システムコントロール部10に制御されてスクリーンSに画像を投影する。
光源30は、例えば水銀高圧ランプ、キセノンランプ、LED等であり、照明光学系ユニット40に光を照射する。
照明光学系ユニット40は、カラーホイール、ライトトンネル、リレーレンズ等を有し、光源30から照射された光を画像表示ユニット50に設けられているDMD551に導く。
画像表示ユニット50は、固定支持されている固定ユニット51、固定ユニット51に対して移動可能に設けられている可動ユニット55を有する。可動ユニット55は、DMD551を有し、システムコントロール部10の移動制御部12によって固定ユニット51に対する位置が制御される。DMD551は、変調素子の一例であり、システムコントロール部10の画像制御部11により制御され、照明光学系ユニット40によって導かれた光を変調して投影画像を生成する。
投影光学系ユニット60は、例えば複数の投影レンズ、ミラー等を有し、画像表示ユニット50のDMD551によって生成される画像を拡大してスクリーンSに投影する。
(画像表示ユニット)
図6は、画像表示ユニット50を例示する斜視図である。また、図7は、画像表示ユニット50を例示する側面図である。
図6及び図7に示されるように、画像表示ユニット50は、固定支持されている固定ユニット51、固定ユニット51に対して移動可能に設けられている可動ユニット55を有する。
固定ユニット51は、第1固定板としてのトッププレート511、第2固定板としてのベースプレート512を有する。固定ユニット51は、トッププレート511とベースプレート512とが所定の間隙を介して平行に設けられている。
可動ユニット55は、DMD551、第1可動板としての可動プレート552、第2可動板としての結合プレート553、ヒートシンク554を有し、固定ユニット51に移動可能に支持されている。
可動プレート552は、固定ユニット51のトッププレート511とベースプレート512との間に設けられ、固定ユニット51によってトッププレート511及びベースプレート512と平行且つ表面に平行な方向に移動可能に支持されている。
結合プレート553は、固定ユニット51のベースプレート512を間に挟んで可動プレート552に固定されている。結合プレート553は、上面側にDMD551が固定して設けられ、下面側にヒートシンク554が固定されている。結合プレート553は、可動プレート552に固定されることで、可動プレート552、DMD551、及びヒートシンク554と共に固定ユニット51に移動可能に支持されている。
DMD551は、結合プレート553の可動プレート552側の面に設けられ、可動プレート552及び結合プレート553と共に移動可能に設けられている。DMD551は、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列された画像生成面を有する。DMD551の各マイクロミラーは、鏡面がねじれ軸周りに傾動可能に設けられており、システムコントロール部10の画像制御部11から送信される画像信号に基づいてON/OFF駆動される。
マイクロミラーは、例えば「ON」の場合には、光源30からの光を投影光学系ユニット60に反射するように傾斜角度が制御される。また、マイクロミラーは、例えば「OFF」の場合には、光源30からの光をOFF光板に向けて反射する方向に傾斜角度が制御される。
このように、DMD551は、画像制御部11から送信される画像信号によって各マイクロミラーの傾斜角度が制御され、光源30から照射されて照明光学系ユニット40を通った光を変調して投影画像を生成する。
ヒートシンク554は、拡大放熱部の一例であり、少なくとも一部分がDMD551に当接するように設けられている。ヒートシンク554は、移動可能に支持される結合プレート553にDMD551と共に設けられることで、DMD551に当接して効率的に冷却することが可能になっている。このような構成により、本実施形態に係る画像投影装置1では、ヒートシンク554がDMD551の温度上昇を抑制し、DMD551の温度上昇による動作不良や故障等といった不具合の発生が低減されている。
[固定ユニット]
図8は、固定ユニット51を例示する斜視図である。また、図9は、固定ユニット51を例示する分解斜視図である。
図8及び図9に示されるように、固定ユニット51は、トッププレート511、ベースプレート512を有する。
トッププレート511及びベースプレート512は、平板状部材から形成され、それぞれ可動ユニット55のDMD551に対応する位置に中央孔513,514が設けられている。また、トッププレート511及びベースプレート512は、複数の支柱515によって、所定の間隙を介して平行に設けられている。
支柱515は、図9に示されるように、上端部がトッププレート511に形成されている支柱孔516に圧入され、雄ねじ溝が形成されている下端部がベースプレート512に形成されている支柱孔517に挿入される。支柱515は、トッププレート511とベースプレート512との間に一定の間隔を形成し、トッププレート511とベースプレート512とを平行に支持する。
また、トッププレート511及びベースプレート512には、支持球体521を回転可能に保持する支持孔522,526がそれぞれ複数形成されている。
トッププレート511の支持孔522には、内周面に雌ねじ溝を有する円筒状の保持部材523が挿入される。保持部材523は、支持球体521を回転可能に保持し、位置調整ねじ524が上から挿入される。ベースプレート512の支持孔526は、下端側が蓋部材527によって塞がれ、支持球体521を回転可能に保持する。
トッププレート511及びベースプレート512の支持孔522,526に回転可能に保持される支持球体521は、それぞれトッププレート511とベースプレート512との間に設けられる可動プレート552に当接し、可動プレート552を移動可能に支持する。
図10は、固定ユニット51による可動プレート552の支持構造を説明するための図である。また、図11は、図10に示されるA部分の概略構成を例示する部分拡大図である。
図10及び図11に示されるように、トッププレート511では、支持孔522に挿入される保持部材523によって支持球体521が回転可能に保持されている。また、ベースプレート512では、下端側が蓋部材527によって塞がれている支持孔526によって支持球体521が回転可能に保持されている。
各支持球体521は、支持孔522,526から少なくとも一部分が突出するように保持され、トッププレート511とベースプレート512との間に設けられる可動プレート552に当接して支持する。可動プレート552は、回転可能に設けられている複数の支持球体521により、トッププレート511及びベースプレート512と平行且つ表面に平行な方向に移動可能に両面から支持される。
また、トッププレート511側に設けられている支持球体521は、可動プレート552とは反対側で当接する位置調整ねじ524の位置に応じて、保持部材523の下端からの突出量が変化する。例えば、位置調整ねじ524がZ1方向に変位すると、支持球体521の突出量が減り、トッププレート511と可動プレート552との間隔が小さくなる。また、例えば、位置調整ねじ524がZ2方向に変位すると、支持球体521の突出量が増え、トッププレート511と可動プレート552との間隔が大きくなる。
このように、位置調整ねじ524を用いて支持球体521の突出量を変化させることで、トッププレート511と可動プレート552との間隔を適宜調整できる。
また、図8及び図9に示されるように、トッププレート511のベースプレート512側の面には、磁石531,532,533,534が設けられている。
図12は、トッププレート511を例示する底面図である。図12に示されるように、トッププレート511のベースプレート512側の面には、磁石531,532,533,534が設けられている。
磁石531,532,533,534は、トッププレート511の中央孔513を囲むように4箇所に設けられている。磁石531,532,533,534は、それぞれ長手方向が平行になるように配置された直方体状の2つの磁石で構成され、それぞれ可動プレート552に及ぶ磁界を形成する。
磁石531,532,533,534は、それぞれ可動プレート552の上面に各磁石531,532,533,534に対向して設けられているコイルとで、可動プレート552を移動させる移動手段を構成する。
なお、上記した固定ユニット51に設けられる支柱515、支持球体521の数や位置等は、可動プレート552を移動可能に支持できればよく、本実施形態に例示される構成に限られるものではない。
[可動ユニット]
図13は、可動ユニット55を例示する斜視図である。また、図14は、可動ユニット55を例示する分解斜視図である。
図13及び図14に示されるように、可動ユニット55は、DMD551、可動プレート552、結合プレート553、ヒートシンク554、保持部材555、DMD基板557を有し、固定ユニット51に対して移動可能に支持されている。
可動プレート552は、上記したように、固定ユニット51のトッププレート511とベースプレート512との間に設けられ、複数の支持球体521により表面に平行な方向に移動可能に支持される。
図15は、可動プレート552を例示する斜視図である。
図15に示されるように、可動プレート552は、平板状の部材から形成され、DMD基板557に設けられるDMD551に対応する位置に中央孔570を有し、中央孔570の周囲にコイル581,582,583,584が設けられている。
コイル581,582,583,584は、それぞれZ1Z2方向に平行な軸を中心として電線が巻き回されることで形成され、可動プレート552のトッププレート511側の面に形成されている凹部に設けられてカバーで覆われている。コイル581,582,583,584は、それぞれトッププレート511の磁石531,532,533,534とで、可動プレート552を移動させる移動手段を構成する。
トッププレート511の磁石531,532,533,534と、可動プレート552のコイル581,582,583,584とは、可動ユニット55が固定ユニット51に支持された状態で、それぞれ対向する位置に設けられている。コイル581,582,583,584に電流が流されると、磁石531,532,533,534によって形成される磁界により、可動プレート552を移動させる駆動力となるローレンツ力が発生する。
可動プレート552は、磁石531,532,533,534とコイル581,582,583,584との間で発生する駆動力としてのローレンツ力を受けて、固定ユニット51に対して、XY平面において直線的又は回転するように変位する。
各コイル581,582,583,584に流される電流の大きさ及び向きは、システムコントロール部10の移動制御部12によって制御される。移動制御部12は、各コイル581,582,583,584に流す電流の大きさ及び向きによって、可動プレート552の移動(回転)方向、移動量や回転角度等を制御する。
本実施形態では、第1駆動手段として、コイル581及び磁石531と、コイル584及び磁石534とが、X1X2方向に対向して設けられている。コイル581及びコイル584に電流が流されると、図15に示されるようにX1方向又はX2のローレンツ力が発生する。可動プレート552は、コイル581及び磁石531と、コイル584及び磁石534とにおいて発生するローレンツ力により、X1方向又はX2方向に移動する。
また、本実施形態では、第2駆動手段として、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とが、X1X2方向に並んで設けられ、磁石532及び磁石533は、磁石531及び磁石534とは長手方向が直交するように配置されている。このような構成において、コイル582及びコイル583に電流が流されると、図15に示されるようにY1方向又はY2方向のローレンツ力が発生する。
可動プレート552は、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とにおいて発生するローレンツ力により、Y1方向又はY2方向に移動する。また、可動プレート552は、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とで反対方向に発生するローレンツ力により、XY平面において回転するように変位する。
例えば、コイル582及び磁石532においてY1方向のローレンツ力が発生し、コイル583及び磁石533においてY2方向のローレンツ力が発生するように電流が流されると、可動プレート552は、上面視で時計回り方向に回転するように変位する。また、コイル582及び磁石532においてY2方向のローレンツ力が発生し、コイル583及び磁石533においてY1方向のローレンツ力が発生するように電流が流されると、可動プレート552は、上面視で反時計回り方向に回転するように変位する。
また、可動プレート552には、固定ユニット51の支柱515に対応する位置に、可動範囲制限孔571が設けられている。可動範囲制限孔571は、固定ユニット51の支柱515が挿入され、例えば振動や何らかの異常等により可動プレート552が大きく移動した時に支柱515に接触することで、可動プレート552の可動範囲を制限する。
以上で説明したように、本実施形態では、システムコントロール部10の移動制御部12が、コイル581,582,583,584に流す電流の大きさや向きを制御することで、可動範囲内で可動プレート552を任意の位置に移動させることができる。
なお、移動手段としての磁石531,532,533,534及びコイル581,582,583,584の数、位置等は、可動プレート552を任意の位置に移動させることが可能であれば、本実施形態とは異なる構成であってもよい。例えば、移動手段としての磁石は、トッププレート511の上面に設けられてもよく、ベースプレート512の何れかの面に設けられてもよい。また、例えば、磁石が可動プレート552に設けられ、コイルがトッププレート511又はベースプレート512に設けられてもよい。
また、可動範囲制限孔571の数、位置及び形状等は、本実施形態に例示される構成に限られない。例えば、可動範囲制限孔571は一つであってもよく、複数であってもよい。また、可動範囲制限孔571の形状は、例えば長方形や円形等、本実施形態とは異なる形状であってもよい。
固定ユニット51によって移動可能に支持される可動プレート552の下面側(ベースプレート512側)には、図13に示されるように、結合プレート553が固定されている。結合プレート553は、平板状部材から形成され、DMD551に対応する位置に中央孔を有し、周囲に設けられている折り曲げ部分が3本のねじ591によって可動プレート552の下面に固定されている。
図16は、可動プレート552が外された可動ユニット55を例示する斜視図である。
図16に示されるように、結合プレート553には、上面側にDMD551、下面側にヒートシンク554が設けられている。結合プレート553は、可動プレート552に固定されることで、DMD551、ヒートシンク554と共に、可動プレート552に伴って固定ユニット51に対して移動可能に設けられている。
DMD551は、DMD基板557に設けられており、DMD基板557が保持部材555と結合プレート553との間で挟み込まれることで、結合プレート553に固定されている。保持部材555、DMD基板557、結合プレート553、ヒートシンク554は、図14及び図16に示されるように、固定部材としての段付ねじ560及び押圧手段としてのばね561によって重ねて固定されている。
図17は、可動ユニット55のDMD保持構造について説明する図である。図17は、可動ユニット55の側面図であり、可動プレート552及び結合プレート553は図示が省略されている。
図17に示されるように、ヒートシンク554は、結合プレート553に固定された状態で、DMD基板557に設けられている貫通孔からDMD551の下面に当接する突出部554aを有する。なお、ヒートシンク554の突出部554aは、DMD基板557の下面であって、DMD551に対応する位置に当接するように設けられてもよい。
また、DMD551の冷却効果を高めるために、ヒートシンク554の突出部554aとDMD551との間に弾性変形可能な伝熱シートが設けられてもよい。伝熱シートによりヒートシンク554の突出部554aとDMD551との間の熱伝導性が向上し、ヒートシンク554によるDMD551の冷却効果が向上する。
上記したように、保持部材555、DMD基板557、ヒートシンク554は、段付きねじ560及びばね561によって重ねて固定されている。段付きねじ560が締められると、ばね561がZ1Z2方向に圧縮され、図17に示されるZ1方向の力F1がばね561から生じる。ばね561から生じる力F1により、ヒートシンク554はZ1方向に力F2でDMD551に押圧されることとなる。
本実施形態では、段付きねじ560及びばね561は4箇所に設けられており、ヒートシンク554にかかる力F2は、4つのばね561に生じる力F1を合成したものに等しい。また、ヒートシンク554からの力F2は、DMD551が設けられているDMD基板557を保持する保持部材555に作用する。この結果、保持部材555には、ヒートシンク554からの力F2に相当するZ2方向の反力F3が生じ、保持部材555と結合プレート553との間でDMD基板557を保持できるようになる。
段付きねじ560及びばね561には、保持部材555に生じる力F3からZ2方向の力F4が作用する。ばね561は、4箇所に設けられているため、それぞれに作用する力F4は、保持部材555に生じる力F3の4分の1に相当し、力F1と釣り合うこととなる。
また、保持部材555は、図17において矢印Bで示されるように撓むことが可能な部材で板ばね状に形成されている。保持部材555は、ヒートシンク554の突出部554aに押圧されて撓み、ヒートシンク554をZ2方向に押し返す力が生じることで、DMD551とヒートシンク554との接触をより強固に保つことができる。
可動ユニット55は、以上で説明したように、可動プレート552と、DMD551及びヒートシンク554を有する結合プレート553とが、固定ユニット51によって移動可能に支持されている。可動ユニット55の位置は、システムコントロール部10の移動制御部12によって制御される。また、可動ユニット55には、DMD551に当接するヒートシンク554が設けられており、DMD551の温度上昇に起因する動作不良や故障といった不具合の発生が防止されている。
(傾き検出制御)
画像投影装置1が設置された際の傾きの検出について説明する。
なお、以下の説明および図面において、X1X2方向(単にX方向とも記す)は画像投影装置1の幅である左右方向、Y1Y2方向(単にY方向とも記す)は画像投影装置1の高さである上下方向、Z1Z2方向(単にZ方向とも記す)は画像投影装置1の奥行方向である。また、可動ユニット55を可動部ともいい、移動制御部12が変位させる対象は、可動ユニット55(可動部)であるが、以下の説明では、DMD551を変位させると表現する場合もある。
図18は、DMD551の左右方向(X1X2方向)の並進運動、上下方向(Y1Y2方向)の並進運動、および回転運動の説明図である。
図18(A)は、第1駆動手段により可動プレート552を移動させて、DMD551を左右方向に並進運動(シフトともいう)させる様子を示している。
図18(B)は、第2駆動手段により可動プレート552を移動させて、DMD551を上下方向に並進運動させる様子を示している。
図18(C)は、第2駆動手段により可動プレート552を回転運動させて、DMD551を回転運動させる様子を示している。
図19は、画像投影装置1の設置状態の説明図であって、(A)は水平の設置面に平行に傾きがない状態で設置されている状態、(B)は、調整部27(アジャスタ)を所定量突出させて、水平の設置面に対して所定の傾きを有して設置されている状態を示す。また、可動ユニット55の状態を模式的に併せて示している。
ここで、可動プレート552の変位によりDMD551をシフトさせる際の、画像投影装置1の設置状態と、設置状態に応じた重力による負荷との関係について説明する。
図19(A)のように、画像投影装置1が水平の設置面Pに平行に設置されている場合、可動ユニット55を左右方向および上下方向にシフトする際の重力の影響としては、次のようになる。
左右方向へのシフトの場合、シフトさせる方向と重力は垂直関係にあり影響を受けない。これに対し、上下方向へのシフトの場合、シフトさせる方向と重力は平行関係にある。このため、上方向にシフトさせる場合、重力分負荷がかかり、シフト時に通常よりパワーが必要となる。一方、下方向にシフトさせる場合、重力方向のため、負荷がなく、通常よりパワーが不要となる。ここでいうパワーとは、駆動手段に流す電流量である。
一方、図19(B)のように、画像投影装置1が水平の設置面Pに所定の傾きθを有して設置されている場合、可動ユニット55を左右方向および上下方向にシフトする際の重力の影響としては、次のようになる。
左右方向へのシフトの場合、シフトさせる方向と重力は垂直関係にあり影響を受けない。これに対し、上下方向へのシフトの場合、重力方向に対して角度θ分ずれている。このため、図19(A)に示した水平設置時と比較すると、上方向にシフトさせる場合の負荷がずれ角度θに応じて軽減され、下方向にシフトさせる場合の負荷がずれ角度θに応じて加重される。
すなわち、移動制御部12が駆動手段に流す電流の大きさが一定の場合、画像投影装置1が傾いた状態で設置されて、重力の影響を受ける場合、シフト時の速度が変化することとなる。また、DMD551の上下方向および左右方向のシフト範囲(最大のシフト量)は、限られた値であって、例えば、駆動手段に電流の最大規定値を流した場合に、最大のシフト量を得られるものとする。
そこで、本実施形態に係る画像投影装置1は、DMD551を所定位置(初期位置という)から上下方向の各方向に最大限シフトさせる際の所要シフト時間と、画像投影装置1の傾き(すなわち、可動ユニット55の傾き)の関係を求めておくことで、DMD551を初期位置から各方向に最大限シフトさせる際の所要シフト時間から、画像投影装置1の設置状態を求めるものである。
そして求めた画像投影装置1の設置状態(すなわち、傾き)に応じて、台形補正を実施することができる。これにより、傾き検出のためのセンサを備えることなく、画像投影装置1の設置状態を推定することが可能となっている。
また、図19(B)の例では、画像投影装置1は、左右方向では平行に設置されているが、画像投影装置1の調整部27は手動で調整をするものが多いため、左右方向の高さが等しくならず、左右方向が設置面Pの平行でない場合も考えられる。この場合、左方向のシフトと右方向のシフト時間に差異が生じることとなる。
したがって、本実施形態に係る画像投影装置1は、左方向のシフトと右方向のシフト時間を測定することにより、シフト時間より左右の傾き度を検出することができる。
また、左右方向の傾きを検出し、検出結果に応じて画像補正をする場合、DMD551を回転させて補正することができる。このとき、投影画像そのものを補正する必要がなあいため、画質を劣化させることがなく、投影画像を補正することができる。
(傾き検出処理および画像補正処理)
傾き検出制御部14が実行する画像投影装置1の傾き検出処理と、画像補正部15が実行する投影画像の画像補正処理について説明する。
図20は、傾き検出処理および画像補正処理の一例を示すフローチャートである。図20を参照して、上下方向での傾き検出処理について説明する。なお、S101〜S111は傾き検出制御部14、S112〜S113は画像補正部15が実行する処理である。
先ず、画像投影装置1を起動させ、光源30を点灯させる(S101)。次いで、移動制御部12を制御して、可動部を初期位置にシフトさせる(S102)。
初期位置に設定後、可動部を上方向にシフトさせる(S103)。この時、初期位置からのシフト開始からの時間をタイマで計測する(S104)。上方向の最大シフト位置まで到達するまで(S105:Y)、時間を計測し、上方向のシフト時間を取得する。上方向のシフト時間の計測後、可動部を初期位置にシフトさせる(S106)。
初期位置に設定後、可動部を下方向にシフトさせる(S107)。この時、初期位置からのシフト開始からの時間をタイマで計測する(S108)。下方向の最大シフト位置まで到達するまで(S109:Y)、時間を計測し、下方向のシフト時間を取得する。下方向のシフト時間の計測後、可動部を初期位置にシフトさせる(S110)。S103〜S106の処理と、S107〜S110の処理の先後は問わない。
次いで、記憶部に記憶されている各方向でのシフト時間と傾き角度との対応関係を規定した時間/傾きテーブルを参照し、上下方向のシフト時間に対応する傾き角度を取得する(S111)。なお、本実施形態では、予め対応関係を規定したテーブルが記憶されているものとしているが、シフト時間と傾き角度との対応関係を規定した演算式に基づいて、傾き角度を算出してもよい。
時間/傾きテーブルは、例えば、シフト時間の所定範囲ごとに、対応する傾き角度が所定角度ごとに規定されている。また、2方向のシフト時間の比や差と、対応する傾き角度が規定されているものであってもよい。また、時間/傾きテーブルは予め傾き角度毎のシフト時間を測定することで作成されるものであればよい。
次いで、画像補正部15は、求めた傾き角度と、当該傾き角度に対応する補正パラメータを用いて台形補正などの必要な補正処理を実行する(S112)。台形補正等の補正処理は公知の手法によるものであればよい。
次いで、画像投影装置1の傾きによらず可動部のシフト時間が上方向と下方向で一定になるように駆動手段に流す電流量を調整して処理完了となる(S113)。
図21は、傾き検出処理および画像補正処理の一例を示すフローチャートである。図20を参照して、左右方向での傾き検出処理について説明する。なお、S201〜S209は傾き検出制御部14、S210〜S211は画像補正部15が実行する処理である。ここでは、S113の処理の後に実行するものとするが、実行タイミングはこれに限られるものではない。
また、画像投影装置1は、少なくとも図20の傾き検出処理および画像補正処理を実行することで、上下方向(第1方向)での傾きを検出するものであればよく、左右方向(第2方向)での傾き検出処理および画像補正処理は、必須の処理ではない。
左右方向での傾き検出処理では、先ず、可動部は初期位置にあるため、この状態から可動部を左方向にシフトさせる(S201)。この時、初期位置からのシフト開始からの時間をタイマで計測する(S202)。左方向の最大シフト位置まで到達するまで(S203:Y)、時間を計測し、左方向のシフト時間を取得する。左方向のシフト時間の計測後、可動部を初期位置にシフトさせる(S204)。
初期位置に設定後、可動部を右方向にシフトさせる(S205)。この時、初期位置からのシフト開始からの時間をタイマで計測する(S206)。右方向の最大シフト位置まで到達するまで(S207:Y)、時間を計測し、右方向のシフト時間を取得する。右方向のシフト時間の計測後、可動部を初期位置にシフトさせる(S208)。S201〜S204の処理と、S205〜S208の処理の先後は問わない。
次いで、記憶部に記憶されている時間/傾きテーブルを参照し、左右方向のシフト時間に対応する傾き角度を取得する(S209)。
次いで、画像補正部15は、求めた傾き角度に応じて、移動制御部12を制御して、可動プレート552を回転運動させて、DMD551を回転運動させる。これにより、傾きを相殺して、水平面に対して並行に画像を投影することができる。
次いで、画像投影装置1の傾きに関係なく、可動部のシフト時間が右方向と左方向で一定になるように駆動手段に流す電流量を調整して処理完了となる(S211)。
本実施形態に係る画像投影装置1によれば、画像表示素子をシフトさせる機構(可動部)の各方向への動作速度に基づいて、画像投影装置1がどの方向にどの程度傾いているかを検出することができる。したがって、傾き検出のための角度センサ、加速度センサなどを用いることがないため、部品コストを増大させることなく、傾きを検出することができる。
詳しくは、可動部をシフトさせるために、駆動手段(アクチュエータ)であるコイルに電流を流すが、画像投影装置1の傾きによって、重力の影響が変わるので、駆動手段に流すべき最適な電流量も変化する。そのため、一定の電流量にしている場合、画像投影装置1の傾きによって、可動部への重力の影響も変わり、シフト速度が変わるため、このシフト速度から画像投影装置1が水平面上に対してどの方向に傾いているか検出するものである。
そして、傾きの検出結果に基づいて、台形補正等の投影画像の補正をすることが可能となる。
また、加速度センサでは、画像投影装置1が設置面に対し、平行に傾けられてなければ正確に検出することができず、例えば、画像投影装置1が設置面に対し、斜めに傾いた状態(画像投影装置1の左右の高さが違う場合)などには、精度よく補正をすることができなかったが、本実施形態に係る画像投影装置1によれば、斜めに傾いた状態についても検出することも可能であり、この傾きに対しては、画像表示素子を回転動作させることで、投影画像を傾きなく投影させることができる。
また、本実施形態に係る画像投影装置1は、画像表示素子のシフト機構を備えているので、投影画像の高解像度化を図ることができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
また、上記実施形態では、画像投影装置は、DLP(Digital Light Processing)方式のプロジェクタを例に説明したが、これに限られるものではなく、他の方式であっても、画像表示素子をシフトさせる構成であれば、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、水平置きのプロジェクタを例に説明したが、光学の反射を利用した超短焦点型プロジェクタにおいても、本発明を適用することができる。超短焦点型プロジェクタでは、DMD551が設置面に対して水平に設けられるため、上下方向、左右方向の区別はないが、4方向について同様の制御を実施することで、傾きを検出することが可能となる。
また、上記実施形態では、画像表示素子の駆動手段として、電磁アクチュエータ(電磁駆動手段)を用いた例を説明しているが、重力の影響を受ける駆動手段であれば、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、画像投影装置1の起動時に、傾きを検出して、検出結果に基づいて補正を行う場合について説明したが、起動後に設置状態が変化する場合も考えられるため、起動後の所定のタイミングで傾きを検出して、検出結果に基づいて補正を行うようにしてもよい。
1 画像投影装置
2 外装カバー
3 光学エンジン
4 光源ユニット
5 カラーホイール
6 ライトトンネル
7 リレーレンズ
8 平面ミラー
9 凹面ミラー
10 システムコントロール部
11 画像制御部
12 移動制御部
13 光源制御部
14 傾き検出制御部
15 画像補正部
16 吸気口
17 排気口
18 吸気ファン
19 排気ファン
20 ファン
21 電源
22 メインスイッチSW
23 操作部
24 外部I/F
25 映像信号処理部
26 不揮発性メモリ
27 調整部
30 光源
40 照明光学系ユニット
50 画像表示ユニット
51 固定ユニット
55 可動ユニット
551 DMD
60 投影光学系ユニット
P 設置面
S スクリーン
特開2007−248721号公報 特開2005−130239号公報

Claims (10)

  1. 光を出射する光源と、
    該光源からの光を用いて画像を形成する変調素子を有する画像表示部と、
    前記光源からの光を前記画像表示部に導く照明光学部と、
    前記画像表示部によって形成された画像を拡大投影する投影光学部と、を備えた画像投影装置において、
    前記変調素子を第1方向において並進動作させる移動制御部と、
    前記移動制御部が前記変調素子を所定位置から前記第1方向の+方向および−方向の各方向に対し、所定の駆動量で変位させるときのシフト時間を測定し、各方向へのシフト時間に基づいて、前記第1方向での当該画像投影装置の傾きを検出する傾き検出制御部と、を備えることを特徴とする画像投影装置。
  2. 前記移動制御部は、前記変調素子を前記第1方向に直交する第2方向に並進動作させるものであって、
    前記傾き検出制御部は、前記移動制御部が前記変調素子を所定位置から前記第2方向の+方向および−方向の各方向に対し、所定の駆動量で変位させるときのシフト時間を測定し、各方向へのシフト時間に基づいて、前記第2方向での当該画像投影装置の傾きを検出することを特徴とする請求項1に記載の画像投影装置。
  3. 各方向へのシフト時間と、当該画像投影装置の傾き角度との対応関係を規定した対応情報を記憶する記憶部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像投影装置。
  4. 前記傾き検出制御部の検出結果に基づいて、台形補正を実行する画像補正部を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の画像投影装置。
  5. 前記移動制御部は、前記変調素子を回転動作させるものであって、
    前記画像補正部は、前記傾き検出制御部の検出結果に基づいて前記移動制御部を制御して、前記変調素子を回転動作させて投影画像を補正させることを特徴とする請求項4に記載の画像投影装置。
  6. 前記移動制御部は、前記傾き検出制御部の検出結果に基づいて、各方向へのシフト速度を可変制御することを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の画像投影装置。
  7. 前記光源の光によって生成される熱を拡散させる拡大放熱部を備え、
    前記拡大放熱部は、少なくとも一部が前記変調素子に当接し、前記変調素子の動作に連れて変位することを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の画像投影装置。
  8. 前記変調素子を並進動作させる駆動手段は、電磁駆動手段であることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像投影装置。
  9. 前記傾き検出制御部は、当該画像投影装置の起動時に当該画像投影装置の傾きを検出することを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の画像投影装置。
  10. 光を出射する光源と、
    該光源からの光を用いて画像を形成する変調素子を有する画像表示部と、
    前記光源からの光を前記画像表示部に導く照明光学部と、
    前記画像表示部によって形成された画像を拡大投影する投影光学部と、を備えた画像投影装置の制御方法において、
    前記変調素子を所定方向において並進動作させる移動処理と、
    前記移動処理にて前記変調素子を所定位置から前記所定方向の+方向および−方向の各方向に対し、所定の駆動量で変位させるときのシフト時間を測定し、各方向へのシフト時間に基づいて、前記所定方向での当該画像投影装置の傾きを検出する傾き検出処理と、を行うことを特徴とする画像投影装置の制御方法。
JP2015144104A 2015-07-21 2015-07-21 画像投影装置、および画像投影装置の制御方法 Pending JP2017026749A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015144104A JP2017026749A (ja) 2015-07-21 2015-07-21 画像投影装置、および画像投影装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015144104A JP2017026749A (ja) 2015-07-21 2015-07-21 画像投影装置、および画像投影装置の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017026749A true JP2017026749A (ja) 2017-02-02

Family

ID=57950411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015144104A Pending JP2017026749A (ja) 2015-07-21 2015-07-21 画像投影装置、および画像投影装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017026749A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018146623A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 株式会社リコー 画像投影装置および画像投影装置の制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018146623A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 株式会社リコー 画像投影装置および画像投影装置の制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9864262B2 (en) Image projection device and image projection method to control an illumination area based on movement of image generating unit
JP6428155B2 (ja) 画像投影装置及び画像生成装置
US10230930B2 (en) Image projection apparatus
EP3070940A1 (en) Image projection apparatus
JP2016102945A (ja) 画像投射装置、画像投射方法およびプログラム
JP2016102946A (ja) 画像投射装置、画像投射方法およびプログラム
US20170363942A1 (en) Image projection apparatus, and control method of image projection apparatus
US10250854B2 (en) Image projection apparatus, and method of controlling image processing
JP6828370B2 (ja) 画像生成装置及び画像投影装置
JP2016177148A (ja) 画像生成手段移動装置および画像投影装置
JP2017026749A (ja) 画像投影装置、および画像投影装置の制御方法
JP2017032937A (ja) 画像投影システム、画像投影装置、および画像投影方法
JP6547480B2 (ja) 画像投影装置及び画像投影方法
JP2017010003A (ja) 照明光学系、光学エンジン及び画像投影装置
JP2017167287A (ja) 画像投影装置および画像投影装置の制御方法
JP2017146536A (ja) 画像表示装置及び画像投影装置
JP2017161560A (ja) 画像投影装置および画像投影装置の制御方法
JP2018120086A (ja) 画像投影装置および画像投影装置の制御方法
JP7003726B2 (ja) 画像投射装置、及びプログラム
JP2018004760A (ja) 画像投影装置および画像投影装置の制御方法
JP7102985B2 (ja) 光学装置、画像形成素子、及び画像投射装置
JP2017227715A (ja) 画像投影装置、画像投影装置の制御方法および画像投影装置の制御プログラム
JP2017129677A (ja) 画像投影装置及び画像投影方法
JP2017009665A (ja) 画像投影装置
JP2017134122A (ja) 画像生成装置及び画像投影装置