JP2017227175A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置及び該バルブタイミング制御装置の組み付け方法 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置及び該バルブタイミング制御装置の組み付け方法 Download PDF

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元太郎 藤井
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Abstract

【課題】各構成部品の組み付け時におけるスリップリング表面へのオイルの付着や他部品の干渉を抑制し得る。【解決手段】タイミングスプロケット1に対してカムシャフト2を相対回転させる位相変更機構3と、該位相変更機構の電動モータ12のモータハウジング14の前端部に設けられた給電プレート17と、該給電プレートの前端面にモールドされた内外二重のスリップリング26a,26bと、を備え、位相変更機構をカムシャフトにカムボルト10によって組み付け固定する前に、予めモータ出力軸15の小径部15bの外周に有する係止溝15cに、保護カバー43の筒状突部47の係止突起47aを介して係止して前記各スリップリングの表面を保護するようにした。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば吸気弁や排気弁の開閉タイミングを制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置及び該バルブタイミング制御装置の組み付け方法に関する。
従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
このバルブタイミング制御装置は、製造された従動回転体や電動モータなどの各構成部品が組立工場内において組み付けられるが、この組み付け作業中において、電動モータのモータハウジングの前端部に予め固定された給電プレートに固定された内外二重の通電用のスリップリングには何ら保護する手段を施すことなく組み付け作業が行われている。
特開2015−178822号公報
このように、組み付け時においてスリップリングに何ら保護手段が施されていないことから、例えば、カムボルトをモータ出力軸の先端開口から内部に挿入して前記従動回転体をカムシャフトに固定する際に、前記カムボルトの軸部先端がスリップリングに干渉して表面に傷や打痕が付けられてしまうとか、あるいは表面にオイルが付着してしまうおそれがある。また、他部品のスリップリングへの干渉も避けられない場合がある。
この結果、前記電動モータの作動中に、前記付着したオイルによって、前記各スリップリングに異常摩耗が発生するとか、傷痕などによって、各スリップリングに摺接する給電用ブラシの先端が浮き上がって通電性が悪化すると共に、耐久性が低下するおそれがある。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、各構成部品の組み付け時におけるスリップリングの表面に対するオイルの付着や他部品の干渉を抑制し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置及びバルブタイミング制御装置の組み付け方法を提供することを目的としている。
本願発明は、電動モータのモータハウジングの前端側に設けられ、電源に接続された給電用ブラシが摺接して前記電動モータに通電する円環状のスリップリングと、前記モータハウジングの前方側に隙間を介して前記スリップリング全体を覆うように配置され、前記電動モータの前端部に着脱自在に取り付けられた保護カバーと、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、組み付け時におけるスリップリングの表面に対するオイルの付着や他部品の干渉を回避して、常時良好な通電性と耐久性の向上を図ることができる。
本発明に係るバルブタイミング制御装置の第1実施形態を示す縦断面図である。 本実施形態における主要な構成部材を示す分解斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB矢視図である。 本実施形態に供されるスリップリングを示す給電プレートの正面図である。 本実施形態に供される保護カバーを位相変更機構のユニット体に取り付ける状態を示す分解斜視図である。 Aは同保護カバーを位相変更機構に取り付けた状態を示す縦断面図、BはAのC部拡大図である。 本実施形態に供される保護カバーの正面図である。 同保護カバーの右側面図である。 図8のD−D線断面図である。 位相変更機構のユニット体をカムボルトでカムシャフトに組み付け固定した状態及びチェーンケースをモータハウジングの外周に配置した状態を示す縦断面図である。 位相変更機構のユニット体から保護カバーを取り外した状態を示す縦断面図である。 第2実施形態を示し、Aは位相変更機構のユニット体に保護カバーが取り付けられた状態を示す縦断面図、BはAのE部拡大図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態では、吸気弁側に適用したバルブタイミング制御装置を示しているが、排気弁側にも適用可能である。
前記バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、シリンダヘッド01上に軸受02を介して回転自在に支持されていると共に、前記タイミングスプロケット1に相対回転自在に設けられたカムシャフト2と、前記タイミングスプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、機関運転状態に応じて両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構3と、該位相変更機構3の前端に配置された固定部材であるカバー部材4と、を備えている。
前記タイミングスプロケット1は、全体が鉄系金属によって筒状一体に形成されており、外径が比較的小径状に形成された円環状のスプロケット本体1aと、該スプロケット本体1aの外周に一体に設けられて、巻回された図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトからの回転力を受ける歯車部1bと、を備えている。
また、前記スプロケット本体1aの前端側には、内歯構成部5が一体に設けられている。この内歯構成部5は、前記スプロケット本体1aの前端部外周側に一体に設けられ、前方へ延出した円筒状に形成されていると共に、内周には波形状の複数の内歯5aが形成されている。また、この内歯構成部5の軸方向の前端面には、後述する電動モータ12のモータハウジング14が複数のボルト7によって軸方向から結合されている。
前記タイミングスプロケット1は、スプロケット本体1aと、前記カムシャフト2の軸方向の一端部2aに固定された後述する従動回転体である従動部材9との間に、1つの大径ボールベアリング6が介装されている。この大径ボールベアリング6は、タイミングスプロケット1を前記従動部材9(カムシャフト2)に対して相対回転自在に軸受けしている。
さらに、前記スプロケット本体1aの内歯構成部5と反対側の後端面には、保持プレート8が固定されている。この保持プレート8は、図1、図2及び図4に示すように、金属板材によって円環状に形成され、外径が前記スプロケット本体1aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、中央に有する中央孔8aの内径が前記大径ボールベアリング6の外輪6aの内径よりも小さく形成されて、内周部の内側面が前記外輪6aの軸方向の他端面に微小隙間を介して軸方向から対峙している。
また、前記保持プレート8は、中央孔8aの内周縁所定位置に中心軸方向に向かって突出したストッパ凸部8bが一体に設けられている。このストッパ凸部8bは、ほぼ逆台形状に形成されて、先端面8cが後述するアダプタ11のストッパ凹溝11cの円弧状内周面に沿った円弧状に形成されている。
また、前記内歯構成部5を含むスプロケット本体1aと前記保持プレート8は、それぞれの各外周部に6本の前記ボルト7が挿通する6つのボルト挿通孔1c、8dが周方向のほぼ等間隔位置に貫通形成されている。
前記カムシャフト2は、外周に図外の吸気弁を開作動させる一気筒当たり2つの駆動カムを有していると共に、軸方向の一端部2aにアダプタ11を介して従動部材9がカムボルト10によって軸方向から共締め固定されている。
前記従動部材9は、鉄系金属によって一体に形成され、図1及び図2に示すように、後端側(カムシャフト2側)に形成された円板状の固定端部9aと、該固定端部9aの前端面内周側から軸方向へ突出した円筒部9bと、から主として構成されている。
前記固定端部9aは、後端面がカムシャフト2の一端部2aの前端面側に対向配置され、この後端面のほぼ中央位置に前記アダプタ11の後述する凸状の内周部11bが嵌合する円環状の嵌合溝9dが形成されている。
前記円筒部9bは、図1に示すように、前記固定端部9aを含む内部軸心方向に前記カムボルト10の軸部10bが挿通されるボルト挿通孔9cを有し、外周側には小径ボールベアリング35とニードルベアリング36が軸方向に並列に設けられている。
前記カムボルト10は、図1に示すように、頭部10aの軸方向端面が小径ボールベアリング35の内輪を軸方向から支持していると共に、軸部10bの先端部外周に前記カムシャフト2の端部から内部軸方向に形成された雌ねじ2cに螺着する雄ねじ10cが形成されている。
前記アダプタ11は、図1、図2及び図4に示すように、一定の肉厚を有する円盤状の金属板をプレス成形によって縦断面ほぼクランク状に折曲形成され、フランジ状の外周部11aと、電動モータ12方向へ突出した有底円筒状の内周部11bと、から構成されている。
前記外周部11aは、外径が従動部材9の固定端部9aの外径よりも僅かに大きく形成されて、電動モータ12側の内側面の外周側が、前記大径ボールベアリング6の内輪6bの軸方向他端面に当接して軸方向外側への移動を規制するようになっている。
前記外周部11aの外周面には、図4に示すように、前記保持プレート8のストッパ凸部8bが係入するストッパ凹溝11cが円周方向に沿って形成されている。このストッパ凹溝11cは、円周方向へ所定長さの円弧状に形成されて、この長さ範囲で回動したストッパ凸部8bの両側面8e、8fが周方向の対向面にそれぞれ当接することによって、タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の最大進角側、あるいは最大遅角側の相対回転位置を機械的に規制するようになっている。
前記アダプタ11の内周部11bは、電動モータ12側に突出した有底円筒状の凸状に形成され、反対側の凹溝にカムシャフト2の一端部2aが軸方向から嵌合している。また、このアダプタ11は、中央位置に前記カムボルト10の軸部10bが挿通する挿通孔11dが貫通形成されている。
前記内周部11bは、前記従動部材9の固定端部9aの前記嵌合溝9d内に軸方向から圧入によって嵌合し、この嵌合した状態で、前記内周部11bの先端壁を、カムボルト10によってカムシャフト2の一端部2aと従動部材9の固定端部9aとの間に挟持状態に結合されている。
前記位相変更機構3は、前記従動部材9の円筒部9bの前端側に配置された前記電動モータ12と、該電動モータ12の回転速度を減速してカムシャフト2に伝達する減速機構13と、から主として構成されている。
前記電動モータ12は、図1に示すように、ブラシ付きのDCモータであって、前記タイミングスプロケット1と一体に回転するヨークである前記モータハウジング14と、該モータハウジング14の内部に回転自在に設けられたアーマチュアとして機能するモータ出力軸15と、モータハウジング14の内周面に固着されたステータであるそれぞれ円弧状の4つの永久磁石16と、モータハウジング14の前端部に固定された前記給電プレート17と、を備えている。
前記モータハウジング14は、図1及び図2に示すように、鉄系金属材によって有底円筒状に形成されて、外径が前記スプロケット本体1aの外径と同じく比較的小径に形成されていると共に、後端側に円板状の隔壁14aが一体に形成されている。
前記隔壁14aは、ほぼ中央に有する円筒状の延出部の内周に、前記モータ出力軸15及び偏心軸部37が挿通される軸挿通孔14bが形成されている。また、前記隔壁14aの外周部には、各ボルト挿通孔1c、8dと対応した位置に前記各ボルト7の先端部が螺着する6つの雌ねじ孔14cが周方向の等間隔位置に形成されている。この各雌ねじ孔14cに挿通、螺着した前記各ボルト7によって、前記タイミングスプロケット1(内歯構成部5)と保持プレート8及びモータハウジング14が軸方向から共締め固定されている。
前記モータ出力軸15は、段差円筒状に形成されて、軸方向のほぼ中央位置に形成された段差部を介してカムシャフト2側の大径部15aと、カバー部材4側の小径部15bと、から構成されている。前記大径部15aは、外周に鉄心ロータ18が固定されていると共に、軸方向の後端面に減速機構13の一部を構成する偏心カムである偏心軸部37が一体に結合されている。一方、前記小径部15bは、外周に整流子であるコミュテータ20が固定されていると共に、先端部の外周には、後述する保護カバー43が係合する環状の係止溝15cが形成されている。
前記コミュテータ20は、導電材によって円環状に形成されて、小径部15bの外周面に圧入された非導電性の円環部材20aの外周に設けられ、前記鉄心ロータ18の極数と同数に分割された各セグメントに後述のコイル19の引き出されたコイル線の端末が電気的に接続されている。
前記鉄心ロータ18は、複数の磁極を持つ磁性材によって形成され、外周側がコイル19のコイル線を巻回させるスロットを有するボビンとして構成されており、この鉄心ロータ18の内周部が前記モータ出力軸15の段差部外周に軸方向へ位置決めされつつ固定されている。
前記各永久磁石16は、円周方向に所定隙間をもって配設されて全体が円筒状に形成され、円周方向に複数の磁極を有している。
前記給電プレート17は、図1及び図2に示すように、鉄系金属材からなる円盤状の金属プレート部17aと、該金属プレート部17aの前後両側面にモールドされた円板状の樹脂部17bと、から構成されている。
前記金属プレート部17aは、露出した外周部が前記モータハウジング14の前端部内周に形成された円環状の段差状の凹溝にカシメによって位置決め固定されていると共に、中央部にはモータ出力軸15の小径部15bなどが挿通される軸挿通孔17cが貫通形成されている。また、金属プレート部17aは、前記軸挿通孔17cの内周縁に連続した所定の位置に図外の2つの保持孔が打ち抜きにより形成されている。
また、前記給電プレート17には、前記金属プレート部17aの各保持孔の内側に配置されて、前記樹脂部17bの前端部に複数のリベットにより固定された銅製筒状の4つのブラシホルダ23a〜23dと、該各ブラシホルダ23a〜23dの内部に径方向に沿って摺動自在に収容配置されて、コイルスプリング24a〜24dのばね力で円弧状の各先端面が前記コミュテータ20の外周面に径方向から弾接する4つの切換用ブラシ25a〜25dと、前記樹脂部17bの前端部側にそれぞれの外側面を露出した状態でモールド固定され、径方向において内外二重の給電用スリップリング26a,26bと、前記各切換用ブラシ25a、25bと各スリップリング26a,26bを電気的に接続する図外のハーネスと、が設けられている。
前記各スリップリング26a、26bは、図5にも示すように、導電材によってそれぞれ円環帯状に形成されて、互いに径方向の所定の隙間をもって内外二重に離間して配置されていると共に、表面全体が外部に露出している。また、各スリップリング26a、26bは、それぞれの内外周縁の円周方向のほぼ等間隔位置に複数形成された突片26c、26dが前記樹脂部17bに埋設されることによって固定されている。
前記モータ出力軸15と偏心軸部37は、前記カムボルト10の軸部10bの外周面に設けられた前記小径ボールベアリング35と、前記従動部材9の円筒部9bの外周面に設けられて小径ボールベアリング35の軸方向側部に配置された前記ニードルベアリング36とによって回転自在に支持されている。
また、前記モータ出力軸15の大径部15aの外周面と前記モータハウジング14の延出部の内周面との間には、減速機構13の内部から電動モータ12内への潤滑油のリークを阻止する小径なオイルシール38が設けられている。このオイルシール38は、電動モータ12と減速機構13との間をシールするように隔成するものである。
前記カバー部材4は、図1及び図2に示すように、ほぼ円盤状に形成され、前記給電プレート17の前端側に軸方向から対向して配置されており、円板プレート状のカバー部28と、該カバー部28の前端部を覆う合成樹脂製のキャップ部29と、から構成されている。
前記カバー部28は、主として合成樹脂材によって所定の肉厚に形成されていると共に、外径が前記モータハウジング14の外径より大きく形成され、内部には金属製の補強プレート28aがモールド固定されている。このカバー部28は、図2にも示すように、外周の4箇所に突設された円弧状のボス部28bに、後述するチェーンカバー22に固定されるボルトが挿通されるボルト挿通孔28cが図外の金属製スリーブによってそれぞれ形成されている。
前記カバー部28は、前記各スリップリング26a、26bと軸方向から対向する位置にブラシホルダ30a、30bが軸方向に沿って固定されている。
この各ブラシホルダ30a、30bは、銅材からなる内外一対の四角筒状に形成され、内部には各先端部の先端面が前記各スリップリング26a、26bに摺接する一対の給電用ブラシ31a、31bが軸方向へ摺動自在に収容されている。
前記一対の給電用ブラシ31a、31bは、一般的なカーボンブラシであって、外形が各ブラシホルダ30a、30bの内部の断面形状に倣って断面四角形状に形成されていると共に、前記各ブラシホルダ30a、30bを介して互いに周方向へ離間した位置に配置されている。
また、カバー部28は、図1に示すように、ほぼ中央位置に窓孔28dが貫通形成されている。この窓孔28dは、円形状に形成されて、内径が後述する被検出部51の先端部51bが嵌入可能な内径に形成されている。
また、前記窓孔28dの前記モータ出力軸15側の孔縁には、前記窓孔28dの内径よりも大きな大径溝28eが形成されている。この大径溝28eは、前記カバー部材4を電動モータ12の前端側に組み付けた際に、後述する被検出部51のフランジ部51bが嵌入する逃げ部として機能するようになっている。
さらに、前記カバー部28は、外端面のほぼ中央位置に形成された図外の収容溝の内部には、前記各給電用ブラシ31a、31bを前記スリップリング26a、26b方向へ付勢する付勢部材であるの一対の捩りコイルばね32a、32bが収容されている。
また、前記カバー部28の下端部には、図2に示すように、前記各給電用ブラシ31a、31bに図外のコントロールユニットを介して電源バッテリーから電流を供給する給電用コネクタ33と、回転角度信号を前記コントロールユニットに出力する信号用コネクタ34が並行かつ径方向に沿って突設されている。
前記給電用コネクタ33は、部分的に前記カバー部28の内部に埋設された一対の端子片の各一端部が各ピグテールハーネスを介して第1、第2給電用ブラシ31a、31bの後端部に接続されていると共に、各ピグテールハーネスの外部に露出した図外の他端部がコントロールユニット側の図外の雌コネクタ端子に接続されるようになっている。
一方、前記信号用コネクタ34は、図1に示すように、カバー部28内に埋設された各一端部34aが後述する角度センサ50のプリント基板55の集積回路に電気的に接続されていると共に、外部に露出した他端部34bがコントロールユニット側の図外の雌コネクタ端子に接続されている。
前記キャップ部29は、異形状の円盤プレート状に形成されて、外周縁に形成されたフック状の係止凸部29aが前記カバー部28の外周部側に一体に形成された環状突部内の係止溝に軸方向から係止固定されている。
前記モータ出力軸15の小径部15bと前記カバー部28との間には、モータ出力軸15の回転角度位置を検出する回転角検出機構である角度センサ50が設けられている。
この角度センサ50は、電磁誘導型であって、図1及び図2に示すように、前記モータ出力軸15の小径部15b内に固定された被検出部51と、前記カバー部28のほぼ中央位置に固定されて、前記被検出部51からの検出信号を受信する検出回路52と、から構成されている。
前記被検出部51は、図5にも示すように、合成樹脂材からなるほぼ有底円筒状の支持部51aの軸方向の先端面に固定された3葉形状の薄板磁性材である3つの被検出ロータ53a〜53cを有していると共に、支持部51aの後端部外周に円環状のフランジ部51bが一体に設けられている。
前記被検出ロータ53a〜53cは、励起導体によって形成されて、前記先端部51bの前端面にオーム形状の3つの磁性材を円周方向の120°位置に配置され、全体の外径が前記支持部51aの先端部の外径とほぼ同じに形成されていると共に、該先端部の前端面から露出した状態でモールド固定されている。
この支持部51aは、先端部の一部が、前記カバー部28の前記窓孔28d内に挿入配置されている。これによって、被検出ロータ53a〜53cが窓孔28dを介して後述するプリント基板55の受信コイルと励磁回路に軸方向から微少クリアランスを介して対向配置されている。なお、前記支持部51aの軸方向のほぼ中央位置の外周に形成された環状シール溝に、モータ出力軸15の内周面との間をシールするシールリング54が嵌着固定されている。
前記検出回路52は、前記カバー部28の凹溝の内部に収容固定されたプリント基板55と、該プリント基板55の長手方向の一端部外面に設けられた3つの集積回路(ASIC)56と、該集積回路56と同じ外面の他端部側に設けられた図外の受信コイル及び励磁コイルと、を備えている。
前記プリント基板55の受信、励磁コイルは、前記窓孔28dを介して前記被検出ロータ53a〜53cと軸方向から微小クリアランスを介して直接的に対峙している。
前記検出部51は、受信コイル及び励磁コイルと、被検出ロータ53と受信コイルとの間のインダクタンスの変化を検出してモータ出力軸15の回転角度を集積回路56が検出しこの情報信号をコントロールユニットに出力するようになっている。
前記コントロールユニットは、図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、アクセル開度センサ、さらに前記角度センサ50など各種のセンサ類からの情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出し、これに基づいて機関制御を行うと共に、前記給電用ブラシ31a、31bや各スリップリング26a,26b、切換用ブラシ25a、25b、コミュテータ20などを介してコイル19に通電してモータ出力軸15の回転制御を行うようになっている。
前記減速機構13は、図1〜図3に示すように、偏心回転運動を行う前記偏心軸部37と、該偏心軸部37の外周に設けられた中径ボールベアリング39と、該中径ボールベアリング39の外周に設けられ、前記内歯構成部5の各内歯5a内に転動自在に保持されたローラ40と、該ローラ40を転動方向に保持しつつ径方向の移動を許容する保持器41と、該保持器41と一体の前記従動部材9と、から主として構成されている。
前記偏心軸部37は、モータ出力軸15の大径部15aに軸方向から一体に設けられた円筒状に形成されて、外周面に形成されたカム面37aの回転軸心Yがモータ出力軸15の回転軸心Xから径方向へ僅かに偏心している。
前記中径ボールベアリング39は、ニードルベアリング36の径方向位置で全体がほぼオーバーラップする状態に配置され、内輪39aと外輪39b及び該両輪39a、39bとの間に介装されたボール39cと、該ボール39cを保持する図外のケージと、から構成されている。
前記内輪39aは、前記偏心軸部37の外周面に圧入固定されているのに対して、前記外輪39bは、軸方向で固定されることなくフリーな状態になっている。つまり、この外輪39bは、軸方向の電動モータ12側の一端面がどの部位にも接触せず、また軸方向の他端面がこれに対向する保持器41の背面との間に形成された微小なクリアランスを介してフリーな状態になっている。
外輪39bは、その外周面に前記各ローラ40の外周面が転動自在に当接していると共に、この外周面と前記保持器41のローラ保持部41aの内面との間に形成された円環状のクリアランスを介して中径ボールベアリング39全体が偏心軸部37の偏心回転に伴って径方向へ偏心動可能になっている。
前記保持器41は、前記固定端部9aの外周部前端から前方へ断面ほぼL字形状に折曲形成され、ほぼ軸直角方向へ延出した円筒状のローラ保持部41aを有している。このローラ保持部41aは、隔壁14a方向へ延出していると共に、周方向のほぼ等間隔位置に複数のローラ40をそれぞれ転動自在に保持するほぼ長方形状の複数のローラ保持孔41bが形成されている。このローラ保持孔41bは、前後方向に細長い長方形状に形成され、その全体の数(ローラ40の数)が前記内歯構成部5の内歯5aの全体の歯数よりも少なくなっており、これによって、所定の減速比を得るようになっている。
前記各ローラ40は、鉄系金属によって形成され、前記中径ボールベアリング39の偏心動に伴って径方向へ移動しつつ前記内歯構成部5の内歯5aに嵌入されていると共に、ローラ保持孔41bの両側縁によって周方向にガイドされつつ径方向へ揺動運動するようになっている。
前記チェーンカバー22は、例えばアルミニウム合金材によって一体に形成され、図1に示すように、シリンダヘッド01と図外のシリンダブロックの前端側にタイミングスプロケット1に巻回された図外のタイミングチェーン全体を覆うように上下方向に沿って配置固定されている。
このチェーンカバー22は、前記位相変更機構3が挿通される開口部22aが形成されている。この開口部22aは、内周面22bに内方へ突出した円環状の段差部22cが形成されていると共に、前記内周面22bと前記モータハウジング14の外周面との間には、シール部材であるオイルシール42が介装されている。
そして、前記電動モータ12の給電プレート17の前端側には、図6〜図10に示すように各構成部品を組み付ける際に、前記各スリップリング26a、26bを保護する保護カバー43が着脱自在に設けられている。
この保護カバー43は、例えばポリプロピレン(PP)からなる合成樹脂材によって薄肉一体成形されており、ほぼ円盤状に形成されたカバー本体44と、該カバー本体44の中央位置に貫通形成されて、前記カムボルト10の全体を挿入可能なボルト挿通孔45と、カバー本体44の外側面側であって、外周部と前記ボルト挿通孔44と間に一体に設けられた4つの摘み部46と、前記給電プレート17側の内側面側であって、前記各摘み部46とボルト挿通孔45との間に形成されたほぼ円筒状の係脱部である筒状突部47と、から主として構成されている。
前記カバー本体44は、外周部に径方向幅が狭い円環状の円環部であるフランジ片48が一体に形成されている。このフランジ片48は、図7及び図10に示すようにカバー本体44の外周縁からクランク状に折曲されて、給電プレート17の前端面方向へ軸方向に沿って突設されていると共に、その突出量は前記筒状突部47よりも小さく設定されている。また、このフランジ片48は、その外径dがモータハウジング14の外径よりも小さく形成されている。
前記ボルト挿通孔45は、その内径が前記カムボルト10の頭部10aの外径よりも大きく形成されて、該頭部10aを含むカムボルト10全体が挿通可能になっている。
前記各摘み部46は、カバー本体44の円周方向のほぼ90°のほぼ等間隔位置に設けられて、それぞれが平面視ほぼ矩形状に形成されていると共に、外方向へ膨出して断面ほぼ横U字形状に形成されている。また、この各摘み部46は、作業員が指で摘み易いように、その突出量が比較的大きく設定されていると共に、内周面46aが円弧状に形成されている。
前記筒状突部47は、図10に示すように、カバー本体44の形成位置から給電プレート17方向(内側)へ突出して、横断面ほぼコ字形状に折曲形成されていると共に、内周面の前端側に4つの係止部である係止突起47aが周方向の等間隔位置に形成されている。この各係止突起47aは、図11にも示すように、それぞれ筒状突部47の内周面から内方へ突設されていると共に、前記モータ出力軸15の小径部15bの係止溝15cに外側から弾性的に係合するようになっている。これによって、保護カバー43全体がモータ出力軸15の小径部15bの先端部側に保持されるようになっている。
また、筒状突部47が給電プレート17方向に突出していることによって、各係止突起47aが小径部15bの係止溝15cに係合した状態では、図7に示すように、カバー本体44の内面と給電プレート17の前端面との間に軸方向幅が比較的大きな円盤状の隙間(凹部)である第1空間部C1が形成されている。また、この状態で前記フランジ片48の後面との間にも軸方向幅が比較的小さな円環状の隙間(凹部)である第2空間部C2が形成されるようになっている。
したがって、カバー本体44の内面は、前記第1空間部C1によって各スリップリング26a、26bの表面と非接触状態になっている。一方、フランジ片48の後面も第2空間部C2によって給電プレート17の外周部前端面と非接触状態になっている。つまり、前記筒状突部47は、カバー本体44やフランジ片48の形成位置よりもモータ出力軸15方向へ突出形成されて、この突出した先端側で小径部15bに係止していることから、この突出ずれ分によって第1、第2空間部C1,C2の隙間を維持する隙間維持機構が構成されている。
前記カバー本体44の外周部、つまり前記フランジ片48より内側には、円環状の第1補強部49aが一体に形成されている。また、カバー本体44の前記各摘み部46の間には、第2補強部49bが一体に形成されている。
前記第1補強部49aは、図10に示すように、横断面ほぼ半円形状に形成されてカバー本体44から外側へ膨出している。一方、第2補強部49aは、同じく横断面ほぼ半円形状に形成されてカバー本体44から外側へ膨出していると共に、各摘み部46の両側を円周方向に沿って繋ぐように配置されている。
〔各構成部品の組み付け方法〕
以下、各構成部品を組み付ける方法について説明する。まず、図6に示すように、内部に減速機構13の部品が組み込まれたスプロケット本体1aと、内部にモータ出力軸15や鉄心ロータ18などの部品が組み込まれたモータハウジング14及び保持プレート8の三者を、6本のボルト7によって軸方向から一緒に共締めにより締結固定してユニット化しておく。
次に、前記モータハウジング14の前端部に予め設けられた給電プレート17の前端側に、前記保護カバー43を配置すると共に、図7A,Bに示すように、該保護カバー43の筒状突部47の内周面を前記モータ出力軸15の小径部15bの外周面に押し込んで前記各係止突起47aを係止溝15cに弾性的に係合させる。
この状態では、保護カバー43は、カバー本体44の内面及びフランジ片48の内面が前記第1空間部C1と第2空間部C2を介して給電プレート17の前端面、つまり各スリップリング26a、26bの表面とは非接触状態で保持されている。
その後、図7Aに示すように、カムシャフト2の一端部2aに、アダプタ11を介して前記電動モータ12などの位相変更機構3の前記ユニット体を位置決めしながら軸方向から当接させる。
次に、前記カムボルト10を、図7Aに示すように、前記保護カバー43のボルト挿通孔45に軸部10bの先端側から挿入して、そのままモータ出力軸15の内部と従動部材9の円筒部9bの内部及びカムシャフト2の一端部2aの内部に渡って挿入する。続いてカムボルト10の軸部10b先端側の雄ねじ部10cをカムシャフト2の雌ねじ孔2cに螺着締結することによって、電動モータ12などの位相変更機構3のユニット体をカムシャフト2の一端部2aに固定する。
その後、図11に示すように、チェーンケース22を、開口部22aを介して電動モータ12の前方側からモータハウジング14の外周に被嵌する。このとき、予め前記チェーンケース22の開口部22aの内周面22bに、オイルシール42を、外周側の剛性のある基部42aを介して段差部22cに突き当たるまで軸方向へ移動させて、軸方向の位置決めを行いながら圧入固定しておく。
したがって、チェーンケース22をモータハウジング14に被嵌するときには、前記オイルシール42の内周側のシール部42bを、互いの軸心を合わせながらモータハウジング14の外周面14dに摺接させつつ段差部22c位置まで移動させるが、このとき、保護カバー43のフランジ片47の外径dがモータハウジング14の外径よりも小さいことから、フランジ片48の外周縁に引っ掛かることなく、スムーズに移動させることができる。換言すれば、保護カバー43を取り付けたままの状態で、カムボルト10の締結とオイルシール42が取付られたチェーンケース22を内燃機関に固定することができるようになっており、カバー部材4を取り付ける直前まで各スリップリング26a、26bを保護することができる。
前記チェーンケース22を、内燃機関にボルト固定した後は、図12に示すように、前記保護カバー43のいずれかの摘み部46を指で摘んで軸方向外側へ引っ張ればと、前記筒状突部47の各係止突起47aが内方へ弾性変形してモータ出力軸15の係止溝15cから外れる。これによって、保護カバー43全体がモータ出力軸15から容易に取り外すことができる。
その後、図1に示すように、予め給電用ブラシ31a、31bや角度センサ50の検出回路52などの各部品が保持された前記カバー部材4を、前記モータハウジング14の前端側に位置決めしながら配置すると共に、前記4つのボルト挿通孔28cに挿通されたボルトによって前記チェーンケース22に固定する。これによって、各構成部品の組み付け作業が完了する。
〔本実施形態の作動〕
以下、本実施形態におけるバルブタイミング制御装置の作動について簡単に説明する。まず、機関のクランクシャフトの回転駆動に伴ってタイミングチェーンを介してタイミングスプロケット1が回転し、その回転力が内歯構成部5を介してモータハウジング14に伝達されて、該モータハウジング14が同期回転する。一方、前記内歯構成部5の回転力が、各ローラ40から保持器41及び従動部材9を経由してカムシャフト2に伝達される。これによって、カムシャフト2のカムが吸気弁を開閉作動させる。
機関始動後の所定の機関運転時には、コントロールユニットからの制御電流が給電用ブラシ31a、31bや各スリップリング26a,26bなどを介して電動モータ12のコイル19に通電されてモータ出力軸15が回転駆動され、この回転力が減速機構13を介してカムシャフト2に対し減速された回転力が伝達される。
これにより、タイミングスプロケット1に対してカムシャフト2が正逆相対回転して相対回転位相が変換されて、吸気弁の開閉タイミングを進角側あるいは遅角側に変換制御するのである。このように、吸気弁の開閉タイミングが進角側あるいは遅角側へ最大に変換されることによって、機関の燃費や出力の向上が図れる。
そして、本実施形態では、前述したように、各構成部品の組み付ける際には、保護カバー43を、各スリップリング26a、26bの表面全体を覆う形で予めモータ出力軸15に一時的に取り付けておくことによって、各スリップリング26a、26bの表面に対するオイルの付着や他部品の干渉を十分に回避することができる。
つまり、例えば、位相変更機構3のユニット体をカムシャフト2の一端部2aにカムボルト10によって固定する場合などにおいて、誤って該カムボルト10の軸部10b先端が各スリップリング26a、26b側に接触しようとしても保護カバー43によってその接触(干渉)を確実に回避できる。
特に、給電プレート17の前端面と保護カバー43の内面との間には、図7Aに示すように、第1空間部C1と第2空間部C2が形成されて、保護カバー43(カバー本体44)の内面と各スリップリング26a、26bの表面との接触も回避されていることから、たとえ、保護カバー43の外面に外部から比較的強い力が加わっても、この力を各空間部C1、C2によって吸収することができる。つまり、前記隙間維持機構によって第1、第2空間部C1,C2の隙間が維持されることから、各スリップリング26a、26bの表面に対する干渉を確実に回避できる。
また、前記第1空間部C1と第2空間部C2の軸方向幅が異なり、径方向外側の第2空間部C2の方が小さくなっていることから、保護カバー43に外部から比較的大きな軸方向への力が加わった場合は、保護カバー43が筒状突部47を中心として撓み変形して、第2空間部C2側のフランジ片48の内端面が給電プレート17の前端面の外周部に当接して、それ以上の内方への撓み変形が抑制され、第2空間部C1は維持される。これによって、保護カバー43(カバー本体44)の内面と各スリップリング26a、26bとの接触が抑制される。この結果、比較的大きな軸方向の力にも十分に対応することができる。
さらに、保護カバー43は、カバー本体44の内外周に前記第1補強部49aと第2補強部49bが一体に形成されていることから、全体の剛性が比較的大きくなっている。このため、保護カバー43に対して他部品が干渉しても形状が変形したり潰れたりすることなく、原形状が適度に保持された状態になるので安定した保護が可能になる。
特に、前記第2補強部49bは、前記各摘み部46の基部を円周方向から繋ぐように配置されているので、カバー本体44ばかりか各摘み部46の基部側の剛性も高くなる。これによって、前述したように、いずれかの摘み部46を摘んで引っ張って保護カバー43をモータ出力軸15から取り外す際に、その引っ張り力を各係止突起47aに対してダイレクトに伝達できるので、その取り外し作業が容易になる。
また、各補強部49a、49bによる形状保持効果によって、保護カバー43を取り付ける際にも不用意に変形することが無いことから、該取り付け作業も容易になる。
さらに、前記筒状突部47の各係止突起47aは、弾性変形可能に形成されていることから、小径部15bの係止溝15cへの係止作業を軸方向から押し込んでワンタッチで行えるので、この点でも保護カバー43の取り付け作業が容易になる。
また、前記摘み部46は、内部が空洞になっているので摘んだ際に潰れる場合もあるが、この潰れを利用して摘み力を高めることができるので、保護カバー43を取り外し易くなる。
〔第2実施形態〕
図13A、Bは第2実施形態を示し、第1実施形態の構成を前提として、保護カバー43のボルト挿通孔45の孔縁に、モータ出力軸15の小径部15bの内周面に嵌入当接する円筒部45aが一体に設けられている。
この円筒部45aは、軸方向長さL1が前記筒状突部47の軸方向長さよりも長く形成されて、小径部15bの内周面15dに沿って延設されている。
したがって、この実施形態によれば、保護カバー43を小径部15bに取り付ける際には、まず、前記円筒部45aを小径部15bの内周面15dの先端側に当接させてそのまま軸方向から押し込む。そうすると、円筒部45aが小径部15bの内周面15dに摺接しながら移動すると共に、筒状突部47の各係止突起47aが係止溝15cに係止する。
よって、保護カバー43は、各係止突起47aによる係止状態と筒状突部円筒部45aとによって前記小径部15cの先端部を内外で挟持状態に嵌合する。このため、保護カバー43を、小径部15bに対して安定かつ確実に取り付けることが可能になる。
しかも、保護カバー43が取り付けられた状態で、前記カムボルト10を軸部10b側からボルト挿通孔45に挿入すると、円筒部45aによってカムボルト10がモータ出力軸15内部に案内される形になる。
このため、カムボルト10の挿通性が良好になり、カムシャフト2に対する位相変更機構3の組み付け作業能率が向上する。
なお、前記保護カバー43を、円筒部45aのみによって小径部15bに取り付けることも可能になるので、場合によっては前記各係止突起47aや係止溝15cを廃止することもできる。この結果、製造作業能率の向上が図れる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記駆動回転体としては、前記タイミングスプロケットの他に、タイミングプーリなどであっても良い。
また、前記保護カバー43は、摘み部47などの形状や数また材質などは前記実施形態のものに限定されるものではなく、任意に変更することも可能である。
さらに、前記保護カバー43をモータハウジング14の前端部のいずれの箇所に着脱自在に設けられれば、モータ出力軸15以外の部位に取り付けることも可能である。
本発明の別の好ましい態様として、クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、該駆動回転体の径方向内側に設けられ、カムシャフトに固定された従動回転体と、前記駆動回転体と一体に設けられ、モータ出力軸の回転によって前記駆動回転体に対する従動回転体の相対回転位相を変更する電動モータと、該電動モータのモータハウジングの前端側に設けられ、電源に接続された給電用ブラシが摺接して前記電動モータに通電する円環状のスリップリングと、前記モータハウジングの前方側に隙間を介して前記スリップリング全体を覆うように配置され、前記電動モータの前端部に着脱自在に取り付けられた保護カバーと、を備えている。
さらに、別の好ましい態様としては、前記従動回転体は、円筒状に形成された前記モータ出力軸の先端開口から内部に挿入されたカムボルトによって前記カムシャフトに固定されている一方、前記保護カバーは、ほぼ中央位置に前記カムボルトを前記モータ出力軸の先端開口方向へ挿入案内するボルト挿入孔が形成されている。
さらに別の好ましい態様として、前記保護カバーは、前記ボルト挿通孔の孔縁部が前記モータ出力軸の先端部に着脱自在に取り付けられている。
別の好ましい態様として、前記保護カバーに、該保護カバーに外部から前記スリップリング方向へ押圧された押圧力に抗して前記隙間を維持する隙間維持機構が設けられている。
別の好ましい態様として、前記隙間維持機構は、円盤状に形成された前記保護カバーの内周部に一体に有し、前記モータ出力軸の先端部に係脱する円筒状の係脱部と、保護カバーの外周部に一体に有し、前記モータハウジング方向へ突出した円環部と、から構成され、
前記円環部は、モータハウジング方向への突出量が前記係脱部の前記モータ出力軸方向への突出量よりも小さい。
別の好ましい態様として、前記係脱部と円環部との間の前記スリップリングと対向する位置に円環状の凹部が形成されている。
別の好ましい態様として、前記保護カバーの前記スリップリングと反対側の外側面に、凸状の摘み部が設けられている。
さらに別の好ましい態様として、少なくとも前記駆動回転体を覆うチェーンケースと前記モータハウジングとの間にシール部材が設けられていると共に、前記保護カバーの外径は、前記シール部材の内径よりも小さく形成されている。
前記摘み部は、前記モータハウジングの外周よりも径方向内側に配置されている。
前記摘み部は、保護カバーの円周方向のほぼ等間隔位置に4つ設けられている。
前記摘み部は、ほぼ円弧状に形成されている。
前記係脱部は、内周面に前記モータ出力軸の先端部の外周面に形成された係合溝に係合する係止突部が一体に設けられている。
前記係止突部は、係脱部の内周面の円周方向のほぼ等間隔位置に4つ設けられている。
前記保護カバーは、前記スリップリングと反対側の外側面の外周側に円環状の第1補強リブが突設されていると共に、該第1補強リブよりも内周側に円環状の第2補強リブが突設されている。
前記第2補強部は、前記各摘み部の円周方向の両側を連結するように設けられている。
さらに、別の好ましい態様としては、クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、該駆動回転体の径方向内側に設けられ、カムシャフトにカムボルトによって固定された従動回転体と、前記駆動回転体と一体に設けられ、円筒状のモータ出力軸の回転によって前記駆動回転体に対する従動回転体の相対回転位相を変更する電動モータと、該電動モータのモータハウジングの前端側に設けられ、電源に接続された給電用ブラシが摺接して前記電動モータに通電する円環状のスリップリングと、機関のチェーンケースに固定され、前記モータハウジングの前端を覆うと共に、前記給電用ブラシが設けられたカバー部材と、前記チェーンケースに固定されて、該チェーンケースとモータハウジングの外周面との間をシールするシール部材と、前記モータハウジングの前方側に前記スリップリング全体を覆うように配置され、中央に前記カムボルトを挿入案内するボルト挿入孔が形成されていると共に、前記モータ出力軸の先端部に着脱自在に取り付けられた保護カバーと、を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置の組み付け方法において、
前記モータ出力軸の先端部に前記保護カバーが取り付けられた状態で、前記カムボルトを前記保護カバーのボルト挿入孔からモータ出力軸の内部に挿入して前記従動回転体をカムシャフトに固定する工程と、
予め前記シール部材が固定された前記チェーンケースを、前記モータハウジングの外周面に前記シール部材の内周部を摺接させて所定位置で機関の関連部材に固定する工程と、
その後、前記保護カバーを、前記モータ出力軸の先端部から取り外す工程と、
続いて、前記カバー部材をモータハウジングの前端側を覆いつつ前記チェーンケースに固定する工程と、を有している。
1…タイミングスプロケット(駆動回転体)
1a…スプロケット本体
2…カムシャフト
3…位相変更機構
4…カバー部材
5…内歯構成部
9…従動部材(従動回転体)
12…電動モータ
13…減速機構
14…モータハウジング
15…モータ出力軸
15a…大径部
15b…小径部
15c…係止溝
17…給電プレート
26a、26b…スリップリング
28…カバー部
30a、30b…ブラシホルダ
31a、31b…給電用ブラシ
42…オイルシール(シール部材)
43…保護カバー
44…カバー本体
45…ボルト挿通孔
45a…円筒部
46…摘み部
47…筒状突部
47a…係止突起(係脱部)
48…フランジ片(円環部)
49a、49b…第1、第2補強部
C1、C2…第1空間部、第2空間部(隙間)

Claims (16)

  1. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    該駆動回転体の径方向内側に設けられ、カムシャフトに固定された従動回転体と、
    前記駆動回転体と一体に設けられ、モータ出力軸の回転によって前記駆動回転体に対する従動回転体の相対回転位相を変更する電動モータと、
    該電動モータのモータハウジングの前端側に設けられ、電源に接続された給電用ブラシが摺接して前記電動モータに通電する円環状のスリップリングと、
    前記モータハウジングの前方側に隙間を介して前記スリップリング全体を覆うように配置され、前記電動モータの前端部に着脱自在に取り付けられた保護カバーと、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記従動回転体は、円筒状に形成された前記モータ出力軸の先端開口から内部に挿入されたカムボルトによって前記カムシャフトに固定さる一方、
    前記保護カバーは、前記カムボルトを前記モータ出力軸の先端開口方向へ挿入案内するボルト挿入孔が形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記保護カバーは、前記ボルト挿通孔の孔縁部が前記モータ出力軸の先端部に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記保護カバーに、該保護カバーに外部から前記スリップリング方向へ押圧された押圧力に抗して前記隙間を維持する隙間維持機構が設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記隙間維持機構は、円盤状に形成された前記保護カバーの内周部に一体に有し、前記モータ出力軸の先端部に係脱する円筒状の係脱部と、保護カバーの外周部に一体に有し、前記モータハウジング方向へ突出した円環部と、から構成され、
    前記円環部は、モータハウジング方向への突出量が前記係脱部の前記モータ出力軸方向への突出量よりも小さいことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記係脱部と円環部との間の前記スリップリングと対向する位置に円環状の凹部が形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  7. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記保護カバーの前記スリップリングと反対側の外側面に、凸状の摘み部が設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    少なくとも前記駆動回転体を覆うチェーンケースと前記モータハウジングとの間にシール部材が設けられていると共に、
    前記保護カバーの外径は、前記シール部材の内径よりも小さく形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記摘み部は、前記モータハウジングの外周よりも径方向内側に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  10. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記摘み部は、保護カバーの円周方向のほぼ等間隔位置に4つ設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  11. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記摘み部は、円弧状に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  12. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記係脱部は、内周面に前記モータ出力軸の先端部の外周面に形成された係合溝に係合する係止突部が一体に設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  13. 請求項12に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記係止突部は、係脱部の内周面の円周方向のほぼ等間隔位置に4つ設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  14. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記保護カバーは、前記スリップリングと反対側の外側面の外周側に円環状の第1補強リブが突設されていると共に、該第1補強リブよりも内周側に円環状の第2補強リブが突設されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  15. 請求項14に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記第2補強部は、前記各摘み部の円周方向の両側を連結するように設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  16. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    該駆動回転体の径方向内側に設けられ、カムシャフトにカムボルトによって固定された従動回転体と、
    前記駆動回転体と一体に設けられ、円筒状のモータ出力軸の回転によって前記駆動回転体に対する従動回転体の相対回転位相を変更する電動モータと、
    該電動モータのモータハウジングの前端側に設けられ、電源に接続された給電用ブラシが摺接して前記電動モータに通電する円環状のスリップリングと、
    機関のチェーンケースに固定され、前記モータハウジングの前端を覆うと共に、前記給電用ブラシが設けられたカバー部材と、
    前記チェーンケースに固定されて、該チェーンケースとモータハウジングの外周面との間をシールするシール部材と、
    前記モータハウジングの前方側に前記スリップリング全体を覆うように配置され、中央に前記カムボルトを挿入案内するボルト挿入孔が形成されていると共に、前記モータ出力軸の先端部に着脱自在に取り付けられた保護カバーと、
    を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置の組み付け方法において、
    前記モータ出力軸の先端部に前記保護カバーが取り付けられた状態で、前記カムボルトを前記保護カバーのボルト挿入孔からモータ出力軸の内部に挿入して前記従動回転体をカムシャフトに固定する工程と、
    予め前記シール部材が固定された前記チェーンケースを、前記モータハウジングの外周面に前記シール部材の内周部を摺接させて機関の関連部材に固定する工程と、
    その後、前記保護カバーを、前記モータ出力軸の先端部から取り外す工程と、
    続いて、前記カバー部材をモータハウジングの前端側を覆いつつ前記チェーンケースに固定する工程と、
    を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の組み付け方法。
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