JP2017224457A - 二次電池の拘束システム - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の寿命を延ばすこと【解決手段】ここで提案される二次電池の拘束システム200は、少なくともNi、Co、およびMnを含む複合酸化物からなる正極活物質粒子を含む正極活物質層を備えた電極体と、電極体を収容した電池ケース12とを有する二次電池10に適用される。制御装置206は、記憶部206aと、演算部206bと、操作部206cとを備えている。記憶部は、二次電池の活性化エネルギーの初期値Aを記憶している。演算部は、電流センサ203から取得された電流値と、電圧センサ204から取得された電圧値とに基づいて、任意に定められる所定時の二次電池の活性化エネルギーBを算出する。操作部は、記憶部に記憶された活性化エネルギーの初期値Aと演算部で算出された活性化エネルギーBとの比(B/A)が、予め定められた閾値よりも高い場合に、拘束圧が大きくなるように圧調整機構202を操作する。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の拘束システムに関する。
特開2011−257314号公報には、二次電池の劣化を判定する劣化判定方法が開示されている。同公報の劣化判定方法では、二次電池の内部抵抗を取得する。その内部抵抗が劣化判断の閾値である劣化閾値以上であった場合には、予め定められた待機時間が経過するまで待機し、待機時間が経過後で、再度内部抵抗を取得する。そして、1回目に取得された内部抵抗と、2回目に取得された内部抵抗とを比較し、内部抵抗が回復したか否かを判定する。内部抵抗が回復したと判定された場合には、劣化が生じていないと判断される。内部抵抗が回復していないと判定された場合には、内部抵抗の上昇が一時的なものではなく、劣化が生じたものと判断される。
特開2005−149793号公報には、二次電池を充放電する際の上限温度の算出方法が提案されている。同公報では、二次電池の使用温度とその温度での容量低下から、電池劣化を引き起こす主要な副反応の活性化エネルギーを求め、当該活性化エネルギーが変化したときの充放電温度を充放電の上限温度とすることが提案されている。
特開2013−131392号公報には、リチウムイオン二次電池をハイレートで充放電させた場合に、正極活物質粒子として用いられているリチウム遷移金属酸化物の結晶が急速な体積変化を起こすこと、および、結晶界面に割れが生じることなどが開示されている。
特開2011−257314号公報 特開2005−149793号公報 特開2013−131392号公報
ところで、二次電池は、寿命が長くなるように適切に使用されることが望ましい。ここでは、少なくともNi、Co、およびMnを含む複合酸化物からなる正極活物質粒子が用いられた二次電池について、寿命を延ばすことができるシステムを提案する。
ここで提案される二次電池の拘束システムは、少なくともNi、Co、およびMnを含む複合酸化物からなる正極活物質粒子を含む正極活物質層を備えた電極体と、電極体を収容した電池ケースとを有する二次電池に適用される。かかる二次電池の拘束システムは、二次電池と、拘束部材と、圧調整機構と、電流センサと、電圧センサと、制御装置とを備えている。
拘束部材は、電池ケースに取り付けられ、電池ケースを拘束する部材である。圧調整機構は、拘束部材に設けられ、拘束部材によって電池ケースに作用する拘束圧を調整する機構である。電流センサは、二次電池に流れる電流を検知するセンサである。電圧センサは、二次電池に印加された電圧を検知するセンサである。
制御装置は、記憶部と、演算部と、操作部とを備えている。ここで、記憶部は、二次電池の活性化エネルギーの初期値Aを記憶する。演算部は、電流センサから取得された電流値と、電圧センサから取得された電圧値とに基づいて、任意に定められる所定時の二次電池の活性化エネルギーBを算出する。操作部は、記憶部に記憶された活性化エネルギーの初期値Aと演算部で算出された活性化エネルギーBとの比(B/A)が、予め定められた閾値よりも高い場合に、拘束圧が大きくなるように圧調整機構を操作する。
ここで提案される二次電池の拘束システムによれば、活性化エネルギーBと活性化エネルギーの初期値Aとの比(B/A)が、予め定められた閾値よりも大きい場合に拘束圧が高くなる。そして、二次電池の活性化エネルギーが低くなる。二次電池の活性化エネルギーが低く抑えられることによって、正極活物質粒子に割れが生じるのが抑制され、二次電池に不可逆的な劣化が進むのが抑制される。
図1は、ここで提案される二次電池の拘束システムの構成例の模式図である。 図2は、ここで提案される二次電池の構成例を模式的に示す断面図である。 図3は、活性化エネルギーとしての傾きを示すグラフである。 図4は、拘束荷重(拘束圧)と活性化エネルギーとの関係を示すグラフである。 図5は、拘束荷重比率と活性化エネルギー比率との関係を示すグラフである。 図6は、ここで提案される二次電池の拘束システムのフローチャートである。
以下、ここで提案される二次電池の拘束システムの一実施形態を説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。本発明は、特に言及されない限りにおいて、ここで説明される形態に限定されない。
図1は、ここで提案される二次電池の拘束システムの構成例の模式図である。図2は、ここで提案される二次電池の構成例を模式的に示す断面図である。
図1に示す形態では、二次電池の拘束システム200は、複数の二次電池10を組み合わせた組電池100に適用されている。ここで、二次電池10は、例えば、図2に示すように、電極体11と、電極体11を収容した電池ケース12とを有している。電極体11は、少なくともNi、Co、およびMnを含む複合酸化物からなる正極活物質粒子を含む正極活物質層53を備えている。二次電池10は、電極体11と、電池ケース12とを備えている。電池ケース12は、ケース本体12aと、蓋12bと、電極端子13,14とを備えている。
電極体11は、例えば、正極シート50と、負極シート60と、セパレータ72,74とを有している。図2に示された形態では、正極シート50は、正極集電箔51と、正極活物質層53とを有している。正極集電箔51は、帯状のシート(例えば、アルミニウム箔)である。正極集電箔51には、幅方向片側の縁に沿って露出部52が設定されている。正極集電箔51の両面には、露出部52を除いて正極活物質層53が形成されている。負極シート60は、負極集電箔61と、負極活物質層63とを有している。負極集電箔61は、帯状のシート(例えば、銅箔)である。負極集電箔61には、幅方向片側の縁に沿って露出部62が設定されている。負極集電箔61の両面には、露出部62を除いて負極活物質層63が形成されている。
正極シート50と負極シート60とは、長さ方向の向きを揃え、セパレータ72、74を挟んで正極活物質層53と負極活物質層63とが対向するように重ねられている。この際、セパレータ72、74の幅方向の片側に正極集電箔51の露出部52がはみ出て、セパレータ72、74の幅方向の反対側に負極集電箔61の露出部62がはみ出るように、正極シート50と負極シート60とが重ねられている。正極シート50と負極シート60とセパレータ72、74は、上記のように重ねられた状態で正極シート50の短幅に沿って設定された捲回軸WLの周りに捲回されている。電極体11の捲回軸WLに沿った片側には、セパレータ72、74から正極集電箔51の露出部52がはみ出ている。反対側には、セパレータ72、74から負極集電箔61の露出部62がはみ出ている。
ケース本体12aは、電極体11を収容する部材である。図2に示された形態では、ケース本体12aは、一側面が開口した有底直方体形状を有している。蓋12bは、開口した一側面に取り付けられ、ケース本体12aの開口を塞ぐ部材である。かかる蓋12bは、ケース本体12aの開口周縁に溶接されている。ケース本体12aおよび蓋12bには、例えばアルミニウムやアルミニウム合金や鉄鋼(SUS材)等の、適度な強度を有する軽量な金属材料からなるものが好適に用いられる。
この実施形態では、電極端子13,14は、図2に示すように、蓋12bの長手方向の両側部に設けられている。電極端子13,14は、電池ケース12内に延びた内部端子13a,14aと、電池ケース12の外に配置された外部端子13b,14bとを備えている。内部端子13a,14aと、外部端子13b,14bとは、絶縁性を有するガスケット13d,14dを介在させて蓋12bに取り付けられている。内部端子13a,14aと外部端子13b,14bとは、蓋12bの内側と外側で蓋12bを挟むように配置され、蓋12bを貫通するかしめ部材13c,14cで蓋12bに固定されるとともに、電気的に接続されている。正極の内部端子13aの先端部13a1に、正極集電箔51の露出部52が溶接されている。負極の内部端子14aの先端部14a1に、負極集電箔61の露出部62が溶接されている。
図2に示された形態では、ケース本体12aは、角型のケースであり、扁平な長方形の収容領域を有している。電極体11は、捲回軸WLを含む一平面に沿った扁平な形状でケース本体12aに収容されている。電極体11が収容された後で、ケース本体12aには蓋12bが取り付けられる。ケース本体12aおよび蓋12bと、電極体11との間には、絶縁フィルム(図示省略)が介在し、ケース本体12aおよび蓋12bと、捲回電極体11とは絶縁されている。蓋12bには、安全弁30や注液孔32が設けられており、注液孔32にはキャップ材33が取り付けられている。電解液80は、注液孔32からケース本体12aに注入される。注液孔32は、電解液80が注入された後で、キャップ材33が取り付けられることによって塞がれる。
なお、ここでは、電極体として、正極シート50と負極シート60とセパレータ72、74とが重ねられて捲回軸WLの周りに捲回された捲回電極体11(いわゆる捲回型の電極体)が例示されている。電極体の構造はこれに限定されない。例えば、予め定められた形状の正極シート50と負極シート60とが、セパレータを介在させて重ねられた、いわゆる積層型の電極体(「積層電極体」とも称される。)が採用されていてもよい。また、図2では、アルミニウム、アルミニウム合金あるいは鉄鋼(SUS材)等からなる直方体のケース本体12aと、蓋12bとを備えた電池ケース12が例示されている。電池ケース12の構造は、これに限定されず、例えば、袋状のラミネートケースで構成してもよい。
ここで、正極活物質層53には、少なくともNi、Co、およびMnを含む複合酸化物からなる正極活物質粒子が含まれている。少なくともNi、Co、およびMnを含む複合酸化物としては、例えば、少なくともNi、Co、およびMnを含むリチウム遷移金属酸化物(以下、LiNiCoMn酸化物ともいう。)が挙げられる。上記LiNiCoMn酸化物の好適例として、例えば、一般式(I):Li1+xNiCoMn(1−y−z)M0;で表される層状構造を有するリチウム遷移金属酸化物が挙げられる。ここで、式(I)中のM0は、例えば、Al,Cr,Fe,V,Mg,Ca,Na,Ti,Zr,Nb,Mo,W,Cu,Zn,Ga,In,Sn,La,Ce,BおよびFからなる群から選択される一種または二種以上であり得る。式(I)中のaは、0<a<0.05であり得る。式(I)中のx,y,およびzは、それぞれ、0.05≦x≦0.2;0.3≦y<0.9;および、0.1<z<0.4;を満たすことが好ましい。例えば、Ni、Co、およびMnを概ね同量づつ含むLiNiCoMn酸化物を好ましく使用することができる。
二次電池の拘束システム200は、図1に示すように、複数の二次電池10を組み合わせた組電池100に適用されている。ここで二次電池10は、直方体形状の電池ケース12の幅広い面を対向させて重ねられている。図1に示す例では、組電池100は、3つの二次電池10で構成されているが、組電池100を構成する二次電池10の数は、これに限定されない。組電池100を構成する二次電池10(単電池)の数は、例えば、10個以上、好ましくは10〜30個程度、例えば20個であり得る。組電池100を構成する複数の二次電池10は、隣接する二次電池10において正極端子13および負極端子14が隣接するように、正極端子13および負極端子14の配置を、交互に反転させつつ、電池ケース12の幅広な面を対向させて重ねられている。隣接する二次電池10の間には、図示は省略するが、スペーサや冷却板が介在されていてもよい。組電池100を構成する二次電池10のうち、隣接する二次電池10はバスバー102によって電気的に接続されている。バスバー102は、隣接する二次電池10の正極端子13と負極端子14とを接続しており、二次電池10が順に直列に接続されることによって、所望する電圧の組電池100が構築されている。
二次電池10を拘束する拘束システム200は、図1に示すように、拘束部材201と、圧調整機構202と、電流センサ203と、電圧センサ204と、温度センサ205と、制御装置206とを備えている。
拘束部材201は、電池ケースに取り付けられ、電池ケースを拘束する部材である。この実施形態では、二次電池10は、上述のように組電池100で構成されている。拘束部材201は、組電池100を構成する複数の二次電池10の電池ケース12に取り付けられ、各二次電池10の電池ケース12を拘束している。拘束部材201は、例えば、エンドプレート201a,201bと、拘束ベルト201c,201dとを備えている。エンドプレート201a,201bは、組電池100の両端に配置された二次電池10に当てられる部材である。拘束ベルト201c,201dは、両端のエンドプレート201a,201bに架け渡された部材である。
圧調整機構202は、拘束部材201に設けられた機構であり、拘束部材201によって電池ケース12に作用する拘束圧を調整する。圧調整機構202は、例えば、拘束ベルト201c,201dに対するエンドプレート201a,201bの取り付け位置を操作しうるように、拘束ベルト201c,201dの端部に取り付けられたボールねじ機構202aと、当該ボールねじ機構202aを操作するサーボモータ202bによって具現化されうる。この場合、サーボモータ202bを操作することによってボールねじ機構202aが操作され、拘束ベルト201c,201dに取り付けられた両端のエンドプレート201a,201bの距離が調整される。エンドプレート201a,201bの距離が調整されることによって、組電池100の二次電池10には、配列された方向に作用する拘束圧が調整される。また、二次電池10の電池ケース12に拘束圧が作用することによって、電池ケース12に収容された捲回電極体11にも拘束圧が作用する。
この実施形態では、二次電池10の電池ケース12に面圧センサ202c1〜202c3が取り付けられている。面圧センサ202c1〜202c3は、電池ケース12にエンドプレート201aが当たる面の中央部と、両側の3箇所にそれぞれ取り付けられている。かかる面圧センサ202c1〜202c3から取得される電池ケース12に作用している拘束圧の情報に基づいて、ボールねじ機構202aが操作される。ボールねじ機構202aが操作されることによって、電池ケース12に作用する拘束圧が調整される。ここでは、圧調整機構202は、拘束部材201によって電池ケース12に作用する拘束圧を調整する機構として説明している。圧調整機構202は、二次電池10に作用する拘束荷重を調整する機構として、実質的に機能している。
図1に示す例では、組電池100を構成する複数の二次電池10は、直列に接続されている。組電池100は、パワーコントロールユニット120に接続されている。パワーコントロールユニット120は、発電機やモーターなどの外部装置(図示省略)に接続されている。パワーコントロールユニット120は、種々の制御を行なう制御装置であり、CPUなどの電気的な演算装置と、メモリーなどの記憶装置とを備えている。ここで、組電池100に対して、パワーコントロールユニット120は、予め定められたプログラムに沿って充電と放電を制御する。
電流センサ203は、二次電池10に流れる電流を検知するセンサである。電圧センサ204は、二次電池10に印加された電圧を検知するセンサである。温度センサ205は、二次電池10に取り付けられており、二次電池10の温度を検知するセンサである。ここで、電流センサ203および電圧センサ204は、それぞれ組電池100に接続された電気配線に設けられているとよい。電流センサ203、電圧センサ204および温度センサ205は、それぞれパワーコントロールユニット120に電気的に接続されている。各センサで検知された検知信号は、パワーコントロールユニット120に送られる。
制御装置206は、記憶部206aと、演算部206bと、操作部206cを備えている。この実施形態では、圧調整機構202を操作する制御装置206は、パワーコントロールユニット120に組み込まれている。制御装置206において実行される処理および機能は、パワーコントロールユニット120に予め記憶されたプログラムによって具現化される。なお、圧調整機構202を操作する制御装置206は、パワーコントロールユニット120とは別に設けられたコンピュータによって具現化されてもよい。
記憶部206aは、二次電池10の活性化エネルギーの初期値Aを記憶する。
演算部206bは、電流センサ203から取得された電流値と、電流センサ203から取得された電圧値とに基づいて、任意に定められる所定時の二次電池10の活性化エネルギーBを算出する。
操作部206cは、記憶部206aに記憶された活性化エネルギーの初期値Aと演算部206bで算出された活性化エネルギーBとの比(B/A)が、予め定められた閾値よりも高い場合に、拘束圧が大きくなるように圧調整機構202を操作する。
ここで、二次電池10の活性化エネルギーの初期値Aは、二次電池10が製造された後、工場から出荷される前に測定される値である。
活性化エネルギーの初期値Aの測定方法は、予め所定の方法で定められる。例えば、出荷前に、複数の予め定められた温度において、それぞれ予め定められた条件で放電を行なう。そして、放電の前後の電圧変化ΔVを取得し、温度Tの逆数(1/T)で線形近似して傾きを算出し、この傾きを活性化エネルギーとする。ここで、温度Tは、絶対温度である。
ここで、放電条件は、例えば、温度毎に定められる。放電条件は、ある時刻tから時刻(t+Δt)までの期間、パルス状に放電電流を流すように定められている。この際、電流値は1C以下とし、Δtは、例えば、0.001s(1ms)以上0.1s(100ms)以下とするとよい。放電電流のパルス周波数fは、f=1/Δtとする。
ここでパルス周波数は、例えば、10℃で30Hz、25℃で300Hz、40℃で3000Hzと定めるよい。換言すると、温度が10℃のとき、放電電流のパルス周波数fは30Hz、Δtは1/f=(1/30)sに予め定められる。温度が25℃のとき、放電電流のパルス周波数fは300Hz、Δtは1/f=(1/300)sに予め定められる。温度が40℃のとき、放電電流のパルス周波数fは3000Hz、Δtは1/f=(1/3000)sに予め定められる。このように、温度と、パルス周波数fが予め定められているとよい。
そして、それぞれある時刻tから時刻(t+Δt)までの期間、パルス状に放電電流を流し、その前後で電圧変化ΔVを測定する。図3は、活性化エネルギーとしての傾きを示すグラフである。活性化エネルギーの初期値Aは、ここでは、出荷前に測定されるので、例えば、10℃、25℃、40℃にそれぞれ温度管理された環境で、二次電池10を放電し、放電の前後の電圧変化ΔVを測定するとよい。そして、10℃、25℃、40℃にそれぞれ温度管理された環境で、測定された電圧変化ΔVと、電圧変化ΔVが測定された際の絶対温度(T)の逆数(1/T)とを基に、図3に示すように、線形近似して傾きを、活性化エネルギーの初期値Aとして算出するとよい。
任意に定められる所定時の二次電池10の活性化エネルギーBは、例えば、出荷後に測定される値である。ここで、測定される際の放電条件は、上述した出荷時の活性化エネルギーの初期値Aと同じであり、0.001s(1ms)以上0.1s(100ms)以下で、温度に応じて予め定められたΔtの期間、パルス状に放電電流を流し、その前後の電圧変化ΔVを取得する。さらに、異なる複数の温度で電圧変化ΔVを取得する。活性化エネルギーBは、異なる複数の温度で得られた電圧変化ΔVに基づいて算出される。この場合、低温(例えば、0℃以下)では、短時間(例えば、15分以内の)の走行後で、かつ、二次電池10の温度が低いときに、活性化エネルギーBが測定されるとよい。高温(例えば、25℃以上)では、長時間(例えば、30分以上)の走行後に、活性化エネルギーBが測定されるとよい。
また、放電条件は、例えば、温度毎に定められる。出荷後は、二次電池10の温度を管理することが難しい。活性化エネルギーの初期値Aの算出では、10℃、25℃、40℃の温度に対してパルス周波数fが設定されており、10℃、25℃、40℃の温度に対してそれぞれ電圧変化ΔVが測定されている。活性化エネルギーBの算出では、温度管理が難しいため、より多くの温度に対してパルス周波数fが設定されているとよい。そして、パルス周波数fが予め定められた温度の間の温度では、当該温度に隣接した温度に定められたパルス周波数fを基に、当該温度に対するパルス周波数fを求めるとよい。例えば、予め定められた温度の間の温度では、当該温度に隣接した温度に定められたパルス周波数fの算術平均値によってパルス周波数fを求めてもよい。
操作部206cは、記憶部206aに記憶された活性化エネルギーの初期値Aと演算部206bで算出された活性化エネルギーBとの比(B/A)が、予め定められた閾値よりも高い場合に、拘束圧が大きくなるように圧調整機構202を操作する。ここで、活性化エネルギーの初期値Aと活性化エネルギーBとの比(B/A)は、「活性化エネルギー比率」とも称される。
図4は、拘束荷重(拘束圧)と活性化エネルギーとの関係を示すグラフである。図4のグラフでは、活性化エネルギーBが1,1.08および1.15のときについて、それぞれ拘束荷重を50%増加させた。つまり、後述する図5のグラフにおいて拘束荷重比率が1.5のときに相当する拘束荷重を付与した。そして、拘束荷重を増加させる前における活性化エネルギーの比率Aをそれぞれ左側の棒グラフで表し、拘束荷重を増加させる後における活性化エネルギーの比率Bをそれぞれ右側の棒グラフで表したものである。本発明者の知見では、図4に示すように、拘束荷重が大きくなれば、活性化エネルギーが低くなる。
図5は、拘束荷重比率と活性化エネルギー比率との関係を示すグラフである。図5では、活性化エネルギー比率が1.08である場合に、拘束荷重を上げつつ、活性化エネルギーBを測定し、活性化エネルギー比率の変化を観察したグラフが示されている。本発明者の知見では、図5に示すように、拘束荷重が大きくなればなるほど、活性化エネルギーが低くなる。他方で、ある程度、拘束荷重が高くなると、活性化エネルギーが低くなる傾向が鈍化する。例えば、図5に示すように、拘束荷重比率が1.5を超えた辺りで、拘束荷重が高くなるのに対する活性化エネルギーが低くなる傾向が鈍化する。
また、本発明者の知見によれば、活性化エネルギーの初期値Aと活性化エネルギーBとの比(B/A)が1.08よりも大きくなると、正極活物質粒子の割れに起因する劣化が進みやすい。このため、活性化エネルギー比率が1.08よりも大きくならないように制御されることが望ましい。
図6は、ここで提案される二次電池の拘束システムのフローチャートである。図6のフローチャートに例示された形態では、二次電池の拘束システムは、車両に搭載された車両駆動用モーターの電源として利用される組電池に適用されている。
ここで提案される二次電池の拘束システムでは、二次電池10の活性化エネルギーの初期値Aは、出荷時に測定されている。そして、二次電池の拘束システムの記憶部206aに予め定め記憶されている。二次電池の拘束システムは、車両が走行される際に起動される。そして、車両が走行している状態(S1)および車両の走行が終了したこと(S2)を検知する。
車両の走行が終了した後、活性化エネルギーBが算出される(S3)。次に、活性化エネルギーBと活性化エネルギーの初期値Aとの比(B/A)を算出する(S4)。次に、活性化エネルギーBと活性化エネルギーの初期値Aとの比(B/A)が、予め定められた閾値(S)よりも大きいか否かを判定する(S5)。そして、活性化エネルギーBと活性化エネルギーの初期値Aとの比(B/A)が、予め定められた閾値(S)よりも大きい場合には、拘束圧を上げる(S6)。活性化エネルギーBと活性化エネルギーの初期値Aとの比(B/A)が、予め定められた閾値(S)以下である場合には、拘束圧を上げる処理は行なわない。
かかる処理によって、活性化エネルギーBと活性化エネルギーの初期値Aとの比(B/A)が、予め定められた閾値(S)よりも大きい場合に拘束圧が高くなる。そして、組電池100に組み込まれた二次電池10の活性化エネルギーが低くなる。二次電池10の活性化エネルギーが低くなることによって、正極活物質粒子に割れが生じるのが抑制され、二次電池10に不可逆的な劣化が進むのが抑制される。
以上、ここで提案される二次電池の拘束システムについて、種々説明したが、特に言及されない限りにおいて、ここで挙げられた実施形態および実施例は、本発明を限定しない。
例えば、ここでは、組電池に組み込まれた二次電池を例示しているが、二次電池は単電池の状態でも適用されうる。また、図6のフローチャートに例示された形態では、二次電池の拘束システムは、車両に搭載された車両駆動用モーターの電源として利用される組電池に適用されている。特に言及されない限りにおいて、二次電池の拘束システムの用途は、車両に搭載された車両駆動用モーターの電源として利用される組電池に限定されない。
10 二次電池
11 捲回電極体
12 電池ケース
13 正極端子
14 負極端子
30 安全弁
32 注液孔
33 キャップ材
50 正極シート
51 正極集電箔
52 露出部
53 正極活物質層
60 負極シート
61 負極集電箔
62 露出部
63 負極活物質層
72,74 セパレータ
80 電解液
100 組電池
102 バスバー
120 パワーコントロールユニット
200 拘束システム
201 拘束部材
201a,201b エンドプレート
201c,201d 拘束ベルト
202 圧調整機構
202a ボールねじ機構
202b サーボモータ
202c1-202c3 面圧センサ
203 電流センサ
204 電圧センサ
205 温度センサ
206 制御装置
206a 記憶部
206b 演算部
206c 操作部

Claims (1)

  1. 少なくともNi、Co、およびMnを含む複合酸化物からなる正極活物質粒子を含む正極活物質層を備えた電極体と、前記電極体を収容した電池ケースとを有する二次電池と、
    前記電池ケースに取り付けられ、前記電池ケースを拘束する拘束部材と、
    前記拘束部材に設けられ、前記拘束部材によって前記電池ケースに作用する拘束圧を調整する圧調整機構と、
    前記二次電池に流れる電流を検知する電流センサと、
    前記二次電池に印加された電圧を検知する電圧センサと、
    制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記二次電池の活性化エネルギーの初期値Aを記憶した記憶部と、
    前記電流センサから取得された電流値と、前記電圧センサから取得された電圧値とに基づいて、任意に定められる所定時の前記二次電池の活性化エネルギーBを算出する演算部と、
    前記記憶部に記憶された前記活性化エネルギーの初期値Aと前記演算部で算出された前記活性化エネルギーBとの比(B/A)が、予め定められた閾値よりも高い場合に、前記拘束圧が大きくなるように前記圧調整機構を操作する操作部と
    を備えた、
    二次電池の拘束システム。
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