JP2017213117A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】先読み演出による演出効果を向上させ遊技者の興趣を高めることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】対象の保留に係る変動演出の実行以前から所定の示唆を開始可能な先読み演出を実行可能な遊技機において、変動演出として、演出図柄の変動表示を行った後に当該演出図柄を停止表示させる本変動を実行する第1の態様と、特殊演出及び本変動を実行する第2の態様とを設け、特殊演出として、本変動と同様の態様で演出図柄の変動表示及び停止表示が行われる擬似変動態様と特定示唆態様とを設け、擬似変動態様が実行される第2の態様によって対象の保留に係る変動演出が実行される場合には、対象の保留よりも前に記憶された保留に係る変動演出の演出図柄の変動表示及び対象の保留の擬似変動態様に基づく演出図柄の変動表示に跨って先読み演出を実行可能に設定する。【選択図】図46

Description

本発明は、遊技機に関し、詳しくは、記憶された保留を対象として、当該対象の保留に係る変動演出の実行以前から、当該対象の保留に関する所定の示唆を開始可能な先読み演出を実行可能な遊技機に関するものである。
従来、この種の遊技機として、遊技領域に設けられた始動領域(始動入賞口)への遊技球の進入を契機として、大当たりの抽選のための各種乱数を、所定数を上限に、保留として記憶するとともに、予め定められた始動条件の成立を契機として、記憶されている保留を読み出し、この読み出された保留に係る乱数に基づいて、大当たりの抽選や変動演出の態様の決定を行い、決定された態様で変動演出を実行するものが知られている。
また、近年では、演出効果を向上すべく、保留が記憶されると、当該保留に基づく変動演出が実行される前に、当該保留に係る乱数が大当たりに当選するものであるか否かの判定(いわゆる先読み)を行った上で、この判定の結果に基づき、当該保留に基づく変動演出の実行前から、前記判定の結果に関する所定の示唆を開始可能な先読み演出を実行可能な遊技機が考案されている(特許文献1及び2参照)。
この先読み演出としては、たとえば、新たな保留が記憶されることを契機として、演出表示装置において、大当たりの当選の期待度に応じた表示態様で保留表示を行う保留表示演出(いわゆる保留先読み演出)や、新たな保留が記憶されることを契機として、当該保留に基づく変動演出よりも先に実行される変動演出から当該保留に基づく変動演出までの複数回の変動演出に跨って、演出表示装置において特定の背景画像の表示等を行う特殊表示演出等が挙げられる。
特開2012−217772号公報 特開2012−165911号公報
ここで、たとえば、大当たりの当選の期待度の高い変動演出の実行中に、保留が記憶されることにより、上述の先読み演出を行う旨が決定され当該先読み演出が実行されてしまうと、当該変動では大当たりに当選しないのではないかとの不安感を遊技者に与える可能性があり、ひいては、当該変動における遊技者の大当たりへの期待感を削いでしまうおそれがある。また、上述の先読み演出の実行中に、新たな保留が記憶されることにより、当該保留を対象としてさらに先読み演出を行う旨が決定され当該先読み演出が実行されてしまうと、先に実行されていた先読み演出との区別がつかなくなる等、遊技者に対して、演出の違和感を与えるおそれもある。
そのため、上述のような遊技機においては、このような問題が生じないようにすべく、所定の態様での変動演出の実行中や所定の先読み演出の実行中等、予め定められた所定の状況においては、新たな保留が記憶されて当該保留を対象として先読み演出の実行を決定したとしても、当該時点からは先読み演出を開始しないように設定することとしている。
しかし、このような遊技機においては、先読み演出の実行が決定されたにもかかわらず当該時点から先読み演出を開始することができないことから、先読み演出中に連続して実行される変動演出の回数が減少し、先読み演出を実行可能な期間が短くなるため、先読み演出による演出効果が低下してしまい、ひいては先読み演出に対する遊技者の興趣を十分に高めることができないとの問題が生じていた。
そこで、本発明は、上述した事情によりなされたものであり、先読み演出による演出効果を向上させるとともに、先読み演出に対する遊技者の興趣を高めることが可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。
以下、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。なお、下記の符号及び記載は、本発明の構成に相当する発明の実施の形態における構成の符号及び名称を示したものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)本発明に係る遊技機(パチンコ機P)は、遊技球が流下可能な遊技領域12と、前記遊技領域12に設けられ遊技球が進入可能な始動領域(第1始動入賞口15)と、前記始動領域への遊技球の進入を契機として、少なくとも、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの決定に係る特別遊技実行決定乱数(大当たり決定乱数)を取得する乱数取得手段(メインCPU101)と、前記乱数取得手段により取得された特別遊技実行決定乱数を、所定数を上限に、保留として記憶する保留記憶手段(第1保留記憶領域)と、予め定められた始動条件の成立を契機として、前記保留記憶手段に記憶されている保留を読み出し、読み出された保留に係る特別遊技実行決定乱数に基づいて前記特別遊技を実行するか否かを決定する特別遊技実行可否決定手段(メインCPU101)と、前記特別遊技実行可否決定手段による決定の結果を報知する変動演出の態様を決定する変動演出態様決定手段(サブCPU301)と、前記変動演出態様決定手段により決定された変動演出の態様に基づいて、前記変動演出を実行する変動演出実行手段(サブCPU301、演出表示装置21)と、前記保留記憶手段に記憶されたいずれか1の保留を対象として実行される演出であって、当該対象の保留に係る変動演出の実行以前から所定の示唆を開始可能な先読み演出(特殊背景表示演出)を実行する先読み演出実行手段(サブCPU301、演出表示装置21)と、を備え、前記変動演出には、演出用の図柄である演出図柄50の変動表示を行った後に当該演出図柄50を停止表示させる本変動を実行する第1の態様(通常パターン)と、所定の態様で行われる特殊演出及び前記本変動を実行する第2の態様(特殊パターン)と、が設けられ、前記第2の態様における特殊演出には、前記本変動と同様の態様で前記演出図柄50の変動表示及び停止表示が行われる擬似変動態様(擬似変動演出)と、前記擬似変動態様と異なる態様で特定の示唆が行われる特定示唆態様(ブラックアウト演出)と、が設けられ、前記先読み演出実行手段は、前記擬似変動態様による前記特殊演出が実行される前記第2の態様によって、前記対象の保留に係る変動演出が実行される場合には、当該対象の保留よりも前に前記保留記憶手段に記憶された保留に係る変動演出における前記演出図柄の変動表示、及び、当該対象の保留に係る前記擬似変動態様に基づく前記演出図柄50の変動表示に跨って、前記先読み演出を実行可能であることを特徴とする。
ここで、予め定められた始動条件としては、変動演出が実行されておらず、かつ保留記憶手段に保留が記憶されていないときに始動領域へ遊技球が進入したこと、実行中の変動演出が終了した際に保留記憶手段に保留が記憶されていたこと等を定めることができる。
本発明に係る遊技機においては、保留記憶手段に記憶されたいずれか1の保留を対象として実行される演出であって、当該対象の保留に係る変動演出の実行以前から所定の示唆を開始可能な先読み演出を実行可能である。また、変動演出の態様として、所定の態様で行われる特殊演出及び本変動(演出図柄50の変動表示を行った後に当該演出図柄50を停止表示させる)を実行する態様が設けられている。また、特殊演出の態様として、本変動と同様の態様で演出図柄50の変動表示及び停止表示が行われる擬似変動態様が設けられている。そして、先読み演出の実行対象の保留について、擬似変動態様による特殊演出が実行される態様で変動演出が実行される場合には、先読み演出の実行対象の保留よりも前に記憶された保留に係る変動演出、及び、先読み演出の実行対象の保留における擬似変動態様に基づく演出図柄50の変動表示に跨って、先読み演出を実行可能となっている。
すなわち、本発明に係る遊技機によれば、先読み演出の実行対象の保留について、本変動と同様の態様の演出図柄50の変動表示が行われるため、見た目上、演出図柄50の変動表示が行われる回数が増加することとなる。したがって、記憶されている保留に基づいて実行される実際の演出図柄50の変動表示の回数(変動演出の回数)よりも多い回数の演出図柄50の変動表示(変動演出)に跨って先読み演出が実行されるように見せることができ、より長い期間に亘る先読み演出の実行を実現できることとなるため、先読み演出による演出効果を向上させることができるのである。
(2)また、前記遊技機は、前記先読み演出実行手段が、前記対象の保留よりも前に前記保留記憶手段に記憶された保留のうち、予め定められた開始禁止条件を満たし最も遅く前記保留記憶手段に記憶された保留よりも後に記憶され、かつ前記開始禁止条件を満たさない保留に係る変動演出における所定のタイミングから、前記先読み演出を開始可能であるように設定してもよい。
ここで、開始禁止条件としては、大当たりの当選の期待度の高い変動演出が実行される保留であること、先読み演出実行中に行われる変動演出に係る保留であること、先読み演出の実行の対象であった保留の次に記憶されていた保留であること、遊技状態が切り替わった時点で記憶されていた保留であること、大当たりの当選に係る保留であること等を定めることができる。
(3)また、前記遊技機は、前記変動演出態様決定手段が、前記対象の保留に係る変動演出の態様として前記第2の態様が決定された場合に、当該第2の態様における前記特殊演出の態様として、前記擬似変動態様又は前記特定示唆態様を決定可能であり、前記擬似変動態様又は前記特定示唆態様の決定割合は、前記先読み演出を開始可能な保留から前記先読み演出の対象の保留に至るまでの保留数(連続実行可能保留数)に基づいて定められているようにしてもよい。
本発明によれば、先読み演出による演出効果を向上させるとともに、先読み演出に対する遊技者の興趣を高めることが可能な遊技機を提供することができる。
パチンコ機の外観斜視図である。 パチンコ機の前扉を開けた状態の外観斜視図である。 パチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 パチンコ機の大当たり決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当たり図柄乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチグループ決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチモード決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチモード決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の変動パターン抽選テーブルの説明図である。 パチンコ機の変動時間決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特別電動役物作動テーブルの説明図である。 パチンコ機の遊技状態設定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当たり決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の普通図柄変動パターン決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の第2始動入賞口開放制御テーブルの説明図である。 パチンコ機の主制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるセンサ検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるゲート検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第1始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における事前判定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第2始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における変動演出パターン決定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における可動片制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の保留表示演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の特殊背景表示演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の特殊背景表示演出の実行可否パターンを説明した図である。 パチンコ機の特殊背景表示演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の特殊背景表示演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の特殊背景表示演出と特殊演出との関係を説明した図である。 パチンコ機の特殊背景表示演出決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特殊演出決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の副制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における事前判定コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における特殊背景表示演出制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における禁止制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における特殊演出決定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動モードコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動パターンコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pは、図1又は図2に示すように、島に固定される四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する機枠1と、この機枠1にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられる四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する本体枠2と、この本体枠2にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられ、正面に開口部(特に図示しておらず)が形成された前扉3と、を備えている。
機枠1の左下部には、図2に示すように、音声出力装置10としてのスピーカが設けられている。また、本体枠2の中空部には、遊技領域12を形成するための遊技盤11が収容されている。また、前扉3には、開口部を覆う透明板4と、透明板4の下方に位置し遊技球を受容可能な上皿6及び受皿7と、受皿7の右方に取り付けられ遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、透明板4の左右上方にそれぞれ1個ずつ取り付けられた音声出力装置10としてのスピーカと、が設けられている。
このパチンコ機Pでは、機枠1に対して本体枠2を閉じ、さらに、前扉3を閉じると、遊技盤11の前方に間隙を挟んで透明板4が位置することとなる。これにより、透明板4を介して、後方に位置する遊技盤11を視認することができるようになっている。
また、上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれるようになっている。上皿6は、所定量の遊技球を受容可能となっているが、この上皿6が遊技球で一杯になると、その後に貸し出されたり、払い出されたりする遊技球は受皿7に導かれるようになっている。また、受皿7の底面には、特に図示していないが、貯留されている遊技球を排出するための排出孔と、排出孔を開閉可能な開閉板と、が設けられている。常態において、排出孔は開閉板により閉じられているものの、開閉板と一体に取り付けられた開閉レバー8(図1参照)を横方向に移動させることで、開閉板も同方向に移動し、排出孔が開放される。これにより、遊技球を排出孔から落下させて、受皿7の外に排出することができるようになっている。
また、操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が発射装置(特に図示しておらず)に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた強度で、発射装置によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。このように発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。
ここで、遊技領域12は、機枠1に対し本体枠2及び前扉3を閉じた状態で遊技盤11と透明板4との間に形成される空間のうち、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bにより略円形状に仕切られた部分であって、遊技球が流下可能な領域である。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
また、この遊技領域12内には、図3に示すように、遊技球の流下方向を不規則にするための風車及び多数の釘と、遊技球が入球可能な一般入賞口14と、始動領域としての第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16と、遊技球が通過可能なゲート20と、所定条件を満たすことで作動するアタッカー装置17と、遊技球を遊技領域12外へ導くアウト口19と、遊技の進行等に伴って演出を行う演出装置としての演出表示装置21と、が設けられている。
一般入賞口14は、図3に示すように、遊技領域12の左側下部に設けられており、当該一般入賞口14へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では5個)の賞球が払い出される。
なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
第1始動入賞口15は、図3に示すように、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置に設けられている。この第1始動入賞口15へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球が入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。これに対して、第2始動入賞口16は、図3に示すように、遊技領域12の中央から右寄りの位置(すなわち、第2遊技領域12b内)に設けられている。この第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
また、第2始動入賞口16には、図3に示すように、開閉可能な可動片16b(普通電動役物)が設けられている。そして、可動片16bが閉じているときには第2始動入賞口16が閉状態となっており、第2始動入賞口16への遊技球の入球は不可能又は困難である。これに対して、可動片16bが開くと、第2始動入賞口16が開状態となるとともに、この可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16へ向けて案内するガイド部材として機能することにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、賞球が払い出されるとともに、予め定められた複数の特別図柄の中から1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には種々の遊技利益が対応付けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、遊技者にとって有利な特別遊技の実行、所定の遊技状態の設定等の遊技利益を得られるようになっている。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
ゲート20は、図3に示すように、第2始動入賞口16の上方に設けられている。このゲート20を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。そして、当該抽選の結果が当たりであった場合、上述の第2始動入賞口16に設けられた可動片16bが所定時間開かれるようになっている。
アタッカー装置17は、図3に示すように、第2始動入賞口16の下方に設けられている。このアタッカー装置17は、遊技球が入球可能な大入賞口18と、この大入賞口18を開閉する開閉扉18bと、を備えている。常態においては、開閉扉18bが閉じられ大入賞口18は閉鎖されているため、当該大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、開閉扉18bが開き大入賞口18が開放されるとともに、開閉扉18bが遊技球を大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。
そして、大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では15個)の賞球が払い出される。
また、図3に示すように、この大入賞口18へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
このように、第1遊技領域12aを流下する遊技球は第1始動入賞口15への入球が可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、大入賞口18への入球が可能となっている。
アウト口19は、図3に示すように、遊技領域12の最下部に設けられており、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16及び大入賞口18のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。そして、アウト口19に受け入れられた遊技球は、遊技盤11の背面側に導かれ回収される。
演出表示装置21は、図3に示すように、遊技領域12の略中央に設けられている。本形態に係るパチンコ機Pでは、この演出表示装置21として液晶表示装置が用いられている。また、この演出表示装置21には、動画や静止画等の画像を表示するための表示部21aが設けられており、この表示部21aには、背景画像が表示されるほか、演出図柄50(ダミー図柄)が変動表示され、各演出図柄50の停止表示態様により後述する大当たりの抽選の結果を遊技者に報知する変動演出が行われるようになっている。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pは、演出装置として、演出表示装置21のほか、上述の音声出力装置10としてのスピーカや、種々の色や点灯パターンで発光することにより演出を行う演出照明装置23としてのランプ(図1参照)を備えている。
なお、演出装置としては、これらに限定されるものではなく、たとえば、種々のタイミングや態様で可動する演出役物装置等を備えてもよい。
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。本形態における演出操作装置9は、円形リング状の枠体であって回転操作が可能な操作ダイヤル9aと、操作ダイヤル9aに嵌め込まれており押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。そして、演出表示装置21において所定の演出が実行されているときに、操作ダイヤル9aの回転操作や操作ボタン9bの押下操作を行うと、上述の所定の演出が進行したり、異なる演出に切り替わったりするようになっている。
また、図3に示すように、遊技盤11の右下部であって、かつ、遊技領域12の外側には、遊技についての種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄表示装置32及び普通図柄保留表示装置33が設けられている。
また、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pには、遊技球貸出装置Rが電気的に接続されているが、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、図1に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。
(パチンコ機Pの制御手段の構成)
次に、パチンコ機Pの遊技や演出を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は各種制御基板により構成されており、具体的には、図4に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200、各種演出を制御する副制御基板300、及び、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400を備えている。
また、図4に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200及び副制御基板300が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400が接続されている。
さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pが備える各基板には電源基板が接続されている。この電源基板にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機Pに供給される電源の電圧値が所定値以下になった場合に電断と判断し、主制御基板100に電断信号を出力する。
主制御基板100は、パチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものであり、具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、及び、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技を制御する。
この主制御基板100は、図4に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101と、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103と、を備えている。
そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
また、図4に示すように、主制御基板100には、一般入賞口14へ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14aと、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを検出する第1始動入賞口検出センサ15aと、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したことを検出する第2始動入賞口検出センサ16aと、大入賞口18へ遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出センサ18aと、ゲート20を遊技球が通過したことを検出するゲート検出センサ20aと、遊技盤11に向けられる磁気や電波及び遊技盤11を揺らす等により生ずる振動を検出する不正検出センサ35と、が接続されている。そして、これらの各検出センサから出力される検出信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
さらに、主制御基板100には、制御の対象となる機器として、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cと、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cと、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特図保留表示装置38と、第2特図保留表示装置39と、普通図柄保留表示装置33と、が接続されている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16や大入賞口18の開閉制御がなされ、また、各表示装置の表示制御がなされるようになっている。
発射払出制御基板200は、特に図示していないが、主制御基板100と同様に、CPU、ROM及びRAMを備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
図4に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球の発射を制御するための機器として、操作ハンドル5に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ5aと、操作ハンドル5の操作角度(回転角度)を検出する操作ボリューム5bと、遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ5cと、上皿6に受容されている遊技球を発射装置(図示しておらず)に送る球送りソレノイド60と、遊技球を発射する発射モータ61と、が接続されている。また、タッチセンサ5a、操作ボリューム5b及び発射停止スイッチ5cから出力される制御信号が、発射払出制御基板200に入力されるようになっている。
そして、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。これに対して、発射停止スイッチ5cからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61の通電を止めて遊技球の発射を停止させる制御がなされる。
なお、遊技球を発射する装置としては、発射モータ61ではなく、ロータリーソレノイドを用いてもよい。
また、発射払出制御基板200には、図4に示すように、遊技球の払い出しを制御するための機器として、遊技球貯留部(特に図示しておらず)に貯留されている遊技球を賞球として払い出す払出モータ62と、払い出された遊技球を検出して計数する払出計数スイッチ63と、が接続されている。そして、主制御基板100から送信される払出数コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この払出数コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球(賞球)が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
さらに、発射払出制御基板200には、図4に示すように、前扉3の開放状態を検出する前扉開放検出センサ3aと、受皿7の満タン状態を検出する受皿満タン検出センサ7aと、が接続されている。
前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出すると開放検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、前扉3の開放中は、開放検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、開放検出信号が入力されると、扉開放コマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、扉閉鎖コマンドを主制御基板100に送信する。
受皿満タン検出センサ7aは、賞球として払い出される遊技球を上皿6から受皿7に導く案内通路の所定位置に設けられており、遊技球が当該所定位置を通過するたびに、検出信号が発射払出制御基板200に出力されるようになっている。そして、受皿7に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、案内通路内に遊技球が滞留し、検出信号が発射払出制御基板200に対して連続的に出力されることとなる。発射払出制御基板200は、検出信号が所定時間連続して入力されることにより、受皿7が満タン状態であると判断して、受皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、発射払出制御基板200への検出信号の連続的な入力が途絶えると、受皿7の満タン状態が解除されたものと判断し、受皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
また、本形態では、上述の如く、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400が接続されている。換言すれば、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、発射払出制御基板200が、遊技球貸出制御基板400を介して遊技球貸出装置Rに接続されている。
また、図4に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
球貸ボタン36が押下操作されると、球貸スイッチ36aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、遊技球の貸し出しを要求する貸出要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが貸出要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rにより、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理がなされるとともに、減算された価値情報に対応する個数の遊技球を払い出す制御がなされる。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御がなされる。
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、図4に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
また、サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、照明の点灯を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)に、演出実行用のコマンドを送信する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
また、副制御基板300には、画像制御基板を介して演出表示装置21が接続され、音声制御基板を介して音声出力装置10が接続されている。また、副制御基板300には、電飾制御基板を介して、演出照明装置23と、操作ダイヤル9aの回転操作を検出する回転操作検出センサ9cと、操作ボタン9bの押下操作を検出する押下操作検出センサ9dと、が接続されている。
画像制御基板は、特に図示していないが、CPU、ROM、RAM及びVRAM等を備えている。この画像制御基板のROMには、演出表示装置21に表示される図柄、背景等の画像データが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、CPUが、ROMから読み出した画像データをVRAMに記憶することによって、演出表示装置21による画像表示を制御する。
音声制御基板は、特に図示していないが、サウンドチップ(CPU)、サウンドROM及びRAM等を備えている。サウンドROMには、音声出力装置10から出力される音声、BGM等のサウンドデータが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、サウンドROMから読み出したサウンドデータをRAMに記憶することによって、音声出力装置10からの音声出力を制御する。
電飾制御基板は、副制御基板300からのコマンドに基づき、演出照明装置23による照明の点灯を制御する。また、電飾制御基板は、操作ダイヤル9aの回転操作に基づき回転操作検出センサ9cから出力される回転操作検出信号、又は、操作ボタン9bの押下操作に基づき押下操作検出センサ9dから出力される押下操作検出信号が入力されると、所定のコマンドを副制御基板300に送信する。
(パチンコ機Pの遊技の概要)
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態のパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。また、これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態という)、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、低確率時短遊技状態という)、高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確率非時短遊技状態という)、又は、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確率時短遊技状態という)のいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、低確率遊技状態は、後述する大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が所定の値に設定された遊技状態である。また、高確率遊技状態は、大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が低確率遊技状態よりも高い値に設定された遊技状態である。すなわち、低確率遊技状態中よりも高確率遊技状態中のほうが、大当たりの抽選によって大当たりに当選しやすくなっている。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に入球すると、大当たりの抽選が行われる。そして、この大当たりの抽選によって大当たりに当選すると、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球させることが可能となる特別遊技が実行され、さらに、当該特別遊技の終了後の遊技状態が低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態に設定されるようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となっている。また、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、大入賞口18への入球、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球が可能となっている。そして、通常遊技状態中又は高確率非時短遊技状態中は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、大入賞口18へ遊技球が入球し、或いは遊技球がゲート20を通過及び第2始動入賞口16へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
具体的には、低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われ、通常遊技状態又は高確率非時短遊技状態が設定されると、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われる。
この大当たりの抽選は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための各種テーブルに基づいて、行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、並びに、上述の変動演出のパターン(以下、変動演出パターンという)を決定するための変動モード番号、変動パターン番号の決定に用いられるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、変動演出パターンの決定に用いられる乱数は上述の3種類に限定されるものではなく、たとえば、これらの乱数に加えて他の乱数を用いてもよいし、これらの乱数のうちいずれか1又は複数の乱数を用いてもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数についてそれぞれ乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶されるようになっている。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。たとえば、第1保留記憶領域のいずれの記憶部にも第1特図乱数が記憶されていない状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第2記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部及び第2記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第3記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第3記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第4記憶部に記憶される。そして、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、この入球に係る第1特図乱数は記憶されない。
同様に、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、第2特図乱数が、第2保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。具体的な記憶の処理については、上述の第1特図乱数の記憶と同様であるため、説明を省略する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」ともいい、また、第1特図保留数や第2特図保留数を単に「保留数」ともいう。
また、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に係るテーブルとして、大当たり決定乱数判定テーブル110、当たり図柄乱数判定テーブル111、リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113、及び、変動パターン抽選テーブル114を有している。
なお、大当たりの抽選に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
大当たり決定乱数判定テーブル110は、大当たりか否かの判定を行うためのものであって、図5(a)及び(b)に示すように、低確率遊技状態において参照される低確率判定テーブル110aと、高確率遊技状態において参照される高確率判定テーブル110bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜65535の数値範囲内で1個の大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を行う時点の遊技状態に応じて、低確率判定テーブル110a又は高確率判定テーブル110bのいずれかの大当たり決定乱数判定テーブル110が選択され、取得された大当たり決定乱数と選択された大当たり決定乱数判定テーブル110とに基づいて大当たりの抽選が行われる。
図5(a)に示すように、低確率判定テーブル110aによれば、大当たり決定乱数が1000〜1219であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜999、1220〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この低確率判定テーブル110aにおける大当たりの当選確率はおよそ1/297.9となる。
また、図5(b)に示すように、高確率判定テーブル110bによれば、大当たり決定乱数が1000〜2119であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜999、2120〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この高確率判定テーブル110bにおける大当たりの当選確率はおよそ1/58.5となる。
すなわち、高確率判定テーブル110bは、低確率判定テーブル110aに比べて、大当たりの当選確率がおよそ5倍となるように設定されている。
なお、低確率判定テーブル110aにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数(1000〜1219)は、高確率判定テーブル110bにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数(1000〜2119)に含まれるように設定されている。すなわち、低確率判定テーブル110aにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数は、高確率判定テーブル110bにおいても大当たりと判定されることとなる。
当たり図柄乱数判定テーブル111は、特別図柄の種別を決定するためのものであって、図6(a)及び(b)に示すように、第1特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第1始動入賞口判定テーブル111aと、第2特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第2始動入賞口判定テーブル111bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たりに当選した場合に、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1始動入賞口判定テーブル111a又は第2始動入賞口判定テーブル111bのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄という)として4種類の特別図柄(X1、X2、X3、X4)が設けられており、また、ハズレの場合に決定される特別図柄(以下、ハズレ図柄という)として2種類の特別図柄(Y1、Y2)が設けられている。
図6(a)に示すように、第1始動入賞口判定テーブル111aによれば、当たり図柄乱数が0〜9であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が10〜69であった場合に特別図柄X2が決定され、当たり図柄乱数が70〜129であった場合に特別図柄X3が決定され、当たり図柄乱数が130〜199であった場合に特別図柄X4が決定される。すなわち、この第1始動入賞口判定テーブル111aにおいては、特別図柄X1が決定される確率は5%、特別図柄X2が決定される確率は30%、特別図柄X3が決定される確率は30%、特別図柄X4が決定される確率は35%となっている。
また、図6(b)に示すように、第2始動入賞口判定テーブル111bによれば、当たり図柄乱数が0〜59であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が60〜69であった場合に特別図柄X2が決定され、当たり図柄乱数が70〜129であった場合に特別図柄X3が決定され、当たり図柄乱数が130〜199であった場合に特別図柄X4が決定される。すなわち、この第2始動入賞口判定テーブル111bにおいては、特別図柄X1が決定される確率は30%、特別図柄X2が決定される確率は5%、特別図柄X3が決定される確率は30%、特別図柄X4が決定される確率は35%となっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、いずれの当たり図柄乱数判定テーブル111であっても、同一の大当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、各テーブルにおいて異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
また、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Y1が決定される。また、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Y2が決定される。
すなわち、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113及び変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号の決定に用いられるテーブルである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号が決定されるとともに、決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成される。そして、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の具体的な態様(たとえば、演出表示装置21の表示部21aに表示する画像等)を決定する。変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、変動演出の変動時間及び態様の決定に用いられるコマンドである。
そして、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するために用いられるリーチモード決定乱数判定テーブル113が属するグループを決定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するにあたり、その前段階として、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブル112により、グループの種別が決定される。
このリーチグループ決定乱数判定テーブル112は、遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、図7(a)〜(c)に示すように、遊技状態が非時短遊技状態であってかつ第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112、及び、遊技状態が時短遊技状態であってかつ第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行う時点の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数に応じて、リーチグループ決定乱数判定テーブル112が選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別が決定される。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態でありかつ第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得された第1特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第1特図保留数が0又は1であった場合には、第1判定テーブル112aが選択され、当該抽選時の第1特図保留数が2以上であった場合には、第2判定テーブル112bが選択される(図7(a)及び(b)参照)。
また、遊技状態が時短遊技状態でありかつ第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該抽選時の第2特図保留数が0〜3であった場合に(すなわち、第2特図保留数がいかなる個数であっても)、第3判定テーブル112cが選択される(図7(c)参照)。
そして、図7(a)に示すように、第1判定テーブル112aによれば、リーチグループ決定乱数が0〜299であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が300〜8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、図7(b)に示すように、第2判定テーブル112bによれば、リーチグループ決定乱数が0〜8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
さらに、図7(c)に示すように、第3判定テーブル112cによれば、リーチグループ決定乱数が0〜7999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000〜8999であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブル113が決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たりであった場合には参照されない。
なお、後述する如く、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1特図乱数が記憶されると、当該第1特図乱数に基づく変動開始前に、当該第1特図乱数について大当たりの抽選に関する各種判定を行う事前判定処理が実行される。そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時においてグループ種別を決定するとともに、上述の事前判定処理においても、上述のリーチグループ決定乱数判定テーブル112に基づき、グループ種別を決定するようになっている。
ここで、グループ種別の決定を行うにあたっては、この決定を行う時点の保留数に応じたリーチグループ決定乱数判定テーブル112、すなわち、第1判定テーブル112a又は第2判定テーブル112bのいずれかが参照されるようになっているが、本形態における第1判定テーブル112a及び第2判定テーブル112bはいずれも、リーチグループ決定乱数が0〜8999の場合に、第1グループ又は第2グループのいずれかが決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜10006の場合に、第4グループ又は第5グループのいずれかが決定されるように、設定されている(図7(a)及び(b)参照)。
したがって、変動開始時の保留数と、上述の事前判定処理を実行する際の保留数とが異なっていたとしても、上述の事前判定処理において第1グループ又は第2グループのいずれかのグループ種別が決定された場合には、変動開始時においても、第1グループ又は第2グループのいずれかのグループ種別が決定され、また、上述の事前判定処理において第4グループ又は第5グループのいずれかのグループ種別が決定された場合には、変動開始時においても、第4グループ又は第5グループのいずれかのグループ種別が決定される。
なお、第1グループ又は第2グループが決定された場合には、後述する変動演出の前半部分における演出図柄50の変動表示の態様としてリーチなし変動パターンが決定され、第4グループ又は第5グループが決定された場合には、変動演出の前半部分における演出図柄50の変動表示の態様としてリーチ変動パターンが決定されるようになっている。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、事前判定処理において第1グループ又は第2グループが決定された場合には、リーチなし変動パターンにより変動演出の前半部分における演出図柄50の変動表示が実行されると判定でき、第4グループ又は第5グループが決定された場合には、リーチ変動パターンにより変動演出の前半部分における演出図柄50の変動表示が実行されると判定できることとなる。
リーチモード決定乱数判定テーブル113は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブル114を決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブル113は、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用判定テーブルと、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用判定テーブルと、を備えている。
また、ハズレ用判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに複数設けられている。ここでは、図8(a)〜(e)に示すように、「第1グループ」が決定された場合に参照される第1グループ用判定テーブル113a、「第2グループ」が決定された場合に参照される第2グループ用判定テーブル113b、「第3グループ」が決定された場合に参照される第3グループ用判定テーブル113c、「第4グループ」が決定された場合に参照される第4グループ用判定テーブル113d、「第5グループ」が決定された場合に参照される第5グループ用判定テーブル113eについて説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜2038の数値範囲内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、及び、変動パターン抽選テーブル114が決定される。
具体的には、たとえば、上述したグループの種別の抽選により「第1グループ」が決定された場合に第1グループ用判定テーブル113aが選択され、「第2グループ」が決定された場合に第2グループ用判定テーブル113bが選択され、「第3グループ」が決定された場合に第3グループ用判定テーブル113cが選択され、「第4グループ」が決定された場合に第4グループ用判定テーブル113dが選択され、「第5グループ」が決定された場合に第5グループ用判定テーブル113eが選択される(図8(a)〜(e)参照)。
そして、図8(a)に示すように、第1グループ用判定テーブル113aによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に(すなわち、リーチモード決定乱数がいかなる値であっても)、「00H」(最後尾に「H」が付された英数字は16進数表記。以下、同様)という変動モード番号が決定されるとともに、第1変動テーブル114aが選択される。
また、図8(b)に示すように、第2グループ用判定テーブル113bによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に、「00H」の変動モード番号が決定されるとともに、第2変動テーブル114bが選択される。
また、図8(c)に示すように、第3グループ用判定テーブル113cによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、第3変動テーブル114cが選択される。
また、図8(d)に示すように、第4グループ用判定テーブル113dによれば、リーチモード決定乱数が0〜999であった場合に、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに、第4変動テーブル114dが選択される。また、リーチモード決定乱数が1000〜2038であった場合に、「05H」という変動モード番号が決定されるとともに、第4変動テーブル114dが選択される。
また、図8(e)に示すように、第5グループ用判定テーブル113eによれば、リーチモード決定乱数が0〜499であった場合に、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに、第5変動テーブル114eが選択される。また、リーチモード決定乱数が500〜999であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、第5変動テーブル114eが選択される。また、リーチモード決定乱数が1000〜1499であった場合に、「05H」という変動モード番号が決定されるとともに、第5変動テーブル114eが選択される。また、リーチモード決定乱数が1500〜2038であった場合に、「06H」という変動モード番号が決定されるとともに、第5変動テーブル114eが選択される。
また、大当たり用判定テーブルは、大当たりの当選時(すなわち、大当たりの抽選時)の遊技状態、及び、大当たりとなった場合に決定された大当たり図柄の種別ごとに複数設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図9(a)及び(b)に示すように、大当たり用判定テーブルとして、非時短遊技状態において特別図柄X1、X2、X3又はX4が決定された場合に参照される第1大当たり用判定テーブル113f、及び、時短遊技状態において特別図柄X1、X2、X3又はX4が決定された場合に参照される第2大当たり用判定テーブル113gが設けられている。
そして、大当たりに当選し特別図柄の種別が決定された場合に、決定された特別図柄の種別、及び、大当たりの当選時の遊技状態に対応する大当たり用判定テーブルが選択され、上述したハズレ用判定テーブルに基づく決定と同様に、取得されたリーチモード決定乱数と選択された大当たり用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114が決定される。
具体的には、非時短遊技状態において大当たりに当選し特別図柄X1、X2、X3又はX4が決定された場合に、第1大当たり用判定テーブル113fが選択され、時短遊技状態において大当たりに当選し特別図柄X1、X2、X3又はX4が決定された場合に、第2大当たり用判定テーブル113gが選択される(図9(a)及び(b)参照)。
そして、図9(a)に示すように、第1大当たり用判定テーブル113fによれば、リーチモード決定乱数が0〜199であった場合に、「02H」の変動モード番号が決定されるとともに、第30変動テーブル114fが選択される。また、リーチモード決定乱数が200〜1299であった場合に、「02H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択される。また、リーチモード決定乱数が1300〜1599であった場合に、「03H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。また、リーチモード決定乱数が1600〜1899であった場合に、「05H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。また、リーチモード決定乱数が1900〜2038であった場合に、「06H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。
また、図9(b)に示すように、第2大当たり用判定テーブル113gによれば、リーチモード決定乱数が0〜699であった場合に、「02H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択され、リーチモード決定乱数が700〜1399であった場合に、「03H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択され、リーチモード決定乱数が1400〜2038であった場合に、「04H」の変動モード番号が決定されるとともに第33変動テーブル114iが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの当選時の遊技状態、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、遊技球が入球した始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの当選時の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。
ここでは、図10(a)〜(i)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル114a、第2変動テーブル114b、第3変動テーブル114c、第4変動テーブル114d及び第5変動テーブル114e、並びに、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル114f、第31変動テーブル114g、第32変動テーブル114h及び第33変動テーブル114iについて説明し、他の変動パターン抽選テーブル114の説明は省略する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。そして、取得された変動パターン乱数と、上述の変動モード番号とともに決定された変動パターン抽選テーブル114とに基づいて、変動パターン番号が決定される。
たとえば、図10(a)に示すように、第1変動テーブル114aによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に(すなわち、変動パターン乱数がいかなる値であっても)「00H」という変動パターン番号が決定される。また、図10(d)に示すように、第4変動テーブル114dによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に「05H」という変動パターン番号が決定される。
また、図10(f)に示すように、第30変動テーブル114fによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に「A6H」という変動パターン番号が決定される。また、図10(h)に示すように、第32変動テーブル114hによれば、変動パターン乱数が0〜89であった場合に「A6H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が90〜249であった場合に「A7H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動パターンテーブル114によっても、変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図10参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時(すなわち、後述する特別図柄の変動表示の開始時(変動演出の開始時))に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態や保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)等に応じて、変動モード番号及び変動パターン番号が決定される。上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号は、変動演出パターンを決定するためのものであり、変動モード番号及び変動パターン番号により、変動演出の態様及び変動時間が定められるようになっている。ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出が前半部分と後半部分に分けられている。そして、変動演出の前半部分の態様及び変動時間は、変動モード番号により決定され、変動演出の後半部分の態様及び変動時間は、変動パターン番号により決定されるようになっている。
次に、特図遊技における変動演出の変動時間の決定処理や特別遊技の制御について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pは、上述の各種処理や特別遊技の制御を行うためのテーブルとして、変動時間決定テーブル115、特別電動役物作動テーブル116、及び、遊技状態設定テーブル117等を備えている。
変動時間決定テーブル115は、変動演出の変動時間を決定するためのものである。
本形態に係るパチンコ機Pは、この変動時間決定テーブル115として、各変動モード番号に対応する変動演出の前半部分の変動時間(以下、前半変動時間という)が定められた第1変動時間決定テーブル115a、及び、各変動パターン番号に対応する変動演出の後半部分の変動時間(以下、後半変動時間という)が定められた第2変動時間決定テーブル115bを備えている(図11(a)及び(b)参照)。
そして、変動モード番号が決定されると、この決定された変動モード番号及び第1変動時間決定テーブル115aに基づき、対応する前半変動時間が決定される。また、変動パターン番号が決定されると、この決定された変動パターン番号及び第2変動時間決定テーブル115bに基づき、対応する後半変動時間が決定される。このように決定された前半変動時間と後半変動時間の合計値が、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の全体の変動時間に相当する。
また、決定された変動時間に基づいて、演出表示装置21では変動演出が行われるとともに、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31)では特別図柄の変動表示が行われる。具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15の場合には、決定された変動時間の間、第1特別図柄表示装置30が点滅表示され、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16の場合には、決定された変動時間の間、第2特別図柄表示装置31が点滅表示される。そして、変動時間の経過後、決定された特別図柄が停止表示される。
たとえば、決定された変動モード番号が「03H」及び変動パターン番号が「07H」であった場合には、変動モード番号「03H」に対応して「30秒」の前半変動時間が決定され、変動パターン番号「07H」に対応して「60秒」の後半変動時間が決定される。そして、これらの合計値「90秒(=30秒+60秒)」が、変動演出の全体の変動時間、すなわち特別図柄の変動表示の時間となる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出の前半部分の態様として、特別図柄の変動表示の開始時点(変動演出の開始時点)から、後述する演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示の前半部分が所定時間実行される通常パターンと、特別図柄の変動表示が開始されると(変動演出が開始されると)まず後述の特殊演出が実行され、当該特殊演出の終了時点から、演出図柄50の変動表示の前半部分が通常パターンと同じ時間実行される特殊パターンとが設けられている。そして、変動モード番号に通常パターン又は特殊パターンのいずれかが対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて通常パターン又は特殊パターンのいずれかが実行されることとなる。
また、本形態における前半変動時間は、図11(a)に示すように、特殊演出の実行時間である特殊演出時間、及び、演出図柄50の変動表示の前半部分の実行時間である変動表示時間から構成されている。そして、通常パターンでは、特殊演出は実行されず演出図柄50の変動表示のみ実行されるため、特殊演出時間は0秒、変動表示時間は1秒以上となっており、特殊パターンでは、特殊演出及び演出図柄50の変動表示の両方が実行されるため、特殊演出時間及び変動表示時間はいずれも1秒以上となっている(図11(a)参照)。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、特殊演出時間として「4秒」又は「8秒」のいずれかが定められている(図11(a)参照)。
たとえば、図11(a)に示すように、変動モード番号「03H」には、「0秒」の特殊演出時間及び「30秒」の変動表示時間が定められており、この変動モード番号「03H」が決定された場合には、変動演出の前半部分の態様として、変動表示時間が「30秒」の通常パターンが実行されることとなる。これに対して、変動モード番号「05H」には、「4秒」の特殊演出時間及び「30秒」の変動表示時間が定められており、この変動モード番号「05H」が決定された場合には、変動演出の前半部分の態様として、特殊演出時間が「4秒」及び変動表示時間が「30秒」の特殊パターンが実行されることとなる。また、変動モード番号「06H」には、「8秒」の特殊演出時間及び「30秒」の変動表示時間が定められており、この変動モード番号「06H」が決定された場合には、変動演出の前半部分の態様として、特殊演出時間が「8秒」及び変動表示時間が「30秒」の特殊パターンが実行されることとなる。
演出図柄50の変動表示の開始前に実行される特殊演出については、後程詳述する。
なお、図11(a)に示すように、「00H」又は「04H」の変動モード番号には「0秒」の前半変動時間が定められており、この変動モード番号が決定された場合には、変動演出の前半部分は実行されることなく、決定された変動パターン番号に基づき変動演出の後半部分のみが実行されるようになっている。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果がハズレの場合にのみ変動モード番号「00H」が決定されるため(図8及び図9参照)、当該変動モード番号が決定された場合には必ず、変動演出においてハズレの表示が行われることとなる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号が決定されると、この決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、この決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成され、副制御基板300に送信される。そして、副制御基板300においては、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の態様が決定されるようになっている。具体的には、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様が決定されるようになっている。
なお、変動演出の態様については、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するのではなく、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出は、前半部分と後半部分とに分けるのではなく、より多くの部分に分けて、変動モードコマンドや変動パターンコマンドに基づいて、それぞれの部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出の態様は、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンド又は変動パターンコマンドのいずれかのみに基づいて決定してもよい。
特別電動役物作動テーブル116は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するためのものであり、特別遊技の実行中に大入賞口ソレノイド18cを作動させるために参照されるものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、図12(a)及び(b)に示すように、特別電動役物作動テーブル116として、特別図柄X1が決定された場合に参照される第1作動テーブル116aと、特別図柄X2、X3又はX4のいずれかが決定された場合に参照される第2作動テーブル116bと、が設けられている。
具体的には、特別図柄X1が決定されると、図12(a)に示すように、第1作動テーブル116aを参照して特別遊技が実行される。この第1作動テーブル116aによれば、大入賞口18が29.0秒開放するか又は大入賞口18に9個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が16回実行される。また、各ラウンド遊技の実行中、大入賞口18は1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に大入賞口18が閉鎖する時間(すなわち、インターバル時間)は2.0秒に設定されている。
特別図柄X2、X3又はX4のいずれかが決定されると、図12(b)に示すように、第2作動テーブル116bを参照して特別遊技が実行される。この第2作動テーブル116bによれば、第1作動テーブル116aと同態様のラウンド遊技が4回実行される。また、各ラウンド遊技の実行中における大入賞口18の開閉回数及びインターバル時間は第1作動テーブル116aと同様の内容に設定されている。
なお、特別遊技中に獲得可能な賞球の期待値は、特別図柄X2、X3又はX4が決定された場合よりも、特別図柄X1が決定された場合の方が多い。
遊技状態設定テーブル117は、特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了後の遊技状態が、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別により決定されるようになっている。
そして、本形態に係るパチンコ機Pには、図13に示すように、遊技状態設定テーブル117として、特別図柄X1又はX2が決定された場合に参照される第1状態設定テーブル117a、特別図柄X3が決定された場合に参照される第2状態設定テーブル117b、及び、特別図柄X4が決定された場合に参照される第3状態設定テーブル117cが設けられている。
具体的には、図13(a)に示すように、特別図柄X1又はX2が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定される。そして、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)が10000回に設定されるとともに、時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)が10000回に設定される。すなわち、特別図柄X1又はX2が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され(高確率時短遊技状態へ移行し)、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、高確率時短遊技状態が継続する。
なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/58.6となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続することとなる。
また、図13(b)に示すように、特別図柄X3が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定される。そして、時短回数が60回に設定される。すなわち、特別図柄X3が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され、大当たりの抽選の結果が60回導出されるまで、高確率時短遊技状態が継続する。
そして、上述の特別遊技が終了して遊技状態が高確率時短遊技状態に設定された場合、この遊技状態の継続中に大当たりに当選することなく、60回の大当たりの抽選の結果がすべてハズレとなると、時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されるため、遊技状態は高確率非時短遊技状態に変更される。その後、大当たりに再度当選するまで、高確率非時短遊技状態が継続することとなる。
また、図13(c)に示すように、特別図柄X4が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定される。そして、時短回数が60回に設定される。すなわち、特別図柄X4が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が低確率時短遊技状態に設定され、大当たりの抽選の結果が60回導出されるまで、低確率時短遊技状態が継続する。
そして、上述の特別遊技が終了して遊技状態が低確率時短遊技状態に設定された場合、この遊技状態の継続中に大当たりに当選することなく、60回の大当たりの抽選の結果がすべてハズレとなると、時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されるため、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
上述のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別図柄X2、X3及びX4が決定された場合にはいずれも、4回のラウンド遊技が実行される特別遊技が実行され、この特別遊技が終了した後に時短遊技状態が設定されるものの、特別図柄X2又はX3が決定された場合には高確率遊技状態が設定され、特別図柄X4が決定された場合には低確率遊技状態が設定される。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pによれば、高確率遊技状態又は低確率遊技状態のいずれが設定されているのかを把握困難とすることができ、遊技状態に対する期待感を煽ることができるのである。
なお、時短遊技状態及び時短回数の設定については、上述の内容に限定されるものではなく、大当たりに当選した時点の遊技状態に応じて異なった内容としてもよい。
次に、普図遊技に関する処理について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル118に基づいて、行われる。
そして、遊技球がゲート20を通過すると、上述の当たり決定乱数が取得されるとともに、当該乱数値がメインRAM103の普図保留記憶領域に4個を上限として記憶されるようになっている。具体的には、この普図保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、ゲート20の通過順に、第1記憶部から記憶されるようになっている。また、既にいくつかの記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、空きの記憶部のうち最も番号の小さい記憶部に当たり決定乱数が記憶されるようになっている。そして、普図保留記憶領域に既に4個の当たり決定乱数が記憶されている場合に、遊技球がゲート20を通過しても、この通過に係る当たり決定乱数は普図保留記憶領域に記憶されない。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されることを「普図保留」ともいう。
また、当たり決定乱数判定テーブル118は、普通図柄の抽選により当たりか否かの判定を行うためのものであって、図14(a)及び(b)に示すように、非時短遊技状態において参照される非時短判定テーブル118aと、時短遊技状態において参照される時短判定テーブル118bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0〜65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であれば、非時短判定テーブル118aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された非時短判定テーブル118aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短判定テーブル118bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された時短判定テーブル118bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
この非時短判定テーブル118aによれば、当たり決定乱数が1であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、2〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この非時短判定テーブル118aにおいて当たりとなる確率は1/65536となる。
また、時短判定テーブル118bによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル118bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
また、本形態に係るパチンコ機Pは、普通図柄の変動や可動片16bの開閉の制御に係るテーブルとして、普通図柄変動パターン決定テーブル119、及び、第2始動入賞口開放制御テーブル120等を備えている。
普通図柄変動パターン決定テーブル119は、普通図柄の変動パターンを決定するためのものである。普通図柄の変動パターンには、それぞれ普通図柄の変動時間が対応付けられている。そして、上述のように、ゲート20を遊技球が通過することにより普通図柄の抽選が行われると、この普通図柄変動パターン決定テーブル119に基づいて普通図柄の変動パターン(すなわち、普通図柄の変動時間)が決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図15に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合には普通図柄の変動時間が3秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には普通図柄の変動時間が0.6秒に決定される。そして、普通図柄の変動時間が決定されると、この決定された普通図柄の変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
また、第2始動入賞口開放制御テーブル120は、第2始動入賞口16に設けられた可動片16bの作動を制御するために参照されるものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル120に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、図16に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、図16に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが2.4秒(=1.2秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計2.4秒開放される。
以上のように、非時短遊技状態と時短遊技状態とには、それぞれ、第2始動入賞口16を開閉するための条件が定められており、この条件の内容により、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動入賞口16に遊技球が入球しやすくなっている。すなわち、時短遊技状態においては、遊技球がゲート20を通過する限りにおいて、次々と普通図柄の抽選が行われ、第2始動入賞口16が頻繁に開放されるため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら、大当たりの抽選の機会を獲得できることとなる。
(パチンコ機Pにおける処理の概要)
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行に伴って主制御基板100で実行される処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板により電源が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図17のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ100において、メインCPU101は、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM102から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM103に記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板300に送信する各種のコマンドを、メインRAM103に設けられた演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、メインCPU101は、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、メインCPU101は、変動演出パターンを決定するための乱数(以下、変動演出用乱数という)である、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、及び、変動パターン乱数を更新する。そして、ステップ102の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップ101とステップ102の処理を繰り返し実行する。
次に、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図18のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
ステップ200において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ201に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、当たり図柄乱数の更新を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技及び特別遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー関連処理を実行する。具体的には、前扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、受皿7の満タン状態に基づく受皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU101は、対応するエラー指定コマンド(たとえば、扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶(セット)する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU101は、対応するエラー解除指定コマンド(たとえば、扉閉鎖指定コマンド、満タン解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合に、当該メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。なお、発射払出制御基板200により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払い出しコマンドが送信され、メインCPU101は、当該払い出しコマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、パチンコ機Pの遊技状態を当該パチンコ機Pの外部に出力するための外部情報データ、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、大入賞口18の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等の作成を実行する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ208において、メインCPU101は、上述のステップ207で作成した各データの信号を出力するポート出力、及び、演出用伝送データ格納領域に記憶されたコマンドを送信するコマンド送信等の処理を行う出力制御処理を実行する。そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ202のセンサ検出時処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて、普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15に入球したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、メインCPU101は、遊技球が第2始動入賞口16に入球したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第2始動入賞口検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ300のゲート検出時処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ402において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、現時点の当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ301の第1始動入賞口検出時処理について、図21のフローチャートを参照して説明する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
ステップ502において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ503に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
ステップ504において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
ステップ506において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ507に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ508に進む。
ステップ508において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ509に進む。
ステップ509において、メインCPU101は、記憶された第1特図乱数について、当該第1特図乱数に基づく変動開始前に(第1特図乱数が保留として記憶された時点で)大当たりの抽選に関する各種判定を行う事前判定処理を実行する。そして、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ509の事前判定処理について、図22のフローチャートを参照して説明する。
ステップ550において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと、上述のステップ503で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を判定する大当たり判定処理を実行する。その後、当該判定の結果(大当たり又はハズレ)に係るデータをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ551に進む。
ステップ551において、メインCPU101は、特別図柄の種別を判定する特別図柄判定処理を実行する。具体的には、上述のステップ550における判定の結果が大当たりであった場合には、第1始動入賞口判定テーブル111aを選択し、当該テーブルと、上述のステップ504で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別(大当たり図柄の種別)を判定する。一方、上述のステップ550における判定の結果がハズレであった場合には、特別図柄はY1(ハズレ図柄)であると判定する。そして、当該判定の結果(特別図柄の種別)に係るデータを、メインRAM103の所定の処理領域に記憶する。また、この特別図柄判定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を判定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ552に進む。
ステップ552において、メインCPU101は、上述のステップ551で判定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ555に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ553に進む。
ステップ553において、メインCPU101は、上述のステップ552で判定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ554に進む。
ステップ554において、メインCPU101は、上述のステップ553で確認した大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)を取得する。そして、ステップ559に進む。
また、上述のステップ552で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ555において、メインCPU101は、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数を確認する。そして、次のステップ556に進む。
ステップ556において、メインCPU101は、上述のステップ555で確認した現時点の遊技状態、保留数、及び、遊技球が入球した始動入賞口の種別(すなわち、第1始動入賞口15)に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル112を取得する。そして、次のステップ557に進む。
ステップ557において、メインCPU101は、上述のステップ505で第1保留記憶領域の記憶部に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上述のステップ556で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を判定し、当該グループの種別をメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ558に進む。
ステップ558において、メインCPU101は、上述のステップ557で判定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)を取得する。そして、次のステップ559に進む。
ステップ559において、メインCPU101は、上述のステップ554で取得されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ558で取得されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ506で第1保留記憶領域の記憶部に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を判定する変動モード番号判定処理を実行する。そして、次のステップ560に進む。
ステップ560において、メインCPU101は、上述のステップ559で判定された変動パターン抽選テーブル114を選択する。そして、次のステップ561に進む。
ステップ561において、メインCPU101は、上述のステップ560で選択された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ507で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を判定する変動パターン番号判定処理を実行する。そして、次のステップ562に進む。
ステップ562において、メインCPU101は、上述のステップ550で判定された大当たりの抽選の結果(大当たり又はハズレ)、上述のステップ551で判定された特別図柄の種別、上述のステップ559で判定された変動モード番号、及び、上述のステップ561で判定された変動パターン番号に対応する事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
なお、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pは事前判定コマンドテーブルを有しており、この事前判定コマンドテーブルには、上述の判定結果(大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、変動モード番号及び変動パターン番号)に対応付けられて事前判定コマンドが定められている。そして、メインCPU101は、この事前判定コマンドテーブルを参照して上述の判定結果に対応する事前判定コマンドを取得できるようになっている。そして、事前判定処理を終了する。
以上の処理により、新たに記憶された第1特図乱数(保留)について、特別図柄の変動開始時に決定される大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、変動モード番号及び変動パターン番号が、事前判定コマンドによって、当該保留が記憶された時点で事前に(すなわち、変動開始前に)副制御基板300に伝達される。
次に、上述したステップ302の第2始動入賞口検出時処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
ステップ602において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
ステップ604において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
ステップ606において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ607に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ608に進む。
ステップ608において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ203の特図関連制御処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)又は特別遊技終了処理(ステップ705)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ701の特別図柄変動開始処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ802において、メインCPU101は、第1保留記憶領域の記憶部に第1特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第1特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合、ステップ811に進む。一方、第1特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ803に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
また、上述のステップ801で第2特図乱数が記憶されていると判定した場合に進むステップ804において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第2保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第2保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
ステップ806において、メインCPU101は、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上述のステップ805における抽選の結果が大当たりであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への遊技球の入球によるものか(すなわち、第1始動入賞口15か、又は、第2始動入賞口16か)を確認した上で、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブル111を選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別を決定する。一方、上述のステップ805における抽選の結果がハズレであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第1始動入賞口15への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Y1を決定し、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第2始動入賞口16への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Y2を決定する。そして、決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM103の所定の一時記憶領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ807に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
ステップ807において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ808に進む。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
ステップ809において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31で特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示装置30が点滅表示を開始し、また、第2特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示装置31が点滅表示を開始する。ここで、点滅表示とは、各表示装置において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
ステップ810において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、特別図柄変動開始処理を終了する。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21においてデモ表示を行うためのデモ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、特別図柄の変動表示が行われることなく所定のデモ開始時間(たとえば、30秒)が経過した場合に、演出表示装置21にデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ808の変動演出パターン決定処理について、図26のフローチャートを参照して説明する。
ステップ900において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ903に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ901に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ902に進む。
ステップ902において、メインCPU101は、上述のステップ901で確認した大当たり図柄、及び、遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)を選択する。そして、ステップ907に進む。
また、上述のステップ900で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ903において、メインCPU101は、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別(すなわち、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか)を確認するとともに、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ904において、メインCPU101は、上述のステップ903で確認した始動入賞口の種別、遊技状態及び保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル112を選択する。そして、次のステップ905に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と上述のステップ904で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ906に進む。
ステップ906において、メインCPU101は、上述のステップ905で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)を選択する。そして、次のステップ907に進む。
ステップ907において、メインCPU101は、上述のステップ902で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ906で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を決定し、この決定された変動モード番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ908に進む。
ステップ908において、メインCPU101は、上述のステップ907で決定された変動パターン抽選テーブル114を選択する。そして、次のステップ909に進む。
ステップ909において、メインCPU101は、上述のステップ908で選択された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ910に進む。
ステップ910において、メインCPU101は、変動時間決定テーブル115と、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号及び変動パターン番号とに基づいて、変動時間を決定する。また、メインCPU101は、この決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ911に進む。
ステップ911において、メインCPU101は、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、所定の一時記憶領域に記憶された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。さらに、メインCPU101は、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、変動演出パターン決定処理を終了する。
次に、上述したステップ702の特別図柄変動停止処理について、図27のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、メインCPU101は、ステップ910で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
ステップ1003において、メインCPU101は、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1005において、メインCPU101は、特図関連制御処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットする。そして、特別図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ703の停止後処理について、図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間タイマカウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1102において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1103に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1104において、メインCPU101は、高確回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU101は、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、高確遊技フラグをオフにする処理も実行される。また、高確遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1105に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1111に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1106に進む。
ステップ1106において、メインCPU101は、大当たり当選時の遊技状態及び停止表示された大当たり図柄の種別(特別図柄X1、X2、X3又はX4のいずれか)を副制御基板300に伝達するための大当たり当選時コマンドをセットする。そして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ1108に進む。
ステップ1108において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1109に進む。
ステップ1109において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X1であれば、ラウンド数として「16」をセットし、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X2、X3又はX4であれば、ラウンド数として「4」をセットする。そして、次のステップ1110に進む。
ステップ1110において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1105で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1111において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1112に進む。
ステップ1112において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ704の特別遊技制御処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1108でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過しているか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過していると判定した場合、次のステップ1202に進む。
ステップ1202において、メインCPU101は、この特別遊技制御処理において全ラウンド遊技が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1210に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1203に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた特別電動役物作動テーブル116に基づいて、大入賞口18の開閉を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が開始された時点ではないと判定した場合、ステップ1206に進む。一方、ラウンド遊技が開始された時点であると判定した場合、次のステップ1205に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1206に進む。
なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板300に伝達できるようになっている。
ステップ1206において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が終了したか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が終了していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、ラウンド遊技が終了したと判定した場合、次のステップ1207に進む。
ステップ1207において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されているラウンド数を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1208に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、上述のステップ1207でデクリメントしたラウンド数が「0」であるか否かを判定する。そして、当該ラウンド数が「0」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該ラウンド数が「0」であると判定した場合、次のステップ1209に進む。
ステップ1209において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
また、上述のステップ1202でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1210において、メインCPU101は、上述のステップ1209でエンディング時間タイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1211に進む。
ステップ1211において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1212に進む。
ステップ1212において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ705の特別遊技終了処理について、図30のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄(メインRAM103の記憶領域に記憶)を確認するとともに、上述の大当たり図柄に応じた遊技状態設定テーブル117に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。
具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確回数、時短回数を設定する。本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり図柄が特別図柄X1又はX2の場合には、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもオンとするとともに、高確回数及び時短回数のいずれにも「10000」をセットする。また、上述の大当たり図柄が特別図柄X3の場合には、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもオンとするとともに、高確回数に「10000」をセットし、かつ時短回数に「60」をセットする。また、上述の大当たり図柄が特別図柄X4の場合には、高確遊技フラグをオフにし、かつ時短遊技フラグをオンにするとともに、時短回数に「60」をセットする。
そして、次のステップ1302に進む。
ステップ1302において、メインCPU101は、上述のステップ1301で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドには、上述のステップ1301で設定された高確遊技フラグがオンである旨の情報、時短遊技フラグがオンである旨の情報、高確回数の情報、時短回数の情報が含まれている。そして、次のステップ1303に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
次に、上述したステップ204の普図関連制御処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ1401の普通図柄変動開始処理について、図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1502において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1503に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、次のステップ1504に進む。
ステップ1504において、メインCPU101は、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル118(非時短判定テーブル118a又は時短判定テーブル118bのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短判定テーブル118aを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。これに対して、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短判定テーブル118bを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1505に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。一方、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。
ステップ1506において、メインCPU101は、当たり図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでないと判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、次のステップ1508に進む。
ステップ1508において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、普通図柄変動パターン決定テーブル119を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間タイマカウンタに「3秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間タイマカウンタに「0.6秒」をセットする。そして、次のステップ1509に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1510に進む。
ステップ1510において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1511に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ1402の普通図柄変動停止処理について、図33のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、上述のステップ1508で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1602において、メインCPU101は、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1603に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1604において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットする。そして、普通図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ1403の普通図柄停止後処理について、図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該普図停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該普図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1702において、メインCPU101は、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1704に進む。一方、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1703に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1702で停止表示されている普通図柄が当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1704において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ1404の可動片制御処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1802において、メインCPU101は、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれであったかを確認する。そして、次のステップ1803に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル120を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
また、上述のステップ1801で可動片16bが作動制御中であると判定した場合に進むステップ1804において、メインCPU101は、上述のステップ1803でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。そして、通電時間(開放時間)を経過していないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、通電時間(開放時間)を経過したと判定した場合、次のステップ1805に進む。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片16bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
ステップ1806において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(パチンコ機Pにおける演出の概要)
以上のように、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技、普図遊技及び特別遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300が、遊技の進行に伴う演出の制御を実行する。
以下では、特別図柄の変動表示中に実行され、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出、保留の記憶に基づいて所定態様での表示を行う保留表示演出、及び、変動演出中に実行可能な特殊背景表示演出について説明する。
(変動演出の概要)
本形態に係るパチンコ機Pで実行される変動演出では、演出表示装置21に表示される背景画像に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、大当たりの抽選の結果が遊技者に報知されるようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出の前半部分の態様として、特別図柄の変動表示の開始とともに演出図柄50の変動表示の前半部分が開始される通常パターンと、特別図柄の変動表示が開始されるとまず特殊演出が実行され、当該特殊演出の終了とともに演出図柄50の変動表示の前半部分が開始される特殊パターンとが設けられている。
そして、通常パターンにより変動演出の前半部分が実行される場合、具体的には、0秒の特殊演出時間が定められた前半変動時間が決定された場合(「00H」、「01H」、「02H」、「03H」又は「04H」の変動モード番号が決定された場合)には、特別図柄の変動表示の開始と同時に、すべての演出図柄50の変動表示が開始される(図36(a)及び(b)、図37(a)及び(b)等参照)。一方、特殊パターンにより変動演出の前半部分が実行される場合、具体的には、「4秒」の特殊演出時間が定められた前半変動時間が決定された場合(「05H」の変動モード番号が決定された場合)には、特別図柄の変動表示が開始されてから4秒経過後に、すべての演出図柄50の変動表示が開始され(図39参照)、「8秒」の特殊演出時間が定められた前半変動時間が決定された場合(「06H」の変動モード番号が決定された場合)には、特別図柄の変動表示が開始されてから8秒経過後に、すべての演出図柄50の変動表示が開始される(図40参照)。
なお、図中の下向き矢印は、演出図柄50が上方から下方へ向けてスクロールする表示がなされていることを示す。また、本明細書においては、通常パターンにおける特別図柄の変動表示の開始とともに開始される演出図柄50の変動表示、及び、特殊パターンにおける特殊演出の終了とともに開始される演出図柄50の変動表示を「本変動」というものとする。また、変動演出の前半部分に対応する本変動を「前半本変動」、変動演出の後半部分に対応する本変動を「後半本変動」というものとする。
その後、左側に位置する演出図柄50(以下、第1停止図柄という)、右側に位置する演出図柄50(以下、第2停止図柄という)、中央に位置する演出図柄50(以下、第3停止図柄)という順番で停止表示される(図36(c)〜(e)及び図37(c)〜(e)参照)。
そして、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示される(図37(e)参照)。すなわち、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果が大当たりであることが報知される。
これに対して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることはない(図36(e)参照)。すなわち、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50とは異なる図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果がハズレであることが報知される。
また、第3停止図柄は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示するのとほぼ同時に停止表示されるようになっている。これにより、演出図柄50の停止表示に先んじて、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示され、特別図柄の種別で大当たりの抽選の結果が把握されてしまうことを防止している。
また、前半本変動(変動演出の前半部分における演出図柄50の変動表示)の態様としては、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示される(以下、リーチなし表示という)リーチなし変動パターン(図36(d)参照)と、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示される(以下、リーチ表示という)リーチ変動パターン(図37(d)参照)とが設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「00H」又は「01H」であった場合にリーチなし変動パターンにより前半本変動が実行され、「00H」及び「01H」以外であった場合にリーチ変動パターンにより前半本変動が実行される。なお、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には必ず、リーチ変動パターンにより前半本変動が実行される(図9参照)。
また、リーチなし変動パターンやリーチ変動パターンには複数種類の態様が設けられており、演出図柄50の変動の仕方、第1停止図柄及び第2停止図柄の種類等が種々設定されている。
たとえば、リーチなし変動パターンやリーチ変動パターンとして、演出図柄50の変動表示の開始から第2停止図柄が停止表示されるまでの間(すなわち、リーチ表示又はリーチなし表示が行われるまでの間)に、演出図柄50の変動表示に重ねて所定のカットイン画像(たとえば、「CHANCE!」という文字が付された静止画像等)を表示するカットイン演出が行われる態様を設けることができる。また、リーチ変動パターンとしては、すべての演出図柄50(すなわち、第1停止図柄、第2停止図柄、第3停止図柄)が所定の停止表示態様で仮停止した後に変動表示を再開するという態様の演出が所定回数行われ、その後に、リーチ表示がなされる態様(いわゆる擬似連)等を設けることもできる。
なお、カットイン演出が行われる態様や擬似連が行われる態様は、大当たりに当選した場合に実行される可能性が高くなるように設定して、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、前半本変動の態様としてリーチなし変動パターンが実行された場合における後半本変動(変動演出の後半部分)の態様には、第2停止図柄の停止表示後にそのまま第3停止図柄が停止表示されるノーマルハズレパターンが設けられている(図36参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号が「00H」、「01H」、「02H」、「03H」又は「04H」であった場合にはノーマルハズレパターンにより後半本変動が実行される。
また、ノーマルハズレパターンの態様には複数種類設けられており、第3停止図柄の種類等が種々設定されている。
また、前半本変動の態様としてリーチ変動パターンが実行された場合における後半本変動の態様には、リーチ表示後に演出表示装置21に所定の発展演出画像等(たとえば、演出図柄50が次々と破壊されていくような動画等)を表示するリーチ発展演出を行う発展ありパターン(図38参照)と、リーチ表示後にリーチ発展演出が実行されることなく、大当たりの抽選の結果を報知する発展なしパターン(図37参照)とが設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号が「05H」又は「A8H」であった場合に発展なしパターンにより後半本変動が実行され、当該変動パターン番号が「06H」、「07H」、「A6H」又は「A7H」であった場合に発展ありパターンにより後半本変動が実行される。
また、発展なしパターン及び発展ありパターンの態様には複数種類設けられており、第3停止図柄の種類、発展演出画像の種類等が種々設定されている。
たとえば、発展ありパターンとして、リーチ発展演出中にカットイン演出が行われる態様や、リーチ発展演出中に、より大当たりの期待度の高い発展演出画像の表示に切り替わる(いわゆるリーチアップ演出が行われる)態様等を設けることもできる。
なお、リーチアップ演出が行われる態様は、大当たりに当選した場合に実行される可能性が高くなるように設定して、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、変動演出においては、画像の表示のみならず、画像の表示に併せて、音声出力装置10(スピーカ)から所定のBGMや音声等を出力してもよいし、演出照明装置23(ランプ)を所定の点灯パターンや色で発光させてもよい。また、カットイン画像や発展演出画像の表示中の所定の期間内に、演出操作装置9(操作ダイヤル9a、操作ボタン9b)が操作されることにより、他の画像が表示されるようにしてもよい。
またここで、本形態に係るパチンコ機Pで実行される変動演出の前半部分の態様として、特殊パターンが設けられており、この特殊パターンが決定された場合(すなわち、「05H」又は「06H」の変動モード番号が決定された場合)には、特殊演出が実行されるようになっている。
この特殊演出は、特別図柄の変動表示が開始されるとともに開始され、変動モード番号に対応する前半変動時間に定められた特殊演出時間(「05H」の変動モード番号の場合には4秒、「06H」の変動モード番号の場合には8秒)が経過すると終了する。そして、上述の如く、この特殊演出の終了とともに、本変動(演出図柄50の変動表示)が開始される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、この特殊演出として、演出表示装置21の表示部21aに表示される演出図柄50及び背景画像全てが消去され、表示部21aの全面が黒色表示されるブラックアウト演出(図40参照)と、演出図柄50の変動表示が1回又は複数回行われる擬似変動演出(図39参照)とが設けられている。
そして、特殊パターンが決定された場合には、ブラックアウト演出又は擬似変動演出のいずれかの特殊演出が決定、実行される。
具体的には、「05H」の変動モード番号が決定された場合には、表示部21aの全面の黒色表示が4秒間行われるブラックアウト演出の実行、2.5秒間の演出図柄50の変動表示が行われた後、演出図柄50が1.5秒間停止表示される態様が1回行われる擬似変動演出(以下、擬似変動パターンAという)の実行、又は、1.0秒間の演出図柄50の変動表示が行われた後、演出図柄50が1.0秒間停止表示される態様が2回行われる擬似変動演出(以下、擬似変動パターンBという)の実行のいずれかが決定される。
また、「06H」の変動モード番号が決定された場合には、表示部21aの全面の黒色表示が8秒間行われるブラックアウト演出の実行、2.5秒間の演出図柄50の変動表示が行われた後、演出図柄50が1.5秒間停止表示される態様が2回行われる擬似変動演出(以下、擬似変動パターンCという)の実行、又は、1.5秒間の演出図柄50の変動表示が行われた後、演出図柄50が0.5秒間停止表示される態様が4回行われる擬似変動演出(以下、擬似変動パターンDという)の実行のいずれかが決定される。
そして、決定されたブラックアウト演出又は擬似変動演出により、特殊変動演出が実行されることとなる。ブラックアウト演出又は擬似変動演出の決定については、後程詳述する。
なお、本明細書においては、擬似変動演出中に実行される演出図柄50の変動表示を「擬似変動」というものとする。
また、擬似変動(擬似変動演出中に実行される演出図柄50の変動表示)は、本変動と同様の表示態様であり、見た目上はいずれも区別が付かないようになっている。したがって、擬似変動演出の特殊演出が実行される変動演出においては、擬似変動及び本変動を合わせて、演出図柄50の変動表示が少なくとも2回以上行われるように見えることとなる。すなわち、見た目上は演出図柄50の変動表示が2回以上行われているにもかかわらず、実際には1個の保留に基づいて変動演出が1回のみ行われていることとなる。なお、擬似変動演出においては、リーチ表示が行われることなくハズレを報知する停止表示態様で演出図柄50が停止するようになっている。
また、この特殊演出の実行中には、後述する先読み演出も併せて実行できるようになっている。
なお、特殊演出としては、ブラックアウト演出、擬似変動演出に限られるものではなく、所定の画像(静止画、動画)が表示される画像表示演出や、操作演出装置9による所定の操作が行われることにより所定の画像が表示される操作演出等を設けてもよい。また、特殊演出は、本変動の途中に行ってもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、副制御基板300のサブROM302に、前半本変動の態様(リーチなし変動パターンの態様、リーチ変動パターンの態様、停止表示させる演出図柄50の種類等)、及び、後半本変動の態様(発展なしパターンの態様、発展ありパターンの態様(発展演出画像の種類)等)を決定するための種々の変動演出決定テーブルが記憶されている。副制御基板300のサブCPU301は、主制御基板100から送信された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを受信することにより、所定の条件に応じた変動演出決定テーブルを選択するとともに、所定の数値範囲内(たとえば、0〜249)で演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数)を取得する。そして、選択された変動演出決定テーブル、主制御基板100のメインCPU101から受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号、変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号及び取得された演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数)に基づいて、前半本変動の態様及び後半本変動の態様を決定する。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様(前半本変動の態様)が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様(後半本変動の態様)が決定されるようになっている。これにより、決定された態様に基づいた変動演出が、演出表示装置21において実行されることとなる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「00H」又は「01H」であった場合にリーチなし変動パターンにより前半本変動が実行され、「00H」及び「01H」以外であった場合にリーチ変動パターンにより前半本変動が実行される。また、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号が「05H」又は「A8H」であった場合に発展なしパターンにより後半本変動が実行され、当該変動パターン番号が「06H」、「07H」、「A6H」又は「A7H」であった場合に発展ありパターンにより後半本変動が実行される。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動モード番号ごとに、前半本変動の態様(リーチなし変動パターン又はリーチ変動パターン)が一義的に決定され、変動パターン番号ごとに、後半本変動の態様(発展なしパターン又は発展ありパターン)が一義的に決定されるようになっている。
ここで、大当たりの抽選の結果がハズレの場合には、上述の如く、変動パターン抽選テーブル114を決定するためのグループとして、第1グループ〜第4グループのいずれかが決定され、この決定されたグループに対応するハズレ用判定テーブル(リーチモード決定乱数判定テーブル113)に基づいて、変動モード番号と変動パターン抽選テーブル114とが決定される。
また、第1グループ、第2グループ又は第3グループのいずれかが決定された場合には、前半本変動の態様が必ずリーチなし変動パターンとなる変動モード番号が決定されるとともに、後半本変動の態様が必ずノーマルハズレパターンとなる変動パターン番号が定められた変動パターン抽選テーブル114が決定されるように、ハズレ用判定テーブルが設定されている。これに対して、第4グループが決定された場合には、前半本変動の態様が必ずリーチ変動パターンとなる変動モード番号が決定されるとともに、後半本変動の態様が必ず発展なしパターンとなる変動パターン番号が定められた変動パターン抽選テーブル114が決定されるように、ハズレ用判定テーブルが設定されている。また、第5グループが決定された場合には、前半本変動の態様が必ずリーチ変動パターンとなる変動モード番号が決定されるとともに、後半本変動の態様が必ず発展ありパターンとなる変動パターン番号が定められた変動パターン抽選テーブル114が決定されるように、ハズレ用判定テーブルが設定されている。
そして、上述の如く、事前判定処理において第1グループ又は第2グループのいずれかのグループ種別が決定された場合には、変動開始時においても、第1グループ又は第2グループのいずれかのグループ種別が決定され、また、上述の事前判定処理において第4グループ又は第5グループのいずれかのグループ種別が決定された場合には、変動開始時においても、第4グループ又は第5グループのいずれかのグループ種別が決定される。
また、大当たりに当選した場合には、前半本変動の態様が必ずリーチ変動パターンとなる変動モード番号が決定されるとともに、後半本変動の態様が必ず発展なしパターン又は発展ありパターンとなる変動パターン番号が定められた変動パターン抽選テーブル114が決定されるように、大当たり用判定テーブルが設定されている。
したがって、上述の事前判定処理において、前半本変動の態様がリーチなし変動パターン、後半本変動の態様がノーマルハズレパターンとなる事前判定コマンドがセットされた保留(第1特図乱数)については、リーチなし変動パターンにより前半本変動が実行され、ノーマルハズレパターンにより後半本変動が実行されることとなる。また、前半本変動の態様がリーチ変動パターン、後半本変動の態様が発展なしパターンとなる事前判定コマンドがセットされた保留については、リーチ変動パターンにより前半本変動が実行され、発展なしパターンにより後半本変動が実行されることとなる。また、前半本変動の態様がリーチ変動パターン、後半本変動の態様が発展ありパターンとなる事前判定コマンドがセットされた保留については、リーチ変動パターンにより前半本変動が実行され、発展ありパターンにより後半本変動が実行されることとなる。
(保留表示演出の概要)
保留表示演出は、新たな保留が記憶された場合に、演出表示装置21において、所定の表示態様で保留表示を行うものであり、保留記憶領域に記憶されたいずれか1の保留を対象として実行され、当該対象の保留に係る変動演出の実行前から当該対象の保留に関する所定の示唆を開始可能な先読み演出に相当するものである。なお、ここでは、第1特図乱数の保留記憶に基づく保留表示演出についてのみ説明するものとし、第2特図乱数の保留記憶に基づく保留表示演出については説明を割愛する。
図41に示すように、本形態における演出表示装置21の表示部21aには、保留表示領域52が設けられている。そして、第1特図乱数について保留記憶がなされると、この保留表示領域52に、保留記憶がなされた旨を示す保留表示が行われ、この保留表示により保留数が遊技者に報知されるようになっている。
具体的には、この保留表示領域52には、計4つの保留表示部53(第1保留表示部53a、第2保留表示部53b、第3保留表示部53c、第4保留表示部53d)設けられており、この4つの保留表示部53により第1特図保留数が示されるようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述したように、主制御基板100のメインRAM103に第1特図乱数を記憶する第1保留記憶領域が設けられているが、副制御基板300のサブRAM303にも、第1特図乱数に係る大当たり情報、事前判定コマンドが有する変動モード番号及び変動パターン番号等の事前判定情報、保留表示の態様を示す保留情報が記憶される第1保留記憶領域が設けられている。
このサブRAM303に設けられる第1保留記憶領域には、第1記憶部〜第4記憶部の計4つの記憶部から構成されており、第1記憶部が第1保留表示部53aに対応し、以下、第2記憶部〜第4記憶部が、それぞれ第2保留表示部53b〜第4保留表示部53dに対応している。そして、各記憶部に保留情報が記憶されると、対応する保留表示部53において保留表示が行われるようになっている。
たとえば、第1特図保留数が「1」である場合には、第1記憶部に保留情報が記憶されるため、第1保留表示部53aにおいて保留表示が行われる。また、第1特図保留数が「4」である場合には、第1記憶部〜第4記憶部に保留情報が記憶されるため、第1保留表示部53a、第2保留表示部53b、第3保留表示部53c、第4保留表示部53dにおいて保留表示が行われる。
そして、保留記憶が読み出されたり、新たに保留記憶がなされたりすることで、第1特図保留数が増減すると、これに伴って、上述の保留表示部53における保留表示の数も増減するようになっている。
また、特に図示していないが、保留表示の表示態様として、白色の丸印が表示される態様、赤色の丸印が表示される態様、金色の丸印が表示される態様が設けられており、大当たりの抽選の結果がハズレである場合には、白色の丸印が表示される態様による保留表示が最も実行され易く、赤色の丸印が表示される態様による保留表示、金色の丸印が表示される態様による保留表示の順に、次第に実行され難くなるように設定されているとともに、大当たりの抽選の結果が大当たりである場合には、金色の丸印が表示される態様による保留表示が最も実行され易く、赤色の丸印が表示される態様による保留表示、白色の丸印が表示される態様による保留表示の順に、次第に実行され難くなるように設定されている。これにより、実行された保留表示の態様により、大当たりの期待度が示唆されるようになっている。
なお、保留表示の表示態様としては、上述の態様に限定されるものではなく、他の色の丸印が表示される態様としてもよいし、他の形(たとえば、星印、キャラクター等)が表示される態様としてもよい。また、変動演出の実行中に、保留表示の表示態様が、より大当たりの期待度の高い他の表示態様に切り替わる(いわゆる保留チャンスアップ演出が行われる)ようにしてもよい。
(特殊背景表示演出の概要)
特殊背景表示演出は、新たな保留が記憶された場合に、当該保留に基づく変動演出よりも先に実行される変動演出から当該保留に基づく変動演出までの複数回の変動演出に跨って、演出表示装置21において、特殊背景画像の表示等を行うものであり、保留記憶領域に記憶されたいずれか1の保留を対象として実行され、当該対象の保留に係る変動演出の実行前から当該対象の保留に関する所定の示唆を開始可能な先読み演出に相当するものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいてのみ(すなわち、第1特図乱数が記憶されたことに基づいてのみ)特殊背景表示演出を実行可能となっており、この特殊背景表示演出では、図42に示すように、複数回の変動演出に跨って複数の星が描かれた特殊背景画像が表示されるようになっている。
具体的には、図42(b)及び(c)に示すように、第1特図保留数が「1」であるときに行われている変動演出中に、第1始動入賞口15に遊技球が入球し、新たに第1特図乱数が保留として記憶されたものとする。そして、この保留を対象として特殊背景表示演出を実行する旨が決定されたものとする。すると、通常の背景画像の表示から特殊背景画像の表示に切り替わる(図42(c)参照)。そして、これ以降、特殊背景表示演出の対象となった保留に基づいて実行される変動演出中の所定時点(本形態では、リーチ表示がされる時点)まで、特殊背景画像が表示され続けることとなる(図42(d)〜(g)参照)。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、前半本変動の態様としてリーチ変動パターンが決定される場合(すなわち、変動モード番号が「00H」及び「01H」以外であった場合)にのみ、特殊背景表示演出を実行可能となっている。
ここで、大当たりの当選の期待度の高い変動演出の実行中(たとえば、後半本変動が発展ありパターンである変動演出の実行中)やこのような変動演出の実行が決定されている場合に、新たな保留が記憶され当該保留を対象として特殊背景表示演出が実行されると、当該対象の保留に係る変動演出が実行されるより前に、大当たりの当選の期待度の高い変動演出が実行されてしまい、遊技者に対して、演出の違和感を与えるおそれがある。
さらに、特殊背景表示演出の実行中に、新たに記憶された保留を対象とした特殊背景表示演出が実行されたり、特殊背景表示演出が終了した後に、当該特殊背景表示演出の実行の対象であった保留の次に記憶されていた保留を対象とした特殊背景表示演出が実行されたりすると、先に実行されていた特殊背景表示演出との区別がつかなくなり、やはり演出の違和感を与えるおそれがある。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pでは、特殊背景表示演出が実行される場合に、記憶された保留に係る変動演出において当該特殊背景表示演出を開始することを禁止するための開始禁止条件が定められており、第1保留記憶領域に記憶された保留が当該開始禁止条件を満たしている場合には、当該保留について特殊背景表示演出を開始することが禁止されている旨を示す情報(以下、開始禁止情報という)が設定されるようになっている。具体的には、対応する保留が記憶されている第1保留記憶領域の記憶部に、上述の事前判定情報や保留情報とともに開始禁止情報が記憶される。そして、新たに第1特図乱数が保留として記憶された場合には、各保留に対して開始禁止情報が設定されているか否かを判定することにより、いずれの保留に基づく変動演出から特殊背景表示演出を開始できるか(すなわち、新たに記憶された保留に至るまで何個の保留に基づく変動演出に跨って特殊背景表示演出を実行できるか)を判断するようになっている。なお、本明細書においては、新たに記憶された保留に至るまで特殊背景表示演出を連続して実行可能となる保留の数を、「連続実行可能保留数」というものとする。
そして、新たに記憶された保留を対象とした特殊背景表示演出を実行する場合には、開始禁止情報が設定された保留のうち最も遅く記憶された保留の次に記憶された保留に係る変動演出から特殊背景表示演出を開始することができ、当該変動演出よりも前の変動演出から特殊背景表示演出を開始することはできない。
なお、新たに保留が記憶された時点で、記憶されていた保留のうち最も遅く記憶された保留に開始禁止情報が設定されていた場合には、新たに記憶された保留に基づく変動演出よりも前に特殊背景表示演出を開始できないことから、当該新たに記憶された保留を対象とした特殊背景表示演出は実行されないようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、開始禁止条件として、大当たりの当選の期待度の高い変動演出が実行される保留(すなわち、発展ありパターンにより後半本変動が実行される保留)であること、特殊背景表示演出中に行われる変動演出に係る保留であること、特殊背景表示演出が終了した後に、当該特殊背景表示演出の実行の対象であった保留の次に記憶されていた保留であることが定められている。
そして、第1保留記憶領域に記憶された保留が上述の開始禁止条件を満たした場合には、当該保留に対して開始禁止情報が設定される。すなわち、上述の如く、対応する保留が記憶された第1保留記憶領域の記憶部に開始禁止情報が記憶される。
なお、開始禁止条件としては、これらに限定されるものではなく、上述の条件に加え、遊技状態が切り替わった時点で記憶されていた保留であること、大当たりの当選に係る保留であること、変動演出の態様が一義的に決定されない変動モード番号や変動パターン番号が設けられている場合において、上述の変動モード番号や当該変動パターン番号が決定される保留であること等を定めてもよい。
以下、開始禁止情報の設定の有無に基づく特殊背景表示演出の開始に関して、より具体的に説明する。
たとえば、図43(a)に示すように、読み出された保留に基づいて変動演出が実行されているとともに、3個の保留が記憶されているものとする。そして、現時点において特殊背景表示演出は実行されておらず、また、読み出された保留及び記憶されている3個の保留のいずれについても発展ありパターンにより後半本変動が実行されないものであるとする。この状態において4個目の保留が記憶された場合には、読み出された保留及び記憶されている3個の保留のいずれについても開始禁止情報は設定されていないため、現時点において実行されている変動演出(読み出された保留に基づいて実行されている変動演出)において、上述の4個目の保留を対象とした特殊背景表示演出を開始することができる。この場合には、連続実行可能保留数は「4」となる。
また、図43(b)に示すように、読み出された保留に基づいて変動演出が実行されているとともに、3個の保留が記憶されているものとする。そして、記憶されている保留のうち最先に記憶された保留から2個目の保留について、発展ありパターンにより後半本変動が実行される旨が決定されていたものとする。この状態において4個目の保留が記憶された場合には、上述の2個目の保留について開始禁止情報が設定されることとなるため、2個目の保留の次に記憶された3個目の保留に基づく変動演出において、上述の4個目の保留を対象とした特殊背景表示演出を開始することができる。この場合には、連続実行可能保留数は「1」となる。
また、図43(c)に示すように、読み出された保留に基づいて変動演出が実行されているとともに、2個の保留が記憶されているものとする。そして、記憶されている保留のうち最先に記憶された保留から2個目の保留について、発展ありパターンにより後半本変動が実行される旨が決定されていたものとする。この状態において3個目の保留が記憶された場合には、上述の2個目の保留について開始禁止情報が設定されることとなるため、上述の3個目の保留よりも前に記憶された保留に基づく変動演出において特殊背景表示演出を開始することはできない。すなわち、上述の3個目の保留を対象とした特殊背景表示演出を実行することはできない。この場合には、連続実行可能保留数は「0」となる。
また、図43(d)に示すように、読み出された保留に基づいて変動演出が実行されているとともに、3個の保留が記憶されているものとする。そして、記憶されている保留のうち最先に記憶された保留(1個目の保留)を対象とした特殊背景表示演出が実行されているものとする。すなわち、読み出された保留に基づく変動演出から跨って特殊背景表示演出が実行されている。この状態において4個目の保留が記憶された場合には、読み出された保留、記憶されている保留のうち最先に記憶された保留(すなわち、特殊背景表示演出の対象となった保留)、最先に記憶された保留の次に記憶された2個目の保留(すなわち、特殊背景表示演出の実行の対象であった保留の次に記憶されていた保留)について開始禁止情報が設定されることとなるため、2個目の保留の次に記憶された3個目の保留に基づく変動演出において、上述の4個目の保留を対象とした特殊背景表示演出を開始することができる。この場合には、連続実行可能保留数は「1」となる。
(特殊パターンにより変動演出の前半部分が実行される場合の特殊背景表示演出)
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、変動モード番号が「05H」又は「06H」であったときには、特殊パターンにより変動演出の前半部分が実行され、演出図柄50の変動表示の開始前に、ブラックアウト演出又は擬似変動演出のいずれかの特殊演出が実行される。
そして、「05H」又は「06H」の変動モード番号が決定される保留を対象とした特殊背景表示演出が実行される場合には、当該保留に基づく変動演出よりも先に実行される変動演出から特殊背景表示演出が開始され、当該保留に基づく変動演出におけるブラックアウト演出又は擬似変動演出の実行中も継続して実行され、ブラックアウト演出又は擬似変動演出の終了後に実行される演出図柄50の変動表示においてリーチ表示がされると、終了するようになっている。
具体的には、図44(a)及び(b)に示すように、第1特図保留数が「1」であるときに行われている変動演出中に、第1始動入賞口15に遊技球が入球し、新たに「05H」の変動モード番号が決定される第1特図乱数が保留として記憶されたものとする。そして、この保留を対象とした特殊背景表示演出を実行する旨が決定され、当該保留に基づく変動演出においてブラックアウト演出の特殊演出が実行されるものとする。なお、読み出された保留及び記憶されている保留についてはいずれも、開始禁止情報は設定されておらず、実行中の変動演出において特殊背景表示演出を開始可能であるものとする。すると、新たな保留が記憶された時点から特殊背景表示演出が開始され、通常の背景画像の表示から特殊背景画像の表示に切り替わる(図44(b)参照)。そして、これ以降、特殊背景表示演出の対象となった保留に基づいて実行される変動演出が開始されるまで特殊背景画像が表示され続ける(図44(c)〜(e)参照)。その後、上述の変動演出が開始されると、特殊演出として4秒間のブラックアウト演出が実行されるとともに、特殊背景画像の表示が継続して行われる(図44(f)参照)。そして、この特殊背景画像は、ブラックアウト演出の終了後もリーチ表示が行われるまで表示され続ける(図44(g)〜(h)参照)。
また、図45(a)及び(b)に示すように、第1特図保留数が「0」であるときに行われている変動演出中に、第1始動入賞口15に遊技球が入球し、新たに「05H」の変動モード番号が決定される第1特図乱数が保留として記憶されたものとする。そして、この保留を対象とした特殊背景表示演出を実行する旨が決定され、当該保留に基づく変動演出において擬似変動パターンAによる擬似変動演出の特殊演出が実行されるものとする。なお、読み出された保留について開始禁止情報は設定されておらず、実行中の変動演出において特殊背景表示演出を開始可能であるものとする。すると、新たな保留が記憶された時点から特殊背景表示演出が開始され、通常の背景画像の表示から特殊背景画像の表示に切り替わる(図45(b)参照)。そして、これ以降、特殊背景表示演出の対象となった保留に基づいて実行される変動演出が開始されるまで特殊背景画像が表示され続ける(図45(c)参照)。その後、上述の変動演出が開始されると、特殊演出として、2.5秒間の演出図柄50の変動表示が行われた後、演出図柄50が1.5秒間停止表示される態様が1回行われる擬似変動演出が実行され、これに伴って、特殊背景画像の表示が継続して行われる(図45(d)〜(e)参照)。そして、この特殊背景画像は、特殊演出が終了し演出図柄50の変動表示が開始された後も、リーチ表示が行われるまで表示され続ける(図45(g)参照)。
ここで、擬似変動(擬似変動演出中に実行される演出図柄50の変動表示)は、上述の如く、本変動と同様の表示態様であり、見た目上はいずれも区別が付かないようになっているため、1回の変動演出において2回以上の演出図柄50の変動表示が行われるように見えることとなる。すると、擬似変動演出とともに特殊背景表示演出が実行される場合には、見た目上は、連続実行可能保留数よりも多い回数の変動演出(演出図柄50の変動表示)に跨って特殊背景表示演出が実行されることとなる。
たとえば、図46(a)に示すように、読み出された保留に基づいて変動演出が実行されているとともに、1個の保留が記憶されているものとし、読み出された保留及び記憶されている保留のいずれについても開始禁止情報は設定されていないものとする。また、この状態において2個目の保留が記憶され、当該保留を対象とした特殊背景表示演出が実行されるものとする。この場合、読み出された保留に基づく実行中の変動演出において特殊背景表示演出が開始されるため、連続実行可能保留数は「2」となる。そして、この場合において、上述の2個目の保留について擬似変動パターンA(2.5秒間の演出図柄50の変動表示が行われた後、演出図柄50が1.5秒間停止表示される態様が1回行われるパターン)の擬似変動演出が実行されるときには、読み出された保留に基づく実行中の変動演出、1個目の保留に基づく変動演出、擬似変動パターンAにより実行される1回の擬似変動に跨って、特殊背景表示演出が実行されるように見えることとなる。すなわち、見た目上は、連続実行可能保留数である「2」よりも多い3回の変動演出に跨って、特殊背景表示演出が実行されることとなる(図46(a)参照)。
また、図46(b)に示すように、読み出された保留に基づいて変動演出が実行されているとともに、2個の保留が記憶されているものとし、読み出された保留についてのみ開始禁止情報が設定されているものとする。また、この状態において3個目の保留が記憶され、当該保留を対象とした特殊背景表示演出が実行されるものとする。この場合、記憶されている1個目の保留に基づく変動演出において特殊背景表示演出が開始されるため、連続実行可能保留数は「2」となる。そして、この場合において、上述の3個目の保留について擬似変動パターンD(1.5秒間の演出図柄50の変動表示が行われた後、演出図柄50が0.5秒間停止表示される態様が4回行われるパターン)の擬似変動演出が実行されるときには、1個目の保留に基づく変動演出、2個目の保留に基づく変動演出、擬似変動パターンDにより実行される4回の擬似変動に跨って、特殊背景表示演出が実行されるように見えることとなる。すなわち、見た目上は、連続実行可能保留数である「2」よりも多い6回の変動演出に跨って、特殊背景表示演出が実行されることとなる(図46(b)参照)。
このように、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、変動演出の前半部分の態様として、特別図柄の変動表示が開始されるとまず特殊演出が実行され、当該特殊演出の終了とともに演出図柄50の変動表示の前半部分が開始される特殊パターンとが設けられており、特殊パターンにおいて実行される特殊演出として、本変動と同態様の擬似変動が1回又は複数回行われる擬似変動演出が設けられている。また、新たな保留が記憶された場合に、当該保留に基づく変動演出よりも先に実行される変動演出から当該保留に基づく変動演出までの複数回の変動演出に跨って、特殊背景画像の表示等を行う特殊背景表示演出を実行可能となっている。
そして、特殊背景表示演出の実行の対象となった保留(新たに記憶された保留)が、特殊パターンに基づいて変動演出の前半部分が実行されるものであって、この特殊パターンにおいて擬似変動演出が実行される場合には、当該保留よりも前に記憶された保留に基づく変動演出の回数、及び、当該保留に基づく変動演出における擬似変動の実行回数の合計回数分、演出図柄50の変動表示が行われるように見えることとなり、ひいては、この合計回数分の変動演出に跨って特殊背景表示演出が実行されるように見えることとなる。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pによれば、記憶されている保留に基づいて実行される実際の変動演出の回数よりも多い回数の変動演出に跨って特殊背景表示演出が実行されるように見せることができ、より長い期間に亘る特殊背景表示演出の実行を実現できることとなるため、演出効果を高めることができるのである。
(特殊背景表示演出の実行可否の決定の概要)
本形態における副制御基板300のサブROM302には、図47に示すように、特殊背景表示演出の実行の可否を決定するための特殊背景表示演出決定テーブル121が記憶されている。
この特殊背景表示演出決定テーブル121には、大当たりの抽選の結果ごと、連続実行可能保留数ごと、及び、所定の数値範囲(本形態では0〜249)内で取得される特殊背景表示演出決定乱数ごとに対応付けられて、特殊背景表示演出の実行の可否が定められている。
そして、副制御基板300が、主制御基板100から送信されるリーチ変動パターンの変動モード番号に対応する事前判定コマンドを受信すると、サブCPU301が、0〜249の範囲から1の特殊背景表示演出決定乱数を取得するとともに、連続実行可能保留数を確認し、大当たりの抽選の結果、連続実行可能保留数、取得した特殊背景表示演出決定乱数、及び、特殊背景表示決定テーブル121に基づいて、特殊背景表示演出の実行の可否を抽選により決定する。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、副制御基板300がリーチなし変動パターンの変動モード番号に対応する事前判定コマンドを受信した場合には、この事前判定コマンドに係る保留を対象とした特殊背景表示演出の実行が決定されることはない。そして、副制御基板300がリーチ変動パターンの変動モード番号に対応する事前判定コマンドを受信した場合に限り、この事前判定コマンドに係る保留を対象とした特殊背景表示演出の実行の可否が、上述の抽選により決定される。
なお、リーチ変動パターンの変動モード番号に対応する事前判定コマンドに係る保留については、当該保留に基づく大当たりの抽選の結果が大当たりの当選となる場合と、ハズレとなる場合の両方があるが、いずれの場合であっても、特殊背景表示演出の実行の可否が、上述の抽選により決定される。
なお、図47において、大当たりの抽選の結果と、特殊背景表示演出の実行の可否とが対応付けられた各選択領域に示された数字は、当該選択領域に割り振られた特殊背景表示演出決定乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。
また、この特殊背景表示演出決定テーブル121においては、連続実行可能保留数が0である場合には特殊背景表示演出が実行されないように、特殊背景表示演出決定乱数が割り振られているとともに、大当たりの抽選の結果が、ハズレの場合よりも大当たりの当選の場合のほうが、特殊背景表示演出を実行する確率が高くなるように、特殊背景表示演出決定乱数が割り振られている。
すなわち、大当たりに当選した場合には、特殊背景表示演出が実行されやすくなっているため、特殊背景表示演出が実行された場合には、大当たりの当選への期待度を高めることができるようになっている。
(特殊演出の種類の決定の概要)
本形態における副制御基板300のサブROM302には、図48に示すように、特殊パターンが決定された場合に実行される特殊演出の種類(ブラックアウト演出、擬似変動演出)を決定するための特殊演出決定テーブル122が記憶されている。
この特殊演出決定テーブル122には、「05H」の変動モードコマンドに対応する事前判定コマンドを受信した場合に参照される第1特殊演出決定テーブル122aと、「06H」の変動モードコマンドに対応する事前判定コマンドを受信した場合に参照される第2特殊演出決定テーブル122bと、が設けられている(図48(a)及び(b)参照)。
これらのテーブルには、連続実行可能保留数ごと、及び、所定の数値範囲(本形態では0〜249)内で取得される特殊演出決定乱数ごとに対応付けられて、特殊演出の種類が定められている。
そして、副制御基板300が、主制御基板100から送信される「05H」又は「06H」の変動モード番号に対応する事前判定コマンドを受信すると、サブCPU301が、0〜249の範囲から1の特殊演出決定乱数を取得するとともに、連続実行可能保留数を確認し、連続実行可能保留数、取得した特殊演出決定乱数、及び、対応する特殊演出決定テーブル122に基づいて、実行される特殊演出の種類を抽選により決定する。
図48(a)に示すように、第1特殊演出決定テーブル122aによれば、ブラックアウト演出、擬似変動パターンAの擬似変動演出、又は、擬似変動パターンBの擬似変動演出のいずれかが決定される。また、図48(b)に示すように、第2特殊演出決定テーブル122bによれば、ブラックアウト演出、擬似変動パターンCの擬似変動演出、又は、擬似変動パターンDの擬似変動演出のいずれかが決定される。
なお、図48(a)及び(b)において、連続実行可能保留数と、特殊演出の種類とが対応付けられた各選択領域に示された数字は、当該選択領域に割り振られた特殊演出決定乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。
また、この第1特殊演出決定テーブル122a及び第2特殊演出決定テーブル122bにおいては、連続実行可能保留数が0である場合には必ずブラックアウト演出が実行されるように、特殊演出決定乱数が割り振られている。また、連続実行可能保留数が3又は4である場合、連続実行可能保留数が2である場合、連続実行可能保留数が1である場合の順に、擬似変動演出が実行されやすくなるように、特殊演出決定乱数が割り振られている。
すなわち、連続実行可能保留数が0である場合には、擬似変動演出が実行されないため、記憶されている保留に基づいて実行される演出図柄50の変動表示の回数と、見た目上の演出図柄50の変動表示の回数とは一致することとなる。一方、連続実行可能保留数が3又は4である場合、連続実行可能保留数が2である場合、連続実行可能保留数が1である場合の順に、擬似変動演出が実行されやすくなっているため、連続実行可能保留数が少ない程、記憶されている保留に基づいて実行される演出図柄50の変動表示の回数よりも、見た目上の演出図柄50の変動表示の回数の方が多くなりやすい。したがって、連続実行可能保留数が少ない場合に、特殊背景表示演出の実行が決定されたときにも、見た目上多くの変動演出に跨った特殊背景表示演出が実行されやすいようになっている。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pによれば、連続実行可能保留数ごとに、ブラックアウト演出又は擬似変動演出の決定される割合が設定されているため、特殊背景表示演出が実行される場合において、たとえば連続実行可能保留数が少ないときには見た目上の変動演出の回数を増やす一方、連続実行可能保留数が多いときには見た目上の変動演出の回数が増えないようにする等、特殊背景表示演出が実行される見た目上の期間(特殊背景表示演出が跨って実行される見た目上の変動演出の回数)を設計者の意図通りに設定することができ、演出効果を高めることができるのである。
次に、上述のような各種処理を実行するための副制御基板300における制御処理について説明する。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図49に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、サブCPU301は、各演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数、特殊背景表示演出決定乱数、特殊演出決定乱数)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
次に、副制御基板300のタイマ割込処理について、図50に示すフローチャートを参照して説明する。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301は
タイマ割込処理プログラムを読み込んで、図50に示すタイマ割込処理を開始する。
ステップ2100において、サブCPU301は、副制御基板300で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を実行する。そして、次のステップ2101に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ2101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ2102に進む。
ステップ2102において、サブCPU301は、実行中の変動演出等の進行状況に応じて、演出操作装置9の操作の受け付け可否を判定するとともに、回転操作検出センサ9c及び押下操作検出センサ9dからの操作信号が入力されたか否かを判定する。そして、回転操作検出センサ9c又は押下操作検出センサ9dから操作信号が入力されたときに、演出操作装置9の操作受け付け中であった場合には、演出操作装装置9が操作されたことを画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)等の各種制御基板に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。そして、次のステップ2103に進む。
ステップ2103において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされているコマンドを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板等の各種制御基板へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、事前判定コマンドを受信した場合に実行される事前判定コマンド受信処理について、図51のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、事前判定コマンドは、主制御基板100において、事前判定処理のステップ562で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2200において、サブCPU301は、受信した事前判定コマンドに基づき、当該事前判定コマンドに含まれる大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、変動モード番号及び変動パターン番号等の事前判定情報を、サブRAM303の第1保留記憶領域のうち対応する記憶部に記憶する。そして、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、サブCPU301は、保留表示領域52において保留表示を行うための保留表示処理を実行する。具体的には、サブCPU301は、保留表示コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた保留表示コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板に送信され、当該制御基板において、新たになされた保留記憶に対応する保留表示部に保留表示を行うための処理が実行されることとなる。そして、次のステップ2202に進む。
ステップ2202において、サブCPU301は、特殊背景表示演出に関する各種制御を行う特殊背景表示演出制御処理を実行する。そして、次のステップ2203に進む。
ステップ2203において、サブCPU301は、特殊背景表示演出の実行禁止の可否に関する制御を行う禁止制御処理を実行する。そして、次のステップ2204に進む。
ステップ2204において、サブCPU301は、特殊演出の種類を決定するための特殊演出決定処理を実行する。そして、事前判定コマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2202の特殊背景表示演出制御処理について、図52のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2300において、サブCPU301は、連続実行可能保留数をカウントするための連続実行可能保留数カウンタの値をリセットする。なお、連続実行可能保留数カウンタは、サブRAM303の所定の記憶領域により構成されるものである。そして、次のステップ2301に進む。
ステップ2301において、サブCPU301は、新たな保留が記憶された第1保留記憶領域の記憶部の番号を所定の変数Nに入力する。たとえば、新たな保留が記憶された記憶部が第2記憶部であった場合には、Nに2を入力する。この変数Nは、第1保留記憶領域の記憶部の番号を特定するために用いられるものであり、この変数Nの値により、後述の処理の対象となる記憶部が特定される。たとえば、Nの値が1の場合には、後述の処理の対象となる記憶部は第1記憶部となる。なお、Nの値が0の場合には、読み出された保留が記憶されるサブRAM303に設けられた所定の処理記憶部が、後述の処理の対象となる。そして、次のステップ2302に進む。
ステップ2302において、サブCPU301は、Nの値を1デクリメントする。そして、次のステップ2303に進む。
ステップ2303において、サブCPU301は、第N記憶部に開始禁止情報が記憶されているか否かを判定する。そして、第N記憶部に開始禁止情報が記憶されていると判定した場合、ステップ2306に進む。一方、第N記憶部に開始禁止情報が記憶されていないと判定した場合、次のステップ2304に進む。
ステップ2304において、サブCPU301は、連続実行可能保留数カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ2305に進む。
ステップ2305において、サブCPU301は、Nの値が0であるか否かを判定する。そして、Nの値が0でない(すなわち、1以上である)と判定した場合、ステップ2302に戻る。一方、Nの値が0であると判定した場合、次のステップ2306に進む。
ステップ2306において、サブCPU301は、新たな保留が記憶された第1保留記憶領域の記憶部に、連続実行可能保留数カウンタの値を記憶する。これにより、対応する保留についての連続実行可能保留数が記憶されることとなる。そして、次のステップ2307に進む。
ステップ2307において、サブCPU301は、上述のステップ2200で記憶部(新たな保留が記憶された記憶部)に記憶された変動モード番号が、特殊背景表示演出を実行可能なもの(すなわち、「02H」、「03H」、「05H」又は「06H」)であるか否かを判定する。そして、特殊背景表示演出を実行可能なものでないと判定した場合、特殊背景表示演出制御処理を終了する。一方、特殊背景表示演出を実行可能なものであると判定した場合、次のステップ2308に進む。
ステップ2308において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された特殊背景表示演出決定乱数を取得する。そして、次のステップ2309に進む。
ステップ2309において、サブCPU301は、上述のステップ2308で取得した特殊背景表示演出決定乱数、上述のステップ2200で記憶部に記憶された大当たりの抽選の結果(大当たり又はハズレ)、上述のステップ2306で記憶部に記憶された連続実行可能保留数、及び、特殊背景表示演出決定テーブル121に基づいて、特殊背景表示演出の実行の可否を決定する。そして、次のステップ2310に進む。
ステップ2310において、サブCPU301は、上述のステップ2309で特殊背景表示演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、特殊背景表示演出の実行が決定されていない(すなわち、特殊背景表示演出の非実行が決定された)と判定した場合、特殊背景表示演出制御処理を終了する。一方、特殊背景表示演出の実行が決定されたと判定した場合、次のステップ2311に進む。
ステップ2311において、サブCPU301は、Nの値が0であるか否かを判定する。そして、Nの値が0でないと判定した場合、ステップ2313に進む。一方、Nの値が0であると判定した場合、次のステップ2312に進む。
ステップ2312において、サブCPU301は、特殊背景表示演出を開始するための特殊背景表示演出開始コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた特殊背景表示演出開始コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した特殊背景表示演出開始コマンドに基づいて特殊背景表示演出を実行する制御が行われることとなる。そして、ステップ2314に進む。
また、上述のステップ2311でNの値が0でないと判定した場合に進むステップ2313において、サブCPU301は、第1保留記憶領域の第N+1記憶部に、特殊背景表示演出を開始するタイミングであることを示す特殊背景表示開始情報を記憶する。すなわち、第1保留記憶領域の記憶部に特殊背景表示開始情報が記憶されていた場合には、当該記憶部に記憶された保留が読み出され、当該保留に基づく変動演出の開始時に特殊背景表示演出が開始されることとなる。そして、次のステップ2314に進む。
ステップ2314において、サブCPU301は、特殊背景表示演出の実行が決定されており、新たな特殊背景表示演出の実行を決定できないことを示す実行決定禁止フラグをオンにする。そして、次のステップ2315に進む。
ステップ2315において、サブCPU301は、新たな保留が記憶された記憶部に、特殊背景表示演出の実行対象の保留であることを示す特殊背景表示対象情報を記憶する。すなわち、第1保留記憶領域の記憶部に特殊背景表示対象情報が記憶されていた場合には、当該記憶部に記憶された保留を対象とする特殊背景表示演出が実行されることが示される。そして、特殊背景表示演出制御処理を終了する。
次に、上述のステップ2203の禁止制御処理について、図53のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2400において、サブCPU301は、上述のステップ2200で対応する記憶部(新たな保留が記憶された記憶部)に記憶された事前判定情報における変動パターン番号が、発展ありパターンに対応するもの(すなわち、「06H」、「07H」、「A6H」又は「A7H」)であるか否かを判定する。そして、発展ありパターンに対応するものであると判定した場合、ステップ2403に進む。一方、発展ありパターンに対応するものでないと判定した場合、次のステップ2401に進む。
ステップ2401において、サブCPU301は、実行決定禁止フラグがオンであるか否かを判定する。そして、実行決定禁止フラグがオンであると判定した場合、ステップ2403に進む。一方、実行決定禁止フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ2402に進む。
ステップ2402において、サブCPU301は、新たな保留が記憶された第1保留記憶領域の記憶部の1つ前の記憶部に、特殊背景表示対象情報が記憶されているか否かを判定する。すなわち、新たに記憶部に記憶された保留は、特殊背景表示演出の実行対象の保留の次に記憶されたものであるか否かを判定する。そして、特殊背景表示対象情報が記憶されていないと判定した場合、禁止制御処理を終了する。一方、特殊背景表示対象情報が記憶されていると判定した場合、次のステップ2403に進む。
ステップ2403において、サブCPU301は、新たに記憶された保留の記憶部に開始禁止情報を記憶する。これにより、当該記憶部に記憶された保留に対して開始禁止情報が設定され、当該保留に基づく変動演出において特殊背景表示演出を開始することができないこととなる。そして、禁止制御処理を終了する。
次に、上述のステップ2204の特殊演出決定処理について、図54のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2500において、サブCPU301は、上述のステップ2200で対応する記憶部(新たな保留が記憶された記憶部)に記憶された事前判定情報における変動モード番号が「05H」又は「06H」であるか否か(すなわち、変動演出の前半部分の態様が特殊パターンであるか否か)を判定する。そして、「05H」及び「06H」のいずれでもないと判定した場合、特殊演出決定処理を終了する。一方、「05H」又は「06H」であると判定した場合、次のステップ2501に進む。
ステップ2501において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された特殊演出決定乱数を取得する。そして、次のステップ2502に進む。
ステップ2502において、サブCPU301は、上述のステップ2501で取得した特殊演出決定乱数、上述のステップ2306で新たな保留の記憶部に記憶された連続実行可能保留数、及び、上述の変動モード番号に対応する特殊演出決定テーブル122(すなわち、変動モード番号が「05H」の場合には第1特殊演出決定テーブル122a、変動モード番号が「06H」の場合には第2特殊演出決定テーブル122b)に基づいて、特殊演出の態様を決定し、決定された特殊演出の態様を、対応する記憶部(新たな保留が記憶された記憶部)に記憶する。具体的には、変動モード番号が「05H」の場合には、特殊演出の態様として、ブラックアウト演出、擬似変動パターンAの擬似変動演出、又は、擬似変動パターンBの擬似変動演出が決定される。また、変動モード番号が「06H」の場合には、特殊演出の態様として、ブラックアウト演出、擬似変動パターンCの擬似変動演出、又は、擬似変動パターンDの擬似変動演出が決定される。そして、特殊演出決定処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した場合に実行される変動モードコマンド受信処理について、図55のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動モードコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップ911で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2600において、サブCPU301は、第1保留記憶領域に記憶された保留数が1減少するのに伴って、対応する保留表示部の表示をシフトする保留シフト処理を実行する。具体的には、サブCPU301は、変動モードコマンドを受信すると、第1保留記憶領域の各記憶部のシフト処理を行う。ここでは、第1記憶部に記憶されている情報(事前判定情報、連続実行可能保留数、開始禁止情報、特殊背景表示対象情報、特殊背景表示開始情報、特殊演出の態様等)をサブRAM303に設けられた所定の処理記憶部にシフトするとともに、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている情報を1つ番号の小さい記憶部にシフトする。併せて、保留表示もシフトする。そして、次のステップ2601に進む。
ステップ2601において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された前半変動演出乱数を取得する。そして、次のステップ2602に進む。
ステップ2602において、サブCPU301は、上述のステップ2601で取得した前半変動演出乱数、変動演出の態様を決定するための変動演出決定テーブル及び受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号に基づいて、前半本変動の態様を決定する。そして、次のステップ2603に進む。
ステップ2603において、サブCPU301は、変動演出の前半部分の態様を定めた前半変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。具体的には、上述のステップ2502で特殊演出の態様が決定された場合には、当該特殊演出の態様、及び、上述のステップ2602で決定した前半本変動の態様に対応する前半変動演出実行コマンドが送信バッファにセットされる。また、上述のステップ2502で特殊演出の態様が決定されなかった場合には、上述のステップ2602で決定した前半本変動の態様に対応する前半変動演出実行コマンドが送信バッファにセットされる。ここでセットされた前半変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した前半変動演出実行コマンドに基づいて変動演出の前半部分を実行する制御が行われることとなる。そして、次のステップ2604に進む。
ステップ2604において、サブCPU301は、所定の処理記憶部に特殊背景表示開始情報が記憶されているか否かを判定する。そして、特殊背景表示開始情報が記憶されていないと判定した場合、変動モードコマンド受信処理を終了する。一方、特殊背景表示開始情報が記憶されていると判定した場合、次のステップ2605に進む。
ステップ2605において、サブCPU301は、特殊背景表示演出開始コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた特殊背景表示演出開始コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した特殊背景表示演出開始コマンドに基づいて特殊背景表示演出を実行する制御が行われることとなる。そして、変動モードコマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理について、図56のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップ911で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2700において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された後半変動演出乱数を取得する。そして、次のステップ2701に進む。
ステップ2701において、サブCPU301は、上述のステップ2700で取得した後半変動演出乱数、変動演出決定テーブル及び受信した変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の後半部分の態様を決定する。そして、次のステップ2702に進む。
ステップ2702において、サブCPU301は、上述のステップ2701で決定した変動演出の後半部分の態様に対応する後半変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた後半変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した後半変動演出実行コマンドに基づいて変動演出の後半部分を実行する制御が行われることとなる。そして、次のステップ2703に進む。
ステップ2703において、サブCPU301は、実行決定禁止フラグがオンであるか否かを判定する。そして、実行決定禁止フラグがオンでないと判定した場合、変動パターンコマンド受信処理を終了する。一方、実行決定禁止フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2704に進む。
ステップ2704において、サブCPU301は、所定の処理記憶部に特殊背景表示対象情報が記憶されているか否かを判定する。そして、特殊背景表示対象情報が記憶されていないと判定した場合、変動パターンコマンド受信処理を終了する。一方、特殊背景表示対象情報が記憶されていると判定した場合、次のステップ2705に進む。
ステップ2705において、サブCPU301は、実行中の特殊背景表示演出を所定のタイミング(本形態ではリーチ表示のタイミング)で終了するための特殊背景表示終了コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた特殊背景表示終了コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した特殊背景表示終了コマンドに基づいて特殊背景表示演出を終了する制御が行われることとなる。そして、次のステップ2706に進む。
ステップ2706において、サブCPU301は、実行決定禁止フラグをオフにする。そして、変動パターンコマンド受信処理を終了する。
次に、上述の実施の形態の変形例について説明する。
上述の実施の形態では、メインCPU101が、第1始動入賞口15へ遊技球が入球することを契機に、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数の他、変動演出のパターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を取得し、この取得された乱数に基づいて、大当たりの判定及び変動演出のパターン(変動時間)を決定するようになっているが、これに限定されるものではない。たとえば、メインCPU101は大当たり決定乱数のみを取得し、この取得した大当たり決定乱数に基づいて、大当たりの判定及び変動演出のパターンを決定するようにしてもよい。
このように設定することで、乱数の生成等の処理を減らすことができるため、メインCPU101に対する負荷を軽減することができる。
また、上述の実施の形態では、メインCPU101により変動演出のパターン(変動時間)が決定されると、この決定されたパターンに対応して一義的に変動演出の態様(リーチなし変動パターン、リーチ変動パターン、発展なしパターン、発展ありパターン等)が決定されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、メインCPU101は、変動演出のパターン(変動時間)のみを決定し、この決定結果を受信したサブCPU301が上述の変動演出の態様を決定するように設定してもよい。
このように設定することで、メインCPU101に対する負荷を軽減することができるとともに、決定される変動演出の態様のバリエーションを増やすことができる。
また、上述の実施の形態では、特殊パターンが対応付けられた変動モード番号が決定された場合には、リーチ変動パターンにより前半本変動が実行されるように設定されていた(すなわち、特殊演出が実行される場合には、必ずリーチ表示がなされるように設定されていた)が、これに限定されるものではなく、特殊パターンが対応付けられた変動モード番号が決定された場合に、リーチなし変動パターンにより前半本変動が実行されるように設定してもよい。すなわち、特殊演出が実行されても、リーチ表示がなされない場合があるように設定してもよい。
このように設定することで、特殊演出が実行された際に実行される前半本変動のバリエーションが増えることとなるため、演出効果を向上させることができる。
また、上述の実施の形態では、特殊パターンが対応付けられた変動モード番号が決定された場合の特殊演出時間は「4秒」及び「8秒」のいずれかとなっていたが、これに限定されるものではなく、これら以外の特殊演出時間を設けてもよい。
このように設定することで、特殊演出のバリエーションが増えることとなるため、演出効果を向上させることができる。
また、上述の実施の形態では、リーチ変動パターンによる前半本変動が実行される保留を対象として特殊背景表示演出を実行できるようになっていたが、これに限定されるものではなく、リーチなし変動パターンによる前半本変動が実行される保留も対象として特殊背景表示演出を実行できるように設定してもよい。
このように設定することで、特殊背景表示演出の実行契機が増えることとなるため、演出効果を向上させることができる。
また、上述の実施の形態では、変動演出の実行中に新たな保留が記憶されて、当該保留を対象とする特殊背景表示演出の実行が決定された場合には、実行中の変動演出に係る保留(読み出された保留)について開始禁止情報が設定されていなければ、当該決定の時点から特殊背景表示演出を開始するように設定されていたが、これに限定されるものではなく、前記決定よりも後の時点(たとえば、実行中の変動演出の終了時点、次の変動演出の開始時点等)から特殊背景表示演出を開始するように設定してもよい。
また、実行中の変動演出に係る保留について開始禁止情報が設定されていた場合には、特殊背景表示演出を開始可能な最先の保留に係る変動演出の開始時点から特殊背景表示演出を開始するように設定されていたが、これに限定されるものではなく、前記変動演出の開始よりも後の時点(たとえば、当該変動演出の終了時点、前記最先の保留よりも後に記憶された保留に係る変動演出の開始時点等)から特殊背景表示演出を開始するように設定してもよい。
これらのように設定することで、特殊背景表示演出の開始タイミングのバリエーションが増えることとなるため、演出効果を向上させることができる。
また、上述の実施の形態における擬似変動では、リーチ表示が行われないようになっているが、これに限定されるものではなく、リーチ表示を行った上でハズレの停止表示態様で演出図柄50が停止表示するように設定してもよい。
このように設定することで、擬似変動の態様のバリエーションが増えることとなるため、演出効果を向上させることができる。
また、上述の実施の形態では、特殊背景表示演出の実行を決定することが可能な保留が記憶された場合において、連続実行可能保留数が0であったときには特殊背景表示演出の実行が決定されないように設定されていたが、これに限定されるものではない。たとえば、記憶された保留について、特殊パターンが対応付けられた変動モード番号が決定されるものであると事前判定処理で判定された場合において、連続実行可能保留数が0であったときには、特殊背景表示演出の実行を決定できるように設定するとともに、特殊背景表示演出の実行が決定された場合には、当該保留について強制的に擬似変動演出が実行されるように設定してもよい。
このように設定することで、対象の保留の直前に記憶された保留について開始禁止情報が設定されており、対象の保留に係る変動演出の実行前から特殊背景表示演出を開始できないような場合であっても、当該対象の保留に係る変動演出の実行中において、1回以上の演出図柄50の変動表示(変動演出)に伴って特殊背景表示演出が行われているように見せることができる。したがって、特殊背景表示演出の実行契機を増やすことができるため、演出効果を向上させることができる。
また、上述の実施の形態では、特殊パターンが対応付けられた変動モード番号が決定されるものであると事前判定処理で判定された場合には、当該事前判定処理において特殊演出の態様(ブラックアウト演出、擬似変動演出)が決定され、変動モードコマンドを受信すると、前記事前判定処理において決定された態様で特殊演出が実行されるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、変動モードコマンドを受信した際に、特殊演出の態様を決定し、この決定された態様により特殊演出が実行されるように設定してもよい。
このように設定することで、事前判定処理におけるサブCPU301の処理の負荷を軽減することができる。
また、上述の実施の形態における事前判定処理においては、特殊背景表示演出の実行の可否を決定した上で、特殊演出の態様を決定していたが、これに限定されるものではなく、特殊演出の態様を決定した上で、特殊背景表示演出の実行の可否を決定するように設定してもよい。
このように設定することで、特殊演出の態様に応じて特殊背景表示演出の内容(たとえば、パチンコ機Pが、変動演出の実行に伴って順次、背景画像が切り替わるような特殊背景表示演出を実行可能に設定されていた場合には、背景画像の切り替われる順番等)を決定することができるため、特殊背景表示演出のバリエーションが増え、演出効果を向上させることができる。
また、特殊背景表示演出の実行が決定され、かつ擬似変動演出の特殊演出が決定された場合において、見た目上、所定回数(たとえば5回)以上の演出図柄50の変動表示(変動演出)に跨って特殊背景表示演出が実行されるときには、擬似変動演出の態様を再決定し、所定回数未満の演出図柄50の変動表示に跨って特殊背景表示演出が実行されるように変更してもよい。
このように設定することで、極端に長い期間に亘って特殊背景表示演出が実行されるように見えて、特殊背景表示演出のバランスが崩れてしまうことを防止することができ、演出効果を向上させることができる。なお、擬似変動演出の態様の再決定は、事前判定処理中に行ってもよいし、変動モードコマンドの受信時に行ってもよい。また、擬似変動演出の態様を再決定する際には、所定回数未満の演出図柄50の変動表示に跨って特殊背景表示演出が実行されるように、強制的に特定の態様を決定してもよい。
また、上述の実施の形態における擬似変動中は、保留表示のシフトが行われないように設定されているが(図45(d)〜(f)参照)、これに限定されるものではなく、見た目上、保留表示のシフトが行われるように設定してもよいし、保留表示のシフトとは異なる態様での表示が行われる(たとえば、特定のキャラクターが保留表示領域52における第1保留表示部53aに表示され続ける等)ように設定してもよい。
このように設定することで、擬似変動中における保留表示のバリエーションが増えることとなるため、演出効果を向上させることができる。
なお、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
なお、上述の実施の形態における第1始動入賞口15は、本発明の始動領域に相当する。また、上述の実施の形態における大当たり決定乱数は、本発明の特別遊技実行決定乱数に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ503の処理を実行するメインCPU101は、本発明の乱数取得手段に相当する。また、上述の実施の形態における第1保留記憶領域は、本発明の保留記憶手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ805の処理を実行するメインCPU101は、本発明の特別遊技実行可否決定手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2602、ステップ2701等の処理を実行するサブCPU301は、本発明の変動演出態様決定手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2603、ステップ2702等の処理を実行するサブCPU301、及び、演出表示装置21は、本発明の変動演出実行手段に相当する。また、上述の実施の形態における特殊背景表示演出は、本発明の先読み演出に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2312、ステップ2605等の処理を実行するサブCPU301、及び、演出表示装置21は、本発明の先読み演出実行手段に相当する。また、上述の実施の形態における通常パターンは、本発明の第1の態様に相当する。また、上述の実施の形態における特殊パターンは、本発明の第2の態様に相当する。また、上述の実施の形態における擬似変動演出は、本発明の擬似変動態様に相当する。また、上述の実施の形態におけるブラックアウト演出は、本発明の特定示唆態様に相当する。また、上述の実施の形態における連続実行可能保留数は、本発明の先読み演出を開始可能な保留から先読み演出の対象の保留に至るまでの保留数に相当する。
P パチンコ機
21 演出表示装置
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM

Claims (3)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域と、
    前記遊技領域に設けられ遊技球が進入可能な始動領域と、
    前記始動領域への遊技球の進入を契機として、少なくとも、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの決定に係る特別遊技実行決定乱数を取得する乱数取得手段と、
    前記乱数取得手段により取得された特別遊技実行決定乱数を、所定数を上限に、保留として記憶する保留記憶手段と、
    予め定められた始動条件の成立を契機として、前記保留記憶手段に記憶されている保留を読み出し、読み出された保留に係る特別遊技実行決定乱数に基づいて前記特別遊技を実行するか否かを決定する特別遊技実行可否決定手段と、
    前記特別遊技実行可否決定手段による決定の結果を報知する変動演出の態様を決定する変動演出態様決定手段と、
    前記変動演出態様決定手段により決定された変動演出の態様に基づいて、前記変動演出を実行する変動演出実行手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されたいずれか1の保留を対象として実行される演出であって、当該対象の保留に係る変動演出の実行以前から所定の示唆を開始可能な先読み演出を実行する先読み演出実行手段と、を備え、
    前記変動演出には、
    演出用の図柄である演出図柄の変動表示を行った後に当該演出図柄を停止表示させる本変動を実行する第1の態様と、所定の態様で行われる特殊演出及び前記本変動を実行する第2の態様と、が設けられ、
    前記第2の態様における特殊演出には、
    前記本変動と同様の態様で前記演出図柄の変動表示及び停止表示が行われる擬似変動態様と、前記擬似変動態様と異なる態様で特定の示唆が行われる特定示唆態様と、が設けられ、
    前記先読み演出実行手段は、
    前記擬似変動態様による前記特殊演出が実行される前記第2の態様によって、前記対象の保留に係る変動演出が実行される場合には、当該対象の保留よりも前に前記保留記憶手段に記憶された保留に係る変動演出における前記演出図柄の変動表示、及び、当該対象の保留に係る前記擬似変動態様に基づく前記演出図柄の変動表示に跨って、前記先読み演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記先読み演出実行手段は、
    前記対象の保留よりも前に前記保留記憶手段に記憶された保留のうち、予め定められた開始禁止条件を満たし最も遅く前記保留記憶手段に記憶された保留よりも後に記憶され、かつ前記開始禁止条件を満たさない保留に係る変動演出における所定のタイミングから、
    前記先読み演出を開始可能であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記変動演出態様決定手段は、
    前記対象の保留に係る変動演出の態様として前記第2の態様が決定された場合に、当該第2の態様における前記特殊演出の態様として、前記擬似変動態様又は前記特定示唆態様を決定可能であり、
    前記擬似変動態様又は前記特定示唆態様の決定割合は、前記先読み演出を開始可能な保留から前記先読み演出の対象の保留に至るまでの保留数に基づいて定められていることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
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