JP2017212104A - バナジウムレドックス二次電池、及びバナジウムレドックス二次電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、高寿命であり、電圧を長時間維持することができるバナジウムレドックス二次電池及びバナジウムレドックス二次電池の製造方法を提供する。【解決手段】電池1は、酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有する正極活物質を含む正の電極材5と、酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン又は2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有する負極活物質を含む負の電極材6と、両電極材を区画するとともに、水素イオンを通過させるイオン交換膜7とを有する。イオン交換膜7は、0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率が280Ω・cm以上である。【選択図】図2
Description
本発明は、活物質として、バナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンを含有し、活物質による酸化還元反応を利用して充放電を行うバナジウムレドックス二次電池、及びバナジウムレドックス二次電池の製造方法に関する。
二次電池は、デジタル家電製品、電気自動車、ハイブリッド自動車及び太陽光発電設備等に広く用いられている。この電池として、リチウムイオン二次電池、バナジウムレドックス二次電池(特許文献1)等が挙げられる。バナジウムレドックス二次電池は、2組の酸化還元対を利用して、イオンの価数変化によって充放電を行う。活物質としては、バナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンが用いられる。
バナジウムレドックス二次電池は、活物質及び水系電解液を有する電極と、電極に対向する銅等の導電体(集電体)とを備える電極材を、極性が異なる電極材がイオン交換膜を介して対向する状態で複数並設し、外装袋に収容することにより構成される。このバナジウムレドックス二次電池は、さらにケースに収容されることもある。
従来のバナジウムレドックス電池においては、高入出力密度(高入出力化)を実現できるイオン交換膜を選択した場合、高寿命(良好なサイクル特性)、及び長時間の電圧維持の実現が困難であった。一方、高寿命及び長時間の電圧維持を実現できるイオン交換膜を選択した場合、高入出力化が困難であるという問題があった。従って、バナジウムレドックス二次電池において、高寿命であり、電圧を長時間維持できることと、高入出力密度での使用が可能であることとの両立が求められている。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、高寿命であり、電圧を長時間維持することができるバナジウムレドックス二次電池、及びバナジウムレドックス二次電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るバナジウムレドックス二次電池は、酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有する正極活物質を含む正の電極材と、酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有する負極活物質を含む負の電極材と、両電極材を区画するとともに、水素イオンを通過させるイオン交換膜とを有し、前記イオン交換膜は、0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率が280Ω・cm以上であり、かつ、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下であることを特徴とする。
本発明に係るバナジウムレドックス二次電池の製造方法は、3価のバナジウム化合物と、4価のバナジウム化合物と、炭素材料と、バインダとを混合して混合物を得、該混合物に水系電解液を配合して、混練物を得、該混練物を成形して電極を得、集電体に該電極を配置して電極材を得、一対の前記電極材間に、0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率が280Ω・cm以上であり、かつ、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下であるイオン交換膜を介在させた状態で電池を組み立てることを特徴とする。
本発明によれば、イオン交換膜は、0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率が280Ω・cm以上であり、かつ、面積抵抗値が、3Ω・cm2 以下であるので、バナジウムレドックス二次電池は、高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、即ち高入出力化を実現できるとともに、高寿命であり、かつ電圧を長時間維持することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
1.バナジウムレドックス二次電池
図1及び図2に示すように、バナジウムレドックス二次電池1(以下、電池1という)は、外装袋2と、外装袋2の周縁部の一部から突出した正極端子3及び負極端子4と、正極の電極材5と、負極の電極材6とを備える。正極端子3,負極端子4は、基端部側がシール材30,40に覆われた状態で、外装袋2の周縁部の一部から突出している。この電池1単体、又は該電池1と他の電池1とを組み合わせてケース(不図示)に収容してもよい。
1.バナジウムレドックス二次電池
図1及び図2に示すように、バナジウムレドックス二次電池1(以下、電池1という)は、外装袋2と、外装袋2の周縁部の一部から突出した正極端子3及び負極端子4と、正極の電極材5と、負極の電極材6とを備える。正極端子3,負極端子4は、基端部側がシール材30,40に覆われた状態で、外装袋2の周縁部の一部から突出している。この電池1単体、又は該電池1と他の電池1とを組み合わせてケース(不図示)に収容してもよい。
電極材5は、電極50、導電体51、保護層52、シーラント54、及び保水膜55を備える。
導電体51は角型平板状をなし、前記外装袋2の、図2における下側の半体22の上面に配されており、導電体51の上面は保護層52により覆われている。保護層52の上面の周縁部の内側には、活物質、導電助剤としての炭素材料、バインダ、及び水系電解液を有する角型平板状の電極50が設けられている。
導電体51は角型平板状をなし、前記外装袋2の、図2における下側の半体22の上面に配されており、導電体51の上面は保護層52により覆われている。保護層52の上面の周縁部の内側には、活物質、導電助剤としての炭素材料、バインダ、及び水系電解液を有する角型平板状の電極50が設けられている。
電極50上には、電極50より平面面積が大きい保水膜55が設けられており、保水膜55上には、保水膜55より平面面積が大きいイオン交換膜7が設けられている。
なお、保水膜55は電極60に設けてもよく、電池1には備えないことにしてもよい。
シーラント54は縁部を有する枠状をなし、前記周縁部及び半体22に接着されており、半体22及び保護層52とにより導電体51を封止する。
なお、保水膜55は電極60に設けてもよく、電池1には備えないことにしてもよい。
シーラント54は縁部を有する枠状をなし、前記周縁部及び半体22に接着されており、半体22及び保護層52とにより導電体51を封止する。
以下、電極材5の各部、及び外装袋2の半体22について詳述する。
半体22は電解液非透過性である。半体22は、合成樹脂層及び金属層を含有するラミネートシートからなるのが好ましい。
合成樹脂層の材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン6,ナイロン66等のポリアミド等が挙げられる。金属層の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、ステンレス、チタン、チタン合金等が挙げられる。
半体22の厚みは特に限定されないが、15〜250μmであるのが好ましい。厚みが15〜250μmである場合、十分な強度を有するとともに、電池の体積エネルギー密度が向上する。
半体22は電解液非透過性である。半体22は、合成樹脂層及び金属層を含有するラミネートシートからなるのが好ましい。
合成樹脂層の材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン6,ナイロン66等のポリアミド等が挙げられる。金属層の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、ステンレス、チタン、チタン合金等が挙げられる。
半体22の厚みは特に限定されないが、15〜250μmであるのが好ましい。厚みが15〜250μmである場合、十分な強度を有するとともに、電池の体積エネルギー密度が向上する。
導電体51の平面面積は半体22の平面面積より小さい。
導電体51は、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属箔からなるのが好ましい。厚みは、5〜100μmであるのが好ましい。厚みが100μm以下である場合、電池の体積エネルギー密度、重量エネルギー密度が向上する。
導電体51は、周縁部の一部から突出したタブ(不図示)を有し、タブの先端部は正極端子3に接続されている。
導電体51は、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属箔からなるのが好ましい。厚みは、5〜100μmであるのが好ましい。厚みが100μm以下である場合、電池の体積エネルギー密度、重量エネルギー密度が向上する。
導電体51は、周縁部の一部から突出したタブ(不図示)を有し、タブの先端部は正極端子3に接続されている。
保護層52は、導電体51の一面に、グラファイトシートを例えば導電性の接着シートを介し設けてなる。保護層52の厚みは1〜100μmであるのが好ましい。この場合、電極50と導電体51との電気伝導性の低下を抑制でき、電池の内部抵抗を小さくすることができる。
なお、保護層52の材質はグラファイトシートには限定されない。保護層52は導電性かつ電解液非透過性であればよく、導電性フィルム、シート状の導電性ゴムを用いることにしてもよい。また、導電体51の一面に黒鉛でコーティングすることにより、保護層52を形成することにしてもよい。また、水系電解液が酸性又はアルカリ性ではなく、導電体51が腐食等される虞がない場合は、保護層52を備えていなくてもよい。
なお、保護層52の材質はグラファイトシートには限定されない。保護層52は導電性かつ電解液非透過性であればよく、導電性フィルム、シート状の導電性ゴムを用いることにしてもよい。また、導電体51の一面に黒鉛でコーティングすることにより、保護層52を形成することにしてもよい。また、水系電解液が酸性又はアルカリ性ではなく、導電体51が腐食等される虞がない場合は、保護層52を備えていなくてもよい。
なお、本実施の形態において、以後、符号を付さずに単に「集電体」と記載するときは、「導電体51(又は61)及び保護層52(又は62)」、又は「導電体51(又は61)単体」、を意味する。
電極50は、上述したように保護層52の上面の周縁部の内側に、即ち保護層52の上面の周縁部以外の部分に設けられている。
電極50においては、保護層52に、酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有するバナジウム固体塩を正極活物質として含有する固体状の化合物を含む析出物が担持されている。
電極50においては、保護層52に、酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有するバナジウム固体塩を正極活物質として含有する固体状の化合物を含む析出物が担持されている。
5価及び4価の間で酸化数が変化する前記バナジウムを含むイオンとしては、VO2+(IV)、VO2 +(V )が例示される。
正極用の活物質であるバナジウム化合物としては、硫酸酸化バナジウム(IV)(VOSO4 ・nH2 O)、硫酸酸化バナジウム(V)((VO2 )2 SO4 ・nH2 O)を挙げることができる。中でも、VOSO4 ・nH2 Oが好ましい。なお、nは0から5の整数を示す。
正極用の活物質であるバナジウム化合物としては、硫酸酸化バナジウム(IV)(VOSO4 ・nH2 O)、硫酸酸化バナジウム(V)((VO2 )2 SO4 ・nH2 O)を挙げることができる。中でも、VOSO4 ・nH2 Oが好ましい。なお、nは0から5の整数を示す。
バインダとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、及びフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(PVDF/HFP)等が挙げられる。
炭素材料としては、アセチレンブラック,ケッチェンブラック(登録商標)等のカーボンブラック、及びグラファイト等が挙げられる。炭素材料は1種又は2種以上を用いることができる。
電極50に含まれる水系電解液は、硫酸水溶液であるのが好ましい。硫酸水溶液として、例えば濃度が90質量%未満の硫酸を用いることができる。電解液は、電池のSOCを0〜100%まで取り得るのに過不足のない量である。電解液の量は、例えばバナジウム化合物100gに対して、2M(mol/L)の硫酸70mLである。
電極50上に設けられる保水膜55は電解液透過性である。保水膜55は多孔質材料からなるのが好ましい。この場合、保水性が良好である。
保水膜55として、具体的には、多孔質ガラスセパレータ、多孔質PTFEセパレータ、及びカーボンペーパー等が挙げられる。
保水膜55として、具体的には、多孔質ガラスセパレータ、多孔質PTFEセパレータ、及びカーボンペーパー等が挙げられる。
保水膜55の厚みは50μm以上135μm以下であることが好ましい。保水膜55の厚みが50μm以上135μm以下である場合、イオン交換膜7の水分低下に伴う抵抗値の上昇が抑制されるともに、電極占有率が低下してエネルギー密度が下がることがなく、充放電性能が良好である。
保水膜55には水、又は水溶液を含浸させる。水溶液にはバナジウム、又は硫黄を含むことができる。特にバナジウムを含む水溶液を含浸させる場合、電池1の理論的な容量を増加させることができる。
保水膜55中のバナジウム元素濃度は5mol /L以下であることが好ましい。この場合、電池1の充放電性能が良好である。
シーラント54は上述したように枠状をなし、角筒状の枠本体の上端部に、内側に張り出した内側縁部54aを備え、枠本体の下端部に、外側に張り出した外側縁部54bを備える。即ち、シーラント54は平面視で、内側縁部54a(電極50の外側部分)の外側に、外側縁部54bが位置するように構成されている。
シーラント54の内側縁部54aは保護層52の上面の周縁部に接着されており、内側縁部54aの内側面の上部は、保水膜55の側面に接着されている。
外側縁部54bは半体22の導電体51側の面の、導電体51の外側に接着されている。これにより、導電体51及び保護層52は、半体22とシーラント54とに挟着されている。即ち、半体22、保護層52、及びシーラント54により、導電体51は封止された状態で、導電体51は半体22に固定されている。なお、導電体51の側面はシーラント54に接着されていてもよく、接着されていなくてもよい。
外側縁部54bは半体22の導電体51側の面の、導電体51の外側に接着されている。これにより、導電体51及び保護層52は、半体22とシーラント54とに挟着されている。即ち、半体22、保護層52、及びシーラント54により、導電体51は封止された状態で、導電体51は半体22に固定されている。なお、導電体51の側面はシーラント54に接着されていてもよく、接着されていなくてもよい。
シーラント54の材料としては、例えばポリプロピレン又はポリエチレン等が挙げられる。ポロプロピレン又はポリエチレン等を用いることにより、熱溶着で容易に導電体51を封止することが可能となる。
電極材6は電極材5と同様の構成を有し、電極60、導電体61、保護層62、及びシーラント64を備える。導電体61は角型平板状をなし、外装袋1の半体21の図2における下面に配されており、導電体61の下面は保護層62により覆われている。保護層62の下面の周縁部の内側には、活物質及び電解液を有する角型平板状の電極60が設けられている。シーラント64は枠状をなし、角筒状の枠本体の下端部に、内側に張り出した内側縁部64aを備え、枠本体の上端部に、外側に張り出した外側縁部64bを備える。内側縁部64aは前記周縁部に接着され、外側縁部64bは半体21に接着され、シーラント64は半体21及び保護層62とにより導電体61を封止する。
電極材6の導電体61は、周縁部の一部から突出したタブ(不図示)を有し、タブの先端部は負極端子4に接続されている。
電極材6の導電体61、保護層62、及びシーラント64は電極材5と同様の材料を用いてなる。
電極材6の導電体61は、周縁部の一部から突出したタブ(不図示)を有し、タブの先端部は負極端子4に接続されている。
電極材6の導電体61、保護層62、及びシーラント64は電極材5と同様の材料を用いてなる。
電極60においては、保護層62に、酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有するバナジウム固体塩を負極活物質として含有する固体状の化合物を含む析出物が担持されている。
2価及び3価の間で酸化数が変化する前記バナジウムイオンとしては、V2+(II)、V3+(III )が例示される。
負極用の活物質であるバナジウム化合物としては、硫酸バナジウム(II)(VSO4 ・nH2 O)、硫酸バナジウム(III )(V2 (SO4 )3 ・nH2 O)が挙げられる。中でも、V2 (SO4 )3 ・nH2 Oが好ましい。なお、nは0から10の整数を示す。
負極用の活物質であるバナジウム化合物としては、硫酸バナジウム(II)(VSO4 ・nH2 O)、硫酸バナジウム(III )(V2 (SO4 )3 ・nH2 O)が挙げられる。中でも、V2 (SO4 )3 ・nH2 Oが好ましい。なお、nは0から10の整数を示す。
イオン交換膜7は保水膜55を覆い、シーラント54の内側縁部54aの上面に接着されている。
イオン交換膜7は水素イオン(プロトン)又は硫酸イオンを通過させることができる。
本実施の形態に係る電池1は保水膜55を有し、保水膜55がイオン交換膜7に水分を供給することができ、イオン交換膜7のイオン移動に関する抵抗の増加を抑制することができる。
イオン交換膜7は水素イオン(プロトン)又は硫酸イオンを通過させることができる。
本実施の形態に係る電池1は保水膜55を有し、保水膜55がイオン交換膜7に水分を供給することができ、イオン交換膜7のイオン移動に関する抵抗の増加を抑制することができる。
イオン交換膜7の、0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率は280Ω・cm以上であり、かつ、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下である。
この場合、電圧を長時間維持することができ、充放電を繰り返したときの放電電流容量が高く、クーロン効率及び容量維持率が良好であり、サイクル特性が良好である。そして、高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、高入出力密度での使用が可能である。
本実施の形態においては、正の電極5及び負の電極6間で、5価のバナジウムイオン及び2価のバナジウムイオンのイオン交換膜7の通過による接触が抑制され、即ち活物質イオンのクロスコンタミネーションが抑制されているので、高寿命及び長時間の電圧維持が実現でき、かつ、プロトン伝導度が高いので、高入出力密度での使用が実現されると考えられる。
この場合、電圧を長時間維持することができ、充放電を繰り返したときの放電電流容量が高く、クーロン効率及び容量維持率が良好であり、サイクル特性が良好である。そして、高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、高入出力密度での使用が可能である。
本実施の形態においては、正の電極5及び負の電極6間で、5価のバナジウムイオン及び2価のバナジウムイオンのイオン交換膜7の通過による接触が抑制され、即ち活物質イオンのクロスコンタミネーションが抑制されているので、高寿命及び長時間の電圧維持が実現でき、かつ、プロトン伝導度が高いので、高入出力密度での使用が実現されると考えられる。
前記体積抵抗率は600Ω・cm以上であるのが好ましく、1500Ω・cm以上であるのがより好ましい。この場合、長時間の電圧維持率、並びに充放電を繰り返した場合の放電電流容量及び容量維持率がより良好になる。
前記体積抵抗率は10000Ω・cm以下であるのが好ましい。体積抵抗率が10000Ω・cmを超えた場合、仮にイオン交換膜7の厚みを薄くしたとしても抵抗値が高くなりすぎてしまい、高入出力密度を得るのが困難となる。
前記体積抵抗率は10000Ω・cm以下であるのが好ましい。体積抵抗率が10000Ω・cmを超えた場合、仮にイオン交換膜7の厚みを薄くしたとしても抵抗値が高くなりすぎてしまい、高入出力密度を得るのが困難となる。
0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける面積抵抗値の上限は2Ω・cm2 であるのが好ましく、1Ω・cm2 であるのがより好ましい。この場合、電流密度を高くした場合の放電エネルギー密度がより高くなる。
面積抵抗値の下限は0.15Ω・cm2 であるのが好ましい。この場合、充放電を繰り返した場合のクーロン効率がより良好になり、電流密度を高くした場合の放電エネルギー密度がより高くなる。
面積抵抗値の下限は0.15Ω・cm2 であるのが好ましい。この場合、充放電を繰り返した場合のクーロン効率がより良好になり、電流密度を高くした場合の放電エネルギー密度がより高くなる。
イオン交換膜7の厚みは50μm以下であるのが好ましく、25μm以下であるのがより好ましく、10μm以下であるのがさらに好ましい。厚みは50μm以下である場合、電流密度を高くした場合の充電エネルギー密度及び放電エネルギー密度が良好である。
イオン交換膜7は陰イオン交換膜であるのが好ましい。
この場合、低い膜抵抗値を維持しつつ、イオン選択性が良好である。
この場合、低い膜抵抗値を維持しつつ、イオン選択性が良好である。
以上のように構成された電池1の電極材5の電極50と電極材6の電極60との間において、下記式(1)及び(2)の反応が生じる。
正極:VOX2 ・nH2 O(s)⇔VO2 X・(n−1)H2 O(s)+HX+H+ +e- …(1)
負極:VX3 ・nH2 O(s)+H+ +e- ⇔VX2 ・nH2 O(s)+HX …(2)
式中、Xは1価の陰イオンを表す。Xがm価の陰イオンである場合、結合係数(1/m)が考慮される。nは種々の値をとり得る。
正極:VOX2 ・nH2 O(s)⇔VO2 X・(n−1)H2 O(s)+HX+H+ +e- …(1)
負極:VX3 ・nH2 O(s)+H+ +e- ⇔VX2 ・nH2 O(s)+HX …(2)
式中、Xは1価の陰イオンを表す。Xがm価の陰イオンである場合、結合係数(1/m)が考慮される。nは種々の値をとり得る。
前記式(1)及び(2)の反応を利用してバナジウム固体塩電池1を用いたバナジウム固体塩電池の充放電が行われる。このとき、正極端子3,負極端子4を介して、外部の負荷又は充電器等との間で充放電が行われる。式(1)及び(2)の反応において隔膜7を介して、電極50,60間でプロトンが移動する。
なお、電極材5のバナジウム化合物としてVOSO4 ・nH2 Oを用い、電極材6のバナジウム化合物としてV2 (SO4 )3 ・nH2 Oを用いた場合の各物質の反応を以下に示す。
正極:2VOSO4 ・nH2 O(s)⇔(VO2 )2 SO4 ・(n−2)H2 O(s)+H2 SO4 +2H+ +2e- …(3)
負極:V2 (SO4 )3 ・nH2 O(s)+2H+ +2e- ⇔2VSO4 ・nH2 O(s)+H2 SO4 …(4)
正極:2VOSO4 ・nH2 O(s)⇔(VO2 )2 SO4 ・(n−2)H2 O(s)+H2 SO4 +2H+ +2e- …(3)
負極:V2 (SO4 )3 ・nH2 O(s)+2H+ +2e- ⇔2VSO4 ・nH2 O(s)+H2 SO4 …(4)
2.バナジウムレドックス二次電池の製造方法
以下、本発明の電池1の製造方法について説明する。
ここで、正極の電極材5と負極の電極材6とを各別に作製するのではなく、単一の電極材を作製した後、正極側及び負極側のいずれに用いるかを使い分けし、電池1の組立後の通電によって、正極の電極材5及び負極の電極材6を形成する場合について説明する。
以下、本発明の電池1の製造方法について説明する。
ここで、正極の電極材5と負極の電極材6とを各別に作製するのではなく、単一の電極材を作製した後、正極側及び負極側のいずれに用いるかを使い分けし、電池1の組立後の通電によって、正極の電極材5及び負極の電極材6を形成する場合について説明する。
まず、炭素材料に、3価のバナジウム化合物としてのV2 (SO4 )3 、4価のバナジウム化合物としてのVOSO4 、及びハインダを配合し、攪拌機により混合することにより混合粉を得る。炭素材料、活物質、及びバインダの組成は、要求される容量、乾燥条件、及び外部環境(気温、湿度)等に応じて決定する。
次に、前記混合粉に水系電解液を配合し、プラネタリーミキサ等を用いて混練することにより、混錬物を得る。
前記混錬物はロールプレス等により圧延成形され、電極形状に打ち抜かれて集電体に配置される。ここで、集電体としては、上述の「導電体51(又は61)単体」、及び「導電体51(又は61)及び保護層52(又は62)」等が挙げられる。
上述したように、電極材を電極材5用,電極材6用に使い分ける。電極材5の電極50上には保水膜55を設ける。外装袋2の半体22に電極材5の集電体を、半体21に電極材6の電極材の集電体を熱プレス等により固着する。
以上のように集電体が固定された半体21,22を内側が対向するように合わせ、半体21,22の周縁部の一部から正極端子3及び負極端子4が突出する状態で、周縁部を圧接し、接着することにより外装袋2が形成され、電池1が得られる。なお、半体21,22は最初から一体化されていてもよい。
電池の組み立て後の通電により、正極の電極材5のバナジウム化合物の価数が4価、負極の電極材6のバナジウム化合物の価数が3価になる。
以上のように構成された本実施の形態に係る電池1は、イオン交換膜7の0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率は280Ω・cm以上であり、かつ、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下であるので、高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、即ち高入出力化を実現できるとともに、高寿命であり、かつ電圧を長時間維持することができる。
そして、負極の電極50との間に保水膜55を有するので、イオン交換膜7の厚みを薄くした場合に、イオン交換膜7の保水量が向上する。
また、本実施の形態においては、導電体51は、シーラント54、保護層52、及び半体22により封止され、電極50は保水膜55及びイオン交換膜7と、シーラント54aとにより包囲されているので、電極50に含まれる酸性電解液が導電体51に接触することがなく、導電体51の腐食が防止されている。同様に、導電体61は、シーラント64、保護層62、及び半体21により封止され、電極60はイオン交換膜7と、シーラント64aとにより包囲されているので、電極60に含まれる酸性電解液が導電体61と反応することがなく、導電体61の腐食が防止されている。
そして、負極の電極50との間に保水膜55を有するので、イオン交換膜7の厚みを薄くした場合に、イオン交換膜7の保水量が向上する。
また、本実施の形態においては、導電体51は、シーラント54、保護層52、及び半体22により封止され、電極50は保水膜55及びイオン交換膜7と、シーラント54aとにより包囲されているので、電極50に含まれる酸性電解液が導電体51に接触することがなく、導電体51の腐食が防止されている。同様に、導電体61は、シーラント64、保護層62、及び半体21により封止され、電極60はイオン交換膜7と、シーラント64aとにより包囲されているので、電極60に含まれる酸性電解液が導電体61と反応することがなく、導電体61の腐食が防止されている。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
1.電池の製造
[実施例1]
炭素材料としてのカーボンブラック(「ケッチェンブラック(登録商標)」、株式会社ライオン製)2.93gに、3価のバナジウム化合物としてのV2 (SO4 )3 ・nH2 O(自社製)を2.89g、4価のバナジウム化合物としてのVOSO4 ・nH2 O(新興化学株式会社製)を2.5g、バインダとしてのPTFE(「6−J」、三井デュポンフロロケミカル株式会社製)を0.08g配合して、上述の混合粉を得た。
次に、この混合粉2.0gに1M硫酸0.73mLを配合して混練し、上述の混錬物を得た。該混練物をロールプレス等により圧延成形し、打ち抜いて電極を得た。
銅箔からなる導電体にグラファイトシートを接着して集電体を得た。
該集電体に前記電極を配置して電極材を作製した。
保水膜55として、27mm角のガラスセパレータ(「TGP008F」、日本板硝子株式会社製)に、4価のバナジウム1Mと硫酸2Mとの溶液を80μL含浸させたものを用いた。
イオン交換膜7として、陰イオン交換膜(「VX−10」、FuMA−Tech社製)を用い、上述にようにして、実施例1の電池1を作製した。
[実施例1]
炭素材料としてのカーボンブラック(「ケッチェンブラック(登録商標)」、株式会社ライオン製)2.93gに、3価のバナジウム化合物としてのV2 (SO4 )3 ・nH2 O(自社製)を2.89g、4価のバナジウム化合物としてのVOSO4 ・nH2 O(新興化学株式会社製)を2.5g、バインダとしてのPTFE(「6−J」、三井デュポンフロロケミカル株式会社製)を0.08g配合して、上述の混合粉を得た。
次に、この混合粉2.0gに1M硫酸0.73mLを配合して混練し、上述の混錬物を得た。該混練物をロールプレス等により圧延成形し、打ち抜いて電極を得た。
銅箔からなる導電体にグラファイトシートを接着して集電体を得た。
該集電体に前記電極を配置して電極材を作製した。
保水膜55として、27mm角のガラスセパレータ(「TGP008F」、日本板硝子株式会社製)に、4価のバナジウム1Mと硫酸2Mとの溶液を80μL含浸させたものを用いた。
イオン交換膜7として、陰イオン交換膜(「VX−10」、FuMA−Tech社製)を用い、上述にようにして、実施例1の電池1を作製した。
下記の表1のNo.1が実施例1に相当する。実施例1のイオン交換膜7の厚み[μm]、面積抵抗値[Ω・cm2 ]、体積抵抗率[Ω・cm]を表1に示す。
イオン交換膜7の抵抗は、AGCエンジニアリング株式会社のイオン交換膜抵抗測定器を用いて測定した。
抵抗の測定条件は、以下の通りである。
電解液:0.5M硫酸
周波数:1kHz
イオン交換膜7の抵抗は、AGCエンジニアリング株式会社のイオン交換膜抵抗測定器を用いて測定した。
抵抗の測定条件は、以下の通りである。
電解液:0.5M硫酸
周波数:1kHz
後述する実施例2〜4が表1のNo.2〜4に相当し、比較例1〜4が表1のNo.5〜8に相当する。
[実施例2]
イオン交換膜7として、陰イオン交換膜(「VX−05」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の電池1を作製した。実施例2のイオン交換膜7の厚み等を表1のNo.2に示す。
イオン交換膜7として、陰イオン交換膜(「VX−05」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の電池1を作製した。実施例2のイオン交換膜7の厚み等を表1のNo.2に示す。
[実施例3]
イオン交換膜7として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜I」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の電池1を作製した。実施例3のイオン交換膜7の厚み等を表1のNo.3に示す。
イオン交換膜7として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜I」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の電池1を作製した。実施例3のイオン交換膜7の厚み等を表1のNo.3に示す。
[実施例4]
イオン交換膜7として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜J」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の電池1を作製した。実施例4のイオン交換膜7の厚み等を表1のNo.4に示す。
イオン交換膜7として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜J」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の電池1を作製した。実施例4のイオン交換膜7の厚み等を表1のNo.4に示す。
[比較例1]
イオン交換膜として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜K」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の電池を作製した。比較例1のイオン交換膜の厚み等を表1のNo.5に示す。
イオン交換膜として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜K」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の電池を作製した。比較例1のイオン交換膜の厚み等を表1のNo.5に示す。
[比較例2]
イオン交換膜として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜L」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の電池を作製した。比較例2のイオン交換膜の厚み等を表1のNo.6に示す。
イオン交換膜として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜L」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の電池を作製した。比較例2のイオン交換膜の厚み等を表1のNo.6に示す。
[比較例3]
イオン交換膜として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜M」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の電池を作製した。比較例3のイオン交換膜の厚み等を表1のNo.7に示す。
イオン交換膜として、陰イオン交換膜(「イオン交換膜M」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の電池を作製した。比較例3のイオン交換膜の厚み等を表1のNo.7に示す。
[比較例4]
イオン交換膜として、陰イオン交換膜(「FS−1040」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例4の電池を作製した。比較例4のイオン交換膜の厚み等を表1のNo.8に示す。
イオン交換膜として、陰イオン交換膜(「FS−1040」、FuMA−Tech社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例4の電池を作製した。比較例4のイオン交換膜の厚み等を表1のNo.8に示す。
2.電池の性能評価
上述の各実施例の電池1、及び各比較例の電池について、性能を評価した。充放電条件を下記の表2に示す。
上述の各実施例の電池1、及び各比較例の電池について、性能を評価した。充放電条件を下記の表2に示す。
表2のステップ1においては、8mAで1.45VまでCC充電した後、8mAで0.8VまでCC放電を行うことを1サイクルとし、20サイクルの充放電を実施した。ステップ2においては、8mAで1.45VまでCC充電した後、16mAで0.8VまでCC放電を行う1サイクルの充放電を実施した。以下、同様にして充放電を行った。
各実施例及び比較例の電池性能の評価結果を上記表1に示す。
表1の「20サイクル目」の項目の「放電電流容量」は、表2のステップ1の20サイクル目を実施したときの放電電流容量、「C効率」は20サイクル目の充電時のクーロン量に対する放電時のクーロン量の比率である。
表1の「40サイクル目」の項目の「放電電流容量」は、表2のステップ16の20サイクル目(全体としては54サイクル目に相当する)を実施したときの放電電流容量、「C効率」は前記20サイクル目の充電時のクーロン量に対する放電時のクーロン量の比率である。
表1の「20サイクル目」の項目の「放電電流容量」は、表2のステップ1の20サイクル目を実施したときの放電電流容量、「C効率」は20サイクル目の充電時のクーロン量に対する放電時のクーロン量の比率である。
表1の「40サイクル目」の項目の「放電電流容量」は、表2のステップ16の20サイクル目(全体としては54サイクル目に相当する)を実施したときの放電電流容量、「C効率」は前記20サイクル目の充電時のクーロン量に対する放電時のクーロン量の比率である。
表1の「容量維持率」は、(40サイクル目の放電電流容量)/(20サイクル目の放電電流容量)により求めた。
表1の「放電エネルギー密度」の「@2.56mA/cm2 」は、上述したようにステップ2において、8mAで1.45VまでCC充電した後、16mAで0.8VまでCC放電を行った際に取り出せたエネルギー(Wh)を電極体積で(L)で除することにより求めた。電極の面積が6.25cm2 であるので、16(mA)/6.25=2.56(mA/cm2 )であり、電流密度2.56(mA/cm2 )で電流を流したときに取り出せた放電エネルギー密度を求めたことになる。
表1の「放電エネルギー密度」の「@10mA/cm2 」は、同様に、ステップ4において、8mAで1.45VまでCC充電した後、63mAで0.8VまでCC放電を行った際に取り出せたエネルギー(Wh)を電極体積で(L)で除することにより求めた。63(mA)/6.25=10(mA/cm2 )であり、電流密度10mA/cm2 で電流を流したときに取り出せた放電エネルギー密度を求めたことになる。
表1の「放電エネルギー密度」の「@20mA/cm2 」は、同様に、ステップ5において、8mAで1.45VまでCC充電した後、125mAで0.8VまでCC放電を行った際に取り出せたエネルギー(Wh)を電極体積で(L)で除することにより求めた。125(mA)/6.25=20(mA/cm2 )であり、電流密度20mA/cm2 で電流を流したときに取り出せた放電エネルギー密度を求めたことになる。
表1の「放電エネルギー密度」の「@10mA/cm2 」は、同様に、ステップ4において、8mAで1.45VまでCC充電した後、63mAで0.8VまでCC放電を行った際に取り出せたエネルギー(Wh)を電極体積で(L)で除することにより求めた。63(mA)/6.25=10(mA/cm2 )であり、電流密度10mA/cm2 で電流を流したときに取り出せた放電エネルギー密度を求めたことになる。
表1の「放電エネルギー密度」の「@20mA/cm2 」は、同様に、ステップ5において、8mAで1.45VまでCC充電した後、125mAで0.8VまでCC放電を行った際に取り出せたエネルギー(Wh)を電極体積で(L)で除することにより求めた。125(mA)/6.25=20(mA/cm2 )であり、電流密度20mA/cm2 で電流を流したときに取り出せた放電エネルギー密度を求めたことになる。
表1の「充電エネルギー密度」の「@10mA/cm2 」は、同様に、ステップ11において、63mAで1.45VまでCC充電した後、8mAで0.8VまでCC放電を行った際に取り出せたエネルギー(Wh)を電極体積で(L)で除することにより求めた。63(mA)/6.25=10(mA/cm2 )であり、電流密度10mA/cm2 で電流を流して充電した後、2.56mA/cm2 で放電したときに取り出せた放電エネルギー密度を求めたことになる。
表1の「80hでの電圧維持率」は、ステップ15において、8mAで1.45VまでCC充電した後、80時間放置した際の開回路電圧をモニタリングして求めた。その後、8mAで0.8VまでのCC放電を行った。
図3は、実施例のイオン交換膜7及び比較例のイオン交換膜の体積抵抗率と、前記電圧維持率との関係を示すグラフである。横軸は体積抵抗率[Ω・cm]、縦軸は電圧維持率[%]である。
図3より、イオン交換膜の体積抵抗率が280Ω・cm以上である実施例1〜4の電池1、及び比較例1の電池は電圧維持率が92%以上であり、良好であることが分かる。体積抵抗率が600Ω・cm以上である場合、電圧維持率が97%以上であるので、より好ましい。
図3より、イオン交換膜の体積抵抗率が280Ω・cm以上である実施例1〜4の電池1、及び比較例1の電池は電圧維持率が92%以上であり、良好であることが分かる。体積抵抗率が600Ω・cm以上である場合、電圧維持率が97%以上であるので、より好ましい。
図4は、実施例のイオン交換膜7及び比較例のイオン交換膜の体積抵抗率と、前記容量維持率との関係を示すグラフである。横軸は体積抵抗率[Ω・cm]、縦軸は容量維持率[%]である。
図4より、イオン交換膜の体積抵抗率が280Ω・cm以上である実施例1〜4の電池1、及び比較例1の電池は、容量維持率が65%以上であり、比較例2及び3より向上していることが分かる。体積抵抗率が600Ω・cm以上である場合、電圧維持率が86%以上であるので好ましく、体積抵抗率が1500Ω・cm以上である場合、電圧維持率が89%以上であるのでより好ましい。
なお、図4において、比較例4の容量維持率は高くなっているが、これは、20サイクル目で電池の劣化により放電電流容量が既に大きく低下しており、40サイクル目で放電電流容量が変化していないため、見かけ上、容量維持率が高くなっている。
図4より、イオン交換膜の体積抵抗率が280Ω・cm以上である実施例1〜4の電池1、及び比較例1の電池は、容量維持率が65%以上であり、比較例2及び3より向上していることが分かる。体積抵抗率が600Ω・cm以上である場合、電圧維持率が86%以上であるので好ましく、体積抵抗率が1500Ω・cm以上である場合、電圧維持率が89%以上であるのでより好ましい。
なお、図4において、比較例4の容量維持率は高くなっているが、これは、20サイクル目で電池の劣化により放電電流容量が既に大きく低下しており、40サイクル目で放電電流容量が変化していないため、見かけ上、容量維持率が高くなっている。
図5は、実施例のイオン交換膜7及び比較例のイオン交換膜の体積抵抗率と、40サイクル目の放電電流容量との関係を示すグラフである。横軸は体積抵抗率[Ω・cm]、縦軸は放電電流容量[mAh]である。
図5より、実施例1〜4の電池1、及び比較例1の電池は、40サイクル目の放電電流容量が2.0mAhを超えており、良好であることが分かる。上述の比較例4は、前記放電電流容量が2.0mAhであり、電池が劣化していることが分かる。
図5より、実施例1〜4の電池1、及び比較例1の電池は、40サイクル目の放電電流容量が2.0mAhを超えており、良好であることが分かる。上述の比較例4は、前記放電電流容量が2.0mAhであり、電池が劣化していることが分かる。
図6は、実施例のイオン交換膜7及び比較例のイオン交換膜の面積抵抗値と、20サイクル目のクーロン効率との関係を示すグラフである。横軸は面積抵抗[Ω・cm2 ]、縦軸は20サイクル目のクーロン効率[%]である。
図6より、面積抵抗値が0.15Ω・cm以上である実施例1〜4、及び比較例1〜3は、20サイクル目のクーロン効率が94%以上であり、良好であることが分かる。
図6より、面積抵抗値が0.15Ω・cm以上である実施例1〜4、及び比較例1〜3は、20サイクル目のクーロン効率が94%以上であり、良好であることが分かる。
図7は、実施例のイオン交換膜7及び比較例のイオン交換膜の面積抵抗値と、放電エネルギー密度との関係を示すグラフである。横軸は面積抵抗値[Ω・cm2 ]、縦軸は放電エネルギー密度[Wh/L]である。
2.56mA/cm2 、10mA/cm2 、20mA/cm2 夫々の電流密度で電流を流し、満充電したときに取り出せた放電エネルギー密度を求めた結果を示す。
電流密度が高くなるのに従い、取り出せる放電エネルギー密度は小さくなる。
比較例1の場合、2.56mA/cm2 のとき、放電エネルギー密度は略21Wh/Lであるが、10mA/cm2 、及び20mA/cm2 のとき、0である。
図7より、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下である場合、20mA/cm2 のとき、放電エネルギー密度が0を超えることが分かる。
面積抵抗値の上限値は2Ω・cm2 であるのが好ましく、1.7Ω・cm2 であるのがより好ましく、1.5Ω・cm2 であるのがさらに好ましく、面積抵抗値の下限値は0.15であるのが好ましく、0.5であるのがより好ましい。
2.56mA/cm2 、10mA/cm2 、20mA/cm2 夫々の電流密度で電流を流し、満充電したときに取り出せた放電エネルギー密度を求めた結果を示す。
電流密度が高くなるのに従い、取り出せる放電エネルギー密度は小さくなる。
比較例1の場合、2.56mA/cm2 のとき、放電エネルギー密度は略21Wh/Lであるが、10mA/cm2 、及び20mA/cm2 のとき、0である。
図7より、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下である場合、20mA/cm2 のとき、放電エネルギー密度が0を超えることが分かる。
面積抵抗値の上限値は2Ω・cm2 であるのが好ましく、1.7Ω・cm2 であるのがより好ましく、1.5Ω・cm2 であるのがさらに好ましく、面積抵抗値の下限値は0.15であるのが好ましく、0.5であるのがより好ましい。
図8は、実施例のイオン交換膜7の厚みと、エネルギー密度との関係を示すグラフである。横軸は厚み[μm]、縦軸はエネルギー密度[Wh/L]である。図8中、◇は充電エネルギー密度@10mA/cm2 、□は放電エネルギー密度@10mA/cm2 である。
図8より、実施例1〜4の電池1は、10mA/cm2 という高電流密度で電流を流した場合の充電エネルギー密度及び放電エネルギー密度が高いことが分かる。
図8より、実施例1〜4の電池1は、10mA/cm2 という高電流密度で電流を流した場合の充電エネルギー密度及び放電エネルギー密度が高いことが分かる。
以上より、本実施の形態に係る電池1は、高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、即ち高入出力化を実現できるとともに、高寿命であり、かつ電圧を長時間維持することができることが確認された。
以上のように、本発明に係るバナジウムレドックス電池は、酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有する正極活物質を含む正の電極材と、酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有する負極活物質を含む負の電極材と、両電極材を区画するとともに、水素イオンを通過させるイオン交換膜とを有し、前記イオン交換膜は、0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率が280Ω・cm以上であり、かつ、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下であることを特徴とする。
本発明においては、電圧を長時間維持することができ、充放電を繰り返した場合の放電電流容量が高く、クーロン効率及び容量維持率が良好であり、サイクル特性が良好である。そして、高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、高入出力密度での使用(高入力化)が可能である。
本発明に係るバナジウムレドックス電池は、前記体積抵抗率は、600Ω・cm以上であることを特徴とする。
本発明においては、電圧維持率、充放電を繰り返した場合の放電電流容量及び容量維持率がより良好になる。
本発明に係るバナジウムレドックス電池は、前記面積抵抗値は、2Ω・cm2 以下であることを特徴とする。
本発明においては、電流密度を高くした場合の放電エネルギー密度がより高くなる。
本発明に係るバナジウムレドックス電池は、前記イオン交換膜の、面積抵抗値は、0.15Ω・cm2 以上であることを特徴とする。
本発明においては、充放電を繰り返した場合のクーロン効率がより良好になり、電流密度を高くした場合の放電エネルギー密度がより高くなる。
本発明に係るバナジウムレドックス電池は、前記イオン交換膜の厚みは、50μm以下であることを特徴とする。
本発明においては、電流密度を高くした場合の充電エネルギー密度及び放電エネルギー密度が良好である。
本発明に係るバナジウムレドックス電池は、前記イオン交換膜は、陰イオン交換膜であることを特徴とする。
本発明においては、低い膜抵抗値を維持しつつ、イオン選択性が良好である。
本発明に係るバナジウムレドックス二次電池の製造方法は、3価のバナジウム化合物と、4価のバナジウム化合物と、炭素材料と、バインダとを混合して混合物を得、該混合物に水系電解液を配合して、混練物を得、該混練物を成形して電極を得、集電体に該電極を配置して電極材を得、一対の前記電極材間に、0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率が280Ω・cm以上であり、かつ、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下であるイオン交換膜を介在させた状態で電池を組み立てることを特徴とする。
本発明においては、得られた電池は、高電流密度で入出力した場合に良好なエネルギー密度を有し、即ち高入出力化を実現できるとともに、高寿命であり、かつ電圧を長時間維持することができる。
本発明は上述した実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、バナジウムレドックス二次電池は、一対の電極材を備える場合に限定されず、複数対の電極材を備えることにしてもよい。
また、シーラント54、64を備える場合に限定されない。
例えば、バナジウムレドックス二次電池は、一対の電極材を備える場合に限定されず、複数対の電極材を備えることにしてもよい。
また、シーラント54、64を備える場合に限定されない。
1 バナジウムレドックス二次電池
2 外装袋
3 正極端子
4 負極端子
5、6 電極材
50、60 電極
51、61 導電体
52、62 保護層
54、64 シーラント
55 保水膜
7 イオン交換膜
2 外装袋
3 正極端子
4 負極端子
5、6 電極材
50、60 電極
51、61 導電体
52、62 保護層
54、64 シーラント
55 保水膜
7 イオン交換膜
Claims (7)
- 酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有する正極活物質を含む正の電極材と、
酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン、又は2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンを含有する負極活物質を含む負の電極材と、
両電極材を区画するとともに、水素イオンを通過させるイオン交換膜と
を有し、
前記イオン交換膜は、
0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率が280Ω・cm以上であり、かつ、
面積抵抗値が3Ω・cm2 以下であることを特徴とするバナジウムレドックス二次電池。 - 前記体積抵抗率は、600Ω・cm以上であることを特徴とする請求項1に記載のバナジウムレドックス二次電池。
- 前記面積抵抗値は、2Ω・cm2 以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のバナジウムレドックス二次電池。
- 前記イオン交換膜の、面積抵抗値は、0.15Ω・cm2 以上であることを特徴とする請求項1から3までにいずれか1項に記載のバナジウムレドックス二次電池。
- 前記イオン交換膜の厚みは、50μm以下であることを特徴とする請求項1から4までにいずれか1項に記載のバナジウムレドックス二次電池。
- 前記イオン交換膜は、陰イオン交換膜であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のバナジウムレドックス二次電池。
- 3価のバナジウム化合物と、4価のバナジウム化合物と、炭素材料と、バインダとを混合して混合物を得、
該混合物に水系電解液を配合して、混練物を得、
該混練物を成形して電極を得、
集電体に該電極を配置して電極材を得、
一対の前記電極材間に、0.5M硫酸中で測定した1kHzにおける体積抵抗率が280Ω・cm以上であり、かつ、面積抵抗値が3Ω・cm2 以下であるイオン交換膜を介在させた状態で電池を組み立てることを特徴とするバナジウムレドックス二次電池の製造方法。
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