JP2016186870A - 電極ユニット、電池、及び電極ユニットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電材の腐食が防止された電極ユニット、該電極ユニットを備える電池、該電極ユニットを少ない工数で、容易に、精度良く製造することができる電極ユニットの製造方法を提供する。【解決手段】電極ユニット5は、板状をなす金属製の導電材52と、グラファイトシート、ゴムシート、及びカーボンナノチューブを含む合成樹脂材料からなる群から選択され、導電性及び電解液非透過性を有し、導電材52の両平面に設けられた被覆材53,53と、酸性又はアルカリ性の電解液を含有し、被覆材53,53の表面に設けられた電極材50,51と、導電材52の側面を覆い、被覆材53,53の対向する両面の周縁部に接着された第1シーラント54と、導電材52のタブの基端部側部分を覆う第2シーラントとを備える。【選択図】図4
Description
本発明は、電極材及び導電材を有する電極ユニット、該電極ユニットを備える電池、及び該電極ユニットの製造方法に関する。
電池は、デジタル家電製品、電気自動車、ハイブリッド自動車及び太陽光発電設備等に広く用いられている。この電池として、リチウムイオン二次電池、バナジウム固体塩電池(特許文献1)等が挙げられる。バナジウム固体塩電池は、活物質による酸化還元反応を利用して充放電を行う。活物質としては、バナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンが用いられる。
例えばバナジウム固体塩電池等の電池は、活物質及び酸性の電解液を有する電極材と、電極材に対向する銅等の導電材とを備える電極ユニットを、極性が異なる電極材が隔膜を介して対向する状態で複数並設し、外装袋に収容してセルを構成し、セルをケースに収容してなる。
上記バナジウム固体塩電池のように、電極材が酸性の電解液を有する場合、この電解液が導電材に接触すると、導電材は腐食される。これにより、電池の充放電性能等の性能の低下、又は故障等の問題が生じる虞がある。また、電解液としてアルカリ性の電解液を使用した場合においても同様の問題が生ずる虞がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、導電材の腐食が防止された電極ユニット、該電極ユニットを備える電池、該電極ユニットを少ない工数で、容易に、精度良く製造することができる電極ユニットの製造方法を提供することを目的とする。
第1発明に係る電極ユニットは、板状をなす金属製の導電材と、導電性及び電解液非透過性を有し、前記導電材の両平面に設けられた被覆材と、酸性又はアルカリ性の電解液を含有し、各被覆材の表面に設けられた電極材と、前記導電材の側面を覆い、両被覆材の対向する両面の周縁部に接着されたシーラントとを備えることを特徴とする。
本発明においては、導電材は被覆材及びシーラントにより封止されており、電極材に接触しない。即ち、導電材の両平面は両被覆材に覆われ、側面はシーラントに覆われているので両電極材に直接接触しない。
従って、電極材に含まれる電解液に係る酸性又はアルカリ性物質は導電材と反応することがなく、導電材の腐食は防止されている。
被覆材は導電性であるので、電極材と導電材との間の電子の移動は担保されている。
従って、電極材に含まれる電解液に係る酸性又はアルカリ性物質は導電材と反応することがなく、導電材の腐食は防止されている。
被覆材は導電性であるので、電極材と導電材との間の電子の移動は担保されている。
第2発明に係る電極ユニットは、第1発明において、各電極材を覆い、その内側の面の周縁部が前記シーラントに接着された隔膜をさらに備えることを特徴とする。
本発明においては、電極材を覆い、その内側の面の周縁部がシーラントに接着された隔膜をさらに備えるので、該隔膜を備える電極ユニットに、極性が異なる電極材を有する他の電極ユニットを、隔膜を介し、互いの電極材が対向するように積層することができる。 隔膜が介在するので、異なる電極材の電極液が混ざることはなく、複数の電極ユニットを積層して、電池容量の向上を図ることができる。
第3発明に係る電極ユニットは、第2発明において、前記シーラントは、前記電極材の側面より外側に突出した突出部を備え、該突出部に前記隔膜の前記周縁部が接着されていることを特徴とする。
本発明においては、隔膜の周縁部を突出部に接着するので、熱溶着等により接着した場合、隔膜にテンションがかかり、隔膜にしわが生じることが抑制され、電極材間のプロトンの移動に支障が生じることがない。
第4発明に係る電極ユニットは、第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記導電材は、該導電材の周縁部の一部から突出し、端子に接続するためのタブを備え、前記タブの基端部側部分を覆うシーラントを備えることを特徴とする。
本発明においては、タブの腐食が防止されている。
第5発明に係る電極ユニットは、第1乃至第4発明のいずれかにおいて、前記導電材と前記被覆材との間に、該導電材及び被覆材を接着する導電接着層を有することを特徴とする。
本発明においては、容易に、導電材と被覆材とを接着することができる。導電接着層は導電性を有するので、電極材と導電材との間の電子の移動は担保されている。
第6発明に係る電池は、第1発明の電極ユニットと、第2発明の電極ユニットとを交互に積層してあることを特徴とする。
本発明においては、第1発明の電極ユニットと、第2発明の電極ユニットとを備えるので、導電材の腐食が防止され、電池の充放電性能等の性能の低下、又は故障等の問題が生じることが防止されている。
そして、隔膜を有さない第1発明の電極ユニットと、隔膜を有する第2発明の電極ユニットとを、隔膜を二重に重ねることなく、一枚の隔膜を介し極性が異なる電極材が対向するように、交互に積層することができ、厚みの増加が抑制された状態で、電池容量を向上させることができる。
そして、隔膜を有さない第1発明の電極ユニットと、隔膜を有する第2発明の電極ユニットとを、隔膜を二重に重ねることなく、一枚の隔膜を介し極性が異なる電極材が対向するように、交互に積層することができ、厚みの増加が抑制された状態で、電池容量を向上させることができる。
第7発明に係る電池は、第6発明において、前記電極材は、活物質としてバナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンを含有することを特徴とする。
本発明においては、電極材が活物質としてバナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンを含有しており、酸性又はアルカリ性の電解液を含有する電池において、導電材が腐食することが防止されている。
第8発明に係る電極ユニットの製造方法は、導電性及び電解液非透過性を有するシートの一面に、前記シートの端縁部を残した状態で活物質層を形成し、前記活物質層を形成した前記シートから、前記端縁部の一部を有する状態で、複数の電極ユニット材を切り出し、その周縁部の一部からタブが突出し、前記シートより平面面積が小さい導電材を、前記タブが一の電極ユニット材の前記端縁部の一部に対向する状態で、該電極ユニット材の前記シートに導電接着材により接着し、前記タブの基端部側部分、及び前記導電材の周縁部の外側を覆うシーラントを配し、前記導電材に、他の電極ユニット材のシートを、該電極ユニット材の前記端縁部の一部が前記タブに対向する状態で、導電接着材により接着し、両電極ユニット材の両シートの対向する面の周縁部と前記シーラントとを接着することを特徴とする。
本発明においては、導電材が被覆材及びシーラントにより封止された電極ユニットを少ない工数で、容易に、精度良く製造することができる。
本発明によれば、導電材の両平面は2枚の被覆材に覆われ、側面はシーラントに覆われているので、導電材の腐食が防止されている。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
以下、セル1がバナジウム固体塩電池のセルである場合について説明するが、本実施の形態の電池はバナジウム固体塩電池に限定されるものではない。
図1〜図3に示すように、セル1は、外装袋2と、外装袋2の周縁部の一部から突出した正極端子3及び負極端子4と、2つの正極の電極ユニット5と、2つの正極の電極ユニット7と、3つの負極の電極ユニット6とを備える。正極端子3,負極端子4は、基端部側がシール材30,40に覆われた状態で、外装袋2の周縁部の一部から突出している。このセル1単体、又はセル1と他のセルとを組み合わせてケース(不図示)に収容することにより電池が構成される。
以下、セル1がバナジウム固体塩電池のセルである場合について説明するが、本実施の形態の電池はバナジウム固体塩電池に限定されるものではない。
図1〜図3に示すように、セル1は、外装袋2と、外装袋2の周縁部の一部から突出した正極端子3及び負極端子4と、2つの正極の電極ユニット5と、2つの正極の電極ユニット7と、3つの負極の電極ユニット6とを備える。正極端子3,負極端子4は、基端部側がシール材30,40に覆われた状態で、外装袋2の周縁部の一部から突出している。このセル1単体、又はセル1と他のセルとを組み合わせてケース(不図示)に収容することにより電池が構成される。
図3は電極ユニット5を示す模式的平面図、図4は図3のIV−IV線模式的断面図、図5は図3のV−V線模式的断面図である。
電極ユニット5は、電極材50,51、導電材52、被覆材53,53、第1シーラント54、第2シーラント54a、及び導電接着層55,55を備える。
導電材52は角型平板状をなし、導電材52の両平面に、導電接着層55,55を介し、導電材52より一回り大きい被覆材53,53が接着されている。被覆材53,53の表面には、被覆材53,53と略同一の大きさを有する電極材50,51が形成されている。被覆材53,53の対向する面の周縁部同士は、矩形枠状をなす第1シーラント54により接着されている。第1シーラント54により、導電材52の側面が覆われ、導電材52は、被覆材53,53、及び第1シーラント54により封止されている。導電材52の側面は第1シーラント54に接着されていても、接着されていなくてもよい。なお、第1シーラント54は複数枚のシーラントにより構成されていてもよい。
電極ユニット5は、電極材50,51、導電材52、被覆材53,53、第1シーラント54、第2シーラント54a、及び導電接着層55,55を備える。
導電材52は角型平板状をなし、導電材52の両平面に、導電接着層55,55を介し、導電材52より一回り大きい被覆材53,53が接着されている。被覆材53,53の表面には、被覆材53,53と略同一の大きさを有する電極材50,51が形成されている。被覆材53,53の対向する面の周縁部同士は、矩形枠状をなす第1シーラント54により接着されている。第1シーラント54により、導電材52の側面が覆われ、導電材52は、被覆材53,53、及び第1シーラント54により封止されている。導電材52の側面は第1シーラント54に接着されていても、接着されていなくてもよい。なお、第1シーラント54は複数枚のシーラントにより構成されていてもよい。
導電材52は、周縁部の一部から突出し、正極端子3に接続するためのタブ52aを有する。タブ52aの基端部寄りの部分は第2シーラント54aにより覆われている。第1シーラント54と第2シーラント54aとは一体化されていてもよく、別体であってもよい。
被覆材53は、第2シーラント54aに対応する部分に、第2シーラント54aの略半分の突出長を有する突出部53aを有しており、第2シーラント54aの図5における下部は、突出部53aにより覆われている。なお、突出部53aは、第2シーラント54aに対応する部分に設ける場合に限定されるものではない。突出部53aは、被覆材53の周縁部の一部又は全部に設けることができる。また、突出部53aは設けないことにしてもよい。
被覆材53は、第2シーラント54aに対応する部分に、第2シーラント54aの略半分の突出長を有する突出部53aを有しており、第2シーラント54aの図5における下部は、突出部53aにより覆われている。なお、突出部53aは、第2シーラント54aに対応する部分に設ける場合に限定されるものではない。突出部53aは、被覆材53の周縁部の一部又は全部に設けることができる。また、突出部53aは設けないことにしてもよい。
以下、電極ユニット5の各部について詳述する。
導電材52は、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属箔からなるのが好ましい。厚みは、5〜100μmであるのが好ましい。厚みが100μm以下である場合、電池は、軽量かつ小型化される。
被覆材53は導電性及び電解液非透過性であり、グラファイトシート、ゴムシート、及びカーボンナノチューブ、カーボン、グラファイト等を含む合成樹脂材料からなる群から選択される。被覆材53の厚みは1〜100μmであるのが好ましい。この場合、電極材50,51と、導電材52との電気伝導性が低下することがなく、電池の内部抵抗を小さくすることができる。
導電材52は、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属箔からなるのが好ましい。厚みは、5〜100μmであるのが好ましい。厚みが100μm以下である場合、電池は、軽量かつ小型化される。
被覆材53は導電性及び電解液非透過性であり、グラファイトシート、ゴムシート、及びカーボンナノチューブ、カーボン、グラファイト等を含む合成樹脂材料からなる群から選択される。被覆材53の厚みは1〜100μmであるのが好ましい。この場合、電極材50,51と、導電材52との電気伝導性が低下することがなく、電池の内部抵抗を小さくすることができる。
導電接着層55は導電材52の本体と同一の平面形状を有し、さらに、タブ52aの基端部に接着される突出部55a(図5参照)を有する。
導電性接着層55の材料(導電接着材)としては、例えば銅、及び銀等の金属粉をアクリル系接着剤に分散させ、シート状に成形したものが挙げられ、具体的には前記金属粉が分散されたアクリル系接着剤を銅基材の両面にコーティングし、シート状に成形したものが挙げられる。また、等方導電性接着剤をシート状に成形したものも挙げられる。
導電性接着層55は、
導電性接着層55の材料(導電接着材)としては、例えば銅、及び銀等の金属粉をアクリル系接着剤に分散させ、シート状に成形したものが挙げられ、具体的には前記金属粉が分散されたアクリル系接着剤を銅基材の両面にコーティングし、シート状に成形したものが挙げられる。また、等方導電性接着剤をシート状に成形したものも挙げられる。
導電性接着層55は、
電極材50,51は、被覆材53と同一の平面形状を有する。電極材50,51は、被覆材53に、バナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンを活物質として含有する固体状の化合物を含む析出物を担持させてなる。
バナジウム化合物を含む溶液、半固体状物、又は固体状物を、被覆材53に塗布又は含侵させた後、乾燥させることで、被覆材53に析出物が担持される。半固体状物としては、バナジウム化合物に硫酸水溶液を加えたスラリー状物や、バナジウム化合物にシリカ等を加えたゲル状物等が挙げられる。具体的には活物質、バインダー、及び炭素を含む半固体状物であるスラリーを、被覆材53に塗布、乾燥して、電極材50,51を形成する例が挙げられる。
なお、炭素フェルト等の炭素材に、バナジウム化合物を含む溶液、半固体状物、又は固体状物を塗布又は含侵させ、乾燥させることにより、活物質を含有する固体状の化合物を含む析出物を担持させた炭素材を得、該炭素材を被覆材53に設けることにしてもよい。
バナジウム化合物を含む溶液、半固体状物、又は固体状物を、被覆材53に塗布又は含侵させた後、乾燥させることで、被覆材53に析出物が担持される。半固体状物としては、バナジウム化合物に硫酸水溶液を加えたスラリー状物や、バナジウム化合物にシリカ等を加えたゲル状物等が挙げられる。具体的には活物質、バインダー、及び炭素を含む半固体状物であるスラリーを、被覆材53に塗布、乾燥して、電極材50,51を形成する例が挙げられる。
なお、炭素フェルト等の炭素材に、バナジウム化合物を含む溶液、半固体状物、又は固体状物を塗布又は含侵させ、乾燥させることにより、活物質を含有する固体状の化合物を含む析出物を担持させた炭素材を得、該炭素材を被覆材53に設けることにしてもよい。
電極材50、51に含まれるバナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンは、酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンであるのが好ましい。5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含むイオンとしては、VO2+(IV)、VO2 +(V )が例示される。
正極用の活物質として、炭素材に担持させるバナジウム化合物は、酸化硫酸バナジウム(IV)(VOSO4 ・nH2 O)、酸化硫酸バナジウム(V)((VO2 )2 SO4 ・nH2 O)を挙げることができる。これらの混合物を用いてもよい。nは、0又は1〜6の整数を示す。
電極材50,51に含まれる電解液は、硫酸水溶液であるのが好ましい。硫酸水溶液として、例えば硫酸の濃度が90質量%未満の希硫酸等を用いることができる。電解液は、電池のSOCを0〜100%まで取り得るのに過不足のない量である。電解液の量は、例えばバナジウム化合物100gに対して、2M(mol/L)の硫酸70mLである。
第1シーラント54及び第2シーラント54aは電解液非透過性であり、その材料としては、例えばポリプロピレン又はポリエチレン等が挙げられる。ポロプロピレン又はポリエチレン等を用いることにより、熱溶着で容易に被覆材53,53の対向面の周縁部同士を第1シーラント54により接着することができる。
電極ユニット7は電極ユニット5と同様の構成を有する。
図2における上側の電極ユニット7の場合、電極材70、導電材72、被覆材73,73、第1シーラント74、第2シーラント(不図示)、及び導電接着層75,75を備える。
導電材72は角型平板状をなし、両平面に、導電接着層75,75を介し、導電材72より一回り大きい被覆材73,73が接着されている。
下側の被覆材73の表面には、被覆材73と略同一の大きさを有する電極材70が形成されている。被覆材73,73の対向する面の周縁部同士は、矩形枠状をなす第1シーラント74により接着されている。第1シーラント74は、上側の被覆材73の上面の周縁部も覆い、第1シーラント74の上面は、外装袋2の上側の半体21の内面に接着されている。なお、第1シーラント74の上面は、外装袋2の上側の半体21の内面に接着されていなくてもよい。
図2における上側の電極ユニット7の場合、電極材70、導電材72、被覆材73,73、第1シーラント74、第2シーラント(不図示)、及び導電接着層75,75を備える。
導電材72は角型平板状をなし、両平面に、導電接着層75,75を介し、導電材72より一回り大きい被覆材73,73が接着されている。
下側の被覆材73の表面には、被覆材73と略同一の大きさを有する電極材70が形成されている。被覆材73,73の対向する面の周縁部同士は、矩形枠状をなす第1シーラント74により接着されている。第1シーラント74は、上側の被覆材73の上面の周縁部も覆い、第1シーラント74の上面は、外装袋2の上側の半体21の内面に接着されている。なお、第1シーラント74の上面は、外装袋2の上側の半体21の内面に接着されていなくてもよい。
図2における下側の電極ユニット7の場合、電極材71、導電材72、被覆材73,73、第1シーラント74、及び導電接着層75,75を備える。
導電材72は角型平板状をなし、両平面に、導電接着層75,75を介し、導電材72より一回り大きい被覆材73,73が接着されている。
上側の被覆材73の表面には、被覆材73と略同一の大きさを有する電極材71が形成されている。被覆材73,73の対向する面の周縁部同士は、矩形枠状をなす第1シーラント74により接着されている。第1シーラント74は、下側の被覆材73の下面の周縁部も覆い、第1シーラント74の下面は、外装袋2の下側の半体22の内面に接着されている。なお、第1シーラント74の下面は、外装袋2の下側の半体22の内面に接着されていなくてもよい。
導電材72は角型平板状をなし、両平面に、導電接着層75,75を介し、導電材72より一回り大きい被覆材73,73が接着されている。
上側の被覆材73の表面には、被覆材73と略同一の大きさを有する電極材71が形成されている。被覆材73,73の対向する面の周縁部同士は、矩形枠状をなす第1シーラント74により接着されている。第1シーラント74は、下側の被覆材73の下面の周縁部も覆い、第1シーラント74の下面は、外装袋2の下側の半体22の内面に接着されている。なお、第1シーラント74の下面は、外装袋2の下側の半体22の内面に接着されていなくてもよい。
第1シーラント74により、導電材72の側面が覆われ、導電材72は、被覆材73,73、及び第1シーラント74により封止されている。導電材72の側面は第1シーラント74に接着されていても、接着されていなくてもよい。なお、第1シーラント74は複数枚のシーラントにより構成されていてもよい。
導電材72は、周縁部の一部から突出し、正極端子3に接続するためのタブ(不図示)を有する。タブの基端部は前記第2シーラントにより覆われている。第1シーラント74と第2シーラントとは一体化されていてもよく、別体であってもよい。
電極ユニット7の電極材70,71、導電材72、被覆材73、第1シーラント74、及び第2シーラントは電極ユニット5と同様の材料を用いてなる。
外装袋2の半体21,22は電解液非透過性である。半体21,22は、合成樹脂層及び金属層を含有するラミネートシートからなるのが好ましい。
合成樹脂層の材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン6,ナイロン66等のポリアミド等が挙げられる。合成樹脂層の厚みは、5〜200μmであるのが好ましい。この場合、電池は、良好な気密性を有する。
金属層の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、ステンレス、チタン、チタン合金等が挙げられる。金属層の厚みは、5〜100μmであるのが好ましい。この場合、金属層にピンホール等を発生させることなく、良好な遮水性を保持することができる。
半体21,22の厚みは特に限定されないが、15〜250μmであるのが好ましい。厚みが15〜250μmである場合、十分な強度を有するとともに、電池がコンパクトになる。
合成樹脂層の材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン6,ナイロン66等のポリアミド等が挙げられる。合成樹脂層の厚みは、5〜200μmであるのが好ましい。この場合、電池は、良好な気密性を有する。
金属層の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、ステンレス、チタン、チタン合金等が挙げられる。金属層の厚みは、5〜100μmであるのが好ましい。この場合、金属層にピンホール等を発生させることなく、良好な遮水性を保持することができる。
半体21,22の厚みは特に限定されないが、15〜250μmであるのが好ましい。厚みが15〜250μmである場合、十分な強度を有するとともに、電池がコンパクトになる。
図6は電極ユニット6を示す模式的断面図である。
電極ユニット6は、電極材60,61、導電材62、被覆材63,63、第1シーラント64、第2シーラント(不図示)、導電接着層65,65、及び隔膜66,66を備える。
導電材62は角型平板状をなし、両平面に、導電接着層65,65を介し、導電材62より一回り大きい被覆材63,63が接着されている。被覆材63,63の表面には、被覆材63,63と略同一の大きさを有する電極材60,61が形成されている。
電極ユニット6は、電極材60,61、導電材62、被覆材63,63、第1シーラント64、第2シーラント(不図示)、導電接着層65,65、及び隔膜66,66を備える。
導電材62は角型平板状をなし、両平面に、導電接着層65,65を介し、導電材62より一回り大きい被覆材63,63が接着されている。被覆材63,63の表面には、被覆材63,63と略同一の大きさを有する電極材60,61が形成されている。
被覆材63,63の対向する面の周縁部同士は、矩形枠状をなす第1シーラント64により接着されている。第1シーラント64により、導電材62の側面が覆われ、導電材62は、被覆材63,63、及び第1シーラント64により封止されている。導電材62の側面は第1シーラント64に接着されていても、接着されていなくてもよい。なお、第1シーラント64は複数枚のシーラントにより構成されていてもよい。
電極ユニット5の第1シーラント54と異なり、電極ユニット6の第1シーラント64は、導電材62と反対側に、即ち、外側に突出した突出部64bを有する。
電極ユニット5の第1シーラント54と異なり、電極ユニット6の第1シーラント64は、導電材62と反対側に、即ち、外側に突出した突出部64bを有する。
導電材62は、周縁部の一部から突出し、負極端子4に接続するためのタブ(不図示)を有する。タブの基端部は前記第2シーラントにより覆われている。第1シーラント64と第2シーラントとは一体化されていてもよく、別体であってもよい。
隔膜66,66は電極材60,61を覆い、その内側の面の周縁部が電極材60,61、及び被覆材63,63の側面に沿って折れ曲がった状態で、第1シーラント64の突出部64bの上面,下面に接着されている。
電極ユニット6の導電材62、被覆材63、第1シーラント64、及び第2シーラントは電極ユニット5と同様の材料を用いてなる。
電極材60,61に含まれるバナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンは、酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオンであるのが好ましい。2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオンとしては、V2+(II)、V3+(III )が例示される。
負極用の活物質であるバナジウム化合物としては、硫酸バナジウム(II)(VSO4 ・nH2 O)、硫酸バナジウム(III )(V2 (SO4 )3 ・nH2 O)が挙げられる。これらの混合物が用いられ得る。nは、0又は1〜6の整数を示す。
電極材60,61は、これら活物質、バインダー、及び炭素を含む半固体状物であるスラリーを、被覆膜63に塗布し、乾燥したものである。
負極用の活物質であるバナジウム化合物としては、硫酸バナジウム(II)(VSO4 ・nH2 O)、硫酸バナジウム(III )(V2 (SO4 )3 ・nH2 O)が挙げられる。これらの混合物が用いられ得る。nは、0又は1〜6の整数を示す。
電極材60,61は、これら活物質、バインダー、及び炭素を含む半固体状物であるスラリーを、被覆膜63に塗布し、乾燥したものである。
隔膜66としては、例えば水素イオン(プロトン)又は硫酸イオンを通過させることができるイオン交換膜を用いることができる。
以下、電極ユニット5の製造方法について、詳述する。
図7及び図8は電極ユニット5の製造方法の工程A〜Eを説明するための模式的平面図である。ここでは、被覆材53がグラファイトシートからなり、導電材52が銅箔からなり、導電接着層55が、銅、及び銀等の金属粉が分散されたアクリル系接着剤を銅基材の両面にコーティングし、シート状に成形した導電接着材を切り出してなる場合について説明する。
図7及び図8は電極ユニット5の製造方法の工程A〜Eを説明するための模式的平面図である。ここでは、被覆材53がグラファイトシートからなり、導電材52が銅箔からなり、導電接着層55が、銅、及び銀等の金属粉が分散されたアクリル系接着剤を銅基材の両面にコーティングし、シート状に成形した導電接着材を切り出してなる場合について説明する。
まず、グラファイトシート530の一面上に、グラファイトシート530の幅方向の一方の端縁部を所定幅残した状態で、例えばコンマコータ(登録商標)、又はスロットダイコータ等のコータを用いて、上述の正極用のバナジウム化合物を含む半固体状物であるスラリーを塗布、乾燥し、活物質層510を形成する(図7A)。
次に、前記端縁部を、前記突出部53aを残した状態で切断し、グラファイトシート530、即ち被覆材53上に、活物質層510、即ち電極材50又は51が形成された複数の電極ユニット材511を、活物質層510が形成されたグラファイトシート530から切り出す(図7B)。図7Bにおいては、電極材51を有する電極ユニット材511を示している。
前記電極ユニット材511を裏返し、タブ52aを有し、本体が被覆材53より一回り小さい導電材52を、前記導電接着層55により、電極ユニット材511の被覆材53に接着する(図7C)。導電接着層55の前記突出部55aは、タブ52aの基端部を被覆材53に接着する。
タブ52aの基端部に相当する部分が切り欠かかれた枠状をなす第1シーラント54を被覆材53の周縁部に配し、輪状をなす第2シーラント54aをタブ52aの基端部寄りの部分に嵌める(図8D)。
そして、電極材50を有する他の電極ユニット材511を、その被覆材53が導電材52に対向する状態で、導電材52上に、前記導電接着層55により接着する。
熱溶着により、両電極ユニット材511の両被覆材53の対向する面の周縁部と第1シーラント54とを接着し、第2シーラント54aを介し、タブ52aと突出部53aとを接着する(図8E)。
以上より、導電材52の両面に導電接着層55,55を介し、被覆材53,53が設けられ、被覆材53,53の表面に電極材50,51が設けられた電極ユニット5が得られる。
熱溶着により、両電極ユニット材511の両被覆材53の対向する面の周縁部と第1シーラント54とを接着し、第2シーラント54aを介し、タブ52aと突出部53aとを接着する(図8E)。
以上より、導電材52の両面に導電接着層55,55を介し、被覆材53,53が設けられ、被覆材53,53の表面に電極材50,51が設けられた電極ユニット5が得られる。
以上のように、本実施の形態においては、グラファイトシート530の一面の端縁部以外の部分に活物質層510を形成した後、突出部53aを残した状態で、複数の電極ユニット材511を切り出し、2枚の電極ユニット材のグラファイトシート530側、即ち被覆材53側で導電材52を挟み、導電材52の側面を第1シーラント54で覆って、熱溶着により、被覆材53,53の対向する面と第1シーラント54とを接着する。
従って、導電材52の両平面に、導電材52より一回り大きい被覆材53,53が設けられ、被覆材53,53に同一の大きさを有する電極材50,51が設けられた電極ユニット5を、少ない工数で、容易に得ることができる。
従って、導電材52の両平面に、導電材52より一回り大きい被覆材53,53が設けられ、被覆材53,53に同一の大きさを有する電極材50,51が設けられた電極ユニット5を、少ない工数で、容易に得ることができる。
図9に示すように、導電材52の母材である導電シート520に、活物質層510を間欠的に複数並べて形成することにした場合、活物質層510、即ち、電極材の形状が四角形状にならないという問題がある。図9に示すように、搬送方向の先端部の縦寸法が他部の縦寸法より大きくなる。
これは、導電シート520に上述のスラリーを塗布する場合、スラリーが導電シート520に接触するときに圧力及びスラリーの粘度の影響を受けるためである。
これに対し、本実施の形態の場合、グラファイトシート530の端縁部以外の全面にスラリーを塗布した後、四角形状に切り出すので、寸法精度が良好である。
本実施の形態においては、電極材を導電材より大きくして電池容量を大きくすることができ、しかも、導電材52を被覆材53,53及び第1シーラント54及び第2シーラント54aにより封止することができる。
これは、導電シート520に上述のスラリーを塗布する場合、スラリーが導電シート520に接触するときに圧力及びスラリーの粘度の影響を受けるためである。
これに対し、本実施の形態の場合、グラファイトシート530の端縁部以外の全面にスラリーを塗布した後、四角形状に切り出すので、寸法精度が良好である。
本実施の形態においては、電極材を導電材より大きくして電池容量を大きくすることができ、しかも、導電材52を被覆材53,53及び第1シーラント54及び第2シーラント54aにより封止することができる。
なお、電極ユニット5の製造方法は、上述した場合に限定されるものではなく、上述の工程Cの後、導電材52の他面に導電接着層55を介し、他の電極ユニット材を接着し、その後、導電材52の側面の外側,タブ52aの基端部側に第1シーラント54,第2シーラント54aを配し、被覆材53,53と第1シーラント54とを接着させることにしてもよい。
上述したように、第1シーラント54と第2シーラント54aとが一体化されたものを用いることにしてもよい。
さらに、第1シーラント54は厚み方向に二分されており、工程Cの被覆材53に導電材52を接着する前に、第1シーラント54の一方の半体を被覆材53に配し、導電材52を被覆材53に接着した後、第1シーラント54の他方の半体を一方の半体に重ね、被覆材53,53と第1シーラント54とを接着させることにしてもよい。これにより、タブ52aの基端部を第1シーラント54により覆うことができる。
上述したように、第1シーラント54と第2シーラント54aとが一体化されたものを用いることにしてもよい。
さらに、第1シーラント54は厚み方向に二分されており、工程Cの被覆材53に導電材52を接着する前に、第1シーラント54の一方の半体を被覆材53に配し、導電材52を被覆材53に接着した後、第1シーラント54の他方の半体を一方の半体に重ね、被覆材53,53と第1シーラント54とを接着させることにしてもよい。これにより、タブ52aの基端部を第1シーラント54により覆うことができる。
電極ユニット7は、被覆材73上に電極材70又は71が形成された電極ユニット材と、電極材を有さない被覆材73とを、導電材72の両面に接着すること以外は、電極ユニット5と同様にして製造される。
電極ユニット6は、第1シーラント54の代わりに、突出部64bを有する第1シーラント64を用いること、及び隔膜66,66により電極材60,61を覆い、隔膜66,66の内側の面の周縁部を突出部64bに接着する工程を有すること以外は、電極ユニット5と同様にして製造される。
本実施の形態においては、隔膜66の周縁部を突出部64bに接着するので、熱溶着等により接着した場合、隔膜66にテンションがかかり、隔膜66にしわが生じることが抑制され、隣り合う他の電極ユニットとの電極材間のプロトンの移動に支障が生じることがない。
本実施の形態においては、隔膜66の周縁部を突出部64bに接着するので、熱溶着等により接着した場合、隔膜66にテンションがかかり、隔膜66にしわが生じることが抑制され、隣り合う他の電極ユニットとの電極材間のプロトンの移動に支障が生じることがない。
以上のようにして製造された電極ユニット7に、電極ユニット6、電極ユニット5、電極ユニット6、電極ユニット5、電極ユニット6、及び電極ユニット7を順に積層する。
各電極ユニット5の導電材52のタブ52a、及び各電極ユニット6の導電材62のタブの先端部は、互いに重ね合わされた状態で正極端子3に接続される。
各電極ユニット6の導電材62のタブの先端部は互いに重ね合わされた状態で負極端子4に接続される。
各電極ユニット5の導電材52のタブ52a、及び各電極ユニット6の導電材62のタブの先端部は、互いに重ね合わされた状態で正極端子3に接続される。
各電極ユニット6の導電材62のタブの先端部は互いに重ね合わされた状態で負極端子4に接続される。
そして、導電材72,72が固定された半体21,22を内側が対向するように合わせ、半体21,22の周縁部の一部から正極端子3及び負極端子4が突出する状態で、周縁部を圧接し、接着することにより外装袋2が形成され、セル1が得られる。なお、半体21,22は最初から一体化されていてもよい。
以上のように構成されたセル1の電極ユニット7の電極材71と電極ユニット6の電極材60との間、電極ユニット6の電極材61と電極ユニット5の電極材50との間、電極ユニット5の電極材51と電極ユニット6の電極材60との間、及び電極ユニット6の電極材61と電極ユニット7の電極材70との間において、下記式(1)及び(2)の反応が生じる。
正極:VOX2 ・nH2 O(s)⇔VO2 X・nH2 O(s)+HX+H+ +e- (1)
負極:VX3 ・nH2 O(s)+e- ⇔2VX2 ・nH2 O(s)+X- (2)
式中、Xは1価の陰イオンを表す。Xがm価の陰イオンである場合、結合係数(1/m)が考慮される。nは種々の値をとり得る。
正極:VOX2 ・nH2 O(s)⇔VO2 X・nH2 O(s)+HX+H+ +e- (1)
負極:VX3 ・nH2 O(s)+e- ⇔2VX2 ・nH2 O(s)+X- (2)
式中、Xは1価の陰イオンを表す。Xがm価の陰イオンである場合、結合係数(1/m)が考慮される。nは種々の値をとり得る。
前記式(1)及び(2)の反応を利用してセル1を用いたバナジウム固体塩電池の充放電が行われる。このとき、正極端子3,負極端子4を介して、外部の負荷又は充電器等との間で充放電が行われる。式(1)及び(2)の反応において隔膜66を介して、電極材71,60間、電極材61,50間、電極材51,60間、及び電極材61,70間でプロトンが移動する。
本実施の形態においては、上述したように、電極ユニット5の導電材52は、両平面が被覆材53,53に覆われ、側面が第1シーラント54により覆われている。これにより、電極材50,51に含まれる電解液が導電材52に直接接触せず、電解液に係る酸性物質が導電材52と反応することがなく、導電材52の腐食が防止されている。
電極ユニット6の導電材62は、両平面が被覆材63,63に覆われ、側面が第1シーラント64により覆われている。これにより、電極材60,61に含まれる電解液が導電材62に直接接触せず、電解液の酸性物質が導電材62と反応することがなく、導電材62の腐食が防止されている。
電極ユニット7の導電材72は、両平面が被覆材73,73に覆われ、側面が第1シーラント74により覆われている。これにより、電極材70又は71に含まれる電解液が導電材72に直接接触せず、電解液の酸性物質が導電材72と反応することがなく、導電材72の腐食が防止されている。
電極ユニット6の導電材62は、両平面が被覆材63,63に覆われ、側面が第1シーラント64により覆われている。これにより、電極材60,61に含まれる電解液が導電材62に直接接触せず、電解液の酸性物質が導電材62と反応することがなく、導電材62の腐食が防止されている。
電極ユニット7の導電材72は、両平面が被覆材73,73に覆われ、側面が第1シーラント74により覆われている。これにより、電極材70又は71に含まれる電解液が導電材72に直接接触せず、電解液の酸性物質が導電材72と反応することがなく、導電材72の腐食が防止されている。
そして、電極ユニット5の導電材52のタブ52aの基端部側部分は、第2シーラント54a及び被覆材53a、並びに導電接着層55の突出部に覆われているので、電極材50,51に含まれる電解液と接触せず、腐食が防止されている。
電極ユニット6,電極ユニット7の導電材62,72のタブも同様に腐食が防止されている。
電極ユニット6,電極ユニット7の導電材62,72のタブも同様に腐食が防止されている。
本実施の形態の電極ユニット5の電極材50,51、電極ユニット6の電極材60,61の極性は同一であっても異なっていてもよい。電極ユニット5が負極で電極ユニット6が正極であってもよい。電極ユニット6の隔膜66を挟んで対向する電極材の極性が異なるように、電極ユニット5及び電極ユニット6を積層すればよい。
従って、電極ユニット5,6の個数(1以上の所定の数)、電極材50,51、電極材60,61の極性等の組み合わせを考慮して、電池容量の向上、及び電池の設計の多様化を図ることができる。
従って、電極ユニット5,6の個数(1以上の所定の数)、電極材50,51、電極材60,61の極性等の組み合わせを考慮して、電池容量の向上、及び電池の設計の多様化を図ることができる。
本発明は上述した実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、実施の形態の電池は、バナジウム固体塩電池に限定されるものではない。即ち、活物質はバナジウムでなく、鉄又はクロムである構成でもよく、電解液は、酸性でなくアルカリ性とする構成であってもよい。
また、各電極ユニットの構成、材料、電極材の極性等も前記実施の形態において説明した場合に限定されるものではない。
例えば、実施の形態の電池は、バナジウム固体塩電池に限定されるものではない。即ち、活物質はバナジウムでなく、鉄又はクロムである構成でもよく、電解液は、酸性でなくアルカリ性とする構成であってもよい。
また、各電極ユニットの構成、材料、電極材の極性等も前記実施の形態において説明した場合に限定されるものではない。
1 セル
2 外装袋
3 正極端子
4 負極端子
5、6、7 電極ユニット
50、51、60、61、70、71 電極材
52、62、72 導電材
53、63、73 被覆材
54、64、74 第1シーラント
54a 第2シーラント
66 隔膜
2 外装袋
3 正極端子
4 負極端子
5、6、7 電極ユニット
50、51、60、61、70、71 電極材
52、62、72 導電材
53、63、73 被覆材
54、64、74 第1シーラント
54a 第2シーラント
66 隔膜
Claims (8)
- 板状をなす金属製の導電材と、
導電性及び電解液非透過性を有し、前記導電材の両平面に設けられた被覆材と、
酸性又はアルカリ性の電解液を含有し、各被覆材の表面に設けられた電極材と、
前記導電材の側面を覆い、両被覆材の対向する両面の周縁部に接着されたシーラントと
を備えることを特徴とする電極ユニット。 - 各電極材を覆い、その内側の面の周縁部が前記シーラントに接着された隔膜をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電極ユニット。
- 前記シーラントは、前記電極材の側面より外側に突出した突出部を備え、
該突出部に前記隔膜の前記周縁部が接着されていることを特徴とする請求項2に記載の電極ユニット。 - 前記導電材は、該導電材の周縁部の一部から突出し、端子に接続するためのタブを備え、
前記タブの基端部側部分を覆うシーラントを備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の電極ユニット。 - 前記導電材と前記被覆材との間に、該導電材及び被覆材を接着する導電接着層を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の電極ユニット。
- 請求項1に記載の電極ユニットと、
請求項2に記載の電極ユニットと
を交互に積層してあることを特徴とする電池。 - 前記電極材は、活物質としてバナジウムイオン又はバナジウムを含むイオンを含有することを特徴とする請求項6に記載の電池。
- 導電性及び電解液非透過性を有するシートの一面に、前記シートの端縁部を残した状態で活物質層を形成し、
前記活物質層を形成した前記シートから、前記端縁部の一部を有する状態で、複数の電極ユニット材を切り出し、
その周縁部の一部からタブが突出し、前記シートより平面面積が小さい導電材を、前記タブが一の電極ユニット材の前記端縁部の一部に対向する状態で、該電極ユニット材の前記シートに導電接着材により接着し、
前記タブの基端部側部分、及び前記導電材の周縁部の外側を覆うシーラントを配し、
前記導電材に、他の電極ユニット材のシートを、該電極ユニット材の前記端縁部の一部が前記タブに対向する状態で、導電接着材により接着し、
両電極ユニット材の両シートの対向する面の周縁部と前記シーラントとを接着する
ことを特徴とする電極ユニットの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015066279A JP2016186870A (ja) | 2015-03-27 | 2015-03-27 | 電極ユニット、電池、及び電極ユニットの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20190108290A (ko) * | 2018-03-14 | 2019-09-24 | 주식회사 엘지화학 | 전극 |
WO2022209172A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 二次電池用電極、二次電池、及び二次電池用電極の製造方法 |
-
2015
- 2015-03-27 JP JP2015066279A patent/JP2016186870A/ja active Pending
Cited By (3)
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KR102267537B1 (ko) * | 2018-03-14 | 2021-06-21 | 주식회사 엘지화학 | 전극 |
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