JP2017210283A - 2重紙管容器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用後の分解、分別廃棄が容易な2重紙管容器およびその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】2重紙管容器が備えるのは、外管、内管、内管底パーツ、口パーツ、口栓、および内管接続するタブ、および外管に設けられたタブまたは凹みであって、外管と内管とは2重の円筒を形成して容器胴部を構成しており、外管と内管とは、容器胴部の上部で円周方向に、位置を同じくして、平行な2本のミシン目を有しており、内管に接続するタブは2本のミシン目の間で接続しており、かつ外管の内側で2本のミシン目の間に溶着されており、外管のタブまたは凹みは2本のミシン目の間に設けられており、手指でつまんで容器胴部に沿って円周方向に引っ張って、2重の容器胴部を切り裂くことができることを特徴とする、2重紙管容器である。
【選択図】図1

Description

本発明は紙容器に関するものである。なかでも2重紙管容器およびその製造方法に関するものであって、とくに紙以外の材質と複合して形成されているような形式の2重紙管容器の使用後の分解、および分別廃棄が容易な2重紙管容器およびその製造方法に関するものである。
紙容器は、さまざまな利点を有するがゆえに、さまざまな分野でさまざまな商品の容器として広く用いられている。その理由のひとつは材料が紙であることから、他の容器である瓶や缶に比べて、材料に関しての価格メリットや、加工の容易性などの利点がある点である。
また、重量も比較的軽量なため、商品の流通においても有利であり、環境適合材料としても利点を有する。牛乳や酒など液体用容器としても広く用いられている。あるいは円筒形の紙管容器などの形態でも用いられている。
液体容器に用いられる紙容器の形態のひとつとして、2重紙管容器といわれるものがあり、紙容器の利点を生かした容器として実用化されている。2重紙管容器は、断熱性に優れ、耐衝撃性にもすぐれることから、飲料用の容器をはじめとして、広く用いられている。
特許文献1にも2重紙管容器の提案がなされているが、容器としての利便性は得られるものの、一部にプラスチック部品など紙以外の材質と複合して使われることがあるため、使用後の容器の分解や分別廃棄にまで配慮されたものではなかった。
すなわち昨今では、使用済み容器の廃棄においても、環境に配慮した材質や分別が求められている事情があり、対応が求められているのである。
特開2014−201354号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、使用後の分解、分別廃棄が容易な2重紙管容器およびその製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
2重紙管容器であって、
この2重紙管容器が備えるのは、外管、内管、内管底パーツ、口パーツ、口栓、内管に接続するタブ、および外管に設けられたタブまたは凹みであって、外管は板紙もしくは両面コートした板紙からなり、
内管はガスバリアフィルムおよび板紙を含む積層体からなり、
外管と内管とは2重の円筒を形成して容器胴部を構成しており、
外管と内管とは、容器胴部の上部で円周方向に、位置を同じくして、平行な2本のミシン目を有しており、
内管に接続するタブは2本のミシン目の間で接続しており、かつ外管の内側で2本のミシン目の間に溶着されており、
内管底パーツは、板紙もしくは両面コートした板紙からなる円形で、内管と溶着されて容器底部を構成しており、
口パーツは内管と溶着されて口部を構成し、口栓を嵌合して容器を密封することができ、外管のタブまたは凹みは2本のミシン目の間にあり、手指でつまんで容器胴部に沿って円周方向に引っ張って、2重の容器胴部を切り裂くことができることを特徴とする、2重紙管容器である。
また、請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の2重紙管容器の容器組み立てにおいて、
前記内管は、胴部の上部に2本の円周方向の2本のミシン目、および2本のミシン目の間で接続するタブを、あらかじめ内管ブランクスに設けておき、
前記外管は、内管のミシン目と位置を同じくする円周方向の2本のミシン目および2本のミシン目の間のタブまたは凹みを、あらかじめ外管のブランクスに設けておくことを特徴とする、2重紙管容器の製造方法である。
また、請求項3に記載の発明は、
前記内管のミシン目が、内管ブランクスの積層体の板紙にロータリー刃で部分貫通して構成される部分と、位置を同じくして積層体のガスバリアフィルムの一部に、レーザー光を照射したダメージとで構成されることを特徴とする、請求項2に記載の2重紙管の製造方法である。
また、請求項4に記載の発明は、
前記外管のミシン目が、外管ブランクスの板紙もしくは両面コートした板紙を、ロータリー刃で貫通して構成されることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の2重紙管の製造方法である。
また、請求項5に記載の発明は、
前記内管に接続するタブは、容器胴部の組み立てにおいて、外管内側で2本のミシン目の間に溶着されていることを特徴とする、請求項2〜請求項4のいずれかに記載の2重紙管の製造方法である。
本発明によれば、使用後の分解、分別廃棄が容易な2重紙管容器およびその製造方法を提供することが可能である。
とくに請求項2に記載の発明によれば、使用後の分解、分別廃棄が容易な2重紙管容器の製造方法を、あらかじめ内管、外管のミシン目を同位置に形成しておくなど、より容易かつ生産性の良い方法によって、提供することが可能である。
とくに請求項3に記載の発明によれば、使用後の分解、分別廃棄がより容易な2重紙管容器を、内管のミシン目を形成するに際して、より生産効率にすぐれた製造方法を提供することが可能である。
とくに請求項4に記載の発明によれば、使用後の分解、分別廃棄がより容易な2重紙管容器を、外管のミシン目を形成するに際して、より生産効率にすぐれた製造方法を提供することが可能である。
とくに請求項5に記載の発明によれば、使用後の分解が、外管に接続するタブを引くだ
けで、一度に内管および外管を容易に分解することができる、2重紙管容器の優れた製造方法を提供することが可能である。
図1は、本発明に係る、2重紙管容器の一実施形態を説明するための断面模式図およびその口栓の斜視模式図である。 図2は、本発明に係る、2重紙管容器の一実施形態を説明するための斜視模式図である。 図3は、本発明に係る、2重紙管容器の一実施形態の、とくに内管を説明するための平面模式図である。 図4は、本発明に係る、2重紙管容器の一実施形態を説明するための、容器を上からみたときの部分断面模式図である。 図5は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに内管の製造方法を説明するための平面模式図である。 図6は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに外管の製造方法を説明するための平面模式図である。 図7は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに外管の別の製造方法を説明するための平面模式図である。 図8は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに内管のミシン目の製造方法を説明するための部分断面模式図である。 図9は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに外管のミシン目の製造方法を説明するための部分断面模式図である。 図10は、本発明に係る、製造方法のうち、ミシン目の形状を説明するための部分平面模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図1〜図10を参照しながら詳細な説明を加える。ただし、本発明はここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は請求項によって限定されるものである。
図1は、本発明に係る、2重紙管容器の一実施形態を説明するための断面模式図およびその口栓の斜視模式図である。
2重紙管容器(20)は、外管(1)、内管(2)、内管底パーツ(3)、口パーツ(4)、口栓(5)、および容器胴部(7)の内管に設けられ、内管(2)に連続する内管に接続するタブ(6)、および容器胴部(7)の外管に設けられ、外管(2)に連続するタブから構成される。ただし、外管に接続するタブは、この図には示されていない。
外管(1)と内管(2)とは2重の円筒を形成して容器胴部(7)を構成している。また、外管(1)と内管(2)とは、容器胴部(7)の上部で円周方向に、位置を同じくして、平行な2本のミシン目を有しており、それらは、外管のミシン目(10)および内管のミシン目(11)として図に示されている。
内管に接続するタブ(6)は2本のミシン目の間で接続しており、かつ外管の内側で2本の外管のミシン目(10)の間に溶着されて、内管(2)と外管(1)をつないでいる。
外管(1)は板紙もしくは両面コートした板紙からなり、内管(2)はガスバリアフィルムおよび板紙を含む積層体からなる。
内管底パーツ(3)は、板紙もしくは両面コートした板紙からなる円形で、内管(2)と溶着されて容器底部(8)を構成しており、口パーツ(4)は内管(2)と溶着されて口部(9)を構成し、口栓(5)を嵌合して容器を密封することができる。
2重紙管容器を(20)構成する、これらのパーツの内たとえば口パーツ(4)はプラスチック成型品を用いることができる。あるいは口栓(5)にはたとえば、プラスチック成型品のほか、アルミニウムなどの金属を用いることが可能である。
本発明による2重紙管容器(20)においては、容器使用後にその分解が容易であるため、廃棄物の減量のみならず、分別廃棄などの要求に対しても対応することが容易に可能となって、環境適合型の容器とすることが可能である。
図2は、本発明に係る、2重紙管容器の一実施形態を説明するための斜視模式図である。外管(1)には、円周方向に、内管と位置を同じくして、平行な2本の外管のミシン目(10)が設けてあり、外管に接続するタブ(25)は、2本の外管のミシン目(10)の間で接続している。
ここに示す図には示されていないが、内管に接続するタブ(6)もまた、2本の内管のミシン目(11)の間で接続しており、かつ、内管に接続するタブ(6)の先端は、外管(1)の内側で、2本の外管のミシン目(10)の間に溶着されて、内管(2)と外管(1)をつないでいる。
したがって、外管に接続するタブ(25)を手指でつまんで容器胴部(7)の円周方向に沿って引っ張って、外管(1)をミシン目に沿って切り裂くときには、同時に内管(2)もミシン目に沿って切り裂くことができ、2重の紙管容器(20)の容器胴部(7)を横方向に一度に切り裂くことができる。この結果、容器口部(9)が切り離され、容易に分解することが可能である。
図3は、本発明に係る、2重紙管容器の一実施形態の、とくに内管を説明するための平面模式図である。円筒形の内管(2)には外管と同じく胴部(7)の上部に内管のミシン目(11)が円周方向に平行に2本設けてある。
この2本の内管のミシン目(11)の間に接続して、内管に接続するタブ(6)が設けてある。そのほか、内管底パーツ(3)が容器底部(8)を形成しており、口パーツ(4)が溶着されて、容器口部(9)を形成している。
また内管に接続するタブ(6)は、その先端部が、外管(1)の内側で、2本の外管のミシン目(10)の間に溶着されて、内管(2)と外管(1)をつないでいる。
図4は、本発明に係る、2重紙管容器の一実施形態を説明するための、容器を上からみたときの部分断面模式図である。すなわち、円筒形の胴部の断面を上から見た図であって、内管(2)に接続している、内管に接続するタブ(6)は外管(1)の内側に溶着されて内管(2)の胴部と外管(1)の胴部をつないでいる。
外管(1)には、外管に接続するタブ(25)が接続しており、これら内管(2)および外管(1)に接続するタブは、おのおの2本のミシン目の間で接続している。
したがって、外管に接続するタブ(25)を手指でつまんで容器胴部(7)の円周方向に沿って引っ張って、外管(1)をミシン目に沿って切り裂くときには、同時に内管(2)もミシン目に沿って切り裂くことができ、2重の紙管容器(20)の容器胴部(7)を横方向に一度に切り裂くことができる。この結果、容器口部(9)が切り離され、容易に分解することが可能である。
図5は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに内管の製造方法を説明するための平面模式図である。内管は、内管のブランクス(22)を打ち抜きなどで形成する。内管のブランクス(22)には、2本の内管のミシン目(11)を設けて形成する。また、2本の内管のミシン目(11)の間は、内管に接続するタブ(6)と接続している。こうして製造された内管のブランクス(22)を円筒形に形成して内管(2)胴部とする。
2本の内管のミシン目(11)は、内管のブランクス(22)の積層体に、ロータリー刃で部分貫通部を設けた部分と、位置を同じくして積層体の一部に、レーザー光を照射したダメージの部分とで構成することができる。
図6は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに外管の製造方法を説明するための平面模式図である。外管は、外管のブランクス(21)を打ち抜きなどで形成する。外管のブランクス(21)には、2本の内管のミシン目(10)を設けて形成する。また、2本の外管のミシン目(10)の間は、外管に接続するタブ(25)と接続している。こうして製造された外管のブランクス(21)を円筒形に形成して、外管(1)胴部とする。
2本の内管のミシン目(10)は、外管のブランクス(21)にロータリー刃で貫通部を形成して構成することができる
図7は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに外管の別の製造方法を説明するための平面模式図である。外管は、外管のブランクス(21)を打ち抜きなどで形成して、円筒形に形成する。
ここに示す例において、外管のブランクス(21)には、2本の内管のミシン目(10)を設ける。また、外管に接続するタブ(25)の代わりに、2本の外管のミシン目(10)の間に、手指をかけて引っ張りのきっかけを作る凹み(26)を設けることができる。
この凹み(26)を手がかりとして、2本の外管のミシン目(10)を引っ張れば、外管に接続するタブ(25)を引っ張る場合と同様に、同時に内管(2)もミシン目に沿って切り裂くことができ、2重の紙管容器(20)の容器胴部(7)を横方向に一度に切り裂くことができる。この結果、容器口部(9)が切り離され、容易に分解することが可能である。
図8は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに内管のミシン目の製造方法を説明するための部分断面模式図である。本発明において、内管のブランクス(22)の積層体(14)は内管のミシン目(11)を有する。
内管のミシン目(11)は、内管のブランクスの積層体(14)の板紙(12)にロータリー刃で部分貫通部(15)を設けた部分と、位置を同じくして積層体(14)のガスバリアフィルム(13)の一部に、レーザー光を照射したダメージ(16)の部分とで構成することができる。
これら、部分貫通部(15)やダメージ(16)によって内管ブランクスの積層体(14)は、それらがミシン目状に設けられた部分が脆弱となって、切断が容易になる。すなわち、2重紙管容器(20)の分解前には容器胴部(7)の形状の保持が可能で、分解時にはミシン目に沿って容器胴部(7)を容易に切り裂くことができる。
内管のブランクス(22)の積層体(14)はまた、その表面層に熱可塑性樹脂層を設けることができ、この層をシーラント層として、2重紙管容器を組み立てる際にヒートシールによる溶着を可能にするものである。
図9は、本発明に係る、2重紙管容器の、とくに外管のミシン目の製造方法を説明するための部分断面模式図である。本発明において、外管のブランクス(21)は、外管のミシン目(10)を有する。
外管のミシン目(10)は、外管のブランクス(21)の積層体(19)に、板紙(17)単体、もしくはコート層(18)を片面、または両面に有する板紙(17)を用いて、ロータリー刃で貫通部(23)を形成して構成することができる。コート層(18)は、熱可塑性樹脂からなり、2重紙管容器(20)の組み立てにおいて、パーツ同士の溶着を可能にするものである。
さらに、本発明において、内管に接続するタブは(6)は、2本の内管のミシン目(11)の間に接続して設けてあるが、2重紙管容器の組み立てにおいて、内管に接続するタブ(6)を外管の内側とも溶着させて一体化させる。
したがって、外管に接続するタブ(25)をつまんで引っ張り、容器胴部(7)を切り裂く際にも、内管(2)および外管(1)からなる容器胴部(7)を、一度に切り裂いて容易に分解することができ、分別廃棄することが可能である。
図10は、本発明に係る、製造方法のうち、ミシン目の形状を説明するための部分平面模式図である。ミシン目の形状は、特段の限定を加えるものではなく、一般の紙容器などに用いられるものから選択することができる。
たとえば、図5に示した内管のミシン目(11)、図6、および図7に示した外管のミシン目(10)の形状は、図10(a)に示すように、破線状に貫通したミシン目に形成してもよく、そのほか、たとえばハの字が連続した形状の、図10(b)に示す形状のミシン目を形成するのでもよい。
また図8に示した構成において、ミシン目の切り裂きを容易にすることを目的として、ガスバリアフィルム(13)に設けるダメージ(16)は、板紙(12)に設ける部分貫通部(15)と同じ形状でもよく、位置が同じであれば、直線などその他の形状でもよい。
このように本発明によれば、使用後の分解、分別廃棄が容易な2重紙管容器およびその製造方法を提供することが可能である。すなわち、本発明による2重紙管容器の分解は、タブをつまんで引っ張ることによって、より容易に胴部を切り裂いて分解することが可能である。
またその製造方法においては、本発明においては、内管上部に当る部分に、2本のミシン目、およびその間に接続するタブを、あらかじめ内管のブランクスに設けておき、外管には、内管の2本のミシン目と位置を同じくする2本のミシン目およびその間に接続するタブを、あらかじめ外管のブランクスに設けておくことによって、より生産性のよい2重紙管容器を実現することが可能である。
ミシン目が、内管ブランクスの積層体の板紙にロータリー刃で部分貫通して設けられ、位置を同じくして積層体のガスバリアフィルムの一部に、レーザー光を照射してダメージを与えた部分とで構成されること、また外管のミシン目が、外管ブランクスの板紙もしく
は両面コートした板紙を、ロータリー刃で貫通して構成されることによってより確実に分解、分別廃棄に繋げることが可能である。
内管上部に当る部分に設けられた内管に接続するタブは、容器組み立てにおいて、外管とも溶着されて一体化した構造にすることができ、これによってさらに分解が、容易かつ確実になる利点を有する。
2重紙管容器がパーツによって異なった材質でできている場合においても、分別して廃棄することが可能である。たとえば、口栓が金属である場合や、口パーツがプラスチック成型品である場合、また外管、内管、内管底パーツが板紙を主体とした積層体である場合など、それぞれの材質によって分解した後、分別し廃棄することが可能である。
また本発明において、分解が容易であることによって、とくに2重紙管容器の胴部を減容して廃棄することも容易であって、この点においても環境適合型の2重紙管容器を提供することができる。
以下本発明を実施するための形態において、必要な各要素について説明を加える。
(ガスバリアフィルム)
ガスバリアフィルムはガスバリア性を有するあるいはガスバリア性を付与したプラスチックフィルムであって、たとえば容器の内容物が食品や飲料であったりする場合においては、内容物の保存性の向上を目的として、内管の積層体中に設けられる。
プラスチックフィルムは高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ガスバリア性の向上には、たとえばアルミニウム箔などの金属箔、あるいはプラスチックフィルムに金属蒸着したフィルムを用いることができる。しかしアルミニウム箔などの金属箔を用いることができない場合には、プラスチックフィルムにガスバリア層を設けたガスバリアフィルムを用いることができる。環境適合の点においても、この方が好都合である。
ガスバリアフィルムの場合、ガスバリア層は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、基材フィルムにアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
ガスバリアフィルムのアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けた基材フィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。蒸着層の厚みは15nm〜30nmが良い。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキ
シドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、変形等に耐えられる可撓性を有する。
(2重紙管容器の組み立て)
2重紙管容器の、外管、内管、内管底パーツ、およびタブは、表面層に熱可塑性樹脂からなるシーラント層、あるいはコート層を配置することによって、容器の組み立てにおいて、各パーツをヒートシールによって溶着することが可能になる。
口パーツも、熱可塑性樹脂を用いた成型品を用いることによって、胴部とのヒートシールが可能である。また口パーツは内管と溶着されて口部を構成し、さらに口栓を嵌合して容器を密封することができる。
シーラント層あるいはコート層の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
積層体への積層は、あらかじめフィルムに製膜したものをラミネートする方法をとることができ、あるいは押出機などを用いて熱によって溶融した樹脂を積層することも可能である。
(タブ)
内管のタブは、内管の積層体に接続して設けられており、内管の積層体と同様の構成である。またその形状はとくに限定するものではないが、分解に際しての引っ張りに耐え、外管内側との溶着に差し支えのない範囲で決定すればよい。
外管のタブは、外管の積層体に接続して設けられており、外管の積層体と同様の構成である。またその形状はとくに限定するものではないが、2重紙容器を分解する時に、手指を用いてつまんで引っ張ることができるかぎりにおいてその形状は任意である。
あるいは外管の2本のミシン目を、手指等によってつまんで引っ張ることができるならば、タブに替えて図7に例を示した凹みを設けて、その部分を手がかりにしてつまんで引っ張ることも可能である。
このように本発明によれば、使用後の分解、分別廃棄が容易な2重紙管容器およびその製造方法を提供することが可能である。すなわち、本発明による2重紙管容器において、その分解は、外管に接続するタブを手指でつまんで容器胴部の円周に沿って引っ張ることによって、内管および外管を一度に切り裂くことができるため、より容易に分解、分別廃棄することが可能である。
またその製造方法においては、本発明においては、内管上部に当る部分に、タブおよびそれに接続した縦方向のミシン目を、あらかじめ内管ブランクスに設けておき、外管には、内管のミシン目と位置を同じくするミシン目を、あらかじめ外管のブランクスに設けておくことによって、より生産性のよい2重紙管容器を実現することが可能である。また、タブと内管および外管を、溶着により一体化しておくことにより、タブによる胴部の切断より容易に行なうことが可能である。
1・・・外管
2・・・内管
3・・・内管底パーツ
4・・・口パーツ
5・・・口栓
6・・・内管に接続するタブ
7・・・容器胴部
8・・・容器底部
9・・・容器口部
10・・・外管のミシン目
11・・・内管のミシン目
12・・・板紙
13・・・ガスバリアフィルム
14・・・積層体
15・・・部分貫通部
16・・・ダメージ
17・・・板紙
18・・・コート層
19・・・積層体
20・・・2重紙管容器
21・・・外管のブランクス
22・・・内管のブランクス
23・・・部分貫通部
25・・・外管に接続するタブ
26・・・凹み

Claims (5)

  1. 2重紙管容器であって、
    この2重紙管容器が備えるのは、外管、内管、内管底パーツ、口パーツ、口栓、内管に接続するタブ、および外管に設けられたタブまたは凹みであって、外管は板紙もしくは両面コートした板紙からなり、
    内管はガスバリアフィルムおよび板紙を含む積層体からなり、
    外管と内管とは2重の円筒を形成して容器胴部を構成しており、
    外管と内管とは、容器胴部の上部で円周方向に、位置を同じくして、平行な2本のミシン目を有しており、
    内管に接続するタブは2本のミシン目の間で接続しており、かつ外管の内側で2本のミシン目の間に溶着されており、
    内管底パーツは、板紙もしくは両面コートした板紙からなる円形で、内管と溶着されて容器底部を構成しており、
    口パーツは内管と溶着されて口部を構成し、口栓を嵌合して容器を密封することができ、外管のタブまたは凹みは2本のミシン目の間にあり、手指でつまんで容器胴部に沿って円周方向に引っ張って、2重の容器胴部を切り裂くことができることを特徴とする、2重紙管容器。
  2. 請求項1に記載の2重紙管容器の容器組み立てにおいて、
    前記内管は、胴部の上部に2本の円周方向の2本のミシン目、および2本のミシン目の間で接続するタブを、あらかじめ内管ブランクスに設けておき、
    前記外管は、内管のミシン目と位置を同じくする円周方向の2本のミシン目および2本のミシン目の間のタブまたは凹みを、あらかじめ外管のブランクスに設けておくことを特徴とする、2重紙管容器の製造方法。
  3. 前記内管のミシン目が、内管ブランクスの積層体の板紙にロータリー刃で部分貫通して構成される部分と、位置を同じくして積層体のガスバリアフィルムの一部に、レーザー光を照射したダメージとで構成されることを特徴とする、請求項2に記載の2重紙管の製造方法。
  4. 前記外管のミシン目が、外管ブランクスの板紙もしくは両面コートした板紙を、ロータリー刃で貫通して構成されることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の2重紙管の製造方法。
  5. 前記内管に接続するタブは、容器胴部の組み立てにおいて、外管内側で2本のミシン目の間に溶着されていることを特徴とする、請求項2〜請求項4のいずれかに記載の2重紙管の製造方法。
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