JP2017204981A - 電力変換装置 - Google Patents

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祐樹 小川
Yuki Ogawa
祐樹 小川
信治 大岡
Shinji Ooka
信治 大岡
航 中山
Wataru Nakayama
航 中山
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Abstract

【課題】本明細書は、集磁コアを伴わずにバスバに隣接配置されている磁電変換素子を含む電流センサを搭載した電力変換装置に関し、リアクトルが発生する磁束の影響を低減し、バスバを流れる電流を精度よく計測する技術を提供する。
【解決手段】電力変換装置10は、リアクトル4とバスバ16と電流センサ5を備える。電流センサ5は、集磁コアを伴わずにバスバに隣接配置されている磁電変換素子15を含む。磁電変換素子15は、リアクトル4が発生する磁束が磁電変換素子15の感磁方向と直交する方向に磁電変換素子を貫くように配置されている。そのような配置により、リアクトル4が発生する磁界は磁電変換素子15に計測されない。
【選択図】図2

Description

本発明は、リアクトルと、バスバを流れる電流センサを備えている電力変換装置に関する。
電力変換装置は、所定の出力電流が達成されているか否かをチェックするために、バスバを流れる電流を計測する電流センサを備えることが多い。なお、バスバとは、細長金属板(又は細長金属棒)で作られた導電部材である。典型的な電流センサは、磁電変換素子でバスバを流れる電流が発生する磁束を計測し、計測した磁束の大きさに所定の係数を乗じて電流値を得る。以下では、説明を簡単にするため、便宜上、「バスバを流れる電流が発生する磁束」を単純に「バスバの磁束」と称する。
以前は磁電変換素子が計測する磁束を増幅するため、C字形状の集磁コアを用いていた。C字形状の集磁コアは、バスバを囲むように配置され、C字のスリット部分に磁電変換素子が配置される。しかし、近年は磁電変換素子の精度が向上し、集磁コアを伴わずに磁電変換素子だけで構成される電流センサが提案されている。
一方、複数のバスバが平行に延びている場合、電流計測対象のバスバに隣接配置された磁電変換素子が、隣の非計測対象のバスバの磁束も感知してしまい、電流の計測精度が低下する虞があった。特許文献1には、隣接する非計測対象のバスバの磁束の影響を低減する技術が提案されている。特許文献1に開示された電流センサは、平行に延びる2本のバスバの一方を流れる電流を計測する。電流非計測対象のバスバは細長い断面を有している。磁電変換素子は、その感磁方向が、電流計測対象のバスバの側面と平行になるように配置される。同時に、磁電変換素子は、その感磁面が、電流非計測対象のバスバの幅広の側面と対向するとともに、感磁方向が電流非計測対象のバスバの側面と直交するように配置される。電流計測対象のバスバの磁束は垂直に感磁面を貫くが、電流非計測対象のバスバの磁束は感磁面に対して平行となる。それゆえ、磁電変換素子は電流非計測対象のバスバの磁束を計測しない。磁電変換素子の計測結果に基づいて得られる電流値は、電流計測対象のバスバの電流を正確に表すことになる。
特開2015−132499号公報
電力変換装置の中には、リアクトルを備えるタイプがある。リアクトルは、コイルを備えているので、周囲に比較的に強い磁束を生じさせる。リアクトルを備える電力変換装置の内部に集磁コアを伴わない電流センサを組み込むと、磁電変換素子がリアクトルの発生する磁束を計測してしまい、バスバを流れる電流の計測精度が低下してしまう。本明細書は、集磁コアを伴わずにバスバに隣接配置されている磁電変換素子を含む電流センサを搭載した電力変換装置に関し、リアクトルが発生する磁束の影響を低減し、バスバを流れる電流を精度よく計測する技術を提供する。
本明細書が開示する電力変換装置は、リアクトルとバスバと電流センサを備える。電流センサは、集磁コアを伴わずにバスバに隣接配置されている磁電変換素子を含む。磁電変換素子は、リアクトルが発生する磁束が磁電変換素子の感磁方向と直交する方向に磁電変換素子を貫くように配置されている。上記した配置により、リアクトルが発生する磁界は磁電変換素子に計測されない。上記の配置を実現した電力変換装置の電流センサは、リアクトルが発生する磁界の影響を低減し、バスバを流れる電流を精度よく計測することができる。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電力変換装置を含む電気自動車の電力系の回路ブロック図である。 電力変換装置のケース内部品レイアウトを示す平面図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 磁電変換素子の別の配置の例を示す断面図である。 3相交流を計測する電流センサの磁電変換素子の配置の例を示す平面図である。 3本のバスバと2個の磁電変換素子の位置関係を示す斜視図である。 リアクトルと磁電変換素子の別の配置の例を示す平面図である。 図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。 別の形状のリアクトルとバスバと磁電変換素子の配置の例を示す平面図である。 図9のX−X線に沿った断面図である。
図面を参照して実施例の電力変換装置10を説明する。電力変換装置10は、電気自動車に搭載され、バッテリの直流電力を走行用のモータの駆動に適した交流電力に変換する。図1に、電力変換装置10を含む電気自動車の電力系の回路ブロック図を示す。
先に述べたように、電力変換装置10は、バッテリ2の直流電力を走行用のモータ8の駆動に適した交流電力に変換する。電力変換装置10は、コンバータ回路12とインバータ回路13を含む。バッテリ2の直流電力は、コンバータ回路12で昇圧された後、インバータ回路13によって交流に変換される。電気自動車は、運転者がブレーキペダルを踏んだとき、車両の慣性力を利用してモータ8で発電する。すなわち、モータ8は、発電機としても機能する。インバータ回路13は、発電で得られた交流電力を直流電力に変換することもできる。このとき、コンバータ回路12は、インバータ回路13から送られる直流電力を降圧してバッテリ2に供給する。すなわち、コンバータ回路12は、双方向DC−DCコンバータである。コンバータ回路12とインバータ回路13の間に、平滑コンデンサ7が並列に接続されている。
コンバータ回路12は、フィルタコンデンサ3、リアクトル4、2個のトランジスタ6a、6b、各トランジスタに逆並列に接続されているダイオード(還流ダイオード)、及び、電流センサ5を備える。電流センサ5は、リアクトル4を流れる電流を計測する。
インバータ回路13は、2個のトランジスタの直列接続を3組備える(トランジスタ6c−6h)。各トランジスタ6c−6hには、還流ダイオードが逆並列に接続されている。3組の直列接続は並列に接続されている。3組の直列接続の中点から3相交流が出力される。インバータ回路13の出力側には各相の電流を計測する電流センサ7a−7cが取り付けられている。図1のコンバータ回路12とインバータ回路13の回路構成は良く知られているので詳しい説明は割愛する。
電流センサ5、7a−7cの計測データはコントローラ9に送られる。コントローラ9は、各電流センサ5、7a−7cの計測データに基づいて、出力が目標に追従するように、各トランジスタ6a−6hを駆動する。
図2に、電力変換装置10のケース内の部品レイアウトを示す。2個のトランジスタの直列接続は、各トランジスタに並列接続された還流ダイオードとともに樹脂パッケージに封止されている。その樹脂パッケージをパワーカード19(19a−19d)と称する。コンバータ回路12の2個のトランジスタ6a、6bはパワーカード19dに収容されている。インバータ回路13のトランジスタ6c、6dは、パワーカード19aに収容されている。トランジスタ6e、6fの直列接続と、トランジスタ6g、6hの直列接続は、夫々、パワーカード19b、19cに収容されている。4個のパワーカード19a−19dは、5個の冷却プレート21とともに積層され、積層ユニット20を構成する。パワーカード19a−19dと冷却プレート21の積層体は、積層方向の一端がケース11の内壁に押し付けられ、他端が板バネ22によって加圧され、ケース11に固定されている。
パワーカード19a−19cの夫々の端子にはバスバ18a−18cが接続されている。バスバ18a−18cは、パワーカード19a−19cの夫々の内部で2個のトランジスタの直列接続の中点と導通している。即ち、3本のバスバ18a−18cを通じて3相交流が出力される。バスバ18aに対して、磁電変換素子17aが隣接配置されている。バスバ18bに対して磁電変換素子17bが隣接配置されており、バスバ18cに対して磁電変換素子17cが隣接配置されている。磁電変換素子17a−17cは、それぞれ、図1の電流センサ7a−7cの主要部品である。電流センサ7a−7cは、集磁コアを伴わずにバスバに隣接配置されている磁電変換素子17a−17cを備える。
積層ユニット20の積層方向に隣接してリアクトル4が配置されている。リアクトル4は、リング状のコア24と、コア24の2か所に巻回されたコイル23a、23bで構成されている。2個のコイル23a、23bは、電気的には直列に接続されており、一つのコイルとして機能する。リアクトル4とパワーカード19d(コンバータ回路12のトランジスタ6a、6bを収容したパワーカード)の端子をつなぐバスバ16には、図1の電流センサ5の主要部品である磁電変換素子15が隣接配置されている。電流センサ5は、集磁コアを伴わずにバスバに隣接配置されている磁電変換素子15を備える。
電力変換装置10のケース11の内部には、他に、フィルタコンデンサ3と平滑コンデンサ7を封止したコンデンサユニット25が収容されている。コンデンサ3、7の接続先の図示は省略した。リアクトル4のコイル23bの端子の接続先も図示を省略した。また、バスバ16、18a−18cと接続されている端子以外のパワーカード19a−19dの端子の接続先も図示を省略した。図1のコントローラ9を実装した回路基板は、図2に示した部品群の上方に配置される。ここで、「上方」とは、図中の座標系のZ軸の正方向に相当する。
先に述べたように、電流センサ5は磁電変換素子15を備えており、電流センサ7a−7cは、夫々、磁電変換素子17a−17cを備えている。磁電変換素子15、17a−17cは、隣接するバスバを流れる電流が発生する磁束を計測する。電流センサは不図示のセンサ回路を備えており、そのセンサ回路が、磁電変換素子の計測値に所定の係数を乗じ、対応するバスバを流れる電流の大きさを特定する。以下、説明の便宜上、「バスバを流れる電流が発生する磁束」を単純に「バスバが発する磁束」と表記することがある。
磁電変換素子は、電流計測対象のバスバが発する磁束の他に、別のデバイスが発する磁束も計測してしまう場合がある。電流計測対象のバスバ以外のデバイスが発する磁束はノイズとなり、電流センサの計測精度を低下させる。リアクトル4はコイル23a、23bを備えており、コンバータ回路12の特性上、大きな電流が流れるため、強い磁界(磁束)を生じる。バスバ16を流れる電流を計測する電流センサ5の磁電変換素子15は、リアクトル4の近くに位置するので、リアクトル4から強い影響を受ける虞がある。実施例の電力変換装置10は、磁電変換素子15の配置を工夫し、リアクトル4から受ける影響を低減する。
磁電変換素子15の配置について説明する。なお、磁電変換素子は、特定の方向の磁束を計測する。その方向は、感磁方向と呼ばれる。磁電変換素子は、感磁方向と直交する方向の磁束は感知しない。
図3に、図2のIII−III線に沿った断面図を示す。図3では、リアクトル4と磁電変換素子15とバスバ16の位置関係に着目しており、コンデンサユニット25その他の部品の図示は省略した。図3において、コイル23a、23bの内部に描かれた矢印線A1は、コイル23a、23bに流れる電流の向きを表している。この電流に起因して、リアクトル4の外側には、紙面に垂直な方向の磁界(磁束)が発生する。符号A2が、リアクトル4が発生する磁界(磁束)を表している。円の中心に黒点が描かれた図形は、磁束の向きが紙面奥側から手前側であることを表しており、円の内部に交差する線が描かれた図形は、磁束の向きが紙面手前側から奥側であることを表している。なお、コア24の内部にも磁束が発生するが、コア内部の磁束は図示を省略した。以降の図でも、コア内部に発生する磁束の図示は省略する。
バスバ16と磁電変換素子15の周囲では、リアクトル4が発生する磁束は、紙面に垂直(図中の座標系でX軸に平行)となる。一方、磁電変換素子15は、その感磁方向(矢印線A3)が、図中の座標系のY方向を向くように配置されている。磁電変換素子15は、リアクトル4が発生する磁束が感磁方向(矢印線A3)と直交する方向に磁電変換素子15を貫くように配置されている。一方、磁電変換素子15は、電流計測対象のバスバ16が発する磁界(磁束)が、その感磁方向(矢印線A3)に沿って磁電変換素子15を貫くように配置されている。図3において楕円の矢印線A4が、バスバ16が発する磁束の向きを表している。別言すれば、磁電変換素子15は、電流計測対象のバスバ16を横断する断面において、バスバ16の一つの側面に対向するように配置されるとともに、その感磁方向(矢印線A3)が、上記一つの側面と平行になるように配置される。
上記の配置により、磁電変換素子15は、リアクトル4が発生する磁束の影響を抑えつつ、リアクトル4に沿って延びるバスバ16が発生する磁束を最大限に計測することができる。上記の配置により、磁電変換素子15を利用した電流センサ5を搭載した電力変換装置10は、リアクトル4が発生する磁束の影響を低減しつつ、バスバ16を流れる電流を精度よく計測することができる。
磁電変換素子15の別の配置の例を、図4を参照して説明する。図4は、磁電変換素子15の配置以外は図3と同じである。符号A2が示す図形が、リアクトル4が発生する磁束の向きを示している。バスバ16と磁電変換素子15の周囲では、リアクトル4が発生する磁束は、紙面に対して垂直方向を向く。磁電変換素子15は、バスバ16に隣接配置されているとともに、その感磁方向(矢印線A5)がZ軸方向を向くように配置されている。磁電変換素子15は、リアクトル4が発生する磁束(符号A2)が、その感磁方向(矢印線A5)と直交する方向に磁電変換素子15を貫通するように配置されている。また、磁電変換素子15は、バスバ16が発生する磁束(楕円矢印線A4)が、感磁方向(矢印線A5)と平行に磁電変換素子15を貫通するように配置されている。図4の配置でも、図3の場合と同様に、リアクトル4が発生する磁束の影響を低減しつつ、バスバ16を流れる電流を精度よく計測することができる。
図2に示したように、交流出力用の3本のバスバ18a−18cの夫々にも磁電変換素子17a−17cが隣接配置されている。磁電変換素子17a−17cは、夫々、図1の電流センサ7a−7cの主要部品である。磁電変換素子17a−17cの感磁方向は、リアクトル4が発生する磁束の方向と直交しない。そこで、電流センサ7a−7cでは、磁電変換素子17a−17cが計測したデータを補正し、電流計測の精度を高める。電流センサ7a−7cの回路(不図示)は、リアクトル4のコイルを流れる電流の大きさと、リアクトル4が発生する磁界が各磁電変換素子17a−17cに与える影響との関係を示した補正係数を記憶している。先に述べたように、リアクトル4を流れる電流は、電流センサ5(磁電変換素子15)により正確に計測することができる。電流センサ7a−7cは、電流センサ5により得られた電流値から、その電流値に対応する補正係数を決定し、決定した補正係数に基づいて、磁電変換素子17a−17cの計測値を補正する。リアクトル4が発生する磁束(ノイズ磁界)の影響を受ける電流センサ7a−7cは、上記した補正によって、リアクトル4が発生する磁束の影響を低減する。
先の実施例では、交流出力用のバスバ18a−18cの電流を計測する電流センサ7a−7cは、補正係数を用いて精度を高めた。交流出力用のバスバの電流を計測する電流センサの磁電変換素子を、先の磁電変換素子15のように配置し、電流計測精度を高めることも好適である。図5に、リアクトル4の近傍を通るように交流出力用のバスバ31a−31cを配置した場合の平面図を示す。並行に延びる3本のバスバ31a―31cのうち、両側のバスバ31a、31cに、夫々、磁電変換素子32、33が隣接配置されている。バスバ31bには磁電変換素子(即ち電流センサ)は配置していない。3相交流の和は常にゼロであるから、バスバ31bを流れる電流は、2本のバスバ31a、31cを流れる電流の値から推定することができる。もちろんバスバ31bに、別の磁電変換素子(別の電流センサ)を配置してもよい。
図5において、矢印線A6、A7が、リアクトル4が発生する磁束を表している。磁電変換素子32、33の近傍では、リアクトル4が発生する磁束は、図中の座標系のX方向を向く。一方、磁電変換素子32、33は、その感磁方向(矢印線A8)がY方向を向くように配置されている。別言すれば、磁電変換素子32、33は、リアクトル4が発生する磁束が磁電変換素子32、33の感磁方向(矢印線A8)と直交する方向にその磁電変換素子を貫くように配置されている。図5の配置を実現した電力変換装置も、ノイズ磁界(リアクトル4が発生する磁束)の影響を低減しつつ、交流計測用のバスバの電流を高精度で計測することができる。
なお、図6に示すように、バスバ31a、31cには切欠34が設けられており、磁電変換素子32、33は、切欠34の内側に配置される。切欠34によってバスバの断面積が小さくなり、そこでの電流密度が高まる。電流密度が高まると、磁電変換素子32、33が計測する磁束が大きくなり、電流計測精度がさらに向上する。
図2から図5で例示した配置は、次のように表現することができる。バスバは、リアクトル4に隣接し、コイル23a、23bの軸線方向に沿って延びている。電流センサの磁電変換素子15、32、33は、コイルの側方でバスバに隣接配置されている。磁電変換素子15、32、33は、その感磁方向がコイルの軸線(図中のX方向)と直交する方向を向くように配置されている。コイルの側方では、コイル(リアクトル4)が発生する磁束(ノイズ磁束)はコイルの軸線方向を向く。それゆえ、感磁方向がコイル軸線と直交するように磁電変換素子を配置すれば、リアクトル4が発生する磁束(ノイズ磁束)の影響を低減することができる。
磁電変換素子は、コイルの側方とは別の場所へ配置しても、ノイズ磁束を低減できる場合がある。図7、図8を参照して、リアクトル4と磁電変換素子47の配置の別の例を説明する。図8は、図7のVIII−VIII線に沿った断面を示している。以下では、リアクトルとバスバと磁電変換素子の関係に着目して説明する。それゆえ、電力変換装置のその他の部品は図示と説明を省略する。
図7のリアクトル44は、環状のコア46と、コア46の2か所に平行に巻回されたコイル45a、45bを備えている。コイル45a、45bは、直列に接続されており、電気回路としては一つのコイルとして機能する。環状のコア46は、コイル45a、45bの間で2個のコアブロック46a、46bに分割されている。2個のコアブロック46a、46bは、ギャップGを挟んで対向している。なお、コアブロック46a、46bは、射出成形の樹脂で封止されており、その相対的な位置関係が保持される。図では、コアブロックを覆う樹脂の図示は省略した。
リアクトル44は、ギャップGをはさんで漏れ磁束を生じる。図7の符号A10、A11が、リアクトル44が周囲へ発生する磁束(ノイズ磁束)を表している。バスバ48は、コア46のギャップGに対向するように延びている。電流センサの主要部品である磁電変換素子47も、ギャップGに対向する位置に配置されている。磁電変換素子47の周囲では、ノイズ磁束はY方向を向いている(矢印線A10)。一方、磁電変換素子47は、その感磁方向(矢印線A12)が、X方向を向くように配置されている。別言すれば、磁電変換素子47は、リアクトル44が発生する磁束が磁電変換素子47の感磁方向(矢印線A12)と直交する方向にその磁電変換素子47を貫くように配置されている。また、磁電変換素子47は、その感磁方向(矢印線A15)が、バスバ48を一巡する磁束線の楕円(矢印楕円線A13)の接線方向と一致するように配置されている。上記の配置を実現した電力変換装置も、リアクトル44が発生する磁束(ノイズ磁束)の影響を低減しつつ、高い精度でバスバを流れる電流を計測することができる。
これまで説明した電力変換装置のリアクトルは、環状のコアと、電気的には一つのコイルとして機能する2個のコイルを備えていた。本明細書が開示する技術は、そのようなリアクトルに限られない。図9と図10を参照して、別の形状のリアクトルの場合の磁電変換素子の配置の例を説明する。図9、図10においても、リアクトルとバスバと磁電変換素子以外のデバイスは図示を省略する。
図9、10のリアクトルは、一つのコイル55と、コイル55の内外を覆うコア56を有している。コア56は、金型内で磁性体の粉末を射出成形して作られる。図9は、コイル軸線方向(図中の座標系のZ方向)からみたリアクトル54の平面図である。図10は、図9のX−X線に沿った断面図である。符号A14が示す図形が、リアクトル54が発生する磁束を表している。リアクトル54が発生する磁束は、図中のZ軸方向(即ち、コイル55の軸線方向)を向く。図中の矢印線A15が、バスバ58に隣接配置された磁電変換素子57の感磁方向を表している。磁電変換素子57は、リアクトル54が発生する磁束が磁電変換素子57の感磁方向と直交する方向に磁電変換素子57を貫くように配置されている。矢印線A16は、バスバ58が発生する磁束を表している。磁電変換素子57は、バスバ58が発生する磁束が感磁方向に沿って磁電変換素子57を貫くように配置されている。図9、図10に示す配置を実現した電力変換装置も、リアクトル54が発生する磁束の影響を低減しつつ、リアクトル54の隣に延びるバスバを流れる電流を高い精度で計測することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:バッテリ
3:フィルタコンデンサ
4、44、54:リアクトル
5、7a−7c:電流センサ
6a−6h:トランジスタ
7:平滑コンデンサ
8:モータ
9:コントローラ
10:電力変換装置
11:ケース
12:コンバータ回路
13:インバータ回路
15、17a−17c、32、33、47、57:磁電変換素子
16、18a−18c、48、58:バスバ
19a−19d:パワーカード
20:積層ユニット
21:冷却プレート
22:板バネ
23a、23b、45a、45b、55:コイル
24、46、56:コア
31a−31c:バスバ

Claims (1)

  1. リアクトルと、
    バスバと、
    集磁コアを伴わずに前記バスバに隣接配置されている磁電変換素子を含む電流センサと、
    を備えており、
    前記磁電変換素子は、前記リアクトルが発生する磁束が前記磁電変換素子の感磁方向と直交する方向に当該磁電変換素子を貫くように配置されている、電力変換装置。
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