JP2017202529A - 切削工具 - Google Patents
切削工具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017202529A JP2017202529A JP2016093557A JP2016093557A JP2017202529A JP 2017202529 A JP2017202529 A JP 2017202529A JP 2016093557 A JP2016093557 A JP 2016093557A JP 2016093557 A JP2016093557 A JP 2016093557A JP 2017202529 A JP2017202529 A JP 2017202529A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting
- groove
- cutting tool
- grooves
- shape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
- Milling Processes (AREA)
- Drilling Tools (AREA)
Abstract
【課題】ニッケル基合金などに代表される難削材を切削した場合であっても、切削材料の凝着を抑制できる切削工具を提供する。また、従来の切削工具に比べて切刃の耐久性を向上させた切削工具を提供する。【解決手段】切刃2と垂直方向に複数の溝4が切刃2の逃げ面3に設けられている切削工具1において、複数の溝4、4を200〜400μmの間隔で設ける。また、溝4の深さを20〜30μmの範囲として、溝4の幅を30〜50μmとすることもできる。なお、溝4の断面形状は凹型やU字型やV字型などの任意の形状にすることもできる。【選択図】図1
Description
本発明は、ニッケル基合金など難削材の切削加工を行う切削工具に関する。
従来よりドリルに代表される切削工具(ドリル)について、切削加工時に発生する切り屑が連続することでドリルの切削性能が低下し、ひいては加工穴の精度が一定水準を確保できないという問題があった。このような問題に対して、例えば特許文献1ではドリルの切刃に逃げ面に向けて複数の溝を設けることで連続した切り屑の発生を抑制するドリルが開示されている。
しかし、特許文献1に開示されているドリルは、被削材がニッケル基合金のような、いわゆる難削材に対してはドリル表面に被覆された硬質皮膜が剥離して、被削材が切刃表面に凝着する結果、切削性能が低下するという問題があった。
そこで、本発明においてはニッケル基合金などに代表される難削材を切削した場合であっても、被削材の凝着を抑制できる切削工具を提供することを課題とする。
前述した課題を解決するために、本発明は切刃と垂直方向に複数の溝を切刃の逃げ面に設けて、溝同士の間隔を200〜400μmとする切削工具とした。また、溝深さを20〜30μmの範囲として、かつ溝幅を30〜50μmとすることもできる。
本発明は、切刃の逃げ面(二番面)に複数の溝を200〜400μm間隔で、切刃と垂直方向に設けることで切削工具の切刃と被削材との接触面積を低減し、また溝内から切削油が供給されるため、結果として難削材を切削した場合に発生する被削材の切刃への凝着を抑制するという効果を奏する。
本発明の一実施形態である切削工具1の模式平面図を図1、図1に示す切削工具1における溝4付近の拡大模式図(斜視図)を図2にそれぞれ示す。本発明に係る切削工具1は、図1に示すように逃げ面3に切刃2と垂直方向に複数の溝4が設けられている。
溝4の深さは20μm〜30μm、幅は30〜50μm、隣接する溝4、4同士の間隔は200〜400μmとする。逃げ面3に設ける溝4の本数は、被削材の硬さや形状により適宜最適化することができる。
また、逃げ面3表面に対する溝4の加工方法として、専用の砥石による加工とレーザを照射することによる加工のいずれでも構わない。さらに、溝の断面形状については、図2に示すように単純な凹形状のほかにU字型やV字型の断面形状であっても構わない。すなわち、切削加工中に当該溝内に切削油を一定量保持できる機能を有しておれば、その形態は問わないものとする。
切刃と垂直方向に溝加工を施した切削工具(以下、「本発明品」という)および切刃には一切溝加工を施していない切削工具(以下、「従来品」という)のそれぞれを用いて、切削加工試験を行い、溝加工の有無による切刃に対する凝着の程度を確認した。
本発明品には、図1に示すように切刃2と垂直方向に溝深さ20μm、溝幅30μm、隣接する溝同士の間隔200μmの条件で切刃2に溝加工を施したものを用いた。また、切削試験には被削材をニッケル基合金(インコネル718:登録商標)として、切削長さ2mの条件で行った。
上述した切削条件で切削加工試験を行った後、本発明品および従来品の切刃における凝着部を顕微鏡により観察して、その表面積を算出した。その結果、従来品の凝着部の表面積は67804μm2であった。これに対して、本発明品の凝着部の表面積は62254μm2であり、凝着部の表面積は従来品の凝着部の表面積と比較して約8%低減された。
このことから、切刃と垂直方向に複数の溝が切刃の逃げ面に設けられおり、複数の溝は200μmの間隔で設ける切削工具を用いることで、難削材を切削した場合に発生する被削材の切刃への凝着を抑制することがわかった。
次に、実施例1の従来品と本発明品を用いて、同様の切削加工試験を行い、各々の切刃が欠けるまでの長さ、すなわち切削長さを測定したので、その試験結果について説明する。なお、当該切削加工試験に使用した被削材は実施例1と同様にニッケル基合金(インコネル718:登録商標)とした。
本切削加工試験の結果、従来品の切刃が刃欠けした長さ(切削長)は17mであった。これに対して、本発明品の切削長は41mであり、従来品の切削長の結果よりも2倍以上の切削長が得られた。これは、切刃と垂直方向に複数の溝を切刃の逃げ面に設けることで当該溝内に切削油が保持(ストック)されたことにより、切削加工中には常に切刃に対して微量の切削油が供給されたためと考えられる。
以上の試験結果より、本発明品は切刃と垂直方向に複数の溝を逃げ面に設けていない、いわゆる従来品よりも切刃の耐久性を向上させる効果があることがわかった。
1 切削工具
2 切刃
3 逃げ面
4 溝
2 切刃
3 逃げ面
4 溝
Claims (2)
- 切刃と垂直方向に複数の溝が前記切刃の逃げ面に設けられている
切削工具であって、
前記複数の溝は200〜400μmの間隔で設けられている
ことを特徴とする切削工具。 - 前記溝の深さは20〜30μmの範囲であって、前記溝の幅は30〜50μmである
ことを特徴とする請求項1に記載の切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016093557A JP2017202529A (ja) | 2016-05-09 | 2016-05-09 | 切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016093557A JP2017202529A (ja) | 2016-05-09 | 2016-05-09 | 切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017202529A true JP2017202529A (ja) | 2017-11-16 |
Family
ID=60321800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016093557A Pending JP2017202529A (ja) | 2016-05-09 | 2016-05-09 | 切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017202529A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110666196A (zh) * | 2019-09-17 | 2020-01-10 | 广东工业大学 | 一种复合型微织构刀具 |
JP2021079457A (ja) * | 2019-11-14 | 2021-05-27 | アイシン・エィ・ダブリュ工業株式会社 | 切削工具 |
WO2022180697A1 (ja) * | 2021-02-24 | 2022-09-01 | アイシン・エイ・ダブリュ工業株式会社 | 切削工具 |
-
2016
- 2016-05-09 JP JP2016093557A patent/JP2017202529A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110666196A (zh) * | 2019-09-17 | 2020-01-10 | 广东工业大学 | 一种复合型微织构刀具 |
JP2021079457A (ja) * | 2019-11-14 | 2021-05-27 | アイシン・エィ・ダブリュ工業株式会社 | 切削工具 |
JP7372116B2 (ja) | 2019-11-14 | 2023-10-31 | 株式会社アイシン福井 | 切削工具 |
WO2022180697A1 (ja) * | 2021-02-24 | 2022-09-01 | アイシン・エイ・ダブリュ工業株式会社 | 切削工具 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009113120A (ja) | 切削工具及びこれを用いた切削方法 | |
JP6253533B2 (ja) | 切削工具の製造方法 | |
EP3603858B1 (en) | Method of manufacturing cutting tool | |
JP2016052716A (ja) | ボア切削工具およびその製造方法 | |
JP2009519835A (ja) | 交換可能な切削インサートを有する歯車切削工具 | |
JP2017202529A (ja) | 切削工具 | |
JP2013111735A (ja) | 深穴加工方法 | |
JP5169579B2 (ja) | フライスカッタ | |
JP2017217714A (ja) | 切削工具 | |
JP2014030854A (ja) | ドリルヘッド | |
JP2009226548A (ja) | 切削工具及びこれを用いた切削方法 | |
US10315254B2 (en) | Method of machining dissimilar materials | |
JP2014034080A (ja) | ドリル | |
JP6335654B2 (ja) | 微細工具 | |
JP6962688B2 (ja) | 段付きドリル | |
KR20170020100A (ko) | 드릴리머 | |
KR101508113B1 (ko) | 팁 일체형 바이트 | |
JP2017170615A (ja) | 加工部品の製造方法、切削加工装置及び切削加工方法 | |
JP6199124B2 (ja) | 加工部品の製造方法、切削加工装置及び切削加工方法 | |
RU210644U1 (ru) | Сверло | |
JP2012066352A (ja) | 切削工具 | |
JP6033072B2 (ja) | 切削工具及び該切削工具の再研削方法 | |
JP5584790B1 (ja) | ドリルの先端構造並びに該先端構造を有するドリルおよびドリルヘッド | |
JP5964261B2 (ja) | 薄板状被加工物のフライス工具による加工方法 | |
CN110744261B (zh) | 阵列孔平面铣削减缓刀具冲击的方法 |