JP2017202522A - 中間製品のグループ編成方法及び仕分条件の決定支援装置 - Google Patents

中間製品のグループ編成方法及び仕分条件の決定支援装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 仕分けられた鋼片の束によって集積場所が飽和することがなく、下工程で安定した製造を継続する。【解決手段】本発明の中間製品のグループ編成方法は、連続鋳造機、あるいは加熱炉・圧延設備10などの上工程から送られてきた鋼片を、所定の仕分条件に基づいて、クレーン7における搬送単位である束に分けて一時保管しておき、一時保管された鋼片の束をクレーン7で下工程に送る製造ライン1に関して、上工程から送られてきた鋼片を束に仕分けする仕分条件を決定するに際しては、鋼片が有する複数の属性のうち、少なくとも1つ以上の属性を仕分条件として用いて、鋼片を束に分け、分けられた束の数である束数が、クレーン7の処理能力以下となる数の属性のみを採用して仕分条件とすることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、中間製品のグループ編成方法及び仕分条件の決定支援装置に関するものである。より詳しくは、本発明は、連続鋳造設備で鋳造された鋳片や、分塊工場で圧延された鋼片に対して、これらの鋳片や鋼片を仕分けする際の仕分条件の決定技術に関するものである。
本発明は鋼片同様に鋳片に対しても適用可能な方法ではあるが、以下では鋼片を例に説明を行っている。
従来より、鋼片などの材料を線材などの製品に加工する製造ラインにおいては、上工程の加熱・圧延工程などから搬送されてきた鋼片を一時的にストックし、ストックされた鋼片の中から下流側の線材の圧延設備の加工スケジュールに合わせて所定の鋼片のみを下流側に搬送する搬送システムが採用されている。
このような鋼片の搬送システムに適用可能な技術としては、例えば特許文献1のようなものが知られている。
すなわち、特許文献1の搬送システムは、上工程から搬送されてきた製品の条鋼を自動倉庫に搬入する際に、搬送されてきた条鋼をまずバッファストック場にストックし、自動倉庫の搬入効率の変化に基づいて自動倉庫に条鋼を搬出する構成となっている。このバッファストック場にストックされた条鋼は、検出器で計測された条鋼の外形や長さに基づいて自動倉庫への搬入が可能であるかを判断され、搬入が可能との判断がされた場合は下工程の自動倉庫に搬出され、搬入が不可能との判断がされた場合は修正場で修正が行われる構成となっている。
特許文献1の搬送システムは、自動倉庫に入庫される製品の条鋼に関するものであるが、上述した線材の製造ラインにおいて鋼片を搬送する場合にも十分に使用可能な構成となっている。
特開2003−192196号公報
上記した分塊圧延ラインにおいては、上工程から搬送されてくる鋼片に、属性(例えば、組成成分、鋳造条件、サンプル採取の有無など)に違いがあるものが含まれる場合がある。このように属性に違いがある鋼片は、所定の仕分け条件のもと、属性毎にまとめられ鋼片の束として仕分けた上で下工程に送られることとなる。
ここで、上述した属性と、以後の説明で用いる「キャスト」、「チャージ」、「ロット」との関係を示しておく。
まず、「チャージ」が同じ鋼は、組成成分が同じ鋼となる。「チャージ」がいくつか連なると「キャスト」と呼ばれることになるが、「キャスト」が同じであっても、組成成分が異なる「チャージ」が連なって構成されている場合もある。しかし、「キャスト」が同じ場合は、概ね同系統の組成成分である場合が多い。
そして、「チャージ」は、いくつかの「ロット」に分割される。同じ連続鋳造設備の中でも、先頭で鋳造された鋼片(正確には、先頭で鋳造された鋳片を圧延切断して得られる鋼片、以下同様)、中ほどで鋳造された鋼片、最後に鋳造された鋼片によって製造条件(例えば、鋳造速度、連鋳機での湯面変動)が異なる場合がある。「ロット」はその分類を示すものである。
「キャスト」、「チャージ」、「ロット」の包含関係を説明すると、「ロット」が同じであれば「チャージ」は同じであり、同じ「チャージ」であれば「キャスト」も同じといえる。最後にサンプル採取であるが、同じ「キャスト」、「チャージ」、「ロット」の中でもサンプル採取される鋼片とサンプル採取されない鋼片があり、これらは包含関係には関係がない。
さて、上述したように属性に違いがある鋼片は、所定の仕分け条件のもと、属性毎にまとめられ鋼片の束として仕分けた上で下工程に送られることになるのであるが、鋼片を束に仕分ける際の仕分条件を適正に設定することは難しく、仕分条件を厳しくし過ぎると、鋼片の束数が膨大なものとなってしまう。当然、鋼片の束数が膨大となり、下工程に向けて束を搬出する搬出手段の能力を超えた場合には、製造ラインを安定して操業することが困難となってしまう。
逆に、仕分条件の設定を緩和しすぎると、鋼片の束数は抑えられるが、1つの束の鋼片間で属性に差異が生じて、バラツキが少ない安定した加工(下工程での処理)を行うことが難しくなってしまう。
このような問題に対して、特許文献1の技術は対応するものとなっていない。すなわち、特許文献1の搬送システムでは、搬入されてくる条鋼の外形や長さに問題があれば修正場で修正を行うものの、原則として自動倉庫に排出される条鋼はすべて形状や物性が同じものとしており、属性によって条鋼自体を分別したり仕分けたりすることは行われていない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、属性(例えば、組成成分、鋳造条件、サンプル採取の有無)などに差異がある鋼片に対して、同じ属性を備えた鋼片を束として仕分ける際の中間製品のグループ編成方法及び仕分条件の決定支援装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の中間製品のグループ編成方法及び仕分条件の決定支援装置は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の中間製品のグループ編成方法は、連続鋳造機、あるいは加熱炉・圧延設備などの上工程から送られてきた鋼片を、所定の仕分条件に基づいて、クレーンにおける搬送単位である束に分けて一時保管しておき、一時保管された鋼片の束を前記クレーンで下工程に送る製造ラインに関して、前記上工程(連続鋳造機、あるいは加熱炉・圧延設備)から送られてきた鋼片を束に仕分けする仕分条件を決定するに際しては、前記鋼片が有する複数の属性のうち、少なくとも1つ以上の属性を仕分条件として用いて、前記鋼片を束に分け、前記分けられた束の数である束数が、前記クレーンの処理能力以下となる数の属性のみを採用して前記仕分条件とすることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記クレーンの処理能力として、前記クレーンがN本の束数を搬送できるに際しては、前記鋼片をN本の束数以下に仕分け可能とする前記鋼片の属性を、前記仕分条件とするとよい。
また、本発明の仕分条件の決定支援装置は、連続鋳造機、あるいは加熱炉・圧延設備などの上工程から送られてきた鋼片を、所定の仕分条件に基づいて、クレーンにおける搬送単位である束に分けて一時保管しておき、一時保管された鋼片の束を前記クレーンで下工程に送る製造ラインに関して、上工程から送られてきた鋼片を束に仕分けする仕分条件の決定支援装置において、前記鋼片が有する複数の属性のうち、少なくとも1つ以上の属性を仕分条件として用いて、前記鋼片を束に分け、その束数を導出する束数導出装置と、その利用した属性と、発生した束の数を対にして表示する、束数表示装置と、その表示を見た利用者が、仕分けに利用する属性を入力する、仕分条件入力装置を、具備することを特徴とするものである。
なお、好ましくは、前記鋼片を一時的に保管すると共に編成する編成場所を、前記製造ラインに設けられた集積台の入側に設けておき、前記仕分け後の鋼片の数が、前記束を構成する数未満の場合には、前記仕分けされた鋼片を前記編成場所に鋼片を保管し、前記仕分け後の鋼片の数が前記束を構成する数と等しくなった場合には、前記仕分けされた鋼片を下工程に送ることとしており、さらに、前記仕分け後の鋼片を保管するに必要な編成場所の数を常時計算し、前記計算された編成場所の数が、集積台に設けられた編成場所の数を超えた場合には、集積台に設けられた編成場所に存在する鋼片を束として下工程に送ることを特徴とする。
本発明の中間製品のグループ編成方法及び仕分条件の決定支援装置によれば、キャスト、チャージ、ロット、サンプル採取の有無などの属性に違いがある鋼片に対して、同じ属性を備えた鋼片を束として仕分ける際に、仕分けられた鋼片の束の数が多くなりすぎる事がなく、下工程で安定した製造を継続することができる。
第1実施形態の製造ラインの斜視図である。 第1実施形態の製造ラインの平面図である。 仕分条件に採用する属性の数とドッグの数との関係を表形式でまとめた図である。 第1実施形態の仕分条件の決定支援装置を示した図である。 第2実施形態の製造ラインの平面図である。 第2実施形態の仕分条件の決定支援装置で行われる鋼片情報の読み込み手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の仕分条件の決定支援装置で行われる集積台の詰まり判断手順を示すフローチャートである。 仕分け後の鋼片を保管するに必要な編成場所の数を算出する手順を示すフローチャートである。 計算された編成場所の数が編成場所の数を超えないように鋼片を搬送する手順を示すフローチャートである。
[第1実施形態]
以下、本発明の中間製品のグループ編成方法の第1実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1及び図2は、本発明の中間製品のグループ編成方法が行われる製造ライン1の一例(第1実施形態)を示すものである。この製造ライン1は、鋼片(図1中のBを参照)を製造するものであり、加熱炉・圧延設備10で圧延された鋼片をまず冷却床3に送って冷却する構成となっている。また、この製造ライン1では、冷却床3で冷却された鋼片は搬送テーブル4により搬送され、搬送テーブル4における搬送方向の出側に設けられた仕分手段5で仕分けられる。この仕分手段5では、鋼片が仕分条件によって複数の鋼片の束に仕分けられ、仕分けられた鋼片の束が集積台6に一時的に保管される。なお、この鋼片の束を「ドッグ(図1中のDを参照)」といい、この集積台6では鋼片が複数(N本)のドッグ単位で保管される。このようにしてドッグ単位で保管された鋼片は、クレーン7により1ドッグ毎で搬送され、パレット8などに移載された上で、線材圧延機9などの下工程に送られる。
次に、製造ライン1を構成する連続鋳造機2(連鋳機)、加熱炉・圧延設備10、冷却床3、搬送テーブル4、仕分手段5、集積台6、クレーン7、パレット8についてまず説明する。
連続鋳造機2(連鋳機2)は、ブルームなどの鋳片を連続的に鋳造するものである。図1及び図2に示すように、切断された鋳片は、図中に示される加熱炉・圧延ライン10中で所定のサイズの鋼片に加熱、圧延、切断され、冷却床3へ移載される。なお、この鋳造、加熱、圧延の工程を通過することで、鋼片には様々な属性が付与される。
なお、第1実施形態では、本発明の加熱炉・圧延ライン10中で圧延される鋼片を例に挙げて説明をおこなうが、本発明の適用先としては、鋳片を対象とした仕分け条件、あるいはスラブを対象とした仕分け条件にも適用可能であり、鋼片、鋳片、スラブに関してもその形状は直方体状に限らず、円柱上であっても同様に適用可能である。
冷却床3は、加熱炉・圧延設備10から送られてきた鋼片を冷却する設備であり、鋼片のスライド方向に延び且つ移動不能に固定された複数の固定バー11と、スライド方向に延び且つ搬送方向に移動可能な複数の可動バー12とを有している。これら複数の固定バー11は、鋼片の長手方向に沿った複数の箇所で、鋼片より加わる荷重を支持している。
また、複数の可動バー12は、複数の固定バー11の間に、固定バー11から距離をあけて配備されている。この可動バー12は、上下方向に昇降自在とされており、搬送されてきた鋼片を持ち上げて下流側に搬送し、下流側の固定バー11の上にスライド移動可能な構成とされている。また、冷却床3の下側には、冷却床3に置かれた鋼片に対して冷却風(例えば、室温の風)を送風する冷却ファンが配備されており、固定バー11や可動バー12の間から送られてくる冷却風により鋼片の冷却を促進できるようになっている。
搬送テーブル4は、冷却床3で冷却された鋼片を、水平方向に並んだ複数の搬送ロール13の上に載せて、複数の搬送ロール13の回転を利用して冷却床3から集積台6まで搬送するものである。具体的には、搬送テーブル4は、冷却床3での鋼片の移動方向(スライド方向)に対して、直交する向きに鋼片を搬送する構成となっており、スライド方向に所定の距離をあけると共に水平方向に沿って並ぶ複数の搬送ロール13を有している。これら複数の搬送ロール13は、いずれも鋼片の搬送方向とは直交する方向を向く軸回りに回転自在に取り付けられており、上下方向のほぼ同じ高さに配備されていて、鋼片を略水平方向に移動できるようになっている。また、搬送テーブル4は冷却床3と後述する仕分手段5との間を結ぶように配備されていて、冷却床3で冷却された鋼片を後述する仕分手段5まで搬送可能となっている。このように搬送テーブル4で搬送された鋼片は、仕分手段5で仕分条件に従って仕分けられ集積台6に搬送される。
仕分手段5は、搬送テーブル4上に載置された鋼片を、後述する仕分条件に従って集積台6の上の所定位置に移動させ、仕分ける構成となっている。本実施形態の製造ライン1は2つの集積台6に鋼片を分けて保管する構成となっており、それぞれの集積台6ごとに仕分手段5が配備されている。
また、第1実施形態の製造ライン1には鋼片を移載する集積台6が2つ設けられており、仕分手段5は2つの集積台6のいずれにも配備されている。具体的には、搬送テーブル4の搬送方向に沿って、搬送方向の上流側(図1の左側)に位置する集積台6を「第1集積台61」といい、この第1集積台61に鋼片を移動させる仕分手段5を「第1仕分手段51」という。また、搬送方向の下流側(図1の右側)に位置する集積台6を「第2集積台62」といい、この第2集積台62に鋼片を移動させる仕分手段5を「第2仕分手段52」という。
なお、第1実施形態の仕分手段5において、上述した第1仕分手段51及び第2仕分手段52のいずれを用いるか、あるいは第1集積台61または第2集積台62のどの場所に鋼片を移載するかは、後述する仕分条件によって決定される。
集積台6は、仕分手段5により仕分けされた鋼片を単数または複数本を一単位として保管(集積)する場所である。この集積台6に保管する際の鋼片の保管単位を「ドッグ」といい、集積台6以降の工程ではドッグ単位に鋼片が搬送されたり処理されたりする。このドッグは、例えば「キャスト」、「チャージ」、「ロット」、「サンプル採取」などの属性が共通する鋼片を所定の本数(N本)だけ集めたものとなっており、一つのドッグに含められる鋼片の数は本実施形態の場合であれば最大で5本となっている。
また、この集積台6は、先に説明した冷却床3と同様な構造を備えており、鋼片のスライド方向に延び且つ移動不能に固定された複数の固定バーと、スライド方向に延び且つ搬送方向に移動可能な複数の可動バーとを有していて、複数の固定バーの上に載置された鋼片を複数の可動バーを用いて持ち上げて下流側に搬送し、上述した仕分手段5で仕分けられた鋼片(鋼片のドッグ)を下流側の固定バーの上にスライド移動可能とされている。
つまり、集積台6では、仕分手段5によって仕分けられた鋼片が、最大でも5本までのドッグとなって、集積台6の固定テーブルの上に搬送方向に沿って並ぶことになる。
このようにして集積台6上に並んだ鋼片のドッグに対して、オペレータはクレーン7を用いて順次払い出し操作を行い、集積台6のドッグをパレット8に移動させる。パレット8に移動された鋼片は、線材の圧延機のような下工程に搬送される。
ただ、パレット8に載置可能な鋼片の数が5本である場合、効率的に鋼片をパレット8で搬送するためには、パレット8に可能な限り5本の鋼片を載せるのが好ましい。
例えば、それぞれの集積台6に保管されたドッグが最大数の5つの鋼片を有している場合は、このドッグをそのままパレット8に払い出せば、5本の鋼片から構成されたパレット8(5本積みのパレット8)を作ることができる。
しかし、払い出すドッグが5本未満の場合、1回のクレーン7移動だけでは5本積みのパレット8を作ることはできない。このような場合は、払い出そうとしているドッグと同じ種類のドッグが第1集積台61や第2集積台62にないか探し出し、探し出したドッグを組み合わせて、5本積みのパレット8を編成する。このようにすれば、5本積みのパレット8を安定して下工程に払い出すことが可能となる。
ところで、製造ライン1で製造された鋼片に対して、どの程度の数のドッグが作られるかは、上述した「キャスト」、「チャージ」、「ロット」、「サンプル採取」などの属性のうち、どの属性までを仕分条件に採用するかに影響される。つまり、ドッグを仕分ける仕分条件に、多くの属性を採用すればするほど、作られるドッグの数も多くなる。
ところが、上述したドッグの数はクレーン7での払い出し操作の数に等しくなっており、ドッグの数が多くなればクレーン7に対する作業負担も大きくなる。例えば、製造ライン1で製造された鋼片に対して、あまりにも多くのドッグが作られると、クレーン7の作業が多くなりすぎて生産を安定して継続することが困難になる。
ただ、ドッグを仕分ける仕分条件に採用される属性の数を減らしすぎると、一つのドッグに異なる属性の鋼片が含まれやすくなり、下工程で操作する際に製造条件をばらつかせる原因となってしまう。そこで、従来の製造ライン1では、オペレータが過去の実績や経験に基づいて仕分条件を随時決定していたが、このような仕分条件はクレーン7の処理能力などに基づいて厳正に定められた条件ではなく、不十分なものとなっていた。
そこで、本発明の中間製品のグループ編成方法では、仕分条件に採用する属性の数を変化させた場合に、ドッグの数がどのように変化するかを予め計算している。具体的には、製造ライン1で所定の時間に亘って製造される鋼片に対して作成されるドッグの数を、属性の数に応じて計算する。このようにして計算されたドッグの数は、所定の時間に必要となるクレーン7の操作数と等しいか、クレーン7の操作数に対応したものとなる。それゆえ、この計算されたドッグの数が予め定められているクレーン7の処理能力、つまり所定の時間で実行できるクレーン7の操作数の上限を上回ることがないようにして、厳正に仕分条件を決定できるようにしているのである。
なお、仕分条件に採用する属性の数に対応したドッグの数とは、図3に示すような表を作成することに他ならない。そこで、以降では、図3の表を用いて本発明の仕分条件の決定方法を説明する。
図3は、仕分条件に採用する属性として、「キャスト」、「チャージ」、「ロット」、「サンプル採取」を選び、これらの属性を仕分け条件として採用した場合に、ドッグがどの程度の数だけ作成されるかを示したものとなっている。
なお、この属性には、仕分条件に採用する際の優先度があり、図3の表では「キャスト」、「チャージ」、「ロット」、「サンプル採取」の順で優先度が下がるようになっている。そして、選択した属性の数が増えるにつれて、仕分条件のレベルが上がるようになっている。つまり、図3の場合であれば、仕分条件(制約条件)が「レベル1」の場合には、最優先で選択される「キャスト」の属性のみが仕分条件に採用されており、「レベル2」の場合には、「キャスト」に加えて「チャージ」の属性も仕分条件に採用されている。このように、仕分条件のレベルが上がれば、仕分条件に採用される属性の数も増えることになる。
図3に示すように、「キャスト」という属性のみで仕分けを行った場合(レベル1の場合)、鋳造時間0秒〜3720秒までの間に「キャスト」が「1」の鋼片が32本鋳造される。次に、鋳造時間3840秒〜9480秒までの間に「キャスト」が「2」の鋼片が48本鋳造される。それゆえ、鋼片の5本を1単位としてドッグを作成すれば、鋼片番号1〜5の鋼片が「1」のドッグ、鋼片番号6〜10の鋼片が「2」のドッグというようにして、鋼片番号1〜30の鋼片に対してドッグが6つ形成される。ところが、鋼片番号が33となると、「キャスト」が1から2に切り替わるので、鋼片番号31、32の鋼片については同じドッグであるが、鋼片番号33以降は別のドッグにする必要がある。それゆえ、鋼片番号33〜37の鋼片に対して新たなドッグが形成されることになる。このようにして、「キャスト」という属性のみで仕分けを行った場合は、ドッグが全部で17形成されることになる。
一方、「キャスト」と「チャージ」の属性で仕分けを行った場合(レベル2の場合)、鋳造時間0秒〜1800秒までの間に「チャージ」が「1」の鋼片が16本、鋳造時間1920秒〜3720秒までの間に「チャージ」が「2」の鋼片が16本、さらに鋳造時間3840秒〜5640秒までの間に「チャージ」が「3」の鋼片が16本というように、同じチャージのものが16本単位で鋳造されている。それゆえ、鋼片の5本を1単位としてドッグを作成すれば、鋼片番号1〜16の鋼片までは、ドッグの仕分けられ方は「キャスト」のみで仕分けた場合と同じである。しかし、鋼片番号17からは「チャージ」が1から2に切り替わるので、鋼片番号16の鋼片と、鋼片番号17以降の鋼片とは別のドッグにする必要がある。このようにして「キャスト」と「チャージ」の2つ属性で仕分けを行った場合、「キャスト」という属性のみで仕分けを行った場合よりもドッグの数が多くなり、ドッグが全部で20束だけ形成されることになる。
さらに、表3のレベル3やレベル4の結果を見ると、レベル1やレベル2に比べて多くのドッグ(約2倍の数のドッグ)が形成されていることが分かり、ドッグの数がレベルが上がるにつれて多くなっていることがわかる。
つまり、仕分条件に採用する属性を増やせば増やすほど、言い換えればレベルが上がれば上がるほど、ドッグの数は「17」→「20」→「25」→「33」と増加し、クレーン7の操作数も増えていく。
もし、第1実施形態の製造ライン1に使用されるクレーン7の処理能力を1ドッグの平均で7分(420秒)とすると、レベル3の「25」のドッグを搬送するのに420×25=10500秒が必要となる。ところが、表3の80の鋼片が搬送されてくるのにかかる時間は9480秒であり、これは、鋼片番号80の鋼片が送られてきてから、1000秒も遅れてクレーン7の操作が完了することを意味する。属性「キャスト」、「チャージ」までを仕分条件に採用するのであれば、計算されたドッグの数は「20」までとなり、ドッグを搬送するのに必要な時間は420×20=8400秒となって、ドッグを移動させる際にクレーン7の操作が後工程に持ち越されることがなく、クレーン7の作業を安定して継続することができる。
このことから、表3の例であれば、属性「キャスト」と「チャージ」とを仕分条件に採用することで、鋼片間の製造条件のバラツキなどを抑制した上で、安定した製造を継続することが可能となることがわかる。
上述した仕分条件の決定方法によれば、仕分条件に採用可能な属性の数を可能な限り増やすことができるので、元材の製造番号や物性などに共通性が高い鋼片のみでパレット8のドッグを形成することができる。そのため、下工程で鋼片間の製造条件のバラツキなどを抑制することが可能となる。
また、上述した仕分条件の決定方法では、クレーン7の処理能力を考えてドッグ数が決定されているので、安定した製造を継続することが可能となる。
更に、本発明の仕分け条件の決定支援装置の第1実施形態を示す。
上記第1実施形態では、搬送の対象となる鋼片が上工程の設備(この場合は、加熱炉・圧延設備10)から搬送されてくる時刻、及びクレーン7の1回あたりの搬送作業時間が明確に与えられるものを示した。
しかし、実際の製造ラインにおいては、加熱炉・圧延設備10での処理時間が、その日の設備の状態に応じて、あるいは操業する運転者に応じて、あるいは圧延する鋼種等の条件によって変動する場合が、頻繁に発生する。また、クレーン7による搬送作業時間も同様に変動してしまう可能性がある。このような時間の変動が起きる条件を事前に網羅的に把握しておく事は容易ではない。しかし、時間の変動が起きる条件を予め把握しておかなければ、上記した実施形態のように仕分け条件を適切に決定することはできない。
しかし、上述した時間の変動や条件を細かく網羅的に把握できなくても、ドッグへの仕分け条件を決定する際に、実際に対象とする加熱炉・圧延設備10、更には搬送設備の操業担当者は、当日の稼働状況から、その時点における加熱炉・圧延設備の処理時間や、搬送設備の搬送時間を概ね把握したり予測したりすることができるため、このように操業担当者から予測される搬送時間に基づいて仕分け条件を決定することもできる。
このような場合、本発明は、以下の図4に示すような仕分条件の決定支援装置の形態をとる。
すなわち、図4に示すように、各仕分条件に採用する属性と、その結果得られる束の数を束数導出装置16が導出する。束数提示装置14がその採用する属性と束数を表示し、それを操業担当者17(=利用者)が見ることにより、操業担当者17が概ね把握している上工程加熱炉・圧延設備の処理時間とクレーンの搬送時間に基づき、クレーンの総搬送作業時間が、上工程の総処理時間を越えないように仕分け条件を決定することができる。このような仕分条件を仕分条件入力装置から入力する事により、仕分条件を決定できるようにしたものが第1実施形態の仕分け条件の決定支援装置である。
[第2実施形態]
次に、本発明の中間製品のグループ編成方法及び仕分け条件の決定支援装置の第2実施形態を説明する。
第2実施形態の仕分け条件の決定支援装置は、鋼片を一時的に保管すると共に編成する編成場所71を、製造ライン1に設けられた集積台6(集積コンベア)の入側に設けておき、仕分け後の鋼片の数が、束(ドッグ)を構成する数未満の場合には、仕分けされた鋼片を編成場所71に保管し、仕分け後の鋼片の数がドッグを構成する数と等しくなった場合には、仕分けされた鋼片を下工程に送ることとするものである。そして、第2実施形態の仕分け条件の決定支援装置は、さらに、仕分け後の鋼片を保管するに必要な編成場所の数を常時計算し、計算された編成場所の数が、集積台6に設けられた編成場所71の数を超えた場合には、集積台6に設けられた編成場所71に存在する鋼片をドッグとして下工程に送るものである。
図5に示すように、上述した第2実施形態の決定支援装置が設けられる製造ライン1、言い換えれば、鋼片をドッグ単位(束単位)に集約し下工程に搬送する第2実施形態の製造ライン1は、入側の冷却床コンベア(冷却床3)、出側の集材コンベア(集積台6)、入側と出側を結ぶ搬送コンベア(搬送テーブル4)から構成される。
上述した冷却床コンベアや集材コンベアでは、冷却、集材といった作業を伴うために、鋼片搬送に時間がかかる。それに対して、冷却床コンベアと集材コンベアとの2つを繋ぐ搬送コンベアは、作業がないため、搬送時間が短くなる。そのため、冷却床コンベアや集材コンベアが複数ラインあり、搬送コンベアが単数ラインという構成が多い。
なお、冷却床コンベアや集材コンベアが複数で構成される場合でも、稼働ラインの本数は変化する。
図5に示す如く、第2実施形態の製造ライン1には、圧延終了した鋼片を受け入れる場所として、入り側に3本の冷却床3があり、それらを「P」、「Q」、「R」と呼ぶことにする。つまり、各鋼片は、圧延終了後いずれかの冷却床3に積載された後、搬送コンベアにより出側の集材エリアに搬送される。各冷却床P、Q、Rは、長さや搬送する速度が異なる。そのため、圧延終了時刻の順序で冷却床3に積載されても、実際にドッグ編成をおこなう集材エリアに到着する順序は圧延終了時刻の順序とは異なる場合がある。このような順序の入れ替わりを補整する方法を以下に示す。
すなわち、上述した鋼片の到着順序を補整する場合には、STEP1〜STEP4の手順で補整を行う。まず、STEP1として「鋼片情報の読み込み」を行う。
(STEP1)鋼片情報の読み込み
STEP1として、まず表1を読み込む。表1の各鋼片には、鋼片番号、圧延終了時刻、利用する冷却床3が属性として付加されている。
なお、表1では圧延終了時刻順に、8本連続して同じ冷却床3を用い、次の8本は異なる冷却床3を用いるという割り当てとなっている。一般的に、このように数本の鋼片を連続して同じ冷却床3に割り当て、次の数本を別の冷却床3に割り当てるという冷却床3の使い方が多いが、本発明はそのような使い方に限定されるものではない。
(STEP2)搬送時間情報の読み込み
次に、表2を読み込む。表2には、冷却床P、Q、Rのそれぞれに対し、圧延終了時刻から集材エリアまでの搬送時間が記載されている。STEP2はこの搬送時間を読み込むものとなっている。
(STEP3)集材エリア到達時刻導出
STEP3では、各鋼片が利用する冷却床3に基づき、各鋼片の搬送時間を決定する。そして、決定された圧延終了時刻に搬送時間を足すことで、各鋼片の集材エリア到達時刻を表3に示すように導出する。
(STEP4)集材エリア到着時刻順でのソート実施
STEP3で求めた集材エリア到達時刻により、鋼片を昇順にソートし、表4が出力される。
上述した鋼片の到着順序のアルゴリズム(STEP1〜STEP4までの操作)を図6のフローチャートに示す。
なお、表2は、冷却床3が割り当てられれば搬送時間も決定される事を前提としている。しかし、鋼片に付加されたその他の属性が搬送時間に影響を与える場合もある。例えば、ある鋼種が他の鋼種よりも時間をかけて冷却する必要がある場合、厳密に言えば、搬送時間は表2ではなく表5に示される2次元のマトリックスで決定される。但し、通常は、同時に圧延される鋼片は同一鋼種の場合が多いため、以下の説明では表2により搬送時間が決まるものとして記述する。
次に、上述した補整を行った順序で流れてくる鋼片に対して、与えられた冷却床数で詰まりなくドッグ編成ができるかを考える。
まず、集材エリア到着時刻後、鋼片はドッグに編成され集材コンベアを流れていく。その際の重要な物流の制約条件は、以下に示すようなものである。
(制約条件1:鋼片の追い越し不可)
集材エリアに到着後は、コンベア上で先行する鋼片を後ろの鋼片が追い越すことはない。
(制約条件2:ドッグ編成場所での保持)
集材エリアに到着すると、各鋼片は、図5に示すように搬送コンベアからドッグ編成場所71に移動する。そこで、同じドッグを構成する他の鋼片が全て揃うまで保持され、揃った後に、集材コンベアに押し出される(移動する)。このドッグ編成場所71では、異なるドッグを構成する鋼片(異なるドッグに仕分けられる鋼片)の混在は許容されない。そのため、ドッグ編成場所71で編成中となることができるドッグの種類数は、ドッグ編成場所71の設置数(=集材コンベアの設置数)を上回ることはない。
なお、ドッグ編成場所71に既に鋼片がある場合でも、先に置かれている鋼片の背後の搬送コンベアを通って、先に鋼片が置かれたドッグ編成場所71を他の鋼片が通過する事は可能である。例えば、図5において「ドッグ編成場所2」に鋼片が存在していても、後続する別の種類の鋼片は「ドッグ編成場所2」を通過して「ドッグ編成場所1」に到着する事ができる。
さて、各ドッグが、その種類ごとにまとまって集材エリアに到着すれば、ドッグの編成には何の問題も発生しない。例えば、表6(a)のように,ドッグ種類が「A」の鋼片5本の次に、ドッグ種類が「B」の鋼片5本が到着し、その次にドッグ種類が「C」の鋼片5本が到着するならば,ドッグ編成場所71の数は1箇所で十分である。しかし、表6(b)のように集材エリアに到着する同一ドッグを構成する鋼片群の間に他の種類の鋼片が到着すると、編成中のドッグ種類が2以上となり複数となる。つまり、編成中のドッグ種類の数がドッグ編成場所71の設置数以内であれば問題ない。しかし、編成中のドッグ種類の数がドッグ編成場所71の設置数を超えると、行先がないドッグの鋼片がコンベア上で立ち往生する。そして、後続の鋼片も通過して先に進むことができなくなり、コンベア詰まりが発生する。
そこで、本発明では、集材エリアに流れてくる鋼片の順序とそのドッグ編成結果からコンベア詰まりの発生を検知することとしている。
上述したコンベア詰まりは、以降に示す<STEP0>〜<STEP3>の手順に従って検知される。
<STEP0>読み込み
<STEP0>は、鋼片のドッグ編成結果を、集材エリアへの到着順序に従ってまとめた表7(a)を読み込むというものである。
<STEP1>ドッグの最後の鋼片の決定
<STEP1>では、各ドッグには複数の鋼片が含まれている場合、それぞれのドッグに設けられる複数の鋼片のうち、集材エリアに最後に到着した鋼片を決定する。具体的には、鋼片到着順の逆順にそれぞれの鋼片のドッグ名を調べていき、ある鋼片のドッグ名が初めて出現したドッグ名αであればその鋼片に、“α last”という属性を付与する(表7(b))。
<STEP2>編集中のドッグ種類のカウント
<STEP2>では、図8に示すように、鋼片到着順に以下の処理を行って、編集中のドッグ種類の数をカウントする。具体的には、<STEP2>では、「初期設定」、「鋼片のドッグ名及びドッグ別最終鋼片フラグの読み込み」、「種類カウンタCの操作」、「最大値カウンタ(ドッグ種類最大値カウンタMAXC)の更新」、「到着順カウンタ(鋼片到着順カウンタk)の操作」、「終了判定」を行うものとなっている。
(1)初期設定
・鋼片到着順カウンタ:k=1
・編集中ドッグ種類カウンタ:C=0
・ドッグ種類最大値カウンタ:MAXC=0
・鋼片数:M=20
・集材ライン数:WL=2(ここでは、2ラインと仮定した)
(2)到着順k番目の鋼片の読み込み
到着順k番目の鋼片のドッグ名、ドッグ別最終鋼片フラグを読み込む。
(3)種類カウンタCの操作
到着順k番目の鋼片のドッグから、種類カウンタCを操作する。
・当該鋼片がこれまで読み込まれてないドッグ(ドッグの種類)であれば、
種類カウンタ:C=C+1
・当該鋼片が“・・・last”という属性をもっていれば、
種類カウンタ:C=C−1
(4)最大値カウンタMAXCの更新
次に示す条件を満足する場合に、最大値カウンタMAXCを更新する。
IF MAXC < C THEN MAXC=C
(5)到着順カウンタkの操作
到着順カウンタkの値を1だけ増やす。
k=k+1
(6)終了判定
到着順カウンタkが初期設定の20を上回ったらカウント操作を終了する。
到着順カウンタkが20を上回っていない場合は、(2)鋼片の読み込みに戻る。
IF k > M Then 終了 else (2)へ戻る
まず、これにより、各鋼片が集材エリアに到着した際に、何種類のドッグが編集中になるかをカウントする。そして、編集中のドッグ種類の値の最大値を求める。
上述した(4)最大値カウンタMAXCの更新において、1本の鋼片で構成されるドッグがあったとする。その際には、上述した(3)で種類カウンタCを増加させる条件と減少させる条件の両方が成立し、種類カウンタCの値はプラス1の後、マイナス1となり、全体として変化なしとなる。
<STEP2>で上記した(1)〜(6)の操作を実施した結果を表7(c)に示す。
<STEP3>集材詰まり判定
稼動している集材コンベア数WLを採取(取得)し、それと最大値カウンタMAXCを比べる。
比較の結果、
WL ≧ MAXC
が成立すれば、集材詰まりは発生しないと判断できる。
なお、本例では、稼動している集材コンベア数WL=2、最大値カウンタMAXC=3となるため「集材詰まりが発生する」という判断となる。
上述した処理に関し、全体のフローチャート(<STEP0>〜<STEP3>までの操作)を図7に、図7の<STEP2>の詳細に関するフローチャートを図8に示す。
次に図7に示したフローチャート(アルゴリズム)により、集材詰まりが発生すると判定された場合に、ドッグを編成しなおし集材詰まりを回避する方法を示す。
上述した中間製品をグループ編成する際、制約条件となるのが、以下に示す式(1)である。つまり、この式(1)は、クレーンによるドッグ搬送時間の総和が、圧延完了時刻よりも長くなることがない点から導かれる。
「総ドッグ数」×「クレーンの搬送時間(1ドッグあたり)」
<「圧延完了時刻」 ・・・ (1)
上述した式(1)の関係から、総ドッグ数は以下の式(1’)のように表される。
「総ドッグ数」<「圧延完了時刻」÷「クレーンの搬送時間(1ドッグあたり)」
・・・(1’)
例えば、圧延完了時刻が9480秒であり、1ドッグあたりのクレーン搬送時間は420秒である場合は、総ドッグ数は22以下となる。ここで、キャストとチャージが同じものをドッグとするレベル2のドッグ編成を選択した場合に、その際のドッグ数が20ドッグとなれば、総ドッグ数の上限22よりも実際のドッグ数は2束少ないことになる。
上述した表7(c)を見ると、表7(c)に示す到着順、ドッグ編成結果の場合であれば、鋼片が到着した時点でドッグ「A」、「B」、「C」が編成中であり、編成中のドッグ数は3となる.これは,ドッグ「A」、「B」、「C」が分割されて到着するためであり、例えばドッグ「A」において最後に到着する鋼片(表7(c)において到着順が「15」の鋼片)が別の新しいドッグ(ドッグ「X1」と名づける)とすれば、鋼片が到着した時点でドッグ「A」は編成が完了していることになる。
表7(c)の到着順「15」の鋼片のドッグを「X1」と変更して、図7に示したアルゴリズムを適用した結果を図7(d)に示す。図7(d)に示されるように、編集中のドッグ数の最大値MAXCは「2」となり、WLと等しくなる。そのため、到着順「15」の鋼片のドッグを「X1」に変更した場合は、集材詰まりが発生しない。
このように分割されて到着するドッグを別ドッグとしてしまえば編成中のドッグは減少することになる。もちろん、その反面でドッグ数が増加してしまうという問題も生じるが、上述したように総ドッグ数の上限よりも実際のドッグ数の方が小さく、ドッグ数が余裕の範囲内であれば(ドッグ数の増加を許容できる余裕があれば)、未処理のドッグが残るという問題は発生しない。逆に言えば、ドッグ余裕数がゼロであれば集材詰まりをなくす簡便且つ普遍的なアルゴリズムは存在しない。
上述した「集材詰まりをなくすドッグ分割アルゴリズム」は、具体的には、以下の[STEP0]〜[STEP5]の手順で行われる。
[STEP0]
[STEP0]では、各ドッグが何回に分割されて集材エリアに到着しているかを導出するものである。このとき、同じ種類のドッグが連続して到着している場合は、分割数を1回と数える。例えば、表8(a)のドッグ「A」の場合であれば、到着順「1〜4」番目までは連続しているため分割数は1回となり、そしてドッグ「A」の鋼片は到着順「15」番目にも到着しているので、表8(a)のドッグ「A」の分割数は合計で「2回」となる。また、ドッグ「B」の場合であれば、到着順「5〜6」番目、到着順「8」番目、到着順「10〜11」番目なので、表8(a)のドッグ「B」の分割数は合計で「3回」となる。
[STEP1]
[STEP1]は、編集中のドッグ数が最高となる表中の「行」を選択するものである。例えば、表8(b)の例であれば、鋼片が到着した時点で編集中のドッグ数が「3」となる場合が、編集中のドッグ数の値が表中で最高となる。このように編集中のドッグ数の値が最高となる「行」をグレーで示すと、表8(b)に示されるようになる。なお、編集中のドッグ数が最高となる「行」が複数ある場合は、全ての箇所を選択するとよい。
[STEP2]
[STEP2]は、選択された「行」において編集中となっているドッグ種類を抽出するものである。例えば、表8(b)の編成中のドッグ、つまりグレーで示される選択された「行」を見ると、これらの「行」のドッグ種類は「A」、「B」、「C」であるため、表8(c)のように「A」、「B」、「C」が抽出される。
[STEP3]
[STEP3]は、[STEP2]で抽出された対象の中から、最初に最終到達鋼片フラグが立つドッグ種類を抽出し、ドッグ変更対象から除外するものである。
例えば、表8(c)で抽出したドッグ「A」、「B」、「C」のうち、最初に最終到達鋼片フラグが立つのはドッグ「B」となるので、ドッグ「B」をドッグ変更対象から除外する(表8(d)参照)。
[STEP4]
[STEP4]は、[STEP2]で抽出された対象のうち、[STEP3]で除外されたものを除く対象の中から、最初に編集中となるドッグ種類を抽出するものである。
例えば、表8(c)で抽出したドッグ「A」、「B」、「C」のうち、ドッグ「B」は除外されているため、残りはドッグ「A」、「C」となる。最初に編集中となるドッグはドッグ「A」なので、ドッグ「A」が変更対象ドッグとなる(表8(e)参照)。
[STEP5]
[STEP5]は、[STEP4]で変更対象とされたドッグに対して、分割された前側にあるドッグを「ドッグ編成完了」とし、後側にあるドッグを別の新しいドッグ(X1と名づける)、つまり異なるドッグに変更するものである。
例えば、表8(f)のドッグ「A」は、到着順「1〜4」番目の鋼片が1つのドッグとなり、到着順「4」番目がドッグ「A」の最終鋼片となる。そして到着順「15」番目に到着している鋼片が別の新しいドッグ「X1」となる。
[STEP6]
[STEP6]は、編集中のドッグ数の最大値MAXC≦WLとなるまで[STEP1]〜[STEP5]を繰り返すというものである。
再度、図7で示したアルゴリズムを適用し、編集中のドッグ数の最大値MAXC≦WLとなるまで処理を繰り返す。例えば、表9に示すように1回目の処理([STEP1]〜[STEP5]の繰り返し)を行った結果においても、編集中のドッグ数の最大値MAXC>WLとなる場合は、表10に示すように[STEP1]〜[STEP5]を繰返し行う。このようにすれば、表10(f)に示すように、編集中のドッグ数の最大値MAXCがWL以下となり、集材詰まりの発生を防止することが可能となる。
上述した「集材詰まりをなくすドッグ分割アルゴリズム」、言い換えれば[STEP1]〜[STEP6]の全体のフローチャートを、図9に示す。
以上述べたように、第2実施形態の仕分け条件の決定支援装置内で行われる処理を行うことで、キャスト、チャージ、ロット、サンプル採取の有無などの属性に違いがある鋼片に対して、同じ属性を備えた鋼片を束として仕分ける際に、仕分けられた鋼片の束の数が多くなりすぎる事がなく、下工程で安定した製造を継続することができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 製造ライン
2 連続鋳造機
3 冷却床
4 搬送テーブル
5 仕分手段
6 集積台
7 クレーン
8 パレット
10 加熱炉及び圧延設備
11 冷却床の固定バー
12 冷却床の可動バー
13 搬送ロール
14 仕分条件によるドッグ数提示装置
15 仕分条件入力装置
16 操業担当者
17 操業担当者
51 第1仕分手段
52 第2仕分手段
61 第1集積台
62 第2集積台
71 ドッグ編成場所
B 鋼片
D ドッグ

Claims (4)

  1. 連続鋳造機あるいは加熱炉・圧延設備などの上工程から送られてきた鋼片を、所定の仕分条件に基づいて、クレーンにおける搬送単位である束に分けて一時保管しておき、一時保管された鋼片の束を前記クレーンで下工程に送る製造ラインに関して、前記上工程から送られてきた鋼片を束に仕分けする仕分条件を決定するに際しては、
    前記鋼片が有する複数の属性のうち、少なくとも1つ以上の属性を仕分条件として用いて、前記鋼片を束に分け、
    前記分けられた束の数である束数が、前記クレーンの処理能力以下となる数の属性のみを採用して前記仕分条件とする
    ことを特徴とする中間製品のグループ編成方法。
  2. 前記クレーンの処理能力として、前記クレーンがN本の束数を搬送できるに際しては、
    前記鋼片をN本の束数以下に仕分け可能とする前記鋼片の属性を、前記仕分条件とすることを特徴とする請求項1に記載の中間製品のグループ編成方法。
  3. 連続鋳造機、あるいは加熱炉・圧延設備などの上工程から送られてきた鋼片を、所定の仕分条件に基づいて、クレーンにおける搬送単位である束に分けて一時保管しておき、一時保管された鋼片の束を前記クレーンで下工程に送る製造ラインに関して、上工程から送られてきた鋼片を束に仕分けする仕分条件の決定支援装置において、
    前記鋼片が有する複数の属性のうち、少なくとも1つ以上の属性を仕分条件として用いて、前記鋼片を束に分け、その束数を導出する束数導出装置と、
    その利用した属性と、発生した束の数を対にして表示する、束数表示装置と、
    その表示を見た利用者が、仕分けに利用する属性を入力する、仕分条件入力装置を、
    具備することを特徴とする仕分条件の決定支援装置。
  4. 前記鋼片を一時的に保管すると共に編成する編成場所を、前記製造ラインに設けられた集積台の入側に設けておき、
    前記仕分け後の鋼片の数が、前記束を構成する数未満の場合には、前記仕分けされた鋼片を前記編成場所に保管し、
    前記仕分け後の鋼片の数が前記束を構成する数と等しくなった場合には、前記仕分けされた鋼片を下工程に送ることとしており、
    さらに、
    前記仕分け後の鋼片を保管するに必要な編成場所の数を常時計算し、
    前記計算された編成場所の数が、集積台に設けられた編成場所の数を超えた場合には、集積台に設けられた編成場所に存在する鋼片を束として下工程に送る
    ことを特徴とする請求項3に記載の仕分条件の決定支援装置。
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