JP2017201761A - 高周波ノイズ対策回路 - Google Patents

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博也 上山
Hiroya Kamiyama
博也 上山
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Abstract

【課題】複雑な製造工程を必要としないノイズ対策部品を用いて高周波ノイズの伝導及び反射を抑制することが可能な高周波ノイズ対策回路を提供する。【解決手段】高周波ノイズ対策回路1は、IC11が電気的に接続される配線パターン30,31及びグランドパターン40,41を有する配線基板10と、直方体形状の本体部21と一対の外部電極22,23とを有するチップ部品20と、を備え、本体部21は、フェライトのみで形成され、一対の端面(外部電極22,23が設けられる面)間の距離が一対の主面間の距離よりも長くかつ一対の側面間の距離よりも長くなるように設定され、一方の外部電極22が配線パターン30,31に電気的に接続され、他方の外部電極23がグランドパターン40,41に電気的に接続されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、高周波ノイズ対策回路に関する。
近年、例えば、スマートフォンに代表される携帯端末などの電子機器では、高性能化、多機能化に伴い、低電圧・大電流による高速駆動化が進んでいる。高速駆動化に伴い、ICなどの電子部品では、スイッチング素子による高速のスイッチングなどにより高周波ノイズが発生する。
ノイズ対策部品としては、例えば、コンデンサ、インダクタが用いられる。非特許文献1には、誘電体層を挟んで上下面に一対の電極が設けられた単層マイクロチップコンデンサが開示されている。この構造のコンデンサの場合、一対の電極間の距離が短くなるので、十分な寄生インダクタンスが得られない。そのため、このコンデンサでは、所望の高い共振周波数が得られず、高周波数帯においてノイズの伝導を十分に抑制することができない。
高周波数帯にも対応したノイズ対策部品として、例えば、特許文献1には、コイル導体パターンが表面に設けられた複数の高透磁率磁性体シートが積層された高透磁率コイル部と、コイル導体パターンが表面に設けられた複数の低透磁率磁性体シートが積層された低透磁率コイル部と、一対の外部電極とを備える積層型インダクタが開示されている。さらに、特許文献1には、この構造の積層型インダクタにおいて、高透磁率コイル部のコイル導体パターンのパターン幅が低透磁率コイル部のコイル導体パターンのパターン幅よりも大きくなるように構成することが開示されている。
特開2002−208515号公報
株式会社村田製作所、単層マイクロチップコンデンサ、[online]、[平成28年4月20日検索]、インターネット<URL:http://www.murata.com/ja-jp/products/capacitor/slmc>
しかしながら、特許文献2に開示の積層型インダクタを製造する場合、複数の磁性体シート材料を用いて透磁率の異なるコイル部を形成し、この各コイル部のコイル導体パターンを電気的に接続しなければならないので、製造工程が複雑となる。また、特許文献2に開示の積層型インダクタでは、コイル導体パターン間やコイル導体パターンと外部電極との間で浮遊容量が発生する。特に、この積層型インダクタは、急峻なインピーダンス特性を得るために、高透磁率コイル部のコイル導体パターンのパターン幅を低透磁率コイル部のコイル導体パターンのパターン幅よりも大きくすることで、高透磁率コイル部のコイル導体パターン間の浮遊容量が大きくなるように構成している。この浮遊容量により、ノイズに対する高周波特性が低下するおそれがある。そのため、所望の高周波数帯(例えば、数10GHz以上の周波数帯)のノイズの伝導を抑制することができないおそれがある。
また、インダクタなどのノイズ対策部品を配線パターンに対して直列に設けてノイズ対策を行う場合、ノイズ対策部品でノイズを略全反射させることで、ノイズの伝導を抑制する。しかしながら、この反射されたノイズは、二次的に放射され、周辺の部品に対して悪影響を及ぼす。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、複雑な製造工程を必要としないノイズ対策部品を用いて高周波ノイズの伝導及び反射を抑制することが可能な高周波ノイズ対策回路を提供することを目的とする。
本発明に係る高周波ノイズ対策回路は、集積回路が電気的に接続される配線パターン及びグランドパターンを有する配線基板と、対向する一対の主面と一対の主面に交わる対向する一対の側面と一対の主面かつ一対の側面に交わる対向する一対の端面とからなる直方体形状の本体部と、少なくとも端面に設けられる一対の外部電極と、を有するチップ部品と、を備え、本体部は、フェライトのみで形成され、一対の端面間の距離が一対の主面間の距離よりも長くかつ一対の側面間の距離よりも長くなるように設定され、一対の外部電極のうちの一方の外部電極は、配線パターンに電気的に接続され、一対の外部電極のうちの他方の外部電極は、グランドパターンに電気的に接続されることを特徴とする。
本発明に係る高周波ノイズ対策回路では、配線パターンにチップ部品の一方の外部電極が接続されると共にグランドパターンにチップ部品の他方の外部電極が接続されているので、集積回路が接続された配線パターンとグランドパターンとの間に、一対の外部電極間に発生する浮遊(寄生)容量と本体部(フェライト)の持つ寄生インダクタンスの直列回路が形成される。特に、このチップ部品の一対の端面間(一対の外部電極間)の距離が長いので、容量が小さくなり、この容量とインダクタンスの直列回路の共振周波数が高くなる。これにより、この高い周波数帯において、集積回路から配線パターンを流れてきたノイズがグランドパターンに流れ、配線パターンにおけるノイズの伝導を抑制することができる。また、本発明に係る高周波ノイズ対策回路では、配線パターンに対してチップ部品が並列に設けられているので、配線パターンを流れてきたノイズがチップ部品で反射するのを抑制することができる。また、本発明に係る高周波ノイズ対策回路では、内部電極を有さない本体部に一対の外部電極を設けたチップ部品をノイズ対策部品として用いているので、ノイズ対策部品を製造する際に複雑な製造工程を必要としない。このように、本発明に係る高周波ノイズ対策回路によれば、複雑な製造工程を必要としないノイズ対策部品を用いて高周波ノイズの伝導及び反射を抑制することが可能となり、高周波ノイズを低減することができる。
本発明に係る高周波ノイズ対策回路では、フェライトは、ニッケル、銅及び亜鉛を含むフェライトであることが好ましい。このようなフェライトを用いることで、高い共振周波数を得ることできる。
本発明に係る高周波ノイズ対策回路では、チップ部品は、浮遊容量と寄生インダクタンスからなるLC直列回路の共振周波数が40GHz以上になるように構成されることが好ましい。このようにすることで、所望の高い共振周波数を得ることができ、40GH以上の高周波ノイズの伝導を抑制することができる。
本発明によれば、複雑な製造工程を必要としないノイズ対策部品を用いて高周波ノイズの伝導及び反射を抑制することが可能となる。
実施形態に係る高周波ノイズ対策回路の構成を示す平面図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 実施形態に係るチップ部品を示す図であり、(a)が平面図であり、(b)が側面図であり、(c)が図(a)のIII−III線に沿った断面図である。 実施形態に係る高周波ノイズ対策回路の等価回路を示す図である。 透過特性及び反射特性を測定する際の構成を模式的に示す図である。 配線パターンを伝導するノイズに対する透過特性の一例を示す図である。 配線パターンを伝導するノイズに対する反射特性の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1及び図2を参照して、実施形態に係る高周波ノイズ対策回路1について説明する。図1は、実施形態に係る高周波ノイズ対策回路1の構成を示す平面図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。
高周波ノイズ対策回路1は、超高周波数帯のノイズの伝導及び反射を抑制する回路である。本実施形態では、高周波ノイズ対策回路1での対策対象のノイズの周波数帯を40GHz以上の超高周波数帯とする。このような超高周波数帯は、例えば、放送事業(例えば、テレビジョン放送)、電波天文(例えば、気象レーダ)、公共機関の画像伝送、アマチュア無線で用いられており、また、移動体通信のアクセスポイント(例えば、無線LANのアクセスポイント)で用いられる予定である。このような超高周波数帯のノイズ対策は、例えば、この超高周波数帯を用いた任意の通信に対する妨害を阻止するために有効である。
高周波ノイズ対策回路1は、配線基板10に構成される。配線基板10の実装面10a(例えば、上面又は下面)には、IC11(特許請求の範囲に記載の集積回路に相当)、チップ部品20,20などの電子部品が表面実装されている。配線基板10の実装面10aには、配線パターン30,31及びグランドパターン40,41が設けられている。なお、図1、図2には配線基板10に実装されたIC11とチップ部品20のみを示しているが、配線基板10に実装された他の電子部品については図示を省略している。また、図1、図2には配線基板10に設けられたパターン30,31,40,41のみを示しているが、配線基板10に設けられた他のパターンについては図示を省略している。
IC11は、配線基板10の実装面10aに実装されている。IC11は、配線パターン30,31に電気的に接続されている。また、IC11は、グランドパターン40,41に電気的に接続されている。IC11は、例えば、CPU、ベースバンドIC、PMIC(パワーマネージメントIC(電源を作るIC))、メモリである。IC11では、例えば、スイッチング素子で高速スイッチングを行うことで、超高周波数帯のノイズを発生する。したがって、IC11が接続される配線パターン30,31には、IC11で発生した超高周波数帯のノイズ(電流)が流れる。なお、IC11では、例えば、2本の配線パターン30,31を用いた差動伝送によって電気信号を高速伝送する。この電気信号の伝送先としては、例えば、電気信号を光信号に変換する回路である。
チップ部品20は、配線基板10の実装面10aに実装されている。特に、チップ部品20は、実装面10aにおける配線パターン30とグランドパターン40との間及び配線パターン31とグランドパターン41との間にそれぞれ電気的に接続されている。チップ部品20は、高周波ノイズ対策部品である。このチップ部品20の構造を図3を参照して説明する。図3は、実施形態に係るチップ部品20を示す図であり、(a)が平面図であり、(b)が側面図であり、(c)が図(a)のIII−III線に沿った断面図である。
チップ部品20は、本体部21と、一対の外部電極22,23と、を有している。チップ部品20は、略直方体形状である。チップ部品20のサイズ(図3に示すL(長さ)×W(幅)×T(高さ))は、例えば、1.0mm×0.5mm×0.5mmである。
本体部21は、一対の主面21a,21bと、一対の側面21c,21dと、一対の端面21e,21fとからなる直方体形状である。一対の主面21a,21bは、互いに対向している。主面21a,21bは、チップ部品20が配線基板10の実装面10aに実装された場合に実装面10aと略平行になる面である。一対の側面21c,21dは、互いに対向している。一対の側面21c,21dは、一対の主面21a,21b間に配置され、主面21a,21bに直交する。一対の端面21e,21fは、互いに対向している。一対の端面21e,21fは、一対の主面21a,21b間かつ一対の側面21c,21d間に配置され、主面21a,21bかつ側面21c,21dに直交する。
本体部21は、フェライト材料のみで形成されている。したがって、本体部21は、内部電極を有さない。フェライトは、酸化鉄を主成分とし、磁性を示すセラミックスであり、磁性体の一種である。本体部21に用いるフェライトとしては、例えば、ニッケル、銅及び亜鉛を含むフェライトである。
一対の外部電極22,23は、本体部21に設けられている。特に、一方の外部電極22は、本体部21の一方の端面21e全体を覆うように設けられている。他方の外部電極23は、本体部21の他方の端面21f全体を覆うように設けられている。したがって、一対の外部電極22,23は、本体部21を挟んで対向している。外部電極22,23は、本体部21の端面21e,21fだけでなく、本体部21の側面21c,21dの一部及び主面21a,21bの一部まで設けられている。外部電極22,23は、例えば、Cu電極と、Cu電極を覆うように形成されたメッキ層(例えば、ニッケルメッキ層とこのニッケルメッキ層を覆うスズメッキ層)と、を有している。
特に、チップ部品20の本体部21は、一方の端面21eと他方の端面21fとの間の距離が一方の主面21aと他方の主面21bとの間の距離よりも長くかつ一方の側面21cと他方の側面21dとの間の距離よりも長くなるように設定されている。これにより、チップ部品20では、一方の外部電極22と他方の外部電極23との間の距離が長くなる。
配線パターン30,31は、配線基板10の実装面10aに設けられている。配線パターン30,31は、例えば、電源パターン、信号パターンである。配線パターン30,31には、IC11が電気的に接続されている。グランドパターン40,41は、配線基板10の実装面10aに設けられている。グランドパターン40,41には、IC11が電気的に接続されている。配線パターン30,31、グランドパターン40,41は、例えば、銅箔などからなるプリント配線パターンである。
配線パターン30には、チップ部品20の一方の外部電極22が電気的に接続されている。グランドパターン40には、このチップ部品20の他方の外部電極23が電気的に接続されている。これにより、チップ部品20が、IC11が接続された配線パターン30とグランドパターン40との間に接続(シャント接続)される。
配線パターン31には、チップ部品20の一方の外部電極22が電気的に接続されている。グランドパターン41には、このチップ部品20の他方の外部電極23が電気的に接続されている。これにより、チップ部品20が、ICが接続された配線パターン31とグランドパターン41との間に接続される。
このように各チップ部品20が接続されることで、配線パターン30,31に接続される一方の外部電極22とグランドパターン40,41に接続される他方の外部電極23との間に浮遊容量(寄生容量)が発生する。また、チップ部品20の本体部21(フェライト)は、寄生インダクタンス(浮遊インダクタンス)を持っている。したがって、高周波ノイズ対策回路1では、図4の等価回路で示すように、IC11が接続された配線パターン30とグランドパターン40との間及び配線パターン31とグランドパターン41との間に、容量(C)とインダクタンス(L)の直列回路がそれぞれ形成される。
特に、チップ部品20は、一対の端面21e,21f間の距離が一対の側面21c,21d間の距離及び一対の主面21a,21b間の距離に比べて長い。そのため、一対の外部電極22,23間の距離が長くなるので、浮遊容量が小さくなる。また、チップ部品20は、一対の側面21c,21d間の距離及び一対の主面21a,21b間の距離が一対の端面21e,21f間の距離に比べて短い。そのため、端面21e,21fの面積(外部電極22,23の面積(大きさ))が小さくなるので、浮遊容量が小さくなる。また、本体部21(フェライト)が持つ寄生インダクタンスは、微小値である。これらにより、高周波ノイズ対策回路1では、配線パターン30,31とグランドパターン40,41との間に接続されたチップ部品20によるLC直列回路の共振点を高周波化することができる。
このLC直列回路(共振回路)の共振周波数は、例えば、40GHz以上の任意の周波数である。この共振周波数は、一対の外部電極22,23間の距離(一対の端面21e,21f間の距離)、外部電極22,23の大きさ、本体部21に用いるフェライトの種類などによって調整される。例えば、一対の外部電極22,23間の距離を長くしたり、外部電極22,23の大きさを小さくしたりすることで、浮遊容量が小さくなるので、共振周波数を高くすることができる。したがって、チップ部品20は、40GHz以上の所望の共振周波数が得られるように、一対の外部電極22,23間の距離や外部電極22,23の大きさが設定されたり、本体部21に用いるフェライト材料が選択されている。
この高周波ノイズ対策回路1での作用について説明する。IC11で高周波ノイズが発生すると、この高周波ノイズ(電流)が配線パターン30,31を流れる。この配線パターン30,31とグランドパターン40,41との間にチップ部品20が接続されているので、このチップ部品20での(浮遊)容量とインダクタンスに応じた超高周波数において共振する。これにより、この共振周波数を中心とする超高周波数帯において、IC11から配線パターン30,31を流れてきた高周波ノイズがチップ部品20を介してグランドパターン40,41に流れ、配線パターン30,31から高周波ノイズが除去される(高周波ノイズがフィルタリングされる)。これにより、配線パターン30,31におけるチップ部品20よりも下流側への高周波ノイズの伝導が抑制される。
また、チップ部品20は、配線パターン30,31に対して並列に設けられている。そのため、従来のノイズ対策回路においてノイズ対策部品が配線パターンに対して直列に設けられる場合に比べて、IC11から配線パターン30,31を流れてきた高周波ノイズがチップ部品20で反射され難い。これにより、配線パターン30,31を流れてきた高周波ノイズのチップ部品20での反射が抑制される。
図5〜図7を参照して、上述した構成のチップ部品20を接続した場合の配線パターンを伝導するノイズに対する周波数特性(透過特性、反射特性)の一例を説明する。図5は、透過特性及び反射特性を測定する際の構成を模式的に示す図である。図6は、配線パターンを伝導するノイズに対する透過特性の一例を示す図である。図7は、配線パターンを伝導するノイズに対する反射特性の一例を示す図である。
図5に示すように、この測定に用いた配線基板12の実装面12aには、配線パターン32とグランド42(ランド)が設けられている。この実装面12aには、実施形態に係るチップ部品20が実装されている。チップ部品20の一方の外部電極22が配線パターン32に接続され、他方の外部電極23がグランド42に接続されている。この例では、チップ部品20の本体部21は、ニッケル、銅及び亜鉛を含むフェライトで形成されている。透過や反射の周波数特性の測定には、ネットワークアナライザ50を用いた。このネットワークアナライザ50には、配線パターン32の一端と他端が接続される。
まず、図6を参照して、配線パターン32を伝導するノイズに対する透過特性の一例を説明する。図6では、横軸が周波数(GHz)であり、縦軸がS21(dB)である。このS21(透過係数)は、チップ部品20の上流側から下流側へのノイズ(電流)の透過特性を示し、値が小さいほどノイズが透過し難いことを示す。図6では、実線Pで示すグラフがチップ部品20を接続した場合の透過特性を示している。チップ部品20を実装した場合、この例では、透過特性Pで示すように、46GHzで共振が発生している。この共振周波数を中心とした超高周波数帯においてS21が小さくなっており、この超高周波数帯のノイズを透過し難い。
次に、図7を参照して、配線パターン32を伝導するノイズに対する反射特性の一例を説明する。図7では、横軸が周波数(GHz)であり、縦軸がS11(dB)である。このS11(反射係数)は、チップ部品20でのノイズ(電流)の反射特性を示し、値が小さいほどノイズが反射し難いことを示す。図7では、実線R1で示すグラフがチップ部品20を接続した場合の反射特性を示している。この例では、反射特性R1で示すように、40GHz以上の周波数帯でもS11が小さくなっており、この超高周波数帯のノイズを反射し難い。
なお、図7には、破線R2のグラフによりノイズ対策部品(例えば、インダクタ)を配線パターン32に対して直列に設けた場合の反射特性を示している。この場合、反射特性R2で示すように、S11が大きく(略0dB)、ノイズ対策部品でノイズを略全反射している。この略全反射によってノイズ対策部品よりも下流側へのノイズの伝導が抑制されるが、ノイズ対策部品で反射されたノイズが二次的に放射されることになる。
この透過特性及び反射特性からも判るように、チップ部品20を配線パターン30,31とグランドパターン40,41との間に接続した場合、40GHz以上の超高周波数帯のノイズを透過し難くかつ反射し難い。そのため、超高周波数帯において、配線パターン30,31におけるチップ部品20よりも下流側へのノイズの伝導を抑制することができる。また、配線パターン30,31におけるチップ部品20よりも上流側へのノイズの反射を抑制することができる。これにより、ノイズの二次的な放射が抑制されるので、ノイズがIC11に戻るのを抑制することができる。
実施形態に係る高周波ノイズ対策回路1によれば、フェライトからなるチップ部品20を配線パターン30,31とグランドパターン40,41との間に接続することにより、IC11から配線パターン30,31を流れる超高周波数帯のノイズの伝導及び反射を抑制することができ、超高周波数帯のノイズを低減することができる。
実施形態に係る高周波ノイズ対策回路1によれば、内部電極を有さない本体部21に一対の外部電極22,23を設けたチップ部品20をノイズ対策部品として用いているので、このノイズ対策部品(チップ部品20)を製造する際に複雑な製造工程を必要とせず、ノイズ対策部品を効率良く製造することができる。
実施形態に係る高周波ノイズ対策回路1によれば、チップ部品20(本体部21)にニッケル、銅及び亜鉛を含むフェライトを用いることにより、LC直列回路の高い共振周波数を得ることでき、超高周波数帯のノイズの伝導を抑制することができる。
実施形態に係る高周波ノイズ対策回路1によれば、チップ部品20において一対の外部電極22,23間の距離(一対の端面21e,21f間の距離)、外部電極22,23の大きさ(面積)、本体部21に用いるフェライトの種類などで変えることでLC直列回路の共振周波数を調整することにより、所望の高い共振周波数を得ることができ、40GHz以上の所望の超高周波数帯のノイズの伝導を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態ではニッケル、銅及び亜鉛を含むフェライトを用いてチップ部品20の本体部21を形成する例を示したが、マンガン亜鉛系のフェライト、ニッケル亜鉛系のフェライトなどの他のフェライトを用いてもよい。フェライトの種類を変えることで本体部21の持つインダクタンスなどを調整することができ、LC直列回路の共振周波数を調整することができる。
上記実施形態ではIC11の実装面10a(例えば、基板の上面)と同じ面にチップ部品20を実装する構成としたが、IC11の実装面10aと異なる面(例えば、基板の下面)にチップ部品20を実装する場合にも適用できる。また、上記実施形態ではIC11の実装面10a(基板の表面)に配線パターン30,31及びグランドパターン40,41が設けられているが、IC11の実装面10aと異なる基板の内部などに配線パターン30,31又は/及びグランドパターン40,41が設けられている場合にも適用できる。
上記実施形態ではIC11が接続される配線パターン30,31とグランドパターン40,41との間に高周波ノイズ対策部品であるチップ部品20を1個ずつ設ける構成としたが、チップ部品20を複数個設けてもよい。
1 高周波ノイズ対策回路
10 配線基板
10a 実装面
11 IC(集積回路)
20 チップ部品
21 本体部
21a,21b 主面
21c,21d 側面
21e,21f 端面
22,23 外部電極
30,31 配線パターン
40,41 グランドパターン

Claims (3)

  1. 集積回路が電気的に接続される配線パターン及びグランドパターンを有する配線基板と、
    対向する一対の主面と前記一対の主面に交わる対向する一対の側面と前記一対の主面かつ前記一対の側面に交わる対向する一対の端面とからなる直方体形状の本体部と、少なくとも前記端面に設けられる一対の外部電極と、を有するチップ部品と、
    を備え、
    前記本体部は、フェライトのみで形成され、前記一対の端面間の距離が前記一対の主面間の距離よりも長くかつ前記一対の側面間の距離よりも長くなるように設定され、
    前記一対の外部電極のうちの一方の外部電極は、前記配線パターンに電気的に接続され、
    前記一対の外部電極のうちの他方の外部電極は、前記グランドパターンに電気的に接続されることを特徴とする高周波ノイズ対策回路。
  2. 前記フェライトは、ニッケル、銅及び亜鉛を含むフェライトであることを特徴とする請求項1に記載の高周波ノイズ対策回路。
  3. 前記チップ部品は、浮遊容量と寄生インダクタンスからなるLC直列回路の共振周波数が40GHz以上になるように構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高周波ノイズ対策回路。
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