JP2015186011A - コイル素子および通信端末装置 - Google Patents

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邦明 用水
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Abstract

【課題】積層方向の厚みが大きくなるのを抑制しつつ、金属体が近接して配置される場合であってもコイルの電気的特性が所望の特性からずれてしまうのを抑制することができるコイル素子を提供する。【解決手段】コイル素子80は、複数の絶縁層82を積層した積層体と、複数の絶縁層のうちのいずれかの絶縁層82a,82bの主表面83a,83bに設けられ、複数の絶縁層82の積層方向に直交する方向を巻回軸とするコイルの一部を構成するコイル導体パターン84a,84bと、コイル導体パターン84a,84bと同一層で、積層方向から見た場合にコイルを囲むように設けられた枠状導体パターン87と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、コイル素子および通信端末装置に関する。
リーダライタとRFID(Radio Frequency Identification)タグとを非接触方式で通信させ、リーダライタとRFIDタグとの間で情報を伝達するRFIDシステムや、二つの通信装置が近距離で通信する近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)システムが知られている。
携帯電話等の通信端末装置にRFIDシステムや近距離無線通信システムが導入され、通信端末装置がRFIDタグやリーダライタとして利用されたり、近距離無線通信の端末として利用されたりすることがある。
RFIDシステムや近距離無線通信システムを用いて通信するために、通信端末装置にコイルを含むアンテナが設けられる。このようなアンテナが開示された文献として、たとえば特開2007−19891号公報(特許文献1)が挙げられる。
特許文献1に開示のアンテナは、コイルを形成するコイル導体パターンが設けられた複数の磁性体層と、磁性体層に対向する第1絶縁層と、主面の略全域にベタ膜状の導体層が設けられた第2絶縁層とが積層されて形成される。第2絶縁層は、第1絶縁層から見て磁性体層が位置する側とは反対側において、第1絶縁層と対向するように配置される。
上記特許文献1の構成では、コイルが金属物に近接して配置される場合であっても、ベタ膜状の導体層がシールドとして機能することにより、アンテナ特性が所望の特性からずれてしまうのを抑制することができる。
特開2007−19891号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成にあっては、コイルを形成するコイル導体パターンが設けられた複数の磁性体層とは別に、ベタ膜状の導体層が形成された第2絶縁層が設けられるため、アンテナの積層方向の厚みが大きくなるという問題点がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、積層方向の厚みが大きくなるのを抑制しつつ、金属体が近接して配置される場合であってもコイルの電気的特性が所望の特性からずれてしまうのを抑制することができるコイル素子および通信端末装置を提供することにある。
本発明に基づくコイル素子は、複数の絶縁層を積層した積層体と、上記複数の絶縁層のうちのいずれかの絶縁層の主表面に設けられ、上記複数の絶縁層の積層方向に直交する方向を巻回軸とするコイルの一部を構成するコイル導体パターンと、上記コイル導体パターンと同一層で、上記積層方向から見た場合に上記コイルを囲むように設けられた枠状導体パターンと、を備える。
上記本発明に基づくコイル素子にあっては、上記枠状導体パターンは、上記コイル導体パターンが設けられた上記絶縁層の主表面に設けられていることが好ましい。
上記本発明に基づくコイル素子にあっては、上記絶縁層の主表面には、複数の上記コイル導体パターンが設けられていることが好ましい。この場合には、上記枠状導体パターンは、上記複数のコイル導体パターンの外側を取り囲む外周部と、上記複数のコイル導体パターンのいずれか2つの間の隙間を通り、上記外周部により囲まれる領域を分離する分離部とを含むことが好ましい。
上記本発明に基づくコイル素子にあっては、上記枠状導体パターンの外周長をAとし、使用周波数をfとし、光速をcとした場合に、A<c/fの関係を満たすように上記枠状導体パターンが形成されていることが好ましい。
本発明に基づく通信端末装置は、上記コイル素子と、上記積層方向から見た場合に上記コイル素子に重なるように設けられた金属体とを備え、上記枠状導体パターンは、上記コイル導体パターンが設けられた複数の上記絶縁層の主表面のうち、上記金属体に最も近い主表面に設けられている。
本発明によれば、積層方向の厚みが大きくなるのを抑制しつつ、金属体が近接して配置される場合であってもコイルの電気的特性が所望の特性からずれてしまうのを抑制することができるコイル素子および通信端末装置を提供することができる。
実施の形態1に係る通信端末装置の構成を示す模式図である。 実施の形態1に係るコイル素子を含む給電回路の構成を示す回路図である。 実施の形態1に係るコイル素子の中央部における長手方向に沿った概略断面図である。 図1に示す平板導体の近傍に配置されたコイル素子の分解斜視図である。 実施の形態1に係る枠状導体パターンの外周長を説明するための図である。 比較例におけるコイル素子に含まれる枠状導体パターンに流れる電流を示す図である。 実施の形態1に係るコイル素子に含まれる枠状導体パターンに流れる電流を示す図である。 実施の形態2に係る通信端末装置に具備される配線基板とコイル素子を示す図である。 図8に示す配線基板の近傍に配置されたコイル素子の分解斜視図である。 実施の形態3に係る通信端末装置の構成を示す概略図である。 平面導体とバッテリーパックとの間に配置されたコイル素子の分解斜視図である。 実施の形態4に係るコイル素子の分解斜視図である。 図12に示す分離部によって枠状導体パターンが分割されることにより形成された複数の枠状導体パターンの外周長を説明するための図である。 図13に示す複数の枠状導体パターンに流れる電流を示す図である。 実施の形態5に係るコイル素子の分解斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る通信端末装置の構成を示す模式図である。図1においては、通信端末装置の筐体カバーを外した状態を示している。図2は、本実施の形態に係るコイル素子を含む給電回路の構成を示す回路図である。図1および図2を参照して、本実施の形態に係る通信端末装置1について説明する。
図1に示すように、通信端末装置1は、筐体カバー10、筐体20、配線基板31,32、アンテナ3A,3B、バッテリーパック40、カメラモジュール50、集積回路70、コイル素子80を備える。
筐体カバー10は、金属体としての平面導体11、円形状の開口部12を含む。平面導体11は、矩形形状を有し、バッテリーパック40および配線基板31に対向するように設けられている。平面導体11は、アンテナ3A,3Bと重ならないように設けられている。平面導体11は、コイル素子80の近傍でコイル素子80の上方に位置する。開口部12は、カメラモジュール50に設けられたレンズ部が露出するように設けられている。
筐体カバー10および筐体20は、これらによって囲まれる収容空間内に、配線基板31,32、バッテリーパック40、カメラモジュール50、集積回路70、コイル素子80を収容する。
配線基板31および配線基板32は、バッテリーパック40の周囲に設けられている。配線基板31および配線基板32は、ケーブル33によって接続されている。配線基板31およびカメラモジュール50はケーブル51によって接続されている。配線基板31には、アンテナ3A、接合導体61,62、集積回路70、コイル素子80および各種の電子部品等が設けられている。配線基板32には、アンテナ3Bおよび各種の電子部品等が設けられている。接合導体61,62は、筐体カバー10が筐体20に設置された状態において、平面導体11に接触する。
アンテナ3Aおよびアンテナ3Bには給電部(不図示)から電流が流れる。平面導体11には、接合導体61,62を介して給電部(不図示)から電流が流れる。これにより、アンテナ3A,3Bおよび平面導体11は、通信端末装置1の通信用のメインアンテナとして機能する。
図2に示すように、集積回路70にはコンデンサおよびコイル素子80が並列接続される。これにより、給電回路90が構成される。なお、図1では、コンデンサは省略されている。ここで、コイル素子80のインダクタンス値をL1とし、コンデンサ71の容量値をC1とすると、この並列共振回路の共振周波数は、実質的にL1、C1により決まる。なお、図2には、コイル素子の抵抗成分R1も示している。また、必要に応じて、コイル素子80と集積回路70の間には整合回路が接続される場合もある。
図3は、本実施の形態に係るコイル素子の中央部における長手方向に沿った概略断面図である。図4は、図1に示す平板導体の近傍に配置されたコイル素子の分解斜視図である。図3および図4を参照して、本実施の形態に係るコイル素子について説明する。
図3および図4に示すように、コイル素子80は、積層体81、コイル86、枠状導体パターン87および外部電極84c1,84c2を備える。積層体81は、複数の絶縁層82を所定の積層方向(Z軸方向)に積層したものである。なお、絶縁層82の数は、適宜選択することができる。
絶縁層82は、たとえば熱可塑性樹脂であるLCP(液晶ポリマー)からなるものである。低誘電率のLCPを用いることにより後述する枠状導体パターン87との間での容量形成を抑制することができる。なお、絶縁層82の材料としては、LCPの他に、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PPS(ポニフェニレンスルファイド)、PI(ポリイミド)などであってもよい。
コイル86は、複数のコイル導体パターン84a,84b、複数の層間接続導体85を含む。コイル86は、積層方向に直交する方向(X軸方向)を巻回軸として形成される。コイル86は、複数の絶縁層のうちのいずれかの絶縁層の主表面に設けられた主表面に設けられたコイル導体パターンを積層方向に電気的に接続することにより形成される。具体的には、コイル86は、4つの絶縁層82のうち少なくとも2つの絶縁層82a,82bの主表面83a,83bに設けられた複数のコイル導体パターン84a,84bの各々を積層方向に電気的に接続することにより形成される。コイル86のターン数は所望のインダクタンス値に応じて適宜選択することができる。
コイル導体パターン84a,84bは、導体箔からなる平面導体である。コイル導体パターン84a,84bは、コイル86の一部を構成する。複数のコイル導体パターン84aは、たとえば絶縁層82の短手方向(Y軸方向)に延在するように設けられている。複数のコイル導体パターン84aは、絶縁層82の長手方向(X軸方向)、すなわち、巻回軸が延在する方向に沿って互いに離間して設けられている。
コイル導体パターン84bは、X軸正方向に向かうにつれて、Y軸負方向に向かうように傾斜して設けられている。積層方向から見た場合に、コイル導体パターン84bの後端部(Y軸正方向側の端部)は、隣り合う2つのコイル導体パターン84aにおける一方のコイル導体パターン84aの後端部(Y軸正方向側の端部)に重なり、コイル導体パターン84bの前端部(Y軸負方向側の端部)は、上記隣り合う2つのコイル導体パターン84aにおける他方のコイル導体パターン84aの前端部(Y軸負方向側の端部)に重なる。
積層方向から見た場合に、互いに重なり合うコイル導体パターン84bの後端部とコイル導体パターン84aの後端部とは、図4の破線で示すように、積層方向に連結された複数の層間接続導体85によって電気的に接続される。また、積層方向から見た場合に、互いに重なり合うコイル導体パターン84bの前端部とコイル導体パターン84aの前端部とは、図4の破線で示すように、積層方向に連結された複数の層間接続導体85によって電気的に接続される。
外部電極84c1,84c2は、筐体カバー10に設けられた平面導体11から最も離れた絶縁層82cの主表面83c上に設けられている。外部電極84c1は、積層方向に連結された複数の層間接続導体85によって、コイル86の一端側に電気的に接続される。外部電極84c2は、積層方向に連結された複数の層間接続導体85によって、コイル86の他端側に電気的に接続される。また、外部電極84c1および外部電極84c2を介して、コイル素子80および集積回路70が電気的に接続される。
枠状導体パターン87は、枠状形状を有する。枠状導体パターン87は、積層方向から見た場合に、コイル86を囲むように設けられている。枠状導体パターン87は、コイル導体パターンが設けられた絶縁層の主表面に設けられている。具体的には、枠状導体パターン87は、コイル導体パターン84a,84bが設けられた複数の絶縁層82a,82bのうち平面導体11に最も近い絶縁層82aの主表面83aに設けられている。枠状導体パターン87は、コイル導体パターン84aと同一層上に設けられている。すなわち、枠状導体パターン87は、コイル導体パターン84aと同じ高さ位置に設けられている。
枠状導体パターン87は、導体箔によって構成され、コイル導体パターン84aをパターニングする際に同時にパターニングされることが好ましい。なお、枠状導体パターン87は、絶縁層82aと異なる他の絶縁層に設けられていてもよい。この場合には、他の絶縁層の主表面に枠状導体パターン87を設ける。たとえば、枠状導体パターン87が形成された主表面と、コイル導体パターン84aが形成された絶縁層82aの主表面とを対向させて積層する。この場合にも、枠状導体パターン87は、コイル導体パターン84aと同一層で同じ高さ位置に設けられる。
このように構成されるコイル素子80は、積層方向から見た場合に平面導体11と重なるように設けられている。
図5は、本実施の形態に係る枠状導体パターンの外周長を説明するための図である。図5を参照して、枠状導体パターン87の外周長について説明する。
図5に示すように、枠状導体パターン87は、矩形の枠状に形成され、短手方向に延在する1対の辺部87a,87cおよび長手方向に延在する一対の辺部87b,87dを有する。枠状導体パターン87の外周長Aは、これら辺部87a,87b,87c,87dが有する長さL1,L2,L3,L4の総和である。なお、長さL1,L2,L3,L4は、それぞれ、辺部87a,87b,87c,87dの幅方向の中心における長さである。枠状導体パターン87は、その外周長をAとし、コイル86に印加される信号の周波数(使用周波数)をfとし、光速をcとした場合に、A<c/fの関係を満たすように設けられていることが好ましい。この理由について、図6および図7を用いて以下に説明する。
図6は、比較例におけるコイル素子に含まれる枠状導体パターンに流れる電流を示す図である。図6を参照して、比較例におけるコイル素子に含まれる枠状導体パターンに流れる電流について説明する。
比較例におけるコイル素子にあっては、外周長をAとし、使用周波数をfとし、光速をcとした場合に、A=c/fの関係を満たすように枠状導体パターンが設けられている。すなわち、枠状導体パターンの外周長Aは、使用する高周波の1波長と同一となる。
通信相手へのデータ送信時においては、上述の集積回路70(図1参照)は、コイル86およびコンデンサに高周波信号(高周波電流)が与えられる。この高周波電流によってコイル86は磁界を誘起する。
高周波は半波長毎に位相が反転するため、1波長の外周長を有する比較例の枠状導体パターンにおいては、コイルによって磁界が誘起された場合に、枠状導体パターンを時計回りで流れる電流I2と、反時計回りで流れる電流I1とが相殺される。このため、枠状導体パターンからは周囲の磁界の変化を打ち消す磁界が発生せず、シールド効果が弱くなる。
シールド効果が十分でない場合には、コイル体を通過する磁束が、コイル素子の上方に位置する平面導体を通過する。これにより、コイル素子と平面導体とが磁界結合し、平面導体内に渦電流が生じる。この結果、比較例におけるコイル素子にあっては、その電気的特性が所望の特性からずれてしまう。
図7は、実施の形態に係るコイル素子に含まれる枠状導体パターンに流れる電流を示す図である。図7を参照して、本実施の形態に係るコイル素子に含まれる枠状導体パターンに流れる電流について説明する。
本実施の形態に係るコイル素子80にあっては、外周長をAとし、使用周波数をfとし、光速をcとした場合に、A<c/fの関係を満たすように枠状導体パターン87が設けられている。すなわち、枠状導体パターンの外周長Aは、使用する高周波の1波長よりも短くなる。
この場合においては、コイルによって磁界が誘起された場合に、たとえば枠状導体パターンを時計回りで流れる電流I2よりも反時計回りで流れる電流I1の方が大きくなり、全体として反時計回りに電流が流れる。このように、本実施の形態においては、コイル86からの磁界によって枠状導体パターン87には誘導電流が誘起される。この誘導電流による二次的な磁界はコイル86からの磁界を打ち消すように発生する。これにより、コイル素子80と平面導体11との磁界結合を抑制することができる。この結果、本実施の形態に係るコイル素子80にあっては、その電気的特性が所望の特性からずれてしまうことを抑制することができる。なお、A>c/fの場合には、外周長Aが大きくなるため、枠状導体パターンが大きくなり、コイル素子が大型化してしまう。
以上のように、枠状導体パターン87を設けることにより、コイル素子80と平面導体11との磁界結合を抑制することができる。これにより、コイル素子80の電気的特性が所望の特性からずれてしまうことを抑制することができる。
また、枠状導体パターン87とコイル導体パターン84aとを同一の絶縁層に設けることにより、別途枠状導体パターン87のみを設けたものを準備する必要がなくなるため、積層方向の厚みが大きくなることを抑制しつつ、製造コストを削減することもできる。
また、本実施の形態においては、絶縁層の積層方向から見た場合に、コイル導体パターン84aと枠状導体パターン87とが重ならず、複数のコイル導体パターン84aの外側を囲むように枠状導体パターン87を設けることにより、枠状導体パターン87とコイル導体パターン84aとの間に容量が形成されることを抑制することができる。
さらに、枠状導体パターン87を設けることにより、コイル素子80からの磁界がコイル素子80周辺に位置する電子部品とも結合しにくくなる。これにより、周辺電子部品の電気的特性が所望の特性からずれることを抑制することもできる。
(実施の形態2)
図8は、本実施の形態に係る通信端末装置に具備される配線基板とコイル素子を示す図である。図8を参照して、本実施の形態に係る通信端末装置1Aについて説明する。
図8に示すように、本実施の形態に係る通信端末装置1Aは、実施の形態1に係る通信端末装置1と比較した場合に、金属体としての平面導体が配線基板31に実装されたグランド電極36である点が相違し、これに伴ってコイル素子80Aの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
グランド電極36は、配線基板31の主面の法線方向から見た場合に、アンテナ3A,3B(図1参照)に重ならないように広範囲に亘って配線基板31の主面に設けられている。コイル素子80Aの外部電極84c1,84c2は、グランド電極36から分離されたランド35A,35Bにはんだ等の接合部材を用いて接続される。グランド電極36の少なくとも一部は、積層方向から見た場合にコイル素子80Aに重なるように設けられている。
図9は、図8に示す配線基板の近傍に配置されたコイル素子の分解斜視図である。図9を参照して、本実施の形態に係るコイル素子80Aについて説明する。
図9に示すように、コイル素子80Aは、実施の形態1に係るコイル素子80と比較した場合に、枠状導体パターン87が設けられている位置が相違する。その他の構成は、ほぼ同様である。
本実施の形態においては、コイル素子80Aは、金属体としてのグランド電極36の上方に位置する。枠状導体パターン87は、コイル導体パターン84a,84bが設けられた複数の絶縁層82a,82bの主表面83a,83bのうちグランド電極36に最も近い絶縁層82bの主表面83bに設けられている。
このような構成を有することにより、本実施の形態においても、積層方向の厚みが増加することを抑制しつつ、コイル素子80Aとグランド電極36とが磁界結合することを抑制することができる。このため、本実施の形態においても、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
図10は、本実施の形態に係る通信端末装置の構成を示す概略図である。図10を参照して、本実施の形態に係る通信端末装置1Bについて説明する。
図10に示すように、通信端末装置1Bは、実施の形態1に係る通信端末装置1と比較した場合に、バッテリーパック40、配線基板31,32の配置が相違する。その他の構成は、ほぼ同様である。
配線基板31,32は、配線基板31,32の主面の法線方向に所定の間隔を空けて重なるように配置されている。バッテリーパック40は、配線基板32上に配置され、かつ、配線基板31と配線基板32との間に配置される。バッテリーパック40の上方に位置するように、コイル素子80Bが配線基板31に設けられている。なお、コイル素子80Bの上方には、平面導体11(図11参照)が配置される。このように、絶縁層の積層方向から見た場合にコイル素子80Bに重なるようにバッテリーパック40および平面導体11が設けられている。
図11は、平面導体とバッテリーパックとの間に配置されたコイル素子の分解斜視図である。図11を参照して、本実施の形態に係るコイル素子80Bについて説明する。
図11に示すように、コイル素子80Bは、実施の形態1に係るコイル素子80と比較した場合に、複数の枠状の枠状導体パターン87A,87Bが設けられている点において相違する。その他の構成は、ほぼ同様である。
本実施の形態においては、コイル素子80Bは、金属体としての平面導体11およびバッテリーパック40との間に位置する。枠状導体パターン87Aは、コイル導体パターン84a,84bが設けられた複数の絶縁層82a,82bの主表面83a,83bのうち平面導体11に最も近い絶縁層82aの主表面83aに設けられている。枠状導体パターン87Bは、コイル導体パターン84a,84bが設けられた複数の絶縁層82a,82bの主表面83a,83bのうちバッテリーパック40に最も近い絶縁層82bの主表面83bに設けられている。
このような構成を有することにより、本実施の形態においても、積層方向の厚みが増加することを抑制しつつ、コイル素子80Bと、平面導体11およびグランド電極36とが磁界結合することを抑制することができる。このため、本実施の形態においても、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
(実施の形態4)
図12は、本実施の形態に係るコイル素子の分解斜視図である。図12を参照して、本実施の形態に係るコイル素子80Cについて説明する。
図12に示すように、コイル素子80Cは、実施の形態1に係るコイル素子80と比較した場合に、枠状導体パターン87Dの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
枠状導体パターン87は、複数のコイル導体パターン84a1〜84a4の外側を取り囲む外周部88と、複数のコイル導体パターン84a1〜84a4のいずれか2つの間の隙間を通り、外周部88により囲まれる領域を分離する分離部89とを含む。分離部89は、外周部88の一方の辺と他方の辺とを接続することによって複数のコイル導体パターン84a1〜84a4を2以上のコイル導体パターン群に隔てる。なお、コイル導体パターン群とは、複数のコイル導体パターンを含むもののみでなく、単数のコイル導体パターンのみを含むものも含まれる。
具体的には、分離部89は、たとえばコイル導体パターン84a3とコイル導体パターン84a4との間の隙間を通るように設けられている。分離部89は、外周部88の一方の辺と他方の辺とを接続することによって、複数のコイル導体パターン84a1〜84a4を、コイル導体パターン84a1〜84a3を含む第1コイル導体パターン群と、コイル導体パターン84a4を含む第2コイル導体パターン群とに分割する。
分離部89は、導体箔によって構成され、コイル導体パターン84a1〜84a4をパターニングする際に同時にパターニングされる。分離部89が形成されることにより、枠状導体パターン87は、複数の枠状導体パターン87C,87Dに分割される。
図13は、図12に示す分離部によって枠状導体パターンが分割されることにより形成された複数の枠状導体パターンの外周長を説明するための図である。図13を参照して、分離部89によって枠状導体パターンが分割されることにより形成された複数の枠状導体パターン87C,87Dの外周長について説明する。
図13に示すように、枠状導体パターン87Cは、絶縁層の短手方向に延在する辺部87aおよび分離部89、ならびに絶縁層の長手方向に延在する一対の辺部87b1,87d1を有する。枠状導体パターン87の外周長A1は、これら辺部87a,87b1,87d1および分離部89が有する長さL1,L5,L7,L6の総和である。
枠状導体パターン87Dは、絶縁層の短手方向に延在する分離部89および辺部87c、ならびに絶縁層の長手方向に延在する一対の辺部87b2,87d2を有する。枠状導体パターン87Dの外周長A2は、これら辺部87b2,87c,87d2および分離部89が有する長さL8,L3,L9,L6の総和である。
枠状導体パターン87の外周長Aは、これを構成する各辺部が有する長さL1,L2,L3,L4の総和である。各辺部の長さは、実施の形態1とほぼ同じであり、本実施の形態に係る枠状導体パターン87の外周長Aは、実施の形態1に係る枠状導体パターン87の外周長Aとほぼ同じである。
また、枠状導体パターン87Cの外周長A1および枠状導体パターン87Dの外周長A2は、枠状導体パターン87の外周長Aよりも短い。枠状導体パターン87Dの外周長A2は、枠状導体パターン87Cの外周長よりも短い。枠状導体パターン87Cの外周長A1は、使用される高周波の1波長(c(光速)/f(使用周波数))よりも短く、枠状導体パターン87Cの外周長A1および枠状導体パターン87Dの外周長A2もそれぞれ使用される高周波の1波長よりも短くなる。
図14は、図13に示す複数の枠状導体パターンに流れる電流を示す図である。図14を参照して、図13に示す複数の枠状導体パターンに流れる電流について説明する。
コイル86によって磁界が誘起された場合には、複数の枠状導体パターン87C,87Dのそれぞれにおいて、図14に示すように、たとえば反時計回りに電流I3,I5が流れ、時計回りに流れる電流I4,I6が流れる。
実施の形態1で説明したように、枠状導体パターン87Cの外周長A1および枠状導体パターン87Dの外周長A2が、使用される高周波の1波長よりも短い場合には、たとえば反時計回りに流れる電流I3,I5が時計回りに流れる電流I4,I6よりも大きくなる。このため、枠状導体パターン87Cおよび枠状導体パターン87Dのいずれにも誘導電流が誘起される。
枠状導体パターン87Cの外周長A1および枠状導体パターン87Dの外周長A2は、A1<c/f、A2<c/fの関係を満たすように設けられているため、外周長が短い方が、より高い周波数を有する高周波を遮蔽することができる。
コイル素子80C全体として見た場合には、枠状導体パターン87Dがシールド可能な周波数帯であっても、枠状導体パターン87Cではシールドできない周波数帯が存在する。このため、枠状導体パターン87が、外周長が長いものと外周長の短いものとに分割された場合には、外周長が長いものによってシールド可能な周波数帯が決定される。
本実施の形態においては、上述のように枠状導体パターン87Cの外周長A1は、実施の形態1における枠状導体パターン87の外周長Aよりも短いため、実施の形態1における周波数帯よりも高い周波数帯の高周波をシールドできる。この結果、本実施の形態においては、実施の形態1と同等以上の効果が得られる。
(実施の形態5)
図15は、本実施の形態に係るコイル素子の分解斜視図である。図15を参照して、本実施の形態に係るコイル素子80Dについて説明する。
図15に示すように、コイル素子80Dは、実施の形態1に係るコイル素子80と比較した場合に、分離部89の位置が相違する。その他の構成は、ほぼ同様である。
分離部89は、たとえばコイル導体パターン84a2とコイル導体パターン84a3との間の隙間を通るように設けられている。分離部89は、外周部88の一方の辺と他方の辺とを接続することによって、複数のコイル導体パターン84a1〜84a4を、コイル導体パターン84a1,84a2を含む第1コイル導体パターン群と、コイル導体パターン84a3,84a4を含む第2コイル導体パターン群とに分割する。
このような構成を有する場合であっても、本実施の形態に係るコイル素子80Dは、実施の形態4に係るコイル素子80Cとほぼ同様の効果が得られる。
上述した実施の形態3においては、平面導体11とバッテリーパック40との間にコイル素子80Dが配置される場合を例示して説明したが、これに限定されない。配線基板とバッテリーパック40が実施の形態2のように配置され、平面導体11とグランド電極36との間にコイル素子が配置されてもよい。
また、平面導体11は設けられていなくてもよい。この場合には、バッテリーパック40を平面導体と電池パックを平面導体として扱うことにより、アンテナ装置を構成することもできる。このような場合には、枠状導体パターン87は、コイル導体パターンが設けられた複数の絶縁層の主表面のうちバッテリーパック40に最も近い絶縁層82bの主表面83bに設けられていればよい。
以上のように、複数の実施の形態が存在する場合は、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組み合わせることは、当初から予定されている。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1,1A,1B 通信端末装置、3A,3B アンテナ、10 筐体カバー、11 平面導体、12 開口部、20 筐体、31,32 配線基板、33,51 ケーブル、35A,35B ランド、36 グランド電極、40 バッテリーパック、50 カメラモジュール、61,62 接合導体、70 集積回路、71 コンデンサ、80,80A,80B,80C,80D コイル素子、81 積層体、82,82a,82b,82c 絶縁層、83a,83b,83c 主表面、84c1,84c2 外部電極、84a,84a1,84a2,84a3,84a4,84b コイル導体パターン、85 層間接続導体、86 コイル、87,87A,87B,87C,87D 枠状導体パターン、87a,87b,87b1,87b2,87c,87d,87d1,87d2 辺部、88 外周部、89 分離部、90 給電回路。

Claims (5)

  1. 複数の絶縁層を積層した積層体と、
    前記複数の絶縁層のうちのいずれかの絶縁層の主表面に設けられ、前記複数の絶縁層の積層方向に直交する方向を巻回軸とするコイルの一部を構成するコイル導体パターンと、
    前記コイル導体パターンと同一層で、前記積層方向から見た場合に前記コイルを囲むように設けられた枠状導体パターンと、を備える、コイル素子。
  2. 前記枠状導体パターンは、前記コイル導体パターンが設けられた前記絶縁層の主表面に設けられている、請求項1に記載のコイル素子。
  3. 前記絶縁層の主表面には、複数の前記コイル導体パターンが設けられており、
    前記枠状導体パターンは、前記複数のコイル導体パターンの外側を取り囲む外周部と、前記複数のコイル導体パターンのいずれか2つの間の隙間を通り、前記外周部により囲まれる領域を分離する分離部とを含む、請求項2に記載のコイル素子。
  4. 前記枠状導体パターンの外周長をAとし、使用周波数をfとし、光速をcとした場合に、A<c/fの関係を満たすように前記枠状導体パターンが形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のコイル素子。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のコイル素子と、
    前記積層方向から見た場合に前記コイル素子に重なるように設けられた金属体とを備え、
    前記枠状導体パターンは、前記コイル導体パターンが設けられた複数の前記絶縁層の主表面のうち、前記金属体に最も近い主表面に設けられている、通信端末装置。
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