JP2017198893A - カメラヘッドおよび内視鏡撮像システム - Google Patents

カメラヘッドおよび内視鏡撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】硬性鏡のカバーガラスとガラスリッドまたはイメージセンサとの間での光の多重反射によるゴーストの発生を抑制するカメラヘッドを提供する。【解決手段】カバーガラス3を備える硬性鏡5からの観察光を結像させる撮影光学系19と、結像された観察光を受光する受光面15を有するイメージセンサと、受光面15を保護するガラスリッド17と、硬性鏡5のカバーガラス3からの観察光を透過する一方、撮影光学系19により結像された観察光の内、ガラスリッド17またはイメージセンサにおいて反射されてカバーガラス3に入射しようとする反射光をイメージセンサとは異なる方向に偏向するビームスプリッタ21とを備え、ガラスリッド17の物体側面からイメージセンサの受光面15までの距離Ti(mm)と、カメラヘッド光学系9の最大像高ih(mm)との関係が以下の条件式(1)を満足する。1.5<|ih/Ti|<7・・・(1)【選択図】図1

Description

本発明は、カメラヘッドおよび内視鏡撮像システムに関するものである。
従来、硬性鏡とカメラヘッドとを組み合わせて構成される内視鏡撮像システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような内視鏡撮像システムにおいては、カメラヘッドに搭載されるイメージセンサの受光面の手前に配置されたガラスリッドと硬性鏡のカバーガラスとによって反射された光により、観察光による像とは異なる像であるいわゆるゴーストが生じることがある。特に、近年、イメージセンサの小型化に伴い、反射面であるガラスリッドとイメージセンサの受光面との距離が近接し、焦点があった状態でゴーストが結像してしまうため、ゴーストが目立つようになっている。
特許文献1に記載の内視鏡撮像システムは、カメラヘッドの内部にゴミや埃等が侵入するのを防止するためのカバーガラスを光軸に対して傾けて配置することによりカバーガラスで反射される光を偏向したり、カバーガラスの表面に反射防止コートを施したりすることで、カバーガラスでの反射光によるゴーストの発生を防止している。
特開2006−53218号公報
しかしながら、特許文献1に記載の内視鏡撮像システムは、ガラスリッドとイメージセンサの受光面との距離を近接させたモードにおいて、硬性鏡のカバーガラスとガラスリッドまたはイメージセンサとの間で反射される光により発生するゴーストを防止するものではない。また、ガラスリッドに反射防止コーティングを施すことも考えられるが、内視鏡用途で使用されるイメージセンサとしての撮像素子は、民生品と比較して販売数量が少なく、ガラスリッドに反射防止コーティングを施すようなカスタマイズを行うと原価が上昇してしまうという問題がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、ガラスリッドとイメージセンサの受光面との距離が近接するモードにおいて、硬性鏡のカバーガラスとガラスリッドまたはイメージセンサとの間での光の多重反射によるゴーストの発生を抑制するカメラヘッドおよび内視鏡撮像システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、カバーガラスを備える硬性鏡からの観察光を結像させる撮影光学系と、該撮影光学系により結像された前記観察光を受光する受光面を有する撮像部と、該撮像部と前記撮影光学系との間に配され、前記受光面を保護する保護部材と、前記硬性鏡の前記カバーガラスと前記保護部材との間に配され、前記カバーガラスからの前記観察光を透過する一方、前記撮影光学系により結像された前記観察光の内、前記保護部材または前記撮像部において反射されて前記カバーガラスに入射しようとする反射光を前記撮像部とは異なる方向に偏向するビームスプリッタとを備え、前記保護部材の物体側面から前記撮像部の前記受光面までの距離と、前記撮影光学系の最大像高との関係が以下の条件式(1)を満足するカメラヘッドを提供する。
1.5<|ih/Ti|<7・・・(1)
ただし、ihは撮影光学系の最大像高(mm)であり、Tiは保護部材の物体側面から撮像部の受光面までの距離(mm)である。
本発明によれば、硬性鏡のカバーレンズから入射される観察光が撮影光学系により結像され、保護部材を介して撮像部の受光面によって受光されることにより、撮像部において観察光に基づく画像が生成される。ここで、保護部材の物体側面から撮像部の受光面までの距離と撮影光学系の最大像高との関係が条件式(1)を満足するモードにおいては、撮影光学系により結像された観察光の内、保護部材または撮像部において反射された反射光が、カバーガラスにより反射されて迷光となって撮像部により受光されると、観察光による像とは異なる像であるいわゆるゴーストが発生してしまう。
この場合において、ビームスプリッタにより、保護部材または撮像部において反射された反射光を撮像部とは異なる方向に偏向することで、反射光がカバーガラスにより反射されて迷光となって撮像部により受光されるのを抑制することができる。これにより、保護部材と撮像部の受光面との距離が近接するモードにおいて、硬性鏡のカバーガラスと保護部材または撮像部との間での光の多重反射によるゴーストの発生を抑制することができる。
上記発明においては、前記ビームスプリッタが、偏向した前記反射光を吸収可能な光吸収部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、ビームスプリッタにより偏向された反射光が光吸収部により吸収されるので、ビームスプリッタにより偏向された反射光が迷光となって撮像部により受光されるのをより効果的に抑制することができる。
上記発明においては、前記光吸収部の分光反射率が380nmから560nmの範囲で20%以下であってもよい。
光吸収部の分光反射率が高いと、ビームスプリッタにおいて偏向された反射光が光吸収部に吸収されず、光吸収部から反射光が生じてゴーストやフレアとなることがある。光吸収部の分光反射率を20%以下に設定することで、観察に支障を及ぼすゴーストやフレアの発生をより効果的に抑制することができる。また、光吸収部の分光反射率を380nmから560nmの範囲で特定することで、例えば、IR(赤外線)カットフィルタを通過することなどにより青みがかった反射光の吸収効率を向上することができる。
上記発明においては、前記ビームスプリッタにおける前記反射光を偏向させる偏向面が、前記観察光の光軸に対して−10°から−80°の範囲の角度または+10°から+80°の範囲の角度を有して配置され、前記撮影光学系が、前記観察光の光軸に沿う方向に配列された複数のレンズからなり、前記ビームスプリッタの光軸方向の厚さと、最も前記撮像部側に配された前記レンズの焦点距離との関係が、以下の条件式(2)を満足することとしてもよい。
0.001<|Tb/FLL|<2・・・(2)
但し、Tbはビームスプリッタの光軸方向の厚さ(mm)であり、FLLは撮影光学系の内の最も撮像部側に配されたレンズの焦点距離(mm)である。
このように構成することで、ガラスメーカが供給する一般的な硝材の屈折率とビームスプリッタの偏向面の角度との組み合わせにより、保護部材または撮像部からの反射光がビームスプリッタの偏向面において全反射されるのを抑制することができる。また、ビームスプリッタの光軸方向の厚さと、保護部材に入射する光線の角度を決める撮影光学系の内の最も撮像部側に配されたレンズの焦点距離との関係が条件式(2)を満足することで、ゴーストの発生をより効果的に抑制することができる。
上記発明においては、前記撮影光学系が、前記観察光の光軸に沿う方向に配列された複数のレンズからなり、前記ビームスプリッタが1.4〜1.9の範囲の屈折率を有し、前記ビームスプリッタの光軸方向の厚さと前記撮影光学系の全系の焦点距離との関係が、以下の条件式(3)を満足することとしてもよい。
0.001<|Tb/FLA|<2・・・(3)
但し、Tbはビームスプリッタの光軸方向の厚さ(mm)であり、FLAは撮影光学系の全系の焦点距離(mm)である。
このように構成することで、保護部材または撮像部からの反射光をビームスプリッタにより角度をつけて反射し、撮像部とは異なる方向へより確実に偏向することができる。また、ビームスプリッタと保護部材に入射する光の角度は撮影光学系全系のレンズの組み合わせによって一意的に決まるため、ビームスプリッタの光軸方向の厚さと撮影光学系の全系の焦点距離との関係が条件式(3)を満足することで、ゴーストの発生をより効果的に抑制することができる。
上記発明においては、前記撮影光学系が、前記観察光の光軸に沿う方向に配列された複数のレンズからなり、前記撮影光学系の入射瞳位置が、該撮影光学系の内の最も物体側に配された前記レンズから像側に2mm以内に位置し、前記ビームスプリッタの光軸方向の厚さと、前記最も物体側に配された前記レンズの最大光線高との関係が以下の条件式(4)を満足することとしてもよい。
0.1<Tb/HR1<10・・・(4)
但し、Tbはビームスプリッタの光軸方向の厚さ(mm)であり、HR1は撮影光学系の内の最も物体側に配されたレンズの最大光線高(mm)である。
保護部材または撮像部において反射された反射光は光線高によって異なった角度でビームスプリッタに入射するので、ビームスプリッタにより偏向された反射光も広がりを持つ。そのため、保護部材または撮像部からの反射光を撮像部とは異なる方向へ確実に偏向するにはビームスプリッタの厚さをある程度の余裕をもって設定する必要がある。一方で、ビームスプリッタが厚すぎると光学性能に影響を及ぼすため雑多に大きくできない。ビームスプリッタの光軸方向の厚さと、撮影光学系の最も物体側のレンズの最大光線高との関係が条件式(4)を満足することで、ビームスプリッタにより反射光を撮像部とは異なる方向へ高効率で偏向することができる。
また、硬性鏡からカメラヘッドに入射される光線は平行光であり、その光線径が最も太くなるものは10mmの硬性鏡との組み合わせである。また、硬性鏡に合わせて撮影光学系の最も物体側のレンズの最大光線高が決まる。したがって、最も物体側のレンズの最大光線高との関係が条件式(4)を満足することで、カメラヘッドが大型になるのを防ぐことができる。
上記発明においては、前記ビームスプリッタよりも像側に該ビームスプリッタに隣接して配置された絞りを備え、前記撮影光学系が、前記観察光の光軸に沿う方向に配列された複数のレンズ群からなり、前記ビームスプリッタが、円形のサファイアからなり、前記撮影光学系の内の最も物体側に配された前記レンズ群に配置されていることとしてもよい。
撮影光学系の内の最も物体側のレンズ群にビームスプリッタを配置することで、撮影光学系が大型になるのを防ぐことができる。また、ビームスプリッタが円形を有することで、反射光に対してビームスプリッタを垂直に近い角度で配置することにより反射光が入射する表面積を大きくし、多重反射をより効果的に抑制して、ゴーストの発生を低減することができる。また、ビームスプリッタの直後に絞りが配置されることで、光線径が必要最低限となり、ビームスプリッタでの反射角度範囲を最小にし、ゴーストの発生をより効果的に抑制することができる。
上記発明においては、前記ビームスプリッタが偏光ビームスプリッタまたはハーフミラーであってもよい。
本発明は、上記いずれかのカメラヘッドと、物体側とは反対側の一端に前記カバーガラスを備える前記硬性鏡とを備える内視鏡撮像システムを提供する。
本発明によれば、硬性鏡のカバーガラスと撮像部または保護部材との間での光の多重反射によるゴーストの発生を抑制して、高精細な画像を生成することができる。
本発明によれば、ガラスリッドとイメージセンサの受光面との距離が近接するモードにおいて、硬性鏡のカバーガラスとガラスリッドまたはイメージセンサとの間での光の多重反射によるゴーストの発生を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る内視鏡撮像システムの全体構成図である。 本発明の実施例1に係るカメラヘッドの断面図である。 本発明の実施例2に係るカメラヘッドの断面図である。 本発明の実施例3に係るカメラヘッドの断面図である。
本発明の一実施形態に係るカメラヘッドおよび内視鏡撮像システムについて図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る内視鏡撮像システム1は、図1に示すように、物体側とは反対側の一端にカバーガラス3を備える硬性鏡5と、硬性鏡5の基端側に配置されたカメラヘッド7とを備えている。
硬性鏡5のカバーガラス3は、反射防止コートを施していない無コートガラスにより形成されている。硬性鏡5は平行光の観察光を射出するようになっている。硬性鏡5から射出された観察光はカメラヘッド7に入射される。
カメラヘッド7は、複数のレンズ等からなるカメラヘッド光学系9と、カメラヘッド光学系9に入射する観察光の光束を制限する絞り11と、カメラヘッド光学系9により集光された観察光の内、特定の波長の光をカットするフィルタである平行平板13と、カメラヘッド光学系9により結像された観察光を受光する受光面15を有するCCD(Charge−Coupled Device)等のイメージセンサ(図示略、撮像部)と、イメージセンサの物体側に受光面15に隣接して配され、イメージセンサの受光面15を保護するガラスリッド(保護部材)17とを備えている。
カメラヘッド光学系9は、硬性鏡5からの観察光を結像させる複数のレンズ群からなる撮影光学系19と、硬性鏡5と撮影光学系19との間に配置されたビームスプリッタ21とにより構成されている。ビームスプリッタ21と撮影光学系19との間には絞り11が配置されている。
撮影光学系19は、物体側から順に、正の屈折力を有する(以下、単に「正の」という。)第1レンズL1と正の第2レンズL2との接合レンズと、負の屈折力を有する(以下、単に「負の」という。)第3レンズL3と、平行平板Fと、正の第4レンズL4と、正の第5レンズL5(最終レンズ)とにより構成されている。この撮影光学系19は、入射瞳位置が第1レンズL1から2mm以内の距離に位置している。
ビームスプリッタ21は、硬性鏡5のカバーガラス3から入射された観察光を透過する一方、撮影光学系19により結像された観察光の内、ガラスリッド17またはイメージセンサの受光面15において反射されて反対方向に戻り、硬性鏡5のカバーガラス3に像側から入射しようとする反射光をイメージセンサとは異なる方向に偏向するようになっている。
このビームスプリッタ21は、屈折率が1.4〜1.9の範囲のサファイアにより形成されている。また、ビームスプリッタ21は、ガラスリッド17またはイメージセンサの受光面15からの反射光を反射する反射面(偏向面)21Aが、反射光の光軸に対して−10°から−80°の範囲の角度または+10°から+80°の範囲の角度を有して配置されている。
ビームスプリッタ21は、例えば、円形状を有し、ガラスリッド17またはイメージセンサの受光面15からの反射光の光軸に対して垂直に近い角度で配置されることが好ましい。このようにすることで、ビームスプリッタ21は、ガラスリッド17またはイメージセンサの受光面15からの反射光が入射する表面積を大きくして、広範囲に亘り硬性鏡5側に漏らすことなく反射光を偏向することができる。
また、ビームスプリッタ21は、光軸方向に沿って配置された側面(光吸収部)21Bが黒塗りされており、この側面21Bが、反射面21Aにより偏向された光を吸収する機能を有している。側面21Bは、例えば、380nmから560nmの範囲で20%以下の分光反射率を有している。
黒塗りされた側面21Bの分光反射率が高いと、ビームスプリッタ21において偏向された反射光が側面21Bに吸収されず、側面21Bからさらに反射光が生じていわゆるゴーストやフレアとなることがある。側面21Bの分光反射率を20%以下に設定することで、観察に支障を及ぼすこのようなゴーストやフレアの発生を抑制することができる。また、側面21Bの分光反射率を380nmから560nmの範囲で特定することで、例えば、IR(赤外線)カットフィルタを通過することなどにより青みがかった反射光の吸収効率を向上することができる。
このカメラヘッド7は、ガラスリッド17の物体側面からイメージセンサの受光面15までの距離と、カメラヘッド光学系9の最大像高との関係が以下の条件式(1)を満足している。
1.5<|ih/Ti|<7・・・(1)
ただし、ihはカメラヘッド光学系9の最大像高(mm)であり、Tiはガラスリッド17の物体側面からイメージセンサの受光面15までの距離(mm)である。
ガラスリッド17の物体側面からイメージセンサの受光面15までの距離と撮影光学系19の最大像高との関係が条件式(1)を満足するモード、すなわち、ガラスリッド17とイメージセンサの受光面15との距離が近いモードにおいては、撮影光学系19により結像された観察光の内、ガラスリッド17またはイメージセンサの受光面15において反射された反射光が、カバーガラス3により反射されて迷光となってイメージセンサにより受光されると、観察光による像とは異なる像であるいわゆるゴーストが発生する。条件式(1)の上限を上回る場合および下限を下回る場合は、上記モードのゴーストは、焦点位置がずれるなどの効果により観察に支障を来さない。
また、カメラヘッド7は、ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さと、最もイメージセンサ側に配された最終レンズ(第5レンズL5)の焦点距離との関係が、以下の条件式(2)を満足している。
0.001<|Tb/FLL|<2・・・(2)
但し、Tbはビームスプリッタ21の光軸方向の厚さ(mm)であり、FLLはカメラヘッド光学系9の内の最もイメージセンサ側に配された最終レンズの焦点距離(mm)である。
ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さと、ガラスリッド17に入射する光線の角度を決める撮影光学系19の内の最もイメージセンサ側に配された第5レンズL5の焦点距離との関係が条件式(2)を満足する場合、ゴーストの発生をより効果的に抑制することができる。
また、カメラヘッド7は、ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さとカメラヘッド光学系9の全系の焦点距離との関係が、以下の条件式(3)を満足している。
0.001<|Tb/FLA|<2・・・(3)
但し、FLAはカメラヘッド光学系9の全系の焦点距離(mm)である。
ビームスプリッタ21とガラスリッド17に入射する光の角度は、撮影光学系19の全系のレンズの組み合わせによって一意的に決まるため、ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さとカメラヘッド光学系9の全系の焦点距離との関係が条件式(3)を満足する場合、ゴーストの発生をより効果的に抑制することができる。
また、カメラヘッド7は、ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さと、最も物体側に配された第1レンズL1の最大光線高との関係が以下の条件式(4)を満足している。
0.1<Tb/HR1<10・・・(4)
但し、HR1はカメラヘッド光学系9の内の最も物体側に配された第1レンズL1の最大光線高(mm)である。
ガラスリッド17またはイメージセンサにおいて反射された反射光は光線高によって異なる角度でビームスプリッタ21に入射するので、ビームスプリッタ21により偏向された反射光も広がりを持つ。そのため、ビームスプリッタ21において、反射面21Aにより反射された反射光を吸収する側面21Bの大きさとなるビームスプリッタ21の厚さをある程度の余裕をもって設定する必要がある。一方で、ビームスプリッタ21が厚すぎると光学性能に影響を及ぼすため雑多に大きくできない。ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さと、撮影光学系19の最も物体側の第1レンズL1の最大光線高との関係が条件式(4)を満足する場合、ビームスプリッタ21により反射光をイメージセンサとは異なる方向へ高効率で偏向することができる。
また、硬性鏡5からカメラヘッド7に入射される観察光は平行光であり、その光線径が最も太くなるものは10mm硬性鏡との組み合わせである。硬性鏡5の大きさに合わせてカメラヘッド7の第1レンズL1の最大光線高が決まるため、条件式(4)の上限を上回った場合は、カメラヘッド7が大型化してしまう。
このように構成されたカメラヘッド7および内視鏡撮像システム1の作用について説明する。
本実施形態に係るカメラヘッド7および内視鏡撮像システム1により観察する場合、硬性鏡5のカバーガラス3からカメラヘッド7に入射された観察光が、ビームスプリッタ21を透過して絞り11を通過し、撮影光学系19により結像されて、イメージセンサの受光面15により受光される。これにより、イメージセンサにおいて、観察光に基づく画像が生成される。
ここで、ガラスリッド17の物体側面からイメージセンサの受光面15までの距離と撮影光学系19の最大像高との関係が条件式(1)を満足することにより、撮影光学系19によって結像された観察光の内、ガラスリッド17またはイメージセンサの受光面15において反射された反射光が、硬性鏡5のカバーガラス3により反射されて迷光となってイメージセンサにより受光されると、いわゆるゴーストが発生する。
これに対し、本実施形態に係るカメラヘッド7および内視鏡撮像システム1は、ビームスプリッタ21により、ガラスリッド17またはイメージセンサにおいて反射された反射光をカバーガラス3に到達する前にイメージセンサとは異なる方向に偏向して、ビームスプリッタ21の側面21Bにより吸収することで、反射光がカバーガラス3により反射されて迷光となってイメージセンサにより受光されるのを抑制することができる。
したがって、本実施形態に係るカメラヘッド7および内視鏡撮像システム1によれば、ガラスリッド17とイメージセンサの受光面15との距離が近接するモードにおいて、硬性鏡5のカバーガラス3とガラスリッド17またはイメージセンサとの間での光の多重反射によるゴーストの発生を抑制することができる。
また、ビームスプリッタ21の反射面21Aにより偏向された反射光が側面21Bにより吸収されることで、ビームスプリッタ21により偏向された反射光が迷光となってイメージセンサにより受光されるのをより効果的に抑制することができる。また、カメラヘッド光学系9の内の最も物体側のレンズ群にビームスプリッタ21を配置することで、カメラヘッド光学系9が大型になるのを防ぐことができる。また、ビームスプリッタ21の直後に絞り11が配置されることで、光線径が必要最低限となり、ビームスプリッタ21での反射角度範囲を最小にし、ゴーストの発生をより効果的に抑制することができる。図1において、ビームスプリッタ21の反射面21Aにより反射光が偏向される方向を分かり易くするため、反射面21Aにより偏向された反射光の光線が側面21Bを超えて記載されているが、上述したように、実際には、ビームスプリッタ21の反射面21Aにより反射された反射光は側面21Bにより吸収される。図2から図4において同様である。
本実施形態の上記各条件式(1)から(4)において、ihはビームスプリッタ21を含むカメラヘッド光学系9の最大像高(mm)とし、FLAはカメラヘッド光学系9の全系の焦点距離(mm)としているが、ビームスプリッタ21はパワーを有さないので、カメラヘッド光学系9の最大像高は撮影光学系19の像高と等価であり、カメラヘッド光学系9の全系の焦点距離は撮影光学系19の全系の焦点距離と等価である。
次に、上述した実施形態の実施例1から実施例3について、図2から図4を参照して説明する。
各種データにおいて、厚さ、距離、光線高および像高の単位はmmである。また、図2から図4は、いずれもガラスリッド17の物体側面で観察光が反射された場合を例示している。
〔実施例1〕
実施例1に係るカメラヘッド7の断面図を図2に示し、各種データを下に示す。
本実施例のカメラヘッド7は、ビームスプリッタ21の反射面21Aが光軸に対して40°の角度で設定されている。
各種データ
カメラヘッド光学系9の最大像高ih・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.7
カメラヘッド光学系9の第1レンズL1の最大光線高HR1・・・・・・・・・2.7
ガラスリッド17の物体側面からイメージセンサの受光面15までの距離Ti・1.03
ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さTb・・・・・・・・・・・・・・・・5.0
カメラヘッド光学系9の第5レンズL5の焦点距離FLL・・・・・・・・・18.8
カメラヘッド光学系9全系の焦点距離FLA・・・・・・・・・・・・・・・24.3
〔実施例2〕
実施例2に係るカメラヘッド7の断面図を図3に示し、各種データを下に示す。
本実施例のカメラヘッド7は、ビームスプリッタ21の反射面21Aが光軸に対して50°の角度で設定されている。
各種データ
カメラヘッド光学系9の最大像高ih・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.7
カメラヘッド光学系9の第1レンズL1の最大光線高HR1・・・・・・・・・2.0
ガラスリッド17の物体側面からイメージセンサの受光面15までの距離Ti・0.4
ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さTb・・・・・・・・・・・・・・・・4.0
カメラヘッド光学系9の第5レンズL5の焦点距離FLL・・・・・・・・100.0
カメラヘッド光学系9全系の焦点距離FLA・・・・・・・・・・・・・・・28.92
〔実施例3〕
実施例3に係るカメラヘッド7の断面図を図4に示し、各種データを下に示す。
本実施例のカメラヘッド7は、ビームスプリッタ21の反射面21Aが光軸に対して50°の角度で設定されている。
各種データ
カメラヘッド光学系9の最大像高ih・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.7
カメラヘッド光学系9の第1レンズL1の最大光線高HR1・・・・・・・・・2.07
ガラスリッド17の物体側面からイメージセンサの受光面15までの距離Ti・1.83
ビームスプリッタ21の光軸方向の厚さTb・・・・・・・・・・・・・・・12.0
カメラヘッド光学系9の第5レンズL5の焦点距離FLL・・・・・・・・・・9.05
カメラヘッド光学系9全系の焦点距離FLA・・・・・・・・・・・・・・・21.12
実施例1から実施例3のカメラヘッド7の構成における条件式(1)から条件式(4)の数値を表1に示す。
Figure 2017198893
本実施形態においては、ビームスプリッタ21が、偏光ビームスプリッタまたはハーフミラーであってもよい。また、本実施形態においては、ビームスプリッタ21の側面21Bを黒塗りにして、側面21Bにより反射光を吸収することができるようにしたが、ビームスプリッタ21の反射面21Aにより反射された反射光がイメージセンサの受光面15に入射しないように偏向することができればよく、ビームスプリッタ21の側面21Bを必ずしも黒塗りにする必要はない。
1 内視鏡撮像システム
3 カバーガラス
5 硬性鏡
7 カメラヘッド
11 絞り
15 受光面
17 ガラスリッド(保護部材)
19 撮影光学系
21 ビームスプリッタ
21B 側面(光吸収部)

Claims (9)

  1. カバーガラスを備える硬性鏡からの観察光を結像させる撮影光学系と、
    該撮影光学系により結像された前記観察光を受光する受光面を有する撮像部と、
    該撮像部と前記撮影光学系との間に配され、前記受光面を保護する保護部材と、
    前記硬性鏡の前記カバーガラスと前記保護部材との間に配され、前記カバーガラスからの前記観察光を透過する一方、前記撮影光学系により結像された前記観察光の内、前記保護部材または前記撮像部において反射されて前記カバーガラスに入射しようとする反射光を前記撮像部とは異なる方向に偏向するビームスプリッタとを備え、
    前記保護部材の物体側面から前記撮像部の前記受光面までの距離と、前記撮影光学系の最大像高との関係が以下の条件式(1)を満足するカメラヘッド。
    1.5<|ih/Ti|<7・・・(1)
    ただし、ihは撮影光学系の最大像高(mm)であり、Tiは保護部材の物体側面から撮像部の受光面までの距離(mm)である。
  2. 前記ビームスプリッタが、偏向した前記反射光を吸収可能な光吸収部を備える請求項1に記載のカメラヘッド。
  3. 前記光吸収部の分光反射率が380nmから560nmの範囲で20%以下である請求項2に記載のカメラヘッド。
  4. 前記ビームスプリッタにおける前記反射光を偏向させる偏向面が、前記観察光の光軸に対して−10°から−80°の範囲の角度または+10°から+80°の範囲の角度を有して配置され、
    前記撮影光学系が、前記観察光の光軸に沿う方向に配列された複数のレンズからなり、
    前記ビームスプリッタの光軸方向の厚さと、最も前記撮像部側に配された前記レンズの焦点距離との関係が、以下の条件式(2)を満足する請求項1から請求項3のいずれかに記載のカメラヘッド。
    0.001<|Tb/FLL|<2・・・(2)
    但し、Tbはビームスプリッタの光軸方向の厚さ(mm)であり、FLLは撮影光学系の内の最も撮像部側に配されたレンズの焦点距離(mm)である。
  5. 前記撮影光学系が、前記観察光の光軸に沿う方向に配列された複数のレンズからなり、
    前記ビームスプリッタが1.4〜1.9の範囲の屈折率を有し、
    前記ビームスプリッタの光軸方向の厚さと前記撮影光学系の全系の焦点距離との関係が、以下の条件式(3)を満足する請求項1から請求項4のいずれかに記載のカメラヘッド。
    0.001<|Tb/FLA|<2・・・(3)
    但し、Tbはビームスプリッタの光軸方向の厚さ(mm)であり、FLAは撮影光学系の全系の焦点距離(mm)である。
  6. 前記撮影光学系が、前記観察光の光軸に沿う方向に配列された複数のレンズからなり、
    前記撮影光学系の入射瞳位置が、該撮影光学系の内の最も物体側に配された前記レンズから像側に2mm以内に位置し、
    前記ビームスプリッタの光軸方向の厚さと、前記最も物体側に配された前記レンズの最大光線高との関係が以下の条件式(4)を満足する請求項1から請求項5のいずれかに記載のカメラヘッド。
    0.1<Tb/HR1<10・・・(4)
    但し、Tbはビームスプリッタの光軸方向の厚さ(mm)であり、HR1は撮影光学系の内の最も物体側に配されたレンズの最大光線高(mm)である。
  7. 前記ビームスプリッタよりも像側に該ビームスプリッタに隣接して配置された絞りを備え、
    前記撮影光学系が、前記観察光の光軸に沿う方向に配列された複数のレンズ群からなり、
    前記ビームスプリッタが、円形のサファイアからなり、前記撮影光学系の内の最も物体側に配された前記レンズ群に配置されている請求項1から請求項6のいずれかに記載のカメラヘッド。
  8. 前記ビームスプリッタが偏光ビームスプリッタまたはハーフミラーである請求項1から請求項7のいずれかに記載のカメラヘッド。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載のカメラヘッドと、
    物体側とは反対側の一端に前記カバーガラスを備える前記硬性鏡とを備える内視鏡撮像システム。
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