JP2017198663A - 超音波探傷装置及び超音波探傷方法 - Google Patents

超音波探傷装置及び超音波探傷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】技量を必要とせず短時間で非破壊検査できるタービンロータの超音波探傷装置を提供する。【解決手段】回転軸の周方向に設けられた翼溝17を有するタービンロータ9は、タービンロータの回転軸と平行な軸方向を向くディスク面9Aと、ディスク面9Aよりも回転軸の径方向外側に配置される傾斜面9Cと、を有し、超音波探傷装置100は、翼溝17の角部18に超音波ビームを発信する第1探触子22及び第2探触子24と、第1探触子22がディスク面9Aに設けられ第2探触子24が傾斜面9Cに設けられるように第1探触子22及び第2探触子24を支持する支持装置と、角部18で反射したエコーを受信した第2探触子24の受信信号に基づいて角部18における亀裂状態を検出する制御装置26とを備え、支持装置は、第1探触子22がディスク面9Aに設けられ第2探触子24が傾斜面9Cに設けられた状態で回転軸の周方向に移動する。【選択図】図10

Description

本発明は、タービンロータの超音波探傷装置及び超音波探傷方法に関する。
蒸気タービンは、タービンロータと、タービンロータのロータディスクに接続される動翼とを有する。動翼として、所謂クリスマスツリー形状の翼根部を有するサイドエントリー型動翼、アルファベットのT字形状の翼根部を有するTルート型動翼、及びカーチス型動翼等が知られている。ロータディスクは、動翼の翼根部が配置される翼溝を有する。動翼の翼根部がロータディスクの翼溝に配置され、ロータディスクと動翼とが固定されることによって、タービンロータと動翼とは一体で回転することができる。
タービンロータは、高い温度条件で運転される。そのため、長期間の使用により、ロータディスクのうち繰り返し応力が作用する部位に応力腐食割れ(Stress Corrosion Crack:SCC)が発生する可能性がある。Tルート型動翼が固定されるロータディスクの場合、翼溝の角部において亀裂が発生する可能性が高い。Tルート型のロータディスクの亀裂状態を検査する非破壊検査技術として、超音波探傷検査技術が知られている。特許文献1には、複数の超音波振動子を含む探触子を用いるフェイズドアレイ探傷法によりタービンロータを検査する超音波探傷装置が開示されている。特許文献2には、位置監視用プローブ及び探傷用プローブを用いてタービンロータを検査する超音波探傷装置が開示されている。
特開2009−244079号公報 特開2013−68425号公報
Tルート型のロータディスクの亀裂状態をフェイズドアレイ探傷法で検査する場合、亀裂の先端部で反射したエコーと翼溝の角部で反射したエコーとの差分から、亀裂の寸法が評価される。亀裂の先端部で反射したエコーに基づいて亀裂の寸法の最大値を検出するために、検査員は、探触子の角度及び位置を変えながら探触子から超音波ビームを発信させる。すなわち、検査員は、探触子を首振り走査及び前後走査しながら検査を実施する。首振り走査における探触子の首振り角度及び前後走査における探触子の前後走査距離は、亀裂の寸法の検出精度に影響を及ぼす。探触子の走査が手動で実施される場合、検査を実施する検査員の技量が要求される。また、探触子の走査が手動で実施される場合、多大な検査時間を要する。
本発明は、技量を必要とせず短時間で非破壊検査できるタービンロータの超音波探傷装置及び超音波探傷方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、翼溝を有するタービンロータのロータディスクを非破壊検査する超音波探傷装置であって、前記翼溝は、前記タービンロータの回転軸の周方向に設けられ、前記ロータディスクは、前記回転軸と平行な軸方向を向くディスク面と、前記ディスク面よりも前記回転軸の径方向外側に配置される傾斜面と、を有し、前記ロータディスクの前記翼溝の角部に超音波ビームを発信する第1探触子及び第2探触子と、前記第1探触子及び前記第2探触子のいずれか一方の探触子が前記ディスク面に設けられ他方の探触子が前記傾斜面に設けられるように前記第1探触子及び前記第2探触子を支持する支持装置と、前記角部で反射したエコーを受信した前記第2探触子の受信信号に基づいて前記角部における亀裂状態を検出する制御装置と、を備え、前記支持装置は、一方の前記探触子が前記ディスク面に設けられ他方の前記探触子が前記傾斜面に設けられた状態で前記回転軸の周方向に移動する、超音波探傷装置を提供する。
この構成によれば、翼溝が周方向に設けられ、その翼溝に角部が設けられるTルート型のロータディスクにおいて、ディスク面よりも径方向外側に傾斜面が設けられる場合、超音波ビームを発信する第1探触子及び第2探触子のうち一方の探触子がディスク面に設けられ他方の探触子が傾斜面に設けられた状態で、第1探触子及び第2探触子から発信された超音波ビームを翼溝の角部に照射して、第2探触子でエコーを受信することにより、その第2探触子の受信信号に基づいて、技量を必要とせずに、亀裂の有無及び亀裂の寸法を高精度に検出することができる。また、一方の探触子及び他方の探触子が周方向に移動することにより、翼溝の亀裂の状態を広範囲に亘って高精度に検査することができる。
上記第1態様において、一方の前記探触子と接続される第1ウェッジ部材と、他方の前記探触子と接続される第2ウェッジ部材と、を備え、前記支持装置は、一方の前記探触子及び前記第1ウェッジ部材を移動可能に支持する第1ジンバル機構と、他方の前記探触子及び前記第2ウェッジ部材を移動可能に支持する第2ジンバル機構と、を有することが好ましい。
一方の探触子及び第1ウェッジ部材が第1ジンバル機構により移動可能に支持され、他方の探触子及び第2ウェッジ部材が第2ジンバル機構により移動可能に支持されることにより、第1ウェッジ部材がディスク面を移動し、第2ウェッジ部材が傾斜面を移動するとき、第1ウェッジ部材をディスク面の形状に追従させ、第2ウェッジ部材を傾斜面の形状に追従させることができる。
上記第1態様において、前記支持装置は、一方の前記探触子及び前記第1ウェッジ部材を保持する第1保持部材と、他方の前記探触子及び前記第2ウェッジ部材を保持する第2保持部材と、前記第1保持部材と前記第2保持部材が固定され、径方向に延在する一対のフレーム部材と、前記ディスク面と対向するように前記フレーム部材に設けられ、前記支持装置を移動させる駆動ローラと、前記傾斜面と対向するように前記フレーム部材に設けられた二つの従動ローラと、を有することが好ましい。
上記第1態様において、前記駆動ローラ及び前記従動ローラには、周方向に沿ってマグネットが設置されることが好ましい。
上記第1態様において、前記フレーム部材には、前記ディスク面と対向する面において、長さ方向に沿ってマグネットが設置されることが好ましい。
上記第1態様において、前記駆動ローラの軸部は、前記ディスク面から面外方向へ離れる方向に対して揺動しないように所定の位置で固定され、前記従動ローラの軸部は、前記傾斜面から面外方向へ離れる方向に対して揺動可能に固定されていることが好ましい。
上記第1態様において、前記支持装置は、一方の前記探触子及び前記第1ウェッジ部材を保持する第1保持部材と、他方の前記探触子及び前記第2ウェッジ部材を保持する第2保持部材と、前記ロータディスクと接触した状態で回転可能なボールローラと、を有することが好ましい。
ボールローラが設けられることにより、第1ウェッジ部材はディスク面を円滑に移動することができ、第2ウェッジ部材は傾斜面を円滑に移動することができる。
上記第1態様において、前記支持装置は、前記回転軸の径方向における一方の前記探触子及び前記第1ウェッジ部材の位置を調整可能な位置調整機構を有することが好ましい。
位置調整機構が設けられることにより、超音波ビームの照射領域と翼溝との相対位置と調整することができ、検査精度を向上させることができる。
上記第1態様において、前記位置調整機構は、径方向に延在する一対のフレーム部材に設けられたガイド部と、前記ガイド部に挿入されたナット、前記ナットと螺合するボルトとを有し、前記ガイド部の開口側において内側に突出した突出部が、前記ナットと前記ボルトによって挟まれることが好ましい。
上記第1態様において、前記第1ウェッジ部材の表面と前記ディスク面との間隙、及び前記第2ウェッジ部材の表面と前記傾斜面との間隙のそれぞれに接触媒質を供給する供給装置を備えることが好ましい。
第1ウェッジ部材の表面とその第1ウェッジ部材の表面と間隙を介して対向するディスク面との間、及び第2ウェッジ部材の表面とその第2ウェッジ部材の表面と間隙を介して対向する傾斜面との間のそれぞれに、水又は油のような接触媒質が供給されることにより、一方の探触子から発信され第1ウェッジ部材の表面から射出された超音波ビーム、及び他方の探触子から発信され第2ウェッジ部材の表面から射出された超音波ビームのそれぞれは、翼溝の角部に効率良く伝達される。
本発明の第2態様は、翼溝を有するタービンロータのロータディスクを非破壊検査する超音波探傷方法であって、前記翼溝は、前記タービンロータの回転軸の周方向に設けられ、前記ロータディスクは、前記回転軸と平行な軸方向を向くディスク面と、前記ディスク面よりも前記回転軸の径方向外側に配置される傾斜面と、を有し、前記ロータディスクの前記翼溝の角部に超音波ビームを発信する第1探触子及び第2探触子のいずれか一方の探触子を前記ディスク面に設けるステップと、前記第1探触子及び前記第2探触子の他方の探触子を前記傾斜面に設けるステップと、前記角部で反射したエコーを受信した前記第2探触子の受信信号に基づいて前記角部における亀裂状態を検出するステップと、一方の前記探触子が前記ディスク面に設けられ他方の前記探触子が前記傾斜面に設けられた状態で前記第1探触子及び前記第2探触子を前記回転軸の周方向に移動するステップと、を含む超音波探傷方法が提供される。
この構成によれば、翼溝が周方向に設けられ、その翼溝に角部が設けられるTルート型のロータディスクにおいて、ディスク面よりも径方向外側に傾斜面が設けられる場合、超音波ビームを発信する第1探触子及び第2探触子のうち一方の探触子がディスク面に設けられ他方の探触子が傾斜面に設けられた状態で、第1探触子及び第2探触子から発信された超音波ビームを翼溝の角部に照射して、第2探触子でエコーを受信することにより、その第2探触子の受信信号に基づいて、技量を必要とせずに、亀裂の有無及び亀裂の寸法を高精度に検出することができる。また、一方の探触子及び他方の探触子が周方向に移動することにより、翼溝の亀裂の状態を広範囲に亘って高精度に検査することができる。
本発明によれば、技量を必要とせず短時間で非破壊検査できるタービンロータの超音波探傷装置及び超音波探傷方法が提供される。
図1は、本実施形態に係る回転機械の一例を模式的に示す図である。 図2は、本実施形態に係る動翼及びロータディスクの一部を示す斜視図である。 図3は、本実施形態に係る動翼及びロータディスクの一部を示す断面図である。 図4は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図5は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を模式的に示す断面図である。 図6は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図7は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を模式的に示す断面図である。 図8は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図9は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を模式的に示す断面図である。 図10は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図11は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を模式的に示す断面図である。 図12は、本実施形態に係る超音波探傷装置の一例を示す模式図である。 図13は、本実施形態に係る超音波探傷装置の第1具体例を示す斜視図である。 図14は、本実施形態に係る超音波探傷装置の第1具体例を示す正面図である。 図15は、本実施形態に係る超音波探傷装置の第1具体例を示す縦断面図である。 図16は、本実施形態に係る超音波探傷装置の第1具体例を示す側面図である。 図17は、本実施形態に係る超音波探傷装置の位置調整機構を示す横断面図である。 図18は、本実施形態に係る超音波探傷装置の第2具体例を示す斜視図である。 図19は、本実施形態に係る超音波探傷装置の第2具体例を示す正面図である。 図20は、本実施形態に係る超音波探傷装置の第2具体例を示す縦断面図である。 図21は、本実施形態に係る超音波探傷装置の第2具体例を示す側面図である。 図22は、本実施形態に係る超音波探傷装置の目盛指示板を示す横断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。また、以下で説明する実施形態における構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
[回転機械]
図1は、本実施形態に係る回転機械1の一例を模式的に示す図である。本実施形態においては、回転機械1が蒸気タービンである例について説明する。なお、回転機械1はガスタービンでもよいし圧縮機でもよい。
図1に示すように、蒸気タービンとしての回転機械1は、回転軸AXを中心に回転可能なタービンロータ2と、タービンロータ2に固定される動翼5と、タービンロータ2の周囲に配置されるステータ3とを備える。タービンロータ2は、回転軸AXを中心に回転可能な軸部材4と、軸部材4に固定されるロータディスク9とを有する。ステータ3は、ケーシング6と、ケーシング6に設けられた静翼7とを有する。
以下の説明においては、タービンロータ2の回転軸AXと平行な方向を適宜、幅方向、と称し、タービンロータ2の回転軸AXに対する放射方向を適宜、径方向、と称し、タービンロータ2の回転軸AXを中心とする回転方向を適宜、周方向、と称する。また、径方向において回転軸AXから遠い位置又は離れる方向を適宜、径方向外側、と称し、径方向において回転軸AXに近い位置又は近付く方向を適宜、径方向内側、と称する。
タービンロータ2は、軸受8を介してケーシング6に回転可能に支持される。タービンロータ2の少なくとも一部は、ケーシング6の内側に配置される。動翼5は、タービンロータ2のロータディスク9に固定される。動翼5は、周方向に複数配置される。また、動翼5は、軸方向に複数段配置される。
静翼7は、周方向に複数配置される。また、静翼7は、軸方向に複数段配置される。動翼5は、軸方向において所定間隔で複数段配置される。静翼7は、軸方向において動翼5の間に配置されるように複数段配置される。
ケーシング6は、動翼5及び静翼7が配置される蒸気通路10と、蒸気通路10に蒸気を供給する蒸気供給口11と、蒸気通路10の蒸気を排出する蒸気排出口12とを有する。蒸気供給口11から供給された蒸気は、動翼5及び静翼7と接触しながら、蒸気通路10を流れる。蒸気が動翼5と接触すると、タービンロータ2が回転軸AXを中心に回転する。タービンロータ2が回転すると、軸部材4と接続された発電機が駆動される。蒸気通路10を流れた蒸気は、蒸気排出口12から排出される。
[動翼及びロータディスク]
図2は、本実施形態に係る動翼5及びロータディスク9の一部を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る動翼5及びロータディスク9の一部を示す断面図である。
図2及び図3に示すように、動翼5は、翼部15と、ロータディスク9に固定される翼根部13とを有する。本実施形態において、動翼5は、アルファベットのT字形状の翼根部13を有するTルート型動翼である。動翼5は、周方向に複数設けられる。翼根部13は、ロータディスク9に設けられている翼溝17に配置される。翼溝17は、周方向に設けられる。
翼根部13は、ネック部14と、ネック部14よりも径方向内側に配置され軸方向の寸法がネック部14よりも大きい拡大部16とを有する。
ロータディスク9は、翼根部13が配置される翼溝17を有する。翼溝17は、複数の角部18を有する。図3に示すように、本実施形態において、角部18は、第1角部18Aと、第2角部18Bと、第3角部18Cと、第4角部18Dとを含む。第1角部18Aと第2角部18Bとは軸方向に配置される。第3角部18Cと第4角部18Dとは軸方向に配置される。第1角部18Aは、第3角部18Cよりも径方向外側に配置される。第2角部18Bは、第4角部18Dよりも径方向外側に配置される。
動翼5の翼根部13がロータディスク9の翼溝17に配置され、ロータディスク9と動翼5とが固定されることによって、タービンロータ2と動翼5とは一体で回転することができる。
本実施形態において、ロータディスク9は、Tルート型動翼を支持する。図3に示すように、ロータディスク9は、軸方向の一方側を向くディスク面9Aと、軸方向の他方側を向くディスク面9Bと、ディスク面9Aよりも径方向外側に配置されディスク面9Aと接続される傾斜面9Cと、ディスク面9Bよりも径方向外側に配置されディスク面9Bと接続される傾斜面9Dとを有する。
本実施形態において、ディスク面9A及びディスク面9Bはそれぞれ、実質的に回転軸AXと直交する平坦面である。傾斜面9C及び傾斜面9Dはそれぞれ、径方向外側に向かって中心線MLに近付くように傾斜する。
中心線MLは、回転軸AXの放射線のうち軸方向におけるロータディスク9の中心を通る仮想線である。
また、ロータディスク9は、傾斜面9Cよりも径方向外側に設けられる厚肉部91と、傾斜面9Dよりも径方向外側に設けられる厚肉部92とを有する。
ロータディスク9に応力腐食割れ(Stress Corrosion Crack:SCC)が発生する可能性がある。例えば、図3に示すように、翼溝17の角部18を起点として、ロータディスク9に亀裂19が発生する可能性がある。亀裂19は、角部18から径方向外側に成長する可能性が高い。なお、図8は、第1角部18Aを起点として発生する亀裂19を示す。亀裂19は、第1角部18Aのみならず、第2角部18B、第3角部18C、及び第4角部18Dの少なくとも一つを起点として発生する可能性がある。
本実施形態においては、超音波探傷装置100を用いて、ロータディスク9に生成された亀裂19の状態を非破壊検査する。本実施形態において、超音波探傷装置100は、TOFD(Time Of Flight Diffraction)探傷法及びフェイズドアレイ探傷法によりロータディスク9の亀裂19の状態を検査する。
[超音波探傷装置の概要:第1実施例]
次に、本実施形態に係る超音波探傷装置100の概要の第1実施例について説明する。図4は、第1実施例に係る超音波探傷装置100の一例を模式的に示す斜視図である。図5は、第1実施例に係る超音波探傷装置100の一例を模式的に示す断面図である。図4及び図5に示すように、超音波探傷装置100は、ロータディスク9の翼溝17の第1角部18Aに超音波ビームを発信する第1探触子22と、翼溝17の第1角部18Aに超音波ビームを発信する第2探触子24と、第1探触子22及び第2探触子24を制御する制御装置26とを有する。
第1探触子22と第2探触子24とは、探傷部位である第1角部18Aを挟んで対向するように配置される。第1実施例においては、第1探触子22と第2探触子24とは、径方向に配置される。径方向において、第1探触子22と第2探触子24とが対向する。径方向において、第1探触子22と第2探触子24との間に探傷部位である第1角部18Aが配置される。また、第1実施例においては、第1探触子22及び第2探触子24の両方が、ディスク面9Aに配置される。
第1探触子22及び第2探触子24はそれぞれ、複数の超音波振動子を含むフェイズドアレイ探触子である。制御装置26は、第1探触子22の複数の超音波振動子のそれぞれに励磁電圧を印加して、第1探触子22から超音波ビームを発信可能である。同様に、制御装置26は、第2探触子24の複数の超音波振動子のそれぞれに励磁電圧を印加して、第2探触子24から超音波ビームを発信可能である。
第1探触子22は、超音波ビームを発信する。第1探触子22から発信された超音波ビームは、ロータディスク9の探傷部位に照射される。制御装置26は、第1探触子22の複数の超音波振動子に印加する励磁電圧を制御して、第1探触子22から発信される超音波ビームを走査する。第1探触子22は、回転軸AXを通る平面に沿って超音波ビームを走査する。図5に示すように、超音波探傷装置100は、超音波ビームを走査して、放射状(扇状)の検出領域SAを形成する。検出領域SAは、第1探触子22から発信された超音波ビームが通過する領域である。
第2探触子24は、超音波ビームを発信する。第2探触子24から発信された超音波ビームは、ロータディスク9の探傷部位に照射される。制御装置26は、第2探触子24の複数の超音波振動子に印加する励磁電圧を制御して、第2探触子24から発信される超音波ビームを走査する。第2探触子24は、回転軸AXを通る平面に沿って超音波ビームを走査する。図5に示すように、超音波探傷装置100は、超音波ビームを走査して、放射状(扇状)の検出領域SAを形成する。検出領域SAは、第2探触子24から発信された超音波ビームが通過する領域である。
第2探触子24は、ロータディスク9の探傷部位に超音波ビームが照射されることにより探傷部位で反射したエコーを受信する。すなわち、本実施形態においては、ロータディスク9の探傷部位である第1角部18Aに、第1探触子22及び第2探触子24の両方から超音波ビームが照射される。制御装置26は、第1角部18Aに対する第1探触子22からの超音波ビームの発射と、第1角部18Aに対する第2探触子24からの超音波ビームの発射とを同時に実施する。超音波ビームが照射されることにより第1角部18Aで生成されたエコーは、第2探触子24に受信される。
制御装置26は、第1角部18Aで反射したエコーを受信した第2探触子24の受信信号に基づいて、第1角部18Aにおける亀裂19の状態を検出する。制御装置26は、エコーを受信した第2探触子24の受信信号に基づいて、例えば亀裂19の寸法を検出する。
なお、超音波ビームが照射されることにより第1角部18Aで生成されたエコーが第1探触子22に受信されてもよい。制御装置26は、第1角部18Aで反射したエコーを受信した第1探触子22の受信信号に基づいて、第1角部18Aにおける亀裂19の状態を検出してもよい。
このように、本実施形態においては、フェイズドアレイ探触子からなる第1探触子22と第2探触子24とが対向配置され、第1探触子22と第2探触子24との間に探傷部位である第1角部18Aが配置された状態で、第1探触子22及び第2探触子24の両方から第1角部18Aに超音波ビームが発信され、第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方がエコーを受信する。制御装置26は、エコーを受信した第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方の受信信号に基づいて、亀裂19の状態を検出する。これにより、第1探触子22と第2探触子24との相対位置を高精度に調整したり、第1探触子22の設置位置及び設置角度を高精度に調整したり、第2探触子24の設置位置及び設置角度を高精度に調整したりすることなく、亀裂19の寸法を検出することができる。
第1探触子22及び第2探触子24は、径方向に移動可能である。第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方がディスク面9Aにおいて径方向に移動し、径方向における第1探触子22と第2探触子24との相対位置が変化することにより、超音波ビームが広範囲に照射される。第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方が径方向に移動することにより、小さい検出領域SAで、角部18を広範囲に亘って探傷することができる。
また、第1探触子22及び第2探触子24が周方向に一緒に移動することにより、周方向に配置されている翼溝17を広範囲に亘って探傷することができる。
[超音波探傷装置の概要:第2実施例]
次に、本実施形態に係る超音波探傷装置100の概要の第2実施例について説明する。図6は、第2実施例に係る超音波探傷装置100の一例を模式的に示す斜視図である。図7は、第2実施例に係る超音波探傷装置100の一例を模式的に示す断面図である。
第1探触子22と第2探触子24とは、第1角部18Aの探傷部位を挟んで対向するように配置される。第2実施例においては、第1探触子22と第2探触子24とは、周方向に配置される。周方向において、第1探触子22と第2探触子24とが対向する。周方向において、第1探触子22と第2探触子24との間に第1角部18Aの探傷部位が配置される。また、第2実施例においては、第1探触子22及び第2探触子24の両方が、ディスク面9Aに配置される。
第2実施例においても、フェイズドアレイ探触子からなる第1探触子22と第2探触子24とが対向配置され、第1探触子22と第2探触子24との間に第1角部18Aの探傷部位が配置された状態で、第1探触子22及び第2探触子24の両方から探傷部位に超音波ビームが発信され、第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方がエコーを受信する。制御装置26は、エコーを受信した第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方の受信信号に基づいて、亀裂19の状態を検出する。第2実施例においても、第1探触子22と第2探触子24との相対位置を高精度に調整したり、第1探触子22の設置位置及び設置角度を高精度に調整したり、第2探触子24の設置位置及び設置角度を高精度に調整したりすることなく、亀裂19の寸法を検出することができる。
第1探触子22及び第2探触子24は、周方向に相対移動可能である。第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方がディスク面9Aにおいて周方向に移動し、周方向における第1探触子22と第2探触子24との相対位置が変化することにより、超音波ビームが広範囲に照射される。第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方が周方向に移動することにより、小さい検出領域SAで、角部18を広範囲に亘って探傷することができる。
また、第1探触子22及び第2探触子24が周方向に一緒に移動することにより、周方向に配置されている翼溝17を広範囲に亘って探傷することができる。
[超音波探傷装置の概要:第3実施例]
次に、本実施形態に係る超音波探傷装置100の概要の第3実施例について説明する。図8は、第3実施例に係る超音波探傷装置100の一例を模式的に示す斜視図である。図9は、第3実施例に係る超音波探傷装置100の一例を模式的に示す断面図である。
第3実施例においては、第1探触子22として機能する第1超音波振動子22Aと、第2探触子24として機能する第2超音波振動子24Aとが1つのハウジング20に支持され、一体化されている。第1超音波振動子22Aと第2超音波振動子24Aとは、第1角部18Aの探傷部位を挟んで対向するように配置される。第3実施例においては、第1超音波振動子22Aと第2超音波振動子24Aとは、径方向に配置される。径方向において、第1超音波振動子22Aと第2超音波振動子24Aとが対向する。径方向において、第1超音波振動子22Aと第2超音波振動子24Aとの間に第1角部18Aの探傷部位が配置される。また、第3実施例においては、第1超音波振動子22A及び第2超音波振動子24Aの両方が、ディスク面9Aに配置される。なお、第1超音波振動子22Aと第2超音波振動子24Aとは、周方向に配置されてもよい。
第3実施例においても、第1超音波振動子22Aと第2超音波振動子24Aとが対向配置され、第1超音波振動子22Aと第2超音波振動子24Aの間に第1角部18Aの探傷部位が配置された状態で、第1超音波振動子22A及び第2超音波振動子24Aの両方から探傷部位に超音波ビームが発信され、第1超音波振動子22A及び第2超音波振動子24Aの少なくとも一方がエコーを受信する。制御装置26は、エコーを受信した第1超音波振動子22A及び第2超音波振動子24Aの少なくとも一方の受信信号に基づいて、亀裂19の状態を検出する。
[超音波探傷装置の概要:第4実施例]
次に、本実施形態に係る超音波探傷装置100の概要の第4実施例について説明する。図10は、第4実施例に係る超音波探傷装置100の一例を模式的に示す斜視図である。図11は、第4実施例に係る超音波探傷装置100の一例を模式的に示す断面図である。
第1探触子22と第2探触子24とは、第1角部18Aの探傷部位を挟んで対向するように配置される。第4実施例においては、第1探触子22と第2探触子24とは、周方向に配置される。周方向において、第1探触子22と第2探触子24とが対向する。周方向において、第1探触子22と第2探触子24との間に第1角部18Aの探傷部位が配置される。また、第4実施例においては、第1探触子22が、ディスク面9Aに設けられ、第2探触子24が、傾斜面9Cに設けられる。
第4実施例においても、フェイズドアレイ探触子からなる第1探触子22と第2探触子24とが対向配置され、第1探触子22と第2探触子24との間に第1角部18Aの探傷部位が配置された状態で、第1探触子22及び第2探触子24の両方から探傷部位に超音波ビームが発信され、第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方がエコーを受信する。制御装置26は、エコーを受信した第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方の受信信号に基づいて、亀裂19の状態を検出する。第4実施例においても、第1探触子22と第2探触子24との相対位置を高精度に調整したり、第1探触子22の設置位置及び設置角度を高精度に調整したり、第2探触子24の設置位置及び設置角度を高精度に調整したりすることなく、亀裂19の寸法を検出することができる。
第4実施例においても、第1探触子22及び第2探触子24は、径方向に移動可能である。傾斜面9Cにおける第1探触子22の移動及びディスク面9Aにおける第2探触子24の移動の少なくとも一方が実施され、径方向における第1探触子22と第2探触子24との相対位置が変化することにより、超音波ビームが広範囲に照射される。第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方が径方向に移動することにより、小さい検出領域SAで、角部18を広範囲に亘って探傷することができる。
また、第1探触子22及び第2探触子24が周方向に一緒に移動することにより、周方向に配置されている翼溝17を広範囲に亘って探傷することができる。
[超音波探傷装置の具体例]
次に、本実施形態に係る超音波探傷装置100の具体例について説明する。図12は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第1具体例を示す模式図である。図13は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第1具体例を示す斜視図である。図14は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第1具体例を示す正面図である。図15は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第1具体例を示す縦断面図である。図16は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第1具体例を示す側面図である。
図12から図16に示すように、本実施形態においては、第1探触子22がディスク面9Aに設けられ、第2探触子24が傾斜面9Cに設けられる。
超音波探傷装置100は、第1探触子22がディスク面9Aに設けられ、第2探触子24が傾斜面9Cに設けられるように、第1探触子22及び第2探触子24を支持する支持装置30と、角部18(第1角部18A)で反射したエコーを受信した第2探触子24の受信信号に基づいて角部18における亀裂19の状態を検出する制御装置26とを備える。
また、本実施形態において、超音波探傷装置100は、第1探触子22と接続される第1ウェッジ部材22Wと、第2探触子24と接続される第2ウェッジ部材24Wとを備える。支持装置30は、第1ウェッジ部材22Wがディスク面9Aと対向するように、第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wを支持する。支持装置30は、第2ウェッジ部材24Wが傾斜面9Cと対向するように、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wを支持する。第1探触子22は、第1ウェッジ部材22Wを介して、超音波ビームをロータディスク9に照射する。第2探触子24は、第2ウェッジ部材24Wを介して、超音波ビームをロータディスク9に照射する。
支持装置30は、第1探触子22から発信されるビーム及び第2探触子24から発信されるビームが、翼溝17の探傷部位に照射されるように、第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wがディスク面9Aに設けられ、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wが傾斜面9Cに設けられた状態で、第1探触子22、第1ウェッジ部材22W、第2探触子24、及び第2ウェッジ部材24Wを支持して、周方向に移動する。
支持装置30は、第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wを保持する第1保持部材32と、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wを保持する第2保持部材34と、第1保持部材32及び第2保持部材34を支持する本体部材31とを有する。
また、支持装置30は、径方向における第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wの位置、又は、径方向における第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wの位置を調整可能な位置調整機構36を有する。
本体部材31は、径方向に延在する一対のフレーム部材31A,31Bと、フレーム部材31Aとフレーム部材31Bとを連結する連結部材33とを有する。
位置調整機構36は、フレーム部材31A,31Bに設けられているガイド部36Gを有する。第1保持部材32及び第2保持部材34は、ガイド部36Gにガイドされながら径方向に移動可能である。径方向において第1保持部材32及び第2保持部材34が任意の位置に配置された場合、第1保持部材32又は第2保持部材34とフレーム部材31A,31Bとが固定される。これにより、径方向における第1保持部材32又は第2保持部材34の位置が固定される。第1保持部材32又は第2保持部材34の位置が調整されることにより、径方向における第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wの位置、又は、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wの位置が調整される。
位置調整機構36は、図17に示すように、ボルト58とナット59を有する。また、フレーム部材31A,31Bに設けられているガイド部36Gは、開口側において内側に突出した突出部37を有する。ナット59の直径は、ガイド部36Gの開口幅よりも長い。ナット59は、ガイド部36Gの一端から挿入可能である。ナット59は、ガイド部36Gの溝内部に配置され、ボルト58を締め付けることによって、ナット59がガイド部36Gの開口側へ引き上げられる。ボルト58とナット59によりガイド部36Gの突出部37が挟み込まれることによって、第1保持部材32又は第2保持部材34の位置が固定される。ボルト58を緩めた場合も、ナット59から外れない限り、第1保持部材32又は第2保持部材34がガイド部36Gから脱落しにくい。
また、支持装置30は、本体部材31を移動可能に支持するボールローラ38及び従動ローラ39と、モータ41及びモータ41により駆動される駆動ローラ42を有するモータユニット40と、エンコーダ71及びエンコーダローラ72を有するエンコーダユニット70とを有する。モータユニット40及びエンコーダユニット70は、本体部材31に支持される。
図13に示すように、ボールローラ38は、支持機構38Cを介して本体部材31に支持される。ボールローラ38は、ディスク面9Aを周方向に走行する。ボールローラ38は、例えば非磁性体の材料からなる。1軸のみを中心として回転するローラではなく、ボールローラ38を採用することで、異なる半径を有するロータディスク9に対して調整することなく、簡易に対応させることができる。その結果、超音波探傷装置100を周方向に沿って確実に移動させることができる。また、ボールローラ38は、1軸のみを中心として回転するローラと比べて、超音波探傷装置100が移動するときの抵抗を減らすことができる。
従動ローラ39は、支持機構39Cを介して本体部材31に支持される。従動ローラ39は、傾斜面9Cを周方向に走行する。支持機構39Cは、揺動機構を含み、従動ローラ39は、揺動機構によって、傾斜面9Cの傾斜角度や、ロータディスク9の曲率(円周方向の形状)に追従可能である。また、エンコーダローラ72の軸部は、揺動機構によって、ロータディスク9のディスク面9Aから面外方向へ離れる方向に対して揺動可能に固定されていることが望ましい。これにより、エンコーダローラ72の軸部を固定する場合に比べて抵抗を減らすことができる。
従動ローラ39は、円板形状を有し、1軸を中心にして回転する。従動ローラ39には、断面が凹状の溝が周方向に沿って形成され、溝内部には、周方向に沿ってマグネットが設置される。マグネットは、例えばネオジウムであり、ロータディスク9の傾斜面9Cと離隔して、接触しないように従動ローラ39に設置される。これにより、超音波探傷装置100の移動時、超音波探傷装置100がロータディスク9の傾斜面9Cから面外方向へ離れにくくなる。
支持機構39Cは、調整機構を更に備え、従動ローラ39の固定角度を調整できる。調整機構によって従動ローラ39の固定角度を変更することで、異なる半径を有するロータディスク9や、傾斜面9Cの傾斜角度が異なるロータディスク9に対応することができる。
モータユニット40は、モータ41と、モータ41が発生する動力により回転する駆動ローラ42とを有する。駆動ローラ42は、ディスク面9Aを周方向に走行する。モータ41の作動により駆動ローラ42が回転することによって、本体部材31は、周方向に移動する。本体部材31が周方向に移動すると、第1探触子22、第1ウェッジ部材22W、第2探触子24、及び第2ウェッジ部材24Wが、本体部材31と一緒に周方向に移動する。モータユニット40により、周方向における第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wとロータディスク9との相対位置が調整され、周方向における第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wとロータディスク9との相対位置が調整される。モータユニット40が設けられることにより、自動探傷が可能となる。
モータユニット40の駆動ローラ42は、円板形状を有し、1軸を中心にして回転する。駆動ローラ42には、断面が凹状の溝が周方向に沿って形成され、溝内部には、周方向に沿ってマグネットが設置される。マグネットは、例えばネオジウムであり、ロータディスク9のディスク面9Aと離隔して、接触しないように駆動ローラ42に設置される。これにより、超音波探傷装置100の移動時、超音波探傷装置100がロータディスク9のディスク面9Aから面外方向へ離れにくくなる。
駆動ローラ42の軸部は、ロータディスク9のディスク面9Aから面外方向へ離れる方向に対して揺動しないように所定の位置で固定されていることが望ましい。これにより、駆動ローラ42の空転を防止できる。
二つの従動ローラ39と駆動ローラ42には、上述したとおり周方向に沿って、マグネットが設置されており、超音波探傷装置100は、ロータディスク9に対して3点支持となり、安定して支持される。そして、モータ41の作動により駆動ローラ42が回転するとき、駆動ローラ42は直進運動であるが、二つの従動ローラ39と駆動ローラ42による3点支持によって、超音波探傷装置100は、ロータディスク9の円周方向に沿って確実に回転走行することができる。
エンコーダユニット70は、ディスク面9Aにおいて回転するエンコーダローラ72を有する。エンコーダローラ72の回転量は、エンコーダ71に検出される。エンコーダユニット70は、エンコーダローラ72の回転量に基づいて、周方向における本体部材31の移動量を検出可能である。
エンコーダユニット70のエンコーダローラ72は、円板形状を有し、1軸を中心にして回転する。エンコーダローラ72には、断面が凹状の溝が周方向に沿って形成され、溝内部には、周方向に沿ってマグネットが設置される。マグネットは、例えばネオジウムであり、ロータディスク9のディスク面9Aと離隔して、接触しないようにエンコーダローラ72に設置される。これにより、超音波探傷装置100の移動時、超音波探傷装置100がロータディスク9のディスク面9Aから面外方向へ離れにくくなる。
エンコーダユニット70のエンコーダローラ72の軸部は、ロータディスク9のディスク面9Aから面外方向へ離れる方向に対して揺動可能に固定されていることが望ましい。これにより、エンコーダローラ72の軸部を固定する場合に比べて抵抗を減らすことができ、上述した二つの従動ローラ39と、駆動ローラ42の3点支持が実現されやすくなる。また、エンコーダユニット70のディスク面9A側の表面には、例えばローレット加工などの滑り防止加工が施される。これにより、超音波探傷装置100は、ロータディスク9の円周方向に沿って確実に回転走行しやすくなる。
支持装置30は、ロータディスク9と接触した状態で回転可能なボールローラ38及び従動ローラ39を有する。ボールローラ38及び従動ローラ39により、本体部材31と、本体部材31に支持されている第1保持部材32及び第2保持部材34とは、ディスク面9A及び傾斜面9Cを周方向に走行可能である。また、ボールローラ38とディスク面9Aとが接触し、従動ローラ39と傾斜面9Cとが接触することにより、ディスク面9Aと、そのディスク面9Aと対向する第1ウェッジ部材22Wの表面との間に間隙が形成され、傾斜面9Cと、その傾斜面9Cと対向する第2ウェッジ部材24Wの表面との間に間隙が形成される。
また、支持装置30は、第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wを移動可能に支持する第1ジンバル機構52と、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wを移動可能に支持する第2ジンバル機構54とを有する。
第1ジンバル機構52は、本体部材31と、第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wとの間に設けられ、第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wを移動可能に支持する。本実施形態において、第1ジンバル機構52は、第1保持部材32に設けられる。第1保持部材32は、本体部材31に対して相対移動可能である。第1ジンバル機構52は、第1ロール軸及び第1ロール軸と直交する第1ピッチ軸を少なくとも含む二つの軸を中心に第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wを回転可能に支持する。
第2ジンバル機構54は、本体部材31と、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wとの間に設けられ、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wを移動可能に支持する。本実施形態において、第2ジンバル機構54は、第2保持部材34に設けられる。第2保持部材34は、本体部材31に対して相対移動可能である。第2ジンバル機構54は、第2ロール軸及び第2ロール軸と直交する第2ピッチ軸を少なくとも含む二つの軸を中心に第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wを回転可能に支持する。
また、第1保持部材32及び第2保持部材34はそれぞれ、マグネットを有する。マグネットは、ディスク面9Aと対向するように、第1保持部材32に設けられる。また、マグネットは、傾斜面9Cと対向するように、第2保持部材34に設けられる。
フレーム部材31A,31Bはそれぞれ、マグネット43を有する。マグネット43は、フレーム部材31A,31Bの長さ方向に沿って、ディスク面9Aと対向するように設けられる。マグネット43は、ロータディスク9のディスク面9Aと離隔して、接触しないようにフレーム部材31A,31Bに設置される。これにより、超音波探傷装置100が移動するときの抵抗を減らしつつ、超音波探傷装置100の移動時、超音波探傷装置100がディスク面9Aから面外方向へ離れにくくなる。
本体部材31のフレーム部材31Aとフレーム部材31Bの内側、すなわち、第1保持部材32側又は第2保持部材34側には、目盛としての機能を果たす数字が記されてもよい。これにより、第1探触子22や第2探触子24の位置調整を簡易に行うことができる。
また、図12に示すように、支持装置30は、第1ウェッジ部材22Wの表面とディスク面9Aとの間隙、及び第2ウェッジ部材24Wの表面と傾斜面9Cとの間隙のそれぞれに接触媒質を供給する供給装置66を備える。接触媒質は、水又は油を含む。
次に、本実施形態に係るロータディスク9を非破壊検査する超音波探傷方法について説明する。第1ウェッジ部材22Wが接続された第1探触子22と、第2ウェッジ部材24Wが接続された第2探触子24とが支持装置30に支持される。第1ウェッジ部材22Wがディスク面9Aと対向し、第2ウェッジ部材24Wが傾斜面9Cと対向するように、ロータディスク9に支持装置30が支持される。
位置調整機構36の作動により、径方向における第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wの位置が調整される。ボールローラ38がロータディスク9のディスク面9Aと接触し、従動ローラ39がロータディスク9の傾斜面9Cと接触することにより、第1ウェッジ部材22Wの表面とディスク面9Aとが規定値(例えば0.5[mm])の間隙を介して対向し、第2ウェッジ部材24Wの表面と傾斜面9Cとが規定値の間隙を介して対向する。
供給装置66から第1ウェッジ部材22Wの表面とディスク面9Aとの間隙、及び第2ウェッジ部材24Wの表面と傾斜面9Cとの間隙のそれぞれに接触媒質が供給される。制御装置26は、第1探触子22及び第2探触子24を作動して、第1探触子22から超音波ビームを発信し、第1探触子22からの超音波ビームの発信と並行して、第2探触子24から超音波ビームを発信する。第1探触子22から発信された超音波ビームは、第1ウェッジ部材22W及び接触媒質を介して、ロータディスク9の探傷部位に照射される。また、第2探触子24から発信された超音波ビームは、第2ウェッジ部材24W及び接触媒質を介して、ロータディスク9の探傷部位に照射される。第1探触子22から発信された超音波ビームと、第2探触子24から発信された超音波ビームとが、探傷部位である翼溝17の第1角部18Aに同時に照射される。
探傷部位である第1角部18Aで反射したエコーは、第1探触子22及び第2探触子24に受信される。本実施形態において、制御装置26は、第1探触子22又は第2探触子24で受信した受信信号に基づいて、第1角部18Aにおける亀裂19の状態を検出する。
モータユニット40のモータ41の作動により駆動ローラ42が作動し、支持装置30が周方向に移動する。制御装置26は、周方向における支持装置30の移動と並行して、第1探触子22及び第2探触子24のそれぞれから超音波ビームを発信する。第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wは、第1ジンバル機構52を介して支持装置30に支持されているため、ディスク面9Aの形状に追従して移動可能である。また、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wは、第2ジンバル機構54を介して支持装置30に支持されているため、傾斜面9Cの形状に追従して移動可能である。
また、第1保持部材32及び第2保持部材34のそれぞれにマグネットが設けられている。マグネットの磁力により、第1ウェッジ部材22Wとディスク面9Aとが離れてしまったり、第2ウェッジ部材24Wと傾斜面9Cとが離れてしまったりすることが抑制される。第1ウェッジ部材22W及び第2ウェッジ部材24Wは、ロータディスク9の表面との間隙を維持したまま、周方向に移動可能である。
以上、第1探触子22がディスク面9Aに設けられ第2探触子24が傾斜面9Cに設けられた状態で、第1探触子22及び第2探触子24が周方向に移動する例について説明した。第1探触子22がディスク面9Bに設けられ第2探触子24が傾斜面9Dに設けられた状態で、第1探触子22及び第2探触子24が周方向に移動する場合も同様である。第1探触子22がディスク面9Bに設けられ第2探触子24が傾斜面9Dに設けられることにより、第2角部18Bにおける亀裂19の状態が検査される。
[作用及び効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、翼溝17が周方向に設けられ、その翼溝17に角部18が設けられるTルート型のロータディスク9において、ディスク面9Aよりも径方向外側に傾斜面9Cが設けられる場合、超音波ビームを発信する第1探触子22及び第2探触子24のうち一方の探触子である第1探触子22がディスク面9Aに設けられ他方の探触子である第2探触子24が傾斜面9Cに設けられた状態で、第1探触子22及び第2探触子24から発信された超音波ビームを翼溝17の角部18に照射して、第1探触子22及び第2探触子24の少なくとも一方でエコーを受信することにより、そのエコーの受信信号に基づいて、技量を必要とせずに、亀裂19の有無及び亀裂19の寸法を高精度に検出することができる。また、第1探触子22及び第2探触子24が周方向に移動することにより、翼溝17の亀裂19の状態を広範囲に亘って高精度に検査することができる。
また、第1探触子22及び第1ウェッジ部材22Wが第1ジンバル機構52により移動可能に支持され、第2探触子24及び第2ウェッジ部材24Wが第2ジンバル機構54により移動可能に支持されることにより、第1ウェッジ部材22Wがディスク面9Aを移動し、第2ウェッジ部材24Wが傾斜面9Cを移動するとき、第1ウェッジ部材22Wをディスク面9Aの形状に追従させ、第2ウェッジ部材24Wを傾斜面9Cの形状に追従させることができる。
また、ロータディスク9の表面と接触した状態で回転可能なボールローラ38及び従動ローラ39が設けられることにより、第1ウェッジ部材22Wはディスク面9Aを円滑に移動することができ、第2ウェッジ部材24Wは傾斜面9Cを円滑に移動することができる。
また、位置調整機構36が設けられることにより、超音波ビームの照射領域である検出領域SAと翼溝17との相対位置と調整することができ、検査精度を向上させることができる。
また、第1ウェッジ部材22Wの表面とその第1ウェッジ部材22Wの表面と間隙を介して対向するディスク面9Aとの間、及び第2ウェッジ部材24Wの表面とその第2ウェッジ部材24Wの表面と間隙を介して対向する傾斜面9Cとの間のそれぞれに、水又は油のような接触媒質が供給装置66から供給されることにより、第1探触子22から発信され第1ウェッジ部材22Wの表面から射出された超音波ビーム、及び第2探触子24から発信され第2ウェッジ部材24Wの表面から射出された超音波ビームのそれぞれは、翼溝17の第1角部18Aに効率良く伝達される。
また、第1保持部材32及び第2保持部材34を支持する本体部材31にマグネットが設けられることにより、そのマグネットの磁力によって、第1保持部材32に保持された第1ウェッジ部材22W、及び第2保持部材34に保持された第2ウェッジ部材24Wは、ロータディスク9の表面から離れることなく、規定値の間隙を維持したままロータディスク9を移動することができる。これにより、第1探触子22及び第2探触子24から発信された超音波ビームはロータディスク9に安定して照射される。
[超音波探傷装置の第2具体例]
次に、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第2具体例について説明する。図18は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第2具体例を示す斜視図である。図19は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第2具体例を示す正面図である。図20は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第2具体例を示す縦断面図である。図21は、本実施形態に係る超音波探傷装置100の第2具体例を示す側面図である。なお、第1具体例と重複する構成要素及び作用効果については省略する。
図18から図21に示すように、本実施形態においては、第1探触子22がディスク面9Aに設けられ、第2探触子24が傾斜面9Cに設けられるだけでなく、第3探触子28がディスク面9Aに設けられる。第3探触子28は、フェイズドアレイ探触子である。第3探触子28が設置されることによって、ロータディスク9表面や内部の亀裂等を検出することができる。
支持装置30は、第3探触子28を保持する第3保持部材56を更に有する。第3保持部材56は、ガイド部36Gにガイドされながら径方向に移動可能である。第3保持部材56の位置が調整されることにより、径方向における第3探触子28の位置が調整される。支持装置30は、径方向における第3探触子28の位置を調整可能な位置調整機構36を有する。
図22に示すように、第3保持部材56には、更に目盛指示板62が設置される。目盛指示板62は、上述した目盛に沿って設置される。目盛指示板62の先端は、第3保持部材56の先端位置と揃っている。これにより、上述した目盛と第3保持部材56との間に間隔が生じている場合でも、第3保持部材56の先端位置が、目盛指示板62によって示されるため、第3探触子28の位置調整を簡易に行うことができる。
1 :回転機械
2 :タービンロータ
3 :ステータ
4 :軸部材
5 :動翼
6 :ケーシング
7 :静翼
8 :軸受
9 :ロータディスク
9A :ディスク面
9B :ディスク面
9C :傾斜面
9D :傾斜面
10 :蒸気通路
11 :蒸気供給口
12 :蒸気排出口
13 :翼根部
14 :ネック部
15 :翼部
16 :拡大部
17 :翼溝
18 :角部
18A :第1角部
18B :第2角部
18C :第3角部
18D :第4角部
19 :亀裂
20 :ハウジング
22 :第1探触子
22A :第1超音波振動子
22W :第1ウェッジ部材
24 :第2探触子
24A :第2超音波振動子
24W :第2ウェッジ部材
26 :制御装置
28 :第3探触子
30 :支持装置
31 :本体部材
31A :フレーム部材
31B :フレーム部材
32 :第1保持部材
33 :連結部材
34 :第2保持部材
36 :位置調整機構
36G :ガイド部
37 :突出部
38 :ボールローラ
38C :支持機構
39 :従動ローラ
39C :支持機構
40 :モータユニット
41 :モータ
42 :駆動ローラ
43 :マグネット
52 :第1ジンバル機構
54 :第2ジンバル機構
56 :第3保持部材
58 :ボルト
59 :ナット
62 :目盛指示板
66 :供給装置
70 :エンコーダユニット
71 :エンコーダ
72 :エンコーダローラ
91 :厚肉部
92 :厚肉部
100 :超音波探傷装置

Claims (11)

  1. 翼溝を有するタービンロータのロータディスクを非破壊検査する超音波探傷装置であって、
    前記翼溝は、前記タービンロータの回転軸の周方向に設けられ、
    前記ロータディスクは、前記回転軸と平行な軸方向を向くディスク面と、前記ディスク面よりも前記回転軸の径方向外側に配置される傾斜面と、を有し、
    前記ロータディスクの前記翼溝の角部に超音波ビームを発信する第1探触子及び第2探触子と、
    前記第1探触子及び前記第2探触子のいずれか一方の探触子が前記ディスク面に設けられ他方の探触子が前記傾斜面に設けられるように前記第1探触子及び前記第2探触子を支持する支持装置と、
    前記角部で反射したエコーを受信した前記第2探触子の受信信号に基づいて前記角部における亀裂状態を検出する制御装置と、
    を備え、
    前記支持装置は、一方の前記探触子が前記ディスク面に設けられ他方の前記探触子が前記傾斜面に設けられた状態で前記回転軸の周方向に移動する超音波探傷装置。
  2. 一方の前記探触子と接続される第1ウェッジ部材と、
    他方の前記探触子と接続される第2ウェッジ部材と、を備え、
    前記支持装置は、一方の前記探触子及び前記第1ウェッジ部材を移動可能に支持する第1ジンバル機構と、他方の前記探触子及び前記第2ウェッジ部材を移動可能に支持する第2ジンバル機構と、を有する請求項1に記載の超音波探傷装置。
  3. 前記支持装置は、
    一方の前記探触子及び前記第1ウェッジ部材を保持する第1保持部材と、
    他方の前記探触子及び前記第2ウェッジ部材を保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材が固定され、径方向に延在する一対のフレーム部材と、
    前記ディスク面と対向するように前記フレーム部材に設けられ、前記支持装置を移動させる駆動ローラと、
    前記傾斜面と対向するように前記フレーム部材に設けられた二つの従動ローラと、
    を有する請求項2に記載の超音波探傷装置。
  4. 前記駆動ローラ及び前記従動ローラには、周方向に沿ってマグネットが設置される請求項3に記載の超音波探傷装置。
  5. 前記フレーム部材には、前記ディスク面と対向する面において、長さ方向に沿ってマグネットが設置される請求項3又は4に記載の超音波探傷装置。
  6. 前記駆動ローラの軸部は、前記ディスク面から面外方向へ離れる方向に対して揺動しないように所定の位置で固定され、前記従動ローラの軸部は、前記傾斜面から面外方向へ離れる方向に対して揺動可能に固定されている請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。
  7. 前記支持装置は、
    一方の前記探触子及び前記第1ウェッジ部材を保持する第1保持部材と、
    他方の前記探触子及び前記第2ウェッジ部材を保持する第2保持部材と、
    前記ロータディスクと接触した状態で回転可能なボールローラと、
    を有する請求項2に記載の超音波探傷装置。
  8. 前記支持装置は、前記回転軸の径方向における一方の前記探触子及び前記第1ウェッジ部材の位置を調整可能な位置調整機構を有する請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。
  9. 前記位置調整機構は、径方向に延在する一対のフレーム部材に設けられたガイド部と、前記ガイド部に挿入されたナット、前記ナットと螺合するボルトとを有し、前記ガイド部の開口側において内側に突出した突出部が、前記ナットと前記ボルトによって挟まれる請求項8に記載の超音波探傷装置。
  10. 前記第1ウェッジ部材の表面と前記ディスク面との間隙、及び前記第2ウェッジ部材の表面と前記傾斜面との間隙のそれぞれに接触媒質を供給する供給装置を備える請求項2から請求項9のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。
  11. 翼溝を有するタービンロータのロータディスクを非破壊検査する超音波探傷方法であって、
    前記翼溝は、前記タービンロータの回転軸の周方向に設けられ、
    前記ロータディスクは、前記回転軸と平行な軸方向を向くディスク面と、前記ディスク面よりも前記回転軸の径方向外側に配置される傾斜面と、を有し、
    前記ロータディスクの前記翼溝の角部に超音波ビームを発信する第1探触子及び第2探触子のいずれか一方の探触子を前記ディスク面に設けるステップと、
    前記第1探触子及び前記第2探触子の他方の探触子を前記傾斜面に設けるステップと、
    前記角部で反射したエコーを受信した前記第2探触子の受信信号に基づいて前記角部における亀裂状態を検出するステップと、
    一方の前記探触子が前記ディスク面に設けられ他方の前記探触子が前記傾斜面に設けられた状態で前記第1探触子及び前記第2探触子を前記回転軸の周方向に移動するステップと、
    を含む超音波探傷方法。
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