JP2017198507A - 路面状態検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】取得周波数範囲が狭い振動検出部でも、滑り易い路面の検出を行うことが可能な路面状態検出装置を提供する。【解決手段】タイヤマウントセンサ1に備えられる加速度センサ11の検出信号に基づいて圧雪路や凍結路のような滑り易い路面状態の検出を行う。具体的には、例えば5kHz以下という比較的低い周波数領域のみを解析することで路面状態の検出を行う。このため、加速度センサ11として、10kHz程度の高周波成分まで振動検出が可能な高性能のものを用いる必要がない。したがって、路面状態検出装置を、取得周波数範囲が狭い加速度センサ11を用いても、滑り易い路面の検出を行うことが可能なものにできる。【選択図】図2
Description
本発明は、車両の走行路面の路面状態を検出する路面状態検出装置に関するものである。
従来、特許文献1において、タイヤトレッドの裏面に加速度センサを備え、加速度センサにてタイヤに加えられる振動を検出すると共に、その振動の検出結果を車体側に伝え、路面状態の推定を行う路面状態推定システムが提案されている。この路面状態推定システムでは、タイヤ回転に伴ってタイヤトレッドのうち加速度センサの配置箇所と対応する部分が路面に接地するときの振動波形が路面状態に応じて変わることに基づいて、路面状態を検出している。
具体的には、加速度センサの検出信号は、タイヤトレッドのうち加速度センサの配置箇所と対応する部分が路面に接地するタイミング(以下、接地タイミングという)およびその前後において大きく変化するが、このときの変化が路面状態に応じて変わる。このため、上記システムでは、加速度センサの検出信号のうち接地タイミングおよびその前後の期間の部分を複数の領域に区画し、タイヤに生じる振動が路面状態に応じて変動したときに各区画での周波数特性が変化することに基づいて、路面状態を検出している。
より詳しくは、特許文献1に記載のシステムでは、タイヤトレッドのうち加速度センサの配置箇所と対応する部分が路面に接地した瞬間を「踏み込み領域」、路面から離れる瞬間を「蹴り出し領域」として区画している。また、踏み込み領域の前を「踏み込み前領域」、踏み込み領域から蹴り出し領域までの領域、つまりタイヤトレッドのうち加速度センサの配置箇所と対応する部分が接地中の領域を「蹴り出し前領域」、蹴り出し領域後を「蹴り出し後領域」として区画している。このように、タイヤトレッドのうち加速度センサの配置箇所と対応する部分が接地する期間およびその前後を5つの領域に区画している。そして、路面状態に応じて、区画した各領域でタイヤに生じる振動が変動し、加速度センサの検出信号が変化することから、各領域での加速度センサの検出信号を周波数解析することで、車両の走行路面における路面状態を検出している。例えば、圧雪路のような滑り易い路面状態では蹴り出し時の剪断力が低下するため、蹴り出し領域や蹴り出し後領域において、1kHz〜4kHz帯域から選択される帯域値が小さくなる。これにより、圧雪路であることを検出している。
しかしながら、特許文献1のシステムでは、10kHz程度の高周波成分まで振動検出が行える加速度センサを用いて路面状態の検出を行うことが必要となるなど、高性能な振動検出部が必須となって、高コスト化を招くことになる。一方、様々な路面状態の検出を行えることが好ましいものの、車両の制御においては特に滑り易い路面、例えば圧雪路を検出できれば良い。
本発明は上記点に鑑みて、取得周波数範囲が狭い振動検出部でも、滑り易い路面の検出を行うことが可能な路面状態検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の路面状態検出装置は、車両に備えられるタイヤ(3)の裏面に取り付けられ、タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(11)と、振動検出部の検出信号が示す振動データから路面状態を検出する信号処理部(12)と、路面状態が表された路面データを送信する送信部(13)と、を有するタイヤマウントセンサ(1)と、車体側に備えられ、送信部から送信された路面データを受信する受信機(21)を有する車体側システム(2)と、を備えている。このような構成において、信号処理部は、タイヤが1回転する際に、タイヤのうち振動検出部の配置箇所と対応する部分の接地開始時および接地終了時に検出信号に発生するピークを検出し、接地終了時に発生するピークより後の領域(R5)における1kHz以下の周波数帯での振動成分の大きさに基づいて、路面状態が圧雪路であることの検出を行う。
このように、タイヤマウントセンサに備えられる振動検出部の検出信号、すなわち1kHz以下という比較的低い周波数領域を取得周波数範囲として含む振動検出部の検出信号に基づいて、圧雪路のような滑り易い路面状態の検出を行うようにしている。このように、1kHz以下という比較的低い周波数領域を解析することで路面状態の検出を行っていることから、振動検出部として、10kHz程度の高周波成分まで振動検出が可能な高性能のものを用いる必要がない。したがって、取得周波数範囲が狭い振動検出部を用いても、滑り易い路面の検出を行うことが可能な路面状態検出装置とすることができる。
請求項7に記載の路面状態検出装置では、受信機は、路面データに基づいて、タイヤが1回転する際に、タイヤのうち振動検出部の配置箇所と対応する部分の接地終了時に検出信号に発生するピークより後の領域(R5)における1kHz以下の周波数帯での振動成分の大きさに基づいて、路面状態が圧雪路であることの検出を行う。
このように、受信機にて路面状態検出を行うようにすることもできる。このようにしても、請求項1と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1〜図7を参照して、本実施形態にかかる路面状態検出装置100について説明する。本実施形態にかかる路面状態検出装置100は、車両の各車輪に備えられるタイヤの接地面に加わる振動に基づいて走行中の路面状態を検出し、この検出結果に基づいて車両の危険性の報知や車両運動制御を行うものである。
図1〜図7を参照して、本実施形態にかかる路面状態検出装置100について説明する。本実施形態にかかる路面状態検出装置100は、車両の各車輪に備えられるタイヤの接地面に加わる振動に基づいて走行中の路面状態を検出し、この検出結果に基づいて車両の危険性の報知や車両運動制御を行うものである。
図1に示すように路面状態検出装置100は、車輪側に設けられたタイヤマウントセンサ1と、車体側に備えられた各部を含む車体側システム2とを有する構成とされている。車体側システム2としては、受信機21および報知装置22などが備えられている。
本実施形態の場合、路面状態検出装置100は、タイヤマウントセンサ1にて車両走行中にタイヤ3が受ける振動を検出すると共に、それに基づいて路面状態を検出し、路面状態を表すデータとしてその検出結果を示したデータを送信する。以下、路面状態を表すデータのことを路面データという。本実施形態の場合、タイヤマウントセンサ1から送信される路面データは、路面状態の検出結果そのもの、例えば圧雪路などの路面状態の種類を直接的に表すデータとなる。ただし、路面データは、路面状態を直接的に示すデータに限るものではない。すなわち、路面データには、路面状態に応じた成分が含まれる信号、例えば後述する加速度センサ11の検出信号の生データや検出信号を信号処理したデータも含まれる。
また、本実施形態の場合、路面状態検出装置100は、受信機21にてタイヤマウントセンサ1から送信された路面データを受信したのち、路面データに基づいて車両の危険性の判定を行っている。そして、車両の危険性があると判定されると、路面状態検出装置100は、受信機21から報知装置22などにその旨を伝え、危険性の報知などを行っている。また、受信機21から図示しないブレーキ制御用の電子制御装置(以下、ブレーキECUという)などに路面データを伝え、路面状態に応じた車両運動制御を行うことも可能である。
具体的には、タイヤマウントセンサ1および受信機21は、以下のように構成されている。
タイヤマウントセンサ1は、図2に示すように、加速度センサ11、制御部12、RF回路13および電源14を備えた構成とされ、図3に示されるように、タイヤ3のトレッド31の裏面側に設けられる。
加速度センサ11は、タイヤに加わる振動を検出するための振動検出部を構成するものである。例えば、加速度センサ11は、タイヤ3が回転する際にタイヤマウントセンサ1が描く円軌道に対して接する方向、つまり図3中の矢印Xで示すタイヤ接線方向の振動に応じた検出信号として、加速度の検出信号を出力する。タイヤトレッド31のうち加速度センサ11の配置箇所と対応する部分が接地している区間、つまり接地長分の区間を接地区間として、加速度センサ11の検出信号は接地区間およびその前後においてタイヤ3の変形による影響を受けて変化する。
制御部12は、信号処理部に相当する部分であり、加速度センサ11の検出信号をタイヤ接線方向の振動データを表す検出信号として用いて、この検出信号を処理することで路面データを得て、それをRF回路13に伝える役割を果たす。具体的には、制御部12は、加速度センサ11の検出信号、つまり加速度センサ11の出力電圧の時間変化に基づいて路面データを得ている。本実施形態の場合、加速度センサ11の検出信号から、タイヤトレッド31のうちタイヤマウントセンサ1の配置箇所と対応する部分が接地区間を含めた前後のどの領域に位置しているかを区画している。本実施形態の場合、タイヤ3の回転中の領域とは、「踏み込み前領域」、「踏み込み領域」、「蹴り出し前領域」、「蹴り出し領域」、「蹴り出し後領域」の5つに区画される各領域のことを意味している。また、本実施形態の場合、加速度センサ11の配置箇所がタイヤマウントセンサ1の配置箇所とされているため、トレッド31のうちタイヤマウントセンサ1の配置箇所と対応する部分とは、加速度センサ11の配置箇所と対応する部分と同意である。
加速度センサ11の検出信号に含まれる振動成分、換言すれば振動レベルが路面状態を表しており、各領域においてその路面状態を表す振動成分の表れ方が異なっている。例えば「蹴り出し後領域」での検出信号の振動成分に路面の滑り易さが顕著に現れている。このため、本実施形態では、加速度センサ11の検出信号から「蹴り出し後領域」の部分を抽出し、その部分を周波数解析することで、圧雪路などの滑り易い路面であるか、それ以外の路面であるかという路面状態の検出を行っている。
さらに、制御部12は、路面状態の検出を行うと、その路面状態を示した路面データを生成し、それをRF回路13に伝える処理を行う。これにより、RF回路13を通じて受信機21に路面データが伝えられるようになっている。
具体的には、制御部12は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って上記した処理を行っている。そして、制御部12は、それらの処理を行う機能部として領域区画部12a、路面状態検出部12bおよびデータ生成部12cを備えている。
領域区画部12aは、加速度センサ11の出力電圧で表される検出信号から各領域の区画を行う。タイヤ回転時における加速度センサ11の出力電圧波形は例えば図4に示す波形となる。なお、図4は、圧雪路と凍結路それぞれでの加速度センサ11の出力波形を示している。
図4に示されるように、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち加速度センサ11の配置箇所と対応する部分が接地し始める少し前からタイヤ3の変形による影響を受け始め、接地終了して少し後までタイヤ3の変形による影響を受ける。領域区画部12aは、このタイヤ3の変形による影響を受ける範囲を複数の領域に区画する。
具体的には、トレッド31のうち加速度センサ11の配置箇所と対応する部分が接地し始めた接地開始時に、加速度センサ11の出力電圧が極大値をとる。領域区画部12aでは、この加速度センサ11の出力電圧が極大値をとる接地開始時を第1ピーク値のタイミングとして検出している。さらに、図4に示されるように、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち加速度センサ11の配置箇所と対応する部分が接地していた状態から接地しなくなる接地終了時に、加速度センサ11の出力電圧が極小値をとる。領域区画部12aでは、この加速度センサ11の出力電圧が極小値をとる接地終了時を第2ピーク値のタイミングとして検出している。図4から判るように、路面状態に応じて波形が示す振動成分の大きさに差が出るが、波形の発生の様子については同様になる。
加速度センサ11の出力電圧が上記のようなタイミングでピーク値をとるのは、以下の理由による。すなわち、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち加速度センサ11の配置箇所と対応する部分が接地する際、加速度センサ11の近傍においてタイヤ3のうちそれまで略円筒面であった部分が押圧されて平面状に変形する。このときの衝撃を受けることで、加速度センサ11の出力電圧が第1ピーク値をとる。また、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち加速度センサ11の配置箇所と対応する部分が接地面から離れる際には、加速度センサ11の近傍においてタイヤ3は押圧が解放されて平面状から略円筒状に戻る。このタイヤ3の形状が元に戻るときの衝撃を受けることで、加速度センサ11の出力電圧が第2ピーク値をとる。このようにして、加速度センサ11の出力電圧が接地開始時と接地終了時でそれぞれ第1、第2ピーク値をとるのである。また、タイヤ3が押圧される際の衝撃の方向と、押圧から開放される際の衝撃の方向は逆方向であるため、出力電圧の符号も逆方向となる。
領域区画部12aは、第1、第2ピーク値のタイミングに基づき、図4に示すように検出信号を「踏み込み前領域」、「踏み込み領域」、「蹴り出し前領域」、「蹴り出し領域」、「蹴り出し後領域」に相当する5つの領域R1〜R5に区画する。そして、領域区画部12aは、各領域R1〜R5に区画したのち、加速度センサ11の検出信号のうちの所望の領域の振動成分の積分値、つまり加速度センサ11の出力電圧の積分値を求めている。例えば、領域R5の振動成分の積分値を求めたり、接地区間中、つまりタイヤトレッド31のうち加速度センサ11の配置箇所が接地中の区間となる領域R3の振動成分の積分値を求めている。
領域R5では、圧雪路のような滑り易く、かつ、路面の凹凸による衝撃が大きい路面状態においては、加速度センサ11の検出信号のうち高周波領域の中でも比較的低い周波数帯の領域、例えば0.1〜0.2kHzのような1kHz以下での振動成分が大きくなる。例えば、車両が圧雪路と凍結路を走行した場合について、加速度センサ11の検出信号のうちの領域R5における振動成分を離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transformの略)すると、図5に示す結果となる。このように、加速度センサ11の検出信号のうちの領域R5における比較的低い周波数帯(以下、この領域のことを低周波領域という)で振動成分の変化が顕著になる。このため、加速度センサ11の検出信号のうちの領域R5の振動成分の大きさが滑り易さと路面の凹凸の度合いを示す指標となる。したがって、ここでは加速度センサ11の検出信号のうちの領域R5での低周波領域の振動成分の大きさとして、振動成分の積分値を演算している。
振動成分については、加速度センサ11をより高性能なものとすれば、より高い周波数帯(例えば、〜10kHz)の振動成分を精度良く検出できるが、領域R5の振動成分については、低周波領域(例えば、〜1kHz)を検出できればよい。したがって、領域R5の振動成分の検出のために加速度センサ11を高性能なものとする必要はない。
一方、領域R3では、路面摩擦係数(以下、摩擦係数のことをμという)の影響で、加速度センサ11の出力電圧が変化する。例えば、低μ路面の走行時のように路面μが低いときには、タイヤ3のスリップによる細かな高周波振動が出力電圧に重畳される。このようなタイヤ3のスリップによる細かな高周波領域の振動成分は、高μ路面の走行時のように路面μが高い場合にはあまり重畳されない。例えば、車両が凍結路とアスファルト路を走行した場合について、加速度センサ11の検出信号のうちの領域R3における振動成分を離散フーリエ変換すると、図6に示す結果となる。このように、加速度センサ11の検出信号のうちの領域R3の振動成分の変化が顕著になる。このため、加速度センサ11の検出信号のうちの領域R3の振動成分の大きさが路面μを示す指標となる。したがって、ここでは加速度センサ11の検出信号のうちの領域R3の振動成分の大きさとして、振動成分の積分値を演算している。
ただし、路面状態として特に検出したいのは、上記した圧雪路や表面が凍結している凍結路であり、凍結路においては高周波領域の中でも比較的低い周波数帯(例えば、2〜5kHz)の振動成分の大きさを検出できれば良い。したがって、領域R3の振動成分の検出のために加速度センサ11を高性能なものとする必要もない。
このようにして、加速度センサ11の検出信号を領域R1〜R5に区画し、検出信号のうちの領域R3、R5の振動成分の積分値を求めると、領域区画部12aは、その結果を路面状態検出部12bに伝えている。
路面状態検出部12bは、領域区画部12aから領域R3、R5の振動成分の積分値が伝えられると、それに基づいて路面状態の検出を行う。例えば、路面状態検出部12bは、領域R5の振動成分の積分値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。そして、路面状態検出部12bは、領域R5の振動成分の積分値が所定の閾値以上であれば圧雪路であることを検出し、そうでなければその他の路面状態であることを検出する。また、路面状態検出部12bは、その他の路面状態であることを検出したときには、領域R3の振動成分の積分値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。そして、路面状態検出部12bは、領域R3の振動成分の積分値が所定の閾値以上であれば凍結路であることを検出し、そうでなければアスファルト路などの他の路面状態であることを検出する。このようにして、車両の走行路面の路面状態を検出すると、その検出結果をデータ生成部12cに伝えている。
データ生成部12cは、基本的には、路面状態検出部12bでの検出結果に基づいて、所定の送信プロトコルに従った路面データを生成している。本実施形態の場合、データ生成部12cは、例えば、路面状態を2進数の数値化したデータとすることで路面データを生成している。
このようにして、本実施形態に掛かる制御部12が構成されている。なお、この制御部12が実際に行う処理の詳細については後で説明する。
RF回路13は、データ生成部12cから伝えられた路面データを受信機21に対して送信する送信部を構成するものである。RF回路13と受信機21との間の通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの公知の近距離無線通信技術によって実施可能である。路面データを送信するタイミングについては任意であるが、例えば、路面データが生成されるタイヤ3の1回転ごとに、RF回路13から路面データが送信されるようになっている。なお、タイヤ3の1回転については、加速度センサ11の検出信号に基づいて検出可能であり、上記したように区画される領域R1〜R5の波形の発生が終了する毎に、タイヤ3が1回転したと検出できる。
また、路面データについては、車両に備えられたタイヤ3毎に予め決められている車輪の固有識別情報(以下、ID情報という)と共に送られる。各車輪の位置については、車輪が車両のどの位置に取り付けられているかを検出する周知の車輪位置検出装置によって特定できることから、受信機21にID情報と共に路面データを伝えることで、どの車輪のデータであるかが判別可能になる。
一方、受信機21は、タイヤマウントセンサ1より送信された路面データを受信し、取得した路面データから車両の走行路面の危険性を判定する。例えば、路面データが圧雪路や凍結路を示していた場合には、危険性があると判定し、その旨を示す制御信号を報知装置22に伝える。そして、報知装置22を通じて、危険性の報知を行うことで、ドライバに走行路面が圧雪路や凍結路であることを伝える。これに基づいて、ドライバは車両を減速するなどの適切な対応をとることが可能になる。また、必要に応じて、受信機21からブレーキECU等に路面データを伝え、車両の危険性を回避するための車両運動制御を実行することで、ドライバが車両の危険性に対して瞬時に対応できなかったとしても、車両の危険性を回避することが可能となる。
報知装置22は、例えばメータ表示器などで構成され、ドライバに対して車両に危険性があることの報知に用いられる。報知装置22をメータ表示器で構成する場合、ドライバが車両の運転中に視認可能な場所に配置され、例えば車両1におけるインストルメントパネル内に設置される。メータ表示器は、受信機21から車両に危険性がある旨の制御信号が伝えられると、その危険性の内容が把握できる態様で表示を行うことで、視覚的にドライバに対して危険性を報知することができる。
なお、報知装置22をブザーや音声案内装置などで構成することもできる。その場合、報知装置22は、ブザー音や音声案内によって、聴覚的にドライバに対して危険性を報知することができる。また、視覚的な報知を行う報知装置22としてメータ表示器を例に挙げたが、ヘッドアップディスプレイなどの情報表示を行う表示器によって報知装置22を構成しても良い。
以上のようにして、本実施形態にかかる路面状態検出装置100が構成されている。続いて、本実施形態にかかる路面状態検出装置100の作動について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。図7は、各車輪に備えられた送信機1の制御部12が個々に行う路面状態検出処理の詳細を示したフローチャートである。本処理は、タイヤ3の1回転中に1回実行される。
加速度センサ11の検出信号に基づいてタイヤ3の回転が検出されると、それに基づいて制御部12が路面状態検出処理を実行する。
まず、ステップS100では、領域R5の振動成分の積分値を求める。例えば、所定のサンプリング周期毎に加速度センサ11の検出信号における振動成分の大きさをサンプリングし、領域R5中にサンプリングされた全値を足し合わせることによって、領域R5の振動成分の積分値を求めている。
続いて、ステップS110に進み、ステップS100で求めた領域R5の振動成分の積分値が所定の上限値t3[mV]、例えば10000[mV]以上であるか否かを判定する。所定の上限値t3は、加速度センサ11の検出信号から得られる振動成分の積分値の通常範囲を超える値に設定されており、この値を超える積分値は信頼性に乏しいデータと言える。このため、ステップS110で肯定判定された場合にはステップS120に進み、今回の制御周期の際に得られた領域R5の振動成分の積分値をデータとして用いないようにする。具体的には、今回の制御周期の際に得られた積分値を無効にし、前回の制御周期の際に得られた積分値を引き継いで、今回の制御周期の際に得られた積分値の代わりとする。これにより、信頼性の乏しいデータに基づいて路面状態の検出が行われないようにして、信頼性の向上を図っている。
そして、ステップS110で否定判定された場合およびステップS120の処理を行った後、ステップS130に進んで領域R5の振動成分の積分値について、タイヤ3の2回転分の移動平均値を演算する。すなわち、前回の制御周期の際に得られた積分値と今回の制御周期の際に得られた積分値の平均値を算出する。このとき、ステップS120において、今回の制御周期の際に得られた積分値として、前回の制御周期の際に得られた積分値が用いられる場合には、タイヤ3の2回転分の移動平均値が前回の制御周期の際に得られた積分値と同値になる。
なお、今回の制御周期の際に得られた積分値が無効にされる場合、前回の移動平均値、すなわち前々回の制御周期の際に得られた積分値と前回の制御周期の際に得られた積分値の平均値を、今回の制御周期の際の移動平均値として用いるようにしても良い。
この後、ステップS140に進み、移動平均値が第1閾値に相当する所定の閾値t1[mV]、例えば15[mV]以上であるか否かを判定する。そして、ここで肯定判定されると、ステップS150に進んで路面状態が圧雪路であることを検出し、否定判定されると、路面状態が圧雪路とは異なる他の路面であることを検出する。
このように、領域R5の振動成分の積分値に基づいて、車両の走行路面の路面状態が圧雪路であることを検出することができる。そして、このときにタイヤ3の1回転分の領域R5の振動成分の積分値のみに基づいて路面状態を検出するのではなく、移動平均値を用いていることから、路面状態の検出結果の信頼性を高めることが可能となる。さらに、領域R5の振動成分の積分値が所定の上限値t3以上である場合には、信頼性の乏しいデータとして、積分値のデータを無効にしているため、より信頼性の向上を図ることができる。
続いて、ステップS140において否定判定された場合にはステップS160に進み、アスファルト路であるか凍結路であるかの判定の為に、領域R3の振動成分の積分値を求める。そして、ステップS170に進み、領域R3の振動成分の積分値が第2閾値に相当する所定の閾値t2[mV]、例えば300[mV]以上であるか否かを判定する。そして、ここで肯定判定されると、ステップS180に進んで路面状態が凍結路であることを検出し、否定判定されると、ステップS190に進んで路面状態がアスファルト路などの他の路面であることを検出する。
このように、領域R3の振動成分の積分値に基づいて、車両の走行路面の路面状態が凍結路であることやアスファルト路などの他の路面であることを検出することができる。
この後の処理については図示していないが、車両の走行路面の路面状態が検出されると、その検出結果を路面データとしてRF回路13に伝える。これがRF回路13より送信されることで、受信機21に伝えられる。
一方、受信機21は、タイヤマウントセンサ1より送信された路面データを受信し、取得した路面データから車両の走行路面の危険性を判定する。そして、路面データが圧雪路や凍結路を示していた場合には、危険性があると判定し、その旨を示す制御信号を報知装置22に伝える。そして、報知装置22を通じて、危険性の報知が行われる。また、必要に応じて、受信機21からブレーキECU等に路面データが伝えられ、車両の危険性を回避するための車両運動制御が実行されることで、ドライバが車両の危険性に対して瞬時に対応できなかったとしても、車両の危険性を回避することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態にかかる路面状態検出装置100では、タイヤマウントセンサ1で圧雪路や凍結路のような滑り易い路面状態の検出を行うようにしている。そして、例えば5kHz以下という比較的低い周波数領域のみを解析することで路面状態の検出を行っていることから、加速度センサ11として、10kHz程度の高周波成分まで振動検出が可能な高性能のものを用いる必要がない。したがって、路面状態検出装置100を、取得周波数範囲が狭い加速度センサ11を用いても、滑り易い路面の検出を行うことが可能なものにできる。
特に、滑り易い路面の中でも検出を行いたい圧雪路については、加速度センサ11として、1kHz以下の周波数帯が検出できれば良いため、より取得周波数範囲が狭い加速度センサ11を用いても、圧雪路の検出を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して路面状態検出処理などを変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して路面状態検出処理などを変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態では、より精度良く路面状態を検出するために、左右輪のデータを用いて路面状態を検出する。このため、本実施形態においては、各車輪に備えられた送信機1では路面状態を検出しておらず、送信機1で路面データの生成を行ってそれを受信機21に送信し、受信機21で路面状態を検出している。
具体的には、図8に示すように、本実施形態の送信機1は、制御部12の構成が第1実施形態と異なっている。すなわち、制御部12は、領域区画部12aとデータ生成部12cのみを有した構成とされている。領域区画部12aでは、第1実施形態と同様に、加速度センサ11の検出信号から各領域R1〜R5を区画している。そして、加速度センサ11の検出信号から領域R3、R5の部分を抽出した生データをデータ生成部12cに伝えている。もしくは、領域区画部12aでは、信号処理によって加速度センサ11の検出信号から領域R3、R5の振動成分のみを抽出し、それをデータ生成部12cに伝えても良い。そして、データ生成部12cにおいて、領域R3、R5の部分を抽出した生データなどを所定の送信プロトコルに従った路面データにする。このように、本実施形態の送信機1は、路面状態を表すデータとして、領域R3、R5の部分を抽出した生データもしくは振動成分のデータを受信機21に送信している。
そして、受信機21において、領域R3、R5の振動成分の積分値を求め、これらに基づいて路面状態の検出を行う。
図9は、受信機21が行う路面状態検出処理の詳細を示したフローチャートである。本処理は、左右の車輪に取り付けられた各送信機1からの信号を受け取る毎に実行される。なお、ここでは、左右の車輪を、例えば左右前輪もしくは左右後輪のように、同じ車軸に備えられた車輪としているが、その限りではない。
受信機21は、送信機1から領域R3、R5の部分を抽出した生データなどを示す路面データを受信すると、それに基づいて路面状態検出処理を実行する。
まず、ステップS200では、領域R5の振動成分の積分値を求める。例えば、領域R5の振動成分の生データから所定のサンプリング周期相当の位置での振動成分の大きさをサンプリングし、領域R5中にサンプリングされた全値を足し合わせることによって、領域R5の振動成分の積分値を求めている。
続いて、ステップS210に進み、ステップS200で求めた領域R5の振動成分の積分値が所定の上限値t3[mV]以上であるか否かを判定する。所定の上限値t3については、図7のステップS110と同様の値を用いている。ここで、ステップS210で肯定判定された場合にはステップS220に進み、今回得られた領域R5の振動成分の積分値をデータとして用いないようにする。
そして、ステップS210で否定判定された場合およびステップS220の処理を行った後、ステップS230に進んで領域R5の振動成分の積分値について、タイヤ3の2回転分の移動平均値を求める。この移動平均値の求め方についても図7のステップS130と同様である。
この後、ステップS240に進み、左右輪について、ステップS230で求めた移動平均値を用いて、左右輪において移動平均値の平均値である左右輪平均値を演算する。続いて、ステップS250に進み、左右輪平均値が第1閾値に相当する所定の閾値t1[mV]以上であるか否かを判定する。所定の閾値t1については、図7のステップS140と同様の値を用いている。そして、ここで肯定判定されると、ステップS260に進んで路面状態が圧雪路であることを検出し、否定判定されると、路面状態が圧雪路とは異なる他の路面であることを検出する。
さらに、ステップS250において否定判定された場合にはステップS270に進み、アスファルト路であるか凍結路であるかの判定の為に、領域R3の振動成分の積分値を求める。そして、ステップS280に進み、領域R3の振動成分の積分値が第2閾値に相当する所定の閾値t2[mV]以上であるか否かを判定する。所定の閾値t2については、図7のステップS170と同様の値を用いている。そして、ここで肯定判定されると、ステップS290に進んで路面状態が凍結路であることを検出し、否定判定されると、ステップS300に進んで路面状態がアスファルト路などの他の路面であることを検出する。
このように、領域R3の振動成分の積分値に基づいて、車両の走行路面の路面状態が凍結路であることやアスファルト路などの他の路面であることを検出することができる。
この後の処理については図示していないが、車両の走行路面の路面状態が検出されると、受信機21は、検出した路面状態から車両の走行路面の危険性を判定する。そして、路面状態が圧雪路や凍結路であることを検出した場合には、危険性があると判定し、その旨を示す制御信号を報知装置22に伝える。そして、報知装置22を通じて、危険性の報知が行われる。また、必要に応じて、受信機21からブレーキECU等に路面データが伝えられ、車両の危険性を回避するための車両運動制御が実行されることで、ドライバが車両の危険性に対して瞬時に対応できなかったとしても、車両の危険性を回避することが可能となる。
以上説明した本実施形態の路面状態検出装置100においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態の路面状態検出装置100では、受信機21にて路面状態検出処理を行うようにし、領域R5の振動成分の積分値について、左右輪平均値を求め、左右輪平均値に基づいて路面状態を検出している。このように、左右輪平均値を用いることで、より信頼性の高い路面状態検出を行うことが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)例えば、上記した第1実施形態と第2実施形態は互いに無関係なものではなく、組み合わせたり、部分的に共通の技術を用いることも可能である。例えば、第1実施形態では、送信機1において領域R3、R5の振動成分の積分値を求めているが、第2実施形態と同様に、加速度センサ11の生データなどを路面データとして受信機21に送信し、受信機21側で求めるようにしても良い。そして、図7に示す各種処理を受信機21で実行させることで、路面状態の検出を行うようにしても良い。
(2)また、上記実施形態においては、加速度センサ11の検出信号を5つの領域R1〜R5に区画する場合について説明したが、必ずしも5つの領域R1〜R5に区画する必要はない。すなわち、上記したように、加速度センサ11の検出信号は図4のようは波形となる。このため、第1ピーク値のタイミングを接地開始時とし、第2ピーク値のタイミングを接地終了時として、接地開始時より前の領域を「接地前領域」、接地終了時より後の領域を「接地後領域」、その間を「接地区間領域」として3つの領域に区画することもできる。その場合、圧雪路については、領域R5を含む「接地後領域」の振動成分の大きさに基づいて検出できる。同様に、凍結路については、領域R3を含む「接地区間領域」の振動成分の大きさに基づいて検出できる。これらの場合でも、第1実施形態のように、振動成分の積分値を用いたり、その移動平均を用いて送信機1側で路面状態の検出を行うことができる。また、第2実施形態のように、振動成分の積分値を用いたり、左右輪平均値を用いて受信機21側で路面状態の検出を行うこともできる。
さらに、圧雪路の検出の為に、領域R5における振動成分の積分値を求めるようにしたが、領域R5に加えて領域R1における振動成分の積分値も加味して圧雪路の検出を行うようにしても良い。
(3)また、上記実施形態では、第1閾値となる所定の閾値t1や第2閾値となる所定の閾値t2を一定値としているが、これらを可変値とすることもできる。すなわち、加速度センサ11の検出信号の波形はタイヤの種類やトレッドパターンにおける溝深さなどによって異なり得る。このため、車両の走行中に、加速度センサ11の検出信号の波形を学習し、その学習結果に基づいて第1閾値や第2閾値を可変させても良い。
(4)さらに、上記実施形態においては、振動検出部として加速度センサ11を例に挙げ、加速度センサ11の検出信号を路面状態の検出のために用いている。しかしながら、これも振動検出部の一例を示したにすぎず、加速度センサ11以外の振動検出を行う装置によって振動検出部を構成することもできる。例えば、印加される振動に応じた出力電圧を検出信号として発生させる圧電素子などによって振動検出部を構成しても良い。このように、加速度センサ11以外の振動検出部を用いる場合においても、取得周波数範囲が狭くても、滑り易い路面の検出を行うことが可能となるため、加速度センサ11を振動検出部として適用する場合と同様の効果を得ることができる。
1 タイヤマウントセンサ
2 車体側システム
11 加速度センサ
12 制御部
21 受信機
22 報知装置
2 車体側システム
11 加速度センサ
12 制御部
21 受信機
22 報知装置
Claims (12)
- 車両の走行路面の路面状態を検出する路面状態検出装置であって、
前記車両に備えられるタイヤ(3)の裏面に取り付けられ、前記タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(11)と、前記振動検出部の検出信号が示す振動データから路面状態を検出する信号処理部(12)と、前記路面状態が表された路面データを送信する送信部(13)と、を有するタイヤマウントセンサ(1)と、
車体側に備えられ、前記送信部から送信された前記路面データを受信する受信機(21)を有する車体側システム(2)と、を備え、
前記信号処理部は、前記タイヤが1回転する際に、前記タイヤのうち前記振動検出部の配置箇所と対応する部分の接地開始時および接地終了時に前記検出信号に発生するピークを検出し、前記接地終了時に発生するピークより後の領域(R5)における1kHz以下の周波数帯での振動成分の大きさに基づいて、前記路面状態が圧雪路であることの検出を行う路面状態検出装置。 - 前記信号処理部は、前記接地終了時に発生するピークより後の領域における0.1〜0.2kHzの周波数帯での振動成分の大きさに基づいて、前記路面状態が圧雪路であることの検出を行う請求項1に記載の路面状態検出装置。
- 前記信号処理部は、前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値が所定の閾値以上であると前記圧雪路であることを検出する請求項1または2に記載の路面状態検出装置。
- 前記信号処理部は、前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値と、その前の前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値との平均値となる移動平均値を演算し、該移動平均値が前記所定の閾値以上であると前記圧雪路であることを検出する請求項3に記載の路面状態検出装置。
- 前記信号処理部は、前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値が前記所定の閾値よりも大きな所定の上限値以上であると、該所定の上限値以上であった前記積分値を前記移動平均値の演算において無効とし、前の前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値を前記所定の上限値以上であった前記積分値の代わりとする請求項4に記載の路面状態検出装置。
- 前記信号処理部は、前記接地開始時から前記接地終了時までの間に含まれる領域(R3)における2〜5kHzの周波数帯での振動成分の大きさに基づいて、前記路面状態が凍結路であることの検出を行う請求項1ないし5のいずれか1つに記載の路面状態検出装置。
- 車両の走行路面の路面状態を検出する路面状態検出装置であって、
前記車両に備えられるタイヤ(3)の裏面に取り付けられ、前記タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(11)と、前記振動検出部の検出信号が示す振動データから路面状態を表す路面データを生成する信号処理部(12)と、前記路面データを送信する送信部(13)と、を有するタイヤマウントセンサ(1)と、
車体側に備えられ、前記送信部から送信された前記路面データを受信する受信機(21)を有する車体側システム(2)と、を備え、
前記受信機は、前記路面データに基づいて、前記タイヤが1回転する際に、前記タイヤのうち前記振動検出部の配置箇所と対応する部分の接地終了時に前記検出信号に発生するピークより後の領域(R5)における1kHz以下の周波数帯での振動成分の大きさに基づいて、前記路面状態が圧雪路であることの検出を行う路面状態検出装置。 - 前記受信機は、前記接地終了時に発生するピークより後の領域における0.1〜0.2kHzの周波数帯での振動成分の大きさに基づいて、前記路面状態が圧雪路であることの検出を行う請求項7に記載の路面状態検出装置。
- 前記受信機は、前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値が所定の閾値以上であると前記圧雪路であることを検出する請求項7または8に記載の路面状態検出装置。
- 前記受信機は、左右輪の前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値の平均値となる左右輪平均値を演算し、該移動平均値が前記所定の閾値以上であると前記圧雪路であることを検出する請求項9に記載の路面状態検出装置。
- 前記受信機は、前記左右輪それぞれについて、前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値と、その前の前記タイヤの1回転中における前記振動成分の大きさの積分値との平均値となる移動平均値を演算し、前記左右輪平均値として、前記左右輪それぞれの前記移動平均値の平均値を用いる請求項10に記載の路面状態検出装置。
- 前記受信機は、前記接地開始時から前記接地終了時までの間に含まれる領域(R3)における2〜5kHzの周波数帯での振動成分の大きさに基づいて、前記路面状態が凍結路であることの検出を行う請求項7ないし11のいずれか1つに記載の路面状態検出装置。
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