JP2017196339A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、着用前に吸収性物品を伸長させなくても、伸縮性に特に優れた高品質の吸収性物品であるとの期待感を着用者に醸成させることができる上、着用時に優れた着用感及び高い吸収性能を発揮することができる吸収性物品を提供するものである。【解決手段】本発明の吸収性物品は、吸収体の非肌対向面側に位置し且つ後方側領域において少なくとも長手方向に伸縮性を有する伸縮性シートを備え、表面シートが少なくとも後方側領域において45%以上の光線透過率を有し、さらに、吸収体が、伸縮性シートと厚さ方向に重なる前記後方側領域内において、幅方向に延びる複数のスリット部が存在するスリット部存在領域を有するとともに、***口対応領域内において、前記スリット部が存在しないスリット部非存在領域を有し、前記スリット部存在領域は、前記***口対応領域に対して最も近位側の第1存在領域に、他のスリット部よりも幅広である幅広スリット部を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品は、着用者の股間部に接触しながら着用されるものであるため、着用者に違和感や不快感、液漏れなどを生じさせないように、着用者の身体形状に追従して変形し易い(すなわち、フィット性に優れた)吸収性物品が検討されている。
そのような吸収性物品として、例えば、特許文献1には、表面シート及び裏面シートの間に介在された縦長の吸収体を具備する吸収性物品であって、前記吸収体は、少なくとも上層及び下層の2層を備え、前記上層及び前記下層のそれぞれは、前記吸収体の長手方向の両側部に位置する部分に複数本の切れ込みを有していて、前記上層の切れ込みと前記下層の切れ込みとが前記長手方向において重ならない位置に形成された、前記吸収性物品が開示されている。この特許文献1に開示された吸収性物品によれば、上述の吸収体における切れ込みが開閉することによって得られる伸縮性により、装着者の股下部に則した湾曲形状を呈し、フィットしつつ装着感の良い3次元形状を形成することができ、液漏れを抑えることができるとされている。
特許第5411344号公報
この特許文献1に開示された吸収性物品は、伸縮性を発現する切れ込みが、表面シートと裏面シートとによって囲繞された吸収体に形成されているため、吸収性物品の着用者が、着用前に、当該吸収性物品が伸縮性に優れた製品であることを認識し難く、時には、着用者が、吸収性物品の着用前に当該吸収性物品を長手方向に伸長させて、その伸縮性を確認する場合があった。しかしながら、上述の吸収体に形成された切れ込みは、伸長により一度開くと、完全には元の閉じた状態に戻らないため、このような吸収性物品を着用前に伸長させてしまうと、着用時において所期の伸縮性が発揮されず、良好な着用感が得られ難くなったり、開いたままの状態の切れ込みによって吸収性能が低下したりする虞があった。
そこで、本発明は、吸収性物品の着用前において、吸収性物品を伸長させなくても、伸縮性に特に優れた(すなわち、着用感に優れた)高品質の吸収性物品であるとの期待感を着用者に醸成させることができる上、吸収性物品の着用時において、優れた着用感及び高い吸収性能を発揮することができる吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の一態様(態様1)に係る吸収性物品は、吸収性物品の肌対向面を形成する表面シートと、該表面シートの非肌対向面側に位置する吸収体とを備えた、長手方向、幅方向及び厚さ方向を有する吸収性物品であって、前記吸収性物品は、平面視にて、前記長手方向において、吸収性物品の着用時に着用者の前方側に位置する前方側領域と、吸収性物品の着用時に着用者の後方側に位置する後方側領域と、これら両領域の間に位置し且つ吸収性物品の着用時に着用者の***口に対応する***口対応領域と、を有しており、前記吸収性物品は、前記吸収体の非肌対向面側に位置し且つ前記後方側領域において少なくとも前記長手方向に伸縮性を有する伸縮性シートを備え、前記表面シートは、少なくとも前記後方側領域において光線透過率が45%以上であり、前記吸収体は、平面視にて、前記伸縮性シートと厚さ方向に重なる前記後方側領域内において、前記幅方向に延びる複数のスリット部が存在するスリット部存在領域を有するとともに、前記***口対応領域内において、前記スリット部が存在しないスリット部非存在領域を有し、前記スリット部存在領域は、該スリット部存在領域を前記長手方向に3等分する、前記***口対応領域に対して最も近位側の第1存在領域と、前記***口対応領域に対して最も遠位側の第2存在領域と、これら両領域の間に位置する中央存在領域と、を有しており、前記第1存在領域は、前記中央存在領域内のスリット部よりも前記長手方向に幅広である幅広スリット部を含むものである。
本態様1の吸収性物品は、表面シートの少なくとも前記後方側領域において光線透過率が45%以上であり、且つ吸収体の前記スリット部存在領域における第1存在領域(すなわち、吸収性物品の着用者が着用前に注目する傾向のある***口対応領域に近接する領域)が幅広スリット部を含んでいるため、着用者が、吸収性物品の着用前に、上記***口対応領域に近接する第1存在領域内の幅広スリット部を(より具体的には、幅広スリット部の開口部又は該開口部を通して吸収体の非肌対向面側に配置される伸縮性シートを)、その周辺部との色差(明度や色彩等の差異)により、表面シートを通して認識し易くなっている。これにより、本態様の吸収性物品は、伸長させなくても、本態様の吸収性物品が複数のスリット部を有することによって伸縮性に特に優れた(すなわち、着用感に優れた)高品質の吸収性物品であるとの期待感を、着用前の着用者に醸成させることができる。
また、本態様の吸収性物品は、着用時に着用者の臀部に対応する領域となる後方側領域において、少なくとも長手方向に伸縮性を有する伸縮性シートと、前記吸収体におけるスリット部存在領域とを備えている(すなわち、吸収性物品の後方側領域が長手方向に沿って湾曲変形し易く且つ前記長手方向を軸として捩じれる方向に変形し易く構成されている)ため、着用者が歩行等の動作を行った際に、着用者の臀部が左右交互に動くことによって前記後方側領域において吸収性物品が捩じれる方向に力が加わったとしても、上記スリット部存在領域及び伸縮性シートが着用者の動きに合わせて上述の捩じれる方向に変形することにより、前記後方側領域が着用者の肌面に密着した状態を維持することができる(すなわち、優れた着用感を得ることができる)とともに、上述の捩じれる方向の力が前記後方側領域の変形によって緩衝されて、前記***口対応領域に伝達され難く、当該***口対応領域(特に、スリット部が存在しないスリット部非存在領域)においては、前記吸収体の形状を維持し易く、着用者から排出された液状***物を長時間に亘って安定的に吸収することができる。
さらに、本態様に係る吸収性物品は、前記後方側領域において上述の伸縮性シートを備えているため、当該後方側領域における伸縮性を確保して上述のスリット部存在領域によって奏される作用効果をより確実に発揮させることができる。加えて、着用者が吸収性物品の着用前に当該吸収性物品を長手方向に伸長させて、その伸縮性を確認したとしても、伸縮性シートによって、上述のスリット部が開いた状態から元の閉じた状態へと戻り易いため、吸収性物品の着用時における優れた着用感及び高い吸収性能をより確実に得ることができる。
以上の結果、本態様の吸収性物品は、着用前に、上述の幅広スリット部が視認されることによって、当該吸収性物品が複数のスリット部を備え、伸縮性に特に優れた(すなわち、着用感に優れた)高品質の吸収性物品であるとの期待感を着用者に醸成させることができる上、期待感だけでなく実際の着用時においても、優れた着用感及び高い吸収性能を発揮することができる。
また、本発明の別の態様(態様2)では、前記態様1の吸収性物品において、前記吸収体は、前記スリット部存在領域よりも後方側の領域に、スリット部が存在しない後方側スリット部非存在領域を有し、前記第2存在領域は、前記中央存在領域内のスリット部よりも前記長手方向に幅広である幅広スリット部を含んでいる。
本態様2の吸収性物品は、吸収体が前記スリット部存在領域における第1存在領域及び第2存在領域のそれぞれの領域内に幅広スリット部を含む(すなわち、少なくとも前記中央存在領域を挟むように幅広スリット部を含む)ため、着用者が、前記第1存在領域内の幅広スリット部から前記第2存在領域内の幅広スリット部までの間の領域を、上述の複数のスリット部が存在する領域(すなわち、伸縮領域)として認識し易く、吸収性物品の品質(特に、着用感)に対するより高い期待感を、着用者に醸成させることができる。
また、本態様の吸収性物品は、吸収体における前記スリット部存在領域よりも後方側の領域に、スリット部が存在しない後方側スリット部非存在領域を有しているので、吸収性物品の後方側領域において吸収体の強度を一定程度確保することができる。これにより、着用者の動作等によって力の掛かり易い前記後方側領域において、吸収体に型崩れや破断等が生じ難くなり、吸収体を伸長性や柔軟性に優れたものとしつつも、吸収体としての機能(吸収性能)をより良好に且つ安定的に発揮することができる。
更に本発明の別の態様(態様3)では、前記態様2の吸収性物品において、前記後方側スリット部非存在領域は、前記吸収体の後方側における端縁を含む領域である。
本態様3の吸収性物品は、相対的に強度の高い後方側スリット部非存在領域が、吸収体の後方側における端縁を含む領域であるため、着用者が、吸収性物品の着用中に、前記後方側スリット部非存在領域を把持して、下着等の着衣に固定された状態の吸収性物品の位置を調整し易くなっている。これにより、着用者は、随時、吸収性物品の位置をより適切な位置に調整することができるため、より一層優れた着用感や安心感を得ることができる。
更に本発明の別の態様(態様4)では、前記態様2又は3の吸収性物品において、前記後方側スリット部非存在領域は、エンボス部を含んでいる。
この態様4の吸収性物品は、前記後方側スリット部非存在領域に着用者が注目し易いエンボス部を含むため、着用者が、吸収性物品の着用前に、上述のエンボス部を含む後方側スリット部非存在領域に近接する前記第2存在領域内の幅広スリット部を、表面シートを通してより認識し易く、上述の態様2の吸収性物品が奏する作用効果を、より効果的に発揮することができる。さらに、本態様の吸収性物品は、エンボス部を含むことによって後方側スリット部非存在領域の剛性が高くなっているため、着用者が当該後方側スリット部非存在領域を把持して、下着等の着衣に固定された状態の吸収性物品の位置を更に調整し易く、上述の態様3の吸収性物品が奏する作用効果を、より効果的に発揮することができる。
更に本発明の別の態様(態様5)では、前記態様1〜4のいずれかの吸収性物品において、前記伸縮性シートは、前記吸収体とは異なる色を有する着色シートによって構成されている。
この態様5の吸収性物品は、前記吸収体の非肌対向面側に配置される伸縮性シートが、吸収体とは異なる色に着色された着色シートによって構成されているため、上述の幅広スリット部が、前記幅広スリット部の開口部を通して視認される着色シート(伸縮性シート)と吸収体との色の違いによって更に認識され易く、吸収性物品の品質(特に、着用感)に対する期待感を、より確実に着用者に醸成させることができる。
更に本発明の別の態様(態様6)では、前記態様1〜5のいずれかの吸収性物品において、前記伸縮性シートが裏面シートである。
この態様6の吸収性物品は、上述の伸縮性シートが着用者に視認され易い裏面シートであるため、吸収性物品の伸縮性が当該裏面シートからも認識され易く、かかる吸収性物品が伸縮性に特に優れた高品質の吸収性物品であるとの期待感を、より確実に且つより効果的に着用者に醸成させることができる。
さらに、上述の伸縮性シートが裏面シートであると、吸収体と裏面シートとの間に、別途伸縮性シートを配置する必要がないため、製品設計の自由度が向上する。これにより、吸収性物品を薄型化することができるので、着用感を更に向上させることが可能である。
更に本発明の別の態様(態様7)では、前記態様1〜6のいずれかの吸収性物品において、当該吸収性物品は、平面視にて、前記幅方向に延びる少なくとも1本の折線を有しており、当該折線は、前記第1存在領域における前記幅広スリット部と厚さ方向に重なっている。
本態様7の吸収性物品は、上記折線で長手方向に折り畳んで個包装したときに、上述の幅広スリット部が、折畳みによって長手方向に張力が掛かった状態となり、当該幅広スリット部の幅広状態をより確実に保持することができる。これにより、本態様の吸収性物品は、当該吸収性物品を個包装体(個包装された状態)から展開しても、上述の幅広スリット部の幅広状態が維持されているため、上述の幅広スリット部によって奏される作用効果をより確実に発揮することができる。
更に本発明の別の態様(態様8)では、前記態様7の吸収性物品において、上記折線は、吸収性物品の肌対向面側が凸となる山折りの折線である。
本態様8の吸収性物品は、上記折線で吸収性物品を山折りしたときに、上記幅広スリット部の肌対向面側における開口部が、上述の山折りによって長手方向に張力が掛かった状態となるため、上記幅広スリット部において着用者に視認され易い肌対向面側の開口部の状態(幅広状態)をより確実に保持することができる。これにより、上述の幅広スリット部によって奏される作用効果をより確実に且つ効果的に発揮することができる。
本発明の吸収性物品によれば、着用前に吸収性物品を伸長させなくても、伸縮性に特に優れた(すなわち、着用感に優れた)高品質の吸収性物品であるとの期待感を着用者に醸成させることができる。さらに、着用時においては、優れた着用感及び高い吸収性能を発揮することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る生理用ナプキン1を展開した状態で表面シート側から厚さ方向に見た平面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る生理用ナプキン1を展開した状態で裏面シート側から厚さ方向に見た平面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る生理用ナプキン1における図1のIII−III線に沿った長手方向断面の端面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る生理用ナプキン1が、長手方向を軸として捩じれる方向に捩じれた状態を模式的に示す斜視図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る生理用ナプキン1に用いられる吸収体22の伸長していない状態(自然状態)の平面図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る生理用ナプキン1に用いられる吸収体22の伸長状態の平面図である。
以下、本発明の吸収性物品の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書においては、特に断りのない限り、「展開した状態で水平面上に置いた対象物(例えば、吸収性物品、吸収本体部、吸収体等)を、垂直方向の上方側から対象物の厚さ方向に見ること」を「平面視」という。特に、対象物が吸収性物品の場合、吸収性物品を展開した状態で表面シート側から厚さ方向に見ることを、単に「平面視」ということがある。
本明細書において用いる各種方向等については、特に断りのない限り、以下のとおりである。
本明細書において、「長手方向」は、「平面視における縦長の対象物の長さの長い方向」を指し、「幅方向」は、「平面視における縦長の対象物の長さの短い方向(短手方向)」を指し、「厚さ方向」は、「展開した状態で水平面上に置いた対象物に対して垂直方向」を指し、これらの長手方向、幅方向及び厚さ方向は、それぞれ互いに直交する関係にある。
また、本明細書では、「吸収性物品の長手方向において、着用者が吸収性物品を着用した際に着用者の腹部に対して相対的に近位側となる一方側」を、「吸収性物品の前方側」といい、「吸収性物品の長手方向において、着用者が吸収性物品を着用した際に着用者の腹部に対して相対的に遠位側(すなわち、着用者の背部に対して相対的に近位側)となる他方側」を、「吸収性物品の後方側」という。
さらに、本明細書では、「縦長の対象物(例えば、吸収性物品、吸収本体部、吸収体等)の幅方向において、長手方向に延びる幅方向中央軸線Cに対して相対的に近位側」を「幅方向における内方側」といい、「前記縦長の対象物の幅方向において、前記幅方向中央軸線Cに対して相対的に遠位側」を「幅方向における外方側」という。
そして、本明細書では、特に断りのない限り、吸収性物品の厚さ方向において、「吸収性物品の着用時に、着用者の肌面に対して相対的に近位側」を「肌対向面側」といい、「吸収性物品の着用時に、着用者の肌面に対して相対的に遠位側」を「非肌対向面側」という。
図1は、本発明の一実施形態に係る生理用ナプキン1を展開した状態で表面シート側から厚さ方向Tに見た平面図であり、図2は、前記生理用ナプキン1を展開した状態で裏面シート側から厚さ方向Tに見た平面図である。なお、図1及び図2において、図面の上方側が、吸収性物品の前方側に相当し、図面の下方側が、吸収性物品の後方側に相当する。
また、図3は、前記生理用ナプキン1における、図1のIII−III線に沿った長手方向断面の端面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る生理用ナプキン1は、平面視にて、長手方向及び幅方向を有する縦長の吸収本体部2と、該吸収本体部2の長手方向における中央部分の前方側寄りの位置において幅方向の外方側へ延出する一対の略台形状のフラップ部3、3’と、を備えている。
本実施形態において、吸収本体部2は、図3に示すように、厚さ方向Tにおいて、肌対向面側に位置し且つ光線透過率が45%以上である液透過性の表面シート21と、非肌対向面側に位置する液不透過性の裏面シート23と、これら各シートの間に位置するとともに幅方向Wに延びる複数のスリット部S及び幅広スリット部Sを有する吸収体22と、後述する後方側領域Aにおいて吸収体22と裏面シート23との間に位置し(すなわち、吸収体22の非肌対向面側に位置し)且つ少なくとも前記長手方向に伸縮性を有する伸縮性シート24と、前記裏面シート23の非肌対向面側の表面において幅方向に連続的又は断続的に延びる粘着剤9が前記長手方向Lに沿って複数本並ぶように(いわゆる、ストライプ状に)配置された着衣固定用粘着部と、を備え、着用者から排出された経血等の液状***物を吸収及び保持することができるように構成されている。
一方、一対のフラップ部3、3’は、図1及び図2に示すように、厚さ方向Tにおいて、吸収本体部2から幅方向Wの外方側に延出された表面シート21と、吸収本体部2から幅方向Wの外方側に延出された裏面シート23と、該裏面シート23の非肌対向面側の表面に配置された、長手方向Lに延びる着衣固定用の粘着部4、4’と、を備えている。
なお、生理用ナプキン1は、着用する際に、吸収本体部2を該吸収本体部2の非肌対向面側の表面に配置された粘着剤9によって着用者の着衣(下着等)の肌対向面側の表面に固定した後、一対のフラップ部3、3’をそれぞれ前記着衣の非肌対向面側に折り返して、各フラップ部3、3’の非肌対向面側の表面に配置された粘着部4、4’によって前記着衣の非肌対向面側の表面に固定して使用するものである。したがって、前記一対のフラップ部3、3’の非肌対向面側の表面は、生理用ナプキン1の着用時には、着用者の肌面に対向する面となる。
生理用ナプキン1を着用者の着衣に固定するための、吸収本体部2における粘着剤9及び各フラップ部3、3’における粘着部4、4’に用いられる粘着剤は、それぞれ吸収性物品を着用者の着衣(下着等)に固定し得るものであれば特に制限されず、例えば、スチレン系ポリマー等の任意の粘着剤を用いることができる。なお、上述の一対のフラップ部は、本発明の吸収性物品においては必須の構成要素ではないため、本発明の吸収性物品は、当該一対のフラップ部を有していなくてもよい。
本実施形態において、吸収本体部2は、図1に示すように、平面視にて、生理用ナプキン1の着用時に着用者の前方側(腹部側)に位置する長手方向Lの前方側端縁部5と、生理用ナプキン1の着用時に着用者の後方側(背部側)に位置する長手方向Lの後方側端縁部6と、を備え、さらに、これらの端縁部5、6の間には、前記長手方向Lに沿って、生理用ナプキン1の前方側に位置する前方側領域Aと、生理用ナプキン1の後方側に位置する後方側領域Aと、これらの領域A、Aの間に位置する***口対応領域Aと、を有している。なお、図1において、これらの領域A〜Aは、幅方向Wに延びる第1仮想直線L及び第2仮想直線Lによってそれぞれ区分されている。また、吸収本体部2内の吸収体22は、図1に示すように、前記前方側領域Aから前記後方側領域Aに亘って延在するように配置されている。
ここで、本明細書において、「***口対応領域」とは、吸収性物品の着用時に、着用者の***口に対向する或いは当接する領域を指し、吸収性物品の種類や用途(具体的には、尿や便、経血などの液状***物の種類、対象とする着用者の年齢や性別など)に応じて、吸収性物品の種類毎に適宜設定される領域である。
なお、***口対応領域は、通常、吸収性物品の長手方向の略中央部或いは前方側寄りの位置(例えば、吸収性物品が吸収本体部及びフラップ部を有する吸収性物品の場合は、平面視にて、前記吸収本体部における、前記フラップ部と長手方向において重複する前方側寄りの位置であり、吸収性物品が長手方向の略中央部において幅方向の内方側に括れた括れ部を有する吸収本体部からなる吸収性物品の場合は、平面視にて、吸収本体部における前記括れ部に対応する位置であり、また、吸収性物品が長円状の吸収本体部から構成される場合は、吸収本体部の幅方向に延びる長手方向中央軸線を跨ぐ略中央部の位置である。)において、吸収性物品の長手方向全長の約1/3以上の長手方向長さと、吸収性物品の幅方向全長の約1/3以上の幅方向長さを有するように設定されるが、例えば、吸収性物品が夜用ナプキン等の場合は、***口対応領域の長手方向長さが、吸収性物品の長手方向全長の1/3未満となるように設定されることもある。
そして、本実施形態に係る生理用ナプキン1は、図1及び図3に示すように、前記後方側領域Aにおいて吸収体22と裏面シート23との間に位置する伸縮性シート24を備え、さらに、吸収体22が、平面視にて、前記伸縮性シート24と厚さ方向Tに重なる前記後方側領域A内において、幅方向Wに延びる複数のスリット部Sが存在するスリット部存在領域Aを有するとともに、前記***口対応領域A内において、スリット部Sが存在しないスリット部非存在領域Nを有している。
さらに、前記スリット部存在領域Aは、図1に示すように、該スリット部存在領域Aを長手方向Lに3等分する3つの領域、すなわち、***口対応領域Aに対して最も近位側に位置する第1存在領域aと、***口対応領域Aに対して最も遠位側に位置する第2存在領域aと、これら両領域の間に位置する中央存在領域aと、を有し、更に前記第1存在領域aは、前記中央存在領域a内のスリット部Sよりも生理用ナプキン1の長手方向Lに幅広である(すなわち、スリット部の幅方向長さが長い)幅広スリット部Sを含んでいる。
なお、図1において、前記スリット部存在領域Aは、3等分用第1仮想直線l及び3等分用第2仮想直線lによって長手方向Lに3等分されており、これらの仮想直線によって分画される3つの領域(すなわち、第1存在領域a、中央存在領域a及び第2存在領域a)は、長手方向Lに延びる幅方向中央軸線C上においてそれぞれ同一の長手方向長さを有している。
ここで、本明細書において、「スリット部」は、吸収体を厚さ方向に貫通する切り目を意味し、該スリット部が延びる方向(すなわち、スリット部の長手方向)と、該方向と直交する方向(すなわち、スリット部の幅方向)を有する。なお、本実施形態において、スリット部Sの長手方向及び幅方向は、それぞれ生理用ナプキン1の幅方向W及び長手方向Lに平行である。
また、本明細書において、「幅広スリット部」は、上記中央存在領域a内のスリット部に対して、幅方向に拡幅した(すなわち、スリット部の幅方向長さが長い)状態のスリット部を意味する。具体的には、上記中央存在領域a内の任意の10個のスリット部の幅方向長さ(mm)を測定して得られる平均値(mm)を基準値とし、この基準値よりも大きい幅方向長さ(mm)を有するスリット部を幅広スリット部という。
そして、本実施形態に係る生理用ナプキン1は、表面シート21の光線透過率が45%以上であり、且つ、吸収体22の前記スリット部存在領域Aにおける第1存在領域a(すなわち、生理用ナプキン1の着用者が着用前に注目し易い***口対応領域Aに近接する領域)が幅広スリット部Sを含んでいるため、着用者が、生理用ナプキン1の着用前に、上記***口対応領域Aに近接する第1存在領域a内の幅広スリット部Sを(より具体的には、幅広スリット部Sの開口部又は該開口部を通して吸収体22の非肌対向面側に配置される伸縮性シート24を)、その周辺部との色差(明度や色彩等の差異)により、表面シート21を通して認識し易くなっている。これにより、本実施形態に係る生理用ナプキン1は、当該生理用ナプキン1が複数のスリット部Sを有することによって伸縮性に特に優れた高品質の生理用ナプキンであるとの期待感を、着用前の着用者に醸成させることができる。
ここで、図4は、本実施形態に係る生理用ナプキン1が、長手方向Lを軸として捩じれる方向に捩じれた状態を模式的に示す斜視図である。本実施形態に係る生理用ナプキン1は、着用時に着用者の臀部に対応する領域となる後方側領域Aにおいて、少なくとも長手方向Lに伸縮可能な伸縮性シート24と、吸収体22における上記スリット部存在領域Aとを備えている(すなわち、後方側領域Aが長手方向Lに沿って湾曲変形し易く且つ前記長手方向Lを軸として捩じれる方向にも変形し易く構成されている)ため、着用者が歩行等の動作を行った際に、着用者の臀部が左右交互に動くことによって、前記後方側領域Aのスリット部存在領域Aに生理用ナプキン1が捩じれる方向の力が加わったとしても、当該スリット部存在領域Aが着用者の動きに合わせて上述の捩じれる方向に変形することにより(図4を参照)、前記後方側領域Aが着用者の臀部の肌面に密着した状態を維持することができる(すなわち、優れた着用感を得ることができる)。同時に、上述の捩じれる方向の力が前記後方側領域Aの変形によって緩衝されて、隣接する***口対応領域Aへ伝達され難くなるため、当該***口対応領域A(特に、スリット部Sが存在しないスリット部非存在領域N)においては、吸収体22の形状を維持し易く、着用者から排出された液状***物を長時間に亘って安定的に吸収することができる。
さらに、生理用ナプキン1は、前記後方側領域Aにおいて少なくとも長手方向Lに伸縮性を有する伸縮性シート24を備えているため、当該後方側領域Aにおける伸縮性を確保することができ、上述の後方側領域Aが着用者の臀部の肌面に密着した状態を維持することができるという効果をより確実に得ることができる。加えて、着用者が着用前に生理用ナプキン1を長手方向Lに伸長させて、その伸縮性を確認したとしても、伸縮性シート24によって、上述のスリット部Sが伸長時の開いた状態から元の閉じた状態へと戻り易いため、所期の優れた着用感及び吸収性能をより確実に得ることができる。
このようにして、本実施形態に係る生理用ナプキン1は、着用前に、上述の幅広スリット部Sが着用者に視認されることによって、当該生理用ナプキン1が複数のスリット部Sを備えた、伸縮性に特に優れた(すなわち、着用感に優れた)高品質の生理用ナプキンであるとの期待感を着用者に醸成させることができる。また、期待感だけでなく実際の着用時においても、優れた着用感及び高い吸収性能を発揮することができる。
以下、本発明の吸収性物品を構成する各種部材について、上述の実施形態に係る生理用ナプキン1を用いて更に詳細に説明する。
[表面シート]
本実施形態に係る生理用ナプキン1において、表面シート21は、図1及び図3に示すように、生理用ナプキン1の前方側領域Aから後方側領域Aに亘る領域において、厚さ方向Tの肌対向面側に配置され、着用者の肌面に直に接触し得る液透過性シート部材によって構成されている。かかる液透過性シート部材は、後述する光線透過率の要件を満たすものであれば特に制限されず、例えば、セルロース繊維や親水化処理を施した熱可塑性樹脂繊維等を用いて形成された、スパンレース不織布やエアスルー不織布等の従来より公知の不織布などを用いることができるが、本発明の表面シートは、少なくとも一方向(吸収性物品の長手方向Lに対応する方向)に伸縮性又は伸長性を有する液透過性シート部材を用いることが好ましい。表面シートとして、このような伸縮性又は伸長性を有する液透過性シート部材を用いると、吸収性物品が着用者の動きに合わせてより一層変形し易くなる(すなわち、動的フィット性に優れる)ため、着用感を更に向上させることができる。
上述の伸縮性を有する液透過性シート部材としては、特に制限されず、例えば、親水化処理が施されたウレタン樹脂製スパンボンド不織布等の伸縮性不織布;少なくとも一方向に延伸されたウレタン樹脂製スパンボンド不織布とエアースルー不織布とがドット状エンボス加工によって一体化された、凹凸構造を有する積層不織布;ウレタン樹脂やエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)等の弾性樹脂からなる、親水化処理が施された有孔フィルムなどを好適に用いることができる。
また、上述の伸長性を有する液透過性シート部材としては、特に制限されず、例えば、一方向(吸収性物品の長手方向Lに対応する方向)に伸長可能な凹凸構造を有する不織布などを好適に用いることができる。かかる凹凸構造としては、例えば、平面視にて、表面シートの幅方向に延び且つ長手方向に所定間隔で並ぶ複数本の直線状の凸条部と、隣り合う凸条部の間に位置し且つ表面シートの幅方向に延びる複数本の直線状の凹溝部とによって構成され、長手方向に沿った断面形状が略波形の形状となる凹凸構造などが挙げられる。ここで、前記凸条部は、表面シートの厚さ方向において、肌対向面側に向かって突出し、前記凹溝部は、表面シートの厚さ方向において、非肌対向面側に窪んだ構造を有する。
なお、本発明において、伸長可能な凹凸構造として採用し得る構造は、上述の態様に限定されず、例えば、特許第5829349号公報や特許第5829326号公報に開示されているような複数の凸部(畝部)と、複数の凹部を有する溝部とによって構成された態様などを採用することができる。
表面シートとなる液透過性シート部材に、上述のような伸長可能な凹凸構造を形成する方法は、特に制限されず、例えば、繊維ウェブに連続的に気体(例えば、エア等)を吹き付ける方法や、圧縮成形法、ギア延伸法などの任意の賦形方法を採用することができる。
また、本発明において、表面シートに用いられる伸縮性又は伸長性を有する液透過性シート部材は、その全領域(全面)において上述の伸縮性又は伸長性を有していてもよいが、吸収体の伸長領域(すなわち、スリット部存在領域)に対応する領域のみが上述の伸縮性又は伸長性を有していることが好ましい。このような部分的に伸縮性又は伸長性を有する液透過性シート部材を表面シートに用いることで、吸収体の伸長領域に対応する領域においては、着用者の動きに合わせてより一層変形し易くなるため、当該領域が着用者の肌面に密着した状態をより確実に実現することができる一方、吸収性物品の***口対応領域においては、吸収性物品の後方側領域に掛かる上述の捩じれる方向の力が前記***口対応領域に伝達され難く、当該***口対応領域における吸収本体部の形状が更に維持され易くなるため、着用者から排出された液状***物をより安定的に吸収することができる。
そして、本実施形態における表面シート21は、45%以上の光線透過率を有している。なお、本発明における表面シートは、その全領域(全面)において45%以上の光線透過率を有している必要はなく、少なくとも上述の後方側領域において45%以上の光線透過率を有していればよい。表面シートの光線透過率が45%以上であると、表面シートの非肌対向面側に配置される吸収体等の部材が表面シートの肌対向面側から透けて見えるため、着用者が、吸収体に形成された上述の幅広スリット部を(より具体的には、幅広スリット部の開口部又は該開口部を通して吸収体の非肌対向面側に配置される伸縮性シートを)、表面シートを通して視認することができる。
なお、表面シートの光線透過率は、透視性の点から、50%以上であることが好ましく、55%以上であることが更に好ましい。
ここで、本発明における「光線透過率」は、JIS K7105−1981の5.5.2の「測定法A」に従って測定される「全光線透過率」を意味する。かかる全光線透過率は、例えば、日本電色工業株式会社製の測色色差計(型式NDH−300A)を用い、所定の条件下(受光素子:JIS K7105−1981に準拠するシリコンフォトセル、フィルター:色ガラスフィルタ Y、測定面積:φ12mm)で測定することができる。
本発明において、表面シートの寸法形状は、吸収体の肌対向面側の表面を被覆することができるものであれば特に制限されず、吸収性物品の着用対象者の大きさや性別、用途などに応じて、任意の寸法形状を採用することができる。また、表面シートの坪量は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば、5g/m2〜100g/m2の範囲内の坪量を採用することができるが、光線透過率、液透過性、柔軟性などの点から、好ましくは20g/m2〜50g/m2の範囲内である。なお、坪量は、JIS L 1906の5.2に従って測定することができる。
さらに、表面シートの厚みについても、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば、0.001mm〜5.0mmの範囲内の厚みを採用することができるが、光線透過率、液透過性、柔軟性などの点から、好ましくは0.01mm〜3.0mmの範囲内であり、更に好ましくは0.1mm〜1.0mmの範囲内である。
ここで、表面シート及び後述する裏面シートの厚みは、以下の<シート部材の厚み測定方法>に従って測定することができる。なお、吸収性物品が表面シート及び裏面シート以外のシート部材(例えば、液拡散性シート等)を含む場合、当該シート部材の厚みについても、同様に測定することができる。
<シート部材の厚み測定方法>
(1)測定対象のシート部材から、所定サイズ(例えば、100mm×100mm)のサンプルシートを切り出す。
(2)切り出したサンプルシートを、カトーテック(株)の自動化圧縮試験機「KES FB−3A」にセットして、当該試験機の測定端子によるサンプルシートへの圧力が49Paのときの厚み(mm)を測定し、この測定された厚み(mm)をサンプルシートの厚みとする。
[吸収体]
次に、本発明に用いられる吸収体について説明する。図5は、上述の実施形態に係る生理用ナプキン1に用いられる吸収体22の伸長していない状態(自然状態)の平面図であり、図6は、生理用ナプキン1に用いられる吸収体22の伸長状態の平面図である。
本実施形態に係る生理用ナプキン1において、吸収体22は、図3に示すように、厚さ方向Tにおいて表面シート21と裏面シート23との間に配置され、前記表面シート21を透過してきた着用者の液状***物を吸収及び保持する吸収性部材である。本実施形態において、吸収体22は、図1に示すように、平面視にて、長手方向Lにおける前方側の端縁221及び後方側の端縁222がそれぞれ前方側及び後方側に円弧状に突出した縦長の外形形状を有しており、長手方向Lに延びる幅方向中央軸線CLを含む中央領域に配置されている。なお、本発明における吸収体は、このような態様のものに限定されず、例えば、長方形、長円形、砂時計形等の任意の外形形状を有していてもよい。また、吸収体が配置される位置についても、少なくとも***口対応領域の全域を含む限り特に制限されず、吸収体は、吸収性物品の長手方向において前方寄りに偏って配置されていてもよい。
また、本実施形態において、吸収体22は、上述の複数のスリット部S及び幅広スリット部Sが形成されていること以外は、特に制限されず、当分野において公知の任意の吸収体を用いることができる。そのような吸収体としては、例えば、パルプ等の吸水性繊維及び/又は高吸収性ポリマーを含む吸収性材料を、少なくとも1枚のティッシュ等の液透過性被覆シートによって覆ったものなどが挙げられる。
なお、本発明において、吸収体の厚みは、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば、0.1mm〜10mmの範囲内の厚みを採用することができるが、伸長性や吸収性、柔軟性などの点から、好ましくは0.3mm〜3mmの範囲内である。
また、本実施形態において、吸収体22に形成された複数のスリット部Sは、図5に示すように、平面視にて、長手方向Lに隣接するスリット部S同士が前記長手方向Lにおいて一部重複するように(換言すれば、長手方向Lに隣接するスリット部S同士が前記長手方向Lにおいて完全には重複しないように)配置されている。複数のスリット部がこのように配置されていると、当該複数のスリット部により形成される吸収体の伸長領域が着用者の動作等によって上述の捩じれる方向や長手方向に変形する際に、前記吸収体がスリット部において引き裂かれて、長手方向に千切れるというようなことが起こり難くなる。加えて、吸収体において、前記スリット部が存在しない部分は所定の吸収性能を発揮することができるため、そのような部分が吸収体の伸長領域において偏在せずに配置されていると、当該伸長領域においても良好な吸収性能を発揮することができる。
ここで、本実施形態における吸収体22の伸長領域及び低伸長領域について説明する。吸収体22は、図1に示すように、前記前方側領域Aにおいて、相対的に伸長率の低い又は非伸長性の低伸長領域として、スリット部が形成されていない前方側スリット部非存在領域Nを有し、さらに、前記***口対応領域Aにおいて、相対的に伸長率の低い又は非伸長性の低伸長領域として、スリット部が形成されていない***口対応領域内スリット部非存在領域Nを有しており、これらのスリット部非存在領域N、Nは、吸収体22の幅方向中央部(すなわち、長手方向Lに延びる幅方向中央軸線Cを跨ぐ部分)において連続するように設けられている。このような構成は、本発明の吸収性物品においては必須の構成ではないものの、吸収体の低伸長領域が前方側領域Aから***口対応領域Aに跨って存在していると、吸収体の形状が維持され易い(すなわち、変形し難い)領域を広く確保することができるため、着用者の動作や下着の伸び等による影響が比較的少ない前記前方側領域A及び前記***口対応領域Aにおいて、着用者から排出された液状***物を長時間に亘ってより安定的に、より確実に吸収することができる。
また、本実施形態における吸収体22は、図1に示すように、前記***口対応領域Aにおいて、上述の低伸長領域(すなわち、***口対応領域内スリット部非存在領域N)に対して吸収体22の幅方向Wの外方側に位置し、且つ、上述の後方側領域Aにおける複数のスリット部Sと同様の複数のスリット部Sを備えた側部スリット部存在領域AESを有しており、前記吸収体22は、当該側部スリット部存在領域AESにおいて、少なくとも長手方向Lに伸長可能に構成されている。かかる構成は、本発明の吸収性物品においては必須の構成ではないものの、吸収体が、このような側部スリット部存在領域AESを伸長領域として有していると、着用者の歩行等の動作によって後方側領域Aから上述の捩じれる方向の力が伝達してきたり、或いは、着用者の鼠蹊部によって吸収性物品の幅方向Wに力が加わったりするような場合でも、上述の側部スリット部存在領域AESが伸長ないし変形することによってこれらの力を緩衝することができるため、吸収体の***口対応領域Aにおける幅方向中央部の低伸長領域(すなわち、***口対応領域内スリット部非存在領域N)の形状がより維持され易くなる。その結果、前記***口対応領域Aにおいて、着用者から排出された液状***物を更に安定的に吸収することができる。
なお、上述の側部スリット部存在領域AESは、吸収性物品の***口対応領域Aに存在する領域であるため、吸収性物品の後方側領域Aに存在するスリット部存在領域Aとは異なる領域である。
そして、本実施形態における吸収体22は、平面視にて、前記伸縮性シート24と厚さ方向Tに重なる前記後方側領域A内において、幅方向Wに延びる複数のスリット部Sが存在するスリット部存在領域Aを伸長領域として有している。かかるスリット部存在領域Aは、上述のとおり、該スリット部存在領域Aを長手方向Lに3等分する3つの領域、すなわち、***口対応領域Aに対して最も近位側に位置する第1存在領域aと、***口対応領域Aに対して最も遠位側に位置する第2存在領域aと、これら両領域の間に位置する中央存在領域aと、を有しており、前記第1存在領域aは、前記中央存在領域a内のスリット部Sよりも前記長手方向Lに幅広である幅広スリット部Sを含んでいる。さらに、本実施形態においては、前記第2存在領域aも幅広スリット部S(不図示)を含んでいる。
吸収体22が、前記後方側領域A内にこのような伸長領域(すなわち、スリット部存在領域A)を有していると、着用者が歩行等の動作を行った際に、前記後方側領域Aにおける伸長領域が、着用者の動き(特に、臀部における左右交互の動き)や下着の伸び等に合わせて、上述の捩じれる方向の変形だけでなく、長手方向Lにも伸長変形することにより、吸収体22、ひいては吸収本体部2の後方側領域Aを、より精度よく着用者の肌面に密着させることができる。また、本実施形態における吸収体22は、着用者が注目し易い***口対応領域Aに近接する前記第1存在領域aに、上述の幅広スリット部Sを有しているため、着用者が、生理用ナプキン1の着用前に、上述の幅広スリット部Sを(より具体的には、幅広スリット部Sの開口部又は該開口部を通して吸収体22の非肌対向面側に配置される伸縮性シート24を)、その周辺部との色差(明度や色彩等の差異)により、表面シート21を通して認識し易くなっている。
さらに、本実施形態においては、吸収体22が前記スリット部存在領域Aにおける第2存在領域a内にも幅広スリット部Sを含んでいる(すなわち、前記中央存在領域aを挟むように幅広スリット部Sを含んでいる)ため、着用者が、前記第1存在領域a内の幅広スリット部Sから前記第2存在領域a内の幅広スリット部Sにまで亘る領域を、複数のスリット部Sが存在する領域(すなわち、伸縮領域)として認識し易く、生理用ナプキン1の品質(特に、着用感)に対するより高い期待感を、着用者に醸成させることができる。
また、着用前の期待感だけでなく、本実施形態に係る生理用ナプキン1は、吸収体22が前記後方側領域Aにおいて上述のスリット部存在領域A(伸長領域)を有しているため、着用者が歩行等の動作を行った際に、前記伸長領域が、着用者の動き(特に、臀部における左右交互の動き)や下着の伸び等に合わせて、上述の捩じれる方向の変形だけでなく、長手方向Lにも伸長変形し、当該伸長領域を含む後方側領域Aを、より精度よく且つより確実に着用者の肌面に密着させることができる。さらに、生理用ナプキン1の吸収本体部2の厚みの大部分を占める吸収体22が上述の複数のスリット部Sを有していると、吸収体22はもとより、吸収本体部2が柔軟性(特に、厚さ方向及び幅方向における柔軟性)に優れたものとなるため、生理用ナプキン(吸収性物品)として更に優れた身体適合性(すなわち、フィット性)を発揮することができる。
ここで、本明細書において、「伸長」とは、JIS L 1913:2010の「6.3引張強さ及び伸び率」に記載の方法に従って対象物を相反する所定の2方向に5.0Nの力で引っ張ったときに、破断することなく、自然状態(すなわち、伸びる前の状態)の長さ(100%)に対して3%以上伸びること(すなわち、伸長後の長さが103%以上となるように伸びること)を意味する。また、本明細書において、「伸長率」とは、JIS L 1913:2010の「6.3引張強さ及び伸び率」に記載の方法に従って対象物を相反する所定の2方向に5.0Nの力で引っ張ったときに、伸びた対象物の長さ(すなわち、伸長後の長さ)の自然状態(すなわち、伸びる前の状態)の長さに対する増加率(%)を意味し、具体的には、次式によって求めることができる。
伸長率(%)=[(対象物の伸長後の長さ(mm))−(対象物の自然状態の長さ(mm))]/(対象物の自然状態の長さ(mm))×100
そして、本明細書において、「非伸長」とは、JIS L 1913:2010の「6.3引張強さ及び伸び率」に記載の方法に従って対象物を相反する所定の2方向に5.0Nの力で引っ張ったときに、破断することなく、自然状態の対象物の長さに対して3%以上伸びないことを意味する。したがって、「非伸長」は、自然状態の対象物の長さに対して3%以上伸びずに破断することのほかに、自然状態の対象物の長さ(100%)に対して3%未満伸びること(すなわち、伸長後の長さが103%未満となる「極小伸長」)も含まれる。なお、本明細書において、「低伸長領域」は、「伸長領域」に対して相対的に伸長率の低い領域を指し、この低伸長領域には、相対的に伸長率の低い伸長領域のほか、非伸長領域も含まれる。
さらに、本明細書において、「伸縮」とは、対象物を相反する所定の2方向に所定の力で引っ張って伸長率100%まで伸長させた後、前記力を解除したときに70%以上収縮すること(すなわち、収縮後の長さが、自然状態(伸長させる前の状態)の対象物の長さ(100%)に対して130%以下となること)を意味する。
また、本実施形態において、吸収体22の前記スリット部存在領域A内における複数のスリット部Sは、図5に示すように、前記スリット部存在領域A内において、所定数のスリット部Sが存在するスリット部存在小領域Aと、スリット部Sが存在しないスリット部非存在小領域Aと、を有するように配置されている。さらに、前記スリット部非存在小領域Aは、図5に示すように、平面視にて、吸収体22の幅方向Wの一端(図5における左側の一端)から他端(図5における右側の一端)に向けて前方側(図5における上方側)に延びる第1非存在小領域AN1と、前記第1非存在小領域AN1と交差し且つ前記吸収体22の幅方向Wの一端(図5における左側の一端)から他端(図5における右側の一端)に向けて後方側(図5における下方側)に延びる第2非存在小領域AN2とによって構成され、前記スリット部存在小領域Aは、前記第1非存在小領域AN1と前記第2非存在小領域AN2とによって囲まれた領域、或いは、前記第1非存在小領域AN1と前記第2非存在小領域AN2と前記吸収体22の長手方向Lに延びる幅方向端縁e、eとによって囲まれた領域に配置されている。
複数のスリット部Sがこのように配置されていると、吸収体が、上記特定の2方向に延びるスリット部非存在小領域A(すなわち、第1非存在小領域AN1と第2非存在小領域AN2)を有することによって、吸収体としての強度及び吸収性能を十分に確保することができ、また、前記スリット部非存在小領域Aによって囲まれたスリット部存在小領域Aを有することによって、図6に示すように吸収体全体を均等に伸長させることができるとともに、伸長範囲をより長くすることができる。その結果、着用者の動作等が大きいような場合でも、吸収体に掛かる力を十分に緩衝することができるため、良好な吸収性能を維持しつつ、前記後方側領域をより確実に着用者の肌面に密着させることができる。
なお、本発明の吸収性物品において、吸収体における複数のスリット部の配置形態は、上述の実施形態の配置形態に限定されず、上述の複数のスリット部は、例えば、所定数のスリット部が存在するスリット部存在小領域が、碁盤の目状に設けられたスリット部非存在小領域に囲まれた領域に配置されていてもよい。さらに、上述の複数のスリット部は、任意のパターンで配置することができるが、吸収体の幅方向Wの全長に亘って一直線上に並ばないように配置することが好ましい。複数のスリット部がこのように配置されていると、一直線上に並ぶ複数のスリット部がミシン目の切り取り線のように作用して、吸収体が裂けるというようなことを防ぐことができる。
また、本実施形態においては、スリット部Sは、図5等に示すように、幅方向Wに延びる略直線状の平面視形状で形成されているが、本発明の吸収性物品においてはこのような態様に限定されず、スリット部は、本発明の効果を損なわない限り任意の平面視形状を有することができる。そのような平面視形状としては、例えば、円弧状、V字形、波形、ジグザグ形などの形状が挙げられる。
本発明において、吸収体に形成されるスリット部及び幅広スリット部の長手方向長さは、特に制限されないが、好ましくは3mm〜50mmの範囲内であり、更に好ましくは5mm〜15mmの範囲内である。かかる長さが3mm以上であると、吸収体の伸長領域(スリット部存在領域)が上述の捩じれる方向に更に変形し易くなるとともに、前記伸長領域を十分に長手方向Lに伸長させることができ、更には、吸収体に適度な柔軟性を付与することができる。かかる長さが50mm以下であると、吸収体が幅方向Wの外方側から力を受けた際などに、スリット部や幅広スリット部が開口して裂けてしまうというようなことが起こり難く、吸収体として良好な耐久性を確保することができる。
本発明において、吸収体に複数のスリット部を形成する手段は、特に制限されず、任意の切断手段を採用することができる。例えば、任意の製造方法によって製造された吸収体をベルトコンベア等の搬送手段によって搬送しながら、前記吸収体の上面に、回転する切断ロールの周面上に所定の配置パターンで設けられた複数の切断刃を押し当てて貫通させることにより、吸収体に上述のような複数のスリット部を形成することができる。
また、吸収体に幅広スリット部を形成する手段も、特に制限されず、例えば、上述の複数のスリット部の形成手段と同様に、上述のスリット部よりも幅広のスリット部を形成し得る任意の切断手段を用いる方法や、吸収体に複数のスリット部を形成した後に、吸収体の長手方向に所定の張力を付与し、所定のスリット部を長手方向に開口させて拡幅する方法などを採用することができる。なお、複数のスリット部と幅広スリット部は、前者の方法により同時に形成してもよいし、前者又は後者の方法により、複数のスリット部を形成した後に幅広スリット部を形成してもよい。
さらに、本実施形態においては、吸収体22は、図1に示すように、前記後方側領域Aにおいて、該後方側領域Aのスリット部存在領域Aと吸収体22の後方側の端縁222との間に位置する、低伸長領域としての後方側スリット部非存在領域Nを有している。かかる後方側スリット部非存在領域Nを有する構成は、本発明においては必須の構成ではないものの、前記後方側領域A内の、前記スリット部存在領域A(伸長領域)と後方側の端縁222との間の領域は、着用者の動作や下着の伸び等による影響が比較的少ない領域であり、このような領域に、相対的に強度の高い後方側スリット部非存在領域Nが配置されていると、生理用ナプキン1(吸収性物品)の後方側領域Aにおいて吸収体22の強度を一定程度確保することができるため、吸収体22に型崩れや破断等が生じ難く、吸収体における吸収性能をより安定的に発揮することができる。
また、本発明においては、上述の後方側スリット部非存在領域は、吸収体の後方側の端縁を含む領域であることが好ましい。相対的に強度の高い後方側スリット部非存在領域が吸収体の後方側の端縁を含む領域であると、着用者が、吸収性物品の着用中に、当該後方側スリット部非存在領域を把持して、下着等の着衣に固定された状態の吸収性物品の位置を調整し易いため、着用者が、吸収性物品の着用中に、吸収性物品の位置をより適切な位置に調整することができ、結果的により一層優れた着用感や安心感を得ることができる。
さらに、本発明においては、上述の後方側スリット部非存在領域は、エンボス部を含んでいることが好ましい。エンボス部によって後方側スリット部非存在領域の剛性が高くなっていると、着用者が後方側スリット部非存在領域を把持して、下着等の着衣に固定された状態の吸収性物品の位置を更に調整し易くなるため、更に優れた着用感や安心感を得ることができる。また、吸収体が上述のスリット部存在領域における第2存在領域内に幅広スリット部を含んでいる場合、当該第2存在領域に近接する後方側スリット部非存在領域に、着用者が注目し易いエンボス部が存在すると、着用者が、吸収性物品の着用前に、前記エンボス部と共に前記第2存在領域内の幅広スリット部をより認識し易くなる。その結果、着用者が、前記第1存在領域内の幅広スリット部から前記第2存在領域内の幅広スリット部にまで亘る領域を、複数のスリット部が存在する領域(すなわち、伸縮領域)としてより認識し易くなり、吸収性物品の品質(特に、着用感)に対する高い期待感を、より確実に且つより効果的に、着用者に醸成させることができる。
<伸縮性シート>
本実施形態に係る生理用ナプキン1において、少なくとも長手方向Lに伸縮可能な伸縮性シート24は、図1及び図3に示すように、着用時に着用者の臀部に対応する領域となる後方側領域Aにおいて、吸収体22と裏面シート23との間(すなわち、吸収体22の非肌対向面側)に配置されて、生理用ナプキン1の後方側領域Aに伸縮性を付与する伸縮性シート部材である。なお、伸縮性シート24は、上述のとおり、吸収体22の後方側領域Aにおけるスリット部存在領域Aと厚さ方向Tに重なる位置に配置され、当該スリット部存在領域Aと厚さ方向Tに重ならない部分には配置されていない。
本実施形態に係る生理用ナプキン1は、このような伸縮性シート24を備えているため、後方側領域Aにおける伸縮性を確保しつつ、上述のスリット部存在領域Aによって奏される作用効果をより確実に発揮させることができる。加えて、着用者が、着用前に生理用ナプキン1を長手方向Lに伸長させて、その伸縮性を確認したとしても、伸縮性シート24によって、生理用ナプキン1が長手方向Lに収縮し、上述のスリット部Sが伸長時の開いた状態から元の閉じた状態へと戻り易くなっているため、生理用ナプキン1における優れた着用感及び吸収性能をより確実に得ることができる。
本発明において、伸縮性シートは、少なくとも一方向(吸収性物品の長手方向Lに対応する方向)に伸縮可能な伸縮性シート部材であれば特に制限されず、例えば、ウレタン樹脂やポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂から形成された伸縮性フィルム;ポリエステル系樹脂から形成された弾性フィルムなどを用いることができる。
また、本発明において、伸縮性シートは、吸収体とは異なる色に着色された着色シートによって構成されていることが好ましい。伸縮性シートにこのような着色シートを用いると、吸収体に形成された上述の幅広スリット部が、当該幅広スリット部の開口部を通して視認される着色シート(伸縮性シート)と吸収体との色の違い(明度や色彩等の色差)によって、着用者に更に認識され易くなるため、上述の幅広スリット部によって奏される効果をより確実に得ることができる。なお、着色シートは、肌対向面側の表面(すなわち、吸収体側の表面)の色が吸収体とは異なる色として認識され得るものであれば、シート内部を含むシート全体が着色されていても、肌対向面側及び非肌対向面側の両面が着色されていても、或いは、肌対向面側又は非肌対向面側のいずれか一方の表面のみが着色されていてもよい。非肌対向面側の表面のみが着色されていても、当該着色が肌対向面側の表面から透けて見えれば、着色シートは、肌対向面側の表面の色が吸収体とは異なる色として認識されることとなる。
また、伸縮性シートとなる伸縮性シート部材を着色する手段は、特に制限されず、顔料や染料を用いた手段や印刷を用いた手段などを採用することができる。
さらに、本発明において上述の伸縮性シートは、吸収性物品の裏面シートであってもよい。上述の伸縮性シートが着用者に視認され易い裏面シートであると、吸収性物品の伸縮性が当該裏面シートからも認識され易くなるため、かかる吸収性物品が伸縮性に特に優れた高品質の吸収性物品であるとの期待感を、より確実に且つより効果的に着用者に醸成させることができる。さらに、上述の伸縮性シートが裏面シートであると、吸収体と裏面シートとの間に、別途伸縮性シートを配置する必要がないため、製品設計の自由度が向上する。これにより、吸収性物品を薄型化することができるので、着用感を更に向上させることができる。
<裏面シート>
本実施形態に係る生理用ナプキン1において、裏面シート23は、図1〜図3に示すように、生理用ナプキン1の前方側領域Aから後方側領域Aに亘る領域において、厚さ方向Tの非肌対向面側に配置されており、着用者から排出された経血等の液状***物の漏洩を防ぐ液不透過性シート部材によって構成されている。かかる液不透過性シート部材は、特に制限されず、例えば、通気性を有するポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂フィルム、該樹脂フィルムに不織布を貼り合わせた積層体などの従来より公知の液不透過性シート部材を用いることができるが、本発明における裏面シートは、少なくとも一方向(吸収性物品の長手方向Lに対応する方向)に伸縮性又は伸長性を有する液不透過性シート部材を用いることが好ましい。裏面シートにこのような伸縮性又は伸長性を有する液不透過性シート部材を用いると、吸収性物品が着用者の動きに合わせてより一層変形し易くなる(すなわち、動的フィット性に優れる)ため、着用感を更に向上させることができる。
上述の伸縮性を有する液不透過性シート部材としては、特に制限されず、例えば、上述の伸縮性シートと同様の伸縮性シート部材などを好適に用いることができる。また、上述の伸長性を有する液不透過性シート部材も特に制限されず、例えば、一方向(吸収性物品の長手方向Lに対応する方向)に伸長可能な蛇腹構造を有する熱可塑性樹脂製シート部材などを好適に用いることができる。
本実施形態に係る生理用ナプキン1おいては、裏面シート23は、図2及び図3に示すように、前記後方側領域Aにおいて長手方向Lに伸長可能な蛇腹構造Bを有している。かかる蛇腹構造Bは、図2及び図3に示すように、平面視にて、裏面シート23の幅方向Wに延び且つ長手方向Lに所定間隔で並ぶ複数本の直線状の凸部Bと、隣り合う凸部Bの間に位置し且つ裏面シート23の幅方向Wに延びる複数本の直線状の溝部Bとによって構成されていて、長手方向Lに沿った断面形状が略ジグザグ状の形状となっている。ここで、前記凸部Bは、裏面シート23の厚さ方向Tにおいて、前記裏面シート23の肌対向面側に突出した構造を有し、前記溝部Bは、裏面シート23の厚さ方向Tにおいて、前記裏面シート23の非肌対向面側に窪んだ構造を有している。
このように裏面シート23が前記後方側領域Aにおいて長手方向Lに伸長可能な蛇腹構造Bを有していると、当該蛇腹構造Bによって前記後方側領域Aの長手方向Lにおける伸長性をより確実に得ることができるため、上記後方側領域Aが着用者の肌面に密着した状態をより確実に実現することができるとともに、前記後方側領域Aに掛かる上述の捩じれる方向の力が、前記***口対応領域Aに伝達し難くなる。
加えて、吸収体22に上述の複数のスリット部Sや幅広スリット部Sが形成されている本実施形態のような場合は、通常、着用者から排出された経血等の液状***物がスリット部Sや幅広スリット部Sを介して裏面シート23に到達し易くなるが、裏面シート23が上述のような蛇腹構造Bを有していると、裏面シート23に到達した液状***物を、前記蛇腹構造Bの幅方向Wに延びる溝部Bに沿って前記幅方向Wに拡散させて、吸収体22の非肌対向面側表面における広範囲の箇所から吸収させることができる。
さらに、裏面シートが上述のような蛇腹構造を有していると、吸収性物品の厚さ方向において柔軟性やクッション性等を付与することができるため、当該吸収性物品の着用感を更に向上させることができる。また、着用者に視認され易い裏面シートが上述のような蛇腹構造を有していると、着用者に対して、本発明の吸収性物品が伸長性や伸縮性、フィット性、柔軟性等に特に優れた製品であることを認識させ易いという利点もある。
なお、上述の蛇腹構造において、凸部の高さ(すなわち、凸部の頂部を含む水平面と溝部の底部(最深部)を含む水平面との間の距離)は、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば、0.1mm〜1.2mmの範囲内の高さを採用することができるが、伸長性やクッション性、液の拡散性等の点から、好ましくは0.2mm〜1.0mmの範囲内であり、更に好ましくは0.4mm〜0.8mmの範囲内である。
さらに、上述の蛇腹構造のピッチ(すなわち、隣り合う2本の凸部の頂部中心(稜線)同士の間隔(mm))についても、特に制限されず、例えば、0.5mm〜5.0mmの範囲内のピッチを採用することができるが、伸長性やクッション性、液の拡散性等の点から、好ましくは1.0mm〜4.0mmの範囲内である。なお、この蛇腹構造のピッチは、無加圧状態における裏面シートの平面写真又は平面画像に基づいて、隣り合う2本の凸部の頂部中心(稜線)同士の間隔(mm)として測定することができる。
なお、本発明において、伸長可能な蛇腹構造として採用し得る構造は、上述の態様に限定されず、例えば、上述の蛇腹構造における凸部及び溝部が、平面視にて、少なくとも部分的に方向を変化させながら(例えば、波状やジグザグ状に)延在する態様、少なくとも部分的に隣り合う2本の凸部の間隔が一定でない態様などを採用することができる。
裏面シートとなる液不透過性シート部材に、上述のような伸長可能な蛇腹構造を形成する方法は、特に制限されず、例えば、圧縮成形法や真空成形法、ギア延伸法などの任意の賦形方法を採用することができる。
また、本発明において、裏面シートに用いられる伸縮性又は伸長性を有する液不透過性シート部材は、その全領域(全面)において上述の伸縮性又は伸長性を有していてもよいが、上述の実施形態のように、吸収体の伸長領域(すなわち、スリット部存在領域)に対応する領域のみが上述の伸縮性又は伸長性を有していることが好ましい。このような部分的に伸縮性又は伸長性を有する液不透過性シート部材を裏面シートに用いることで、吸収体の伸長領域に対応する領域においては、着用者の動きに合わせてより一層変形し易くなるため、当該領域が着用者の肌面に密着した状態をより確実に実現することができる一方、吸収性物品の***口対応領域においては、吸収性物品の後方側領域に掛かる上述の捩じれる方向の力が前記***口対応領域に伝達され難く、当該***口対応領域における吸収本体部の形状が更に維持され易くなるため、着用者から排出された液状***物をより安定的に吸収することができる。
本発明において、裏面シートの寸法形状は、着用者から排出された液状***物の漏洩を防ぐことができるものであれば、特に制限されず、吸収性物品の着用対象者の大きさや性別、用途などに応じて、任意の寸法形状を採用することができる。また、裏面シートの厚みについても、本発明の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば、0.001mm〜5.0mmの範囲内の厚みを採用することができるが、液不透過性や柔軟性、通気性などの点から、好ましくは0.003mm〜3.0mmの範囲内であり、更に好ましくは0.01mm〜1.0mmの範囲内である。
なお、本実施形態に係る生理用ナプキン1においては、表面シート21と裏面シート23は、吸収体22及び伸縮性シート24を間に挟んだ状態で、各シートの外周端縁部がホットメルト型の接着剤によって互いに接合されている。表面シートと裏面シートの接合手段は特に制限されず、上述の接着剤のほかに、例えば、ヒートシール法、超音波接合法等の任意の接合手段を採用することができるが、表面シートと裏面シートは、上述の伸縮性や伸長性を阻害し難いという点から、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−エチレン共重合体(SEBS)等のホットメルト型接着剤を用いて接合されていることが好ましい。
<線状凹部>
本実施形態に係る生理用ナプキン1は、図1に示すように、少なくとも前記***口対応領域Aの低伸長領域Nにおいて、平面視にて、前記幅方向中央軸線Cに対して幅方向の両側に、吸収本体部2の長手方向Lに延在し且つ他の部分よりも高密度の底部を有する2本の線状凹部P、P’を備えている。本実施形態において線状凹部P、P’は、吸収本体部2を構成する、表面シート21、吸収体22、伸縮性シート24及び裏面シート23をこの順に重ねてなる積層体を、加熱又は非加熱のエンボス加工手段を用いて、前記表面シート21の肌対向面側の表面から厚さ方向Tに(非肌対向面側へ向かって)圧搾することにより形成され、当該線状凹部P、P’の底部において前記表面シート21、吸収体22及び裏面シート23は一体化されている。なお、本実施形態においては、前記2本の線状凹部P、P’は、図1に示すように、前記前方側領域Aから前記後方側領域Aに亘って延在し、前記伸縮性シート24とは、厚さ方向Tおいて重なっていない。
このような線状凹部を備えることは、本発明の吸収性物品においては必須の構成要件ではないものの、吸収性物品がこのような2本の線状凹部を備えていると、着用者の動作等によって吸収性物品の後方側領域に上述の捩じれる方向の力が加わったり、或いは、着用者の鼠蹊部によって吸収本体部の幅方向Wに力が加わったりするような場合でも、前記***口対応領域の特に中心部分となる領域(すなわち、前記2本の線状凹部によって挟まれた領域)においては、硬さの硬い線状凹部の剛性によって吸収本体部の形状がより維持され易くなるため、着用者から排出された経血等の液状***物をより安定的に、より着実に吸収することができる。
本発明において、前記線状凹部の平面視形状は、特に制限されず、上述の実施形態のような曲線を組み合わせた形状(図1参照)のほか、直線状、破線状、ジグザグ状、幾何学形状、所定のデザイン形状(花柄等)などの任意の形状を採用することができる。また、上述の実施形態においては、前記2本の線状凹部P、P’は、平面視にて、前記幅方向中央軸線Cに対して幅方向の両側に、吸収本体部2の長手方向Lに沿って前記前方側領域Aから前記後方側領域Aに亘って左右対称に配置されているが、本発明においてはこのような態様に限定されず、前記線状凹部は、例えば、前記幅方向中央軸線Cに対して幅方向の両側において、前記***口対応領域のみに延在していても、或いは、前記***口対応領域から前記前方側領域又は前記後方側領域の一方の領域のみに亘って延在していてもよく、さらには、前記長手方向Lに沿って計4本以上配置されていてもよい。線状凹部が複数本配置されていると、吸収本体部の剛性が高まり、当該吸収本体部の形状がより一層維持され易くなる。
<個包装>
また、本発明の吸収性物品は、平面視にて、前記幅方向に延びる少なくとも1本の折線を有し、当該折線が、前記第1存在領域における前記幅広スリット部と厚さ方向に重なっていることが好ましい。かかる折線が、前記第1存在領域における幅広スリット部と厚さ方向において重なっていると、吸収性物品を上記折線で長手方向に折り畳んで個包装したときに、上述の幅広スリット部が、折畳みによって長手方向に張力が掛かった状態となるため、当該幅広スリット部の幅広状態(拡幅した状態)をより確実に保持することができる。その結果、吸収性物品を個包装体(個包装された状態)から取り出して展開したとしても、上述の幅広スリット部の幅広状態が維持されているため、上述の幅広スリット部によって奏される作用効果をより確実に発揮することができる。
また、本発明の吸収性物品においては、上述の折線は、吸収性物品の肌対向面側が凸となる山折りの折線であることが好ましい。かかる折線が、このような山折りの折線であると、当該折線で吸収性物品を山折りしたときに、上記幅広スリット部の肌対向面側における開口部が、上述の山折りによって長手方向に張力が掛かった状態となり、上記幅広スリット部において着用者に視認され易い肌対向面側の開口部の状態(幅広状態)をより確実に保持することができる。これにより、上述の幅広スリット部によって奏される作用効果を、より確実に且つより効果的に発揮することができる。
なお、本発明の吸収性物品は、上述の実施形態に制限されることなく、本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組み合わせや変更等が可能である。
また、本発明は、上述の実施形態の生理用ナプキンのほかに、例えば、パンティライナー、(軽)失禁パッド等の様々な吸収性物品に適用することができる。なお、本明細書において、「第1」、「第2」等の序数は、当該序数が付された事項を区別するためのものであり、各事項の順序や優先度、重要度等を意味するものではない。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 吸収本体部
21 表面シート
22 吸収体
221 吸収体の前方側の端縁
222 吸収体の後方側の端縁
23 裏面シート
24 伸縮性シート
3、3’フラップ部
4、4’粘着部
5 前方側端縁部
6 後方側端縁部
前方側領域
***口対応領域
後方側領域
スリット部存在領域
第1存在領域
第2存在領域
中央存在領域
S スリット部
幅広スリット部

Claims (8)

  1. 吸収性物品の肌対向面を形成する表面シートと、該表面シートの非肌対向面側に位置する吸収体とを備えた、長手方向、幅方向及び厚さ方向を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性物品は、平面視にて、前記長手方向において、
    吸収性物品の着用時に着用者の前方側に位置する前方側領域と、
    吸収性物品の着用時に着用者の後方側に位置する後方側領域と、
    これら両領域の間に位置し且つ吸収性物品の着用時に着用者の***口に対応する***口対応領域と、を有しており、
    前記吸収性物品は、前記吸収体の非肌対向面側に位置し且つ前記後方側領域において少なくとも前記長手方向に伸縮性を有する伸縮性シートを備え、
    前記表面シートは、少なくとも前記後方側領域において光線透過率が45%以上であり、
    前記吸収体は、平面視にて、前記伸縮性シートと厚さ方向に重なる前記後方側領域内において、前記幅方向に延びる複数のスリット部が存在するスリット部存在領域を有するとともに、前記***口対応領域内において、前記スリット部が存在しないスリット部非存在領域を有し、
    前記スリット部存在領域は、該スリット部存在領域を前記長手方向に3等分する、前記***口対応領域に対して最も近位側の第1存在領域と、前記***口対応領域に対して最も遠位側の第2存在領域と、これら両領域の間に位置する中央存在領域と、を有しており、
    前記第1存在領域は、前記中央存在領域内のスリット部よりも前記長手方向に幅広である幅広スリット部を含む、
    前記吸収性物品。
  2. 前記吸収体は、前記スリット部存在領域よりも後方側の領域に、スリット部が存在しない後方側スリット部非存在領域を有し、前記第2存在領域は、前記中央存在領域内のスリット部よりも前記長手方向に幅広である幅広スリット部を含む、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記後方側スリット部非存在領域は、前記吸収体の後方側における端縁を含む領域である、請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記後方側スリット部非存在領域は、エンボス部を含む、請求項2又は3に記載の吸収性物品。
  5. 前記伸縮性シートは、前記吸収体とは異なる色を有する着色シートである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記伸縮性シートが裏面シートである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品は、平面視にて、前記幅方向に延びる少なくとも1本の折線を有しており、当該折線は、前記第1存在領域における前記幅広スリット部と厚さ方向に重なっている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記折線は、前記吸収性物品の肌対向面側が凸となる山折りの折線である、請求項7に記載の吸収性物品。
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