JP2017195885A - 化学物質およびその誘導体を生成するための組成物および方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2012年8月21日に出願された米国特許仮出願第61/704,408号の恩恵を主張し、この米国特許仮出願は、表、図面、および特許請求の範囲を含めて全体を参照により援用する。
添付の配列表のデータを参照により本出願中に援用する。添付のSGI1660_1WO_PCT_Sequence Listing_ST25という名称の配列表テキストファイルは、2013年8月_日に作成されたものであり、_KBである。このファイルは、Windows OSを使用するコンピュータにおいてMicrosoft Wordを用いて評価することができる。
近年、有機化学物質の生成のために再生可能な原料を用いる新規かつ有効な方法を特定するためのより多くの努力が注がれている。多量の下流化学物質の処理技術のうち、バイオマス由来の糖から付加価値のある化学物質への変換は、極めて重要であるとみなされている。詳細には、6炭素糖質、すなわち、フルクトースおよびグルコースなどのヘキソースは、自然に存在している単糖のうち最も豊富に存在するものとして広く認識されているため、化学原料として、適宜かつ経済的に利用することが可能である。
[本発明1001]
出発基質から酵素的経路または化学的経路の生成物を生成するための方法であって、該経路が、
グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への酵素的変換(ステップ15)、
L−イズロン酸からイダル酸への酵素的変換(ステップ7b)、および
5−ケトクルコネートから4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への酵素的変換(ステップ16)、
1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトン(gulurono−lactone)への酵素的変換(ステップ19)
からなる群から選択される1つ以上の変換ステップを含む、方法。
[本発明1002]
前記1つ以上の変換ステップが、グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)である、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記1つ以上の変換ステップが、5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への酵素的変換(ステップ15)である、本発明1001の方法。
[本発明1004]
前記1つ以上の変換ステップが、L−イズロン酸からイダル酸への酵素的変換(ステップ7b)である、本発明1001の方法。
[本発明1005]
前記1つ以上の変換ステップが、5−ケトグルコネートから4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への酵素的変換(ステップ16)である、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記1つ以上の変換ステップが、1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトンへの酵素的変換(ステップ19)である、本発明1001の方法。
[本発明1007]
前記酵素的経路の前記生成物が5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)である、本発明1001の方法。
[本発明1008]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物が5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)であり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの酵素的変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトンへの酵素的変換(ステップ19)、
グルロノラクトンからグルロン酸への酵素的変換(ステップ1B)、
グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)、
D−グルカレートから5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)への酵素的変換(ステップ8)
のステップを含む、本発明1001の方法。
[本発明1009]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸からイダル酸への変換(ステップ7b)、および
イダル酸からDDGへの変換(ステップ8a)
のステップを含む、本発明1001の方法。
[本発明1010]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ16)、
4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1001の方法。
[本発明1011]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ7c)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1001の方法。
[本発明1012]
前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、本発明1008の方法。
[本発明1013]
前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、本発明1009の方法。
[本発明1014]
前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、本発明1010の方法。
[本発明1015]
前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、本発明1011の方法。
[本発明1016]
前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、本発明1012の方法。
[本発明1017]
前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、本発明1013の方法。
[本発明1018]
前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、本発明1014の方法。
[本発明1019]
前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、本発明1015の方法。
[本発明1020]
60℃を超える温度でDDGをアルコール、無機酸と接触させて、FDCAを形成するステップ
を含む、FDCAの誘導体を合成するための方法。
[本発明1021]
前記アルコールがブタノールまたはエタノールである、本発明1020の方法。
[本発明1022]
少なくとも25%モルの収率を有する、本発明1020の方法。
[本発明1023]
DDGをアルコール、無機酸、および任意選択的に共溶媒と接触させて、DDGの誘導体を生成するステップ
を含む、DDGの誘導体を合成する方法。
[本発明1024]
(a)前記アルコールがエタノールまたはブタノールであり、
(b)前記無機酸が硫酸であり、かつ
(c)前記共溶媒が、THF、アセトン、アセトニトリル、エーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、四塩化炭素、石油エーテル、およびキシレンからなる群から選択される、
本発明1023の方法。
[本発明1025]
DDGの誘導体を無機酸と接触させて、FDCAの誘導体を生成するステップ
を含む、FDCAの誘導体を合成するための方法。
[本発明1026]
25%モルを超える収率を有する、本発明1025の方法。
[本発明1027]
前記誘導体が、メチル−DDG、エチル−DDG、ブチル−DDG、ジメチルDDG、ジエチル−DDG、およびジブチルDDGからなる群から選択されるDDGである、本発明1026の方法。
[本発明1028]
前記FDCAの誘導体を脱エステル化してFDCAを得るステップをさらに含む、本発明1025の方法。
[本発明1029]
前記FDCAの誘導体を重合するステップをさらに含む、本発明1025の方法。
[本発明1030]
気相中でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。
[本発明1031]
120℃を超える温度でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。
[本発明1032]
無水反応条件下でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。
[本発明1033]
出発基質から酵素的経路または化学的経路の生成物を生成するための方法であって、該経路が、
DTHUからDDGへの変換(ステップ5)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)
からなる群から選択される1つ以上の変換ステップを含む、方法。
[本発明1034]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から3−デヒドロ−グルコン酸(DHG)への変換(ステップ2)、
3−デヒドロ−グルコン酸(DHG)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ3)、
2,5DDHから4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、
DTHUからDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1035]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
グルロン酸からグルカレートへの変換(ステップ7)、
グルカレートからDDGへの変換(ステップ8)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1036]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ16)、
4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1037]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ7B)、
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1038]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDHであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルロン酸ラクトンへの変換(ステップ19)、
グルロン酸ラクトンからグルロン酸への変換(ステップ1B)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1039]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDHであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1040]
前記1つ以上の変換ステップが、DTHUからDDGへの変換(ステップ5)である、本発明1033の方法。
[本発明1041]
前記1つ以上の変換ステップが、グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)である、本発明1033の方法。
[本発明1042]
前記1つ以上の変換ステップが、DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)である、本発明1033の方法。
[本発明1043]
前記1つ以上の変換ステップが、グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)である、本発明1033の方法。
本発明はまた、所望の生成物を合成および生成するための特定の経路を提供する。以下の記載のルートまたは経路のいずれも、グルコースで開始し得、所望の生成物へ流れ得る。いくつかの実施形態において、D−グルコースは出発基質であり、経路の任意の中間体または最終生成物への経路の方向は下流方向とみなされ、グルコースへの反対方向は上流方向と見なされる。ルートまたは経路は、下流方向または上流方向に流れ得ることが認識される。また、グルコース、フルクトース、ガラクトース、またはいずれかの経路中の任意の中間体も、本発明の方法における出発基質であり得、DDG、FDCA、または本発明のルートまたは経路のいずれか中の任意の中間体も、本発明の方法の最終生成物であり得ることが理解される。よって、開示の方法は、任意の出発基質または中間体を開示のルートまたは経路のいずれか中のステップの1つ以上を用いて、開示のルートまたは経路中の任意の最終生成物または中間体へ変換するための本発明のルートまたは経路のいずれか中の開示の任意の1つ以上のステップを含む。よって、例えば、方法は、グルコースからDDGへ、もしくはグルコースからグルロン酸へ、もしくはグルコースからガラクタレートへ、もしくはグルコースからDTHUへ、もしくはグルコースからDEHUへ変換するための方法、またはグルコースからグルロン酸への変換するための方法、またはグルコースからイズロン酸への変換するための方法、またはグルコースからイダル酸への変換するための方法、またはグルコースからグルカル酸への変換するための方法、またはガラクタレートからDDGへの変換するための方法、またはグルロン酸からD−グルカレートへの変換するための方法、または5−KGAからL−イズロン酸への変換するための方法、またはL−イズロン酸からイダル酸への変換するための方法、または5−KGAから2,5−DDH、もしくはDTHUへの変換するための方法、またはDHGからDEHUへの変換するための方法であり得る。これらの実施形態において、方法は、方法において開示されるステップと、出発基質としてのグルコースから関連最終生成物への本発明の経路とを用いる。
本明細書中に概要を示す方法のステップを行うことが可能な広範な様々な酵素(およびこれらの酵素をコードする核酸)が開示される。本明細書中に開示される本発明のステップを行うための酵素のファミリーおよびクラスに加えて、任意の酵素または本明細書中に開示される酵素のクラスのメンバーに対して配列同一性を有するさらなる酵素(または酵素をコードする核酸)も、任意の酵素または本明細書中に開示される酵素のクラスのメンバーに対して少なくとも40%または少なくとも50%または少なくとも60%または少なくとも70%または少なくとも80%または少なくとも90%または少なくとも95%または少なくとも97%または少なくとも98%または少なくとも99%の配列同一性を有するものであれば、本発明において有用である。アミノ酸またはヌクレオチド配列に対するパーセント単位の配列同一性または相同性は、本明細書中、最大パーセントの同一性または相同性を達成するように配列を最大パーセントの同一性のためにアライメントさせ必要ならばギャップを導入した後の、公知のポリペプチドと同一である候補配列中のアミノ酸またはヌクレオチド残基のパーセンテージとして定義される。ヌクレオチドまたはアミノ酸配列レベルにおける相同性または同一性は、配列類似検索に合わせて個別調整された当該分野において公知の方法によって決定することができ、この公知の方法は非限定的に、プログラムであるblastp、blastn、blastx、tblastn、およびtblastxによって用いられるアルゴリズムを用いたBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)分析(Altschul(1997),Nucleic Acids Res.25,3389−3402、およびKarlin(1990),Proc.Natl.Acad.Sci.USA87,2264−2268)を含む。あるいは、本明細書中に開示される酵素(または当該酵素をコードする核酸)のいずれかの機能性断片を用いてもよい。「機能性断片」という用語は、アミノ末端欠失および/またはカルボキシ末端欠失を有するポリペプチドを指し、残りのアミノ酸配列は、参照配列中の対応する位置に対して少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有し、完全長ポリペプチドの活性の約75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%を保持する。機能性断片は、例えば、完全長ポリペプチドの90%以下、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、または20%以下を含み得、例えば、完全長ポリペプチドの約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%までを含み得る。記載のEC番号は、国際生化学・分子生物学連合の命名法委員会の酵素命名法を用いている。
本発明は、DDGをFDCAおよびFDCAエステルへ変換する新規な方法も提供する。FDCAのエステルは、ジエチルエステル、ジブチルエステル、および他のエステルを含む。方法は、DDGをアルコール、無機酸、および任意選択的に共溶媒と接触させてDDGの誘導体を生成することにより、DDGをDDGエステルへ変換するステップを含む。アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、または任意のC1−C20アルコールであり得る。無機酸は、硫酸であり得る。共溶媒は、THF、アセトン、アセトニトリル、エーテル、酢酸ブチル、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ヘキサン、トルエン、およびキシレンのいずれかまたは任意の混合物であり得る。その後、エステル化DDGをエステル化FDCAへ変換することができる。この方法を行う前に、DDGを1つのステップとして任意選択的に精製することができる。DDGを精製することは、DDGを含む溶媒から水を除去すること、例えば、87%を超える水または90%を超える水または95%を超える水または97%を超える水または98%を超える水または99%を超える水を、DDGを含む溶媒から除去することを含み得る。25%または30%または35%または40%または45%を超えるモルの収率を得ることができる。
DDGを酸性化させることにより、例えば、pH約2.5までの濃HClの添加による反応物pHの低下により、脱水またはエステル化のためのDDG精製を行った。このpHにおいて、タンパク質および任意の残留グルカレート沈殿物を濾過によって除去し、混合物を凍結乾燥させて、DDGおよび反応塩からなる白色粉末を得た。このDDGを脱水させて、2,5−FDCAを得てもよいか、あるいはエステル化してジブチルDDG(またはジエチルDDG)を得た後に脱水してもよい。このDDGを精製またはエステル化する方法は、本明細書中に開示される方法および経路のいずれにおいても1つのステップとして付加され得る。
本発明は、FDCAを合成するための多様な方法も提供する。FDCAを合成するための1つの方法は、高温でDDGをアルコール、無機酸と接触させて、FDCAを形成するステップを含む。アルコールは任意のアルコールであり得、例として(非限定的に)、メタノール、エタノール、プロパノール、およびブタノールが挙げられる。ジオールを用いてもよい。高温は、FDCAを形成するための70℃を超える温度または80℃を超える温度または90℃を超える温度または100℃を超える温度または110℃を超える温度または120℃を超える温度または130℃を超える温度または140℃を超える温度または150℃を超える温度であり得る。20%を超えるかまたは30%を超えるかまたは35%を超えるかまたは40%を超える反応収率を達成することができる。
グルコネートの脱水に対して自然活性を有する酵素が発見されている(EC4.2.1.39)。このファミリー由来の3つの酵素を表1に示すようにクローン化した。酵素pSGI−365がクローン化され、グルコネート脱水についての高い活性を有する広範な基質範囲を持つデヒドラターゼであることが判明した(Kim,S.Lee,S.B.Biotechnol.Bioprocess Eng.2008,13,436)。
ファミリー(EC1.1.1.127)の酵素を用いて、このステップを行うことができる。2つの例は、2−デヒドロ−3−デオキシ−D−グルコン酸5−デヒドロゲナーゼおよびDHGデヒドロゲナーゼである。このファミリーから5個の酵素を以下の表2に示すようにクローン化した。pRANGER(商標)ベクターを各場合において用いた。
ステップ7および7Bを示すため、以下の試験を行った。ウロン酸デヒドロゲナーゼ(EC1.1.1.203)は、グルクロン酸およびガラクツロン酸を酸化させる酵素である。公知のウロン酸デヒドロゲナーゼに配列が類似する3つの酵素(Expasy:Q7CRQ0;Prather,K.J,et al.,J.Bacteriol.2009,191,1565)を、表4および5に示すような菌種からクローン化した。
この実施例は、5−KGAからイズロン酸への異性化(ステップ15)またはグルロン酸への異性化(ステップ15A)が可能である酵素の特定を示す。3つの異なるイソメラーゼファミリー由来の13個の酵素を表7に示すようにクローン化し、その配列同一性%を表8に示す。
また、EC5.3.1.12ファミリー(グルクロネートイソメラーゼ)由来の酵素を、ゲル電気泳動によって精製し、分離し、使用して、5mMの5KGAまたはイズロン酸を含む緩衝液(50mM HEPES、1mM ZnC12、pH8.0)との混合により反応物を調製した。これらの反応物を30℃において培養し、HPLC法および酵素的方法の双方を用いて生成物形成について分析した。結果を図7Bに示す。
酵素pSGI−478およびpSGI−479(5−デヒドロ−4−デオキシ−D−グルクロン酸イソメラーゼ)は、5KGAおよびイズロネートの双方について異性化活性を示した。この活性は、上記のように酵素的アッセイ法によって確認された。pSGI−478および−479によるイズロネートの異性化に関する収率は、酵素的に測定した場合にそれぞれ50%および37%であり、HPLCによって測定した場合に20%および18%であった。5KGA異性化に関する収率は、酵素的に測定した場合にそれぞれ23%および26%であり、HPLCによって測定した場合にそれぞれ24%および16%であった。結果を図7Aに示す。
このファミリー中の酵素を、ゲル電気泳動によって精製した。生成物形成を上記のような酵素的アッセイ法を用いて測定し、結果を図8に示す。このファミリーにおいてクローン化された全酵素は、5KGAおよびイズロネートの異性化についての活性を有することが分かった。
ステップ2(実施例1)に述べた3つのグルコン酸デヒドラターゼを、ステップ8からの精製グルカル酸デヒドラターゼと共に、実施例1に示すように発現させた。活性に対する酵素反応を行い、HPLC−MS分析から2,5−DDHの形成が示され(図9)、これは、グルコン酸デヒドラターゼを含む試料中のみの5−KGAの還元を伴う新規生成物の形成と、DHGデヒドラターゼ(pSGI−395)を用いた酵素的アッセイ法とによっても確認された。340nmにおける良好な傾きから、NADH、pSGI−395溶解物、および前回反応のアリコートを混合した場合(データは図示せず)に高い酵素活性が得られたことが分かる。この結果と、HPLC分析とから、グルコン酸デヒドラターゼが5KGAから2,5−DDHへの脱水を試験されたことが分かる。
1,5−グルコノラクトン酸化は、アルジトールオキシダーゼ(EC1.1.3.41)ファミリー由来の酵素の副活性(side activity)である。これらの酵素は、ソルビトール、キシリトール、グリセロール、および他のものなどの多様なアルジトールを酸化させる。酵素は、以下の表6に示すように、1,5−グルコノラクトンの酸化についての活性を有することが特定された。
2,5−FDCAへの脱水のために、精製DDGモノカリウム塩を用いた。硫酸をDDGへ添加し、反応物を60℃において撹拌した。原位置収率を(HPLC−MSによって)計算したところ、約24%および約27%であると分かった。
脱水塩を含む非誘導体化凍結乾燥DDGのBuOH中での脱水を、ディーンスターク装置を用いて行った。これらの条件下で、DDGをBuOHへ添加した後、H2SO4を添加し、反応物を140℃で加熱した。4時間攪拌後、HPLC−MS分析により、DDG消失およびジブチル−2,5−FDCAの形成が示された。原位置収率を(HPLC−MSによって)計算したところ、36.5%であった。
別の態様において、本発明は、DDGの誘導体を合成するための方法を提供する。方法は、DDGをアルコール、無機酸、および任意選択的に共溶媒と接触させて、DDGの誘導体を生成するステップを含む。任意選択的に、DDGの誘導体が精製され得る。この反応は、少なくとも10%のモル収率または少なくとも15%のモル収率または少なくとも20%のモル収率または少なくとも25%のまたは少なくとも30%のまたは少なくとも35%のモル収率または少なくとも40%のモル収率のDDGの誘導体の収率を持ち得る。無機酸は硫酸であり得、アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール、または任意のC1−C20アルコールであり得る。様々な実施形態において、共溶媒は、THF、アセトン、アセトニトリル、エーテル、酢酸ブチル、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ヘキサン、トルエン、およびキシレンのいずれかであり得る。アルコールがエタノールである場合、DDG誘導体は、DDGモノエチルエステルおよび/またはDDGジエチルエステルである。アルコールがブタノールである場合、DDG誘導体は、DDGモノ−ブチルエステルおよび/またはDDGジブチルエステルである。
DDG−DBE(ジブチルエステル)の保存溶液を、ブタノール中に作製し、撹拌子を備えた清潔な乾燥したl00mL丸底フラスコへ移した。フラスコへ、25mLの濃硫酸を添加した。フラスコを密閉した後、60℃で2時間攪拌した。原位置収率は、約56%であると計算された。反応溶液を濃縮し、残留物を、MTBE中に溶解させ、分液漏斗へ移した後、水で洗浄した。回収した有機層を濃縮した後、HPLCを介して分離し、分離収率に関しては250.7mg(約90%純度)、および35%分離収率(純度に対して補正)であった。1Cおよび13CNMRおよびHPLC−MS分析により生成物が確認された。
この実施例は、スキーム6(2Bのサブスキーム)に従った精製酵素を用いた5KGAからDDGへの酵素的変換を示し、生成されたDDGを化学的ステップにより脱水してFDCAにすることも示す。このスキームは、5KGAの異性化(ステップ15)およびその後のイダル酸への酸化(ステップ7B)を含む。また、DDGを異なる化学条件下で脱水させてFDCAを得た。最終ステップ(ステップ8A)を、大腸菌由来のグルカ酸デヒドラターゼを用いて行った。
この実施例は、グルコースおよびグルコネートからDDGへの酵素的変換を示す。反応は、精製酵素と、触媒としての粗溶解物とによって行った。酵素および基質を、以下の表に示すように生体反応装置において組み合わせた。
1.プラスミドを有する組み換え大腸菌の500mL液体培養物由来の溶解物
2.BL21DE3/pSGI−434の2L液体培養物由来の溶解物
3.精製酵素、活性 約30単位(または精製GlucD 3mg)
4.250mLの培養物由来の溶解物
以下の実施例は、大腸菌細胞中の異種発現のためのD−グルカル酸デヒドラターゼ活性のコード配列(GDH、EC4.2.1.40)を含む組み換え核酸構築物の生成を記載する。
実施例9に述べるように構築した発現ベクターのそれぞれを、熱ショック媒介形質転換によりNovaBlue(DE3)大腸菌中に導入した。推定形質転換体を、カナマイシン(50μg/ml)を追加したLB寒天上で選択した。コロニーPCRアッセイ法において適切なPCRプライマーを用いて、発現ベクターそれぞれを含む陽性クローンを確認した。
この実施例は、大腸菌細胞中に生成された組み換えGDH酵素を用いていかにしてDDG中間体のインビトロ合成を達成したかについて述べる。
酵素的脱水を介して精製されたDDGを、以下の2つの技術のうちいずれかを用いることにより精製した。
本出願人は、H2SO4の存在下におけるDDGからFDCAへの化学的変換により、FDCA合成(すなわち、遊離酸形態)を達成することができることを発見した。反応は、以下のように行った。約20mgのDDG酸(実施例3に述べるように事前精製された塩による粗凍結乾燥粉末)と、0.25MのH2SO4とを、1mLの水および1mLのDMSOを含む気密シーリングされた管中に添加した。DDGがこの溶液中に完全溶解したことが分かった。反応物を105℃で18時間攪拌した。粗反応試料に対して行われたHPLC−MS分析の結果は、FDCA遊離酸(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことと、微量のいくつかの他の未同定の副生成物が形成されたこととを示した。HPLC−MS分析における対照として、市販のFDCAを同じ条件で分析した。
精製DDGからのジエチル−2,5FDCAの合成
気密シーリングされた管において、18mLのEtOH、実施例11に述べるように事前精製された0.2グラム(1ミリモル)のDDG酸、および0.25MのH2SO4を添加した。DDG酸は、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジエチル−FDCA主要生成物の形成を示した。対照として、真正FDCAを化学的に合成し、エステル化してジエチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
気密シーリングされた管において、18mLのn−BuOH、実施例11に述べるように事前精製された0.2グラム(1ミリモル)のDDG酸、および0.25MのH2SO4を添加した。DDG酸は、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。図15に示すように、反応試料のGC−MS分析の結果は、ジエチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。対照として、真正FDCAを化学的に合成し、エステル化してジエチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
実施例11に述べるようなグルカレートの酵素的脱水から直接得られた未精製の凍結乾燥粉末である0.2グラム(1ミリモル)の粗DDG酸を、18mLのn−BuOHを含む気密シーリングされた管中に添加した後、0.25MのH2SO4を添加した。粗DDG酸は、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジエチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。GC−MS結果は、粗凍結乾燥粉末/未精製凍結乾燥粉末中の汚染物質の塩の存在が反応結果に大きな影響を与えなかったことを示した。対照として、真正FDCAを化学的に合成し、エステル化してジエチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
工業的な実施において、固定酸は、いくつかの種類の溶媒(水性、有機、または混合など)において機能することが多いため、脱水の実行に対して多数の利点を提供する。加えて、固定酸は、再循環および再利用が容易である。固定化AMBERLYST(登録商標)15(Rohm and Haas,Philadelphia,PA)およびDOWEX(登録商標)50 WX8(Dow Chemical Co,Midland,MI)を用いたFDCAのエステルの合成のいくつかの例に従う。
気密シーリングされた管において、2mLのn−ブタノール、20mgの粗DDG酸(塩を含む未精製の凍結乾燥粉末)、および200mgのDOWEX(登録商標)50 WX8を一緒にした。DDGは、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジエチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。このGC−MS結果は、粗凍結乾燥粉末/未精製凍結乾燥粉末中の汚染物質の塩(ホスフェートおよびNaCl)の存在が反応結果に大きく影響しなかったことを示した。対照として、真正FDCAを化学合成しエステル化してジエチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
気密シーリングされた管において、2mLのn−ブタノール、20mgの粗DDG酸(塩を含む粗凍結乾燥粉末)、および200mgのAMBERLYST(登録商標)15(Rohm and Haas,Philadelphia,PA)を一緒にした。DDGは、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジエチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。このGC−MS結果は、粗凍結乾燥粉末/未精製凍結乾燥粉末中の汚染物質の塩(ホスフェートおよびNaCl)の存在が反応結果に大きく影響しなかったことを示した。対照として、真正FDCAを化学合成しエステル化してジエチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
気密シーリングされた管において、2mLのエタノール、20mgの粗DDG酸(塩を含む未精製の凍結乾燥粉末)、および200mgのAMBERLYST(登録商標)15(Rohm and Haas,Philadelphia,PA)を一緒にした。DDGは、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジエチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。このGC−MS結果は、粗凍結乾燥粉末/未精製凍結乾燥粉末中の汚染物質の塩(ホスフェートおよびNaCl)の存在が反応結果に大きく影響しなかったことを示した。対照として、市販のFDCAを化学的にエステル化してジエチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
気密シーリングされた管において、2mLのエタノール、20mgの粗DDG酸(塩を含む未精製の凍結乾燥粉末)、および200mgのDOWEX(登録商標)50 WX8を一緒にした。DDGは、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジエチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。このGC−MS結果は、粗凍結乾燥粉末/未精製凍結乾燥粉末中の汚染物質の塩(ホスフェートおよびNaCl)の存在が反応結果に大きく影響しなかったことを示した。対照として、市販のFDCAを化学的にエステル化してジエチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
有用性の高い複数のFDCA誘導体の合成を図16に記載し、ここで、DTHUの脱水により、フルフラール−5−カルボン酸、すなわちFCAが生成され、その後これを、FDCAに化学的または酵素的に酸化させるか、FCHに還元するか、または、(化学還元的アミノ化もしくはアミノ基転移酵素を用いて)アミノ酸−AFCへアミノ基転移させる。
この実施例において、GCの入口を、ジブチルDDGからジブチルFDCAへの脱水を触媒する高温反応装置として用いた。その結果得られた生成物をクロマトグラフィーにより分離し質量分析によって検出した。ブタノール中のジブチルDDG(10mM)および硫酸(100mM)の溶液をGC小びん中に入れた。小びんがGCに投入され、FDCAジブチルエステルが観察された。反応は、300℃の入口(滞留時間=4秒)において生じた。6回の注入の平均収率は54%であった。
GC設定:直接液体注入/MS検出器。
入口:300℃、全流量29.51ml/分、分割比10:1、分流24.1ml/分、隔膜パージ流3mL/分。
GCライナー:4mm、ガラスウール(P/N5183−4647)。
カラム流:2.41ml/分He一定圧制御。
オーブンプログラム:40℃で2分保持後、25℃/分で275℃まで上昇、その後40℃/分で325℃まで上昇、2分保持。
カラム:HP−5MS、Agilent Technolgies、30m×0.25mm×0.25um。
合計実行時間:14.65分。
MSDトランスファーライン:290℃。
MS源:250℃。
MS四重極:150℃。
保持時間:
2,3−FDCAジブチルエステル:9.3分、
2,5−FDCAジブチルエステル:9.7分。
[本発明1001]
出発基質から酵素的経路または化学的経路の生成物を生成するための方法であって、該経路が、
グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への酵素的変換(ステップ15)、
L−イズロン酸からイダル酸への酵素的変換(ステップ7b)、および
5−ケトグルコネートから4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への酵素的変換(ステップ16)、
1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトン(gulurono−lactone)への酵素的変換(ステップ19)
からなる群から選択される1つ以上の変換ステップを含む、方法。
[本発明1002]
前記1つ以上の変換ステップが、グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)である、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記1つ以上の変換ステップが、5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への酵素的変換(ステップ15)である、本発明1001の方法。
[本発明1004]
前記1つ以上の変換ステップが、L−イズロン酸からイダル酸への酵素的変換(ステップ7b)である、本発明1001の方法。
[本発明1005]
前記1つ以上の変換ステップが、5−ケトグルコネートから4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への酵素的変換(ステップ16)である、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記1つ以上の変換ステップが、1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトンへの酵素的変換(ステップ19)である、本発明1001の方法。
[本発明1007]
前記酵素的経路の前記生成物が5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)である、本発明1001の方法。
[本発明1008]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物が5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)であり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの酵素的変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトンへの酵素的変換(ステップ19)、
グルロノラクトンからグルロン酸への酵素的変換(ステップ1B)、
グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)、
D−グルカレートから5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)への酵素的変換(ステップ8)
のステップを含む、本発明1001の方法。
[本発明1009]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸からイダル酸への変換(ステップ7b)、および
イダル酸からDDGへの変換(ステップ8a)
のステップを含む、本発明1001の方法。
[本発明1010]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ16)、
4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1001の方法。
[本発明1011]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ7c)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1001の方法。
[本発明1012]
前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、本発明1008の方法。
[本発明1013]
前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、本発明1009の方法。
[本発明1014]
前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、本発明1010の方法。
[本発明1015]
前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、本発明1011の方法。
[本発明1016]
前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、本発明1012の方法。
[本発明1017]
前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、本発明1013の方法。
[本発明1018]
前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、本発明1014の方法。
[本発明1019]
前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、本発明1015の方法。
[本発明1020]
60℃を超える温度でDDGをアルコール、無機酸と接触させて、FDCAを形成するステップ
を含む、FDCAの誘導体を合成するための方法。
[本発明1021]
前記アルコールがブタノールまたはエタノールである、本発明1020の方法。
[本発明1022]
少なくとも25%モルの収率を有する、本発明1020の方法。
[本発明1023]
DDGをアルコール、無機酸、および任意選択的に共溶媒と接触させて、DDGの誘導体を生成するステップ
を含む、DDGの誘導体を合成する方法。
[本発明1024]
(a)前記アルコールがエタノールまたはブタノールであり、
(b)前記無機酸が硫酸であり、かつ
(c)前記共溶媒が、THF、アセトン、アセトニトリル、エーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、四塩化炭素、石油エーテル、およびキシレンからなる群から選択される、
本発明1023の方法。
[本発明1025]
DDGの誘導体を無機酸と接触させて、FDCAの誘導体を生成するステップ
を含む、FDCAの誘導体を合成するための方法。
[本発明1026]
25%モルを超える収率を有する、本発明1025の方法。
[本発明1027]
前記誘導体が、メチル−DDG、エチル−DDG、ブチル−DDG、ジメチルDDG、ジエチル−DDG、およびジブチルDDGからなる群から選択されるDDGである、本発明1026の方法。
[本発明1028]
前記FDCAの誘導体を脱エステル化してFDCAを得るステップをさらに含む、本発明1025の方法。
[本発明1029]
前記FDCAの誘導体を重合するステップをさらに含む、本発明1025の方法。
[本発明1030]
気相中でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。
[本発明1031]
120℃を超える温度でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。
[本発明1032]
無水反応条件下でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。
[本発明1033]
出発基質から酵素的経路または化学的経路の生成物を生成するための方法であって、該経路が、
DTHUからDDGへの変換(ステップ5)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)
からなる群から選択される1つ以上の変換ステップを含む、方法。
[本発明1034]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から3−デヒドロ−グルコン酸(DHG)への変換(ステップ2)、
3−デヒドロ−グルコン酸(DHG)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ3)、
2,5DDHから4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、
DTHUからDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1035]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
グルロン酸からグルカレートへの変換(ステップ7)、
グルカレートからDDGへの変換(ステップ8)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1036]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ16)、
4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1037]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ7B)、
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(
ステップ5)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1038]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDHであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルロン酸ラクトンへの変換(ステップ19)、
グルロン酸ラクトンからグルロン酸への変換(ステップ1B)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1039]
前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDHであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)
のステップを含む、本発明1033の方法。
[本発明1040]
前記1つ以上の変換ステップが、DTHUからDDGへの変換(ステップ5)である、本発明1033の方法。
[本発明1041]
前記1つ以上の変換ステップが、グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)である、本発明1033の方法。
[本発明1042]
前記1つ以上の変換ステップが、DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)である、本発明1033の方法。
[本発明1043]
前記1つ以上の変換ステップが、グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)である、本発明1033の方法。
脱水塩を含む非誘導体化凍結乾燥DDGのBuOH中での脱水を、ディーンスターク装置を用いて行った。これらの条件下で、DDGをBuOHへ添加した後、H2SO4を添加し、反応物を140℃で加熱した。4時間攪拌後、HPLC−MS分析により、DDG消失およびジブチル−2,5−FDCAの形成が示された。原位置収率を(HPLC−MSによって)計算したところ、36.5%であった。
気密シーリングされた管において、18mLのn−BuOH、実施例11に述べるように事前精製された0.2グラム(1ミリモル)のDDG酸、および0.25MのH2SO4を添加した。DDG酸は、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。図15に示すように、反応試料のGC−MS分析の結果は、ジブチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。対照として、真正FDCAを化学的に合成し、エステル化してジブチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
実施例11に述べるようなグルカレートの酵素的脱水から直接得られた未精製の凍結乾燥粉末である0.2グラム(1ミリモル)の粗DDG酸を、18mLのn−BuOHを含む気密シーリングされた管中に添加した後、0.25MのH2SO4を添加した。粗DDG酸は、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジブチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。GC−MS結果は、粗凍結乾燥粉末/未精製凍結乾燥粉末中の汚染物質の塩の存在が反応結果に大きな影響を与えなかったことを示した。対照として、真正FDCAを化学的に合成し、エステル化してジブチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
気密シーリングされた管において、2mLのn−ブタノール、20mgの粗DDG酸(塩を含む未精製の凍結乾燥粉末)、および200mgのDOWEX(登録商標)50 WX8を一緒にした。DDGは、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジブチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。このGC−MS結果は、粗凍結乾燥粉末/未精製凍結乾燥粉末中の汚染物質の塩(ホスフェートおよびNaCl)の存在が反応結果に大きく影響しなかったことを示した。対照として、真正FDCAを化学合成しエステル化してジブチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
気密シーリングされた管において、2mLのn−ブタノール、20mgの粗DDG酸(塩を含む粗凍結乾燥粉末)、および200mgのAMBERLYST(登録商標)15(Rohm and Haas,Philadelphia,PA)を一緒にした。DDGは、この溶液中に完全には溶解しなかった。反応物を105℃で18時間緩やかに攪拌した。粗反応試料のGC−MS分析の結果は、ジブチル−FDCA(FDCA:2,5−フランジカルボン酸)が主要生成物として形成されたことを示した。このGC−MS結果は、粗凍結乾燥粉末/未精製凍結乾燥粉末中の汚染物質の塩(ホスフェートおよびNaCl)の存在が反応結果に大きく影響しなかったことを示した。対照として、真正FDCAを化学合成しエステル化してジブチル−FDCAにし、同じ条件で分析した。
Claims (43)
- 出発基質から酵素的経路または化学的経路の生成物を生成するための方法であって、該経路が、
グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への酵素的変換(ステップ15)、
L−イズロン酸からイダル酸への酵素的変換(ステップ7b)、および
5−ケトクルコネートから4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への酵素的変換(ステップ16)、
1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトン(gulurono−lactone)への酵素的変換(ステップ19)
からなる群から選択される1つ以上の変換ステップを含む、方法。 - 前記1つ以上の変換ステップが、グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)である、請求項1に記載の方法。
- 前記1つ以上の変換ステップが、5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への酵素的変換(ステップ15)である、請求項1に記載の方法。
- 前記1つ以上の変換ステップが、L−イズロン酸からイダル酸への酵素的変換(ステップ7b)である、請求項1に記載の方法。
- 前記1つ以上の変換ステップが、5−ケトグルコネートから4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への酵素的変換(ステップ16)である、請求項1に記載の方法。
- 前記1つ以上の変換ステップが、1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトンへの酵素的変換(ステップ19)である、請求項1に記載の方法。
- 前記酵素的経路の前記生成物が5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)である、請求項1に記載の方法。
- 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物が5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)であり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの酵素的変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルロノラクトンへの酵素的変換(ステップ19)、
グルロノラクトンからグルロン酸への酵素的変換(ステップ1B)、
グルロン酸からD−グルカレートへの酵素的変換(ステップ7)、
D−グルカレートから5−デヒドロ−4−デオキシ−グルカレート(DDG)への酵素的変換(ステップ8)
のステップを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸からイダル酸への変換(ステップ7b)、および
イダル酸からDDGへの変換(ステップ8a)
のステップを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ16)、
4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ7c)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
- 前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
- 前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
- 前記DDGを2,5−フラン−ジカルボン酸(FDCA)へ変換するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
- 前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、請求項12に記載の方法。
- 前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、請求項13に記載の方法。
- 前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、請求項14に記載の方法。
- 前記DDGをFDCAへ変換するステップが、DDGを酸と接触させて該DDGをFDCAへ変換することを含む、請求項15に記載の方法。
- 60℃を超える温度でDDGをアルコール、無機酸と接触させて、FDCAを形成するステップ
を含む、FDCAの誘導体を合成するための方法。 - 前記アルコールがブタノールまたはエタノールである、請求項20に記載の方法。
- 少なくとも25%モルの収率を有する、請求項20に記載の方法。
- DDGをアルコール、無機酸、および任意選択的に共溶媒と接触させて、DDGの誘導体を生成するステップ
を含む、DDGの誘導体を合成する方法。 - (a)前記アルコールがエタノールまたはブタノールであり、
(b)前記無機酸が硫酸であり、かつ
(c)前記共溶媒が、THF、アセトン、アセトニトリル、エーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、四塩化炭素、石油エーテル、およびキシレンからなる群から選択される、
請求項23に記載の方法。 - DDGの誘導体を無機酸と接触させて、FDCAの誘導体を生成するステップ
を含む、FDCAの誘導体を合成するための方法。 - 25%モルを超える収率を有する、請求項25に記載の方法。
- 前記誘導体が、メチル−DDG、エチル−DDG、ブチル−DDG、ジメチルDDG、ジエチル−DDG、およびジブチルDDGからなる群から選択されるDDGである、請求項26に記載の方法。
- 前記FDCAの誘導体を脱エステル化してFDCAを得るステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
- 前記FDCAの誘導体を重合するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
- 気相中でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。 - 120℃を超える温度でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。 - 無水反応条件下でDDGを無機酸と接触させるステップ
を含む、FDCAを合成するための方法。 - 出発基質から酵素的経路または化学的経路の生成物を生成するための方法であって、該経路が、
DTHUからDDGへの変換(ステップ5)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)
からなる群から選択される1つ以上の変換ステップを含む、方法。 - 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から3−デヒドロ−グルコン酸(DHG)への変換(ステップ2)、
3−デヒドロ−グルコン酸(DHG)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ3)、
2,5DDHから4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、
DTHUからDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、請求項33に記載の方法。 - 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
グルロン酸からグルカレートへの変換(ステップ7)、
グルカレートからDDGへの変換(ステップ8)
のステップを含む、請求項33に記載の方法。 - 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)から4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)への変換(ステップ16)、
4,6−ジヒドロキシ2,5−ジケトヘキサノエート(2,5−DDH)から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ4)、および
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、請求項33に記載の方法。 - 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDGであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸から5−ケトグルコネート(5−KGA)への変換(ステップ14)、
5−ケトグルコネート(5−KGA)からL−イズロン酸への変換(ステップ15)、
L−イズロン酸から4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)への変換(ステップ7B)、
4−デオキシ−5−トレオ−ヘキソスロースウロン酸(DTHU)からDDGへの変換(ステップ5)
のステップを含む、請求項33に記載の方法。 - 前記基質がグルコースでありかつ前記生成物がDDHであり、前記方法が、
D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルロン酸ラクトンへの変換(ステップ19)、
グルロン酸ラクトンからグルロン酸への変換(ステップ1B)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)
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D−グルコースから1,5−グルコノラクトンへの変換(ステップ1)、
1,5−グルコノラクトンからグルコン酸への変換(ステップ1a)、
グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)、
グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)、
DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)
のステップを含む、請求項33に記載の方法。 - 前記1つ以上の変換ステップが、DTHUからDDGへの変換(ステップ5)である、請求項33に記載の方法。
- 前記1つ以上の変換ステップが、グルコン酸からグルロン酸への変換(ステップ6)である、請求項33に記載の方法。
- 前記1つ以上の変換ステップが、DEHUからDDHへの変換(ステップ7A)である、請求項33に記載の方法。
- 前記1つ以上の変換ステップが、グルロン酸からDEHUへの変換(ステップ17A)である、請求項33に記載の方法。
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