JP2017195195A - 電極用ペースト組成物及び太陽電池 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の電極用ペースト組成物は、示差熱−熱重量同時測定において最大面積を示す発熱ピークのピーク温度が280℃以上である銅含有粒子の少なくとも1種と、ガラス粒子の少なくとも1種と、溶剤の少なくとも1種と、樹脂の少なくとも1種と、を含む。
かかる構成であることにより、焼成時における銅の酸化が抑制され、抵抗率の低い電極が形成可能である。
本発明における銅含有粒子は、示差熱−熱重量同時測定(TG−DTA)において最大面積を示す発熱ピークのピーク温度が280℃以上である。かかる耐酸化性が付与された銅含有粒子を用いることで焼成時における金属銅の酸化が抑制され、低抵抗率の電極を形成することができる。なお、示差熱−熱重量同時測定は通常の大気中で、測定装置:示差熱−熱重量分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、TG/DTA-6200型)を用いて、例えば、測定温度範囲:室温〜1000℃、昇温速度:40℃/分、大気流量:200ml/分の条件で行われる。
一般に純銅(金属銅)について示差熱−熱重量同時測定を行うと、最大面積を示す発熱ピークにおけるピーク温度は200℃付近となるが、本発明に用いられる銅含有粒子においては該ピーク温度が280℃以上である。さらに本発明においては、電極としての低抵抗率の観点から、該ピーク温度が280〜800℃であることが好ましく、290〜750℃であることがより好ましく、350〜750℃であることがさらに好ましい。
具体的には例えば、リン含有銅合金粒子、銀被覆された銅粒子、並びに、トリアゾール化合物、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、無機金属化合物塩、有機金属化合物塩、ポリアニリン系樹脂、及び金属アルコキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理された銅粒子を挙げることができ、これらから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。また前記銅含有粒子は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また前記銅含有粒子の形状としては特に制限はなく、略球状、扁平状、ブロック状、板状、及び鱗片状等のいずれであってもよい。前記銅含有粒子の形状は、耐酸化性と低抵抗率の観点から、略球状、扁平状、または板状であることが好ましい。
また本発明においては、前記銅含有粒子以外の導電性の粒子を組み合わせて用いても良い。
リン含有銅合金としては、リン銅ろう(リン濃度:7質量%程度以下)と呼ばれるろう付け材料が知られている。リン銅ろうは、銅と銅との接合剤としても用いられるものであるが、本発明の電極用ペースト組成物に含まれる銅含有粒子としてリン含有銅合金粒子を用いることで、耐酸化性に優れ、抵抗率の低い電極を形成することができる。さらに電極の低温焼成が可能となり、プロセスコストを削減できるという効果を得ることができる。
リン含有銅合金に含まれるリン含有率が8質量%以下であることで、より低い抵抗率を達成可能であり、また、リン含有銅合金の生産性に優れる。また0.01質量%以上であることで、より優れた耐酸性を達成できる。
また前記リン含有銅合金粒子に含まれる他の原子の含有率は、例えば、前記リン含有銅合金粒子中に3質量%以下とすることができ、耐酸化性と低抵抗率の観点から、1質量%以下であることが好ましい。
また前記リン含有銅合金粒子の形状としては特に制限はなく、略球状、扁平状、ブロック状、板状、及び鱗片状等のいずれであってもよい。前記リン含有銅合金粒子の形状は、耐酸化性と低抵抗率の観点から、略球状、扁平状、または板状であることが好ましい。
具体的には例えば、リン含有銅合金を溶解し、これをノズル噴霧によって粉末化した後、得られた粉末を乾燥、分級することで、所望のリン含有銅合金粒子を製造することができる。また、分級条件を適宜選択することで所望の粒子径を有するリン含有銅合金粒子を製造することができる。
また本発明において前記リン含有銅合金粒子は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらにリン銅合金粒子以外であって、最大面積を示す発熱ピークにおけるピーク温度が280℃以上である銅含有粒子と組み合わせて用いてもよい。
また本発明においては、前記リン含有銅合金粒子以外の導電性の粒子を組み合わせて用いてもよい。
本発明における銀被覆銅粒子としては、銅粒子の表面の少なくとも一部が銀で被覆されているものであればよい。本発明の電極用ペースト組成物に含まれる銅含有粒子として、銀被覆銅粒子を用いることで、耐酸化性に優れ、抵抗率の低い電極を形成することができる。さらに銅粒子が銀で被覆されていることで、銀被覆銅粒子と銀粒子との界面抵抗が低下し、抵抗率がより低下した電極を形成することができる。またさらに、電極用ペースト組成物に水分が混入した場合に、銀被覆銅粒子を用いることで、室温における銅の酸化を抑制でき、ポットライフを向上できるという効果を得ることができる。
また前記銀被覆銅粒子の形状としては特に制限はなく、略球状、扁平状、ブロック状、板状、及び鱗片状等のいずれであってもよい。前記銀被覆銅粒子の形状は、耐酸化性と低抵抗率の観点から、略球状、扁平状、または板状であることが好ましい。
また前記銀被覆銅粒子に含まれる他の原子の含有率は、例えば、前記銀被覆銅粒子中に3質量%以下とすることができ、耐酸化性と低抵抗率の観点から、1質量%以下であることが好ましい。
銀被覆銅粒子におけるリン含有銅合金の詳細については、既述のリン含有銅合金と同義であり、好ましい態様も同様である。
前記キレート化剤としては特に制限はないが、例えば、エチレンジアミン四酢酸塩、トリエチレンジアミン、ジエチレントリアミン五酢酸、イミノ二酢酸等を用いることができる。また銀イオン溶液としては、例えば、硝酸銀溶液等を用いることができる。
また本発明において前記銀被覆銅粒子は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、銀被覆銅粒子以外であって、最大面積を示す発熱ピークにおけるピーク温度が280℃以上である銅含有粒子と組み合わせて用いてもよい。
さらに銀含有率が1〜88質量%であって、リン含有率が0.01〜8質量%である銀被覆リン含有銅合金粒子を、電極用ペースト組成物中に70〜94質量%(後述する銀粒子を含む場合は、銀被覆リン含有銅合金粒子と銀粒子の総含有率)含むことが好ましく、銀含有率が5〜75質量%であって、リン含有率が1〜7.5質量%以下である銀被覆リン含有銅合金粒子を、電極用ペースト組成物中に74〜88質量%(後述する銀粒子を含む場合は、銀被覆リン含有銅合金粒子と銀粒子の総含有率)含むことがより好ましい。
また本発明においては、前記銀被覆銅粒子以外の導電性の粒子を組み合わせて用いてもよい。
本発明における銅含有粒子は、トリアゾール化合物、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、無機金属化合物塩、有機金属化合物塩、ポリアニリン系樹脂、及び金属アルコキシドからなる群(以下、「表面処理剤」ということがある)から選ばれる少なくとも1種で表面処理された銅粒子であることもまた好ましく、トリアゾール化合物、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、及び無機金属化合物塩からなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理された銅粒子であることがより好ましい。
本発明の電極用ペースト組成物に含まれる銅含有粒子として、表面処理剤の少なくとも1種で表面処理された銅粒子を用いることで、耐酸化性に優れ、抵抗率の低い電極を形成することができる。さらに電極用ペースト組成物に水分が混入した場合に、表面処理された銅粒子を用いることで、室温における銅の酸化を抑制でき、ポットライフを向上できるという効果を得ることができる。
また本発明において前記表面処理剤は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記表面処理剤における無機金属化合物塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、スズ酸ナトリウム、硫酸スズ、硫酸亜鉛、亜鉛酸ナトリウム、硝酸ジルコニウム、ジルコニウム酸ナトリウム、塩化酸化ジルコニウム、硫酸チタン、塩化チタン、シュウ酸チタン酸カリウム等が挙げられる。また、前記表面処理剤における有機金属化合物塩としては、例えば、ステアリン酸鉛、酢酸鉛、テトラアルコキシジルコニウムのp-クミルフェニル誘導体、テトラアルコキシチタニウムのp-クミルフェニル誘導体等が挙げられる。また、前記表面処理剤における金属アルコキシドとしては、例えば、チタニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、鉛アルコキシド、シリコンアルコキシド、スズアルコキシド、インジウムアルコキシド等が挙げられる。
また、表面処理剤としてステアリン酸またはステアリン酸鉛を用いる場合、表面処理剤としてステアリン酸及びステアリン酸鉛の少なくとも1種と酢酸鉛とを併用することで、耐酸化性がより向上し、抵抗率のより低い電極を形成することができる。
また前記表面処理された銅粒子に含まれる他の原子の含有率は、例えば、前記表面処理された銅粒子中に3質量%以下とすることができ、耐酸化性と低抵抗率の観点から、1質量%以下であることが好ましい。
表面処理された銅粒子におけるリン含有銅合金の詳細については、既述のリン含有銅合金と同義であり、好ましい態様も同様である。
また前記表面処理された銅粒子の形状としては特に制限はなく、略球状、扁平状、ブロック状、板状、及び鱗片状等のいずれであってもよい。前記表面処理された銅粒子の形状は、耐酸化性と低抵抗率の観点から、略球状、扁平状、または板状であることが好ましい。
具体的には、例えば、表面処理剤としてベンゾトリアゾール、トリアゾール、ドデシルベンゼンスルホン酸を用いる場合、アルコール系溶剤を用いて表面処理溶液を調製し、銅粒子を表面処理することができる。
また表面処理剤としてステアリン酸またはステアリン酸鉛を用いる場合、アルコール系溶剤を用いて表面処理溶液を調製することができる。
また本発明において前記表面処理された銅粒子は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、表面処理された銅粒子以外であって、最大面積を示す発熱ピークにおけるピーク温度が280℃以上である銅含有粒子と組み合わせて用いてもよい。
さらにトリアゾール化合物、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、無機金属化合物塩、有機金属化合物塩、ポリアニリン系樹脂、及び金属アルコキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種が0.01〜10質量%含まれるように表面処理され、リン含有率が8質量%以下である表面処理されたリン含有銅合金粒子を、電極用ペースト組成物中に70〜94質量%(後述する銀粒子を含む場合は、表面処理されたリン含有銅合金粒子と銀粒子の総含有率)含むことが好ましく、トリアゾール化合物、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸及び無機金属化合物塩からなる群から選ばれる少なくとも1種が0.05〜8質量%含まれるように表面処理され、リン含有率が1〜7.5質量%以下である表面処理されたリン含有銅合金粒子を、電極用ペースト組成物中に74〜88質量%(後述する銀粒子を含む場合は、表面処理されたリン含有銅合金粒子と銀粒子の総含有率)含むことがより好ましい。
また、本発明において前記表面処理された銅粒子以外の導電性の粒子を組み合わせて用いてもよい。
本発明の電極用ペースト組成物は、ガラス粒子の少なくとも1種を含む。電極用ペースト組成物がガラス粒子を含むことにより、電極形成温度において、いわゆるファイアースルーによって反射防止膜である窒化ケイ素膜が取り除かれ、電極とシリコン基板とのオーミックコンタクトが形成される。
本発明においては、耐酸化性と電極の低抵抗率の観点から、ガラス軟化点が600℃以下であって、結晶化開始温度が600℃を超えるガラスを含むガラス粒子であることが好ましい。尚、前記ガラス軟化点は、熱機械分析装置(TMA)を用いて通常の方法によって測定され、また前記結晶化開始温度は、示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)を用いて通常の方法によって測定される。
また本発明においては、環境に対する影響を考慮すると、鉛を実質的に含まない鉛フリーガラスを用いることが好ましい。鉛フリーガラスとしては、例えば、特開2006−313744号公報の段落番号0024〜0025に記載の鉛フリーガラスや、特開2009−188281号公報等に記載の鉛フリーガラスを挙げることができ、これらの鉛フリーガラスから適宜選択して本発明に適用することもまた好ましい。
五酸化二バナジウムを含まないガラス粒子を構成するガラス成分物質としては、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化リン(P2O5)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ホウ素(B2O3)、酸化カリウム(K2O)、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化リチウム(Li2O)、酸化バリウム(BaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ベリリウム(BeO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉛(PbO)、酸化カドミウム(CdO)、酸化スズ(SnO)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化モリブデン(MoO3)、酸化ランタン(La2O3)、酸価ニオブ(Nb2O5)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化チタン(TiO2)、酸化ゲルマニウム(GeO2)、酸化テルル(TeO2)及び(Lu2O3)等が挙げられる。中でも、SiO2、P2O5、Al2O3、B2O3、K2O、Na2O、Li2O、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、SnO、ZrO2、WO3、及びMoO3から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、SiO2、P2O5、Al2O3、B2O3、ZnO、及びPbOから選択される少なくとも1種を用いることがより好ましい。
またガラス粒子として、SiO2、Al2O3、B2O3、K2O、Na2O、Li2O、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、SnO、ZrO2、WO3、及びMoO3から選択される少なくとも1種からなるガラス粒子を0.1〜10質量%含むこともまた好ましく、SiO2、Al2O3、B2O3、ZnO、及びPbOから選択される少なくとも1種からなるガラス粒子を1〜7質量%含むことがさらに好ましい。
本発明の電極用ペースト組成物は、溶剤の少なくとも1種と樹脂の少なくとも1種とを含む。これにより本発明の電極用ペースト組成物の液物性(例えば、粘度、表面張力等)を、シリコン基板に付与する際の付与方法に応じて必要とされる液物性に調整することができる。
本発明において前記溶剤は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において前記樹脂は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶剤と樹脂の総含有量が前記範囲内であることにより、電極用ペースト組成物をシリコン基板に付与する際の付与適性が良好になり、所望の幅及び高さを有する電極をより容易に形成することができる。
本発明の電極用ペースト組成物は、銀粒子の少なくとも1種を更に含むことが好ましい。銀粒子を含むことで耐酸化性がより向上し、電極としての抵抗率がより低下する。さらに太陽電池モジュールとした場合のはんだ接続性が向上するという効果も得られる。このことは例えば、以下のように考えることができる。
さらに本発明においては、耐酸化性と電極の低抵抗率の観点から、前記銅含有粒子と前記銀粒子の総量を100質量%としたときの銅含有粒子の含有率が9〜88質量%となることが好ましく、17〜77質量%となることがより好ましい。
前記銅含有粒子の含有率が9質量%以上となることで、例えば、前記ガラス粒子が五酸化二バナジウムを含む場合に銀とバナジウムとの反応が抑制され、電極の体積抵抗がより低下する。また、太陽電池としたときのエネルギー変換効率向上を目的とした電極形成シリコン基板のフッ酸水溶液処理において、電極材の耐フッ酸水溶液性(フッ酸水溶液によって電極材がシリコン基板から剥離しない性質)が向上する。
また前記銅含有粒子の含有率が88質量%以下となることで、銅含有粒子に含まれる銅がシリコン基板と接触することがより抑制され、電極の接触抵抗がより低下する。
前記電極用ペースト組成物は、リン含有化合物の少なくとも1種を更に含むことが好ましい。これにより、より効果的に耐酸化性が向上し、電極の抵抗率がより低下する。さらにシリコン基板において、リン含有化合物中の元素がn型ドーパントとして拡散し、太陽電池としたときに発電効率がさらに向上するという効果も得られる。
前記リン含有化合物としては、耐酸化性と電極の低抵抗率の観点から、分子内におけるリン原子の含有率が大きい化合物であって、200℃程度の温度条件で蒸発や分解を起こさない化合物であることが好ましい。
本発明におけるリン含有化合物は、耐酸化性と電極の低抵抗率の観点から、リン酸、リン酸アンモニウム、リン酸エステル、及び環状ホスファゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、リン酸エステル、及び環状ホスファゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
さらに本発明においては、リン含有化合物としてリン酸、リン酸アンモニウム、リン酸エステル、及び環状ホスファゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種を、電極用ペースト組成物の全質量中に0.5〜10質量%含むことが好ましく、リン酸エステル及び環状ホスファゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種を、電極用ペースト組成物の全質量中に1〜7質量%含むことがより好ましい。
電極用ペースト組成物は、フラックスの少なくとも1種をさらに含むことができる。フラックスを含むことで耐酸化性がより向上し、形成される電極の抵抗率がより低下する。さらに電極材とシリコン基板の密着性が向上するという効果も得られる。
中でも、電極材焼成時の耐熱性(フラックスが焼成の低温時に揮発しない特性)及び銅含有粒子の耐酸化性補完の観点から、ホウ酸カリウム及びホウフッ化カリウムが特に好ましいフラックスとして挙げられる。
本発明においてこれらのフラックスは、それぞれ1種単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
さらに本発明の電極用ペースト組成物は、上述した成分に加え、必要に応じて、当該技術分野で通常用いられるその他の成分をさらに含むことができる。その他の成分としては、例えば、可塑剤、分散剤、界面活性剤、無機結合剤、金属酸化物、セラミック、有機金属化合物等を挙げることができる。
本発明の電極用ペースト組成物を用いて電極を製造する方法としては、前記電極用ペースト組成物を電極を形成する領域に付与し、乾燥後に、焼成することで所望の領域に電極を形成することができる。前記電極用ペースト組成物を用いることで、酸素の存在下(例えば、大気中)で焼成処理を行っても、抵抗率の低い電極を形成することができる。
具体的には例えば、前記電極用ペースト組成物を用いて太陽電池用電極を形成する場合、電極用ペースト組成物はシリコン基板上に所望の形状となるように付与され、乾燥後に、焼成されることで、抵抗率の低い太陽電池電極を所望の形状に形成することができる。また前記電極用ペースト組成物を用いることで、酸素の存在下(例えば、大気中)で焼成処理を行っても、抵抗率の低い電極を形成することができる。
電極用ペースト組成物をシリコン基板上に付与する方法としては、例えば、スクリーン印刷、インクジェット法、ディスペンサー法等を挙げることができるが、生産性の観点から、スクリーン印刷による塗布であることが好ましい。
一般に、熱処理温度(焼成温度)としては800〜900℃であるが、本発明の電極用ペースト組成物を用いる場合には、より低温での熱処理条件を適用することができ、例えば、600〜850℃の熱処理温度で良好な特性を有する電極を形成することができる。
また熱処理時間は、熱処理温度等に応じて適宜選択することができ、例えば、1秒〜20秒とすることができる。
本発明の太陽電池は、シリコン基板上に付与された前記電極用ペースト組成物を、焼成して形成された電極を有する。これにより、良好な特性を有する太陽電池が得られ、該太陽電池の生産性に優れる。
代表的な太陽電池素子の一例を示す断面図、受光面及び裏面の概要を図1、図2及び図3に示す。
通常、太陽電池素子の半導体基板130には、単結晶または多結晶Siなどが使用される。この半導体基板130には、ホウ素などが含有され、p型半導体を構成している。受光面側は、太陽光の反射を抑制するために、エッチングにより凹凸(テクスチャー、図示せず)が形成されている。その受光面側にはリンなどがドーピングされ、n型半導体の拡散層131がサブミクロンオーダーの厚みで設けられているとともに、p型バルク部分との境界にpn接合部が形成されている。さらに受光面側には、拡散層131上に窒化シリコンなどの反射防止層132が蒸着法などによって膜厚100nm前後で設けられている。
本発明においては前記電極用ペースト組成物を用いることで、比較的低温で焼成しても、抵抗率及び接触抵抗率に優れる電極を形成することができる。
本発明においては、前記電極用ペースト組成物を用いて受光面電極133が形成されることで、導電性金属として銅を含みながら、銅の酸化が抑制され、低抵抗率の受光面電極133が、良好な生産性で形成される。
図4(a)の斜視図に示すようにp型半導体のシリコン基板からなるセルウェハ1には、レーザドリルまたはエッチング等によって、受光面側及び裏面側の両面を貫通したスルーホールが形成されている。また受光面側には光入射効率を向上させるテクスチャー(図示せず)が形成されている。さらに受光面側にはn型化拡散処理によるn型半導体層3と、n型半導体層3上に反射防止膜(図示せず)が形成されている。これらは従来の結晶Si型太陽電池セルと同一の工程により製造される。
ここで、充填用と印刷用に用いるペーストでは、粘度を始めとして、それぞれのプロセスに最適な組成のペーストを使用するのが望ましいが、同じ組成のペーストで充填、印刷を一括で行ってもよい。
なお、本発明の電極用ペースト組成物は、上記したような太陽電池電極の用途に限定されるものではなく、例えば、プラズマディスプレイの電極配線及びシールド配線、セラミックスコンデンサ、アンテナ回路、各種センサー回路、半導体デバイスの放熱材料等の用途にも好適に使用することができる。
(a)電極用ペースト組成物の調製
1質量%のリンを含むリン含有銅合金を調製し、これを溶解して水アトマイズ法により粉末化した後、乾燥、分級した。分級した粉末をブレンドして、脱酸素・脱水分処理し、1質量%のリンを含むリン含有銅合金粒子を作製した。尚、リン含有銅合金粒子の粒子径(D50%)は1.5μmであった。
また、示差熱−熱重量同時測定(TG−DTA)を通常の大気中で、測定装置:示差熱−熱重量分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、TG/DTA-6200型)を用いて、測定温度範囲:室温〜1000℃、昇温速度:40℃/分、大気流量:200ml/分の条件で行ったところ、示差熱−熱重量同時測定(TG−DTA)において最大面積を示す発熱ピークのピーク温度は292℃であった。
得られたガラスG19を用いて、粒子径(D50%)が1.7μmであるガラス粒子を得た。
受光面にn型半導体層、テクスチャー及び反射防止膜(窒化珪素膜)が形成された膜厚190μmのp型半導体基板を用意し、125mm×125mmの大きさに切り出した。その受光面にスクリーン印刷法を用い、上記で得られた電極用ペースト組成物1を図2に示すような電極パターンとなるように印刷した。電極のパターンは150μm幅のフィンガーラインと1.1mm幅のバスバーで構成され、焼成後の膜厚が20μmとなるよう、印刷条件(スクリーン版のメッシュ、印刷速度、印圧)を適宜調整した。これを150℃に加熱したオーブンの中に15分間入れ、溶剤を蒸散により取り除いた。
続いて、赤外線急速加熱炉内で大気雰囲気下、850℃で2秒間の加熱処理(焼成)を行って、所望の電極が形成された太陽電池セル1を作製した。
実施例1において、電極形成時の加熱処理(焼成)の温度を850℃の代わりに750℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、所望の電極が形成された太陽電池セル2を作製した。
実施例1において、リン含有銅合金粒子のリン含有率、粒子径(D50%)及び含有量、銀粒子の粒子径(D50%)を及び含有量、ガラス粒子の種類及び含有量、4%のエチルセルロース(EC)を含むブチルカルビトールアセテート(BCA)溶液の含有量、ならびに、必要に応じて含有されるリン含有化合物の種類及び含有量を表1に示したように変更したこと以外は、実施例1と同様にして電極用ペースト組成物3〜15、及び電極用ペースト組成物43〜46を調製した。
尚、ガラス粒子(AY1)は、酸化バナジウム(V2O5)45部、酸化リン(P2O5)24.2部、酸化バリウム(BaO)20.8部、酸化アンチモン(Sb2O3)5部、酸化タングステン(WO3)5部からなり、粒子径(D50%)が1.7μmであった。またこのガラスの軟化点は492℃、結晶化温度は600℃を超えていた。
またガラス粒子(D10)は、酸化鉛(PbO)64部、酸化硼素(B2O3)11部、酸化アルミニウム(Al2O3)5部、二酸化ケイ素(SiO2)10部、酸化亜鉛(ZnO)10部からなり、粒子径(D50%)が、2.3μmであった。またこのガラスの軟化点は440℃、結晶化温度は600℃を超えていた。
さらに、リン酸エステルとしてトリフェニルホスフェートを、環状ホスファゼンとしてヘキサフェノキシホスファゼンを用いた。
実施例1における電極用ペースト組成物の調製においてリン含有銅合金粒子を用いずに、表1に示した組成となるように各成分を変更したこと以外は、実施例1と同様にして電極用ペースト組成物C1を調製した。
リン含有銅合金粒子を含まない電極用ペースト組成物C1を用いたこと以外は、実施例1と同様にして太陽電池セルC1を作製した。
比較例1において、電極形成時の加熱処理(焼成)の温度を850℃の代わりに750℃に変更したこと以外は比較例1と同様にして、太陽電池セルC2を作製した。
実施例1において、リンを含有しない純銅(リン含有量が0%)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして電極用ペースト組成物C3を調製した。
電極用ペースト組成物C3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして太陽電池セルC3を作製した。
作製した太陽電池セルの評価は、擬似太陽光として(株)ワコム電創製WXS−155S−10、電流−電圧(I-V)評価測定器としてI−V CURVE TRACER MP−160(EKO INSTRUMENT社製)の測定装置を組み合わせて行った。太陽電池としての発電性能を示すEff(変換効率)、FF(フィルファクター)、Voc(開放電圧)及びJsc(短絡電流)は、それぞれJIS−C−8912、JIS−C−8913及びJIS−C−8914に準拠して測定を行なうことで得られたものである。得られた各測定値を、比較例1の測定値を100.0とした相対値に換算して表2に示した。
尚、比較例3においては、銅粒子の酸化によって電極の抵抗率が大きくなり、評価不能であった。
また受光面電極をCuKα線を用い、X線回折法で回折X線を測定した結果、回折角度(2θ、CuKα線)の少なくとも43.4°、50.6°、74.2°に、銅の特徴的な回折ピークを示した。このように受光面電極から銅が検出された理由として、以下の原理が挙げられる。まず、電極用ペースト組成物44〜46中のリン含有銅合金粒子は、リン含有率が7質量%である。この組成はCu−P系状態図から、Cu相とCu3P相からなる。焼成初期段階では、Cu相が酸化され、CuOに変わる。このCuOとCu3Pが反応し、Cu相が生成すると考えられる。
図5からこのリン含有銅合金粒子において、最大面積を示す発熱ピークのピーク温度が420℃であることが分かる。
上記で得られた電極用ペースト組成物1を用いて、図4に示したような構造を有する太陽電池セル16を作製した。尚、加熱処理は750℃、10秒間で行った。
得られた太陽電池セルについて上記と同様にして評価したところ、上記と同様に良好な特性を示すことが分かった。
(a)電極用ペースト組成物の調製
特開平14-100191に記載された方法により調製した銀被覆銅粒子(日立化成工業(株)製、銀被覆量20質量%、粒子径5.8μm)を85.1部、ガラス粒子を1.7部、及び、4%のエチルセルロース(EC)を含むブチルカルビトールアセテート(BCA)溶液13.2部を混ぜ合わせ、メノウ製乳鉢の中で20分間かき混ぜ、電極用ペースト組成物17を調製した。
受光面にn型半導体層、テクスチャー及び反射防止膜(窒化珪素膜)が形成された膜厚190μmのp型半導体基板を用意し、125mm×125mmの大きさに切り出した。その受光面にスクリーン印刷法を用い、上記で得られた電極用ペースト組成物17を図2に示すような電極パターンとなるように印刷した。電極のパターンは150μm幅のフィンガーラインと1.1mm幅のバスバーで構成され、焼成後の膜厚が20μmとなるよう、印刷条件(スクリーン版のメッシュ、印刷速度、印圧)を適宜調整した。これを150℃に加熱したオーブンの中に15分間入れ、溶剤を蒸散により取り除いた。
続いて、赤外線急速加熱炉内で大気雰囲気下、850℃で2秒間の加熱処理(焼成)を行って、所望の電極が形成された太陽電池セル17を作製した。
実施例17において、銀被覆銅粒子の銀被覆量及び含有量、必要に応じて用いた銀粒子の粒子径(D50%)を及び含有量、ガラス粒子の種類及び含有量、ならびに、4%のエチルセルロース(EC)を含むブチルカルビトールアセテート(BCA)溶液の含有量を表3に示したように変更したこと以外は、実施例17と同様にして電極用ペースト組成物18〜25を調製した。
尚、銀粒子としては粒子径(D50%)1μmまたは3μmであるアルドリッチ社製高純度化学品を用いた。
実施例17における電極用ペースト組成物の調製において銀被覆銅粒子を用いずに、表3に示した組成となるように各成分を変更したこと以外は、実施例17と同様にして電極用ペースト組成物C4を調製した。
銀被覆銅粒子を含まない電極用ペースト組成物C4を用いたこと以外は、実施例17と同様にして太陽電池セルC4を作製した。
比較例4において、電極形成時の加熱処理(焼成)の温度を850℃の代わりに750℃に変更したこと以外は比較例4と同様にして、太陽電池セルC5を作製した。
実施例17における電極用ペースト組成物の調製において銀被覆銅粒子を用いずに、表3に示した組成となるように各成分を変更したこと以外は、実施例17と同様にして電極用ペースト組成物C6を調製した。
電極用ペースト組成物C6を用いたこと以外は、実施例17と同様にして太陽電池セルC6を作製した。
作製した太陽電池セルの評価は、擬似太陽光として(株)ワコム電創製WXS−155S−10、電流−電圧(I-V)評価測定器としてI−V CURVE TRACER MP−160(EKO INSTRUMENT社製)の測定装置を組み合わせて行った。太陽電池としての発電性能を示すEff(変換効率)、FF(フィルファクター)、Voc(開放電圧)及びJsc(短絡電流)は、それぞれJIS−C−8912、JIS−C−8913及びJIS−C−8914に準拠して測定を行なうことで得られたものである。得られた各測定値を、比較例4の測定値を100.0とした相対値に換算して表4に示した。
尚、比較例6においては、銅粒子の酸化によって電極の抵抗率が大きくなり、評価不能であった。
上記で得られた電極用ペースト組成物19を用いて、図4に示したような構造を有する太陽電池セル26を作製した。尚、加熱処理は750℃、10秒間で行った。
得られた太陽電池セルについて上記と同様にして評価したところ、上記と同様に良好な特性を示すことが分かった。
(a)電極用ペースト組成物の調製
表面処理剤としてベンゾトリアゾール(BTA)を溶剤エタノールに溶解して50%の表面処理溶液を調製した。これに銅粉末(福田金属箔粉社製、純度99.9%、粒子径5μm)を、50分間浸漬した後、乾燥して表面処理された銅粒子を調製した。該表面処理された銅粒子における表面処理剤の含有量は、表面処理された銅粒子の全質量中に1%であった。また粒子径(D50%)は5μmであった。
受光面にn型半導体層、テクスチャー及び反射防止膜(窒化珪素膜)が形成された膜厚190μmのp型半導体基板を用意し、125mm×125mmの大きさに切り出した。その受光面にスクリーン印刷法を用い、上記で得られた電極用ペースト組成物27を図2に示すような電極パターンとなるように印刷した。電極のパターンは150μm幅のフィンガーラインと1.1mm幅のバスバーで構成され、焼成後の膜厚が20μmとなるよう、印刷条件(スクリーン版のメッシュ、印刷速度、印圧)を適宜調整した。これを150℃に加熱したオーブンの中に15分間入れ、溶剤を蒸散により取り除いた。
続いて、赤外線急速加熱炉内で大気雰囲気下、850℃で2秒間の加熱処理(焼成)を行って、所望の電極が形成された太陽電池セル27を作製した。
実施例27において、表面処理された銅粒子の表面処理剤の種類及び含有量、銀粒子の含有量、ガラス粒子の種類及び含有量、4%のエチルセルロース(EC)を含むブチルカルビトールアセテート(BCA)溶液の含有量、ならびに、必要に応じて含有されるリン含有化合物の種類及び含有量を表5に示したように変更したこと以外は、実施例41と同様にして電極用ペースト組成物28〜41を調製した。
実施例27における電極用ペースト組成物の調製において表面処理された銅粒子を用いずに、表5に示した組成となるように各成分を変更したこと以外は、実施例27と同様にして電極用ペースト組成物C7を調製した。
表面処理された銅粒子を含まない電極用ペースト組成物C7を用いたこと以外は、実施例27と同様にして太陽電池セルC7を作製した。
比較例7において、電極形成時の加熱処理(焼成)の温度を850℃の代わりに750℃に変更したこと以外は比較例7と同様にして、太陽電池セルC8を作製した。
実施例27において、表面処理された銅粒子の表面処理量を、示差熱−熱重量同時測定において最大面積を示す発熱ピークのピーク温度が230℃となる0.0001%に変更したこと以外は、実施例27と同様にして電極用ペースト組成物C9を調製した。
電極用ペースト組成物C9を用いたこと以外は、実施例27と同様にして太陽電池セルC9を作製した。
作製した太陽電池セルの評価は、擬似太陽光として(株)ワコム電創製WXS−155S−10、電流−電圧(I-V)評価測定器としてI−V CURVE TRACER MP−160(EKO INSTRUMENT社製)の測定装置を組み合わせて行った。太陽電池としての発電性能を示すEff(変換効率)、FF(フィルファクター)、Voc(開放電圧)及びJsc(短絡電流)は、それぞれJIS−C−8912、JIS−C−8913及びJIS−C−8914に準拠して測定を行なうことで得られたものである。得られた各測定値を、比較例7の測定値を100.0とした相対値に換算して表6に示した。
尚、比較例9においては、銅含有粒子の酸化によって電極の抵抗率が大きくなり、評価不能であった。
上記で得られた電極用ペースト組成物27を用いて、図4に示したような構造を有する太陽電池セル42を作製した。尚、加熱処理は750℃、10秒間で行った。
得られた太陽電池セルについて上記と同様にして評価したところ、上記と同様に良好な特性を示すことが分かった。
131 拡散層
132 反射防止層
133 受光面電極
134 集電電極
135 出力取出し電極
136 電極成分拡散層
1 p型シリコン基板からなるセルウェハ
2 集電用グリッド電極
3 n型半導体層
4 スルーホール電極
5 高濃度ドープ層
6 裏面電極
7 裏面電極
Claims (13)
- 示差熱−熱重量同時測定において最大面積を示す発熱ピークのピーク温度が280℃以上である銅含有粒子と、ガラス粒子と、溶剤と、樹脂と、を含む電極用ペースト組成物。
- 前記銅含有粒子は、リン含有銅合金粒子、銀被覆された銅粒子、ならびに、トリアゾール化合物、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、無機金属化合物塩、有機金属化合物塩、ポリアニリン系樹脂、及び金属アルコキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理された銅粒子から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の電極用ペースト組成物。
- 前記ガラス粒子は、ガラス軟化点が600℃以下であって、結晶化開始温度が600℃を超える請求項1または請求項2に記載の電極用ペースト組成物。
- 前記ガラス粒子は、五酸化二リン−五酸化二バナジウム系ガラスを含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電極用ペースト組成物。
- 銀粒子を更に含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電極用ペースト組成物。
- 前記銅含有粒子と前記銀粒子の総量を100質量%としたときの銅含有粒子の含有率が9質量%以上88質量%である請求項5に記載の電極用ペースト組成物。
- 前記銅含有粒子及び前記銀粒子の総含有率が70質量%以上94質量%以下であって、前記ガラス粒子の含有率が0.1質量%以上10質量%以下であって、前記溶剤及び前記樹脂の総含有率が3質量%以上29.9質量%以下である請求項5または請求項6に記載の電極用ペースト組成物。
- リン含有化合物を更に含む請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の電極用ペースト組成物。
- 前記リン含有化合物は、リン酸、リン酸アンモニウム、リン酸エステル、及び環状ホスファゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項8に記載の電極用ペースト組成物。
- リン含有銅合金粒子と、ガラス粒子と、溶剤と、樹脂と、を含む電極用ペースト組成物。
- 銀被覆された銅粒子と、ガラス粒子と、溶剤と、樹脂と、を含む電極用ペースト組成物。
- トリアゾール化合物、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、無機金属化合物塩、有機金属化合物塩、ポリアニリン系樹脂、及び金属アルコキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理された銅粒子と、ガラス粒子と、溶剤と、樹脂と、を含む電極用ペースト組成物。
- シリコン基板上に付与された請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の電極用ペースト組成物を焼成して形成された電極を有する太陽電池。
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