JP2017191264A - 画像形成装置 - Google Patents

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朋子 福水
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真奈人 小林
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Abstract

【課題】 本発明は、低コストで記録材の転写性を確保することが可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】 感光ドラム121と、該感光ドラム121に形成された静電潜像にトナーtを供給してトナー像を形成する現像装置122と、感光ドラム121に形成されたトナー像を記録材1に転写する転写ローラ17と、感光ドラム121と転写ローラ17間の抵抗値の変化に対応して転写ローラ17の記録材1の非通過部に現像装置122からトナーtを付着させるCPU201(制御手段)と、を有することを特徴とする。【選択図】 図6

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に関するものである。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置は、先ず、像担持体である感光ドラムを回転させつつ帯電手段により均一に帯電された表面上に画像情報に応じたレーザ光を露光して静電潜像を形成する。そして、該静電潜像に対して現像手段によりトナーを供給してトナー像を形成する。更に、転写手段と感光ドラムが記録材を挟持する転写分離部でトナー像を記録材に転写し、記録材を感光ドラムの表面から分離し、転写したトナー像を加熱方式等の定着手段により記録材に定着して画像形成を行っている。
トナー像を記録材に転写する際に定電流制御を用いた場合は、記録材のサイズによって転写性が変化する。例えば、転写手段(転写ベルトや転写ローラ)の幅に比べて狭い幅の記録材(小サイズシート)を用いた場合は、記録材が通過しない非通過部が記録材が通過している通過部と比べると相対的に電気抵抗が低くなる。このため記録材の転写に必要な転写電流は記録材の非通過部を流れてリークする恐れが有る。
特許文献1では、記録材のサイズに応じて転写手段に印加する転写バイアスを定電圧制御と、定電流制御とに切り替えることで転写性を確保している。特許文献2では、感光ドラムの表面上の記録材が通過しない非通過部にトナーを現像する。転写ニップ部において記録材が通過しない非通過部のトナーが電気抵抗の役割を果たし、転写バイアスが印加される転写ローラから感光ドラムへリークする電流が抑制され、トナー像を転写するために必要な電荷が確保される。これにより記録材のサイズによる画質の低下は生じない。
特開平11−095579号公報 特開平09−325624号公報
しかしながら、特許文献1では、定電圧制御用の電源と、定電流制御用の電源とを設ける必要があるためコスト高となる。また、特許文献2では、毎回の印刷ジョブで、感光ドラムの表面上の記録材が通過しない非通過部にトナーを付着させ、更にそれを毎回クリーニングする。このため無条件に非通過部にトナーを付着させると、転写後に廃棄するトナー量が増加してしまうためコスト高となる。
本発明は、低コストで記録材の転写性を確保することが可能な画像形成装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、現像剤を供給する現像手段により現像されたトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体とにより形成されるニップ部で、搬送される記録材を挟持して、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、前記像担持体と前記転写手段間の抵抗値の変化に応じて、前記転写手段または前記像担持体の少なくとも一方の記録材の非通過部に現像剤を付着させる制御手段と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、低コストで記録材の転写性を確保することができる。
本発明に係る画像形成装置の構成を示す断面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。 (a)は小サイズの記録材が転写ニップ部を通過する際に像担持体の表面上の記録材が通過しない非通過部にトナーを付着させた様子を示す正面説明図である。(b)は像担持体の表面上のトナーを転写手段の表面上の記録材が通過しない非通過部に転写して付着させた様子を示す正面説明図である。(c)は小サイズの記録材が転写ニップ部を通過する様子を示す正面説明図である。 (a)は小サイズの記録材が転写ニップ部を通過してトナー像を転写する際に転写手段から像担持体に向かって流れるバイアス電流の向きと大きさを示す図である。(b)は小サイズの記録材が転写ニップ部を通過してトナー像を転写する際の転写手段と像担持体との間の電気抵抗の等価回路を示す図である。 (a),(b)は転写電流不足による転写爆発が発生する原理を説明する図である。 第1実施形態の画像形成動作を示すフローチャートである。 (a)は転写手段の電気抵抗値と、転写爆発レベルとの関係を示す図である。(b)は第1実施形態と比較例2とで、転写爆発レベルと、トナー消費量とを比較した図である。(c)は転写手段の表面上の記録材が通過しない非通過部にトナーを付着させた状態で記録材が転写ニップ部を通過する際に記録材の通過時間と、転写手段の表面上の記録材が通過しない非通過部に付着させたトナー量との関係を示す図である。 第2実施形態の画像形成動作を示すフローチャートである。 第2実施形態の画像形成動作を示すフローチャートである。 第3実施形態の画像形成動作を示すフローチャートである。 転写手段のトナー付着量が経時的に減少する様子を示す図である。 (a)は第4実施形態の現像手段内のトナーの帯電量の判定値に応じてトナーを補給するタイミングを設定する様子を示す図である。(b)は転写ニップ部を記録材が通過する通過時間に応じて現像手段内のトナーの帯電量が環境条件毎に異なる帯電推移を示す図である。(c)は待機時間に応じて現像手段内のトナーの帯電量の環境条件毎に異なる放電推移を示す図である。 (a)は第4実施形態の現像手段内のトナーの帯電量を判定する際に環境条件に応じて設定した補正係数の一例を示す図である。(b)は第4実施形態の転写ニップ部を記録材が通過する通過時間に応じて現像手段内のトナーの帯電量を示す図である。(c)は第4実施形態の待機時間に応じて現像手段内のトナーの帯電量を示す図である。 第4実施形態の画像形成動作を示すフローチャートである。 第4、第5実施形態と比較例3とで転写爆発とトナー消費量とを比較した図である。 第5実施形態の現像手段内のトナーの帯電量の判定値に応じてトナーの供給量を設定する様子を示す図である。 第5実施形態の画像形成動作を示すフローチャートである。 (a)は像担持体上のトナー帯電量と、搬送ガイドに付着したトナー量との関係を示す図である。(b)は像担持体上に形成するドット画像の面積と、像担持体上のトナー帯電量との関係を示す図である。 (a)は第6実施形態の像担持体の記録材が通過しない非通過部に形成するドット画像の一例を示す図である。(b)は第6実施形態の像担持体の表面電位と、現像バイアス電圧との電位差を示す図である。 第6実施形態の画像形成動作を示すフローチャートである。 (a)は第6実施形態と比較例4とで搬送ガイドに付着したトナー量を比較した図である。(b)は現像バイアス電圧と像担持体の表面電位との電位差と、像担持体上のトナー帯電量との関係を示す図である。 (a)は第7実施形態の像担持体の記録材が通過しない非通過部に形成するトナー像の一例を示す図である。(b)は第7実施形態の像担持体の表面電位と、現像バイアス電圧との電位差を示す図である。 第7実施形態の画像形成動作を示すフローチャートである。 第7実施形態と比較例4とで搬送ガイドに付着したトナー量を比較した図である。 (a)は平温・低湿度環境、平温・平湿度環境、高温・高湿度環境における記録材の通過枚数と、転写手段の抵抗値との関係を示す図である。(b)は記録材が転写手段を連続して通過した後、画像形成装置本体が停止した時刻から放置されていた時間と、転写手段の抵抗値との関係を示す図である。
図により本発明に係る画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。尚、以下の各実施形態に記載した構成は一例であり、本発明の範囲がそれらのみに限定されるものではない。
先ず、図1〜図7(b)を用いて本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。図1は本実施形態の画像形成装置の構成を示す断面説明図である。図2は本実施形態の画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。
<画像形成装置>
図1に示す画像形成装置10は、静電転写プロセスを利用したレーザビームプリンタの一例である。感光ドラム121は、図示しない駆動源となるモータにより所定の周速度(プロセススピード)で図1の矢印a方向に回転駆動される。
感光ドラム121の表面を均一に帯電させる帯電手段となる帯電ローラ123を有する。更に、感光ドラム121の回転方向に沿って、帯電ローラ123により一様に帯電された感光ドラム121の表面に画像情報に応じたレーザ光11aを照射して露光して静電潜像を形成する像露光手段となるレーザスキャナ11が設けられている。
更に、感光ドラム121の表面に形成された静電潜像に現像剤(トナーt)を供給してトナー像を形成する現像手段となる現像装置122を有する。更に、感光ドラム121の表面に形成されたトナー像を紙等のシート状の記録材1に転写するための転写手段となる転写ローラ17を有する。更に、トナー像を転写した後に感光ドラム121の表面上に残留する未転写トナーをクリーニングブレードによって掻き取って回収するクリーニング手段となるクリーニング装置124が設けられている。図1に示す画像形成装置10本体の下部には、記録材1を収納した給送カセット7が配置されており、感光ドラム121の上方には定着装置18が配置されている。
<制御部>
本実施形態では、図2に示すように、画像形成動作等を制御する制御手段となるCPU(Central Processing Unit;中央演算装置)201が設けられる。CPU201には、図2に示す転写ローラ17に転写バイアスを印加する転写バイアス電源204が接続されている。更に、CPU201には、転写電圧検知回路205が接続されている。転写バイアス電源204により転写ローラ17に印加された転写バイアスにより該転写ローラ17から感光ドラム121に転写電流Idcが流れる。転写電圧検知回路205は、その転写電流Idcが流れる際に発生する転写電圧を検知する。
更に、CPU201は、ユーザが図示しない操作パネルにより選択した記録材1のサイズから搬送される記録材1の搬送方向と交差する方向の記録材1の幅サイズW(転写ニップ部Ntの長手方向に平行な長さ)を判定する。なお、サイズ検知手段となる記録材幅検知センサ202を給送カセット7あるいは記録材搬送路に配置して、記録材幅検知センサ202が転写ニップ部Ntの長手方向に平行な記録材1の幅サイズWを検知しても良い。
更に、CPU201には、図2に示す画像形成装置10が設置された温度や湿度等の環境状態を検知する環境検知手段となる環境センサ206が接続されている。更に、CPU201には、帯電ローラ123に帯電バイアス電圧を印加する帯電バイアス電源123aが接続されている。更に、CPU201には、現像装置122に設けられた現像スリーブ122aに現像バイアス電圧Vdcを印加する現像バイアス電源122bが接続されている。帯電バイアス電源123aと、現像バイアス電源122bとは、それぞれ直流電源と交流電源とによって構成される。転写バイアス電源204は、正と負の各々の直流電源によって構成される。
更に、CPU201には、画像形成装置10本体が設置された温度や湿度等の環境情報を検知する環境検知手段となる環境センサ206が接続されている。更に、直前の印刷ジョブの終了時刻から次の印刷ジョブの開始時刻までの印刷ジョブ間の待機時間Tbを検知する待機時間検知手段となる時間タイマ207が接続されている。
更に、CPU201には、記憶手段となるメモリ203が接続されている。メモリ203は、ROM(Read Only Memory;リードオンリメモリ)と、RAM(Randam Access Memory;ランダムアクセスメモリ)とを備えている。ROMには、画像形成装置10を制御するための各種制御プログラムや各種設定、初期値等が記憶されている。
RAMは、各種制御プログラムが読み出される作業領域として、或いは、画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。メモリ203に設けられたRAMは、時間タイマ207がカウントする、直前の印刷ジョブの開始時刻から終了時刻までの動作時間を記憶する動作時間記憶手段を兼ねる。更に、直前の印刷ジョブの終了時刻から次の印刷ジョブの開始時刻までの待機時間を記憶する待機時間記憶手段も兼ねる。
メモリ203には、記録材1の転写ニップ部Ntの長手方向に平行な幅サイズWの情報が随時記憶される。更に、環境センサ206により検知した画像形成装置10本体が設置された場所の温湿度情報が随時記憶される。更に、通過時間検知手段を兼ねるCPU201により検知された印刷ジョブ中に転写ニップ部Ntを通過する記録材1の通過時間情報が随時記憶される。更に、印刷ジョブ間の待機時間Tbの情報が随時記憶される。
本実施形態の転写ローラ17は、外径が6mmのステンレス(SUS)等の金属製の芯金上にウレタン等の弾性ゴム(弾性体)を被覆する。このような弾性ゴム(弾性体)は、導電性材料によって、例えば、1×10Ω〜1×1010Ωの電気抵抗値に調整される。本実施形態の転写ローラ17は、外径が16mm、長手方向の幅が306mmで構成されている。
転写ローラ17に用いる弾性ゴムの材料としては、ウレタンにカーボンを分散した材料やニトリルブタジエンゴム(NBR;Nitril-Butadiene Rubber)により構成される導電性ローラ等を用いることが出来る。更に、ヒドリン等により構成されるイオン導電性ローラやエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM;Ethylene Propylene Diene Terpolymer)により構成される電子導電性ローラ等を用いることが出来る。このような構成の転写ローラの抵抗値は、使用される環境や使用によるバイアス印加回数により大きく変動することが知られている。
記録材1が転写ニップ部Ntに搬送されるタイミングで、転写バイアス電源204から転写ローラ17にトナーtの極性と逆極性の所定の直流電流(本実施形態では、+10μA)が印加される。これにより感光ドラム121の表面に付着したトナー像が記録材1に順次、静電的に転写される。このとき、転写ニップ部Ntの長手方向に平行な記録材1の幅サイズW(記録材搬送方向と交差する方向の幅のサイズ)が以下の場合がある。即ち、該転写ニップ部Ntの長手方向において印字可能な最大幅サイズよりも小さい幅サイズ(以下、「小サイズの記録材1」という)である場合がある。
本実施形態では、小サイズの記録材1の代表例としてLTR(Letter;レター)サイズ(279.4mm×215.9mm)のシートを縦送り(記録材1の短手方向が転写ニップ部Ntの長手方向に平行に搬送)する場合(LTR−R)を考慮する。転写ニップ部Ntにおいて、図3(c)に示すように、小サイズの記録材1の幅サイズ以外の領域で記録材1が通過しない領域となる非通過部では、転写ローラ17と感光ドラム121とが直接接触している。
図4(a)に示す矢印は、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過してトナー像を転写する際に転写ローラ17の表面から感光ドラム121の表面に向かって流れる転写電流Idcの向きと大きさを示す。図4(b)は小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過してトナー像を転写する際の転写ローラ17の表面と、感光ドラム121の表面との間の電気抵抗値の等価回路を示す図である。
図4(b)に示すように、転写ニップ部Ntにおいて挟持されて搬送される小サイズの記録材1が通過しない非通過部(図4(a)の左右両端部)の転写ローラ17の表面と、感光ドラム121の表面との間の電気抵抗値R0は以下の通りである。電気抵抗値Rpを有する小サイズの記録材1が転写ローラ17と感光ドラム121とに挟持搬送される通過部(図4(a)の中央部)の転写ローラ17の表面と、感光ドラム121の表面との間の電気抵抗(R0+Rp)に比べて小さい。
小サイズの記録材1となるLTR−Rサイズの記録材1が転写ニップ部Ntに挟まれている場合を考慮する。LTR−Rサイズの記録材1が転写ニップ部Ntに挟まれていない非通過部の電気抵抗値R0は、LTR−Rサイズの記録材1が挟まれている通過部の電気抵抗(R0+Rp)よりも5kΩ程度小さい。
LTR−Rサイズの記録材1が転写ニップ部Ntに挟まれていない非通過部の電気抵抗値R0と、転写ニップ部Ntに挟まれている通過部の電気抵抗(R0+Rp)との電気抵抗差をΔRとすれば、以下の数式1で示される。
[数式1]
ΔR=5kΩ
この状態で、転写バイアス電源204から転写ローラ17に転写電流Idcを印加すると、該転写ローラ17に印加される転写電流Idcが該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部で小さい電気抵抗値R0側に流れ易くなる。これにより転写電流Idcが転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部で感光ドラム121の表面にリークする。
このため小サイズの記録材1に流れる転写電流Idcが通常の半分(+0.5μA程度)まで低下する。これにより感光ドラム121の表面上のトナー像を記録材1の表面上に転写するために必要な電荷が不足してしまう。記録材1の表面上に転写する電荷が不足してしまうと、記録材1の表面上のトナー像を保持することができない。このためトナーtが周囲に飛散して図5(b)及び図7(a)に示す転写爆発が発生する。
小サイズの記録材1の画像形成前に感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部で転写ローラ17の少なくとも一周分以上に相当する領域にレーザスキャナ11から出射されたレーザ光11aを照射する。そして、図3(a)に示すように、現像装置122の現像スリーブ122aの表面に担持されたトナーtを感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に付着させる。
その後、図3(b)に示すように、感光ドラム121を回転させる。そして、該感光ドラム121の表面上に付着させたトナーtとは逆極性の転写バイアスを転写ローラ17に印加する。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に付着したトナーtを該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に静電的に付着させる。
その後、図3(c)に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させた状態で、小サイズの記録材1が感光ドラム121と転写ローラ17との転写ニップ部Ntを通過する。ここで、転写ニップ部Ntにおいて記録材1が無く、電気抵抗値R0が低い記録材1の非通過部に転写電流Idcの大半が流れ込んでリークしてしまう。このため感光ドラム121の表面上に形成されたトナー像を記録材1に転写するために必要な電荷が不足してしまう。
また、転写ローラ17の電気抵抗値Rが低いと、該転写ローラ17に転写電流Idcを印加してもオームの法則(V=IR)の関係により、感光ドラム121の表面上に形成されたトナー像を記録材1に転写するために必要な電荷が相対的に低下してしまう。
本実施形態では、記録材1の幅サイズW情報が制御手段となるCPU201に送られる。CPU201は、図2に示す転写バイアス電源204により転写ローラ17に転写電流Idcを印加する。その転写電流Idcと、該転写電流Idcが図2に示す転写電圧検知回路205に設けられた検知抵抗に流れて誘起される電圧を計測した転写電圧とからオームの法則により転写ローラ17の電気抵抗値Rを判定する。転写ローラ17の電気抵抗値Rは使用される環境や使用によるバイアス印加回数等により変化する。
即ち、図2に示す転写バイアス電源204により感光ドラム121(像担持体)と転写ローラ17(転写手段)の少なくとも一方に所定電圧または所定電流が印加される。これにより感光ドラム121(像担持体)と転写ローラ17(転写手段)の少なくとも一方に流れる電流値または電圧値を転写電圧検知回路205とCPU201からなる検知手段により検知する。そして、CPU201(制御手段)は、該CPU201(検知手段)が検知する電圧値または電流値から求められる抵抗値から該抵抗値の変化を判定する。
更に、制御手段としてのCPU201は、判定した感光ドラム121と転写ローラ17間(転写手段間)の電気抵抗値Rの変化に応じて以下のトナー量を設定する。即ち、該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に現像手段となる現像装置122の現像スリーブ122aからトナーtを供給して付着させるトナー量を設定する。
本実施形態の現像方式は、一成分磁性ネガトナーを用いた一成分反転ジャンピング現像方式である。他に、感光ドラム121の表面に対して接触状態で現像する方法(一成分接触現像)がある。更に、トナーtに対して磁性キャリアを混合した二成分現像剤を磁気力により搬送して感光ドラム121の表面に対して接触状態で現像する方法(二成分接触現像方式)がある。更に、トナーtに磁性キャリアを混合した二成分現像剤を感光ドラム121の表面に対して非接触状態で現像する方法(二成分非接触現像方式)がある。
次に、本実施形態の制御をフローチャートである図6を用いて説明する。図6に示すステップS1において、制御手段としてのCPU201は印刷ジョブを開始する。次に、ステップS2において、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する前にCPU201は記録材1の幅サイズWを判定する。そして、記録材1の搬送方向と交差する方向の幅サイズWが所定サイズ(A3サイズ;297mm×420mm)以下の場合は、ステップS3に進む。
本実施形態では、記録材1の幅サイズWがLTR−Rサイズ(記録材1の搬送方向と交差する方向の長さが279mm)以下を小サイズの記録材1と設定している。LTR−Rサイズは、LTR(Letter;レター)サイズの記録材1を縦送り(記録材1の短手方向が転写ニップ部Ntの長手方向に平行に搬送される)する場合のサイズである。
前記ステップS3において、画像形成前の例えば前回転動作時に転写バイアス電源204により転写ローラ17に一定値の転写電流Idcを印加する。そして、その転写電流Idcが転写電圧検知回路205に設けられた検知抵抗に流れて誘起される電圧を転写電圧として実測する。
CPU201は、転写バイアス電源204により転写ローラ17に印加した転写電流Idcと、該転写電流Idcに基づいて転写電圧検知回路205により検知された電圧とから該転写ローラ17と感光ドラム121間の電気抵抗値Rを判定する。そして、ステップS4,S5において、予め図2に示すメモリ203に記憶されている小サイズの記録材1で図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生する場合を考慮する。
その場合の電気抵抗値Rの上限閾値Ruと、下限閾値Rlと、前記ステップS3において判定された電気抵抗値Rとをそれぞれ比較する。上限閾値Ruは、下限閾値Rlよりも大きい値で適宜設定される。本実施形態では、上限閾値Ruの電気抵抗値を4×10Ωとし、下限閾値Rlの電気抵抗値を3×10Ωに設定した。
前記ステップS4において、前記ステップS3で判定された電気抵抗値Rが上限閾値Ruよりも大きい場合がある。その場合には、CPU201は、電気抵抗値Rが十分高いと判断する。CPU201は、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過するときでも感光ドラム121の表面上に形成されたトナー像を記録材1に転写するために必要な電荷を十分供給できると判断する。そして、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させることなく、ステップS6に進んで通常の画像形成動作を行う。
また、前記ステップS4において、前記ステップS3で判定された電気抵抗値Rが上限閾値Ru以下(第一の閾値以下)の場合には、ステップS5に進む。前記ステップS5において、前記ステップS3で判定された電気抵抗値Rが上限閾値Ru以下で、且つ下限閾値Rlよりも大きい場合は、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に転写爆発が発生する懸念がある。このためステップS7に進んで、前回転動作時に感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザスキャナ11により転写ローラ17の少なくとも一周分以上の範囲でレーザ光11aを照射する。
そして、制御手段としてのCPU201は、図3(a)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを第一のトナー量X(2g)だけ付着させる。そして、該トナーtと逆極性の転写バイアスを転写ローラ17に印加する。そして、図3(b)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に付着しているトナーtを該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に静電的に転写して付着させる。このときCPU201は、転写ローラ17の記録材1の非通過部に第一のトナー量X(2g)を付着する。
次にステップS8において、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを第一のトナー量X(2g)だけ付着させた状態で画像形成動作を行う。図3(c)に示すように、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に該記録材1の非通過部の転写ローラ17の表面上に付着したトナーtが第一のトナー量X(2g)に対応した電気抵抗値を有する電気抵抗体として作用する。これにより記録材1の非通過部において転写ローラ17から感光ドラム121へ直接流れるリーク電流が抑えられる。これにより感光ドラム121の表面上に形成されたトナー像を記録材1に転写するために必要な電荷が確保される。
更に、前記ステップS5において、前記ステップS3で判定された電気抵抗値Rが第二の閾値となる下限閾値Rl以下(第二の閾値以下)の場合は、ステップS9に進む。前記ステップS3で求められた電気抵抗値Rが下限閾値Rl以下の場合は、該下限閾値Rlよりも大きい場合よりも小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に転写爆発が発生する懸念が大きい。更に、転写爆発の発生レベルも悪化する。
そこでCPU201は、判定された電気抵抗値Rが第二の閾値となる下限閾値Rl(3×10Ω)以下のときは転写ローラ17の記録材1の非通過部に第一のトナー量X(2g)よりも2g多い第二のトナー量Y(4g)を付着させる。これにより転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部の電気抵抗値R0をより上昇させることができる。
次にステップS10において、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを第二のトナー量Y(>X)だけ付着させた状態で画像形成動作を行う。図3(c)に示すように、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に該記録材1の非通過部の転写ローラ17の表面上に付着したトナーtが第二のトナー量Y(>X)に対応した電気抵抗値を有する電気抵抗体の役割を果たす。これにより記録材1の非通過部において転写ローラ17から感光ドラム121へ直接流れるリーク電流が抑制される。これにより感光ドラム121の表面上に形成されたトナー像を記録材1に転写するために必要な電荷が確保される。
尚、前記ステップS2において、記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWが所定サイズ(A3サイズ)よりも大きい場合がある。その場合は、CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させることなく、ステップS11に進んで通常の画像形成動作を行なう。前記ステップS6,S8,S10,S11の画像形成動作を行った後、ステップS12に進んで印刷ジョブを終了する。
本実施形態では、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際には、予めCPU201により電気抵抗値Rを判定する。そして、該電気抵抗値Rが上限閾値Ruよりも大きい場合は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtの付着は行なわない。このためトナー消費量を削減することができる。また、判定された電気抵抗値Rが上限閾値Ru以下で、且つ下限閾値Rlよりも大きい場合も転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナー量を減らす。これによりトナー消費量を抑えることができる。
電気抵抗値R0が小さい転写ニップ部Ntの記録材1の非通過部において転写ローラ17から感光ドラム121に流れる転写電流Idcのリーク(流れ込み)を防止する必要がある。そのために本実施形態では、判定された電気抵抗値Rに応じて転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナー量を適宜設定する。
図7(b)は判定された電気抵抗値Rに応じて、該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナー量を適宜設定した本実施形態と、比較例2とに関して図5及び図7(a)に示す転写爆発とトナー消費量とを比較したものである。比較例2は、判定された電気抵抗値Rに関係なく転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナー量を一定量に設定したものである。
図7(b)に示すように、比較例2では転写爆発は発生しなかったが、トナー消費量が多かった。本実施形態では、最低限のトナー量で転写爆発を低減することができ、トナーtの消費量を抑えることができた。これによりトナー消費量も少なくすることができた。
上述した実施形態においては、制御手段としてのCPU201は、判定された電気抵抗値Rに応じて、記録材1の非通過部に現像手段から供給させる現像剤の付着量を制御している。これに限定せず、判定された電気抵抗値Rに応じて、非通過部に供給させる現像剤の供給領域、一定領域当りの供給率等を制御することで電気抵抗差ΔRを調整しても良い。
次に、図7(c)〜図9を用いて本発明に係る画像形成装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。本実施形態では、求められた電気抵抗値Rに応じて、感光ドラム121と、転写ローラ17との転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時にCPU201により転写ローラ17のトナー付着による電気抵抗値Rを補正する。これは、該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させたトナーtが転写ニップ部Ntを通過する記録材1により影響を受けて減少する。或いは、転写ローラ17の回転に伴う遠心力により減少する場合を考慮したものである。
図7(c)の横軸は、転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部に4gのトナーtを付着させた状態で記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に記録材1の通過時間Taを示す。図7(c)の縦軸は、転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部に付着させたトナー量を示す。
図7(c)に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部に4gのトナーtを付着させた。その状態で記録材1が転写ニップ部Ntを通過開始した時刻から30秒後に転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部に付着させたトナーtが2gまで減少した一例である。
直前の印刷ジョブで転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させる。補正手段を兼ねるCPU201は、図2に示す通過時間検知手段を兼ねるCPU201により検知した記録材1の転写ニップ部Ntの通過時間Taに基づいて抵抗検知手段を兼ねるCPU201により検知された転写ローラ17の電気抵抗値Rを補正する。そして、設定手段を兼ねるCPU201は、補正した転写ローラ17の電気抵抗値Rcに対応して転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着するトナー量を設定する。
CPU201は、記録材1が転写ニップ部Ntを通過しない前回転動作時に、該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させる。その他に、CPU201は、感光ドラム121と、転写ローラ17との転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない先行する記録材1と、その直後に後続する記録材1との間(記録材間)に該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させる。即ち、CPU201(制御手段)は、転写ニップ部Nt(ニップ部)を記録材1が通過後に後続する記録材1が該転写ニップ部Nt(ニップ部)に到達する前に該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させる。
本実施形態でも前記第1実施形態と同様に小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する前に転写ローラ17の電気抵抗値Rを算出するために転写電圧検知回路205により転写電圧を検知する。転写ローラ17の表面上にトナーtが付着した状態で、該転写ローラ17の電気抵抗値Rを算出するために転写電圧検知回路205により転写電圧の検知を行なう。記録材1が連続して転写ニップ部Ntを通過すると、該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着しているトナー量が減少する。これにより転写爆発が発生してしまう。
一回の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを通過する記録材1の枚数が多い場合は、定着装置18から発生する熱等により画像形成装置10本体内が昇温されて転写ローラ17の電気抵抗値Rが低下する。直前の印刷ジョブにおいて、図3(c)に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させる。その場合は、CPU201は、図6のステップS3において算出した転写ローラ17の電気抵抗値Rを補正する。
更に、CPU201は、先行する記録材1と、それに後続する記録材1との記録材1間における転写ローラ17の電気抵抗値Rを算出する。そして、該記録材1間でも転写ローラ17の電気抵抗値Rに応じて、該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナー量を適宜設定する。
<画像形成動作>
図8及び図9を用いて本実施形態の画像形成装置10の画像形成動作について説明する。図8のステップS21において、ユーザによって小サイズの記録材1が選択され、CPU201は印刷ジョブを開始する。次に、ステップS22において、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に記録材1の幅サイズW(転写ニップ部Ntに沿った方向のサイズ)を判定する。判定した記録材1の幅サイズWが所定サイズ(A3サイズ;297mm×420mm)以下の場合は、ステップS23に進む。
本実施形態でもLTR−R(記録材1の幅方向の長さが279mm)以下を小サイズの記録材1と規定する。LTR−Rサイズは、記録材1の幅サイズWがLTR(Letter;レター)サイズの記録材1を縦送り(記録材1の短手方向が転写ニップ部Ntの長手方向に平行に搬送)する場合のサイズである。
前記ステップS23において、CPU201は、直前の印刷ジョブで転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させたか否かをメモリ203に記憶された履歴データから参照する。前記ステップS23において、CPU201は、メモリ203に記憶された履歴データを参照して、直前の印刷ジョブで転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させていないと判断する場合がある。その場合は、図8のステップS24〜S31において、前記第1実施形態において前記図6のステップS3〜S10に示した制御と同様の制御を行なう。
前記ステップS23において、CPU201は、メモリ203に記憶された履歴データを参照して、直前の印刷ジョブで転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させていたと判断する場合がある。その場合は、ステップS32に進んで、転写ローラ17の電気抵抗値Rを算出する。
前記ステップS32において、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に、図2に示す転写バイアス電源204により転写ローラ17に一定値の転写電流Idcを印加する。そして、その転写電流Idcが図2に示す転写電圧検知回路205に設けられた検知抵抗に流れて誘起される電圧を転写電圧として実測し、転写電流Idcと転写電圧とから該転写ローラ17の電気抵抗値Rをオームの法則により算出する。
次にステップS33に進んで、CPU201は、直前の印刷ジョブで、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させたトナー量を考慮する。更に、転写ニップ部Ntにおける記録材1の通過時間Taを考慮する。そして、該トナー量と通過時間Taとから、前記ステップS32において算出した転写ローラ17の電気抵抗値Rを補正する。
転写ローラ17の記録材1の非通過部に付着したトナーは、記録材1が連続して通過することによって少しずつメカ的付着力によって感光ドラム121に戻され、転写ローラ17に付着したトナー量が少なくなる。そこで、転写ローラ17がクリーニングされた後に記録材1の非通過部にトナーを2g付着させたときの転写ローラ17の抵抗値の差分を記憶しておく。
また、図7(c)に示すように、予め記憶しておいた通過時間Taと、トナー付着量とのグラフから一定時間通過した後の転写ローラ17に付着したトナー量が分かる。このため、このトナー付着残量と、転写ローラ17の電気抵抗値Rとの差分からトナー付着残量分の抵抗値を算出し、図8のステップS32で算出した転写ローラ17の電気抵抗値Rから引いて電気抵抗値Rcに補正する。
転写ニップ部Ntにおける記録材1の通過時間Taを補正条件に含める理由は以下の通りである。直前の印刷ジョブで転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させた後で記録材1が転写ニップ部Ntを通過する場合がある。その場合に、転写ローラ17に印加される転写バイアス(+極性バイアス)によるトナー極性の変化による転写ローラ17から感光ドラム121へのトナーtの再転写が発生する。更に、転写ローラ17の回転による遠心力等により転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させたトナー量が変化する。このトナー量の変化分を転写ニップ部Ntにおける記録材1の通過時間Taに基づいて推定する。
本実施形態では、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させた後で転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taを考慮する。更に、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部のトナー付着量を考慮する。これらの通過時間Taとトナー付着量との関係を予め図2に示すメモリ203に記憶している。
本実施形態では、転写ニップ部Ntにおける記録材1の通過時間Taは、図2に示すCPU201により図2に示すメモリ203に随時記憶された転写ニップ部Ntを通過した記録材1のサイズ(搬送方向の長さ)情報を参照する。更に、該記録材1のサイズ毎の枚数情報を参照する。更に、転写ニップ部Ntを通過する記録材1の速度(プロセススピード)情報とを参照して算出される。CPU201は、感光ドラム121と、転写ローラ17との転写ニップ部Ntを通過する記録材1の枚数を検知する枚数検知手段を兼ねる。
前記ステップS33において、図2に示すCPU201により補正した転写ローラ17の電気抵抗値Rcについては以下の通りである。図8のステップS34〜S40において、前記第1実施形態において図6のステップS4〜S10に示した制御において転写ローラ17の電気抵抗値Rを補正後の電気抵抗値Rcに置き換えて同様の制御を行なう。
前記ステップS27,S29,S31,S36,S38,S40において画像形成動作を行った後、図8に示すステップS41において、CPU201は、画像形成動作が終了したか否かを判断する。前記ステップS41において、画像形成動作が終了した場合は、ステップS42に進んで処理を終了する。この場合は、後回転等による転写ローラ17の表面上に付着したトナーtを除去する清掃(クリーニング)は行なわない。
図8に示す前記ステップS41において、画像形成動作が終了していない場合は、図9に示すステップS42に進む。前記ステップS42〜S51において、前記ステップS32〜S41と同様な制御を行なう。尚、前記ステップS37,S39では、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザスキャナ11により転写ローラ17の少なくとも一周分以上の範囲でレーザ光11aを照射する。
前記ステップS37では、図3(a)に示すように、CPU201は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを第一のトナー量X(2g)だけ付着させる。そして、該トナーtと逆極性の転写電流Idcを転写ローラ17に印加する。そして、図3(b)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に付着しているトナーtを該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に静電的に転写して付着させる。
記録材1が転写ニップ部Ntを通過しているときではなく、記録材1が転写ニップ部Ntを通過していない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを第一のトナー量X(2g)だけ付着させる。これにより図3(c)に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に飛翔したトナーtが転写ニップ部Ntを通過する記録材1に付着することがない。
前記ステップS39では、前記ステップS32でCPU201により算出された転写ローラ17の電気抵抗値Rを前記ステップS33で該CPU201により補正した電気抵抗値Rcが下限閾値Rl以下の場合である。その場合は、該下限閾値Rlよりも大きい場合よりも小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生する懸念が大きい。更に、転写爆発の発生レベルも悪化する。
前記ステップS32でCPU201により算出された転写ローラ17の電気抵抗値Rを前記ステップS33で該CPU201により補正した電気抵抗値Rcが下限閾値Rlよりも大きい場合がある。CPU201は、その場合よりも図3(a)に示すように、記録材1が転写ニップ部Ntを通過していない前回転動作時に以下の制御を行なう。感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させる際の第二のトナー量Y(4g)を前記ステップS37における第一のトナー量X(2g)よりも増加(2g)させる。
転写ローラ17の補正後の電気抵抗値Rcが下限閾値Rl以下の場合は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に飛翔したトナーtがより多く転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着する。これにより転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部の電気抵抗値をより上昇させることができる。
前記ステップS28,S30,S37,S39において、CPU201は、記録材1が転写ニップ部Ntを通過していない前回転動作時に以下の制御を行なう。感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザスキャナ11により転写ローラ17の少なくとも一周分以上の範囲でレーザ光11aを照射する。
ステップS47,S49では、CPU201は、先行する記録材1と、その直後に後続する記録材1との間(記録材間)で以下の制御を行なう。感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザスキャナ11により転写ローラ17の少なくとも一周分以上の範囲でレーザ光11aを照射する。
前記ステップS47では、図3(a)に示すように、CPU201は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを第一のトナー量X(2g)だけ付着させる。そして、該トナーtと逆極性のバイアスを転写ローラ17に印加する。これにより図3(b)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に付着しているトナーtを該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に静電的に転写して付着させる。
CPU201は、記録材1が転写ニップ部Ntを通過しているときではなく、記録材1が転写ニップ部Ntを通過していない先行する記録材1と、その直後に後続する記録材1との間(記録材間)で以下の制御を行なう。転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを第一のトナー量X(2g)だけ付着させる。これにより図3(c)に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に飛翔したトナーtが転写ニップ部Ntを通過する記録材1に付着することがない。
前記ステップS49では、前記ステップS42で算出された転写ローラ17の電気抵抗値Rを前記ステップS43で補正した電気抵抗値Rcが下限閾値Rl以下の場合がある。その場合は、該下限閾値Rlよりも大きい場合よりも小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生する懸念が大きい。更に、転写爆発の発生レベルも悪化する。
本実施形態でも前記ステップS42でCPU201により算出された転写ローラ17の電気抵抗値Rを前記ステップS43で該CPU201により補正した電気抵抗値Rcが下限閾値Rlよりも大きい場合がある。その場合よりも、CPU201は、図3(a)に示すように、先行する記録材1と、その直後に後続する記録材1との間(記録材間)で以下の制御を行なう。感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させる際の第二のトナー量Y(4g)を前記ステップS47における第一のトナー量X(2g)よりも増加(2g)させる。
転写ローラ17の補正後の電気抵抗値Rcが下限閾値Rl以下の場合は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に飛翔したトナーtがより多く転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着する。これにより転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部の電気抵抗値をより上昇させることができる。
前記ステップS51において、画像形成動作が終了していない場合は、前記ステップS41に戻って該ステップS41〜S51を繰り返す。前記ステップS51において、画像形成動作が終了した場合には、前記ステップS52に進んで印刷ジョブを終了する。
前記ステップS22において、記録材1の幅サイズWが所定サイズ(A3サイズ)よりも大きい場合は以下の通りである。転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させることなく、ステップS53に進んで通常の画像形成動作を行なう。その後、前記ステップS52に進んで、印刷ジョブを終了する。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図10を用いて本発明に係る画像形成装置の第3実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。本実施形態では、抵抗検知手段を兼ねるCPU201は、環境検知手段となる図2に示す環境センサ206により検知した画像形成装置10が設置された温度や湿度等の環境情報を考慮する。更に、枚数検知手段を兼ねるCPU201により検知した転写ニップ部Ntを通過する記録材1の枚数情報を考慮する。そして、該環境情報と、枚数情報とに基づいて電気抵抗値Rを補正する。
先ず、図10に示すステップS61において、印刷ジョブを開始する。次に、ステップS62において、CPU201は記録材1の幅サイズW(記録材の搬送方向と交差する方向のサイズ)を判定する。記録材1の幅サイズWが所定サイズ(A3サイズ;297mm×420mm)以下の場合は、ステップS63に進む。
本実施形態では、記録材1の幅サイズWがLTR−R(記録材1の幅方向の長さが279mm)以下を小サイズの記録材1と規定する。LTR−Rサイズは、LTR(Letter;レター)サイズの記録材1を縦送り(記録材1の短手方向が転写ニップ部Ntの長手方向に平行に搬送)する場合のサイズである。
前記ステップS63において、CPU201は、環境センサ206により画像形成装置10が設置された温度や湿度等の環境情報を検知する。次にステップS64において、CPU201は、メモリ203に随時記憶される転写ニップ部Ntを通過する記録材1の枚数情報を参照する。次に、ステップS65において、CPU201は、環境センサ206により検知された温度や湿度等の環境情報と、転写ニップ部Ntを通過する記録材1の枚数情報とから電気抵抗値Rを求める。
本実施形態のイオン導電性の転写ローラ17は温湿度によって電気抵抗値Rが変動する。このため、予め代表的な環境条件での転写ローラ17の電気抵抗値Rをメモリ203に記憶する。また、転写ローラ17は通電により電気抵抗値Rが上昇する。このため、記録材1の通過枚数から転写ローラ17の電気抵抗値Rを推測することができる。図25(a)は、記録材1の通過枚数と、転写ローラ17の電気抵抗値Rとの関係を示し、NLは常温低湿環境曲線、NNは常温常湿環境曲線、HHは高温高湿環境曲線である。
次に、ステップS66において、CPU201は、メモリ203に随時記憶される直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを通過する記録材1の枚数情報を参照する。更に、放置時間検知手段となる時間タイマ207により検知した直前の印刷ジョブが終了した時点から現時点までの放置時間情報を参照する。
そして、第二の補正手段を兼ねるCPU201は、枚数検知手段を兼ねるCPU201により検知した直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを通過する記録材1の枚数情報を考慮する。更に、放置時間検知手段となる時間タイマ207により検知した直前の印刷ジョブが終了した時点からの放置時間情報を考慮する。そして、該枚数情報と、放置時間情報とに基づいて前記ステップS65で抵抗検知手段を兼ねるCPU201により検知した転写ローラ17の電気抵抗値Rを補正する。
転写ローラ17は周囲の雰囲気温度によって電気抵抗値Rが変動する。記録材1が連続して通過することによって転写ローラ17の周りの雰囲気温度が上昇する。それに伴い転写ローラ17の電気抵抗値Rが低下する。記録材1が連続して通過した後、画像形成装置10本体が停止すると、画像形成装置10本体内の雰囲気温度が低下する。これに伴い、転写ローラ17の電気抵抗値Rが上昇する。
この転写ローラ17の温度変動による電気抵抗値Rの推移を随時記憶しておき、放置時間から転写ローラ17の電気抵抗値Rを算出する。図25(b)は、記録材1が転写ローラ17を連続して通過した後、画像形成装置10本体が停止した時刻から放置されていた時間と、転写ローラ17の電気抵抗値Rとの関係を示す。
次に、ステップS67において、CPU201は、前記ステップS66で補正した転写ローラ17の電気抵抗値Rcと、上限閾値Ru(4×10Ω)とを比較する。前記ステップS67において、補正した転写ローラ17の電気抵抗値Rcが上限閾値Ru(4×10Ω)以下である場合がある。その場合には、ステップS68に進んで、CPU201は、記録材1が転写ニップ部Ntを通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを第一のトナー量X(2g)だけ付着させる。
設定手段を兼ねるCPU201は、第二の補正手段を兼ねるCPU201により補正された転写ローラ17の電気抵抗値Rcに対応して転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着するトナー量を設定する。その後、ステップS69において画像形成動作を行なった後、ステップS70に進んで印刷ジョブを終了する。
前記ステップS67において、CPU201により補正した転写ローラ17の電気抵抗値Rcが上限閾値Ru(4×10Ω)よりも大きい場合がある。その場合には、CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させることなく、前記ステップS69に進んで画像形成動作を行なった後、ステップS70に進んで印刷ジョブを終了する。
前記ステップS62において、検知した記録材1の幅サイズWが所定サイズ(A3サイズ)よりも大きい場合がある。その場合もCPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させることなく、前記ステップS69に進んで画像形成動作を行なった後、ステップS70に進んで印刷ジョブを終了する。
転写ローラ17の電気抵抗値Rを検知する抵抗検知手段を兼ねるCPU201は、前記第1、第2実施形態のように、転写ローラ17に転写電流Idcを印加することにより検知抵抗に誘起される転写電圧を測定して直接検知する場合もある。
他に、本実施形態のように、環境センサ206により検知した画像形成装置10が設置された温度や湿度等の環境情報と、転写ニップ部Ntを通過する記録材1の枚数情報とから転写ローラ17の電気抵抗値Rを間接的に予測検知することもできる。
これにより本実施形態においても前記第1、第2実施形態と同様に小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に転写ローラ17の電気抵抗値Rに応じて転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナー量を変化させることができる。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
尚、本実施形態では、後回転時に転写ローラ17の表面上に付着したトナーtを清掃する清掃手段を有する。本実施形態の清掃手段の一例としては、転写ローラ17に正規のトナーtと同極性の−1700Vのバイアスを印加する。印加時間は、回転する転写ローラ17の一周分の移動時間だけ印加する。
その次に転写ローラ17に逆極性の+800Vのバイアスを印加する。印加時間は、回転する転写ローラ17の一周分の移動時間だけ印加する。電位差によりトナーは感光ドラム121の表面に飛翔し、転写ローラ17を清掃することが出来る。尚、本実施形態では、感光ドラム121の表面上に形成されたトナー像を記録材1に転写する転写手段の一例として転写ローラ17を用いた場合について説明したが、他の転写手段に対しても同様に適用することができる。
次に、図11〜図15を用いて本発明に係る画像形成装置の第4実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。本実施形態のCPU201は、現像装置122内(現像手段内)に収容されているトナーtの帯電量Qを判定する判定手段を兼ねる。
CPU201は、メモリ203に記憶された各種の検知データに基づいて現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定する。CPU201により判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果に応じて、該CPU201からレーザスキャナ11を駆動制御する露光制御部208に制御信号が送られ、該レーザスキャナ11から出射されるレーザ光11aの出力強度を設定する。
図11は現像装置122内のトナーtの帯電量Qの大きさによって、時間の経過と共に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部のトナー付着量が減少する速度が変化する様子を示す。図11の直線cは現像装置122内のトナーtの帯電量Qが−5.0μC/gよりも小さく−7.0μC/gよりも大きい場合である。
図11の直線dは現像装置122内のトナーtの帯電量Qが−7.0μC/g以下の場合である。直線eは現像装置122内のトナーtの帯電量Qが−5.0μC/g以上の場合である。図11に示すように、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの大きさによって、時間の経過と共に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部のトナー付着量が減少する速度が変化する。
図11の直線cで示すように、現像装置122内のトナーtの帯電量Qが−5.0μC/gよりも小さく−7.0μC/gよりも大きい場合がある。その場合で且つ転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時で転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着したトナーtが3gの場合がある。その場合は、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが60秒経過すると、該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着したトナーtが1gまで減少する。
本実施形態では、図11の縦軸で示す転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着するトナー量が1gよりも減少すると、図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生する。図11の直線dで示すように、現像装置122内のトナーtの帯電量Qが−7.0μC/g以下の場合がある。その場合は、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが80秒経過するまでは該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着したトナーtが1gよりも多い。このため図5及び図7(a)に示す転写爆発は発生しない。
図11の直線eで示すように、現像装置122内のトナーtの帯電量Qが−5.0μC/g以上の場合がある。その場合は、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが40秒経過すると、該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着したトナーtが1gまで減少する。このため図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生する。
図11の直線c〜eで示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着したトナーtの減少速度は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの大きさに依存する。そこで、本実施形態では、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に、先ず、CPU201は、画像形成装置10の画像形成動作の開始前に現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定する。
判定手段を兼ねるCPU201により判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果に応じて、第二の設定手段を兼ねるCPU201は以下の設定を行なう。転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に現像手段となる現像装置122の現像スリーブ122aからトナーtを供給する量を設定する。
本実施形態では、第二の設定手段を兼ねるCPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に現像手段となる現像装置122の現像スリーブ122aからトナーtを供給するタイミングを設定する。CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着したトナー量が減少して図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生する前に現像装置122の現像スリーブ122aから新しいトナーtを供給するタイミングを演算する。
CPU201は、印刷ジョブが開始されてから記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過している間に以下の制御を行なう。図12(a)の直線c〜eで示すように、現像装置122内のトナーtの帯電量Qに対応して所定のタイミング時間T1(80秒),T2(60秒),T3(40秒)が経過する度に転写ローラ17の表面上にトナーtを供給する。
CPU201は、図12(a)の直線c〜eで示すように、現像装置122内のトナーtの帯電量Qに対応して所定のタイミング時間T1(80秒),T2(60秒),T3(40秒)が経過する度に以下の制御を行なう。感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザ光11aを照射する。そして、図3(a)に示すように、現像装置122から感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを飛翔させる。そして、該感光ドラム121を回転させて、図3(b)に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給する。
図12(a)に示すように、小サイズの記録材1の印刷ジョブの開始時に転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時において、CPU201は、以下の制御を行なう。3gのトナーtを転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給してから記録材1が転写ニップ部Ntを通過する転写動作を開始する。
このとき、通過時間検知手段を兼ねるCPU201は、転写ニップ部Ntを通過する記録材1の通過時間Taを検知する。この通過時間Taが現像装置122内のトナーtの帯電量Qに対応して設定した所定のタイミング時間T1(80秒),T2(60秒),T3(40秒)にそれぞれ達する。
CPU201により現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図12(a)の直線cで示す−5.0μC/gよりも小さく、且つ−7.0μC/gよりも大きい範囲であると検知される。そのときは、CPU201は、記録材1が転写ニップ部Ntの通過を開始した時刻から60秒が経過した時点(タイミング時間T2)で、記録材1が転写ニップ部Ntを通過中に再び転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給する。
そして、印刷ジョブが終了するまでの間、記録材1が転写ニップ部Ntを通過中に記録材1が転写ニップ部Ntの通過を開始した時刻からタイミング時間T2(60秒)が経過する毎に以下の制御を行なう。再び転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給する。これにより印刷ジョブが終了するまで継続的に図5及び図7(a)に示す転写爆発の発生を抑制することができる。
同様に、CPU201により現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図12(a)の直線dで示す−7.0μC/g以下であると検知される。そのときは、CPU201は、記録材1が転写ニップ部Ntの通過を開始した時刻から80秒が経過するタイミング時間T1毎に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給する。
また、CPU201により現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図12(a)の直線eで示す−5.0μC/g以上であると検知される。そのときは、CPU201は、記録材1が転写ニップ部Ntの通過を開始した時刻から40秒が経過するタイミング時間T3毎に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給する。
<トナー帯電量の判定>
次に図12(b),(c)及び図13を用いて、判定手段を兼ねるCPU201により現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定する方法について説明する。図12(b),(c)に示すように、現像装置122内のトナーtの帯電量Qは、印刷ジョブ中に転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taと、印刷ジョブが停止している待機時間Tbとに大きく依存する。
印刷ジョブ開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qは、図12(b),(c)に示すように、直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが長く、且つ印刷ジョブが停止している待機時間Tbが短いほど高くなる。
一方、印刷ジョブ開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qは以下の通りである。図12(b),(c)に示すように、直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが短く、且つ印刷ジョブが停止している待機時間Tbが長いほど低くなる。
更に、現像装置122内のトナーtの帯電度合は、画像形成装置10が設置された環境の温度と湿度に左右される。例えば、図12(b),(c)の曲線HHで示すように、画像形成装置10が高温、高湿度環境(30℃、80%RH)に設置して使用される場合には、大気中の水分量が多い。このため現像装置122内のトナーtの電荷が大気中の水分を介して放電し易いため帯電し難い。
また、図12(b),(c)の曲線NNで示すように、画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合がある。その場合には、図12(b),(c)の曲線HHよりも大気中の水分量が少ないため現像装置122内のトナーtが帯電し易くなる。
更に、図12(b),(c)の曲線NLで示すように、画像形成装置10が平温、低湿度環境(23℃、15%RH)に設置して使用される場合がある。その場合には、図12(b),(c)の曲線NNよりも大気中の水分量が更に少ないため現像装置122内のトナーtが更に帯電し易くなる。
ここで、画像形成装置10が図12(b),(c)の曲線NNで示す平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合がある。その場合に、直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taと、印刷ジョブが停止している待機時間Tbとに対する現像装置122内のトナーtの帯電量Qの推移を基準とする。
そのとき、図12(b)に示すように、直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taと、現像装置122内のトナーtの帯電量Qとの関係では以下の通りである。図12(b)の曲線NLで示す画像形成装置10が平温、低湿度環境(23℃、15%RH)に設置して使用される場合がある。その場合には、図12(b)の曲線NNで示す画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合の1.1倍の速度で現像装置122内のトナーtが帯電する。
一方、図12(b)の曲線HHで示す画像形成装置10が高温、高湿度環境(30℃、80%RH)に設置して使用される場合がある。その場合には、図12(b)の曲線NNで示す画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合の0.9倍の速度で現像装置122内のトナーtが帯電する。
また、図12(c)に示すように、印刷ジョブが停止している待機時間Tbと、現像装置122内のトナーtの帯電量Qとの関係では以下の通りである。図12(c)の曲線NLで示す画像形成装置10が平温、低湿度環境(23℃、15%RH)に設置して使用される場合がある。その場合には、図12(c)の曲線NNで示す画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合の0.9倍の速度で現像装置122内のトナーtが放電する。
一方、図12(c)の曲線HHで示す画像形成装置10が高温、高湿度環境(30℃、80%RH)に設置して使用される場合がある。その場合には、図12(c)の曲線NNで示す画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合の1.1倍の速度で現像装置122内のトナーtが放電する。
図12(b),(c)の曲線NLで示す画像形成装置10が平温、低湿度環境(23℃、15%RH)に設置して使用される場合の使用環境条件を考慮する。更に、曲線NNで示す画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合の使用環境条件を考慮する。更に、曲線HHで示す画像形成装置10が高温、高湿度環境(30℃、80%RH)に設置して使用される場合の各使用環境条件を考慮する。
そして、図13(a)に示す直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taと、印刷ジョブが停止している待機時間Tbとについてそれぞれ環境補正係数A,Bを設定する。図13(a)に示すように、図12(b),(c)の曲線NLで示す画像形成装置10が平温、低湿度環境(23℃、15%RH)に設置して使用される場合がある。その場合は、直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taの環境補正係数Aは1.1である。また、印刷ジョブが停止している待機時間Tbの環境補正係数Bは0.9である。
また、図12(b),(c)の曲線NNで示す画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合の直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taの環境補正係数Aは1.0である。また、印刷ジョブが停止している待機時間Tbの環境補正係数Bは1.0である。
また、図12(b),(c)の曲線HHで示す画像形成装置10が高温、高湿度環境(30℃、80%RH)に設置して使用される場合の直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taの環境補正係数Aは0.9である。また、印刷ジョブが停止している待機時間Tbの環境補正係数Bは1.1である。
そして、図13(a)に示す各環境補正係数Aを印刷ジョブの転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taから判定される現像装置122内のトナーtの帯電量Qに乗じて現像装置122内のトナーtの帯電量Qの補正を行なう。或いは、図13(a)に示す各環境補正係数Bを印刷ジョブが停止している待機時間Tbから判定される現像装置122内のトナーtの帯電量Qに乗じて現像装置122内のトナーtの帯電量Qの補正を行なう。
<トナー帯電量の変動>
次に図13(b)を用いて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taに対する現像装置122内のトナーtの帯電量Qの変動について説明する。図12(b)に示す曲線NNで示す画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合の印刷ジョブ終了直後の現像装置122内のトナーtの帯電量Qを例えば、−6.0μC/gとする。そのとき、図13(b)に示すように、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが3分未満のときは、現像装置122内のトナーtの帯電量Qは−6.1μC/gである。
また、図13(b)に示すように、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが3分以上、且つ7分未満のときは、現像装置122内のトナーtの帯電量Qは−6.3μC/gである。また、図13(b)に示すように、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが7分以上のときは、現像装置122内のトナーtの帯電量Qは−6.6μC/gである。
一方、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taに対する現像装置122内のトナーtの帯電量Qの変動係数αを以下の通り設定する。図13(b)に示すように、通過時間Taが3分未満のときの変動係数αを1.02に設定する。通過時間Taが3分以上、且つ7分未満のときの変動係数αを1.05に設定する。通過時間Taが7分以上のときの変動係数αを1.10に設定する。
そして、CPU201は、直前の印刷ジョブを開始したときの現像装置122内のトナーtの帯電量Qに、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taにそれぞれ対応する図13(b)に示す変動係数αを乗じる。そして、その直後に後続する印刷ジョブを開始するときの現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定する。
図12(b)に示す曲線NLで示す画像形成装置10が平温、低湿度環境(23℃、15%RH)に設置して使用される場合がある。その場合は、CPU201は、図13(b)に示す変動係数αを乗じた現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定値に、更に、図13(a)に示す環境補正係数Aとして1.1を乗じて現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定値を補正する。
同様に、図12(b)に示す曲線HHで示す画像形成装置10が高温、高湿度環境(30℃、80%RH)に設置して使用される場合がある。その場合は、CPU201は、図13(b)に示す変動係数αを乗じた現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定値に、更に、図13(a)に示す環境補正係数Aとして0.9を乗じて現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定値を補正する。
次に図13(c)を用いて印刷ジョブが停止している待機時間Tbに対する現像装置122内のトナーtの帯電量Qの変動について説明する。図12(c)に示す曲線NNで示す画像形成装置10が平温、平湿度環境(23℃、50%RH)に設置して使用される場合の印刷ジョブ終了直後の現像装置122内のトナーtの帯電量Qを例えば、−6.0μC/gとする。そのとき、図13(c)に示すように、印刷ジョブが停止している待機時間Tbが4時間未満のときは、現像装置122内のトナーtの帯電量Qは−5.9μC/gである。
また、図13(c)に示すように、印刷ジョブが停止している待機時間Tbが4時間以上、且つ8時間未満のときは、現像装置122内のトナーtの帯電量Qは−5.7μC/gである。また、図13(c)に示すように、印刷ジョブが停止している待機時間Tbが8時間以上のときは、現像装置122内のトナーtの帯電量Qは−5.4μC/gである。
一方、印刷ジョブが停止している待機時間Tbに対する現像装置122内のトナーtの帯電量Qの変動係数βを以下の通り設定する。図13(c)に示すように、待機時間Tbが4時間未満のときの変動係数βを0.98に設定する。待機時間Tbが4時間以上、且つ8時間未満のときの変動係数βを0.95に設定する。待機時間Tbが8時間以上のときの変動係数βを0.90に設定する。
そして、CPU201は、印刷ジョブ終了直後の現像装置122内のトナーtの帯電量Qに、印刷ジョブが停止している待機時間Tbにそれぞれ対応する図13(c)に示す変動係数βを乗じる。そして、その直後に後続する印刷ジョブを開始するときの現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定する。
図12(c)に示す曲線NLで示す画像形成装置10が平温、低湿度環境(23℃、15%RH)に設置して使用される場合がある。その場合は、CPU201は、図13(c)に示す変動係数βを乗じた現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定値に、更に、図13(a)に示す環境補正係数Bとして0.9を乗じて現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定値を補正する。
同様に、図12(c)に示す曲線HHで示す画像形成装置10が高温、高湿度環境(30℃、80%RH)に設置して使用される場合がある。その場合は、CPU201は、図13(c)に示す変動係数βを乗じた現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定値に、更に、図13(a)に示す環境補正係数Bとして1.1を乗じて現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定値を補正する。
判定手段を兼ねるCPU201は、メモリ203(動作時間記憶手段)に記憶した直前の印刷ジョブの動作時間を考慮する。更に、メモリ203(待機時間記憶手段)に記憶した待機時間Tbを考慮する。そして、該直前の印刷ジョブの動作時間と待機時間Tbとのうちの少なくとも一つから環境検知手段となる環境センサ206により検知した温湿度結果に基づいて現像装置122内のトナーtの帯電量Qを補正する。
直前の印刷ジョブの開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量をQとする。転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taに対する現像装置122内のトナーtの帯電量Qの変動係数をαとする。直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taの環境補正係数をAとする。
印刷ジョブが停止している待機時間Tbに対する現像装置122内のトナーtの帯電量Qの変動係数をβとする。印刷ジョブが停止している待機時間Tbの環境補正係数をBとする。すると、印刷ジョブ開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qは以下の数式2、或いは、数式3により判定できる。
[数式2]
Q=Q×α×A
[数式3]
Q=Q×β×B
直前の印刷ジョブの開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qは、画像形成装置10本体を設置した後の最初の印刷ジョブを行なう場合は、トナーtの設計時に設定した基準のトナーtの帯電量Qとする。尚、トナーtの設計時に設定した基準のトナーtの帯電量QはCPU201に予め記憶させておく。本実施形態においては、−5.0μC/gを基準のトナーtの帯電量Qとしているが、これに限定されるものではない。
通過時間検知手段を兼ねるCPU201により検知された直前の印刷ジョブの転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taを考慮する。更に、環境センサ206により測定した画像形成装置10が設置された環境の温度と湿度とを考慮する。これらを用いて前記数式2により補正した現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定することが出来る。
また、図2に示す時間タイマ207により測定した直前の印刷ジョブの終了時刻から、その直後に後続する印刷ジョブの開始時刻までの待機時間Tbを考慮する。更に、環境センサ206により測定した画像形成装置10が設置された環境の温度と湿度とを考慮する。これらを用いて前記数式3により補正した現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定することが出来る。
前記数式2では、直前の印刷ジョブの開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qに転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taに対する変動係数αと、環境補正係数Aとを乗じて演算する。
前記数式3では、直前の印刷ジョブの開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qに印刷ジョブが停止している待機時間Tbに対する変動係数βと、環境補正係数Bとを乗じて演算する。或いは、前記数式2と、前記数式3の両方を用いて、以下の数式4により印刷ジョブ開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定することも可能である。
[数式4]
Q=Q×(α×A)×(β×B)
<画像形成動作>
次に図14を用いて本実施形態の画像形成装置10の画像形成動作について説明する。先ず、ステップS81において、印刷ジョブを開始した後、ステップS82において、図2に示す環境センサ206により画像形成装置10が設置された環境の温度と湿度を検知する。次に、ステップS83において、図2に示す記録材幅検知センサ202により印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを通過する記録材1の幅サイズWを検知する。
前記ステップS83において、CPU201は、記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWがLTR−R(記録材1の幅方向の長さが279mm)以下か否かを判断する。本実施形態では、LTR(Letter;レター)サイズの記録材1を縦送り(記録材1の短手方向が転写ニップ部Ntの長手方向に平行に搬送される)する場合のLTR−R(記録材1の幅方向の長さが279mm)以下を小サイズの記録材1と規定する。
前記ステップS83において、記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWがLTR−Rサイズ以下であればステップS84に進む。ステップS84において、CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定する。
ステップS84において、CPU201は、直前の印刷ジョブの終了時に、図2に示すメモリ203に記憶された直前の印刷ジョブにおいて転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taを参照する。更に、直前の印刷ジョブの終了時刻から、その直後の印刷ジョブの開始時刻までの待機時間Tbを参照する。更に、図2に示す環境センサ206により検知された画像形成装置10が設置された環境の温度と湿度とを参照する。
そして、判定手段を兼ねるCPU201により前記数式2〜数式4を用いて直前の印刷ジョブの開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qを補正する。そして、その直後の印刷ジョブの開始時の現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定する。
次にステップS85において、CPU201は、前記ステップS84で判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図11の直線dで示す−7.0μC/g以下か否かを判断する。前記ステップS85において前記ステップS84で判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図11の直線dで示す−7.0μC/g以下である場合には、ステップS87に進む。前記ステップS87において、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T1を80秒に設定する。
前記ステップS85において、前記ステップS84で判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが−7.0μC/gよりも大きい場合には、ステップS86に進む。前記ステップS86において、CPU201は、前記ステップS84で判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図11の直線cで示す−7.0μC/gよりも大きく、且つ−5.0μC/gよりも小さいか否かを判断する。
前記ステップS86において、前記ステップS84で判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図11の直線cで示す−7.0μC/gよりも大きく、且つ−5.0μC/gよりも小さい場合には、ステップS88に進む。前記ステップS88において、CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T2を60秒に設定する。
前記ステップS86において、前記ステップS84で判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図11の直線eで示す−5.0μC/g以上である場合には、ステップS89に進む。前記ステップS89において、CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T3を40秒に設定する。
前記ステップS87〜S89において、CPU201は、図11の直線d,c,eに対応する転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T1〜T3を適宜設定する。次に、ステップS90において、CPU201は、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザスキャナ11から出射されたレーザ光11aを照射する。
そして、図3(a)に示すように、CPU201は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に現像スリーブ122aからトナーtを付着させる。そして、図2に示す転写バイアス電源204により該トナーtと逆極性の転写バイアスを印加している転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に図3(b)に示すように該トナーtを静電的に付着させる。
次にステップS91において、図3(c)に示すように、CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させた状態で、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する画像形成動作を開始する。記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の転写ローラ17の長手方向に平行な方向の幅が所定の値(LTR−Rサイズ)以下の場合がある。その場合は、CPU201は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にも記録材1の通過部と同様に静電潜像を形成する。
そして、現像装置122の現像スリーブ122aの表面に担持されたトナーtを供給して感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にもトナーtを現像する。そして、感光ドラム121を回転させて記録材1が感光ドラム121と転写ローラ17とが対向する転写ニップ部Ntに到達する前に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させた状態で画像形成動作を行なう。
そして、ステップS92において、CPU201は、図2に示す時間タイマ207によって転写ニップ部Ntを記録材1が通過開始した時刻を始点とする。そして、前記ステップS87〜S89において、図11の直線d,c,eに対応してそれぞれ設定した転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T1〜T3が経過したか否かを判断する。
前記ステップS92において、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T1〜T3がカウントされた場合は、ステップS93に進む。前記ステップS93において、CPU201は、転写ニップ部Ntを記録材1が連続して通過する画像形成動作と並行してレーザスキャナ11により感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザ光11aを照射する。
そして、図3(a)に示すように、CPU201は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に現像スリーブ122aによりトナーtを付着させる。そして、図3(b)に示すように、転写バイアス電源204によりトナーtと逆極性の転写バイアスを印加している転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に該トナーtを静電的に付着させる。
ステップS94において、CPU201が印刷ジョブが終了したと判断する。それまでは、前記ステップS92〜S94を繰り返す。CPU201は、図2に示す時間タイマ207によって転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T1〜T3が繰り返しカウントされる毎に以下の制御を行なう。前記ステップS93において、転写ニップ部Ntを記録材1が連続して通過する画像形成動作と並行して転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に継続的にトナーtの供給を行なう。
前記ステップS94において、CPU201が印刷ジョブが終了したと判断すると、ステップS95に進んで、CPU201は、後回転時に清掃手段により転写ローラ17の表面上に付着したトナーtの清掃(クリーニング)を行なう。転写ローラ17に正規のトナーtと同極性の−1700Vの転写バイアスを印加する。転写バイアスの印加時間は、転写ローラ17が一周回転する時間だけ印加する。
その次に転写ローラ17に逆極性の+800Vの転写バイアスを印加する。転写バイアスの印加時間は、転写ローラ17が一周回転する時間だけ印加する。このように転写ローラ17に印加する転写バイアスの電位差により転写ローラ17の表面に付着したトナーtは感光ドラム121の表面に飛翔し、転写ローラ17の表面を清掃することが出来る。
次にステップS96において、今回の印刷ジョブで要した転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taを図2に示すメモリ203に記憶する。その後、ステップS97に進んで印刷ジョブを終了する。図2に示す時間タイマ207は、今回の印刷ジョブが終了した時刻を始点として、次回の印刷ジョブが開始されるまでの待機時間Tbを随時測定する。CPU201は、時間タイマ207により測定された待機時間Tbを図2に示すメモリ203に随時記憶する。
前記ステップS83において、記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWがLTR−Rサイズよりも大きい場合には、ステップS98に進む。前記ステップS98において、CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させない通常の画像形成動作を行なう。その後、前記ステップS95に進んで、CPU201は、後回転時に清掃手段により転写ローラ17の表面上に付着したトナーtの清掃(クリーニング)を行なう。
本実施形態では、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する前に感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザスキャナ11から出射されるレーザ光11aを照射する。そして、現像装置122に設けられた現像スリーブ122aから感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを飛翔させて付着する。
そして、トナーtが付着した感光ドラム121を回転させる。転写バイアス電源204によりトナーtと逆極性の転写バイアスを印加している転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に静電的にトナーtを付着させる。これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際の該記録材1の通過部と、非通過部との電気抵抗差ΔRによる転写ローラ17から感光ドラム121へ流れる転写電流Idcのリーク(流れ込み)を防止する。
このような静電転写プロセスを利用した画像形成装置10において、判定手段を兼ねるCPU201により現像装置122内のトナーtの帯電量Qを判定する。その判定結果に応じて、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T1〜T3を変更する。これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過するときの図5及び図7(a)に示す転写爆発等の画像不良を継続的に抑制することができる。
図15に示すように、比較例3では、A4Rサイズ(210mm×297mm)の記録材1が37枚以上連続して転写ニップ部Ntを通過した。そのとき、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させたトナー量の減少により図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生していた。比較例3は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを一回限り付着させたものである。
本実施形態では、記録材1が転写ニップ部Ntを通過中に新しいトナーtを転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給する。これにより図5及び図7(a)に示す転写爆発は発生しない。更に、比較例3では毎回の印刷ジョブ毎に感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させ、その後、印刷ジョブが終了した後に毎回、感光ドラム121の表面上の清掃(クリーニング)を行なう。このためトナー消費量も増加してしまう。
本実施形態では、記録材1が転写ニップ部Ntを通過中に適切なタイミングでトナーtを供給する。これによりトナー消費量を抑制できる。本実施形態では、少ないトナー消費量で、複数の記録材1が転写ニップ部Ntを連続通過する印刷ジョブにおいても継続的に図5及び図7(a)に示す転写爆発を抑制できる。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図16及び図17を用いて本発明に係る画像形成装置の第5実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。前記第4実施形態では、CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果から転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T1〜T3を変更する。これにより転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に担持するトナーtの量を一定に保つ構成とした。
本実施形態では、第二の設定手段を兼ねるCPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果から転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に現像装置122の現像スリーブ122aから供給するトナーtの供給量を設定する。これにより転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に担持するトナーtの量を一定に保つ構成とした。
前記第4実施形態において、CPU201は、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に3gのトナーtを付着させる。例えば、転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが60秒の印刷ジョブが始まる。
その後、現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図11の直線eで示す−5.0μC/g以上の場合は以下の通りである。転写ニップ部Ntを記録材1が通過し始めてから40秒後に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部のトナー付着量が1gまで減少して図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生する。
このため図12(a)に示すように、CPU201は、転写ニップ部Ntを記録材1が通過し始めてから40秒後に再び2g(=3g−1g)のトナーtを転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給する。これにより転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給するトナーtは、合計で5g(=3g+2g)のトナー量を消費してしまう。
また、現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図11の直線dで示す−7.0μC/g以下の場合は以下の通りである。転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが80秒の印刷ジョブでも転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に図5及び図7(a)に示す転写爆発を防ぐトナー量を維持できる。
このため転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taが60秒の印刷ジョブでは、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させた3gのトナーtは過剰な消費量となる。
そこで、本実施形態では、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナーtの過剰消費量を抑制する。CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果から転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給するトナー量を変更する。或いは、転写ニップ部Ntを記録材1が連続通過中の所定時間経過毎に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給するトナー量を変更する。
図16に示すように、先ず、小サイズの記録材1の印刷ジョブ開始時に、CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果に応じて以下の制御を行なう。転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナー量を変更する。或いは、転写ニップ部Ntを記録材1が通過中で所定時間が経過する度に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給するトナー量を変更する。
CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図16の直線cで示す−5.0μC/gよりも小さく、且つ−7.0μC/gよりも大きいと判定する。そのときは、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に3gのトナーtを付着させる。
その後、印刷ジョブが終了するまで転写ニップ部Ntを記録材1が通過中に該転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taとして60秒が経過する毎に以下の制御を行なう。再び転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを2g(=3g−1g)だけ供給する。これにより継続的に図5及び図7(a)に示す転写爆発の発生を防止することができ、余剰であったトナー消費量も削減できる。
同様に、CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図16の直線dで示す−7.0μC/g以下であると判定する。そのときは、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に2gのトナーtを付着させる。
また、CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図16の直線eで示す−5.0μC/g以上であると判定する。そのときは、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に4gのトナーtを付着させる。
そして、CPU201は、転写ニップ部Ntを記録材1が通過中に、該転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taとして60秒が経過する毎に以下の制御を行なう。再び転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に図16の直線dであればトナーtを1g(=2g−1g)だけ供給する。図16の直線eであればトナーtを3g(=4g−1g)だけ供給する。
即ち、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作時に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にJ(g)のトナーtを付着させる。その場合は、転写ニップ部Ntを記録材1が通過中に該転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taとして60秒が経過する毎に以下の制御を行なう。再び転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給するトナー量をM(g)とすると、以下の数式5に示す関係となる。
[数式5]
M(g)=J(g)−1(g)
<画像形成動作>
次に、図17を用いて本実施形態の画像形成装置10の画像形成動作について説明する。尚、図17に示すステップS101〜S106は、図14に示すステップS81〜S86と同様であるため重複する説明は省略する。前記ステップS105において、CPU201により判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図16の直線dで示す−7.0μC/g以下の場合は、ステップS107に進む。
前記ステップS107において、CPU201は、印刷ジョブが終了するまで転写ニップ部Ntを記録材1が通過中に該転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taとして60秒が経過する毎に以下の制御を行なう。再び転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給するトナー量M1を1gとして該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着しているトナー量を2gとする。
また、前記ステップS106において、CPU201により判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図16の直線cで示す−7.0μC/gよりも大きく、且つ−5.0μC/gよりも小さいときは、ステップS108に進む。前記ステップS108において、CPU201は、印刷ジョブが終了するまで転写ニップ部Ntを記録材1が通過中に該転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taとして60秒が経過する毎に以下の制御を行なう。再び転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給するトナー量M2を2gとして該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着しているトナー量を3gとする。
同様に、前記ステップS106において、CPU201により判定した現像装置122内のトナーtの帯電量Qが図16の直線eで示す−5.0μC/g以上のときは、ステップS109に進む。前記ステップS109において、CPU201は、印刷ジョブが終了するまで転写ニップ部Ntを記録材1が通過中に該転写ニップ部Ntを記録材1が通過する通過時間Taとして60秒が経過する毎に以下の制御を行なう。再び転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に供給するトナー量M3を3gとして該転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着しているトナー量を4gとする。
その後、ステップS110、S111に進む。尚、前記ステップS110、S111は、図14に示す前記ステップS90、S91と同様であるため重複する説明は省略する。前記ステップS111において、CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させた状態で画像形成動作を開始する。そして、ステップS112において、CPU201は、図2に示す時間タイマ207によって計測される前記ステップS111で画像形成動作を開始した時刻からの経過時間が60秒に達したか否かを判断する。
前記ステップS112において、CPU201は、図2に示す時間タイマ207によって計測された画像形成動作の開始時刻からの経過時間が60秒に達したと判断した場合は、ステップS113に進む。ステップS113において、転写ニップ部Ntを記録材1が連続して通過する印字動作と並行して感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に少なくとも転写ローラ17の一周長分以上のレーザ光11aを照射する。
そして、図3(a)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に前記数式5で示されたトナー量M(g)を供給し、図2に示す転写バイアス電源204によりトナーtの極性と逆極性の転写バイアスを転写ローラ17に印加する。これにより図3(b)に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に前記数式5で示されたトナー量M(g)のトナーtを静電的に付着させる。その後、ステップS114において、CPU201は、印刷ジョブが終了したか否かを判断し、印刷ジョブが終了するまでは、前記ステップS112〜S114を繰り返す。
前記ステップS112において、図2に示す時間タイマ207によって前記ステップS113でトナーtの補給が完了した時点からの経過時間を計測する。CPU201は、再度、60秒が経過したとき、再び、前記ステップS113に進んで転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に前記数式5で示されたトナー量M(g)のトナーtを補給する動作を行なう。
CPU201は、ステップS114において、印刷ジョブが終了するまで前記ステップS112〜S114を繰り返し、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に対して継続的にトナーtの補給を行なう。前記ステップS114において、CPU201は、印刷ジョブが終了したと判断すると、ステップS115に進む。ステップS115〜S117は、図14に示す前記ステップS95〜S97と同様であるため重複する説明は省略する。
本実施形態では、CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果に応じて、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給する量を変更する。これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過するときの図5及び図7(a)に示す転写爆発等の画像不良を継続的に抑制すると共にトナー消費量も低減することが可能になる。
図15に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを一回限り付着させた比較例3では、A4Rサイズ(210mm×297mm)の記録材1が37枚以上連続して転写ニップ部Ntを通過したとき以下の通りである。転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させたトナー量の減少により図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生していた。
本実施形態では、前記第4実施形態と同様に、A4Rサイズの記録材1が37枚以上連続して転写ニップ部Ntを通過した場合でも図5及び図7(a)に示す転写爆発は発生しない。更に、本実施形態では、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果からCPU201は、以下の制御を行なう。記録材1が転写ニップ部Ntを通過しない前回転動作時及び記録材1が転写ニップ部Ntを連続通過中の所定の経過時間毎に転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に補給するトナー量を変更する。これにより前記第4実施形態よりも少ないトナー消費量で図5及び図7(a)に示す転写爆発を抑制できる。
本実施形態では、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する前に、図3(a)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にレーザスキャナ11から出射されるレーザ光11aを照射する。そして、現像バイアス電源122bにより現像装置122の現像スリーブ122aに現像バイアス電圧Vdcを印加して該現像スリーブ122aの表面上に担持されたトナーtを感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に飛翔させる。
そして、記録材1の非通過部にトナーtが付着した感光ドラム121を回転させ、転写バイアス電源204によりトナーtと逆極性の転写バイアスを印加している転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に静電的にトナーtを付着させる。
これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際の該記録材1の通過部と、非通過部との電気抵抗差ΔRによる感光ドラム121への転写電流Idcの流れ込み(リーク)を防止する。そのような静電転写プロセスを利用した画像形成装置10において以下の通りである。
CPU201は、現像装置122内のトナーtの帯電量Qの判定結果に応じて、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを供給するタイミング時間T1〜T3、或いは、トナーtの補給量の少なくとも一つを変更する。これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過するときの図5及び図7(a)に示す転写爆発等の画像不良の抑制を継続的に実施することが可能になる。
図15に示すように、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを一回限り付着させた比較例3では、A4Rサイズ(210mm×297mm)の記録材1が37枚以上連続して転写ニップ部Ntを通過したとき以下の通りである。転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に付着させたトナー量の減少により図5及び図7(a)に示す転写爆発が発生していた。
第4、第5実施形態では、記録材1が転写ニップ部Ntを通過中に新しいトナーtを転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に適宜補給する。このため図5及び図7(a)に示す転写爆発は発生しない。更に、比較例3では、毎回の印刷ジョブで感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを付着させ、更に、感光ドラム121の表面上を毎回清掃(クリーニング)を行なっていた。このためトナー消費量も増加してしまう。
第4、第5実施形態では、記録材1が転写ニップ部Ntを通過中に適宜、トナーtを補給する。これによりトナー消費量を抑制できる。これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過する印刷ジョブでも少ないトナー消費量で継続的に図5及び図7(a)に示す転写爆発を抑制できる。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図18(a)〜図21(a)を用いて本発明に係る画像形成装置の第6実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
例えば、図1に示す現像装置122の現像スリーブ122aから感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部にトナーtを飛翔させる。そのときに感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41がトナーtで汚れる場合がある。その場合、記録材1が搬送ガイド41に付着したトナーtで汚れてしまう場合がある。
帯電量Qの低いトナーtは、電気的付着力が小さい。このため感光ドラム121の表面上に担持されたトナーtの帯電量Qが小さいと、感光ドラム121の表面上や転写ローラ17の表面上に担持された該トナーtが飛散する場合がある。また、画像形成装置10本体を設置した初期や長期間放置した後等でトナーtの帯電量Qが小さいときに図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41の汚れが顕著である。
図18(a)の横軸は、温度が23℃で湿度が50%の環境下に設置された画像形成装置10の感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されたトナーtの帯電量Qを示す。図18(a)の縦軸は、図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量を示す。図18(a)の横軸に示す感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されたトナーtの帯電量Qは、感光ドラム121の表面上のトナーtの1g当たりの電荷量を示す。
図18(a)に示すように、搬送ガイド41の表面上に付着したトナー量が20mgを超えると、記録材1の裏面が目視できる程度までトナーtにより汚れてしまう。本実施形態では、温度が23℃で、湿度が50%の環境下での感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されたトナーtの帯電量Qは6.5μC/gである。更に、図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量は26mgである。この場合、図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナーtが記録材1の裏面に転写されて付着し、トナーtによる汚れが発生していた。
本実施形態では、第三の設定手段を兼ねるCPU201により帯電ローラ123に印加する帯電バイアス電圧を変更する。或いは、感光ドラム121の表面を露光するレーザ光11aによる露光パターンを変更する。或いは、感光ドラム121の表面を露光するレーザ光11aの出力を制御して露光強度を変更する。或いは、現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcを変更する。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に通常の画像形成時よりも帯電量Qが高いトナーtを付着させる。これにより感光ドラム121の表面上のトナー像を記録材1に転写する前の図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41のトナーtによる汚れを防止する。
本実施形態のCPU201は、第三の設定手段を兼ねており、帯電バイアス電源123aを制御して帯電ローラ123に印加する帯電バイアス電圧を変更可能である。更に、レーザスキャナ11を制御して感光ドラム121の表面を露光するレーザ光11aによる露光パターンを変更可能である。更に、レーザスキャナ11を制御して感光ドラム121の表面を露光するレーザ光11aの出力を制御して露光強度を変更可能である。更に、現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcを変更可能である。CPU201は、これらの条件のうちの少なくとも何れか一つの条件を適宜変更して設定する。
本実施形態では、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に形成するトナー像としては、ドット(黒部)の面積が小さいドットパターンのトナー像を形成する。図18(b)は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に形成するトナー像のドット(黒部)の面積と、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されたトナーtの帯電量Qとの関係を表す。
図18(b)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に形成するトナー像のドット(黒部)の面積が小さくなるに従がって該感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されたトナーtの帯電量Qが高くなる。帯電量Qの高いトナーtは、電気的付着力が大きい。このため感光ドラム121の表面上に担持し易い。一方、帯電量Qの低いトナーtは、感光ドラム121の表面上から現像スリーブ122aに戻る。
本実施形態では、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されるトナーtの帯電量Qが8μC/g以上になるように維持する。本実施形態では、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に形成するトナー像の一ドットの面積は以下の通りである。画像形成装置10のの画像データの解像度が600dpi(dots per inch)の一画素に相当する0.002mmの面積を有する。このようなドットパターンのトナー像を感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部上に図19(a)に示すように一画素おきに形成する。
次に図19を用いてLTR−Rサイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する場合について説明する。画像形成装置10の画像データの解像度が600dpiであるとき、記録材1がLTR−Rサイズの場合の画像データは、主走査方向(転写ニップ部Ntの長手方向)に5100画素である。本実施形態の転写ローラ17の長手方向における全長は306mmであり、画素数に置き換えると7288画素である。このためLTR−Rサイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過したときの該転写ニップ部Ntの記録材1が通過しない非通過部の画素数は2188画素(=7288画素−5100画素)である。
本実施形態では、CPU201は、LTR−Rサイズの記録材1にトナー像を形成するためにレーザスキャナ11から画像信号に応じたレーザ光11aを感光ドラム121の表面上の記録材1の通過部に照射する。これと同時に該感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部の2188画素に一画素おきに該レーザスキャナ11からレーザ光11aを照射する信号を該レーザスキャナ11に入力する。これにより図19(a)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に一画素おきにドットパターン潜像を形成する。
CPU201から出力された該レーザスキャナ11からレーザ光11aを照射する信号に基づいて、該レーザスキャナ11は以下の通りレーザ光11aを照射する。図19(b)に示すように、−600Vの表面電位Vで一様に帯電された感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部に一画素おきにレーザ光11aを照射する。レーザ光11aが照射された感光ドラム121の表面電位Vは−150Vとなり静電潜像が形成される。一方、現像装置122の現像スリーブ122aに−400Vの現像バイアス電圧Vdcを印加する。
これにより−400Vに帯電したトナーtが現像スリーブ122aの表面上に担持される。−400Vに帯電したトナーtは、感光ドラム121の表面上に形成された静電潜像の表面電位V(−150V)との電位差Vsにより該感光ドラム121の表面上の静電潜像に対して飛翔する。これにより該感光ドラム121の表面上にトナー像を形成する。
図2に示す記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の転写ローラ17の長手方向に平行な方向の幅が所定の値(LTR−Rサイズ;215.9mm×279.4mm)以下のときは以下の通りである。感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部にも該記録材1が通過する通過部と同様に図19(a)に示すドットパターンのトナー像を形成する。
感光ドラム121の表面上の記録材1が通過する通過部に画像情報に応じたトナー像を形成する。それと同時に、該感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部にも図19(a)に示す一画素おきのドットパターンのトナー像を形成する。これらのトナー像を担持したまま該感光ドラム121が回転する。
該感光ドラム121の表面上のトナー像を転写ニップ部Ntまで移動させ、転写ローラ17にトナーtの極性と逆極性の転写電流Idc(本実施形態では、+10μA)を印加する。これにより該感光ドラム121の表面上の記録材1の通過部のトナー像は記録材1に静電転写される。更に、該感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部の一画素おきに0.002mmの面積を有するドットパターンのトナー像のトナーtは、転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部に同時に静電転写される。
転写ニップ部Ntを記録材1が通過するとき、転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部に付着させたトナーtが電気抵抗(5kΩ程度)の役割を果たす。これにより転写ニップ部Ntの長手方向における感光ドラム121の表面と、転写ローラ17の表面との間の電気抵抗差ΔRが低減される。
尚、転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部にトナーtが付着しないで感光ドラム121の表面と、転写ローラ17の表面とが直接接触している場合がある。その場合の転写ニップ部Ntの長手方向における感光ドラム121の表面と、転写ローラ17の表面との間の電気抵抗差ΔRは5kΩ程度である。
これにより転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部にトナーtが付着しないで感光ドラム121の表面と、転写ローラ17の表面とが直接接触している場合は以下の通りである。該記録材1が通過しない非通過部で転写ローラ17から感光ドラム121に転写電流Idcがリークしていた。
転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部にトナーtを付着させた場合は、リーク電流が+0.5μA程度低減した。これにより転写電流Idcの不足による図5及び図7(a)に示す転写爆発等の不良画像の発生を抑制することができた。
本実施形態では、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に一画素おきに0.002mmの面積を有するドットパターンのトナー像を担持することでトナーtの帯電量Qを上げることができる。これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過するときの通過部と非通過部との電気抵抗差ΔRによる転写ローラ17から感光ドラム121への転写電流Idcのリークを防止することができる。
記録材1が感光ドラム121と転写ローラ17との転写ニップ部Ntに到達する。その前に、本実施形態では、転写ローラ17の記録材1が通過しない非通過部に図19(a)に示すように、一画素おきに0.002mmの面積を有するドットパターンのトナー像を担持する。これにより通常の画像形成時よりも帯電量Qが高いトナーtを付着させた状態で画像形成動作を行なう。
<画像形成動作>
次に図20を用いて本実施形態の画像形成動作について説明する。ステップS121において、印刷ジョブが開始されると、ステップS122において、転写ニップ部Ntを記録材1が通過しない前回転動作を行なう。その後、ステップS123において、前回転動作時に図2に示す記録材幅検知センサ202により記録材1の幅サイズW(転写ニップ部Ntに沿った方向のサイズ)を検知する。CPU201は、記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWが画像形成装置10において印刷できる最大の記録材1の幅サイズW以下であるか否かを判断する。
前記ステップS123において、該記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWが所定サイズ(LTR−Rサイズ)以下の場合がある。その場合は、ステップS124に進んで、CPU201は、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際の図5及び図7(a)に示す転写爆発等の転写不良を低減する動作を実施する。
前記ステップS124において、CPU201は、感光ドラム121の表面上の記録材1が通過する通過部に画像情報に応じたトナー像を画像形成する。それと同時に、該感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部にも図19(a)に示すように、一画素おきに0.002mmの面積を有するドットパターンのトナー像を形成する。
前記ステップS123において、該記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWが所定サイズ(LTR−Rサイズ)よりも大きい場合がある。その場合は、ステップS125に進んで、CPU201は、通常の画像形成動作と同様に転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部にトナーtを付着させずに画像形成動作を実行する。
前記ステップS124、S125において画像形成動作が終了すると(ステップS126)、ステップS127に進んで、CPU201は、図示しない清掃手段により転写ローラ17の表面の清掃(クリーニング)を行なう。その後、ステップS128に進んで、印刷ジョブを終了する。
転写ローラ17に正規のトナーtと同極性の−1700Vの転写バイアスを印加する。転写バイアスの印加時間は、転写ローラ17が一周回転する時間だけ印加する。その次に転写ローラ17に逆極性の+800Vの転写バイアスを印加する。転写バイアスの印加時間は、転写ローラ17が一周回転する時間だけ印加する。このような転写バイアスの電位差により転写ローラ17の表面に付着したトナーtは感光ドラム121の表面に飛翔し、転写ローラ17の表面を清掃することが出来る。
本実施形態では、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に図19(a)に示すように、一画素おきに0.002mmの面積を有するドットパターンのトナー像を担持させる。これにより図18(b)に示すように、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に付着させるトナーtの帯電量Qを8.5μC/gに高くすることが出来た。
トナーtの帯電量Qが低い画像形成装置10を設置した初期からLTR−Rサイズの記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過する場合がある。図21(a)は本実施形態と、比較例4とで、その場合の図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量を示す。図21(a)の実線mは本実施形態を示し、図21(a)の破線nは比較例4を示す。
図21(a)に示す実験は、温度が23℃、湿度が50%の環境に画像形成装置10を設置した初期からLTR−Rサイズの記録材1に印字率が10%で連続印刷した実験データである。図21(a)の破線nで示す比較例4は転写ローラ17における記録材1の非通過領域にドットパターンのトナー像を担持させていないときのデータである。
図21(a)の破線nで示す比較例4では、3×10枚の記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過した場合、図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量が20mgを超えた。
一方、図21(a)の実線mで示す本実施形態では、トナーtの帯電量Qが低い画像形成装置10を設置した初期から20×10枚の記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過する。その場合でも図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量が20mgを超えることはなかった。
本実施形態では、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に図19(a)に示すように、一画素おきに0.002mmの面積を有するドットパターンのトナー像を担持させる。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部のトナーtの帯電量Qを高くすることができる。
これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際の図5及び図7(a)に示す転写爆発等の転写不良を防止しつつ画像形成装置10本体内でトナーtが飛散することによる内部部品や記録材1のトナーtによる汚れを防ぐことができる。
小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際に図5及び図7(a)に示す転写爆発等の転写不良を発生させる可能性がある。その場合、本実施形態では、その記録材1が転写ニップ部Ntを通過する通過部以外の感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部にもレーザスキャナ11によりレーザ光11aを照射する。
そして、現像装置122の現像スリーブ122aから感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部にトナーtを飛翔させて付着させる。トナーtが付着した感光ドラム121を回転させてトナーtの極性と逆極性の転写バイアスを印加している転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部に感光ドラム121の表面上のトナーtを静電的に付着させる。
転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部に付着させたトナーtは電気抵抗の役割を果たす。これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過するときの通過部と非通過部との電気抵抗差ΔRによる転写ローラ17から感光ドラム121への転写電流Idcのリークを防止することができる。
これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過するときでも転写に必要な電荷を確保することができ、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過するときの図5及び図7(a)に示す転写爆発等の画像不良を抑制することができる。また、本実施形態では、図5及び図7(a)に示す転写爆発等の画像不良を起こし易いときのみに記録材1が転写ニップ部Ntを通過しない非通過部へのトナーtの飛翔を実行する。このためトナーtの消費量が少なくなる。
画像形成装置10により画像形成が可能なサイズの記録材1よりも小さいサイズの記録材1に画像形成を行なう。本実施形態では、そのときに、図5及び図7(a)に示す転写爆発等の転写不良を効果的に防止し、トナーtの飛散による画像形成装置10本体内や記録材1のトナーtによる汚れを防止することができる。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図21(b)〜図24を用いて本発明に係る画像形成装置の第7実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。前記第6実施形態では、感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部に図19(a)に示すように、一画素おきに0.002mmの面積を有するドットパターンのトナー像を担持させる。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部のトナーtの帯電量Qを高くした。
本実施形態では、第三の設定手段を兼ねるCPU201は、通常のサイズの記録材1に対する画像形成時と、小サイズの記録材1に対する画像形成時とで以下の制御を行なう。図2に示す現像バイアス電源122bにより現像装置122の現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcを変える。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部のトナーtの帯電量Qを高くしたものである。
図21(b)の縦軸は、図2に示す現像バイアス電源122bにより現像装置122の現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcと、感光ドラム121の静電潜像が形成された表面電位Vとの電位差Vsを示す。図21(b)の横軸は、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されたトナーtの帯電量Qを示す。
図21(b)に示すように、現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcと、感光ドラム121の静電潜像が形成された表面電位Vとの電位差Vsが小さいほど以下の通りである。該感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されたトナーtの帯電量Qが高くなることが分かる。
帯電量Qが低いトナーtは、電気的付着力が小さい。このため現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcと、感光ドラム121の静電潜像が形成された表面電位Vとの電位差Vsが小さいと、現像スリーブ122aの表面から感光ドラム121の表面にトナーtが飛翔し難い。
本実施形態では、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部に担持されるトナーtの帯電量Qが8μC/g以上となるように設定する。そのため図2に示す現像バイアス電源122bにより現像装置122の現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcと、感光ドラム121の静電潜像が形成された表面電位Vとの電位差Vsを150Vに設定した。
次に図22を用いてLTR−Rサイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する場合について説明する。図22(b)に示すように、−600Vの表面電位Vで一様に帯電された感光ドラム121の表面にレーザスキャナ11によりレーザ光11aを照射する。レーザ光11aが照射された感光ドラム121の静電潜像が形成された表面電位Vは−150Vとなり、レーザ光11aの照射により感光ドラム121の表面上に静電潜像が形成される。
現像装置122の現像スリーブ122aに−300Vの現像バイアス電圧Vdcを印加する。これにより感光ドラム121の表面電位V(−150V)と、現像バイアス電圧Vdc(−300V)との間に電位差Vs(150V=|−300V−(−150V)|)が発生する。現像スリーブ122aの表面上で帯電したトナーtは、前記電位差Vsにより感光ドラム121の表面上に形成された静電潜像に対して飛翔する。これにより感光ドラム121の表面上にトナー像を形成する。
感光ドラム121の表面上にトナー像を形成した後、該感光ドラム121の表面にトナー像を担持したまま該感光ドラム121が回転する。これにより感光ドラム121の表面上に形成されたトナー像を転写ニップ部Ntまで移動させる。転写バイアス電源204により転写ローラ17にトナーtの極性と逆極性の転写電流Idc(本実施形態では、+10μA)を印加する。
これにより感光ドラム121の表面上の記録材1の通過部のトナー像は、記録材1へ静電転写される。一方、感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部のトナーtは転写ローラ17の表面上の記録材1の非通過部へ同時に静電転写される。
次に図23を用いて本実施形態の画像形成動作について説明する。図23に示すステップS131〜S133は、前記図20に示すステップS121〜S123と同様であるため重複する説明を省略する。前記ステップS133において、図2に示す記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWが所定サイズ(LTR−Rサイズ)以下の場合がある。その場合は、ステップS134に進んで、CPU201は、小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際の図5及び図7(a)に示す転写爆発等の転写不良を低減する動作を実施する。
前記ステップS134において、CPU201は、感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部で転写ローラ17の一周分の領域にレーザスキャナ11によりレーザ光11aを照射する。このとき、レーザ光11aが照射された感光ドラム121の表面電位Vは、図22(b)に示すように、−150Vになる。
次にステップS135に進んで、CPU201は、現像バイアス電源122bにより現像装置122の現像スリーブ122aに−300Vの現像バイアス電圧Vdcを印加する。これにより現像スリーブ122aの表面上に担持されたトナーtが感光ドラム121の表面上に飛翔する。
次にステップS136に進んで、CPU201は、現像バイアス電源122bにより現像装置122の現像スリーブ122aに+10μAの転写電流Idcを印加する。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部のトナーtが転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部に静電転写される。
次にステップS137に進んで、CPU201は、転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部にトナーtを担持した状態で画像形成装置10による画像形成動作を実行する。その後、図23のステップS138〜S140は、前記図20のステップS126〜S128と同様であるため重複する説明は省略する。
また、前記ステップS133において、図2に示す記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の幅サイズWが所定サイズ(LTR−Rサイズ)よりも大きい場合がある。その場合は、前記ステップS137に進んで、CPU201は、通常の画像形成動作と同様に転写ローラ17の表面上の記録材1が通過しない非通過部にトナーtを付着させずに画像形成動作を実行する。
前記第6実施形態では、図19(b)に示すように、現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcを−400Vに設定した。本実施形態では、前記図23のステップS135及び図22(b)に示すように、現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcを−300Vに設定した。
これにより本実施形態では、図21(b)に示すように、現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdc(−300V)を考慮する。そして、該現像バイアス電圧Vdcと、感光ドラム121の表面電位V(−150V)との電位差Vs(150V=|−300V−(−150V)|)を小さく設定した。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1の非通過部上に担持されるトナーtの帯電量Qを大きく(9μC/g)設定することが出来る。
図24は、本実施形態と、前記比較例4とで、図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量を比較した結果を示す。図24の実線oは本実施形態を示し、図24の破線nは比較例4を示す。図24は、トナーtの帯電量Qが低い画像形成装置10を設置した初期からLTR−Rサイズの記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過した場合である。図24の横軸は、転写ニップ部Ntを連続して通過するLTR−Rサイズの記録材1の枚数を示す。図24の縦軸は、図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量である。
図24に示す実験は、温度が23℃、湿度が50%の環境に画像形成装置10を設置した初期からLTR−Rサイズの記録材1に印字率が10%で連続印刷した実験データである。図24の破線nで示す比較例4は転写ローラ17における記録材1の非通過領域にドットパターンのトナー像を担持させていないときのデータである。
図24の破線nで示す比較例4では、3×10枚の記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過した場合、図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量が20mgを超えた。
一方、図24の実線oで示す本実施形態では、トナーtの帯電量Qが低い画像形成装置10を設置した初期から20×10枚の記録材1が転写ニップ部Ntを連続して通過する。その場合でも図1に示す感光ドラム121及び転写ローラ17の近傍の搬送ガイド41に付着したトナー量が20mgを超えることはなかった。
本実施形態では、現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcを前記第6実施形態の−400Vから−300Vに変更する。これにより図21(b)に示すように、現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdc(−300V)を考慮する。そして、該現像バイアス電圧Vdcと、感光ドラム121の表面電位V(−150V)との電位差Vs(150V=|−300V−(−150V)|)を小さくすることが出来る。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部に担持するトナーtの帯電量Qを大きくすることが出来る。
これにより小サイズの記録材1が転写ニップ部Ntを通過する際の図5及び図7(a)に示す転写爆発等の画像不良を防止しつつ画像形成装置10本体内でのトナーtの飛散による記録材1のトナーtによる汚れを防ぐことができる。
本実施形態では、第三の設定手段を兼ねるCPU201により現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcのみを変更した。他に、レーザスキャナ11のレーザ光11aの強度を通常の画像形成時のレーザ光11aの強度に対して変更する。或いは、帯電バイアス電源123aにより帯電ローラ123に印加する帯電バイアス電圧を通常の画像形成時の帯電バイアス電圧に対して変更することができる。
これにより現像スリーブ122aに印加する現像バイアス電圧Vdcと、感光ドラム121の静電潜像が形成された表面電位Vとの電位差Vsを小さくすることが出来る。これにより感光ドラム121の表面上の記録材1が通過しない非通過部に担持するトナーtの帯電量Qを大きくすることが出来る。
転写ローラ17の表面上の清掃動作は、記録材幅検知センサ202により検知した記録材1の該転写ローラ17の長手方向に平行な方向の幅サイズWが変更されるまで行なわないように設定することも出来る。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
上述した各実施形態においては、転写ニップ部Ntを像担持体としての感光ドラム121と転写手段としての転写ローラ17で形成している。これに限定せず、転写ニップ部Ntを感光ドラム121の代わりに像担持体としての転写ベルト等の中間転写体と転写手段としての2次転写ローラ等により転写ニップ部Ntを形成しても良い。
また、上述した各実施形態においては、制御手段としてのCPU201は、転写手段の記録材1の非通過部に現像剤を付着しているが、これに限定せず、転写ニップ部Ntを形成する像担持体の記録材1の非通過部に現像剤を付着しても良い。
更に、上述した各実施形態においては、転写ローラ17に印加した転写電流Idcと、該転写電流Idcに基づいて転写電圧検知回路205により検知された電圧とから該転写ローラ17と感光ドラム121間の電気抵抗値Rを判定している。他に、感光ドラム121を介さない回路で転写ローラ17の抵抗値を求めてその抵抗値を電気抵抗値Rとして実施しても良い。
t …トナー
1 …記録材
17 …転写ローラ(転写手段)
121 …感光ドラム(像担持体)
122 …現像装置(現像手段)
201 …CPU(制御手段、検知手段、判定手段、通過時間検知手段、枚数検知手段、補正手段、設定手段)

Claims (15)

  1. 現像剤を供給する現像手段により現像されたトナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体とにより形成されるニップ部で、搬送される記録材を挟持して、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、
    前記像担持体と前記転写手段間の抵抗値の変化に応じて、前記転写手段または前記像担持体の少なくとも一方の記録材の非通過部に現像剤を付着させる制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体と前記転写手段の少なくとも一方に所定電圧または所定電流が印加されることにより流れる電流値または電圧値を検知する検知手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記検知手段が検知する電圧値または電流値から求められる抵抗値から前記抵抗値の変化を判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記抵抗値が第一の閾値よりも大きいときは、前記非通過部にトナーを付着させず、
    前記抵抗値が第一の閾値以下で、且つ前記第一の閾値よりも小さい第二の閾値よりも大きいときは、前記非通過部に第一のトナー量を付着させ、
    前記抵抗値が前記第二の閾値以下のときは、前記非通過部に前記第一のトナー量よりも多い第二のトナー量を付着させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ニップ部を通過する記録材の通過時間を検知する通過時間検知手段を備え、
    前記制御手段は、直前の印刷ジョブで前記非通過部にトナーを付着させたとき、前記通過時間検知手段により検知した記録材の前記ニップ部の通過時間と前記抵抗値に基づいて前記非通過部に付着するトナー量を設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 環境情報を検知する環境検知手段と、
    前記ニップ部を通過する記録材の枚数を検知する枚数検知手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記環境検知手段により検知した環境情報と、前記枚数検知手段により検知した枚数情報とに基づいて前記抵抗値を判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体と、前記転写手段との転写ニップ部を通過する記録材の枚数を検知する枚数検知手段と、
    直前の印刷ジョブが終了した時点からの放置時間を検知する放置時間検知手段と、
    前記枚数検知手段により検知した枚数情報と、前記放置時間検知手段により検知した放置時間情報とに基づいて前記抵抗値を補正する補正手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記補正手段により補正された前記抵抗値に対応して前記非通過部にトナーを付着することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記ニップ部を記録材が通過しない画像形成前に、前記非通過部にトナーを付着させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記ニップ部を記録材が通過後に後続する記録材が前記ニップ部に到達する前に、前記非通過部にトナーを付着させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記転写手段に付着したトナーを清掃する清掃手段を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 現像剤を供給する現像手段により形成されるトナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体とにより形成されるニップ部で記録材を挟持して、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、
    前記現像手段内のトナーの帯電量を判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に応じて、前記転写手段または前記像担持体の少なくとも一方の記録材の非通過部にトナーを付着させる制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記非通過部に前記現像手段からトナーを供給するタイミングまたはトナーの供給量のうちの少なくとも一方を設定することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 環境情報を検知する環境検知手段と、
    直前の印刷ジョブの開始時刻から終了時刻までの動作時間を記憶する動作時間記憶手段と、
    直前の印刷ジョブの終了時刻から次の印刷ジョブの開始時刻までの待機時間を記憶する待機時間記憶手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    前記動作時間記憶手段に記憶した直前の印刷ジョブの動作時間と、前記待機時間記憶手段に記憶した待機時間とのうちの少なくとも一つから、前記環境検知手段により検知した温湿度結果に基づいて前記判定手段は前記現像手段内のトナーの帯電量を補正することを特徴とする請求項10または請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 現像剤を供給する現像手段により現像されたトナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により一様に帯電された前記像担持体を露光して静電潜像を形成する像露光手段と、
    前記像担持体に形成された静電潜像に現像剤を供給してトナー像を形成する現像手段と、
    前記像担持体とにより形成されるニップ部で、搬送される記録材を挟持して、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、
    前記帯電手段に印加する帯電バイアス電圧、前記像露光手段により前記像担持体を露光する露光パターン、前記像露光手段により前記像担持体を露光する露光強度、前記現像手段に印加する現像バイアス電圧のうちの少なくとも何れか一つの条件を設定する設定手段と、
    を有し、
    前記設定手段により前記帯電手段に印加する帯電バイアス電圧、前記像露光手段により前記像担持体を露光する露光パターン、前記像露光手段により前記像担持体を露光する露光強度、前記現像手段に印加する現像バイアス電圧のうちの少なくとも何れか一つの条件を変更して、前記転写手段または前記転写手段の少なくとも一方の記録材の非通過部に通常の画像形成時よりも帯電量が高いトナーを付着させる制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 記録材が前記ニップ部に到達する前に、前記非通過部に通常の画像形成時よりも帯電量が高いトナーを付着させることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. サイズ検知手段により検知した記録材の搬送方向と交差する方向の幅が変更されるまで、前記転写手段の清掃動作を行なわないことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
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