JP2010117491A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タッチダウン現像方式を採用する画像形成装置において、先端画像濃度ムラおよび現像ゴーストの発生を防止する。
【解決手段】画像形成装置の制御部100は、中間転写 体上に形成されたソリッド画像の濃度に基づいて、現像ローラ72を1回転させることで形成されるソリッド画像の濃度が所定の第1の値以上となるように現像ローラ72の回転速度を設定し、つづいて、現像ローラ72を1回転させることで形成される前記ソリッド画像の濃度と、現像ローラ72を2回転させることで形成される前記ソリッド画像の濃度と、の濃度差が所定の第2の値以下となるように、電圧印加部80によって現像ローラ72および磁気ローラ73に印加される電圧の電位差を設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置、特に、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤を使用し、現像ローラ上にトナーのみを保持させて静電潜像を現像する画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いる画像形成装置の現像方式として、一成分現像方式および二成分現像方式が知られている。
現像剤がトナーのみからなる一成分現像方式では、キャリアおよびトナーから形成される磁気ブラシは形成されない。そのため、前記磁気ブラシによって静電潜像担持体(感光体)の静電潜像が乱されることがなく、二成分現像方式と比較して高画質化に適している。しかし、一成分現像方式は、二成分現像方式と比較すると長期にわたってトナーの帯電量を安定して維持することが難しい。しかもカラートナーの場合、トナーに透過性が求められるため、トナーを非磁性トナーとする必要があり、トナーの帯電量を安定して維持することはさらに難しい。そのため、フルカラー画像形成装置においては、トナーを帯電および搬送させる媒体としてキャリアを用いる二成分現像方式を採用する場合が多い。
一方、現像剤がトナーとキャリアとからなる二成分現像方式は、安定した帯電量が長期にわたって得られるため、長寿命化に適している。しかし、前記の磁気ブラシによる影響のため、二成分現像方式は、一成分現像方式と比較すると画質の点では不利である。
近年、一成分現像方式と二成分現像方式との両方の利点を備えるタッチダウン現像方式が注目されている。タッチダウン現像方式は、トナー帯電領域に二成分現像方式を採用して長寿命化を図り、現像領域に一成分現像方式を採用して高画質化を図る。
すなわち、タッチダウン現像方式では、トナーおよびキャリアを含有する二成分現像剤を現像剤担持体である磁気ローラの表面に担持させて磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシから、トナーのみをトナー担持体である現像ローラの表面に移送させてトナー層を形成し、該トナー層からトナーを静電潜像が形成された感光体の表面に飛翔させて静電潜像をトナー像として現像する。特に、高画質化および長寿命化が重視されるフルカラー画像形成装置にタッチダウン現像方式を採用することで、一成分現像方式と二成分現像方式の両方の利点を備えるというタッチダウン現像方式の利点が効果を奏する。
しかし、タッチダウン現像方式には、画像先端部と比較して、現像ローラ2周目において現像性が低下する先端画像濃度ムラの問題がある(図4参照)。先端画像濃度ムラは、現像ローラへトナーを飽和領域まで供給するためには、現像ローラを2周以上回転させる必要がある場合に、現像ローラ1周分しかトナーが供給されていない状態で感光体へ現像されるときに、十分な画像濃度を得られなくなるために発生する。例えば印刷用紙の先端から後端までソリッド画像が印刷された場合に、続けてソリッド画像が印刷されたときは、現像ローラ上のトナーが使い尽くされた状態で、次の現像のために磁気ローラから現像ローラにトナーが供給されることになる。そのため、現像ローラ上に1周分しかトナーが供給されない状態で現像されることになるので、先端部は現像ローラ上にトナーが十分に供給されているため必要な画像濃度が得られるものの、残りの大部分の画像濃度は1周目の画像濃度よりも低くなる。
同様な理由により、タッチダウン現像方式においては、ソリッド画像が印刷された部分の現像ローラ2周目のトナー量と、ソリッド画像が印刷されていない部分の現像ローラ2周目のトナー量に差異を生じるため、現像ローラから感光体へトナーが飛翔した後の残像が2周目にも現れる、いわゆる現像ゴースト(履歴現象)が発生しやすいという問題もある(図5参照)。
このようなタッチダウン現像方式における課題への対策として、例えば、低磁化のキャリアを用いることによって磁気ブラシの密度を高め、現像ローラ上のトナーを剥ぎ取る効果を大きくする画像形成装置が特許文献1に開示されている。特許文献1の画像形成装置によれば、現像ローラ上のトナーが剥ぎ取られた後に新たにトナーが現像ローラに供給されるので、現像ローラ上のトナー濃度が不均一になるために生じる上記課題が解決できる。
また、現像ローラの交流成分に対してその逆位相の交流電圧を磁気ローラに印加することによって、現像ローラ上のトナーの入れ替えを促進する画像形成装置の現像装置が特許文献2に開示されている。特許文献2の現像装置によれば、現像ローラ上のトナーが入れ替えられるので、現像ローラ上のトナー濃度が不均一になるために生じる上記課題が解決できる。
特開2003−295613号公報 特開2005−242281号公報
しかし、特許文献1の方法では、キャリアの劣化によって磁気ブラシの密度や均一性が損なわれると、剥ぎ取り性能も低下するため、長期間を通じて現像ゴーストを解消するのが困難である。さらに、特許文献2の方法でも、現像剤の劣化による現像ゴーストや現像リークの発生レベルの変化に対応するためには複雑な制御が必要となるので、現像ゴーストを完全に解消することは容易ではない。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、タッチダウン現像方式を採用する画像形成装置において、先端画像濃度ムラおよび現像ゴーストの発生を、長期間にわたって防止することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤で磁気ブラシを形成して現像を行う画像形成装置であって、静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に対向して配置され現像剤のトナーを表面に担持して搬送する現像ローラ、前記2成分現像剤を担持して前記現像ローラにトナーを供給する磁気ローラ、および前記現像ローラおよび前記磁気ローラにバイアス電圧を印加する電圧印加部を備える現像装置と、前記バイアス電圧および前記現像ローラの回転速度を制御する制御部と、前記像担持体から前記トナー像が転写され、転写されたトナー像を記録媒体に転写する中間転写体と、ソリッド画像である複数のトナーパッチを前記像担持体上又は前記中間転写 体上に形成するトナーパッチ形成部と、前記トナーパッチの画像濃度を検出する濃度検出部と、を備え、前記現像装置は、前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と前記現像ローラとを接触又は近接させて、前記2成分現像剤中のトナーを前記現像ローラの表面に担持させ、前記電圧印加部が前記現像ローラに前記現像バイアス電圧を印加することにより、前記現像ローラによって搬送されたトナーを前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させ、前記制御部は、前記濃度検出部が検出したトナーパッチの画像濃度に基づいて、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度が所定の第1の値以上となるように、前記現像ローラの回転速度を設定し、前記回転速度を設定した後、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、前記現像ローラを2回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、の画像濃度差が所定の第2の値以下となるように、前記現像ローラに印加される電圧と前記トナー供給ローラに印加される電圧との電位差を設定する。
この構成によれば、前記制御部は、前記濃度検出部が検出したトナーパッチの画像濃度に基づいて、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度が所定の第1の値以上となるように、前記現像ローラの回転速度を設定する。そのため、現像ローラ1回転のみで、ソリッド画像を形成するために必要なトナーが感光体に供給されるという効果を奏する。
さらにこの構成によれば、前記制御部は、前記回転速度を設定した後、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの濃度と、前記現像ローラを2回転させることで形成される前記トナーパッチの濃度と、の濃度差が所定の第2の値以下となるように、前記現像ローラに印加される電圧値と前記トナー供給ローラに印加される電圧値との電位差を設定する。そのため、ソリッド画像が連続して印刷される場合にも、先に印刷されたソリッド画像濃度と後に印刷されたソリッド画像濃度との間にユーザが視認できる濃度差はなくなるという効果を奏する。
本発明によれば、前記の2つの効果によって、従来のタッチダウン現像方式の問題点であった先端画像濃度ムラおよび現像ゴーストの発生が解消され、長期にわたって均一な画像が得られる。
上記構成において、前記トナーパッチ形成部による前記トナーパッチの形成と、前記濃度検出部による前記トナーパッチの画像濃度検出と、前記制御部による前記現像ローラの回転速度および前記電位差との設定とが、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度が前記第1の値以上となるまで、かつ、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、前記現像ローラを2回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、の濃度差が前記第2の値以下となるまで繰り返されることが好ましい。
この構成によれば、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度を所定の第1の値以上とするための前記回転数の設定、および、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、前記現像ローラを2回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、の画像濃度差を前記第2の値以下とするための前記電位差の設定が、より確実になされる。
したがって、従来のタッチダウン現像方式の問題点であった先端画像濃度ムラおよび現像ゴーストの発生が、より確実に解消される。
さらに、前記第1の値はマクベス濃度で1.2とすることが好ましい。マクベス濃度1.2以上の画像であれば、ユーザにソリッド画像であると認識させることができる。したがって、前記第1の値をマクベス濃度で1.2とすることで、ユーザがソリッド画像を印刷する場合に、ユーザの意図する十分な濃度のソリッド画像を得ることができる。
さらに、前記第2の値はマクベス濃度で0.1とすることが好ましい。2つのソリッド画像を比較する場合、両者の濃度差がマクベス濃度で0.1以下であれば、ユーザは両者の濃度差を判別できない。したがって、前記第2の値をマクベス濃度で0.1とすることで、均一な濃度のソリッド画像を得ることができる。
本発明の画像形成装置によれば、従来のタッチダウン現像方式の問題点であった先端画像濃度ムラおよび現像ゴーストの発生が解消され、長期にわたって均一な画像が得られる。したがって、現像装置の長寿命化が可能となり、メンテナンスに要する金銭的コストおよび時間コストが削減される。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態につき詳細に説明する。
<画像形成装置の全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の全体構成の概略を示す断面図である。画像形成装置1は、例えばカラープリンタであり、図1に示すように、箱型の機器本体1aを有している。この機器本体1a内には、用紙Pを給紙する給紙部2と、給紙部2から給紙された用紙Pを搬送しながら用紙Pに画像データ等に基づくトナー像を転写する画像形成部3と、画像形成部3で用紙P上に転写された未定着トナー像を用紙Pに定着する定着処理を施す定着部4とが設けられている。さらに、機器本体1aの上面には、定着部4で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部5が設けられている。
給紙部2は、給紙カセット21、ピックアップローラ22、給紙ローラ23、24、25、及びレジストローラ26を備えている。給紙カセット21は、機器本体1aから挿脱可能に設けられ、各サイズの用紙Pを貯留する。ピックアップローラ22は、給紙カセット21の図1に示す左上方位置に設けられ、給紙カセット21に貯留されている用紙Pを1枚ずつ取り出す。給紙ローラ23、24、25は、ピックアップローラ22によって取り出された用紙Pを用紙搬送路に送り出す。レジストローラ26は、給紙ローラ23、24、25によって用紙搬送路に送り出された用紙Pを一時待機させた後、所定のタイミングで画像形成部3に供給する。
また、給紙部2は、機器本体1aの図1に示す左側面に取り付けられる不図示の手差しトレイとピックアップローラ27とをさらに備えている。このピックアップローラ27は、手差しトレイに載置された用紙Pを取り出す。ピックアップローラ27によって取り出された用紙Pは、給紙ローラ23、25によって用紙搬送路に送り出され、レジストローラ26によって、所定のタイミングで画像形成部3に供給される。
画像形成部3は、画像形成ユニット7と、画像形成ユニット7によってその表面(接触面)にコンピュータ等から電送された画像データに基づくトナー像が一次転写される中間転写ベルト31(中間転写体)と、中間転写ベルト31上のトナー像を給紙カセット21から送り込まれた用紙Pに二次転写させるための二次転写ローラ32とを備えている。
画像形成ユニット7は、上流側(図1では右側)から下流側に向けて順次配設されたブラック用ユニット7Kと、イエロー用ユニット7Yと、シアン用ユニット7Cと、マゼンタ用ユニット7Mとを備えている。各ユニット7K、7Y、7C及び7Mは、それぞれの中央位置に像担持体としての感光体ドラム37が矢符(時計回り)方向に回転可能に配置されている。各感光体ドラム37の周囲には、帯電器39、露光装置38、現像装置71、不図示のクリーニング装置及び除電器等が、回転方向上流側から順に各々配置されている。
帯電器39は、矢符方向に回転されている感光体ドラム37の周面を均一に帯電させる。帯電器39としては、例えば、非接触型放電方式のコロトロン型およびスコロトロン型の帯電器、接触方式の帯電ローラおよび帯電ブラシ等が挙げられる。露光装置38は、いわゆるレーザ走査ユニットであり、帯電器39によって均一に帯電された感光体ドラム37の周面に、画像読取装置等から入力された画像データに基づくレーザ光を照射し、感光体ドラム37上に画像データに基づく静電潜像を形成する。
感光体ドラム37は、アモルファスシリコン(a−Si)感光体であることが好ましい。a−Si感光体は、その膜厚を薄くすると飽和帯電電位が低下し絶縁破壊に至る耐電圧が低下するが、潜像部(露光部、画像形成部)の電位が20V以下と非常に低く、非潜像部(非露光部、非画像形成部)の電位が約350Vであるという特徴を有している。さらに、潜像形成した時の感光体の表面の電荷密度は向上し、現像性能は向上する傾向がある。この特性は誘電率が約10程度と高いa−Si感光体では25μm以下、さらに好ましくは20μm以下の場合に特に顕著である。なお、感光体ドラム37は、例えば、直径30mmの感光体ドラムを用いる。
感光体として、正帯電の有機感光体(organic photo conductor(OPC))を用いた場合は、残留電位を100V以下にするために、感光層の膜厚を25μm以上に設定し、電荷発生材料の添加量を増やすことが特に重要である。特に単層構造のOPCは感光層の中に電荷発生材を添加することから感光層の膜減りによっても感度の変化が少なく、有利である。この場合でも現像バイアス電圧の直流電圧の電圧値は、400V以下、さらに好ましくは300V以下に設定することがトナーに強い電界をかけることを防止する意味でも好ましい。
現像装置71は、静電潜像が形成された感光体ドラム37の周面にトナーを供給することで、画像データに基づくトナー像を形成させる。そして、このトナー像が中間転写ベルト31に一次転写される。クリーニング装置は、中間転写ベルト31へのトナー像の一次転写が終了した後、感光体ドラム37の周面に残留しているトナーを清掃する。除電器は、一次転写が終了した後、感光体ドラム37の周面を除電する。クリーニング装置及び除電器によって清浄化処理された感光体ドラム37の周面は、新たな帯電処理のために帯電器へ向かい、新たな一次転写が行われる。
中間転写ベルト31は、無端状のベルト状回転体であって、表面(接触面)側が各感光体ドラム37の周面にそれぞれ当接するように駆動ローラ33、従動ローラ34、バックアップローラ35、及び一次転写ローラ36等の複数のローラに架け渡されている。また、中間転写ベルト31は、各感光体ドラム37と対向配置された一次転写ローラ36によって感光体ドラム37に押圧された状態で、前記複数のローラによって無端回転するように構成されている。駆動ローラ33は、ステッピングモータ等の駆動源によって回転駆動し、中間転写ベルト31を無端回転させるための駆動力を与える。従動ローラ34、バックアップローラ35、及び一次転写ローラ36は、回転自在に設けられ、駆動ローラ33による中間転写ベルト31の無端回転に伴って従動回転する。これらのローラ34、35、36は、駆動ローラ33の主動回転に応じて中間転写ベルト31を介して従動回転するとともに、中間転写ベルト31を支持する。
一次転写ローラ36は、一次転写バイアス(トナーの帯電極性とは逆極性)を中間転写ベルト31に印加する。そうすることによって、各感光体ドラム37上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム37と一次転写ローラ36との間で、駆動ローラ33の駆動により矢符(反時計回り)方向に周回する中間転写ベルト31に重ね塗り状態で順次転写(一次転写)される。
二次転写ローラ32は、トナー像と逆極性の二次転写バイアスを用紙Pに印加する。そうすることによって、中間転写ベルト31上に一次転写されたトナー像は、二次転写ローラ32とバックアップローラ35との間で用紙Pに二次転写され、これによって、用紙Pにカラーの転写画像(未定着トナー像)が転写される。
画像形成ユニット7は、中間転写ベルト31上にCMYK各色毎にトナーパッチを形成することで、トナーパッチ形成部としても機能する。前記トナーパッチの画像濃度は、7K〜7M各画像形成ユニットの下流かつ中間転写ベルト31のトナーパッチ形成面に対向する位置(図1では、マゼンタ用ユニット7Mの左方かつ中間転写ベルト31の上方、すなわち駆動ローラ33の直上に位置する)に設けられる画像濃度検出部90によって検出される。
画像濃度検出部90は、前記トナーパッチの画像濃度を検出するセンサであり、CMYK各色毎に設けられる。前記センサとして、例えば反射型濃度センサが用いられる場合は、背景面であるトナーパッチが形成されていない中間転写ベルト31表面からの反射光とトナーパッチ表面からの反射光とを比較することでトナーパッチの画像濃度を検出する。画像濃度検出部90によって検出されたトナーパッチの画像濃度に基づいて、トナー濃度を決定する現像装置71における現像ローラの回転数および現像バイアス電圧値が設定される。この現像ローラの回転数および現像バイアス電圧値の設定については後に詳しく説明する。なお、トナーパッチの形成位置を中間転写ベルト31上としているのは、1次転写が終了し2次転写が開始される前にトナーパッチの画像濃度を検出して、上記の設定を行う必要があるためである。
定着部4は、画像形成部3で用紙Pに転写された転写画像に定着処理を施すものであり、通電発熱体により加熱される加熱ローラ41と、加熱ローラ41に対向配置され、周面が加熱ローラ41の周面に押圧当接される加圧ローラ42とを備えている。
画像形成部3で二次転写ローラ32により用紙Pに転写された転写画像は、用紙Pが加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過する際に、定着部4において加熱による定着処理を施されて用紙Pに定着される。定着処理の施された用紙Pは、排紙部5へ排紙される。なお、本実施形態の画像形成装置1では、定着部4と排紙部5との間に適所に搬送ローラ6が配設されている。
排紙部5は、画像形成装置1の機器本体1aの頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ51が形成されている。
<現像装置の構成および動作原理>
次に、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1が備える現像装置71の構成について説明する。図2は、現像装置71の構成の概略を示す断面図であり、図1に示した画像形成装置1が備える現像装置71の周辺部を拡大して示したものである。
現像装置71は、現像ローラ72、磁気ローラ73、パドルミキサ74、攪拌ミキサ75、穂切りブレード76、仕切板77、及び電圧印加部80を備える。
現像ローラ72は、表面にトナーを担持して搬送することにより、感光体ドラム37の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化(現像)する。磁気ローラ73は、内部に配置された磁石によって2成分現像剤を吸着して磁気ブラシを発生させ、現像ローラ72にトナーを供給する。なお、現像ローラ72は、例えば、直径20mmのローラを用い、磁気ローラ73は、例えば、直径25mmのローラを用いる。
パドルミキサ74及び攪拌ミキサ75は、らせん状羽根を有し、互いに逆方向に2成分現像剤を搬送しながら攪拌してトナーを帯電させる。さらに、パドルミキサ74は、帯電させたトナーとキャリアとを含む2成分現像剤を磁気ローラ73に供給する。穂切りブレード76は、磁気ローラ73上に形成された磁気ブラシの厚さを規制する。仕切板77は、パドルミキサ74と攪拌ミキサ75との間に設けられ、仕切板77の両端側より外側で、2成分現像剤が自由に通過できるようになっている。
キャリアは、例えば磁鉄鉱(Fe)の磁性粒子であり、トナーの回収と供給との2つの役割を有する。現像ローラ72に強固に静電的に付着したトナーを、磁気ローラ73表面に形成された磁気ブラシで引き剥がして回収し、現像に必要なトナーを現像ローラ72に供給するためには、キャリアの体積固有抵抗が10〜1013Ωcmであることが好ましい。また、キャリアの表面積を高めトナーとの接点を増やすために、平均粒径が50μm以下の小粒径キャリアであることが好ましい。このような条件を満たす2成分現像剤のキャリアとして、例えば、体積固有抵抗が1010Ωcm、飽和磁化が65emu/g、平均粒径が45μmのキャリアが用いられる。
電圧印加部80は、現像ローラ72および磁気ローラ73にバイアス電圧を印加する電源であり、磁気ローラ73へ直流(DC)バイアスを印加する電源80aと、現像ローラ72へ直流(DC)バイアスを印加する電源80bと、同じく現像ローラ72へ交流(AC)バイアスを印加する電源80cと、を備える。
現像装置71を構成する現像ローラ72等の各ローラおよび各ミキサの回転数の制御や、現像ローラ72及び磁気ローラ73に電圧印加部80が印加するバイアス電圧の制御は、制御部100が行う。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Ramdom Access Memory)等からなり、現像装置71を構成する現像ローラ72等の各ローラおよび各ミキサの回転数の制御や、現像ローラ72及び磁気ローラ73に電圧印加部80が印加するバイアス電圧の制御を含む画像形成装置の動作全般を制御する。
図3は、現像装置71における現像を説明するための図である。図3は、現像装置71の現像を説明するための概略図であって、感光体ドラム37、現像ローラ72、磁気ローラ73及び穂切りブレード76の位置関係は、図2とは異なる。パドルミキサ74及び攪拌ミキサ75で帯電されたトナー81とキャリア82とを含む2成分現像剤83は、磁気ローラ73に供給される。磁気ローラ73に供給された2成分現像剤83は、磁気ローラ73の内部の磁石によって磁気ブラシとなって搬送される。その後、磁気ブラシは、磁気ローラ73の表面のスリーブの回転によって移動し、穂切りブレード76と磁気ローラ73との間を通過する際に厚さが規制される。
電圧印加部80によって印加された電圧によって、現像ローラ72と磁気ローラ73との間には、電位差が発生している。そのため、厚さが規制された磁気ブラシは、現像ローラ72の近傍まで移動すると、この電位差によって帯電されたトナー81のみが現像ローラ72に移動する。現像ローラ72に移動されたトナー81は、均一なトナー層となる。感光体ドラム37と現像ローラ72との間にも、電圧印加部80によって電位差が発生している。この電位差によって、感光体ドラム37上に形成されている静電潜像にトナー81がさらに移動して現像が行われる(タッチダウン現像)。
<先端画像濃度ムラおよび現像ゴーストの発生メカニズム>
次に、先端画像濃度ムラの発生メカニズムについて説明する。図4は、先端画像ムラの一例を示す図である。図4(A)は、正常に印刷されたソリッド画像を示す図であり、図4(B)は、ソリッド画像が連続して印刷された場合に、後で印刷されたソリッド画像に先端画像ムラが生じた状態を示す図である。
現像ローラ72へトナーを飽和領域まで供給するためには、現像ローラ72を2周以上回転させる必要がある状況を想定する。そのような状況にもかかわらず、現像ローラ72の1周分しかトナーが供給されていない状態で感光体ドラム37の静電潜像が現像されてしまうと、十分な画像濃度を得られなくなる。このような場合に、先端画像濃度ムラが発生する。例えば印刷用紙の先端から後端までソリッド画像が印刷された場合に、続けてソリッド画像が印刷されたときは、現像ローラ上のトナーが使い尽くされた状態で、次の現像のために磁気ローラ73から現像ローラ72にトナーが供給されることになる。そのため、現像ローラ72上に1周分しかトナーが供給されない状態で現像されることになるので、後に印刷されたソリッド画像の先端部は現像ローラ72上にトナーが十分に供給されているため必要な画像濃度が得られるものの、残りの大部分の画像濃度は1周目の画像濃度よりも低くなる。
図5は、現像ゴースト(履歴現象)の一例を示す図である。図5(A)は、正常に印刷された画像を示す図であり、図5(B)は、ソリッド画像が印刷された直後に印刷された画像において、該ソリッド画像が印刷された位置に対応する部分に現像ゴーストが生じた状態を示す図である。
ソリッド画像が印刷された直後に印刷がなされる場合は、先端画像濃度ムラの発生と同様な理由により、ソリッド画像が印刷された部分の現像ローラ2周目のトナー量が、ソリッド画像が印刷されていない部分の現像ローラ2周目のトナー量よりも少なくなる。そのため、現像ローラ72から感光体ドラム37へトナーが飛翔した後の残像が2周目にも現れる、いわゆる現像ゴーストが発生しやすくなる。
先端画像濃度ムラおよび現像ゴースト(以下、両者を併せて画像濃度ムラという)の発生要因として、次の2つの要因が挙げられる。すなわち、第1の要因は現像ローラ72から磁気ローラ73へのトナー回収能力の不足であり、第2の要因は磁気ローラ73から現像ローラ72へのトナー供給能力の不足である。
まず、第1の要因について以下に説明する。現像ローラ72上のトナーが磁気ブラシによって完全に剥ぎ取られて、常に新しいトナーが現像ローラ72に供給されることになれば、現像ローラ72の回転数にかかわらず現像ローラ72上のトナー量は一定になるため画像濃度ムラは発生しない。しかし、タッチダウン現像方式の場合、磁気ローラ73と現像ローラ72の間に存在する磁気ブラシを介して、前記したトナー回収とトナー供給をほぼ同時に行っている。したがって、現像ローラ72上のトナーの回収機構を別に設ける等の工夫がない限り、現像ローラ72上のトナーを完全に回収することは、極めて困難である。
次に、第2の要因について以下に説明する。現像ローラ72上のトナー量が、現像ローラ72が1周するのみで飽和トナー量に達するのであれば、現像ローラ72が2周以上回転しても、現像ローラ72上のトナー量は飽和トナー量のままである。すなわち、現像ローラ72上のトナー量は一定となり、画像濃度ムラは発生しないことになる。
飽和トナー量は、磁気ローラ73および現像ローラ72に印可される直流電圧の電位差ΔVで決定される。ΔVを小さくすることで飽和トナー量は減少する。したがって、ΔVを小さくすれば、現像ローラ72が1周するのみで飽和トナー量に達するので、画像濃度ムラは解消される。しかし、飽和トナー量がソリッド画像の画像濃度を満足させるのに十分なトナー量であるとは限らない。例えば、低温低湿環境などでトナーの帯電量が高くなった場合には、感光体ドラム37へのトナーの飛翔量が減少して、ソリッド画像の画像濃度が十分に得られないことも起こり得る。
画像濃度ムラを防止するためには、飽和トナー量がソリッド画像の画像濃度を満足させるのに十分なトナー量であり、かつ必要なトナー量が現像ローラ1周のみで感光体ドラム37上に供給されることが必須である。感光体ドラム37上に供給されるトナー量は、現像ローラ72の回転速度と相関すると考えられることから、検討例1および2で、現像ローラ72の回転速度と感光体ドラム37上および現像ローラ72上のトナー量との関係について検討した。
<検討例1>
図6は、現像ローラ72の回転速度と感光体ドラム37上および現像ローラ72上のトナー量との関係について検討した検討例1の結果を示す図である。検討例1の結果から、現像ローラ72上のトナー量は現像ローラ72の回転速度を遅くすることによって増加するが、感光体ドラム37上のトナー量、すなわち現像されるトナー量は減少することが分かる。感光体ドラム37に対する現像ローラ72の回転速度比が下がるため、このような結果となったと考えられる。ゆえに、画像濃度ムラが発生する状況にあるときは、現像されるトナー量が不足しているから、現像ローラ72の回転速度を増加させて、現像されるトナー量を増加させればよいことになる。
ただし、現像ローラ72の回転速度が増加すると、現像ローラ72上のトナーが飛散しやすくなる。また現像装置71の構成上、現像ローラ72の回転と、磁気ローラ73や攪拌ミキサ75、パドルミキサ74の回転とは独立していない。そのため、現像ローラ72の回転速度が増加すると、これらのローラやミキサの回転速度も増加して現像剤が激しく攪拌されることになり、現像剤の劣化を促進する結果になる。したがって、現像ローラ72の回転速度は可能な限り低く設定するのが望ましい。すなわち、現像ローラ1周のみで感光体ドラム37上に現像されるトナー量が、ソリッド画像濃度を得るために必要なトナー量となる現像ローラ72の回転速度の最低値を決定すればよいことになる。
<検討例2>
ところで、現像ローラ72から磁気ローラ73へのトナー回収能力や、磁気ローラ73から現像ローラ72へのトナー供給能力は、現像ローラ72の回転速度の他にも、様々な要素によって左右される。例えば、現像ローラ72と磁気ローラ73の距離、磁気ローラ73の磁極のレイアウト、2成分現像剤が磁気ローラ73上に形成する磁気ブラシの穂の高さ、すなわち穂切りブレード76と磁気ローラ73のギャップ、キャリアの粒径および飽和磁化等である。また、二成分現像剤中のトナー濃度、温度変化等の環境変動、キャリアの劣化によるトナー帯電量の変化等によっても、現像ローラ72へ供給されるトナー量は変動しやすい。
上記の要素のうち、代表的な要素である温度変化について検討例2で検討した。図7は、現像ローラ72の回転速度と感光体ドラム37上および現像ローラ72上のトナー量との関係について、温度別に検討した検討例2の結果を示す図である。
検討例2の結果は、温度が高い場合は、感光体ドラム37上のトナー量が増加する、すなわち現像性が上がり、温度が低いと現像性が下がること示している。したがって、温度が高いときには現像ローラ72の回転速度は低速で十分であるが、逆に温度が低いときには、現像ローラ72の回転速度を増加させて、低下した現像量を補う必要があることが分かる。すなわち、印刷の都度に温度等の環境が変動するので、最適な現像ローラ72の回転速度も、印刷の都度に変動することになる。
<現像ローラの回転速度設定>
現像ローラ72の回転速度の設定について以下に説明する。図8は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1における現像ローラ72の回転速度の設定処理を示すフローチャートである。
制御部100は、まず現像ローラ72の回転速度をデフォルト値に設定する(ステップS1)。このデフォルト値は、例えば制御部100のROMに記憶されている。つづいて制御部100が、前記デフォルト値の回転速度で現像ローラ72を1周させることで、現像ローラ72上に残留しているトナーは磁気ブラシによって引きはがされる(ステップS2)。これにより、現像ローラ72の1周分のトナー量で形成されるソリッド画像の濃度が正確に検出されることになり、現像ローラ72の回転数が正確に設定されることになる。
制御部100は、表面のトナーが引きはがされた現像ローラ72表面へのトナー層形成を、現像ローラ72を1周だけ回転させることで行う(ステップS3)。制御部100は、この1周分のトナーでソリッド画像1(トナーパッチ)を現像装置71に中間転写ベルト31上へ形成させる(ステップS4)。
濃度検出部90は、中間転写ベルト31上へ形成されたソリッド画像1の濃度を検出する(ステップS5)。濃度検出部90が検出した画像濃度が1.2以上、すなわち画像濃度が十分に確保されている場合は(ステップS6でYES)、制御部100は、デフォルト値を現像ローラ72の回転速度に設定する(ステップS8)。なお、ソリッド画像の濃度の下限値を1.2としているのは、この濃度以上であれば、ユーザにソリッド画像として認識させることが可能だからである。
一方、濃度検出部90が検出したソリッド画像1の画像濃度が1.2未満、すなわち画像濃度が目標まで達しない場合は(ステップS6でNO)、ステップS7に進んで、制御部100は、現像ローラ72の回転速度を増速させる。ソリッド画像1の画像濃度が1.2以上となるまで、ステップS2からステップS7が繰り返される。
<ΔVの設定>
次に、現像ローラ72および磁気ローラ73に印可される直流電圧の電位差ΔVの設定について以下に説明する。図9は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1におけるΔVの設定処理を示すフローチャートである。
制御部100は、現像ローラ72の回転速度を設定した後、引き続きΔVを設定する。制御部100は、まずΔVをデフォルト値に設定する(ステップS101)。このデフォルト値は、前述の回転速度のデフォルト値と同様に、例えば制御部100のROMに記憶されている。
ステップS101に引き続き、制御部100が現像ローラ72を1周だけ回転させてソリッド画像1を形成させることは、前述の現像ローラ72の速度設定と同様である(ステップS2〜ステップS4)。この後、制御部100が現像ローラ72を2回転させてソリッド画像2を形成させ、両ソリッド画像の濃度を比較することが、前述の現像ローラ72の速度設定とは異なる。
ステップS4に続いて、制御部100が、現像ローラ72を1周させることで、ソリッド画像1の形成後に現像ローラ72上に残留しているトナーは磁気ブラシによって引きはがされる(ステップS105)。
次に制御部100は、表面のトナーが引きはがされた現像ローラ72表面へのトナー層形成を、現像ローラ72を2回転させることで行う(ステップS106)。制御部100は、この2周分のトナーでソリッド画像2を現像装置71に中間転写ベルト31上へ形成させる(ステップS107)。
濃度検出部90は、中間転写ベルト31上へ形成されたソリッド画像1およびソリッド画像2の濃度を検出する(ステップS108)。濃度検出部90が検出した両ソリッド画像の濃度差が0.1以下、すなわち両画像の濃度差が十分に小さい場合は(ステップS109でYES)、制御部100は、デフォルト値をΔVとして設定する(ステップS111)。なお、濃度差の上限値を0.1としているのは、この濃度差以下であれば、ユーザは濃度差として認識できない、すなわちユーザが画像濃度ムラとして認識できないからである。
一方、前記濃度差が0.1を超える場合、すなわち画像濃度ムラが発生している場合は(ステップS111でNO)、ステップS110に進んで、制御部100は、ΔVを減少させる。前記濃度差が0.1以下となるまで、ステップS2からステップS110が繰り返される。
上記の回転速度設定およびΔVの設定は、印刷毎に行われるが理想ではあるが、その場合は、印刷効率の低下やトナー消費量の増大を招く。実用上は、現像装置71が一定の駆動時間に達する毎に、例えば印刷500枚毎に実施すれば十分である。ただし、印刷環境が大幅に変化した場合や、長時間にわたって駆動がなく放置されていた場合等には、画質が変化する可能性が高いので、前記回転速度設定およびΔVの設定が行われることが好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて前記設定につき更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
<実施例および比較例>
画像評価機としてFS−C5016N(京セラミタ社製プリンタ)の改造機を用いた。図10に示すように、現像ローラへの印可バイアスは100V、感光体ドラムの回転速度は200mm/secに固定し、現像ローラの回転速度と磁気ローラへの印可バイアスとの組合せを変え、図4(A)に示すようなソリッド画像が印刷用紙の先頭から後端まで続くサンプル画像(先端画像濃度ムラ評価パターン)を印刷することで、先端画像濃度ムラを評価した。なお、現像ローラの回転数は、200mm/sec〜300mm/secへと50mm/sec刻みで変化させ、磁気ローラへの印可バイアスは、250V〜350Vへと50V刻みで変化させている(図10参照)。
印刷された先端画像濃度ムラ評価パターンにおいて、現像ローラ1周目に相当する部分と現像ローラ2周目に相当する部分の画像濃度とをマクベス反射濃度計(RD914)を用いて測定した。画像濃度については、先端画像濃度ムラ評価パターンの画像濃度が1.2以上の場合に合格判定とした。また、先端画像濃度ムラについては、先端画像濃度ムラ評価パターンの現像ローラの1周目と2周目に相当する部分の画像濃度差が0.1以下の場合を合格判定とした。評価結果を図10に示す。図10において○は合格判定、×は不合格判定を示す。
実施例1および2ならびに比較例1は、現像ローラ1周分のトナー量が供給された例、比較例2は、現像ローラ1周分にも満たないトナー量しか供給されなかった例、比較例3は、現像ローラ2周分のトナー量が供給された例である。
比較例3の結果が示すように、現像ローラへのトナー供給が2周に亘って行われた場合は、先端画像濃度ムラが発生した。逆に実施例1および2ならびに比較例1の結果から、現像ローラの回転速度(200mm/sec〜300mm/sec)に関わらず、現像ローラ1周で飽和トナー量に達する場合には先端画像濃度ムラは発生しないことが分かった。ただし、比較例1の結果から、現像ローラの回転速度が少ない場合(200mm/sec)、必要な画像濃度が得られないことが分かった。
また、比較例2の条件は、現像ローラの回転速度は、本評価での中央値(250mm/sec)であるものの、磁気ローラへの印加バイアスが少ない(本評価の最小値である250V)。そのため比較例2の条件では、現像ローラ上のトナー量と正の相関を有する現像ローラと磁気ローラの電位差ΔVが小さくなりすぎて(150V)、現像ローラ上のトナーが少なくなり、必要な画像濃度が得られない結果となったと考えられる。すなわち、現像ローラの回転速度に応じてΔVを設定する必要があることが示唆される。
以上の結果から、本評価の設定条件の範囲で、先端画像濃度ムラを回避し、かつ画像濃度を確保するためには、現像ローラの回転速度を250mm/sec以上であり、かつ現像ローラの回転速度に応じてΔVを設定されている実施例1および2の条件が必要であることが分かった。しかし、トナー飛散の抑制および現像剤に対するストレス低減を考慮すると、現像ローラの回転速度が250mm/secと小さい実施例2の方が実施例1よりも好ましいといえる。
以上、本発明の実施形態に係る画像形成装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることもできる。
(1)上記実施形態では、画像形成装置としてタンデム式の画像形成装置を例に挙げて説明したが、本発明は、タンデム式に限らず、タッチダウン現像方式を利用した画像形成装置一般に適用できる。
(2)上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタを例に挙げて説明したが、本発明は、画像形成装置がカラープリンタであることに限定されるものではない。画像形成装置は、例えば、モノクロプリンタ、ファクシミリ装置、複合機等であってもよい。
(3)上記実施形態では、像担持体として、ドラム状の感光体である感光体ドラムを例に挙げて説明したが、像担持体はこれに限定されるものではない。ベルト状の感光体、及びシート状の感光体等に対しても本発明を適用できる。
(4)上記実施形態では、トナーパッチは中間転写ベルト上に形成されるが、トナーパッチが、感光体ドラム等の像担持体上に形成されるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体構成の概略を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置が備える現像装置の構成の概略を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置が備える現像装置における現像を説明するための図である。 先端画像ムラの一例を示す図であり、(A)は、正常に印刷されたソリッド画像を示す図であり、(B)は、ソリッド画像が連続して印刷された場合に、後で印刷されたソリッド画像に先端画像ムラが生じた状態を示す図である。 現像ゴーストの一例を示す図であり、(A)は、正常に印刷された画像を示す図であり、(B)は、ソリッド画像が印刷された直後に印刷された画像において、該ソリッド画像が印刷された位置に対応する部分に現像ゴーストが生じた状態を示す図である。 現像ローラの回転速度と感光体ドラム上および現像ローラ上のトナー量との関係について検討した検討例1の結果を示す図である。 現像ローラの回転速度と感光体ドラム上および現像ローラ上のトナー量との関係について、温度別に検討した検討例2の結果を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置における現像ローラの回転速度の設定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置における磁気ローラおよび現像ローラに印可される直流電圧の電位差の設定処理を示すフローチャートである。 現像ローラの回転速度と磁気ローラへの印可バイアスとの組合せを変え、サンプル画像を印刷することで、先端画像濃度ムラを評価した結果を示す表形式の図である。
符号の説明
1 画像形成装置
31 中間転写ベルト(中間転写体)
37 感光体ドラム(像担持体)
71 現像装置
72 現像ローラ
73 磁気ローラ
74 パドルミキサ
75 攪拌ミキサ
76 穂切りブレード
77 仕切板
80 電圧印加部
80a DC電源
80b AC電源
80c DC電源
81 トナー
82 キャリア
83 2成分現像剤
90 画像濃度検出部
100 制御部

Claims (4)

  1. トナーとキャリアとを含む2成分現像剤で磁気ブラシを形成して現像を行う画像形成装置であって、
    静電潜像が形成される像担持体と、
    前記像担持体に対向して配置され現像剤のトナーを表面に担持して搬送する現像ローラ、前記2成分現像剤を担持して前記現像ローラにトナーを供給する磁気ローラ、および前記現像ローラおよび前記磁気ローラにバイアス電圧を印加する電圧印加部を備える現像装置と、
    前記バイアス電圧および前記現像ローラの回転速度を制御する制御部と、
    前記像担持体から前記トナー像が転写され、転写されたトナー像を記録媒体に転写する中間転写体と、
    ソリッド画像である複数のトナーパッチを前記像担持体上又は前記中間転写体上に形成するトナーパッチ形成部と、
    前記トナーパッチの画像濃度を検出する濃度検出部と、を備え、
    前記現像装置は、前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と前記現像ローラとを接触又は近接させて、前記2成分現像剤中のトナーを前記現像ローラの表面に担持させ、前記電圧印加部が前記現像ローラに前記現像バイアス電圧を印加することにより、前記現像ローラによって搬送されたトナーを前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させ、
    前記制御部は、前記濃度検出部が検出したトナーパッチの画像濃度に基づいて、
    前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度が所定の第1の値以上となるように、前記現像ローラの回転速度を設定し、
    前記回転速度を設定した後、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、前記現像ローラを2回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、の濃度差が所定の第2の値以下となるように、前記現像ローラに印加される電圧と前記トナー供給ローラに印加される電圧との電位差を設定する画像形成装置。
  2. 前記トナーパッチ形成部による前記トナーパッチの形成と、
    前記濃度検出部による前記トナーパッチの画像濃度検出と、
    前記制御部による前記現像ローラの回転速度および前記電位差との設定とを、
    前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度が前記第1の値以上となるまで、かつ、前記現像ローラを1回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、前記現像ローラを2回転させることで形成される前記トナーパッチの画像濃度と、の濃度差が前記第2の値以下となるまで繰り返す請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1の値がマクベス濃度で1.2である請求項1または2のいずれかに記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の値がマクベス濃度で0.1である請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7412958B2 (ja) 2019-10-29 2024-01-15 キヤノン株式会社 画像形成装置

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